JP2003259862A - 細胞培養担体 - Google Patents

細胞培養担体

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JP2003259862A JP2002066376A JP2002066376A JP2003259862A JP 2003259862 A JP2003259862 A JP 2003259862A JP 2002066376 A JP2002066376 A JP 2002066376A JP 2002066376 A JP2002066376 A JP 2002066376A JP 2003259862 A JP2003259862 A JP 2003259862A
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博彦 都築
Mitsuko Matsuura
晃子 松浦
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞シートの製造において担体の可溶化の際
に細胞の成長や増殖を阻害することなく安定的かつ容易
に細胞を重層するための細胞培養担体を提供する。 【解決手段】 アルギン酸ゲル層と細胞接着性成分を含
むゲル層とが重層化された細胞培養担体において、細胞
接着性成分を含むゲル層の乾燥膜厚が0.3μm未満で
あることを特徴とする細胞培養担体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細胞培養のための
担体に関する。より具体的には、本発明は細胞シート工
学に利用可能な細胞培養担体に関する。
【0002】
【従来の技術】器官を構築する組織の実体は、複数種の
細胞シートが細胞外マトリックス(Extracell
ular Matrix:ECM)を介して積層した構
造体である。胚発生の過程において、細胞−細胞接着に
より形成された胚葉と呼ばれる細胞シートが陥入したり
被覆したり、あるいは断片になることによって、様々な
器官が生み出される。このような細胞シートがほとんど
全ての器官で広く観察されることから、細胞シートを組
み合わせて積層することにより組織構造を再構築する技
術(細胞シート工学)が注目されている(臨外、56、
53−60、2001;Materials Inte
gration、13、58−64、2000)。
【0003】細胞シートを積層化する技術としては、例
えば、温度応答性高分子であるN−イソプロピルアクリ
ルアミド(NIPAM)を用いる方法が提案されてい
る。NIPAMは、低温では膨潤して液状であるが、3
4℃付近で相転移し急激に収縮しゲル化する性質を有し
ている。37℃の温度条件下でゲル化したNIPAM上
で培養した細胞をNIPAMごと別の細胞層に重ね、そ
の後、培養温度を34℃以下に下げることによりNIP
AMを液状化させて取り除き、細胞同士を直接重ねるこ
とができる(上掲書のほか、清水達也ら、バイオサイエ
ンスとバイオインダストリー、58、851、200
0;大和雅之ら、蛋白質・核酸・酵素、45、72、2
000;大和雅之ら、蛋白質・核酸・酵素、45、16
2、2000)。
【0004】NIPAM上で細胞培養を行った場合、通
常、細胞は単層状に成長する。この際、隣り合った細胞
同士ではコラーゲン等のECMが形成されるが、細胞が
増殖するためにはECMに接着する必要がある。しかし
ながら、上記の方法では、細胞の上部及び細胞と基底層
であるNIPAM間は他の細胞と接着しておらず、細胞
接着に必要なECMが形成されないという問題がある。
従って、NIPAM上で培養した単層の細胞層同士を重
層した後、NIPAMを可溶化して取り除いて細胞同士
が直接接するように重ねても、上部に重ねた細胞は増殖
するための足場が十分ではなく、安定した増殖を望むこ
とができなかった。また、液状化したNIPAMが細胞
毒として作用するため、細胞の正常な成長を阻害する現
象も認められるという問題があった。
【0005】上記の問題の解決法として、多孔質膜上に
アルギン酸ゲル層と細胞外マトリックス成分ゲル層又は
細胞外マトリックス成分スポンジ層を重層化させた細胞
培養担体が提案されている(特開2001−12026
7号公報)。しかしながら、この細胞培養担体では0.
1〜1mm、好ましくは0.2〜0.5mmの厚い細胞
外マトリックス層を用いており、乾燥時にはこの層が
0.3μm〜3μmとなるため、乾燥状態で細胞培養担
体を保管することが不可能であった。また、このように
厚い細胞外マトリックス層は細胞の重層化操作にも障害
になり、安定に重層化細胞が得られないという問題を引
き起こしており、それに加えて重層化された細胞の観察
にも著しい障害となるという問題もあった。さらに、こ
の方法ではアルギン酸ゲル層の溶解にキレート剤である
EDTA水溶液を用いて細胞培養物を細胞培養担体から
剥離しているが、この操作の際にキレート剤による細胞
侵襲が生じ、細胞がダメージを受ける場合もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、細胞シート
工学の分野において好適に使用可能な細胞培養担体を提
供することを課題としている。より具体的には、担体の
可溶化の際に細胞の成長や増殖を阻害することなく、安
定的かつ容易に細胞を重層するための手段を提供するこ
とが本発明の課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、特開2001−1
20267号公報に記載された細胞培養担体において、
細胞接着性成分を含む層の膜厚を乾燥時において0.3
μm未満にすることによって、上記の問題を解決できる
ことを見出した。また、上記の細胞培養担体を用いて得
