JP2003261599A - レクチンの分離精製方法並びに動物血漿固定化担体及びアフィニティーカラム - Google Patents

レクチンの分離精製方法並びに動物血漿固定化担体及びアフィニティーカラム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の生体材料からレクチンを簡単に短時間
で分離精製することができるレクチンの分離精製方法を
提供すること。 【解決手段】 アフィニティークロマトグラフィーを応
用したレクチンの分離精製方法であって,生体材料を水
性媒体により抽出して抽出画分を得る抽出工程と,担体
に動物血漿を固定化してなる動物血漿固定化担体を具備
するアフィニティーカラムに上記抽出画分に含まれるレ
クチンを吸着させる吸着工程と,ハプテン糖を用いて上
記アフィニティーカラムからレクチンを溶出させる溶出
工程とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,新規な分離精製法を採用して,
レクチンタンパク質を効率的に単離する方法に関する。
【0002】
【従来技術】レクチンは,糖鎖を認識するタンパク質の
総称であり,血球や細胞表面等にある特定構造を有する
糖鎖と特異的に結合し,その血球や細胞を凝集させる活
性を有している。レクチンは,動物,植物及び微生物等
生物界に広く存在している。これらのレクチンの中に
は,他のレクチンにはほとんどない特有の活性を有する
ものがある。
【0003】例えば,米ヌカ中に含まれる米ヌカレクチ
ンは,細胞増殖を抑制する活性を有することが知られて
いる。また,動物の生体中に広く存在するガレクチン
は,リンパ球等のアポトーシスを誘導し,また,ガンの
転移を抑制する効果を有することが知られている。この
ようなレクチンは,医学上非常に有用なものである。そ
のため,現在種々の個体から様々なレクチンが単離さ
れ,その機能が盛んに調べられている。
【0004】例えば,特開平08−119994号公報
には,キクイモ由来のマンノース/グルコース親和性レ
クチンをマルトースをリガンドとするアフィニティーク
ロマトグラフィーによって分離精製する方法が開示され
ている。また,特表平10−504287号公報には,
ヤドリギの抽出物をラクトシルセファロース上でクロマ
トグラフィーを行い,MLI型イソレクチンを単離する
方法が開示されている。さらに,再表95/01814
9号公報には,キリンザイ属に属する海藻から新規レク
チンを分離精製して,大量に取得する方法が開示されて
いる。
【0005】このように,レクチンを単離するための材
料や方法には様々なものがある。これらレクチンは,そ
の糖鎖結合特異性,血液型特異性,抗癌作用等を利用し
て,細胞分画試薬,臨床検査試薬,臨床治療薬等として
利用することができる。一方,生物界にはまだ明らかに
されていない種々のレクチンが多数存在すると考えられ
ている。他方,産業界では多様な目的に合う,新たな特
徴をもつレクチンの開発が求められる。未開発のレクチ
ンの特性をさらに明らかにし,産業的需要を開発してい
くためには,有用なレクチンを効率的で安価に分離精製
する技術が必要である。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来のレクチ
ンの分離精製方法は,多くのステップを含み煩雑であ
り,多大な時間を要する。また,比較的ステップ数の少
ないアフィニティークロマトグラフィーを用いる方法で
あっても,アフィニティーカラムを作製するために高価
なタンパク質を担体に固定化する必要がある。また,こ
の高価なタンパク質を用いてカラムを作製しても,所望
のレクチンを得ることができるとは限らないため,対費
用効果が低いという問題があった。
【0007】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,種々の生体材料からレクチンを簡単に短
時間で分離精製することができるレクチンの分離精製方
法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】第1の発明は,アフィニティークロ
マトグラフィーを応用したレクチンの分離精製方法であ
って,生体材料を水性媒体により抽出して抽出画分を得
る抽出工程と,担体に動物血漿を固定化してなる動物血
漿固定化担体を具備するアフィニティーカラムに上記抽
出画分に含まれるレクチンを吸着させる吸着工程と,ハ
プテン糖を用いて上記アフィニティーカラムからレクチ
ンを溶出させる溶出工程とからなることを特徴とするレ
クチンの分離精製方法にある(請求項1)。
【0009】本発明においては,上記抽出画分に含まれ
