JP2003261403A - 抗菌剤支持体 - Google Patents
抗菌剤支持体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】抗菌剤の捕捉能に優れ、抗菌剤を固定化して、
各種用途に用いることができる抗菌剤支持体の提供。 【解決手段】下式1(Rf1、Rf1:それぞれ独立して、
ポリフルオロアルキル基、R1 :水素原子またはメチル
基、R2 :1価の有機基、A:(CH2 CR1CO
R2 )以外の単位、p:正の整数、q:0または正の整
数。)で表される化合物を含む抗菌剤支持体。 Rf1−[(CH2 CR1 COR2 )p −(A)q ]−Rf2・・・式1
各種用途に用いることができる抗菌剤支持体の提供。 【解決手段】下式1(Rf1、Rf1:それぞれ独立して、
ポリフルオロアルキル基、R1 :水素原子またはメチル
基、R2 :1価の有機基、A:(CH2 CR1CO
R2 )以外の単位、p:正の整数、q:0または正の整
数。)で表される化合物を含む抗菌剤支持体。 Rf1−[(CH2 CR1 COR2 )p −(A)q ]−Rf2・・・式1
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌剤支持体に関す
る。 【0002】 【従来の技術】近年、各種の抗菌剤が日常生活あるいは
産業分野で利用されている。例えば、浴室の壁、床、洗
面器具、家具、衣類等の繊維製品、その他の日用品にお
いて、腐敗、 カビや雑菌の繁殖等による悪臭、汚れの発
生を防止し、 また、 食品等の保存容器または輸送容器等
に用いて、防臭、 殺菌衛生を保つ。また、 切傷、擦過傷
等の創傷等の治療に際して、患部への菌の侵入を防止す
る。さらに、 人体、機械・器具の殺菌洗浄剤、機械切削
液の腐敗等の防止などの各種用途に用いられている。 【0003】こうした広範な分野で利用されている抗菌
剤の多くは、 水溶性であるために樹脂との相溶性に乏し
く、固定化を目的として、樹脂との複合化を行っても徐
々に流出して抗菌性が低下し、効果を持続できない問題
がある。 【0004】また、 水溶性抗菌剤に限らず、水分散性、
あるいは水または有機溶媒に難溶な抗菌剤においても、
これを取り込み、水または有機溶媒との相溶性を有する
ものとして固定化することができれば、 各種用途の拡
大、および各用途での抗菌効果の発揮および効果の持続
を得ることができ、 有効である。例えば、抗菌剤を取り
込んで有機溶媒に可溶とすれば、直接樹脂材料と混合し
て成形加工することができれば、 抗菌性を有する樹脂成
形品の製造に有用である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗菌剤の捕
捉能に優れ、 抗菌剤を固定化して、 各種用途に用いるこ
とができる抗菌剤支持体を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、下式1で表される化合物(以下、化合物
1とも記す。)を含む抗菌剤支持体を提供する。 Rf1−[(CH2 CR1 COR2 )p −(A)q ]−Rf2・・・式1 ただし、式1中の記号は以下の意味を示す。 Rf1、Rf2:それぞれ独立して、ポリフルオロアルキル
基。 R1 :水素原子またはメチル基。 R2 :1価の有機基。 A:(CH2 CR1 COR2 )以外の単位 p:正の整数。 q:0または正の整数。 【0007】 【発明の実施の形態】化合物1を表す式1において、R
f1、Rf2はそれぞれ独立して、直鎖状、分岐状または環
状のポリフルオロアルキル基(以下、Rf基と記す。)
である。本明細書において、ポリフルオロアルキル基と
は、基本的に直鎖または分岐状のアルキル基(シクロア
ルキル基を含む)骨格を有し、分子内の炭素原子に結合
する水素原子の全部または一部がフッ素原子に置換され
てなる基をいう。Rf 基は炭素数1〜20であるものが
好ましく、特に炭素数3〜13であるものが好ましい。 【0008】Rf 基は、フッ素原子以外のハロゲン原子
を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、塩素
原子が好ましい。Rf 基中の炭素−炭素結合間には、エ
ーテル性酸素原子またはチオエーテル性硫黄原子が挿入
されていてもよい。 【0009】Rf 基中のフッ素原子数は、[(Rf 基中
のフッ素原子数)/(Rf 基と同一炭素数の対応するア
ルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)で
表すと、60%以上であることが好ましく、特に80%
以上であることが好ましい。 【0010】また、Rf 基は、その末端部分の炭素原子
にフッ素原子が結合しているものが好ましい。Rf 基
は、アルキル基(シクロアルキル基を含む)の水素原子
の全てがフッ素原子に置換されたぺルフルオロアルキル
基(以下、RF 基と記す。)が好ましい。 【0011】Rf1、Rf2は、下式2または下式3で表さ
れる基であることが好ましい。 −(CF2 )s X・・・式2 −CF(CF3 )O[CF2 CF(CF3 )O]t −C3 F7 ・・・式3 ただし、式2において、sは1〜10の整数を示し、X
はフッ素原子、塩素原子または水素原子を示す。また、
式3においてtは0〜8の整数を示す。 【0012】式2で表される基としては、特に、−(C
F2 )3 F、−(CF2 )4 F、−(CF2 )5 F、−
(CF2 )6 F、−(CF2 )7 F、−(CF2 )
8 F、−(CF2 )9 F、−(CF2 )10Fが好まし
い。また式3で表される基としては、tが0〜5の整数
である基が特に好ましい。 【0013】式1に示す繰り返し構造単位(CH2 CR
1 COR2 )において、R1 は水素原子またはメチル基
であり、R2 は1価の有機基である。R2 としては、水
酸基、炭素数1〜10のアルコキシル基、または炭素数
1〜10の窒素原子および酸素原子を有する基が好まし
い。pは正の整数であり、特に限定されないが、1〜9
9が好ましく、特に1〜95が好ましい。 【0014】化合物1においては、R1 が水素原子であ
り、かつ、R2 が下式7で表される基であることが特に
好ましい。 −NHC(CH3 )2 CH2 C(=O)CH3 ・・式7 【0015】化合物1における単位(CH2 CR1 CO
R2 )の割合は特に限定されないが、60mol%以上
が好ましく、特に80mol%以上が好ましい。 【0016】式1に示す単位Aは、(CH2 CR1 CO
R2 )以外の単位であり、特に限定されない。また単位
Aは、化合物1において必須の単位ではない。 【0017】単位Aとしては、例えば、モノオレフィン
残基、ハロゲン化ビニル残基、ハロゲン化ビニリデン残
基、スチレン残基、置換スチレン残基、アルキルビニル
