JP2003267076A - 4輪駆動車両の駆動力伝達装置 - Google Patents
4輪駆動車両の駆動力伝達装置Info
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- Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
- Arrangement Of Transmissions (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Abstract
より防止した4輪駆動車両の駆動力伝達装置を供する。 【解決手段】 第1の駆動源または第2の駆動源からの
駆動力が入力されるサンギア11と、サンギア11に噛合う
プラネタリギア12と、プラネタリギア12に噛合うリンク゛ア13
と、プラネタリギア12を軸支し前記他の車輪2に伝達さ
れる回転力が出力されるキャリア14と、リングギア12と
ともに回転する一方のクラッチ部材16と、キャリア14と
ともに回転する他方のクラッチ部材16と、両クラッチ部
材16を互いに締結する方向に付勢する弾性部材17と、遠
心力により両クラッチ部材16を互いに解放する方向に押
圧する遠心子部材18とを備え、サンギア14に入力される
駆動力に基づいて各ギアの噛合せにより生じるリングギ
ア13のスラスト力が両クラッチ部材16を互いに解放する
方向に押圧するようにプラネタリギアセット10を構成す
る。
Description
ける駆動力伝達装置に関する。
る4輪駆動車両において、電動機の動力を遠心クラッチ
を介して駆動輪に伝達される動力伝達装置の例が特開2
001−287550公報に開示されている。
が減速し、減速された駆動力をデファレンシャル装置が
車軸側に配分する動力伝達装置において、デファレンシ
ャル装置の一方のサイドギヤとデフケースとの間に遠心
クラッチが配置された実施形態(第11実施形態)が開
示されている。
より締結側に付勢されており、車速が所定値まで上昇す
ると、この付勢力に抗してクラッチが解放される構造と
なっている。
れる車速はコイルスプリングで設定しているので、所定
の車速を超えて解放されていた遠心クラッチが、減速に
より締結する車速も同じ車速である。
ッチの解放と締結が繰り返される所謂ハンチングを起こ
す可能性がある。
で、その目的とする処は、クラッチのハンチングを簡単
な機械的構造により防止した4輪駆動車両の駆動力伝達
装置を供する点にある。
達成するために、本請求項1記載の発明は、前後一方の
車輪に第1の駆動源からの駆動力が伝達されるととも
に、前後他方の車輪に前記第1の駆動源または第2の駆
動源からの駆動力が伝達される4輪駆動車両において、
前記第1の駆動源または第2の駆動源からの駆動力が入
力されるヘリカルギアを形成するサンギアと、前記サン
ギアに噛合うヘリカルギアを形成するプラネタリギア
と、前記プラネタリギアに噛合うヘリカルギアを形成す
るリングギアと、前記プラネタリギアを軸支し前記他方
の車輪に伝達される回転力が出力されるキャリアと、前
記リングギアとともに回転する一方のクラッチ部材と、
前記キャリアとともに回転する他方のクラッチ部材と、
前記両クラッチ部材を互いに締結する方向に付勢する弾
性部材と、遠心力により前記両クラッチ部材を互いに解
放する方向に押圧する遠心子部材とを備え、前記サンギ
アに入力される駆動力に基づいて前記各ヘリカルギアの
噛合わせにより生じる前記リングギアのスラスト力が前
記両クラッチ部材を互いに解放する方向に押圧するよう
にプラネタリギアセットが構成される4輪駆動車両の駆
動力伝達装置とした。
ヘリカルギアの噛合わせによるスラスト力が弾性部材の
付勢力に抗して作用し、所定車速を越えると締結されて
