JP2003265974A - 粉砕装置 - Google Patents

粉砕装置

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JP2003265974A
JP2003265974A JP2002071996A JP2002071996A JP2003265974A JP 2003265974 A JP2003265974 A JP 2003265974A JP 2002071996 A JP2002071996 A JP 2002071996A JP 2002071996 A JP2002071996 A JP 2002071996A JP 2003265974 A JP2003265974 A JP 2003265974A
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Hiroaki Kanemoto
浩明 金本
Keiji Ishii
敬二 石井
Teruaki Tatsuma
照章 立間
Kiyoshi Aida
清 相田
Yoshinori Otani
義則 大谷
Hidekazu Nishida
英一 西田
Yutaka Takeno
豊 竹野
Hideo Mitsui
秀雄 三井
Takeyuki Kudo
健之 工藤
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気または水を使用せずに、粉砕機の振動を抑
制すること。 【解決手段】胴部が円筒形の容器と、該容器の内部に設
けられ、垂直の回転軸に支持された円形状の回転テーブ
ルと、該回転テーブルの上面に同心状に形成された断面
が凹形状の溝と、該溝の断面形状に対応した凸形状を外
周面に有する回転体と、該回転体の外周面を前記溝に押
し付ける荷重付与手段と、前記容器の胴部壁に取り付け
られ、前記容器の内部に音波を放出する音波発生手段
と、前記容器の下方から上方に向かう気流を形成する送
気手段とを備えることにより、音波によって、粉砕部の
微粉層を除去し、粉砕部の摩擦抵抗を上げて振動原因を
抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉砕装置に係り、
具体的には、石炭、セメント原料あるいは新素材原料な
どの塊状物を細かく粉砕する粉砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】粉砕装置に代表される例として、ローラ
・レースミル又はボール・レースミル等が知られてお
り、一般的には、ミルと呼ばれる。ローラ・レースミル
は、容器の中に回転テーブルを垂直軸まわりに回転可能
に設置し、回転テーブル上には同心状に断面が凹形状の
溝であるレースを形成し、レースの断面形状に対応した
凸形状を外周面に有する回転体であるタイヤ型のローラ
を設置し、ローラの外周面を油圧等でレースに押し付け
る荷重付与手段を設けた構造を有している。また、ボー
ル・レースミルは、回転体に球状のボールを使用してお
り、その他の構成はローラ・レースミルと同様である。
【0003】上述のローラ・レースミルは、原料を回転
テーブル上の中央部に供給し、遠心力によって回転テー
ブル上の外周側へ移動させてレース内に供給する。レー
ス内に供給された原料は、回転テーブルの回転に伴って
回転するローラに噛み込まれて粉砕される。粉砕された
原料は粉末となり、レースの外周側で回転テーブルの下
部から吹き上がる熱風に同伴してミル上部に輸送され、
系外へ排出される。
【0004】このようなミルの粉砕部において、振動が
発生することが問題となっている。この振動について検
討したところ、次に述べる現象によるものと考えられ
る。
【0005】すなわち、ローラとレースの間で粉砕され
た原料は、粉末となってレース内に残留し、この中には
粉末粒径が小さい微粉が存在する。この微粉は、レース
内の金属表面に粉層を形成し、ローラとの摩擦係数を低
下させる。
【0006】一方、ローラは、ローラの回転軸が、回転
テーブル面に対して傾斜させて設けられ、ローラの外周
面が、レース中心よりも回転テーブルの外周側に接する
ように傾斜させて設けられている。
【0007】したがって、ローラは押し付け力の分力に
より、円形レースの外周側方向の力を受けながら回転す
る。その結果、レース内に微粉層が形成されると、レー
スとローラとの摩擦係数が低下し、ローラが横すべりし
てローラ支持部が変形する。この変形と変形の復元力と
の相互作用で自励振動が生じる。
【0008】このような自励振動の防止策として、レー
ス内の粉層に対し、注水及び空気を吹き付けるエアブロ
ー法がある。特開平11−151450では、レース内
の原料粉層に空気及び水を噴射して除去することでロー