られた細胞培養物からアルギン酸層を除去するにあた
り、特定の培地を用いて培養を行うことにより簡便にア
ルギン酸層を除去することができ、かつ培養後に得られ
た細胞には生長や増殖における障害が生じないことを見
出した。
【0008】すなわち、本発明は、アルギン酸ゲル層と
細胞接着性成分を含むゲル層とが重層化された細胞培養
担体において、細胞接着性成分を含むゲル層の乾燥膜厚
が0.3μm未満であることを特徴とする細胞培養担体
を提供するものである。
【0009】上記発明の好ましい態様によれば、該アル
ギン酸ゲル層の乾燥膜厚が0.1〜10μmの範囲であ
ることを特徴とする上記の細胞培養担体;細胞接着性成
分を含むゲル層が細胞接着性成分を含む溶液にアルギン
酸ゲル層を浸漬することにより形成されたものである上
記の細胞培養担体;多孔質膜と該多孔質膜上に形成され
たアルギン酸ゲル層とを含む上記の細胞培養担体;該ア
ルギン酸ゲルがアルギン酸カルシウムゲルである上記の
細胞培養担体;及び電子線照射、γ線照射、又は紫外線
照射、あるいはこれらの組み合わせにより滅菌された上
記の細胞培養担体が提供される。
【0010】別の観点からは、上記の細胞培養担体を用
いて細胞を培養する工程を含む細胞培養方法が本発明に
より提供される。また、この培養方法により得られた細
胞培養物であって、細胞接着性成分を含むゲル層の表面
に形成された細胞層を含む細胞培養物、及びこの細胞培
養物のアルギン酸ゲル層を可溶化処理することにより得
られた細胞培養物であって、細胞接着性成分を含むゲル
層の上に形成された細胞層を含む細胞培養物が本発明に
より提供される。該可溶化処理は、例えば、リン酸を含
む培地を用いて該細胞培養物を培養することにより行わ
れ、該培地は実質的に多価金属カチオンを含まないか、
又は多価金属カチオンの総和モル数に対して90モル%
以上のキレート剤を含む培地であることが好ましい。
【0011】さらに別の観点からは、上記の細胞培養物
の細胞層を基板表面に転着する方法であって、該細胞層
と該基板とを圧着させた状態で培養を行う工程を含む方
法;及び上記の細胞培養物の細胞層を他の細胞層に重層
する方法であって、該細胞培養物の細胞層と他の細胞層
とを圧着させた状態で培養を行う工程を含む方法が本発
明により提供される。圧着は、例えば、スポンジを介し
て加重することにより行うことが好ましく、上記工程に
続いてさらにアルギン酸ゲル層を可溶化処理する工程を
行ってもよい。可溶化処理は、例えば、リン酸を含む培
地を用いて該細胞培養物を培養することにより行われ、
該培地は実質的に多価金属カチオンを含まないか、又は
多価金属カチオンの総和モル数に対して90モル%以上
のキレート剤を含む培地であることが好ましい。また、
上記の方法により得られた基板表面に接着した細胞層及
び上記方法により得られた重層化された細胞培養物も本
発明により提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の細胞培養担体は、アルギ
ン酸ゲル層と細胞接着性成分を含むゲル層とが重層化さ
れた細胞培養担体において、細胞接着性成分を含むゲル
層の乾燥膜厚が0.3μm未満であることを特徴として
いる。多孔質膜上にアルギン酸ゲル層と細胞接着性成分
ゲル層として細胞外マトリックス成分ゲル層とを重層化
させた細胞培養担体は特開2001−120267号公
報に記載されている。この細胞培養担体では0.1〜1
mm、好ましくは0.2〜0.5mmの厚い細胞外マト
リックス層を用いており、乾燥時にはこの細胞外マトリ
ックス層の膜厚は0.3μm〜3μmとなる。本発明の
細胞培養担体では、細胞外マトリックスなどの細胞接着
性成分ゲル層の膜厚として0.3μm未満の膜厚を採用
することにより、乾燥状態での細胞培養担体の保管を可
能にするとともに、細胞の重層化操作を簡便に行うこと
ができ、再現性よく重層化細胞が得られるようにしたこ
とを特徴としている。本明細書において「細胞培養担
体」とは、細胞を培養する際の担体又は支持体となり得
るものを意味する。特開2001−120267号公報
の開示の全てを参照として本明細書の開示に含める。
【0013】「アルギン酸ゲル」とは、アルギン酸の分
子中のカルボン酸基と多価金属イオンとがキレート構造
を形成してゲル化したものを意味しており、「アルギン
酸ゲル層」とは層状のアルギン酸ゲルを意味する。アル
ギン酸は、グルクロン酸(G)とマンヌロン酸(M)よ
りなるブロック共重合体であり、Mブロックが有するポ
ケット構造に多価金属カチオンが侵入してエッグボック
スを形成し、ゲル化すると考えられている。アルギン酸
のゲル化を引き起こし得る多価金属カチオンの具体例と
しては、バリウム、鉛、銅、ストロンチウム、カドミウ
ム、カルシウム、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガ
ン、鉄、マグネシウム等の金属イオンを例示できる。こ
れらのうち二価金属イオンが好ましく、例えば、カルシ
ウムイオン、マグネシウムイオン、バリウムイオン、ス
トロンチウムイオンを例示できるが、特に好ましいのは
カルシウムイオンである。「アルギン酸ゲル」はアルギ
ン酸とカチオン残基を有する有機高分子化合物のポリイ
オンコンプレックスゲルでもよい。カチオン残基を有す
る有機高分子化合物としては、ポリリジン、キトサン、
ゼラチン、コラーゲンなどの複数のアミノ基を有する化
合物が挙げられる。
【0014】アルギン酸のゲル化方法は特に限定され
ず、常法に従って行なうことができる。例えばイオン交
換を利用してアルギン酸のゲル化を行なうことができ
る。例えば、アルギン酸ナトリウム水溶液にカルシウム
イオンを添加すると速やかにイオン交換が生じ、アルギ
ン酸カルシウムゲルが得られる。より具体的には、0.
