JP2003262149A - 燃料噴射方法 - Google Patents

燃料噴射方法

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JP2003262149A JP2002062533A JP2002062533A JP2003262149A JP 2003262149 A JP2003262149 A JP 2003262149A JP 2002062533 A JP2002062533 A JP 2002062533A JP 2002062533 A JP2002062533 A JP 2002062533A JP 2003262149 A JP2003262149 A JP 2003262149A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料を加圧しながら噴射するインジェクショ
ン装置(ディスチャージポンプ)において燃料噴射量を
正確に補正すること。 【解決手段】 電源電圧VBを検出し、その電源電圧VB
の検出値に対応するサンプリング時間Tsを求める。デ
ィスチャージポンプの駆動を開始した後、求めたサンプ
リング時間Tsが経過した時点で、コイル電流Ihを検
出する。コイル電流Ihの検出値に対応する傾きTdお
よび無駄時間Toffsetを求め、それらの値を用い
て実際の駆動パルス幅Toutを求める。求めた駆動パ
ルス幅Toutをタイマーにセットし、そのタイマーの
タイムアップによりディスチャージポンプの駆動を停止
する。以上の処理をエンジンの運転開始から運転停止ま
で繰り返しおこなう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン等に燃料
を供給するための電子制御式の燃料噴射方法に関し、特
に電源電圧の変動や、インジェクタを構成するソレノイ
ドのコイル抵抗などの変動の影響を受けずに、正確に燃
料噴射をおこなう燃料噴射方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の電源電圧に基づいて補
正をおこなうタイプの燃料噴射装置の制御機構を説明す
るための図である。このタイプの制御機構では、電源端
子11に印加された電源電圧VBを電源電圧入力回路1
2を介してECU(ElectronicControl Unit)のマ
イクロコンピュータ13に入力する。
【0003】マイクロコンピュータ13は、電源電圧V
Bが低いときにはFET14のオン期間を長くするよう
な波形のパルスをFET駆動回路15に出力する。それ
によって、ソレノイド16にコイル電流が流れる時間が
長くなり、燃料噴射時間が長くなる。電源電圧VBが高
いときにはその逆となり、燃料噴射時間を短くすること
によって、燃料噴射量が一定になるように制御してい
る。FET14がオンからオフに切り替わった直後にソ
レノイド16に流れる電流はダイオード17を介してツ
ェナーダイオード18に流れ、FET14のドレイン電
圧がツェナーダイオード18の電圧とほぼ同じになり、
そこで電力が消費されて燃料噴射が停止する。
【0004】図16は、従来の定電流制御をおこなうタ
イプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図であ
る。このタイプの制御機構では、電流検出用に付加した
抵抗22および電流検出回路23によりコイル電流を検
出する。そして、マイクロコンピュータ13および定電
流駆動回路24により、コイル電流が電源電圧VBの変
動によって変化しないように制御している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15
に示すような電源電圧に基づいて補正をおこなう制御機
構では、ソレノイド16を構成するコイルの温度が上昇
した場合にそのコイルの抵抗値が変化し、電源電圧VB
が同じでもコイル電流が変化してしまうため、燃料噴射
量を正確に補正することは困難であるという問題点があ
った。図16に示すような定電流制御によればコイル温
度が上昇してもコイル電流を一定に制御することができ
るが、そのための制御回路の複雑化による部品点数の増
加や、ソフトウェア処理の増加を招くという不都合があ
った。
【0006】また、近時、本発明者らは、燃料ポンプや
レギュレータにより加圧されて送られてきた燃料を噴射
する従来タイプのインジェクタとは異なり、燃料を加圧
しながら噴射する新しいタイプのインジェクション装置
(以下、ディスチャージポンプとする)を開発してい
る。
【0007】このディスチャージポンプは、噴射量が燃
