JP2003263467A - 回路設計方法、リフロー炉運転方法、回路設計装置、基板設計装置および回路基板 - Google Patents

回路設計方法、リフロー炉運転方法、回路設計装置、基板設計装置および回路基板

Info

Publication number
JP2003263467A
JP2003263467A JP2002065017A JP2002065017A JP2003263467A JP 2003263467 A JP2003263467 A JP 2003263467A JP 2002065017 A JP2002065017 A JP 2002065017A JP 2002065017 A JP2002065017 A JP 2002065017A JP 2003263467 A JP2003263467 A JP 2003263467A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
board
component
circuit
heat capacity
inputting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002065017A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoo Aragaki
友穂 新垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002065017A priority Critical patent/JP2003263467A/ja
Publication of JP2003263467A publication Critical patent/JP2003263467A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路設計・基板設計の段階において基板に配
置される部品の各々の熱容量、部品の端子部に発生する
熱ひずみ量及び限界温度情報を考慮する。 【解決手段】 基板に配置される部品の各々の熱容量を
入力するステップS102と、前記基板中の個々の部品
の熱容量に基づいて基板全体の熱容量を算出しその算出
結果に基づいて回路設計するステップS103とを含
む。これにより、回路設計時に基板に配置される部品の
各々の熱容量を考慮することができる。例えば熱容量の
標準偏差を算出し、熱容量のばらつきを小さくするよう
に部品構成を選択することができる。その結果、半田付
け特性を向上させることができる。また、基板中の個々
の部品の熱容量と補正係数に基づいて基板全体の熱容量
を算出することで、熱容量情報を提供する部品メーカ間
で熱容量の定義が統一されていない場合でも、回路設計
時に精度良く部品の熱容量を考慮することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子部品を半田
付けするプリント基板(以下、「基板」という。)の回
路設計方法と、前記回路設計方法において作成したデー
タを入力し、リフロー炉の動作条件を決定するリフロー
炉運転方法と、前記回路設計方法を使用した回路設計装
置および基板設計装置と、回路設計方法及びリフロー炉
運転方法により設計または製造された回路基板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】環境意識の高揚により、産業廃棄物に含
まれる鉛廃棄物特にSnPb共晶半田(以下、「鉛半
田」という。)を使用した実装基板が社会問題となり、
電子機器製造メーカはSnAgCuなどの鉛を含まない
半田(以下、「鉛フリー半田」という。)を使用した実
装基板に切り替える作業を進めている。しかし、鉛フリ
ー半田は、SnAgCuなどの半田を使用するためリフ
ロー炉の温度設定が従来の約240℃から約260℃に
上昇すること、及び半田が溶融して電子部品を溶着する
ことができる許容温度範囲が約50から約20度に減少
することが知られており、この温度上昇による熱ダメー
ジと溶融不足に起因する溶着不良が基板性能に悪影響を
与えることが懸念される。鉛フリー化に伴うリフロー炉
の対応方法として、例えば特開2001−127422
に熱容量が異なる部品間の半田付け時における温度差を
小さくする方法が公開されている。
【0003】次に回路設計方法の全体工程について説明
する。図44に従来の回路設計方法に使用する装置及び
データ・ドキュメントを工程ごとに示す。回路設計の上
流工程から順に説明する。工程No.1は、仕様設計工
程である。仕様設計工程は、製品コンセプトを決定しハ
ードウエア仕様書・ソフトウエア仕様書を出力する。
【0004】工程No.2は、回路設計工程である。回
路設計工程は、回路設計装置を使用し製品コンセプトを
実現するための回路・部品及び部品端子間の接続状態を
決定し、回路図・部品リスト及びネットリストを出力す
る。ネットリストは、部品の端子間を接続する接続線の
リストである。
【0005】工程No.3は、機構設計工程である。機
構設計工程は、機構系CAD装置を使用し製品コンセプ
トを実現するための基板外形寸法及び取り付けビスの穴
等を決定し、基板外形図を出力する。
【0006】工程No.4は、基板設計工程である。基
板設計工程は、基板設計装置及びプロッターを使用し基
板の外形寸法の範囲内に要求される回路及びランド形状
を形成し部品を配置する。基板設計工程は、部品配置図
・部品配置リスト・パターン配線図及びメタルマスク図
面を出力する。部品配置図は、部品を基板上のどの位置
に配置するかを示す図である。部品配置リストは、部品
配置図上の部品の位置をXY座標、部品のZ軸上の回転
位置を角度により表記したリストである。パターン配線
は、部品端子間を接続するパターンが基板上のどの位置
を通過するかを示す図である。メタルマスク図面は、メ
タルマスクを作成するための図面である。メタルマスク
は、基板のランドにペースト状の半田を塗布するときに
使用するもので、メタルシートのランド部に相当する位
置に穴を明けた構成となっており、基板の上にメタルマ
スクを載せメタルマスクの上にペースト状の半田を塗布
する。メタルマスク図面は、メタルシートの穴の位置及
び形状を示す図面である。
【0007】工程No.5は、基板製造工程である。基
板製造工程は、複写機を使用し基板のパターン配線図を
銅はくを貼り付けた生基板に複写する。基板製造工程
は、現像エッチングマシンを使用し生基板の不要な銅は
くを除去することで基板上にパターンを形成する。基板
製造工程は、穴明機を使用し基板の所定の位置に取り付
け用のビス穴をあける。基板製造工程は、基板検査装置
を使用し基板が所定の機能を満足していることを確認し
基板製造検査成績書を出力する。
【0008】工程No.6は、部品実装工程である。部
品実装工程は、半田塗布機とメタルマスクを使用し基板
のランドにペースト状の半田を塗布する。半田塗布機が
基板の上にメタルマスクを載せ、ペースト状の半田をメ
タルマスク上に塗布することによりメタルマスクの穴を
通して半田がランド部だけに塗布される。部品実装工程
は、電子部品の端子部を挿入穴に挿入する方法であれば
部品挿入機、電子部品の端子部を基板表面に置く方法で
あれば部品実装機を使用する。部品実装工程は、リフロ
ー炉を使用し基板のランド部に塗布した半田を溶融させ
電子部品の端子部をランドにする溶着する。部品実装工
程は、冷却機を使用し基板を室温程度まで冷却する。部
品実装工程は、洗浄機を使用し基板上のごみや被覆材を
除去する。
【0009】工程No.7は、手付け工程である。手付
け工程は、部品実装工程で実装できなかった部品を半田
ごてを使用して溶着する。
【0010】工程No.8は、検査工程である。検査工
程は、実装基板検査装置を使用し基板及び部品が所定の
機能を満足していることを確認し実装基板検査成績書を
出力する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来、回路設計及び基
板設計において、基板性能を評価するための各種解析ツ
ールが市販されている。例えばIBISモデルによるV
CC、GND、ノイズ、伝送線路、クロストーク等の解
析が実施されており、設計段階で基板性能を評価しリア
ルタイムに改善していく作業工程を組んでいる。しか
し、鉛フリー化の活動は、始まったばかりであり十分な
解析ツールが提供されていない状況である。現在は、回
路設計・基板設計の段階まで踏み込んで対応しようとし
ても解析ツールなど十分な作業環境が整っていない段階
であり、回路設計・基板設計及びリフロー炉の運転など
は技術者個人の知識や経験に頼っている状態である。
【0012】電子部品の電極を半田ペーストの溶融によ
り接合するランド形状については、例えば特開平10−
200246により矩形形状のランドの4角にR部を設
けるなど、あるいは円形にすることにより電子部品の一
方の電極が浮いてしまう現象(以下、「ツームストン現
象」という。)を防止する方法が公開されている。しか
し、特開平10−200246は、比較的小型でかつ板
状電気部品を対象としており、パケージ形状も大型でピ
ン数も多いCBGAなどの電子部品に適用することが難
しかった。
【0013】しだかって、この発明の目的は、上記問題
点を解決するためになされたもので、第一の目的は回路
設計・基板設計の段階において基板に配置される部品の
各々の熱容量、部品の端子部に発生する熱ひずみ量及び
限界温度情報を考慮し、第二の目的は基板設計の段階に
おいて基板に配置される部品の端子部を半田付けするラ
ンドの形状を最適化し、半田ブリッジなどの不具合を防
止し、第三の目的は回路設計方法により作成した基板に
関するデータを利用して、リフロー炉の動作条件を決定
することができる回路設計方法、リフロー炉運転方法、
回路設計装置、基板設計装置および回路基板を提供する
ことである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の請求項1記載の回路設計方法は、基板に
配置される部品の各々の熱容量を入力するステップと、
前記基板中の個々の部品の熱容量に基づいて基板全体の
熱容量を算出しその算出結果に基づいて回路設計するス
テップとを含む。
【0015】このように、基板に配置される部品の各々
の熱容量を入力するステップと、基板中の個々の部品の
熱容量に基づいて基板全体の熱容量を算出しその算出結
果に基づいて回路設計するステップとを含むので、回路
設計時に基板に配置される部品の各々の熱容量を考慮す
ることができる。例えば熱容量の標準偏差を算出し、熱
容量のばらつきを小さくするように部品構成を選択する
ことができる。
【0016】請求項2記載の回路設計方法は、基板に配
置される部品の各々の熱容量を入力するステップと、前
記熱容量の補正係数を入力するステップと、前記基板中
の個々の部品の熱容量と補正係数に基づいて基板全体の
熱容量を算出しその算出結果に基づいて回路設計するス
テップとを含む。
【0017】このように、基板に配置される部品の各々
の熱容量を入力するステップと、熱容量の補正係数を入
力するステップと、基板中の個々の部品の熱容量と補正
係数に基づいて基板全体の熱容量を算出しその算出結果
に基づいて回路設計するステップとを含むので、請求項
1の作用効果に加えて、熱容量情報を提供する部品メー
カ間で熱容量の定義が統一されていない場合でも、回路
設計時に精度良く部品の熱容量を考慮することができ
る。
【0018】請求項3記載の回路設計方法は、基板に配
置される部品の各々の熱容量を入力するステップと、部
品を分割する数を入力するステップと、部品を分割する
数に基づいて個々の部位に分割して再度配置し、再度配
置した条件に基づいて基板全体の熱容量を算出しその算
出結果に基づいて回路設計するステップとを含む。
【0019】このように、基板に配置される部品の各々
の熱容量を入力するステップと、部品を分割する数を入
力するステップと、部品を分割する数に基づいて個々の
部位に分割して再度配置し、再度配置した条件に基づい
て基板全体の熱容量を算出しその算出結果に基づいて回
路設計するステップとを含むので、請求項1の作用効果
に加えて、ある特定の部品の熱容量が部品の体積に比例
して増加する場合、ある特定の部品を複数個の部位に分
割し個々の部位として再度配置し、再度配置した条件に
基づいて熱容量を考慮することができる。この結果、部
品を分割することで熱容量が部品の体積に比例する場
合、部品寸法による熱容量の差を小さくすることができ
る。なお、分割は、部品の寸法、面積、体積、熱容量、
重さ等により実施する方法が考えられる。
【0020】請求項4記載の回路設計方法は、基板に配
置される部品の各々の熱容量を入力するステップと、部
品の分割する数を入力するステップと、部品を分割する
数に基づいて個々の部位に分割するステップと、前記部
位毎に重み付けの値を入力するステップと、重み付けの
値を反映させて個々の部位を再度配置し、再度配置した
条件に基づいて基板全体の熱容量を算出しその算出結果
に基づいて回路設計するステップとを含む。
【0021】このように、基板に配置される部品の各々
の熱容量を入力するステップと、部品の分割する数を入
力するステップと、部品を分割する数に基づいて個々の
部位に分割するステップと、部位毎に重み付けの値を入
力するステップと、重み付けの値を反映させて個々の部
位を再度配置し、再度配置した条件に基づいて基板全体
の熱容量を算出しその算出結果に基づいて回路設計する
ステップとを含むので、ある特定の部品の熱容量が部品
の部位に依存して変化する場合に、ある特定の部品を複
数個の部位に分割し部位毎に重み付けの値を考慮して個
々の部位として再度配置し、再度配置した条件に基づい
て熱容量を考慮することができる。この結果、部品を分
割することで部品寸法による熱容量の差を小さくするこ
とができるとともに部品の部位に依存して熱容量が変化