いた両クラッチ部材を解放して動力伝達が遮断され、減
速時にはスラスト力は働かず遠心力のみが作用するので
前記所定車速より高い車速で両クラッチ部材の締結が開
始され動力伝達が可能となる。
るスラスト力は、加速時には働き減速時には働かないこ
とにより、クラッチ部材が加速時の解放する車速と減速
時の締結開始する車速は異なり、この車速の差により所
定車速の近傍での車両の走行時にクラッチの解放・締結
を頻繁に繰り返す所謂ハンチングを防止することができ
る。
ットのリングギアとキャリアとの間に介装されたクラッ
チ部材が遠心子部材により作動する簡単な機械的構造に
より車速に応じて動力の伝達および遮断を自動的に行な
うことができる。
第1の駆動源からの駆動力が伝達されるとともに、前後
他方の車輪に前記第1の駆動源または第2の駆動源から
の駆動力が伝達される4輪駆動車両において、前記第1
の駆動源または第2の駆動源からの駆動力が入力される
ヘリカルギアを形成するリングギアと、前記リングギア
に噛合うヘリカルギアを形成するプラネタリギアと、前
記プラネタリギアに噛合うヘリカルギアを形成するサン
ギアと、前記プラネタリギアを軸支し前記他方の車輪に
伝達される回転力が出力されるキャリアと、前記キャリ
アと前記サンギアとの間に介装されるワンウエイクラッ
チと、前記リングギアとともに回転する一方のクラッチ
部材と、前記キャリアとともに回転する他方のクラッチ
部材と、前記両クラッチ部材を互いに締結する方向に付
勢する弾性部材と、遠心力により前記両クラッチ部材を
互いに解放する方向に押圧する遠心子部材とを備え、前
記リングギアに入力される駆動力に基づいて前記各ヘリ
カルギアの噛合わせにより生じる前記プラネタリギアの
スラスト力が前記両クラッチ部材を互いに解放する方向
に押圧するようにプラネタリギアセットが構成される4
輪駆動車両の駆動力伝達装置である。
らキャリアに直接伝達され、プラネタリギアセットが一
体で回転し、加速時に遠心子部材の遠心力の作用により
クラッチ部材が滑り始めるが、このクラッチ部材の滑り
により生じるリングギアからプラネタリギアさらにサン
ギアに伝達される駆動力による相対回転は、サンギアと
キャリア間に介装されるワンウエイクラッチにより阻止
され、結局プラネタリギアセットは一体で回転する。
の遠心力に加えて各ヘリカルギアの噛合わせによるスラ
スト力が作用し始めるので、両者の合力が弾性部材の付
勢力に抗し、所定車速を越えたところでクラッチ部材を
解放する。
からキャリアへの直接伝達はなくなり、リングギアから
プラネタリギアさらにサンギアに駆動力が伝達される
が、サンギアはワンウエイクラッチにより回転を許容さ
れるため、プラネタリギアの公転すなわちキャリアには
殆ど駆動力は伝達されず車輪への動力伝達が遮断され
る。また各ヘリカルギアの噛合わせによるスラスト力も
クラッチ部材に働かない。
力のみが作用するので前記所定車速より高い車速で両ク
ラッチ部材が滑り始めて締結され動力伝達が可能とな
る。このように各ヘリカルギアの噛合わせによるスラス
ト力は、加速時のクラッチ部材の滑りが生じているとき
にのみ働き、減速時には働かないことにより、クラッチ
部材が加速時の解放する車速と減速時の締結開始する車
速は異なり、この車速の差により所定車速の近傍での車
両の走行時にクラッチの解放・締結を頻繁に繰り返す所
謂ハンチングを防止することができる。
ついて図1ないし図5に基づき説明する。本実施の形態
に係る4輪駆動車両1は、前輪が内燃機関により駆動さ
れ、後輪2がモータ4により駆動されるものである。
の電力で駆動されるが、同モータ4は発電機を兼用して
おり、回生トルクにより発電機として作動して発電力は
バッテリの充電に供することができる。
ける後輪2の動力伝達機構3の構成図を示す。動力伝達
機構3は、プラネタリギアセット10と減速機構20と差動
