JP3179192B2 - 殺菌剤 - Google Patents

殺菌剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は殺菌剤に関するものであ
り、さらに詳しくは、本発明はポリホスホニウム塩を有
効成分とする殺菌剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、工業、農業、食品等の様々な分野
で実に多種類の殺菌剤が使用されている。従来から使用
されていきた殺菌剤の大部分は、少なからず高い毒性を
もった合成殺菌剤であったが、最近では、殺菌剤の毒性
の低下を目的とした研究が進展し、とくに機能性高分子
化合物に関する研究が盛んに行われている。生物活性を
有するポリマー、オリゴマーが合成され、その性質、機
能などの研究に加えて、構造と生物活性との関係につい
て、分子量、共重合体の組成、連鎖の形態等について検
討されている。このポリマー型殺菌剤は、様々な物質の
表面に殺菌機能を付与することが可能であり、例えば繊
維の表面に固定された防菌防臭繊維をはじめとして多く
の分野において利用されている。ポリマー型殺菌剤は、
ポリビニル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
ポリエステルおよびポリアミド等のポリマーに、ペンダ
ント型に殺菌剤を固定したものが報告されている。例え
ば、ポリビニル鎖に、アルキルピリジニウム塩およびア
ルキルジメチルベンジルアンモニウム塩を固定したも
の、ポリアクリレート鎖とポリメタクリレート鎖に、ビ
グアナイド類を固定したもの、あるいはポリエステル鎖
およびポリアミド鎖に、アルキルピリジニウム塩を固定
したもの等が挙げられる。これらの中で、実用化あるい
は研究中のポリマー型殺菌剤のほとんどが第4級アンモ
ニウム塩系である。また、ホスホニウム塩化合物は、種
々の含窒素化合物と同様に、細菌類、真菌類、藻類に体
して広い活性スペクトルをもった生物学的活性化学物質
R>として知られている(特開昭57-204286号公報、特開
昭63-60903号公報、特開昭62-114903号公報、特開平1-9
3596号公報、特開平2-240090号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第4級
アンモニウム塩系ポリマー型殺菌剤は、広い殺菌スペク
トルを有するが、短時間の接触で微生物に作用する殺菌
効果が未だ十分ではない。さらに上記ホスホニウム塩化
合物系の殺菌剤も、実用性のある殺菌力を有してはおら
ず、また本発明に係るポリホスホニウム塩の開示はな
い。本発明者らは上記のような従来の課題を解決し、ポ
リホスホニウム塩を有効成分とし、広い殺菌スペクトル
を有し且つ短時間の接触で十分な殺菌効果を有する殺菌
剤を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、一般式(1)
【0005】
【化5】
【0006】[式中、nは0以上の整数を表し、Xはア
ニオンを表し、YおよびR1は、同種または異種の炭素
数1〜12のアルキレン基あるいは一般式(2)
【0007】
【化6】
【0008】(式中、Zは、水素、ハロゲン、水酸基、
メチル基、酸アミド基、ニトリル基、置換または未置換
アミノ基、mは1〜3を表す)で表される置換または未
置換のキシリレン基を表し、R2は同種または異種の炭
素数1〜12のアルキル基またはキシリル基を表す]で
示されるポリホスホニウム塩を有効成分とする、殺菌剤
を提供するものである。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
係る殺菌剤は、上記したように一般式(1)で示される
ホスホニウム塩のポリマーを有効成分とするものであ
る。本発明の殺菌剤の一般式(1)において、式中のX
はアニオンであり、例えばフッ素、塩素、臭素またはヨ
ウ素のハロゲンイオン、ギ酸、酢酸、シュウ酸等のカル
ボキシルイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、メチルま
たはジメチルリン酸、エチルまたはジエチルリン酸、フ
ッ化アンチモンイオン、フッ化リンイオン、フッ化ヒ素
イオン、フッ化ホウ素イオン、過塩素酸イオン等が挙げ
られ、中でもハロゲンイオンが好ましい。YおよびR1
は、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン、アミレン等の炭素数1〜12のアルキレン基および
/または一般式(2)に示される置換または未置換のキ
