JP2003267025A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003267025A
JP2003267025A JP2002075583A JP2002075583A JP2003267025A JP 2003267025 A JP2003267025 A JP 2003267025A JP 2002075583 A JP2002075583 A JP 2002075583A JP 2002075583 A JP2002075583 A JP 2002075583A JP 2003267025 A JP2003267025 A JP 2003267025A
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temperature
evaporator
post
target
air conditioner
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JP2002075583A
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Kazuo Kito
和雄 鬼頭
Toshiya Nagasawa
聡也 長沢
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車室内の湿度が高くなって窓曇りが発生し易
い条件時に、自動で除湿能力を高めることのできる車両
用空調装置を提供する。 【解決手段】 車室内の湿度を検出する湿度センサ39
を設けると共に、エアコンECU5は、湿度センサ39
によって検出された車室内湿度が所定値以上である場合
に、目標エバポレータ後温度設定手段で設定した目標エ
バポレータ後温度TEOを低く可変する。これにより、
車室内の湿度が高く窓曇りが発生し易い条件時に、自動
で除湿能力が高くなるよう可変され、窓曇りを未然に防
ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルを用
いて車室内に吹き出す空調風の温度等、空調能力を自動
制御可能な車両用空調装置に関し、特に車両のウインド
ウを防曇するための制御に関する。
【0002】
【従来の技術】図11及び図12のグラフは、従来の目
標エバポレータ後温度TEOを決定する条件を示すもの
である。図11では、横軸の外気温度に応じて目標エバ
ポレータ後温度TEOを設定している。具体的に図示し
た実施例では、17〜30℃の中間温度では目標エバポ
レータ後温度TEOを12℃と高くし、8℃以下の低温
もしくは35℃以上の高温では目標エバポレータ後温度
TEOを3℃と低くしている。
【0003】また、図12では、車室内温度、外気温
度、日射量等からなる環境条件を考慮して所望する空調
状態とするための目標吹出温度TAOが演算されたらそ
れを横軸に取り、その冷房負荷に反比例する目標吹出温
度TAOに応じて目標エバポレータ後温度TEOを設定
している。
【0004】具体的に図示した実施例では、冷房負荷が
小さく目標吹出温度TAOが20℃以上と高い場合には
目標エバポレータ後温度TEOを12℃と高くし、冷房
負荷が大きく目標吹出温度TAOが2℃以下と低い場合
には目標エバポレータ後温度TEOを3℃と低くしてい
る。また、目標吹出温度TAOが2〜20℃の中間域で
は図12に示すようなヒステリシスを持たせている。
【0005】そして、エバポレータ後センサによって検
出されるエバポレータ後流の実温度が所定値以上である
場合、図11の外気温度条件から設定される目標エバポ
レータ後温度TEOと、図12の目標吹出温度TAOか
ら設定される目標エバポレータ後温度TEOとを常に比
較して、低い方の目標エバポレータ後温度TEOを目標
温度として制御が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の温
度制御では、春や秋等の中間時期では上記のいずれの条
件でも目標エバポレータ後温度TEOが高くなり、あま
