JP2003266539A - 既設管の更生方法 - Google Patents

既設管の更生方法

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JP2003266539A JP2002072445A JP2002072445A JP2003266539A JP 2003266539 A JP2003266539 A JP 2003266539A JP 2002072445 A JP2002072445 A JP 2002072445A JP 2002072445 A JP2002072445 A JP 2002072445A JP 2003266539 A JP2003266539 A JP 2003266539A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下水管路の取付管などの既設管において配管内
に大きな曲がり部がある場合やクランク数が多い場合で
も、曲がり内周部に皺が発生しないようにするととも
に、曲がり外周部の耐外水圧強度を保証する。 【解決手段】既設管12の内面を合成樹脂製の更生管1
にてライニングして更生するにあたり、更生管を僅かに
拡径させてライニングするのではなく、更生前の外径が
既設管12の内径に対して70〜90%の更生管1を用
い、この更生管1を既設管12内に挿入し、加熱・加圧
により大きく膨らませるという方法にて既設管内面をラ
イニングする。また、同一配管内に異なる口径の管が存
在する既設管を更生する場合には、更生前の呼び径が配
管内の最小口径管の呼び径に対して1サイズだけ小さい
更生管を用いる。さらに、更生管1の材料をガラス転移
温度が30〜80℃の硬質塩化ビニル系配合剤とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば下水、電
力、ガス、農水、または工場排水などの老朽既設管路
(以下、既設管という)を更生する既設管の更生方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】下水管路などの既設管を更生する方法と
しては、例えば特開平5−8297号公報に開示されて
いるように、既設管の内面を樹脂製の更生管によりライ
ニングする方法が知られている。
【0003】特開平5−8297号に開示の技術では、
更生管として、既設管の内径と同等または僅かに小さい
外径を有する熱可塑性樹脂パイプを用い、その熱可塑性
樹脂パイプを加熱軟化させた後に既設管内に挿入し、次
いで熱可塑性樹脂パイプを加熱・加圧することにより、
既設管内面に密着させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平5−
8297号に記載の更生方法では、既設管の内径と同等
または僅かに小さい外径を有する更生管を用いているた
め、配管路内に大きな曲がり部がある場合には、曲がり
内周部に皺が発生して流下性能が低下したり、曲がり外
周部の肉厚が減肉して耐外水圧強度が低下するという問
題がある。また、クランク数(曲がり数)が多い場合に
は、既設管と更生管との間の摩擦力が大きくなってしま
い、既設管内への更生管の引き込み作業が困難になり、
最悪の場合、既設管の更生を適切に実施できなくなるこ
とがある。特に、下水管路などの取付管(枝管)におい
ては、管径が小さくて、大きな曲がり部やクランク数が
多いことから、そのような問題が顕著となる。
【0005】また、下水管路などの取付管においては、
図9に示すように、同一配管内に口径が異なる管が存在
する場合がある。このような取付管(既設管)の更生を
行う方法としては、口径が変化するポイントで開削を行
って、更生を2段階に分けて実施するという方法が考え
られる。しかし、この場合、開削工程が余分に必要にな
るうえ、ライニング工程も2回以上必要になるため、更
生に多くの時間とコストを要する。
【0006】これに対し、取付管(既設管)の全体を一
度で更生するようにすれば、工期的な問題などは解消で
きる。しかし、更生を一度に実施しようとして、上流側
の既設管の管径(図9の例の場合、呼び径φ125)に
合わせて更生管の管径を選択した場合、下流側の既設管
(呼び径φ150)と更生管との間にかなりの隙間がで
きてしまい、下流側の既設管のライニングが不良となる
場合がある。
【0007】その逆に、下流側の既設管の管径に合わせ
て更生管の管径を選択すると、上流側において更生管の
周長が既設管の周長よりも長くなってしまい、その余分
長さに起因して配管の直管部分に皺が発生する。また、
直管部分での問題が生じなかったとしても、配管の屈曲
部の曲がり内周部に皺が発生することがある。
【0008】このように、取付管などの既設管におい
て、同一配管内に異口径管が存在する場合、従来のライ
ニング技術つまり更生管を僅かに拡径させてライニング
