JP2003266270A - スピンドル装置 - Google Patents

スピンドル装置

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JP2003266270A
JP2003266270A JP2002073109A JP2002073109A JP2003266270A JP 2003266270 A JP2003266270 A JP 2003266270A JP 2002073109 A JP2002073109 A JP 2002073109A JP 2002073109 A JP2002073109 A JP 2002073109A JP 2003266270 A JP2003266270 A JP 2003266270A
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bearing
gas
housing
peripheral surface
cylindrical
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JP2002073109A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Inagaki
好史 稲垣
Hiroki Yoneyama
博樹 米山
Hitoshi Nakajima
均 中島
Osamu Iwasaki
修 岩崎
Teruhiko Fujisaki
輝彦 藤崎
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸の径方向変位に対する気体軸受の追従性を
阻害することなくハウジング内への異物の侵入やハウジ
ング外へのダストの飛散を防止することのできるスピン
ドル装置を提供する。 【解決手段】 玉軸受12を介してハウジング11に支
持された軸13と、軸受12をハウジング11の内面に
形成された段部11aに押圧する筒状の軸受押え14と
の間に円筒状の多孔質体17を設け、この多孔質体17
の外周面と対向する軸受押え14の内周面に気体供給孔
18を設けたスピンドル装置において、多孔質体17の
両端側に弾性体22,23を配置し、これら弾性体2
2,23の弾性力により多孔質体17を軸方向中央に位
置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば工作機械、
半導体製造装置、液晶ディスプレイ(LCD)製造装
置、ハードディスク用洗浄・乾燥及びコーター装置など
において、スピンドルを備えた軸受ユニットとして用い
られるスピンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スピンドルを備えた軸受装置とし
て、図8に示すようなスピンドル装置が知られている。
このスピンドル装置は、筒状(例えば円筒状)に形成さ
れたハウジング11と、このハウジング11内に設けら
れたラジアル軸受としての玉軸受12と、この玉軸受1
2を介してハウジング11に支持された軸(スピンド
ル)13とを備えており、玉軸受12はハウジング11
の内面に形成された段部11aに軸受押え14によって
押し付けられている。
【0003】上記軸受押え14は円筒状に形成されてお
り、この軸受押え14と軸13との間に形成された環状
空間には、磁極板15a,15bと永久磁石15cとか
らなる磁気シール装置15が設けられている。このよう
なスピンドル装置は、軸13と磁気シール装置15との
間に形成された微小間隙に磁性流体を充填するとハウジ
ング11の内部と外部が磁性流体によって遮断されるた
め、ダスト等の異物がハウジング11の内部に侵入した
り、あるいはグリース等のダストがハウジング11の内
部から飛散したりすることを防止できる。しかし、液体
などのかかる所に使用できないとか、周速に限界があ
り、高速では使用できないなどの難点があった。
【0004】そこで、軸受押え14と軸13との間に円
筒状の多孔質体(気体軸受)を設け、軸受押え14の内
周面に開口する気体供給孔から多孔質体に空気等のシー
ル用気体を供給して異物の侵入やグリースの飛散を防止
するようにしたスピンドル装置が特開2001−221345号公
報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示されたスピンドル装置では、図9に示すよう
に、多孔質体17の両端面から噴出する気体圧によって
多孔質体17の中央部を気体供給孔18に合わせるよう
にしている。このため、多孔質体17の両端側に形成さ
れる間隙h1を数μm〜数十μm程度に設定する必要が
あり、多孔質体17の両端側に形成される間隙h1が小
さくなるほど多孔質体17の傾き許容角度が小さくなる
ため、軸13の径方向変位に多孔質体17が追従できな