ラの振動を防止し、粉砕能力を向上する手段が提案され
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レース
内の粉層を空気及び水により間欠的に噴射して除去する
と、ミルから排出される被粉砕物と追加物質の気化成分
からなる気体流量及び被粉砕物と追加物質の固化成分か
らなる固体流量が変化することになる。
【0010】特に、原料が固体燃料の場合、ミルから排
出される微粉流量が変化し、ボイラの燃焼が安定しない
問題がある。
【0011】本発明はこのような問題に鑑み、空気また
は水を使用せずに、ミルの振動を抑制することを課題と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、胴部が円筒形
のミル容器と、ミル容器の内部に設けられ、垂直の回転
軸に支持された円形状の回転テーブルと、回転テーブル
の上面に同心状に形成された断面が凹形状の溝であるレ
ースと、レースの断面形状に対応した凸形状を外周面に
有する回転体と、回転体の外周面をレースに押し付ける
荷重付与手段と、ミル容器の胴部壁に取り付けられ、ミ
ル容器の内部に音波を放出する音波発生手段と、ミル容
器の下方から上方に向かう気流を形成する送気手段とを
有することを特徴とする。
【0013】すなわち、ミルの容器内に発振した音波が
レース内に形成する粉層に振動エネルギーを付与する
と、粉層中の微粉は振動して拡散を始め、空中に飛散す
る。この飛散した微粉は、下方から吹き上がる空気流に
取り込まれてミルの容器内から系外へ排出されるため、
レース内から微粉を除去することができる。これによ
り、ローラとレースの摩擦が低下してローラが横すべり
することを防止し、ミルの振動を抑制することができ
る。
【0014】また、本発明によれば、ミル内へ気体を噴
射する必要がないので、ミル出口における気体流量の変
化がない。
【0015】更に、本発明によれば、水を噴射する必要
もないので、ミル出口における流量の変化がなく、か
つ、ミル容器内の除湿作用により微粉の飛散を促進する
ことができる。
【0016】また、本発明によれば、複数の音波発生器
から音波を発振することが好ましい。これにより、ミル
内で共振を起こし、振動が増幅され、微粉の飛散に有効
な音波振動を広範囲で作用させることができる。例え
ば、回転テーブル上の原料層には微粉が混入している
が、ミル容器内に広がる共振波は、レースの粉層へ作用
するのと同様に、回転テーブル上の原料層にも作用す
る。したがって、レース内の粉層を除去するだけでな
く、回転テーブル上の原料層に混入する微粉も除去でき
るので、原料層に混入した微粉がレースに侵入すること
を抑制できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図を用いて説明する。
【0018】(実施形態1)図1は本発明の一実施形態
であるローラ・レースミルの縦断面図である。また、図
2は図1の粉砕部の水平断面図に音波発生装置の系統図
を含めたものである。ここで、図1と図2の実施形態に
おける粉砕装置の構成について説明する。円筒型をした
容器のハウジング6の内部に、垂直軸まわりにモータで
駆動され低速回転する回転テーブル3を配置している。
回転テーブル3の上面には、同心状に断面が略円形の溝
であるレース9が形成されており、このレース9と接す
るように、レース9の断面形状に対応した凸の略円形を
外周面に有する回転体のローラ4が設けられている。ロ
ーラ4のシャフトは、背後からローラブラケット10に
より支えられている。なお、ローラブラケット10に
は、ローラピポット11を介して、加圧フレーム12か
ら粉砕荷重13が伝達される。また、回転テーブル3の
外周面とハウジング6の間には、吹き上がる熱風の通風
口となるスロートベーン8が設置されている。また、ハ
ウジング6の上部には、原料1を粉砕して得た微粉を分
級する回転式分級機(ロータリーセパレータ)7と、ハ
ウジング6の内部へ原料1を供給する原料供給管(セン
ターシュート)2が設置されている。また、ハウジング
6の胴部外壁には、レース側及びその他の粉砕部の構成
部品に向けて音波を発振するための音波発生器51が設
置されている。
【0019】ここで、図3に本発明に係る音波発生器の
側面図を示す。図3より、音波発生器51は、スピーカ
55と、その先端部に取りつけられた共鳴管56とから
構成される。また、図2に示すように、音波発振装置
は、音波発生器51と周波数設定器52と発信器53と
増幅率が可変のパワー増幅器54で構成される。ここ
で、個々の音波発生器51の周波数や音圧強度は別々に
設定することも可能である。なお、本実施形態ではスピ
ーカ55を使用したが、それ以外に例えば、流体的音波