るレクチンを,担体に動物血漿を固定化した動物血漿固
定化担体を具備するアフィニティーカラムに吸着させて
いる(吸着工程)。そのため,ブタ等の安い動物血漿を
上記動物血漿固定化担体に固定化し,上記生体材料から
安価にレクチンを分離精製することができる。ここで,
上記動物血清は糖鎖を有するタンパク質,いわゆる糖タ
ンパク質を多量に含有している。上記動物血漿固定化担
体は,その表面に上記糖蛋白質を固定化している。その
ため,上記抽出画分に含まれるレクチンは,動物血漿固
定化担体の表面に固定化された糖タンパクの糖鎖と選択
的に結合する。それ故,上記動物血漿固定化担体は,上
記抽出画分に含まれるレクチンを選択的に吸着すること
ができる。
【0010】また,上記分離精製工程においては,ハプ
テン糖を用いて上記アフィニティーカラムからレクチン
を溶出させる。ここで,上記ハプテン糖は,上記吸着工
程において動物血漿固定化担体とレクチンとの結合を解
離する。そのため,上記ハプテン糖を用いて,上記アフ
ィニティーカラムからレクチンを簡単に回収することが
できる。
【0011】また,上記ハプテン糖は,その種類によっ
て種々のレクチンを溶出させることができる。そのた
め,生体材料,動物血漿及びハプテン糖の種類を任意に
決定することにより,様々なレクチンを得ることができ
る。即ち,本発明によれば,種々の生体材料から様々な
レクチンを網羅的に取得することができる。
【0012】また,本発明は,上記抽出工程,吸着工程
及び分離精製工程の工程からなる。そのため,上記3つ
の少ないステップで,簡単に生体材料からレクチンを分
離精製することができる。
【0013】また,レクチンの分離精製に使用した上記
動物血漿固定化担体は,4M尿素等のタンパク質変性剤
を含む食塩溶液等で洗浄することによって,容易に再生
することができる。これにより,10回以上繰り返し使
用することができる。そのため,レクチンの分離精製コ
ストを低下させることができる。
【0014】このように,本発明によれば,種々の生体
材料からレクチンを簡単に短時間で分離精製することが
できるレクチンの分離精製方法を提供することができ
る。
【0015】次に,第2の発明は,アフィニティークロ
マトグラフィーに用いる動物血漿固定化担体であって,
上記動物血漿固定化担体は,担体に動物血漿を固定化し
てなることを特徴とする動物血漿固定化担体にある(請
求項9)。
【0016】本発明において,上記動物血漿固定化担体
は動物血漿を担体に固定化してなる。そのため,上記動
物血漿固定化担体は,その表面に,上記動物血漿に含ま
れる多様な構造の糖鎖を有する糖タンパクを結合してい
る。それ故,糖鎖を認識し該糖鎖に結合するレクチンを
選択的に結合することができる。したがって,上記動物
血漿固定化担体は,例えば種々の物質を含有する生体材
料等から糖鎖を認識するレクチンを選択的に単離するた
めに用いることができる。なお,上記本発明は,上記第
1の発明のレクチンの分離精製方法に用いる動物血漿固
定化担体と同様のものである。
【0017】次に,第3の発明は,アフィニティークロ
マトグラフィーに用いるアフィニティーカラムであっ
て,上記アフィニティーカラムは担体に動物血漿を固定
化してなる動物血漿固定化担体を具備することを特徴と
するアフィニティーカラムにある(請求項11)。
【0018】本発明において,上記アフィニティーカラ
ムは,担体に動物血漿を固定化してなる動物血漿固定化
担体を具備している。そのため,上記アフィニティーカ
ラムを用いてアフィニティークロマトグラフィーを行う
と,生体材料等から糖鎖を認識するレクチンを選択的に
単離することができる。なお,上記動物血漿固定化担体
は,上記第2の発明(請求項9)と同じものである。
【0019】
【発明の実施の形態】上記第1の発明(請求項1)にお
いて,上記生体材料は,レクチンを含有する動物,植物
及び微生物等の細胞,組織,器官等の生体材料を示す。
このような生体材料の具体的な例としては,米ヌカ,タ
チナタマメ,小麦胚,エノキタケ,ヤドリギ,キクイ
モ,ダイズ,エンドウマメ,レンズマメ,リママメ,西
洋キノコ,ピーナツ,ジャガイモ,インゲンマメ,トマ
ト,ウナギ血清等がある。
【0020】また,上記水性媒体としては,レクチンを
溶解し,かつレクチンを変性,破壊させないものを用い
ることができる。このような水性媒体としては例えば,
リン酸緩衝液,生理食塩水,トリス塩酸緩衝液等があ
る。
【0021】また,上記抽出工程において上記抽出画分
を得る方法としては,例えば上記生体材料を粉砕又はホ
モジェナイズし,これを水性媒体中に懸濁した後,遠心
分離して上清を抽出画分として得る方法等がある。