くなり、軸13と多孔質体17との間にカジリが発生す
るなどの問題がある。
【0006】また、上記公報に開示されたスピンドル装
置では、多孔質体17と軸受押え14との間にOリング
等の弾性シールリング19,20を設け、気体供給孔1
8から多孔質体17に供給される気体の回り込みを弾性
シールリング19,20で防止するようにしている。こ
のため、気体供給孔18からの気体圧によって弾性シー
ルリング19,20の剛性が変化し、これに伴って軸1
3の変位に対する多孔質体17の追従性が悪くなるた
め、多孔質体17と軸13が接触するという問題があっ
た。
【0007】本発明は上述した問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、軸の径方向変位
に対する気体軸受の追従性を阻害することなくハウジン
グ内への異物の侵入やハウジング外へのダストの飛散を
防止することのできるスピンドル装置を提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、気体軸受の内周面か
ら噴出するシール用気体により異物の侵入やダストの飛
散を確実に防止することのできるスピンドル装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、筒状に形成されたハウジング
と、このハウジング内に設けられた軸受と、この軸受を
介して前記ハウジングに支持された軸と、前記軸受を前
記ハウジングの内面に形成された段部に押圧する筒状の
軸受押えとを備え、前記軸受押えと前記軸との間に形成
された環状空間に円筒状の気体軸受を設け、前記軸受押
えの内周面に開口する気体供給孔から前記気体軸受に供
給されたシール用気体により前記ハウジング内への異物
の侵入又はハウジング内から外部への発塵を防止するよ
うにしたスピンドル装置において、前記気体軸受の両端
側に弾性体を配置し、これら弾性体の弾性力により前記
気体軸受を軸方向へ弾性支持したことを特徴とする。
【0009】このような構成によると、気体軸受の両端
側に配置された弾性体の弾性力によって気体軸受の中央
部が気体供給孔と対向する位置に弾性的に位置決めされ
る。これにより、気体軸受の両端側に形成される隙間を
数μm〜数十μm程度に設定する必要がないため、軸の
径方向変位に対する気体軸受の追従性を阻害することな
くハウジング内への異物の侵入やハウジング外へのダス
トの飛散を防止することができる。
【0010】請求項2の発明は、筒状に形成されたハウ
ジングと、このハウジング内に設けられた軸受と、この
軸受を介して前記ハウジングに支持された軸と、前記軸
受を前記ハウジングの内面に形成された段部に押圧して
固定する筒状の軸受押えとを備え、前記軸受押えと前記
軸との間に形成された環状空間に円筒状の気体軸受を設
け、前記軸受押えの内周面に開口する気体供給孔から前
記気体軸受に供給されたシール用気体により前記ハウジ
ング内への異物の侵入を防止するようにしたスピンドル
装置において、前記気体軸受を前記軸の外周面と対向す
る内周面を有する多孔質円筒体と、この多孔質円筒体の
外周面に内周面を固定された内筒と、この内筒の外周に
設けられた外筒と、この外筒と前記内筒との間に密閉空
間を形成する一対のベローズとから構成し、前記気体供
給孔からの気体を前記密閉空間に導入する気体導入孔を
前記外筒に設けるとともに、前記密閉空間に導入された
気体を前記多孔質円筒体に供給する給気孔を前記内筒に
設けたことを特徴とする。
【0011】このような構成によると、気体軸受の外筒
がベローズの弾性力によって軸受押えの内周面に支持さ
れる。これにより、気体供給孔から気体軸受に供給され
るシール用気体の一部が気体軸受の端面側へ回り込むこ
とを防止されるため、気体供給孔から気体軸受に供給さ
れたシール用気体によってハウジング内への異物の侵入
又はハウジング内から外部への発塵を確実に防止するこ
とができる。請求項3の発明は、筒状に形成されたハウ
ジングと、このハウジング内に設けられた軸受と、この
軸受を介して前記ハウジングに支持された軸と、前記軸
受を前記ハウジングの内面に形成された段部に押圧する
筒状の軸受押えと、この軸受押えと前記軸との間に設け
られた円筒状の気体軸受とを備え、前記軸受押えの内周
面に開口する気体供給孔から前記気体軸受に供給される
気体の回り込みを前記気体軸受と前記軸受押えとの間に
設けた弾性シールリングにより防止するようにしたスピ
ンドル装置において、前記気体軸受を多孔質内筒部と非
多孔質外筒部とから構成し、前記非多孔質外筒部の外周
面及び内周面に開口する通気孔と前記気体供給孔とを前
記軸受押えの内周面若しくは前記気体軸受の外周面から
突出するノズルにより接続したことを特徴とする。
【0012】このような構成によると、気体供給孔から