する技術では、その全体を、一度の更生でかつ皺のない
良好な状態で更生することは困難であった。
【0009】ここで、合成樹脂を用いたライニング技術
は、従来、ライニング鋼管継手の製造方法において広く
実施されているが、この場合、ライニング材としてガラ
ス転移温度が80℃付近の材料が使用されていることが
多く、このため蒸気加圧方式では、曲がりの内周部と外
周部におけるライナー材の肉厚が大きな偏肉をもつこと
になり実施不可能である。従って、この種のライニング
技術では、80〜85℃に管理された温水を使用する温
水循環加圧方式を用いて工場内で行われているのが一般
的であり、現場施工である既設管の更生には不向きであ
る。
【0010】本発明はそのような実情を考慮してなされ
たもので、下水、電力通信、ガス、農水または工場排水
などの既設管において、配管内に大きな曲がり部がある
場合やクランク数が多い場合でも、曲がり内周部に皺が
発生しにくく、しかも曲がり外周部の耐外水圧強度を保
証できる最低肉厚を確保することが可能な既設管の更生
方法の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の更生方法は、既
設管の内面を樹脂製の更生管にてライニングすることに
より既設管を更生する方法において、更生前の外径が既
設管の内径に対して70〜90%の更生管を用い、この
更生管を既設管内に挿入した状態で、更生管を加熱する
とともに、更生管内部の加圧を行って更生管を膨張させ
ることにより、更生管を既設管内面に密着させることに
よって特徴づけられる。
【0012】この発明の更生方法によれば、更生管を僅
かに拡径させてライニングするのではなく、更生前の外
径が既設管の内径に対して70〜90%の更生管を加熱
・加圧により大きく膨らませてライニングする方法であ
る。従って、更生管の更生前の外径を既設管内径よりも
かなり小さくできるので、既設管内の大きな曲がりに対
する追従性が良くて、曲がり内周部における皺の発生が
なくなるとともに、曲がり外周部の耐外水圧強度を保証
するのに必要な最低肉厚を確保することができる。ま
た、クランク数が多い場合であっても、既設管との間に
発生する摩擦力が小さいため、既設管の引き込みが容易
であり、更生を問題なく実施することができる。
【0013】本発明の更生方法は、同一配管内に異なる
口径の管が存在する既設管の内面を樹脂製の更生管にて
ライニングすることにより既設管を更生する方法におい
て、更生前の呼び径が、既設管の配管内の最小口径管の
呼び径に対して1サイズだけ小さい更生管を用い、この
更生管を既設管内に挿入して配管内の全体に1本の更生
管を配置した状態で、更生管を加熱するとともに、更生
管内部の加圧を行って更生管を膨張させることにより、
更生管を既設管内面に密着させることによって特徴づけ
られる。
【0014】この発明の更生方法においても、更生管を
僅かに拡径させてライニングするのではなく、更生前の
外径が既設管の内径よりもかなり小さい外径の更生管を
加熱・加圧により大きく膨らませてライニングする方法
とし、しかも既設管の配管内の最小口径管の呼び径に対
して1サイズだけ小さい更生管を用いるという方法を採
用しているので、更生管の加熱・加圧膨張により既設管
の小径側の内面に更生管が密着するとともに、大径側の
内面に更生管の外面が沿うような形態でライニングする
ことができ、一度の施工で既設管を更生することが可能
になる。また、配管内の最小口径管の計画流量(必要最
小限の有効断面積)を確保することができる。
【0015】さらに、更生管の更生前の外径を既設管内
径よりもかなり小さくできることから、既設管内の大き
な曲がりに対する追従性が良くて、曲がり内周部におけ
る皺の発生がなくなるとともに、曲がり外周部の耐外水
圧強度を保証するのに必要な最低肉厚を確保することが
できる。また、クランク数が多い場合であっても、既設
管との間に発生する摩擦力が小さいため、既設管の引き
込みが容易であり、更生を問題なく実施することができ
る。
【0016】ここで、本発明の各更生方法において、更
生管の材料としては、ガラス転移温度(以下、Tgとい
う)が30〜80℃の硬質塩化ビニル系配合剤が好まし
い。このように、Tgが30〜80℃の更生管を用いる
と、更生管の加熱に蒸気、加圧に蒸気または圧縮空気を
用いることが可能になり、現場施工を容易に実現でき
る。さらに、蒸気(圧縮空気を含む)による加熱加圧
は、温水循環加圧と比較して施工装置が小型でかつ簡易
であり、経済的にも優れている。
【0017】なお、Tgが30〜80℃である硬質塩化
ビニル系配合剤としては、例えば、平均重合度が100
0〜1400の塩化ビニル樹脂またはアクリルグラフト
変性塩化ビニル樹脂等の塩化ビニル系樹脂100重量部
に、錫系あるいは鉛系安定剤1〜6重量部、アクリルゴ
ム、ニトリルゴムまたはエチレン−酢酸ビニル重合体の
