JP2003267385A - 成形容器 - Google Patents

成形容器

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JP2003267385A
JP2003267385A JP2002067361A JP2002067361A JP2003267385A JP 2003267385 A JP2003267385 A JP 2003267385A JP 2002067361 A JP2002067361 A JP 2002067361A JP 2002067361 A JP2002067361 A JP 2002067361A JP 2003267385 A JP2003267385 A JP 2003267385A
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polystyrene
container
foam sheet
resin foam
molded container
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JP2002067361A
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English (en)
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Koji Shimizu
浩司 清水
Kazuyuki Ikeda
和之 池田
Shigeru Kobayashi
茂 小林
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形容器のポリスチレン系樹脂発泡シート表
面に直接印刷しても印刷飛び・かすれの発生を抑え、美
麗な印刷が可能であり、割れ易さを改善し、意匠性・装
飾性に優れ、経済的に有利なポリスチレン系樹脂発泡シ
ートの成形容器を提供する。 【解決手段】ポリスチレン系樹脂発泡シートからなる成
形容器表面のポリスチレン系樹脂発泡シートに直接印刷
され、印刷部分の画像解析によって、画像を構成する画
素の濃淡階調の標準偏差σ値が15以下である事を特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品容器等に広く
用いられるポリスチレン系樹脂発泡シート成形容器に関
し、詳しくは、成形容器のポリスチレン発泡シート表面
に直接美麗な印刷が施された意匠性・装飾性に優れた、
経済的に有利な成形容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリスチレン系樹脂発泡シートは丼形
状、トレー等に成形し、テイクアウト食品容器やインス
タントラーメン容器等の食品包装容器に広く用いられて
いる。
【0003】ポリスチレン系樹脂発泡シート成形容器は
通常白色の無地容器であるが、使用にあたり、中身食品
の商品イメージを高めるために各種の装飾がなされてい
る。その方法として従来は、ポリスチレン系樹脂発泡シ
ートの表面に印刷フィルムを予め積層しておき成形する
方法がある。この方法は印刷フィルムのコストおよびフ
ィルムを積層するコストが掛かる以外に予め印刷フィル
ムを積層したシートを用意しておく必要があり、変動す
る需要に柔軟に対応出来ない不便性を有する。
【0004】別の方法としてポリスチレン系樹脂発泡シ
ートの表面に無地又は柄フィルムを予め積層しておき、
成形後、成形容器の積層フィルム表面に印刷を施す方法
がある。この方法は、必要な印刷を成形容器に施すだけ
でよく簡便性に優れるが、印刷性を確保するために積層
するフィルム厚みを厚くする必要があり更にコストが上
がる。
【0005】又、トレー等において装飾が施されていな
いポリスチレン系樹脂発泡シート単体からの成形容器が
多く使用されているが、成形容器表面に正確に読みとれ
るバーコード等の印刷が出来ない為、バーコード等を印
刷したラベルを容器表面に貼り付ける事がなされ、ラベ
ル費用、貼り付け手間等のコストがかかっている。
【0006】成形容器のポリスチレン系樹脂発泡シート
表面に直接印刷が施されると係る課題を解消し得るが、
従来のポリスチレン系樹脂発泡シート容器表面に直接印
刷した場合、印刷抜け、かすれが発生する為に実用化さ
