JP2003260790A - 画像形成方法及び記録装置 - Google Patents

画像形成方法及び記録装置

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JP2003260790A
JP2003260790A JP2002063387A JP2002063387A JP2003260790A JP 2003260790 A JP2003260790 A JP 2003260790A JP 2002063387 A JP2002063387 A JP 2002063387A JP 2002063387 A JP2002063387 A JP 2002063387A JP 2003260790 A JP2003260790 A JP 2003260790A
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ink
recording
image forming
forming method
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JP2002063387A
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English (en)
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Toshiyuki Takabayashi
敏行 高林
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 あらゆる記録材料に対しても安定に高精細な
画像を記録材料の収縮なく再現できるインクジェット記
録による画像形成方法及び記録装置を提供する。 【解決手段】 選択的にインク滴の吐出制御可能な少な
くとも一つのノズルを有する記録ヘッドを用い、活性光
線により硬化するインクを吐出する画像形成方法におい
て、200〜450nmにおける最高照度が0.1〜5
0mW/cm2の光線を用い、かつ、インク着弾後の硬化
雰囲気を不活性ガスで置換することを特徴とする画像形
成方法及び記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、あらゆる記録材料
に高精細な画像を記録材料の収縮なく再現できるインク
ジェット記録方法による画像形成方法及び記録装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方式は簡便・
安価に画像を作製出来るため、写真、各種印刷、マーキ
ング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷
分野に応用されてきている。特に微細なドットを出射・
制御する記録装置、色再現域・耐久性・出射適性を改善
したインク、およびインクの吸収性・色材の発色性・表
面光沢などを飛躍的に向上させた専用紙を用い、銀塩写
真に匹敵する画質を得ることも可能となっている。今日
のインクジェット記録方式の画質向上は記録装置、イン
ク、専用紙が全て揃って初めて達成されている。
【0003】しかしながら専用紙が必要なインクジェッ
トシステムは記録媒体が制限されること、記録媒体のコ
ストアップが問題となる。そこで専用紙と異なる被転写
媒体へインクジェット方式により記録する試みが多数な
されている。具体的には、室温で固形のワックスインク
を用いる相変化インクジェット方式、速乾性の有機溶剤
を主体としたインクを用いる、ソルベント系インクジェ
ット方式や、記録後UV光により架橋させるUVインク
ジェット方式などである。
【0004】中でもUVインクジェット方式はソルベン
ト系インクジェット方式に比べ比較的低臭気であり、速
乾性、インク吸収性の無い記録媒体への記録が出来る点
で、近年注目されつつある。特公平5−54667号、
特開平6−200204号、特表2000−50477
8号において、紫外線硬化型インクジェットインクが開
示されている。
【0005】しかしながら、これらのインクを用いたと
しても、記録材料の種類や作業環境によって、着弾後の
ドット径が大きく変化してしまい、すべての記録材料に
対して高精細な画像を形成することは不可能だった。
【0006】また、従来のUVインクジェット方式に用
いられるインクは、着弾後直ぐに硬化させようとすると
高照度の活性光線を必要とし、記録材料が収縮しやすい
という問題点があった。
【0007】特に食品包装をはじめとする軟包装で使わ
れる薄膜プラスチックフィルムや、粘着ラベルなどで
は、収縮がおこりやすく、軟包装印刷やラベル印刷には
UVインクジェット方式は実用化されていないのが現状
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、あら
ゆる記録材料に高精細な画像を記録材料の収縮なく再現
できるインクジェット記録方法による画像形成方法及び
記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0010】1.選択的にインク滴の吐出制御可能な少
なくとも一つのノズルを有する記録ヘッドを用い、活性
光線により硬化するインクを吐出する画像形成方法にお
いて、200〜450nmにおける最高照度が0.1〜
50mW/cm2の光線を用い、かつ、インク着弾後の硬
化雰囲気を不活性ガスで置換することを特徴とする画像
形成方法。
【0011】2.インク着弾後1秒以内に活性光線を照
射することを特徴とする前記1記載の画像形成方法。
【0012】3.不活性ガス置換により酸素濃度を0.