1種または2種以上の熱可塑性エラストマー10〜20
重量部、その他の添加剤(滑剤、加工助剤、顔料等)1
〜5重量部を配合したものが挙げられる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の更生方法を、下水
管路の取付管の更生に適用した場合の実施形態を図1〜
図7を参照して説明する。
【0019】まず、更生方法の概略を各項目ごとに説明
する。
【0020】[更生管の説明]更生管を構成する材料と
しては、例えば、平均重合度が、1000〜1400の
塩化ビニル樹脂またはアクリルグラフト変性塩化ビニル
樹脂等の塩化ビニル系樹脂100重量部に、錫系あるい
は鉛系安定剤1〜6重量部、アクリルゴム、ニトリルゴ
ムまたはエチレン−酢酸ビニル重合体の1種または2種
以上の熱可塑性エラストマー10〜20重量部、その他
の添加剤(滑剤、加工助剤、顔料等)1〜5重量部を配
合したものを使用する。この塩化ビニル系樹脂材料のT
gは30〜80℃である。
【0021】次に、既設管(取付管)と更生管との管径
の関係は、更生を行う既設管が1種の口径である場合、
更生管の更生前の外径を、既設管の内径に対して70〜
90%とする。その具体的な管径及び肉厚の数値例を下
記の表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】また、図9に示すように、既設管の同一配
管内に異口径管が存在する場合、その既設管の配管内の
最小口径管の呼び径に対して1サイズだけ小さい更生管
を使用する。その具体的な管径及び肉厚の数値例を下記
の表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】[ライニング方法の説明]次に、更生管1
のライニング方法を説明する。このライニング方法は、
少なくとも、更生管の挿入工程、更生管の加熱・膨張工
程、及び更生管の先端部処理工程を備える。その各工程
を以下に説明する。
【0026】<更生管の挿入工程>まず、更生管1は、
管周壁の一部を管内方に織り込んだ縮径形状(図3参
照)に変形されており、この状態で、図1に示すよう
に、枡13側の地表付近に設置した巻取機4に巻かれて
いる。更生管1の先端部は引込栓2によって絞り込まれ
るように閉止されている。引込栓2にはワイヤー3が連
結されている。
【0027】更生管1を取付管12内に挿入するに際し
ては、図1に示すように、巻取機4から更生管1を取付
管(既設管)12内に繰り出す一方、引込栓2に連結し
たワイヤー3を、本管11の内部及びマンホール14を
通じてウインチ5に導いて巻き取る。なお、本管11の
内部底面には、ワイヤー3の軌道を変更するための滑車
81,82が設置されている。
【0028】<更生管の加熱・膨張工程>以上の取付管
12内への更生管1の挿入作業によって、図2及び図3
に示すように、引込栓2を伴う更生管1の先端部が本管
11内にまで達する。続いて、更生管1の繰り出し端を
切断し、その切断部にソケット6を気密状態で取り付け
る。ソケット6には、地上に設置した蒸気・エアー発生
装置7からの給気ホース71と排気ホース72が接続さ
れている。なお、排気ホース72は、更生管1内の圧力
調整とドレン抜きの双方を行うためのものである。
【0029】そして、蒸気・エアー発生装置7から給気
ホース71を通じて更生管1の内部に高温・高圧の蒸気
を供給して更生管1を加熱し(管外表面温度が例えば8
0〜85℃となる加熱)、次いで蒸気・エアー発生装置
7から給気ホース71を通じて更生管1の内部にエアー
(圧縮空気)を供給して更生管1を膨張させる。このよ
うな加熱・膨張により、図4に示すように、更生管1が
大きく膨らんで、取付管12の内面が更生管1にてライ
ニングされる。なお、この例では、蒸気による加熱後、
更生管1内にエアーを供給して更生管1を膨張させてい
るが、これに替えて、更生管1内に供給した蒸気で更生
管1の加熱及び加圧の双方を行うようにしてもよい。
【0030】<更生管の先端部処理工程>次に、図5に
示すように、本管11内に突出した更生管1の先端部
を、本管11内に搬入した切断機9によって切除し、更
生管1の切断端を本管11内に開口させる。このとき、
更生管1の切断端1aを本管11内に若干突出させて、
本管11内に更生管1の突出部1bを残すようにする。
そして、図6及び図7に示すように、突出部1bの切断
端1aを、本管11内に搬入した加熱成形装置10によ
り、下方から押し拡げてフランジ1cを成形する(鍔返
し)。こうして成形されたフランジ1cが本管11の内
面に沿って取付管口の周囲を被覆することにより、本管
11と取付管12との接続箇所においても良好な止水性
を得ることができる。
【0031】ここで、図9に示すように、更生を行う既
設管の同一配管内に異径管が存在している場合、下流側
の既設管と更生管との間の隙間が大きくなり、前記した