2〜2質量%(本明細書において「〜」で示される数値
範囲は特に言及しない場合には下限及び上限を含む範囲
である)のアルギン酸ナトリウム水溶液を、底が多孔質
膜(例えば、FALCON社製ポアサイズ3.0ミクロンのメ
ンブラン)になったセルに0.3〜0.5ml添加した
後、0.01〜0.1M塩化カルシウム水溶液を多孔質
膜からしみこませ、20〜30℃で0.5〜1時間放置
することによりアルギン酸カルシウムゲル層が得られ
る。このように多孔質膜を用いてアルギン酸のゲル化を
行なえば、多孔質膜と該多孔質膜に重層化されたアルギ
ン酸ゲル層とを含む細胞培養担体を得ることができる。
もっとも、本発明の細胞培養担体においてアルギン酸の
ゲル化に多孔質膜を用いることは必須ではなく、別途作
製したアルギン酸ゲルを用いて本発明の細胞培養担体を
作製してもよい。
【0015】本発明におけるアルギン酸ゲル層の乾燥時
の膜厚は特に限定されないが、例えば0.1〜10μm
であることが好ましく、0.5〜5μmであることがさ
らに好ましい。本明細書において、ゲル層の乾燥時の膜
厚とは、通常、ゲルを十分に乾燥した状態、例えばゲル
に含まれる水分がゲル全重量に対して100質量%未満
である場合に測定したゲルの厚さのことである。アルギ
ン酸ゲル層の固形分量が少なすぎると充分なゲル膜を形
成できず穴があいてしまうことがあり、固形分量が多す
ぎると乾燥時のゲル膜にカールや割れが発生し、あるい
は培養工程での変形やアルギン酸ゲル溶解工程での溶解
不良といった問題が生じる場合がある。アルギン酸ゲル
層の厚さは充分で計測し、電子顕微鏡断面像、膜厚計、
エリプソメーター、角度可変XPSなどを用いて計測する
ことができ、好ましくは電子顕微鏡断面像から計測した
値を用いる。
【0016】アルギン酸は、褐藻類の細胞壁構成多糖又
は細胞間充填物質として天然に存在しており、これらを
原料として採取可能である。原料褐藻類の具体例として
は、ヒバマタ目ダービリア科ダービリア属(例えばD.po
tatorum)、ヒバマタ目ヒバマタ科アスコフィラム属
(例えばA.nodosum)、コンブ目コンブ科コンブ属(例
えばマコンブ、ナガコンブ)、コンブ目コンブ科アラメ
属(例えばアラメ)、コンブ目コンブ科カジメ属(例え
ばカジメ、ウロメ)、コンブ目レッソニア科レッソニア
属(例えばL.flavikans)の褐藻類を例示できる。ま
た、市販のアルギン酸を使用することもできる。アルギ
ン酸のG/Mの比は特に限定されないが、G/Mの比が大きい
ほどゲル形成能が大きいので、G/Mの比は大きい方が好
ましく、具体的には0.1〜1であるのが好ましく、0.2〜
0.5であるのがさらに好ましい。
【0017】細胞接着性成分を含むゲル層は、細胞接着
性を成分を含む層状のハイドロゲルを意味している。細
胞接着性成分の種類は特に限定されず、細胞毒性が無
く、通常の培養条件で細胞が付着するゲルを形成可能な
ものであればいかなるものを用いてもよい。細胞接着性
成分は天然又は非天然の化合物のいずれでもよいが、好
ましくは細胞外マトリックス成分である。細胞外マトリ
ックスは、一般的には「動物組織中の細胞の外側に存在
する安定な生体構造物で、細胞が合成し、細胞外に分泌
・蓄積した生体高分子の複雑な会合体」と定義されてお
り(生化学辞典(第3版)p.570,東京化学同人
(株))、細胞を物質的に支持する役割や細胞の活性を
調節する役割(すなわち細胞外の情報を細胞に伝えその
活性に変化を与える役割)等を担っている。「細胞外マ
トリックス成分」とは、細胞外マトリックスの構成成分
を意味しており、その具体例としては、コラーゲン、エ
ラスチン、プロテオグリカン、グルコサミノグリカン
(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫
酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸など)、フ
ィブロネクチン、ラミニン、ビトロネクチン等を例示で
きる。
【0018】本発明の細胞培養担体の製造に用いられる
好ましい細胞接着性成分としては、例えば、コラーゲ
ン、アテロコラーゲン、マトリゲル(IV型コラーゲン、
ラミニン、ヘパラン硫酸よりなるゲル)、ヒアルロン酸
を例示できる。細胞外マトリックス成分は、常法に従っ
て入手できるが、市販の細胞外マトリックス成分を使用
してもよい。細胞接着性成分のゲル化は、常法に従って
行なうことができる。例えば、細胞接着性成分がコラー
ゲンである場合には、0.3〜0.5%コラーゲン水溶
液を37℃で10〜20分間インキュベーションするこ
とにより、コラーゲンゲルを得ることができる。細胞外
マトリックス成分のゲル化の際には、必要に応じてゲル
化剤を使用してもよい。
【0019】本発明の細胞培養担体における細胞接着性
ゲル層の乾燥時の膜厚は0.3μ未満である。下限は特
に限定されないが、通常は0.005μmである。好ま
しい膜厚は0.005〜0.2μmである。細胞接着性
ゲル層の膜厚は電子顕微鏡断面像、膜厚計、エリプソメ
ーター、角度可変XPSなどを用いて計測することがで
き、好ましくは電子顕微鏡断面像から計測することがで
きる。
【0020】アルギン酸ゲル層上に細胞接着性成分ゲル
層を重層化する方法は特に限定されない。本明細書にお