1〜10%に制御することを特徴とする前記1又は2記
載の画像形成方法。
【0013】4.インク着弾後1秒以内に活性光線を照
射し、かつ、全印字終了後、更に不活性ガス雰囲気下で
活性光線を照射することを特徴とする前記1〜3のいず
れか1項記載の画像形成方法。
【0014】5.前記1〜4のいずれか1項記載の画像
形成方法に用いられる記録装置が、記録ヘッドユニット
の両側に光源を設け、該光源が記録ヘッドと一緒に移動
することを特徴とする記録装置。
【0015】6.前記1〜4のいずれか1項記載の画像
形成方法に用いられる記録装置が、記録ヘッドユニット
の上方に線光源を複数本並べて面露光することを特徴と
する記録装置。
【0016】7.前記1〜4のいずれか1項記載の画像
形成方法に用いられる記録装置が、記録ヘッドユニット
の両側に光源を設け、該光源が記録ヘッドと一緒に移動
し、かつ、記録ヘッドユニットの上方に線光源を複数本
並べて面露光することを特徴とする記録装置。
【0017】8.記録ヘッドユニット及びインク供給経
路が遮光されていることを特徴とする前記5〜7のいず
れか1項記載の記録装置。
【0018】本発明を更に詳しく説明する。本発明の画
像形成方法ではインク組成物をインクジェット記録方式
により記録材料上に吐出、描画し、次いで紫外線などの
活性光線を照射してインクを硬化させる。
【0019】インクの吐出条件としては、ヘッド及びイ
ンクを40〜100℃に加熱し、吐出することが吐出安
定性の点で好ましい。活性光線硬化型インクは、温度変
動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴
サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を
起こすため、インク温度を上げながら出来るだけ一定に
保つことが必要である。インク温度の制御幅は設定温度
±5℃、好ましくは設定温度±2℃、更に好ましくは設
定温度±1℃である。そして、重要なプロセスが照射条
件である。
【0020】本発明では、200〜450nmの最高照
度が0.1〜50mW/cm2の活性光線が用いられ
る。従来のUVインクジェットでは、インク着弾後のド
ット広がり・滲み抑制のために、200〜450nmの
最高照度が100mW/cm2以上の高照度の光源が用
いられるのが通常であった。しかしながら、これらの光
源を用いると記録材料の収縮が大きく、軟包装印刷・ラ
ベル印刷では実質使用できなかった。光源の例として
は、低圧水銀ランプ、UVレーザー、キセノンフラッシ
ュランプ、捕虫灯、ブラックライト、殺菌灯、冷陰極
管、LEDなどがあるが、これらに限定されない。
【0021】更に本発明では、インク着弾後の硬化雰囲
気を不活性ガスで置換する。不活性ガスとは、光を照射
して硬化するインクに対して不活性なガスならなんでも
よく、例えば、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガスなど
がある。好ましくは、インク着弾後の硬化雰囲気の酸素
濃度を0.1%〜10%に制御する。特開平2−310
025号で、インクジェット記録を利用した不活性雰囲
気下の三次元成形装置が開示されているが、本発明とは
目的が異なる。
【0022】本発明において、インク着弾後の硬化雰囲
気とは、インクの着弾した箇所を中心にして、少なくと
も10cm3の範囲の空間の雰囲気をいうが、より好ま
しくは画像形成装置全体の空間の雰囲気をいう。従っ
て、インク着弾後の硬化雰囲気を不活性ガスで置換する
とは、インク着弾後、インク硬化手段、即ち活性光線照
射中は上記空間を不活性ガスで置換することをいう。
【0023】本発明者は、前記低照度な光源を用いた場
合にも、インク着弾後のドットの広がり・滲みが抑制で
きる程度の良好な硬化性が得られ、かつ、薄いプラスチ
ックフィルムなどの記録材料でも全く収縮なく画像を形
成できることを見出した。単に低照度な光源を用いるだ
けでは不十分であり、インク着弾後の硬化雰囲気を不活
性にすることで、初めて実用上問題ないレベルとなる。
【0024】硬化雰囲気の酸素濃度を0.1%〜10%
に制御する手段としては、例えば、画像形成装置を閉じ
た系にして、窒素雰囲気にする方法などがあるが、この
限りではない。窒素の供給手段としては、例えば、窒素
ガスボンベを用いたり、酸素と窒素の中空糸膜に対する
透過性の違いを利用し空気中から窒素ガスのみを分離す
る装置を用いる方法がある。
【0025】本発明では、インク着弾後1秒以内に活性
光線が照射されることが好ましい。より好ましくは0.