のシール用気体は軸受押えの内周面若しくは気体軸受の
外周面から突出するノズル内を通って気体軸受の多孔質
内筒部に供給される。これにより、気体軸受と軸受押え
との間に設けられた弾性シールリングがシール用気体の
圧力を受けることがないため、シール用気体の圧力によ
って弾性シールリングの剛性が変化することを防止する
ことができる。請求項4の発明は、筒状に形成されたハ
ウジングと、このハウジング内に設けられた軸受と、こ
の軸受を介して前記ハウジングに支持された軸と、前記
軸受を前記ハウジングの内面に形成された段部に押圧す
る筒状の軸受押えとを備え、前記軸受押えと前記軸との
間に形成された環状空間に円筒状の気体軸受を設け、前
記軸受押えの内周面に開口する気体供給孔から前記気体
軸受に供給されたシール用気体により前記ハウジング内
への異物の侵入又はハウジング内から外部への発塵を防
止するようにしたスピンドル装置において、前記気体軸
受の外周面を前記軸受押えの内面に固着したことを特徴
とする。
【0013】このような構成によると、気体供給孔から
気体軸受に供給されるシール用気体の一部が気体軸受の
端面側へ回り込むことを防ぐために、気体軸受と軸受押
えとの間に弾性シールリングを設ける必要がないため、
弾性シールリングの剛性変化によるシール機能の低下及
び軸に対する追従性の悪化を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2に、本発明の第1の
実施形態を示す。図1に示されるように、第1の実施形
態に係るスピンドル装置10は筒状(例えば円筒状)に
形成されたハウジング11と、このハウジング11内に
設けられたアンギュラ玉軸受12と、このアンギュラ玉
軸受12を介してハウジング11に支持された軸(スピ
ンドル)13とを備えており、アンギュラ玉軸受12は
ハウジング11の内面に形成された段部11aに軸受押
え14によって押し付けられている。
【0015】軸受押え14は軸方向に貫通する複数の取
付け孔(図示せず)を有しており、これらの取付け孔に
はハウジング蓋16をハウジング11に取り付けるため
の取付けボルトが貫挿されている。また、軸受押え14
は円筒状に形成されており、この軸受押え14と軸13
との間に形成された環状空間部には、気体軸受である多
孔質体17が設けられている。多孔質体17は円筒状に
形成されており、この多孔質体17の外周面には、軸受
押え14の内周面に開口する気体供給孔18から空気等
のシール用気体が供給されるようになっている。
【0016】多孔質体17の両端側には、図2に示すよ
うに、複数個のOリング21が相対向して設けられてい
る。これらのOリング21は多孔質体17を軸方向に付
勢する弾性体を構成しており、多孔質体17の中央部は
上記Oリング21の弾性力によって気体供給孔18と対
向する位置に位置決めされている。なお、多孔質体17
と軸受押え14との間には、気体供給孔18から多孔質
体17に供給されるシール用気体の一部が多孔質体17
の端面側に回り込むことを防ぐために、Oリング等の弾
性シールリング19,20が設けられている。
【0017】このような構成において、多孔質体17の
両端側に複数個のOリング21を配置すると、Oリング
21の弾性力によって多孔質体17の中央部が気体供給
孔18と対向する位置に位置決めされる。これにより、
前述した従来技術のように、多孔質体17の両端面から
噴出する気体圧で多孔質体17を軸方向中央に位置合せ
するために、多孔質体17の両端側に形成される間隙を
数μm〜数十μm程度に設定しなくてもよいので、多孔
質体17の傾き許容角度を大きくすることができる。従
って、上述した第1の実施形態では軸13の径方向変位
に対する多孔質体17の追従性を阻害することなくハウ
ジング11内への異物の侵入やハウジング11外へのダ
ストの飛散を防止することができる。また、ゴム材のO
リング21を使用することにより、軸受押え14と多孔
質体17とを電気的導通のない状態にできるため、多孔
質体17と軸13の接触を電気的に確認することが可能
である。
【0018】なお、上述した第1の実施形態では多孔質
体17の両端側にそれぞれ複数個のOリング21を設
け、これらOリング21の弾性力で多孔質体17の中央
部を気体供給孔18と対向する位置に位置決めするよう
にしたが、図3に示す第2の実施形態のように、多孔質
体17の両端側にそれぞれリング状の弾性部材22を設
け、これら弾性部材22の弾性力で多孔質体17を軸方
向中央に位置決めするようにしてもよい。また、上述し
た第1の実施形態では多孔質体17の両側に配置される
弾性体としてOリング21を用いたが、例えばOリング
の代わりにバネを用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0019】次に、図4を参照して本発明の第3の実施