エーテル残基、ビニルアルキルケトン残基等が好ましく
挙げられる。 【0018】単位Aは、化合物1の、溶剤への溶解性、
被処理物への密着性、相溶性、造膜性または防汚性を調
節したり、改善したりする等の目的に応じて、適宜選択
するのが好ましい。qは0または正の整数であれば限定
されないが、0または1〜98が好ましく、特に2〜9
5が好ましい。 【0019】本発明において、化合物1は、Rf 基を両
末端に有し、単位(CH2 CR1 COR2 )および単位
Aを繰り返し構造単位として含む化合物であり、単位
(CH 2 CR1 COR2 )および単位Aを、それぞれ任
意の割合で含むブロック共重合体またはランダム共重合
体である。 【0020】pおよびqの合計が2〜100の整数であ
ると、Rf 基に起因する撥油性に優れ、溶剤に対する溶
解性に優れる化合物1が得られるため好ましい。 【0021】化合物1は、いずれの方法にしたがって製
造されたものでもよく、特に制限されない。例えば、両
末端にRf 基を有する過酸化アシル(以下、単に過酸化
アシルと記すことがある。)、単位(CH2 CR1 CO
R2 )を与える(メタ)アクリル酸類(以下、単に(メ
タ)アクリル酸類と記すことがある。)、および必要に
応じて単位Aを与える単量体(以下、単量体Aと記
す。)を反応させ、両末端にポリフルオロアルキル基を
有し、かつ、(メタ)アクリル酸類に基づく単位を含有
する化合物を得る方法によって製造することができる。 【0022】両末端にRf 基を有する過酸化アシルとし
ては、下式4で表される化合物が好ましい。 RfaC(=O)OOC(=O)Rfb・・・式4 式4中の、Rfa、Rfbは、化合物1におけるものと同じ
意味を示す。Rfa、R fbは、それぞれ独立したRf 基で
あり、同一のRf 基であるのが好ましい。 【0023】(メタ)アクリル酸類は、式CH2 =CR
1 COR2 (ただし、R1 およびR 2 は式1について定
義したとおりである。)で表される化合物が好ましい。 【0024】化合物1を得る反応に用いる、(メタ)ア
クリル酸類および単量体A(以下、これらを総称して原
料単量体と記す。)の合計量は、過酸化アシルに対して
モル比で1〜500倍の量が好ましく、特に2〜100
倍の量が好ましい。前記範囲内にあると、過酸化アシル
の自己分解に起因する副成物の発生が大幅に抑制でき、
化合物1が高い収率で得られるため好ましい。 【0025】また、反応において、過酸化アシルと原料
単量体との量を調整することにより、得られる化合物1
の分子量を調節できる。過酸化アシルの量を多くすると
低分子量の化合物1が得られ、過酸化アシルの量を少な
くすると高分子量の化合物1が得られる。 【0026】反応条件は、原料単量体の種類または使用
量などにより適切な条件を選択できる。反応圧力は、常
圧が好ましい。反応温度は、−20℃〜150℃が好ま
しく、特に0〜100℃が好ましい。反応温度が前記の
範囲内にあると、反応圧力が高くなりすぎず、反応が適
切な時間で終了するため好ましい。また、過酸化アシル
の分解が促進されず、反応の制御がしやすいため好まし
い。反応時間が1〜10時間となるように、反応条件を
設定するのが好ましい。 【0027】化合物1は前記反応条件において、一段階
の反応で得られる。反応において過酸化アシルは、熱解
離により生じたRf ラジカルが、原料単量体のいずれか
の炭素原子と連鎖的に反応する。また、反応をより円滑
に行うために、反応において1種以上の溶媒を用いるこ
とが好ましい。 【0028】溶媒としては有機溶剤が好ましく、エーテ
ル類、アルコール類、炭化水素類、アミド類、カルボン
酸エステル類、フッ素原子および/または塩素原子を有
する炭化水素類等が好ましい。溶媒としては、過酸化ア
シルの過剰な分解を抑え、反応を制御する目的から、フ
ッ素原子および/または塩素原子を有する炭化水素類、
が特に好ましい。 【0029】有機溶剤としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジオ
キサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、メチル−tert−ブチルエーテル、
エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、トルエン、キシレン、ヘキサン、ホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、ジメチルア
セトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、マロン酸ジエチ
ル、ペンタフルオロジクロロプロパン、トリデカフルオ
ロヘキサン、塩化メチレン等が好ましく挙げられる。 【0030】反応に用いる溶媒は、1種または2種以上
の混合溶媒でもよい。また、有機溶剤と水とを併用して
もよい。反応に用いる溶媒の量は、溶媒中の原料単量体
の濃度が1〜50質量%であることが好ましく、特に1
〜20質量%が好ましい。 【0031】反応において、過酸化アシルはラジカル開
始剤としても作用するが、過酸化アシル以外の他のラジ
カル開始剤を併用してもよい。他のラジカル開始剤とし
ては、アゾ化合物、アゾアミジン化合物、レドックス化
合物、他の過酸化物等が挙げられる。これら他のラジカ
ル開始剤を併用すると、過酸化アシルとともに反応し、
反応効率を向上でき、収率を向上できるため好ましい。 【0032】反応後、得られる化合物1は、溶媒を留去
して単離して用いてもよく、単離せずに溶媒、未反応の
原料等を含んだ状態で用いてもよい。 【0033】本発明の抗菌剤支持体は、上記化合物1以
外に機能性配合剤を含んでいてもよい。機能性配合剤と
しては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤等が好
ましく挙げられる。 【0034】本発明の抗菌剤支持体を適用する抗菌剤は
特に制限されず、 公知の抗菌剤のいずれにも適用でき
る。例えば、2- ブロモ-2- ニトロ-1、3-プロパンジオ
ール、N-(2- ヒドロキシプロピル)- アミノメタノール
等のアルコール系化合物;フェノール、3-メチル-4- イ
ソプロピルフェノール、2- イソプロピル-5- メチルフ
ェノール、o−フェニルフェノール、o−フェニルフェ
ノールナトリウム、4-クロロ-3、5-ジメチルフェノー
ル、p-クロロm−クレゾール、トリブロモフェノール、
4-クロロ-2- フェニルフェノール等のフェノール系化合
物;ウンデシレン酸化合物、ソルビン酸、ソルビン酸カ
リウム、カプリル酸等のカルボン酸系化合物;脂肪酸モ
ノグリセライド、p-ヒドロキシ安息香酸エステル等のエ
ステル系化合物;2,4,4 ’- トリクロロ- 2’- ヒドロ
キシジフェニールエーテル等のエーテル系化合物;2,4,