り空調空気を冷やさない状態で温度コントロールが行わ
れるため、雨天時等で高湿度となった場合に必要な除湿
が行われず、窓曇りが発生する可能性がある。特に、可
変容量コンプレッサを用いている場合、目標エバポレー
タ後温度TEOが高い場合には可変容量を絞って運転す
るため、必要な除湿効果が得られない可能性が高い。
【0007】本発明は、上記従来の問題に鑑みて成され
たものであり、その目的は、車室内の湿度が高くなって
窓曇りが発生し易い条件時に、自動で除湿能力を高める
ことのできる車両用空調装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では以下の技術的手段を採用する。請求項1
記載の発明では、車室内の湿度を検出する車室内湿度検
出手段(39)を設けると共に、空調装置制御手段
(5)は、車室内湿度検出手段(39)によって検出さ
れた車室内湿度が所定値以上である場合に、目標エバポ
レータ後温度設定手段で設定した目標エバポレータ後温
度(TEO)を低く可変することを特徴とする。これに
より、車室内の湿度が高く窓曇りが発生し易い条件時
に、自動で除湿能力が高くなるよう可変されるため、窓
曇りを未然に防ぐことができる。
【0009】請求項2記載の発明では、車室内の湿度を
検出する車室内湿度検出手段(39)を設けると共に、
空調装置制御手段(5)は、車室内湿度検出手段(3
9)によって検出された車室内湿度が所定値以上である
場合に、可変容量値設定手段で設定した可変容量値(D
uty)を大きく可変することを特徴とする。これによ
っても、車室内の湿度が高く窓曇りが発生し易い条件時
に、自動で除湿能力が高くなるよう可変されるため、窓
曇りを未然に防ぐことができる。
【0010】請求項3記載の発明では、空調装置制御手
段(5)は、車室内湿度検出手段(39)によって検出
される車室内湿度の替わりに、車両の雨滴対応機器(4
0、41)が所定条件以上で作動する場合、その作動信
号に対応して目標エバポレータ後温度設定手段で設定し
た目標エバポレータ後温度(TEO)を低く可変する、
もしくは可変容量値設定手段で設定した可変容量値(D
uty)を大きく可変することを特徴とする。
【0011】ここでいう車両の雨滴対応機器(40、4
1)とは車両フロントウインドウに取り付けられた雨滴
センサ(40)や車両のワイパ(41)等である。そし
て、これらが所定条件以上で作動する場合とは、雨滴セ
ンサ(40)が雨滴を検出する信号が所定値以上で続く
場合や、ワイパ(41)が所定時間以上連続して作動す
る場合等で、降雨状態であると判断でき、車室内の湿度
が高くなって窓曇りが発生し易い条件といえる。よっ
て、この条件の時に自動で除湿能力が高くなるよう可変
されるため、窓曇りを未然に防ぐことができる。
【0012】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0013】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明の
実施形態を、図面に基づき説明する。図1は、本発明の
一実施形態に係わる車両用空調装置の全体システム構成
図である。車両用空調装置の冷凍サイクルRには冷媒を
吸入、圧縮、吐出するコンプレッサ1が備えられてい
る。尚、このコンプレッサ1は、可変容量機構により圧
縮容量が可変する容量可変コンプレッサ1となってお
り、制御弁33で圧縮容量を制御している。また、この
制御弁33は空調装置制御手段であるエアコンECU5
により制御されている。
【0014】コンプレッサ1は動力断続用の電磁クラッ
チ2を有し、コンプレッサ1には電磁クラッチ2及びベ
ルト3を介して車両エンジン4の動力が伝達される。電
磁クラッチ2への通電はエアコンECU5により断続さ
れ、電磁クラッチ2が通電されて接続状態になると、コ
ンプレッサ1は運転状態となる。これに反し、電磁クラ
ッチ2の通電が遮断されて開離状態になると、コンプレ
ッサ1は停止する。
【0015】コンプレッサ1から吐出された高温、高圧
のガス冷媒はコンデンサ6に流入し、ここで、図示しな