形態について説明する。図4において、第3の実施形態
に係るスピンドル装置25は筒状(例えば円筒状)に形
成されたハウジング11と、このハウジング11内に設
けられた軸受としてのアンギュラ玉軸受12と、この玉
軸受12を介してハウジング11に支持された軸(スピ
ンドル)13とを備えており、玉軸受12はハウジング
11の内面に形成された段部11aに軸受押え14によ
って押し付けられている。
【0020】軸受押え14は軸方向に貫通する複数の取
付け孔(図示せず)を有しており、これらの取付け孔に
はハウジング蓋16をハウジング11に取り付けるため
の取付けボルトが貫挿されている。また、軸受押え14
は円筒状に形成されており、この軸受押え14と軸13
との間に形成された環状空間部には気体軸受26が設け
られている。気体軸受26は円筒状に形成されており、
この多孔質体17の外周面には、軸受押え14の内周面
に形成された気体供給孔18から空気等のシール用気体
が供給されるようになっている。さらに、気体軸受26
は軸13の外周面と対向する内周面を有する多孔質円筒
体261と、この多孔質円筒体261の外周面に内周面
を固定された内筒262と、この内筒262の外周に設
けられた外筒263とを備えており、外筒263と軸受
押え14と間には、気体供給孔18からの気体が気体軸
受26の端面側に回り込むことを防ぐために、Oリング
等の弾性シールリング19,20が設けられている。
【0021】また、気体軸受26は内筒262と外筒2
63との間に密閉空間27を形成する一対のベローズ2
64を備えており、外筒263には気体供給孔18から
の気体を上記密閉空間27に導入する気体導入孔28が
設けられ、また内筒262には上記密閉空間267に導
入された気体を多孔質円筒体261に供給する給気孔2
9が設けられている。上記のように、気体軸受26を軸
13の外周面と対向する内周面を有する多孔質円筒体2
61と、この多孔質円筒体261の外周面に内周面を固
定された内筒262と、この内筒262の外周に設けら
れた外筒263と、この外筒263と内筒262との間
に密閉空間27を形成する一対のベローズ264とから
構成すると、気体軸受26の外筒263がベローズ26
4の弾性力によって軸受押え14の内周面に押圧され
る。また、気体供給孔18からのシール用気体を密閉空
間27に導入する気体導入孔28を外筒263に設ける
とともに、密閉空間27に導入されたシール用気体を多
孔質円筒体261に供給する給気孔29を内筒262に
設けると、気体供給孔18からのシール用気体は気体導
入孔28、密閉空間27および給気孔29を経て多孔質
円筒体261に供給される。
【0022】従って、上述した第3の実施形態では、気
体供給孔18から気体軸受26に供給されるシール用気
体の一部が気体軸受26の端面側へ回り込むことを防止
されるため、気体供給孔18から気体軸受26に供給さ
れたシール用気体によってハウジング11内への異物の
侵入またはハウジング内から外部への発塵を確実に防止
することができる。次に、図5及び図6を参照して本発
明の第4の実施形態について説明する。図5において、
第4の実施形態に係るスピンドル装置30は筒状(例え
ば円筒状)に形成されたハウジング11と、このハウジ
ング11内に設けられた軸受としてのアンギュラ玉軸受
12と、この玉軸受12を介してハウジング11に支持
された軸(スピンドル)13とを備えており、玉軸受1
2はハウジング11の内面に形成された段部11aに軸
受押え14によって押し付けられている。
【0023】軸受押え14は軸方向に貫通する複数の取
付け孔(図示せず)を有しており、これらの取付け孔に
はハウジング蓋16をハウジング11に取り付けるため
の取付けボルトが貫挿されている。また、軸受押え14
は円筒状に形成されており、この軸受押え14と軸13
との間に形成された環状空間部には気体軸受31が設け
られている。気体軸受31は円筒状に形成されており、
この気体軸受31の外周面には、軸受押え14の内周面
に開口する気体供給孔18から空気等の気体が供給され
るようになっている。また、気体軸受31は、図6に示
されるように、多孔質内筒部311と非多孔質外筒部3
12とから構成されており、非多孔質外筒部312と軸
受押え14との間には、気体軸受31を軸受押え14に
対し弾性支持するために、Oリング等の弾性シールリン
グ19,20が設けられている。さらに、気体軸受31
は非多孔質外筒部312の外周面と内周面とに開口する
通気孔313を有しており、この通気孔313は軸受押
え14の内周面から突出するノズル32により気体供給
孔18と接続されている。
【0024】上記のように、気体軸受31を多孔質内筒
部311と非多孔質外筒部312とから構成し、非多孔
質外筒部311の外周面及び内周面に開口する通気孔3
