JP2003267899A - (チオ)エーテルの製造方法および(チオ)アセタールの製造方法 - Google Patents
(チオ)エーテルの製造方法および(チオ)アセタールの製造方法Info
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Abstract
荷の問題を軽減し、しかもチオエーテル、チオアセター
ルの場合にも、エーテルやアセタールと同様に簡便に、
かつ高効率で合成する。 【解決手段】 同一または別異のアルコール化合物、ま
たはチオール化合物とアルコール化合物を、水性媒体中
において界面活性剤型のルイス酸またはブロンステッド
酸の存在下に反応させる。
Description
エーテルの製造方法と(チオ)アセタールの製造方法に
関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明
は、水性媒体中において高効率でエーテル、チオエーテ
ル、そしてアセタールやチオアセタールを脱水反応によ
り合成することのできる新しい方法に関するものであ
る。
水縮合によるエーテルの合成法や、カルボニル化合物と
アルコール化合物との脱水縮合によるアセタールの合成
方法が知られている。
は触媒等を用いて有機溶媒中での反応であって、反応後
の有機溶媒の回収や処分については環境に与える負荷が
大きいという問題があり、反応の基質による制約や反応
効率の点からも実用的には改善すべき課題があった。
成において重要であって、しかもエーテル、アセタール
と類似の構造をもつチオエーテルやチオアセタールにつ
いてはその合成が必ずしも容易でなく、チオールとハロ
ゲン化物との反応によるチオエーテルの合成のようにハ
ロゲン化物を経由することが必要であって、ハロゲンの
処理等について環境への負荷や反応操作上の効率等の点
で問題が残されていた。
の従来の問題点を解消し、有機溶媒やハロゲン化物等に
よる環境への負荷の問題が軽減され、しかも、チオエー
テル、チオアセタールの場合にも、エーテルやアセター
ルと同様に簡便に、かつ高効率で合成することを可能と
する新しい技術手段を提供することを課題としている。
の課題を解決するものとして、第1には、同一または別
異のアルコール化合物を、水性媒体中において界面活性
剤型のルイス酸またはブロンステッド酸の存在下に反応
させることを特徴とするエーテルの製造方法を提供し、
第2には、チオール化合物とアルコール化合物とを、水
性媒体中において界面活性剤型のルイス酸またはブロン
ステッド酸の存在下に反応させることを特徴とするチオ
エーテルの製造方法を提供し、第3には、上記第1また
は第2の方法において、界面活性剤型のルイス酸または
ブロンステッド酸がアルキルベンゼンスルホン酸である
ことを特徴とするエーテルまたはチオエーテルの製造方
法を提供する。
ボニル化合物をジオール化合物またはジオール化合物
と、水性媒体中において界面活性剤型のルイス酸または
ブロンステッド酸の存在下に反応させることを特徴とす
るアセタールまたチオアセタールまたは、チオアセター
ルの製造方法を、第5には、この方法において、界面活
性剤型のルイス酸またはブロンステッド酸がアルキルベ
ンゼンスルホン酸であることを特徴とするアセタールま
たはチオアセタールの製造方法を提供する。
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。
オエーテルの製造方法においては、次式
しくはチオエーテルを脱水反応によって合成する。この
場合のアルコール化合物やチオール化合物を示すR1O
H,R1SH、R2OHの符号R1およびR2については、
同一または別異のものであってよく、各々、置換基を有
していてもよい炭化水素である。この場合の炭化水素基
としては、脂肪族または脂環式の飽和もしくは不飽和の
炭化水素、あるいは芳香族や複素環式の炭化水素のうち
の各種のものであってよい。また、これらは、脱水反応
を阻害しないものであれば、各種の置換基を有していて
もよく、たとえば、炭化水素基としてのアルキル基、ア
ルケニル基、シクロアルキル基、アリール基をはじめ、
アルコキシ基、チオエーテル基、アルコキシカルボニル
基、カルボニルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、カルバ
メート基等の各種のものが例示される。
HとR2OHとの使用割合については特に限定的でな
く、通常は、当量比として、0.1:1〜1:0.1程
度の割合とすることができる。
脱水反応によって、カルボニル化合物とアルコール化合
物もしくはチオール化合物とからアセタールを合成する
方法が提供される。
化合物またはケトン化合物のいずれでもよく、脂肪族、
脂環式、芳香族あるいは複素環式の炭化水素基をもつ各
種の、また、脱水反応を阻害しない各種の置換基を有し
ていてもよいものである。ケトン化合物の場合には、カ
ルボニル基を形成する炭素原子が環構成原子であっても
よい。アルコール化合物およびチオール化合物は上記の
各種のものであってよく、多価アルコール化合物、多価
チオール化合物であってもよい。
してのカルボニル化合物とアルコール化合物もしくはチ
オール化合物の使用割合は、限定的ではないが、通常は
当量比として0.1:1〜1:0.1程度とすることが
できる。
チオエーテル、アセタール、そしてチオアセタールの合
成において、この出願の発明では、いずれの場合も共通