れていない。更に、フィルムを積層したポリスチレン系
発泡シート成形容器が使用されている理由として、積層
したフィルムがポリスチレン発泡シートの割れやすい欠
点を補っている部分がある。この点からもフィルムを積
層していないポリスチレン系樹脂発泡シート成形容器表
面に直接印刷する方法が採用されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形容器表
面のポリスチレン系樹脂発泡シートに直接印刷を施して
も印刷飛び・かすれ等の発生が抑えられ、美麗な印刷が
可能で、割れ易さも改善された、経済的に有利なポリス
チレン系樹脂発泡シートの成形容器に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、容器の基材であるポリスチレン系樹脂発泡シート、
成形条件を含め鋭意検討し、本発明成形容器を見出すに
至った。即ち、本発明は (1)ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器であっ
て、容器表面のポリスチレン系樹脂発泡シートに直接印
刷がなされた事を特徴とするポリスチレン系樹脂発泡シ
ートの成形容器(請求項1)、(2)印刷がなされてい
る部分を画像解析し、画像を構成する画素の濃淡の階調
の標準偏差σ値が15以下である事を特徴とする請求項
1記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器(請
求項2)、(3)印刷がなされている部分を画像解析
し、画像を構成する画素の濃淡の階調の標準偏差σ値が
10以下である事を特徴とする請求項1記載のポリスチ
レン系樹脂発泡シートの成形容器(請求項3)、(4)
ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器であって、印
刷される部分の表面粗さRaが3.0μm以下、ゴム硬
度計による圧縮硬さが50以上で80未満である事を特
徴とする請求項1または2記載のポリスチレン系樹脂発
泡シートの成形容器(請求項4)、(5)ポリスチレン
系樹脂発泡シートの成形容器であって、印刷される部分
の表面粗さRaが2.0μm以下、ゴム硬度計による圧
縮硬さが60以上で80未満である事を特徴とする請求
項1または3記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの成
形容器(請求項5)、(6)ポリスチレン系樹脂発泡シ
ートの成形容器であって、印刷される部分の表層に長径
0.1mm未満の微細セルが容器厚み方向に平均して3
個以上積層された層が存在する事を特徴とする請求項1
〜5のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂発泡シート
の成形容器(請求項6)、(7)ポリスチレン系樹脂発
泡シートの成形容器であって、発泡シート中にプロパン
・ブタン成分が1.8wt%以上、4.0wt%未満含
まれている事を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記
載のポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器(請求項
7)、(8)ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器
であって、発泡シート中にプロパン・ブタン成分が2.
0wt%以上、4.0wt%未満含まれている事を特徴
とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリスチレン系
樹脂発泡シートの成形容器(請求項8)、および(9)
ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器であって、印
刷が施される部分の発泡倍率が8倍以上で40倍未満で
ある事を特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のポ
リスチレン系樹脂発泡シートの成形容器(請求項9)、
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で示すポリスチレン系樹脂
