JP2003267936A - ベンゼン環化合物 - Google Patents

ベンゼン環化合物

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JP2003267936A
JP2003267936A JP2003001719A JP2003001719A JP2003267936A JP 2003267936 A JP2003267936 A JP 2003267936A JP 2003001719 A JP2003001719 A JP 2003001719A JP 2003001719 A JP2003001719 A JP 2003001719A JP 2003267936 A JP2003267936 A JP 2003267936A
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ring compound
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JP2003001719A
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Takehide Nishi
剛秀 西
Ryuichi Shimozato
隆一 下里
Futoshi Nara
太 奈良
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、優れた免疫抑制作用を有するベンゼ
ン環化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル又
はその他の誘導体を提供する。 【解決手段】一般式(I) 【化1】 [式中、R1は、低級アルキル基;R2は、シクロアルキ
ル基、アリ−ル基等;Xは、エチニレン基又はアリーレ
ン基;Yは、酸素原子、C1−C6アルキレン基等;n
は、1乃至6の整数]を有するベンゼン環化合物、その
薬理上許容される塩、そのエステル又はその他の誘導
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた免疫抑制作
用を有するベンゼン環化合物、その薬理上許容される
塩、そのエステル若しくはその他の誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リウマチやその他の自己免疫疾患
等の免疫関連病の治療においては、異常な免疫反応によ
って生じる炎症反応に対してステロイドなどの抗炎症薬
が使用されてきた。しかしながらこれらは対症療法であ
り根本的治療法ではない。
【0003】また、糖尿病、腎炎の発症においても免疫
系の異常が関与することは報告されているが[Kidney I
nternational, 51, 94(1997);Journal of Immunology,
157,4691(1996)]、その異常を改善するような薬剤の開
発には至っていない。
【0004】一方、免疫応答を抑制する方法の開発は、
臓器及び細胞移植における拒絶反応を防いだり、種々の
自己免疫疾患を治療及び予防する上でも極めて重要であ
る。しかしながら、シクロスポリンA(CsA)やタク
ロリムス(TRL)等の従来知られている免疫抑制剤
は、腎臓及び肝臓に対して毒性を示すことが知られてお
り、そのような副作用を軽減するために、ステロイド類
を併用するなどの治療が広く用いられてきたが、必ずし
も副作用を示すことなく十分な免疫抑制効果を発揮する
には至っていないのが現状である。
【0005】このような背景から、毒性が低く、優れた
免疫抑制作用を有するベンゼン環化合物を見出すことが
試みられている。
【0006】免疫抑制剤としては、例えば、WO94/
08943号公報(EP627,406号公報)、WO
96/06068号公報、WO98/45249号公報
に記載の化合物が知られている。しかしながら、いずれ
の公報にも、本発明の化合物は開示されていない。
【0007】また、免疫抑制剤の併用については、免疫
抑制剤であるFTY−720と、サイクロスポリンA又
はタクロリムスとを併用する発明が、特開平11−80
026号公報(US6,004,565号公報)に開示
されている。
【0008】
【特許文献1】WO94/08943号公報(EP62
7406号公報)
【特許文献2】WO96/06068号公報
【特許文献3】WO98/45249号公報
【特許文献4】特開平11−80026号公報(US
6,004,565号公報)
【非特許文献1】Kidney International, vol.51, 9
4(1997);Journal of Immunology, vol.157, 4691(1
996)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、免疫抑
制作用を有する誘導体について鋭意研究を行った結果、
本発明のベンゼン環化合物(I)、その薬理上許容され
る塩、そのエステル又はその他の誘導体が、毒性が低く
優れた免疫抑制作用を有し、全身性エリトマトーデス、
慢性関節リウマチ、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、ベ
ーチェット病、Chron病、潰瘍性大腸炎、自己免疫性肝
炎、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己
免疫性溶血性貧血、多発性硬化症、自己免疫性水疱症、
尋常性乾癬、血管炎症群、Wegener肉芽腫、ぶどう膜
炎、特発性間質性肺炎、Goodpasture症候群、サルコイ
ドーシス、アレルギー性肉芽腫性血管炎、気管支喘息、
心筋炎、心筋症、大動脈炎症候群、心筋梗塞後症候群、
原発性肺高血圧症、微小変化型ネフローゼ、膜性腎症、
膜性増殖性腎炎、巣状糸球体硬化症、半月体形成性腎
炎、重症筋無力症、炎症性ニューロパチー、アトピー性
皮膚炎、慢性光線性皮膚炎、急性多発性関節炎,Syd
enham舞踏病,全身性硬化症、成人発症糖尿病、イ
ンスリン依存性糖尿病、若年性糖尿病、アテローム性動
脈硬化症、糸球体腎炎、尿細管間質性腎炎、原発性胆汁
性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、劇症肝炎、ウイルス性
肝炎、GVHD、各種臓器移植での拒絶反応、接触皮膚炎、
敗血症等の自己免疫疾患又はその他免疫関連疾患(好適
には、慢性関節リウマチ又は各種臓器移植での拒絶反
応)の治療剤又は予防剤として有用であることを見出し
た。
【0010】また、本発明者らは、特定の群より選択さ
れる少なくとも一つの免疫抑制剤と、前記一般式(I)
を有するベンゼン環化合物、その薬理上許容される塩、
そのエステル及びその他の誘導体よりなる群から選択さ
れる少なくとも一つの化合物とからなる医薬組成物が、
毒性が低く優れた免疫抑制作用を有し、該組成物中に含
有される免疫抑制剤のいずれの薬理効果をも増強して発
揮し、かつ該免疫抑制剤単独では持ちうる副作用も低減
させ、上記自己免疫疾患又はその他免疫関連疾患(好適
には、慢性関節リウマチ又は各種臓器移植での拒絶反
応)の治療剤又は予防剤として有用であることを見出し
た。
【0011】従って、本発明は、毒性が低く優れた免疫
抑制作用を有するベンゼン環化合物、その薬理上許容さ
れる塩、そのエステル若しくはその他の誘導体又はそれ
らを有効成分として含有する医薬組成物を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明のベンゼ
ン環化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル若
しくはその他の誘導体は、下記一般式(I)
【0013】
【化4】
【0014】[式中、R1は、低級アルキル基であり、
2は、シクロアルキル基、アリ−ル基、置換基群a及
びbから選択される基で1乃至3個置換されたシクロア
ルキル基又は置換基群a及びbから選択される基で1乃
至3個置換されたアリ−ル基を示し、Xは、エチニレン
基又はアリーレン基を示し、Yは、酸素原子、C1−C6
アルキレン基又は炭素鎖中若しくは鎖端に酸素原子を有
するC1−C6アルキレン基を示し、nは、1乃至6の整
数を示し、置換基群aは、ハロゲン原子、低級アルキル
基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
アルキルチオ基、ヒドロキシ基、低級脂肪族アシル基、
シアノ基及びニトロ基から選択される基を示し、置換基
群bは、シクロアルキル基、アリ−ル基、置換基群aか
ら選択される基で1乃至3個置換されたシクロアルキル
基及び置換基群aから選択される基で1乃至3個置換さ
れたアリ−ル基から選択される基を示す。]を有する。
【0015】上記において、好適には、(2) (1)
において、式(Ia)
【0016】
【化5】
【0017】[式中、R1、R2、X、Y及びnは、請求
項1において定義されたものと同意義を示す。]を有す
るベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、
(3) (1)において、式(Ib)
【0018】
【化6】
【0019】[式中、R1、R2、X、Y及びnは、請求
項1において定義されたものと同意義を示す。]を有す
るベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、
(4) (1)乃至(3)から選択されるいずれか1項
において、R1が、C1−C4アルキル基であるベンゼン
環化合物又はその薬理上許容される塩、(5) (1)
乃至(3)から選択されるいずれか1項において、R1
が、C1−C2アルキル基であるベンゼン環化合物又はそ
の薬理上許容される塩、(6) (1)乃至(3)から
選択されるいずれか1項において、R1が、メチル基で
あるベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、
(7) (1)乃至(6)から選択されるいずれか1項
において、R2が、シクロアルキル基、アリ−ル基、又
は、1乃至3個置換されたシクロアルキル基若しくはア
リ−ル基(該置換基は、ハロゲン原子、低級アルキル
基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級
アルキルチオ基、低級脂肪族アシル基、シクロアルキル
基及びアリール基から成る群から選択される基であ
る。)であるベンゼン環化合物又はその薬理上許容され
る塩、(8) (1)乃至(6)から選択されるいずれ
か1項において、R2が、シクロアルキル基、アリ−ル
基、又は、1乃至3個置換されたアリ−ル基(該置換基
は、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アル
キル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級
脂肪族アシル基、シクロアルキル基及びアリール基から
成る群から選択される基である。)であるベンゼン環化
合物又はその薬理上許容される塩、(9) (1)乃至
(6)から選択されるいずれか1項において、R2が、
シクロアルキル基、アリ−ル基、又は、1乃至3個置換
されたアリ−ル基(該置換基は、ハロゲン原子、C1
4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C1−C
2アルコキシ基、C1−C2アルキルチオ基、C2−C3
級脂肪族アシル基及びシクロアルキル基から成る群から
選択される基である。)であるベンゼン環化合物又はそ
の薬理上許容される塩、(10) (1)乃至(6)か
ら選択されるいずれか1項において、R2が、C5−C6
シクロアルキル基、フェニル基、又は、1個置換された
フェニル基(該置換基は、ハロゲン原子、C1−C2アル
キル基、ハロゲノC1−C2アルキル基及びC5−C6シク
ロアルキル基から成る群から選択される基である。)で
あるベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、
(11) (1)乃至(6)から選択されるいずれか1
項において、R2が、C5−C6シクロアルキル基、フェ
ニル基、又は、1個置換されたフェニル基(該置換基
は、弗素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチ
ル基及びシクロヘキシル基から成る群から選択される基
である。)であるベンゼン環化合物又はその薬理上許容
される塩、(12) (1)乃至(6)から選択される
いずれか1項において、R2が、シクロヘキシル、フェ
ニル、3−メチルフェニル又は4−メチルフェニル基で
あるベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、
(13) (1)乃至(12)から選択されるいずれか
1項において、Xが、エチニレン基であるベンゼン環化
合物又はその薬理上許容される塩、(14) (1)乃
至(12)から選択されるいずれか1項において、X
が、アリーレン基であるベンゼン環化合物又はその薬理
上許容される塩、(15) (1)乃至(12)から選
択されるいずれか1項において、Xが、1,3−フェニ
レン又は1,4−フェニレン基であるベンゼン環化合物
又はその薬理上許容される塩、(16) (1)乃至
(15)から選択されるいずれか1項において、Yが、
酸素原子であるベンゼン環化合物又はその薬理上許容さ
れる塩、(17) (1)乃至(15)から選択される
いずれか1項において、Yが、C1−C4アルキレン基又
は炭素鎖中若しくは鎖端に酸素原子を有するC 1−C4
ルキレン基であるベンゼン環化合物又はその薬理上許容
される塩、(18) (1)乃至(15)から選択され
るいずれか1項において、Yが、C2−C3アルキレン基
又は炭素鎖中若しくは鎖端に酸素原子を有するC 1−C2
アルキレン基であるベンゼン環化合物又はその薬理上許
容される塩、(19) (1)乃至(17)から選択さ
れるいずれか1項において、Yが、C2−C3アルキレン
基、又は、式−O−CH2−、−O−(CH22−、−
CH2−O−若しくは−(CH22−O−を有する基で
あるベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、
(20) (1)乃至(17)から選択されるいずれか
1項において、Yが、トリメチレン基、又は、式−CH
2−O−若しくは−(CH22−O−を有する基である
ベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、(2
1) (1)乃至(20)から選択されるいずれか1項
において、nが、2又は3であるベンゼン環化合物又は
その薬理上許容される塩、(22) (1)乃至(2
0)から選択されるいずれか1項において、nが、2で
あるベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩、
(23) (1)において、2−アミノ−4−[4−
(5−シクロヘキシルペント−1−イニル)フェニル]
−2−メチルブタン−1−オール、2−アミノ−4−
[4−(5−フェニルペント−1−イニル)フェニル]−
2−メチルブタン−1−オール、2−アミノ−2−メチ
ル−4−{4−[3−(3−メチルフェノキシ)−1−プ
ロピニル]フェニル}ブタン−1−オール、2−アミノ
−2−メチル−4−{4−[3−(4−メチルフェノキ
シ)−1−プロピニル]フェニル}ブタン−1−オール、
2−アミノ−4−{4−[3−(4−シクロへキシルフェ
ノキシ)−1−プロピニル]フェニル}−2−メチルブタ
ン−1−オール及び2−アミノ−4−[4−(4−シク
ロへキシルオキシ−1−ブチニル)フェニル]−2−メ
チル−1−ブタノールより選択されるいずれか1つの化
合物又はその薬理上許容される塩を挙げることができ
る。
【0020】また、上記において(2)及び(3)、
(4)乃至(6)、(7)乃至(12)、(13)乃至
(15)、(16)乃至(20)並びに(21)乃至
(22)から成る群から選択されるいずれか1項を任意
に組み合わせた化合物も好適である。(24)更に、本
発明は、T細胞のサイトカイン発現に関与する細胞内シ
グナルの伝達を阻害する作用を有する薬剤、免疫細胞中
でのヌクレオシド合成を阻害する作用を有する薬剤、免
疫細胞に対するサイトカインの作用を阻害し抗リウマチ
作用を有する薬剤、DNA鎖の破壊又はDNAの合成障害によ
り細胞死を引き起こすアルキル化剤、葉酸産生を抑制し
て核酸代謝を阻害する代謝拮抗剤、TNF−α抑制作用
を有する蛋白質製剤及び細胞内のステロイドレセプター
に結合して複合体を形成し、染色体上の反応部位に結合
することにより合成された蛋白質により免疫抑制作用を
示すステロイドホルモン剤からなる群より選択される少
なくとも一つの免疫抑制剤と、上記一般式(I)を有す
るベンゼン環化合物、その薬理上許容される塩、そのエ
ステル及びその他の誘導体からなる群より選択される少
なくとも一つの化合物とからなる医薬組成物を提供す
る。
【0021】上記において、好適には、(25) 免疫
抑制剤が、T細胞のサイトカイン発現に関与する細胞内
シグナルの伝達を阻害する作用を有する薬剤(該薬剤
は、サイクロスポリンA、タクロリムス、ラパマイシ
ン、グスベリムス、エベロリムス、トレスペリムス、ア
ニスペリムス、SDZ−281−240、ABT−28
1、チグデリムス、A−119435又は17- エチル-
1,14- ジヒドロキシ- 12- [2- [4-(2-フェニルヒドラ
ジノカルボニルオキシ)-3- メトキシシクロヘキシル]-
1- メチルビニル]- 23,25- ジメトキシ- 13,19,21,27-
テトラメチル- 11,28- ジオキサ- 4- アザトリシクロ
[22.3.1.04,9]オクタコス- 18- エン- 2,3,10,16- テト
ロンである。)、免疫細胞中でのヌクレオシド合成阻害
する作用を有する薬剤(該薬剤は、ミゾリビン、アザチ
オプリン、ミコフェノ−ル酸、レフルノマイド、メリメ
ンポディブ、HMR−1279、TSK−204又はS
P−100030である。)、免疫細胞に対するサイト
カインの作用を阻害し抗リウマチ作用を有する薬剤(該
薬剤は、T−614、アクタリット、サラゾスルファピ
リジン又はCDC−801である。)、DNA鎖の破壊又
はDNAの合成障害により細胞死を引き起こすアルキル化
剤(該アルキル化剤は、シクロフォスファミドであ
る。)、葉酸産生を抑制して核酸代謝を阻害する代謝拮
抗剤(該代謝拮抗剤は、メトトレキセ−トである。)、
TNF−α抑制作用を有する蛋白質製剤(該蛋白質製剤
は、レミケ−ド、エンブレル、ダクリズマブ、バシリキ
シマブ、アルムツズマブ、オマリズマブ、BMS−18
8667、CDP−571、イノリモマブ、ATM−0
27又はBTI−322である。)及び細胞内のステロ
イドレセプターに結合して複合体を形成し、染色体上の
反応部位に結合することにより合成された蛋白質により
免疫抑制作用を示すステロイドホルモン剤(該ステロイ
ドホルモン剤は、プレドニゾロンである。)からなる群
より選択される少なくとも一つの薬剤である(24)記
載の医薬組成物、(26) 免疫抑制剤が、サイクロス
ポリンA、タクロリムス、ラパマイシン、レフルノマイ
ド、メトトレキセ−ト、レミケ−ド及びエンブレルから
なる群より選択される少なくとも一つの薬剤である(2
4)記載の医薬組成物を挙げることができる。
【0022】上記式中、R1及び置換基群aの定義にお
ける「低級アルキル基」は、例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブ
チル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチ
ルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシ
ル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペ
ンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、
3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、
1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、
1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1
−エチルブチル又は2−エチルブチル基のような炭素数
1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、好適に
は、C1−C4アルキル基であり、更に好適には、C1
2アルキル基であり、最も好適には、メチル基であ
る。
【0023】上記式中、R2及び置換基群bの定義にお
ける「シクロアルキル基」、R2の定義における「置換
基群a及びbから選択される基で1乃至3個置換された
シクロアルキル基」並びに置換基群bの定義における
「置換基群aから選択される基で1乃至3個置換された
シクロアルキル基」のシクロアルキル部分は、例えば、
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、アダマン
チル又はインダニル基のような炭素数3乃至10個の飽
和炭素環基であり、ベンゼン環のような他の環式基と縮
環していてもよく、好適には、C5−C6シクロアルキル
基であり、最も好適には、シクロヘキシル基である。
【0024】上記式中、R2及び置換基群bの定義にお
ける「アリ−ル基」、R2の定義における「置換基群a
及びbから選択される基で1乃至3個置換されたアリ−
ル基」並びに置換基群bの定義における「置換基群aか
ら選択される基で1乃至3個置換されたアリ−ル基」の
アリ−ル部分は、例えば、フェニル、インデニル又はナ
フチルのような炭素数6乃至10個の芳香族炭化水素基
であり、好適には、フェニル又はナフチル基であり、最
も好適には、フェニル基である。
【0025】上記式中、Xの定義における「アリーレン
基」は、例えば、1,2−フェニレン、1,3−フェニ
レン、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレン基の
ような炭素数6乃至10個のアリーレン基であり、好適
には、フェニレン基であり、最も好適には、1,3−フ
ェニレン又は1,4−フェニレン基である。
【0026】上記式中、Yの定義における「C1−C6
ルキレン基」は、例えば、メチレン、メチルメチレン、
エチレン、プロピレン、トリメチレン、1−メチルエチ
レン、テトラメチレン、1−メチルトリメチレン、2−
メチルトリメチレン、3−メチルトリメチレン、1−メ
チルプロピレン、1,1−ジメチルエチレン、ペンタメ
チレン、1−メチルテトラメチレン、2−メチルテトラ
メチレン、3−メチルテトラメチレン、4−メチルテト
ラメチレン、1,1−ジメチルトリメチレン、2,2−
