JP2003262981A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP2003262981A JP2002066530A JP2002066530A JP2003262981A JP 2003262981 A JP2003262981 A JP 2003262981A JP 2002066530 A JP2002066530 A JP 2002066530A JP 2002066530 A JP2002066530 A JP 2002066530A JP 2003262981 A JP2003262981 A JP 2003262981A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 トナーの表面形状を任意にコントロールで
き、良好な現像性、転写性並びにクリーニング性、及び
安定した帯電性を有する、長寿命のトナーが得られるト
ナーの製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
る組成物を溶融混練し、冷却固化し、微粉砕して微粉砕
物を得る微粉砕工程、及び得られた微粉砕物を表面改質
処理する表面改質工程を有するトナーの製造方法におい
て、該微粉砕工程が、ジェット気流の如き高圧気体を用
いた衝突式気流粉砕機を用い、該表面改質工程が、回分
式の表面改質装置を用いて行われ、分級手段と、機械式
衝撃力を用いる表面処理手段を有し、所定時間分級と機
械式衝撃力を用いる表面改質処理とを繰り返すことによ
り、所定粒径以下の微粒子が所定量除かれた表面改質処
理粒子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子印刷の如き画
像形成方法において、静電荷像を現像するためのトナ
ー、または、トナージェット方式の画像形成方法におけ
るトナー定着画像を形成するためのトナーの製造方法に
関し、特に、トナー像を転写材の如きプリントシートに
加熱定着させる定着方式に供されるトナーの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法、静電写真法及び静電印刷法
の如き画像形成方法では、静電荷像を現像するためのト
ナーが使用される。一般にトナーの製造方法としては、
被転写材に定着させるための結着樹脂、トナーとしての
色味を出させる各種着色剤を原料とし、さらに必要に応
じて、粒子に電荷を付与させるための荷電制御剤や、離
型剤としてのワックス、及び流動性付与剤等の他の添加
剤を加えて乾式混合し、しかる後、混練機などにより加
熱、溶融、分散を行い均一な組成物とした後、これを冷
却して、粉砕、分級することによりトナーを製造する方
法が、大量生産性、コスト等の観点から現在の主流とな
っている。しかし、こうした混練粉砕法で製造したトナ
ー粒子は形状が不揃いであるため、トナー特性にバラツ
キを生じ、最近の電子写真装置の小型化、簡素化、高画
質化、フルカラー化の動向においてトナーに要求される
性能は非常に高度化しており、現状に十分満足できてい
ない。
【0003】さらに近年、フルカラー化、クリーナーレ
スや廃トナー量削減達成のために、トナーの転写性の向
上が求められていることから、トナーの形状を球形化す
ることが必須となってきている。
【0004】例えば、特開昭63−235953号公報
においては、機械的衝撃力により球形化したトナーが提
案されている。しかしながら、転写効率はいまだ不十分
であり、さらなる改良が必要である。
【0005】従来の機械的衝撃力による方法において
は、球形化には多くの衝撃、摩擦が必要であるため、球
形化処理は回分式(循環)処理が中心である。機械的衝
撃力による球形化処理の際には、球形化に伴う衝撃力に
よる粉砕作用により極小さな微粉が発生するため、球形
化処理後に、極小微粉の除去が必要となる。また場合に
よっては、この極小微粉が、回分式(循環)処理されて
いる間にトナー表面に付着し、トナー表面の組成の偏在
を生じさせるため、トナー特性に弊害を生じ好ましくな
い。
【0006】トナー形状を球形化する方法としては、上
記の機械的衝撃力による方法の他にも、熱風により表面
を溶融する方法、熱を利用する方法等があるが、トナー
は熱により表面組成が変化する問題があり、特に離型剤
として添加するワックス成分の存在状態が変化するた
め、熱により表面を溶融する方法は好ましくない。
【0007】近年、複写機の省エネルギー対策として、
圧力により転写材の如き記録材に定着させるために、結
着樹脂としてワックスのような軟質のものを使用した
り、加熱式定着の場合であっても定着スピードを速くし
たり、定着に要する消費電力を少なくかつ低温でトナー
を定着させるために、低ガラス転移点の、または、低軟
化点の結着樹脂を使用するようになってきており、特
に、熱により表面を溶融する方法は好ましくない。
【0008】一方、微粉砕手段としては、各種粉砕装置
が用いられるが、その中でも結着樹脂を主とするトナー
粗砕物の粉砕には、図1に示す如きジェット気流の如き
高圧気体を用いたジェット気流式粉砕機、特に衝突式気
流粉砕機が用いられている。
【0009】ジェット気流の如き高圧気体を用いた衝突
式気流粉砕機は、ジェット気流で粉体原料を搬送し、加
速管の出口より噴射し、粉体原料を加速管の出口の開口
面に対向して設けた衝突部材の衝突面に衝突させて、そ
の衝撃力により粉体原料を粉砕している。
【0010】近年、環境問題への対応から、製造装置の
省エネルギー化が求められており、多量のエアーを必要
とする衝突式気流粉砕機に代わりに、電力消費の少ない
機械式粉砕機が着目されている。
【0011】例えば、図10に示す機械式粉砕機では、
少なくとも中心回転軸に取り付けられた回転体である回
転子(図11参照)と、該回転子表面と一定間隔を保持
して回転子の周囲に配置されている固定子とを有し、且
つ該間隔を保持することによって形成される環状空間が
気密状態となるように構成されている。
【0012】このような機械式粉砕機は、衝突式気流粉
砕機のように多量なエアーを使用する必要がないため、
電力消費が少なく、近年求められている装置の省エネル
ギー化に対応できる。また、機械式粉砕機により粉砕さ
れたトナーは、機械的衝撃力によりその形状は丸みを帯
びる、さらに、粉砕限界があるため微粉の発生が少ない
という利点を有している。
【0013】しかしながら、近年、複写機やプリンター
等の高画質化・高精細化に伴い、トナーに要求される性
能も一段と厳しくなり、求められるトナーの粒子径はさ
らに小さくなり、粉砕性の悪い結着樹脂、例えばポリエ
ステル樹脂を用いたトナー材料の場合、機械式粉砕機で
は、粉砕限界があり、重量平均粒径が7μm以下に(さ
らには、6μm以下に)粉砕することは、困難である。
【0014】また、機械式粉砕機を高性能な分級機と組
合せ閉回路を組み粉砕を行えば、重量平均粒径が7μm
以下(さらには、6μm以下)の微粉砕品を得ることは
可能であるが、処理能力が減少するだけではなく、円形
度も低いものしか得られない。また、このような小さな
粒径にまで粉砕を行うためには、閉回路内での循環量が
多くなり、機械的衝撃力を多くの受けるため、機械的衝
撃力による発熱によりトナーの表面組成が変化する問題
があり、特に離型剤として添加するワックス成分の存在
状態が変化するため好ましくない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、こう
した問題点を解消して、より高精細・高画質なトナー粒
子が得られる製造方法を提供することにある。
【0016】本発明の目的は、上記のような従来技術の
問題点を解決して、静電荷像現像用トナーを効率よく製
造する製造方法を提供することにある。
【0017】本発明の目的は、少なくとも、結着樹脂及
び着色剤を含有する組成物を溶融混練し、混練物を冷却
固化し、固化物を微粉砕して微粉砕物を得る工程、及び
得られた微粉砕物を表面改質処理し表面改質処理粒子を
得る表面改質工程を有するトナーの製造方法において、
表面改質時における熱の影響や微粉の発生を抑制し、ト
ナーの表面形状を任意にコントロールでき、且つ、トナ
ーの表面形状をコントロールすることにより、良好な現
像性、転写性並びにクリーニング性、及び安定した帯電
性を有する、長寿命のトナーが得られるトナーの製造方
法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明のトナーの製造方
法は、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有する組成物
を溶融混練し、得られた混練物を冷却固化し、冷却固化
物を微粉砕して微粉砕物を得る微粉砕工程、及び得られ
た微粉砕物を表面改質処理し表面改質処理粒子を得る表
面改質工程を有するトナーの製造方法において、該微粉
砕工程が、ジェット気流の如き高圧気体を用いた衝突式
気流粉砕機を用い、重量平均粒径3〜11μmの微粉砕
物を得る工程であり、該表面改質工程が、回分式の表面
改質装置を用いて行われ、該回分式の表面改質装置に
は、所定粒径以下の微粒子を装置外へ連続的に排出除去
する分級手段と、機械式衝撃力を用いる表面処理手段、
及び該分級手段と該表面処理手段との間の空間を第一の
空間と第二の空間とに仕切る案内手段を有し、該微粉砕
物を第一の空間に導入し、該分級手段により所定粒径以
下の微粒子を装置外へ連続的に排出除去しながら、第二
の空間を経由して、機械式衝撃力を用いる該表面処理手
段へ導入して表面改質処理を行い、再び第一の空間へ循
環させることにより、所定時間分級と機械式衝撃力を用
いる表面改質処理とを繰り返すことにより、所定粒径以
下の微粒子が所定量除かれた表面改質処理粒子を得る工
程であることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係る微粉砕装置に
ついて図を用いて詳述する。
【0020】図1及び図2は、本発明に使用するジェッ
ト気流の如き高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機の一例
を示す。
【0021】衝突式気流粉砕機は、図3または図4に示
すように気流分級機と閉回路を組み、所望の粒径以上の
粒子を粉砕機へ戻すことにより、分級機の微粉側から、
微粉砕品を取り出す。
【0022】ここで用いられる気流分級機としては、図
5または図6のような可動部を持たない固定壁型の分級
機と、図7のような回転ローターを備えたローター回転
