JP2003261557A - 光学活性な複素環化合物の製造方法 - Google Patents

光学活性な複素環化合物の製造方法

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JP2003261557A JP2002061253A JP2002061253A JP2003261557A JP 2003261557 A JP2003261557 A JP 2003261557A JP 2002061253 A JP2002061253 A JP 2002061253A JP 2002061253 A JP2002061253 A JP 2002061253A JP 2003261557 A JP2003261557 A JP 2003261557A
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Tetsuo Ota
哲男 太田
Yohei Kataoka
陽平 片岡
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Furan Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複素環化合物をエナンチオ選択的に製造する方
法を提供する。 【解決手段】ルテニウム塩または錯体及び光学活性な二
座ホスフィン化合物存在下、オレフィン化合物と反応さ
せることにより、効率よく不斉環化反応が進行し、光学
活性な複素環化合物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルテニウム塩また
はルテニウム錯体及び光学活性な二座ホスフィン化合物
を使用するオレフィン化合物の不斉分子内環化反応に関
する。本発明により、医農薬の製造中間体及び機能性材
料化合物等を製造する際に有用な、光学活性な複素環化
合物が効率よく得られる。
【0002】
【従来の技術】複素環化合物において、光学活性なテト
ラヒドロベンゾピラン化合物、インドリン化合物、テト
ラヒドロキノリン化合物等は、多くの医農薬、液晶化合
物などの機能性材料化合物の基本骨格に用いられ、有用
である。この光学活性な複素環化合物の製造方法として
は、不斉ワッカー型環化反応が知られている。例えば、
J. Am. Chem. Soc., 103, 231
8(1981)及びJ.Org. Chem., 50,
1282(1985)に記載されている光学活性π−
アリルパラジウム錯体を触媒とし、酢酸銅を酸化剤とし
て用いた酸素雰囲気下における光学活性ジヒドロベンゾ
フラン化合物の製法がある。しかし、得られる光学活性
化合物の光学純度は満足できる結果が得られていない。
一方、J.Am. Chem. Soc., 119, 5
063(1997)及びJ. Org. Chem.,
63, 5071(1998)に記載されている軸不斉
を有する光学活性ビアリール型オキサゾリン−パラジウ
ム錯体を触媒とする複素環化合物の製法があり、この方
法を用いることで、2−イソプロペニル−2−メチル−
2,3−ジヒドロベンゾフランが光学収率95%eeで
得られることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の不斉ワッ
カー型不斉環化反応において、基質選択性があり、この
反応に適応できる化合物が極めて狭い範囲に限られてい
る等の問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、ルテニウム塩またはルテニウム錯体及び光
学活性な二座ホスフィン化合物を使用することにより、
オレフィン化合物が効率よく不斉環化反応することを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、式(a):
【0006】
【化7】
【0007】(式中、R1、R2及びR3は、同一でも異
なっていてもよく、炭素数1〜10の直鎖状または分岐
鎖状のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭
素数3〜10のシクロアルキル基及び複素環基、炭素数
5〜10の芳香族基及び芳香族複素環基を表す。該アル
キル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、
芳香族基、芳香族複素環基は置換基を有していてもよ
い。lは0〜4の整数を意味し、2以上の整数の時、複
数のR1は同一でも異なっていてもよい。また、複数の
1同士は相互に結合し、また縮合して、環を形成して
いてもよい。Zは酸素原子、硫黄原子及び窒素原子を表
す。窒素原子には水素原子または置換基を有する。mは
1〜3の整数を意味する。)で示されるオレフィン化合
物を、ルテニウム塩またはルテニウム錯体及び光学活性
な二座ホスフィン化合物存在下、分子内環化反応するこ
とを特徴とする、式(b):
【0008】
【化8】
【0009】(式中、R1、R2、R3、Z、l及びmは
式(a)と同様の基及び整数を表す。*は不斉炭素を表
し、炭素原子の絶対配置はRまたはSを意味する。)で
示される光学活性な複素環化合物の製造方法に関するも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複素環化合物の製
造方法(以下、「本発明の方法」という)について詳細
に説明する。
【0011】本発明の方法によれば、式(a):
【0012】
【化9】
【0013】で示されるオレフィン化合物を、ルテニウ
ム塩またはルテニウム錯体及び光学活性な二座ホスフィ
ン化合物存在下、分子内環化反応することにより、式
(b):
【0014】
【化10】
【0015】で示される光学活性な複素環化合物を合成
することができる。R1、R2及びR3は、炭素数1〜1
0の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜1
0のアルコキシ基、炭素数3〜10のシクロアルキル基