ジメチルトリメチレン、3,3−ジメチルトリメチレ
ン、ヘキサメチレン、1−メチルペンタメチレン、2−
メチルペンタメチレン、3−メチルペンタメチレン、4
−メチルペンタメチレン、5−メチルペンタメチレン、
1,1−ジメチルテトラメチレン、2,2−ジメチルテ
トラメチレン、3,3−ジメチルテトラメチレン又は
4,4−ジメチルテトラメチレン基のような炭素数1乃
至6個の直鎖又は分枝鎖アルキレン基であり、好適に
は、C1−C4アルキレン基であり、より好適には、C2
−C3アルキレン基であり、最も好適には、トリメチレ
ン基である。
【0027】上記式中、Yの定義における「炭素鎖中若
しくは鎖端に酸素原子を有するC1−C6アルキレン基」
は、上記「C1−C6アルキレン基」の鎖端若しくは鎖中
に酸素原子を有する基であり、例えば、式−O−CH2
−、−O−(CH22−、−O−(CH23−、−O−
(CH24−、−O−(CH25−、−O−(CH 26
−、−CH2−O−CH2−、−CH2−O−(CH22
−、−CH2−O−(CH23−、−CH2−O−(CH
24−、−(CH22−O−CH2−、−(CH22
O−(CH22−、−(CH22−O−(CH23−、
−(CH22−O−(CH24−、−(CH23−O−
CH2−、−(CH23−O−(CH2 2−、−(C
23−O−(CH23−、−(CH24−O−CH2
−、−(CH 24−O−(CH22−、−(CH25
O−CH2−、−CH2−O−、−(CH22−O−、−
(CH23−O−、−(CH24−O−、−(CH25
−O−又は−(CH26−O−を有する基であり、好適
には、炭素鎖中若しくは鎖端に酸素原子を有するC1
4アルキレン基であり、更に好適には、炭素鎖中若し
くは鎖端に酸素原子を有するC1−C2アルキレン基であ
り、より好適には、式−O−CH2−、−O−(CH2
2−、−CH2−O−又は−(CH22−O−を有する基
であり、最も好適には、式−CH2−O−又は−(C
22−O−を有する基である。
【0028】上記式中、置換基群aの定義における「ハ
ロゲン原子」は、弗素、塩素、臭素又は沃素原子であ
り、好適には、弗素原子又は塩素原子であり、最も好適
には、弗素原子である。
【0029】上記式中、置換基群aの定義における「ハ
ロゲノ低級アルキル基」は、前記「低級アルキル基」に
ハロゲン原子が置換した基を示し、例えば、トリフルオ
ロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジク
ロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,
2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロ
エチル、2−ブロモエチル、2−クロロエチル、2−フ
ルオロエチル、2−ヨ−ドエチル、3−クロロプロピ
ル、4−フルオロブチル、6−ヨ−ドヘキシル又は2,
2−ジブロモエチル基のようなハロゲノC1−C6アルキ
ル基であり、好適には、ハロゲノC1−C4アルキル基で
あり、更に好適には、ハロゲノC1−C2アルキル基であ
り、最も好適には、トリフルオロメチル基である。
【0030】上記式中、置換基群aの定義における「低
級アルコキシ基」は、前記「低級アルキル基」が酸素原
子に結合した基を示し、例えば、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペ
ントキシ、2−メチルブトキシ、1−エチルプロポキ
シ、2−エチルプロポキシ、ネオペントキシ、ヘキシル
オキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキ
シ、2−メチルペントキシ、3,3−ジメチルブトキ
シ、2,2−ジメチルブトキシ、1,1−ジメチルブト
キシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブ
トキシ又は2,3−ジメチルブトキシ基のような炭素数
1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基であり、好適
には、C1−C4アルコキシ基であり、更に好適には、C
1−C2アルコキシ基であり、最も好適には、メトキシ基
である。
【0031】上記式中、置換基群aの定義における「低
級アルキルチオ基」は、前記「低級アルキル基」が硫黄
原子に結合した基を示し、例えば、メチルチオ、エチル
チオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、
イソブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、ペ
ンチルチオ、イソペンチルチオ、2−メチルブチルチ
オ、ネオペンチルチオ、ヘキシルチオ、4−メチルペン
チルチオ、3−メチルペンチルチオ、2−メチルペンチ
ルチオ、3,3−ジメチルブチルチオ、2,2−ジメチ
ルブチルチオ、1,1−ジメチルブチルチオ、1,2−
ジメチルブチルチオ、1,3−ジメチルブチルチオ又は
2,3−ジメチルブチルチオ基のような炭素数1乃至6
個の直鎖又は分枝鎖アルキルチオ基であり、好適には、
1−C4アルキルチオ基であり、更に好適には、C1
2アルキルチオ基であり、最も好適には、メチルチオ
基である。
【0032】上記式中、置換基群aの定義における「低
級脂肪族アシル基」は、水素原子又は飽和若しくは不飽
和の鎖状炭化水素基がカルボニル基に結合した基を示
し、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチ
リル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロ
イル、ヘキサノイル、アクリロイル、メタクリロイル、
クロトノイル基のような炭素数1乃至7個の直鎖又は分
枝鎖低級脂肪族アシル基であり、好適には、C2−C3
級脂肪族アシル基であり、最も好適には、アセチル基で
ある。
【0033】上記において、R2の定義における「置換
基群a及びbから選択される基で1乃至3個置換された
シクロアルキル基」の具体例は、例えば、2−フルオロ
シクロプロピル、2−クロロシクロプロピル、2−若し
くは3−フルオロシクロペンチル、2−若しくは3−ク
ロロシクロペンチル、2−,3−若しくは4−フルオロ
シクロヘキシル、2−,3−若しくは4−クロロシクロ
ヘキシル、2−,3−若しくは4−ブロモシクロヘキシ
ル、2−,3−若しくは4−ヨ−ドシクロヘキシル、2
−メチルシクロプロピル、2−エチルシクロプロピル、
2−若しくは3−メチルシクロペンチル、2−若しくは
3−エチルシクロペンチル、2−,3−若しくは4−メ
チルシクロヘキシル、2−,3−若しくは4−エチルシ
クロヘキシル、2−トリフルオロメチルシクロプロピ
ル、2−若しくは3−トリフルオロメチルシクロブチ
ル、2−若しくは3−トリフルオロメチルシクロペンチ
ル、2−,3−若しくは4−トリフルオロメチルシクロ
ヘキシル、2−メトキシシクロプロピル、2−若しくは
3−メトキシシクロブチル、2−若しくは3−メトキシ
シクロペンチル、2−,3−若しくは4−メトキシシク
ロヘキシル、2−,3−若しくは4−エトキシシクロヘ
キシル、2−,3−若しくは4−プロポキシシクロヘキ
シル、2−,3−若しくは4−イソプロポキシシクロヘ
キシル、2−,3−若しくは4−(1−エチルプロポキ
シ)シクロヘキシル、2−,3−若しくは4−(2−エ
チルプロポキシ)シクロヘキシル、2−ヒドロキシシク
ロプロピル、2−若しくは3−ヒドロキシシクロペンチ
ル、2−,3−若しくは4−ヒドロキシシクロヘキシ
ル、2−ホルミルシクロプロピル、2−若しくは3−ホ
ルミルシクロペンチル、2−,3−若しくは4−ホルミ
ルシクロヘキシル、2−アセチルシクロプロピル、2−
若しくは3−アセチルシクロペンチル、2−,3−若し
くは4−アセチルシクロヘキシル、2−シアノシクロプ
ロピル、2−若しくは3−シアノシクロペンチル、2
−,3−若しくは4−シアノシクロヘキシル、2−ニト
ロシクロプロピル、2−若しくは3−ニトロシクロペン
チル、2−,3−若しくは4−ニトロシクロヘキシル、
2−,3−若しくは4−シクロヘキシルシクロヘキシ
ル、2−,3−若しくは4−フェニルシクロヘキシル、
3,4−ジフルオロシクロヘキシル、3,4−ジクロロ
シクロヘキシル、2,3−ジメトキシシクロヘキシル、
3,4−ジメトキシシクロヘキシル、3,5−ジメトキ
シシクロヘキシル又は3,4,5−トリメトキシシクロ
ヘキシル基であり、好適には、1乃至3個置換されたシ
クロアルキル基(該置換基は、ハロゲン原子、低級アル
キル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、
低級アルキルチオ基、低級脂肪族アシル基、シクロアル
キル基及びアリール基から成る群から選択される基であ
る。)であり、更に好適には、1乃至3個置換されたシ
クロアルキル(該置換基は、ハロゲン原子、C1−C4
ルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C 1−C2アル
コキシ基、C1−C2アルキルチオ基、C2−C3低級脂肪
族アシル基及びシクロアルキル基から成る群から選択さ
れる基である。)であり、より好適には、1個置換され
たC5−C6シクロアルキル基(該置換基は、ハロゲン原
子、C 1−C2アルキル基、ハロゲノC1−C2アルキル基
及びC5−C6シクロアルキル基から成る群から選択され
る基である。)であり、最も好適には、1個置換された
5−C6シクロアルキル基(該置換基は、弗素原子、塩
素原子、メチル基、トリフルオロメチル基及びシクロヘ
キシル基から成る群から選択される基である。)であ
る。
【0034】上記において、R2の定義における「置換
基群a及びbから選択される基で1乃至3個置換された
アリ−ル基」の具体例は、例えば、2−,3−若しくは
4−フルオロフェニル、2−,3−若しくは4−クロロ
フェニル、2−,3−若しくは4−ブロモフェニル、2
−,3−若しくは4−ヨ−ドフェニル、2−,3−若し
くは4−メチルフェニル、2−,3−若しくは4−エチ
ルフェニル、2−,3−若しくは4−プロピルフェニ
ル、2−,3−若しくは4−ブチルフェニル、2−,3
−若しくは4−ペンチルフェニル、2−,3−若しくは
4−トリフルオロメチルフェニル、2−,3−若しくは
4−メトキシフェニル、2−,3−若しくは4−エトキ
シフェニル、2−,3−若しくは4−プロポキシフェニ
ル、2−,3−若しくは4−イソプロポキシフェニル、
2−,3−若しくは4−ブトキシフェニル、2−,3−
若しくは4−(1−エチルプロポキシ)フェニル、2
−,3−若しくは4−(2−エチルプロポキシ)フェニ
ル、2−,3−若しくは4−メチルチオフェニル、2
−,3−若しくは4−エチルチオフェニル、2−,3−
若しくは4−ヒドロキシフェニル、2−,3−若しくは
4−ホルミルフェニル、2−,3−若しくは4−アセチ
ルフェニル、2−,3−若しくは4−シアノフェニル、
2−,3−若しくは4−ニトロフェニル、2−,3−若
しくは4−シクロペンチルフェニル、2−,3−若しく
は4−シクロヘキシルフェニル、2−,3−若しくは4
−ビフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,4−
ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、
2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニ
ル、3,5−ジクロロフェニル、3,4−ジブロモフェ
ニル、2,3−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフ
ェニル、3,5−ジメチルフェニル、2,3−ジメトキ
シフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジ
メトキシフェニル、3,4,5−トリメトキシフェニ
ル、3−フルオロ−4−メトキシフェニル、4−メチル
−2−メトキシフェニル、6−フルオロ−4−メチル−
2−メトキシフェニル、5−フルオロインデン−3−イ
ル、5−フルオロインデン−3−イル、5−メチルイン
デン−3−イル、5−メトキシインデン−3−イル、5
−フルオロインデン−2−イル、5−クロロインデン−
2−イル、5−メチルインデン−2−イル、5−メトキ
シインデン−2−イル、5−ヒドロキシインデン−3−
イル、5−ニトロインデン−3−イル、5−シクロヘキ
シルインデン−3−イル、5−フェニルインデン−3−
イル、5−フェノキシインデン−3−イル、5−ベンジ
ルオキシインデン−3−イル、5−フェニルチオインデ
ン−3−イル、5−ヒドロキシインデン−2−イル、5
−ニトロインデン−2−イル、5−シクロヘキシルイン
デン−2−イル、5−フェニルインデン−2−イル、5
−フルオロナフタレン−2−イル、5−フルオロナフタ
レン−2−イル、5−メチルナフタレン−2−イル、5
−メトキシナフタレン−2−イル、5−フルオロナフタ
レン−1−イル、5−フルオロナフタレン−1−イル、
5−メチルナフタレン−1−イル、5−メトキシナフタ
レン−1−イル、5−ヒドロキシナフタレン−2−イ
ル、5−ニトロナフタレン−2−イル、5−シクロヘキ
シルナフタレン−2−イル、5−フェニルナフタレン−
2−イル、5−フェノキシナフタレン−2−イル、5−
ベンジルオキシナフタレン−2−イル、5−フェニルチ
オナフタレン−2−イル、5−ヒドロキシナフタレン−
1−イル、5−ニトロナフタレン−1−イル、5−シク
ロヘキシルナフタレン−1−イル又は5−フェニルナフ
タレン−1−イル基であり、好適には、1乃至3個置換
されたアリ−ル基(該置換基は、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルコキシ
基、低級アルキルチオ基、低級脂肪族アシル基、シクロ
アルキル基及びアリール基から成る群から選択される基
である。)であり、より好適には、1乃至3個置換され
たアリ−ル基(該置換基は、ハロゲン原子、C1−C4
ルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル基、C1−C2アル
コキシ基、C1−C2アルキルチオ基、C2−C3低級脂肪
族アシル基及びシクロアルキル基から成る群から選択さ
れる基である。)であり、更に好適には、1個置換され
たフェニル基(該置換基は、ハロゲン原子、C1−C2
ルキル基、ハロゲノC1−C2アルキル基及びC5−C6
クロアルキル基から成る群から選択される基である。)
であり、更により好適には、1個置換されたフェニル基
(該置換基は、弗素原子、塩素原子、メチル基、トリフ
ルオロメチル基及びシクロヘキシル基から成る群から選
択される基である。)であり、最も好適には、3−メチ
ルフェニル又は4−メチルフェニル基である。
【0035】また、本発明の上記一般式(I)を有する
ベンゼン環化合物、その薬理上許容される塩、そのエス
テル及びその他の誘導体から選択される少なくとも一つ
の化合物と、T細胞のサイトカイン発現に関与する細胞
内シグナルの伝達を阻害する作用を有する薬剤、免疫細
胞中でのヌクレオシド合成を阻害する作用を有する薬
剤、免疫細胞に対するサイトカインの作用を阻害し抗リ
ウマチ作用を有する薬剤、DNA鎖の破壊又はDNAの合成障
害により細胞死を引き起こすアルキル化剤、葉酸産生を
抑制して核酸代謝を阻害する代謝拮抗剤、TNF−α抑
制作用を有する蛋白質製剤及び細胞内のステロイドレセ
プターに結合して複合体を形成し、染色体上の反応部位
に結合することにより合成された蛋白質により免疫抑制
作用を示すステロイドホルモン剤からなる群より選択さ
れる少なくとも一つの免疫抑制剤とからなる医薬組成物
は、毒性が低く、優れた免疫抑制作用を示す。
【0036】本発明の上記医薬組成物の有効成分である
「免疫抑制剤」は、免疫反応の進行を防止あるいは阻害
する薬剤であり、免疫抑制作用を有する化合物で、作用
機序に基づき、以下の群に分類される。 (1)T細胞のサイトカイン発現に関与する細胞内シグ
ナルの伝達を阻害する作用を有する薬剤であり、細胞内
シグナルの伝達を阻害することにより、サイトカインの
産生を阻害するようなもの、及びサイトカインシグナル
が免疫細胞に作用するのを阻害するものが含まれる。そ
のようなT細胞のサイトカイン発現に関与する細胞内シ
グナルの伝達を阻害する作用を有する薬剤としては、例
えば、US4,117,118号公報にS7481/F
−1として記載される化合物又はその薬理上許容される
塩[好適には、サイクロスポリンA(cyclosporin A)で
あり、その化学名は、シクロ[3- ヒドロキシ- 4 -メチ
ル- 2 - (メチルアミノ)- 6 - オクテノイル]- 2 - ア
ミノブチリル - メチルグリシル - メチル - ロイシル
- バリル - メチル - ロイシル - アラニル - アラニル
- メチル - ロイシル - メチル - ロイシル - メチル
- バリルである。]、EP184,162号公報に記載
された一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容
される塩[好適には、タクロリムス(tacrolimus)であ
り、その化学名は、17-アリル-1,14-ジヒドロキシ- 12-
[2- (4- ヒドロキシ- 3- メトキシシクロヘキシル)-
1- メチルビニル]- 23,25- ジメトキシ- 13,19,21,27-
テトラメチル- 11,28- ジオキサ- 4- アザトリシクロ
[22.3.1.0 4,9]オクタコス- 18- エン- 2,3,10,16- テ
トロンである。]、US3,929,992号公報にラ
パマイシン(rapamycin)として記載される化合物{その
化学名は、9,10,12,13,14,21,22,23,24,25,26,27,32,3
3,34,34a-ヘキサデカヒドロ - 9,27- ジヒドロキシ - 3
- [2 - (4- ヒドロキシ - 3- メトキシシクロヘキシ
ル]- 1- メチルエチル]- 10,21 - ジメトキシ - 6,8,1
2,14,20,26 - ヘキサメチル - 23,27 - エポキシ - 3H
- ピリド[2,1- c][1,4]オキサアザシクロヘントリアコ
ンチン - 1,5,11,28,29(4H,6H,31H)- ペントンであ
る。]、EP94,632号公報(特開昭58−621
52号公報)に記載された一般式(II)を有する化合物
又はその薬理上許容される塩[好適には、グスペリムス
(gusperimus)であり、その化学名は、N- [4- (3- ア
ミノプロピル)アミノブチル]カルバモイルヒドロキシメ
チル- 7- グアニジノヘプタンアミドであり、本発明の
グスペリムスはその薬理上許容される塩(塩酸塩)も含
有する。]、US5,912,253号公報に記載され
た式(I)を有する化合物又はその薬理上許容される塩
[好適には、エベロリムス(everolimus)であり、その
化学名は、9,10,12,13,14,21,22,23,24,25,26,27,32,3
3,34,34a - ヘキサデカヒドロ- 9,27 - ジヒドロキシ -
3 - [2- [4- ヒドロキシエトキシ - 3- メトキシシク
ロヘキシル] - 1- メチルエチル]- 10,21 - ジメトキシ
- 6,8,12,14,20,26 -ヘキサメチル- 23,27- エポキシ-
3H - ピリド[2,1- c][1,4]アザシクロヘントリアコン
チン- 1,5,11,28,29(4H,6H,31H)- ペントンである。]、
EP600,762号公報に記載された式(I)を有す
る化合物又はその薬理上許容される塩[好適には、トレ
スペリムス(tresperimus)であり、その化学名は、2
−[4− (3− アミノプロピルアミノ)ブチル]アミノカル
ボニルオキシ−N− [6− (アミノ イミノメチルアミ
ノヘキシル)アセトアミドであり、本発明のトレスペリ
ムスはその薬理上許容される塩も含有する。]、Int.J.I
mmunopharmacol. vol.21(5) 349-358 (1999)にLF15-019
5として記載される化合物[アニスペリムス(anisperimu
s)とも呼ばれ、その化学名は、[(6-グアニジノヘキシ
ル)カルバモイル]メチル[4- (3- アミノブチル)アミ
ノブチル]カルバメートである。]、EP626,385
号公報(特許3076724号公報又は米国特許第5,
493,019号公報)に記載された一般式(I)を有
する化合物又はその薬理上許容される塩{好適には、S
DZ−281−240であり、その化学名は、17-エチ
ル-1,14-ジヒドロキシ- 12- [2- (4- ヒドロキシ- 3-
メトキシシクロヘキシル)- 1- メチルビニル]- 23,25-
ジメトキシ- 13,19,21,27- テトラメチル-11,28- ジオ
キサ- 4- アザトリシクロ[22.3.1.0 4,9]オクタコス- 1
8- エン- 2,3,10,16- テトロンであり、本発明のSDZ
−281−240はその薬理上許容される塩も含有す
る。}、WO93/04680号公報(EP642,5
16号公報)に記載された一般式(VII)を有する化合
物又はその薬理上許容される塩{好適には、ABT−2
81であり、その化学名は、17-エチル-1,14-ジヒドロ
キシ- 12- [2-(4-テトラゾリル- 3- メトキシシクロヘ
キシル)- 1- メチルビニル]- 23,25- ジメトキシ- 13,
19,21,27- テトラメチル- 11,28- ジオキサ- 4- アザト
リシクロ[22.3.1.04,9]オクタコス- 18- エン- 2,3,10,
16- テトロンである。}、EP414,632号公報に
記載された一般式(A)を有する化合物又はその薬理上
許容される塩{好適には、チグデリムスであり、その化
学名は、シクロ[[3- ヒドロキシ- 4 -メチル- 2 - (メ
チルアミノ)- 6 - オクテノイル]-L- 2 -アミノブチリ
ル -N- メチルグリシル -N- メチル -L- ロイシル -
L- バリル- N-メチル -L- ロイシル -L- アラニル
-[3- O- (2- ヒドロキシエチル)-D- セリル] -N- メ
チル -L- ロイシル -N- メチル -L- ロイシル -N-
メチル -L- バリル]である。}、WO97/1108
0号公報に記載された一般式(I)を有する化合物又は
その薬理上許容される塩{好適には、A−119435
であり、その化学名は、17- エチル- 1,14- ジヒドロキ
シ- 12- [2- [4-(アセチルアミノアセチルチオ)-3-
メトキシシクロヘキシル]- 1- メチルビニル]- 23,25-
ジメトキシ- 13,19,21,27- テトラメチル- 11,28- ジオ
キサ- 4- アザトリシクロ[22.3.1.04,9]オクタコス- 18
- エン- 2,3,10,16- テトロンである。}、又はBioorg.