ギア機構25から構成されている。
ア11とリングギア13との間に噛合してプラネタリギア12
が同軸回転するキャリア14に軸支されて自転しながら公
転可能に介装された構造をしている。
リングギア13を軸方向に摺動自在に支持するクラッチガ
イド15と連結され一体に回転する。クラッチガイド15と
リングギア13との間に互いに軸方向に接離するクラッチ
部材16が介装されている。
間に介装されたスプリング17によりリング部材13が押圧
されてクラッチ部材16を締結する方向に付勢している。
そして回転するクラッチガイド15には遠心子部材18が揺
動自在に支持されている。
片先端に遠心ウエイト18aが設けられ、他側片が作用片
18bとしてリングギア13に当接作用する。キャリア14と
ともにクラッチガイド15が回転すると、遠心子部材18が
遠心ウエイト18aにかかる遠心力により揺動し、クラッ
チ部材16を解放する方向に前記スプリング17の付勢力に
抗してリングギア13を摺動する。
ラネタリギア12,リングギア13の各歯状はヘリカルギア
を形成して互いに噛合っており、このヘリカルギアによ
るスラスト力がリングギア13に作用してクラッチ部材16
を解放する方向に付勢している。
とキャリア14が入出力にあたり、クラッチ部材16が図1
に示すように締結状態にあると、クラッチガイド15を介
してキャリア14とリングギア13が結合されてプラネタリ
ギア12の自転が阻止されるためサンギア11を含めたプラ
ネタリギアセット10全体が一体に回転し、入出力のサン
ギア11とキャリア14は同軸で同一回転する。
カルギアのギアスラスト力によりクラッチ部材16が図2
に示すように解放されると、キャリア14とリングギア13
は相対回転可能で、入出力のサンギア11とキャリア14は
互いに自由に回転可能で、動力が伝達されない。
転軸にモータ4の回転軸4aが同軸に連結され、キャリ
ア14の回転軸に減速機構20のギア21が同軸に連結されて
おり、減速機構20はギア21に噛合するギア22に同軸一体
のギア23が差動ギア機構25の入力ギア24と噛合してい
る。
右の後輪2,2の車軸2a,2aに振り分け伝達して後
輪2,2を回転する。
れており、クラッチ部材16のトルク容量(伝達可能なト
ルクの最大値)Tcの車速Vに対する変化を図3に示
し、同図3を参照して加速時の動作を図4に減速時の動
作を図5に示し説明する。
リング17によるスプリング力Fspが常に作用し、解放方
向にヘリカルギアの噛合いによるギアスラスト力Fgsと
遠心子部材18の遠心力による切離し力Fcfが作用する。
する押付け荷重Fは、次式のようにスプリング力Fspか
らギアスラスト力Fgsと切離し力Fcfを減算したもので
ある。 F=Fsp−Fgs−Fcf
値であるトルク容量Tcは、押付け荷重Fに比例し、次
式で表される。 Tc=μkF ここにμは摩擦係数、kはトルク部材16の形態から決ま
る定数である。
で走行を始めたときは、クラッチ部材16にはギアスラス
ト力Fgsと切離し力Fcfが作用するので、その場合の4
輪駆動トルク容量Tc4は、 Tc4=μkF=μk(Fsp−Fgs−Fcf) であり、車速Vに対するこの4輪駆動トルク容量Tc4の
変化を図3に曲線C4で示す。
は、車速Vの2乗に比例するので、図3において曲線C
4は2次曲線となっている。
2輪駆動で走行しているときは、クラッチ部材16には遠
心力による切離し力Fcfが作用するが、ギアスラスト力
Fgsは作用せず、その場合の2輪駆動トルク容量Tc2
は、 Tc2=μkF=μk(Fsp−Fcf) であり、車速Vに対するこの2輪駆動トルク容量Tc2の
変化を図3に曲線C2で示す。
スト力Fgsを受けない分4輪駆動トルク容量Tc4よりト
ルク容量が大きく、図3に示すように曲線C2が曲線C