発泡シート成形容器とは、スチレン、メチルスチレン等
のスチレン系単量体の単独重合樹脂、又は、スチレンと
アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸エステル、無水マレイン酸、ブタジエン等のビニ
ル単量体との共重合樹脂、並びに、これらの樹脂の混合
樹脂等のポリスチレン系樹脂に、タルク、炭酸カルシウ
ム、化学発泡剤等の造核剤を加え、押出機内で溶融・混
合後、ブタン、プロパン、ペンタン等の低沸点の炭化水
素を発泡剤として圧入し、発泡適性温度まで冷却した
後、サーキュラーダイより押出発泡させて得た発泡シー
トを成形機にて加熱成形した物である。
【0010】ここに於いて、発泡剤は常温・常圧で気体
状態である炭化水素プロパン・ブタンを選ぶのが成形体
硬さを確保する上で良く、更に、発泡シートからの発泡
剤の逸散を抑える上でイソブタンを70%以上含む炭化
水素を用いるのが好ましい。又、発泡剤の圧入量は、発
泡シート及び成形品の発泡倍率、発泡シート化条件等に
合わせて調整する必要があるが、成形品中に残存させる
量の1.5倍程度を圧入する必要がある。
【0011】又、サーキュラーダイより押出発泡シート
化するにあたり、サーキュラーダイ出口にて押出直後の
発泡シートの表面に20〜30℃のエアーを吹き付けて
発泡シートの表面を急冷する。吹き付けるエアー量を増
やす等で急冷度合いを上げる方が、成形時の加熱により
発生する発泡シート表面の微細セルが細かく、量も多く
なり容器の表面平滑性が向上する。又、急冷度合いを上
げる方が割れ難い成形容器が得られるが、安定生産がし
にくくなる等の問題がある。従って、印刷を施す発泡シ
ート面には、微細セルを多く発生させるために押出吐出
樹脂1Kgあたり0.7〜2.0m3程度を、施さない
面は微細セルを特に発生させる必要がないので割れ易さ
を改善する事を主に0.4〜1.0m3程度を吹き付け
るのが適正である。
【0012】この様にして押出発泡シート化したポリス
チレン系樹脂発泡シートは巻取機にて巻取られ、巻反状
で製品化される。巻反状シートは押出後7〜60日、好
ましくは15〜40日間養生した後、成形に使用する。
養生期間が短い物は成形時の加熱による二次発泡(発泡
シートが加熱で再発泡する現象を二次発泡と称す)度合
いが安定せず使用しにくい。他方、養生期間が長い物
は、発泡シートからの発泡剤の逸散により、成形体中の
発泡剤含量を確保する事が困難になるばかりか、発泡シ
ート表面に加熱により発生する微細セルの発生量が減少
し、表面良好な成形体が得られにくくなる。
【0013】成形機は汎用のシート成形機が使用され、
発泡シートを加熱ヒーターで加熱して二次発泡させて雌
雄嵌合成形金型で成形する。加熱ヒーター条件は、成形
サイクルに合わせて適正な条件を選定すれば良い。ヒー
ター温度を上げる又は加熱時間を長くすることにより発
泡シートの二次発泡厚みは増加するが、ある加熱量を超
えるとセルの破泡が起こり二次発泡厚みが低下しはじめ
る。このセルが破泡する直前の二次発泡厚みが最高二次
発泡厚みであるが、良好な成形品を得るためには発泡シ
ートの二次発泡厚みが最高二次発泡厚みの80〜97%
の範囲となる様に加熱条件を選定するのが良い。発泡シ
ートの表面に加熱二次発泡により二次発泡シート表面に
発生する微細セルは、最高二次発泡厚みの60%程度発
泡する加熱条件から発生しだすが、80%未満の発泡厚
みの加熱では発泡シート表面の微細セル発生量・層厚み
とも少なく、印刷可能な表面性を得る容器が得られな
い。また、97%以上に発泡させると成形容器が柔らか
くなり、印刷性が確保出来ない。
【0014】この様にして得られたポリスチレン系樹脂
発泡シートを上述の様な成形条件で成形することによ
り、従来のフィルムを積層したポリスチレン系樹脂発泡
シート成形容器への印刷と同様の平板又は曲面の凸版印
刷機を使用してポリスチレン系樹脂発泡シート表面に直
接印刷可能な容器が得られる。直接印刷可能な成形容器
は、成形容器の印刷される部分の表面粗さRaが3.0
μm以下で、ゴム硬度計による圧縮硬さが50以上、8
0未満が望ましい。発泡シート表面にフィルムを積層し
たポリスチレン系樹脂積層発泡シートからの容器のフィ
ルム表面に印刷を施す場合、美麗な印刷を施すにはフィ
ルム表面粗さRaは0.8μm以下にする必要がある