【0022】また,上記動物血漿としては,例えば,ブ
タ血漿,ウシ血漿,ヒト血漿,ウサギ血漿,ヤギ血漿,
ヒツジ血漿,ウマ血漿,ラット血漿,マウス血漿等を用
いることができる。また,上記担体としては,例えばセ
ファロース4B(登録商標)等の,粒子状に加工した多
糖繊維からなるゲル状又はビーズ状の樹脂等を用いるこ
とができる。上記多糖繊維の成分としては,例えばアガ
ロース,デキストラン,でんぷん,セルロース等があ
る。
【0023】また,上記担体は,動物血漿を固定化させ
る前に,アルカリ条件下で臭化シアンと反応させて,活
性化担体としておくことが好ましい。この場合には,上
記活性化担体に動物血漿を容易に固定化することができ
る。
【0024】また,上記動物血漿固定化担体は,モノエ
タノールアミンにより,ブロッキングしておくことが好
ましい。この場合には,上記担体と動物血漿との未反応
部分にモノエタノールアミンが作用し,上記動物血漿固
定化担体と生体材料との非特異的吸着を防止する,いわ
ゆるブロッキングの効果を得ることができる。
【0025】また,上記ハプテン糖としては,N−アセ
チルグルコサミン溶液,メチルα−マンノシド溶液,ラ
クトース溶液,しょ糖溶液,グルコース溶液,メチルα
−グルコシド溶液,メチルβ−グルコシド溶液,N−ア
セチルガラクトサミン溶液等がある。
【0026】また,本発明においては,上記溶出工程に
おいて得られるレクチン含有溶液を,上記吸着工程にお
ける抽出画分として再びアフィニティーカラムに吸着さ
せ,続いて上記溶出工程と同様にレクチンを溶出させる
ことができる。この場合には,純度の高いレクチンを得
ることができる。なお,上記のようにして,溶出工程に
おいて得られる溶出液をアフィニティカラムに吸着さ
せ,溶出する操作を複数回繰り返して行うことによっ
て,得られるレクチンの純度をさらに高めることができ
る。
【0027】次に,上記動物血漿は,ブタ血漿又はウシ
血漿であることが好ましい(請求項2)。この場合に
は,上記動物血漿固定化担体及びアフィニティーカラム
を低コストに作製することができる。
【0028】次に,上記吸着工程と溶出工程との間に,
上記アフィニティーカラム内に洗浄液を通して不純物を
溶出除去する洗浄工程を有することが好ましい(請求項
3)。この場合には,上記レクチンを高純度に精製する
ことができる。
【0029】次に,上記抽出工程と吸着工程との間に,
硫酸アンモニウム沈殿法を用いて上記抽出画分を濃縮す
る濃縮工程と,該濃縮工程において濃縮した抽出画分を
透析する透析工程とを有することが好ましい(請求項
4)。この場合には,上記濃縮工程において上記抽出画
分を濃縮することができると共に,上記透析工程におい
て抽出画分に含まれる塩等を除去することができる。そ
のため,上記動物血漿固定化担体へのレクチンの吸着率
が向上し,生体材料からのレクチンの回収率が向上す
る。
【0030】次に,上記生体材料は米ヌカであり,上記
ハプテン糖はN−アセチルグルコサミン溶液であること
であることが好ましい(請求項5)。この場合には,米
ヌカから米ヌカレクチンを得ることができる。この米ヌ
カレクチンは,細胞増殖を抑制する効果を有する。その
ため,ガン等に対する有効な治療薬となる可能性があ
る。
【0031】次に,上記生体材料はタチナタマメであ
り,上記ハプテン糖はメチルα−マンノシド溶液である
ことが好ましい(請求項6)。この場合には,タチナタ
マメからタチナタマメレクチンを得ることができる。特
にこの場合には,タチナタマメレクチンとして,タチナ
タマメのコンカナバリンAを得ることができる。
【0032】次に,上記生体材料は小麦胚であり,上記
ハプテン糖はN−アセチルグルコサミン溶液であること
が好ましい(請求項7)。この場合には,小麦胚から小
麦胚レクチンを得ることができる。特にこの場合には,
小麦胚レクチンとして,小麦胚アグルチニンを得ること
ができる。
【0033】次に,上記生体材料はエノキタケの水性媒
体抽出物であり,上記ハプテン糖はラクトース溶液であ
ることが好ましい(請求項8)。この場合には,上記エ
ノキタケからエノキタケレクチンを得ることができる。
【0034】次に,上記第2の発明(請求項9)におい
て,上記担体及び動物血漿は,上記第1の発明と同様の
ものを用いることができる。
【0035】また,上記動物血漿は,ブタ血漿又はウシ
血漿であることが好ましい(請求項10)。この場合に
は,安価なブタ血漿又はウシ血漿を用いて,低コストに
上記動物血漿固定化担体を提供することができる。
【0036】次に,上記第3の発明(請求項11)にお
いて,上記担体及び動物血漿は,上記第1の発明と同様