する場合でも、熱容量を正しく考慮することができる。
なお、分割は、部品の寸法、面積、体積、熱容量、重さ
等により実施する方法が考えられる。
【0022】請求項5記載の回路設計方法は、基板に配
置される部品の各々の熱容量を入力するステップと、前
記基板を分割する数を入力するステップと、前記基板を
分割する数に基づいて個々の区分に分割し、前記基板中
の個々の部品の配置に基づいて基板全体の熱容量を区分
毎に算出しその算出結果に基づいて回路設計するステッ
プとを含む。
【0023】このように、基板に配置される部品の各々
の熱容量を入力するステップと、基板を分割する数を入
力するステップと、基板を分割する数に基づいて個々の
区分に分割し、基板中の個々の部品の配置に基づいて基
板全体の熱容量を区分毎に算出しその算出結果に基づい
て回路設計するステップとを含むので、請求項1の作用
効果に加えて、予め設定された数の区分に基板を分割
し、各区分単位の熱容量を比較することができる。な
お、分割は、基板の寸法、面積、体積、熱容量、加熱条
件、部品の重さ等により実施する方法が考えられる。
【0024】請求項6記載の回路設計方法は、請求項5
記載の回路設計方法において、部品が区分の境界線をま
たぐ位置にあるとき、前記境界線に従い部品を分割し
て、個々の区分に再度配置し、再度配置した条件に基づ
いて基板全体の熱容量を算出する。
【0025】このように、部品が区分の境界線をまたぐ
位置にあるとき、境界線に従い部品を分割して、個々の
区分に再度配置し、再度配置した条件に基づいて基板全
体の熱容量を算出するので、部品が予め設けられた区分
の境界線をまたぐ位置にある場合でも、熱容量を精度よ
く算出することができる。
【0026】請求項7記載の回路設計方法は、基板に配
置される部品の部位による熱の伝わり易さに関する指数
を入力するステップと、前記基板に配置される部品の部
位に基づいて温度プロファイルを算出しその算出結果に
基づいて回路設計するステップとを含む。
【0027】このように、基板に配置される部品の部位
による熱の伝わり易さに関する指数を入力するステップ
と、基板に配置される部品の部位に基づいて温度プロフ
ァイルを算出しその算出結果に基づいて回路設計するス
テップとを含むので、CBGA等の部品の端子部が端部
だけでなく部品下面にも配置されるタイプを溶着する場
合に、部品を予め設けられた部位に分割し部位毎に熱の
伝わり易さに関する指数を入力することにより、部品下
面など加熱し難い部位にある端子部の温度プロファイル
を算出することができる。熱の伝わり易さに関する指数
は、例えば実装するリフロー炉の温度Oroと、端子部
の日標温度Omokuと、基板を温度Oroのリフロー
炉に入れたとき到達する端子部の最高温度Omaxと、
基板をリフロー炉に入れてから端子部の温度が目標温度
に達するまでの時間t1と、端子部の温度が最高温度O
maxに達するまでの時間t2と、最高温度Omaxを
保持して端子部を溶着するのに必要な時間t3’と、実
際に最高温度Omaxを保持する時間t3と、基板をリ
フロー炉から出して端子部の温度が目標温度Omoku
に下がるまでの時間t4で表記する。最高温度Omax
を保持する時間t3は、最高温度Omaxを保持して端
子部を溶着するのに必要な時間t3’を参考にして、部
品下面など加熱し難い部位にある端子部を溶着するのに
十分な時間を確保するようにする。
【0028】請求項8記載の回路設計方法は、基板に配
置される部品の部位による熱の伝わり易さに関する指数
を入力するステップと、前記基板を分割する数を入力す
るステップと、前記基板を分割する数に基づいて個々の
区分に分割し、前記基板に配置される部品の部位と区分
に基づいて温度プロファイルを算出しその算出結果に基
づいて回路設計するステップとを含む。
【0029】このように、基板に配置される部品の部位
による熱の伝わり易さに関する指数を入力するステップ
と、基板を分割する数を入力するステップと、基板を分
割する数に基づいて個々の区分に分割し、基板に配置さ
れる部品の部位と区分に基づいて温度プロファイルを算
出しその算出結果に基づいて回路設計するステップとを
含むので、CBGA等の部品の端子部が端部だけでなく
部品下面にも配置されるタイプを溶着する場合に、部品
を予め設けられた部位に分割し部位毎に熱の伝わり易さ
に関する指数と基板を分割する数を入力することによ
り、部品が装着される基板上の位置を考慮して部品下面
など加熱し難い部位にある端子部の温度プロファイルを
算出することができる。基板に配置される部品の部位と
区分に基づく影響度は、例えばリフロー炉の温度Oro
と端子部の目標温度Omokuと端子部の最高温度Om
axを固定して、部位の中から代表部位を1個選択し、
その代表部位と比較した時の時間t1、時間t2及び時
間t4の差を係数として表記する。時間t3’は、基板
に配置される部品の部位と区分に基づく影響度は小さい
と思われるので代表部位と同じ値を使用する。時間t3
は、最高温度Omaxを保持して端子部を溶着するのに
必要な時間t3’を参考にして、基板中心部など加熱し
難い区分にある端子部を溶着するのに十分な時間を確保
するようにする。
【0030】請求項9記載の回路設計方法は、基板に配
置される部品の各々の寸法と熱膨張率を入力するステッ
プと、前記部品の弾性率を入力するステップと、前記基
板の熱膨張率と弾性率を入力するステップと、前記部品
の各々の熱膨張量を算出するステップと、前記基板の熱
膨張量を算出するステップと、前記部品の各々の熱膨張
量と前記部品の弾性率と前記基板の熱膨張量および弾性
率から前記部品に発生する熱ひずみ量を算出しその算出
結果に基づいて回路設計するステップとを含む。
【0031】このように、基板に配置される部品の各々
の寸法と熱膨張率を入力するステップと、部品の弾性率
を入力するステップと、基板の熱膨張率と弾性率を入力
するステップと、部品の各々の熱膨張量を算出するステ
ップと、基板の熱膨張量を算出するステップと、部品の
各々の熱膨張量と部品の弾性率と基板の熱膨張量および
弾性率から部品に発生する熱ひずみ量を算出しその算出
結果に基づいて回路設計するステップとを含むので、回
路設計時に部品の熱膨張量と部品の端子部の弾性率と基
板の熱膨張量及び弾性率から部品の端子部に発生する熱
ひずみ量を考慮することができる。鉛半田の凝固する温
度は約220℃であったが、鉛フリー半田の凝固する温
度は約240℃であり、凝固温度の上昇により部品の端
子部に発生する熱ひずみ量が増加することが予想され部
品の端子部のパターンはがれやクラックの一因となる可
能性があり、これらの不具合を未然に防止することがで
きる。
【0032】請求項10記載の回路設計方法は、請求項
9記載の回路設計方法において、熱ひずみ量を算出する
ステップは、予め設けられた部品寸法により算出あり、
なしを決定する。
【0033】このように、熱ひずみ量を算出するステッ
プは、予め設けられた部品寸法により算出あり、なしを
決定するので、熱ひずみ量の影響を受ける部品だけを選
択して熱ひずみ量を計算することができる。
【0034】請求項11記載の回路設計方法は、請求項
9記載の回路設計方法において、熱ひずみ量を算出する
ステップは、予め設けられた部品間の距離により算出あ
り、なしを決定する。
【0035】このように、熱ひずみ量を算出するステッ
プは、予め設けられた部品間の距離により算出あり、な
しを決定するので、熱ひずみ量の影響を受ける部品が近
接して配置された場合だけを選択して熱ひずみ量を計算
することができる。
【0036】請求項12記載の回路設計方法は、基板に
配置される部品の端子部を半田付けするランドの寸法を
入力するステップと、前記ランドのコーナ部の曲率を算
出しその算出結果に基づいて回路設計するステップとを
含む。
【0037】このように、基板に配置される部品の端子
部を半田付けするランドの寸法を入力するステップと、
ランドのコーナ部の曲率を算出しその算出結果に基づい
て回路設計するステップとを含むので、回路設計時にラ
ンドのコーナ部に曲率を持たせることで半田ブリッジ等
の発生を防止することができる。なお、ランドのコーナ
部に曲率を持たせる方法をメタルマスク図面及びメタル
マスクの製造工程において使用することで、基板上のラ
ンド及びランドに塗布されるペースト状の半田の形状に
もコーナ部に曲率を持たせることができる。
【0038】請求項13記載の回路設計方法は、請求項
12記載の回路設計方法において、ランドのコーナ部の
曲率を算出するステップは、予め設けられたランドの寸
法と基板に配置される部品の端子部の寸法との相関関係
によりR部あり、なしを決定する。
【0039】このように、ランドのコーナ部の曲率を算
出するステップは、予め設けられたランドの寸法と基板
に配置される部品の端子部の寸法との相関関係によりR
部あり、なしを決定するので、本当に必要な端子部だけ
を選択してランドのコーナ部に曲率を持たせることで半
田ブリッジの発生を防止することができる。なお、ラン
ドのコーナ部に曲率を持たせる方法をメタルマスク図面
及びメタルマスクの製造工程において使用することで本
当に必要な端子部のランドだけを選択して、ランドに塗
布されるペースト状の半田の形状にもコーナ部に曲率を
持たせることで半田ブリッジの発生を防止することがで
きる。
【0040】請求項14記載の回路設計方法は、基板に
配置される部品の各々の限界温度情報を入力するステッ
プと、前記基板中の個々の部品の限界温度情報に基づい
て基板の限界温度情報を算出しその算出結果に基づいて
回路設計するステップとを含む。
【0041】このように、基板に配置される部品の各々
の限界温度情報を入力するステップと、基板中の個々の
部品の限界温度情報に基づいて基板の限界温度情報を算
出しその算出結果に基づいて回路設計するステップとを
含むので、回路設計時に部品の限界温度を考慮すること
ができる。限界温度は、例えば基板に配置される部品を
一定時間高温にさらしたとき、熱ダメージにより部品機
能が損なわれる温度である。具体的には、基板に配置さ
れる部品を10分間高温にさらしたとき、0.1%以上
の部品が熱ダメージにより部品機能が損なわれるときの
温度である。
【0042】請求項15記載の回路設計方法は、請求項
14記載の回路設計方法において、基板に配置される部
品の各々の限界温度情報を温度と時間の相関値で入力す
る。
【0043】このように、基板に配置される部品の各々
の限界温度情報を温度と時間の相関値で入力するので、
リフロー炉の運転条件を決定する条件として温度と時間
の二つの条件で指定できる。また、リフロー炉の運転条
件を決定するとき温度優先または時間優先など優先順位
を決めることができる。
【0044】請求項16記載のリフロー炉運転方法、請
求項1から15記載の回路設計方法により作成した基板
が入れられるリフロー炉の運転を開始するステップと、
前記基板に関するデータを入力するステップと、前記基
板に関するデータに基づいてリフロー炉の動作条件を算
出しその算出結果に基づいてリフロー炉を運転するステ
ップとを含む。
【0045】このように、回路設計方法により作成した
基板が入れられるリフロー炉の運転を開始するステップ
と、基板に関するデータを入力するステップと、基板に
関するデータに基づいてリフロー炉の動作条件を算出し
その算出結果に基づいてリフロー炉を運転するステップ
とを含むので、回路設計方法により作成した基板に関す
るデータを取り込み、前記基板に関するデータに基づい
てリフロー炉の動作条件を算出することができる。例え
ば、基板に配置される部品の熱容量を考慮し、鉛フリー
半田が溶融し部品の端子部を溶着するに十分な熱容量を
供給できるようにリフロー炉の運転条件を決定すること
ができる。また、部品の下面一面に端子部が配置された
ICパッケージ等の熱の伝わり易さに関する指数により
リフロー炉の運転条件を決めることができる。また、端
子部に発生する熱ひずみ量を考慮して、リフロー炉の運
転条件を決めることができる。さらに、限界温度の低い
部品に熱ダメージを与えることなく実施できるか、リフ
ロー炉の温度を何度まで上げられるかを決めることがで
きる。
【0046】請求項17記載のリフロー炉運転方法は、
請求項1から15記載の回路設計方法により作成した基
板が入れられるリフロー炉の運転を開始するステップ
と、前記基板に関するデータを入力するステップと、リ
フロー炉による部品実装工程の後の手付け工程で手付け
される部品を、前記部品実装工程で実装される部品と区
別し、前記基板に関するデータから削除するステップ
と、前記基板に関するデータから手付け工程で手付けさ
れる部品のデータを排除した後のデータに基づいてリフ
ロー炉の動作条件を算出しその算出結果に基づいてリフ
ロー炉を運転するステップとを含む。
【0047】このように、回路設計方法により作成した
基板が入れられるリフロー炉の運転を開始するステップ
と、基板に関するデータを入力するステップと、リフロ
ー炉による部品実装工程の後の手付け工程で手付けされ
る部品を、部品実装工程で実装される部品と区別し、基
板に関するデータから削除するステップと、基板に関す
るデータから手付け工程で手付けされる部品のデータを
排除した後のデータに基づいてリフロー炉の動作条件を
算出しその算出結果に基づいてリフロー炉を運転するス
テップとを含むので、実際にリフロー炉による実装工程
で実装される部品だけを考慮することができる。部品調
達の影響により部品が入手できない場合など直前の現場
の運用条件に柔軟に対応できる。
【0048】請求項18記載のリフロー炉運転方法は、
請求項16または17記載のリフロー炉運転方法におい
て、基板に関するデータにリフロー炉の動作条件を算出
するステップは、基板に配置される部品の各々の限界温
度情報を温度と時間で入力し、リフロー炉の動作条件を
最適化する。
【0049】このように、基板に関するデータにリフロ
ー炉の動作条件を算出するステップは、基板に配置され
