JP2003265111A - 餅状加工食品及びその製造方法 - Google Patents

餅状加工食品及びその製造方法

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JP2003265111A JP2002072512A JP2002072512A JP2003265111A JP 2003265111 A JP2003265111 A JP 2003265111A JP 2002072512 A JP2002072512 A JP 2002072512A JP 2002072512 A JP2002072512 A JP 2002072512A JP 2003265111 A JP2003265111 A JP 2003265111A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 風味,口溶けが極めて良好で低温でも柔軟性
に優れた性質を有し、包餡機を使用し外皮材として種々
の内包材を包餡できるチョコレート類,油脂加工食品類
を得る。 【解決手段】 チョコレート類又は油脂加工食品類に、
糖類及び増粘安定剤で特に粘性の高いものを1種又は複
数種組合せ使用して、水中油滴型(O/W型)エマルジ
ョンの強い粘性を有する餅状のチョコレート類又は餅状
の油脂加工食品類を得る。このようにして得た餅状のチ
ョコレート類又は餅状の油脂加工食品類は5℃程度の低
温でも柔軟性に富み、餅のように伸びるとともに滑らか
で口溶けもシャープな性状を示した。又、包餡機を用
い、本品を外皮材としアイスクリームを内包材として包
餡しても、何ら問題なく奇麗に包餡することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味,口溶けの極
めて良好な包餡用の餅状チョコレート類,餅状の油脂加
工食品等の餅状加工食品、及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】チョコレートとクリーム類等を混合して
製造するガナッシュ(生チョコレートを含む)と称する
含水のチョコレート類は、口溶け,食感ともに良好であ
る。
【0003】ところが、ガナッシュを外皮としアイスク
リーム類や冷たくてソフトな食品類をセンターにして包
餡機を使い包餡しようとする場合、ガナッシュも冷たく
する必要があるが、ガナッシュを冷たくするとガナッシ
ュ中の油脂が結晶化して固くなり柔軟性がなくなるの
で、包餡された製品(菓子)の上部と下部の両方又はど
ちらか一方に穴があいてしまう、という問題があった。
【0004】又、ガナッシュを厚さ1〜2mm程度の極
薄いフィルム状に延ばし、この薄いフィルムを風呂敷代
わりに使って何かを包み込む作業をするときも、やはり
結晶化した油脂のために柔軟性がなくなり、うまく包め
ない。又、ガナッシュをローラで圧延して薄いフィルム
状に連続して押し出すとき、切れたり穴があいたりして
うまくフィルム状とすることができない。又、油脂を結
晶化させない状態で使うと、べたついて作業ができなく
なる、といった問題を有している。
【0005】チョコレートにクリームの代わりとして水
飴を使用すると、所謂プラチョコと称される細工用のチ
ョコレート類ができる。これはローラで圧延して薄いフ
ィルム状とすることは可能であるが、やはり結晶化した
油脂の影響で、通常の餅のように自由に曲げることがで
きず、無理に曲げようとすると亀裂が生じやがて破れて
しまう。このため、細かいものを包み込むには不向きで
ある。プラチョコはもともと風味や口溶けよりも作業性
を重視しているので、水相部の糖質は粘りのある口溶け
の悪い水飴を主体に使っている。従って、口溶けが悪
く、仮に包餡できたとしても、できた製品(菓子)はあ
まり美味しいものとはならない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来は、