が、ポリスチレン系樹脂発泡シート表面への直接印刷の
場合、印刷表面が適度の硬さを有することにり、表面粗
さRaは3.0μm以下、更に好ましくは2.0μm以
下であれば良い。表面粗さを確保する手段として、発泡
シート表面に加熱により微細セルを発生させるシートを
用い、特定の加熱条件を用いる事を前述したが、印刷が
可能な容器としては、印刷される部分の横断面方向を5
0倍の電子顕微鏡で観察し、印刷される側の表層に長径
0.1mm未満の認識可能な微細セルが容器厚み方向に
平均して3個以上積層された層が存在する事が好まし
い。微細セルの径が0.1mm以上と大きい場合には、
容器表面の平滑性が確保出来ない。
【0015】又、印刷される部分の圧縮硬さは日本ゴム
協会標準規格SRIS−0101に準拠するゴム硬度計
((株)テクロック製GSD−701)により測定した
圧縮硬さが50以上で80未満であることが望ましく、
更には60以上で80未満であることがより望ましい。
【0016】発泡シートからの成形容器は容器側壁肉厚
のバラツキが避けられない。印刷を行う際には、この肉
厚バラツキを吸収するために印刷版の押圧を上げて印刷
するので容器側面は若干凹む必要がある。また、印刷版
の押圧により印刷部分の容器表面が若干凹むことによ
り、表面の平滑性がより向上する。これらのために良好
な印刷が可能な容器にはある程度の柔軟性も要求され、
圧縮硬さはゴム硬度計で80未満であることが必要であ
る。また、柔らかすぎると、印刷時に容器が押圧に負け
て、シワが生じたり、セルが破壊され容器の強度が損な
われる等の問題が生じる。そのため圧縮硬さは50以上
が好ましく、更に、印刷をより良好に行うためには60
以上であることが好ましい。
【0017】圧縮硬さを確保する上で発泡シート中にプ
ロパン・ブタン成分が1.8wt%以上含まれている事
が重要である。これらは押出シート化工程で圧入した発
泡剤の残留成分として残るのが通常であり、発泡剤とし
て残り易いイソブタンを主成分とする物を使用する事が
好ましい。又、発泡剤を発泡シート中に多く残す方法と
しては、押出発泡シート化時の樹脂温度を低くする及び
押出直後の発泡シートの表面を急冷する等を行い、押出
発泡性を抑えて発泡剤圧入量を多くする事等で可能であ
る。これらのプロパン・ブタン成分の発泡シート中の残
存量は多い方が好ましく、良好な印刷性を得るには1.
8wt%以上が好ましい。通常は良好な印刷を得るため
には容器成形後約1日の養生が必要であるが、プロパン
・ブタン成分の残存量が2.0wt%以上である発泡シ
ートを用いた容器は更に圧縮硬さに優れるため、成形直
後に良好な印刷が可能となり、更に好ましい。プロパン
・ブタン成分の含有量は多い程好ましいが、現状の生産
技術レベルでは4.0wt%以上含有させる事は難し
い。
【0018】成形体の圧縮硬さを支配する因子として成
形体の発泡倍率がある。良好な印刷を得るためには、印
刷される部分の発泡倍率を8倍以上にする必要がある。
又、40倍以上の発泡倍率では成形体が柔らかくなり、
プロパン・ブタンの含有量を高めても印刷性を確保する
圧縮硬さが得られない。
【0019】本発明に於いては印刷抜け、かすれ等の印
刷状態は正確に、定量的に把握するための方策を検討し
た。同一の色でベタ印刷された部分の画像をスキャナー
に取り込み、スキャナーに取り込まれた画像を画像解析
し、画像を構成する各画素の色の濃淡を階調として測
定、階調の標準偏差σ値で判定できる事が判った。色の
階調は最も濃い0から最も薄い255までの整数で表さ
れ、3原色(赤、緑、青)毎に測定可能で、各色毎に標準偏
差値σを求め、最高のσ値を示す原色を採用する。σ値
が大きい事は各画素毎の色の濃さがばらついていること
を示し、印刷抜け、かすれが有ることを示す。σ値が小
さい程好ましく、インク飛び、印刷かすれが殆ど無く、
美麗な印刷と判定できるのはσ値が15以下、更に好ま
しくは10以下である。
【0020】
【実施例】以下に具体的な実施例を掲げ発明の詳細を説
明する (実施例1、比較例1)市販A&M社製樹脂(G000
2)を使用し、発泡剤としてイソブタンを85%含有す
るブタンを3.4部圧入して押出発泡シート化し、押出
発泡シートの印刷を施す面には押出吐出樹脂1Kg当た
り1.1m3、施さない面には0.7m3の25℃エアー
を吹き付けた。このようにして得られた目付250g/
