JP2003263848A - ピックアップ送り装置、並びに記録及び/又は再生装置 - Google Patents

ピックアップ送り装置、並びに記録及び/又は再生装置

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JP2003263848A
JP2003263848A JP2002061009A JP2002061009A JP2003263848A JP 2003263848 A JP2003263848 A JP 2003263848A JP 2002061009 A JP2002061009 A JP 2002061009A JP 2002061009 A JP2002061009 A JP 2002061009A JP 2003263848 A JP2003263848 A JP 2003263848A
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pickup
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optical
disc
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Manabu Sato
学 佐藤
Mikinori Matsuda
幹憲 松田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学ピックアップに伝わる振動を抑制し、光
学ピックアップを光ディスクの径方向に適切に送り動作
する。 【解決手段】 光学ディスク3に対して信号の記録及び
/又は再生を行う光学ピックアップ56を光学ディスク
3の径方向に送り動作させるピックアップ送り機構59
において、光学ピックアップ56を光学ディスク3の径
方向に移動可能に支持するガイド軸61,62と、ガイ
ド軸61,62と平行に配置された送りネジ66と、送
りネジ66を回転駆動する駆動モータ67と、一端が光
学ピックアップ56に取り付けられ、他端が送りネジ6
6と略直交する方向に延長して形成された支持片71の
先端部に、送りネジ66と係合されるラック部73が設
けられた弾性変位可能なラックバネ68とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学ディスクに対
して信号の記録及び/又は再生を行う光学ピックアップ
を光学ディスクの径方向に送り動作させるピックアップ
送り装置、並びにそのようなピックアップ送り機構を備
える記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、光ディスクに対して情報信号の
再生を行うディスク再生装置は、光ディスクを回転駆動
するディスク回転駆動機構と、このディスク回転駆動機
構により回転駆動される光ディスクに対して情報信号の
再生を行う光学ピックアップとを備えている。
【0003】ディスク回転駆動機構は、スピンドルモー
タの回転軸に一体に取り付けられたディスクテーブルを
有しており、このディスクテーブルに装着された光ディ
スクをスピンドルモータにより回転駆動する。光学ピッ
クアップは、光源から出射された光ビームを対物レンズ
により集光させて光ディスクの信号記録面に照射し、こ
の光ディスクの信号記録面から反射した戻りの光ビーム
を光検出器により検出する光学系と、光検出器により検
出された光ディスクからの検出信号に基づいて、対物レ
ンズをフォーカッシング方向及びトラッキング方向に変
位駆動する二軸アクチュエータとを有しており、光ディ
スクに記録された情報信号を読み出すと共に、光ディス
クに対する対物レンズのフォーカシング制御及びトラッ
キング制御を行っている。
【0004】また、この光学ピックアップは、ピックア
ップ送り装置により光ディスクの径方向に送り動作され
る。ピックアップ送り装置は、図14及び図15に示す
ように、光学ピックアップ200が搭載された送りベー
ス201と、この送りベース201を光ディスクの径方
向に移動可能に支持する一対のガイド軸202a,20
2bと、これらガイド軸202と平行に配置された送り
ネジ203と、この送りネジ203を回転駆動する駆動
モータ204と、一端が送りベース201に取り付けら
れ、他端が送りネジ203と係合された弾性変位可能な
ラックバネ205とを有している。
【0005】送りベース201には、一方のガイド軸2
02aを挿通する挿通孔206が形成された支持部20
7と、他方のガイド軸202bを挟み込む一対の支持片
208とが互いに逆向きに突出形成されている。一対の
ガイド軸202a,202bは、光ディスクの径方向に
互いに平行に配置されている。したがって、送りベース
201は、これらガイド軸202a,202bに沿って
摺動可能に支持されている。送りネジ203は、駆動モ
ータ204の駆動軸と一体に形成されており、その外周
面には、螺旋状のスクリューネジ部203aが形成され
ている。ラックバネ205は、図16及び図17に示す
ように、送りベース201に取り付けられる固定部20
5aと、この固定部205aから送りネジ203の軸方
向に沿って延長して形成された支持片205bと、この
支持片205bの先端部に送りネジ203のスクリュー
ネジ部203aと係合されるラック部205cとを有し
ている。
【0006】このピックアップ送り装置では、送りネジ
203が駆動モータ204により回転駆動されると、ス
クリューネジ部203aとラック部205cとの噛合に
よって、ラックバネ205が送りネジ203の軸方向に
変位される。これにより、光学ピックアップ200が送
りベース201と共にガイド軸202に沿った方向、す
なわち光ディスクの径方向に送り動作される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したピ
ックアップ送り装置では、駆動モータ204として、制
御が容易なステッピングモータを用いることによって、
装置全体の小型化が図られている。
【0008】具体的に、ステッピングモータは、駆動パ
ルスが供給されることにより回転駆動される。この場
合、駆動パルスのパルス数に応じて送りネジ203の回
転角度を駆動制御することが可能であり、光学ピックア
ップ200の送り量を閉ループで制御することが可能で
ある。一方、駆動モータ204としてDCモータを用い
た場合には、このDCモータの回転角度を何らかのセン
サーを用いて検知し、閉ループでの制御を行う必要があ
る。また、DCモータの回転速度が速すぎる場合には、
上述した送りネジ203との間に減速のためのギヤを配
置する必要がある。このため、部品点数の増加によっ
て、更なる小型化及び低コスト化が困難となる。
【0009】ところで、上述したディスク再生装置の携
帯性を優れたものにするためには、消費電力を抑制する
ことが重要となる。このため、ステッピングモータで
は、例えば図18に示す連続的に供給される駆動パルス
と、図19に示す断続的に供給される駆動パルスとで
は、後者の駆動パルスを供給した方が電力消費を抑制す
るのに有利である。しかしながら、このような断続的な
駆動パルスをステッピングモータに供給した場合には、
ステッピングモータの回転も不連続なものとなり、送り
ネジ203に振動が発生しやすくなる。したがって、ス
テッピングモータによる振動の発生を考慮すると、逆に
断続的な駆動パルスをステッピングモータに供給するこ
とは不利となる。
【0010】一般に、ステッピングモータの振動が光学
ピックアップ200に伝わると、光学ディスクに記録さ
れた信号を正確に読み出すことが困難となる。このた
め、上述したディスク再生装置では、ステッピングモー
タを用いた場合に、光学ピックアップ200に振動が伝
わらないための工夫が求められている。また、光学ピッ
クアップ200を細かい送り量で高速に送り動作させな
ければならないときには、ステッピングモータから送り
ネジ203に与えられる加速度が大きくなることから、
トラッキングエラーが発生しやすくなるといった問題も
生じてしまう。
【0011】そこで、本発明は、このような従来の事情
に鑑みて提案されたものであり、光学ピックアップに伝
わる振動を抑制し、光学ピックアップを光ディスクの径
方向に適切に送り動作することを可能としたピックアッ
プ送り装置を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明は、そのようなピックアップ
送り機構を備えることによって、光ディスクに対する信
号の記録及び/又は再生を適切に行うことを可能した記
録及び/又は再生装置を適用することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を行った結果、送りネジからラック