低温で使用できる包餡用のチョコレート類や油脂加工食
品類等として適当なものがない、という課題を有してい
た。
【0007】そこで本発明は、上記従来の課題、すなわ
ちガナッシュやプラチョコ等の含水タイプのチョコレー
ト類がもつ柔軟性にかけるという難点、例えば包餡機等
を使用し種々の内包材を包餡するとき奇麗にうまく包餡
できないという課題、また薄いフィルムシートにした場
合、例えば生八ッ橋(商品名)の求肥のように脆さがな
く自由に曲げられるといったことができないという課題
を解消し、口溶けがよく柔軟性に優れた性質を有するチ
ョコレート類,油脂加工食品類を得ることを目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、チョコレート
類又は油脂加工食品類に、糖類及び増粘安定剤で特に粘
性の高いものを1種又は複数種組合せたものを0.05
%〜6.0%使用することにより、餅のような強い粘性
を付与させ、口溶けがよく柔軟性に優れた餅のように粘
性の強い性質のチョコレート類又は油脂加工食品を得る
ものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に付き
説明する。
【0010】本発明において、チョコレート類とは、チ
ョコレート業者が自主的に設定し公正取引委員会が認定
したチョコレート規格のチョコレートに限らず、チョコ
レート加工品、準チョコレート、チョコレート利用食品
を含む広い意味のものを指している。
【0011】油脂加工食品類は、油脂分が25部〜65
部、原料油脂としては精製サラダオイル及び精製された
動植物性油脂の硬化,分別,エステル交換等の加工油
脂、マーガリン、ショートニング、チョコレート由来の
油脂、ハードバター、乳脂等、これらの油脂の単独若し
くは複数種の組合せで、融点を40℃以下に調整したも
のである。
【0012】その他の組成としては、甘さを付与しボデ
ィ形成を補助する糖類や可溶性の繊維類、水に水和溶解
若しくはサスペンドし骨格(ボディ)を形成する乳類や
豆類及び大豆蛋白等の蛋白質を多く含有するもの、可食
可能な種実の粉、微細に粉砕されたセルローズ類、風味
付けをする素材等から構成されるものが使用される。
又、経済的問題より糊っぽさの出ない程度(5部未満程
度)の澱粉をボディ形成補助剤として使用する場合もあ
り得る。
【0013】増粘安定剤としては、プルラン、キサンタ
ンガム、アルギン酸ソーダ、グアガム、グルコマンナ
ン、カラギーナン、ローカストビーンガム等の水和溶解
時に高粘性を示すものが用いられる。これらの増粘安定
剤を1種又は複数種組合せたものを0.05%〜6.0
%使用する。
【0014】糖類として粘度の高い水飴を単独で使用す
ると甘さの切れが悪くなり、同時に製品の口溶けも悪く
なるので、使う糖類は砂糖に似て甘さの切れがよいもの
を選ぶ必要がある。そこで糖類としては、ブドウ糖、乳
糖、麦芽糖、ソルビトール、マルチトール、ブドウ糖の
チェンの比較的短い還元水飴等の糖類を単独若しくは2
〜3種類組合せて使用する。
【0015】
【実施例1】餅状生チョコレートの薄いシート(ミルク
チョコレート使用品) (配合例) ミルクチョコレート 70部 クリーム 10部 還元水飴 10部 プルラン2%水溶液 5部 洋酒(ブランデー) 5部 餅状の粘りを発現させる増粘多糖類プルランの2%水溶
液にしたもの5部と、クリーム10部及び還元水飴10
部を混合し、殺菌を兼ねて85℃まで加熱し、この熱い
状態のプルラン溶液を、市販のミルクチョコレート(細
かく粉砕されたフレーク状のデオロ・ミルクチョコレー
ト・日新化工株式会社製)70部に投入し、滑らかな乳
化状態になるまで攪拌し、良好な乳化状態となった後に
残りの洋酒(ブランデー)5部を加えて均一に混ざる程
度攪拌を行った後、容器に充填し冷蔵庫に入れて冷却固
化せしめる。
【0016】上記の冷却固化された混合物は、5℃程度