い冷却ファンより送風される外気冷却風と熱交換して冷
媒は冷却されて凝縮する。このコンデンサ6で凝縮した
冷媒は次にレシーバ7に流入し、レシーバ7の内部で冷
媒の気液が分離され、冷凍サイクルR内の余剰冷媒(液
冷媒)がレシーバ7内に蓄えられる。
【0016】このレシーバ7からの液冷媒は膨張弁(減
圧手段)8により低圧に減圧され、低圧の気液2相状態
となる。この膨張弁8からの低圧冷媒はエバポレータ
(冷房用熱交換器)9に流入する。このエバポレータ9
は車両用空調装置の空調ケース(空調ダクト)10内に
設置され、エバポレータ9に流入した低圧冷媒は空調ケ
ース10内の空気から吸熱して蒸発する。エバポレータ
9の出口はコンプレッサ1の吸入側に結合され、上記し
たサイクル構成部品によって閉回路を構成している。
【0017】空調ケース10において、エバポレータ9
の上流側には送風手段としてのブロワ11が配置され、
ブロワ11には遠心式送風ファン12とブロワモータ1
3が備えられている。送風ファン12の吸入側には内外
気切替手段としての内外気切替箱14が配置され、この
内外気切替箱14内の内外気切替ドア14aにより外気
導入口14bと内気導入口14cを開閉する。これによ
り、内外気切替箱14内に外気(車室外空気)又は内気
(車室内空気)が切替導入される。内外気切替ドア14
aは電気駆動装置としてのサーボモータ14eにより駆
動される。
【0018】次に、空調装置通風系のうち、ブロワ11
下流側に配置される空調ユニット15部は、通常、車室
内前部の計器盤内側において、車両幅方向の中央位置に
配置され、ブロワ11部は空調ユニット15部に対して
助手席側にオフセット配置されている。
【0019】空調ケース10内でエバポレータ9の下流
側には、エアミックス(A/M)ドア19が配置されて
おり、エアミックスドア19の下流側には、車両エンジ
ン4の温水(冷却水)を熱源として空気を加熱する温水
式ヒータコア(暖房用熱交換器)20が設置されてい
る。そして、この温水式ヒータコア20の側方(上方
部)には、温水式ヒータコア20をバイパスして空気
(冷風)を流すバイパス通路21が形成されている。
【0020】エアミックスドア19は、温水式ヒータコ
ア20を通過する温風とバイパス通路21を通過する冷
風との風量割合を調節するものであって、この冷温風の
風量割合の調節により車室内への吹出空気温度を調節す
る。すなわち、本例においては、エアミックスドア19
により車室内への吹出空気の温度調節手段が構成されて
いる。尚、エアミックスドア19は図1に示す電気駆動
装置としてのサーボモータ22により駆動される。
【0021】温水式ヒータコア20の下流側には下側か
ら上方へ延びる温風通路23が形成され、この温風通路
23からの温風とバイパス通路21からの冷風が空気混
合部24付近で混合して、所望温度の空気を作り出すこ
とができる。更に、空調ケース10内で、空気混合部2
4の下流側に吹出モード切替部が構成されている。
【0022】すなわち、空調ケース10の上面部にはデ
フロスタ開口部25が形成され、このデフロスタ開口部
25は図示しないデフロスタダクトを介して車両フロン
トガラス内面に空気を吹き出すものである。デフロスタ
開口部25は、回動自在な板状のデフロスタドア26に
より開閉される。
【0023】また、空調ケース10の上面部で、デフロ
スタ開口部25より車両後方側の部位にフェイス開口部
27が形成され、このフェイス開口部27はフェイスダ
クトを介して車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出
すものである。フェイス開口部27は回動自在な板状の
フェイスドア28により開閉される。
【0024】また、空調ケース10において、フェイス
開口部27の下側部位にフット開口部29が形成され、
このフット開口部29は図示しないフットダクトを介し
て車室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すものであ
る。フット開口部29は回動自在な板状のフットドア3
0により開閉される。上記した吹出モードドア26、2