のものを用いることができる。
【0037】また,上記動物血漿は,ブタ血漿又はウシ
血漿であることが好ましい(請求項12)。この場合に
は,安価なブタ血漿又はウシ血漿を用いて,低コストに
上記アフィニティーカラムを提供することができる。
【0038】
【実施例】(実施例1)本例のレクチンの分離精製方法
は,アフィニティークロマトグラフィーを応用したレク
チンの分離精製方法である。本例の分離精製方法は,生
体材料を水性媒体により抽出して抽出画分を得る抽出工
程と,担体に動物血漿を固定化してなる動物血漿固定化
担体を具備するアフィニティーカラムに上記抽出画分に
含まれるレクチンを吸着させる吸着工程と,ハプテン糖
を用いて上記アフィニティーカラムからレクチンを溶出
させる溶出工程とからなる。
【0039】以下,本例につき詳細に説明する。本例で
は,まず上記生体材料及び動物血漿として,米ヌカ及び
ブタ血漿をそれぞれ準備した。また,上記担体として,
アマシャムファルマシア株式会社製のセファロース4B
を準備した。
【0040】上記担体100gを水100mlに懸濁
し,臭化シアン(和光純薬株式会社製)のジメチルホル
ムアミド溶液(1g/ml)を25ml加えた。さら
に,40%苛性ソーダを滴下して,pH11に保ちなが
ら20℃で12分間反応させた後,1.6%重炭酸ナト
リウム水溶液で洗って上記活性化担体としての活性化セ
ファロース4Bを作製した。続いて,この活性化セファ
ロース4Bを200mlのブタ血漿中に浸し,20℃に
て16時間穏やかに攪拌しながら上記活性化セファロー
ス4Bにブタ血漿を固定化させ,動物血漿固定化担体を
作製した。
【0041】次に,この動物血漿固定化担体を塩酸でp
H7.5に合わせた6%モノエタノールアミン溶液中に
浸し,穏やかに攪拌させながら20℃にて,2時間ブロ
ッキングを施した。その後,この動物血漿固定化担体を
日本バイオラッドラボラトリーズ株式会社製のカラム
(商品名 エコノカラム)に充填し,アフィニティーカ
ラムとした。なお,上記アフィニティーカラム中におけ
る動物血漿固定化担体のゲルベッドの体積は,10ml
であった。
【0042】次に,米ヌカ20gを上記水性媒体として
のリン酸緩衝生理食塩水(pH7.5)100ml中に
加えて充分に攪拌した。その後,13,000×gにて
10分間遠心分離を行い,上清を上記抽出画分として採
取した(抽出工程)。さらに,この上清に70%飽和に
なるように硫酸アンモニウム(和光純薬株式会社製)を
加え,4℃にて1時間放置した。続いて,13,000
×gにて10分間遠心分離し,沈殿を回収した(濃縮工
程)。この沈殿に50mlのリン酸緩衝生理食塩水を加
えて沈殿を溶解し,透析を行った。透析後のサンプルを
4℃,21,000×gにて10分間遠心分離し,上清
を回収してこれを最終的な抽出画分とした(透析工
程)。
【0043】次に,上記吸着工程において,上記透析工
程後の抽出画分を上記アフィニティーカラム内の動物血
漿固定化担体に静かに重層し,自然落下により動物血漿
固定化担体に通した(吸着工程)。上記抽出画分が完全
に通過したら,リン酸緩衝生理食塩水(pH7.5)1
00mlを通し,アフィニティーカラム内を洗浄した
(洗浄工程)。
【0044】次に,上記アフィニティーカラム内に25
0mMのN−アセチルグルコサミン50mlを通し,米
ヌカレクチンを含む溶出液を50ml取得した(溶出工
程)。この溶出液を試料E1とした。上記試料E1に含
まれる米ヌカレクチンの濃度を日本バイオラッドラボラ
トリーズ株式会社製のプロテインアッセイ試薬を用いる
方法により測定したところ,濃度は80μg/mlであ
り,その収量は4mgであった。
【0045】試料E1は,分離精製の方法からレクチン
を含有すると考えられる。これを検証するために,下記
のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS−
PAGE)及び赤血球凝集活性の測定を行った。
【0046】(SDS−PAGE)10μlの上記試料
E1をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SD
S−PAGE)により,電気泳動した。電気泳動後のゲ
ルをクマーシーブリリアントブルー(CBB)染色し,
電気泳動像を写真撮影した。その結果を図1に示す。な
お,SDS−PAGEに用いるマーカータンパク質とし
ては,シグマアルドリッチジャパン株式会社製の標準混
合物(30−200kDa)を用いた。また,電気泳動
像の各バンドの位置は本明細書作成の都合上,鮮明に表
示できないため,各バンドの位置を点線で囲って示して
ある。
【0047】図1において,レーン1はマーカータンパ