Med.Chem.Lett.vol.9(2),227-232(1999)に記載された17
- エチル- 1,14- ジヒドロキシ- 12- [2- [4-(2-フェ
ニルヒドラジノカルボニルオキシ)- 3-メトキシシクロ
ヘキシル]- 1- メチルビニル]- 23,25- ジメトキシ- 1
3,19,21,27- テトラメチル- 11,28- ジオキサ- 4- アザ
トリシクロ[22.3.1.04,9]オクタコス- 18- エン- 2,3,1
0,16- テトロンを挙げることができる。次に、代表的化
合物の平面式を示す。
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】(2)免疫細胞中でのヌクレオシド合成を
阻害する作用を有する薬剤であり、免疫細胞中でヌクレ
オシド合成を阻害することにより、リンパ球の増殖を抑
制し、非特異的な免疫抑制作用を示す。そのような免疫
細胞中でのヌクレオシド合成を阻害する作用を有する薬
剤としては、例えば、US3,888,843号公報の
請求項1に記載された化学構造式を有する化合物(ミゾ
リビンであり、その化学名は、5−ヒドロキシ−1−β−
D−リボフラノシル−1H−イミダゾール−4−カルボ
キサミドである。)、US3,056,785号公報の
請求項7に記載された一般式を有する化合物又はその薬
理上許容される塩[好適には、アザチオプリンであり、
その化学名は、6−[(1−メチル−4−ニトロ−1H−
イミダゾール−5−イル)チオ]−1H−プリンであり、
本発明のアザチオプリンには、その薬理上許容される塩
(塩酸塩)も含まれる。]、EP281,713号公報
(US4,753,935号公報)に記載された一般式
(A)を有する化合物又はその薬理上許容される塩[好
適には、ミコフェノール酸であり、その化学名は、6−
(1,3−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メトキシ−
7−メチル−3−オキソ−5−イソベンゾフラニル)−
4−メチル−(4E)−ヘキセン酸 2−(4−モルフォ
リニル)エチル エステルである。]、EP13376
号公報(特開昭62−72614号公報又はUS4,2
84,786号公報)に記載された式(I)を有する化
合物又はその薬理上許容される塩[好適には、レフルノ
マイドであり、その化学名は、5- メチル- N- [4- (ト
リフルオロメチル)フェニル]- 4- イソオキサゾールカ
ルボキサミドである。]、WO97/40028号公報
に記載された一般式(I)を有する化合物又はその薬理
上許容される塩[好適には、メリメンポディブ(merimem
podib)であり、その化学名は、[[3−[[[[3−メトキシ
−4−(5−オキサゾリル)フェニル]アミノ]カルボニ
ル]アミノ]フェニル]メチル]カルバミン酸 (3s)−
テトラヒドロ−3−フラニル エステルである。]、FR
2,727,628号公報に記載された一般式(I)を
有する化合物又はその薬理上許容される塩[好適には、
HMR−1279であり、その化学名は、α−シアノ-
N- (4- シアノフェニル)-β−オキソ−シクロプロパン
プロパンアミドである。]、WO93/22286号公
報(日本特許2928385号公報、EP601191
号公報又はUS5,371,225号公報)に記載され
た一般式(I)を有する化合物又はその薬理上許容され
る塩[好適には、TSK−204であり、その化学名
は、6,7−ジヒドロ−10−フルオロ−3−(2−フ
ルオロフェニル)−5H−ベンゾ[6,7]シクロヘプタ
[1,2−b]キノリン−8−カルボン酸である。]、又
はEP569,912号(公報特開平6−32784号
公報)に記載された一般式(I)を有する化合物又はそ
の薬理上許容される塩[好適には、SP−100030
であり、その化学名は、2- クロロ- N- [3,5- ジ(トリ
フルオロメチル)フェニル]- 4- (トリフルオロメチル)
ピリミジン- 5- カルボキシアミドである。]を挙げるこ
とができる。次に、代表的な化合物の平面式を示す。
【0041】
【化10】
【0042】(3)免疫細胞に対するサイトカインの作
用を阻害し抗リウマチ作用を有する薬剤であり、サイト
カインの産生抑制の他にリンパ球増殖抑制や免疫グロブ
リン産生抑制作用を併せ持ち、さらに、該薬剤には、T
細胞増殖抑制作用、NK細胞活性抑制、TNF受容体拮
抗作用等も有する化合物も包まれる。そのような免疫細
胞に対するサイトカインの作用を阻害し抗リウマチ作用
を有する薬剤としては、例えば、特開平2−49778
号公報の特許請求の範囲第(1)項に記載された一般式
を有する化合物又はその薬理上許容される塩(好適に
は、T−614であり、その化学名は、N−[3- ホルミ
ルアミノ- 4-オキソ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾ
ピラン- 7−イル]メタンスルホンアミドである。)、U
S4,720,506号公報に記載された一般式(I)
を有する化合物又はその薬理上許容される塩[好適に
は、アクタリット(actarit)であり、その化学名は、4
- (アセチルアミノ)ベンゼン酢酸である。]、US
2,396,145号公報の特許請求の範囲第1項に記
載される一般式を有する化合物又はその薬理上許容され
る塩[好適には、サラゾスルファピリジン(salazosulfa
pyridine)であり、その化学名は、5- [[p- (2- ピリジ
ルスルファモイル)- フェニル]アゾ]サルチル酸であ
る。]、又はWO97/23457号公報に記載された
一般式(I)を有する化合物 [好適には、CDC−801
であり、その化学名は、3−フタルイミド−3−(3−
シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)プロピ
オンアミドである。]を挙げることができる。次に、代
表的化合物の平面式を示す。
【0043】
【化11】
【0044】(4)DNA鎖の破壊又はDNAの合成障害によ
り細胞死を引き起こすアルキル化剤であり、このような
薬剤としては、例えば、US3,018,302号公報
に記載された一般式(IIIa)を有する化合物又はその薬
理上許容される塩[好適には、シクロフォスファミドで
あり、その化学名は、N,N'−ビス−(2−クロロエチ
ル)テトラヒドロ−2H−1,3,2−オキサザホスフォリ
ン−2−アミン 2−オキサイドである。]を挙げること
ができる。
【0045】
【化12】
【0046】(5)葉酸産生を抑制して核酸代謝を阻害
する代謝拮抗剤であり、ジヒドロ葉酸レダクターゼと結
合し、核酸成分の合成に不可欠なテトラヒドロ葉酸産生
を抑制することにより、核酸代謝を阻害する作用を有す
る。そのような葉酸産生を抑制して核酸代謝を阻害する
代謝拮抗剤としては、例えば、US2,512,572
号公報の請求項1に記載された一般式を有する化合物又
はその薬理上許容される塩[好適には、メトトレキセー
トであり、その化学名は、N−[4−[[2,4−ジアミノ−
6−プテリジニル)メチル]メチルアミノ] ベンゾイル−
L−グルタミン酸である。]を挙げることができる。
【0047】
【化13】
【0048】(6)TNF−α抑制作用を有する蛋白質
製剤であり、この蛋白質製剤の群には、血中TNF−α
の中和作用やそのレセプターを介した細胞内へのTNF
−αシグナルを阻害することにより、TNF−αの作用
を抑制する化合物並びにIL-1レセプターアンタゴニス
ト、可溶性IL-1レセプター及び抗IL-6レセプター抗体が
含まれる。そのようなTNF−α抑制作用を有する蛋白
質製剤としては、例えば、US5,656,272号公
報及び Drugs, vol.59(6), 1341-1359 (2000)に記載さ
れるレミケード(infliximab)、WO94/06,47
6号公報、US5,605,690号公報及びExpert.O
pin. Pharmacother., July vol.2(7), 1137-1148 (200
1)に記載されるエンブレル(etanercept)、WO92/
11018号公報, US5,530,101号公報及び
N. Engl.J. Med., vol.338(3), 161-165 (1997)に記載
されるダクリズマブ(daclizumab)、EP449,76
9号公報及び Clin. Pharmacol. Ther. Vol.64(1), 66-
72 (1998)に記載されるバシリキシマブ(basilixima
b)、WO89/07452号公報、 US5,846,
534号公報及び J. Clin.Oncol., vol.15(4), 1567-1
574 (1997)に記載されるアルムツズマブ(alemtuzuma
b)、US5,965,709号公報及び Drugs vol.61
(2), 253-60 (2001)に記載されるオマリズマブ(omaliz
umab)、EP613,944号公報及び J. Pharm. Sc
i., vol.84(12), 1488-1489 (1995)に記載されるBMS-18
8667、Arthritis-Rheum. Vol.37(9), Suppl., S295, (1
994)に記載されるCDP-571、Transplant, June vol.55,
1320-1327 (1993)に記載されるイノリモマブ(inolimom
ab)、ATM-027及びBlood, Dec 1, vol.92(11), 4066-40
71 (1998)に記載されるBTI-322を挙げることができる。
(7)細胞内のステロイドレセプターに結合して複合体
を形成し、染色体上の反応部位に結合することにより合
成された蛋白質により免疫抑制作用を示すステロイドホ
ルモン剤であり、そのような薬剤として、例えば、プレ
ドニゾロン(その化学名は、1,4−プレグナジエン−
3,20−ジオン−11β,17α−21トリオールである。)
を挙げることができる。
【0049】
【化14】
【0050】上記免疫抑制剤において、さらに好適に
は、サイクロスポリンA、タクロリムス、ラパマイシ
ン、レフルノマイド、メトトレキセ−ト、レミケ−ド及
びエンブレルを挙げることができる。
【0051】そのような免疫抑制剤において、好適に
は、T細胞のサイトカイン発現に関与する細胞内シグナ
ルの伝達を阻害する作用を有する薬剤(該薬剤は、サイ
クロスポリンA、タクロリムス、ラパマイシン、グスベ
リムス、エベロリムス、トレスペリムス、アニスペリム
ス、SDZ−281−240、ABT−281、チグデ
リムス、A−119435及び17- エチル-1,14- ジヒ
ドロキシ- 12- [2- [4-(2-フェニルヒドラジノカルボ
ニルオキシ)-3- メトキシシクロヘキシル]- 1- メチル
ビニル]- 23,25- ジメトキシ- 13,19,21,27- テトラメ
チル- 11,28- ジオキサ- 4- アザトリシクロ[22.3.1.0
4,9]オクタコス- 18- エン- 2,3,10,16- テトロンであ
る。)、免疫細胞中でのヌクレオシド合成阻害する作用
を有する薬剤(該薬剤は、ミゾリビン、アザチオプリ
ン、ミコフェノ−ル酸、レフルノマイド、メリメンポデ
ィブ、HMR−1279、TSK−204及びSP−1
00030である。)、免疫細胞に対するサイトカイン
の作用を阻害し抗リウマチ作用を有する薬剤(該薬剤
は、T−614、アクタリット、サラゾスルファピリジ
ン及びCDC−801である。)、DNA鎖の破壊又はDNA
の合成障害により細胞死を引き起こすアルキル化剤(該
アルキル化剤は、シクロフォスファミドである。)、葉
酸産生を抑制して核酸代謝を阻害する代謝拮抗剤(該代
謝拮抗剤は、メトトレキセ−トである。)、TNF−α
抑制作用を有する蛋白質製剤(該蛋白質製剤は、レミケ
−ド、エンブレル、ダクリズマブ、バシリキシマブ、ア
ルムツズマブ、オマリズマブ、BMS−188667、
CDP−571、イノリモマブ、ATM−027及びB
TI−322である。)並びに細胞内のステロイドレセ
プターに結合して複合体を形成し、染色体上の反応部位
に結合することにより合成された蛋白質により免疫抑制
作用を示すステロイドホルモン剤(該ステロイドホルモ
ン剤は、プレドニゾロンである。)からなる群より選択
される少なくとも一つの薬剤であり、最も好適には、サ
イクロスポリンA、タクロリムス、ラパマイシン、レフ
ルノマイド、メトトレキセ−ト、レミケ−ド及びエンブ
レルからなる群より選択される少なくとも一つの薬剤で
ある。
【0052】「その薬理上許容される塩」とは、本発明
の一般式(I)を有するベンゼン環化合物及び/又は上
記免疫抑制剤は、アミノ基のような塩基性の基を有し酸
と反応させることにより、又、カルボキシ基のような酸
性基を有する場合には塩基と反応させることにより得ら
れる塩であり、以下の塩を包含する。
【0053】塩基性基に基づく塩としては、好適には、
弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩の
ようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸
塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフ
ルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のよう
な低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、
p−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸
塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、
クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マ
レイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン
塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、ア
スパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることがで
き、更に好適には、ハロゲン化水素酸塩又は有機酸塩で
あり、最も好適には、塩酸塩又はマレイン酸塩を挙げる
ことができる。
【0054】一方、酸性の基に基づく塩は、好適には、
ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカ
リ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアル
カリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩等の金属塩;ア
ンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、
ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、
フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミ
ン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチ
ルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルア
ミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、ク
ロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノ−ルアミン
塩、N−ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、
テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;及
び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン
塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ
酸塩であり、更に好適には、ナトリウム塩、カリウム
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩又はアルミニウム塩
である。
【0055】本発明の一般式(I)を有するベンゼン環
化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル若しく
はその他の誘導体及び/又は上記免疫抑制剤は、大気中
に放置したり、又は、再結晶をすることにより、水分を
吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、
そのような水和物も本発明の塩に包含される。
【0056】本発明の一般式(I)を有するベンゼン環
化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル若しく
はその他の誘導体及び/又は上記免疫抑制剤は、その分
子内に不斉炭素原子が存在する場合、種々の異性体を有
する。本発明の化合物及び上記免疫抑制剤においては、
これらの異性体およびこれらの異性体の混合物がすべて
単一の式で示されている。従って、本発明はこれらの異
性体およびこれらの異性体の任意の割合の混合物をもす
べて含むものである。
【0057】特に、本発明の一般式(I)を有するベン
ゼン環化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル
若しくはその他の誘導体は、その分子内に不斉炭素原子
を有するので、光学異性体が存在する。本発明の化合物
においては、光学異性体および光学異性体の混合物がす
べて単一の式、即ち一般式(I)で示されている。従っ
て、本発明は光学異性体および光学異性体の任意の割合
の混合物をもすべて含むものである。例えば、本発明の
一般式(I)を有する化合物、その薬理上許容される
塩、そのエステル又はその他の誘導体は、下記式
【0058】
【化15】
【0059】を有する。上記式中、アミノ基は不斉炭素
原子に置換しているが、特にRの絶対配位を有する化合
物が好適である。
【0060】上記における「エステル」とは、本発明の
一般式(I)を有する化合物は、エステルにすることが
できるので、そのエステルをいい、そのようなエステル
としては、「ヒドロキシ基のエステル」を挙げることが
でき、各々のエステル残基が「一般的保護基」又は「生
体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る
保護基」であるエステルをいう。
【0061】「一般的保護基」とは、加水素分解、加水
分解、電気分解、光分解のような化学的方法により開裂
し得る保護基をいう。
【0062】「ヒドロキシ基のエステル」に斯かる「一
般的保護基」としては、好適には、ホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノ
イル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノ
イル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイ
ル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、
3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデ
カノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタ
デカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカ
ノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−
ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−
メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチ
ルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイ
ル、ヘナイコサノイルのようなアルカノイル基、クロロ
アセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、ト
リフルオロアセチルのようなハロゲン化アルキルカルボ
ニル基、メトキシアセチルのようなアルコキシアルキル
カルボニル基、アクリロイル、プロピオロイル、メタク
リロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、(E)−
2−メチル−2−ブテノイルのような不飽和アルキルカ
ルボニル基等の「置換可低級脂肪族アシル基」(好適に
は、炭素数1乃至6個の低級脂肪族アシル基であ
る。);ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイル
のようなアリ−ルカルボニル基、2−ブロモベンゾイ
ル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲン化アリ−ル
カルボニル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル、4
−トルオイルのような低級アルキル化アリ−ルカルボニ
ル基、4−アニソイルのような低級アルコキシ化アリ−
ルカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベ
ンゾイルのようなニトロ化アリ−ルカルボニル基、2−
(メトキシカルボニル)ベンゾイルのような低級アルコ
キシカルボニル化アリ−ルカルボニル基、4−フェニル
ベンゾイルのようなアリ−ル化アリ−ルカルボニル基等
の「置換可芳香族アシル基」;メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカ
ルボニル、s−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカル
ボニル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキ
シカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカル
ボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのよ
うなハロゲン又はトリ−低級アルキルシリル基で置換さ
れた低級アルコキシカルボニル基等の「アルコキシカル
ボニル基」;テトラヒドロピラン−2−イル、3−ブロ
モテトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラ
ヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2
−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イ
ルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチ
オピラニル基」;テトラヒドロフラン−2−イル、テト
ラヒドロチオフラン−2−イルのような「テトラヒドロ
フラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチ
ルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシ
リル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピ
ルシリル、メチルジ−t−ブチルシリル、トリイソプロ
ピルシリルのようなトリ−低級アルキルシリル基、ジフ
ェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェ
ニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリ
ルのような1乃至2個のアリ−ル基で置換されたトリ−
低級アルキルシリル基等の「シリル基」;メトキシメチ
ル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシ
メチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブ
トキシメチル、t−ブトキシメチルのような低級アルコ
キシメチル基、2−メトキシエトキシメチルのような低
級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,2,2−
トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキ
シ)メチルのようなハロゲノ低級アルコキシメチル等の
「アルコキシメチル基」;1−エトキシエチル、1−
(イソプロポキシ)エチルのような低級アルコキシ化エ
チル基、2,2,2−トリクロロエチルのようなハロゲ
ン化エチル基等の「置換エチル基」;ベンジル、α−ナ
フチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチ
ル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチ
ル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−
ル基で置換された低級アルキル基、4−メチルベンジ
ル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−ト
リメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキ
シフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4
−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベ
ンジル、4−シアノベンジルのような低級アルキル、低
級アルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル
環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換された低
級アルキル基等の「アラルキル基」;ビニルオキシカル
ボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニル
オキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4
−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメト
キシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオ
キシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル
のような、1乃至2個の低級アルコキシ又はニトロ基で
アリ−ル環が置換されていてもよい「アラルキルオキシ
カルボニル基」であり、好適には、置換可低級脂肪族ア
シル基、置換可芳香族アシル基又はシリル基であり、最
も好適には、シリル基である。
【0063】「生体内で加水分解のような生物学的方法
により開裂し得る保護基」とは、人体内で加水分解等の
生物学的方法により開裂し、フリーの酸又はその塩を生
成する保護基をいい、そのような誘導体か否かは、ラッ
トやマウスのような実験動物に静脈注射により投与し、
その後の動物の体液を調べ、元となる化合物又はその薬
理学的に許容される塩を検出できることにより決定で
き、「ヒドロキシ基のエステル」に斯かる「生体内で加
水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」
としては、好適には、ホルミルオキシメチル、アセトキ
シメチル、ジメチルアミノアセトキシメチル、プロピオ
ニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ピバロイル
オキシメチル、バレリルオキシメチル、イソバレリルオ
キシメチル、ヘキサノイルオキシメチル、1−ホルミル
オキシエチル、1−アセトキシエチル、1−プロピオニ
ルオキシエチル、1−ブチリルオキシエチル、1−ピバ
ロイルオキシエチル、1−バレリルオキシエチル、1−
イソバレリルオキシエチル、1−ヘキサノイルオキシエ
チル、1−ホルミルオキシプロピル、1−アセトキシプ
ロピル、1−プロピオニルオキシプロピル、1−ブチリ
ルオキシプロピル、1−ピバロイルオキシプロピル、1
−バレリルオキシプロピル、1−イソバレリルオキシプ
ロピル、1−ヘキサノイルオキシプロピル、1−アセト
キシブチル、1−プロピオニルオキシブチル、1−ブチ
リルオキシブチル、1−ピバロイルオキシブチル、1−
アセトキシペンチル、1−プロピオニルオキシペンチ
ル、1−ブチリルオキシペンチル、1−ピバロイルオキ
シペンチル、1−ピバロイルオキシヘキシルのような1
−(「低級脂肪族アシル」オキシ)「低級アルキル
基」、シクロペンチルカルボニルオキシメチル、シクロ
ヘキシルカルボニルオキシメチル、1−シクロペンチル
カルボニルオキシエチル、1−シクロヘキシルカルボニ
ルオキシエチル、1−シクロペンチルカルボニルオキシ
プロピル、1−シクロヘキシルカルボニルオキシプロピ
ル、1−シクロペンチルカルボニルオキシブチル、1−
シクロヘキシルカルボニルオキシブチルのような1−
(「シクロアルキル」カルボニルオキシ)「低級アルキ
ル基」、ベンゾイルオキシメチルのような1−(「芳香
族アシル」オキシ)「低級アルキル基」等の1−(アシ
ルオキシ)「低級アルキル基」;メトキシカルボニルオ
キシメチル、エトキシカルボニルオキシメチル、プロポ
キシカルボニルオキシメチル、イソプロポキシカルボニ
ルオキシメチル、ブトキシカルボニルオキシメチル、イ
ソブトキシカルボニルオキシメチル、ペンチルオキシカ
ルボニルオキシメチル、ヘキシルオキシカルボニルオキ
シメチル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシメチ
ル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ(シクロヘ
キシル)メチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)エ
チル、1−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、1−
(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(イソプ
ロポキシカルボニルオキシ)エチル、1−(ブトキシカ
ルボニルオキシ)エチル、1−(イソブトキシカルボニ
ルオキシ)エチル、1−(t−ブトキシカルボニルオキ
シ)エチル、1−(ペンチルオキシカルボニルオキシ)
エチル、1−(ヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチ
ル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)エ
チル、1−(シクロペンチルオキシカルボニルオキシ)
プロピル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキ
シ)プロピル、1−(シクロペンチルオキシカルボニル
オキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボニ
ルオキシ)ブチル、1−(シクロヘキシルオキシカルボ
ニルオキシ)エチル、1−(エトキシカルボニルオキ
シ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオキシ)プロ
ピル、1−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、1
−(プロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イ
ソプロポキシカルボニルオキシ)プロピル、1−(ブト
キシカルボニルオキシ)プロピル、1−(イソブトキシ
カルボニルオキシ)プロピル、1−(ペンチルオキシカ
ルボニルオキシ)プロピル、1−(ヘキシルオキシカル
ボニルオキシ)プロピル、1−(メトキシカルボニルオ
キシ)ブチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ブチ
ル、1−(プロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−
(イソプロポキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(ブ
トキシカルボニルオキシ)ブチル、1−(イソブトキシ
カルボニルオキシ)ブチル、1−(メトキシカルボニル
オキシ)ペンチル、1−(エトキシカルボニルオキシ)
ペンチル、1−(メトキシカルボニルオキシ)ヘキシ
ル、1−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシルのよう
な(低級アルコキシカルボニルオキシ)アルキル基;
(5−フェニル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−
4−イル)メチル、〔5−(4−メチルフェニル)−2
−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル〕メチル、
〔5−(4−メトキシフェニル)−2−オキソ−1,3
−ジオキソレン−4−イル〕メチル、〔5−(4−フル
オロフェニル)−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−
4−イル〕メチル、〔5−(4−クロロフェニル)−2
−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル〕メチル、
(2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン
−4−イル)メチル、(5−エチル−2−オキソ−1,
3−ジオキソレン−4−イル)メチル、(5−プロピル
−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチ
ル、(5−イソプロピル−2−オキソ−1,3−ジオキ
ソレン−4−イル)メチル、(5−ブチル−2−オキソ
−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルのようなオ
キソジオキソレニルメチル基;等の「カルボニルオキシ
低級アルキル基」;フタリジル、ジメチルフタリジル、
ジメトキシフタリジルのような「フタリジル基」;前記
「低級脂肪族アシル基」;前記「芳香族アシル基」;
「コハク酸のハーフエステル塩残基」;「燐酸エステル
塩残基」:「アミノ酸等のエステル形成残基」;カルバ
モイル基;1乃至2個の低級アルキル基で置換されたカ
ルバモイル基;及び、ピバロイルオキシメチルオキシカ
ルボニルのような「1−(アシルオキシ)アルキルオキ
シカルボニル基」であり、好適には、1−(「低級脂肪
族アシル」オキシ)「低級アルキル基」である。
【0064】「その他の誘導体」とは、本発明の化合物
(I)が、アミノ基を有する場合、上記「薬理上許容さ
れる塩」及び上記「そのエステル」以外の誘導体にする
ことができるので、その誘導体を示す。そのような誘導
体としては、例えば、前記低級脂肪族アシル基、芳香族
アシルアミノ基又は低級アルコキシカルボニル基がアミ
ノ基に置換した基のようなアミド誘導体を挙げることが
でき、好適には、低級脂肪族アシルアミノ基である。
【0065】本発明の一般式(I)を有するベンゼン環
化合物の具体例としては、例えば、下記表1に記載の化
合物を挙げることができるが、本発明は、これらの化合
物に限定されるものではない。
【0066】表中の略号は以下の通りである。 Ac : アセチル基 Et : エチル基 cHx : シクロヘキシル基 Me : メチル基 Ph : フェニル基 1,3−Phy : 1,3−フェニレン基 1,4−Phy : 1,4−フェニレン基 Pr : プロピル基。
【0067】
【表1】
【0068】
【化16】