の低温でも非常に柔軟性に富み、餅のように伸びるとと
もに滑らかで口溶けもシャープな性状を示した。
【0017】本品を、包餡機のノズル部分を厚み1.2
mm,幅140mmに調整したものより吐出させ、これ
をココアを振りかけたベルトコンベア上にのせ、吐出速
度とベルトコンベアの速度を合せ、ベルトコンベア上で
140mmの長さでカットして薄いシート状の生チョコ
レートを得る。これをこのシートよりやや大きいサイズ
の薄く柔らかいポリエチレン等のフィルムにのせ、これ
を重ねて冷蔵保管し、冷蔵若しくは冷凍状態で流通させ
る。
【0018】この薄い生チョコレートのシートは、5℃
程度の低温でも餅状の性状を呈するので、柔らかく又複
雑な形状の可食物を破れることなく風呂敷のように包む
ことができる。
【0019】
【実施例2】餅状生チョコレートの薄いシート(ホワイ
トチョコレート使用品) (配合例) ホワイトチョコレート 70部 クリーム 10部 還元水飴 7部 3%プルラン水溶液 5部 2%グルコマンナン水溶液 3部 洋酒(ブランデー) 5部 餅状の粘りを発現させる増粘多糖類プルランの2%水溶
液にしたもの5部及び増粘多糖類グルコマンナンの2%
水溶液3部と、クリーム10部及び還元水飴7部を混合
し、殺菌を兼ねて85℃まで加熱し、この熱い状態のプ
ルラン溶液を、市販のホワイトチョコレート(デオロ・
ミルクチョコレート・日新化工株式会社製)70部に投
入し、滑らかな乳化状態になるまで攪拌し、良好な乳化
状態となった後に残りの洋酒(ブランデー)5部を加え
て均一に混ざる程度攪拌を行った後、容器に充填し冷蔵
庫に入れて冷却固化せしめる。上記の冷却固化された混
合物は、前記実施例1にてミルクチョコレートで造った
ものと同様の性状を示した。
【0020】本品を実施例1の場合と同様に包餡機より
吐出させたものをベルトコンベア上にのせる際には、コ
コアの代わりに白い粉(コーンスターチや濡れ防止加工
を施した粉糖・徳倉製糖株式会社製NSPトッピング)
を撒き、ベルトコンベアへの付着を防止する。
【0021】この薄い生チョコレートのシートは、5℃
程度の低温でも餅状の性状を呈するので、柔らかく又複
雑な形状の可食物を破れることなく風呂敷のように包む
ことができる。
【0022】
【実施例3】餅状油脂加工食品類の薄いシート (配合例) ココアバター代用脂 32部 砂糖 25部 全粉乳 13部 プルラン2%水溶液 3部 アルギン酸ソーダ3%水溶液 10部 水 17部 市販のココアバター代用脂(不二製油株式会社製EE7
A、旭電化株式会社製ファントム950、鐘淵化学工業
株式会社製ベルコNA等)32部を湯煎で50℃程度の
温度で溶かしておき、この溶かしたココアバター代用脂
にプルランとアルギン酸ソーダの水溶液及び全粉乳と砂
糖を水に溶かした加糖のミルク溶液を混合し、この溶液
を85℃程度で加熱殺菌し、熱い状態で攪拌混合し、水
中油滴型(O/W型)エマルジョンを造り、容器に充填
し冷蔵庫で冷却固化せしめる。
【0023】上記の冷却固化された混合物は、前記実施
例1にてミルクチョコレートで造ったものと同様に、5
℃程度の低温でも非常に柔軟性に富み、餅のように伸び
るとともに滑らかで口溶けもシャープな性状を示した。
【0024】以上実施例1〜3のように、チョコレート
から食用油脂加工品まで、餅状の粘りを発現させる高粘
性を示す増粘多糖類、例えばプルランやアルギン酸ソー
ダ等を使用することで、餅状の加工食品を得ることがで
きる。
【0025】
【実施例4】アイスクリーム等の低温でソフトなセンタ
ーを包める低温でもソフトな餅状生チョコレート(ミル
クチョコレート使用品) (配合例) ミルクチョコレート 60部 クリーム 10部 還元水飴 20部 プルラン2%水溶液 5部 洋酒(ブランデー) 5部 餅状の粘りを発現させる増粘多糖類プルランの2%水溶
液にしたもの5部と、クリーム10部及び還元水飴20
部を混合し、殺菌を兼ねて85℃まで加熱し、この熱い