式の気流分級機があるが、重量平均粒径が7μm以下
(さらには、6μm以下)のような、より小さな微粉砕
品を得ようとする場合、気流分級機は、強制的に分級気
流の速度を上げることのできる回転ローターを備えたロ
ーター回転式の気流分級機が好ましい。
【0023】また、真比重が1.2g/cm3以下の小
さな比重のトナー材料を粉砕する場合にも、同様に強制
的に分級気流の速度を上げることのできる回転ローター
を備えたローター回転式の気流分級機が好ましい。
【0024】次に、表面改質工程で使用される表面改質
装置及び表面改質装置を利用したトナーの製造方法につ
いて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0025】図8は、本発明に使用する表面改質装置の
一例を示し、図9は図8において高速回転する回転子の
上面図の一例を示す。
【0026】図8に示す表面改質装置では、ケーシング
15、冷却水或いは不凍液を通水できるジャケット(図
示しない)、表面改質手段である、ケーシング15内に
あって中心回転軸に取り付けられた、上面に角型のディ
スク型或いは円筒型のピン10を複数個有し、高速で回
転する円盤上の回転体である分散ローター6、分散ロー
ター6の外周に一定間隔を保持して配置されている表面
に多数の溝が設けられているライナー4(尚、ライナー
表面上の溝はなくても構わない)、さらに、表面改質さ
れた原料を所定粒径に分級するための手段である分級ロ
ーター1、さらに、冷風を導入するための冷風導入口
5、被処理原料を導入するための原料供給口3、さら
に、表面改質時間を自在に調整可能となるように、開閉
可能なように設置された排出弁8、処理後の粉体を排出
するための粉体排出口7、さらに、分級手段である分級
ローター1と表面改質手段である分散ローター6−ライ
ナー4との間の空間を、分級手段へ導入される前の第一
の空間11と、分級手段により微粉を分級除去された粒
子を表面処理手段へ導入するための第二の空間12に仕
切る案内手段である円筒形のガイドリング9とから構成
されている。分散ローター6とライナー4との間隙部分
が表面改質ゾーンであり、分級ローター4及びローター
周辺部分が分級ゾーンである。
【0027】尚、分級ローター1の設置方向は図8に示
したように縦型でもかまわないし、横型でも構わない。
また、分級ローター1の個数は図8に示したように単体
でもかまわないし、複数でもかまわない。
【0028】以上のように構成してなる表面改質装置で
は、排出弁8を閉とした状態で原料供給口3から微粉砕
品を一定量投入すると、投入された微粉砕品は、まずブ
ロワー(図示しない)により吸引され、分級ローター1
で分級される。その際、分級された所定粒径以下の微粉
は装置外へ連続的に排出除去され、所定粒径以上の粗粉
は遠心力によりガイドリング(案内板)9の内周(第二
の空間12)に沿いながら分散ローター6により発生す
る循環流に乗り表面改質ゾーンへ導かれる。表面改質ゾ
ーンに導かれた原料は分散ローター6とライナー4間で
機械式衝撃力を受け、表面改質処理される。表面改質さ
れた表面改質粒子は、機内を通過する冷風に乗って、ガ
イドリング9の外周(第一の空間11)に沿いながら分
級ゾーンに導かれ、分級ローター1により、さらに微粉
は機外へ排出され、粗粉は、循環流に乗り、再度第二の
空間12に戻され、表面改質ゾーンで繰り返し表面改質
作用を受ける。一定時間経過後、排出弁8を開とし、排
出口7より表面改質粒子を回収する。
【0029】本発明のトナーの製造方法の特徴は、ジェ
ット気流の如き高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機を使
用してトナー原料を微粉砕し、且つ、微粉砕されたトナ
ーを図8に示す如き回分式の表面改質装置を使用するこ
とにより、微粉除去分級を連続的に行いながらトナーの
表面形状を任意にコントロールを行うことによりシャー
プな粒度分布を持つ表面改質粒子を得ることである。
【0030】すなわち、本発明者らが鋭意検討した結
果、粉砕工程ではジェット気流の如き高圧気体を用いた
衝突式気流粉砕機を用い、表面改質工程で使用する表面
改質装置は、図8に示す様な、回分式の表面改質装置と
し、さらに、該回分式の表面改質装置が、微粉除去を連
続的に行うための分級ローターを内蔵する表面改質装置
とすることが、トナーの表面改質を行う上で好ましいこ
とが分かった。
【0031】すなわち、本発明者が検討した結果、粉砕
工程で使用する粉砕機を図1または図2に示す様な、ジ
ェット気流の如き高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機と
することで、発熱を伴わずに、ポリエステル樹脂を結着
樹脂として含有するような粉砕しづらい材料でも、7μ
m以下(さらには、6μm以下に)の微小粒径に粉砕す
ることができる。さらに、表面改質工程で使用する表面
改質装置を図8に示す様な回分式の表面改質装置とし、
微粉除去を連続的に行うための分級ローターを内蔵する
タイプとし、さらに微粉砕品を表面改質する際、該表面
改質装置の表面改質ゾーンの設定を適切な状態に制御す
ることにより、過粉砕されやすいトナーを表面改質する
場合においても、表面改質時における微粉量の増加を防
止し、且つ、トナーの粒度分布をシャープに分級するこ
とができる。さらに、排出弁を開放する時間を任意に設
定することにより、装置内におけるトナーの滞留時間を
調整でき、トナーの表面形状を任意にコントロールで
き、良好な現像性、転写性並びにクリーニング性、及び
安定した帯電性を有する、長寿命のトナーを得ることが
できる。
【0032】トナーの表面形状は、表面改質装置内での
トナーの滞留時間に依存している。つまり、トナーの表
面形状をコントロールするためには、表面改質装置内の
トナーの滞留時間をコントロールすることが重要であ
る。本発明において、表面改質工程で使用する表面改質
装置を、図8に示す様な、回分式の表面改質装置とする
ことで、排出弁開放までの時間、分散ローター上面の歯
形状及び回転周速、分散ローターとライナーとの間隔、
ガイドリングと分散ローターとの間隔等を適切な状態に
制御することにより、表面改質時における微粉増加を防
止し、トナーの表面改質装置内での滞留時間をコントロ
ールでき、トナーの表面形状を任意にコントロールする
ことができる。また、表面改質されたトナーを所定粒径
に分級する分級ローターを内蔵することで、分級ロータ
ーの回転周速を適切な状態に制御することにより、所定
粒子以下の微粉は装置外へ連続的に排出され、粗粉は再
度表面改質できるため、所定粒径以下の微粉が除かれた
シャープな粒度分布を持つ表面改質粒子を得ることがで
きる。
【0033】本発明者が検討した結果、表面改質装置に
おける表面改質時間(=サイクルタイム)としては、5
秒以上180秒以下、さらに好ましくは、15秒以上1
20秒以下であることが好ましい。表面改質時間が5秒
未満の場合、改質時間が短時間過ぎるため、表面改質粒
子が得られずトナー品質上好ましくない。また、改質時
間が180秒超の場合、改質時間が長時間過ぎるため、
表面改質時に発生する熱によるトナーの表面変質や、機
内融着の発生、及び処理能力の低下を招くので、トナー
生産性上好ましくない。
【0034】尚、表面改質粒子の表面改質の度合を示す
ものとして、本発明においては平均円形度をその指標と
した。
【0035】本発明における平均円形度は、粒子の形状
を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであ
り、本発明では東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置
FPIA−1000を用いて測定を行い、測定された粒
子の円形度を下式により求め、測定された全粒子の円形
度の総和を全粒子数で除した値を平均円形度と定義す
る。
【0036】
【数1】
【0037】測定方法としては、ノニオン型界面活性剤
約0.1mgを溶解している水10mlにトナー約5m
gを分散させ分散液を調製し、超音波(20kHz、5
0W)を分散液に3分間照射し、分散液濃度を5000
〜20000個/μlとして、前記装置によりトナーの
円形度を測定する。
【0038】本発明における「平均円形度」とは、表面
改質粒子の凹凸の度合を示す指標であり、トナーが完全
な球形の場合1.000を示し、トナー形状が複雑にな
るほど平均円形度は小さな値となる。
【0039】本発明のトナー製造方法によれば、該表面
改質工程で得られた粒子の平均円形度は、該表面改質工
程に導入された微粉砕品の平均円形度よりも0.01乃
至0.05大きくすることができる。これは、上述した
通り、該表面改質装置の表面改質時間を任意にコントロ
ールすることにより、トナーの表面形状を任意にコント
ロールすることができるためである。
【0040】本発明のトナーの製造方法によれば、表面
改質工程において、微粉を除去しながら表面改質を行う
ため、表面改質装置で得られる表面改質粒子の個数平均
径は、該表面改質工程に導入された微粉砕品の個数平均
径よりも大きく、さらに、該表面改質工程に導入された
微粉砕品の個数平均径をAとし、該表面改質装置で得ら
れる粒子の個数平均径をBとした場合に、AとBが下記
条件 02≦B/A≦2.00 を満足していることが好ましい。
【0041】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、該表面改質装置内に導入する冷風温度T1を10
℃以下とすることが好ましい。該表面改質装置内に導入
する冷風温度T1を10℃以下(より好ましくは5℃以
下、さらに好ましくは0℃以下、特に好ましくは−5℃
以下)とすることにより、表面改質時に発生する熱によ
るトナーの表面変質や、機内融着を防止することができ
る。該表面改質装置内に導入する冷風温度T1を6℃以
上とすると、表面改質時に発生する熱によるトナーの表
面変質や、機内融着を起こしやすいので、トナー生産性
という点から好ましくない。
【0042】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、該表面改質装置内は、機内冷却用のジャケットを
具備しており、該ジャケットに冷媒(好ましくは冷却
水、さらに好ましくはエチレングリコール等の不凍液)
を通しながら微粉砕物を表面改質処理することが好まし
い。該ジャケットによる機内冷却により、トナー表面改
質時における熱によるトナー表面変質や機内融着を防止
することができる。