料噴射用ソレノイドを駆動するコイル電流の影響を受け
てしまうという特性を有するため、上述した電源電圧に
基づいて補正をおこなう制御機構により単純に駆動パル
ス幅を増減しただけでは、正確な噴射量の補正をおこな
うことはできないという問題点があった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、制御回路の複雑化や部品点数の増大を招くこ
となく、燃料噴射量を正確に補正することができ、ま
た、上述したディスチャージポンプにおいても燃料噴射
量を正確に補正することができる燃料噴射方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にかかる燃料噴射方法は、燃料噴射用ソレノ
イドの駆動を開始してから、電源電圧値に応じたサンプ
リング時間が経過した時点でコイル電流値を検出し、そ
の検出値に基づいてソレノイドの駆動停止タイミングを
補正するものである。この発明によれば、燃料噴射用ソ
レノイドの駆動停止タイミングは、ソレノイドの駆動開
始から、電源電圧値に応じたサンプリング時間が経過し
た時点でのコイル電流値に基づいて補正される。
【0010】また、本発明にかかる燃料噴射方法は、燃
料噴射用ソレノイドの駆動を開始してから、前回の燃料
噴射時に検出されたコイル電流値に応じたサンプリング
時間が経過した時点でコイル電流値を検出し、その検出
値に基づいてソレノイドの駆動停止タイミングを補正す
るものである。この発明によれば、燃料噴射用ソレノイ
ドの駆動停止タイミングは、ソレノイドの駆動開始か
ら、前回の燃料噴射時に検出されたコイル電流値に応じ
たサンプリング時間が経過した時点でのコイル電流値に
基づいて補正される。
【0011】また、本発明にかかる燃料噴射方法は、燃
料噴射用ソレノイドの駆動を開始してから所定時間が経
過した時点で第1回目のコイル電流値の検出をおこな
い、その検出値に応じたサンプリング時間が経過した時
点で第2回目のコイル電流値の検出をおこない、第2回
目のサンプリングによる検出値に基づいてソレノイドの
駆動停止タイミングを補正するものである。この発明に
よれば、燃料噴射用ソレノイドの駆動停止タイミング
は、ソレノイドの駆動開始から所定時間経過後のコイル
電流値に応じたサンプリング時間の経過時点でのコイル
電流値に基づいて補正される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ詳細に説明する。 実施の形態1.まず、本発明にかかる燃料噴射方法を適
用したディスチャージポンプ・システムの構成について
説明する。図1は、本発明にかかる燃料噴射方法を適用
したディスチャージポンプ・システムの概略構成を示す
図である。図1に示すように、ディスチャージポンプ・
システムは、燃料タンク31内の燃料を圧送する電磁駆
動ポンプとしてのプランジャポンプ32と、プランジャ
ポンプ32による圧送により所定の圧力に加圧された燃
料を通過させるオリフィス部を有する入口オリフィスノ
ズル33と、入口オリフィスノズル33を通過した燃料
が所定の圧力以上のとき(エンジンの)吸気通路内に向
けて噴射する噴射ノズル34と、エンジンの運転情報お
よびプランジャポンプ32のソレノイドに流れるコイル
電流値に基づいてプランジャポンプ32等に制御信号を
発する駆動ドライバ35およびコントロールユニット
(ECU)36等を、その基本構成として備えている。
【0013】図2は、本発明の実施の形態1にかかる燃
料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・システム
の制御機構を説明するための図である。図2において、
ソレノイド46はプランジャポンプ32を構成する。こ
のソレノイド46を駆動するためのスイッチング素子で
あるたとえばNチャネルFET44、FET駆動回路4
5、電源電圧検出回路49、電流検出用の抵抗52、電
流検出回路53、ダイオード47およびツェナーダイオ
ード48は駆動ドライバ35に含まれる。ツェナーダイ
オード48はFET44がオンからオフになったとき、
FET44のドレイン電圧をツェナーダイオード48の
電圧と同じにしてソレノイド電流を消費させるものであ
る。マイクロコンピュータ43はコントロールユニット
36に含まれる。
【0014】電源電圧検出回路49は、電源電圧VB
検出してその検出値をマイクロコンピュータ43に供給
する。ソレノイド46の一端は、電源電圧VBが印加さ
れる電源端子41に接続される。ソレノイド46の他端
は、FET44のドレインに接続されるとともに、ダイ