状態のプルラン溶液を、市販のミルクチョコレート(細
かく粉砕されたフレーク状のデオロ・ミルクチョコレー
ト・日新化工株式会社製)60部に投入し、滑らかな乳
化状態になるまで攪拌し、良好な水中油滴型(O/W
型)エマルジョンの乳化状態にした後、残りの洋酒(ブ
ランデー)5部を加えて均一に混ざる程度攪拌を行った
後、容器に充填し冷蔵庫に入れて冷却固化せしめる。
【0026】上記の冷却固化された混合物は、5℃程度
の低温では、前記実施例1で示した薄いシート状の生チ
ョコレートより物性においてさらにソフトで柔軟性に優
れ且つシャープな口溶けを有している。
【0027】包餡機を使用し、本品を外皮材としアイス
クリームを内包材(センター)として、饅頭のような生
チョコアイスを製造するとき、従来の含水チョコレート
ガナッシュ(生チョコレートを含む)と違って、粘りと
柔軟性があるので、包餡機のシャッターで強引に外皮材
及び内包材を絞りながら切る工程が入っても、外皮材の
上部と下部のどちらかに穴があいてしまうといった問題
は完全に解消され、的確にアイスクリームが包餡され、
好ましい形状の製品が連続的に得られる。
【0028】得られた製品は、従来から使用されている
外皮材を餅澱粉の糊から構成した砂糖含量の多いソフト
タイプの求肥に比べ、はるかに口溶けがよく、アイスク
リームの旨さをスムーズに引き出せる利点がある。
【0029】
【実施例5】アイスクリーム等の低温でソフトなセンタ
ーを包める低温でもソフトな餅状油脂加工食品類 (配合例) パーム油の分別油脂 30部 砂糖 27部 全粉乳 15部 プルラン2%水溶液 4部 アルギン酸ソーダ3%水溶液 7部 洋酒(ブランデー、ラム酒等) 3部 水 14部 市販のパーム油の分別油脂(豊年リーバー社製ソーラマ
ルチ、鐘淵化学工業株式会社製ベルコC−35等)30
部を湯煎で50℃程度の温度で溶かしておき、この溶か
したパーム油の分別油脂にプルランとアルギン酸ソーダ
の水溶液及び全粉乳と砂糖を水に溶かした加糖のミルク
溶液を混合し、この溶液を85℃程度で加熱殺菌し、熱
い状態で攪拌混合し風味付けに洋酒を添加し、水中油滴
型(O/W型)エマルジョンを造り、容器に充填し冷蔵
庫で冷却固化せしめる。
【0030】上記の冷却固化された混合物は、5℃程度
の低温では、前記実施例3で示した薄いシート状の油脂
加工食品より物性においてさらにソフトで柔軟性に優れ
且つシャープな口溶けを有している。
【0031】包餡機を使用し、本品を外皮材としアイス
クリームを内包材(センター)として、饅頭のような生
チョコアイスを製造するときも、上部や下部に穴があく
ことなく奇麗に包餡することができた。
【0032】
【実施例6】上記実施例5では油脂加工食品に風味素材
を入れないプレーンタイプのものを例示したが、このプ
レーンタイプのものに風味素材、例えば抹茶、コーヒ
ー、紅茶等のエイストラクトやそのパウダー類、チョコ
レートやココア、フルーツ類のパウダーやペースト、ナ
ッツ類のペースト、乳製品類等を、ミキサーを使って手
軽にしかも簡単に練り込むことにより、製品のバラエテ
ィー化をはかることができる。
【0033】実施例5で示した配合例の配合品をプレー
ンタイプのベースとし、このベースに風味素材を添加し
た配合を以下例示する。
【0034】各種風味素材で風味付けをした配合例 (1)抹茶風味 プレーンタイプのベース 98部 抹茶 2部 (2)コーヒー風味 プレーンタイプのベース 96部 インスタントコーヒー 4部 (3)キャラメル(乳製品)風味 プレーンタイプのベース 93部 キャラメルソース(ネッスル社製) 4部 キャラメルパウダー(ドイツMOLDA社製) 3部 以上のようにプレーンタイプのベースに色々な風味素材
を添加し、ミキサーで混ぜ合わせれば、簡単に色々な風
味の餅状油脂加工食品を造ることができる。
【0035】
【実施例7】高粘性を示す増粘安定材の添加量を、上記