【0069】 Compd.No. R1 n -X-Y-R2 1 Me 2 2-[-C≡C-(CH2)3-cHx] 2 Me 2 2-[-C≡C-(CH2)3-Ph] 3 Me 2 2-(-C≡C-CH2-O-cHx) 4 Me 2 2-(-C≡C-CH2-O-Ph) 5 Me 2 2-[-C≡C-CH2-O-(3-Me-Ph)] 6 Me 2 2-[-C≡C-CH2-O-(4-Me-Ph)] 7 Me 2 2-[-C≡C-CH2-O-(4-cHx-Ph)] 8 Me 2 2-[-C≡C-CH2-O-(4-Ph-Ph)] 9 Me 2 2-[-C≡C-(CH2)2-O-cHx] 10 Me 2 2-[-C≡C-(CH2)2-O-Ph] 11 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-cHx] 12 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-Ph] 13 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-(4-F-Ph)] 14 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-(3-Me-Ph)] 15 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-(4-Me-Ph)] 16 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-(4-CF3-Ph)] 17 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-(4-cHx-Ph)] 18 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)3-(4-Ph-Ph)] 19 Me 2 3-(-C≡C-CH2-O-cHx) 20 Me 2 3-(-C≡C-CH2-O-Ph) 21 Me 2 3-[-C≡C-CH2-O-(4-F-Ph)] 22 Me 2 3-[-C≡C-CH2-O-(3-Me-Ph)] 23 Me 2 3-[-C≡C-CH2-O-(4-Me-Ph)] 24 Me 2 3-[-C≡C-CH2-O-(4-CF3-Ph)] 25 Me 2 3-[-C≡C-CH2-O-(4-cHx-Ph)] 26 Me 2 3-[-C≡C-CH2-O-(4-Ph-Ph)] 27 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-cHx] 28 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-Ph] 29 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-F-Ph)] 30 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-Me-Ph)] 31 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-Me-Ph)] 32 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-CF3-Ph)] 33 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-cHx-Ph)] 34 Me 2 3-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-Ph-Ph)] 35 Me 2 3-[-(1,3-Phy)-O-CH2-cHx] 36 Me 2 3-[-(1,3-Phy)-O-CH2-Ph] 37 Me 2 3-[-(1,4-Phy)-O-CH2-cHx] 38 Me 2 3-[-(1,4-Phy)-O-CH2-Ph] 39 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-cHx] 40 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-Ph] 41 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-F-Ph)] 42 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-F-Ph)] 43 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-Cl-Ph)] 44 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-Cl-Ph)] 45 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-Me-Ph)] 46 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-Me-Ph)] 47 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-CF3-Ph)] 48 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-CF3-Ph)] 49 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-MeO-Ph)] 50 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-MeO-Ph)] 51 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-MeS-Ph)] 52 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-MeS-Ph)] 53 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-OH-Ph)] 54 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-OH-Ph)] 55 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-Ac-Ph)] 56 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-Ac-Ph)] 57 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-CN-Ph)] 58 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-CN-Ph)] 59 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-NO2-Ph)] 60 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-NO2-Ph)] 61 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-cHx-Ph)] 62 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-cHx-Ph)] 63 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(3-Ph-Ph)] 64 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-(4-Ph-Ph)] 65 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-cHx] 66 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-Ph] 67 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-F-Ph)] 68 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-F-Ph)] 69 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-Cl-Ph)] 70 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-Cl-Ph)] 71 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-Me-Ph)] 72 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-Me-Ph)] 73 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-Et-Ph)] 74 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-Et-Ph)] 75 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-CF3-Ph)] 76 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-CF3-Ph)] 77 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-MeO-Ph)] 78 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-MeO-Ph)] 79 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-MeS-Ph)] 80 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-MeS-Ph)] 81 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-OH-Ph)] 82 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-OH-Ph)] 83 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-Ac-Ph)] 84 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-Ac-Ph)] 85 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-CN-Ph)] 86 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-CN-Ph)] 87 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-NO2-Ph)] 88 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-NO2-Ph)] 89 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-cHx-Ph)] 90 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-cHx-Ph)] 91 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(3-Ph-Ph)] 92 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-(4-Ph-Ph)] 93 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-cHx] 94 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-Ph] 95 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-F-Ph)] 96 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-F-Ph)] 97 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-Cl-Ph)] 98 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-Cl-Ph)] 99 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-Me-Ph)] 100 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-Me-Ph)] 101 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-CF3-Ph)] 102 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-CF3-Ph)] 103 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-MeO-Ph)] 104 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-MeO-Ph)] 105 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-MeS-Ph)] 106 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-MeS-Ph)] 107 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-OH-Ph)] 108 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-OH-Ph)] 109 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-Ac-Ph)] 110 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-Ac-Ph)] 111 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-CN-Ph)] 112 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-CN-Ph)] 113 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-NO2-Ph)] 114 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-NO2-Ph)] 115 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-cHx-Ph)] 116 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-cHx-Ph)] 117 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(3-Ph-Ph)] 118 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)4-(4-Ph-Ph)] 119 Me 2 4-(-C≡C-CH2-O-cHx) 120 Me 2 4-(-C≡C-CH2-O-Ph) 121 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-F-Ph)] 122 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-F-Ph)] 123 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Cl-Ph)] 124 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Cl-Ph)] 125 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Me-Ph)] 126 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Me-Ph)] 127 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Et-Ph)] 128 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Et-Ph)] 129 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-CF3-Ph)] 130 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-CF3-Ph)] 131 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-MeO-Ph)] 132 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-MeO-Ph)] 133 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-MeS-Ph)] 134 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-MeS-Ph)] 135 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-OH-Ph)] 136 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-OH-Ph)] 137 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Ac-Ph)] 138 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Ac-Ph)] 139 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-CN-Ph)] 140 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-CN-Ph)] 141 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-NO2-Ph)] 142 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-NO2-Ph)] 143 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-cHx-Ph)] 144 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-cHx-Ph)] 145 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Ph-Ph)] 146 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Ph-Ph)] 147 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-cHx] 148 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-Ph] 149 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-F-Ph)] 150 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-F-Ph)] 151 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-Cl-Ph)] 152 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-Cl-Ph)] 153 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-Me-Ph)] 154 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-Me-Ph)] 155 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-Et-Ph)] 156 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-Et-Ph)] 157 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-CF3-Ph)] 158 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-CF3-Ph)] 159 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-MeO-Ph)] 160 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-MeO-Ph)] 161 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-MeS-Ph)] 162 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-MeS-Ph)] 163 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-OH-Ph)] 164 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-OH-Ph)] 165 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-Ac-Ph)] 166 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-Ac-Ph)] 167 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-CN-Ph)] 168 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-CN-Ph)] 169 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-NO2-Ph)] 170 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-NO2-Ph)] 171 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-cHx-Ph)] 172 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-cHx-Ph)] 173 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(3-Ph-Ph)] 174 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-(4-Ph-Ph)] 175 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-cHx] 176 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-Ph] 177 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-F-Ph)] 178 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-F-Ph)] 179 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-Cl-Ph)] 180 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-Cl-Ph)] 181 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-Me-Ph)] 182 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-Me-Ph)] 183 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-CF3-Ph)] 184 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-CF3-Ph)] 185 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-MeO-Ph)] 186 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-MeO-Ph)] 187 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-MeS-Ph)] 188 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-MeS-Ph)] 189 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-OH-Ph)] 190 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-OH-Ph)] 191 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-Ac-Ph)] 192 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-Ac-Ph)] 193 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-CN-Ph)] 194 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-CN-Ph)] 195 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-NO2-Ph)] 196 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-NO2-Ph)] 197 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-cHx-Ph)] 198 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-cHx-Ph)] 199 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(3-Ph-Ph)] 200 Me 2 4-[-C≡C-(CH2)3-O-(4-Ph-Ph)] 201 Me 2 4-(-C≡C-CH2-O-CH2-cHx) 202 Me 2 4-(-C≡C-CH2-O-CH2-Ph) 203 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-CH2-(3-Me-Ph)] 204 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-CH2-(4-Me-Ph)] 205 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-CH2-(4-cHx-Ph)] 206 Me 2 4-[-C≡C-CH2-O-CH2-(4-Ph-Ph)] 207 Me 2 4-[-(1,3-Phy)-O-CH2-cHx] 208 Me 2 4-[-(1,3-Phy)-O-CH2-Ph] 209 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-cHx] 210 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-Ph] 211 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-F-Ph)] 212 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(3-Me-Ph)] 213 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-Me-Ph)] 214 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-CF3-Ph)] 215 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-MeO-Ph)] 216 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-MeS-Ph)] 217 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-OH-Ph)] 218 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-Ac-Ph)] 219 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-CN-Ph)] 220 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-NO2-Ph)] 221 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-cHx-Ph)] 222 Me 2 4-[-(1,4-Phy)-O-CH2-(4-Ph-Ph)] 223 Me 3 4-[-C≡C-(CH2)3-cHx] 224 Me 3 4-[-C≡C-(CH2)3-Ph] 225 Me 3 4-(-C≡C-CH2-O-cHx) 226 Me 3 4-(-C≡C-CH2-O-Ph) 227 Me 3 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Me-Ph)] 228 Me 3 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Me-Ph)] 229 Me 3 4-[-C≡C-CH2-O-(4-cHx-Ph)] 230 Me 3 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Ph-Ph)] 231 Me 3 4-[-C≡C-(CH2)2-O-cHx] 232 Me 3 4-[-C≡C-(CH2)2-O-Ph] 233 Et 2 4-[-C≡C-(CH2)3-cHx] 234 Et 2 4-[-C≡C-(CH2)3-Ph] 235 Et 2 4-(-C≡C-CH2-O-cHx) 236 Et 2 4-(-C≡C-CH2-O-Ph) 237 Et 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Me-Ph)] 238 Et 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Me-Ph)] 239 Et 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-cHx-Ph)] 240 Et 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Ph-Ph)] 241 Et 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-cHx] 242 Et 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-Ph] 243 Pr 2 4-[-C≡C-(CH2)3-cHx] 244 Pr 2 4-[-C≡C-(CH2)3-Ph] 245 Pr 2 4-(-C≡C-CH2-O-cHx) 246 Pr 2 4-(-C≡C-CH2-O-Ph) 247 Pr 2 4-[-C≡C-CH2-O-(3-Me-Ph)] 248 Pr 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Me-Ph)] 249 Pr 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-cHx-Ph)] 250 Pr 2 4-[-C≡C-CH2-O-(4-Ph-Ph)] 251 Pr 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-cHx] 252 Pr 2 4-[-C≡C-(CH2)2-O-Ph]
【0070】上記表1において、好適には、例示化合物
番号39-92, 121-174, 201-206, 209, 210及び233-242で
あり、より好適には、例示化合物番号65-92, 121-147,
201, 202, 209, 210, 233, 234, 237, 238, 241及び242
であり、更に好適には、例示化合物番号65-72, 75-78,
81, 82, 121-126, 129-132, 135, 136, 144, 145, 147,
209及び210であり、最も好適には、 例示化合物番号65:2−アミノ−4−[4−(5−シク
ロヘキシルペント−1−イニル)フェニル]−2−メチ
ルブタン−1−オール、 例示化合物番号66:2−アミノ−4−[4−(5−フェ
ニルペント−1−イニル)フェニル]−2−メチルブタ
ン−1−オール、 例示化合物番号125:2−アミノ−2−メチル−4−
{4−[3−(3−メチルフェノキシ)−1−プロピニル]
フェニル}ブタン−1−オール、 例示化合物番号126:2−アミノ−2−メチル−4−
{4−[3−(4−メチルフェノキシ)−1−プロピニル]
フェニル}ブタン−1−オール、 例示化合物番号144:2−アミノ−4−{4−[3−(4
−シクロへキシルフェノキシ)−1−プロピニル]フェニ
ル}−2−メチルブタン−1−オール及び 例示化合物番号147:2−アミノ−4−[4−(4−シ
クロへキシルオキシ−1−ブチニル)フェニル]−2−
メチル−1−ブタノール である。
【0071】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(I)を有するベ
ンゼン環化合物は、以下に記載する方法に従って製造す
ることができる。
【0072】A法は、化合物(I)において、Xがエチ
ニレン基である化合物(Ic)及びXがアリーレン基で
ある化合物(Id)を製造する方法である。
【0073】
【化17】
【0074】式中、R1、R2、Y及びnは、前述したも
のと同意義を示し、R3は、トリフルオロメタンスルホ
ニル、ペンタフルオロエタンスルホニルのようなハロゲ
ノ低級アルカンスルホニル基(最も好適には、トリフル
オロメタンスルホニル基である。)を示し、環Arは、
アリーレン基(前述したものと同意義を示す。)を示
し、R2aは、R2基において置換基として含まれるヒド
ロキシ基が、保護されてもよいヒドロキシ基である他R
2基の定義における基と同様の基を示す。
【0075】上記において、R2aの定義における「保護
されてもよいヒドロキシ基」の「保護基」は、有機合成
化学の分野で使用されるヒドロキシ基の保護基であれば
特に限定はされないが、例えば、前記「ヒドロキシ基の
エステルに斯かる反応における一般的保護基」と同意義
を示す。
【0076】第A1工程は、一般式(IV)を有する化
合物を製造する工程であり、一般式(II)を有する化
合物を、不活性溶媒中、塩基及びパラジウム触媒の存在
下、一般式(III)を有する化合物とSonogashira co
upling反応させることにより行なわれる。
【0077】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルの
ような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロ
ロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;
蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、
ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シク
ロヘキサノンのようなケトン類;アセトニトリル、イソ
ブチルビトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメ
チルリン酸トリアミドのようなアミド類;又はジメチル
スルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類であ
り、好適には、アミド類(最も好適には、ジメチルホル
ムアミド)である。また、反応溶媒中に少量の水を添加
することで、反応の進行が促進されることがある。
【0078】上記反応に使用される塩基は、例えば、炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなア
ルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属重炭酸
塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカ
リ金属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメ
トキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキ
シドのようなアルカリ金属アルコキシド類;又はトリエ
チルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチル
アミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,
N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニ
リン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシ
クロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビ
シクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8
−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(D
BU)のような有機アミン類であり、好適には、有機ア
ミン類(最も好適には、トリエチルアミン)である。
【0079】上記反応に使用されるパラジウム触媒は、
通常、Sonogashira coupling反応に使用されるものであ
れば特に限定はないが、例えば、酢酸パラジウム、塩化
パラジウム、炭酸パラジウムのようなパラジウム塩類又
は配位子と錯体を形成しているジクロロビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウムのようなパラジウム塩錯体
類が好適である。
【0080】また、添加物として、沃化第一銅、塩化ベ
ンジルトリエチルアンモニウムを使用することにより、
収率を向上させることができる。
【0081】反応温度は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類等によって異なるが、通常、−20℃乃至200℃
(好適には、0℃乃至120℃)である。
【0082】反応時間は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類、反応温度等により異なるが、通常、5分間乃至48
時間(好適には、15分間乃至24時間)である。
【0083】反応終了後、本反応の目的化合物(IV)