シリレン基である。なお、YおよびR1は、同種であっ
ても異種であってもよい。R2は、例えばメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、ペンチル等の炭素数1〜12の
アルキル基あるいはp−、m−またはo−キシリル基で
ある。なお、R2は同種であっても異種であってもよ
い。
【0010】本発明に係る殺菌剤は、前記一般式(1)
で示されるように、主鎖および置換基中にP−C結合を
もつホスホニウム塩の繰り返し単位からなるホスホニウ
ム塩ポリマーを有効成分とすることを特徴としてなるも
のであり、その分子量は500〜10000、好ましく
は1000〜5000である。従ってポリマーとして
は、ダイマーからオリゴマー程度の比較的重合度が低い
ものである。殺菌活性や水に対する溶解性は重合度に影
響を受け、重合度が高くなるにしたがって殺菌活性が高
くなるとともに、難溶性になる傾向にある。本発明にお
いては、とくに下記一般式(3)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R2は同種または異種の炭素数1
〜12のアルキル基またはキシリル基を表し、Yおよび
Xは前記と同じ意味である)が好ましい。
【0013】本発明に係る殺菌剤は、例えば一般式
(1)に示すポリホスホニウム塩としてはポリ[(エチ
レン−ビス(ジフェニルホスホニオ))ブチレンジブロ
マイド]、ポリ[(エチレン−ビス(ジフェニルホスホ
ニオ))ヘキシレンジブロマイド]、ポリ[(ブチレン
−ビス(ジフェニルホスホニオ))ブチレンジブロマイ
ド]、ポリ[(ジフェニルホスホニオ)−P−キシリレ
ンブロマイド]、ポリ[(ブチレン−ビス(ジフェニル
ホスホニオ))−P−キシリレンジブロマイド]、ポリ
[(ジフェニルホスホニオ)−2,5−ジヒドロキシ−
p−キシリレンブロマイド]、ポリ[(ジフェニルホス
ホニオ)−2,5−ジアミノ−p−キシリレンブロマイ
ド]、ポリ[(ジフェニルホスホニオ)−2,5−ジシ
アノ−p−キシリレンブロマイド]等が挙げられる。
【0014】また、一般式(3)に示すホスホニウム塩
ダイマーとしては、エチレン−ビス(ジフェニルエチル
ホスホニウム)ジブロマイド、ブチレン−ビス(ジフェ
ニルエチルホスホニウム)ジブロマイド、p−キシリレ
ン−ビス(ジフェニルブチルホスホニウム)ジブロマイ
ド、2,5−ジヒドロキシ−p−キシリレン−ビス(ジ
フェニルエチルホスホニウム)ジブロマイド、2,5−
ジアミノーp−キシリレン−ビス(ジフェニルブチルホ
スホニウム)ジブロマイド等を挙げることができる。
【0015】本発明に係る殺菌剤の殺菌活性(MIC)
は、ポリホスホニウム塩化合物の種類、製剤あるいは各
種の菌類の種類や環境によって一様ではないが、一般的
にポリホスホニウム塩化合物の濃度が1ppm以上で発
揮され、一般に第4級アンモニウム塩系の周知殺菌剤に
くらべて殺菌活性は高い。本発明に係る殺菌剤は、製剤
の形態によって各種の産業分野、例えば製紙におけるス
ライム防止またはコントロール剤、水、油脂、エマルジ
ョン、紙、木材、ゴム、プラスチックス、繊維、フィル
ム、塗料等の防腐、殺菌性の機能を付与させることがで
きる。本発明に係る殺菌剤は、上記ポリホスホニウム塩
の物性によって水溶性または油溶性のいずれも採り得る
ので、その使用にあっては、用途目的に応じてその化合
物自体を直接粉体として使用することは勿論、所望の溶
媒または粉体などの担体により水溶性、水和剤、乳化剤
または粉剤などの任意の製剤で提供することができる。
また、製剤においては、担体のほかに、必要に応じ例え
ば界面活性剤、結合剤、色剤、分散剤、湿潤剤等の助剤
や他の有機または無機殺菌剤を配合しても差し支えな
い。
【0016】本発明に係る殺菌剤の製造方法 一般式(1)および一般式(3)で示されるポリホスホ
ニウム塩の製造法は、とくに限定するものではないが、
工業的な製法として以下にその一例を示す。一般式
(4)
【0017】
【化8】
【0018】(式中、Yは前記と同じ意味である)で表
されるホスフィン化合物と一般式(5)
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R1は前記と同じ意味である)
【0021】または一般式(6)
【0022】
【化10】
【0023】(式中、R2およびXは前記と同じ意味で
ある。)で表される化合物を極性溶媒中で反応させるこ
とにより製造することができる。すなわち、一般式
(1)に示されるポリホスホニウム塩は、例えば一般式