発生装置などの発振装置も使用可能である。
【0020】また、本実施形態の音波発生器51は、ミ
ルの定常運転時に限らず、起動直前及び給炭機が停止し
てからローラ・レースミルが停止するまでの数分間も、
通常の音波を発振する。
【0021】ここで、図1の実施形態の粉砕装置の動作
について説明する。原料供給管2からミル内へ供給され
た原料1は、回転する回転テーブル3の上面中央部へ落
下し、原料粉層14となる。そして、遠心力によってう
ず巻き状の軌跡を描いて回転テーブルの外周へ移動し、
ローラ4とレース9の間に噛み込まれて粉砕される。粉
砕して生成した微粉は、そのままスロートベーン8の間
を通して吹き上がる1次空気としての熱風(1次空気)
5に同伴され、ハウジング6の内部を上昇しながら乾燥
される。一方、熱風5に回収されずにレース9に残留し
た微粉は、音波で加振されて飛散し、熱風5に回収され
る。
【0022】ハウジング6の上方へ熱風5によって輸送
された微粉は、粒径が大きいものから重力により落下
し、1次分級されて、回転テーブル3の上面やミル内の
構成部品上に堆積する。回転テーブル3上に堆積した微
粉は、粉砕部のレース9に供給されて再び粉砕される。
更に、1次分級を通過した所定の粒径以下の粉体は、ハ
ウジング6上部の回転式分級機7で、遠心分級による2
次分級がされる。ここで、固体原料が石炭で、石炭焚ボ
イラを設置している場合は、微粉炭燃焼用バーナへと送
られる。一方、分級機を通過しなかった粉末は、回転テ
ーブル3上や構成部品上に重力により落下し、レース内
に供給されて再度粉砕される。以上のように、ミル内で
は粉砕が繰り返され、粒度を満足する微粉が製造され
る。
【0023】ここで、図1の実施形態について、音波に
よる粉体除去の動作について詳細を説明する。図11に
ミル振動時におけるローラ4の挙動を示す。図11に示
すように、ローラ4によって粉砕されて生成した微粉
が、レース9の表面に粉層を形成すると、レース9とロ
ーラ4の摩擦係数が低下する。すると、ローラ4は、レ
ース9との接触点が正常位置の4aから矢印の方向へ4
bの位置まで横すべりする。このような状態になると、
ローラ4は3個ともほぼ同時に横ずれし、次いで上下振
動する。本実施形態では、この横すべりを抑制するため
に、レース9に形成される微粉層を音波で除去すること
を特徴とする。
【0024】すなわち、ハウジング6の胴部壁に複数個
設置される音波発生器51からミル内へ発振された音波
は、共振状態となり、ミル内の微粉を振動して飛散させ
る。一方、スロートベーン8を通じて、回転テーブル3
の外周から吹き上がる熱風(一次空気)5は、ローラ4
で粉砕されて生成した微粉を回転テーブル3の外周部で
取り込み、さらに、音波で飛散している微粉を、すでに
取り込んでいる粒子群と合流するようにして取り込む。
その後、熱風5は、上方の遠心分級部へ微粉を輸送す
る。この音波による微粉の飛散と熱風5による回収は、
回転テーブル3上では一種の分級作用をもたらし、ロー
ラ4とレース9の粉砕によって生じた微粉をいち早く除
去し、微粉の過粉砕を防止するという役割を担ってい
る。
【0025】また、本実施形態の音波発生器51は、ハ
ウジング6の胴部壁に、上下2段で各段3箇所に設置さ
れ、さらに、各段の音波発生器51の配置は、音波の進
行の障害となるローラ4を避けるように、隣合うローラ
4の間に形成された空間へ音波発振口50を向けて、円
周上に等間隔で配置している。このため、音波は粉砕部
のレース9や回転テーブル3上に有効に作用する。ま
た、音波発生器51の設置高さも、上記同様、音波の障
壁を考慮して音波が有効に作用する位置に設ける必要が
ある。なお、音波は一箇所から集中して発振しても有効
であるし、微粉の滞留しやすい部位へ集中的に音波を発
振しても有効である。
【0026】また、本実施形態の音波発生器51は、ハ
ウジング6の外壁側に設置しているが、音波発振口50
に相当するハウジング6の壁部は、音波振動の減衰を最
小限に抑え、かつ、ミル内を浮遊する微粉が通過しない
保護部材で構成することができる。なお、音波発生器5
1はハウジング6の内部に設置することも可能である。
この場合も、音波発振口50には上記同様の保護部材を
設けることが望ましい。
【0027】図4はハウジング6の内部が音波で共振す
る原理を示す。複数の音波発生器51から音波が発振さ
れると、ハウジング6の内部で音圧が高い部分と低い部
分が定常的に発生する。図4では音圧高低の方向を矢印
Xで、音圧分布を点線波形イで表示する。音圧の高い部
分は、図4中の縦方向に空気と微粉が移動し、音圧の低
い部分はこの逆方向に空気と微粉が移動する。図4では
空気粒子の1次移動方向を矢印Yで、空気粒子の2次移