は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、
反応混合物から溶剤を留去することによって得られる。
得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結
晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用され
ている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用
し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製す
ることができる。
【0084】第A2工程は、一般式(Ic)を有する化
合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、化合物(I
V)を塩基と反応させ加水分解した後、所望によりR2a
におけるヒドロキシ基の保護基を除去することにより行
われる。
【0085】化合物(VI)を塩基と反応させる際に使
用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば
特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、
リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素
類;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレン
グリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタ
ノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ
−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−
ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グ
リセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチル
セロソルブのようなアルコ−ル類;或は上記溶媒の混合
溶媒であり、好適には、アルコール類及びエーテル類の
混合溶媒(最も好適には、メタノール及びテトラヒドロ
フランの混合溶媒)である。
【0086】化合物(IV)と反応させる際に使用され
る塩基は、例えば、前記A法第A1工程において使用さ
れるものと同様なものを挙げることができ、好適には、
アルカリ金属水酸化物類(最も好適には、水素化リチウ
ム、水素化ナトリウム又は水素化カリウム)である。
【0087】化合物(IV)を塩基と反応させる際の反
応温度は、原料化合物、塩基、溶媒の種類等によって異
なるが、通常、−20℃乃至200℃(好適には、0℃
乃至150℃)である。
【0088】反応時間は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至4
8時間(好適には、1時間乃至36時間)である。
【0089】ヒドロキシ基の保護基を除去する方法は、
その種類によって異なるが、一般に有機合成化学の技術
において周知の方法、例えば、T.W.Green,(Protective
Groups in Organic Synthesis),John Wiley & Sons:
J.F.W.McOmis,(Protective Groups in OrganicChemist
ry),Plenum Pressに記載の方法により以下のように行
うことができる。
【0090】ヒドロキシ基の保護基がシリル基である場
合は、通常、弗化テトラブチルアンモニウム、弗化水素
酸、弗化水素酸−ピリジン又は弗化カリウムのような弗
素アニオンを生成する化合物で処理するか或いは塩酸、
臭化水素酸、硫酸若しくは過塩素酸、燐酸のような無機
酸又は酢酸、蟻酸、蓚酸、メタンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフルオロ
酢酸若しくはトリフルオロメタンスルホン酸のような有
機酸で処理することにより除去できる。
【0091】尚、弗素アニオンにより除去する場合に、
蟻酸、酢酸又はプロピオン酸のような有機酸を加えるこ
とによって、反応が促進することがある。
【0092】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、好適
には、ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジ
エチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル
類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニト
リル類;酢酸のような有機酸;水;又は上記溶媒の混合
溶媒である。
【0093】反応温度及び反応時間は、原料化合物、使
用される酸、溶媒の種類等により異なるが、通常、反応
温度は、0℃乃至100℃(好適には、10℃乃至50
℃)であり、反応時間は、1時間乃至24時間である。
【0094】ヒドロキシ基の保護基が、アラルキル基又
はアラルキルオキシカルボニル基である場合には、通
常、不活性溶媒中、酸化剤を用いて除去する方法が好適
である。
【0095】上記反応において使用される不活性溶媒
は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされない
が、好適には、含水有機溶媒であり、例えば、アセトン
のようなケトン類;メチレンクロリド、クロロホルム、
四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;アセトニト
リルのようなニトリル類;ジエチルエ−テル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンのようなエ−テル類;ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリ
ン酸トリアミドのようなアミド類;又はジメチルスルホ
キシドのようなスルホキシド類である。
【0096】上記反応において使用される酸化剤は、上
記ヒドロキシ基の保護基を除去する際に使用される酸化
剤であれば特に限定はないが、好適には、過硫酸カリウ
ム、過硫酸ナトリウム、アンモニウムセリウムナイトレ
イト(CAN)又は2,3−ジクロロ−5,6−ジシア
ノ−p−ベンゾキノン(DDQ)が用いられる。
【0097】反応温度及び反応時間は、原料化合物、酸
化剤、溶媒の種類等により異なるが、通常、反応温度
は、0℃乃至150℃であり、反応時間は、10分間乃
至24時間である。
【0098】ヒドロキシ基の保護基が、脂肪族アシル
基、芳香族アシル基又はアルコキシカルボニル基である
場合には、不活性溶媒中、塩基で処理することにより除
去できる。
【0099】上記反応に使用される塩基は、上記ヒドロ
キシ基の保護基を除去する際に使用される塩基であれば
特に限定はないが、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭
酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ムのようなアルカリ金属重炭酸塩類;水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金
属水酸化物類;リチウムメトキシド、ナトリウムメトキ
シド、ナトリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシ
ドのような金属アルコキシド類;又はアンモニア水、濃
アンモニア−メタノ−ルのようなアンモニア類であり、
好適には、アルカリ金属水酸化物類、金属アルコキシド
類又はアンモニア類(最も好適には、アルカリ金属水酸
化物類又は金属アルコキシド類)である。
【0100】上記反応に使用される不活性溶媒は、通常
の加水分解反応に使用されるものであれば特に限定はな
いが、例えば、ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエ
タン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのような
エ−テル類;メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノー
ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−
ル、t−ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレ
ングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキ
サノール、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;
水;又は上記溶媒の混合溶媒が好適である。
【0101】反応温度及び反応時間は、原料化合物、塩
基、溶媒の種類等により異なるが、副反応を抑制するた
めに、通常、反応温度は、−20℃乃至150℃であ
り、反応時間は、1時間乃至10時間である。
【0102】ヒドロキシ基の保護基が、アルコキシメチ
ル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラ
ニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロチオフ
ラニル基又は置換エチル基である場合には、通常、不活
性溶媒中、酸で処理することにより除去される。
【0103】上記反応に使用される酸は、上記ヒドロキ
シ基の保護基を除去する際に使用される酸であれば特に
限定はないが、通常、ブレンステッド酸又はルイス酸と
して使用されるものを挙げることができ、好適には、塩
化水素;塩酸、硫酸、硝酸のような無機酸;又は酢酸、
トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸のような有機酸等のブレンステッド酸:三弗化
ホウ素のようなルイス酸であり、ダウエックス50Wの
ような強酸性の陽イオン交換樹脂も使用することができ
る。
【0104】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルの
ような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロ
ロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;
蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、
ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルのようなエ−テル類;メタノ−ル、エタノ−
ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ
−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミルア
ルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタ
ノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのよう
なアルコ−ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンの
ようなケトン類;水;又は上記溶媒の混合溶媒であり、
好適には、エ−テル類又はアルコール類(最も好適に
は、テトラヒドロフラン又はメタノール)である。
【0105】反応温度及び反応時間は、原料化合物、
酸、溶媒の種類等により異なるが、通常、反応温度は、
−10℃乃至200℃(好適には、0℃乃至150℃)
であり、反応時間は、5分間乃至48時間(好適には、
30分間乃至10時間)である。
【0106】ヒドロキシ基の保護基が、アルケニルオキ
シカルボニル基である場合は、通常、ヒドロキシ基の保
護基が前記の脂肪族アシル基、芳香族アシル基又はアル
コキシカルボニル基である場合の除去反応の条件と同様
にして、塩基と処理することにより達成される。
【0107】尚、アリルオキシカルボニル基の場合は、
特にパラジウム、及びトリフェニルホスフィン、又はビ
ス(メチルジフェニルホスフィン)(1,5−シクロオ
クタジエン)イリジウム(I)・ヘキサフルオロホスフ
ェートを使用して除去する方法が簡便で、副反応が少な
く実施することができる。
【0108】反応終了後、本反応の目的化合物(Ic)
は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、
反応混合物から溶剤を留去することによって得られる。
得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結
晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用され
ている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用
し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製す
ることができる。
【0109】第A3工程は、一般式(VI)を有する化
合物を製造する工程であり、化合物(II)を一般式
(V)を有する化合物とSuzuki coupling反応させるこ
とにより行なわれ、本工程は、前記A法第A1工程のSo
nogashira coupling反応と同様に行なわれる。
【0110】第A4工程は、一般式(Id)を有する化
合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、化合物(V
I)を塩基と反応させ加水分解した後、所望によりR2a
におけるヒドロキシ基の保護基を除去することにより行
われ、本工程は、前記A法第A2工程と同様に行われ
る。
【0111】尚、異性体を分離する必要がある場合に
は、上記各工程の反応終了後、又は、所望工程の終了後
の適切な時期に、上記分離精製手段によって行なうこと
ができる。
【0112】B法は、前記A法の原料化合物である化合
物(II)を製造する方法である。
【0113】
【化18】
【0114】式中、R1、R3及びnは、前述したものと
同意義を示し、R3aは、R3基の定義における基と同様
の基を示し、R4は、ホルミル基、カルボキシ基又は低
級アルコキシカルボニル基(前記低級アルコキシ基がカ
ルボニル基に結合した基を示し、好適には、メトキシカ
ルボニル基である。)を示し、R5は、ヒドロキシ基の
保護基(前述したものと同意議を示す。)を示し、R6
及びR6aは、同一又は異なって、水素原子又は低級アル
キル基を示し、R7は、低級アルキル基を示す。
【0115】第B1工程は、一般式(VIII)を有す
る化合物を製造する工程であり、一般式(VII)を有
する化合物を、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在
下(好適には存在下)、還元剤と反応させることにより
行われる。
【0116】上記反応に使用される不活性溶媒は、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルの
ような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素のような
ハロゲン化炭化水素類;酢酸、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのような
エステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタ
ン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ
ーテル類;メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−
ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−
ル、t−ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレ
ングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキ
サノール、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;ホ
ルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド
類;水;或は水又は上記溶媒の混合溶媒であり、好適に
は、エーテル類(最も好適には、テトラヒドロフラン)
である。
【0117】上記反応に使用される還元剤は、例えば、
水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素
化シアノホウ素ナトリウムのような水素化ホウ素アルカ
リ金属類;又は水素化ジイソブチルアルミニウム、水素
化アルミニウムリチウム、水素化トリエトキシアルミニ
ウムリチウムのような水素化アルミニウム化合物であ
り、好適には、水素化ホウ素アルカリ金属類(最も好適
には、水素化ホウ素ナトリウム)である。
【0118】反応温度は、原料化合物、還元剤、溶媒の
種類等によって異なるが、通常、−50℃乃至100℃
(好適には、0℃乃至50℃)である。
【0119】反応時間は、原料化合物、還元剤、溶媒の
種類、反応温度等により異なるが、通常、15分間乃至
150時間(好適には、1時間乃至100時間)であ
る。
【0120】第B2工程は、一般式(IX)を有する化
合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基の存在
下、化合物(VIII)のヒドロキシ基を脱離基に変換
した後、沃素化することにより行われる。
【0121】ヒドロキシ基を脱離基に変換させる際に使
用される不活性溶媒は、本反応に不活性なものであれば
特に限定はされないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、
リグロイン、石油エーテルのような脂肪族炭化水素類;
ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素
類;クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロ
エタン、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレン
グリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセ
トン、2−ブタノンのようなケトン類;ホルムアミド、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサ
メチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジメチルス
ルホキシドのようなスルホキシド類;又はスルホランで
あり、好適には、ハロゲン化炭化水素類(最も好適に
は、ジクロロメタン)である。
【0122】脱離基を形成する試薬は、例えば、メタン
スルホニルクロリド、P−トルエンスルホニルクロリド
のようなスルホニルハライド;チオニルクロリド、チオ
ニルブロミド、チオニルアイオダイドのようなチオニル
ハライド類;スルフリルクロリド、スルフリルブロミ
ド、スルフリルアイオダイドのようなスルフリルハライ
ド類;三塩化燐、三臭化燐、三沃化燐のような三ハロゲ
ン化燐類;五塩化燐、五臭化燐、五沃化燐のような五ハ
ロゲン化燐類;オキシ塩化燐、オキシ臭化燐、オキシ沃
化燐のようなオキシハロゲン化燐類;のようなハロゲン
化剤;又はメチルトリオキソレニウム(VII)のよう
なレニウム試薬であり、好適には、スルホニルハライド
である。
【0123】ヒドロキシ基を脱離基に変換させる際に使
用される塩基は、例えば、前記A法第A1工程において
使用されるものと同様なものを挙げることができ、好適
には、有機アミン類(最も好適には、トリエチルアミ
ン)である。
【0124】ヒドロキシ基を脱離基に変換させる際の反
応温度は、原料化合物、使用される試薬、塩基、溶媒の
種類等によって異なるが、通常、−50℃乃至200℃
(好適には、−10℃乃至150℃)である。
【0125】ヒドロキシ基を脱離基に変換させる際の反
応時間は、原料化合物、使用される試薬、塩基、溶媒の
種類、反応温度等により異なるが、通常、15分間乃至
24時間(好適には、30分間乃至12時間)である。
【0126】脱離基を沃素化する際に使用される不活性
溶媒は、ヒドロキシ基を脱離基に変換させる際に使用さ
れる不活性溶媒と同様なものを使用することができる。
【0127】脱離基を沃素化する際に使用される沃素化
剤は、例えば、五沃化燐、オキシ沃化燐、沃化ナトリウ
ム又は沃化カリウムであり、好適には、沃化ナトリウム
である。
【0128】脱離基を沃素化する際の反応温度は、原料
化合物、沃素化剤、溶媒の種類等によって異なるが、通
常、0℃乃至200℃(好適には、10℃乃至150
℃)である。
【0129】脱離基を沃素化する際の反応時間は、原料
化合物、沃素化剤、溶媒の種類、反応温度等により異な
るが、通常、15分間乃至24時間(好適には、30分
間乃至12時間)である。
【0130】第B3工程は、一般式(XI)を有する化
合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、化合物(I
X)を、塩基の存在下、一般式(X)を有する化合物と
反応させることにより行われる。
【0131】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例え
ば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル
類;メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソ
プロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−
ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコ
ール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノー
ル、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;ホルムア
ミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;水;
或は水又は上記溶媒の混合溶媒であり、好適には、アル
コ−ル類又はアミド類(最も好適には、ジメチルホルム
アミド)である。
【0132】上記反応に使用される塩基は、例えば、前
記A法第A1工程において使用されるものと同様なもの
を挙げることができ、好適には、アルカリ金属水素化物
類又はアルカリ金属アルコキシド類(最も好適には、水
素化ナトリウム)である。
【0133】反応温度は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類等によって異なるが、通常、−78℃乃至100℃
(好適には、0℃乃至50℃)である。
【0134】反応時間は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類、反応温度等により異なるが、通常、15分間乃至4
8時間(好適には、30分間乃至12時間)である。
【0135】第B4工程は、一般式(XII)を有する
化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、化合物
(XI)を塩基と反応させ、エステル基をカルボキシ基
に加水分解することにより行われる。
【0136】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルの
ような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイ
ソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチル
エーテルのようなエーテル類;メタノ−ル、エタノ−
ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ
−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミルア
ルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタ
ノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのよう
なアルコ−ル類;或は水又は上記溶媒の混合溶媒であ
り、好適には、アルコ−ル類(最も好適には、エタノ−
ル)である。
【0137】上記反応に使用される塩基としては、例え
ば、前記A法第A1工程において使用されるものと同様
なものを挙げることができ、好適には、アルカリ金属水
酸化物類(最も好適には、水酸化カリウム)である。
【0138】反応温度は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類等によって異なるが、通常、−20℃乃至200℃
(好適には、0℃乃至50℃)である。
【0139】反応時間は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類、反応温度等により異なるが、通常、30分間乃至1
20時間(好適には、1時間乃至80時間)である。
【0140】第B5工程は、一般式(XIV)を有する
化合物を製造する工程であり、化合物(XII)のカル
ボキシル基をクルチウス転位反応に付し、カルバメート
に変換する方法であり、化合物(XII)を、不活性溶
媒中、塩基の存在下、ジフェニルリン酸アジドのような
ジアリール燐酸アジド誘導体と反応させた後、一般式
(XIII)を有する化合物と加熱反応させることによ
り行われる。
【0141】化合物(XII)をジアリール燐酸アジド
誘導体と反応させる際に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルの
ような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素のような
ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
トキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル
のようなエーテル類;或は水又は上記溶媒の混合溶媒で
あり、好適には、芳香族炭化水素類(最も好適には、ベ
ンゼン)である。
【0142】化合物(XII)をジアリール燐酸アジド
誘導体と反応させる際に使用される塩基は、例えば、前
記A法第A1工程において使用されるものと同様なもの
を挙げることができ、好適には、有機アミン類(最も好
適には、トリエチルアミン)である。
【0143】化合物(XII)をジアリール燐酸アジド
誘導体と反応させた後、化合物(XIII)と加熱反応
させる際に使用される不活性溶媒は、本反応に不活性な
ものであれば特に限定はされないが、例えば、化合物
(XII)をジアリール燐酸アジド誘導体と反応させる
際に使用される不活性溶媒と同様なものを使用すること
ができる。
【0144】化合物(VII)をジアリール燐酸アジド
誘導体と反応させる際の反応温度及び化合物(XII
I)と反応させる際の反応温度ともに、原料化合物、塩
基、溶媒の種類等によって異なるが、通常、0℃乃至2
00℃(好適には、20℃乃至150℃)である。
【0145】化合物(VII)をジアリール燐酸アジド
誘導体と反応させる際の反応温度及び化合物(XII
I)と反応させる際の反応時間ともに、原料化合物、塩
基、溶媒の種類、反応温度等により異なるが、通常、1
5分間乃至24時間(好適には、30分間乃至12時
間)である。
【0146】第B6工程は、一般式(XV)を有する化
合物を製造する工程であり、化合物(XIV)のエステ
ルを還元することにより行なわれ、不活性溶媒中、化合
物(XIV)を還元剤と反応させることにより行われ
る。
【0147】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例え
ば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルの
ような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロ
メタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素のような
ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメ
トキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル
のようなエーテル類;メタノ−ル、エタノ−ル、n−プ
ロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソ
ブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、
ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シ
クロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコ−
ル類;或は上記溶媒の混合溶媒であり、好適には、アル
コール類及びエーテル類の混合溶媒(最も好適には、エ
タノ−ル及びテトラヒドロフランの混合溶媒)である。
【0148】上記反応に使用される還元剤としては、例
えば、前記A法第A1工程で用いられるものと同様なも
のを挙げることができ、好適には、水素化ホウ素アルカ
リ金属類(最も好適には、水素化ホウ素ナトリウム又は
水素化ホウ素リチウム)である。
【0149】反応温度は、原料化合物、還元剤、溶媒の
種類等によって異なるが、通常、−78℃乃至150℃
(好適には、−20℃乃至50℃)である。
【0150】反応時間は、原料化合物、還元剤、溶媒の
種類、反応温度等により異なるが、通常、5分間乃至4
8時間(好適には、30分間乃至24時間)である。
【0151】第B7工程は、一般式(XVI)を有する
化合物を製造する工程であり、化合物(XV)を塩基と
反応させ、オキサゾリジン環に閉環することにより行な
われる。
【0152】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はされないが、例え
ば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル
類;メタノ−ル、エタノ−ル、n−プロパノ−ル、イソ
プロパノ−ル、n−ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−
ブタノ−ル、イソアミルアルコ−ル、ジエチレングリコ
ール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノー
ル、メチルセロソルブのようなアルコ−ル類;ホルムア
ミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;水;
或は水又は上記溶媒の混合溶媒であり、好適には、エー
テル類、アルコ−ル類又はアミド類(最も好適には、テ
トラヒドロフラン又はジメチルホルムアミド)である。
【0153】上記反応に使用される塩基としては、例え
ば、前記A法第A1工程において使用されるものと同様
なものを挙げることができ、好適には、アルカリ金属ア
ルコキシド類(最も好適には、カリウムt−ブトキシ
ド)である。
【0154】反応温度は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類等によって異なるが、通常、−78℃乃至100℃
(好適には、−50℃乃至50℃)である。
【0155】反応時間は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類、反応温度等により異なるが、通常、15分間乃至4
8時間(好適には、30分間乃至12時間)である。
【0156】第B8工程は、化合物(II)を製造する
工程であり、化合物(XVI)の−OR5基におけるヒ
ドロキシ基の保護基を除去した後、不活性溶媒中、塩基
の存在下、一般式(XVII)を有する化合物と反応さ
せることにより行なわれる。
【0157】化合物(XVI)の−OR5基におけるヒ
ドロキシ基の保護基を除去する方法は、前記A法第A2
工程におけるヒドロキシ基の保護基を除去する方法と同
様に行うことができる。
【0158】化合物(XVI)の−OR5基におけるヒ
ドロキシ基の保護基を除去した後、化合物(XVII)
と反応させる際に使用される不活性溶媒は、本反応に不
活性なものであれば特に限定はされないが、例えば、ヘ
キサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのような
脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのよ
うな芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素のようなハロ
ゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキ
シエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのよ
うなエーテル類;アセトン、2−ブタノンのようなケト
ン類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミドのような
アミド類;ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド
類;又はスルホランであり、好適には、ハロゲン化炭化
水素類(最も好適には、ジクロロメタン)である。
【0159】化合物(XVI)の−OR5基におけるヒ
ドロキシ基の保護基を除去した後、化合物(XVII)
と反応させる際に使用される塩基は、例えば、前記A法
第A1工程において使用されるものと同様なものを挙げ
ることができ、好適には、有機アミン類(最も好適に
は、トリエチルアミン)である。
【0160】化合物(XVI)の−OR5基におけるヒ
ドロキシ基の保護基を除去した後、化合物(XVII)
と反応させる際の反応温度は、原料化合物、塩基、溶媒
の種類等によって異なるが、通常、−50℃乃至200
℃(好適には、−10℃乃至150℃)である。
【0161】化合物(XVI)の−OR5基におけるヒ
ドロキシ基の保護基を除去した後、化合物(XVII)
と反応させる際の反応時間は、原料化合物、使用される
試薬、塩基、溶媒の種類、反応温度等により異なるが、
通常、15分間乃至24時間(好適には、30分間乃至
12時間)である。
【0162】反応終了後、各工程で得られた目的化合物
は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、
反応混合物から溶剤を留去することによって得られる。
得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結
晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用され
ている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用
し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製す
ることができる。
【0163】C法は、前記A法の原料化合物である化合
物(II)において、光学活性体であり、nが2乃至6
の整数である一般式(IIa)
【0164】
【化19】
【0165】又は(IIb)
【0166】
【化20】
【0167】[上記式中、R1及びR3は、前述したもの
と同意義を示し、mは、0乃至4の整数を示す。]を有
する化合物を製造する方法である。
【0168】
【化21】
【0169】式中、R1、R3、R3a及びmは、前述した
ものと同意義を示し、R8及びR9は、同一又は異なっ
て、水素原子又は低級アルコキシカルボニル基を示し、
10は、C1−C20アルキル基(前記低級アルキル基、
ヘプチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、
3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチル
ヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペン
チル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプ
チル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−
メチルヘプチル、6−メチルヘプチル、1−プロピルペ
ンチル、2−エチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシ
ル、ノニル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチ
ル、5−メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−プ
ロピルヘキシル、2−エチルヘプチル、6,6−ジメチ
ルヘプチル、デシル、1−メチルノニル、3−メチルノ
ニル、8−メチルノニル、3−エチルオクチル、3,7
−ジメチルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、ウン
デシル、4,8−ジメチルノニル、ドデシル、トリデシ
ル、テトラデシル、ペンタデシル、3,7,11−トリ
メチルドデシル、ヘキサデシル、4,8,12−トリメ
チルトリデシル、1−メチルペンタデシル、14−メチ
ルペンタデシル、13,13−ジメチルテトラデシル、
ヘプタデシル、15−メチルヘキサデシル、オクタデシ