5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、1,2-ジブロモ-
2,4-ジシアノブタン等のニトリル系化合物;塩素化イソ
シアヌール酸、αークロロナフタレン、ポリビニルピロ
リドンヨード等のハロゲン系抗菌剤;(2-ピリジルチオ
-1- オキシド)、2.3.5.6-テトラクロロ-4(メチルスル
フォニル)ピリジン等のピリジン・キノリン系抗菌剤;
ヘキサヒドロ-1,3,5- トリス(2- ヒドロキシエチル)
- S- トリアジン等のトリアジン系化合物;5-クロロ-2
- メチル-4- イソチアゾリン-3- オン、2-メチル-4- イ
ソチアゾリン-3- オン、2-n-オクチル-4- イソチアゾリ
ン-3- オン、1 、2-ベンゾチアゾロン等のイソチアゾロ
ン系化合物;2-(4-チオシアノメチルチオ)ベンズイミ
ダゾール、2-(4 '-チアゾリル)ベンズイミダゾール、
2-メトキシカルボニルアミノベンズイミダゾール等のイ
ミダゾール・チアゾール系化合物;3,4,4-トリクロロカ
ルバニリド、3-トリフルオロメチル-4,4'-ジクロルカル
バニリド等のアニリド系化合物;ポリヘキサメチレンビ
グアニジン塩酸塩、ポリヘキサメチレンビグアニジング
ルコン酸塩、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルヘキシジ
ングルコン酸塩等のビグアナイド系化合物;ビス(ジメ
チルチオカーバモイル)ジスルフィド等のジスルフィド
系化合物;ポリグルコサミン、キトサン、アミノグリコ
シドST-7等の糖質系化合物;ヒノキチオール等のトロポ
ロン系抗菌剤;アルキルベンジルジメチルアンモニウム
塩(塩化ベンザルコニウム等)、アルキルジメチルアン
モニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムク
ロライド、ジデシルジメチルアンモニウムグルコン酸
塩、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、
オクタデシルアミン酢酸塩、3ー(トリメトキシシリ
ル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロラ
イド、ポリ[ポリメチレン(ジメチルイミニオ)クロラ
イド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エ
チレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]、
等の第4級アンモニウム塩系化合物、アルキルジ(アミ
ノエチル)グリシン、脂肪族モノグリセライド等に代表
される両性、アニオン性界面活性剤系化合物;銀、銅等
を担持させた酸化チタン、アパタイト、シリカゲル、セ
ラミック、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム等の
無機系化合物等を例示することができる。 【0035】これらの中でも、 本発明の抗菌剤支持体を
適用して、水溶性の抗菌剤(例えば、塩酸クロルヘキシ
ジン(商品名ヒビテン))を固定化すれば、 該抗菌剤を
有機溶媒等にも可溶な状態で使用することができ、樹脂
成形品の表面に被覆、あるいは樹脂成形品中に抗菌剤を
含有させる場合に有効である。このとき、 化合物1は、
単位(CH2 CR1 COR2 )に由来のC=O 基との水素
結合により抗菌剤を効率よく捕捉し、有機溶媒、 樹脂材
料との相溶性を向上させることができる。そのため、 本
発明の抗菌剤支持体と抗菌剤を混合して、抗菌剤を有機
溶媒または汎用樹脂材料等と溶解または混合可能とする
ことができ、 得られる溶液、 混合物を用いて、成形・加
工することができる。例えば、本発明の抗菌剤支持体と
抗菌剤を混合して、 抗菌剤を有機溶媒に可溶化し、 混合
物を有機溶媒に溶解または分散させた液を調製し、これ
をフィルム、 樹脂等の被着体の表面に塗布した後、乾燥
して有機溶媒を除去すれば、 抗菌剤被膜を形成すること
ができる。特に、非水溶性の抗菌剤を、 疎水性の汎用樹
脂からなる成形品の表面に良好な密着性で固定化させ、
該抗菌剤の抗菌特性を持続して発揮させることができ、
有効である。また、化合物1が有するRf 基に由来する
高い撥油性を有するため、処理した被処理物の表面に防
汚性を付与でき、抗菌・防汚の特性を付与することがで
きる。特に、本発明の抗菌剤支持体と抗菌剤を混合した
混合物は、 有機溶媒に可溶であるため、 各種基材との密
着性に優れ、例えば、溶液コーティング等の処理方法を
適用することが可能となる。この場合に用いる溶媒とし
ては、化合物1を得る反応に用いた溶媒を、留去せずに
そのまま用いてもよく、反応後に溶媒を留去した後、新
たに溶媒を加えてもよい。 【0036】また、 本発明の抗菌剤支持体と抗菌剤を混
合して該抗菌剤を樹脂材料と相溶性を有する形態で固定
化し、 これを樹脂材料に配合して成形品に成形加工すれ
ば、抗菌性を有する樹脂成形品を製造することができ
る。例えば、フィルムに成形すれば、 抗菌性フィルムを
得ることができ、 その抗菌性フィルムは、 高い抗菌特性
を長期間にわたって持続でき、 有用である。 【0037】 【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。ただし、本発明はこれに限定されない。 【0038】例1 過酸化ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノ
イルを含む1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロパンと1,2−ジクロロ−1,1,2
−トリフルオロエタンの混合物(旭硝子社製、商品名A
K−225)の溶液中100gに、 N−(1,1−ジメ
チル−3−オキソブチル)アクリルアミド(DOBA
A)2.54g(15mmol)のAK−225溶液5
0gを加え、窒素気流下、45℃で5時間反応を行っ
た。得られた生成物をAK−225に膨潤させ、大過剰
のヘキサン中に滴下させ、精製した。得られた生成物を
真空下で乾燥させたところ、目的物としてペルフルオロ
−1−メチル−2−オキサペンチル基含有DOBAAオ
リゴマーを2.96gの収量で得られた。 同定データ[RF -[CH2CHC(=O)NHCMe2CH2C(=O)Me] n -
R F;R F=CF(CF3)OC3F7] Mn=6900(Mw/Mn=2.79) IR(cm-1)1711,1658(C=O),1365(CF3),1236(CF2)1 H NMR(D2O) δ 1.02〜2.00(CH2), 1.31(CH3), 2.09(C
H3),2.38〜2.83(CH,CH2).19 F NMR(D2O,ext.CF3COOH)δ -5.71〜-7.35(16F), -54.