バネを介して光学ピックアップに伝わる駆動モータの振
動のうち、送りネジのラジアル方向の振動成分に加え
て、送りネジのスラスト方向の振動成分をラックバネに
効率よく吸収させることによって、光学ピックアップに
伝わる振動を抑制することができることを見出した。
【0014】すなわち、本発明に係るピックアップ送り
装置は、光学ディスクに対して信号の記録及び/又は再
生を行う光学ピックアップを光学ディスクの径方向に送
り動作させるものであり、光学ピックアップを光学ディ
スクの径方向に移動可能に支持するガイド軸と、ガイド
軸と平行に配置された送りネジと、送りネジを回転駆動
する駆動モータと、一端が光学ピックアップに取り付け
られ、他端が送りネジと略直交する方向に延長して形成
された支持片の先端部に、送りネジと係合されるラック
部が設けられた弾性変位可能なラックバネとを備えるこ
とを特徴としている。
【0015】以上のように、本発明に係るピックアップ
送り装置では、ラックバネの支持片が送りネジと略直交
する方向に延長して形成されていることから、送りネジ
からラックバネを介して光学ピックアップに伝わる振動
のうち、送りネジのラジアル方向の振動成分に加えて、
送りネジのスラスト方向の振動成分をラックバネに効率
よく吸収させることができる。これにより、駆動モータ
による振動が送りネジからラックバネを介して光学ピッ
クアップに伝わるのを抑制することができる。
【0016】また、本発明に係る記録及び/又は再生装
置は、光学ディスクを回転駆動するディスク回転駆動機
構と、ディスク回転駆動機構により回転駆動される光学
ディスクに対して信号の記録及び/又は再生を行う光学
ピックアップと、光学ピックアップを光学ディスクの径
方向に送り動作させるピックアップ送り機構とを備え、
ピックアップ送り機構は、光学ピックアップを光学ディ
スクの径方向に移動可能に支持するガイド軸と、ガイド
軸と平行に配置された送りネジと、送りネジを回転駆動
する駆動モータと、一端が光学ピックアップに取り付け
られ、他端が送りネジと略直交する方向に延長して形成
された支持片の先端部に、送りネジと係合されるラック
部が設けられた弾性変位可能なラックバネとを有するこ
とを特徴としている。
【0017】以上のように、本発明に係る記録及び/又
は再生装置では、ピックアップ送り機構において、ラッ
クバネの支持片が送りネジと略直交する方向に延長して
形成されていることから、送りネジからラックバネを介
して光学ピックアップに伝わる振動のうち、送りネジの
ラジアル方向の振動成分に加えて、送りネジのスラスト
方向の振動成分をラックバネに効率よく吸収させること
ができる。これにより、駆動モータによる振動が送りネ
ジからラックバネを介して光学ピックアップに伝わるの
を抑制することができる。
【0018】なお、本発明は、駆動モータとしてステッ
ピングモータを用いる場合により好適である。ステッピ
ングモータを用いた場合には、送りネジのスラスト方向
の振動成分が大きくなるため、上記構成によって送りネ
ジのスラスト方向の振動成分を効率よく吸収することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、ディスクカート
リッジに回転可能に収納された光磁気ディスクに対して
情報信号の記録再生を行うディスク記録再生装置に適用
した例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】図1に示すディスク記録再生装置1は、携
帯可能であり、記録媒体としてディスクカートリッジ2
を使用している。
【0021】このディスク記録再生装置1に使用される
ディスクカートリッジ2は、一対の上ハーフ2aと下ハ
ーフ2bとを突き合わすことにより構成されたカートリ
ッジ本体2cに、約64mmの光磁気ディスク3が回転
可能に収納されてなるものである。
【0022】光磁気ディスク3の中心部には、後述する
ディスク記録再生装置1のディスクテーブル54に装着
されるチャッキングプレート4が設けられている。この
チャッキングプレート4は、ディスクテーブル54に設
けられたマグネット55に磁気吸引されるように、金属
等の磁性材料からなる。すなわち、この光磁気ディスク
3は、チャッキングプレート4がマグネット55に磁気
吸引されることでディスクテーブル54に装着される。
【0023】この光磁気ディスク3を回転可能に収納す
るカートリッジ本体2cには、前面側略中央の上ハーフ
2a及び下ハーフ2bの互いに対向する面に位置して、
光磁気ディスク3の信号記録領域の一部を内外周に亘っ
て外部に臨ませる記録再生用の開口部5が形成されてい
る。このうち、上ハーフ2a側の開口部5は、光磁気デ
ィスク3に対して磁界を印加する磁気ヘッド77aをカ
ートリッジ本体2c内部に進入させるためのものであ
り、下ハーフ2b側の開口部(図示せず。)は、光学ピ
ックアップ56を光磁気ディスク3に臨ませるためのも
のである。
【0024】また、カートリッジ本体2cの前面側に
は、記録再生用の開口部5を開閉するためのシャッタ部
材6がスライド可能に取り付けられている。このシャッ
タ部材6は、カートリッジ本体2cの外形に沿って略コ
字状に折り曲げられた平板部材からなっており、各主面
部は、記録再生用の開口部5を閉塞するのに足る大きさ
に形成されている。このシャッタ部材6は、ディスク記
録再生装置1に装填されたときに限って、記録再生用の
開口部5を開放し、非使用時には記録再生用の開口部5
を閉塞する。
【0025】また、下ハーフ2bの中央部には、光磁気
ディスク3のチャッキングプレート4を外部に臨ませる
略円形の開口部(図示せず。)が形成されており、ディ
スクカートリッジ2がディスク記録再生装置1に装填さ
れたときに、この開口部を通してチャッキングプレート
4がディスクテーブル54に装着される。
【0026】このようなディスクカートリッジ2は、カ
ートリッジ本体2cの前面と直交する一側面を挿入端と
して、ディスク記録再生装置1に装填される。このと
き、シャッタ部材6は、カートリッジ本体2cの前面に
沿ってスライドされる。これにより、ディスクカートリ
ッジ2は、記録再生用の開口部5が開放され、光磁気デ
ィスク3に対して記録再生が可能な状態となる。
【0027】以上のようなディスクカートリッジ2を使
用するディスク記録再生装置1は、ディスクカートリッ
ジ2が装填される装置本体10を備え、この装置本体1
0の外筐11には、ディスクカートリッジ2が挿脱され
る挿脱口11aが設けられている。そして、この挿脱口
11aには、装置本体10の内部に塵埃等が侵入するの
を防止するために、蓋体12が開閉可能に取り付けられ
ている。この蓋体12は、ディスクカートリッジ2が挿
脱されるときのみ挿脱口11aを開放する。また、装置
本体10の外筐11には、録音や再生、編集、音量調節
等の各種操作を行うための操作ボタン13や、動作状況
や内部電源の電力残量等を表示するための液晶表示パネ
ル14等が設けられている。
【0028】この装置本体10は、図2及び図3に示す
ように、外筐11の内部に、挿脱口11aから挿入され
たディスクカートリッジ2を保持するカートリッジホル
ダ15と、カートリッジホルダ15に保持されたディス
クカートリッジ2が装着されるベース16と、カートリ
ッジホルダ15をディスクカートリッジ2が外筐11の
開口部11aを通して挿脱される挿脱位置とベース16
のディスクカートリッジ2が装着される装着位置との間
で移動させるホルダ操作部材17とを有している。
【0029】カートリッジホルダ15は、ディスクカー
トリッジ2の上ハーフ2aと対向する主面部15aと、
ディスクカートリッジ2の両側面部と対向する一対の側
面部15b,15cと、これら一対の側面部15b,1
5cの内面に沿って挿入されたディスクカートリッジ2
の挿入端と対向する背面部15dとが一体に形成された
板金からなり、ディスクカートリッジ2に対応した内形
形状を有している。
【0030】カートリッジホルダ15の主面部15aに
は、後述する磁気ヘッド77aを記録再生用の開口部5
を通してディスクカートリッジ2の内部に進入させるた
め、ディスクカートリッジ2の上ハーフ2a側の開口部
5に対応したヘッド用の開口部18が形成されている。
また、この主面部15aには、ディスクカートリッジ2
をカートリッジホルダ15に安定的に保持するため、こ
のカートリッジホルダ15に保持されたディスクカート
リッジ2をベース16側へと押圧する弾性変位片19が
形成されている。この弾性変位片19は、その周囲が打
ち抜かれることによって、主面部15aと一体に形成さ
れており、先端部がベース16側に折り曲げられてい
る。