オード47およびツェナーダイオード48を介してFE
T44のゲートに接続される。FET44のゲートに
は、マイクロコンピュータ43から出力された制御信号
に基づいてFET駆動回路45において生成される駆動
パルスが供給される。
【0015】FET44のソースは電流検出用の抵抗5
2を介して接地される。駆動パルスによってFET44
がオン状態になると、電源端子41からソレノイド4
6、FET44および抵抗52を介して接地端子へ電流
(コイル電流)が流れ、ソレノイド46が駆動される。
抵抗52を流れる電流の大きさは電圧信号として電流検
出回路53に入力され、そこで電流値が検出され、その
検出値はマイクロコンピュータ43に入力される。
【0016】ディスチャージポンプ・システムでは、ソ
レノイド46が燃料を加圧しながら噴射するため、その
燃料噴射量はソレノイド46を流れる駆動電流、すなわ
ちコイル電流の影響を受ける。図3に、燃料噴射量Qと
ソレノイドの駆動パルス幅Tとの関係を模式的に示す。
図3に示すように、パルス幅がゼロからある値(Tof
fset)になるまでは燃料噴射量はゼロのままであ
り、それ以後、パルス幅の増大に伴って燃料噴射量の値
はある傾きTdで増大する。
【0017】パルス幅がゼロからToffsetになる
までの時間は無駄時間、または無効時間と呼ばれる時間
であり、燃料噴射量には影響しない。また、傾きTd
は、必要な燃料量(要求燃料噴射量)Qcの増加分と駆
動パルス幅の増加分との比である。これらTdおよびT
offsetを用いると、要求燃料噴射量Qcを正確に
得るために必要な駆動パルス幅Toutはつぎの(1)
式で表される。
【0018】 Tout=Qc×Td+Toffset ・・・(1)
【0019】ところで、無駄時間Toffsetは、ソ
レノイドの駆動開始からあるサンプリング時間Tsが経
過した時点でソレノイドを流れるコイル電流Ihの値
と、そのサンプリング時間Tsとの関数である。つま
り、ソレノイドの駆動開始からあるサンプリング時間経
過後のコイル電流を検出することにより、そのときの検
出値Ihの値に応じたToffsetの値が求められ
る。このToffsetの値は、たとえば種々のTsの
値と種々のIhの値との組み合わせに対応するToff
setの値をマッピングした3次元表示のマップから求
められる。このマップはあらかじめ実験等により求めら
れる。
【0020】傾きTdについても同様であり、たとえば
種々のTsの値と種々のIhの値との組み合わせに対応
するTdの値をマッピングした3次元表示のマップから
求められる。このマップはあらかじめ実験等により求め
られる。ただし、要求燃料噴射量Qcと駆動パルス幅T
outとの関係がリニアでない場合には、要求燃料噴射
量QcもTdに影響を及ぼすので、これを考慮する必要
がある。
【0021】図4は、ソレノイドの駆動パルス幅Tou
tの求め方を示す概念図である。図4に示すように、ま
ず、乗算器75において要求燃料噴射量Qcと傾きTd
との乗算がおこなわれる。Tdの値は、ソレノイドの駆
動開始からサンプリング時間Tsが経過した時点のコイ
ル電流の検出値Ihに基づいてマップ81から得られ
る。ただし、要求燃料噴射量Qcと駆動パルス幅Tou
tとの関係がリニアでない場合には要求燃料噴射量Qc
も考慮される。
【0022】つづいて、加算器76において、Qc×T
dの値に無駄時間Toffsetが加算される。Tof
fsetの値は、ソレノイドの駆動開始からサンプリン
グ時間Tsが経過した時点のコイル電流の検出値Ihに
基づいてマップ82から得られる。このようにして、駆
動パルス幅Toutが求められる。ここで、乗算器75
および加算器76はコントロールユニット36に含まれ
る。マップ81,82はあらかじめ実験等により求めら
れており、コントロールユニット36内の不揮発性メモ
リに記憶されている。
【0023】つぎに、本発明の実施の形態1にかかる燃
料噴射方法について説明する。実施の形態1にかかる燃
料噴射方法は、ソレノイドの駆動開始からコイル電流値
を検出するまでのサンプリング時間を電源電圧に応じて
変化させるものである。図5は、本発明の実施の形態1
にかかる燃料噴射方法の処理手順の一例を示すフローチ
ャートである。
【0024】実施の形態1にかかる燃料噴射方法が開始
されると、まず、電源電圧検出回路49により電源電圧
Bを検出し、マイクロコンピュータ43に入力する
(ステップS51)。マイクロコンピュータ43では、
電源電圧VBの検出値をディジタル信号に変換し、電源
電圧VBに対してサンプリング時間Tsをマッピングし