ク質の電気泳動像を示し,レーン2は試料E1の電気泳
動像を示す。図1より知られるごとく,試料E1の電気
泳動像は,単一バンドではなく30kDa以下の位置に
スメア状の像として示された。そのため,試料E1は3
0kDa以下のタンパク質の混合物であると考えられ
る。そこで,上記試料E1が米ヌカレクチンであること
を確認するために以下の実験を行った。
【0048】(赤血球凝集活性の測定)まず,ウサギ赤
血球を採取し,この赤血球を4枚のプレートに播いた。
次に,この4枚のプレートに最終濃度がそれぞれ100
ng/ml,50ng/ml,25ng/ml,0ng
/mlとなるように試料E1を添加し,これらをそれぞ
れ試料e1,試料e2,試料e3,試料c1とした。こ
の試料e1〜e3及び試料c1を25℃にて4時間静置
し,血球の形態を写真撮影した。その結果を図2に示
す。
【0049】図2より知られるごとく,試料e1及び試
料e2においては,赤血球は凝集しプレート底部全面に
沈殿していた。一方,試料e3については,赤血球の凝
集はほとんど観察されず,赤血球がプレート底部の一点
に集まり,試料c1に至っては,赤血球の凝集は全く観
察されなかった。このことから上記試料E1は,50n
g/mlという極めて低い濃度で赤血球凝集活性を示
し,上記試料E1はレクチンの1種であることが確認さ
れた。
【0050】また,米ヌカレクチンは細胞増殖抑制効
果,及び動物実験においてガン細胞を移植したマウスの
延命効果を有することがすでに確認されている。上記試
料E1もこれらの効果を有しているかということを確認
するため,試料E1及び市販の米ヌカレクチンについて
の細胞増殖抑制効果の比較,及び動物実験を以下のよう
にして行った。
【0051】(細胞増殖抑制効果)まず,48ウェルマ
ルチプレート(住友ベークライト株式会社製)の横2列
(8×2列の合計16ウェル)に培養液に懸濁したヒト
単球性白血球病U937細胞(U937細胞)を2×1
4個ずつ播いた。次に,添加物として上記試料E1及
び市販の米ヌカレクチン(和光純薬株式会社製,商品名
米ヌカアグルチニン)を最終濃度0〜40μg/ml
となるように,段階希釈法により培養液中に添加した。
【0052】このプレートを37℃,5%CO2条件下
にて24時間培養した。24時間培養後,各ウェルの細
胞数を測定し,添加物を添加していない細胞数に対する
相対細胞数を以下の式により算出した。その結果を図3
に示す。尚,図3において,○は添加物として試料E1
を用いた結果を示し,△は添加物として市販の米ヌカレ
クチンを用いた結果を示す。
【0053】(式1) 相対細胞数=(添加物を含む培養液で培養したときの細
胞数)×100/(添加物を含まない培養液で培養した
ときの細胞数)
【0054】図3より知られるごとく,実施例1で得ら
れた試料E1は,市販米ヌカレクチンと同程度の細胞増
殖抑制効果を有し,濃度依存的にU937細胞の増殖を
抑制した。また,本明細書中には示していないが,ヒト
胃ガンMKN45細胞(MKN45細胞)を用いて上記
と同様の実験を行ったところ,上記試料E1は,MKN
45細胞についても市販米レクチンと同様に増殖抑制効
果を有していた。
【0055】(動物実験)まず,C57 BL/6マウ
ス10匹の腹腔内に,それぞれ1×106個のマウスル
イス肺ガン3LL細胞(3LL細胞)を移植した。次
に,3LL細胞を移植したマウスの内5匹のマウスに
は,濃度10μg/mlの試料E1を0.2ml投与
し,これを実験マウス群とした。一方,残り5匹のマウ
スには生理食塩水を0.2ml投与し,これをコントロ
ールマウス群とした。そして,これら実験マウス群及び
コントロールマウス群のマウスが死亡するまでの日数を
計測した。なお,上記実験マウス群及びコントロールマ
ウス群へのそれぞれ試料E1,生理食塩水の投与は二日
おきに行った。その結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】表1より知られるごとく,実験マウス群は
コントロールマウス群よりも生存日数が長く,有意差が
認められた。このように,上記試料E1は,従来より知
られる米ヌカレクチンと同様の性質を有しており,上記
試料Eは,米ヌカレクチンであることが確認された。し
たがって,本例によれば,種々の生体材料からレクチン
を簡単に短時間で分離精製することができるレクチンの
分離精製方法を提供することができる。
【0058】(実施例2)本例では,タチナタマメから
レクチンを取得する例を示す。まず,20gの市販のタ
チナタマメ粉砕物(シグマアルドリッチジャパン株式会
社製,商品名 タチナタマメミール)を準備した。この