8、30は共通のリンク機構(図示せず)に連結され、
このリンク機構を介して電気駆動装置としてのサーボモ
ータ31により駆動される。
【0025】次に、本実施形態における電気制御部の概
要を説明する。車両には車室内空気温度Trを検出する
内気温度検出手段としての温度センサ35aと、車室外
空気温度Tamを検出する外気温度検出手段としての温
度センサ35bが設けられている。また、空調ケース1
0内のエバポレータ9の空気吹出直後の部位には、エバ
ポレータ後温度Teを検出するエバポレータ後温度検出
手段としてのエバポレータ後センサ32が設けられてい
る。
【0026】前記したエアコンECU5には、上記した
各温度センサ32、35a、35bの他にも空調制御の
ために、日射量Tsを検出する日射センサ35c、冷却
水温度Twを検出する冷却水温センサ35d等周知のセ
ンサ群35から検出信号が入力される。また、車室内計
器盤近傍に設置されるエアコン操作パネル36には乗員
により手動操作される操作スイッチ群37が備えられ、
この操作スイッチ群37の操作信号もエアコンECU5
に入力される。
【0027】この操作スイッチ群37としては、温度設
定信号Tsetを発生する温度設定スイッチ37a、風
量切替信号を発生する風量スイッチ37b、吹出モード
信号を発生する吹出モードスイッチ37c、内外気切替
信号を発生する内外気切替スイッチ37d、コンプレッ
サ1のオンオフ信号を発生するエアコンスイッチ37e
等が設けられている。吹出モードスイッチ37cによ
り、周知の吹出モードであるフェイスモード、バイレベ
ルモード、フットモード、フットデフモード、デフロス
タモードの各モードがマニュアル操作で切り替えられ
る。
【0028】エアコンECU5はCPU、ROM、RA
M等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺
回路にて構成されるものである。エアコンECU5は、
電磁クラッチ2によるコンプレッサ断続制御部、内外気
切替ドア14aによる内外気吸込制御部、ブロワ11の
風量制御部、エアミックスドア19による温度制御部、
吹出口25、27、29の切替による吹出モード制御部
等を有している。
【0029】更に、エアコンECU5はエンジンECU
を含む車両ECU38に接続されており、車両ECU3
8からエアコンECU5には車両エンジン4の回転数信
号、車速信号等が入力される。
【0030】本実施形態の特徴構成として、車室内の湿
度を検出する車室内湿度検出手段としての湿度センサ3
9を備えており、エアコンECU5に入力している。ま
た、車両には雨滴対応機器として車両フロントウインド
ウに雨滴センサ40とワイパ41が備えられており、雨
滴センサ40で検出する雨滴情報が車両ECU38に入
力され、降雨時には車両ECU38からの出力でワイパ
41が自動的に作動するようになっている。
【0031】次に、エアコンECU5による制御方法を
図2に基づいて説明する。ここで図2は、エアコンEC
U5の制御プログラムの一例を示したフローチャートで
ある。まず、イグニッションスイッチがONされてエア
コンECU5に直流電源が供給されると、予めROMに
記憶されている制御プログラム(図2のルーチン)の実
行が開始される。
【0032】この時に、エアコンECU5内部のマイク
ロコンピュータに内蔵されたデータ処理用メモリ(RA
M)の記憶内容等の初期化を行う(ステップS1)。次
に、各種データをデータ処理用メモリ(RAM)に読み
込む。即ち、エアコン操作パネル36上の各種操作スイ
ッチ群37からのスイッチ信号や各種センサ群35から
のセンサ信号を入力する(ステップS2)。
【0033】特に、内気温センサ35aの検出値である
車室内温度に対応した出力信号Tr、外気温センサ35
bの検出値である外気温に対応した出力信号Tam、日
射センサ35cの検出値である日射量に対応した出力信
号Ts、エバポレータ後センサ32の検出値であるエバ
ポレータ後流温度に対応した出力信号Te、冷却水温セ
ンサ35dの検出値である冷却水温に対応した出力信号