る部品の各々の限界温度情報を温度と時間で入力し、リ
フロー炉の動作条件を最適化するので、リフロー炉の動
作条件を温度優先、時間優先など業務にあわせて最適化
することができる。
【0050】請求項19記載のリフロー炉運転方法は、
請求項1から15記載の回路設計方法により作成した基
板が入れられるリフロー炉の運転を開始するステップ
と、前記基板に関するデータを入力し、それぞれの部品
に実装面を設定するステップと、前記実装面のうちはん
だ面のみのデータと部品面のみのデータに分類するステ
ップと、前記はんだ面のみのデータと部品面のみのデー
タに基づいてリフロー炉の動作条件とはんだ面と部品面
のどちらを先に実装したらよいかを算出するステップと
を含む。
【0051】このように、回路設計方法により作成した
基板が入れられるリフロー炉の運転を開始するステップ
と、基板に関するデータを入力し、それぞれの部品に実
装面を設定するステップと、実装面のうちはんだ面のみ
のデータと部品面のみのデータに分類するステップと、
はんだ面のみのデータと部品面のみのデータに基づいて
リフロー炉の動作条件とはんだ面と部品面のどちらを先
に実装したらよいかを算出するステップとを含むので、
基板の両面に部品を配置する場合にはんだ面と部品面の
二つに分割し、リフロー炉の動作条件を温度優先、時間
優先など業務にあわせて最適化することができる。
【0052】請求項20記載の回路設計装置は、請求項
14または15記載の回路設計方法を使用する。
【0053】このように、請求項14または15記載の
回路設計方法を使用するので、回路設計段階において、
基板に配置される部品の各々の限界温度情報を考慮した
設計を行なうことができる。例えば、基板に配置される
部品の限界温度を比較し、同じ仕様の部品があれば限界
温度の高い方を採用することができる。また、同じ仕様
で同じ限界温度である場合は、リフロー炉に入れられる
時間が長い方を採用することができる。
【0054】請求項21記載の回路設計装置は、請求項
14または15記載の回路設計方法を使用し、この回路
設計方法で作成したデータを外部機器に出力する。
【0055】このように、請求項14または15記載の
回路設計方法を使用し、この回路設計方法で作成したデ
ータを外部機器に出力するので、回路設計方法において
作成したデータを例えばリフロー炉に出力することがで
きる。
【0056】請求項22記載の基板設計装置は、請求項
1から15記載の回路設計方法のうち少なくとも一つを
使用する。
【0057】このように、請求項1から15記載の回路
設計方法のうち少なくとも一つを使用するので、基板設
計段階において、基板に配置される部品の各々の熱容
量、熱の伝わり易さに関する指数、端子部に発生する熱
ひずみ量、限界温度情報を考慮した設計を行なうことが
できる。例えば、基板に配置される部品の熱容量を比較
し、同じ仕様の部品があれば熱容量の低い方を採用する
ことができる。また、部品の下面一面に端子部が配置さ
れたICパッケージ等の熱の伝わり易さに関する指数に
よりリフロー炉の運転条件を考慮して部品の配置位置を
決めることができる。また、端子部に発生する熱ひずみ
量を考慮して、部品の寸法及び複数の部品の配置位置を
決めることができる。さらに、両面実装の場合は限界温
度の低い部品と高い部品の2グループに分け、限界温度
の低い部品を片面に集中させることで、1回目のリフロ
ー炉で限界温度の高い部品を実装し、2回目のリフロー
炉で限界温度の低い部品を実装することが可能となり、
限界温度の低い部品をリフロー炉に入れる時間を短縮す
ることができる。
【0058】請求項23記載の基板設計装置は、請求項
1から15記載の回路設計方法のうち少なくとも一つを
使用し、リフロー炉による部品実装工程の後の手付け工
程で手付けされる部品を、前記部品実装工程で実装され
る部品と区別し、評価の対象から排除する。
【0059】このように、請求項1から15記載の回路
設計方法のうち少なくとも一つを使用し、リフロー炉に
よる部品実装工程の後の手付け工程で手付けされる部品
を、部品実装工程で実装される部品と区別し、評価の対
象から排除するので、実際にリフロー炉による実装工程
で実装される部品だけを考慮することができる。
【0060】請求項24記載の基板設計装置は、請求項
1から15記載の回路設計方法のうち少なくとも一つを
使用し、この回路設計方法で作成したデータを外部機器
に出力する。
【0061】このように、請求項1から15記載の回路
設計方法のうち少なくとも一つを使用し、この回路設計
方法で作成したデータを外部機器に出力するので、回路
設計方法において作成したデータを例えばリフロー炉に
出力することができる。
【0062】請求項25記載の回路基板は、請求項1か
ら15記載の回路設計方法のうち少なくとも一つを使用
して設計された。
【0063】このように、請求項1から15記載の回路
設計方法のうち少なくとも一つを使用して設計されたの
で、回路設計段階及び基板設計段階において、基板に配
置される部品の各々の熱容量、熱の伝わり易さに関する
指数、端子部に発生する熱ひずみ量、限界温度情報を考
慮した設計を行なうことができる。
【0064】請求項26記載の回路基板は、請求項16
から19記載のリフロー炉運転方法のうち少なくとも一
つを使用して部品実装された。
【0065】このように、請求項16から19記載のリ
フロー炉運転方法のうち少なくとも一つを使用して部品
実装されたので、基板に配置される部品の各々の熱容
量、熱の伝わり易さに関する指数、端子部に発生する熱
ひずみ量、限界温度情報を考慮した上で実装される。
【0066】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施の形態を図
1および図2に基づいて説明する。図1はこの発明の第
1の実施の形態のフローチャート、図2(a)はこの発
明の第1の実施の形態の実装図面の平面図、(b)は部
品リストの説明図である。
【0067】この回路設計方法は、図2(a)の基板1
に配置される部品(C1,C2,C3,C4,C5,R
1,R2,R3,CN1,CN2,D1,D2,D3,
U1)の各々の熱容量を入力するステップと、基板1中
の個々の部品の熱容量に基づいて基板1全体の熱容量を
算出しその算出結果に基づいて回路設計するステップと
を含む。
【0068】図1において、S101は、回路設計を開
始するステップである。S102は、図2(a)に示す
基板1に配置される部品の各々の熱容量を入力するステ
ップである。図2(a)の実装図面に使用する部品毎に
熱容量の入力結果を図2(b)の部品リストに示す。熱
容量は、部品メーカの値を使用しても良いし、独自に測
定した値を入力しても良い。S103は、基板中の個々
の部品の熱容量に基づいて基板1の熱容量を算出するス
テップである。(数1)に計算式を示す。例えば熱容量
の標準偏差を算出し、熱容量のばらつきを小さくするよ
うに部品構成を選択することができる。S104は、回
路設計を終了するステップである。
【0069】
【数1】
【0070】この実施の形態によれば、回路設計時に基
板1に配置される部品の各々の熱容量を考慮することが
できる。
【0071】この発明の第2の実施の形態を図3および
図4に基づいて説明する。図3はこの発明の第2の実施
の形態のフローチャート、図4(a)はこの発明の第2
の実施の形態の実装図面の平面図、(b)は部品リスト
の説明図である。
【0072】この回路設計方法は、図4(a)に示す基
板1に配置される部品(C1,C2,C3,C4,C
5,R1,R2,R3,CN1,CN2,D1,D2,
D3,U1)の各々の熱容量を入力するステップと、熱
容量の補正係数を入力するステップと、基板1中の個々
の部品の熱容量と補正係数に基づいて基板1全体の熱容
量を算出しその算出結果に基づいて回路設計するステッ
プとを含む。
【0073】図3において、S201は、回路設計を開
始するステップである。S202は、基板1に配置され
る部品の各々の熱容量を入力するステップである。S2
03は、熱容量の補正係数を入力するステップである。
S204は、基板1中の個々の部品の熱容量と補正係数
に基づいて基板1全体の熱容量を算出するステップであ
る。この際、(補正前の熱容量×補正係数)=(補正後
の熱容量)により補正後の熱容量を算出する。図4
(a)の実装図面に使用する部品毎に補正後の熱容量の
算出結果を図4(b)の部品リストに示す。(数2)に
計算式を示す。例えば熱容量情報を提供する部品メーカ
間で熱容量の定義が統一されていない場合でも、回路設
計時に精度良く部品の熱容量を考慮することができる。
S205は、回路設計を終了するステップである。
【0074】
【数2】
【0075】この発明の第3の実施の形態を図5および
図6に基づいて説明する。図5はこの発明の第3の実施
の形態のフローチャート、図6(a)はこの発明の第3
の実施の形態の実装図面の平面図、(b)は部品リスト
の説明図である。
【0076】この回路設計方法は、図6(a)の基板1
に配置される部品(C1,C2,C3,C4,C5,R
1,R2,R3,CN1,CN2,D1,D2,D3,
U1)の各々の熱容量を入力するステップと、部品を分
割する数を入力するステップと、部品を分割する数に基
づいて個々の部位に分割して再度配置し、再度配置した
条件に基づいて基板1全体の熱容量を算出しその算出結
果に基づいて回路設計するステップとを含む。
【0077】図5において、S301は、回路設計を開
始するステップである。S302は、基板1に配置され
る部品の各々の熱容量を入力するステップである。S3
03は、部品を分割する数を入力するステップである。
S304は、部品を個々の部位として再度配置し再度配
置した条件に基づいて熱容量を算出するステップであ
る。図6(a)の実装図面に使用する部品毎に分割後の
熱容量の算出結果を図6(b)の部品リストに示す。
(数3)に計算式を示す。例えば寸法の大きいIC部品
(U1)を複数個の部位に分割し個々の部位として再度
配置し、再度配置した条件に基づいて熱容量を均等に配
分することができる。この結果、部品を分割することで
熱容量が部品の体積に比例する場合、部品寸法による熱
容量のばらつきを小さくすることができる。なお、本実
施の形態では面積を均等にする方法で分割しているが、
部品の寸法、体積、熱容量、重さ等により実施する方法
が考えられる。S305は、回路設計を終了するステッ
プである。
【0078】
【数3】
【0079】この実施の形態によれば、ある特定の部品
の熱容量が部品の体積に比例して増加する場合、ある特
定の部品を複数個の部位に分割し個々の部位として再度
配置し、再度配置した条件に基づいて熱容量を考慮する
ことができる。
【0080】この発明の第4の実施の形態を図7および
図8に基づいて説明する。図7はこの発明の第4の実施
の形態のフローチャート、図8(a)はこの発明の第4
の実施の形態の実装図面の平面図、(b)は部品リスト
の説明図である。
【0081】この回路設計方法は、図8(a)の基板1
に配置される部品(C1,C2,C3,C4,C5,R
1,R2,R3,CN1,CN2,D1,D2,D3,
U1)の各々の熱容量を入力するステップと、部品の分
割する数を入力するステップと、部品を分割する数に基
づいて個々の部位に分割するステップと、部位毎に重み
付けの値を入力するステップと、重み付けの値を反映さ
せて個々の部位を再度配置し、再度配置した条件に基づ
いて基板1全体の熱容量を算出しその算出結果に基づい
て回路設計するステップとを含む。
【0082】図7において、S401は、回路設計を開
始するステップである。S402は、基板1に配置され
る部品の各々の熱容量を入力するステップである。S4
03は、部品を分割する数を入力するステップである。
S404は、部品を分割する数に基づいて部品を個々の
部位に分割するステップである。S405は、部位毎に
重み付けの値を入力するステップである。S406は、
部品を個々の部位として重み付けの値を反映させて再度
配置し再度配置した条件に基づいて熱容量を算出するス
テップである。図8(a)の実装図面に使用する部品毎
に分割後の熱容量の算出結果を図8(b)の部品リスト
に示す。(数4)に計算式を示す。例えばIC部品(U
1)の熱容量が部品の部位に依存して変化する場合に、
IC部品を複数個の部位に分割し部位毎に重み付けの値
を考慮して個々の部位として再度配置し、再度配置した
条件に基づいて熱容量を考慮することができる。この結
果、部品を分割することで部品寸法による熱容量の差を
小さくすることができるとともに部品の部位に依存して
熱容量が変化する場合でも、熱容量を正しく考慮するこ
とができる。なお、本実施の形態では面積を均等にする
方法で分割しているが、部品の寸法、体積、熱容量、重
さ等により実施する方法が考えられる。S407は、回
路設計を終了するステップである。
【0083】
【数4】
【0084】この発明の第5の実施の形態を図9〜図1
1に基づいて説明する。図9はこの発明の第5の実施の
形態のフローチャート、図10はこの発明の第5の実施
の形態の実装図面の平面図、図11は部品リストの説明
図である。
【0085】この回路設計方法は、図10の基板1に配
置される部品(C1,C2,C3,C4,C5,R1,
R2,R3,CN1,CN2,D1,D2,D3,U
1)の各々の熱容量を入力するステップと、基板1を分
割する数を入力するステップと、基板1を分割する数に
基づいて個々の区分に分割し、基板1中の個々の部品の
配置に基づいて基板1全体の熱容量を区分毎に算出しそ
の算出結果に基づいて回路設計するステップとを含む。
【0086】図9において、S501は、回路設計を開
始するステップである。S502は、基板1に配置され
る部品の各々の熱容量を入力するステップである。S5
03は、基板1を分割する数を入力するステップであ