タチナタマメ粉砕物から,実施例1と同様にして,抽出
画分を抽出,濃縮,透析し(抽出工程,濃縮工程,透析
工程),該抽出画分を,ブタ血漿を固定化した生体材料
固定化担体を具備する上記アフィニティーカラムに吸着
させ(吸着工程),該アフィニティーカラムを洗浄液に
て洗浄した(洗浄工程)。
【0059】次に,上記アフィニティーカラム内に50
0mMのメチルα−マンノシド溶液を50ml通し,タ
チナタマメレクチンを含む溶出液を取得した。これを試
料E2とした。上記試料E2に含まれるタチナタマメレ
クチンの濃度を実施例1と同様の方法により測定したと
ころ,濃度は160μg/mlであり,その収量は,8
mgであった。
【0060】次に,実施例1と同様に,10μlの試料
E2をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SD
S−PAGE)により,電気泳動した。その結果を図4
に示す。なお,SDS−PAGEに用いるマーカータン
パク質としては,シグマアルドリッチジャパン株式会社
製の標準混合物(30−200kDa)を用いた。ま
た,電気泳動像の各バンドの位置は本明細書作成の都合
上,鮮明に表示できないため,各バンドの位置を点線で
囲って示してある。
【0061】図4より知られるごとく,試料E2は,S
DS−PAGE電気泳動像で,単一なバンドを示し,充
分に精製されていた。この試料E2に含まれるタンパク
質を同定するために,以下に示す方法により,該タンパ
ク質のアミノ酸配列を決定した。
【0062】まず,上記SDS−PAGEにより分離し
たタンパク質を電気的にロシュ・ダイアグノスティック
株式会社製のPVDF膜(ポリビニリデン・ジフルオラ
イド膜,商品名 PVDF ウエスタンブロッティング
メンブレン)に写し取った(ウエスタンブロッティン
グ)。次に,このPVDF膜に写し取られたタンパク質
を日本アプライドバイオシステムズ株式会社製のプロテ
インシーケンサー(製品名 プロサイス モデル491
プロテインシーケシング システム)によって分析し
た。
【0063】その結果,Ala−Asp−Thr−Il
e−Val−Ala−Val−Glu−Leu−Asp
−という配列が得られ,この配列は既知のレクチンの1
種であるコンカナバリンAの配列と一致した。これよ
り,試料E2はタチナタマメのコンカナバリンAである
ことが確認された。
【0064】(実施例3)本例では,上記動物血漿とし
てウシ血漿を用いて,タチナタマメからレクチンを取得
する例を示す。まず,実施例1と同様にして,上記活性
化担体としての活性化セファロース4Bを作製した。続
いて,この活性化セファロース4Bを200mlのウシ
血漿中に浸し,20℃にて16時間穏やかに攪拌した。
これにより,上記担体にウシ血漿が固定化し,動物血漿
固定化担体を得た。また,実施例1と同様に,上記動物
血漿固定化担体を塩酸でpH7.5に合わせた6%モノ
エタノールアミン溶液中に浸し,穏やかに攪拌させなが
ら20℃にて,2時間ブロッキングを施した。その後,
実施例1と同様に,この動物血漿固定化担体を日本バイ
オラッドラボラトリーズ株式会社製のカラム(商品名
エコノカラム)に充填し,アフィニティーカラムとし
た。なお,上記アフィニティーカラム中における動物血
漿固定化担体のゲルベッドの体積は,10mlであっ
た。
【0065】次に,実施例2と同様にして,タチナタマ
メ粉砕物20gから抽出画分を得た(抽出工程,濃縮工
程,透析工程)。この抽出画分を上記アフィニティーカ
ラム中に通した(吸着工程)。続いて,実施例1と同様
にしてアフィニティーカラムを洗浄し(洗浄工程),実
施例2と同様にして500mMのメチルα−マンノシド
溶液で溶出した(溶出工程)。ここで得られた溶出液を
試料E3とした。その結果,試料E3は,実施例2と同
様にタチナタマメのコンカナバリンAであった。
【0066】(実施例4)本例では,小麦胚からレクチ
ンを取得する例を示す。まず,市販の小麦胚(シグマア
ルドリッチジャパン株式会社製,商品名 小麦胚)を粉
砕し,上記生体材料としての20gの小麦胚粉砕物を得
た。この小麦胚粉砕物から実施例1と同様にして,抽出
画分を抽出し(抽出工程,濃縮工程,透析工程),該抽
出画分を,ブタ血漿を固定化した生体材料固定化担体を
具備する上記アフィニティーカラムに吸着させ(吸着工
程),該アフィニティーカラムを洗浄液にて洗浄した
(洗浄工程)。
【0067】次に,上記アフィニティーカラム内に25
0mMのN−アセチルグルコサミン溶液を50ml通
し,小麦胚を含む溶出液を取得した。これを試料E4と
した。上記試料E4に含まれる小麦胚レクチンの濃度を