2,発泡倍率8.3倍のポリスチレン樹脂発泡シート
を300m巻反として25日間養生した後、市販のm巾
シート成形機(浅野研究所製)を使用して、口径140
mmφ、高さ75mmの容器を成形した。成形に当たり
加熱ヒーター条件を一定(ヒーター温度:印刷面加熱3
20℃、非印刷面加熱280℃)にして加熱時間を変更
し、最高二次発泡厚みが5.2mm(加熱時間16秒)
である事を確認した。同一な加熱ヒーター条件で発泡シ
ートを二次発泡厚み4.7mmが得られるまで加熱(加
熱時間14秒)して成形した容器(実施例1)、及び、
4.0mmが得られるまで加熱(加熱時間12秒)して
成形した容器(比較例1)を得た。得られた容器の印刷
を施す部分の微細セル発生状況は(株)日立製作所製電
子顕微鏡で、表面粗さは東京精密(株)製の表面粗さ計
で測定した側壁8ケ所の平均値で、プロパン・ブタン成
分の含量測定は(株)島津製作所製ガスクロマトグラフ
で測定した。又、印刷部分の発泡倍率は水没法による容
積測定で測定した。更に、容器の割れやすさは、容器リ
ップを50%圧縮した時の割れ有無で判定した。得られ
た容器は湖北精工(株)製曲面印刷機で青色の単色太文
字(文字巾8mm)の印刷を行った。印刷部分を切り取
りエプソン製のスキャーナー(GT-7000)で画像を読みと
り、印刷された文字部分についてのみ画像解析し、青色
の濃淡階調の標準偏差σ値を調べた。
【0021】結果を表1に示す。実施例1からの容器は
印刷部表面に0.1mm以下の微細セルが平均して3層
以上発生し(図1および2:容器側部印刷表面)、表面
粗さが小さく、印刷性が良好な容器が得られた。尚、側
壁粗さ8ケ所測定の内、最大2.75μmの部分があ
り、印刷性が心配されたが、印刷の色階調標準偏差σ値
は13で実用上問題ないレベルの印刷がであった。
【0022】他方、比較例1では同一発泡シートに拘わ
らず、成形加熱の度合いを変えるだけで容器表面の微細
セル発生が少なく(図3および4:容器側部印刷表
面)、表面粗さが悪く、かすれが多い不十分な印刷容器
しか得られなかった。 (実施例2、比較例2)実施例1と同じ樹脂、発泡剤を
使用し、押出発泡シートの印刷を施す面には押出吐出樹
脂1Kg当たり1.3m3、施さない面には0.7m3
25℃エアーを吹き付けて目付200g/m2,発泡倍
率10.9倍のポリスチレン樹脂発泡シートを得た。こ
の時の発泡剤圧入量は4.1部であった。このシートを
巻反として35日間養生した後、実施例1と同様な装置
にて成形を行った。実施例1と同様のヒーター条件で加
熱した時の最高二次発泡厚みは5.4mm(加熱時間1
5秒)であり、4.8mm発泡する加熱13秒で実施例
1容器を成形した(実施例2)。比較例2として実施例
2と同一目付、発泡倍率のシートを印刷面のエアー吹き
付け量を押出吐出樹脂1kgあたり0.6m3/Kg吐
出樹脂、印刷を施さない面の吹き付け量を0.4m3
して発泡シートを作成した。この時の発泡剤圧入量は
2.9部であった。この発泡シートの最高二次発泡厚み
は5.0mm(加熱時間15秒)であり、加熱時間を調
整し二次発泡厚み4.8mm(加熱14秒)で成形し
た。
【0023】得られた実施例2,比較例2容器を実施例
1と同様に評価した。結果を表2に示す。実施例2から
は、表面粗さが小さく、印刷性の非常に優れた、割れに
くい容器が得られた。比較例2は実施例2同一発泡倍率
に拘わらずブタン成分が少なく、表面の粗さが悪いため
に、側壁硬さが低く、印刷性が劣り、容器も割れやすい
事が判る。 (実施例3)実施例1と同じ樹脂、発泡剤を使用し、押
出発泡シートの印刷を施す面には押出吐出樹脂1Kg当
たり1.3m3、施さない面には0.7m3の30℃エア
ーを吹き付けて目付280g/m2,発泡倍率7.5倍
のポリスチレン樹脂発泡シートを得た。この時の発泡剤
圧入量は3.1部であった。このシートを巻反で35日
間養生した後、実施例1と同様の装置・ヒーター条件で
成形を行った。発泡シートの最高二次発泡厚みは4.9
mm(加熱時間19秒)であり、4.5mmまで発泡す
る加熱時間16秒で実施例1と同じ容器を成形した。得
られた容器のブタン発泡剤含量は2.03wt%、印刷部
分の発泡倍率は19倍、表面には0.1mm径以下の微
細セル層が平均5〜6層見られ、表面粗さRaは1.1