る。S504は、基板1中の個々の部品の配置に基づい
て熱容量を算出するステップである。図10の実装図面
に使用する部品毎に熱容量の算出結果を図11の部品リ
ストに示す。(数5)に計算式を示す。例えば基板1を
50個の区分に分割し、部品の中心座標により所属する
区分を決める。部品の熱容量を区分に従い再配置するこ
とで各区分単位の熱容量を比較することができる。ある
特定の区分に熱容量の高い部品が集中している場合は、
半田溶着不良を発生させることが予測できる。また、区
分をいくつかまとめてエリアとして扱うことによりエリ
ア単位で評価することもできる。さらに部品が実装され
ない区分は、熱容量=0となるので熱容量の考慮におい
て除いてもよい。なお、本実施の形態では面積を均等に
する方法で分割しているが、基板1の寸法、体積、熱容
量、加熱条件、部品の重さ等により実施する方法が考え
られる。S505は、回路設計を終了するステップであ
る。
【0087】
【数5】
【0088】この発明の第6の実施の形態を図12〜図
14に基づいて説明する。図12はこの発明の第6の実
施の形態のフローチャート、図13はこの発明の第6の
実施の形態の実装図面の平面図、図14は部品リストの
説明図である。
【0089】この回路設計方法は、第5の実施の形態に
おいて、部品(C1,C2,C3,C4,C5,R1,
R2,R3,CN1,CN2,D1,D2,D3,U
1)が区分の境界線をまたぐ位置にあるとき、境界線に
従い部品を分割して、個々の区分に再度配置し、再度配
置した条件に基づいて基板全体の熱容量を算出する。
【0090】図12において、S601は、回路設計を
開始するステップである。S602は、基板1に配置さ
れる部品の各々の熱容量を入力するステップである。S
603は、基板1を分割する数を入力するステップであ
る。S604は、基板1中の個々の部品の配置に基づい
て熱容量を算出するステップである。S605は、部品
が区分の境界線をまたぐ位置にある場合、個々の区分に
再度配置し再度配置した条件に基づいて熱容量を算出す
るステップである。図13の実装図面に使用する部品毎
に熱容量の算出結果を図14の部品リストに示す。(数
6)に計算式を示す。この場合、IC部品(U1)とコ
ネクタ(CN1,CN2)が区分の境界線をまたぐ位置
にあるので、IC部品とコネクタを個々の区分に再度配
置し再度配置した条件に基づいて熱容量を算出する。な
お、熱容量の配分は本実施の形態では面積に比例して分
割しているが、部品の体積、熱容量、重さ等により実施
する方法が考えられる、S606は、回路設計を終了す
るステップである。
【0091】
【数6】
【0092】この実施の形態によれば、部品が予め設け
られた区分の境界線をまたぐ位置にある場合でも、熱容
量を精度よく算出することができる。
【0093】この発明の第7の実施の形態を図15〜図
17に基づいて説明する。図15はこの発明の第7の実
施の形態のフローチャート、図16(a)はこの発明の
第7の実施の形態の実装図面の平面図、(b)は指数一
覧を示す説明図、図17はこの発明の第7の実施の形態
の温度プロファイル図である。
【0094】この回路設計方法は、図16(a)の基板
1に配置される部品の部位による熱の伝わり易さに関す
る指数を入力するステップと、基板1に配置される部品
(U1)の部位(A部、B部)に基づいて温度プロファ
イルを算出しその算出結果に基づいて回路設計するステ
ップとを含む。
【0095】図15において、S701は、回路設計を
開始するステップである。S702は、基板1に配置さ
れる部品の部位によって他の部分と比較した熱の伝わり
易さに関する指数を入力するステップである。S703
は、基板1に配置される部品の部位に基づいて温度プロ
ファイルを算出するステップである。CBGA等のIC
部品の端子部が部品端部だけでなく部品下面にも配置さ
れるタイプを溶着する場合に、部品を予め設けられた部
位に分割し部位毎に熱の伝わり易さに関する指数を入力
することにより、部品下面など加熱し難い部位にある部
品の端子部の温度プロファイルを算出することができ
る。熱の伝わり易さに関する指数は、例えば実装するリ
フロー炉の温度Oroと、部品の端子部の目標温度Om
okuと、基板1を温度Oroのリフロー炉に入れたと
き到達する部品の端子部の最高温度Omaxと、基板1
をリフロー炉に入れてから部品の端子部の温度が目標温
度に達するまでの時間t1と、部品の端子部の温度が最
高温度Omaxに達するまでの時間t2と、最高温度O
maxを保持して部品の端子部を溶着するのに必要な時
間t3’と、実際に最高温度Omaxを保持する時間t
3と、基板1をリフロー炉から出して部品の端子部の温
度が目標温度Omokuに下がるまでの時間t4で表記
する。最高温度Omaxを保持する時間t3は、最高温
度Omaxを保持して部品の端子部を溶着するのに必要
な時間t3’を参考にして、部品下面など加熱し難い部
位にある部品の端子部を溶着するのに十分な時間を確保
するようにする。S703は、回路設計を終了するステ
ップである。
【0096】この発明の第8の実施の形態を図18〜図
20に基づいて説明する。図18はこの発明の第8の実
施の形態のフローチャート、図19(a)はこの発明の
第8の実施の形態の実装図面の平面図、(b)は指数一
覧を示す説明図、図20はこの発明の第8の実施の形態
の温度プロファイル図である。
【0097】この回路設計方法は、図19(a)の基板
1に配置される部品(U1)の部位(A部、C部)によ
る熱の伝わり易さに関する指数を入力するステップと、
基板1を分割する数を入力するステップと、基板1を分
割する数に基づいて個々の区分に分割し、基板1に配置
される部品の部位と区分に基づいて温度プロファイルを
算出しその算出結果に基づいて回路設計するステップと
を含む。
【0098】図18において、S801は、回路設計を
開始するステップである。S802は、基板1に配置さ
れる部品の部位によって他の部分と比較した熱の伝わり
易さに関する指数を入力するステップである。S803
は、基板1を分割する数を入力するステップである。S
804は、基板1に配置される部品の部位に基づいて温
度プロファイルを算出するステップである。CBGA等
の部品の端子部が端部だけでなく部品下面にも配置され
るタイプを溶着する場合に、部品を予め設けられた部位
に分割し部位毎に熱の伝わり易さに関する指数と基板1
を分割する数を入力することにより、部品が装着される
基板1上の位置を考慮して基板中央部など加熱し難い部
位に装着される部品の端子部の温度プロファイルを算出
することができる。リフロー炉の温度分布が均一である
と仮定した場合、基板1のふちの部分と中心部分では温
まりやすさ及び冷めやすさに違いがある。基板1のふち
の部分は、温まりやすく冷めやすい傾向があり、基板1
の中央の部分は温まりにくく冷めにくい傾向がある。同
じ部品でも部品の端子部が基板1上のどの区分に位置す
るかによって差がでる。基板1に配置される部品の部位
と区分に基づく影響度は、例えばリフロー炉の温度Or
oと部品の端子部の目標温度Omokuと部品の端子部
の最高温度Omaxを固定して、部位の中から代表部位
を1個選択し、その代表部位と比較した時の時間t1、
時間t2及び時間t4の差を係数として表記する。時間
t3’は、基板1に配置される部品の部位と区分に基づ
く影響度は小さいと思われるので代表部位と同じ値を使
用する。時間t3は、最高温度Omaxを保持して部品
の端子部を溶着するのに必要な時間t3’を参考にし
て、基板1中心部など温まりにくい区分にある部品の端
子部を溶着するのに十分な時間を確保するようにする。
S805は、回路設計を終了するステップである。
【0099】この発明の第9の実施の形態を図21〜図
23に基づいて説明する。図21はこの発明の第9の実
施の形態のフローチャート、図22(a)はこの発明の
第9の実施の形態の実装図面の平面図、(b)はU1の
拡大図、図23はこの発明の第9の実施の形態のIC4
の断面図である。
【0100】この回路設計方法は、図22(a)の基板
1に配置される部品(U1)の各々の寸法と熱膨張率を
入力するステップと、部品の端子部の弾性率を入力する
ステップと、基板1の熱膨張率と弾性率を入力するステ
ップと、部品の各々の熱膨張量を算出するステップと、
基板1の熱膨張量を算出するステップと、部品の各々の
熱膨張量と部品の端子部の弾性率と基板1の熱膨張量お
よび弾性率から部品に発生する熱ひずみ量を算出しその
算出結果に基づいて回路設計するステップとを含む。
【0101】この実施の形態では、熱ひずみ量が最も大
きいIC4の対角線方向でかつD点を固定しE点のみが
熱膨張により移動すると仮定してE点の熱ひずみ量につ
いて説明する。なお、IC4の中心を固定し放射状に熱
膨張すると仮定して熱ひずみ量を算出しても良い。図2
3にIC4の対角線方向Z−Zの断面図を示す。リフロ
ー炉に入れる前は、半田が溶融していないので熱ひずみ
は発生しない。半田が溶融し凝固を始めたときから、部
品の端子部をランドに溶着し始めるときから熱ひずみが
発生する。従って、熱ひずみ量の算出は、半田凝固温度
から室温に下がるときに行なう。
【0102】図21において、S901は、回路設計を
開始するステップである。S902は、基板1に配置さ
れる部品の各々の寸法と熱膨張率を入力するステップで
ある。部品寸法は、IC4の対角線方向の長さを直接入
力しても良いし、X方向とY方向の寸法を入力して算出
しても良い。IC4の熱膨張率をΘICとする。S90
3は、部品の端子部の弾性率を入力するステップであ
る。IC部品の端子部の弾性率をηICとする。S90
4は、基板1の熱膨張率と弾性率を入力するステップで
ある。基板1の熱膨張率をΘB、弾性率をηBとする。
S905は、部品の各々の熱膨張量を算出するステップ
である。(数7)は計算式を示す。凝固温度での熱膨張
量Δlは、(凝固温度一室温)×熱膨張率ΘIC=熱膨
張量Δlにより算出する。S906は、基枚1の熱膨張
量を算出するステップである。凝固温度での基板1の熱
膨張量Δblは、(凝固温度一室温)×基板1の熱膨張
率ΘB=熱膨張量Δblにより算出する。S907は、
部品の各々の熱膨張量と前記部品の端子部の弾性率と基
板1の熱膨張量及び弾性率から前記部品の端子部に発生
する熱ひずみ量を算出するステップである。基板1及び
部品の温度が室温まで下がったときの膨張量をIC4は
熱膨張量Δl’、基板1の熱膨張量Δbl’とすると、
部品の端子部とランド間に作用する応力のつりあいによ
り、(Δl−Δl’)×ηIC=(Δbl−Δbl’)
×ηBが成り立つ、基板1の熱膨張量Δbl’がほとん
ど0であることを考慮してΔbl’=0として計算する
と(Δl−Δl’)×ηIC=Δbl×ηBとなり、Δ
l’=Δl−(Δbl×ηB÷ηIC)となる。908
は、回路設計を終了するステップである。
【0103】
【数7】
【0104】この実施の形態によれば、回路設計時に部
品の熱膨張量と部品の端子部の弾性率と基板の熱膨張量
及び弾性率から部品の端子部に発生する熱ひずみ量を考
慮することができる。鉛半田の凝固する温度は約220
℃であったが、鉛フリー半田の凝固する温度は約240
℃であり、凝固温度の上昇により部品の端子部に発生す
る熱ひずみ量が増加することが予想され部品の端子部の
パターンはがれやクラックの一因となる可能性があり、
これらの不具合を未然に防止することができる。
【0105】また、S907は、熱ひずみ量を算出する
対象として部品寸法により熱ひずみ量算出あり、なしを
決定することにより、熱ひずみ量の影響を受ける部品だ
けを選択して熱ひずみ量を計算することができる。ま
た、S907は、熱ひずみ量を算出する対象として部品
間の距離により熱ひずみ量算出あり、なしを決定するこ
とにより、熱ひずみ量の影響を受ける部品が近接して配
置された場合だけを選択して熱ひずみ量を計算すること
ができる。
【0106】この発明の第10の実施の形態を図24〜
図26に基づいて説明する。図24はこの発明の第10
の実施の形態のフローチャート、図25(a)はこの発
明の第10の実施の形態のIC部品の平面図、(b)は
H部の拡大図、(c)は側面図、図26はランドの拡大
図である。
【0107】この回路設計方法は、基板に配置される図
25に示す部品の端子部2を半田付けするランド3の寸
法を入力するステップと、ランド3のコーナ部の曲率を
算出しその算出結果に基づいて回路設計するステップと
を含む。
【0108】図24において、S1001は、回路設計
を開始するステップである。S1002は、基板1に配
置される部品の端子部2を半田付けするランド3の寸法
を入力するステップである。S1003は、ランド3の
R部の曲率を算出するステップである。ランド3のR部
の曲率は、例えば下記に示す計算式より算出する。図2
6のランド拡大図のLxはランド3のX軸方向の長さ、
Lyはランド3のY軸方向の長さ、R1,R2,R3,
R4はそれぞれランド3の4角の曲率半径を示す。な
お、ここでは、R1,R2,R3,R4を別々に算出し
ているが4角の曲率半径を1個の曲率半径としてもよ
い。さらにLx>Lyの場合Ly=2R、Ly≧Lxの
場合Lx=2Rにより完全な円形にしても良い。S10
04は、回路設計を終了する。
【0109】Lx>Lyの場合 Ly≧R1>0.00mm Ly≧R2>0.00mm Ly≧R3>0.00mm Ly≧R4>0.00mm Ly≧Lxの場合 Lx≧R1>0.00mm Lx≧R2>0.00mm Lx≧R3>0.00mm Lx≧R4>0.00mm この実施の形態によれば、回路設計時にランド3のコー
ナ部に曲率を持たせることで半田ブリッジ等の発生を防
止することができる。なお、ランド3のコーナ部に曲率
を持たせる方法をメタルマスク図面及びメタルマスクの
製造工程において使用することで、基板上のランド及び
ランドに塗布されるペースト状の半田の形状にもコーナ
部に曲率を持たせることができる。