Twを入力する次に、上記のような入力データ及び記憶
している演算式に基づいて、目標吹出温度TAOを演算
し、その目標吹出温度TAOと外気温度Tamから目標
エバポレータ後温度TEOを演算する(ステップS
3)。この部分は本発明の要部であるため、詳細は後述
する。
【0034】次に、ステップS3で求めた目標吹出温度
TAOに基づいてブロワ11風量、すなわちブロワモー
タ13に印加するブロワ制御電圧VAを演算する(ステ
ップS4)。次に、上記のような入力データ及び記憶し
ている演算式に基づいて、エアミックスドア19のエア
ミックス開度SW(%)を演算する(ステップS5)。
次に、目標吹出温度TAOと車室内へ吹き出す空気流の
吹出モードとの関係を表す吹出モードパターンデータに
基づき、ステップS3で求めた目標吹出温度TAOから
吹出モードを決定する(ステップS6)。
【0035】次に、ステップS3で決定した目標エバ後
温度TEOとエバポレータ後センサ32の検出値である
実際のエバポレータ後流温度Teとが一致するように、
フィードバック制御(PI制御)にてコンプレッサ1の
目標吐出量を決定する(ステップS7)。具体的には、
コンプレッサ1に付設された電磁式容量制御弁33の電
磁ソレノイドに供給する制御電流の目標値となるソレノ
イド電流(制御電流:In)を、記憶している演算式に
基づいて演算する。
【0036】次に、ステップS4で決定されたブロワ制
御電流VAとなるように風量制御部に制御信号を出力す
る(ステップS8)。次に、ステップS5で決定された
エアミックス開度SWとなるようにサーボモータ22に
制御信号を出力する(ステップS9)。
【0037】次に、ステップS6で決定された吹出口モ
ードとなるようにサーボモータ31に制御信号を出力す
る(ステップS10)。次に、ステップS7で決定され
たソレノイド電流(制御電流:In)をコンプレッサ1
に付設された電磁式容量制御弁33の電磁ソレノイドに
出力する(ステップS11)。その後にステップS2の
制御処理に戻る。
【0038】次に、本発明の要部である車両ウインドウ
を防曇するための制御について述べる。図3は、図2の
フローチャート中で目標吹出温度演算のステップS3を
更に詳細に説明するフローチャートである。まず、ステ
ップS2で読み込んだ入力データ及び記憶している演算
式に基づいて、目標吹出温度TAOを演算する(ステッ
プS31)。次に、その目標吹出温度TAOと外気温度
Tamから目標エバポレータ後温度TEOを演算する
(ステップS32)。
【0039】図11及び図12のグラフは、その目標エ
バポレータ後温度TEOを決定する条件を示すものであ
る。図11では、横軸の外気温度Tamに応じて目標エ
バポレータ後温度TEOを設定している。具体的に図示
した実施例では、17〜30℃の中間温度では目標エバ
ポレータ後温度TEOを12℃と高くし、8℃以下の低
温もしくは35℃以上の高温では目標エバポレータ後温
度TEOを3℃と低くしている。
【0040】また、図12では、ステップS31で算出
した目標吹出温度TAOを横軸に取り、その冷房負荷に
反比例する目標吹出温度TAOに応じて目標エバポレー
タ後温度TEOを設定している。
【0041】具体的に図示した実施例では、冷房負荷が
小さく目標吹出温度TAOが20℃以上と高い場合には
目標エバポレータ後温度TEOを12℃と高くし、冷房
負荷が大きく目標吹出温度TAOが2℃以下と低い場合
には目標エバポレータ後温度TEOを3℃と低くしてい
る。また、目標吹出温度TAOが2〜20℃の中間域で
は図12に示すようなヒステリシスを持たせている。
【0042】そして、エバポレータ後センサ32によっ
て検出されるエバポレータ9後流の実温度が所定値以上
である場合、図11の外気温度条件から設定される目標
エバポレータ後温度TEOと、図12の目標吹出温度T
AOから設定される目標エバポレータ後温度TEOとを
常に比較して、低い方の目標エバポレータ後温度TEO
を目標温度として設定している。
【0043】次に、湿度センサ39によって検出される
車室内湿度に対応した信号を取り込み(ステップS3