いて「重層」とは2以上の層が積層された状態を意味し
ているが、アルギン酸ゲル層が2以上の層からなってい
てもよく、及び/又は細胞接着性ゲル層が2以上の層か
らなっていてもよい。重層化の方法としては、例えば、
アルギン酸ゲル層と細胞接着性成分ゲル層とを別々に作
製した後、両者を重層化する方法を挙げることができる
が、アルギン酸ゲル層上に細胞接着性成分を含有する水
溶液を重層化した後、該水溶液をゲル化させる方法が好
ましい。また、本発明の細胞培養担体におけるアルギン
酸ゲル層と細胞接着性ゲル層との積層化には、アルギン
酸ゲル層を細胞接着性成分の溶液に浸漬する方法を好ま
しく用いることができる。この方法によれば、乾燥膜厚
が0.3μm未満の細胞接着成分ゲルを簡便かつ確実に
アルギン酸ゲル層に積層することが可能である。例え
ば、市販の0.3〜0.5質量%コラーゲン水溶液に上
記の方法で作成したアルギン酸カルシウムゲルを浸漬
し、水洗した後に乾燥する方法を例示することができ
る。また、アルギン酸ゲル層上に細胞接着成分ゲル層を
適宜の手段で塗布してもよい。
【0021】本発明の細胞培養担体の好ましい態様で
は、例えばアルギン酸ゲル層を多孔質膜上に形成し、そ
のアルギン酸ゲル層に細胞接着性ゲル層を積層すること
ができる。多孔質膜の種類は特に限定されず、アルギン
酸ゲルを透過させず、金属イオンなどを透過させること
ができるものであればいかなるものを用いてもよい。多
孔質膜としては、細孔を有する膜以外に、空隙を有する
膜や、細孔と空隙の両方を有する膜等を用いてもよい。
多孔質膜の具体例としては、濾紙、限外濾過膜、シリコ
ーンゴム膜、四フッ化エチレン樹脂多孔質膜(PTFE
多孔質膜)、不織布、ガーゼ様メッシュ、各種メンブレ
ンフィルター(ナイロン、ポリフッ化ビニリデン、アセ
チルセルロース、ニトロセルロース、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリカーボネートなど)等を例示でき、好
ましいものとしては、メンブレンフィルターであり、特
にナイロンメンブレンフィルター膜が好ましい。多孔質
膜が細孔を有するものである場合、細孔の大きさは通常
は0.02〜1,000μmであり、好ましくは0.0
2〜100μmであり、さらに好ましくは0.1〜10
μmである。
【0022】本発明の細胞培養担体は細胞シートの製造
に有用である。培養し得る細胞の種類は特に限定されな
いが、例えば、繊維芽細胞、血管内皮細胞、軟骨細胞、
肝細胞、小腸上皮細胞、表皮角化細胞、骨芽細胞、骨髄
間葉細胞等を例示でき、好ましい例としては繊維芽細胞
を例示できる。細胞の培養の際には、通常、細胞濃度1
〜1.5万cells/mlの培養液(例えば、D-MEM培地、MEM
培地、HamF12培地、HamF10培地)を細胞接着性ゲル層上
に添加することができる。細胞の培養条件は特に限定さ
れず、培養する細胞の種類に応じて当業者が適宜選択し
得る。細胞接着性ゲル層上で細胞を培養する場合には、
通常、細胞接着性ゲル層上にコンフルエントな単層の細
胞層が形成されるまで行なうのがよい。
【0023】本発明の細胞培養担体を用いた細胞の培養
は具体的には次のようにして行なうことができる。細胞
培養担体をシャーレ等の内部に設置し、シャーレ内に適
当な培養液(例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12培
地、HamF10培地)を添加して5分浸漬後培地交換するこ
とを3回繰り返したのち12〜24時間放置し、培養液
を細胞培養担体中に浸潤させる。シャーレ内の培養液を
捨て、細胞培養担体の細胞接着性ゲル層上に細胞を播
き、シャーレ内に適当な培養液(例えば、D-MEM培地、M
EM培地、HamF12培地、HamF10培地)を添加する。37℃
で1〜2時間放置し、細胞接着性ゲル層に保持(接着)
させた後、37℃で培養を続ける。培養の際には、必要
に応じて培養液を交換してもよい。通常は培養0.5〜
2日ごとに培養液を交換する。
【0024】本発明の細胞培養担体を用いた細胞の培養
により得られる細胞培養物は、本発明の細胞培養担体と
該細胞培養担体の細胞接着性ゲル層上に形成された細胞
層とを含んでいる。また、別の態様の細胞培養物は、上
記の細胞培養物からアルギン酸ゲル層を可溶化処理して
得ることができ、通常は細胞シートの形状で得ることが
できる。
【0025】アルギン酸ゲル層の可溶化処理方法は特に
限定されないが、好ましくはアルギン酸ゲルを構成する
カチオン成分を除去することにより行うことができる。
カチオン種が多価金属イオンの場合は、例えば、リン酸
などの多価金属カチオンと錯形成もしくは難溶性塩を形
成するイオンの添加、キレート剤の添加などによる多価
金属イオンの低減又はキレート剤による隠蔽によって行
うことができる。好ましくはリン酸を含む培地を用いて
上記細胞培養物を培養することにより簡便かつ効率よく
アルギン酸ゲル層を可溶化できる。培地としては多価金
属カチオンを含まない培地が好ましいが、多価金属カチ
オンが含まれている場合には、キレート剤をもちいて多
価金属カチオンの総和モル数に対して90モル%以上の
多価金属カチオンをキレート化することが望ましい。こ
の場合、キレート剤の濃度は多価金属カチオンの総和モ