各実施例より多くした場合の実施例を示す。
【0036】 (配合例) パーム油の分別油脂若しくはココアバター代用脂 37部 カマンベールチーズパウダー 20部 プルラン25%水溶液 20部 グルコマンナン2%水溶液 18部 粉糖 2部 洋酒(ブランデー等) 3部 市販のパーム油の分別油脂(豊年リーバー社製ソーラマ
ルチ、鐘淵化学工業株式会社製ベルコC−35等)若し
くはココアバター代用脂(不二製油株式会社製EE7
A、旭電化株式会社製ファントム950、鐘淵化学工業
株式会社製ベルコNA等)37部を湯煎で50℃程度の
温度で溶かしておき、この溶かしたパーム油の分別油脂
又はココアバター代用脂をニーダーに入れ、さらにカマ
ンベールチーズパウダー(ドイツMOLDA社製)20
部及び粉糖2部を投入しておく。別のタンクでプルラン
とグルコマンナンの水溶液を85℃まで加熱殺菌し、こ
の溶液を熱い状態で油脂が入っているニーダーに投入し
て攪拌混合し、良好な水中油滴型(O/W型)エマルジ
ョンが形成されてから洋酒を添加し、容器に充填して冷
蔵庫で冷却固化せしめる。
【0037】上記の冷却固化された混合物は、5℃程度
の低温でも、非常に柔軟性に富み、餅のように伸びると
ともに滑らかで口溶けもシャープな性状を示した。
【0038】包餡機を使用し、本品を外皮材としアイス
クリームを内包材(センター)として包餡しても、何ら
問題なく奇麗に包餡することができた。
【0039】包餡機を使用し薄いシート状態で取り出す
場合は、既に少ない増粘安定材を使用した例で示してい
る通り、使用する油脂を融点の高いココアバター代用脂
を主体に使用することで、包み込む包餡作業におけるハ
ンドリングが容易となる。
【0040】
【実施例8】油脂分の多い油脂加工食品の場合 (配合例) サラダオイル 60部 乳蛋白(TMP1100ニュージーランド製) 2部 プルラン30%水溶液 1部 ゼラチン30%水溶液 3部 砂糖 20部 還元水飴(PO−40東和化成株式会社製) 7部 水 7部 カッターミキサーに、市販のサラダオイル10部に乳蛋
白2部を分散させたのち、水及び還元水飴それぞれ7部
を投入し、攪拌しながら85℃まで加熱し乳蛋白を溶解
する。次いで、砂糖20部、プルラン30%水溶液1
部、ゼラチン30%水溶液3部及びサラダオイル30部
を投入し冷却しながら3000rpmの高速回転で乳化
を行う。さらに残りのサラダオイル20部を投入し、再
び3000rpmの高速回転で乳化を行い、これを容器
に充填し冷蔵庫で冷却固化する。
【0041】上記の冷却固化した混合物は、5℃程度の
低温でも、非常に柔軟性に富み、餅のように伸びるとと
もに滑らかで口溶けもシャープな性状を示した。
【0042】包餡機を使用し、本品を外皮材としアイス
クリームを内包材(センター)として包餡しても、何ら
問題なく奇麗に包餡することができた。
【0043】包餡機を使用し薄いシート状態で取り出す
場合は、包餡機より吐出させたものをベルトコンベア上
にのせる際には、白い粉(コーンスターチや濡れ防止加
工を施した粉糖・徳倉製糖株式会社製NSPトッピン
グ)を撒き、ベルトコンベアへの付着を防止し、吐出速
度とベルトコンベア速度を合せ、ベルトコンベア上で適
当なサイズ(厚みと幅は包餡機の吐出ノズルで調整し、
ベルトコンベア上で任意の長さにカットする)にカット
し、薄いシート状の油脂加工食品を得る。このシートよ
りやや大きいサイズの薄く柔らかいポリエチレン等のフ
ィルムにのせ、これを重ねて冷蔵保管し、冷蔵若しくは
冷凍状態で流通させる。
【0044】
【実施例9】油脂分の少ない油脂加工食品の場合 (配合例) 白並餡(市販品で糖度60) 97部 ゼラチン30%水溶液 1.5部 プルラン30%水溶液 1.5部 ニーダーで市販の白生並餡97部を攪拌しながら85℃
まで加熱殺菌し、これにゼラチン及びプルランの30%
水溶液をそれぞれ1.5部投入してよく混合する。これ
を容器に充填したのち冷蔵庫で冷却固化させる。