4より上方に位置する。
輪駆動の方が効率が良いので、モータ4のモータ駆動力
は、図3に示すようにある程度の車速に達すると、車速
に対して漸次減少させるよう制御して内燃機関の動力に
徐々に任せるようにし、トルク容量Tc4を越えてさらに
クラッチ部材16が完全に解放されたところで動力伝達さ
れなくなり、2輪駆動となる。
て説明すると、まず発進時に電子制御装置ECUにより
制御されてモータ4が電動機として駆動した当初は、図
4に示すようにクラッチ部材16にスプリング力Fspの
ほかヘリカルギアの噛合いによるギアスラスト力Fgsが
作用しプラネタリギアセット10は一体に回転しようとす
るが、まだ遠心力による切離し力Fcfが生じておらず、
図3の4輪駆動トルク容量Tc4の曲線C4上のに位置
する状態にある。
チ部材16に遠心力による切離し力Fcfが徐々に大きく作
用して図3に示すように4輪駆動トルク容量Tc4は2次
曲線C4に沿って減少し、別に制御されて減少していた
モータ駆動力と一致した曲線C4上のの位置でモータ
駆動力が4輪駆動トルク容量Tc4を上回るとクラッチ部
材16は滑り始める(図3参照)。
Tc4が0になった曲線C4上のの位置で、クラッチ部
材16は完全に解放され(図3参照)、モータ4の駆動
力はプラネタリギアセット10の出力であるキャリア14に
伝達されず後輪2を駆動せず2輪駆動状態となる。その
後モータ4への通電は停止される。
力による切離し力Fcfが増加し、クラッチ部材16は完全
に解放され(図5参照)、図3におけるトルク容量T
c=0のの位置にある。
によるクラッチ部材16の切離し力Fcfが低下してクラッ
チ部材16は、スプリング力Fspにより互いに接近して引
き摺りを始める(図5参照)。クラッチ部材16が引き
摺りを始める時点は、2輪駆動トルク容量Tc2が生じる
ところで図3において曲線C2とTc=0の直線との交
点の位置にある。
解放される車速(図3のの位置)よりも高い車速(図
3のの位置)で減速時のクラッチ部材16が引き摺りを
生じる。
Fcfの低下で2輪駆動トルク容量Tc2が上昇して2輪駆
動トルク容量Tc2の曲線C2上を移動し、図3における
回生トルクを上回った点の位置であるクラッチ部材16
の完全締結に至る(図5参照)。
の回転トルクは、プラネタリギアセット10が一体に回転
される動力伝達機構3を介してモータ4の駆動軸に伝達
されるので、モータ4を発電機として作動させて回生を
行うことができる。
放する車速と減速時に締結する車速には差があるため、
所定車速の近傍での車両の走行時にクラッチの解放・締
結を頻繁に繰り返す所謂ハンチングを防止することがで
きる。
結する車速の差は、4輪駆動トルク容量Tc4と2輪駆動
トルク容量Tc2のずれ(図3の曲線C4と曲線C2の開
き)を決定するギアスラスト力Fgsによるものであり、
よってプラネタリギアセット10のヘリカルギアの歯条の
角度により前記車速の差を適当に設定することができ
る。
チャートに従って簡単に説明する。なおECUが、車
速,機関回転数、スロットル角度,ブレーキ状態、バッ
テリ残量などの各センサからの情報を入力して演算処理
しモータ4を制御している。
けられたか否かを機関回転数の変化から判断し(ステッ
プ1)、掛けられたときはステップ11に飛んでモータ4
の駆動(アシスト)および回生は禁止し、掛けられてい
ないときはステップ2に進みクルーズ中か否かをスロッ
トル角度(またはアクセルペダルの角度)および車速の
変化量および機関回転数から判断する。
び、スロットル角度がある角度以上あって車速変化が無
く機関回転数の変化の少ないクルーズ中はステップ3に
進み回生要求があるか否かをバッテリ残量から判断す
る。
態のときに回生要求があるとして、ステップ8に進み、
アクセルペダルが踏まれ内燃機関によりクルーズ走行中