【0031】また、カートリッジホルダ15には、一対
の側面部15b,15cの背面側に、一対のガイドピン
20が外方に向かって突出して設けられている。また、
一対の側面部15b,15cの前面側には、これらガイ
ドピン20よりも短い一対のガイド突部21が外方に向
かって突出形成されている。また、ディスクカートリッ
ジ2の前面側と対向する側面部15cには、ディスクカ
ートリッジ2のシャッタ部材6を開閉するためのシャッ
タ開閉機構(図示せず。)が設けられている。このシャ
ッタ開閉機構は、カートリッジホルダ15にディスクカ
ートリッジ2が挿入されると、シャッタ部材5をカート
リッジ本体2cの前面に沿ってスライドさせながら、記
録再生用の開口部5を開放する一方、ディスクカートリ
ッジ2がカートリッジホルダ15から排出されると、シ
ャッタ部材6をカートリッジ本体2cの前面に沿ってス
ライドさせながら、記録再生用の開口部5を閉塞する。
【0032】ベース16は、カートリッジホルダ15の
主面部15aと対向する主面部16aと、カートリッジ
ホルダ15の一対の側面部15b,15cと対向する一
対の側板部16b,16cと、カートリッジホルダ15
の背面部15dと対向する背板部16dとが一体に形成
された板金からなり、上述したカートリッジホルダ15
と共に、ディスクカートリッジ2が収納される収納空間
を構成している。
【0033】ベース16の主面部16aには、ディスク
カートリッジ2が装着される際の位置決めを行う複数の
位置決め突部22が突出形成されている。なお、ディス
クカートリッジ2の下ハーフ2bには、これら複数の位
置決め突部22と係合される位置決め凹部(図示せ
ず。)が設けられており、これら位置決め凹部に位置決
め突部22が係合されることによって、ディスクカート
リッジ2が主面部16a上に位置決め固定される。ま
た、この主面部16aには、後述する光学ピックアップ
56を光磁気ディスク3に臨ませるため、ディスクカー
トリッジ2の下ハーフ2b側の開口部5に対応したピッ
クアップ用の開口部23が形成されている。また、この
主面部16aには、開放する方向にスライドされたシャ
ッタ部材6を保持するための板バネ24が取り付けられ
ている。この板バネ24は、ディスクカートリッジ2と
対向する面とは反対側の面に片持ち支持されており、そ
の先端部には、シャッタ部材6を押圧するための押圧突
部24aが、主面部16aに形成された孔部25からデ
ィスクカートリッジ2と対向する面側に突出するように
折り曲げ形成されている。
【0034】ベース16の一対の側板部16b,16c
には、上述したカートリッジホルダ15の一対のガイド
ピン20が挿通される一対の鉛直スリット26が上下方
向に亘って切り欠き形成されている。
【0035】ホルダ操作部材17は、カートリッジホル
ダ15の主面部15aと対向する主面部17aと、カー
トリッジホルダ15の一対の側面部15b,15cとベ
ース16の一対の側板部16b,16cとの間に配置さ
れる一対のスライド部17b,17cとが一体に形成さ
れた板金からなる。
【0036】ホルダ操作部材17の主面部17aには、
軽量化のための切欠き部27が一対のスライド部17
b,17cを前面側で連結する連結部28aと、この連
結部28aから一対のスライド部17b,17cに沿っ
て背面側に延長して形成された一対の側縁部28b,2
8cを残して切欠き形成されている。
【0037】ホルダ操作部材17の一対のスライド部1
7b,17cには、それぞれ前後一対のガイドピン29
が外方に向かって突出形成されている。一方、ベース1
6の一対の側板部16b,16cには、これらガイドピ
ン29が挿通される前後一対の水平スリット30が前後
方向に亘って切欠き形成されている。したがって、この
ホルダ操作部材17は、ベース16に対してディスクカ
ートリッジ2の挿脱方向にスライド可能に支持されてい
る。
【0038】また、一対のスライド部17b,17cに
は、上述したカートリッジホルダ15の一対のガイドピ
ン20及び一対のガイド突部21がそれぞれ挿通される
前後一対のカムスリット(図示せず。)が形成されてい
る。これらカムスリットは、前面側から背面側に向かっ
て上昇する段差形状を有し、一対のガイドピン20及び
一対のガイド突部21が前面側の端部に位置するとき、
カートリッジホルダ15をディスクカートリッジ2が装
着される高さに保持すると共に、一対のガイドピン20
及び一対のガイド突部21が背面側の端部に位置すると
き、カートリッジホルダ15をディスクカートリッジ2
が挿脱される高さに保持する。また、背面側の一対のガ
イドピン20は、ホルダ操作部材17がディスクカート
リッジ2の挿脱方向にスライドするのに伴って、上述し
たベース16の鉛直スリット26内を上下方向に移動す
る。したがって、このホルダ操作部材17は、ディスク
カートリッジ2の挿入方向にスライドするとき、カート
リッジホルダ15を下降させながら、このカートリッジ
ホルダ15を装着位置へと移動させると共に、ディスク
カートリッジ2の排出方向にスライドするとき、カート
リッジホルダ15を上昇させながら、このカートリッジ
ホルダ15を挿脱位置へと移動させる。このように、カ
ートリッジホルダ15は、装着位置と挿脱位置との間で
昇降可能に支持されている。
【0039】また、ベース16の主面部16aには、デ
ィスクカートリッジ2と対向する面とは反対側の面に位
置して、ホルダ操作部材17をディスクカートリッジ2
が挿入される方向に付勢する第1の引張りコイルバネ3
1と、この第1の引張りコイルバネ31の付勢に抗して
ホルダ操作部材17をディスクカートリッジ2が排出さ
れる方向にスライドさせるスライドレバー32と、この
スライドレバー32をディスクカートリッジ2が挿入さ
れる方向に付勢する第2の引張りコイルバネ33と、第
1の引張りコイルバネ31の付勢に抗してディスクカー
トリッジ2の排出方向に移動されたホルダ操作部材17
を係止すると共に、カートリッジホルダ15に保持され
たディスクカートリッジ2を外筐11の開口部11a側
へと押し出すイジェクトレバー34と、このイジェクト
レバー34をディスクカートリッジ2が排出される方向
に付勢する第3の引張りコイルバネ35とが設けられて
いる。
【0040】第1の引張りコイルバネ31は、一端がホ
ルダ操作部材17の一方のスライド部17bに突出形成
された掛止片36に掛止されると共に、他端がベース1
6の一方の側板部16bに突出形成された掛止片37に
掛止されることによって、ホルダ操作部材17をディス
クカートリッジ2が挿入される方向に付勢している。
【0041】スライドレバー32は、長尺状の平板部材
からなり、その長手方向の両端部には、一対のガイド孔
38が前後方向に亘って形成されている。一方、ベース
16の一方の側板部16bには、一対の頭付ガイドピン
39がこれら一対のガイド孔38に挿通された状態で取
り付けられている。したがって、このスライドレバー3
2は、一対の頭付ガイドピン39が一対のガイド孔38
内を相対的に移動することによって、ディスクカートリ
ッジ2の挿脱方向にスライド可能に支持されている。ま
た、このスライドレバー32は、その後端部が内方に向
かって折り曲げられた第1の押圧片40aと、その中間
部に突出形成された第2の押圧片40bとを有し、これ
ら第1及び第2の押圧片40a,40bがホルダ操作部
材17の一方のスライド部17bに突出形成された被押
圧片41a,41bと当接するようになされている。し
たがって、このスライドレバー32は、第2の引張りコ
イルバネ33の付勢に抗してディスクカートリッジ2の
排出方向にスライドされることによって、第1及び第2
の押圧片40a,40bが被押圧片41a,41bを押
圧しながら、ホルダ操作部材17をディスクカートリッ
ジ2の排出される方向にスライドさせる。
【0042】第2の引張りコイルバネ33は、一端がス
ライドレバー32に突出形成された掛止片42に掛止さ
れると共に、他端がベース16の一方の側板部16bに
突出形成された掛止片43に掛止されることによって、
スライドレバー32をディスクカートリッジ2が挿入さ
れる方向に付勢している。
【0043】イジェクトレバー34は、略L字状の平板
部材からなり、ベース16の背板部16d及び一方の側
板部16b側のコーナー部に設けられた支持部44に支
軸45を介して、一端34aと他端34bとの間が矢印
方向及び矢印R方向に回動可能に支持されてい
る。
【0044】このイジェクトレバー34の一端34aに
は、ディスクカートリッジ2と当接される当接片46
が、カートリッジホルダ15の主面部15aに形成され
た開口部47を通して、このカートリッジホルダ15の
内方に向かって折り曲げ形成されている。また、このイ
ジェクトレバー34の一端34aには、第3の引張りコ