(4)の1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン
と一般式(5)の1,9−ジクロルノナンとの反応で生
成させることができ、一般式(3)のポリホスホニウム
塩のダイマーは、例えば一般式(4)の1,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタンと一般式(6)のエチ
ルクロライドとの反応で得ることができる。
【0024】反応条件は、前記一般式(4)のホスフィ
ン化合物と一般式(5)または一般式(6)の化合物を
極性溶媒中に溶かし、温度10〜200℃、好ましくは
40〜100℃、時間は1〜24時間、好ましくは2〜
10時間反応させるのが適当である。この際に用いられ
る各原料使用割合は、一般式(4)のホスフィン化合物
に対し、一般式(5)または一般式(6)の化合物を等
モルとするのが好ましい。反応は、常圧または加圧下で
行うことができる。
【0025】本発明に係る殺菌剤の製造に使用される前
記一般式(4)のホスフィン化合物としては、1,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,4−ビス
(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,6−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)ヘキサン、2,5−ビス(ジフェニ
ルホスフィノメチル)−カテコール、2,5−ビス(ジ
フェニルホスフィノメチル)−ハイドロキノン、3,6
−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−1,2−ジク
ロルベンゼン、3,6−ビス(ジフェニルホスフィノメ
チル)−1,4−ジクロルベンゼン、3,6−ビス(ジ
フェニルホスフィノメチル)−1,5−ジクロルベンゼ
ン、3,6−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−
1,2−ジアミノカルボニルベンゼン、3,6−ビス
(ジフェニルホスフィノメチル)−1,4−ジアミノカ
ルボニルベンゼン、3,6−ビス(ジフェニルホスフィ
ノメチル)−1,2−ジシアノベンゼン、3,6−ビス
(ジフェニルホスフィノメチル)−1,2−ジアミノベ
ンゼン、3,6−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)
−1,2−アルキルアミノベンゼン等を挙げることがで
きる。
【0026】また、一般式(5)で示される化合物とし
ては、1,9−ジクロルノナン、1,6−ジクロルヘキ
セン、オルト−キシリレンクロライド、メタ−キシリレ
ンクロライド、パラ−キシリレンクロライド、4,6−
ジメチル−メタ−キシリレンクロライド、オルト−キシ
リレンブロマイド、メタ−キシリレンブロマイド、パラ
−キシレンブロマイド、4,6−ジメチル−メタ−キシ
リレンブロマイド、1,6−ヘキサメチレンジトシレー
ト、パラ−キシリレンジトシレート等を挙げることがで
きる。
【0027】さらに、一般式(6)で示される化合物と
しては、エチルクロライド、ブチルクロライド、ヘキシ
ルクロライド、プロピルクロライド、エチルブロマイ
ド、ブチルブロマイド、ヘキシルブロマイド、プロピル
ブロマイド等を挙げることができる。極性溶媒として
は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジ
エチルアセトアミド等のジアルキルアミド類、ジメチル
スルホキシド、スルホラン等のスルホキシド類、メタノ
ール、エタノール等のアルコール類が好ましく使用され
る。
【0028】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに説明す
る。実施例1 耐圧性の反応容器にブチレンビス−(ジフェニルホスフ
ィン)1.00g(2.3ミリモル)とブチルブロマイド
3.21g(23.5ミリモル)、クロロホルム10mlを
仕込み、よく溶解させ、窒素で十分置換した後、80℃
で8時間反応させた。反応終了後、生成物を過剰のジエ
チルエーテル中に注ぎ結晶を析出させ、白色結晶を得
た。生成物を濾過し、乾燥を行ったところ、白色結晶の
ブチレン−ビス(ジフェニルブチルホスホニウム)ジブ
ロマイドを1.64g得た(以下試料Aとする)。
【0029】実施例2 耐圧性の反応容器にエチレン−ビス(ジフェニルホスフ
ィン)1.99g(5.0ミリモル)とジブロモエタン0.