【0110】また、S1003は、ランド3のR部の曲
率を算出する対象をランド寸法と基枚1に配置される部
品の端子部2の寸法との相関関係によりR部あり、なし
を決定することにより、本当に必要な部品の端子部2だ
けを選択してランド3のR部に曲率を持たせることで半
田ブリッジの発生を防止することができる。また、すべ
てのランド3のR部に曲率を持たせることと比較して基
板設計及び作成のコストを抑えることができる。なお、
R部あり、なしを決定する要素として、リフロー炉の温
度、半田の粘性等を考慮に加えても良い。
【0111】この発明の第11の実施の形態を図27お
よび図28に基づいて説明する。図27はこの発明の第
11の実施の形態のフローチャート、図28(a)は限
界温度情報一覧を示す説明図、(b)は限界温度情報ソ
ート結果一覧を示す説明図である。
【0112】この回路設計方法は、基板に配置される部
品(C1,C2,C3,C4,C5,R1,R2,R
3,CN1,CN2,D1,D2,D3,U1)の各々
の限界温度情報を入力するステップと、基板中の個々の
部品の限界温度情報に基づいて基板の限界温度情報を算
出しその算出結果に基づいて回路設計するステップとを
含む。
【0113】図27において、S1101は、回路設計
を開始するステップである。S1102は、基板に配置
される部品の各々の限界温度情報を入力するステップで
ある。図28(a)の限界温度情報一覧表は、各部品の
限界温度の入力結果を示す。S1103は、基板中の個
々の部品の限界温度情報に基づいて基板の限界温度情報
を算出するステップである。図28(b)の限界温度情
報ソート結果一覧表は、(a)の限界温度情報一覧表を
限界温度の低い順にソートした結果であり、どの部品が
基板の限界温度を決定するかを知ることができる。アル
ミ電界コンデンサなど限界温度の低い部品を限界温度の
高い部品に変更することで、回路設計時に部品の限界温
度を考慮することができる。S1104は、回路設計を
終了するステップである。
【0114】なお、限界温度は、例えば基板に配置され
る部品を一定時間高温にさらしたとき、熱ダメージによ
り部品機能が損なわれる温度である。具体的には、基板
に配置される部品を10分間高温にさらしたとき、0.
1%以上の部品が熱ダメージにより部品機能が損なわれ
るときの温度である。
【0115】この発明の第12の実施の形態を図29お
よび図30に基づいて説明する。図29はこの発明の第
12の実施の形態のフローチャート、図30(a)は限
界温度情報一覧を示す説明図、(b)は限界温度情報ソ
ート結果一覧を示す説明図である。
【0116】この回路設計方法は、第11の実施の形態
において、基板に配置される部品(C1,C2,C3,
C4,C5,R1,R2,R3,CN1,CN2,D
1,D2,D3,U1)の各々の限界温度情報を温度と
時間の相関値で入力する。
【0117】図29において、S1201は、回路設計
を開始するステップである。S1202は、基板に配置
される部品の各々の限界温度情報を温度と時間の相関値
で入力するステップである。図30(a)の限界温度情
報一覧表は、各部品の限界温度の入力結果を示す。リフ
ロー炉の温度に従い部品が耐えられる時間を1回通しの
場合と2回通しの場合にわけて記述している。S120
3は、基板中の個々の部品の限界温度情報に基づいて基
板の限界温度情報を算出するステップである。図30
(b)の限界温度情報ソート結果一覧表は、(a)の限
界温度情報一覧表を時間の低い順にソートした結果であ
り、リフロー炉の温度を設定することでリフロー炉に入
れられる時間が決まる。なお、1回通しの合計時間及び
2回通しの合計時間が「−」と表記されているのは、当
該部品の上限を超えており値が存在しないことを示す。
回路設計時に部品の限界温度情報を温度と時間の相関値
で入力することで、リフロー炉の運転条件を決定すると
き温度優先または時間優先など優先順位を決めることが
できる。S1204は、回路設計を終了するステップで
ある。
【0118】この実施の形態によれば、リフロー炉の運
転条件を決定する条件として温度と時間の二つの条件で
指定できる。
【0119】この発明の第13の実施の形態を図31に
基づいて説明する。図31はこの発明の第13の実施の
形態の基板設計装置における限界温度情報一覧を示す説
明図である。
【0120】この基板設計装置は、第1〜12の実施の
形態の回路設計方法のうち少なくとも一つを使用し、リ
フロー炉による部品実装工程の後の手付け工程で手付け
される部品を、部品実装工程で実装される部品と区別
し、評価の対象から排除する。
【0121】この場合、入力データにそれぞれ有効無効
フラグを追加する。操作者は、その有効無効フラグに有
効あるいは無効を設定することでリフロー炉による実装
工程において実装される部品と手付け工程において実装
される部品を区別することができる。基板設計装置は、
有効無効フラグに有効と設定された部品だけを実際にリ
フロー炉による実装工程で実装される部品と認識しそれ
ぞれの評価を行なう。
【0122】この実施の形態によれば、基板設計段階に
おいて、限界温度情報を考慮した設計を行なうことがで
きる。また、両面実装の場合は限界温度の低い部品と高
い部品の2グループに分け、限界温度の低い部品を片面
に集中させることで、1回目のリフロー炉で限界温度の
高い部品を実装し、2回目のリフロー炉で限界温度の低
い部品を実装することが可能となり、限界温度の低い部
品をリフロー炉に入れる時間を短縮することができる。
実際にリフロー炉による実装工程で実装される部品だけ
を考慮することができる。
【0123】また、基板に配置される部品の各々の熱容
量、熱の伝わり易さに関する指数、端子部に発生する熱
ひずみ量を考慮してもよい。例えば、基板に配置される
部品の熱容量を比較し、同じ仕様の部品があれば熱容量
の低い方を採用することができる。また、部品の下面一
面に端子部が配置されたICパッケージ等の熱の伝わり
易さに関する指数によりリフロー炉の運転条件を考慮し
て部品の配置位置を決めることができる。また、端子部
に発生する熱ひずみ量を考慮して、部品の寸法及び複数
の部品の配置位置を決めることができる。
【0124】この発明の第14の実施の形態について説
明する。この基板設計装置は、第1〜12の実施の形態
の回路設計方法のうち少なくとも一つを使用し、この回
路設計方法で作成したデータを外部機器に出力する。
【0125】出力する方法は、フロッピー(登録商標)デ
ィスク等の記憶媒体を使用してもよいし、LANなどの
ネットワークを介して直接送信しても良い。また、基板
設計装置は、第1〜12の実施の形態の回路設計方法に
おいて作成したデータを例えばリフロー炉に出力するこ
とができる。
【0126】この発明の第15の実施の形態について説
明する。この回路設計装置は、第11または12の実施
の形態の回路設計方法を使用し、この回路設計方法にお
いて作成したデータを外部機器に出力する。
【0127】出力する方法は、フロッピー(登録商標)デ
ィスク等の記憶媒体を使用してもよいし、LANなどの
ネットワークを介して直接送信しても良い。回路設計装
置は、回路設計方法において作成したデータを例えばリ
フロー炉に出力することができる。
【0128】この発明の第16の実施の形態を図32〜
図34に基づいて説明する。図32はこの発明の第16
の実施の形態のフローチャート、図33は限界温度情報
ソート結果一覧を示す説明図、図34はリフロー炉運転
相関図である。
【0129】このリフロー炉運転方法は、第1〜12の
実施の形態の回路設計方法により作成した基板が入れら
れるリフロー炉の運転を開始するステップと、基板に関
するデータを入力するステップと、基板に関するデータ
に基づいてリフロー炉の動作条件を算出しその算出結果
に基づいてリフロー炉を運転するステップとを含む。
【0130】図32において、S1301は、リフロー
炉運転を開始するステップである。S1302は、回路
設計方法により作成した基板に関するデータを入力する
ステップである。本説明では、第12の実施の形態の限
界温度情報ソート結果一覧表を入力データとして入力し
ている。S1303は、基板に関するデータに基づいて
リフロー炉の動作条件を算出するステップである。第1
2の実施の形態の限界温度情報ソート結果一覧表より、
リフロー炉の温度を決めるキーとなる部品は、リフロー
炉に入れられる時間が各温度帯を通して最も低いコンデ
ンサC1からC5となる。1回通しのリフロー炉に入れ
られる時間は、コンデンサC1からC5では、220℃
で30分、230℃で25分、240℃で15分、25
0℃で10分、260℃で5分となる。これらの時間か
ら1時間当たりの処理枚数は、それぞれ2枚、2.4
枚、4枚、6枚、12枚となる。図34に示すように、
縦軸にリフロー炉の温度、横軸に単位時間当たりの処理
枚数(枚/時間)をとり、各温度における処理枚数をプ
ロットし近似線により近似することでリフロー炉の動作
条件としてのリフロー炉運転相関図が算出される。S1
304は、リフロー炉運転を終了するステップである。
【0131】この実施の形態によれば、回路設計方法に
より作成した基板に関するデータを取り込み、前記基板
に関するデータに基づいてリフロー炉の動作条件を算出
することができる。この場合、限界温度の低い部品に熱
ダメージを与えることなく実施できるか、リフロー炉の
温度を何度まで上げられるかを決めることができる。な
お、基板に配置される部品の熱容量を考慮し、鉛フリー
半田が溶融し部品の端子部を溶着するに十分な熱容量を
供給できるようにリフロー炉の運転条件を決定すること
ができる。また、部品の下面一面に端子部が配置された
ICパッケージ等の熱の伝わり易さに関する指数により
リフロー炉の運転条件を決めることができる。また、端
子部に発生する熱ひずみ量を考慮して、リフロー炉の運
転条件を決めることができる。
【0132】この発明の第17の実施の形態を図35〜
図37に基づいて説明する。図35はこの発明の第17
の実施の形態のフローチャート、図36は限界温度情報
ソート結果一覧を示す説明図、図37はリフロー炉運転
相関図である。
【0133】このリフロー炉運転方法は、第1〜12の
実施の形態の回路設計方法により作成した基板が入れら
れるリフロー炉の運転を開始するステップと、基板に関
するデータを入力するステップと、リフロー炉による部
品実装工程の後の手付け工程で手付けされる部品を、部
品実装工程で実装される部品と区別し、基板に関するデ
ータから削除するステップと、基板に関するデータから
手付け工程で手付けされる部品のデータを排除した後の
データに基づいてリフロー炉の動作条件を算出しその算
出結果に基づいてリフロー炉を運転するステップとを含
む。
【0134】図35において、S1401は、リフロー
炉運転を開始するステップである。S1402は、回路
設計方法により作成した基板に関するデータを入力する
ステップである。リフロー炉運転方法は、入力データに
それぞれ有効無効フラグを追加する。操作者は、その有
効無効フラグに有効あるいは無効を設定することでリフ
ロー炉による実装工程において実装される部品と手付け
工程において実装される部品を区別することができる。
本説明では、第12の実施の形態の限界温度情報ソート
結果一覧表を入力データとして入力し、コンデンサC1
からC5を手付け工程において手付けされる部品として
無効を設定した。S1403は、リフロー炉による部品
実装工程のあとの手付け工程において手付けされる部品
のデータを前記基板に関するデータから削除するステッ
プである。コンデンサC1からC5は、有効無効フラグ
を無効とすることで基板に関するデータから削除され
る。S1404は、前記基板に関するデータから手付け
工程において手付けされる部品のデータを排除したあと
のデータに基づいてリフロー炉の動作条件を算出するス
テップである。第12の実施の形態の限界温度情報ソー
ト結果一覧表より、リフロー炉の温度を決めるキーとな
る部品は、リフロー炉に入れられる時間が各温度帯を通
して最も低いダイオードD1からD3となる。1回通し
のリフロー炉に入れられる時間は、ダイオードD1から
D3では、220℃で60分、230℃で60分、24
0℃で50分、250℃で40分、260℃で30分、
270℃で20分、280℃で15分となる。これらの
時間から1時間当たりの処理枚数は、それぞれ1枚、1
枚、1.2枚、1.5枚、2枚、3枚、4枚となる。図
37に示すように、縦軸にリフロー炉の温度、横軸に単
位時間当たりの処理枚数(枚/時間)をとり、各温度に
おける処理枚数をプロットし近似線により近似すること
でリフロー炉の動作条件としてのリフロー炉運転相関図
が算出される。リフロー炉運転方法は、有効無効フラグ
に有効と設定された部品だけを実際にリフロー炉による
実装工程で実装される部品と認識しそれぞれの評価を行
なう。S1405は、リフロー炉運転を終了するステッ
プである。リフロー炉運転方法は、部品調達の影響によ
り部品が入手できない場合など直前の現場の運用条件に
柔軟に対応できる。
【0135】この発明の第18の実施の形態を図38に
基づいて説明する。図38はこの発明の第18の実施の
形態のリフロー炉運転相関図である。
【0136】このリフロー炉運転方法は、第16,17
の実施の形態において、基板に関するデータにリフロー
炉の動作条件を算出するステップは、基板に配置される
部品の各々の限界温度情報を温度と時間で入力し、リフ
ロー炉の動作条件を最適化する。
【0137】この場合、図38のリフロー炉運転相関図
に基づき、リフロー炉最適化線と交わる斜線部分のなか
からリフロー炉の動作条件を温度優先・時間優先など業
務にあわせて最適化することができる。斜線部分の高温
側を選択すると時間優先となり、低温側を選択すれば温
度優先となる。なお、リフロー炉最適化線は、リフロー
炉の処理能力を示すものでリフロー炉の加熱能力・基板