して水性媒体中において反応を行うことを特徴としてい
る。
性のある有機溶媒との混合であってよい。水のみでも円
滑に反応が進行するという優れた特徴を有している。
の脱水反応において、界面活性剤型のルイス(Lewis) 酸
またはブロンステッド(Bronsted)酸を存在させ、触媒も
しくは反応促進剤としていることを特徴としている。
応促進剤としては、好適にはアニオン界面活性剤型のブ
ロンステッド酸としての、一般式としてRSO3H、R
SO4H、RCOOH(Rは、アルキル基,アルキルア
リール基またはアリールアルキル基を示す)で表わされ
るものが例示される。この場合のアルキルとしては長鎖
のものがより好ましい。
面活性剤型のルイス酸またはブロンステッド酸」との規
定については、たとえば、水に溶けて水の表面張力を低
下させる作用を有する界面活性剤の必須の構成部分を成
し、ルイス酸、またはブロンステッド酸として考慮され
るものであることを意味している。
の触媒または反応促進剤の使用割合は、その種類も考慮
して、特に限定的ではないが、反応基質としてのアルコ
ール化合物(R1OH)やチオール化合物(R1OH)、
そしてカルボニル化合物に対して、0.2モル%〜20
モル%程度を実際的な目安とすることができる。
度、圧力等の各条件について特に限定はなく、たとえば
反応温度では、5℃〜100℃程度の範囲を考慮するこ
とができる。
この出願の発明について説明する。もちろん以下の例に
よって発明が限定されることはない。
の合成を、ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)
(10mol%)の存在下に、水中において行った。
ントリー1の場合には、30℃の反応温度、7時間の反
応で、収率90%の反応成績で、エントリー2および3
では、80℃の反応で、91%および89%の収率で、
高効率でのエーテル合成が実現されている。 <実施例2>実施例1と同様にDBSA(10mol
%)の存在下に、水中において各種のチオエーテルの合
成を行った。
効率にチオエーテルが合成されることが確認された。
に代えて、アルキルベンゼンスルホン酸のアルキル基の
炭素数を8および10にしたものを用いて、エントリー
2の反応を行った。
で、対応するチオエーテルが合成されることが確認され
た。 <実施例4>DBSA(10mol%)の存在下におい
て、水中での反応で、ジチオアセタールを合成した。
ることが確認された。 <実施例5>実施例4のエントリー4の反応を、DBS
A(1mol%)の条件で行った。その結果、次に示し
たように96%の反応収率を得た。なお、濾別とその後
の水洗という簡便な手段で生成物は回収される。
発明によって、有機溶媒やハロゲン化物等による環境へ
の負荷の問題が軽減され、しかも、チオエーテル、チオ
アセタールの場合にも、エーテルやアセタールと同様に
簡便に、かつ高効率で合成することが可能とされる。
Claims (5)
- 【請求項1】 同一または別異のアルコール化合物を、
水性媒体中において界面活性剤型のルイス酸またはブロ
ンステッド酸の存在下に反応させることを特徴とするエ
ーテルの製造方法。 - 【請求項2】 チオール化合物とアルコール化合物と
を、水性媒体中において界面活性剤型のルイス酸または
ブロンステッド酸の存在下に反応させることを特徴とす
るチオエーテルの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2の方法において、界面
活性剤型のルイス酸またはブロンステッド酸がアルキル
ベンゼンスルホン酸であることを特徴とするエーテルま
たはチオエーテルの製造方法。 - 【請求項4】 カルボニル化合物をジオール化合物また
はジオール化合物と、水性媒体中において界面活性剤型
のルイス酸またはブロンステッド酸の存在下に反応させ
ることを特徴とするアセタールまたチオアセタールの製
造方法。 - 【請求項5】 請求項4の方法において、界面活性剤型
のルイス酸またはブロンステッド酸がアルキルベンゼン
スルホン酸であることを特徴とするアセタールまたはチ
オアセタールの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004091417A (ja) * | 2002-09-02 | 2004-03-25 | Japan Science & Technology Corp | チオエステル化合物の加水分解反応方法とチオアセタール化反応方法 |
US11779274B2 (en) | 2016-04-14 | 2023-10-10 | MedRhythms, Inc. | Systems and methods for neurologic rehabilitation |
US12127851B2 (en) | 2016-04-14 | 2024-10-29 | MedRhythms, Inc. | Systems and methods for augmented neurologic rehabilitation |
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2002
- 2002-03-11 JP JP2002065891A patent/JP3822510B2/ja not_active Expired - Fee Related
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