94g(5.0ミリモル)、クロロホルム10mlを仕込
み、よく溶解させ、窒素で十分置換した後、80℃で8
時間反応させた。反応終了後、生成物を過剰のジエチル
エーテル中に注ぎ結晶を析出させ、白色結晶を得た。生
成物を濾過し、乾燥を行ったところ、ポリ[(エチレン
−ビス(ジフェニルホスホニオ))エチレンジブロマイ
ド]を1.42g得た。重量平均分子量を光散乱法により
測定した結果、1700であった(以下試料Bとす
る)。
【0030】実施例3 フラスコ容器にエチレン−ビス(ジフェニルホスフィ
ン)1.99g(5.0ミリモル)とジブロモブタン1.0
8g(5.0ミリモル)、クロロホルム30mlを仕込み、
よく溶解させ、窒素で十分置換した後、80℃で8時間
反応させた。反応終了後、生成物を過剰のジエチルエー
テル中に注ぎ結晶を析出させ、白色結晶を得た。生成物
を濾過し、乾燥を行ったところ、ポリ[(エチレン−ビ
ス(ジフェニルホスホニオ))ブチレンジブロマイド]
を1.09g得た。重量平均分子量を光散乱法により測定
した結果、2300であった(以下試料Cとする)。
【0031】実施例4 フラスコ容器にエチレン−ビス(ジフェニルホスフィ
ン)1.99g(5.0ミリモル)とジブロモヘキサン1.
22g(5.0ミリモル)、クロロホルム30mlを仕込
み、よく溶解させ、窒素で十分置換した後、80℃で8
時間反応させた。反応終了後、生成物を過剰のジエチル
エーテル中に注ぎ結晶を析出させ、白色結晶を得た。生
成物を濾過し、乾燥を行ったところ、ポリ[(エチレン
−ビス(ジフェニルホスホニオ))ヘキシレンジブロマ
イド]を1.70g得た。重量平均分子量を光散乱法によ
り測定した結果、1100であった(以下試料Dとす
る)。
【0032】実施例5 フラスコ容器にエチレン−ビス(ジフェニルホスフィ
ン)2.13g(5.0ミリモル)とジブロモブタン1.0
8g(5.0ミリモル)、クロロホルム30mlを仕込み、
よく溶解させ、窒素で十分置換した後、80℃で8時間
反応させた。反応終了後、生成物を過剰のジエチルエー
テル中に注ぎ結晶を析出させ、白色結晶を得た。生成物
を濾過し、乾燥を行ったところ、ポリ[(ブチレン−ビ
ス(ジフェニルホスホニオ))ブチレンジブロマイド]
を1.63g得た。重量平均分子量を光散乱法により測定
した結果、1400であった(以下試料Eとする)。
【0033】実施例6 耐圧性の反応容器にブチレン−ビス(ジフェニルホスフ
ィン)1.73g(4.0ミリモル)とジブロモブタン0.
87g(4.0ミリモル)、クロロホルム30mlを仕込
み、よく溶解させ、窒素で十分置換した後、160℃で
6時間反応させた。反応終了後、生成物を過剰のジエチ
ルエーテル中に注ぎ結晶を析出させ、白色結晶を得た。
生成物を濾過し、乾燥を行ったところ、ポリ[(ブチレ
ン−ビス(ジフェニルホスホニオ))ブチレンジブロマ
イド]を2.39g得た。重量平均分子量を光散乱法によ
り測定した結果、4500であった(以下試料Fとす
る)。
【0034】実施例7 フラスコ容器にブチレン−ビス(ジフェニルホスフィ
ン)2.13g(5.0ミリモル)とジブロモヘキサン1.