にモータ4を発電機として作動してクルーズ回生を実行
する。走行中に後輪2側に少し制動が掛かることになる
が、違和感がないように回生量は制御されている。
んで、減速中か否かをスロットル角度が0か否か、機関
回転数、車速変化により判断し、減速中でなければステ
ップ6に飛んで加速中か否かをスロットル角度および機
関回転数、車速変化から判断する。クルーズ中で回生要
求がない場合は、ステップ6に進む。
進み車速が条件範囲内(例えば10〜80(または90)km/
h)にあるか否かを判断し、条件範囲内にあればステッ
プ9に進みモータ4を発電機として作動して減速回生を
実行する。
の回転が高すぎる場合があるので車速を条件として減速
回生をしている。なお車速が条件範囲内になければステ
ップ11に飛び回生を禁止する。
プ7に進み進み車速が条件範囲内(例えば0〜90(また
は100)km/h)にあるか否かを判断し、条件範囲内にあ
ればステップ10に進み、モータ4を電動機として駆動し
て動力のアシストをして4輪駆動とする。
件範囲内にあっても、前記したように車速の上昇に伴い
モータ駆動力を小さくしており(図3参照)、所定車速
(図3においての位置での車速)以上ではモータ4の
駆動を停止する制御を行っている。
内にもないときはステップ11に進み、モータ4の駆動お
よび回生は禁止される。
動および回生が禁止されているか否かを判断し、禁止さ
れているときは1サイクルの制御は終了となり、禁止さ
れていない状態すなわちモータ4が駆動または回生を行
っているときは、ステップ13に進み、ブレーキが掛けら
れているか否かを判断し、ブレーキが掛けられていると
きはステップ14に進んで、アクセルペダルが踏まれてい
るかを判断する。
踏まれているときは、ステップ17に進んで、モータの駆
動力を制限する。すなわちブレーキペダルとアクセルペ
ダルが同時に踏まれてモータ4が電動機として駆動され
ているときは、運転者の意図が加速要求にあるのか減速
要求にあるのか不明であるため、少なくともブレーキペ
ダルが踏まれていることを重視してモータの駆動を低く
制限しようとするものである。
とも一方が踏まれていないときは、ステップ15に進み、
車速が極めて低いか否かを判断しており、ここでの車速
は前輪の左右平均車速である。車速が極めて低い場合
は、ステップ16に進み、後輪2の左右輪の回転差が大き
いか否かを判断している。
大きい場合、すなわち前輪は略停止しているのに後輪の
片方だけが、氷上などで空転したり脱輪している場合に
は、ステップ18に進み、モータ4の駆動力を制限する。
車速が極めて低くないか、後輪の左右輪回転差が大くな
い場合は、1サイクルの処理は終了する。
ータ駆動の下で加速しているときは、所定車速(図3に
おいての位置での車速)を超えるとプラネタリギアセ
ット10に組み込まれたクラッチ部材16が解放され機械的
にモータの駆動力の伝達を確実に遮断するようにしてい
る。
31について図7ないし図11に基づき説明する。該4輪
駆動車両31における後輪32の動力伝達機構33の構成図を
図7および図8に示す。
なる減速機構50および差動ギア機構55は、前記実施の形
態と同じであり、プラネタリギアセット40のサンギア4
1,プラネタリギア42,リングギア43がヘリカルギアで
同じように噛合わされている。
一体に回転するクラッチガイド45が、リングギア43の外
周を覆い自身が軸方向に摺動自在に設けられている。ク
ラッチガイド45とリングギア43との間に互いに軸方向に
接離するクラッチ部材46が介装されている。
介装されたスプリング47によりクラッチガイド45が押圧
されてクラッチ部材46を締結する方向に付勢している。
そして回転するクラッチガイド45には遠心子部材48が揺
動自在に支持されている。
片先端に遠心ウエイト48aが設けられ、他側片が作用片