イルバネ35による矢印R方向の回動を規制するため
の規制片(図示せず。)が突出形成されている。一方、
ベース16の背板部16dには、この規制片を案内する
ガイド孔48aが形成されたガイド部48が設けられて
いる。このガイド孔48aは、ベース16の背板部16
dからディスクカートリッジ2の排出方向の中途部に亘
って形成されており、イジェクトレバー34の規制片が
ディスクカートリッジ2の排出方向の端部に当接される
ことによって、イジェクトレバー34が矢印R方向に
回動される角度範囲を規制している。
【0045】また、このイジェクトレバー34の他端3
4bには、ホルダ操作部材17の一方の側縁部17bと
摺接されるローラ50が支軸を介して回転可能に取り付
けられている。そして、このイジェクトレバー34は、
矢印R方向に回動されたときに、他端34bがホルダ
操作部材17の一方の側縁部28bに突出形成された被
係止片49と当接するようになされている。これによ
り、第1の引張りコイルバネ31に付勢されたホルダ操
作部材17がディスクカートリッジ2の挿入方向に移動
するのを係止する。
【0046】第3の引張りコイルバネ35は、一端がイ
ジェクトレバー34の一端34aに形成された掛止孔5
1に掛止されると共に、他端がホルダ操作部材17の一
方の側縁部28bに突出形成された掛止片52に掛止さ
れることによって、イジェクトレバー34を矢印R
向に付勢している。
【0047】また、装置本体10は、図2,図3及び図
4に示すように、ディスクカートリッジ2に収納された
光磁気ディスク3を回転駆動するディスク回転駆動機構
と、このディスク回転駆動機構により回転駆動される光
磁気ディスク3に対して情報信号の記録又は再生を行う
記録再生機構とを有している。
【0048】ディスク回転駆動機構は、光磁気ディスク
3を回転するための駆動源となるスピンドルモータ53
を有し、このスピンドルモータ53は、ベース16の主
面部16aの略中央に位置して、駆動軸53aを上面側
に突出させるように配置されている。この駆動軸53a
には、光磁気ディスク3のチャッキングプレート4に係
合されるディスクテーブル54が取り付けられている。
このディスクテーブル54には、チャッキングプレート
4を磁気吸引するためのマグネット55が埋め込まれて
おり、カートリッジホルダ15に保持されたディスクカ
ートリッジ2が装着位置へと移動されたときに、光磁気
ディスク3のチャッキングプレート4がマグネット55
に磁気吸引される。これにより、ディスクカートリッジ
2に収納された光磁気ディスク3がディスクテーブル5
4に装着され、この光磁気ディスク3がディスクテーブ
ル54と一体に回転可能となっている。
【0049】記録再生機構は、記録又は再生時に、ディ
スクカートリッジ2の記録再生用の開口部5から外方に
臨む光磁気ディスク3の一主面に対して光ビームを照射
する光学ピックアップ56を有している。
【0050】この光学ピックアップ56は、光源である
半導体レーザ(図示せず。)から出射された光ビームを
対物レンズ57により集光させて光磁気ディスク3の信
号記録面に照射し、この光磁気ディスクの信号記録面で
反射した戻りの光ビームを受光素子等の光検出器(図示
せず。)により検出する光学系と、光検出器により検出
された光磁気ディスク3からの検出信号に基づいて、対
物レンズ57を当該対物レンズ57の光軸と平行なフォ
ーカッシング方向と当該対物レンズ57の光軸方向と直
交するトラッキング方向とに変位駆動させる二軸アクチ
ュエータ58とを有し、光磁気ディスク3に対する情報
信号の記録再生動作を行うと共に、光磁気ディスク3に
対する対物レンズ57のフォーカシング制御及びトラッ
キング制御を行う。
【0051】また、この光学ピックアップ56は、ピッ
クアップ送り機構59により光磁気ディスク3の径方向
に送り動作される。このピックアップ送り機構59は、
図4,図5及び図6に示すように、光学ピックアップ5
6を支持する送りベース60と、この送りベース60を
光磁気ディスク3の径方向に移動可能に支持する一対の
ガイド軸61,62とを有している。
【0052】送りベース60は、光学ピックアップ56
がベース16のピックアップ用の開口部23から臨むよ
うに配置されており、前後方向の側面中央部には、一方
のガイド軸(以下、主軸という。)61を挿通する挿通
孔63が形成された支持部64と、他方のガイド軸(以
下、副軸という。)62を挟み込む一対の支持片65と
が互いに逆向きに突出形成されている。一対のガイド軸
61,62は、光磁気ディスク3の径方向と互いに平行
に配置されており、その両端部がベース16のピックア
ップ用の開口部23の周囲に配置された図示しない位置
決め突部と固定ネジとにより挟み込まれた状態で固定支
持されている。したがって、送りベース60は、これら
ガイド軸61,62に沿って摺動可能に支持されてお
り、光学ピックアップ56は、この送りベース60と共
にピックアップ用の開口部23内を光磁気ディスク3の
内外周に亘って移動可能となっている。
【0053】また、ピックアップ送り機構59は、一対
のガイド軸61,62に沿って移動可能に支持された送
りベース60を光磁気ディスク3の径方向に変位駆動す
るための駆動機構として、主軸61と並行して配置され
た送りネジ66と、この送りネジ66を回転駆動する駆
動モータ67と、送りネジ66に係合され、駆動モータ
67の回転駆動により当該送りネジ66の軸方向に移動
されるラックバネ68とを有している。
【0054】送りネジ66は、駆動モータ67の駆動軸
と一体に形成されており、その外周面には、螺旋状のス
クリューネジ部66aが形成されている。駆動モータ6
7は、いわゆるステッピングモータであり、駆動パルス
に応じて送りネジ66の回転を駆動制御する。そして、
これらは、ベース16の主面部16aにネジ止め等によ
り取り付けられたブラケット69により支持されてい
る。このブラケット69は、両端部が同一方向に直角に
折り曲げられた平板部材からなり、一端に送りネジ66
を貫通させた状態で駆動モータ67がネジ止め等により
取り付けられ、他端に設けられた軸受に送りネジ66の
先端部が軸支されることにより、送りネジ66を回転可
能に支持している。
【0055】ラックバネ68は、図7及び図8に示すよ
うに、例えばリン青銅、ステンレス等の金属材料やプラ
スチック材料等の弾性変位可能な部材からなり、送りベ
ース60に固定される固定部70と、送りネジ66の軸
方向と略直交する方向に延長して形成された支持片71
と、固定部70と支持片71の基端部とを連結する一対
の連結片72,72とを有している。
【0056】固定部70は、支持片71及び一対の連結
片72,72を送りネジ66側に突出させながら、送り
ベース60の光磁気ディスク3と対向する面とは反対側
の主面にネジ止め等により取り付けられている。
【0057】支持片71は、基端部が一対の連結片7
2,72を介して固定部70と連結されており、この基
端部から送りネジ66の軸方向と略直交する方向に延長
して形成されている。また、この支持片71の先端部に
は、送りネジ66のスクリューネジ部66aと係合され
るラック部73が一体に形成されている。
【0058】一対の連結片72,72は、固定部70側
から送りベース60の主面と離間する方向に段差状に折
り曲げられ、送りネジ66側に延長された一対の水平部
72a,72aと、これら一対の水平部72a,72a
から互いに近接しながら送りベース60側に延長され、
送りネジ66に向かって折り曲げられた一対の傾斜部7
2b,72bと、これら一対の傾斜部72b,72bを
連結すると共に、送りネジ66の軸方向と平行な連結部
72cとを有し、この連結部72cの間から上述した支
持片71が送りネジ66側に延長されて形成されてい
る。
【0059】したがって、ラックバネ68は、このよう
な形状により生じる弾性力によって、送りネジ66を押
圧しながら、ラック部73がスクリューネジ部66aと
係合されている。そして、このピックアップ送り機構5
9は、送りネジ66を駆動モータ67により回転駆動し
ながら、スクリューネジ部66aとラック部73との噛
合によりラックバネ68を送りネジ66の軸方向に変位
させる。これにより、光学ピックアップ56が送りベー
ス60と共に一対のガイド軸61,62に沿った方向、
すなわち光磁気ディスク3の径方向に送り動作される。
【0060】ところで、このピックアップ送り機構59
では、ラックバネ68の支持片71が送りネジ66と略
直交する方向に延長して形成されていることから、送り
ネジ66からラックバネ68を介して光学ピックアップ
56に伝わる駆動モータ67の振動のうち、送りネジ6
6のラジアル方向の振動成分に加えて、送りネジ66の