たマップ(図6参照)から電源電圧VBの検出値に対応
するサンプリング時間Tsを求める(ステップS5
2)。図6に一例として示すマップは、あらかじめ実験
等により求められており、コントロールユニット36内
の不揮発性メモリに記憶されている。
【0025】ついで、ディスチャージポンプの駆動を開
始する(ステップS53)。駆動開始後、ステップS5
2で求めたサンプリング時間Tsが経過した時点で、電
流検出回路53によりコイル電流Ihを検出し、マイク
ロコンピュータ43に入力する(ステップS54)。マ
イクロコンピュータ43では、コイル電流Ihの検出値
をディジタル信号に変換し、前記マップ81(図4参
照)からコイル電流Ihの検出値に対応する傾きTdを
求める(ステップS55)。また、前記マップ82(図
4参照)からコイル電流Ihの検出値に対応する無駄時
間Toffsetを求める(ステップS56)。
【0026】求めたTdおよびToffsetの値と要
求燃料噴射量Qcを用いて前記(1)式の計算をおこな
い、実際の駆動パルス幅Toutを求める(ステップS
57)。そして、求めた駆動パルス幅Toutをマイク
ロコンピュータ43内のタイマー(図示省略)にセット
し(ステップS58)、ディスチャージポンプの駆動開
始からの経過時間がそのタイマー値に達した時点でディ
スチャージポンプの駆動を停止する(ステップS5
9)。以上の処理をエンジンの運転開始から運転停止ま
で繰り返しおこなう。図7に、電源電圧VBの検出値が
7V、12Vおよび16Vのそれぞれの場合についてコ
イル電流の波形を模式的に示すとともに、コイル電流の
サンプリングタイミングおよび駆動パルス幅の関係を模
式的に示す。
【0027】上述した実施の形態1によれば、電源電圧
を検出することにより電源電圧の変動に応じたタイミン
グでコイル電流を検出することができる。したがって、
電源電圧の変動の影響を受けずに、ディスチャージポン
プの駆動停止タイミングを適切に求めることができるの
で、正確に燃料噴射をおこなうことができる。特に、デ
ィスチャージポンプの駆動開始からコイル電流のサンプ
リングをおこなうまでの時間が一定時間に決まっている
と、電源電圧VBが高い場合にコイル電流のサンプリン
グをおこなう前にディスチャージポンプの駆動が終了し
てしまうという不具合が生じるが、実施の形態1によれ
ばその不具合を回避することができる。また、実施の形
態1の燃料噴射方法を適用することによって、燃料噴射
装置に、従来のような定電流駆動回路等を設けずに済む
ため、制御回路の簡略化や部品点数の削減を図ることが
可能であるという効果を奏する。
【0028】実施の形態2.図8は、本発明の実施の形
態2にかかる燃料噴射方法を適用したディスチャージポ
ンプ・システムの制御機構を説明するための図である。
図8に示すディスチャージポンプ・システムの制御機構
が図2に示す実施の形態1の構成と異なるのは、電源電
圧検出回路49がない点である。その他の構成は実施の
形態1と同じであるので、実施の形態1と同一の符号を
付して説明を省略する。
【0029】本発明の実施の形態2にかかる燃料噴射方
法について説明する。実施の形態2にかかる燃料噴射方
法は、ソレノイドの駆動開始からコイル電流値を検出す
るまでのサンプリング時間を、前回の燃料噴射時に検出
されたコイル電流値に応じて変化させるものである。図
9は、本発明の実施の形態2にかかる燃料噴射方法の処
理手順の一例を示すフローチャートである。
【0030】実施の形態2にかかる燃料噴射方法が開始
されると、まず、マイクロコンピュータ43において、
前回のコイル電流値Ibが、マイクロコンピュータ43
内のメモリ(図示省略)から読み出される(ステップS
91)。そして、前回のコイル電流値Ibに対してサン
プリング時間Tsをマッピングしたマップ(図10参
照)から前回のコイル電流値Ibに対応するサンプリン
グ時間Tsを求める(ステップS92)。図10に一例
として示すマップは、あらかじめ実験等により求められ
ており、コントロールユニット36内の不揮発性メモリ
に記憶されている。
【0031】ついで、ディスチャージポンプの駆動開始
(ステップS93)から駆動停止(ステップS99)ま
での処理を、図5のステップS53〜ステップS59と
同じようにおこなう。ディスチャージポンプの駆動停止
後、今回の燃料噴射の際に検出したコイル電流Ihの検
出値を、つぎの燃料噴射時にサンプリングタイミングを
決めるのに用いるため、前回のコイル電流値Ibの値と
してセットする(ステップS100)。以上の処理をエ
ンジンの運転開始から運転停止まで繰り返しおこなう。
図11に、前回のコイル電流値Ibが2A、4Aおよび