および複素環基、炭素数5〜10の芳香族基及び芳香族
複素環基を表す。該アルキル基、アルコキシ基、シクロ
アルキル基、複素環基、芳香族基及び芳香族複素環基は
置換基を有していてもよい。
【0016】炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−メチル
ブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、
1−エチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペン
チル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル
基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチ
ルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキ
シル基、n−オクチル基、2−メチルヘプチル基、3−
メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチル
ヘプチル基等が代表的である。
【0017】炭素数1〜10のアルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等が代表的
である。
【0018】炭素数3〜10のシクロアルキル基として
は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基が代表的である。
【0019】炭素数3〜10の複素環基としては、ピロ
リジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、ピラ
ゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペラジニル基、イン
ドリニル基等が代表的である。
【0020】炭素数5〜10の芳香族基としては、フェ
ニル基、インデニル基、ナフチル基、テトラヒドロナフ
チル基等の置換または非置換の芳香族炭化水素基が代表
的である。
【0021】炭素数5〜10の芳香族複素環基として
は、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピロリル基、
オキサゾリル基、イソオキサゾル基、チアゾリル基、イ
ソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリ
ミジル基、ピリダジニル基、ピラリジニル基、キノリル
基、イソキノリル基等が代表的である。
【0022】lは1〜4の整数を意味し、2以上の整数
の時、複数のR1は同一でも異なっていてもよい。ま
た、複数のR1同士は相互に結合し、また縮合して、環
を形成していてもよい。mは1〜3の整数を意味する。
【0023】Zは酸素原子、硫黄原子、窒素原子を表
す。窒素原子は水素原子または置換基を有する。置換基
としては、p−トルエンスルホニル基、ベンジル基等が
代表的である。
【0024】*は不斉炭素を表し、炭素原子の絶対配置
はRまたはSを意味する。
【0025】前記式(a)で表されるオレフィン化合物
の具体例として、下記式(a−1)〜(a−3)で表さ
れるもの等が挙げられる。
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】本発明の方法において、式(a−1)〜
(a−3)で表されるオレフィン化合物を使用すると、
式(b−1)〜(b−3)で表される光学活性な複素環
化合物を得ることができる。
【0030】
【化14】
【0031】
【化15】
【0032】
【化16】
【0033】本発明の方法において、ルテニウム塩また
はルテニウム錯体としては、2価のルテニウム化合物ま
たは3価のルテニウム化合物が好ましい。
【0034】たとえば、塩化ルテニウム、臭化ルテニウ
ム、ヨウ化ルテニウム、塩化ニトシルルテニウム等のル
テニウム塩;ビスシクロペンタジエニルルテニウム、ビ
ス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ルテニウム、ジ
クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、ジ
クロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ルテニウ
ム等のルテニウム錯体等を使用することができるが、光
学収率が向上する点で、特に、塩化ルテニウム、臭化ル
テニウム、ヨウ化ルテニウム等のハロゲン化ルテニウム
塩、下記式(g):
【0035】
【化17】
【0036】で示されるジクロロペンタメチルシクロペ
ンタジエニルルテニウム等のルテニウム錯体が好まし
い。
【0037】ルテニウム塩及びルテニウム錯体の使用量
は、式(a)の化合物1モルに対して、0.1〜20モ
ル%、特に0.5〜5モル%の割合で使用するのが好ま
しい。
【0038】化学収率及び光学収率が向上する点で、ト
リフルオロメタンスルホン酸銀を添加すると、特に好ま
しい。
【0039】トリフルオロメタンスルホン酸銀使用量
は、式(a)の化合物1モルに対して、0.5〜50モ
ル%、特に1〜10モル%の割合で使用するのが好まし
い。
【0040】使用する光学活性な二座ホスフィン化合物
としては、一般式(c):
【0041】
【化18】
【0042】で示される不斉炭素もしくは軸不斉を有す
る光学活性な二座ホスフィン化合物が好ましい。
【0043】R4、R5、R6及びR7は、同一でも異なっ
ていてもよく、水素原子、炭素数1〜5の直鎖状または
分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、
炭素数3〜10のシクロアルキル基及び複素環基、炭素
数5〜10の芳香族基及び芳香族複素環基を表す。該ア
ルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環
基、芳香族基、芳香族複素環基は置換基を有していても
よい。
【0044】炭素数1〜5の直鎖状または分岐鎖状のア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基等が代表的である。
【0045】炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等が代表的で
ある。
【0046】炭素数3〜10のシクロアルキル基として
は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基が代表的である。
【0047】炭素数3〜10の複素環基としては、ピロ
リジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、ピラ
ゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペラジニル基、イン
ドリニル基、が代表的である。
【0048】炭素数5〜10の芳香族基としては、フェ
ニル基、インデニル基、ナフチル基、テトラヒドロナフ
チル基等の置換または非置換の芳香族炭化水素基が代表
的である。
【0049】炭素数5〜10の芳香族複素環基として
は、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピロリル基、
オキサゾリル基、イソオキサゾル基、チアゾリル基、イ
ソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリ
ミジル基、ピリダジニル基、ピラリジニル基、キノリル
基、イソキノリル基等が代表的である。R5及びR6は、
相互に連結してR5及びR6がそれぞれ結合している炭素
原子と共同して環を形成してもよく、環はシクロアルキ
ル基、複素環基、アリール基及び芳香族複素環基の少な
くとも1つの環で形成されていてもよく、置換基を有し
ていてもよい。nは0〜10の整数を意味し、1以上の
整数の時、複数のR7は同一でも異なっていてもよい。
7は、相互に連結してR5及びR6がそれぞれ結合して
いる炭素原子と共同して環を形成してもよく、環はシク
ロアルキル基、複素環基、アリール基及び芳香族複素環
基の少なくとも1つの環で形成されていてもよく、置換
基を有していてもよい。
【0050】*は不斉炭素を表し、炭素原子の絶対配置
はRまたはSを意味する。
【0051】具体的な例として、下記一般式(d)〜
(f)等が挙げられる。
【0052】
【化19】
【0053】
【化20】
【0054】
【化21】
【0055】で表される化合物が好ましい。特に、光学
収率が向上する点で下記式(d−1)、(d−2)、
(e−1)、(f−1)が好ましい。
【0056】
【化22】
【0057】
【化23】
【0058】
【化24】
【0059】
【化25】
【0060】光学活性な二座ホスフィン化合物の使用量
は、式(a)の化合物1モルに対して、0.5〜20モ
ル%、特に1〜5モル%の割合で使用するのが好まし
い。使用する溶媒は反応を阻害しない限りいかなるもの
でもよく、例えば、ジエチルエーテル等のエーテル溶
媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶
媒;ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセト二
トリル、ジメチルホキシド等の非プロトン性溶媒が好ま
しいが、特にベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系
溶媒またはクロロホルム等のハロゲン系溶媒もしくはア
セトニトリル等の非プロトン性溶媒が好ましい。
【0061】反応濃度としては、反応溶媒に対して式
(a)の化合物を0.05mol/L〜50mol/L
の割合で使用するのが好ましいが、特に0.5mol/
L〜10mol/Lで使用するのが好ましい。
【0062】反応は室温〜還流温度の温度範囲で実施す
ることができるが、好ましい温度範囲は40℃〜還流温
度である。場合によっては、加圧して反応温度を上げて
もよい。
【0063】反応は、逐次、反応混合物のサンプルを採
取して、薄層クロマトグラフィー(TLC)等により分
析して、反応の進行状況を確認することができる。
【0064】以上の反応によって得られる式(b)の化
合物の精製は、公知の方法、例えば、カラムクロマトグ
ラフィーによる方法、抽出、再結晶等の方法を組み合わ
せて行うことができる。
【0065】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、本実施例においては、シリカゲルクロマト
グラフィーには、M.NAGEL社製シリカゲル60の
シリカゲルを使用した。
【0066】(実施例1)反応器に式(g)で示される
ルテニウム錯体6.2mg(0.01mmol)を入
れ、アルゴン置換した後、トルエン1.5ml、トリフ
ルオロメタンスルホン酸銀15.5mg(6mmol)
の順にいれ、3時間以上加熱還流した。放冷後、式(a
−1)で示されるオレフィン化合物134mg(1mm
ol)、式(d−1)で示される光学活性な二座ホスフ
ィン化合物12.4mg(0.02mmol)を加え
て、48時間加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留
去した。残査に蒸留水と内部標準物質のジベンジルエー
テル48.5mg(0.25mmol)を加え、クロロ
ホルムで抽出を行い、有機層を減圧濃縮した。反応混合
物の1H−NMRを測定し、ジベンジルエーテルと生成
物のプロトン比から生成物の収量を求めた。さらに反応
混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(ヘキサ
ン/酢酸エチル=10/1)で分離精製すると、2,3
−ジヒドロ−2−メチルベンゾフラン105mg(0.