22g(5.0ミリモル)、クロロホルム30mlを仕込
み、よく溶解させ、窒素で十分置換した後、80℃で8
時間反応させた。反応終了後、生成物を過剰のジエチル
エーテル中に注ぎ結晶を析出させ、白色結晶を得た。生
成物を濾過し、乾燥を行ったところ、ポリ[(ブチレン
−ビス(ジフェニルホスホニオ))ヘキシレンジブロマ
イド]を1.63g得た。重量平均分子量を光散乱法によ
り測定した結果、1300であった(以下試料Gとす
る)。
【0035】実施例8 フラスコ容器にp−キシリレンビス(ジフェニルホスフ
ィン)1.00g(2.1ミリモル)とベンジルブロマイ
ド1.79g(10.5ミリモル)、クロロホルム30ml
を仕込み、溶解させた後、窒素雰囲気下で還流しながら
80℃で8時間反応させた。反応終了後、生成物を過剰
のジエチルエーテル中に注ぎ沈殿物を析出させた。生成
物を濾過し、乾燥を行ったところ、p−キシリレンビス
(ジフェニルベンジルホスホニウム)ジブロマイドを
1.22g得た(以下試料Hとする)。
【0036】実施例9 耐圧性容器にp−キシリレンビス(ジフェニルホスフィ
ン)1.00g(2.1ミリモル)とp−キシリレンブロ
マイド0.55g(2.1ミリモル)、クロロホルム30m
lを仕込み、溶解させた後、窒素雰囲気下で還流しなが
ら80℃で8時間反応させた。反応終了後、生成物を過
剰のジエチルエーテル中に注ぎ沈殿物を析出させた。生
成物を濾過し、乾燥を行ったところ、ポリ[(p−キシ
リレンビス(ジフェニルホスホニオ))p−キシリレン
ジブロマイド]を1.09g得た。重量平均分子量を光散
乱法により測定した結果、1500であった(以下試料
Iとする)。
【0037】(殺菌活性試験)グラム陽性菌の代表とし
て、スタフィロコッカス・オーレウス(Staphylococcus
aureus)IFO12732およびグラム陰性菌の代表としてエ
シエリヒア・コリ(Escherichia Coli)IFO3806に対し
て、表1および表2に示した濃度および作用時間で、実
施例により得られた各種ポリホスホニウム塩化合物の試
料を作用させた。得られた殺菌活性の結果を表1および
表2に示す。なお、殺菌活性の評価は、所定量の菌を摂
取し接触させて、その後の菌数を測定する溶液希釈法で
行った。接触時間に対し、菌数の減少が著しいほど殺菌
活性が強いことを示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【表6】
【0044】
【発明の効果】本発明によって、広い殺菌スペクトルを
有し、且つ短時間の接触で十分な殺菌効果を有する殺菌
剤が得られる、これらの殺菌味は、例えば外用殺菌剤、
繊維、布等の衛生加工用殺菌剤、医療器具、塗料および
建築材料、プール、工業用水等の殺菌剤として用いるこ
とができる。また、同時に帯電防止性、難燃性、防汚性
も付与することができる。本発明の化合物は、球状およ
びペレット状、フィルターとして、またそれらを下降す
ることにより各種殺菌性工業材料として使用できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−156103(JP,A) 特表 平5−500066(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01N 57/22 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 [式中、nは0以上の整数を表し、Xはアニオンを表
    し、YおよびR1は、同種または異種の炭素数1〜12
    のアルキレン基あるいは一般式(2) 【化2】 (式中、Zは、水素、ハロゲン、水酸基、メチル基、酸
    アミド基、ニトリル基、置換または未置換アミノ基、m
    は1〜3を表す)で表される置換または未置換のキシリ
    レン基を表し、R2は、同種または異種の炭素数1〜1
    2のアルキル基またはキシリル基を表す]で示されるポ
    リホスホニウム塩を有効成分とする、殺菌剤。
  2. 【請求項2】 一般式(3) 【化3】 [式中、Xはアニオンを表し、Yは、炭素数1〜12の
    アルキレン基あるいは一般式(2) 【化4】 (式中、Zは、水素、ハロゲン、水酸基、メチル基、酸
    アミド基、ニトリル基、置換または未置換アミノ基、m
    は1〜3を表す)で表される置換または未置換のキシリ
    レン基を表し、R2は同種または異種の炭素数1〜12
    のアルキル基またはキシリル基を表す]で示されるポリ
    ホスホニウム塩を有効成分とする、殺菌剤。
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