6Aのそれぞれの場合についてコイル電流の波形を模式
的に示すとともに、コイル電流のサンプリングタイミン
グおよび駆動パルス幅の関係を模式的に示す。
【0032】ところで、エンジンの始動時のように、ソ
レノイド46の1回目の駆動時には、前回の燃料噴射サ
イクルがないため、前回のコイル電流値Ibのデータが
ない。また、車が坂を下るときやアイドリングストップ
などの燃料カットなどにより燃料噴射が中断された後
に、ソレノイド46の駆動を再開する場合も同様であ
る。また、電源電圧VBの極端な低下によりマイクロコ
ンピュータ43にリセットがかかった場合も、前回の燃
料噴射時のIbデータを参照することは不可能である。
このような場合のため、エンジンの始動時、または燃料
噴射の中断後に再びソレノイド46を駆動するときの1
回目の駆動時のみ、電源電圧VBを検出し、その検出値
に基づいて傾きTdと無駄時間Toffsetを求める
構成としてもよい。この場合には、電源電圧検出回路4
9が必要となる。
【0033】上述した実施の形態2によれば、前回の燃
料噴射時の電源電圧が高ければ前回のコイル電流値Ib
が大きくなるというように、前回のコイル電流値Ibに
は電源電圧の変動が反映されており、また前回と今回と
で燃料噴射時の電源電圧が著しく異なることはほとんど
ないため、前回のコイル電流値Ibに応じたサンプリン
グ時間Tsが経過した時点でコイル電流Ihの検出をお
こなうことにより、電源電圧を測定しなくても適切なタ
イミングでコイル電流を検出することができる。したが
って、電源電圧の変動やコイル抵抗の変動の影響を受け
ずに、ディスチャージポンプの駆動停止タイミングを適
切に求めることができるので、正確に燃料噴射をおこな
うことができる。また、実施の形態2の燃料噴射方法を
適用することによって、燃料噴射装置に電源電圧検出回
路を設けずに済むため、実施の形態1よりもさらに制御
回路の簡略化や部品点数の削減を図ることが可能であ
る。
【0034】実施の形態3.本発明の実施の形態3にか
かる燃料噴射方法を適用したディスチャージポンプ・シ
ステムの制御機構は、実施の形態2の図8に示す制御機
構と同じであるため、重複する説明を省略する。
【0035】本発明の実施の形態3にかかる燃料噴射方
法について説明する。実施の形態3にかかる燃料噴射方
法は、ソレノイドの駆動開始から所定時間経過後に第1
回目のコイル電流値を検出し、その検出値に基づいて第
2回目のコイル電流値の検出をおこなうまでのサンプリ
ング時間を変化させるものである。そして、第2回目の
コイル電流の検出値に基づいてディスチャージポンプの
駆動停止タイミングを求める。図12は、本発明の実施
の形態3にかかる燃料噴射方法の処理手順の一例を示す
フローチャートである。
【0036】実施の形態3にかかる燃料噴射方法が開始
されると、まず、ディスチャージポンプの駆動を開始す
る(ステップS121)。駆動開始後、第1回目のサン
プリング時間Ts1が経過した時点で、電流検出回路5
3により第1回目のコイル電流Ih1を検出し、マイク
ロコンピュータ43に入力する(ステップS122)。
マイクロコンピュータ43では、第1回目のコイル電流
Ih1の検出値をディジタル信号に変換し、第1回目の
コイル電流Ih1に対して第2回目のサンプリング時間
Ts2をマッピングしたマップ(図13参照)から第1
回目のコイル電流Ih1の検出値に対応する第2回目の
サンプリング時間Ts2を求める(ステップS12
3)。図13に一例として示すマップは、あらかじめ実
験等により求められており、コントロールユニット36
内の不揮発性メモリに記憶されている。
【0037】ついで、第2回目のサンプリング時間Ts
2が経過した時点で、電流検出回路53により第2回目
のコイル電流Ih2を検出し、マイクロコンピュータ4
3に入力する(ステップS124)。マイクロコンピュ
ータ43では、第2回目のコイル電流Ih2の検出値を
ディジタル信号に変換し、前記マップ81,82(図4
参照)から第2回目のコイル電流Ih2の検出値に対応
する傾きTdおよび無駄時間Toffsetを求める
(ステップS125,S126)。
【0038】求めたTdおよびToffsetの値、要
求燃料噴射量Qcおよび前記(1)式より、実際の駆動
パルス幅Toutを求める(ステップS127)。その
駆動パルス幅Toutをマイクロコンピュータ43内の
タイマー(図示省略)にセットし(ステップS12
8)、そのタイマーのタイムアップによりディスチャー
ジポンプの駆動を停止する(ステップS129)。以上
の処理をエンジンの運転開始から運転停止まで繰り返し