実施例1と同様の方法により測定したところ,濃度は1
20μg/mlであり,その収量は,6mgであった。
【0068】次に,実施例1と同様に,10μlの上記
試料E4をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法
(SDS−PAGE)により,電気泳動した。その結果
を図5に示す。なお,マーカータンパク質としては,シ
グマアルドリッチジャパン株式会社製のダルトンマーク
VII−Lを用いた。また,電気泳動像の各バンドの位置
は本明細書作成の都合上,鮮明に表示できないため,各
バンドの位置を点線で囲って示してある。
【0069】図5より知られるごとく,試料E4は,S
DS−PAGE電気泳動像で,単一なバンドを示し,充
分に精製されていた。この試料E4に含まれるタンパク
質を同定するために,以下に示す方法により,該タンパ
ク質のアミノ酸配列を決定した。
【0070】即ち,まず試料E4に含まれるタンパク質
1mgを70%のギ酸200μlに溶かし,10mgの
臭化シアン(和光純薬株式会社)を加えて20℃で16
時間反応させ,臭化シアン分解を行った。臭化シアン分
解は,タンパク質中のメチオンニン残基のところでペプ
チド結合を切断する方法である。上記臭化シアン分解
後,4mlの水を加え,凍結乾燥により乾燥させた。次
に,ポリペプチドに分解した試料E4をSDS−PAG
Eにより,ポリペプチド断片に分離した。このポリペプ
チド断片を電気的にロシュ・ダイアグノスティック株式
会社製のPVDF膜(商品名 PVDF ウエスタンブ
ロッティング メンブレン)に写し取った。このPVD
F膜に写し取られたポリペプチド断片を,実施例2と同
様にして,プロテインシーケンサーによって分析した。
【0071】その結果,Gly−Gly−Asp−Ty
r−Xaa−Gly−Lys−Gly−Xaa−Gln
−(Xは不明)という配列が得られた。この配列は,既
知のレクチンの1種である小麦胚アグルチニン中のGl
y−Gly−Asp−Tyr−Cys−Gly−Lys
−Gly−Cys−Gln−という配列と非常に類似し
ている。したがって,試料E4は小麦胚アグルチニンで
あることが強く示唆された。
【0072】(実施例5)本例では,エノキタケからレ
クチンを取得する例を示す。まず,上記生体材料として
の市販のエノキタケ50gから,実施例1と同様にして
抽出画分を抽出した(抽出工程,濃縮工程,透析工
程)。続いて,該抽出画分を,ブタ血漿を固定化した生
体材料固定化担体を具備する上記アフィニティーカラム
に吸着させ(吸着工程),さらに該アフィニティーカラ
ムを洗浄液にて洗浄した(洗浄工程)。
【0073】次に,上記アフィニティーカラム内に20
0mMのラクトース溶液を50ml通し,エノキタケレ
クチンを含む溶出液を取得した。これを試料E5とし
た。上記試料E5に含まれるエノキタケレクチンの濃度
を実施例1と同様の方法により測定したところ,濃度は
40μg/mlであり,その収量は,2mgであった。
【0074】次に,実施例1と同様に,10μlの上記
試料E5をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法
(SDS−PAGE)により,電気泳動した。その結果
を図6に示す。なお,マーカータンパク質としては,実
施例4と同様のものを用いた。また,電気泳動像の各バ
ンドの位置は本明細書作成の都合上,鮮明に表示できな
いため,各バンドの位置を点線で囲って示してある。
【0075】図6より知られるごとく,試料E5は,S
DS−PAGE電気泳動像で,単一なバンドを示し,充
分に精製されていた。また,実施例1と同様にして,試
料E5について赤血球凝集活性を調べたところ,試料E
5は200ng/mlという低い濃度で赤血球凝集活性
を示した。その結果,試料E5はレクチンであることが
確認された。
【0076】以上実施例1〜実施例5に示すごとく,本
例のレクチンの分離精製方法は,米ヌカ,タチナタマメ
等の生体材料からレクチンを簡単に短時間で分離精製す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかる,米ヌカレクチンのSDS−
PAGE電気泳動像を示す説明図。
【図2】実施例1にかかる,赤血球凝集活性測定の結果
を示す説明図。
【図3】実施例1にかかる,細胞増殖抑制試験の結果を
示す説明図。
【図4】実施例2にかかる,タチナタマメレクチンのS
DS−PAGE電気泳動像を示す説明図。
【図5】実施例4にかかる,小麦胚レクチンのSDS−
PAGE電気泳動像を示す説明図。
【図6】実施例5にかかる,エノキタケレクチンのSD