の寸法及び熱容量等により決定される。
【0138】この発明の第19の実施の形態を図39〜
図43に基づいて説明する。図39はこの発明の第19
の実施の形態のフローチャート、図40(a)はこの発
明の第19の実施の形態の部品面の実装図面の平面図、
(b)は半田面の実装図面の平面図、図41は限界温度
情報ソート結果一覧を示す説明図、図42(a)は半田
面限界温度情報ソート結果一覧を示す説明図、(b)は
部品面限界温度情報ソート結果一覧を示す説明図、図4
3(a)は半田面リフロー炉運転相関図、(b)は部品
面リフロー炉運転相関図である。
【0139】このリフロー炉運転方法は、第1〜12の
実施の形態の回路設計方法により作成した基板が入れら
れるリフロー炉の運転を開始するステップと、基板に関
するデータを入力し、それぞれの部品に実装面を設定す
るステップと、実装面のうちはんだ面のみのデータと部
品面のみのデータに分類するステップと、はんだ面のみ
のデータと部品面のみのデータに基づいてリフロー炉の
動作条件とはんだ面と部品面のどちらを先に実装したら
よいかを算出するステップとを含む。
【0140】図39において、S1501は、リフロー
炉運転を開始するステップである。S1502は、回路
設計方法により作成した基板に関するデータを入力する
ステップである。リフロー炉運転方法は、入力データに
それぞれ実装面フラグを追加する。操作者は、その実装
面フラグに半田あるいは部品を設定することで半田面に
実装される部品と部品面に実装される部品を区別するこ
とができる。図40の部品面及び半田面の実装図面と、
図41の限界温度情報ソート結果一覧表に設定した結果
を示す。本説明では、第12の実施の形態の限界温度情
報ソート結果一覧表を入力データとして入力し、それぞ
れの部品に実装面を設定した。S1503は、基板1に
関するデータをはんだ面のみのデータと部品面のみのデ
ータに分類するステップである。S1504は、はんだ
面のみのデータと部品面のみのデータに基づいてリフロ
ー炉の動作条件とはんだ面と部品面どちらを先に実装し
たらよいかを算出するステップである。第12の実施の
形態の限界温度情報ソート結果一覧表より、リフロー炉
の運転条件を決めるキーとなる部品は、リフロー炉に入
れられる時間が各温度帯を通して最も低いコンデンサC
1からC5となる。コンデンサC1からC5が実装され
る半田面が、後の実装となる。
【0141】半田面に実装される部品だけの限界温度情
報を抽出した結果を図42(a)の半田面限界温度情報
ソート結果一覧表に示す。1回通しのリフロー炉に入れ
られる時間は、コンデンサC1からC5では、220℃
で30分、230℃で25分、240℃で15分、25
0℃で10分、260℃で5分となる。これらの時間か
ら1時間当たりの処理枚数は、それぞれ2枚、2.4
枚、4枚、6枚、12枚となる。図43(a)に半田面
のリフロー炉運転相関図を示す。縦軸にリフロー炉の温
度、横軸に単位時間当たりの処理枚数(枚/時間)をと
り、各温度における処理枚数をプロットし近似線により
近似することでリフロー炉の動作条件としてのリフロー
炉運転相関図が算出される。
【0142】次に部品面について説明する。部品面に実
装される部品だけの限界温度情報を抽出した結果を図4
2(b)の部品面限界温度情報ソート結果一覧表に示
す。部品面が先の実装となるので、合計2回リフロー炉
を通ることになる。従って、限界温度情報として採用す
るのは、2回通しの合計時間となりさらに同じリフロー
炉温度における半田面のリフロー炉に入れられる時間を
差し引いた結果が、部品面の1回目のリフロー炉に入れ
られる時間となる。この結果、部品面では、220℃で
25分、230℃で30分、240℃で25分、250
℃で20分、260℃で15分、270℃で15分、2
80℃で10分となる。これらの時間から1時間当たり
の処理枚数は、それぞれ2.4枚、2枚、2.4枚、3
枚、4枚、4枚、6枚となる。図43(b)に部品面の
リフロー炉運転相関図を示す。縦軸にリフロー炉の温
度、横軸に単位時間当たりの処理枚数(枚/時間)をと
り、各温度における処理枚数をプロットし近似線により
近似することでリフロー炉の動作条件としてのリフロー
炉運転相関図が算出される。S1505は、リフロー炉
運転を終了するステップである。
【0143】この実施の形態によれば、基板の両面に部
品を配置する場合にはんだ面と部品面の二つに分割し、
リフロー炉の動作条件を温度優先、時間優先など業務に
あわせて最適化することができる。
【0144】また、第1〜12の実施の形態の回路設計
方法、または第16〜19の実施の形態のリフロー炉運
転方法のうち少なくとも一つを使用して回路基板を設計
することができる。これにより、回路設計段階及び基板
設計段階において、基板に配置される部品の各々の熱容
量、熱の伝わり易さに関する指数、端子部に発生する熱
ひずみ量、限界温度情報を考慮した設計を行なうことが
できる。
【0145】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の回路設計方法
によれば、基板に配置される部品の各々の熱容量を入力
するステップと、基板中の個々の部品の熱容量に基づい
て基板全体の熱容量を算出しその算出結果に基づいて回
路設計するステップとを含むので、回路設計時に基板に
配置される部品の各々の熱容量を考慮することができ
る。例えば熱容量の標準偏差を算出し、熱容量のばらつ
きを小さくするように部品構成を選択することができ
る。その結果、半田付け特性を向上させることができ
る。
【0146】この発明の請求項2記載の回路設計方法に
よれば、基板に配置される部品の各々の熱容量を入力す
るステップと、熱容量の補正係数を入力するステップ
と、基板中の個々の部品の熱容量と補正係数に基づいて
基板全体の熱容量を算出しその算出結果に基づいて回路
設計するステップとを含むので、請求項1の作用効果に
加えて、熱容量情報を提供する部品メーカ間で熱容量の
定義が統一されていない場合でも、回路設計時に精度良
く部品の熱容量を考慮することができる。
【0147】この発明の請求項3記載の回路設計方法に
よれば、基板に配置される部品の各々の熱容量を入力す
るステップと、部品を分割する数を入力するステップ
と、部品を分割する数に基づいて個々の部位に分割して
再度配置し、再度配置した条件に基づいて基板全体の熱
容量を算出しその算出結果に基づいて回路設計するステ
ップとを含むので、請求項1の作用効果に加えて、ある
特定の部品の熱容量が部品の体積に比例して増加する場
合、ある特定の部品を複数個の部位に分割し個々の部位
として再度配置し、再度配置した条件に基づいて熱容量
を考慮することができる。この結果、部品を分割するこ
とで熱容量が部品の体積に比例する場合、部品寸法によ
る熱容量の差を小さくすることができる。なお、分割
は、部品の寸法、面積、体積、熱容量、重さ等により実
施する方法が考えられる。
【0148】この発明の請求項4記載の回路設計方法に
よれば、基板に配置される部品の各々の熱容量を入力す
るステップと、部品の分割する数を入力するステップ
と、部品を分割する数に基づいて個々の部位に分割する
ステップと、部位毎に重み付けの値を入力するステップ
と、重み付けの値を反映させて個々の部位を再度配置
し、再度配置した条件に基づいて基板全体の熱容量を算
出しその算出結果に基づいて回路設計するステップとを
含むので、ある特定の部品の熱容量が部品の部位に依存
して変化する場合に、ある特定の部品を複数個の部位に
分割し部位毎に重み付けの値を考慮して個々の部位とし
て再度配置し、再度配置した条件に基づいて熱容量を考
慮することができる。この結果、部品を分割することで
部品寸法による熱容量の差を小さくすることができると
ともに部品の部位に依存して熱容量が変化する場合で
も、熱容量を正しく考慮することができる。なお、分割
は、部品の寸法、面積、体積、熱容量、重さ等により実
施する方法が考えられる。
【0149】この発明の請求項5記載の回路設計方法に
よれば、基板に配置される部品の各々の熱容量を入力す
るステップと、基板を分割する数を入力するステップ
と、基板を分割する数に基づいて個々の区分に分割し、
基板中の個々の部品の配置に基づいて基板全体の熱容量
を区分毎に算出しその算出結果に基づいて回路設計する
ステップとを含むので、請求項1の作用効果に加えて、
予め設定された数の区分に基板を分割し、各区分単位の
熱容量を比較することができる。この結果、特定区分に
熱容量の大きい部品が集中している場合、部品の配置を
変えることで集中を排除できる。なお、分割は、基板の
寸法、面積、体積、熱容量、加熱条件、部品の重さ等に
より実施する方法が考えられる。
【0150】請求項6では、部品が区分の境界線をまた
ぐ位置にあるとき、境界線に従い部品を分割して、個々
の区分に再度配置し、再度配置した条件に基づいて基板
全体の熱容量を算出するので、部品が予め設けられた区
分の境界線をまたぐ位置にある場合でも、熱容量を精度
よく算出することができる。
【0151】この発明の請求項7記載の回路設計方法に
よれば、基板に配置される部品の部位による熱の伝わり
易さに関する指数を入力するステップと、基板に配置さ
れる部品の部位に基づいて温度プロファイルを算出しそ
の算出結果に基づいて回路設計するステップとを含むの
で、CBGA等の部品の端子部が端部だけでなく部品下
面にも配置されるタイプを溶着する場合に、部品を予め
設けられた部位に分割し部位毎に熱の伝わり易さに関す
る指数を入力することにより、部品下面など加熱し難い
部位にある端子部の温度プロファイルを算出することが
できる。この結果、部品下面など加熱し難い部位にある
端子部を溶着するのに十分な時間を確保するようにす
る。
【0152】この発明の請求項8記載の回路設計方法に
よれば、基板に配置される部品の部位による熱の伝わり
易さに関する指数を入力するステップと、基板を分割す
る数を入力するステップと、基板を分割する数に基づい
て個々の区分に分割し、基板に配置される部品の部位と
区分に基づいて温度プロファイルを算出しその算出結果
に基づいて回路設計するステップとを含むので、CBG
A等の部品の端子部が端部だけでなく部品下面にも配置
されるタイプを溶着する場合に、部品を予め設けられた
部位に分割し部位毎に熱の伝わり易さに関する指数と基
板を分割する数を入力することにより、部品が装着され
る基板上の位置を考慮して部品下面など加熱し難い部位
にある端子部の温度プロファイルを算出することができ
る。この結果、基板中心部など加熱し難い区分にある端
子部を溶着するのに十分な時間を確保するようにする。
【0153】この発明の請求項9記載の回路設計方法に
よれば、基板に配置される部品の各々の寸法と熱膨張率
を入力するステップと、部品の弾性率を入力するステッ
プと、基板の熱膨張率と弾性率を入力するステップと、
部品の各々の熱膨張量を算出するステップと、基板の熱
膨張量を算出するステップと、部品の各々の熱膨張量と
部品の弾性率と基板の熱膨張量および弾性率から部品に
発生する熱ひずみ量を算出しその算出結果に基づいて回
路設計するステップとを含むので、回路設計時に部品の
熱膨張量と部品の端子部の弾性率と基板の熱膨張量及び
弾性率から部品の端子部に発生する熱ひずみ量を考慮す
ることができる。鉛半田の凝固する温度は約220℃で
あったが、鉛フリー半田の凝固する温度は約240℃で
あり、凝固温度の上昇により部品の端子部に発生する熱
ひずみ量が増加することが予想され部品の端子部のパタ
ーンはがれやクラックの一因となる可能性があり、これ
らの不具合を未然に防止することができる。
【0154】請求項10では、熱ひずみ量を算出するス
テップは、予め設けられた部品寸法により算出あり、な
しを決定するので、熱ひずみ量の影響を受ける部品だけ
を選択して熱ひずみ量を計算することができる。
【0155】請求項11では、熱ひずみ量を算出するス
テップは、予め設けられた部品間の距離により算出あ
り、なしを決定するので、熱ひずみ量の影響を受ける部
品が近接して配置された場合だけを選択して熱ひずみ量
を計算することができる。
【0156】この発明の請求項12記載の回路設計方法
によれば、基板に配置される部品の端子部を半田付けす
るランドの寸法を入力するステップと、ランドのコーナ
部の曲率を算出しその算出結果に基づいて回路設計する
ステップとを含むので、回路設計時にランドのコーナ部
に曲率を持たせることで半田ブリッジ等の発生を防止す
ることができる。なお、ランドのコーナ部に曲率を持た
せる方法をメタルマスク図面及びメタルマスクの製造工
程において使用することで、基板上のランド及びランド
に塗布されるペースト状の半田の形状にもコーナ部に曲
率を持たせることができる。
【0157】請求項13では、ランドのコーナ部の曲率
を算出するステップは、予め設けられたランドの寸法と
基板に配置される部品の端子部の寸法との相関関係によ
りR部あり、なしを決定するので、本当に必要な端子部
だけを選択してランドのコーナ部に曲率を持たせること
で半田ブリッジの発生を防止することができる。なお、
ランドのコーナ部に曲率を持たせる方法をメタルマスク
図面及びメタルマスクの製造工程において使用すること
で本当に必要な端子部のランドだけを選択して、ランド
に塗布されるペースト状の半田の形状にもコーナ部に曲
率を持たせることで半田ブリッジの発生を防止すること
ができる。
【0158】この発明の請求項14記載の回路設計方法
によれば、基板に配置される部品の各々の限界温度情報
を入力するステップと、基板中の個々の部品の限界温度
情報に基づいて基板の限界温度情報を算出しその算出結
果に基づいて回路設計するステップとを含むので、回路
設計時に部品の限界温度を考慮することができる。限界
温度は、例えば基板に配置される部品を一定時間高温に
さらしたとき、熱ダメージにより部品機能が損なわれる
温度である。具体的には、基板に配置される部品を10