【0045】上記の冷却固化した混合物は、5℃程度の
低温でも、非常に柔軟性に富み、餅のように伸びるとと
もに滑らかで口溶けもシャープな性状を示した。
【0046】包餡機を使用し、本品を外皮材としアイス
クリームを内包材(センター)として包餡しても、何ら
問題なく奇麗に包餡することができた。
【0047】包餡機を使用し薄いシート状態で取り出す
場合は、前記実施例8で例示した方法と同じ方法で行
う。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によって得られた
餅状チョコレート類及び餅状油脂加工食品類は、口溶け
がよく低温でも柔軟性に優れているので、包餡機を使っ
てアイスクリームのように冷たく柔らかい可食物を容易
に包餡することが可能となる。又、本発明で得られたも
のを薄いシート状に押出し成形し、これを任意の形状に
カットし、この薄いシートを使って不定形でソフトな内
包材(センター)を風呂敷で包むように包んでも、亀裂
が入ったり破れたりするようなことはなく、色々な手作
り感覚の製品(菓子)を容易に造ることができるもの
で、実用上多大の効果をもたらし得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B014 GB02 GB03 GB19 GE02 GG14 GK08 GL10 GL11 GP18 GQ15 4B026 DC06 DC07 DL03 DX04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉類を使用しないで、チョコレート類
    又は油脂加工食品類に、糖類及び増粘安定剤で特に粘性
    の高いものを1種又は複数種組合せ使用して得られる、
    水中油滴型(O/W型)エマルジョンの強い粘性を有す
    る餅状のチョコレート類、餅状の油脂加工食品類等の餅
    状加工食品。
  2. 【請求項2】 チョコレート類又は油脂加工食品類に、
    糖類及び増粘安定剤で特に粘性の高いものを1種又は複
    数種組合せて加え、これを加熱混合攪拌して滑らかな乳
    化状態にしたのち、冷却固化して餅状のチョコレート類
    又は餅状の油脂加工食品類を得ることを特徴とする餅状
    加工食品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の増粘安定剤とし
    ては、プルラン、キサンタンガム、アルギン酸ソーダ、
    グアガム、グルコマンナン、カラギーナン、ローカスト
    ビーンガム等の水和溶解時に高粘性を示すものが使用さ
    れ、これらの増粘安定剤の1種又は複数種組合せたもの
    を0.05%〜6.0%使用することを特徴とする餅状
    加工食品又はその製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載の油脂加工食品類
    は、油脂分が25部〜65部、その他の組成として、甘
    さを付与しボディ形成を補助する糖類や水に水和溶解若
    しくはサスペンドし骨格(ボディ)を形成する乳類、可
    食可能な種実の粉、大豆蛋白等の蛋白質を多く含有する
    もの、可溶性若しくは微細に粉砕されたセルローズ類及
    び風味付けをする素材等から構成されていることを特徴
    とする餅状加工食品又はその製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の餅状加工食品又はその
    製造方法において、油脂加工食品の油脂分以外の組成
    に、糊っぽさのでない程度(5部未満程度)の澱粉をボ
    ディ形成補助材として使用することを特徴とする餅状加
    工食品又はその製造方法。
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