ル、1−メチルヘプタデシル、ノナデシル又はアイコシ
ル基のような直鎖又は分枝鎖の炭素数1乃至20アルキ
ル基であり、好適にはC1−C10アルキル基であり、最
もC1−C6アルキル基である。)を示し、R11は、水素
原子又はヒドロキシ基の保護基(前述したものと同意議
を示す。)を示し、Wは、ハロゲン原子(好適には、塩
素原子)を示し、Phは、フェニル基を示す。
【0170】第C1工程は、一般式(XXa)又は(X
Xb)を製造する工程であり、一般式(XVIII)を
有する化合物の一方の水酸基のみを、不活性溶媒の存在
又は非存在下、リパーゼの存在下に、一般式(XIX)
を有する化合物を用いて選択的にアシル化することによ
り行なわれる。
【0171】上記反応において使用される不活性溶媒
は、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタ
ン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ
ーテル類;ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エー
テルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、
キシレンのような芳香族炭化水素類;又はクロロホル
ム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化
炭素のようなハロゲン化炭化水素類であり、好適には、
エーテル類(最も好適には、ジイソプロピルエーテル)
である。
【0172】上記反応において使用される「リパーゼ」
は、特に限定はなく、原料化合物の種類により最適なも
のが異なるが、好ましくは、Pseudomonas sp.、Pseudom
onasfluorescens、Pseudomonas cepacia、Chromobacter
ium viscosum、Aspergillusniger、Aspergillus oryza
e、Candida antarctica、Candida cylindracea、Candid
a lipolytica、Candida rugosa、Candida utilis、Peni
cillium roqueforti、Rhizopus arrhizus、Rhizopus de
lemar、Rhizopus javanicus、Rhizomucor miehei、Rhiz
opus niveus、Humicola lanuginosa、Mucor javanicus、
Mucor miehei、Thermus aquaticus、Thermus flavus、The
rmus thermophilus等やhuman pancreas、hog pancrea
s、porcine pancreas、wheat germ由来のリパーゼであ
る。酵素は部分的に又は完全に精製して用いることがで
きるばかりではなく、固定化した形態で使用することが
できる。最も好適には、Pseudomonas sp.を固定化した
もの(例えば、immobilized lipase from Pseudomonas
sp.(TOYOBO社))である。
【0173】反応温度は、原料化合物、リパーゼ、溶媒
の種類等により異なるが、通常、−50℃乃至50℃
(好適には、0℃乃至40℃)である。
【0174】反応時間は、原料化合物、リパーゼ、溶媒
の種類、反応温度等により異なるが、通常、15分間乃
至150時間(好適には、30分間乃至24時間)であ
る。
【0175】反応終了後、本反応の目的化合物(XX
a)又は(XXb)は常法に従って反応混合物から採取
される。例えば、不溶物が存在する場合には、濾過によ
り除去後、そのまま濃縮或いは水と酢酸エチルのような
混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を
分離し、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム等
で乾燥後、溶媒を留去することによって得られる。
【0176】得られた目的物は必要ならば、常法、例え
ば再結晶、再沈殿等、或いはクロマトグラフィーを応用
し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製す
ることができる。
【0177】第C2工程は、一般式(XXI)を有する
化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、酸化剤の
存在下、化合物(XXa)のアルコール部分をアルデヒ
ドに酸化することにより行なわれる。
【0178】上記反応において行なわれる酸化反応は、
一級アルコールからアルデヒドを生成する酸化反応であ
れば特に限定はないが、例えば、塩化メチレン中、ピリ
ジン及びクロム酸を用いて行われるCollins酸化;塩化
メチレン中、塩化クロム酸ピリジニウム(PCC)を用いて
行われるPCC酸化;塩化メチレン中、二クロム酸ピリジ
ニウム(PDC)を用いて行われるPDC酸化;塩化メチレン
中、親電子剤(例えば無水酢酸、無水トリフルオロ酢
酸、塩化チオニル、塩化スルフリル、塩化オキザリル、
ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジフェニルケテン-p
-トリルイミン、N,N-ジエチルアミノアセチレン、三酸
化硫黄・ピリジン錯体など)及びジメチルスルホキシド
(DMSO)を用いて行われる、Swern酸化のような、DMSO酸
化;及び塩化メチレン若しくはベンゼン中、二酸化マン
ガンを用いて行われる二酸化マンガン酸化などを挙げる
ことができ、好適には、塩化メチレン中で行われる、PC
C酸化又はSwern酸化である。
【0179】反応温度は、原料化合物、酸化剤、溶媒の
種類等により異なるが、通常、−50℃乃至50℃(好
適には、−10℃乃至30℃)である。
【0180】反応時間は、原料化合物、酸化剤、溶媒の
種類、反応温度等により異なるが、通常、10分間乃至
48時間(好適には、30分間乃至24時間)である。
【0181】反応終了後、本反応の目的化合物(XX
I)は常法に従って反応混合物から採取される。例え
ば、酸化剤を亜硫酸水素ナトリウム水等で中和し、不溶
物が存在する場合には濾過により除去後、そのまま濃縮
或いは水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加
え、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸ナトリ
ウム、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶媒を留去す
ることによって得られる。得られた目的物は、必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿等、或いはクロマトグ
ラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによっ
て分離、精製することができる。
【0182】第C3工程は、一般式(XXIII)を有
する化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基
の存在下、化合物(XXI)のアルデヒドに、一般式
(XXII)を有する化合物を反応させることにより行
なわれる。
【0183】上記反応において使用される不活性溶媒
は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされない
が、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳
香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ−
テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコール
ジメチルエーテルのようなエ−テル類;ホルムアミド、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサ
メチルリン酸トリアミドのようなアミド類;又はジメチ
ルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類で
あり、好適には、エーテル類(最も好適には、テトラヒ
ドロフラン)である。
【0184】上記反応において使用される塩基は、例え
ば、前記A法第A1工程において使用されるものと同様
なものを挙げることができ、好適には、アルカリ金属ア
ルコキシド類又はアルカリ金属水素化物類(最も好適に
は、t−ブトキシカリウム)である。
【0185】反応温度は、原料化合物、ホスホニウム塩
の種類、塩基、溶媒の種類等により異なるが、通常、−
80℃乃至100℃(好適には、−20℃乃至50℃)
である。
【0186】反応時間は、原料化合物、ホスホニウム塩
の種類、塩基、溶媒の種類等によって異なるが、通常、
10分間乃至48時間(好適には、30分間乃至12時
間)である。
【0187】反応終了後、本反応の目的化合物(XXI
II)は常法に従って反応混合物から採取される。例え
ば、反応液を希塩酸等で中和し、不溶物が存在する場合
には濾過により除去後、そのまま濃縮或いは水と酢酸エ
チルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マ
グネシウム等で乾燥後、溶媒を留去することによって得
られる。
【0188】得られた目的物は、必要ならば、常法、例
えば再結晶、再沈殿等、或いはクロマトグラフィーを応
用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製
することができる。
【0189】第C4工程は、一般式(XXIV)を有す
る化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、塩基の
存在下、化合物(XXIII)を加水分解することによ
り行なわれる。
【0190】上記反応において使用される不活性溶媒
は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされない
が、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳
香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ−
テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコール
ジメチルエーテルのようなエ−テル類;メタノ−ル、エ
タノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−
ブタノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソア
ミルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、
オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ
のようなアルコ−ル類;或は水又は上記溶媒の混合溶媒
であり、好適には、水、エ−テル類及びアルコ−ル類の
混合溶媒(好適には、水、テトラヒドロフラン及びメタ
ノールの混合溶媒)である。
【0191】上記反応において使用される塩基は、例え
ば、前記A法第A1工程において使用されるものと同様
なものを挙げることができ、好適には、アルカリ金属水
酸化物類(最も好適には、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム又は水酸化バリウム)である。
【0192】反応温度は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類等により異なるが、通常、−20℃乃至200℃で
(好適には、0℃乃至50℃)である。
【0193】反応時間は、原料化合物、塩基、溶媒の種
類、反応温度等により異なるが、通常、5分間乃至48
時間(好適には、15分間乃至24時間)である。
【0194】反応終了後、本反応の目的化合物(XXI
V)は常法に従って反応混合物から採取される。例え
ば、反応液を希塩酸等で中和し、不溶物が存在する場合
には濾過により除去後、そのまま濃縮或いは水と酢酸エ
チルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を
含む有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マ
グネシウム等で乾燥後、溶媒を留去することによって得
られる。
【0195】得られた目的物は、必要ならば、常法、例
えば再結晶、再沈殿等、或いはクロマトグラフィーを応
用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製
することができる。
【0196】第C5工程は、一般式(XXV)を有する
化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、化合物
(XXIV)を塩基と反応させ、オキサゾリジン環に閉
環することにより行なわれ、本工程は、前記B法第B7
工程と同様に行なわれる。
【0197】第C6工程は、一般式(XXVI)を有す
る化合物を製造する工程であり、不活性溶媒中、還元剤
の存在下、化合物(XXV)を化合物(XXVI)に変
換することにより行なわれる。
【0198】上記反応において使用される不活性溶媒
は、本反応に不活性なものであれば特に限定はされない
が、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エ
ーテルのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレンのような芳香族炭化水素類;クロロホル
ム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、四塩化
炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテ
ル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルのようなエーテル類;メタノ−ル、エタ
ノ−ル、n−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブ
タノ−ル、イソブタノ−ル、t−ブタノ−ル、イソアミ
ルアルコ−ル、ジエチレングリコール、グリセリン、オ
クタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブの
ようなアルコ−ル類;酢酸、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエス
テル類;又は上記溶媒の混合溶媒であり、好適には、エ
−テル類とアルコ−ル類の混合溶媒(好適には、テトラ
ヒドロフラン及びメタノールの混合溶媒)である。
【0199】上記反応において使用される還元剤は、通
常、接触還元反応に使用されるものであれば特に限定は
ないが、好適には、パラジウム炭素、酸化白金、白金
黒、ロジウム-酸化アルミニウム、トリフェニルホスフ
ィン-塩化ロジウム(Wilkinson錯体)、パラジウム-硫酸
バリウム、ラネーニッケルが用いられ、最も好適には、
パラジウム炭素である。
【0200】圧力は、特に限定はないが、通常1乃至1
0気圧で行われる。
【0201】反応温度は、原料化合物、還元剤、溶媒の
種類等により異なるが、通常、−20℃乃至100℃
(好適には、0℃乃至50℃)である。
【0202】反応時間は、原料化合物、還元剤、溶媒の
種類、反応温度等により異なるが、通常、5分間乃至4
8時間(好適には、30分間乃至36時間)である。
【0203】反応終了後、本反応の目的化合物(XXV
I)は常法に従って反応混合物から採取される。例え
ば、触媒を濾過により除去後、そのまま濃縮或いは水と
酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化
合物を含む有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム、無水
硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶媒を留去することによ
って得られる。
【0204】得られた目的物は、必要ならば、常法、例
えば再結晶、再沈殿等、或いはクロマトグラフィーを応
用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製
することができる。
【0205】第C7工程は、化合物(IIa)を製造す
る工程であり、化合物(XXVI)におけるR11基がヒ
ドロキシ基の保護基である場合は、該保護基を除去した
後、不活性溶媒中、塩基の存在下、化合物(XVII)
と反応させることにより行なわれる。
【0206】上記反応においてヒドロキシ基の保護基を
除去する方法は、前記A法第A2工程におけるヒドロキ
シ基の保護基の除去と同様に行なわれる。
【0207】上記反応において化合物(XVII)と反
応させる方法は、前記B法第B8工程と同様に行われ
る。
【0208】また、化合物(XXa)の代わりに化合物
(XXb)を用いて、上記C法第C2〜C7工程を行う
ことにより、化合物(IIb)を製造することができ
る。
【0209】D法は、前記C法において原料化合物であ
る化合物(XXII)を製造する方法である。
【0210】
【化22】
【0211】式中、R11、m、W及びPhは、前述したも
のと同意義を示す。
【0212】第D1工程は、化合物(XXII)を製造
する工程であり、不活性溶媒中、一般式(XXVII)
を有する化合物をトリフェニルホスフィンと反応させる
ことにより行なわれる。
【0213】上記反応に使用される不活性溶媒は、本反
応に不活性なものであれば特に限定はないが、例えば、
ヘキサン、ヘプタン、リグロイン、石油エーテルのよう
な脂肪族炭化水素類;トルエン、ベンゼン、キシレンの
ような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホ
ルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、
ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;又は
ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエテレ
ングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類であ
り、好適には、芳香族炭化水素類(最も好適には、ベン
ゼン)である。
【0214】反応温度は、原料化合物、溶媒の種類等に
よって異なるが、通常、−50℃乃至200℃(好適に
は、0℃乃至150℃)である。
【0215】反応時間は、原料化合物、使用される溶媒
の種類、反応温度等によって異なるが、通常、5分間乃
至96時間(好適には、15分間乃至48時間)であ
る。
【0216】反応終了後、目的化合物(XXII)は必
要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、
有機化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、
シリカゲル、アルミナ、マグネシウムーシリカゲル系の
フロリジルのような担体を用いた吸着カラムクロマトグ
ラフィー法;セファデックスLH−20(ファルマシア
社製)、アンバーライトXAD−11(ローム・アンド
・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化成社
製)ような担体を用いた分配カラムクロマトグラフィー
等の合成吸着剤を使用する方法、イオン交換クロマトを
使用する方法、又は、シリカゲル若しくはアルキル化シ
リカゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法
(好適には、高速液体クロマトグラフィーである。)を
適宜組合せ、適切な溶離剤で溶出することによって分
離、精製することができる。
【0217】原料化合物(III)、(V)、(VI
I)、(X)、(XIII)、(XVII)、(XVI
II)、(XIX)及び(XXVII)は、公知か、公
知の方法又はそれに類似した方法に従って容易に製造さ
れる。[例えば、J. Org. Chem., 64, 8220 (1999)等]
また、本発明の医薬組成物の有効成分である前述の免疫
抑制剤は、例えば、US4,117,118号公報、E
P184,162号公報、US3,929,992号公
報、EP94,632号公報(特開昭58−62152
号公報)、US5,912,253号公報、EP60
0,762号公報、Int.J.Immunopharmacol. vol.21(5)
349-358 (1999)、EP626,385号公報(特許3
076724号公報又は米国特許第5,493,019
号公報)、WO93/04680号公報(EP642,
516号公報)、EP414,632号公報、WO97
/11080号公報、Bioorg.Med.Chem.Lett.vol.9(2),
227-232(1999)、US3,888,843号公報、US
3,056,785号公報、EP281,713号公報
(US4,753,935号公報)、EP13376号
公報(特開昭62−72614号公報又はUS4,28
4,786号公報)、WO97/40028号公報、F
R2,727,628号公報、WO93/22286号
公報(特許2928385号公報、EP601191号
公報又はUS5,371,225号公報)、EP56
9,912号公報(特開平6−32784号公報)、特
開平2−49778号公報、US4,720,506号
公報、US2,396,145号公報、WO97/23
457号公報、US3,018,302号公報、US
2,512,572号公報、US5,965,709号
公報、 Drugs vol.61(2), 253-60 (2001)、EP61
3,944号公報、 J. Pharm. Sci., vol.84(12), 148
8-1489 (1995)、Arthritis-Rheum. Vol.37(9), Suppl.,
S295, (1994)、Transplant, June vol.55, 1320-1327
(1993)、Blood, Dec 1, vol.92(11), 4066-4071 (1998)
に記載の方法に従い、容易に製造することができる。
【0218】本発明の一般式(I)を有するベンゼン環
化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル若しく
はその他の誘導体並びに/又は特定の群より選択される
少なくとも一つの免疫抑制剤と本発明の上記一般式
(I)を有するベンゼン環化合物、その薬理上許容され
る塩、そのエステル及びその他の誘導体から選択される
少なくとも一つの化合物からなる医薬組成物は、毒性が
低く、優れた免疫抑制作用を有し、全身性エリトマトー
デス、慢性関節リウマチ、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮
症、ベーチェット病、Chron病、潰瘍性大腸炎、自己免
疫性肝炎、再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑
病、自己免疫性溶血性貧血、多発性硬化症、自己免疫性
水疱症、尋常性乾癬、血管炎症群、Wegener肉芽腫、ぶ
どう膜炎、特発性間質性肺炎、Goodpasture症候群、サ
ルコイドーシス、アレルギー性肉芽腫性血管炎、気管支
喘息、心筋炎、心筋症、大動脈炎症候群、心筋梗塞後症
候群、原発性肺高血圧症、微小変化型ネフローゼ、膜性
腎症、膜性増殖性腎炎、巣状糸球体硬化症、半月体形成
性腎炎、重症筋無力症、炎症性ニューロパチー、アトピ
ー性皮膚炎、慢性光線性皮膚炎、急性多発性関節炎,S
ydenham舞踏病,全身性硬化症、成人発症糖尿
病、インスリン依存性糖尿病、若年性糖尿病、アテロー
ム性動脈硬化症、糸球体腎炎、尿細管間質性腎炎、原発
性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、劇症肝炎、ウイ
ルス性肝炎、GVHD、各種臓器移植での拒絶反応、接触皮
膚炎、敗血症等の自己免疫疾患又はその他免疫関連疾患
(好適には、慢性関節リウマチ又は各種臓器移植での拒
絶反応)の予防剤若しくは治療剤として有用である。
【0219】本発明の一般式(I)を有するベンゼン環
化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル若しく
はその他の誘導体を、上記治療剤又は予防剤として使用
する場合には、それ自体或は適宜の薬理学的に許容され
る、賦形剤、希釈剤等と混合し、例えば、錠剤、カプセ
ル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口的
又は注射剤若しくは坐剤等による非経口的に投与するこ
とができる。
【0220】これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、
白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖
誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、
α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロ
ースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキス
トラン;プルランのような有機系賦形剤:及び、軽質無
水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ
珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐
酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのよ
うな炭酸塩;硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系
賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ス
テアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マ
グネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロ
イドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼
酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリ
コール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシ
ン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水
珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導
体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロ
キシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及
び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができ
る。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピル
セルロース、カルボキシルメチルセルロース、カルボキ
シルメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシ
ルメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導
体;カルボキシルメチルスターチ、カルボキシルメチル
スターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのよう
な化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げること
ができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラ
ベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブ
タノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコ
ールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フ
ェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサ
ール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることが
できる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘
味料、酸味料、香料等を挙げることができる。)、希釈
剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
【0221】また、前述の特定の群より選択される少な
くとも一つの免疫抑制剤と、前記一般式(I)を有する
ベンゼン環化合物、その薬理上許容される塩、そのエス
テル及びその他の誘導体よりなる群から選択される少な
くとも一つの化合物とを、同時に又は時間差をおいて、
使用することもできるが、臨床上は、同時に投与される
ことが便宜であり、それゆえ、該免疫抑制剤と、前記一
般式(I)を有するベンゼン環化合物、その薬理上許容
される塩、そのエステル及びその他の誘導体よりなる群
から選択される少なくとも一つの化合物とは、配合剤の
形態で投与することができる。
【0222】製剤技術上、両製剤を物理的に同時に混合
することが好ましくない場合は、それぞれの単剤を同時
に投与することもできし、同時に投与しなくても優れた
効果を示すので、それぞれの単剤を適当な間隔をおいて
相前後して投与することもできる。
【0223】即ち、本発明において、同時に投与すると
は、ほぼ同じ時間に投与できる投与形態であれば特に限
定はないが、単一の組成物として投与するのが好まし
い。
【0224】本発明において、時間を置いて別々に投与
するとは、異なった時間に別々に投与できる投与形態で
あれば特に限定はなく、例えば、最初に、前記一般式
(I)を有するベンゼン環化合物、その薬理上許容され
る塩、そのエステル及びその他の誘導体よりなる群から
選択される少なくとも一つの化合物を投与し、次いで、
決められた時間後に、前述の特定の群より選択される少
なくとも一つ免疫抑制剤を投与したり、或いは、最初に
該免疫抑制剤を投与し、次いで、決められた時間後に、
前記一般式(I)を有するベンゼン環化合物、その薬理
上許容される塩、そのエステル及びその他の誘導体より
なる群から選択される少なくとも一つの化合物を投与し
たりすることをいう。本発明において、該免疫抑制剤
と、前記一般式(I)を有するベンゼン環化合物、その
薬理上許容される塩、そのエステル及びその他の誘導体
よりなる群から選択される少なくとも一つの化合物とに
よりもたらされる優れた効果が達成されるのに許容され
る最大限の上記2系統の薬剤の投与間隔は、臨床上又は
動物実験により確認することができる。
【0225】前述の特定の群より選択される少なくとも
一つの免疫抑制剤と、前記一般式(I)を有するベンゼ
ン環化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル及
びその他の誘導体よりなる群から選択される少なくとも
ひとつの化合物からなる医薬組成物は、前述したような
周知の方法で製造される。
【0226】前記一般式(I)を有するベンゼン環化合
物、その薬理上許容される塩及びそのエステル及び前述
の特定の群より選択される少なくとも一つの免疫抑制剤
の使用量は症状、年齢等により異なるが、経口投与の場
合には、1回当り1日下限0.05mg(好適には、5
mg)、上限200mg(好適には、40mg)を、静
脈内投与の場合には、1回当り1日下限0.01mg
(好適には、1mg)、上限100mg(好適には、1
0mg)を成人に対して、1日当り1乃至6回症状に応
じて投与することが望ましい。
【0227】また、本発明の医薬組成物の有効成分であ
る前述の特定の群より選択される少なくとも一つ免疫抑
制剤と、前記一般式(I)を有する化合物、その薬理上
許容される塩、そのエステル及びその他の誘導体からな
る群より選ばれる少なくとも一つの化合物との投与量の
比率も、また、大幅に変わりうるが、例えば、該免疫抑
制剤と、前記一般式(I)を有する化合物、その薬理上
許容される塩及びそのエステルからなる群より選ばれる
少なくとも一つの化合物との投与量比率は、重量比で、
1:500乃至500:1の範囲内であり得る。
【0228】
【実施例】以下に、実施例及び試験例を示し、本発明を
更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定す
るものではない。
【0229】実施例1 (2R)−アミノ−4−[4−(4−シクロへキシルオ
キシ−1−ブチニル)フェニル]−2−メチルブタン−
1−オール (実施例1a)(2R)−t−ブトキシカルボニルアミ
ノ−3−n−ヘキサノイルオキシ−2−メチル−1−プ
ロパノール 2−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチル−1,
3−プロパンジオール20.0 g (97.4 mmol)をジイソプロ
ピルエーテル200 ml中に懸濁し、n-ヘキサン酸ビニルエ
ステル16.3 ml (0.10 mol)及びリパーゼ[Immobilized l
ipase from Pseudomonas sp. (TOYOBO; 0.67U/mg)] 0.8
gを加え、室温で2時間激しく攪拌した。反応液を濾過
後、濾液を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸
エチル=10:1〜2:1)により精製して、標記化合
物25.0 g (85 %)を無色油状物として得た。
【0230】得られた(2R)−t−ブトキシカルボニ
ルアミノ−3−n−ヘキサノイルオキシ−2−メチル−
1−プロパノールは、分析用光学活性HPLCカラム(Chir
alCel OF(ダイセル)、(0.46 cm x 25 cm)、溶出溶媒;
n−ヘキサン:2−プロパノール=70:30、流速;0.5
ml/min)で光学純度を決定した。
【0231】先に溶出されるもの(8.2分)が2S体、後
から溶出されるもの(10.5分)が2R体であり、この反応
における光学純度は85 %eeであることを確認した。 [α]D 25 -8.5 (c 1.86, CHCl3) 核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3)δppm : 4.86
(s, 1H), 4.25 (d, 1H,J = 11.2 Hz), 4.19 (d, 1H, J
= 11.2 Hz), 3.86 (brs, 1H), 3.70-3.55 (m, 2H), 2.3
6 (t, 2H, J = 7.4 Hz), 1.68-1.58 (m, 2H), 1.44 (s,
9H), 1.40-1.30(m, 4H), 1.25 (s, 3H), 0.90 (t, 3H,
J = 7.0 Hz) 赤外吸収スペクトルνmax cm-1 (Liquid Film) : 3415,
3380, 2961, 2935, 2874, 1721, 1505, 1458, 1392, 1
368, 1293, 1248, 1168, 1076 マススペクトル(FAB)m/z:304((M+H)+)。
【0232】(実施例1b)(2R)−t−ブトキシカ
ルボニルアミノ−3−n−ヘキサノイルオキシ−2−メ
チル−1−プロパナール 実施例1aで得られた(2R)−t−ブトキシカルボニ
ルアミノ−3−n−ヘキサノイルオキシ−2−メチル−
1−プロパノール30.7 g (0.10 mol)を塩化メチレン600
mlに溶解し、モレキュラーシーブ4Å 220 g及び塩化
クロム酸ピリジニウム43.6 g (0.20 mol)を氷冷下加
え、その後、室温で2時間攪拌した。反応液をエーテル
で希釈後、濾過した。濾液を減圧下留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;n-ヘキサ
ン:酢酸エチル=10:1〜5:1)により精製して、
標記化合物28.8 g (95 %)を無色油状物として得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz、CDCl3)δppm : 9.45
(s, 1H), 5.26 (brs, 1H), 4.44 (d, 1H, J = 11.2 H
z), 4.32 (d, 1H, J = 11.2 Hz), 2.32 (t, 2H, J= 7.6
Hz), 1.70-1.55 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.38 (s, 3
H), 1.40-1.25 (m,4H), 0.90 (t, 3H, J = 7.0 Hz) 赤外吸収スペクトルνmax cm-1 (Liquid Film) : 3367,
2961, 2935, 2874, 1742, 1707, 1509, 1458, 1392, 1
369, 1290, 1274, 1254, 1166, 1100, 1078 マススペクトル(FAB)m/z:302((M+H)+)。
【0233】(実施例1c)(2R)−t−ブトキシカ
ルボニルアミノ−1−n−ヘキサノイルオキシ−2−メ
チル−4−(4−ベンジルオキシフェニル)−3−ブテ
ン テトラヒドロフラン(350 ml)に、実施例1bで得られた
(2R)−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−n−ヘ
キサノイルオキシ−2−メチル−1−プロパナール 17.