26(6F). 【0039】例2 過酸化ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノ
イルの代わりに過酸化ペルフルオロ−2,5−ジメチル
−3,6−ジオキサノナノイル(6.2mmol)を用
い、DOBAAを43mmol(7.28g)用いた以
外は例1と同様にして、ペルフルオロ−1,4−ジメチ
ル2,5−ジオキサオクチル基含有DOBAAオリゴマ
ーを8.82g得た。 同定データ[RF -[CH2CHC(=O)NHCMe2CH2C(=O)Me] n -
R F; R F = CF(CF3)OCF 2CF(CF3)OC3F7] Mn=7900(Mw/Mn=2.09) IR (cm-1)1709,1655(C=O),1362(CF3),1238(CF2 )1 H NMR(D2O)δ 1.00 〜1.98(CH2), 1.31(CH3), 2.08(CH
3), 2.38 〜2.71(CH). 19 F NMR(D2O,ext.CF3COOH) δ -4.10〜-6.41(26F), -5
3.69(6F), -69.27(2F). 【0040】例3 例1で得られたフルオロアルキル基含有DOBAAオリ
ゴマー[RF-(DOBAA)n-RF;R F =CF(CF3)OC3F7 と略す] を
1,2−ジクロロエタンに加えて、 濃度2g /Lの均一
な溶液を調製した。この均一溶液5mL中にヒビテン2
mgを加え、室温下、24時間、マグネチックスターラ
ーにて撹拌を行った。撹拌後、0.45μmのフィルタ
ーで未溶解のヒビテンをろ過したところ、無色透明なヒ
ビテン溶液が得られた。得られたヒビテン溶液につい
て、紫外可視スペクトルの測定によりヒビテンの可溶化
量と可溶化率を算出した。結果を表1に示す。 【0041】さらに、ヒビテンの添加量を2mgから、
1mg、 5mg、 10mg、 20mg、 50mg、 70
mgおよび100mgに代えてそれぞれヒビテン溶液を
調製し、同様な条件下で紫外可視スペクトルの測定を行
い、 ヒビテンの可溶化量と可溶化率を算出した。結果を
表1に示す。 【0042】 【表1】 【0043】例4 例2で得られたフルオロアルキル基含有DOBAAオリ
ゴマー[RF-(DOBAA)n-RF;R F =CF(CF3)OCF2CF(CF3)OC3F7
と略す] を1,2−ジクロロエタンに加え、濃度2g /
Lの均一な溶液を調製した。この均一溶液10mL中に
ヒビテン2mgを加え、室温下、24時間、マグネチッ
クスターラーにて撹拌を行った。撹拌後、0.45μm
のフィルターで未溶解のヒビテンをろ過したところ、無
色透明なヒビテン溶液が得られた。得られたヒビテン溶
液について、紫外可視スペクトルの測定によりヒビテン
の可溶化量と可溶化率を算出した。結果を表2に示す。 【0044】さらに、ヒビテンの添加量を2mgから、
1mg、 5mg、 10mg、 20mg、 50mg、 70
mgおよび100mgに代えてそれぞれヒビテン溶液を
調製し、同様な条件下で紫外可視スペクトルの測定を行
い、 ヒビテンの可溶化量と可溶化率を算出した。結果を
表2に示す。 【0045】 【表2】 【0046】例5 表3に示すフルオロアルキル基を含まないDOBAAオ
リゴマーを用いた以外は、 例3と同様にして、ヒビテン
溶液の調製を試み、紫外可視スペクトルの測定によりヒ
ビテンの可溶化量と可溶化率を算出した。結果を表3に
示す。 【0047】 【表3】 【0048】表3に示すように、フッ素を含まないDO
BAAオリゴマー(Mn=6900)においてはヒビテ
ンの可溶化は全く見られなかった。したがって、ヒビテ
ンの可溶化にはフルオロアルキル基含有DOBAAオリ
ゴマーが有用であることがわかった。 【0049】例6 例3に示したように、ヒビテンを10mg、20mgお
よび50mg添加した、3種のRF-(DOBAA)n-RFの1,2
−ジクロロエタン均一溶液をそれぞれ調製した。次い
で、得られた均一溶液中に含まれるオリゴマー1質量部
に対してポリスチレンを100質量部の割合で加え、均
一な1,2−ジクロロエタン表面処理溶液を調製した。
この表面処理溶液を、 シャーレーの内部に塗布して乾燥
させ、キャスト膜を作成した。得られたキャスト膜表面
について、水およびドデカンの接触角の測定を行った。
また、 比較のために、 フッ素を含まないDOBAAオリ
ゴマーの処理をしたポリスチレンキャストフィルム、お
よび未処理のポリスチレンフィルムについても水および
ドデカンの接触角を測定した。結果を表4に示す。 【0050】 【表4】【0051】表4に示すように、ヒビテン溶液により表
面処理されたポリスチレンフィルムの表面の水およびド
デカンの接触角の測定により、改質されたポリスチレン
表面はドデカンの接触角の値が、 未処理ポリスチレンフ
ィルムもしくはフッ素を含まないDOBAAオリゴマー
のキャスト膜を有するポリスチレンフィルムに比べ高い
値を示すことから、フッ素に起因した高い防汚性を示す
ことがわかった。また、未処理ポリスチレンに比べ水の
接触角は低い傾向を示した。これはDOBAAセグメン
トがポリスチレン表面に効率よく配列しているためと思
われる。 【0052】例7 例6で調製された、 ヒビテン溶液で表面処理されたポリ
スチレンフィルムの表面抗菌活性を評価した。結果を表
5に示す。 【0053】 【表5】 【0054】表5に示すように、ヒビテンを可溶化させ
たRF-(DOBAA)n-RFオリゴマーで表面処理されたポリスチ
レンフィルム表面は、大腸菌や黄色ブドウ球菌の菌体数
を著しく低減させることができた。したがって、RF-(DO
BAA)n-RFオリゴマーにより可溶化されたヒビテンは、汎
用の樹脂に表面抗菌活性を付与できるとともに、フッ素
に起因した高い防汚効果をも兼備させることができるこ
とがわかった。 【0055】 【発明の効果】本発明の抗菌剤支持体は、水もしくは汎
用な有機溶媒に可溶な抗菌剤、あるいは水もしくは汎用
の有機溶媒に難溶な抗菌剤を、 固定化して、 溶媒に可溶
化、あるいは樹脂材料との相溶性を向上させることがで
きる。そのため、 抗菌剤を各種の用途に適用することが
できる。さらに、化合物1が有するRf 基に由来する高
い撥油性を有するため、処理した被処理物の表面に防汚
性を付与でき、抗菌・防汚の特性を付与することができ
