JP2003261279A - 往復移動体駆動装置 - Google Patents
往復移動体駆動装置Info
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Abstract
3で連結し、トラクションシーブ5によって主ロープ3
を駆動するタイプのエレベータでは、トラクションシー
ブ5と主ロープ3との間に所定以上の摩擦力が必要であ
るため、乗かご1を軽量化することが難しかった。 【解決手段】 トラクションシーブに代えて、シーブ4
2に巻き掛けられた主ロープ3をベルト46によって駆
動する。更にベルト46にブラシ又は空気圧を利用した
ベルト清掃装置50を設け、主ロープ3には油塗布装置
61と油拭き取り装置62を設けることにより、ベルト
46と主ロープ3の信頼性向上を図った。
Description
ブを使用せずに往復移動体を往復駆動するための装置、
例えばエレベータ装置に係り、特に駆動装置の信頼性向
上に関するものである。
に示すように、昇降路10内に乗かご1、その案内シー
ブ11,12、カウンターウエイト2、その吊りシーブ
21、駆動装置4により駆動されるトラクションシーブ
5などが配置され、ロープエンド31、32が昇降路の
固定側に固定された主ロープ3が、各シーブ21,5,
11,12を経由して張設されている。13は乗場ド
ア、14は駆動装置5を設置したビーム、15はカウン
ターウエイト2のガイドレールであり、乗かご1のガイ
ドレールは図示省略している。
ションシーブ5を回転させて乗かご1を昇降させるた
め、主ロープ3がトラクションシーブ5に対して滑りを
生じることなく、トラクションシーブ5の回転に応じた
移動を行う必要がある。そのため乗かご1の軽量化が困
難であるという問題があった。即ち、従来から知られて
いるように、トラクションシーブ5と主ロープ3とが滑
りを生じないためには、下記のアイテルワインの式が成
立する必要がある。 T2/T1≦exp(μ・θ) ここで、T1:緩み側の張力、T2:張り側の張力、
μ:トラクションシーブ5と主ロープ3との間の摩擦係
数、θ:トラクションシーブ5への主ロープ3の巻き付
け角、である。
積載能力を1000Kg、カウンターウエイト2のオー
バーバランスを50%とすると、積載量が0の場合と満
載の場合では、上記式は次のようになる。 T2/T1=2000/1500=1.33 T2/T1=2500/2000=1.25 ここで、乗かご1の自重を1000Kgまで軽量化した
場合、上式はそれぞれ下記のようになる。 T2/T1=1500/1000=1.5 T2/T1=2000/1500=1.33 このように、乗かご1の自重や積載荷重の変動によって
数式の左辺(T2/T1)は大きく変動することにな
る。特に乗かご1の軽量化に伴ってこの値は増大するた
め、乗かご1の軽量化には制限があった。また、主ロー
プ3に代えてベルト状の部材を使用したエレベータも考
えられているが、前記の問題は解決できなかった。更
に、従来のトラクションシーブ式では、乗かご1やカウ
ンターウエイト2の重量をトラクションシーブで支持す
る必要があったため、駆動装置は大きなトルク出力が必
要となり、モータ等が大型化するという問題もあった。
しい方式の駆動機構を備えた装置を提案している。この
装置の詳しい内容は国際出願番号第PCT/JP02/
01220号に記載している。
フレーム41にシーブ42を取り付けるとともに、該シ
ーブ42の上方と両側の3箇所にプーリ43,44,4
5を配置し、これらのプーリ43,44,45にベルト
46を張設し、このベルト46によってシーブ42に巻
き付けられた主ロープ3をシーブ42に押圧する。上方
のプーリ43はフレーム41の背面に取り付けたモータ
(図示省略)に連結されており、ベルト46の周回移動
により、シーブ42と主ロープ3を移動させて乗かご1
を昇降させる構成になっている。また両側のプーリ4
4,45はそれぞれ位置調節機構47によって、フレー
ム41に対して高さ位置の調節が可能に取り付けられて
おり、これら高さ位置を調節することによってベルト4
6の張力を調節することができる。48は非常時等に主
ロープ3を挟持するロープグリッパー、49はモータの
回動状態を検出する検出装置、例えばロータリーエンコ
ーダである。
ていないため、主ロープ3へのベルト46の押付力を確
保すれば、乗かご1を軽量化しても主ロープ3の滑りを
防止できる。また乗かご1等の荷重はシーブ42が負担
しているため、モータの小型化が図れるという効果があ
る。上記の駆動装置40は、主ロープ3がシーブ42に
巻き付いている箇所、即ち主ロープ3の円弧領域でベル
ト46を主ロープ3に押圧しているが、主ロープ3が直
線状の領域で主ロープ3を駆動するタイプもある。この
タイプもトラクションシーブを使用していないため、図