【0043】尚、表面改質装置の該ジャケット内に通す
冷媒の温度は5℃以下とすることが好ましい。表面改質
装置内の該ジャケット内に通す冷媒の温度を5℃以下
(より好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−5℃以
下)とすることにより、表面改質時に発生する熱による
トナーの表面変質や、機内融着を防止することができ
る。該ジャケット内に導入する冷媒の温度を6℃以上と
すると、表面改質時に発生する熱によるトナーの表面変
質や、機内融着を起こしやすいので、トナー生産性とい
う点から好ましくない。
【0044】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、該表面改質装置内の分級ローター後方の温度T2
を60℃以下とすることが好ましい。該表面改質装置内
の分級ローター後方の温度T2を60℃以下(好ましく
は40℃以下、さらに好ましくは30℃以下)とするこ
とにより、表面改質時に発生する熱によるトナーの表面
変質や、機内融着を防止することができる。該表面改質
装置内の分級ローター後方の温度T2を61℃以上とす
ると、表面改質ゾーンにおいては、それ以上の温度が影
響するため、表面改質時に発生する熱によるトナーの表
面変質や、機内融着を起こしやすいので、トナー生産性
という点から好ましくない。
【0045】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、該表面改質装置内の分級ローター後方の温度T2
と、該表面改質装置に導入する冷風温度T1との温度差
ΔT(T2−T1)を80℃以下とすることが好まし
い。該表面改質装置内の分級ローター後方の温度T2
と、該表面改質装置に導入する冷風温度T1との温度差
ΔT(T2−T1)を80℃以下(更に好ましくは70
℃以下)とすることにより、表面改質時に発生する熱に
よるトナーの表面変質や、機内融着を防止することがで
きる。該表面改質装置内の分級ローター後方の温度T2
と、該表面改質装置に導入する冷風温度T1との温度差
ΔT(T2−T1)を81℃以上とすると、表面改質ゾ
ーンにおいては、それ以上の温度が影響するため、表面
改質時に発生する熱によるトナーの表面変質や、機内融
着を起こしやすいので、トナー生産性という点から好ま
しくない。
【0046】さらに、本発明のトナーの製造方法におい
ては、表面改質装置内の該分散ローターとライナーとの
間の最小間隔が0.5mm乃至15.0mmとすること
が好ましく、さらには、2.0mm乃至10.0mmと
することが好ましい。また、該分散ローターの回転周速
は75m/sec乃至150m/secとすることが好
ましく、さらには、85m/sec乃至140m/se
cとすることが好ましい。さらに、表面改質装置内の該
分散ローター上面に設置されている角型のディスク或い
は円筒形のピンの上部と、該円筒型のガイドリングの下
部との間の最小間隔が2.0mm乃至50.0mmとす
ることが好ましく、さらには、5.0mm乃至45.0
mmとすることが好ましい。
【0047】本発明者が検討した結果、表面改質装置の
運転条件を上述の範囲に制御することにより、トナーの
表面形状を任意にコントロールでき、良好な現像性、転
写性並びにクリーニング性、及び安定した帯電性を有す
る、長寿命のトナーを得ることができる。
【0048】表面改質装置内の該分散ローターと該ライ
ナーとの間の最小間隔を0.5mm未満とすると、装置
自体の負荷が大きくなるのと同時に、表面改質時に過粉
砕され熱によるトナーの表面変質や機内融着を起こしや
すいのでトナー生産性という点から好ましくない。ま
た、該分散ローターと該ライナーとの間の最小間隔を1
5.1mm以上とすると、表面改質粒子を得るために処
理能力を落とさなければならず、こちらもトナー生産性
上好ましくない。また、表面改質装置内の該分散ロータ
ーの回転周速を75m/sec未満とすると、所定の円
形度を得るためには処理能力を落とさなければならず、
トナー生産性上好ましくない。また、該粉砕ローターの
回転周速を141m/sec以上とすると、装置自体の
負荷が大きくなるのと同時に、表面改質時にトナーが過
粉砕されると同時に、熱によるトナーの表面変質や機内
融着を起こしやすいので、こちらもトナー生産性という
点から好ましくない。
【0049】また、表面改質装置内の該分散ローター上
面に設置されている角型のディスク或いは円筒形のピン
の上部と、該円筒型のガイドリングの下部との間の最小
間隔が2.0mm未満とすると、装置自体の負荷が大き
くなるのと同時に、ガイドリング39の内側の第一の空
間41での滞留時間が長くなり、表面改質時に過粉砕さ
れ熱によるトナーの表面変質や機内融着を起こしやすい
のでトナー生産性という点から好ましくない。また、該
分散ローター上面に設置されている角型のディスク或い
は円筒形のピンの上部と、該円筒型のガイドリングの下
部との間の最小間隔を50.1mm以上とすると、表面
改質粒子が十分に表面改質されない状態でガイドリング
39の外側の第二の空間42へ流出するというショート
パスを起こす可能性があり、こちらもトナー生産性上好
ましくない。
【0050】本発明において、該表面改質装置内の分散
ローター及びライナーの粉砕面は耐摩耗処理されている
ことがトナー生産性上好ましい。尚、耐摩耗処理方法は
何ら限定されるものではない。また、該表面改質装置内
の分散ローター及びライナーの刃形状に関しても、何ら
限定されるものではない。
【0051】真比重が1.2g/cm3以下のトナー粒
子、所謂フルカラー用のトナー粒子を製造する場合にお
いて、真比重が1.2g/cm3を超える磁性トナーに
比較して分級しづらいため収率が劣る傾向にあるが、本
発明においては、真比重が1.2g/cm3以下である
ようなトナー粒子フルカラー用のトナー粒子の製造おい
ても、分散ローターの近傍に分級ローターを内蔵してい
るため、高い収率を維持することが可能であるため微粉
除去分級の点からも好適に適用される。重量平均粒径が
7μm以下、さらに好ましくは、6μm以下の粒径の小
さいシャープな粒度分布を有するトナー粒子を製造する
際の収率の向上効果が顕著である。
【0052】本発明に係る結着樹脂、着色剤及びワック
スを含有するトナー粒子の構成素材について説明する。
【0053】本発明に用いられる結着樹脂としては、従
来より結着樹脂として知られている種々の樹脂化合物を
使用することができ、例えば、ビニル系樹脂、フェノー
ル樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マ
レイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢
酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、
クマロインデン樹脂、石油系樹脂等が挙げられる。中で
もビニル系樹脂とポリエステル系樹脂が帯電性や定着性
の点で好ましい。
【0054】ビニル系樹脂としては、例えばスチレン;
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチレ
ンスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチ
レン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレ
ン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレンの如きスチレン誘導体;
エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き
エチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエンの如き不
飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビ
ニル、弗化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニ
ルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエ
チルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボ
ン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル
酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、
ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの
如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニル
カルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロ
リドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類:
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミ
ドの如きアクリル酸またはメタクリル酸誘導体;α,β
−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類;アク
リル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロト
ン酸、ケイヒ酸、ビニル酢酸、イソクロトン酸、アンゲ
リカ酸等のアクリル酸及びそのα−またはβ−アルキル
誘導体;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、アルケ
ニルコハク酸、イタコン酸、メサコン酸、ジメチルマレ
イン酸、ジメチルフマル酸等の不飽和ジカルボン酸及び
そのモノエステル誘導体または無水物等のビニル系モノ
マーを用いた重合体が挙げられる。
【0055】上記ビニル系樹脂では、前述したようなビ
ニル系モノマーが単独または二つ以上で用いられる。こ
れらの中でもスチレン系共重合体、スチレン−アクリル
系共重合体となるようなモノマーの組合せが好ましい。
【0056】また、本発明に用いられる結着樹脂は、必
要に応じて以下に例示するような架橋性モノマーで架橋
された重合体または共重合体であってもよい。
【0057】前記架橋性モノマーとしては、架橋可能な