59 g (58.4 mmol)及び参考例1で得られた塩化 (4−
ベンジルオキシベンジル)トリフェニルホスホニウム塩
43.34 g (87.6 mmol) を加え、そこにt−ブトキシカ
リウム 9.82 g (87.5 mmol)を窒素雰囲気下、氷冷下加
えた。その後、100分攪拌した後に、反応液に冷水を
加え、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を飽和食塩水
で洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20:
1〜5:1)により精製して、標記化合物 19.16 g(68%)
を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 0.83-
0.95 (m, 3H), 1.21-1.68 (m, 18H), 2.27-2.35 (m, 2
H), 4.08-4.33 (m, 2H), 4.71, 4.82 (brs, 計1H), 5.0
6 (s, 2H), 5.61, 6.13 (d, 計1H, J = 12.8, 16.0 H
z), 6.44, 6.54 (d,計1H, J = 16.0, 12.8 Hz), 6.91
(d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.18-7.46 (m, 7H)。
【0234】(実施例1d)4−(4−ベンジルオキシ
フェニル)−(2R)−t−ブトキシカルボニルアミノ−
2−メチル−3−ブテン−1−オール 実施例1cで得られた(2R)−t−ブトキシカルボニ
ルアミノ−1−n−ヘキサノイルオキシ−2−メチル−
4−(4−ベンジルオキシフェニル)−3−ブテン 19.
16 g (39.8 mmol)をテトラヒドロフラン (100 ml)、メ
タノール (100 ml)に溶解させ、氷冷下、1規定水酸化
ナトリウム水溶液 (120 ml)を加え、氷冷下10分、室
温で1時間攪拌した。その後テトラヒドロフラン及びメ
タノールを減圧下留去した後、塩化メチレンで抽出し
た。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10:1〜
1:1)により精製して、標記化合物 15.24 g (100%)を
得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 1.28
(s, 6H), 1.35, 1.42 (s, 計3H), 1.45 (s, 4H), 3.57-
3.80 (m, 2H), 4.71, 4.90 (brs, 計1H), 5.06,5.07(s,
計2H), 5.65, 6.12 (d, 計1H, J = 12.4, 16.0 Hz),
6.46, 6.59 (d,計1H, J = 16.0, 12.4 Hz), 6.88-6.95
(m, 3H), 7.18 (d, 1H, J = 8.8 Hz), 7.26-7.50 (m, 5
H)。
【0235】(実施例1e)(4R)−[2−(4−ベ
ンジルオキシフェニル)エテニル]−4−メチルオキサ
ゾリジン−2−オン 実施例1dで得られた4−(4−ベンジルオキシフェニ
ル)−(2R)−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メ
チル−3−ブテン−1−オール 15.24 g (39.7mmol)を
テトラヒドロフラン (250 ml) に溶解させ、t−ブト
キシカリウム 6.69 g (59.6 mmol)を氷冷下加え、窒素
雰囲気下、氷冷下で1時間攪拌した。反応液に冷水を加
え、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を飽和食塩水で
洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=5:1
〜1:2)により精製して、標記化合物 10.74 g (87%)
を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 1.50,
1.55 (s, 計3H), 4.05,4.16 (d, 計1H, J = 8.0 Hz),
4.23, 4.25 (d, 計1H, J = 8.0 Hz), 5.06, 5.07 (s,
計2H), 5.42, 5.71 (brs, 計1H), 5.64, 6.09 (d, 計1
H, J = 12.0, 15.6Hz), 6.54, 6.57 (d, 計1H, J = 15.
6, 12.0 Hz), 6.90-7.00 (m, 2H), 7.08 (d, 1H, J =
8.4 Hz), 7.28-7.50 (m, 6H)。
【0236】(実施例1f)(4R)−[2−(4−ヒド
ロキシフェニル)エチル]−4−メチルオキサゾリジン−
2−オン 実施例1eで得られた(4R)−[2−(4−ベンジル
オキシフェニル)エテニル]−4−メチルオキサゾリジ
ン−2−オン 10.74 g (34.7 mmol) をテトラヒドロフ
ラン (200 ml)及びメタノール (200 ml)に溶解させ、1
0%パラジウム−炭素 3.21 gを加え、水素雰囲気下、
室温で一昼夜攪拌した。パラジウム−炭素をセライトろ
過後、ろ液を減圧下留去した。残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1:
2〜酢酸のみ)により精製して、標記化合物 6.80 g (89
%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, DMSO-d6)δppm : 1.2
5 (s, 3H), 1.65-1.73 (m, 2H), 2.37-2.60 (m, 2H),
3.94 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 4.11 (d, 1H, J = 8.4 H
z), 6.66 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 6.99 (d, 2H, J = 8.4
Hz), 7.79 (s, 1H),9.14 (s, 1H) マススペクトル(EI)m/z:221 (M+)。
【0237】(実施例1g)(4R)−[2−(4−ト
リフルオロメタンスルホニルオキシフェニル)エチル]
−4−メチルオキサゾリジン−2−オン 実施例1fで得られた(4R)−[2−(4−ヒドロキシ
フェニル)エチル]−4−メチルオキサゾリジン−2−オ
ン 2.01 g (9.08 mmol)を塩化メチレン (50 ml) に溶
解させ、トリエチルアミン 1.95 ml (14.0 mmol)を加え
た。氷冷下、無水トリフルオロメタンスルホン酸 2.25
ml (13.7 mmol)を滴下し、滴下終了後、窒素雰囲気下、
氷冷下70分攪拌した。反応液を塩化メチレンで希釈
後、反応液を水、飽和食塩水で洗浄した。塩化メチレン
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒:
ヘキサン/酢酸エチル=3:1〜1:2)により精製し
て、標記化合物 1.62 g (51%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 1.45
(s, 3H), 1.87-1.95 (m,2H), 2.64-2.80 (m, 2H), 4.13
(d, 1H, J = 8.4 Hz), 4.23 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 5.3
5(brs, 1H), 7.20-7.30 (m, 4H)。
【0238】(実施例1h)(4R)−[2−[4−(4
−シクロへキシルオキシ−1−ブチニル)フェニル]エ
チル}−4−メチルオキサゾリジン−2−オン 実施例1gで得られた(4R)−[2−(4−トリフル
オロメタンスルホニルオキシフェニル)エチル]−4−
メチルオキサゾリジン−2−オン 642 mg (1.82mmol)及
び参考例2で得られた4−シクロへキシルオキシ−1−
ブチン 864 mg(5.68 mmol)をジメチルホルムアミド (10
ml)に溶解させ、トリエチルアミン 2.60 ml (18.6 mmo
l)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム 130mg (0.19 mmol)、よう化銅(I) 37 mg (0.19 mmo
l)を加え、窒素雰囲気下80℃で8時間攪拌した。反応
液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を飽
和食塩水で洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲル
クロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル
=5:1〜1:1)により精製して、標記化合物 276 mg
(43%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 1.15-
1.40 (m, 5H), 1.41 (s,3H), 1.48-1.60 (m, 1H), 1.70
-1.79 (m, 2H), 1.80-1.95 (m, 4H), 2.66 (t,2H, J =
7.2 Hz), 2.58-2.73 (m, 2H), 3.28-3.35 (m, 1H), 3.6
6 (t, 2H, J =7.2 Hz), 4.07 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 4.
18 (d, 1H, J = 8.4 Hz), 5.30 (brs,1H), 7.09 (d, 2
H, J = 8.4 Hz), 7.33 (d, 2H, J = 8.4 Hz) 赤外吸収スペクトルνmax cm-1 (Liquid Film) : 3275,
2931, 2857, 1753, 1510, 1451, 1395, 1103, 1043, 9
40, 828, 770 マススペクトル(FAB)m/z:356 (M+H)+
【0239】(実施例1i)(2R)−アミノ−4−
[4−(4−シクロへキシルオキシ−1−ブチニル)フ
ェニル]−2−メチルブタン−1−オール 実施例1hで得られた(4R)−[2−[4−(4−シク
ロへキシルオキシ−1−ブチニル)フェニル]エチル}
−4−メチルオキサゾリジン−2−オン 256 mg (0.72
mmol)をテトラヒドロフラン (4 ml)とメタノール (2 m
l)の混合液に溶解させ、5規定水酸化カリウム水溶液
(2 ml) を加えた。100℃で115時間攪拌後、1規
定水酸化ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出
した。塩化メチレン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:塩化メチレン/メタノール=25:
1〜10:1〜塩化メチレン/メタノール/アンモニア
水=10:1:0.1)により精製して、標記化合物 11
3 mg (48%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 1.15
(s, 3H), 1.13-1.38 (m,5H), 1.50-1.58 (m, 1H), 1.60
-1.80 (m, 4H), 1.86-1.96 (m, 2H), 2.11 (brs, 3H),
2.66 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 2.58-2.68 (m, 2H), 3.26-
3.36 (m, 1H), 3.35 (d, 1H, J = 10.4Hz), 3.40 (d, 1
H, J = 10.4 Hz), 3.66 (t, 2H, J = 7.2Hz), 7.11 (d,
2H, J = 8.4 Hz), 7.31 (d, 2H, J = 8.4 Hz) 赤外吸収スペクトルνmax cm-1 (KBr) : 3332, 3266, 3
122, 2932, 2859, 2737,1912, 1613, 1512, 1454, 136
4, 1294, 1106, 1062, 950, 923, 820 マススペクトル(FAB)m/z:330 (M+H)+
【0240】実施例2 (2R)−アミノ−4−[4−(5−フェニルペント−
1−イニル)フェニル]−2−メチルブタン−1−オー
ル シュウ酸塩 (実施例2a)(4R)−{2−[4−(5−フェニル
ペント−1−イニル)フェニル]エチル}−4−メチル
オキサゾリジン−2−オン 実施例1gで得られた(4R)−[2−(4−トリフル
オロメタンスルホニルオキシフェニル)エチル]−4−
メチルオキサゾリジン−2−オン 648 mg (1.83mmol)、
参考例3で得られた5−フェニル−1−ペンチン 804 m
g (5.57 mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム 128 mg (0.18 mmol)およびヨウ化銅
(I) 71 mg (0.37 mmol)をN,N−ジメチルホルムア
ミド (18ml)に懸濁し、トリエチルアミン 2.60 ml (18.
7 mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃で2時間撹拌し
た。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて反応
を止め、水および酢酸エチルを加え、室温で30分間撹
拌し、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水および飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ
過後、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=3:2)
により精製して、粗生成物 637 mgを得、分取用逆層H
PLCカラム[TSK−GEL ODS−80Ts
(2.0cm×25cm)、東ソー社製、溶出溶媒:ア
セトニトリル/水=60/40、流速:9ml/mi
n]で精製して、標記化合物 290 mg (46%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 7.34
(d. 2H, J = 8.2 Hz), 7.32-7.18 (m, 5H), 7.10 (d. 2
H, J = 8.1 Hz), 5.09 (br s, 1H), 4.18 (d, J= 8.9 H
z), 4.08 (d, 1H, J = 8.9 Hz), 2.79 (t, 2H, J = 7.8
Hz), 2.73-2.60(m, 2H), 2.42 (t, 2H, J = 7.0 Hz),
1.96-1.85 (m, 4H), 1.41 (s, 3H)。 マススペクトル(FAB) m/z:348 (M+H)+
【0241】(実施例2b)(2R)−アミノ−4−
[4−(5−フェニルペント−1−イニル)フェニル]−
2−メチルブタン−1−オール シュウ酸塩 実施例2aで得られた(4R)−{2−[4−(5−フ
ェニルペント−1−イニル)フェニル]エチル}−4−
メチルオキサゾリジン−2−オン 283 mg (0.82mmol)を
テトラヒドロフラン (3.2 ml)とメタノール (1.6 ml)の
混合液に溶解し、水 (1.4 ml)および水酸化カリウム 53
1 mg (8.15 mmol)を加え、5日間加熱還流した。冷却
後、反応液に水を加え、塩化メチレンで抽出し、塩化メ
チレン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。ろ過後、減圧下溶媒を留去し、残渣を塩基性
シリカゲル(NHタイプ)クロマトグラフィー(溶出溶
媒:塩化メチレン/メタノール=100/1)により精
製して、(2R)−アミノ−4−[4−(5−フェニル
ペント−1−イニル)フェニル]−2−メチルブタン−
1−オール 244 mg (93%)を得た。得られた生成物 65 m
g (0.20 mmol)をメタノール (2 ml)に溶解し、シュウ酸
19 mg (0.20 mmol)を加えて、室温で30分間撹拌し
た。減圧下濃縮し、アセトンを加えて析出した結晶をろ
取し、酢酸エチルで洗浄し、減圧下乾燥して、標記化合
物 81 mg (97%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CD3OD)δ ppm : 7.32
-7.14 (m. 9H), 3.62 (d, 1H, J = 11.4 Hz), 3.53
(d, 1H, J = 11.4 Hz), 2.77 (t, 2H, J = 7.5 Hz), 2.
73-2.60 (m, 2H), 2.38 (t, 2H, J = 7.2 Hz), 1.99-1.
81 (m, 4H), 1.33(s,3H)。 赤外吸収スペクトルνmax cm-1 (KBr) : 3396, 3220, 3
025, 2937, 2559, 1720,1701, 1618, 1541, 1510, 145
5, 1403, 1280, 1205, 1068, 845, 820, 746, 721, 69
9, 502。 マススペクトル(FAB+)m/z:322 (M+H)+ 元素分析値(C22H27NO・C2H2O4として%) 計算値:C : 70.05,H : 7.10 , N : 3.40 実測値:C : 70.01,H : 7.14 , N : 3.52。
【0242】実施例3 (2R)−アミノ−4−[4−(5−シクロヘキシルペ
ント−1−イニル)フェニル]−2−メチルブタン−1
−オール (実施例3a)(4R)−{2−[4−(5−シクロヘ
キシルペント−1−イニル)フェニル]エチル}−4−
メチルオキサゾリジン−2−オン 実施例1gで得られた(4R)−[2−(4−トリフル
オロメタンスルホニルオキシ)エチル]−4−メチルオ
キサゾリジン−2−オン332 mg (0.94 mmol)及び参考例
4で得られた5−シクロヘキシル−1−ペンチンを用い
て、実施例2aと同様に反応させ、標記化合物 112 mg
(34%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル (400MHz, CDCl3)δppm : 7.32
(2H, d, J=8.2 Hz), 7.09(2H, d, J=8.2 Hz), 5.27 (1
H, brs), 4.18 (1H, d, J=8.5 Hz),4.07 (1H, d,J=8.5
Hz), 2.58-2.72 (2H, m), 2.37 (2H, t, J=7.2 Hz), 1.
83-1.95 (2H, m),1.54-1.76 (7H, m), 1.41 (3H, s),
1.08-1.38 (6H, m), 0.88-0.96 (2H, m) マススペクトル(FAB) m/z: 354 (M+H)+
【0243】(実施例3b)(2R)−アミノ−4−
[4−(5−シクロヘキシルペント−1−イニル)フェ
ニル]−2−メチルブタン−1−オール 実施例3aで得られた(4R)−{2−[4−(5−シ
クロヘキシルペント−1−イニル)フェニル]エチル}
−4−メチルオキサゾリジン−2−オン 97 mg(0.27 mm
ol)を用いて、実施例2bと同様に反応させ、標記化合
物 54 mg (60%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル (400MHz, CD3OD) δppm : 7.24
(2H, d, J=8.2 Hz), 7.14 (2H, d, J=8.2 Hz), 3.40 (1
H, d, J=10.9 Hz), 3.36 (1H, d, J=10.9 Hz), 2.55-2.
68 (2H, m), 2.35 (2H, t, J=7.0 Hz), 1.54-1.80 (9H,
m), 1.15-1.40 (6H, m), 1.10 (3H, s), 0.86-0.98 (2
H, m) 赤外吸収スペクトル νmax cm-1 (KBr): 3333, 3267, 3
150, 2924, 2850, 1614,1511, 1447, 1380, 1367, 129
7, 1058, 920, 818。
【0244】実施例4 (2R)−アミノ−2−メチル−4−{4−[3−(4−
メチルフェノキシ)−1−プロピニル]フェニル}ブタン
−1−オール 参考例5で得られた3−(4−メチルフェニルオキシ)
−1−プロピンを用いて、実施例1と同様に反応させ、
標記化合物 133 mg (30.0%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 1.13
(s, 3H), 1.50-1.80 (m,5H), 2.30 (s, 3H), 2.63 (t,
2H, J = 8.8 Hz), 3.32 (d, 1H, J = 10.4Hz),3.38 (d,
1H, J = 10.4 Hz), 4.87 (s, 2H), 6.93 (d, 2H, J =
8.4 Hz), 7.11(d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.14 (d, 2H, J =
8.0 Hz), 7.35 (d, 2H, J = 8.0 Hz)赤外吸収スペクト
ルνmax cm-1 (KBr) : 3334, 3270, 3126, 2921, 2235,
1610,1584, 1510, 1452, 1378, 1294, 1262, 1232, 12
14, 1178, 1061, 1020, 818,810, 511 マススペクトル(FAB)m/z:324 (M+H)+
【0245】実施例5 (2R)−アミノ−2−メチル−4−{4−[3−(3−
メチルフェノキシ)−1−プロピニル]フェニル}ブタン
−1−オール 参考例7で得られた3−(3−メチルフェノキシ)−1
−プロピンを用いて、実施例1と同様に反応させ、標記
化合物 72 mg (12.0%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm : 1.14
(s, 3H), 1.60-1.80 (m,2H), 2.15(brs, 3H), 2.34 (s,
3H), 2.63 (t, 2H, J = 8.8 Hz), 3.35 (d, 1H, J = 1
0.4 Hz), 3.40 (d, 1H, J = 10.4 Hz), 4.88 (s, 2H),
6.78-6.86 (m, 3H), 7.13 (d, 2H, J = 8.0 Hz), 7.16-
7.24 (m, 1H), 7.35 (d, 2H, J = 8.0 Hz) 赤外吸収スペクトルνmax cm-1 (KBr) : 3342, 3281, 3
165, 2924, 2226, 1918,1608, 1583, 1510, 1489, 145
4, 1376, 1291, 1256, 1155, 1045, 913, 847, 822, 77
0, 689, 546, 445 マススペクトル(FAB)m/z:324 (M+H)+
【0246】実施例6 (2R)−アミノ−4−{4−[3−(4−シクロへキシ
ルフェノキシ)−1−プロピニル]フェニル}−2−メチ
ルブタン−1−オール 参考例6で得られた3−(4−シクロへキシルフェノキ
シ)−1−プロピンを用いて、実施例1と同様に反応さ
せ、標記化合物 98 mg (13.6%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δ ppm : 1.14
(s, 3H), 1.16-1.44 (m, 5H), 1.60-1.78 (m, 3H), 1.
78-1.91 (m, 4H), 2.06 (brs, 3H), 2.40-2.50 (m, 1
H), 2.64 (t, 2H, J = 8.4 Hz), 3.35 (d, 1H, J = 10.