5秒以内である。本発明においては低照度な光源を用い
るため、高精細な画像を形成するためには照射タイミン
グが特に重要となる。
【0026】本発明の照射方法としては、記録ヘッドユ
ニットの両側に光源を設け、記録ヘッドと一緒に移動さ
せて照射する方法が好ましい。また、記録ヘッドユニッ
トの上方に線光源を複数本並べて面露光してもよい。更
に好ましくは、記録ヘッド両側に光源を設け、かつ、記
録ヘッド上から面露光を同時に行うことである。
【0027】また、本発明では、照射を2段階に分け、
まずインク着弾後1秒以内に前述の方法で活性光線を照
射し、かつ、全印字終了後、更に不活性ガス雰囲気下で
活性光線を照射することも好ましい。2段階に分けるこ
とで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑
えることが可能となる。
【0028】本発明では、前述のように低照度の光源で
も十分な硬化性を有しているため、記録ヘッドユニット
及びインク供給経路が遮光されていることが好ましい。
【0029】次に、本発明に用いられるインクについて
説明する。本発明のインクに用いることの出来る重合性
モノマーとしては、各種(メタ)アクリレートモノマー
が使用出来る。例えば、イソアミルアクリレート、ステ
アリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチル
アクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルア
クリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチル
ヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシ
ブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキ
サヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エト
キシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエ
チレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレン
グリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコー
ルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テト
ラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリ
レート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フ
ェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシ
エチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル
酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチ
ル−フタル酸、ラクトン変性可とう性アクリレート、t
−ブチルシクロヘキシルアクリレート等の単官能モノマ
ー、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアク
リレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、
ビスフェノールAのEO付加物ジアクリレート、ビスフ
ェノールAのPO付加物ジアクリレート、ヒドロキシピ
バリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリ
テトラメチレングリコールジアクリレート等の2官能モ
ノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、E
O変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアク
リレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カ
プロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレー
ト、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等の三官能以上の多官能モノマーが挙げら
れる。
【0030】この他、重合性のオリゴマー類も、モノマ
ー同様に配合可能である。重合性オリゴマーとしては、
エポキシアクリレート、脂肪族ウレタンアクリレート、
芳香族ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、直鎖アクリルオリゴマー等が挙げられる。
【0031】本発明においては、重合性のモノマーとし
て、単官能、二官能、三官能以上の多官能モノマーを併
用することが特に好ましい。単官能モノマーは硬化時の
収縮率を下げる効果が大きく、また低粘度でインクジェ
ット記録時の射出安定性が得られやすい。二官能モノマ
ーは適度な感度と様々な記録材料への接着性に優れるた
め添加することが好ましい。三官能以上の多官能モノマ
ーは感度および硬化後の膜強度を得られる。これら三者
を併用することで、硬化収縮によるカールや波打ちの防
止、基材への接着性・追従性、高感度化・高画質化、が
達成される。特に印刷後基材自体を収縮させるシュリン
クフィルムの場合には非常に有効である。
【0032】単官能モノマーはインク組成物全体の5〜
40質量%、二官能モノマーは5〜40質量%、三官能
以上の多官能モノマーは5〜30質量%含有させること
が好ましい。併用するモノマーは、その溶解性パラメー
ター(SP値)の最大値と最小値の差が、1以上である
組合せが、様々な基材への接着性、硬化収縮起因のカー