る。
る。 【0002】 【従来の技術】近年、各種の抗菌剤が日常生活あるいは
産業分野で利用されている。例えば、浴室の壁、床、洗
面器具、家具、衣類等の繊維製品、その他の日用品にお
いて、腐敗、 カビや雑菌の繁殖等による悪臭、汚れの発
生を防止し、 また、 食品等の保存容器または輸送容器等
に用いて、防臭、 殺菌衛生を保つ。また、 切傷、擦過傷
等の創傷等の治療に際して、患部への菌の侵入を防止す
る。さらに、 人体、機械・器具の殺菌洗浄剤、機械切削
液の腐敗等の防止などの各種用途に用いられている。 【0003】こうした広範な分野で利用されている抗菌
剤の多くは、 水溶性であるために樹脂との相溶性に乏し
く、固定化を目的として、樹脂との複合化を行っても徐
々に流出して抗菌性が低下し、効果を持続できない問題
がある。 【0004】また、 水溶性抗菌剤に限らず、水分散性、
あるいは水または有機溶媒に難溶な抗菌剤においても、
これを取り込み、水または有機溶媒との相溶性を有する
ものとして固定化することができれば、 各種用途の拡
大、および各用途での抗菌効果の発揮および効果の持続
を得ることができ、 有効である。例えば、抗菌剤を取り
込んで有機溶媒に可溶とすれば、直接樹脂材料と混合し
て成形加工することができれば、 抗菌性を有する樹脂成
形品の製造に有用である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗菌剤の捕
捉能に優れ、 抗菌剤を固定化して、 各種用途に用いるこ
とができる抗菌剤支持体を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、下式1で表される化合物(以下、化合物
1とも記す。)を含む抗菌剤支持体を提供する。 Rf1−[(CH2 CR1 COR2 )p −(A)q ]−Rf2・・・式1 ただし、式1中の記号は以下の意味を示す。 Rf1、Rf2:それぞれ独立して、ポリフルオロアルキル
基。 R1 :水素原子またはメチル基。 R2 :1価の有機基。 A:(CH2 CR1 COR2 )以外の単位 p:正の整数。 q:0または正の整数。 【0007】 【発明の実施の形態】化合物1を表す式1において、R
f1、Rf2はそれぞれ独立して、直鎖状、分岐状または環
状のポリフルオロアルキル基(以下、Rf基と記す。)
である。本明細書において、ポリフルオロアルキル基と
は、基本的に直鎖または分岐状のアルキル基(シクロア
ルキル基を含む)骨格を有し、分子内の炭素原子に結合
する水素原子の全部または一部がフッ素原子に置換され
てなる基をいう。Rf 基は炭素数1〜20であるものが
好ましく、特に炭素数3〜13であるものが好ましい。 【0008】Rf 基は、フッ素原子以外のハロゲン原子
を含んでいてもよい。他のハロゲン原子としては、塩素
原子が好ましい。Rf 基中の炭素−炭素結合間には、エ
ーテル性酸素原子またはチオエーテル性硫黄原子が挿入
されていてもよい。 【0009】Rf 基中のフッ素原子数は、[(Rf 基中
のフッ素原子数)/(Rf 基と同一炭素数の対応するア
ルキル基中に含まれる水素原子数)]×100(%)で
表すと、60%以上であることが好ましく、特に80%
以上であることが好ましい。 【0010】また、Rf 基は、その末端部分の炭素原子
にフッ素原子が結合しているものが好ましい。Rf 基
は、アルキル基(シクロアルキル基を含む)の水素原子
の全てがフッ素原子に置換されたぺルフルオロアルキル
基(以下、RF 基と記す。)が好ましい。 【0011】Rf1、Rf2は、下式2または下式3で表さ
れる基であることが好ましい。 −(CF2 )s X・・・式2 −CF(CF3 )O[CF2 CF(CF3 )O]t −C3 F7 ・・・式3 ただし、式2において、sは1〜10の整数を示し、X
はフッ素原子、塩素原子または水素原子を示す。また、
式3においてtは0〜8の整数を示す。 【0012】式2で表される基としては、特に、−(C
F2 )3 F、−(CF2 )4 F、−(CF2 )5 F、−
(CF2 )6 F、−(CF2 )7 F、−(CF2 )
8 F、−(CF2 )9 F、−(CF2 )10Fが好まし
い。また式3で表される基としては、tが0〜5の整数
である基が特に好ましい。 【0013】式1に示す繰り返し構造単位(CH2 CR
1 COR2 )において、R1 は水素原子またはメチル基
であり、R2 は1価の有機基である。R2 としては、水
酸基、炭素数1〜10のアルコキシル基、または炭素数
1〜10の窒素原子および酸素原子を有する基が好まし
い。pは正の整数であり、特に限定されないが、1〜9
9が好ましく、特に1〜95が好ましい。 【0014】化合物1においては、R1 が水素原子であ
り、かつ、R2 が下式7で表される基であることが特に
好ましい。 −NHC(CH3 )2 CH2 C(=O)CH3 ・・式7 【0015】化合物1における単位(CH2 CR1 CO
R2 )の割合は特に限定されないが、60mol%以上
が好ましく、特に80mol%以上が好ましい。 【0016】式1に示す単位Aは、(CH2 CR1 CO
R2 )以外の単位であり、特に限定されない。また単位
Aは、化合物1において必須の単位ではない。 【0017】単位Aとしては、例えば、モノオレフィン
残基、ハロゲン化ビニル残基、ハロゲン化ビニリデン残
基、スチレン残基、置換スチレン残基、アルキルビニル
エーテル残基、ビニルアルキルケトン残基等が好ましく
挙げられる。 【0018】単位Aは、化合物1の、溶剤への溶解性、
被処理物への密着性、相溶性、造膜性または防汚性を調
節したり、改善したりする等の目的に応じて、適宜選択
するのが好ましい。qは0または正の整数であれば限定
されないが、0または1〜98が好ましく、特に2〜9
5が好ましい。 【0019】本発明において、化合物1は、Rf 基を両
末端に有し、単位(CH2 CR1 COR2 )および単位
Aを繰り返し構造単位として含む化合物であり、単位
(CH 2 CR1 COR2 )および単位Aを、それぞれ任
意の割合で含むブロック共重合体またはランダム共重合
体である。 【0020】pおよびqの合計が2〜100の整数であ
ると、Rf 基に起因する撥油性に優れ、溶剤に対する溶