3)、その車室内湿度が所定値以上である場合に、ステ
ップS32で設定した目標エバポレータ後温度TEOを
低く可変する(ステップS34)ものである。
【0044】図4〜8は、具体的な実施例として目標エ
バポレータ後温度TEOを可変する一例を示すグラフで
ある。まず図4は、目標エバポレータ後温度TEOを可
変する場合の変化分△TEOを決めるグラフである。車
室内湿度が80%以上で高湿の場合は目標エバポレータ
後温度TEOを−6℃低くし、60%以下で低湿の場合
は変化分0で目標エバポレータ後温度TEOは変えな
い。また、60〜80%の間は−3〜−6℃で可変する
ものである。
【0045】図5は、上述の図11に対応するもので、
外気温度の中間温度域で目標エバポレータ後温度TEO
を高くして除湿能力が不足する可能性のある部分を、図
4で導き出される変化分△TEOだけ低く可変するもの
である。また、図6に示すように、車室内湿度が所定値
以上である場合は、外気温度に関係なく一律目標エバポ
レータ後温度TEOを3℃と低く可変するものであって
も良い。
【0046】図7は、上述の図12に対応するもので、
目標吹出温度TAOが高く目標エバポレータ後温度TE
Oも高くなって除湿能力が不足する可能性のある部分
を、図4で導き出される変化分△TEOだけ低く可変す
るものである。また、図8に示すように、目標エバポレ
ータ後温度TEOの低い範囲が多くなるように横軸の目
標吹出温度TAOに対する目標エバポレータ後温度TE
Oの変化点も同時に可変しても良い。
【0047】次に、本実施形態での特徴と効果を述べ
る。車室内の湿度を検出する湿度センサ39を設けると
共に、エアコンECU5は、湿度センサ39によって検
出された車室内湿度が所定値以上である場合に、目標エ
バポレータ後温度設定手段で設定した目標エバポレータ
後温度TEOを低く可変している。これにより、車室内
の湿度が高く窓曇りが発生し易い条件時に、自動で除湿
能力が高くなるよう可変されるため、窓曇りを未然に防
ぐことができる。
【0048】(第2実施形態)本実施形態の要部である
車両ウインドウを防曇するための制御は、第1実施形態
と同じく図3のフローチャートに沿って行われる。但
し、第1実施形態と異なるのは、ステップS34で目標
エバポレータ後温度TEOを可変するのではなくコンプ
レッサ1の圧縮容量を可変という点である。図9、10
は、車室内湿度によって圧縮容量を可変する場合の、可
変容量値Duty可変方法の一例を示すグラフである。
【0049】通常、図2のフローチャートのステップS
7では、冷媒圧力から可変容量値Dutyを0〜100
%(図9中の一点鎖線)の範囲で決めて稼動しているの
に対し、車室内が高湿である場合には例えば80〜10
0%(図9中の実線)の範囲で決めるようにしている。
そして、図10に示すように、車室内が高湿である間、
図9で導き出される可変容量値Dutyに上げて稼動す
るようにしている。もちろん、車室内が高湿である間、
冷媒圧力に関係なく可変容量値Dutyを100%に上
げて稼動するようにしても良い。
【0050】次に、本実施形態での特徴と効果を述べ
る。車室内の湿度を検出する湿度センサ39を設けると
共に、エアコンECU5は、湿度センサ39によって検
出された車室内湿度が所定値以上である場合に、可変容
量値設定手段で設定した可変容量値Dutyを大きく可
変している。これによっても、車室内の湿度が高く窓曇
りが発生し易い条件時に、自動で除湿能力が高くなるよ
う可変されるため、窓曇りを未然に防ぐことができる。
【0051】(第3実施形態)本実施形態の要部である
車両ウインドウを防曇するための制御は、第1、2実施
形態と同じく図3のフローチャートに沿って行われる。
但し、第1、2実施形態と異なるのは、ステップS33
で車室内の湿度情報ではなく車両ECUからの雨情報を
入力する点である。
【0052】ここで車両ECUから雨情報とは、車両の
雨滴対応機器である車両フロントウインドウに取り付け
られた雨滴センサ40や車両のワイパ41等が所定条件
以上で作動しているという情報、つまり雨滴センサ40