79mmol)が得られた。本品の光学純度はHPLC
分析により68%eeと決定した。 HPLC測定条件 使用カラム:CHIRALCEL OJ−R φ4.6mm
X 150mm(ダイセル化学工業社製) 移動相:メタノール/水=60/40 流速 : 0.3ml/分 検出波長 : 254nm
【0067】(実施例2〜4)各例において、式(d−
1)で表される光学活性な二座ホスフィン化合物の種類
を表1に示すホスフィン化合物に変更した以外は、実施
例1と同様にして反応を行った。いずれの例においても
2,3−ジヒドロ−2−メチルベンゾフラン得られた。
生成物の収率及び光学収率を分析した結果を表1に示
す。
【0068】
【表1】
【0069】(実施例5〜6)各例において、式(d−
1)で表される光学活性な二座ホスフィン化合物の種類
を式(d−2)で表されるホスフィン化合物に、反応温
度及び反応時間を表2に示す反応温度及び反応時間に変
更した以外は、実施例1と同様にして反応を行った。い
ずれの例においても2,3−ジヒドロ−2−メチルベン
ゾフラン得られた。生成物の収率及び光学収率を分析し
た結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ルテニウム塩ま
たは錯体及び光学活性な二座ホスフィン化合物存在下、
をオレフィン化合物と反応させることにより、効率よく
不斉反応が進行し、光学活性な複素環化合物が得られ
る。光学活性な複素環化合物は、医農薬の製造中間体及
び液晶等の機能性材料化合物等に用いられる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(a): 【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、同一でも異なっていても
    よく、炭素数1〜10の直鎖状または分岐鎖状のアルキ
    ル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜10
    のシクロアルキル基及び複素環基、炭素数5〜10の芳
    香族基及び芳香族複素環基を表す。該アルキル基、アル
    コキシ基、シクロアルキル基、複素環基、芳香族基、芳
    香族複素環基は置換基を有していてもよい。lは0〜4
    の整数を意味し、2以上の整数の時、複数のR1は同一
    でも異なっていてもよい。また、複数のR1同士は相互
    に結合し、また縮合して、環を形成していてもよい。Z
    は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子を表す。窒素原子に
    は水素原子または置換基を有する。mは1〜3の整数を
    意味する。)で示されるオレフィン化合物を、ルテニウ
    ム塩またはルテニウム錯体及び光学活性な二座ホスフィ
    ン化合物存在下、分子内環化反応することを特徴とす
    る、一般式(b): 【化2】 (式中、R1、R2、R3、Z、l及びmは式(a)と同
    様の基及び整数を表す。*は不斉炭素を表し、炭素原子
    の絶対配置はRまたはSを意味する。)で示される光学
    活性な複素環化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】式(a)及び式(b)のZが酸素原子であ
    ることを特徴とする、請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記ルテニウム塩またはルテニウム錯体が
    2価のルテニウム化合物または3価のルテニウム化合物
    であることを特徴とする、請求項1もしくは2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】前記光学活性な二座ホスフィン化合物が、
    一般式(c): 【化3】 (式中、R4、R5、R6及びR7は、同一でも異なってい
    てもよく、水素原子、炭素数1〜5の直鎖状または分岐
    鎖状のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素
    数3〜10のシクロアルキル基及び複素環基、炭素数5
    〜10の芳香族基及び芳香族複素環基を表す。該アルキ
    ル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、複素環基、芳
    香族基、芳香族複素環基は置換基を有していてもよい。
    5及びR6は、相互に連結してR5及びR6がそれぞれ結
    合している炭素原子と共同して環を形成してもよく、環
    はシクロアルキル基、複素環基、芳香族基及び芳香族複
    素環基の少なくとも1つの環で形成されていてもよく、
    置換基を有していてもよい。nは0〜10の整数を意味
    し、1以上の整数の時、複数のR7は同一でも異なって
    いてもよい。R7は、相互に連結してR5またはR6がそ
    れぞれ結合している炭素原子と共同して環を形成しても
    よく、環はシクロアルキル基、複素環基、芳香族基及び
    芳香族複素環基の少なくとも1つの環で形成されていて
    もよく、置換基を有していてもよい。*は不斉炭素を表
    し、炭素原子の絶対配置はRまたはSを意味する。)で
    表される不斉炭素もしくは軸不斉を有する光学活性な化
    合物であることを特徴とする、請求項1〜3記載の製造
    方法。
  5. 【請求項5】前記光学活性な二座ホスフィン化合物が、
    一般式(d): 【化4】 (式中、R4及び*は、式(c)と同様の基及び意味を
    表す。)で表される軸不斉を有する光学活性なビナフチ
    ル化合物であることを特徴とする、請求項1〜4記載の
    製造方法。
  6. 【請求項6】前記光学活性な二座ホスフィン化合物が、
    一般式(e): 【化5】 (式中、R4、R5及び*は、式(c)と同様の基及び意
    味を表す。)で表される不斉炭素を有する光学活性なフ
    ェロセン化合物であることを特徴とする、請求項1〜4
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】前記光学活性な二座ホスフィン化合物が、
    一般式(f): 【化6】 (式中、R4、R7及び*は、式(c)と同様の基及び意
    味を表す。)で表される不斉炭素を有する光学活性な化
    合物であることを特徴とする、請求項1〜4記載の製造
    方法。
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