解性に優れる化合物1が得られるため好ましい。 【0021】化合物1は、いずれの方法にしたがって製
造されたものでもよく、特に制限されない。例えば、両
末端にRf 基を有する過酸化アシル(以下、単に過酸化
アシルと記すことがある。)、単位(CH2 CR1 CO
R2 )を与える(メタ)アクリル酸類(以下、単に(メ
タ)アクリル酸類と記すことがある。)、および必要に
応じて単位Aを与える単量体(以下、単量体Aと記
す。)を反応させ、両末端にポリフルオロアルキル基を
有し、かつ、(メタ)アクリル酸類に基づく単位を含有
する化合物を得る方法によって製造することができる。 【0022】両末端にRf 基を有する過酸化アシルとし
ては、下式4で表される化合物が好ましい。 RfaC(=O)OOC(=O)Rfb・・・式4 式4中の、Rfa、Rfbは、化合物1におけるものと同じ
意味を示す。Rfa、R fbは、それぞれ独立したRf 基で
あり、同一のRf 基であるのが好ましい。 【0023】(メタ)アクリル酸類は、式CH2 =CR
1 COR2 (ただし、R1 およびR 2 は式1について定
義したとおりである。)で表される化合物が好ましい。 【0024】化合物1を得る反応に用いる、(メタ)ア
クリル酸類および単量体A(以下、これらを総称して原
料単量体と記す。)の合計量は、過酸化アシルに対して
モル比で1〜500倍の量が好ましく、特に2〜100
倍の量が好ましい。前記範囲内にあると、過酸化アシル
の自己分解に起因する副成物の発生が大幅に抑制でき、
化合物1が高い収率で得られるため好ましい。 【0025】また、反応において、過酸化アシルと原料
単量体との量を調整することにより、得られる化合物1
の分子量を調節できる。過酸化アシルの量を多くすると
低分子量の化合物1が得られ、過酸化アシルの量を少な
くすると高分子量の化合物1が得られる。 【0026】反応条件は、原料単量体の種類または使用
量などにより適切な条件を選択できる。反応圧力は、常
圧が好ましい。反応温度は、−20℃〜150℃が好ま
しく、特に0〜100℃が好ましい。反応温度が前記の
範囲内にあると、反応圧力が高くなりすぎず、反応が適
切な時間で終了するため好ましい。また、過酸化アシル
の分解が促進されず、反応の制御がしやすいため好まし
い。反応時間が1〜10時間となるように、反応条件を
設定するのが好ましい。 【0027】化合物1は前記反応条件において、一段階
の反応で得られる。反応において過酸化アシルは、熱解
離により生じたRf ラジカルが、原料単量体のいずれか
の炭素原子と連鎖的に反応する。また、反応をより円滑
に行うために、反応において1種以上の溶媒を用いるこ
とが好ましい。 【0028】溶媒としては有機溶剤が好ましく、エーテ
ル類、アルコール類、炭化水素類、アミド類、カルボン
酸エステル類、フッ素原子および/または塩素原子を有
する炭化水素類等が好ましい。溶媒としては、過酸化ア
シルの過剰な分解を抑え、反応を制御する目的から、フ
ッ素原子および/または塩素原子を有する炭化水素類、
が特に好ましい。 【0029】有機溶剤としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジオ
キサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、メチル−tert−ブチルエーテル、
エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、トルエン、キシレン、ヘキサン、ホルムアミ
ド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、ジメチルア
セトアミド、酢酸エチル、酢酸ブチル、マロン酸ジエチ
ル、ペンタフルオロジクロロプロパン、トリデカフルオ
ロヘキサン、塩化メチレン等が好ましく挙げられる。 【0030】反応に用いる溶媒は、1種または2種以上
の混合溶媒でもよい。また、有機溶剤と水とを併用して
もよい。反応に用いる溶媒の量は、溶媒中の原料単量体
の濃度が1〜50質量%であることが好ましく、特に1
〜20質量%が好ましい。 【0031】反応において、過酸化アシルはラジカル開
始剤としても作用するが、過酸化アシル以外の他のラジ
カル開始剤を併用してもよい。他のラジカル開始剤とし
ては、アゾ化合物、アゾアミジン化合物、レドックス化
合物、他の過酸化物等が挙げられる。これら他のラジカ
ル開始剤を併用すると、過酸化アシルとともに反応し、
反応効率を向上でき、収率を向上できるため好ましい。 【0032】反応後、得られる化合物1は、溶媒を留去
して単離して用いてもよく、単離せずに溶媒、未反応の
原料等を含んだ状態で用いてもよい。 【0033】本発明の抗菌剤支持体は、上記化合物1以
外に機能性配合剤を含んでいてもよい。機能性配合剤と
しては、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤等が好
ましく挙げられる。 【0034】本発明の抗菌剤支持体を適用する抗菌剤は
特に制限されず、 公知の抗菌剤のいずれにも適用でき
る。例えば、2- ブロモ-2- ニトロ-1、3-プロパンジオ
ール、N-(2- ヒドロキシプロピル)- アミノメタノール
等のアルコール系化合物;フェノール、3-メチル-4- イ
ソプロピルフェノール、2- イソプロピル-5- メチルフ
ェノール、o−フェニルフェノール、o−フェニルフェ
ノールナトリウム、4-クロロ-3、5-ジメチルフェノー
ル、p-クロロm−クレゾール、トリブロモフェノール、
4-クロロ-2- フェニルフェノール等のフェノール系化合
物;ウンデシレン酸化合物、ソルビン酸、ソルビン酸カ
リウム、カプリル酸等のカルボン酸系化合物;脂肪酸モ
ノグリセライド、p-ヒドロキシ安息香酸エステル等のエ
ステル系化合物;2,4,4 ’- トリクロロ- 2’- ヒドロ
キシジフェニールエーテル等のエーテル系化合物;2,4,
5,6-テトラクロロイソフタロニトリル、1,2-ジブロモ-
2,4-ジシアノブタン等のニトリル系化合物;塩素化イソ
シアヌール酸、αークロロナフタレン、ポリビニルピロ
リドンヨード等のハロゲン系抗菌剤;(2-ピリジルチオ
-1- オキシド)、2.3.5.6-テトラクロロ-4(メチルスル
フォニル)ピリジン等のピリジン・キノリン系抗菌剤;