6と同様の効果が得られる。
は、ベルト46や主ロープ3の信頼性の確保や保守点検
については特別な配慮はなされていなかった。例えば、
ベルト46にごみや油等が付着すると、ベルト46と主
ロープ3との間の摩擦力が変動したり、スムーズな動き
が妨げられる可能性がある。また、主ロープ3は一般に
麻などの芯が使われ油が含まれているが、この油が多す
ぎると滑りを起こす虞があり、逆に少なすぎるとロープ
の素線間の摩擦が大きくなり、摩耗寿命を早めるという
問題がある。そのため、ベルト46も主ロープ3も定期
的に適切な保守点検が必要である。本発明は上記の駆動
装置においてベルト46や主ロープ3の適切な保守点検
が行え、信頼性を確保できるようにした往復移動体の駆
動装置を実現することを目的とする。
往復駆動させる主ロープ等に沿って周回移動するベルト
伝動機構のベルトを、主ロープ等の一定領域に接触させ
て、主ロープ等を駆動する駆動装置において、前記ベル
トにはブラシや空気圧を使ったベルト清掃装置を設け、
また主ロープには油塗布装置と油拭き取り装置の一方又
は両方を設けたものである。
説明する。図1は図6を正面から見た図であるが、この
実施形態の説明に直接関係ない部分は省略してある。こ
の例では主ロープ3は3本使用され、ベルト46には主
ロープ3と一致するように3本の溝が設けられている。
図において、50はベルト清掃装置、61は油塗布装
置、62は油拭き取り装置である。
なっている。軸51によってフレーム41に枢着された
躯体52の先端部には、ベルト46の溝と一致するよう
にブラシ53が植設されている。通常は圧縮ばね54に
よりブラシ53はベルト46から離れた位置にあり、電
磁石55が付勢されるとブラシ53はベルト46に接触
する。この装置50は、保守点検時にベルト46が汚損
していると判断されたときに電磁石55を付勢し、必要
な時間ベルト46を周回させた後、電磁石55を消勢す
るものである。これにより、ベルト46を清潔な状態に
保ち、トラブルの発生を未然に防止し、信頼性を向上す
ることができる。
り、ベルト46の溝と一致する位置に空気の吹き出し口
を有する配管56を設けたものである。この装置も通常
は空気は出ておらず、保守点検時にベルト46が汚損し
ていると判断されたときに空気ポンプを作動させて配管
56からベルト46に空気を吹き付けるものである。こ
れにより、図2の場合と同様、ベルト46を清潔な状態
に保つことができる。尚、主ロープ3の代わりにベルト
状の張力部材が使用されている場合、ベルト46にロー
プ用の溝はないが、ブラシ53や空気吹き出し口の形状
を変更するのみで同様に対応できる。
62の一例を示す図であり、フェルトなどの吸油性材料
からなる接触部63と、この接触部63に一体に固定さ
れ長穴64を有する案内具65、支持台66を有し、ボ
ルト・ナットからなる係止具67により案内具65とと
もに接触部63を支持台66に固定している。また、主
ロープ3を挟むように同一のものが1対配置されてい
る。通常は接触部53は主ロープ3から離した位置に配
置されている。そして保守点検時に必要であれば係止具
67を緩めて接触部63を主ロープ3に接触させて必要
な時間エレベータを運転させ、その後接触部63をもと
の位置に戻す。
る場合は、接触部63に油を含ませて使用することによ
り、主ロープ3に油を塗布することができる。また、油
拭き取り装置62として使用する場合は、接触部63は
油を含まない状態で使用する。したがって、状況に応じ
て油塗布装置61と油拭き取り装置62を使うことにな
る。
とを使う目安として考えられるのが、クリープ量(主ロ
ープ3の微少滑り量)を測定することである。これは、
モータの回転状態を検出するエンコーダ49と、シーブ
42の回転状態を検出するエンコーダ(図示省略)との
差を測定し、かご1の積載量に応じた適正なクリープ量
を超えた場合は滑りが発生していると判断し、油拭き取
り装置62の接触部63を主ロープ3に接触させて所定
回数エレベータを運転し余分な油を拭き取る。逆に、ク
リープ量が少なすぎる場合には、油塗布装置61の接触
部63を主ロープ3に接触させて所定回数エレベータを
運転し、油を塗布する。これにより、主ロープ3は良好
な状態を保つことができる。
に各装置を手動で動かすような説明になっているが、自
動的に動作させることも可能である。例えば、ベルト清
掃装置は、動作の入切を自動化し、定期的に作動させて
清掃することも可能であるが、騒音が発生する可能性も
あるため、現場の状況などに応じて適用すべきである。
また、油塗布装置61と油拭き取り装置62について
も、電磁石やばねを使って両装置の接触部63を自動的
に出し入れすることは容易である。そこで、モータ側の
エンコーダ59とシーブ42側のエンコーダとの差、及