ル数に対して90〜10000モル%以下が好ましく、
90〜1000モル%がより好ましい。
【0026】キレート剤の種類は特に限定されないが、
例えば、エチレンジアミンジオルトヒドロキシフェニル
酢酸、ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ヒド
ロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ジヒドロキシエ
チルグリシン、エチレンジアミン二酢酸、エチレンジア
ミン二プロピオン酸、イミノ二酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、1,3-ジア
ミノプロパノール四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢
酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、エチレン
ジアミン四酢酸(EDTA)、グリコールエーテルジアミン
四酢酸、O,O'-ビス(2-アミノエチル)エチレングリコー
ル-N,N,N',N'-四酢酸(EGTA)、エチレンジアミンテトラ
キスメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタ
メチレンホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン
酸、1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸、1,1-
ジホスホノエタン-2-カルボン酸、2-ホスホノブタン-1,
2,4-トリカルボン酸、1-ヒドロキシ-1-ホスホノプロパ
ン-1,3,3-トリカルボン酸、カテコール-3,5-ジスルホン
酸、ピロリン酸ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウ
ム、ヘキサメタリン酸ナトリウムが挙げられる。好まし
くは、例えば、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチ
レンテトラミン六酢酸、1,3-ジアミノプロパノール四酢
酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエ
チルエチレンジアミン三酢酸、2-ホスホノブタン-1,2,4
-トリカルボン酸、1,1-ジホスホノエタン-2-カルボン
酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミ
ンテトラホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタホス
ホン酸、1-ヒドロキシプロピリデン−1,1-ジホスホン
酸、1-アミノエチリデン-1,1-ジホスホン酸、1-ヒドロ
キシエチリデン-1,1-ジホスホン酸やこれらの塩を挙げ
ることができる。これらのうち特に好ましいものとして
はEDTA又はEGTAを例示できる。
【0027】キレート化剤を用いたアルギン酸ゲル層の
可溶化処理は、アルギン酸ゲル層が多孔質膜上に形成さ
れている場合には、多孔質膜からキレート化剤をしみこ
ませて行なうのが好ましい。この操作によって、多孔質
膜とアルギン酸ゲル層とを容易に分離することができ、
細胞培養物を多孔質膜から容易に脱離させることができ
る。アルギン酸ゲル層の可溶化処理によってアルギン酸
ゲル層を完全に除去する必要はなく、可溶化されなかっ
たアルギン酸ゲル層が残っていてもよいが、アルギン酸
ゲル層はできるだけ可溶化して除去するのが好ましい。
【0028】アルギン酸ゲル層を可溶化処理して得られ
る細胞培養物は、細胞層(細胞シート)を含んでいるの
で、細胞層の重層化又は転着に使用できる。細胞層の重
層化のためには、上記のようにして得られた細胞培養物
の細胞層と他の細胞層とを圧着させた状態で培養を行え
ばよい。他の細胞層として、本発明の細胞培養担体上に
形成された細胞層を用いてもよい。重層化する細胞層の
細胞の種類は、同一であっても異なっていてもよい。重
層化する細胞層の数は特に限定されないが、通常1〜1
0、好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3であ
る。細胞層の転着は、上記のようにして得られた細胞培
養物の該細胞層と別の細胞培養用の基板とを圧着させた
状態で培養することにより行うことができる。細胞層の
重層化又は転着に際しては、必要に応じてアルギン酸ゲ
ルを可溶化してもよい。好ましい重層化又は転着方法
は、予め培養した細胞上もしくは別の細胞培養用の基板
に荷重をかけた状態で培養したのちにアルギン酸ゲルを
溶解する方法である。
【0029】細胞層の圧着又は細胞層と基板との圧着は
どのような手段により行ってもよいが、本発明の細胞培
養担体のアルギン酸ゲルの側(アルギン酸ゲルが多孔質
膜上に形成されている場合には該多孔質膜の底面側)か
ら加重をかけることにより好ましい圧着状態を形成する
ことができる。加重により細胞が密閉されると細胞が窒
息する場合があることから、転着すべき基板又は重層化
される側の細胞層が形成された細胞培養基材が水透過性
のゲル若しくは多孔質膜又はこれらの組み合わせからな