ような鍔返しを行う際の倍率が大きくなりすぎるため、
鍔返しを実施できないことがある。このような場合、図
8に示すように、短管21とサドル状のフランジ22を
と一体成形した樹脂製の止水パッド20を、本管11の
取付管口に予め取り付けておくという工法を採用すれば
よい。なお、止水パッド20の材料としては、更生管1
と同じものを用いることが好ましい。
【0032】以上の実施形態では、本管に接続された取
付管について説明したが、マンホールに接続された取付
管の更生にも本発明は適用できる。
【0033】また、以上の実施形態では、取付管の更生
に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限ら
れることなく、下水管路などの本管の更生にも適用でき
る。また、本発明は、下水管路のほか、電力通信、ガ
ス、農水道、または工場排水などの各種の既設管の更生
にも適用できる。
【0034】[ライニング部の必要最低肉厚の検討]次
に、更生を行った既設管(内径150mm)の更生管
(ライニング部)の必要最低肉厚を、設計短期曲げ弾性
率と耐外水圧に対する考え方に基づいて計算した。その
詳細を以下に述べる。
【0035】<計算根拠>下記のチモシェンコの座屈式
を用いて計算を行った。
【0036】
【数1】
【0037】ここで、P:耐外水圧(N/mm2)、
K:支持向上率、E:設計短期曲げ弾性率(N/m
2)、N:安全率、ν:ポアソン比、D:仕上がり外
径(=既設管内径:mm)、t:仕上がり厚さ(mm) <計算条件> ・支持向上率:K=7 ・仕上がり厚さ:t=3.0mm ・仕上がり外径:D=150.0mm ・設計短期曲げ弾性率:E=1764N/mm2 JI
S K7171で実施 ・ポアソン比:ν=0.38 ・安全率:N=4 <耐外水圧強度計算>
【0038】
【数2】
【0039】以上の計算結果から、最低肉厚3.0mm
を確保できれば、土被りは最低6mまで耐えることがで
きる。
【0040】また、同様な計算により、仕上がり外径
(既設管内径)Dが100mmの場合は最低肉厚が2.
0mm、仕上がり外径Dが125mmである場合は最低
肉厚が2.5mmを確保できれば、土被りは最低6mま
で耐えることができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例とともに説明
する。
【0042】[実施例1] 呼び径150のヒューム管(内径150mm)の直
管、45°継手、90°継手を、→→→→
の順で接続したものを既設管(取付管)とし、前記し
た塩化ビニル系樹脂材料製の更生管(外径114mm、
肉厚7.1mm)を用いて、前記したライニング方法に
より既設管の更生を行った。
【0043】このような更生を行った後のライニング部
分の肉厚(更生後の更生管の肉厚)と、コーナー部の皺
の有無を評価した。その評価結果を下記の表3に示す。
【0044】[比較例2] 呼び径150のヒューム管(内径150mm)の直
管、90°継手を、→→の順で接続したものを
既設管(取付管)とし、前記した塩化ビニル系樹脂材料
製の更生管(外径141mm、肉厚3.6mm)を用い
て、前記したライニング方法により既設管の更生を行っ
た。
【0045】このような更生を行った後のライニング部
分の肉厚(更生後の更生管の肉厚)と、コーナー部の皺
の有無を評価した。その評価結果を下記の表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】以上の表3の結果から明らかなように、本
発明の実施例1では、直管部及びコーナー部における必
要最低肉厚を十分に確保することができ、耐外水圧に優
れていること、及び、コーナー部において皺が発生する
ことなく既設管を更生できることがわかる。
【0048】[実施例2] 呼び径150のヒューム管(内径150mm)の直
管、45°継手、90°継手、呼び径100のヒ
ューム管(内径100mm)の直管、を、→→→
→の順で接続したものを既設管(取付管)とし、前
記した塩化ビニル系樹脂材料製の更生管(呼び径75
(既設管最小呼び径の1サイズダウン):外径89.0
mm、肉厚5.9mm)を用いて、前記したライニング
方法により既設管の更生を行った。
【0049】このような更生を行った後のライニング部
分の肉厚(更生後の更生管の肉厚)と、コーナー部の皺
の有無を評価した。その結果、コーナー部における必要
最低肉厚は十分に確保されており、耐外水圧に優れてい
ることが確認できた。また、コーナー部における皺の発
生は見られなかった。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の更生方法
によれば、更生前の外径が既設管の内径に対して70〜
90%の更生管を用い、この更生管を既設管内に挿入し
た状態で、更生管を加熱するとともに、更生管内部の加