で雨滴を検出する信号が所定値以上で続く場合や、ワイ
パ41が所定時間以上連続して作動する場合等で、降雨
状態であると判断できる。そして、ステップS34で目
標エバポレータ後温度TEOを可変するか、もしくはコ
ンプレッサ1の圧縮容量を可変するものであり、雨情報
が入力される間可変を行う。
【0053】次に、本実施形態での特徴と効果を述べ
る。エアコンECU5は、湿度センサ39によって検出
される車室内湿度の替わりに、車両の雨滴対応機器4
0、41が所定条件以上で作動する場合、その作動信号
に対応して目標エバポレータ後温度設定手段で設定した
目標エバポレータ後温度TEOを低く可変するか、もし
くは可変容量値設定手段で設定した可変容量値Duty
を大きく可変している。
【0054】これによっても、車室内の湿度が高く窓曇
りが発生し易い条件時に、自動で除湿能力が高くなるよ
う可変されるため、窓曇りを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる車両用空調装置の
全体システム構成図である。
【図2】エアコンECUの制御プログラムを示したフロ
ーチャートである。
【図3】図2のフローチャート中で目標吹出温度演算の
ステップを更に詳細に説明するフローチャートである。
【図4】車室内湿度によって目標エバポレータ後温度T
EOを可変する一例を示すグラフである。(第1、3実
施形態)
【図5】目標エバポレータ後温度TEOを可変する一例
を示すグラフである。(第1、3実施形態)
【図6】目標エバポレータ後温度TEOを可変する一例
を示すグラフである。(第1、3実施形態)
【図7】目標エバポレータ後温度TEOを可変する一例
を示すグラフである。(第1、3実施形態)
【図8】目標エバポレータ後温度TEOを可変する一例
を示すグラフである。(第1、3実施形態)
【図9】可変容量値Dutyを可変する一例を示すグラ
フである。(第2、3実施形態)
【図10】可変容量値Dutyを可変する一例を示すグ
ラフである。(第2、3実施形態)
【図11】従来の目標エバポレータ後温度TEOを決定
する条件を示すグラフである。
【図12】従来の目標エバポレータ後温度TEOを決定
する条件を示すグラフである。
【符号の説明】
1 コンプレッサ、容量可変コンプレッサ 5 エアコンECU(空調装置制御手段) 6 コンデンサ 8 膨張弁 9 エバポレータ 10 空調ケース(空調ダクト) 32 エバポレータ後センサ(エバポレータ後温度検出
手段) 39 湿度センサ(車室内湿度検出手段) 40 雨滴センサ(雨滴対応機器) 41 ワイパ(雨滴対応機器) TEO 目標エバポレータ後温度 Duty 可変容量値
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60H 3/00 B60H 3/00 B C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調ダクト(10)内に設けられたエバ
    ポレータ(9)と、前記エバポレータ(9)、膨張弁
    (8)、コンデンサ(6)と共に冷凍サイクルを構成す
    るコンプレッサ(1)とを有し、 前記エバポレータ(9)後流の温度を検出するエバポレ
    ータ後温度検出手段(32)と、少なくとも車室内温
    度、外気温度、日射量からなる環境条件を考慮して所望
    する空調状態となるよう空調装置を制御する空調装置制
    御手段(5)とを備え、 前記空調装置制御手段(5)は、外気温度に応じて中間
    温度で高く低温もしくは高温では低くなる特性パターン
    から前記エバポレータ(9)の第1の目標エバポレータ
    後温度(TEO)を設定する第1のエバポレータ後温度
    設定手段と、 冷房負荷が大きい場合には低く冷房負荷が小さい場合に
    は高くなる特性パターンから前記エバポレータ(9)の
    第2の目標エバポレータ後温度(TEO)を設定する第
    2のエバポレータ後温度設定手段と、 前記エバポレータ後温度検出手段(32)によって検出
    された前記エバポレータ(9)後流の温度が所定値以上