二以上の不飽和結合を有するモノマーを用いることがで
きる。このような架橋性モノマーとしては、以下に示す
ような種々のモノマーが従来より知られており、本発明
のトナーに好適に用いることができる。
【0058】前記架橋性モノマーには、芳香族ジビニル
化合物として例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフ
タレンが挙げられ;アルキル鎖で結ばれたジアクリレー
ト化合物として例えば、エチレングリコールジアクリレ
ート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペン
タンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレート
に代えたものが挙げられ;エーテル結合を含むアルキル
鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例え
ば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジ
アクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアク
リレート、ジプロピレングリコールジアクリレート及び
以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えた
ものが挙げられ;芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で
結ばれたジアクリレート化合物類として例えば、ポリオ
キシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン
(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
バンジアクリレート及び以上の化合物のアクリレートを
メタクリレートに代えたものが挙げられ;ポリエステル
型ジアクリレート類として例えば、商品名MANDA
(日本化薬)等が挙げられる。
【0059】多官能の架橋剤としては、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、トリメチロールエタントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリ
ゴエステルアクリレート及び以上の化合物のアクリレー
トをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレ
ート、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。
【0060】本発明に用いられる結着樹脂としては、以
下に示すポリエステル樹脂も好ましい。ポリエステル樹
脂は、全成分中45〜55mol%がアルコール成分で
あり、55〜45mol%が酸成分であることが好まし
い。
【0061】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオール、水素化ビスフェノールA、下記(B)
式で表されるビスフェノール誘導体;
【0062】
【化1】 (式中、Rはエチレンまたはプロピレン基を示し、x及
びyはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均
値は2〜10である。)
【0063】(C)式で示されるジオール類;
【0064】
【化2】
【0065】またはグリセリン、ソルビット、ソルビタ
ン等の多価アルコール類等が挙げられる。
【0066】また、酸成分としてはカルボン酸が好まし
くは例示することができ、二価のカルボン酸としてはフ
タル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の
如きベンゼンジカルボン酸類またはその無水物;コハク
酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアル
キルジカルボン酸類またはその無水物;フマル酸、マレ
イン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカル
ボン酸またはその無水物等が挙げられ、また、3価以上
のカルボン酸としてはトリメリット酸、ピロメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等が
挙げられる。
【0067】特に好ましいポリエステル樹脂のアルコー
ル成分としては、前記(B)式で示されるビスフェノー
ル誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸またはその無水物、コハク酸、n−
ドデセニルコハク酸またはその無水物、フマル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸類;トリメ
リット酸またはその無水物のトリカルボン酸類が挙げら
れる。これらの酸成分及びアルコール成分から得られた
ポリエステル樹脂を結着樹脂として使用した熱ローラ定
着用トナーとして定着性が良好で、耐オフセット性に優
れているからである。
【0068】本発明に係るトナーに用いられる着色剤
は、黒色着色剤としては、カーボンブラック,磁性体,
以下に示すイエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン
着色剤の如き有彩色着色剤によって黒色に調色されるよ
うに組み合わせたものが利用される。
【0069】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,
アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、97、109、1
10、111、120、127、128、129、14
7、168、174、176、180、181、191
が好適に用いられる。
【0070】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キ
ナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール
化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合
物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8:2、48:3、48:4、57:1、81:1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0071】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染
料レーキ化合物が利用できる。具体的には、C.I.ピ
グメントブルー1、7、15、15:1、15:2、1
5:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利
用できる。
【0072】これらの着色剤は、単独又は混合しさらに
は固溶体の状態で用いることができる。本発明におい
て、着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透
明性,トナー中への分散性を考慮して選択される。これ
らの有彩色着色剤は、結着樹脂100質量部に対し1〜
20質量部トナー中に含有される。磁性トナーとして、
磁性体を用いる場合は、結着樹脂100質量部に対し6
0〜200質量部トナー中に含有される。
【0073】本発明に係るトナーにおいては、定着時の
定着部材からの離型性の向上、定着性の向上の点から次
のようなワックス類をトナー中に含有させる。パラフィ
ンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワッ
クス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス
及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導
体、カルナバワックス及びその誘導体などで、誘導体に
は酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、
グラフト変性物を含む。その他、アルコール、脂肪酸、
酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘
導体、植物系ワックス、動物性ワックス、鉱物系ワック
ス、ペトロラクタム等も利用できる。
【0074】本発明に係るトナーには荷電制御剤をトナ
ー粒子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外
添)して用いることが好ましい。荷電制御剤によって、
現像システムに応じた最適の荷電量コントロールが可能
となり、特に本発明のトナーにおいては、粒度分布と荷
電量とのバランスをさらに安定したものとすることが可
能である。トナーを負荷電性に制御するための負荷電制
御剤としては、下記物質がある。
【0075】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯
体、芳香族ハイドロキシカルボン酸金属錯体、芳香族ジ
カルボン酸金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキ
シカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカ
ルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフ
ェノールの如きフェノール誘導体類がある。
【0076】トナーを正荷電性に制御するための正荷電
制御剤として下記物質がある。
【0077】例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等に
よる変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒ
ドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルア
ンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニ
ウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩の如
きオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメ
タン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤として
は、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステ
ンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、
フェリシアン化物、フェロシアン化物等);高級脂肪酸
の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオ
キサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドの如きジオ
ルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオク
チルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如
きジオルガノスズボレート類;がある。
【0078】これらの荷電制御剤は、単独あるいは2種
類以上組み合わせて用いることができる。
【0079】上述した荷電制御剤は微粒子状として用い
ることが好ましく、この場合これらの荷電制御剤の個数
平均粒径は4μm以下さらには3μm以下が特に好まし
い。これらの荷電制御剤をトナーに内添する場合は、結
着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、特に
0.2〜10質量部トナーに含有されることが好まし
い。
【0080】本発明に係るトナー粒子を製造するには、
例えば、結着樹脂、ワックス、金属塩ないし金属錯体、
着色剤としての顔料または染料、磁性体、必要に応じて
荷電制御剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサー、
ボールミル等の混合器により十分混合してから加熱ロー
ル、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用い
て溶融混練して樹脂類をお互いに相溶せしめた中に金属
化合物、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめ、冷
却固化し、固化物を粗粉砕した後、本発明の微粉砕・表
面処理方法により、所望の粒径のトナー粒子を得ること
ができる。この際、所定の粒径以上の粒子が存在する場
合には、微粉砕工程の後、または表面処理工程の後に、
所定の粒径以上の粒子を取り除くために、分級または、
篩分けを行ってもよい。さらに、流動性、転写性等の向
上のために該トナー粒子に無機微粉末等の外添剤を外添
混合し、トナーとして用いられる。
【0081】トナーの粒度分布は、種々の方法によって
測定できるが、本発明においては、次の測定装置を用い
て行った。
【0082】すなわち、測定装置としては、コールター
カウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイ
ザーII(コールター社製)を用いた。電解液は1級塩
化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製す
る。例えば、ISOTON R−II(コールターサイ
エンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法
としては前記電解液水溶液100〜150ml中に分散
剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を、0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2
〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散
機で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置によ
り、アパチャーとして100μmアパチャーを用い、ト
ナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを算
出した。それから、本発明に係る体積分布から求める重
量基準の重量平均粒径を求めた。
【0083】
【実施例】以下、トナーの具体的な製造方法、実施例及
び比較例をもって本発明を具体的に説明する。
【0084】 <実施例1> ・不飽和ポリエステル樹脂 100質量部 (ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2ビス(4−ヒドロキシフェニル) プロパン/ポリオキシエチレン(2,2)−2,2ビス(4−ヒドロキシフェニ ル)プロパン/テレフタル酸/無水トリメリット酸/フマル酸からなる不飽和ポ リエステル樹脂) ・銅フタロシアニン顔料 6質量部 (C.I.ピグメンブルー15:3) ・パラフィンワックス 5質量部 (最大吸熱ピーク73℃) ・荷電制御剤(サリチル酸金属錯体) 2質量部 上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75
型、三井三池化工機(株)製)でよく混合した後、温度
110℃に設定した二軸混練機(PCM−30型、池貝
鉄工(株)製)にて混練した。得られた混練物を冷却
し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー製
造用の粗砕物を得た。尚、トナー組成物の真比重は、
1.1g/cm3であった。
【0085】得られたトナー原料粗砕物を、図1で示し
た高圧気体を用いた衝突式気流粉砕機(高圧気体圧力:
0.6MPa、流量:27Nm3/min)と、図7で
示した気流分級機ターボプレックス(350−ATP
型:ホソカワミクロン(株)製)を図3のように閉回路
を組んだ微粉砕装置を用いて粉砕した。得られた微粉砕
物は、重量平均径4.8μm、個数平均径3.6μm
(粒径3.17μm以下の粒子を43個数%含有し、粒
径8.00μm以上の粒子を0.0体積%含有)であ
り、平均円形度は0.936であった。
【0086】次に、得られた微粉砕物を図8及び図9に
示したような表面改質装置を用い、微粉砕物を毎回1.
3kg投入し、分級ローター回転数7300rpmで微
粒子を除去しながら、分散ローター回転数5800rp
m(回転周速を130m/sec)で60秒間表面処理
を行った(原料供給口3より微粉砕物を投入終了後、6
0秒間処理後、排出弁8を開けて処理品として取り出し
た)。その際、本実施例においては、分散ローター上部
に角型のディスクを10個設置し、ガイドリングと分散
ローター上角型ディスクの間隔を30mm、分散ロータ
ーとライナーとの間隔を5mmとした。またブロワー風
量を14m3/min、ジャケットに通す冷媒の温度及
び冷風温度T1を−20℃とした。
【0087】この状態で繰り返し、20分間運転した結
果、分級ローター後方の温度T2は27℃で安定した。
従って、ΔT(T2−T1)は47℃であった。
【0088】処理後、重量平均径5.2μm、個数平均
径4.9μm(粒径3.17μm以下の粒子を12個数
%含有し、粒径8.00μm以上の粒子を0.0体積%
含有)、平均円形度は0.953のトナー粒子を分級収
率85%で得た(表面処理工程に導入された微粉砕品の
個数平均径をAとし、表面処理装置で得られる粒子の個
数平均径をBとした場合のB/Aは、1.36)。ま
た、分級ローター及び分散ローターを確認したところ、
トナー原材料の融着物は見られなかった。
【0089】さらに、網面固定式風力篩ハイボルター
(NR−300型、新東京機械(株)製:金網の裏にエ
アーブラシを装着)を用い、これに直径30cm、目開
き29μm、ワイヤーの平均径が30μmの金網を設置
し、該トナー粉体を風量5Nm 3/minの気流に乗せ
て供給し、粗粒を分離し、トナー粒子を得た。粒径1
2.7μm以上の粒子は、0.1体積%未満であった。
また、分離した粗粒は、篩を通過させたトナー粒子の約
0.2%であった。
【0090】得られたトナー粒子100質量部に対し
て、BET法による比表面積が200m2/gである疎
水性シリカを1.8質量部外添混合し、トナーを得た。
このトナー5質量部に対し、アクリルコートされたフェ
ライトキャリア95質量部を混合し、現像剤とした。
【0091】この現像剤を用いて、キヤノン製フルカラ
ー複写機CLC1000改造機(定着ユニットのオイル
塗布機構を取り外した)を用いて常温常湿(23℃,6
0%RH)下で画出し評価を行ったところ、10,00
0枚耐久においても、初期と耐久後の画像濃度に変化が
なく、カブリのない高画質の画像が得られた。さらに両
面画像を形成させたが、転写材の表裏面共にオフセット
の発生は認められなかった。また、OHPシートへの画
像形成を行ったところ、透明性の良好な画像が得られ
た。ここで、感光体から転写材(坪量199g/m
2紙)への転写効率は93%とかなり高い転写効率を示
した。
【0092】さらに、高温高湿(32.5℃,85%R
H)下においても、同様の画出し評価(5,000枚耐
久)を行ったが、良好な画像が得られた。
【0093】<実施例2>実施例1と同様のトナー原料
粗砕物を用いて、実施例1と同様の微粉砕装置を用い、
微粉砕条件を変更し、微粉砕を行った。得られた微粉砕
物の粒径は、重量平均径5.2μm、個数平均径4.1
μm(粒径3.17μm以下の粒子を37個数%含有
し、粒径8.00μm以上の粒子を0.4体積%含有す
る)、平均円形度は0.935であった。次に、得られ
た微粉砕物を実施例1と同様の表面改質装置を用い、同
様に微粒子を除去しながら、60秒間表面処理を行っ
た。
【0094】表面改質処理を繰り返し20分間運転した
結果、分級ローター後方の温度T2は28℃で安定し
た。従って、ΔT(T2−T1)は48℃であった。
【0095】処理後、重量平均径5.2μm、個数平均
径5.0μm(粒径3.17μm以下の粒子を9個数%
含有し、粒径8.00μm以上の粒子を0.5体積%含
有、B/Aは、1.22)、平均円形度は0.952の
トナー粒子を分級収率81%で得た。分級ローター及び
分散ローターを確認したところ、トナー原材料の融着物
は見られなかった。
【0096】さらに、同様の網面固定式風力篩ハイボル
ターを用い、粗粒を分離し、粒径12.7μm以上の粒
子が0.1体積%未満のトナー粒子を得た。また、分離