48bとしてキャリア44に当接作用する。キャリア44とと
もにクラッチガイド45が回転すると、遠心子部材48が遠
心ウエイト48aにかかる遠心力により揺動し、クラッチ
部材46を解放する方向に前記スプリング47の付勢力に抗
してクラッチガイド45を摺動する。
形成しているサンギア41,プラネタリギア42,リングギ
ア43の噛合いによりスラスト力がリングギア43に作用し
てクラッチ部材46を解放する方向に付勢している。
ンウエイクラッチ49が介装されている。以上のプラネタ
リギアセット40のリングギア43に、発電機兼用のモータ
34の駆動が連結部材35を介して入力され、キャリア44の
回転が出力として減速機構50のギア51に伝達されるよう
になっている。
と、リングギア43とキャリア44は一体であり、プラネタ
リギアセット40は全体で一体に回転する。その際モータ
34の駆動力はキャリア44と一体のリングギア43に伝達さ
れるので、リングギア43がプラネタリギア42を自転させ
る力が働かないためヘリカルギアとしてのスラスト力は
生じない。
ングギア43からプラネタリギア42を介してサンギア41に
駆動力が伝達され、ヘリカルギアとしてのスラスト力が
発生するが、サンギア41とキャリア44との間にはワンウ
エイクラッチ49が介装されているためサンギア41が相対
回転せず、よってプラネタリギア42も自転せずに全ての
ギアが一体になって回転すなわちプラネタリギアセット
40は依然として全体で一体に回転する。
ングギア43にクラッチ部材46を解放する方向にスラスト
力が発生する。
ルク容量Tc4は、 Tc4=μkF=μk(Fsp−Fcf) であり、クラッチ部材46のトルク容量Tcの車速Vに対
する変化を示すと図9の曲線C4のようになる。
している場合のトルク容量を点線の曲線C´で示してい
る。以下本動力伝達機構33による動作を図9ないし図1
1に従って説明する。
御されてモータ34が電動機として駆動した当初は、クラ
ッチ部材46が完全締結されて図10に示すようにクラ
ッチ部材46にスプリング力Fspのみが作用しプラネタリ
ギアセット40は一体に回転しようとするが、まだ遠心力
による切離し力Fcfが生じておらず、図9の4輪駆動ト
ルク容量Tc4の曲線C4上のに位置する状態にある。
力による切離し力Fcfが徐々に大きく作用して図9に示
すように4輪駆動トルク容量Tc4は2次曲線C4に沿っ
て減少し、別に制御されて減少していたモータ駆動力と
一致した曲線C4上のの位置でモータ駆動力が4輪駆
動トルク容量Tc4を上回るとクラッチ部材46は滑り始め
る(図10参照)。
材46にヘリカルギアの噛合いによるギアスラスト力Fgs
が作用することで、トルク容量Tcが変化して図9の下
方の曲線C´に移行して曲線C´上に移る。
cは一気に減少して0となると、曲線C´上のの位置
に至り、クラッチ部材46は完全解放される(図10参
照)。なおモータ34の駆動力は、4輪駆動トルク容量T
c4が0となるまでは作用しつづけた後、駆動を停止す
る。
離し力Fcfが増加し(図11参照)、図9におけるト
ルク容量Tc=0のの位置にある。斯かる状態から車
速が低下すると、遠心力によるクラッチ部材46の切離し
力Fcfが低下してクラッチ部材46は、スプリング力Fsp
により互いに接近して引き摺りを始める(図11参
照)。
いないのでギアスラスト力Fgsは働かず4輪駆動トルク
容量Tc4が生じる。クラッチ部材46が引き摺りを始める
時点は、4輪駆動トルク容量Tc4が生じるところで図9
において曲線C4とTc=0の直線との交点の位置に
ある。
解放される車速(図9のの位置)よりも高い車速(図
9のの位置)で減速時のクラッチ部材16が引き摺りを
生じる。
Fcfの低下で4輪駆動トルク容量Tc4が上昇して4輪駆