S−PAGE電気泳動像を示す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 1/22 C07K 1/22 1/30 1/30 17/12 17/12 G01N 30/04 G01N 30/04 A 30/14 30/14 Z 30/26 30/26 A 30/48 30/48 R 30/50 30/50 30/88 30/88 J Fターム(参考) 4D017 AA11 BA07 CA12 CB01 DA03 DB02 4D056 AB20 AC22 BA13 CA06 CA13 CA17 CA31 CA39 4G066 AC01C AC06B CA20 DA07 EA02 FA03 GA11 4H045 AA10 BA10 BA61 CA30 DA80 EA61 FA81 GA05 GA26

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アフィニティークロマトグラフィーを応
    用したレクチンの分離精製方法であって,生体材料を水
    性媒体により抽出して抽出画分を得る抽出工程と,担体
    に動物血漿を固定化してなる動物血漿固定化担体を具備
    するアフィニティーカラムに上記抽出画分に含まれるレ
    クチンを吸着させる吸着工程と,ハプテン糖を用いて上
    記アフィニティーカラムからレクチンを溶出させる溶出
    工程とからなることを特徴とするレクチンの分離精製方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記動物血漿は,ブ
    タ血漿又はウシ血漿であることを特徴とするレクチンの
    分離精製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において,上記吸着工程
    と溶出工程との間に,上記アフィニティーカラム内に洗
    浄液を通して不純物を溶出除去する洗浄工程を有するこ
    とを特徴とするレクチンの分離精製方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項において,
    上記抽出工程と吸着工程との間に,硫酸アンモニウム沈
    殿法を用いて上記抽出画分を濃縮する濃縮工程と,該濃
    縮工程において濃縮した抽出画分を透析する透析工程と
    を有することを特徴とするレクチンの分離精製方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項において,
    上記生体材料は米ヌカであり,上記ハプテン糖はN−ア
    セチルグルコサミン溶液であることを特徴とするレクチ
    ンの分離精製方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項において,
    上記生体材料はタチナタマメであり,上記ハプテン糖は
    メチルα−マンノシド溶液であることを特徴とするレク
    チンの分離精製方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項において,
    上記生体材料は小麦胚であり,上記ハプテン糖はN−ア
    セチルグルコサミン溶液であることを特徴とするレクチ
    ンの分離精製方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項において,
    上記生体材料はエノキタケの水性媒体抽出物であり,上
    記ハプテン糖はラクトース溶液であることを特徴とする
    レクチンの分離精製方法。
  9. 【請求項9】 アフィニティークロマトグラフィーに用
    いる動物血漿固定化担体であって,上記動物血漿固定化
    担体は,担体に動物血漿を固定化してなることを特徴と
    する動物血漿固定化担体。
  10. 【請求項10】 請求項9において,上記動物血漿は,
    ブタ血漿又はウシ血漿であることを特徴とする動物血漿
    固定化担体。
  11. 【請求項11】 アフィニティークロマトグラフィーに
    用いるアフィニティーカラムであって,上記アフィニテ
    ィーカラムは担体に動物血漿を固定化してなる動物血漿
    固定化担体を具備することを特徴とするアフィニティー
    カラム。
  12. 【請求項12】 請求項11において,上記動物血漿
    は,ブタ血漿又はウシ血漿であることを特徴とするアフ
    ィニティーカラム。
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