ヘキサヒドロ-1,3,5- トリス(2- ヒドロキシエチル)
- S- トリアジン等のトリアジン系化合物;5-クロロ-2
- メチル-4- イソチアゾリン-3- オン、2-メチル-4- イ
ソチアゾリン-3- オン、2-n-オクチル-4- イソチアゾリ
ン-3- オン、1 、2-ベンゾチアゾロン等のイソチアゾロ
ン系化合物;2-(4-チオシアノメチルチオ)ベンズイミ
ダゾール、2-(4 '-チアゾリル)ベンズイミダゾール、
2-メトキシカルボニルアミノベンズイミダゾール等のイ
ミダゾール・チアゾール系化合物;3,4,4-トリクロロカ
ルバニリド、3-トリフルオロメチル-4,4'-ジクロルカル
バニリド等のアニリド系化合物;ポリヘキサメチレンビ
グアニジン塩酸塩、ポリヘキサメチレンビグアニジング
ルコン酸塩、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルヘキシジ
ングルコン酸塩等のビグアナイド系化合物;ビス(ジメ
チルチオカーバモイル)ジスルフィド等のジスルフィド
系化合物;ポリグルコサミン、キトサン、アミノグリコ
シドST-7等の糖質系化合物;ヒノキチオール等のトロポ
ロン系抗菌剤;アルキルベンジルジメチルアンモニウム
塩(塩化ベンザルコニウム等)、アルキルジメチルアン
モニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムク
ロライド、ジデシルジメチルアンモニウムグルコン酸
塩、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、
オクタデシルアミン酢酸塩、3ー(トリメトキシシリ
ル)プロピルジメチルオクタデシルアンモニウムクロラ
イド、ポリ[ポリメチレン(ジメチルイミニオ)クロラ
イド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エ
チレン(ジメチルイミニオ)エチレンジクロライド]、
等の第4級アンモニウム塩系化合物、アルキルジ(アミ
ノエチル)グリシン、脂肪族モノグリセライド等に代表
される両性、アニオン性界面活性剤系化合物;銀、銅等
を担持させた酸化チタン、アパタイト、シリカゲル、セ
ラミック、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム等の
無機系化合物等を例示することができる。 【0035】これらの中でも、 本発明の抗菌剤支持体を
適用して、水溶性の抗菌剤(例えば、塩酸クロルヘキシ
ジン(商品名ヒビテン))を固定化すれば、 該抗菌剤を
有機溶媒等にも可溶な状態で使用することができ、樹脂
成形品の表面に被覆、あるいは樹脂成形品中に抗菌剤を
含有させる場合に有効である。このとき、 化合物1は、
単位(CH2 CR1 COR2 )に由来のC=O 基との水素
結合により抗菌剤を効率よく捕捉し、有機溶媒、 樹脂材
料との相溶性を向上させることができる。そのため、 本
発明の抗菌剤支持体と抗菌剤を混合して、抗菌剤を有機
溶媒または汎用樹脂材料等と溶解または混合可能とする
ことができ、 得られる溶液、 混合物を用いて、成形・加
工することができる。例えば、本発明の抗菌剤支持体と
抗菌剤を混合して、 抗菌剤を有機溶媒に可溶化し、 混合
物を有機溶媒に溶解または分散させた液を調製し、これ
をフィルム、 樹脂等の被着体の表面に塗布した後、乾燥
して有機溶媒を除去すれば、 抗菌剤被膜を形成すること
ができる。特に、非水溶性の抗菌剤を、 疎水性の汎用樹
脂からなる成形品の表面に良好な密着性で固定化させ、
該抗菌剤の抗菌特性を持続して発揮させることができ、
有効である。また、化合物1が有するRf 基に由来する
高い撥油性を有するため、処理した被処理物の表面に防
汚性を付与でき、抗菌・防汚の特性を付与することがで
きる。特に、本発明の抗菌剤支持体と抗菌剤を混合した
混合物は、 有機溶媒に可溶であるため、 各種基材との密
着性に優れ、例えば、溶液コーティング等の処理方法を
適用することが可能となる。この場合に用いる溶媒とし
ては、化合物1を得る反応に用いた溶媒を、留去せずに
そのまま用いてもよく、反応後に溶媒を留去した後、新
たに溶媒を加えてもよい。 【0036】また、 本発明の抗菌剤支持体と抗菌剤を混
合して該抗菌剤を樹脂材料と相溶性を有する形態で固定
化し、 これを樹脂材料に配合して成形品に成形加工すれ
ば、抗菌性を有する樹脂成形品を製造することができ
る。例えば、フィルムに成形すれば、 抗菌性フィルムを
得ることができ、 その抗菌性フィルムは、 高い抗菌特性
を長期間にわたって持続でき、 有用である。 【0037】 【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに説明す
る。ただし、本発明はこれに限定されない。 【0038】例1 過酸化ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノ
イルを含む1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロパンと1,2−ジクロロ−1,1,2
−トリフルオロエタンの混合物(旭硝子社製、商品名A
K−225)の溶液中100gに、 N−(1,1−ジメ
チル−3−オキソブチル)アクリルアミド(DOBA
A)2.54g(15mmol)のAK−225溶液5
0gを加え、窒素気流下、45℃で5時間反応を行っ
た。得られた生成物をAK−225に膨潤させ、大過剰
のヘキサン中に滴下させ、精製した。得られた生成物を
真空下で乾燥させたところ、目的物としてペルフルオロ
−1−メチル−2−オキサペンチル基含有DOBAAオ
リゴマーを2.96gの収量で得られた。 同定データ[RF -[CH2CHC(=O)NHCMe2CH2C(=O)Me] n -
R F;R F=CF(CF3)OC3F7] Mn=6900(Mw/Mn=2.79) IR(cm-1)1711,1658(C=O),1365(CF3),1236(CF2)1 H NMR(D2O) δ 1.02〜2.00(CH2), 1.31(CH3), 2.09(C
H3),2.38〜2.83(CH,CH2).19 F NMR(D2O,ext.CF3COOH)δ -5.71〜-7.35(16F), -54.