圧を行って更生管を大きく膨らませることにより、更生
管を既設管内面に密着させる方法であるので、更生管の
更生前の外径を既設管内径よりもかなり小さくできる。
これにより、曲がり内周部における皺の発生がなくなる
とともに、曲がり外周部の耐外水圧強度を保証するのに
必要な最低肉厚を確保することができる。また、クラン
ク数が多い場合であっても、既設管との間に発生する摩
擦力が小さいため、既設管の引き込みが容易であり、更
生を問題なく実施することができる。
【0051】本発明の更生方法は、同一配管内に異なる
口径の管が存在する既設管の内面を樹脂製の更生管によ
ってライニングする更生方法において、更生前の呼び径
が、配管内の最小口径管の呼び径に対して1サイズだけ
小さい更生管を用い、この更生管を既設管内に挿入した
状態で、更生管を加熱するとともに、更生管内部の加圧
を行って更生管を大きく膨らませる方法であるので、更
生管の加熱・加圧膨張により、既設管の小径側の内面に
更生管が密着するとともに、大径側の内面に更生管の外
面が沿うような形態でライニングすることができ、既設
管を一度で更生することができる。また、配管内の最小
口径管の計画流量を確保することができる。さらに、更
生管の更生前の外径を既設管内径よりもかなり小さくで
きることから、曲がり内周部における皺の発生がなくな
るとともに、曲がり外周部の耐外水圧強度を保証するの
に必要な最低肉厚を確保することができる。また、クラ
ンク数が多い場合であっても、既設管との間に発生する
摩擦力が小さいため、既設管の引き込みが容易であり、
更生を問題なく実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の更生方法において実施する更生管の挿
入工程の説明図である。
【図2】本発明の更生方法において実施する更生管の加
熱・膨張工程の説明図である。
【図3】同じく更生管の加熱・膨張工程の説明図であ
る。
【図4】同じく更生管の加熱・膨張工程の説明図であ
る。
【図5】本発明の更生方法において実施する更生管の先
端部処理工程の説明図である。
【図6】同じく更生管の先端部処理工程の説明図であ
る。
【図7】同じく更生管の先端部処理工程の説明図であ
る。
【図8】更生管口の止水処理の一例を模式的に示す断面
図である。
【図9】同一配管内に異なる口径の管が存在する取付管
(既設管)の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 更生管 2 引込栓 3 ワイヤー 4 巻取機 5 ウインチ 6 ソケット 7 蒸気・エアー発生装置 71 給気ホース 72 排気ホース 81,82 滑車 9 切断機 11 本管 12 取付管(既設管) 13 枡 14 マンホール 20 止水パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H025 EB23 EC04 ED02 4F211 AA15 AD05 AD12 AD29 AG08 AH43 SA13 SC03 SD04 SD15 SH06 SP01 SP21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設管の内面を樹脂製の更生管にてライ
    ニングすることにより既設管を更生する方法であって、 更生前の外径が既設管の内径に対して70〜90%の更
    生管を用い、この更生管を既設管内に挿入した状態で、
    更生管を加熱するとともに、更生管内部の加圧を行って
    更生管を膨張させることにより、更生管を既設管内面に
    密着させることを特徴とする既設管の更生方法。
  2. 【請求項2】 同一配管内に異なる口径の管が存在する
    既設管の内面を樹脂製の更生管にてライニングすること
    により既設管を更生する方法であって、 更生前の呼び径が、既設管の配管内の最小口径管の呼び
    径に対して1サイズだけ小さい更生管を用い、この更生
    管を既設管内に挿入して配管内の全体に1本の更生管を
    配置した状態で、更生管を加熱するとともに、更生管内
    部の加圧を行って更生管を膨張させることにより、更生
    管を既設管内面に密着させることを特徴とする既設管の
    更生方法。
  3. 【請求項3】 前記更生管の材料が、ガラス転移温度が
    30〜80℃の硬質塩化ビニル系配合剤であることを特
    徴とする請求項1または2記載の既設管の更生方法。
  4. 【請求項4】 前記更生管の加熱に蒸気を用い、前記更
    生管内部の加圧に蒸気または圧縮空気を用いることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の既設管の更生
    方法。
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