ルを防止する点で好ましい。更に好ましくは1.5以上
である。
【0033】なお、感作性、皮膚刺激性、眼刺激性、変
異原性、毒性などの作業員或いは環境に対する安全性の
観点から、上記モノマーの中でも特に、イソアミルアク
リレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレ
ート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イ
ソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレー
ト、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メト
キシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプ
ロピレングリコールアクリレート、イソボルニルアクリ
レート、ラクトン変性可とう性アクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアク
リレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、
ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、グリセ
リンプロポキシトリアクリレート、カプロラクトン変性
トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリ
スリトールエトキシテトラアクリレート、カプロラクタ
ム変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好
ましい。
【0034】更にこの中でも、ステアリルアクリレー
ト、ラウリルアクリレート、イソステアリルアクリレー
ト、エトキシジエチレングリコールアクリレート、イソ
ボルニルアクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアク
リレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート、カ
プロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、カプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキ
サアクリレートが特に好ましい。
【0035】光開始剤としては、アリールアルキルケト
ン、オキシムケトン、チオ安息香酸S−フェニル、チタ
ノセン、芳香族ケトン、チオキサントン、ベンジルとキ
ノン誘導体、ケトクマリン類などの従来公知の開始剤が
使用出来る。開始剤については「UV・EB硬化技術の
応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラド
テック研究会編集)に詳しい。中でもアシルフォスフィ
ンオキシドやアシルホスフォナートは、感度が高く、開
始剤の光開裂により吸収が減少するため、インクジェッ
ト方式のように1色当たり5〜12μmの厚みを持つイ
ンク画像での内部硬化に特に有効である。具体的には、
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル
フォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベ
ンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォス
フィンオキサイドなどが好ましい。
【0036】また、前述のモノマー同様、作業員或いは
環境に対する安全性を考慮した選択では、1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−
1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノ
プロパン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾ
イル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィ
ンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニル−プロパン−1−オン(ダロキュア(R)117
3)が好適に用いられる。好ましい添加量は、インク組
成物全体の1〜6質量%、好ましくは2〜5質量%であ
る。本発明では、インク膜の基材への接着性・追従性を
上げる観点から、波長または強度を変えて2段階に照射
を分けることが好ましく、開始剤についても吸光波長の
異なる2種以上を併用することが特に好ましい。
【0037】この他、インク組成物を着色する場合は、
色材を添加する。色材としては、重合性化合物の主成分
に溶解または分散できる色材が使用出来るが、耐候性の
点で顔料が好ましい。顔料としては C.I Pigment Yellow−1,3,1
2,13,14,17,81,83,87,95,10
9,42、 C.I Pigment Orange−16,36,
38、 C.I Pigment Red−5,22,38,4
8:1,48:2,48:4,49:1,53:1,5
7:1,63:1,144,146,185,101、 C.I Pigment Violet−19,23、 C.I Pigment Blue−15:1,15:
3,15:4,18,60,27,29、 C.I Pigment Green−7,36、 C.I Pigment White−6,18,2
1、 C.I Pigment Black−7、が使用出来
るが、これに限られる訳ではない。
【0038】また、本発明において、プラスチックフィ
ルムのような透明基材での色の隠蔽性を上げる為に、白
インクを用いることが好ましい。
【0039】顔料の分散には、ボールミル、サンドミ