おこなう。図14に、第1回目のコイル電流値Ih1が
2A、4Aおよび6Aのそれぞれの場合についてコイル
電流の波形を模式的に示すとともに、コイル電流の第1
回目のサンプリングタイミング、第2回目のサンプリン
グタイミングおよび駆動パルス幅の関係を模式的に示
す。
【0039】上述した実施の形態3によれば、燃料噴射
時の電源電圧が高ければ第1回目のコイル電流Ih1の
検出値が大きくなるので、第1回目のコイル電流Ih1
の検出値に基づいてコイル電流の第2回目のサンプリン
グタイミングを求め、その第2回目のサンプリングタイ
ミングで第2回目のコイル電流Ih2の検出をおこなう
ことにより、電源電圧を測定しなくても最適なタイミン
グでコイル電流を検出することができる。したがって、
加減速時などのように駆動パルス幅が急激に変化するよ
うな場合でも、電源電圧の変動の影響を受けずに、ディ
スチャージポンプの駆動停止タイミングを適切に求める
ことができるので、正確に燃料噴射をおこなうことがで
きる。また、実施の形態3の燃料噴射方法を適用するこ
とによって、燃料噴射装置に電源電圧検出回路を設けず
に済むため、実施の形態1よりもさらに制御回路の簡略
化や部品点数の削減を図ることが可能である。
【0040】以上において本発明は、上述した各実施の
形態に限らず、種々変更可能である。たとえば、コイル
電流の検出値に基づいて傾きTdおよび無駄時間Tof
fsetを求める際に、マップを用いる代わりに、それ
らを求めるための関係式を導いて、その関係式から求め
るようにしてもよい。また、本発明はディスチャージポ
ンプに限らず、従来タイプのインジェクタにも適用可能
である。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ソレノイドの駆動開始
から、電源電圧値に応じたサンプリング時間が経過した
時点でのコイル電流値に基づいて、またはソレノイドの
駆動開始から、前回の燃料噴射時に検出されたコイル電
流値に応じたサンプリング時間が経過した時点でのコイ
ル電流値に基づいて、またはソレノイドの駆動開始から
所定時間経過後のコイル電流値に応じたサンプリング時
間の経過時点でのコイル電流値に基づいて、燃料噴射用
ソレノイドの駆動停止タイミングが補正されるため、電
源電圧値の変動の影響を受けずに、燃料噴射量を正確に
補正することができる。また、従来のような定電流駆動
回路等が不要となるため、制御回路の簡略化や部品点数
の削減を図ることが可能な燃料噴射方法が得られるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる燃料噴射方法を適用したディス
チャージポンプ・システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる燃料噴射方法を
適用したディスチャージポンプ・システムの制御機構を
説明するための図である。
【図3】本発明にかかる燃料噴射方法を適用したディス
チャージポンプ・システムにおける燃料噴射特性を模式
的に示す特性図である。
【図4】本発明にかかる燃料噴射方法を適用したディス
チャージポンプ・システムにおける駆動パルス幅の求め
方を概念的に示す図である。
【図5】本発明の実施の形態1にかかる燃料噴射方法の
処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1にかかる燃料噴射方法に
おいて用いられるマップの一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1にかかる燃料噴射方法に
おける電源電圧、コイル電流、コイル電流のサンプリン
グタイミングおよび駆動パルス幅の関係を模式的に示す
図である。
【図8】本発明の実施の形態2にかかる燃料噴射方法を
適用したディスチャージポンプ・システムの制御機構を
説明するための図である。
【図9】本発明の実施の形態2にかかる燃料噴射方法の
処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態2にかかる燃料噴射方法
において用いられるマップの一例を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態2にかかる燃料噴射方法
における前回のコイル電流値、今回のコイル電流、今回
のコイル電流のサンプリングタイミングおよび駆動パル
ス幅の関係を模式的に示す図である。
【図12】本発明の実施の形態3にかかる燃料噴射方法
の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態3にかかる燃料噴射方法