動方向を矢印Zで表示する。このように、ハウジング6
内には共振が生じ、音圧が高い部分と低い部分が発生し
て空気と微粉の移動が生じる。この時の音圧分布を点線
波形イで、空気の振幅変位を実線波形ロで表示する。以
上説明した音波の共振作用により、レース9内又は構成
部品上に存在する微粉は激しく振動し、滞留粉層群から
離脱又は部品上から落下することで、微粉除去が有効に
進行する。なお、共振が発生していない時はミル内の構
成部品間に生じる振動は反射波等との位相差で減衰す
る。このため、ミル内の構成部品及びハウジング6内の
空洞部の共振波は、同位相、かつ、同周波数であること
が必要不可欠である。
【0028】図5に、粉体除去の仕組みを示す。音波作
用力から粉体抵抗力を引いたものが粉体除去量に関係が
あることから、粉体内に生じる音波によるせん断応力
が、粉体のせん断強度より大きければ粉体が除去され、
反対に、せん断応力がせん断強度より小さければ、粉体
は除去されない。
【0029】図6(a)は、音波加振前後の粉体の堆積
状況をモデルで示しており、音波加振後の粉体除去比を
面積比として評価している。図6(b)は、音波の1次
周波数を112Hzに設定したときの音波加振時間と粉体除
去比の関係の一例である。図6(b)より、音波加振後
の数秒間で定在波が励起されると推定され、粉体が除去
されることがわかる。この結果より、レース9内への音
波の発振開始時や発振停止直後でも、微粉は除去されて
ローラ4の振動を抑え、ローラ4の転動軌道を安定に維
持できる。このため、油圧機器等の荷重系、減速機、電
動機の軸軌道系に対する悪影響がなく、ミル自体や周辺
機の信頼性が向上する。
【0030】図7に、共鳴周波数一定で共鳴音圧を変え
た場合の粉体除去比を示す。図7から明らかなように、
音圧の増加に伴い、粉体除去比が多くなることがわか
る。
【0031】図8に、音圧一定で共鳴周波数を変えた場
合の粉体除去比を示す。図8から明らかなように、共鳴
周波数の増加に伴い、粉体除去比が多くなることがわか
る。
【0032】以上、図6から図8の結果から音波加振時
間、音圧、周波数に比例して粉体の除去効果が高まる特
性により、回転テーブル3の上面やレース9内の微粉は
飛散しやすくなり、また、ミル内の構成部品上に堆積し
た微粉は崩壊し飛散しやすくなる。
【0033】図9は、空気噴射と水噴射を同時実施した
場合における、本発明の振動抑制効果を示すものであ
る。図9の縦軸の振幅δocは、ローラ4とレース9が
メタルコンタクトする空回転時の振幅δoc*で割るこ
とにより無次元化した。また、横軸は、ミル内への原料
供給量を給炭量Qcとして、これを定格給炭量Qc*で
割ることにより無次元化している。図9から明らかなよ
うに、本発明を実施することで振動抑制効果が生じ、原
料供給量によらずミルを静粛に運用できる。また、水の
み又は空気のみを噴射する場合に比べて、音波を導入す
ることで、それぞれの流量を大幅に減らすことができ
る。
【0034】図10は、給炭量に対する微粉粒度の関係
であり、本発明を実施したミルにおける原料の粉砕能力
の向上を示したものである。横軸の給炭量Qcは、基準
給炭量Qc*で割ることにより無次元化した。一方、縦
軸は、微粉粒度qをQc=Qc*における粒度q*で割る
ことにより相対値として評価できるようにしている。一
般的な傾向として、給炭量が増加するほど粉体粒度は小
となり、粒径は粗くなるが、図10より、全給炭負荷帯
において、従来技術に比べて本発明の実施形態における
粒度が大となり、即ち粒径は細かくなっていることが分
かる。
【0035】以上、本実施形態によれば、ローラ4の微
粉生成部において、気流の流体力学作用による分級促進
と、それに伴うローラ4の噛みこみ促進による粉砕促進
により、ミル出口における微粉粒度が細かくなる。した
がって、振動抑制と粉砕能力向上及びミル内構成部品上
への微粉堆積防止が同時に達成できる。
【0036】また、上記堆積防止により、ミル内のホー
ルドアップが減少するため、ミルの起動、停止及び負荷
変化時のミルの応答速度が向上でき、例えば、ミル出口
の微粉流量や微粉粒度の静定時間が短縮するメリットが
ある。
【0037】また、可燃性の原料を用いた場合、ミル内
の構成部品上にこれらの微粉が堆積すると蓄熱又は発火
を起こしやすいが、本実施形態によれば、構成部品上の
微粉の堆積を抑制できるので、これらの問題を未然に防
ぐことができる。
【0038】また、低負荷あるいは高負荷のミル定常運
用時やミル停止のどのような運用条件においても、自励
振動を起こすことなくミルを安全に操業することができ
るので、従来は分級機の回転数又はローラの荷重負荷を
減少して粉砕能力を抑制していたが、本発明によればこ
のような運用上の制限は撤廃され、粉砕能力が向上し、