スラスト方向の振動成分をラックバネ68に効率よく吸
収させることが可能である。
【0061】したがって、このピックアップ送り機構5
9では、駆動モータ67からの振動が送りネジ66から
ラックバネ68を介して光学ピックアップ56に伝わる
のを抑制することが可能であり、この光学ピックアップ
56を光磁気ディスク3の径方向に適切に送り動作させ
ることが可能である。
【0062】また、記録再生機構は、図2に示すよう
に、記録時に、ディスクカートリッジ2の記録再生用の
開口部5から外方に臨む光磁気ディスク3の他主面に対
して外部磁界を印加する磁気ヘッド77aを有してい
る。
【0063】この磁気ヘッド77aは、光磁気ディスク
3を介して光学ピックアップ56の対物レンズ57と対
向配置されるように、ヘッド取付アーム77の先端部に
取り付けられている。このヘッド取付アーム77は、弾
性変位可能な部材からなり、磁気ヘッド77aをカート
リッジホルダ15のヘッド用の開口部18を通して光磁
気ディスク3側へと付勢している。また、磁気ヘッド7
7aは、記録再生機構を構成する光学ピックアップ56
と同期して光磁気ディスク3の径方向に送り動作される
ように、ヘッド取付アーム77の基端部が略コ字状の連
結部材78を介して送りベース60に支持されている。
【0064】また、この磁気ヘッド77aは、ヘッド昇
降機構により光磁気ディスクに対して接離可能な方向に
昇降操作される。このヘッド昇降機構は、カートリッジ
ホルダ15の主面部15aにスライド可能に支持された
カムレバー79と、このカムレバー79がスライドする
ことによりヘッド取付アーム77の先端部に取り付けら
れた磁気ヘッド77aを昇降操作するヘッド昇降板80
とを有している。
【0065】カムレバー79は、板金等の平板部材から
なり、そのディスクカートリッジ2の挿脱方向の両端部
には、一対のガイド孔81(一部図示せず。)が前後方
向に亘って形成されている。一方、カートリッジホルダ
15の主面部15aには、一対の頭付ガイドピン82が
これら一対のガイド孔81に挿通された状態で取り付け
られている。したがって、このカムレバー79は、一対
のガイド孔81内を一対の頭付ガイドピン82が相対的
に移動することによって、ディスクカートリッジ2の挿
脱方向にスライド可能に支持されている。
【0066】また、このカムレバー79は、一対のガイ
ド孔81の間からヘッド昇降板80に向かって延長して
形成された第1のカム脚79aの先端部に、ヘッド昇降
板80と摺接されるカム部83を有している。このカム
部83は、第1のカム脚79aの先端部を折り曲げるこ
とにより形成されており、ヘッド昇降板80と摺接され
る面がディスクカートリッジ2の挿入方向に向かって立
ち上がる傾斜面83aとなっている。
【0067】また、このカムレバー79は、第1のカム
脚79aとは反対側からカートリッジホルダ15の一方
の側面部15bに沿って折り曲げられ、ディスクカート
リッジの挿入方向に向かって傾斜しながら、ベース16
の主面部16aに向かって延長して形成された第2のカ
ム脚79bを有している。
【0068】ヘッド昇降板80は、カートリッジホルダ
15のヘッド用の開口部18に臨む位置に配置されてお
り、そのヘッド取付アーム77と略直交する側の両端部
には、一対の支持アーム84がディスクカートリッジ2
の挿入方向に向かって突出形成されている。一方、カー
トリッジホルダ15の主面部15aには、これら一対の
支持アーム84の先端部を支軸85を介して回動可能に
支持する一対の支持部86が設けられている。したがっ
て、このヘッド昇降板80は、ヘッド取付アーム77の
基端部側を光磁気ディスク3の内外周に亘って摺接可能
に支持すると共に、光磁気ディスク3に対して近接離間
する方向に揺動可能となっている。
【0069】また、カートリッジホルダ15の主面部1
5aには、このヘッド昇降板80を光磁気ディスク3と
近接する方向に付勢する弾性変位片87が形成されてい
る。この弾性変位片87は、その周囲が打ち抜かれるこ
とによって、カートリッジホルダ15の主面部15aと
一体に形成されており、その先端部がヘッド昇降板80
と当接されることによって、このヘッド昇降板80を光
磁気ディスク3と近接する方向に付勢している。
【0070】また、ヘッド昇降板80のヘッド取付アー
ム77と略直交する側の両端部には、カートリッジホル
ダ15の主面部15aと当接される一対の当接片88が
突出形成されており、これら一対の当接片88は、ヘッ
ド昇降板80の光磁気ディスク3と近接する方向への移
動を規制している。
【0071】また、ヘッド取付アーム77の基板部を支
持する連結部材78には、このヘッド昇降板80による
ヘッド取付アーム77の光磁気ディスク3から離間する
方向への移動を規制するヘッド規制アーム89が、ヘッ
ド取付アーム77の光磁気ディスク3と対向する面とは
反対側の面に沿うように取り付けられている。
【0072】また、このヘッド昇降板80には、上述し
たカムレバー79のカム部83と摺接されるカム片90
が突出形成されており、このカム片90は、カムレバー
79がディスクカートリッジ2の挿脱方向にスライドさ
れることによって、カム部83の傾斜面83aと摺接す
るようになされている。
【0073】また、ベース16の主面部16aには、図
4に示すように、ディスクカートリッジと対向する面と
は反対側の面に位置して、上述したカムレバー79をデ
ィスクカートリッジ2の挿脱方向にスライドさせる第1
のスライドレバー91と、この第1のスライドレバー9
1をディスクカートリッジ2の排出方向へと付勢する第
4の引張りコイルバネ92と、この第4の引張りコイル
バネ92の付勢に抗して第1のスライドレバー91をデ
ィスクカートリッジ2の挿入方向へとスライドさせる第
2のスライドレバー93と、第1のスライドレバー91
と第2のスライドレバー93とのスライド方向を互いに
逆向きとする変換レバー94とが設けられている。
【0074】第1のスライドレバー91は、長尺状の平
板部材からなり、ベース16の一方の側板部16b側の
側縁部に沿って配置されると共に、その長手方向の両端
部には、一対のガイド孔95が前後方向に亘ってそれぞ
れ形成されている。一方、ベース16の主面部16aに
は、一対の頭付ガイドピン96がこれら一対のガイド孔
95に挿通された状態で取り付けられている。したがっ
て、第1のスライドレバー91は、一対の頭付ガイドピ
ン96が一対のガイド孔95内を相対的に移動すること
によって、ディスクカートリッジ2の挿脱方向にスライ
ド可能に支持されている。また、第1のスライドレバー
91には、上述したカムレバー79の第2のカム脚79
bが挿通される挿通孔97が形成されている。
【0075】第4の引張りコイルバネ92は、一端が第
1のスライドレバー91に突出形成された掛止片98に
掛止されると共に、他端がベース16の主面部16aに
突出形成された掛止片99に掛止されることによって、
第1のスライドレバー91をディスクカートリッジ2の
排出方向へと付勢している。
【0076】第2のスライドレバー93は、長尺状の平
板部材からなり、第1のスライドレバー91と並行して
配置されると共に、その長手方向の両端部には、一対の
ガイド孔100が前後方向に亘って形成されている。一
方、ベース16の主面部16aには、一対の頭付ガイド
ピン101がこれら一対のガイド孔100に挿通された
状態で取り付けられている。したがって、この第2のス
ライドレバー93は、一対の頭付ガイドピン101が一
対のガイド孔100内を相対的に移動することによっ
て、ディスクカートリッジ2の挿脱方向にスライド可能
に支持されている。
【0077】変換レバー94は、一端と他端との間がベ
ース16の主面部16aに設けられた支軸102を介し
て回動可能に支持されており、その両端部には、第1の
スライドレバー91及び第2のスライドレバー93と係
合される第1の係合突部103a及び第2の係合突部1
03bがベース16に向かって突出形成されている。一
方、第1のスライドレバー91及び第2のスライドレバ
ー93には、前面側のガイド孔95,100の近傍に位
置して、これら第1の係合突部103a及び第2の係合
突部103bと係合される第1の係合孔104a及び第
2の係合孔104bが形成されている。したがって、変
換レバー94は、支軸102を中心に回動されることに
よって、第1のスライドレバー91と第2のスライドレ
バー93とを互いに逆向きにスライドさせることが可能
となっている。
【0078】また、第2のスライドレバー93には、前
面側のガイド孔100の近傍に設けられた支軸105を
介して作動レバー106が回動可能に支持されている。
この作動レバー106は、第2のスライドレバー93を