3μm、表面硬さは72であり、印刷の色階調標準偏差
σ値が6で、非常に美麗な成形直後印刷が可能な容器が
得られた。又容器リップ部の50%圧縮割れも見られな
かった。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の成形容器の側部断面セル構
造を示す電子顕微鏡による写真(電子写真)である。
【図2】図1の写真の階調を反転させた電子写真であ
る。
【図3】本発明の比較例1の成形容器の側部断面セル構
造を示す電子顕微鏡による写真(電子写真)である。
【図4】図3の写真の階調を反転させた電子写真であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E062 AA03 AA10 AB14 AC02 DA01 DA09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリスチレン系樹脂発泡シートからなる成
    形容器であって、容器表面のポリスチレン系樹脂発泡シ
    ートに直接印刷がなされた事を特徴とするポリスチレン
    系樹脂発泡シートの成形容器。
  2. 【請求項2】印刷がなされている部分を画像解析し、画
    像を構成する画素の濃淡の階調の標準偏差σ値が15以
    下である事を特徴とする請求項1記載のポリスチレン系
    樹脂発泡シートの成形容器。
  3. 【請求項3】印刷がなされている部分を画像解析し、画
    像を構成する画素の濃淡の階調の標準偏差σ値が10以
    下である事を特徴とする請求項1記載のポリスチレン系
    樹脂発泡シートの成形容器。
  4. 【請求項4】ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器
    であって、印刷される部分の表面粗さRaが3.0μm
    以下、ゴム硬度計による圧縮硬さが50以上で80未満
    である事を特徴とする請求項1または2に記載のポリス
    チレン系樹脂発泡シートの成形容器。
  5. 【請求項5】ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器
    であって、印刷される部分の表面粗さRaが2.0μm
    以下、ゴム硬度計による圧縮硬さが60以上で80未満
    である事を特徴とする請求項1または3に記載のポリス
    チレン系樹脂発泡シートの成形容器。
  6. 【請求項6】ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器
    であって、印刷される部分の表層に長径0.1mm未満
    の微細セルが容器厚み方向に平均して3個以上積層され
    た層が存在する事を特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器。
  7. 【請求項7】ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器
    であって、発泡シート中にプロパン・ブタン成分が1.
    8wt%以上、4.0wt%未満含まれている事を特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリスチレン系
    樹脂発泡シートの成形容器。
  8. 【請求項8】ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器
    であって、発泡シート中にプロパン・ブタン成分が2.
    0wt%以上、4.0wt%未満含まれている事を特徴
    とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリスチレン系
    樹脂発泡シートの成形容器。
  9. 【請求項9】ポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器
    であって、印刷が施される部分の発泡倍率が8倍以上で
    40倍未満である事を特徴とする請求項1〜8のいずれ
    かに記載のポリスチレン系樹脂発泡シートの成形容器。
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