ることが好ましい。また、ムラ無く細胞層を転着するに
は細胞面を充分に覆う状態で加重をかける必要がある
が、均一に接触することで酸素の拡散を妨害することと
なるため、不織布(ナイロン、ポリエステル、ステンレ
スなど)等を介して酸素の拡散を妨げないで加重するこ
とが好ましい。加重は、例えば0.1〜50g/cm2
程度であることが好ましく、0.50〜10g/cm2
度であることがさらに好ましい。加重をかけた細胞の培
養の時間は特に限定されず、充分な細胞の転着又は重層
化が達成できるように適宜選択可能であるが、一般的に
は4〜72時間、好ましくは6〜48時間程度である。
【0030】本発明の細胞培養担体を調製する際にカル
ボジイミド類を含んだ調製液を用いることにより細胞の
密着性を改善できる場合がある。カルボジイミド類およ
びN-ヒドロキシコハクイミドはいかなる層の調製液に添
加してもよいが、アルギン酸層調製液に添加するか、又
は予め多孔質膜に含浸させておくことのがよい。あるい
は、アルギン酸層塗布後に塩化カルシウムと共溶解した
液に浸漬することも好ましい。該カルボジイミド類は水
溶性のものが好ましく、例えば1-エチル-3-(3-ジメチル
アミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩などが挙げられ
る。該カルボジイミドの濃度は特に限定されず、細胞の
種類などに応じて適宜選択可能であるが、例えば0.1
〜200g/Lが好ましく、1〜100g/mlがより
好ましい。この際、N-ヒドロキシコハクイミドを触媒と
して使用してもよく、濃度としては該カルボジイミドに
対して1重量%以上50重量%以下が好ましい。
【0031】本発明の細胞培養担体はいかなる方法で滅
菌してもよいが、電子線、γ線、X線、紫外線などの放
射線による滅菌が好ましく用いられる。電子線、γ線、
紫外線がさらに好ましく用いられ、電子線滅菌が特に好
ましい。電子線滅菌の照射線量は特に限定されず、当業
者が適宜選択可能であるが、0.1〜65kGyが好ま
しく、1〜40kGyが特に好ましい。エギレンオキサ
イドガス滅菌などの化学滅菌、高圧蒸気ガス滅菌などの
高熱をかける滅菌は細胞接着性層やアルギン酸ゲル層を
分解するため好ましくない場合がある。滅菌法は上記の
手段を単独で採用してもよいが、複数を組み合わせて行
ってもよい。同一の滅菌を繰り返し行ってもよい。この
ように滅菌した細胞培養担体は無菌条件下であれば長期
間に渡って室温保管が可能である。また、本発明の細胞
培養担体は乾燥状態で提供されてもよい。
【0032】本発明により提供される重層化細胞層とし
て血管内皮細胞層や肝細胞層を用いることにより、例え
ば、肝臓の3次元組織構造物を構築できる。この3次元
組織構造物は、例えばインビトロにおける薬物の透過性
試験に用いることができるとともに、動物実験代替モデ
ルや移植用臓器へも応用できる。重層化した細胞層は、
細胞層を構成する細胞の種類に応じた培養条件で培養す
ることができる。培養の際には、例えば、D-MEM培地、M
EM培地、HamF12培地、HamF10培地等の培地を使用でき
る。
【0033】
【実施例】例1:細胞培養担体の作製 (1)ナイロンミクロフィルターの調製 6-ナイロン13.7gを66.3gの蟻酸に溶解し一晩放置し、水
20mlを添加しホモジナイザーで分散しナイロンドープを
得た。得られたナイロンドープを250ml/m2の厚さでステ
ンレス基板上に塗布し、塗布物を45重量%の蟻酸水溶液
に浸漬した。塗布物が充分白濁したのち、塗布物を流水
で洗浄しナイロンミクロフィルターを得た。ナイロンミ
クロフィルターは乾燥させず水中に保管した。
【0034】(2)アルギン酸カルシウム層の形成 ガラス基板付アルギン酸カルシウム単膜の作成 1重量%のアルギン酸ナトリウム(和光純薬製)、3.2重
量%の1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボ
ジイミド塩酸塩(WSC、ペプチド研究所製)および0.34
重量%のN-ヒドロキシコハクイミド(NHS、ペプチド研究
所製)、0.3重量%のリジン(和光純薬製)を含む水溶液
を670ml/m2の厚さでガラス基板上に塗布し、40℃で3時
間静置してゲル化させた。次いで、0.1Mの塩化カルシウ
ム水溶液に1時間浸漬したのち、流水で洗浄することで
ガラス基板付アルギン酸カルシウム単膜を得た。アルギ
ン酸ゲル層の乾膜の厚さは膜厚計で計測すると5μmであ
った。
【0035】ナイロンミクロフィルター/アルギン酸
カルシウム積層膜の調製 (1)で得たナイロンミクロフィルターを紙で水分を拭
い、0.1Mの塩化カルシウム水溶液に浸漬したのち、1重
量%のアルギン酸ナトリウム水溶液を100ml/m2の厚さで
塗布した。この塗布物を0.1Mの塩化カルシウムと10mg/l
のWSCを含む水溶液に浸漬したのち、流水で洗浄するこ
とでナイロンミクロフィルター/アルギン酸カルシウム
積層膜を得た。アルギン酸ゲル層乾膜の厚さは電子顕微
鏡断面像から計測すると0.75μmであった。
【0036】(3)コラーゲン層修飾 極薄層コラーゲン層修飾 (2)で得た乾燥させていないガラス基板付アルギン酸
カルシウム単膜、ナイロンミクロフィルター/アルギン
酸カルシウム積層膜それぞれをCellmatrix I-C(新田ゼ