ディスクカートリッジ2の挿入方向にスライドさせるた
めのものであり、基端部から第2のスライドレバー93
に沿って延長して形成されると共に、中間部が第2のス
ライドレバー93と直交する方向に折り曲げられること
によって、先端部がベース16の一方側板部16b側に
向かって延長して形成された略L字形状を有している。
この作動レバー106の中間部には、支軸105を中心
に円弧を描くガイド孔107が形成されている。一方、
第2のスライドレバー93には、このガイド孔107に
係合される係合突部108が突出形成されている。した
がって、この作動レバー106は、係合突部108がガ
イド孔107内を相対的に移動することによって、支軸
105を中心に回動される角度範囲が規制されている。
【0079】また、この作動レバー106の基端部に
は、第5の引張りコイルバネ109の一端が掛止される
掛止片110が先端部とは逆向きに突出形成されてお
り、この第5の引張りコイルバネ109の他端が第2の
スライドレバー93から作動レバー106の先端部とは
逆向きに延長して形成された掛止片111に掛止されて
いる。したがって、第5の引張りコイルバネ109は、
作動レバー106を回動方向の一方側へと付勢してい
る。このとき、作動レバー106は、係合突部108が
ガイド孔107の一端と当接されると共に、先端部が第
2のスライドレバー93に突出形成された規制片112
と当接される。これにより、この第5の引張りコイルバ
ネ109に付勢された作動レバー106の一の方向への
回動が規制される。
【0080】また、この作動レバー106の先端部に
は、ベース16の主面部16aに軸支された駆動ギヤ1
13の押圧突部113aと当接されるカム片114が突
出形成されている。このカム片114は、駆動ギヤ11
3が一の方向に回転することによって、この駆動ギヤ1
13の押圧突部113aに押圧される平坦状の第1の被
押圧縁114aと、駆動ギヤ113が他の方向に回転す
ることによって、この駆動ギヤ113の押圧突部113
aに押圧されるテーパー状の第2の被押圧縁114bと
を有している。
【0081】駆動ギヤ113は、ベース16と対向する
主面に、上述した作動レバー106のカム片114と当
接される押圧突部113aを有している。この駆動ギヤ
113は、ベース16の主面部16aに設けられた駆動
モータ115により回転駆動される。また、この駆動ギ
ヤ113と駆動モータ115との間には、駆動モータ1
15から駆動ギヤ113に伝達される駆動力を調節する
ために、互いに噛合された複数のギヤや駆動モータ11
5の駆動軸に取り付けられたウォームギヤからなるギヤ
群116が配設されている。
【0082】駆動ギヤ113は、駆動モータ115によ
り一の方向に回転されると、押圧突部113aがカム片
114の第1の被押圧縁114aを押圧し、作動レバー
106を第2のスライドレバー93と共にディスクカー
トリッジ2の挿入方向へとスライドさせる。また、ベー
ス16の主面部16aには、第2のスライドレバー93
がディスクカートリッジ2の挿入方向にスライドされた
ときに、上述した第2のスライドレバー93の規制片1
12と当接することによって、この第2のスライドレバ
ー93の挿入方向への移動を規制する規制縁117が設
けられている。
【0083】一方、駆動ギヤ113は、駆動モータ11
5により他の方向に回転されると、押圧突部113aが
カム片114の第2の被押圧縁114bを押圧し、第5
の引張りコイルバネ109の付勢力に抗して作動レバー
106を他の方向へと回動させる。また、上述したスラ
イドレバー32には、他の方向に回転される駆動ギヤ1
13の押圧突部113aにより押圧される被押圧片11
8が突出形成されている。スライドレバー32は、この
被押圧片118が駆動ギヤ113の押圧突部113aに
押圧されることによって、ディスクカートリッジ2の排
出方向へとスライドされる。
【0084】以上のように構成されるディスク記録再生
装置1では、先ず、ディスクカートリッジ2が外筐11
の開口部11aを通してカートリッジホルダ15内に挿
入されると、このディスクカートリッジ2がイジェクト
レバー34の当接片46を押圧しながら、第3の引張り
コイルバネ35の付勢に抗してイジェクトレバー34を
矢印R方向に回動させる。そして、ディスクカートリ
ッジ2がカートリッジホルダ16に保持される位置まで
挿入されたとき、ホルダ操作部材17の被係止片49に
対するイジェクトレバー34の他端34bの係止状態が
解除される。すると、第1の引張りコイルバネ31に付
勢されたホルダ操作部材17がディスクカートリッジ2
の挿入方向にスライドしながら、カートリッジホルダ1
5をディスクカートリッジ2と共にベース16の主面部
16a側へと下降させる。これにより、カートリッジホ
ルダ15に保持されたディスクカートリッジ2が挿脱位
置から装着位置へと移動される。
【0085】このとき、ディスクカートリッジ2は、シ
ャッタ開閉機構によりシャッタ部材5がカートリッジ本
体2cの前面に沿ってスライドされ、記録再生用の開口
部5を開放する。そして、この開放する方向にスライド
されたシャッタ部材6は、ベース16の主面部16aに
設けられた板バネ24により保持される。また、ディス
クカートリッジ2は、下ハーフ2bに設けられた位置決
め凹部に位置決め突部22が係合されることによって、
ベース16の主面部16a上に位置決め固定される。ま
た、ディスクカートリッジ2に収納された光磁気ディス
ク3は、チャッキングプレート4がマグネット55に磁
気吸引されることによって、ディスクテーブル54に装
着される。
【0086】これにより、ディスク記録再生装置1で
は、ディスクカートリッジ2に収納された光磁気ディス
ク3に対して記録再生が可能な状態となる。
【0087】次に、この状態から操作ボタン13を操作
することによって、再生時には、スピンドルモータ53
がディスクテーブル54に装着された光磁気ディスク3
を回転駆動する。そして、光学ピックアップ56がピッ
クアップ送り機構59により光磁気ディスク3の径方向
に送り動作されながら、ディスクカートリッジ2の記録
再生用の開口部5から外方に臨む光磁気ディスク3の一
主面に対して、レーザー光を照射しながら、情報信号の
再生が行われる。
【0088】一方、記録時には、ヘッド昇降機構が磁気
ヘッド77aを降下させて、ディスクカートリッジ2の
記録再生用の開口部5から外方に臨む光磁気ディスク3
の他主面に対して磁気ヘッド77aを接触又は近接した
状態とする。
【0089】具体的に、ヘッド昇降機構では、駆動モー
タ115が駆動ギヤ113を一の方向に回転駆動するこ
とによって、この駆動ギヤ113の押圧突部113aが
カム片114の第1の被押圧縁114aを押圧し、作動
レバー106を第2のスライドレバー93と共にディス
クカートリッジ2の排出方向へとスライドさせる。これ
に伴って、変換レバー94が回動され、第1のスライド
レバー91が第4の引張りコイルバネ92の付勢に抗し
てディスクカートリッジ2の挿入方向へとスライドされ
る。また、第1のスライドレバー91の挿通孔97に第
2のカム脚79bが挿通されたカムレバー79が、この
第1のスライドレバー91と共にディスクカートリッジ
2の挿入方向へとスライドされる。このとき、ヘッド昇
降板80のカム片90は、カムレバー79のカム部83
と摺接され、このカム部83の傾斜面部83aに沿って
下方へと移動する。これに伴って、ヘッド昇降板80が
下降し、ヘッド取付アーム77の先端部に取り付けられ
た磁気ヘッド77aがヘッド用の開口部18を通して光
磁気ディスク3と近接する方向に下降する。これによ
り、磁気ヘッド77aがディスクカートリッジ2の記録
再生用の開口部5から外方に臨む光磁気ディスクに対し
て接触又は近接した状態となる。
【0090】そして、この状態から、光磁気ディスク3
を介して互いに対向配置された光学ピックアップ56及
び磁気ヘッド77aが、ピックアップ送り機構59によ
り光磁気ディスク3の径方向に送り動作されながら、光
ピックアップ56が記録再生用の開口部5から外方に臨
む光磁気ディスク3の一主面に対してレーザー光を照射
すると共に、磁気ヘッド77aが記録再生の開口部5か
ら外方に臨む光磁気ディスク3の他主面に対して外部磁
界を印加することによって、情報信号の記録が行われ
る。
【0091】また、ヘッド昇降機構は、記録動作が終了
すると、上述した動作とは逆の動作、すなわち駆動モー
タ115が駆動ギヤ113を他の方向に回転駆動するこ
とによって、ヘッド取付アーム77の先端部に取り付け
られた磁気ヘッド77aを上昇させ、再び元の位置へと
戻す。
【0092】ところで、このような光学ピックアップ5
6による記録再生動作が行われるときには、駆動モータ