26(6F). 【0039】例2 過酸化ペルフルオロ−2−メチル−3−オキサヘキサノ
イルの代わりに過酸化ペルフルオロ−2,5−ジメチル
−3,6−ジオキサノナノイル(6.2mmol)を用
い、DOBAAを43mmol(7.28g)用いた以
外は例1と同様にして、ペルフルオロ−1,4−ジメチ
ル2,5−ジオキサオクチル基含有DOBAAオリゴマ
ーを8.82g得た。 同定データ[RF -[CH2CHC(=O)NHCMe2CH2C(=O)Me] n -
R F; R F = CF(CF3)OCF 2CF(CF3)OC3F7] Mn=7900(Mw/Mn=2.09) IR (cm-1)1709,1655(C=O),1362(CF3),1238(CF2 )1 H NMR(D2O)δ 1.00 〜1.98(CH2), 1.31(CH3), 2.08(CH
3), 2.38 〜2.71(CH). 19 F NMR(D2O,ext.CF3COOH) δ -4.10〜-6.41(26F), -5
3.69(6F), -69.27(2F). 【0040】例3 例1で得られたフルオロアルキル基含有DOBAAオリ
ゴマー[RF-(DOBAA)n-RF;R F =CF(CF3)OC3F7 と略す] を
1,2−ジクロロエタンに加えて、 濃度2g /Lの均一
な溶液を調製した。この均一溶液5mL中にヒビテン2
mgを加え、室温下、24時間、マグネチックスターラ
ーにて撹拌を行った。撹拌後、0.45μmのフィルタ
ーで未溶解のヒビテンをろ過したところ、無色透明なヒ
ビテン溶液が得られた。得られたヒビテン溶液につい
て、紫外可視スペクトルの測定によりヒビテンの可溶化
量と可溶化率を算出した。結果を表1に示す。 【0041】さらに、ヒビテンの添加量を2mgから、
1mg、 5mg、 10mg、 20mg、 50mg、 70
mgおよび100mgに代えてそれぞれヒビテン溶液を
調製し、同様な条件下で紫外可視スペクトルの測定を行
い、 ヒビテンの可溶化量と可溶化率を算出した。結果を
表1に示す。 【0042】 【表1】 【0043】例4 例2で得られたフルオロアルキル基含有DOBAAオリ
ゴマー[RF-(DOBAA)n-RF;R F =CF(CF3)OCF2CF(CF3)OC3F7
と略す] を1,2−ジクロロエタンに加え、濃度2g /
Lの均一な溶液を調製した。この均一溶液10mL中に
ヒビテン2mgを加え、室温下、24時間、マグネチッ
クスターラーにて撹拌を行った。撹拌後、0.45μm
のフィルターで未溶解のヒビテンをろ過したところ、無
色透明なヒビテン溶液が得られた。得られたヒビテン溶
液について、紫外可視スペクトルの測定によりヒビテン
の可溶化量と可溶化率を算出した。結果を表2に示す。 【0044】さらに、ヒビテンの添加量を2mgから、
1mg、 5mg、 10mg、 20mg、 50mg、 70
mgおよび100mgに代えてそれぞれヒビテン溶液を
調製し、同様な条件下で紫外可視スペクトルの測定を行
い、 ヒビテンの可溶化量と可溶化率を算出した。結果を
表2に示す。 【0045】 【表2】 【0046】例5 表3に示すフルオロアルキル基を含まないDOBAAオ
リゴマーを用いた以外は、 例3と同様にして、ヒビテン
溶液の調製を試み、紫外可視スペクトルの測定によりヒ
ビテンの可溶化量と可溶化率を算出した。結果を表3に
示す。 【0047】 【表3】 【0048】表3に示すように、フッ素を含まないDO
BAAオリゴマー(Mn=6900)においてはヒビテ
ンの可溶化は全く見られなかった。したがって、ヒビテ
ンの可溶化にはフルオロアルキル基含有DOBAAオリ
ゴマーが有用であることがわかった。 【0049】例6 例3に示したように、ヒビテンを10mg、20mgお
よび50mg添加した、3種のRF-(DOBAA)n-RFの1,2
−ジクロロエタン均一溶液をそれぞれ調製した。次い
で、得られた均一溶液中に含まれるオリゴマー1質量部
に対してポリスチレンを100質量部の割合で加え、均
一な1,2−ジクロロエタン表面処理溶液を調製した。
この表面処理溶液を、 シャーレーの内部に塗布して乾燥
させ、キャスト膜を作成した。得られたキャスト膜表面
について、水およびドデカンの接触角の測定を行った。
また、 比較のために、 フッ素を含まないDOBAAオリ
ゴマーの処理をしたポリスチレンキャストフィルム、お
よび未処理のポリスチレンフィルムについても水および
ドデカンの接触角を測定した。結果を表4に示す。 【0050】 【表4】【0051】表4に示すように、ヒビテン溶液により表
面処理されたポリスチレンフィルムの表面の水およびド
デカンの接触角の測定により、改質されたポリスチレン
表面はドデカンの接触角の値が、 未処理ポリスチレンフ
ィルムもしくはフッ素を含まないDOBAAオリゴマー
のキャスト膜を有するポリスチレンフィルムに比べ高い
値を示すことから、フッ素に起因した高い防汚性を示す
ことがわかった。また、未処理ポリスチレンに比べ水の
接触角は低い傾向を示した。これはDOBAAセグメン
トがポリスチレン表面に効率よく配列しているためと思
われる。 【0052】例7 例6で調製された、 ヒビテン溶液で表面処理されたポリ
スチレンフィルムの表面抗菌活性を評価した。結果を表
5に示す。 【0053】 【表5】 【0054】表5に示すように、ヒビテンを可溶化させ
たRF-(DOBAA)n-RFオリゴマーで表面処理されたポリスチ
レンフィルム表面は、大腸菌や黄色ブドウ球菌の菌体数
を著しく低減させることができた。したがって、RF-(DO
BAA)n-RFオリゴマーにより可溶化されたヒビテンは、汎
用の樹脂に表面抗菌活性を付与できるとともに、フッ素
に起因した高い防汚効果をも兼備させることができるこ
とがわかった。 【0055】 【発明の効果】本発明の抗菌剤支持体は、水もしくは汎
用な有機溶媒に可溶な抗菌剤、あるいは水もしくは汎用
の有機溶媒に難溶な抗菌剤を、 固定化して、 溶媒に可溶
化、あるいは樹脂材料との相溶性を向上させることがで
きる。そのため、 抗菌剤を各種の用途に適用することが
できる。さらに、化合物1が有するRf 基に由来する高
い撥油性を有するため、処理した被処理物の表面に防汚
性を付与でき、抗菌・防汚の特性を付与することができ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07C 233/31 C07C 233/31
(72)発明者 大春 一也
神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地
旭硝子株式会社内
(72)発明者 沢田 英夫
奈良県磯城郡田原本町八尾572−7
Fターム(参考) 4C076 AA11 AA71 CC31 EE13A
FF63
4H006 AA01 AA03 AB03 AB46
4H011 AA02 AA03 BA01 BB11 BC06
BC19 DA02 DA03 DA12 DF02
DH02 DH26
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】下式1で表される化合物を含む抗菌剤支持
体。 Rf1−[(CH2 CR1 COR2 )p −(A)q ]−Rf2・・・式1 ただし、式1中の記号は以下の意味を示す。 Rf1、Rf2:それぞれ独立して、ポリフルオロアルキル
基。 R1 :水素原子またはメチル基。 R2 :1価の有機基。 A:(CH2 CR1 COR2 )以外の単位 p:正の整数。 q:0または正の整数。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002063467A JP2003261403A (ja) | 2002-03-08 | 2002-03-08 | 抗菌剤支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002063467A JP2003261403A (ja) | 2002-03-08 | 2002-03-08 | 抗菌剤支持体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003261403A true JP2003261403A (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=28670840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002063467A Withdrawn JP2003261403A (ja) | 2002-03-08 | 2002-03-08 | 抗菌剤支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003261403A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007326785A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Inax Corp | 芳香性物質保持体の製造方法、芳香性物質保持体及び芳香製品 |
JP2015203028A (ja) * | 2014-04-16 | 2015-11-16 | 日本バルカー工業株式会社 | シート状抗菌材料 |
-
2002
- 2002-03-08 JP JP2002063467A patent/JP2003261403A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007326785A (ja) * | 2006-06-06 | 2007-12-20 | Inax Corp | 芳香性物質保持体の製造方法、芳香性物質保持体及び芳香製品 |
JP2015203028A (ja) * | 2014-04-16 | 2015-11-16 | 日本バルカー工業株式会社 | シート状抗菌材料 |
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