4 Hz), 3.40 (d, 1H, J = 10.4 Hz), 4.87 (s, 2H), 6.
95 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.13 (d, 2H, J =8.0 Hz),
7.14 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.35 (d, 2H, J = 8.0 Hz) 赤外吸収スペクトルνmax cm-1 (KBr) : 3345, 3277, 2
925, 2851, 2228, 1608,1582, 1510, 1449, 1375, 123
9, 1179, 1027, 824, 542 マススペクトル(FAB)m/z:392 (M+H)+
【0247】参考例1 塩化 (4−ベンジルオキシベンジル)トリフェニルホス
ホニウム塩 ベンゼン (75 ml)に溶解させた4−ベンジルオキシベン
ジル クロリド 24.92g (0.107 mol)に、トリフェニル
ホスフィン 28.09 g (0.107 mol)を加え、窒素雰囲気
下、100℃で19.5時間攪拌した。反応終了後、反
応液をろ過し、生成物をジエチルエーテルでよく洗浄す
ることにより、標記化合物 50.93 g (96%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, DMSO-d6)δppm: 5.05
(s, 2H), 5.14 (d, 2H,J = 15.2 Hz), 6.85-6.95 (m,
4H), 7.28-7.48 (m, 5H), 7.60-7.80 (m, 12H),7.83-7.
96 (m, 3H)。
【0248】参考例2 4−シクロヘキシルオキシ−1−ブチン (参考例2a) 3−シクロヘキシルオキシプロパン−1−オール 無水塩化メチレン950mlに、シクロヘキサノン32ml
(0.31モル)、1,3−プロパンジオール33.5ml(0.
46モル)、オルトぎ酸トリエチル51.5ml(0.31モ
ル)、塩化ジルコニウム1.44g(6.18ミリモル)を加
え、窒素雰囲気下、室温で1時間攪拌した。氷冷した1
規定水酸化ナトリウム水溶液1.5Lを加え、塩化メチレ
ンで抽出し、塩化メチレン層を水で洗浄した。塩化メチ
レン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留
去した。残渣を減圧蒸留で精製し、シクロヘキサノン
トリメチレン ケタール26.8g(55%)を得た。
【0249】テトラヒドロフラン500mlに懸濁した塩
化ジルコニウム24.9g(0.11モル)に、水素化ほう素ナ
トリウム20.5g(0.54ミリモル)を、窒素雰囲気下、ゆ
っくりと加え、室温で20分攪拌した。そこに、先に得
られたシクロヘキサノン トリメチル ケタール16.9g
(0.11モル)を含むテトラヒドロフラン170ml溶液を
窒素雰囲気下、氷冷下滴下し、滴下終了後、室温で一昼
夜攪拌した。氷冷下、氷例した2規定塩酸600mlを加
えて、反応を終了させ、テトラヒドロフランを減圧下留
去した。残った水相を、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチ
ル層を飽和食塩水で洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣をシ
リカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢
酸エチル=10:1〜5:2)により精製し、3−シク
ロヘキシルオキシプロパン−1−オール13.4g(78%)
を得た。
【0250】(参考例2b)4−シクロヘキシルオキシ
−1,1−ジブロモブテ−1−エン 参考例2aで得られた3−シクロヘキシルオキシプロパ
ン−1−オール11.5g(72.9ミリモル)を塩化メチレン
240mlに溶解させ、氷冷下、モレキュラーシーブ4A5
8g、塩化クロム酸ピリジニウム23.8g(0.11モル)を
加え、窒素雰囲気下、1時間40分攪拌した。反応液に
ジエチルエーテルを加え、セライト濾過した。セライト
をジエチルエーテルで洗浄後、濾液を合わせ、減圧下溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー
(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=20:1〜10:
1)により粗精製し、粗3−シクロヘキシルオキシプロ
ピオンアルデヒド8.60gを得た。
【0251】四臭化炭素36.5g(0.11モル)を含む塩化
メチレン120mlに、トリフェニルホスフィン57.7g
(0.22モル)を含む塩化メチレン120mlを窒素雰囲気
下、氷冷下滴下し、滴下終了後、更に5分間攪拌した。
そこに、得られた粗3−シクロヘキシルオキシプロピオ
ンアルデヒド8.60gを含む塩化メチレン90mlを窒素雰
囲気下、氷冷下滴下し、滴下終了後、25分間攪拌し
た。反応液を塩化メチレンで希釈し、反応液を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。塩化メ
チレン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を
留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出
溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=100:1〜33:1)
により精製し、4−シクロヘキシルオキシ−1、1−ジ
ブロモブテ−1−エン12.6g(55%、2工程)を得た。
【0252】(参考例2c)4−シクロヘキシルオキシ
−1−ブチン 得られた4−シクロヘキシルオキシ−1、1−ジブロモ
ブテ−1−エン12.6g(40.4ミリモル)を含むテトラヒ
ドロフラン130mlに、窒素雰囲気下、−78℃で、
1.5規定 n−ブチルリチウム ヘキサン溶液54ml
(81.0ミリモル)を滴下し加えた。滴下終了後、1時間
攪拌し、その後ゆっくりと室温になるまで温度を上げ
た。室温で、50分攪拌した後、氷冷下、水を加えて反
応を終了させた。ジエチルエーテルで抽出し、ジエチル
エーテル層を飽和食塩水で洗浄した。ジエチルエーテル
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し
た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;
ヘキサン:酢酸エチル=100:1〜50:1)により
精製し、標記化合物4.35g(71%)を得た。核磁気共鳴
スペクトル(400MHz, CDCl3) δppm: 1.13-1.36 (m, 5
H), 1.48-1.58(m, 1H), 1.67-1.81 (m, 2H), 1.85-1.95
(m, 2H), 1.97 (t, 1H, J=2.8 Hz),2.45 (dt, 2H, J=
2.8, 7.2 Hz), 3.23-3.32 (1H, m), 3.59 (t, 2H, J=7.
2 Hz)マススペクトル (EI) m/z: 153 (M + H)+
【0253】参考例3 5−フェニル−1−ペンチン ジメチルホルムアミド 120mlに溶解させた1−ブ
ロモ−3−フェニルプロパン 75.2g(0.38m
ol)を、18% wt.ナトリウム アセチリドのキ
シレン/ミネラルオイル懸濁液 115mlに、窒素雰
囲気下、氷冷下ゆっくりと40分かけて滴下した。滴下
終了後、室温で5時間半攪拌した。反応液に水を加え、
ヘキサンで抽出し、ヘキサン層を飽和食塩水で洗浄し
た。ヘキサン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下
溶媒を留去した。残さをシリカゲルクロマトグラフィー
(溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100:0〜10
0:1)により精製して、標記化合物36.7g(67%)を
得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3) δppm: 1.81-
1.89 (m, 2H), 1.99 (t,1H, J=2.8 Hz), 2.21 (dt, 2H,
J= 2.8, 7.6 Hz), 2.74 (t, 2H, J=7.6 Hz), 7.16-7.2
3 (m, 3H), 7.26-7.32 (m, 2H) 参考例4 5−シクロヘキシル−1−ペンチン 1−ヨード−3−シクロヘキシルプロパンを用いて、参
考例3と同様に反応させ、標記化合物を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm: 0.75-1.
38 (m, 13H), 1.48-1.59(m, 2H), 1.94 (t, 1H, J=2.8
Hz), 2.16 (dt, 2H, J= 2.8, 7.2 Hz) マススペクトル (EI) m/z: 150 (M+)。
【0254】参考例5 3−(4−メチルフェニルオキシ)−1−プロピン p−クレゾール10.0g(92.5ミリモル)、2−プロピン
−1−オール5.46ml(92.5ミリモル)、トリフェニル
ホスフィン24.3g(92.5ミリモル)をテトラヒドロフラ
ン150mlに溶解し、氷冷下、アゾジカルボン酸 ジエ
チルエステル16.1g(92.5ミリモル)を加え、室温で1
8時間撹拌した。溶媒を減圧濃縮した後、ヘキサン200
ml及び酢酸エチル20mlを加え、析出した沈殿を濾取
して取り除き、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をフ
ラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:0)にて精製し、標記
化合物9.54g(71%)を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3) δppm: 2.29
(s, 3H), 2.50 (t, 1H, J=2.4 Hz), 4.67 (d, 2H, J=2.
4 Hz), 6.88 (d, 2H, J=8.4 Hz), 7.10 (d, 2H, J=8.4
Hz) マススペクトル (EI) m/z: 146 (M+)。
【0255】参考例6 3−(4−シクロヘキシルフェニルオキシ)−1−プロ
ピン 4−シクロヘキシルフェノール及び3−ブチン−1−オ
ールを用いて、参考例5と同様に反応させ、標記化合物
を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm: 1.17-1.
46(m, 5H), 1.65-1.90(m,5H), 2.39-2.50(m, 1H), 2.51
(t, 1H, J=2.4Hz), 4.66(d,2H, J=2.4Hz) マススペクトル (EI) m/z: 214 (M+)。
【0256】参考例7 3−(3−メチルフェニルオキシ)−1−プロピン 3−メチルフェノール及び3−ブチン−1−オールを用
いて、参考例5と同様に反応させ、標記化合物を得た。 核磁気共鳴スペクトル(400MHz, CDCl3)δppm: 7.16-7.
22(1H, m), 6.77-6.84(3H, m), 4.68(2H, d, J=2.4 H
z), 2.51(1H, t, J=2.4 Hz), 2.34(3H, s) マススペクトル (EI) m/z: 146 (M+)。
【0257】試験例1 ラットHvGR(Host versus Graft Reaction)に対する抑
制活性の測定 (1)2系統のラット[Lewis(雄、6週齢、日本チャー
ルス・リバー株式会社)とWKAH/Hkm(雄、7週齢日本エ
スエルシー株式会社)]を使用した。1群5匹のラット
(宿主)を用いた。 (2)HvGRの誘導 WKAH/HkmラットまたはLewisラットの脾臓から脾臓細胞
を単離し、RPMI1640培地(LIFE TECHNOLOGIES)で1x108
個/ml濃度に浮遊した。Lewisラットの両後肢足蹠皮下
に、WKAH/HkmラットまたはLewisラットの脾臓細胞浮遊
液0.1 ml(脾臓細胞数として1x107)を注射した。 (3)化合物の投与 化合物は0.5%トラガント液に懸濁または溶解した。こ
の調整した化合物は、化合物投与群(WKAH/Hkmラット脾
臓細胞を注射され、検体を投与されるLewisラット)に
5ml/kgの割合で、1日1回、脾臓細胞注射日から4日
間連日でラットに経口投与した。なお、同系群(Lewis
ラット脾臓細胞を注射されたLewisラット群)と対照群
(WKAH/Hkmラット脾臓細胞を注射され、化合物を投与さ
れないLewisラット)には、化合物の代わりに0.5%トラ
ガント液を経口投与した。 (4)HvGRに対する抑制活性の測定方法 各個体のpoplitealリンパ節重量から同系群の平均popli
tealリンパ節重量を引き(「HvGRによるpoplitealリン
パ節重量」)、対照群の平均「HvGRによるpoplitealリ
ンパ節重量」に対する化合物投与群の各個体の「HvGRに
よるpoplitealリンパ節重量」から抑制率を算出した。
【0258】化合物の抑制活性は、化合物の投与量と抑
制率から最小二乗法を用いて算出したID50値(mg/kg)
で、下記表2に示す。
【0259】
【表2】 化合物 HvGR ID50値(mg/kg) 実施例1の化合物 0.05 本試験の結果、本発明の化合物は優れたHvGRに対する抑
制活性を示した。
【0260】試験例2 アジュバント関節炎発症に対する抑制活性の測定 (1)アジュバントの調製 Mycobacterium butyricumの死菌を流動パラフィンに2 m
g/mlの割合になるように懸濁し、超音波処理を行い調製
した。 (2)化合物の調製 化合物は0.5 %トラガント液に懸濁または溶解した。 (3)アジュバント関節炎の誘導 上記(1)で調製したアジュバント0.05 mlをラット
(通常Lewis系)の右後肢足蹠皮内に注射した。なお、
通常1群の匹数は5とした。また、アジュバントを注射
しない群(正常群)を1群設けた。 (4)化合物の投与 上記(2)で調製した化合物をラットの体重1kg当り5ml
の割合でアジュバント注射日から1日1回、21日間連日経
口投与した。なお、アジュバントを投与した1群(対照
群)およびアジュバントを注射しない群には0.5 %トラ
ガント液を投与した。 (5)化合物の発症抑制活性の算出法 最終投与1日後に右後肢の体積を足蹠測定装置で測定
し、各個体の値から正常群の平均値を引き、その値を腫
脹体積とした。対照群の平均腫脹体積に対する化合物を
投与された各個体の腫脹体積から抑制率を算出した。化
合物の投与量とそれぞれの(群の平均)抑制率よりID50
値を算出した。結果を表3に示す。
【0261】
【表3】 化合物 ID50値(mg/kg) 実施例1の化合物 0.0208 本試験の結果、本発明の化合物はアジュバント関節炎の
発症に対して、優れた抑制活性を示した。
【0262】
【発明の効果】本発明の一般式(I)を有するベンゼン
環化合物、その薬理上許容される塩、そのエステル若し
くはその他の誘導体は、毒性が低く優れた免疫抑制作用
を有するため、自己免疫疾患又はその他免疫関連疾患の
予防剤若しくは治療剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/00 A61P 7/00 7/06 7/06 9/00 9/00 9/10 9/10 9/12 9/12 11/00 11/00 11/06 11/06 13/12 13/12 17/00 17/00 17/06 17/06 19/02 19/02 21/00 21/00 25/00 25/00 29/00 29/00 101 101 31/10 31/10 31/12 31/12 35/00 35/00 37/02 37/02 37/06 37/06 37/08 37/08 C07C 217/52 C07C 217/52 217/62 217/62 // C07M 7:00 C07M 7:00 (72)発明者 奈良 太 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 Fターム(参考) 4C206 AA02 AA03 FA08 KA01 MA01 MA04 NA14 ZA01 ZA36 ZA42 ZA45 ZA51 ZA59 ZA66 ZA68 ZA75 ZA81 ZA89 ZA94 ZA96 ZA97 ZB07 ZB08 ZB11 ZB13 ZB15 ZB26 ZB33 ZB35 ZC35 4H006 AA01 AB20 BJ20 BJ50 BN10 BP30 BU36

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 [式中、 R1は、低級アルキル基であり、 R2は、シクロアルキル基、アリ−ル基、置換基群a及
    びbから選択される基で1乃至3個置換されたシクロア
    ルキル基又は置換基群a及びbから選択される基で1乃
    至3個置換されたアリ−ル基を示し、 Xは、エチニレン基又はアリーレン基を示し、 Yは、酸素原子、C1−C6アルキレン基又は炭素鎖中若
    しくは鎖端に酸素原子を有するC1−C6アルキレン基を
    示し、 nは、1乃至6の整数を示し、 置換基群aは、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲ
    ノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチ
    オ基、ヒドロキシ基、低級脂肪族アシル基、シアノ基及
    びニトロ基から選択される基を示し、 置換基群bは、シクロアルキル基、アリ−ル基、置換基
    群aから選択される基で1乃至3個置換されたシクロア
    ルキル基及び置換基群aから選択される基で1乃至3個
    置換されたアリ−ル基から選択される基を示す。]を有
    するベンゼン環化合物、その薬理上許容される塩、その
    エステル又はその他の誘導体。
  2. 【請求項2】請求項1において、式(Ia) 【化2】 [式中、R1、R2、X、Y及びnは、請求項1において
    定義されたものと同意義を示す。]を有するベンゼン環
    化合物又はその薬理上許容される塩。
  3. 【請求項3】請求項1において、式(Ib) 【化3】 [式中、R1、R2、X、Y及びnは、請求項1において
    定義されたものと同意義を示す。]を有するベンゼン環
    化合物又はその薬理上許容される塩。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3から選択されるいずれか1
    項において、 R1が、C1−C4アルキル基であるベンゼン環化合物又
    はその薬理上許容される塩。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3から選択されるいずれか1
    項において、 R1が、C1−C2アルキル基であるベンゼン環化合物又
    はその薬理上許容される塩。
  6. 【請求項6】請求項1乃至3から選択されるいずれか1
    項において、 R1が、メチル基であるベンゼン環化合物又はその薬理
    上許容される塩。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6から選択されるいずれか1
    項において、 R2が、シクロアルキル基、アリ−ル基、又は、1乃至
    3個置換されたシクロアルキル基若しくはアリ−ル基
    (該置換基は、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲ
    ノ低級アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチ
    オ基、低級脂肪族アシル基、シクロアルキル基及びアリ
    ール基から成る群から選択される基である。)であるベ
    ンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩。
  8. 【請求項8】請求項1乃至6から選択されるいずれか1
    項において、 R2が、シクロアルキル基、アリ−ル基、又は、1乃至
    3個置換されたアリ−ル基(該置換基は、ハロゲン原
    子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級ア
    ルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級脂肪族アシル
    基、シクロアルキル基及びアリール基から成る群から選
    択される基である。)であるベンゼン環化合物又はその
    薬理上許容される塩。
  9. 【請求項9】請求項1乃至6から選択されるいずれか1
    項において、 R2が、シクロアルキル基、アリ−ル基、又は、1乃至
    3個置換されたアリ−ル基(該置換基は、ハロゲン原
    子、C1−C4アルキル基、ハロゲノC1−C4アルキル
    基、C1−C2アルコキシ基、C1−C2アルキルチオ基、
    2−C3低級脂肪族アシル基及びシクロアルキル基から
    成る群から選択される基である。)であるベンゼン環化
    合物又はその薬理上許容される塩。
  10. 【請求項10】請求項1乃至6から選択されるいずれか
    1項において、 R2が、C5−C6シクロアルキル基、フェニル基、又
    は、1個置換されたフェニル基(該置換基は、ハロゲン
    原子、C1−C2アルキル基、ハロゲノC1−C2アルキル
    基及びC5−C6シクロアルキル基から成る群から選択さ
    れる基である。)であるベンゼン環化合物又はその薬理
    上許容される塩。
  11. 【請求項11】請求項1乃至6から選択されるいずれか
    1項において、 R2が、C5−C6シクロアルキル基、フェニル基、又
    は、1個置換されたフェニル基(該置換基は、弗素原
    子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基及びシ
    クロヘキシル基から成る群から選択される基である。)
    であるベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩。
  12. 【請求項12】請求項1乃至6から選択されるいずれか
    1項において、 R2が、シクロヘキシル、フェニル、3−メチルフェニ
    ル又は4−メチルフェニル基であるベンゼン環化合物又
    はその薬理上許容される塩。
  13. 【請求項13】請求項1乃至12から選択されるいずれ
    か1項において、 Xが、エチニレン基であるベンゼン環化合物又はその薬
    理上許容される塩。
  14. 【請求項14】請求項1乃至12から選択されるいずれ
    か1項において、 Xが、アリーレン基であるベンゼン環化合物又はその薬
    理上許容される塩。
  15. 【請求項15】請求項1乃至12から選択されるいずれ
    か1項において、 Xが、1,3−フェニレン又は1,4−フェニレン基で
    あるベンゼン環化合物又はその薬理上許容される塩。
  16. 【請求項16】請求項1乃至15から選択されるいずれ
    か1項において、 Yが、酸素原子であるベンゼン環化合物又はその薬理上
    許容される塩。
  17. 【請求項17】請求項1乃至15から選択されるいずれ
    か1項において、 Yが、C1−C4アルキレン基又は炭素鎖中若しくは鎖端
    に酸素原子を有するC 1−C4アルキレン基であるベンゼ
    ン環化合物又はその薬理上許容される塩。
  18. 【請求項18】請求項1乃至15から選択されるいずれ
    か1項において、 Yが、C2−C3アルキレン基又は炭素鎖中若しくは鎖端
    に酸素原子を有するC 1−C2アルキレン基であるベンゼ
    ン環化合物又はその薬理上許容される塩。
  19. 【請求項19】請求項1乃至17から選択されるいずれ
    か1項において、 Yが、C2−C3アルキレン基、又は、式−O−CH
    2−、−O−(CH22−、−CH2−O−若しくは−
    (CH22−O−を有する基であるベンゼン環化合物又
    はその薬理上許容される塩。
  20. 【請求項20】請求項1乃至17から選択されるいずれ
    か1項において、 Yが、トリメチレン基、又は、式−CH2−O−若しく
    は−(CH22−O−を有する基であるベンゼン環化合
    物又はその薬理上許容される塩。
  21. 【請求項21】請求項1乃至20から選択されるいずれ
    か1項において、 nが、2又は3であるベンゼン環化合物又はその薬理上
    許容される塩。
  22. 【請求項22】請求項1乃至20から選択されるいずれ
    か1項において、 nが、2であるベンゼン環化合物又はその薬理上許容さ
    れる塩。
  23. 【請求項23】請求項1において、 2−アミノ−4−[4−(5−シクロヘキシルペント−
    1−イニル)フェニル]−2−メチルブタン−1−オー
    ル、2−アミノ−4−[4−(5−フェニルペント−1
    −イニル)フェニル]−2−メチルブタン−1−オー
    ル、2−アミノ−2−メチル−4−{4−[3−(3−メ
    チルフェノキシ)−1−プロピニル]フェニル}ブタン−
    1−オール、2−アミノ−2−メチル−4−{4−[3
    −(4−メチルフェノキシ)−1−プロピニル]フェニ
    ル}ブタン−1−オール、2−アミノ−4−{4−[3
    −(4−シクロへキシルフェノキシ)−1−プロピニル]
    フェニル}−2−メチルブタン−1−オール及び2−ア
    ミノ−4−[4−(4−シクロへキシルオキシ−1−ブ
    チニル)フェニル]−2−メチル−1−ブタノールより
    選択されるいずれか1つの化合物又はその薬理上許容さ
    れる塩。
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