した粗粒は、篩を通過させたトナー粒子の約0.2%で
あった。
【0097】得られたトナー粒子に実施例1と同様に疎
水性シリカを外添混合しトナーとし、さらにアクリルコ
ートされたフェライトキャリアを混合し、現像剤とし
た。
【0098】この現像剤を用いて、実施例1と同様にキ
ヤノン製フルカラー複写機CLC1000改造機で画出
し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が
得られた。また、感光体から転写材(坪量199g/m
2紙)への転写効率は91%であった。
【0099】<実施例3>実施例1と同様のトナー原料
粗砕物を用いて、表面改質装置において、表面改質処理
時間を45秒間とした以外は、実施例2と同様に、微粉
砕及び、表面改質処理を行った。
【0100】表面改質処理を繰り返し20分間運転した
結果、分級ローター後方の温度T2は25℃で安定し
た。従って、ΔT(T2−T1)は45℃であった。
【0101】処理後、重量平均径5.2μm、個数平均
径4.9μm(粒径3.17μm以下の粒子を11個数
%含有し、粒径8.00μm以上の粒子を0.5体積%
含有、B/Aは、1.20)、平均円形度は0.948
のトナー粒子を分級収率83%で得た。分級ローター及
び分散ローターを確認したところ、トナー原材料の融着
物は見られなかった。
【0102】さらに、同様の網面固定式風力篩ハイボル
ターを用い、粗粒を分離し、粒径12.7μm以上の粒
子が0.1体積%未満のトナー粒子を得た。また、分離
した粗粒は、篩を通過させたトナー粒子の約0.2%で
あった。
【0103】得られたトナー粒子に実施例1と同様に疎
水性シリカを外添混合しトナーとし、さらにアクリルコ
ートされたフェライトキャリアを混合し、現像剤とし
た。この現像剤を用いて、実施例1と同様にキヤノン製
フルカラー複写機CLC1000改造機で画出し評価を
行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が得られ
た。また、感光体から転写材(坪量199g/m2紙)
への転写効率は89%であった。
【0104】<実施例4>実施例1と同様のトナー原料
粗砕物を用いて、表面改質装置において、表面改質処理
時間を30秒間とした以外は、実施例2と同様に、微粉
砕及び、表面改質処理を行った。
【0105】表面改質処理を繰り返し20分間運転した
結果、分級ローター後方の温度T2は19℃で安定し
た。従って、ΔT(T2−T1)は39℃であった。
【0106】処理後、重量平均径5.2μm、個数平均
径4.8μm(粒径3.17μm以下の粒子を13個数
%含有し、粒径8.00μm以上の粒子を0.5体積%
含有、B/Aは、1.17)、平均円形度は0.944
のトナー粒子を分級収率85%で得た。分級ローター及
び分散ローターを確認したところ、トナー原材料の融着
物は見られなかった。
【0107】さらに、同様の網面固定式風力篩ハイボル
ターを用い、粗粒を分離し、粒径12.7μm以上の粒
子が0.1体積%未満のトナー粒子を得た。また、分離
した粗粒は、篩を通過させたトナー粒子の約0.2%で
あった。
【0108】得られたトナー粒子に実施例1と同様に疎
水性シリカを外添混合しトナーとし、さらにアクリルコ
ートされたフェライトキャリアを混合し、現像剤とし
た。
【0109】この現像剤を用いて、実施例1と同様にキ
ヤノン製フルカラー複写機CLC1000改造機で画出
し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が
得られた。また、感光体から転写材(坪量199g/m
2紙)への転写効率は86%であった。
【0110】<実施例5>実施例1と同様のトナー原料
粗砕物を用いて、実施例1と同様の微粉砕装置を用い、
微粉砕条件を変更し、微粉砕を行った。得られた微粉砕
物の粒径は、重量平均径6.6μm、個数平均径5.5
μm(粒径4.00μm以下の粒子を53個数%含有
し、粒径10.08μm以上の粒子を2.2体積%含有
する)、平均円形度は0.923であった。次に、得ら
れた微粉砕物を実施例1と同様の表面改質装置を用い、
同様に微粒子を除去(ブロワー風量は15m3/mi
n)しながら、80秒間表面処理を行った。
【0111】表面改質処理を繰り返し20分間運転した
結果、分級ローター後方の温度T2は31℃で安定し
た。従って、ΔT(T2−T1)は51℃であった。
【0112】処理後、重量平均径6.9μm、個数平均
径6.6μm(粒径4.00μm以下の粒子を12個数
%含有し、粒径10.08μm以上の粒子を2.3体積
%含有、B/Aは、1.20)、平均円形度は0.95
3のトナー粒子を分級収率81%で得た。分級ローター
及び分散ローターを確認したところ、トナー原材料の融
着物は見られなかった。
【0113】さらに、同様の網面固定式風力篩ハイボル
ターを用い、粗粒を分離し、粒径16.0μm以上の粒
子が0.1体積%未満のトナー粒子を得た。また、分離
した粗粒は、篩を通過させたトナー粒子の約0.4%で
あった。
【0114】得られたトナー粒子に実施例1と同様に疎
水性シリカを1.4質量部外添混合しトナーとし、さら
にアクリルコートされたフェライトキャリアを混合し、
現像剤とした。
【0115】この現像剤を用いて、実施例1と同様にキ
ヤノン製フルカラー複写機CLC1000改造機で画出
し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が
得られた。また、感光体から転写材(坪量199g/m
2紙)への転写効率は91%であった。
【0116】<比較例1>実施例1と同様のトナー原料
粗砕物を用いて、図1で示した機械式微粉砕機301
(ターボ工業(株)製ターボミルT250−RS型)を
用い、粉砕ローターとライナーとの間隙1.0mm、粉
砕ローター回転数12300rpm(=回転子の先端周
速160m/sec)、風量6Nm3/min(入口温
度−15℃)で粉砕した。
【0117】原料粗砕物の供給量を調整しても、重量平
均径7.5μm、個数平均径が4.4μmの微粉砕物し
か得られなかった。
【0118】<比較例2>実施例1と同様のトナー原料
粗砕物を用いて、機械式微粉砕機スーパーローター(日
清エンジニアリング(株) SR−25型)を用い、粉
砕ローターとライナーとの間隙1.0mm、粉砕ロータ
ー回転数12000rpm(=回転子の先端周速160
m/sec)、風量6Nm3/min(入口温度−40
℃)で粉砕した。
【0119】原料粗砕物の供給量を調整しても、重量平
均径7.2μm個数平均径が4.1μmの微粉砕物しか
得られなかった。
【0120】<比較例3>実施例1と同様のトナー原料
粗砕物を用いて、機械式微粉砕機スーパーローターSR
−25型と、気流分級機ターボクラシファイア(日清エ
ンジニアリング(株)TC−25IIIS型)で閉回路
を組み、微粉砕を行ったところ、原料粗砕物の供給量を
比較例2の約1/3に調整し、重量平均径4.8μm、
個数平均径が3.8μm(粒径3.17μm以下の粒子
を38個数%含有し、粒径8.00μm以上の粒子を
0.1体積%含有)、平均円形度は0.932の微粉砕
物を得た。これは、実施例1の微粉砕物に比べると、球
形化が悪いものであった。
【0121】この微粉砕物をエルボジェット分級機(E
J−15−3型)を用い、重量平均径5.2μm、個数
平均径4.9μm(粒径3.17μm以下の粒子を12
個数%含有し、粒径8.00μm以上の粒子を0.0体
積%含有)、平均円形度は0.941に分級した。
【0122】次に、実施例1と同様に、得られたトナー
粒子に疎水性シリカを外添混合しトナーを得、さらにア
クリルコートされたフェライトキャリアと混合し、現像
剤とした。この現像剤を用いて、実施例1と同様にキヤ
ノン製フルカラー複写機CLC1000改造機で画出し
評価を行ったところ、常温常湿下では、良好な画像が得
られたが、高温高湿下では、画像濃度が徐々に低下し、
カブリが増加した。トナーを顕微鏡で観察したところ、
遊離したワックスとみられる未着色の粒子が見られた。
これが、帯電性に影響を与えたものと思われる。また、
感光体から転写材(坪量199g/m2紙)への転写効
率は84%であった。
【0123】<比較例4>実施例5で得たトナー微粉砕
物をエルボジェット分級機(EJ−15−3型)を用
い、重量平均径6.9μm、個数平均径6.6μm(粒
径4.00μm以下の粒子を12個数%含有し、粒径1
0.08μm以上の粒子を2.3体積%含有する)、平
均円形度0.926のトナー粒子を得た。
【0124】次に、その後、上記分級品を図12に示す
表面改質装置で表面改質した。
【0125】図12において151は本体ケーシング、
158はステーター、177はステータージャケット、
163はリサイクルパイプ、159は排出バルブ、11
9は排出シュート、164は原料投入シュートである。
【0126】該装置において、原料投入シュート164
から供給された粉体粒子及び他の微小固体粒子は、衝撃
室168内で主として高速で回転している回転ローター
162に配置された複数のローターブレード155によ
って瞬間的な打撃作用を受け、さらに周辺のステーター
158に衝突して粉体粒子同士または、他の微小固体粒
子同士の凝集をほぐしながら系内に分散させると同時
に、粉体粒子表面に他の微小固体粒子を静電気力、ファ
ンデルワールス力等により付着させるか、粉体粒子のみ
の場合は、粒子の角取りまたは球形化が行われる。この
状態は粒子の飛行と衝突に伴って進んで行く。すなわ
ち、ローターブレード155の回転により発生する気流
の流れに伴って、該粒子は、163のリサイクルパイプ
を複数回通過することにより処理される。さらにロータ
ーブレード155及びステーター158から該粒子が繰
り返し打撃作用を受けることにより、他の微小固体粒子
は、粉体粒子表面またはその近傍に均一に分散し固定化
されるか、粉体粒子のみの場合は、粒子の形状が球形化
されていく。
【0127】処理が完了した該粒子は、排出弁制御装置
128により排出バルブ159を開くことにより、11
9の排出シュートを通過し吸引ブロア224と連通して
いるバグフィルター222等により捕集される。
【0128】本比較例においては、ローターブレード1
55を有する回転ローター162の最長径が242mm
であるものを使用し、回転ローター162の回転周速は
90m/secとした。また微粉砕品の投入量を300
gとし、サイクルタイムを180秒として表面改質粒子
を得た。
【0129】処理後の表面改質粒子は、重量平均径6.