において用いられるマップの一例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態3にかかる燃料噴射方法
におけるコイル電流、コイル電流の第1回目のサンプリ
ングタイミング、第2回目のサンプリングタイミングお
よび駆動パルス幅の関係を模式的に示す図である。
【図15】従来の電源電圧に基づいて補正をおこなうタ
イプの燃料噴射装置の制御機構を説明するための図であ
る。
【図16】従来の定電流制御をおこなうタイプの燃料噴
射装置の制御機構を説明するための図である。
【符号の説明】
41 電源端子 43 マイクロコンピュータ 44 NチャネルFET 45 FET駆動回路 46 ソレノイド 47 ダイオード 48 ツェナーダイオード 49 電源電圧検出回路 52 電流検出用の抵抗 53 電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 AA01 AB02 AC07 AD10 BA51 BA61 CA01U CA09 CC06T CC70 CD25 CD26 CE13 CE22 CE29 DA01 DA04 DC00 3G084 BA13 BA15 DA04 DA13 EA05 EB06 FA00 FA03 3G301 JA00 JA03 JA10 JA11 LB01 LC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料噴射用のソレノイドの駆動を開始す
    る工程と、 前記ソレノイドの駆動開始時点から、電源電圧値に応じ
    たサンプリング時間が経過した時点のコイル電流値を検
    出する工程と、 検出したコイル電流値に基づいて前記ソレノイドの駆動
    停止タイミングを補正する工程と、 補正した駆動停止タイミングでもって前記ソレノイドの
    駆動を停止する工程と、 を含むことを特徴とする燃料噴射方法。
  2. 【請求項2】 あらかじめ電源電圧値に対するサンプリ
    ング時間の関係を求めておき、前記ソレノイドの駆動を
    開始する前に電源電圧値を検出し、その電源電圧の検出
    値および前記電源電圧値に対するサンプリング時間の関
    係に基づいて前記サンプリング時間を求めることを特徴
    とする請求項1に記載の燃料噴射方法。
  3. 【請求項3】 燃料噴射用のソレノイドの駆動を開始す
    る工程と、 前記ソレノイドの駆動開始時点から、前回の燃料噴射時
    に検出されたコイル電流値に応じたサンプリング時間が
    経過した時点のコイル電流値を検出する工程と、 検出したコイル電流値に基づいて前記ソレノイドの駆動
    停止タイミングを補正する工程と、 補正した駆動停止タイミングでもって前記ソレノイドの
    駆動を停止する工程と、 を含むことを特徴とする燃料噴射方法。
  4. 【請求項4】 あらかじめ前回の燃料噴射時のコイル電
    流値に対するサンプリング時間の関係を求めておき、当
    該関係および前回の燃料噴射時のコイル電流値に基づい
    て前記サンプリング時間を求めることを特徴とする請求
    項3に記載の燃料噴射方法。
  5. 【請求項5】 燃料噴射用のソレノイドの駆動を開始す
    る工程と、 前記ソレノイドの駆動開始時点から所定時間経過後に第
    1回目のコイル電流値を検出する工程と、 検出した前記第1回目のコイル電流値に応じたサンプリ
    ング時間が経過した時点で第2回目のコイル電流値を検
    出する工程と、 検出した第2回目のコイル電流値に基づいて前記ソレノ
    イドの駆動停止タイミングを補正する工程と、 補正した駆動停止タイミングでもって前記ソレノイドの
    駆動を停止する工程と、 を含むことを特徴とする燃料噴射方法。
  6. 【請求項6】 あらかじめ第1回目のコイル電流値に対
    するサンプリング時間の関係を求めておき、当該関係お
    よび第1回目のコイル電流値に基づいて前記サンプリン
    グ時間を求めることを特徴とする請求項5に記載の燃料
    噴射方法。
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KR20150050434A (ko) * 2013-10-29 2015-05-08 컨티넨탈 오토모티브 시스템즈 인코포레이티드 직접 주입 솔레노이드 주입기 개방 시간 검출

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