びかご1の積載量を自動計測し、その結果に応じて油塗
布装置61と油拭き取り装置62の何れかを一定時間動
作させ、又は強制的にかご1を最端階まで往復運転させ
ればよい。またこれらのことは、遠隔監視装置を使って
行うことも可能である。更に油塗布装置61に油入れを
設けておき接触部63の一部が油入れに浸り、接触部6
3には常に油が供給されるようにすることもできる。
内の上部に設置しているが、主ロープ等がシーブ下方へ
伸びる構成であれば昇降路内の中間部や下方に設置する
ことも可能である。更に、上記の実施形態の駆動装置4
0を上下逆に設置することも、また90度回転して主ロ
ープ等が横方向に伸びるように設置することも可能であ
る。更にまた、機械室を有するエレベータの場合には、
機械室内に設置することができる。更に主ロープ3が直
線状の領域で主ロープ3を駆動するタイプの駆動装置で
あっても、本発明を適用することができる。
は、上述の昇降移動型のエレベータ装置に限らず水平移
動型のエレベータ装置や、両側に乗かごを備えたエレベ
ータ装置、ケーブルカー、ロープウェイ等に適用するこ
とができる。
トラクションシーブを使用しないため、乗かご等の軽量
化が可能であり、モータの小容量化も可能である。更
に、ベルトや主ロープの保守点検が容易に行え、信頼性
の高いエレベータ装置を提供することができる。
る。
る。
の一例を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 往復移動体を往復駆動させるためのロー
プ状又はベルト状の張力部材を駆動装置によって駆動す
るものにおいて、 前記駆動装置は前記張力部材の張設経路に沿って周回移
動するベルト伝動機構を備え、このベルト伝動機構のベ
ルトを前記張力部材に接触して前記張力部材の一定領域
を側方から押圧しながら長手方向へ駆動する装置であ
り、前記ベルトを清掃するベルト清掃装置が設けられて
いることを特徴とする往復移動体駆動装置。 - 【請求項2】 前記ベルト清掃装置は、ブラシによって
ベルトを清掃する構成であることを特徴とする請求項1
に記載の往復移動体駆動装置。 - 【請求項3】 前記ベルト清掃装置は、空気圧によって
ベルトを清掃する構成であることを特徴とする請求項1
に記載の往復移動体駆動装置。 - 【請求項4】 往復移動体を往復駆動させるためのロー
プを駆動装置によって駆動するものにおいて、 前記駆動装置は前記ロープの張設経路に沿って周回移動
するベルト伝動機構を備え、このベルト伝動機構のベル
トを前記ロープに接触して前記ロープの一定領域を側方
から押圧しながら長手方向へ駆動する装置であり、前記
ロープの近辺には油塗布装置と油拭き取り装置の一方又
は両方が設けられていることを特徴とする往復移動体駆
動装置。 - 【請求項5】 前記往復移動体はエレベータの乗かごで
あることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の
往復移動体駆動装置。
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JP2002063519A JP4135379B2 (ja) | 2002-03-08 | 2002-03-08 | 往復移動体駆動装置 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006145033A (ja) * | 2004-11-22 | 2006-06-08 | Inventio Ag | 自己ロック式ボルト締めファスナ |
JP2007191309A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-08-02 | Hitachi Building Systems Co Ltd | エレベータロープ清掃装置 |
JP2008216157A (ja) * | 2007-03-07 | 2008-09-18 | Koki:Kk | 試料採取装置 |
CN109368459A (zh) * | 2018-10-31 | 2019-02-22 | 广东亚太西奥电梯有限公司 | 一种升降电梯及其电梯门锁回路 |
CN113844984A (zh) * | 2021-09-28 | 2021-12-28 | 日立电梯(中国)有限公司 | 一种电梯绳轮和包覆带的清洁装置及系统 |
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2002
- 2002-03-08 JP JP2002063519A patent/JP4135379B2/ja not_active Expired - Fee Related
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