ラチン製)の10倍希釈水溶液に浸漬したのち、流水洗
浄、乾燥することで極薄コラーゲン層修飾膜(Ia:ガ
ラス基板付、Ib:ミクロフィルター付)を得た。コラ
ーゲン層およびアルギン酸ゲル層の厚さの合計は電子顕
微鏡写真から0.8μmであり、アルギン酸ゲル層の厚さが
0.75μmとの差からコラーゲン層の厚さは0.05μmであっ
た(図2参照)。また、ナイロンミクロフィルター/ア
ルギン酸カルシウム積層膜を作成する際にアルギン酸ナ
トリウムを厚く塗りアルギン酸ゲル層の乾膜厚が20μm
となったものにIbと同様のコラーゲン層を付与したも
のをIVとした。
【0037】薄層コラーゲン層塗設 Cellmatrix I-P(新田ゼラチン製)10mlを氷水で冷却し
ながら蒸留水80mlおよび10×Dulbecco's Phosphate buf
fered Saline(pH7.1、GIBCO製)10mlを添加しゲル化
前液を得た。で得た極薄コラーゲン層修飾された膜に
ゲル化前液を100ml/m2塗布したのち、40℃にしてゲル化
させた。次いで、流水洗浄、乾燥することで薄層コラー
ゲン層塗設アルギン酸ゲル膜(IIa:ガラス基板付、II
b:ミクロフィルター付)を得た。電子顕微鏡像からの
測定によりコラーゲン層の総厚さは0.3μmであった。 (4)比較例 IIb調製時にコラーゲン層の乾膜厚が1μmとなるように
塗布したものを膜IIIとしたが、乾燥時に亀裂が入り細
胞培養担体として不適切であった。
【0038】例2:滅菌 実施例1のIb膜をUV滅菌1、2、3時間、電子線滅菌20、
40、60、80、100kGyの6種類の滅菌を施したところ、い
ずれも菌が確認されなかった。このとき、滅菌処理を施
していないサンプルからは5900個/m2の菌が確認され
た。但し、電子線滅菌60、80、100kGyのサンプルは変色
しており膜を構成するいずれかの層が変性した可能性が
ある。特に80、100kGyのサンプルの変色が激しかった。
【0039】例3:細胞培養担体を用いた細胞の培養 次のようにして細胞培養担体を用いた細胞の培養を行な
った。 (1)使用細胞 CHL(Chinese Hamster Lung Cell) (2)使用培地 Eagle最小培地、10%牛胎児血清 (3)細胞培養担体 実施例1で作製した細胞培養担体をポリスチレン製細胞
培養用シャーレの底面に両面テープで貼り付けたものお
よびポリスチレン製細胞培養用シャーレのみの比較例を
UV滅菌もしくは電子線滅菌を施したのち、培地を添加し
て5分浸漬後培地交換することを3回繰り返したのち一晩
放置し、培地を細胞培養担体中に浸潤させた。使用した
細胞培養担体と滅菌法の組み合わせを表1に示す。
【0040】(4)細胞の播種 予め培養しておいた細胞をトリプシン処理で回収し、細
胞濃度を50000cell/mlに調製した。セル及びシャーレ内
の培地を捨てた後、この細胞液を細胞数10000cell/cm2
となるようにシャーレ内に播種し培地を添加した。 (5)培養 CO2インキュベーターを用いて37℃で2日間培養した。 (6)結果 いずれのサンプルも細胞接着性、細胞培養担体の剥離、
毒性に問題はなかった。
【0041】例4:細胞層の剥離 例3で培養したサンプルを下記7種類の剥離液および非
剥離液に浸漬したのちピンセットで細胞層を引っ張るこ
とで細胞培養担体からの細胞層の剥離状況を確認した。
細胞層の剥離に必要な時間を測定した。次いで、剥離し
た細胞シートをポリスチレン製細胞培養用シャーレ上に
置き培地を添加したのち、CO2インキュベーターを用い
て37℃で1日間培養した。この細胞をトリパンブルーで
染色したのち、光学顕微鏡で観察した。結果を表1に示
す。本発明の領域で良好な剥離性を示した。
【0042】(1)剥離液 蒸留水 0.01MのEDTA水溶液 10×Dulbecco's Phosphate buffered Salineを蒸留水
で10倍希釈したもの Eagle最小培地のカルシウムイオン、マグネシウムイ
オンをカリウムに置換したもの Eagle最小培地にカルシウムイオン、マグネシウムイ
オンの総モル数に対して100モル%のEDTAを添加したもの (2)非剥離液 無水塩化カルシウム4.0g、塩化マグネシウム六水和物
4.0gを40mlの蒸留水に溶解したものをの液100mlに0.1
ml添加したもの Eagle最小培地
【0043】
【表1】
【0044】例5:細胞層の転写 実施例3で細胞培養担体Ib、IIb、IIIおよびIV上に培
養したサンプル(表1のサンプル2〜9と11〜13)を担体
ごと取り出し、ポリスチレン製細胞培養用シャーレに細
胞面が接するように置き、その上にナイロン不織布(3
M製スコッチブライト)、ステンレス板の順で載せた。
なお、ステンレス板の重さはナイロン不織布と合わせて
0.8g/cm2となるように調節した。ついで、実施例4の剥
離液またはに10分間浸漬したのち、液を培地に入れ
替えCO2インキュベーターを用いて37℃で1日間培養し
た。このように培養したものを剥離液に20分間浸漬した
のち、細胞培養担体をピンセットで引っ張り剥離した。
その後、液を培地に入れ替えCO2インキュベーターを用
いて37℃で1日間培養した。この細胞をトリパンブルー
で染色したのち、光学顕微鏡で観察した。結果を表2に