7μm、個数平均径6.4μm(粒径4.00μm以下
の粒子を18個数%含有し、粒径10.08μm以上の
粒子を2.4体積%含有、B/Aは、0.97)、平均
円形度は0.941であった。
【0130】表面改質する以前の分級品粒度と比較して
ブロードとなっていた。これは表面改質の際、トナーが
過粉砕され、微粉が増加したためと推察される。また、
運転終了後機内点検したところ、ローターブレードに若
干融着が発生していた。
【0131】次に、実施例5と同様に、得られたトナー
粒子に疎水性シリカを外添混合しトナーを得、さらにア
クリルコートされたフェライトキャリアと混合し、現像
剤とした。この現像剤を用いて、実施例1と同様にキヤ
ノン製フルカラー複写機CLC1000改造機で画出し
評価を行ったところ、画像濃度が徐々に低下し、カブリ
が増加した。トナーを顕微鏡で観察したところ、遊離し
たワックスとみられる未着色の粒子が見られた。これ
が、帯電性に影響を与えたものと思われる。また、感光
体から転写材(坪量199g/m2紙)への転写効率は
86%であった。
【0132】 <実施例6> ・不飽和ポリエステル樹脂 100質量部 ・マゼンタ顔料 4質量部 (C.I.ピグメントレッド184) ・ポリエチレンワックス 4質量部 (最大吸熱ピーク102℃) ・荷電制御剤(サリチル酸金属錯体) 2質量部 上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75
型)でよく混合した後、温度120℃に設定した二軸混
練機(PCM−30型)にて混練した。得られた混練物
を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、ト
ナー製造用の粗砕物を得た。
【0133】得られた粗砕物を図2で示した高圧気体を
用いた衝突式気流粉砕機(I−5型、日本ニューマッチ
ック工業(株)製:高圧気体圧力:0.6MPa、流
量:5Nm3/min)と、図6で示した気流分級機を
図3のように閉回路を組んだ微粉砕装置を用いて粉砕し
た。得られた微粉砕物は、重量平均径7.2μm、個数
平均径4.2μm(粒径4.00μm以下の粒子を63
個数%含有し、粒径12.7μm以上の粒子を2.1体
積%含有)であり、平均円形度は0.922であった。
【0134】次に、得られた微粉砕物を実施例1と同様
の表面改質装置を用い、同様に分級ローター回転数68
00rpmで微粒子を除去しながら、分散ローター回転
数5200rpm(回転周速を115m/sec)で4
5秒間表面処理を行った。
【0135】この状態で表面改質処理を繰り返し20分
間運転した結果、分級ローター後方の温度T2は27℃
で安定した。従って、ΔT(T2−T1)は47℃であ
った。
【0136】処理後、重量平均径7.2μm、個数平均
径6.8μm(粒径4.00μm以下の粒子を12個数
%含有し、粒径12.7μm以上の粒子を2.3体積%
含有、B/Aは、1.62)、平均円形度は0.933
のトナー粒子を分級収率75%で得た。分級ローター及
び分散ローターを確認したところ、トナー原材料の融着
物は見られなかった。
【0137】さらに、エルボジェット分級機(EJ−1
5−3型)を用い12.7μm以上の粗粒を分級除去
し、粒径12.7μm以上の粒子が0.1体積%未満の
トナー粒子を得た。また、分離した粗粒は、エルボジェ
ット分級機を通過させたトナー粒子の約9%であった。
【0138】得られたトナー粒子に実施例1と同様に疎
水性シリカを外添混合しトナーとし、さらにアクリルコ
ートされたフェライトキャリアを混合し、現像剤とし
た。
【0139】この現像剤を用いて、実施例1と同様にキ
ヤノン製フルカラー複写機CLC1000改造機で画出
し評価を行ったところ、実施例1と同様に良好な画像が
得られた。また、感光体から転写材(坪量199g/m
2 紙)への転写効率は87%であった。
【0140】 <実施例7> ・スチレン−nブチルアクリレート−マレイン酸モノブチルアクリレート 共重合体 100質量部 ・磁性酸化鉄(平均粒径0.22μm) 100質量部 ・低分子量エチレン−プロピレン共重合体 3質量部 ・モノアゾ染料の鉄錯体 2質量部 上記の処方の材料をヘンシェルミキサー(FM−75
型)でよく混合した後、温度130℃に設定した二軸混
練機(PCM−30型)にて混練した。得られた混練物
を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、ト
ナー製造用の粗砕物を得た。
【0141】得られた粗砕物を図2で示した高圧気体を
用いた衝突式気流粉砕機I−5型(高圧気体圧力:0.
6MPa、流量:5Nm3/min)と、図5で示した
気流分級機(DS−5型、日本ニューマッチック工業
(株)製)を図3のように閉回路を組んだ微粉砕装置を
用いて粉砕した。得られた微粉砕物は、重量平均径7.
8μm、個数平均径4.7μm(粒径4.00μm以下
の粒子を49個数%含有し、粒径12.7μm以上の粒
子を2.3体積%含有)であり、平均円形度は0.92
3であった。
【0142】次に、得られた微粉砕物を実施例1と同様
の表面改質装置(分散ローター回転数5200rpm
(回転周速を115m/sec)、ジャケットに通す冷
媒の温度及び冷風温度T1を0℃に変更)を用い、微粉
砕品を毎回2.0kg投入し、分級ローター回転数66
00rpmで微粒子を除去しながら、同様に45秒間表
面処理を行った。
【0143】この状態で表面改質処理を繰り返し20分
間運転した結果、分級ローター後方の温度T2は47℃
で安定した。従って、ΔT(T2−T1)は47℃であ
った。
【0144】処理後、重量平均径8.0μm、個数平均
径7.7μm(粒径4.00μm以下の粒子を11個数
%含有し、粒径12.7μm以上の粒子を2.8体積%
含有、B/Aは、1.64)、平均円形度は0.933
のトナー粒子を分級収率78%で得た。分級ローター及
び分散ローターを確認したところ、トナー原材料の融着
物は見られなかった。
【0145】さらに、エルボジェット分級機(EJ−1
5−3型)を用い12.7μm以上の粗粒を分級除去
し、粒径12.7μm以上の粒子が0.1体積%未満の
トナー粒子を得た。このトナー粒子100質量部に対し
て、BET法による比表面積が110m2/gである疎
水性シリカを1.2質量部添加し、ヘンシェルミキサー
にて外添混合しトナーとした。
【0146】このトナーを用いて、キヤノン製のレーザ
ージェットプリンターLBP−950改造機(A4横送
りで32枚/分から50枚/分に改造)に搭載して画出
し試験を行い、トナーの画像特性を評価した。
【0147】常温常湿下、及び高温高湿下で、5,00
0枚の画出し評価を行ったところ、初期と耐久後の画像
濃度に変化がなく、カブリのない高画質の画像が得られ
た。さらに両面画像を形成させたが、転写材の表裏面共
にオフセットの発生は認められなかった。
【0148】
【発明の効果】本発明のトナーの製造方法によれば、少
なくとも、結着樹脂及び着色剤を含有する組成物を溶融
混練し、混練物を冷却固化し、固化物を微粉砕して微粉
砕物を得る工程、及び得られた微粉砕物を表面改質処理
し表面改質処理粒子を得る表面改質工程を有するトナー
の製造方法において、表面改質時における熱の影響や微
粉の発生を抑制し、トナーの表面形状を任意にコントロ
ールでき、且つ、トナーの表面形状をコントロールする
ことにより、良好な現像性、転写性並びにクリーニング
性、及び安定した帯電性を有する、長寿命のトナーが得
られるトナーの製造方法を提供することができる。した
がって、本発明のトナーの製造方法によれば、ワックス
成分を含有し、低融点、低軟化点または低ガラス転移点
の樹脂が使用されたトナー粒子を効率よく製造し得る。
特に重量平均粒径が7μm以下(さらには、6μm以
下)の、表面形状をコントロールしたトナー粒子を効率
よく製造し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーの粉砕工程において使用される
一例の衝突式気流粉砕機の概略断面図である。
【図2】本発明のトナーの粉砕工程において使用される
他の一例の衝突式気流粉砕機の概略断面図である。
【図3】本発明の微粉砕工程において使用される一例の
粉砕装置−分級装置のフロー図である。
【図4】本発明の微粉砕工程において使用される他の一
例の粉砕装置−分級装置のフロー図である。
【図5】本発明の微粉砕工程において使用される一例の
分級機の概略的断面図である。
【図6】本発明の微粉砕工程において使用される他の一
例の分級機の概略的断面図である。
【図7】本発明の微粉砕工程において使用される他の一
例の分級機の概略的断面図である。
【図8】本発明の表面改質工程において使用される一例
の表面改質装置の概略的断面図である。
【図9】図8に示す分散ローターの上面図の一例を示す
概略図である。
【図10】従来粉砕工程に用いられる機械式粉砕機の概
略断面図である。
【図11】図10に示す機械式粉砕機の回転子の斜視図
である。
【図12】比較例の表面改質工程において使用される一
例の機械式粉砕機の概略的断面図である。
【符号の説明】