微粉の粒度が細かくなり、エアスロートからの微粉の落
下量が減少した。
【0039】更に、原料が振動を起こし易い石炭でも静
粛な運用が可能になる。たとえば、燃焼比の高い比較的
難燃性の石炭は、粉砕能力向上に伴い、微粉粒度にする
ことが可能となるため、使用石炭種の幅が拡大する。
【0040】また、粉末粒度向上に伴い、固体原料の場
合、燃焼性が向上するので、排ガス中の窒素酸化物(N
Ox)や灰中未燃分が減少する。このため、脱硝装置に
使用するアンモニア使用量を削減できる。
【0041】なお、本実施形態では、図1に示すよう
に、ローラ4とレース9の断面形状が略円形であるロー
ラ・レースミルを対象とした例を述べたが、他のタイプ
のローラ・レースミル又はボールレースミルへも具体化
することが可能である。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、空
気または水を使用せずに、ミルの振動を抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る音波発生装置を備え
たローラ・レースミルの全体構造の縦断面図である。
【図2】図1の実施形態において、粉砕部の水平断面図
に音波発生器の系統図を含めたものである。
【図3】図1の実施形態に係る音波発生器の側面図であ
る。
【図4】図1の実施形態において、ハウジング内部が音
波で共振する仕組みを示した模式図である。
【図5】本発明に係る音波による粉体除去の仕組みを示
した模式図である。
【図6】図1の実施形態において、音波加振時間と粉体
除去比の関係を示した線図とこれに係る模式図である。
【図7】図1の実施形態において、共鳴音圧と粉体除去
比の関係を示した線図である。
【図8】図1の実施形態において、共鳴周波数と粉体除
去比の関係を示した線図である。
【図9】図1の実施形態において、空気噴射と水噴射を
同時実施した場合の、本発明の振動抑制効果を示す線図
である。
【図10】図1の実施形態において、給炭量と微粉粒度
の関係を示した線図である。
【図11】ミル振動時における、ローラの挙動を示した
模式図である。
【符号の説明】
1 原料 3 回転テーブル 4 ローラ 5 熱風 6 ハウジング 8 スロートベーン 9 レース 10 ローラブラケット 11 ローラピポット 12 加圧フレーム 13 粉砕荷重 14 原料粉層 50 音波発振口 51 音波発生器 52 周波数設定器 53 発信器 54 パワー増幅器 55 スピーカ 56 共鳴管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立間 照章 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 (72)発明者 相田 清 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 大谷 義則 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 西田 英一 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 竹野 豊 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 (72)発明者 三井 秀雄 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 (72)発明者 工藤 健之 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉事業所内 Fターム(参考) 4D063 EE03 EE12 EE21 GA06 GA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴部が円筒形の容器と、該容器の内部に
    設けられ、垂直の回転軸に支持された円形状の回転テー
    ブルと、該回転テーブルの上面に同心状に形成された断
    面が凹形状の溝と、該溝の断面形状に対応した凸形状を
    外周面に有する回転体と、該回転体の外周面を前記溝に
    押し付ける荷重付与手段と、前記容器の胴部壁に取り付
    けられ、前記容器の内部に音波を放出する音波発生手段
    と、前記容器の下方から上方に向かう気流を形成する送
    気手段とを有する粉砕装置。
  2. 【請求項2】 前記音波発生手段は、前記容器の胴部壁
    の周方向に複数個取り付けられることを特徴とする請求
    項1に記載の粉砕装置。
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