分間高温にさらしたとき、0.1%以上の部品が熱ダメ
ージにより部品機能が損なわれるときの温度である。
【0159】請求項15では、基板に配置される部品の
各々の限界温度情報を温度と時間の相関値で入力するの
で、リフロー炉の運転条件を決定する条件として温度と
時間の二つの条件で指定できる。また、リフロー炉の運
転条件を決定するとき温度優先または時間優先など優先
順位を決めることができる。
【0160】この発明の請求項16記載のリフロー炉運
転方法によれば、回路設計方法により作成した基板が入
れられるリフロー炉の運転を開始するステップと、基板
に関するデータを入力するステップと、基板に関するデ
ータに基づいてリフロー炉の動作条件を算出しその算出
結果に基づいてリフロー炉を運転するステップとを含む
ので、回路設計方法により作成した基板に関するデータ
を取り込み、前記基板に関するデータに基づいてリフロ
ー炉の動作条件を算出することができる。例えば、基板
に配置される部品の熱容量を考慮し、鉛フリー半田が溶
融し部品の端子部を溶着するに十分な熱容量を供給でき
るようにリフロー炉の運転条件を決定することができ
る。また、部品の下面一面に端子部が配置されたICパ
ッケージ等の熱の伝わり易さに関する指数によりリフロ
ー炉の運転条件を決めることができる。また、端子部に
発生する熱ひずみ量を考慮して、リフロー炉の運転条件
を決めることができる。さらに、限界温度の低い部品に
熱ダメージを与えることなく実施できるか、リフロー炉
の温度を何度まで上げられるかを決めることができる。
【0161】この発明の請求項17記載のリフロー炉運
転方法によれば、回路設計方法により作成した基板が入
れられるリフロー炉の運転を開始するステップと、基板
に関するデータを入力するステップと、リフロー炉によ
る部品実装工程の後の手付け工程で手付けされる部品
を、部品実装工程で実装される部品と区別し、基板に関
するデータから削除するステップと、基板に関するデー
タから手付け工程で手付けされる部品のデータを排除し
た後のデータに基づいてリフロー炉の動作条件を算出し
その算出結果に基づいてリフロー炉を運転するステップ
とを含むので、実際にリフロー炉による実装工程で実装
される部品だけを考慮することができる。部品調達の影
響により部品が入手できない場合など直前の現場の運用
条件に柔軟に対応できる。
【0162】請求項18では、基板に関するデータにリ
フロー炉の動作条件を算出するステップは、基板に配置
される部品の各々の限界温度情報を温度と時間で入力
し、リフロー炉の動作条件を最適化するので、リフロー
炉の動作条件を温度優先、時間優先など業務にあわせて
最適化することができる。
【0163】この発明の請求項19記載のリフロー炉運
転方法によれば、回路設計方法により作成した基板が入
れられるリフロー炉の運転を開始するステップと、基板
に関するデータを入力し、それぞれの部品に実装面を設
定するステップと、実装面のうちはんだ面のみのデータ
と部品面のみのデータに分類するステップと、はんだ面
のみのデータと部品面のみのデータに基づいてリフロー
炉の動作条件とはんだ面と部品面のどちらを先に実装し
たらよいかを算出するステップとを含むので、基板の両
面に部品を配置する場合にはんだ面と部品面の二つに分
割し、リフロー炉の動作条件を温度優先、時間優先など
業務にあわせて最適化することができる。
【0164】この発明の請求項20記載の回路設計装置
によれば、請求項14または15記載の回路設計方法を
使用するので、回路設計段階において、基板に配置され
る部品の各々の限界温度情報を考慮した設計を行なうこ
とができる。例えば、基板に配置される部品の限界温度
を比較し、同じ仕様の部品があれば限界温度の高い方を
採用することができる。また、同じ仕様で同じ限界温度
である場合は、リフロー炉に入れられる時間が長い方を
採用することができる。
【0165】この発明の請求項21記載の回路設計装置
によれば、請求項14または15記載の回路設計方法を
使用し、この回路設計方法で作成したデータを外部機器
に出力するので、回路設計方法において作成したデータ
を例えばリフロー炉に出力することができる。
【0166】この発明の請求項22記載の基板設計装置
によれば、請求項1から15記載の回路設計方法のうち
少なくとも一つを使用するので、基板設計段階におい
て、基板に配置される部品の各々の熱容量、熱の伝わり
易さに関する指数、端子部に発生する熱ひずみ量、限界
温度情報を考慮した設計を行なうことができる。例え
ば、基板に配置される部品の熱容量を比較し、同じ仕様
の部品があれば熱容量の低い方を採用することができ
る。また、部品の下面一面に端子部が配置されたICパ
ッケージ等の熱の伝わり易さに関する指数によりリフロ
ー炉の運転条件を考慮して部品の配置位置を決めること
ができる。また、端子部に発生する熱ひずみ量を考慮し
て、部品の寸法及び複数の部品の配置位置を決めること
ができる。さらに、両面実装の場合は限界温度の低い部
品と高い部品の2グループに分け、限界温度の低い部品
を片面に集中させることで、1回目のリフロー炉で限界
温度の高い部品を実装し、2回目のリフロー炉で限界温
度の低い部品を実装することが可能となり、限界温度の
低い部品をリフロー炉に入れる時間を短縮することがで
きる。
【0167】この発明の請求項23記載の基板設計装置
によれば、請求項1から15記載の回路設計方法のうち
少なくとも一つを使用し、リフロー炉による部品実装工
程の後の手付け工程で手付けされる部品を、部品実装工
程で実装される部品と区別し、評価の対象から排除する
ので、実際にリフロー炉による実装工程で実装される部
品だけを考慮することができる。
【0168】この発明の請求項24記載の基板設計装置
によれば、請求項1から15記載の回路設計方法のうち
少なくとも一つを使用し、この回路設計方法で作成した
データを外部機器に出力するので、回路設計方法におい
て作成したデータを例えばリフロー炉に出力することが
できる。
【0169】この発明の請求項25記載の回路基板によ
れば、請求項1から15記載の回路設計方法のうち少な
くとも一つを使用して設計されたので、回路設計段階及
び基板設計段階において、基板に配置される部品の各々
の熱容量、熱の伝わり易さに関する指数、端子部に発生
する熱ひずみ量、限界温度情報を考慮した設計を行なう
ことができる。
【0170】この発明の請求項26記載の回路基板によ
れば、請求項16から19記載のリフロー炉運転方法の
うち少なくとも一つを使用して部品実装されたので、基
板に配置される部品の各々の熱容量、熱の伝わり易さに
関する指数、端子部に発生する熱ひずみ量、限界温度情
報を考慮した上で実装される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態のフローチャート
である。
【図2】(a)はこの発明の第1の実施の形態の実装図
面の平面図、(b)は部品リストの説明図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態のフローチャート
である。
【図4】(a)はこの発明の第2の実施の形態の実装図
面の平面図、(b)は部品リストの説明図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態のフローチャート
である。
【図6】(a)はこの発明の第3の実施の形態の実装図
面の平面図、(b)は部品リストの説明図である。
【図7】この発明の第4の実施の形態のフローチャート
である。
【図8】(a)はこの発明の第4の実施の形態の実装図
面の平面図、(b)は部品リストの説明図である。
【図9】この発明の第5の実施の形態のフローチャート
である。
【図10】この発明の第5の実施の形態の実装図面の平
面図である。
【図11】第5の実施の形態の部品リストの説明図であ
る。
【図12】この発明の第6の実施の形態のフローチャー
トである。
【図13】この発明の第6の実施の形態の実装図面の平
面図である。
【図14】第6の実施の形態の部品リストの説明図であ
る。
【図15】この発明の第7の実施の形態のフローチャー
トである。
【図16】(a)はこの発明の第7の実施の形態の実装
図面の平面図、(b)は指数一覧を示す説明図である。
【図17】この発明の第7の実施の形態の温度プロファ
イル図である。
【図18】この発明の第8の実施の形態のフローチャー
トである。
【図19】(a)はこの発明の第8の実施の形態の実装
図面の平面図、(b)は指数一覧を示す説明図である。
【図20】この発明の第8の実施の形態の温度プロファ
イル図である。
【図21】この発明の第9の実施の形態のフローチャー
トである。
【図22】(a)はこの発明の第9の実施の形態の実装
図面の平面図、(b)はU1の拡大図である。
【図23】この発明の第9の実施の形態のIC4の断面
図である。
【図24】この発明の第10の実施の形態のフローチャ
ートである。
【図25】(a)はこの発明の第10の実施の形態のI
C部品の平面図、(b)はH部の拡大図、(c)は側面
図である。
【図26】第10の実施の形態のランドの拡大図であ
る。
【図27】この発明の第11の実施の形態のフローチャ
ートである。
【図28】(a)は限界温度情報一覧を示す説明図、
(b)は限界温度情報ソート結果一覧を示す説明図であ
る。
【図29】この発明の第12の実施の形態のフローチャ
ートである。
【図30】(a)は限界温度情報一覧を示す説明図、
(b)は限界温度情報ソート結果一覧を示す説明図であ
る。
【図31】この発明の第13の実施の形態の基板設計装
置における限界温度情報一覧を示す説明図である。
【図32】この発明の第16の実施の形態のフローチャ
ートである。
【図33】第16の実施の形態の限界温度情報ソート結
果一覧を示す説明図である。
【図34】第16の実施の形態のリフロー炉運転相関図
である。
【図35】この発明の第17の実施の形態のフローチャ
ートである。
【図36】第17の実施の形態の限界温度情報ソート結
果一覧を示す説明図である。
【図37】第17の実施の形態のリフロー炉運転相関図
である。
【図38】この発明の第18の実施の形態のリフロー炉
運転相関図である。
【図39】この発明の第19の実施の形態のフローチャ
ートである。
【図40】(a)はこの発明の第19の実施の形態の部
品面の実装図面の平面図、(b)は半田面の実装図面の
平面図である。
【図41】第19の実施の形態の限界温度情報ソート結
果一覧を示す説明図である。
【図42】(a)は第19の実施の形態の半田面限界温
度情報ソート結果一覧を示す説明図、(b)は部品面限
界温度情報ソート結果一覧を示す説明図である。
【図43】(a)は第19の実施の形態の半田面リフロ
ー炉運転相関図、(b)は部品面リフロー炉運転相関図
である。
【図44】従来の回路設計方法に使用する装置及びデー
タ・ドキュメントの説明図である。
【符号の説明】
1 基板 2 部品の端子部 3 ランド 4 IC

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に配置される部品の各々の熱容量を
    入力するステップと、前記基板中の個々の部品の熱容量
    に基づいて基板全体の熱容量を算出しその算出結果に基
    づいて回路設計するステップとを含む回路設計方法。
  2. 【請求項2】 基板に配置される部品の各々の熱容量を
    入力するステップと、前記熱容量の補正係数を入力する
    ステップと、前記基板中の個々の部品の熱容量と補正係
    数に基づいて基板全体の熱容量を算出しその算出結果に
    基づいて回路設計するステップとを含む回路設計方法。
  3. 【請求項3】 基板に配置される部品の各々の熱容量を
    入力するステップと、部品を分割する数を入力するステ
    ップと、部品を分割する数に基づいて個々の部位に分割
    して再度配置し、再度配置した条件に基づいて基板全体
    の熱容量を算出しその算出結果に基づいて回路設計する
    ステップとを含む回路設計方法。
  4. 【請求項4】 基板に配置される部品の各々の熱容量を
    入力するステップと、部品の分割する数を入力するステ
    ップと、部品を分割する数に基づいて個々の部位に分割
    するステップと、前記部位毎に重み付けの値を入力する
    ステップと、重み付けの値を反映させて個々の部位を再
    度配置し、再度配置した条件に基づいて基板全体の熱容
    量を算出しその算出結果に基づいて回路設計するステッ
    プとを含む回路設計方法。
  5. 【請求項5】 基板に配置される部品の各々の熱容量を
    入力するステップと、前記基板を分割する数を入力する
    ステップと、前記基板を分割する数に基づいて個々の区
    分に分割し、前記基板中の個々の部品の配置に基づいて
    基板全体の熱容量を区分毎に算出しその算出結果に基づ
    いて回路設計するステップとを含む回路設計方法。
  6. 【請求項6】 部品が区分の境界線をまたぐ位置にある
    とき、前記境界線に従い部品を分割して、個々の区分に
    再度配置し、再度配置した条件に基づいて基板全体の熱
    容量を算出する請求項5記載の回路設計方法。
  7. 【請求項7】 基板に配置される部品の部位による熱の
    伝わり易さに関する指数を入力するステップと、前記基
    板に配置される部品の部位に基づいて温度プロファイル
    を算出しその算出結果に基づいて回路設計するステップ
    とを含む回路設計方法。
  8. 【請求項8】 基板に配置される部品の部位による熱の
    伝わり易さに関する指数を入力するステップと、前記基
    板を分割する数を入力するステップと、前記基板を分割
    する数に基づいて個々の区分に分割し、前記基板に配置
    される部品の部位と区分に基づいて温度プロファイルを