動トルク容量Tc4の曲線C4上を移動し、図9における
回生トルクを上回った点の位置であるクラッチ部材46
の完全締結に至る(図11参照)。
の回転トルクは、プラネタリギアセット40が一体に回転
される動力伝達機構33を介してモータ34の駆動軸に伝達
されるので、モータ34を発電機として作動させて回生を
行うことができる。
放する車速と減速時に締結する車速には差があるため、
所定車速の近傍での車両の走行時にクラッチの解放・締
結を頻繁に繰り返す所謂ハンチングを防止することがで
きる。
について図12にその動力伝達機構を示し説明する。本
4輪駆動車両60は、モータ駆動はせずに内燃機関61によ
り前輪62と後輪63とを共に駆動する構成のものである。
駆動力を伝達するとともに、変速機64からプロペラシャ
フト65により車体後方へ駆動力を伝達する動力伝達系を
有し、前後方向に指向したプロペラシャフト65は前後方
向を回転軸方向に配設された前記プラネタリギアセット
10(同じ符号を用いる)のサンギア11に連結されてい
る。
ベルギア66に一体に連結され、同ベベルギア66に噛合す
るベベルギア67が差動ギア機構68を駆動して同差動ギア
機構68により左右の後輪63に駆動力を振り分け伝達す
る。
おり、内燃機関61の駆動力は常時前輪62に伝達される
が、プラネタリギアセット10を介して伝達される後輪63
には車速に応じて自動的に動力伝達が遮断・締結され
る。その際に所定車速の近傍での車両の走行時にクラッ
チの解放・締結を頻繁に繰り返す所謂ハンチングを防止
することができる。
本4輪駆動車両70は、前記4輪駆動車両60におけるプロ
ペラシャフト65とプラネタリギアセット10の配置を交換
した構成であり、部材の符号は同じものを用いる。
ギアセット10を配置し、プラネタリギアセット10のサン
ギア11に変速機64の駆動力が入力される構成であり、プ
ラネタリギアセット10を車体前方に配置することができ
る。
は、図14に動力伝達機構を示すように変速機(図示せ
ず)の出力がプロペラシャフト81に伝達され、プロペラ
シャフト81の後端にベベルギア82を有し、同ベベルギア
82に噛合するベベルギア83が前記プラネタリギアセット
10(同じ符号を用いる)のサンギア11に一体に連結され
ている。
軸が左右方向に指向している。そしてプラネタリギアセ
ット10の出力であるキャリア14の回転中心軸14aは減速
機構のギア84の回転軸に一体に連結され、ギア84は減速
機構の他方のギア85に噛合し、ギア85は差動ギア機構86
の入力になり差動ギア機構86を介して後輪87に駆動力が
伝達される。
セット10の回転軸方向を前後方向から左右方向に変えて
プラネタリギアセット10の姿勢を変更した構造で減速機
構も備えている。
本4輪駆動車両90は、プロペラシャフト91の出力をベベ
ルギア92,93を介してプラネタリギアセット10のサンギ
ア11に伝達しているが、同サンギア11は後輪95の車軸95
aに回転自在に軸支されている。そしてキャリア14が直
接差動ギア機構94の入力となっている。
機構は、減速機構を備えないが、プラネタリギアセット
10が後輪95の車軸95aの周りに差動ギア機構94とともに
設けられているので、コンパクト化が図れる。
てはサンギア11を入力とするプラネタリギアセット10を
適用させていたが、プラネタリギアセット10の代わりに
リングギア43を入力とする前記プラネタリギアセット40
を用いることも可能である。
ける後輪の動力伝達機構を示す概略構成図である。
ある。
るトルク容量を示すグラフである。
た部分概略構成図である。
た部分概略構成図である。
る。
輪の動力伝達機構を示す概略構成図である。
ある。
るトルク容量を示すグラフである。
した部分概略構成図である。
した部分概略構成図である。