13と気体供給孔18とを軸受押え14の内周面から突
出するノズル32により接続すると、気体供給孔18か
らのシール用気体はノズル32内を通って気体軸受31
の多孔質内筒部311に供給される。これにより、気体
軸受31と軸受押え14との間に設けられた弾性シール
リング19,20がシール用気体の圧力を受けることが
ないため、シール用気体の圧力によって弾性シールリン
グ19,20の剛性特性が変化することを防止すること
ができる。
【0025】なお、上述した第4の実施形態では、通気
孔313と気体供給孔18とを軸受押え14の内周面か
ら突出するノズル32により接続したが、通気孔313
と気体供給孔18とを非多孔質外筒部312の外周面か
ら突出するノズル32により接続しても同様の効果が得
られる。次に、図7を参照して本発明の第5の実施形態
について説明する。図7において、第5の実施形態に係
るスピンドル装置35は筒状(例えば円筒状)に形成さ
れたハウジング11と、このハウジング11内に設けら
れた軸受としてのアンギュラ玉軸受12と、この玉軸受
12を介してハウジング11に支持された軸(スピンド
ル)13とを備えており、玉軸受12はハウジング11
の内面に形成された段部11aに軸受押え14によって
押し付けられている。
【0026】軸受押え14は軸方向に貫通する複数の取
付け孔(図示せず)を有しており、これらの取付け孔に
はハウジング蓋16をハウジング11に取り付けるため
の取付けボルトが貫挿されている。また、軸受押え14
は円筒状に形成されており、この軸受押え14と軸13
との間に形成された環状空間部には、気体軸受である多
孔質体17が設けられている。この方式は多孔質体17
の内面と軸13の外面との間に十分な隙間があり、軸1
3の変位に対して多孔質体17が追従する必要のない場
合に使用する。
【0027】多孔質体17は円筒状に形成されており、
この多孔質体17の外周面には、軸受押え14の内周面
に開口する気体供給孔18から空気等の気体が供給され
るようになっている。また、多孔質体17の外周面は軸
受押え14の内周面に焼嵌めによって固着されている。
上記のように構成される第5の実施形態では、前述した
従来技術のように、気体供給孔18から多孔質体17に
供給されるシール用気体の一部が多孔質体17の端面側
へ回り込むことを防ぐために、多孔質体17と軸受押え
14との間に弾性シールリングを設ける必要がないた
め、弾性シールリングの剛性特性変化によるシール機能
の低下を防止することができる。
【0028】なお、上述した第5の実施形態では多孔質
体17の外周面を軸受押え14の内周面に焼嵌めによっ
て固着したが、圧入あるいは接着等の方法で多孔質体1
7の外周面を軸受押え14の内周面に固着してもよい。
また、上述した各実施形態ではハウジング11内に設け
られるラジアル軸受として玉軸受12を例示したが、例
えば玉軸受の代わりにころ軸受を用いてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、軸の径方向変位に対する気体軸受の追従性
を阻害することなくハウジング内への異物の侵入やハウ
ジング外へのダストの飛散を防止することのできるスピ
ンドル装置を提供できる。請求項2及び4記載の発明に
よれば、気体軸受と軸受押えとの間に設けた弾性シール
リングの剛性特性の変化による弊害を防止することので
きるスピンドル装置を提供できる。請求項3記載の発明
によれば、気体軸受と軸受押えとの間に設けた弾性シー
ルリングの剛性特性の変化を防止することのできるスピ
ンドル装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るスピンドル装置
を示す図である。
【図2】図1に示す多孔質体の正面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るスピンドル装置
を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係るスピンドル装置
を示す図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に係るスピンドル装置
を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施形態に係るスピンドル装置
の要部を示す図である。
【図7】本発明の第5の実施形態に係るスピンドル装置
を示す図である。
【図8】第1の従来例を示す図である。
【図9】第2の従来例を示す図である。
【符号の説明】