ル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェ
ルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パー
ルミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用
いることができる。また、顔料の分散を行う際に分散剤
を添加することも可能である。分散剤は高分子分散剤を
用いることが好ましいが、高分子分散剤としてはAve
cia社のSolsperseシリーズが挙げられる。
また、分散助剤として、各種顔料に応じたシナージスト
を用いることも可能である。これらの分散剤および分散
助剤は、顔料100質量部に対し、1〜50質量部添加
することが好ましい。分散媒体は溶剤または重合性化合
物で行うが、本発明に用いる照射線硬化型インクは、イ
ンク着弾直後に反応・硬化させるため、無溶剤であるこ
とが好ましい。溶剤が硬化画像に残ってしまうと、耐溶
剤性の劣化、残留する溶剤のVOCの問題が生じる。よ
って、分散媒体は溶剤では無く重合性化合物、その中で
も最も粘度の低いモノマーを選択することが分散適性上
好ましい。
【0040】分散は、平均粒径を0.08〜0.5μm
とすることが好ましく、最大粒径は0.3〜10μm、
好ましくは0.3〜3μmとなるよう、顔料、分散剤、
分散媒体の選定、分散条件、ろ過条件を設定する。この
粒径管理によって、ヘッドノズルの詰まりを抑制し、イ
ンクの保存安定性、インク透明性および硬化感度を維持
することが出来る。色材はインク全体の1質量%乃至1
0質量%の添加量が好ましい。
【0041】その他の成分 インク組成物の保存性を高めるために、重合禁止剤を2
00〜20000ppm添加することが出来る。紫外線
硬化型のインクは加熱、低粘度化して射出することが好
ましいので、熱重合によるヘッド詰まりを防ぐためにも
重合禁止剤を入れることが好ましい。
【0042】この他に、必要に応じて界面活性剤、レベ
リング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリ
エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、
アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ワックス類を添加するこ
とが出来る。記録媒体との密着性を改善するため、極微
量の有機溶剤を添加することも有効である。この場合、
耐溶剤性やVOCの問題が起こらない範囲での添加が有
効であり、その量は0.1〜5%、好ましくは0.1〜
3%である。
【0043】また、インク色材による遮光効果のため、
感度を防ぐ手段として、開始剤寿命の長いカチオン重合
性モノマーと開始剤を組み合わせ、ラジカル・カチオン
のハイブリッド型硬化インクとすることも可能である。
【0044】記録材料としては、通常の非コート紙、コ
ート紙などの他、いわゆる軟包装に用いられる各種非吸
収性のプラスチックおよびそのフィルムを用いることが
出来る。各種プラスチックフィルムとしては、PETフ
ィルム、OPSフィルム、OPPフィルム、ONyフィ
ルム、PVCフィルム、PEフィルム、TACフィルム
が例えばある。その他のプラスチックとしては、ポリカ
ーボネート、アクリル樹脂、ABS、ポリアセタール、
PVA、ゴム類などが使用出来る。また、金属類や、ガ
ラス類にも適用可能である。
【0045】これらの記録材料の中でも、特に熱でシュ
リンク可能な、PETフィルム、OPSフィルム、OP
Pフィルム、ONyフィルム、PVCフィルムへ画像を
形成する場合に本発明の構成は、有効となる。これらの
基材は、インクの硬化収縮、硬化反応時の発熱などによ
り、フィルムのカール、変形が生じやすいばかりでな
く、インク膜が基材の収縮に追従し難い。
【0046】本発明において、包装の費用や生産コスト
等の記録材料のコスト、プリントの作製効率、各種のサ
イズのプリントに対応できる等の点で、長尺(ウェブ)
な記録材料を使用する方が有利である。
【0047】
【実施例】実施例1 《インク組成》表1及び表2記載の本発明のインク組成
物を作製した。尚、表1及び表2において、添加化合物
は以下の通り。 光重合性化合物1:ラウリルアクリレート(単官能) 光重合性化合物2:ビスフェノールAグリシジルエーテ
ルメタクリル酸付加体(二官能) 光重合性化合物3:テトラエチレングリコールジアクリ
レート(二官能) 光重合性化合物4:トリメチロールプロパントリアクリ
レート(三官能) 光重合性化合物5:カプロラクタム変性ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート(六官能) 光重合性化合物6:メトキシポリエチレン(n=9)グ
リコールメタクリレート(単官能) 光重合性化合物7:2−(ジメチルアミノ)エチルメタ
クリレート(DMAEMA) 光重合性化合物8:フェノキシエチルメタクリレート
(単官能) 3級アミノ化合物:p−ジメチルアミノ−安息香酸エチ
ル 開始剤1:イルガキュア819チバ・スペシャルティ・
ケミカルズ 開始剤2:イルガキュア1850チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ 開始剤3:イルガキュア184チバ・スペシャルティ・
ケミカルズ 開始剤4:イルガキュア1800チバ・スペシャルティ
・ケミカルズ 開始剤5:イルガキュア651チバ・スペシャルティ・
ケミカルズ 開始剤6:イルガキュア369チバ・スペシャルティ・
ケミカルズ 開始剤助剤1:ジエチルチオキサントン
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】表1及び表2記載のインク粘度は、25℃
における溶融粘度を回転粘度計(トキメック製EDLモ
デル)を用いて測定した。
【0051】《インクジェット記録》ピエゾ型インクジ
ェットノズルを用いたインクジェット記録装置によっ