達機構を示す概略構成図である。
力伝達機構を示す概略構成図である。
動力伝達機構を示す概略構成図である。
両の動力伝達機構を示す概略構成図である。
モータ、10…プラネタリギアセット、11…サンギア、12
…プラネタリギア、13…リングギア、14…キャリア、15
…クラッチガイド、16…クラッチ部材、17…スプリン
グ、18…遠心子部材、20…減速機構、21,22,23,24…
ギア、25…差動ギア機構、31…4輪駆動車両、32…後
輪、33…動力伝達機構、40…プラネタリギアセット、41
…サンギア、42…プラネタリギア、43…リングギア、44
…キャリア、45…クラッチガイド、46…クラッチ部材、
47…スプリング、48…遠心子部材、49…ワンウエイクラ
ッチ、50…減速機構、51,52,53、54…ギア、55…差動
ギア機構、60…4輪駆動車両、61…内燃機関、62…前
輪、63…後輪、64…変速機、65…プロペラシャフト、6
6,67…ベベルギア、68…差動ギア機構、70…4輪駆動
車両、80…4輪駆動車両、81…プロペラシャフト、82,
83…ベベルギア、84,85…ギア、86…差動ギア機構、87
…後輪、90…4輪駆動車両、91…プロペラシャフト、9
2,93…ベベルギア、94…差動ギア機構、95…後輪。
Claims (2)
- 【請求項1】 前後一方の車輪に第1の駆動源からの駆
動力が伝達されるとともに、前後他方の車輪に前記第1
の駆動源または第2の駆動源からの駆動力が伝達される
4輪駆動車両において、 前記第1の駆動源または第2の駆動源からの駆動力が入
力されるヘリカルギアを形成するサンギアと、 前記サンギアに噛合うヘリカルギアを形成するプラネタ
リギアと、 前記プラネタリギアに噛合うヘリカルギアを形成するリ
ングギアと、 前記プラネタリギアを軸支し前記他方の車輪に伝達され
る回転力が出力されるキャリアと、 前記リングギアとともに回転する一方のクラッチ部材
と、 前記キャリアとともに回転する他方のクラッチ部材と、 前記両クラッチ部材を互いに締結する方向に付勢する弾
性部材と、 遠心力により前記両クラッチ部材を互いに解放する方向
に押圧する遠心子部材とを備え、 前記サンギアに入力される駆動力に基づいて前記各ヘリ
カルギアの噛合わせにより生じる前記リングギアのスラ
スト力が前記両クラッチ部材を互いに解放する方向に押
圧するようにプラネタリギアセットが構成されることを
特徴とする4輪駆動車両の駆動力伝達装置。 - 【請求項2】 前後一方の車輪に第1の駆動源からの駆
動力が伝達されるとともに、前後他方の車輪に前記第1
の駆動源または第2の駆動源からの駆動力が伝達される
4輪駆動車両において、 前記第1の駆動源または第2の駆動源からの駆動力が入
力されるヘリカルギアを形成するリングギアと、 前記リングギアに噛合うヘリカルギアを形成するプラネ
タリギアと、 前記プラネタリギアに噛合うヘリカルギアを形成するサ
ンギアと、 前記プラネタリギアを軸支し前記他方の車輪に伝達され
る回転力が出力されるキャリアと、 前記キャリアと前記サンギアとの間に介装されるワンウ
エイクラッチと、 前記リングギアとともに回転する一方のクラッチ部材
と、 前記キャリアとともに回転する他方のクラッチ部材と、 前記両クラッチ部材を互いに締結する方向に付勢する弾
性部材と、 遠心力により前記両クラッチ部材を互いに解放する方向
に押圧する遠心子部材とを備え、 前記リングギアに入力される駆動力に基づいて前記各ヘ
リカルギアの噛合わせにより生じる前記プラネタリギア
のスラスト力が前記両クラッチ部材を互いに解放する方
向に押圧するようにプラネタリギアセットが構成される
ことを特徴とする4輪駆動車両の駆動力伝達装置。
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