示す。本発明では良好な結果を得た。なお、ナイロン不
織布を用いずステンレス板のみで荷重したもの、剥離液
を、またはにしたものは転写操作中に細胞が死滅
した。また、剥離液およびについては転写できなか
った。
【0045】
【表2】
【0046】例6:細胞層の重層化 例1の細胞培養担体Ibに実施例2でUV滅菌を3時間施し
たもの、およびポリスチレン製細胞培養用シャーレに実
施例3と同様に以下の細胞培養した。 CHL(Chinese Hamster Lung Cell) BRL(Buffalo Rat Liver 3A, ATCC No. : CRL 1442) BAE(Bovine Aortic Endothelial Cell) このようにシャーレ上に培養した各3種の細胞上に、例
4の剥離液を用いて実施例5と同様に3種の細胞転写
を行い、合計9種類の重層化細胞を得た。この重層化細
胞を倍地中90時間培養したのち、トリパンブルーで染色
して光学顕微鏡で状況を確認したところ、いずれの重層
化細胞も良好に培養されていることがわかった。例とし
てCHL上にBAEを重層したものと、BAE上にBRLを重層化し
たものを図3に示す。
【0047】
【発明の効果】本発明により、細胞層の重層化などを容
易に行なうことができる細胞培養担体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 細胞培養担体を用いた細胞転写の手順を示し
た図である。
【図2】 細胞培養担体を用いた細胞培養物の断面電子
顕微鏡像を示す図である。
【図3】 本発明の細胞培養担体を用いて重層化した細
胞の光学顕微鏡写真を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B065 AA90X BC41 BC46 BC47 CA44 CA60

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸ゲル層と細胞接着性成分を含
    むゲル層とが重層化された細胞培養担体において、細胞
    接着性成分を含むゲル層の乾燥膜厚が0.3μm未満で
    あることを特徴とする細胞培養担体。
  2. 【請求項2】 該アルギン酸ゲル層の乾燥膜厚が0.1
    〜10μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記
    載の細胞培養担体。
  3. 【請求項3】 細胞接着性成分を含むゲル層が細胞接着
    性成分を含む溶液にアルギン酸ゲル層を浸漬することに
    より形成されたものである請求項1又は2に記載の細胞
    培養担体。
  4. 【請求項4】 多孔質膜と該多孔質膜上に形成されたア
    ルギン酸ゲル層とを含む請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載の細胞培養担体。
  5. 【請求項5】 該アルギン酸ゲルがアルギン酸カルシウ
    ムゲルである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
    細胞培養担体。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の細胞培養担体を用いて細胞を培養する工程を含む細胞
    培養方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法で得られた細胞培
    養物であって、細胞接着性成分を含むゲル層の表面に形
    成された細胞層を含む細胞培養物。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の細胞培養物のアルギン
    酸ゲル層を可溶化処理することにより得られた細胞培養
    物であって、細胞接着性成分を含むゲル層の上に形成さ
    れた細胞層を含む細胞培養物。
  9. 【請求項9】 該可溶化処理がリン酸を含む培地を用い
    て細胞培養物を培養することにより行われ、該培地が実
    質的に多価金属カチオンを含まないか、又は多価金属カ
    チオンの総和モル数に対して90モル%以上のキレート
    剤を含む培地である請求項8に記載の細胞培養物。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし9のいずれか1項に記
    載の細胞培養物の細胞層を基板表面に転着する方法であ
    って、該細胞層と該基板とを圧着させた状態で培養を行
    う工程を含む方法。
  11. 【請求項11】 請求項7ないし9のいずれか1項に記
    載の細胞培養物の細胞層を他の細胞層に重層する方法で
    あって、該細胞培養物の細胞層と他の細胞層とを圧着さ
    せた状態で培養を行う工程を含む方法。
  12. 【請求項12】 上記工程に続いてさらにアルギン酸ゲ
    ル層を可溶化処理する工程を含む請求項10又は11に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法により得られ
    た重層化された細胞培養物。
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