1:分級ローター 2:微粉回収 3:原料供給口 4:ライナー(固定体) 5:冷風導入口 6:分散ローター(回転体) 7:製品排出口 8:排出弁 9:ガイドリング(案内板) 10:角型ディスク 11:第一の空間 12:第二の空間 15:ケーシング 21:加速管 22:加速管スロート部 23:高圧気体供給ノズル 24:被粉砕物供給口 25:被粉砕物供給筒 26:高圧気体供給口 27:高圧気体チャンバー 28:高圧気体導入管 29:加速管出口 30:衝突部材 32:粉砕室内壁 33:粉砕物排出口 34:粉砕室 35:粉砕室 36:衝突部材 37:衝突面 38:粉砕室内壁 39:粉砕物排出口 41:被粉砕物供給口 42:加速管 43:高圧気体供給ノズル 44:加速管出口 47:分級ルーバー 48:分散ルーバー 49:分級ルーバー 51:本体ケーシング 52:分級室 53:案内室 54:分級ローター 55:原料投入口 56:エアー投入口 57:分散ルーバー 58:微粉排出管 59:ホッパー 212:渦巻室 219:パイプ 220:デイストリビュータ 222:バグフィルター 224:吸引ブロワー 229:捕集サイクロン 301:機械式粉砕機 302:粉体排出口 310:固定子 311:粉体投入口 312:回転軸 313:ケーシング 314:回転子 315:定量供給機 316:ジャケット 317:冷却水供給口 318:冷却水排出口 320:後室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B02C 23/12 B02C 23/24 23/24 B07B 7/083 B07B 7/083 G03G 9/08 G03G 9/08 365 365 381 9/09 331 361 (72)発明者 榎本 明彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA15 AA21 AB04 CA08 CA14 EA05 EA10 4D021 FA23 FA25 GA02 GA04 GA08 GA14 GA29 HA01 HA10 4D065 AA14 AA18 AA27 BB01 EB20 ED04 ED14 ED24 ED32 ED45 EE19 4D067 CA03 EE23 EE34 GA20 GB03

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
    る組成物を溶融混練し、得られた混練物を冷却固化し、
    冷却固化物を微粉砕して微粉砕物を得る微粉砕工程、及
    び得られた微粉砕物を表面改質処理し表面改質処理粒子
    を得る表面改質工程を有するトナーの製造方法におい
    て、 該微粉砕工程が、ジェット気流の如き高圧気体を用いた
    衝突式気流粉砕機を用い、重量平均粒径3〜11μmの
    微粉砕物を得る工程であり、 該表面改質工程が、回分式の表面改質装置を用いて行わ
    れ、該回分式の表面改質装置には、所定粒径以下の微粒
    子を装置外へ連続的に排出除去する分級手段と、機械式
    衝撃力を用いる表面処理手段、及び該分級手段と該表面
    処理手段との間の空間を第一の空間と第二の空間とに仕
    切る案内手段を有し、 該微粉砕物を第一の空間に導入し、該分級手段により所
    定粒径以下の微粒子を装置外へ連続的に排出除去しなが
    ら、第二の空間を経由して、機械式衝撃力を用いる該表
    面処理手段へ導入して表面改質処理を行い、再び第一の
    空間へ循環させることにより、所定時間分級と機械式衝
    撃力を用いる表面改質処理とを繰り返すことにより、所
    定粒径以下の微粒子が所定量除かれた表面改質処理粒子
    を得る工程であることを特徴とするトナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 該表面改質工程で得られた粒子の個数平
    均粒径が、該表面改質工程に導入された前記微粉砕物の
    個数平均粒径よりも大きいことを特徴とする請求項1に
    記載のトナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 該表面改質工程に導入された前記微粉砕
    物の個数平均径Aと、該表面改質工程で得られた表面改
    質粒子の個数平均径Bが、下記条件 1.02≦B/A≦2.00 を満足していることを特徴とする請求項1または2に記
    載のトナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 該表面改質工程で得られた粒子の平均円
    形度が、該表面改質工程に導入された前記微粉砕物の平
    均円形度よりも0.01乃至0.05大きいことを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナーの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
    る組成物がワックスを含有することを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  6. 【請求項6】 該結着樹脂が少なくともポリエステル樹
    脂を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かに記載のトナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 該トナー粒子の真比重が1.2g/cm
    3以下であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載のトナーの製造方法。
  8. 【請求項8】 該トナー粒子がフルカラー用トナーを構
    成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記
    載のトナーの製造方法。
  9. 【請求項9】 該表面改質工程の機械式衝撃力を用いる
    表面処理が、上面に角型のディスク或いは円筒型のピン
    を複数個有し、高速で回転する円盤上の回転体と、該回
    転体との間に間隔をおいて固定配置される固定体とから
    なる表面処理装置により行われることを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  10. 【請求項10】 該表面改質工程の分級手段が、羽根車
    型の分級ローターの回転による分級手段であり、案内手
    段が、円筒型のガイドリングであることを特徴とする請
    求項1乃至9のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  11. 【請求項11】 該回分式の表面改質装置が、表面処理
    時間を任意に調整可能となるように、開閉可能な排出弁
    を有することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか
    に記載のトナーの製造方法。
  12. 【請求項12】 該回分式の表面改質装置における表面
    処理時間が、5秒以上180秒以下であることを特徴と
    する請求項1乃至11のいずれかに記載のトナーの製造
    方法。
  13. 【請求項13】 該回分式の表面改質装置に導入する冷
    風温度T1が10℃以下であることを特徴とする請求項
    1乃至12のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  14. 【請求項14】 該回分式の表面改質装置が機内冷却用
    のジャケットを具備しており、該ジャケット内に冷媒を
    通しながら前期微粉砕物を表面改質処理することを特徴
    とする請求項1乃至13のいずれかに記載のトナーの製
    造方法。
  15. 【請求項15】 該回分式の表面改質装置の該ジャケッ
    ト内に通す冷媒の温度が5℃以下であることを特徴とす
    る請求項1乃至14のいずれかに記載のトナーの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 該回分式の表面改質装置において、該
    分級手段の分級ローター後方の温度T2が60℃以下で
    あることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記
    載のトナーの製造方法。
  17. 【請求項17】 温度T1と温度T2との温度差(T2
    −T1)が80℃以下であることを特徴とする請求項1
    乃至16のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  18. 【請求項18】 該回分式の表面改質装置において、該
    表面処理手段の回転体と固定体との間の最小間隔が0.
    5mm乃至15.0mmであり、該回転体の回転周速が
    75乃至150mm/秒であり、該回転体上部に設置さ
    れている角型のディスク或いは円筒型のピンの上部と該
    円筒型のガイドリングの下部との間の最小間隔が2.0
    mm乃至50.0mmであることを特徴とする請求項1
    乃至17のいずれかに記載のトナーの製造方法。
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