    である場合に、前記第1のエバポレータ後温度設定手段
    によって設定された第1の目標エバポレータ後温度(T
    EO)と、前記第2のエバポレータ後温度設定手段によ
    って設定された第2の目標エバポレータ後温度(TE
    O)とを比較して低い方の目標エバポレータ後温度(T
    EO)を制御目標として設定する目標エバポレータ後温
    度設定手段とを持つ車両用空調装置において、 車室内の湿度を検出する車室内湿度検出手段(39)を
    設けると共に、前記空調装置制御手段(5)は、前期車
    室内湿度検出手段(39)によって検出された車室内湿
    度が所定値以上である場合に、前記目標エバポレータ後
    温度設定手段で設定した目標エバポレータ後温度(TE
    O)を低く可変することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 空調ダクト(10)内に設けられたエバ
    ポレータ(9)と、前記エバポレータ(9)、膨張弁
    (8)、コンデンサ(6)と共に冷凍サイクルを構成
    し、可変容量機構により容量が可変する容量可変コンプ
    レッサ(1)とを有し、 前記エバポレータ(9)後流の温度を検出するエバポレ
    ータ後温度検出手段(32)と、少なくとも車室内温
    度、外気温度、日射量からなる環境条件を考慮して所望
    する空調状態となるよう空調装置を制御する空調装置制
    御手段(5)とを備え、 前記空調装置制御手段(5)は、外気温度に応じて中間
    温度で高く低温もしくは高温では低くなる特性パターン
    から前記エバポレータ(9)の第1の目標エバポレータ
    後温度(TEO)を設定する第1のエバポレータ後温度
    設定手段と、 冷房負荷が大きい場合には低く冷房負荷が小さい場合に
    は高くなる特性パターンから前記エバポレータ(9)の
    第2の目標エバポレータ後温度(TEO)を設定する第
    2のエバポレータ後温度設定手段と、 前記エバポレータ後温度検出手段(32)によって検出
    された前記エバポレータ(9)後流の温度が所定値以上
    である場合に、前記第1のエバポレータ後温度設定手段
    によって設定された第1の目標エバポレータ後温度(T
    EO)と、前記第2のエバポレータ後温度設定手段によ
    って設定された第2の目標エバポレータ後温度(TE
    O)とを比較して低い方の目標エバポレータ後温度(T
    EO)を制御目標として設定する目標エバポレータ後温
    度設定手段と、前記目標エバポレータ後温度設定手段で
    設定した目標エバポレータ後温度(TEO)に従って前
    記容量可変コンプレッサ(1)の可変容量値(Dut
    y)を設定する可変容量値設定手段とを持つ車両用空調
    装置において、 車室内の湿度を検出する車室内湿度検出手段(39)を
    設けると共に、前記空調装置制御手段(5)は、前期車
    室内湿度検出手段(39)によって検出された車室内湿
    度が所定値以上である場合に、前記可変容量値設定手段
    で設定した可変容量値(Duty)を大きく可変するこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記空調装置制御手段(5)は、前記車
    室内湿度検出手段(39)によって検出される車室内湿
    度の替わりに、車両の雨滴対応機器(40、41)が所
    定条件以上で作動する場合、その作動信号に対応して前
    記目標エバポレータ後温度設定手段で設定した目標エバ
    ポレータ後温度(TEO)を低く可変する、もしくは前
    記可変容量値設定手段で設定した可変容量値(Dut
    y)を大きく可変することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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