    算出しその算出結果に基づいて回路設計するステップと
    を含む回路設計方法。
  9. 【請求項9】 基板に配置される部品の各々の寸法と熱
    膨張率を入力するステップと、前記部品の弾性率を入力
    するステップと、前記基板の熱膨張率と弾性率を入力す
    るステップと、前記部品の各々の熱膨張量を算出するス
    テップと、前記基板の熱膨張量を算出するステップと、
    前記部品の各々の熱膨張量と前記部品の弾性率と前記基
    板の熱膨張量および弾性率から前記部品に発生する熱ひ
    ずみ量を算出しその算出結果に基づいて回路設計するス
    テップとを含む回路設計方法。
  10. 【請求項10】 熱ひずみ量を算出するステップは、予
    め設けられた部品寸法により算出あり、なしを決定する
    請求項9記載の回路設計方法。
  11. 【請求項11】 熱ひずみ量を算出するステップは、予
    め設けられた部品間の距離により算出あり、なしを決定
    する請求項9記載の回路設計方法。
  12. 【請求項12】 基板に配置される部品の端子部を半田
    付けするランドの寸法を入力するステップと、前記ラン
    ドのコーナ部の曲率を算出しその算出結果に基づいて回
    路設計するステップとを含む回路設計方法。
  13. 【請求項13】 ランドのコーナ部の曲率を算出するス
    テップは、予め設けられたランドの寸法と基板に配置さ
    れる部品の端子部の寸法との相関関係によりR部あり、
    なしを決定する請求項12記載の回路設計方法。
  14. 【請求項14】 基板に配置される部品の各々の限界温
    度情報を入力するステップと、前記基板中の個々の部品
    の限界温度情報に基づいて基板の限界温度情報を算出し
    その算出結果に基づいて回路設計するステップとを含む
    回路設計方法。
  15. 【請求項15】 基板に配置される部品の各々の限界温
    度情報を温度と時間の相関値で入力する請求項14記載
    の回路設計方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から15記載の回路設計方法
    により作成した基板が入れられるリフロー炉の運転を開
    始するステップと、前記基板に関するデータを入力する
    ステップと、前記基板に関するデータに基づいてリフロ
    ー炉の動作条件を算出しその算出結果に基づいてリフロ
    ー炉を運転するステップとを含むリフロー炉運転方法。
  17. 【請求項17】 請求項1から15記載の回路設計方法
    により作成した基板が入れられるリフロー炉の運転を開
    始するステップと、前記基板に関するデータを入力する
    ステップと、リフロー炉による部品実装工程の後の手付
    け工程で手付けされる部品を、前記部品実装工程で実装
    される部品と区別し、前記基板に関するデータから削除
    するステップと、前記基板に関するデータから手付け工
    程で手付けされる部品のデータを排除した後のデータに
    基づいてリフロー炉の動作条件を算出しその算出結果に
    基づいてリフロー炉を運転するステップとを含むリフロ
    ー炉運転方法。
  18. 【請求項18】 基板に関するデータにリフロー炉の動
    作条件を算出するステップは、基板に配置される部品の
    各々の限界温度情報を温度と時間で入力し、リフロー炉
    の動作条件を最適化する請求項16または17記載のリ
    フロー炉運転方法。
  19. 【請求項19】 請求項1から15記載の回路設計方法
    により作成した基板が入れられるリフロー炉の運転を開
    始するステップと、前記基板に関するデータを入力し、
    それぞれの部品に実装面を設定するステップと、前記実
    装面のうちはんだ面のみのデータと部品面のみのデータ
    に分類するステップと、前記はんだ面のみのデータと部
    品面のみのデータに基づいてリフロー炉の動作条件とは
    んだ面と部品面のどちらを先に実装したらよいかを算出
    するステップとを含むリフロー炉運転方法。
  20. 【請求項20】 請求項14または15記載の回路設計
    方法を使用する回路設計装置。
  21. 【請求項21】 請求項14または15記載の回路設計
    方法を使用し、この回路設計方法で作成したデータを外
    部機器に出力する回路設計装置。
  22. 【請求項22】 請求項1から15記載の回路設計方法
    のうち少なくとも一つを使用する基板設計装置。
  23. 【請求項23】 請求項1から15記載の回路設計方法
    のうち少なくとも一つを使用し、リフロー炉による部品
    実装工程の後の手付け工程で手付けされる部品を、前記
    部品実装工程で実装される部品と区別し、評価の対象か
    ら排除する基板設計装置。
  24. 【請求項24】 請求項1から15記載の回路設計方法
    のうち少なくとも一つを使用し、この回路設計方法で作
    成したデータを外部機器に出力する基板設計装置。
  25. 【請求項25】 請求項1から15記載の回路設計方法
    のうち少なくとも一つを使用して設計された回路基板。
  26. 【請求項26】 請求項16から19記載のリフロー炉
    運転方法のうち少なくとも一つを使用して部品実装され
    た回路基板。
JP2002065017A 2002-03-11 2002-03-11 回路設計方法、リフロー炉運転方法、回路設計装置、基板設計装置および回路基板 Withdrawn JP2003263467A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002065017A JP2003263467A (ja) 2002-03-11 2002-03-11 回路設計方法、リフロー炉運転方法、回路設計装置、基板設計装置および回路基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002065017A JP2003263467A (ja) 2002-03-11 2002-03-11 回路設計方法、リフロー炉運転方法、回路設計装置、基板設計装置および回路基板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003263467A true JP2003263467A (ja) 2003-09-19

Family

ID=29197527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002065017A Withdrawn JP2003263467A (ja) 2002-03-11 2002-03-11 回路設計方法、リフロー炉運転方法、回路設計装置、基板設計装置および回路基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003263467A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007142163A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Fuji Mach Mfg Co Ltd 電子回路基板の生産管理方法
WO2007116451A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Fujitsu Limited はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、はんだ条件判別方法、リフロ装置及びはんだ接合方法
JP2010023171A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Max Co Ltd ステープル打ち用釘打機
US7847211B2 (en) * 2005-08-31 2010-12-07 Panasonic Corporation Light radiating conditions selecting method, light radiating conditions selecting device, and soldering device
JP2011071532A (ja) * 2010-11-09 2011-04-07 Fujitsu Ltd はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、はんだ条件判別方法、リフロ装置及びはんだ接合方法
CN102205450A (zh) * 2010-03-31 2011-10-05 松下电器产业株式会社 点焊nc数据生成方法及自动焊接装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7847211B2 (en) * 2005-08-31 2010-12-07 Panasonic Corporation Light radiating conditions selecting method, light radiating conditions selecting device, and soldering device
JP2007142163A (ja) * 2005-11-18 2007-06-07 Fuji Mach Mfg Co Ltd 電子回路基板の生産管理方法
JP4704895B2 (ja) * 2005-11-18 2011-06-22 富士機械製造株式会社 電子回路基板の生産管理方法
WO2007116451A1 (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Fujitsu Limited はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、はんだ条件判別方法、リフロ装置及びはんだ接合方法
JPWO2007116451A1 (ja) * 2006-03-30 2009-08-20 富士通株式会社 はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、はんだ条件判別方法、リフロ装置及びはんだ接合方法
JP4724224B2 (ja) * 2006-03-30 2011-07-13 富士通株式会社 はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、リフロ装置及びはんだ接合方法
JP2010023171A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Max Co Ltd ステープル打ち用釘打機
CN102205450A (zh) * 2010-03-31 2011-10-05 松下电器产业株式会社 点焊nc数据生成方法及自动焊接装置
JP2011071532A (ja) * 2010-11-09 2011-04-07 Fujitsu Ltd はんだ接合される製品の製造方法、はんだ接合装置、はんだ条件判別方法、リフロ装置及びはんだ接合方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170280565A1 (en) Jumpers for pcb design and assembly
JP4294647B2 (ja) プリント基板設計装置とcadシステム
JP2008505498A (ja) マイクロ−キャステレイションを備えたインターポーザー
JP5033079B2 (ja) 集合基板のユニット配線板差し替え方法、及び集合基板
JP4923494B2 (ja) 多層回路基板設計支援方法、プログラム、装置及び多層回路基板
JP6318638B2 (ja) プリント配線板および情報処理装置
JP2003263467A (ja) 回路設計方法、リフロー炉運転方法、回路設計装置、基板設計装置および回路基板
CN108377326A (zh) 一种摄像头模组及电子设备
TWI247565B (en) Pad structure for improving stray capacitance
JP2003249747A (ja) プリント基板設計方法、プリント基板配線cad装置、プリント基板
JP2003188506A (ja) 吸熱用ダミー部品を備えた基板ユニット及びその製造方法
JP4227008B2 (ja) プリント配線回路基板
JP2738376B2 (ja) 印刷配線板
JP2002050843A (ja) プリント基板およびプリント基板の実装方法
JP2020047799A (ja) プリント基板の構造
JP6260172B2 (ja) 印刷装置及び印刷方法
CN103687327B (zh) 印刷电路板以及在印刷电路板上设置元件的方法
JP2006186289A (ja) 回路基板
CN100566513C (zh) 手机摄像模组图像传感器过孔焊接技术
JP2006041087A (ja) 両面プリント基板及びそのパターン形成方法
JP2020126869A (ja) マスク設計装置およびマスク開口寸法決定方法
JP2007058814A (ja) プリント配線板設計/プリント回路板生産支援システム、判定システム
CN117276231A (zh) 嵌入式封装板、印制电路板封装结构及制作方法
JPH0637430A (ja) プリント基板
CN114828387A (zh) 通过蚀刻法提高金属电路板热电分离导热效率生产工艺

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041015

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20061102