67の振動が送りネジ66からラックバネ68を介して
光学ピックアップ56に伝わると、光磁気ディスク3に
対する情報信号の記録再生が困難となってしまう。特
に、電力消費の抑制を図るため、駆動モータ67として
ステッピングモータを用いた場合には、送りネジ66か
らラックバネ68を介して光学ピックアップ56に伝わ
る駆動モータ67の振動のうち、送りネジ66のラジア
ル方向の振動成分よりも、送りネジ66のスラスト方向
の振動成分が大部分を占めるため、この送りネジ66の
スラスト方向の振動成分を抑制することが重要となる。
【0093】そこで、本発明を適用したピックアップ送
り機構59では、上述したように、ラックバネ68の支
持片71が送りネジ66と略直交する方向に延長して形
成されている。この場合、送りネジ66からラックバネ
68を介して光学ピックアップ56に伝わる駆動モータ
67の振動のうち、送りネジ66のラジアル方向の振動
成分に加えて、送りネジ66のスラスト方向の振動成分
をラックバネ68に効率よく吸収させることができる。
【0094】これにより、ピックアップ送り機構59で
は、駆動モータ67からの振動がラックバネ68を介し
て光学ピックアップ56に伝わるのを抑制することが可
能であり、この光学ピックアップ56を光磁気ディスク
3の内外周に亘って適切に送り動作させることが可能で
ある。したがって、このディスク記録再生装置1では、
光学ピックアップ56に伝わる振動を抑制し、光学ピッ
クアップ56を光磁気ディスク3の径方向に適切に送り
動作させることが可能なことから、光磁気ディスク3に
対する情報信号の記録再生を適切に行うことが可能であ
る。
【0095】次に、ディスクカートリッジ2を外筐11
の開口部11aから排出させる際には、操作ボタンを操
作することによって、駆動ギヤ113が駆動モータ11
5により他の方向に回転駆動される。すると、この駆動
ギヤ113の押圧突部113aがスライドレバー32の
被押圧片118を押圧し、スライドレバー32を第2の
引張りコイルバネ33の付勢に抗してディスクカートリ
ッジ2の排出方向へとスライドさせる。これに伴って、
スライドレバー32の第1及び第2の押圧片40a,4
0bがホルダ操作部材17の被押圧片41を押圧しなが
ら、このホルダ操作部材17をディスクカートリッジ2
の排出方向にスライドさせる。これにより、カートリッ
ジホルダ15がディスクカートリッジ2と共に上昇す
る。そして、カートリッジホルダ15が装着位置から挿
脱位置へと移動されたときに、ホルダ操作部材17の一
方の側縁部17bにローラ50を介して摺接していたイ
ジェクトレバー34が第3の引張りコイルバネ35に付
勢されて、矢印R方向に勢いよく回動する。すると、
イジェクトレバー34の当接片46がカートリッジホル
ダ15に保持されたディスクカートリッジ2を押圧しな
がら、このディスクカートリッジ2を外筐11の開口部
11aから外部へと排出させる。また、矢印R 方向に
回動されたイジェクトレバー34は、他端34bがホル
ダ操作部材17の被係止片49と当接されることによっ
て、第1の引張りコイルバネ31に付勢されたホルダ操
作部材17がディスクカートリッジ2の挿入方向に移動
するのを係止する。
【0096】これにより、カートリッジホルダ15に保
持されたディスクカートリッジ2を装着位置から挿脱位
置へと移動させ、外筐11の開口部11aから外部へと
排出させることができる。
【0097】また、駆動モータ115が駆動ギヤ113
を他の方向に更に回転駆動することによって、駆動ギヤ
113の押圧突部113aとスライドレバー32の被押
圧片118との係合が解除され、スライドレバー32が
第2の引張りコイルバネ33の付勢によりディスクカー
トリッジの挿入方向側の端部へと再び戻される。
【0098】また、駆動ギヤ113の押圧突部113a
がカム片114の第2の被押圧縁114bを押圧するこ
とによって、第5の引張りコイルバネ109の付勢力に
抗して作動レバー106が他の方向へと回動される。そ
して、駆動モータ115が駆動ギヤ113を他の方向に
更に回転駆動することによって、駆動ギヤ113の押圧
突部113aとカム片114の第2の被押圧縁114b
との係合が解除され、作動レバー106が第5の引張り
コイルバネ109の付勢力により回動方向の一方側へと
再び戻される。これにより、ディスク記録再生装置1で
は、再びディスクカートリッジ2が装置本体10に装填
される前の状態へと戻される。
【0099】なお、このディスク記録再生装置1では、
スライドレバー32をディスクカートリッジ2の排出方
向に強制的にスライドさせることによって、カートリッ
ジホルダ15に保持されたディスクカートリッジ2を装
着位置から挿脱位置へと移動させ、外筐11の開口部1
1aから外部へと排出させることも可能である。
【0100】上述したように、本発明を適用したピック
アップ送り機構59では、ラックバネ68の支持片71
が送りネジ66と略直交する方向に延長して形成されて
いることから、送りネジ66からラックバネ68を介し
て光学ピックアップ56に伝わる駆動モータ67の振動
のうち、送りネジ66のラジアル方向の振動成分に加え
て、送りネジ66のスラスト方向の振動成分をラックバ
ネ68に効率よく吸収させることが可能である。したが
って、本発明を適用したピックアップ送り機構59で
は、光学ピックアップ56に伝わる振動を抑制し、光磁
気ディスク3に対する情報信号の記録再生を適切に行う
ことが可能である。
【0101】これに対して、上述した図14に示す従来
のピックアップ送り機構では、ラックバネ205の支持
片205bが送りネジ203の軸方向に沿って延長して
形成されている。この場合、送りネジ203からラック
バネ205を介して光学ピックアップ200に伝わる駆
動モータ204の振動のうち、送りネジ66のスラスト
方向の振動成分をラックバネ68を介して光学ピックア
ップ200にそのまま伝えてしまうことになる。したが
って、従来のピックアップ送り機構では、光学ピックア
ップ200が光学ディスクに記録された信号を正確に読
み取ることができずに、トラッキングエラー等を発生さ
せてしまうことがある。
【0102】また、本発明は、上述した図7及び図8に
示すラックバネ68の形状に必ずしも限定されるもので
はなく、例えば図9及び図10に示すラックバネ74の
ように、送りベース60に固定される固定部74aと、
この固定部74aから送りネジ66の軸方向と略直交す
る方向に延長して形成された支持片74bと、この支持
片74bの先端部に、送りネジ66のスクリューネジ部
66aと係合されるラック部74cとを有する構成であ
ってよい。すなわち、本発明は、一端が光学ピックアッ
プに取り付けられ、他端が送りネジの軸方向と略直交す
る方向に延長して形成された支持片の先端部に、送りネ
ジと係合されるラック部が設けられた構成であれば、上
述したピックアップ送り機構59に搭載されたラックバ
ネ68と同様に、駆動モータ67からの振動がラックバ
ネを介して光学ピックアップ56に伝わるのを抑制する
ことが可能である。
【0103】ここで、上述した図7、図9及び図16に
示す各ラックバネ68,74,205を用いた場合の駆
動モータから光学ピックアップに伝わる振動の影響につ
いて調べた。
【0104】具体的には、駆動モータとしてステッピン
グモータを用い、このステッピングモータに発生する振
動が送りネジから各ラックバネ68,74,205を介
して光学ピックアップに伝わることによるフォーカスエ
ラー信号(FE)及びトラッキングエラー信号(TE)
への影響について測定を行った。
【0105】これら各ラックバネ68,74,205を
用いた場合の測定結果を図11、図12及び図13にそ
れぞれ示す。なお、図11は、図7に示すラックバネ6
8を用いた場合、図12は、図9に示すラックバネ74
を用いた場合、図13は、図16に示すラックバネ20
5を用いた場合であり、各測定結果は、上から順に、フ
ォーカスエラー信号(FE)、トラッキングエラー信号
(TE)、ステッピングモータに供給される駆動パルス
の波形を示す。
【0106】図13に示す測定結果から、従来のよう
に、支持片が送りネジの軸方向に沿って形成された図1
6に示すラックバネ205を用いた場合には、トラッキ
ングエラー信号に大きな振幅の乱れが多数発生している
ことがわかる。この場合、例えば光学ピックアップを細
かい送り量で高速に送り動作させなければならないとき
には、ステッピングモータから送りネジに与えられる加
速度が大きくなり、トラッキングエラーが発生しやすく
なってしまう。
【0107】これに対して、図11及び図12に示す測
定結果から、本発明のように、支持片が送りネジの軸方
向と略直交する方向に延長して形成された図7に示すラ