11 ハウジング 11a 段部 12 玉軸受 13 軸 14 軸受押え 16 ハウジング蓋 17 多孔質体 18 気体供給孔 19,20 シールリング 21 Oリング 22 リング状弾性部材 26 気体軸受 261 多孔質円筒体 262 内筒 263 外筒 264 ベローズ 27 密閉空間 28 気体導入孔 29 給気孔 31 気体軸受 311 多孔質内筒部 312 非多孔質外筒部 313 通気孔 32 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 均 群馬県前橋市鳥羽町78番地 日本精工株式 会社内 (72)発明者 岩崎 修 群馬県前橋市鳥羽町78番地 日本精工株式 会社内 (72)発明者 藤崎 輝彦 群馬県前橋市鳥羽町78番地 日本精工株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状に形成されたハウジングと、このハ
    ウジング内に設けられた軸受と、この軸受を介して前記
    ハウジングに支持された軸と、前記軸受を前記ハウジン
    グの内面に形成された段部に押圧する筒状の軸受押えと
    を備え、前記軸受押えと前記軸との間に形成された環状
    空間に円筒状の気体軸受を設け、前記軸受押えの内周面
    に開口する気体供給孔から前記気体軸受に供給されたシ
    ール用気体により前記ハウジング内への異物の侵入又は
    ハウジング内から外部への発塵を防止するようにしたス
    ピンドル装置において、 前記気体軸受の両端側に弾性体を配置し、これら弾性体
    の弾性力により前記気体軸受を軸方向に弾性支持したこ
    とを特徴とするスピンドル装置。
  2. 【請求項2】 筒状に形成されたハウジングと、このハ
    ウジング内に設けられた軸受と、この軸受を介して前記
    ハウジングに支持された軸と、前記軸受を前記ハウジン
    グの内面に形成された段部に押圧する筒状の軸受押えと
    を備え、前記軸受押えと前記軸との間に形成された環状
    空間に円筒状の気体軸受を設け、前記軸受押えの内周面
    に開口する気体供給孔から前記気体軸受に供給されたシ
    ール用気体により前記ハウジング内への異物の侵入又は
    ハウジング内から外部への発塵を防止するようにしたス
    ピンドル装置において、 前記気体軸受を前記軸の外周面と対向する内周面を有す
    る多孔質円筒体と、この多孔質円筒体の外周面に内周面
    を固定された内筒と、この内筒の外周に設けられた外筒
    と、この外筒と前記内筒との間に密閉空間を形成する一
    対のベローズとから構成し、前記気体供給孔からの気体
    を前記密閉空間に導入する気体導入孔を前記外筒に設け
    るとともに、前記密閉空間に導入された気体を前記多孔
    質円筒体に供給する給気孔を前記内筒に設けたことを特
    徴とするスピンドル装置。
  3. 【請求項3】 筒状に形成されたハウジングと、このハ
    ウジング内に設けられた軸受と、この軸受を介して前記
    ハウジングに支持された軸と、前記軸受を前記ハウジン
    グの内面に形成された段部に押圧する筒状の軸受押え
    と、この軸受押えと前記軸との間に設けられた円筒状の
    気体軸受とを備え、前記軸受押えの内周面に開口する気
    体供給孔から前記気体軸受に供給される気体の回り込み
    を前記気体軸受と前記軸受押えとの間に設けた弾性シー
    ルリングにより防止するようにしたスピンドル装置にお
    いて、 前記気体軸受を多孔質内筒部と非多孔質外筒部とから構
    成し、前記非多孔質外筒部の外周面及び内周面に開口す
    る通気孔と前記気体供給孔とを前記軸受押えの内周面若
    しくは前記気体軸受の外周面から突出するノズルにより
    接続したことを特徴とするスピンドル装置。
  4. 【請求項4】 筒状に形成されたハウジングと、このハ
    ウジング内に設けられた軸受と、この軸受を介して前記
    ハウジングに支持された軸と、前記軸受を前記ハウジン
    グの内面に形成された段部に押圧する筒状の軸受押えと
    を備え、前記軸受押えと前記軸との間に形成された環状
    空間に円筒状の気体軸受を設け、前記軸受押えの内周面
    に開口する気体供給孔から前記気体軸受に供給されたシ
    ール用気体により前記ハウジング内への異物の侵入又は
    ハウジング内から外部への発塵を防止するようにしたス
    ピンドル装置において、 前記気体軸受の外周面を前記軸受押えの内面に固着した
    ことを特徴とするスピンドル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011016170A (ja) * 2009-07-07 2011-01-27 Disco Abrasive Syst Ltd 切削装置

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