て、表3、表7及び表11に記載の巾600mmの9種
長尺記録材料へ記録を行った。インク供給系は、インク
タンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、
フィルター付き配管、ピエゾヘッドからなり、前室タン
クからヘッド部分まで断熱および60℃に加温を行っ
た。ピエゾヘッドは、8〜30plのマルチサイズドッ
トを720×720dpi(dpiとは1インチ、即ち
2.54cm当たりのドット数を表す)の解像度で吐出
できるよう駆動し、吐出した。着弾後の照射条件は表
4、5、表8、9及び表12、13に示す通りとした。
【0052】また、記録装置全体を密閉し、窒素ガスボ
ンベ又は中空糸膜を用いた窒素発生装置or活性炭を用
いたPSA(Pressure Swing Adso
rption)方式にて窒素ガスを系内に注入し、系内
の酸素濃度を表3、表7及び表11に示す通りに制御し
た。比較として、窒素ガスを注入しない場合も評価し
た。評価結果は表6、表10及び表14に示した。
【0053】《評価項目》 [文字品質]目標K濃度で8ポイント文字を印字し文字
のガサツキ、及び各色1ドットの形状をルーペで拡大評
価した。 ◎・・・ガサツキなく、ドット形状が真円 ○・・・僅かにガサツキが見える。ドット形状は真円 △・・・ガサツキが見え、ドット形状がやや乱れる(ギ
リギリ使えるレベル) ×・・・ガサツキが見え、ドット形状も悪い。
【0054】[色混じり(にじみ)]Mの目標濃度ベタ
上に8ポイント文字を配した画像パターン及び各色1ド
ットを出力し、10分後の品質をルーペで拡大し、目視
評価した。 ◎・・・ガサツキなく、ドット形状が真円 ○・・・僅かにガサツキが見える。ドット形状は真円 △・・・ガサツキが見え、ドット形状がやや乱れる(ギ
リギリ使えるレベル) ×・・・ガサツキが見え、ドット形状も悪い。
【0055】[印刷物しわ、カール]印刷直後に印刷物
を手に取り、照射・硬化によりしわやカールが発生して
いないかを目視評価した ○・・・良好 △・・・やや良好(なんとか実用に耐えられるレベル) ×・・・悪い、印刷物にしわがよりカールも見られる。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】
【表11】
【0065】
【表12】
【0066】
【表13】
【0067】
【表14】
【0068】表6、表10及び表14から明らかなよう
に、本発明の画像形成方法は、あらゆる記録材料に対し
ても安定に高精細な画像を記録材料の収縮なく再現でき
る。
【0069】
【発明の効果】本発明により、あらゆる記録材料に対し
ても安定に高精細な画像を記録材料の収縮なく再現でき
るインクジェット記録による画像形成方法及び記録装置
を提供することができた。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 選択的にインク滴の吐出制御可能な少な
    くとも一つのノズルを有する記録ヘッドを用い、活性光
    線により硬化するインクを吐出する画像形成方法におい
    て、200〜450nmにおける最高照度が0.1〜5
    0mW/cm2の光線を用い、かつ、インク着弾後の硬化
    雰囲気を不活性ガスで置換することを特徴とする画像形
    成方法。
  2. 【請求項2】 インク着弾後1秒以内に活性光線を照射
    することを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 不活性ガス置換により酸素濃度を0.1
    〜10%に制御することを特徴とする請求項1又は2記
    載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 インク着弾後1秒以内に活性光線を照射
    し、かつ、全印字終了後、更に不活性ガス雰囲気下で活
    性光線を照射することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の画像
    形成方法に用いられる記録装置が、記録ヘッドユニット
    の両側に光源を設け、該光源が記録ヘッドと一緒に移動
    することを特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項記載の画像
    形成方法に用いられる記録装置が、記録ヘッドユニット
    の上方に線光源を複数本並べて面露光することを特徴と
    する記録装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項記載の画像
    形成方法に用いられる記録装置が、記録ヘッドユニット
    の両側に光源を設け、該光源が記録ヘッドと一緒に移動
    し、かつ、記録ヘッドユニットの上方に線光源を複数本
    並べて面露光することを特徴とする記録装置。
  8. 【請求項8】 記録ヘッドユニット及びインク供給経路
    が遮光されていることを特徴とする請求項5〜7のいず
    れか1項記載の記録装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7753514B2 (en) 2004-09-30 2010-07-13 Seiko Epson Corporation Ultraviolet curing type ink composition and imaging process for using the same
JP2010188729A (ja) * 2002-12-20 2010-09-02 Inca Digital Printers Ltd 硬化
WO2015060397A1 (ja) 2013-10-23 2015-04-30 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インクジェットインキ及びインキセット

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