ックバネ68及び図9に示すラックバネ74を用いた場
合には、トラッキングエラー信号の振幅の乱れが小さく
安定していることがわかる。
【0108】したがって、本発明のように、ラックバネ
の支持片を送りネジと略直交する方向に延長して形成す
れば、送りネジからラックバネを介して光学ピックアッ
プに伝わる振動のうち、送りネジのラジアル方向の振動
成分に加えて、送りネジのスラスト方向の振動成分をラ
ックバネに効率よく吸収させることができ、このような
駆動モータからの振動が光学ピックアップに伝わるのを
抑制することができる。
【0109】特に、小型化及び低コスト化のため、電力
消費が少なく制御が容易な駆動モータとして、ステッピ
ングモータを用いた場合には、送りネジのスラスト方向
の振動成分が大部分を占めるため、例えばDVD(Degit
al Versatile Disk)等の高密度記録ディスクに記録され
た信号を正確に読み出すためには、この送りネジのスラ
スト方向の振動成分を抑制した方が効果が大きく、ま
た、光学ピックアップを細かい送り量で高速に送り動作
させなければならないときに大変有効である。
【0110】なお、本発明は、上述したディスクカート
リッジ2に収納された光磁気ディスク3に対して情報信
号の記録再生を行うディスク記録再生装置1に必ずしも
限定されるものではなく、光学ピックアップを光学ディ
スクの径方向に送り動作させるピックアップ送り機構を
備えた記録及び/又は再生装置に広く適用可能である。
また、このような記録及び/又は再生装置に使用される
光学ディスクとしては、上述した光磁気ディスク3の他
にも、音声信号や画像信号、プログラム等の情報信号が
予め記録された再生専用の光ディスクや、これらの情報
信号を1度だけ書き込むことが可能な追記型の光ディス
ク、これらの情報を繰り返し書き換えることが可能な書
換型の光ディスク等を挙げることができ、これら光ディ
スクがディスクカートリッジに回転可能に収納されたも
のであってもよい。
【0111】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、光学ピックアップに伝わる振動を抑制し、光学ピ
ックアップを光学ディスクの径方向に適切に送り動作さ
せることが可能なことから、光磁気ディスクに対する情
報信号の記録再生を適切に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスク記録再生装置の外観
を示す斜視図である。
【図2】上記ディスク記録再生装置の装置本体の構成を
示す斜視図である。
【図3】上記ディスク記録再生装置のベースの構成を示
す斜視図である。
【図4】上記ディスク記録再生装置のベースの構成を示
す平面図である。
【図5】本発明を適用したピックアップ送り機構の構成
を示す平面図である。
【図6】上記ピックアップ送り機構の構成を示す側面図
である。
【図7】上記ピックアップ送り機構を構成するラックバ
ネの一例を示す平面図である。
【図8】上記ピックアップ送り機構を構成するラックバ
ネの一例を示す側面図である。
【図9】上記ピックアップ送り機構を構成するラックバ
ネの他の例を示す平面図である。
【図10】上記ピックアップ送り機構を構成するラック
バネの他の例を示す側面図である。
【図11】図7に示すラックバネを用いた場合の駆動モ
ータから光学ピックアップに伝わる振動の影響について
測定した特性図である。
【図12】図9に示すラックバネを用いた場合の駆動モ
ータから光学ピックアップに伝わる振動の影響について
測定した特性図である。
【図13】図16に示すラックバネを用いた場合の駆動
モータから光学ピックアップに伝わる振動の影響につい
て測定した特性図である。
【図14】従来のピックアップ送り機構の構成を示す平
面図である。
【図15】上記従来のピックアップ送り機構の構成を示
す側面図である。
【図16】上記従来のピックアップ送り機構を構成する
ラックバネを示す平面図である。
【図17】上記従来のピックアップ送り機構を構成する
ラックバネを示す側面図である。
【図18】ステッピングモータに連続的に供給される駆
動パルスの波形図である。
【図19】ステッピングモータに断続的に供給される駆
動パルスの波形図である。
【符号の説明】
1 ディスク記録再生装置、2 ディスクカートリッ
ジ、3 光磁気ディスク、10 装置本体、15 カー
トリッジホルダ、16 ベース、17 ホルダ操作部
材、31 第1の引張りコイルバネ、32 スライドレ
バー、33 第2の引張りコイルバネ、34 イジェク
トレバー、35 第3の引張りコイルバネ、53 スピ
ンドルモータ、54 ディスクテーブル、56 光学ピ
ックアップ、59 ピックアップ送り機構(装置)、6
0 送りベース、61 一方のガイド軸(主軸)、62
他方のガイド軸(副軸)、66 送りネジ、66a
スクリューネジ部、67 駆動モータ、68 ラックバ
ネ、70 固定部、71 支持片、72 連結片、73
ラック部、74 他のラックバネ、74a 固定部、
74b 支持片、74c ラック部、77a 磁気ヘッ
ド、77 ヘッド取付アーム、79 カムレバー、80
ヘッド昇降板、91 第1のスライドレバー、92
第4の引張りコイルバネ、93 第2のスライドレバ
ー、94 変換レバー、106 作動レバー、109
第5の引張りコイルバネ、113 駆動ギヤ、115
駆動モータ、116 ギヤ群

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学ディスクに対して信号の記録及び/
    又は再生を行う光学ピックアップを光学ディスクの径方
    向に送り動作させるピックアップ送り装置において、 上記光学ピックアップを上記光学ディスクの径方向に移
    動可能に支持するガイド軸と、 上記ガイド軸と平行に配置された送りネジと、 上記送りネジを回転駆動する駆動モータと、 一端が上記光学ピックアップに取り付けられ、他端が上
    記送りネジと略直交する方向に延長して形成された支持
    片の先端部に、上記送りネジと係合されるラック部が設
    けられた弾性変位可能なラックバネとを備えることを特
    徴とするピックアップ送り装置。
  2. 【請求項2】 上記ラックバネは、上記支持片の基端部
    から延長して形成された一対の連結片を介して上記光学
    ピックアップに取り付けられていることを特徴とする請
    求項1記載のピックアップ送り装置。
  3. 【請求項3】 上記駆動モータは、ステッピングモータ
    であり、駆動パルスに応じて上記送りネジの回転を駆動
    制御することを特徴とする請求項1記載のピックアップ
    送り装置。
  4. 【請求項4】 光学ディスクを回転駆動するディスク回
    転駆動機構と、 上記ディスク回転駆動機構により回転駆動される光学デ
    ィスクに対して信号の記録及び/又は再生を行う光学ピ
    ックアップと、 上記光学ピックアップを上記光学ディスクの径方向に送
    り動作させるピックアップ送り機構とを備え、 上記ピックアップ送り機構は、上記光学ピックアップを
    上記光学ディスクの径方向に移動可能に支持するガイド
    軸と、当該ガイド軸と平行に配置された送りネジと、当
    該送りネジを回転駆動する駆動モータと、一端が上記光
    学ピックアップに取り付けられ、他端が当該送りネジと
    略直交する方向に延長して形成された支持片の先端部
    に、当該送りネジと係合されるラック部が設けられた弾
    性変位可能なラックバネとを有することを特徴とする記
    録及び/又は再生装置。
  5. 【請求項5】 上記ラックバネは、 上記支持片の基端
    部から延長して形成された一対の連結片を介して上記光
    学ピックアップに取り付けられていることを特徴とする
    請求項4記載の記録及び/又は再生装置。
  6. 【請求項6】 上記駆動モータは、ステッピングモータ
    であり、駆動パルスに応じて上記送りネジの回転を駆動
    制御することを特徴とする請求項4記載の記録及び/又
    は再生装置。
JP2002061009A 2002-03-06 2002-03-06 ピックアップ送り装置、並びに記録及び/又は再生装置 Withdrawn JP2003263848A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100555558B1 (ko) * 2004-02-21 2006-03-03 삼성전자주식회사 광디스크 드라이브의 광픽업 이송장치

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