JP2003258352A - レンズキャップの製造方法 - Google Patents
レンズキャップの製造方法Info
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Abstract
して、光学的特性のすぐれた良好な品質のレンズキャッ
プを効率的に製造可能とする。 【解決手段】 キャップ本体に設けたレンズ装着孔にガ
ラスレンズを気密に溶着して形成するレンズキャップの
製造方法において、前記キャップ本体とガラス材とを治
具内に配置して、前記ガラス材を加熱して溶融すること
により所定の曲面形状にガラス材を成形するとともに、
前記レンズ装着孔に気密にガラス材を溶着してキャップ
本体にガラスレンズを設け、ガラス材の溶着用としてキ
ャップ本体の表面にあらかじめ設けられていた酸化被膜
を化学研磨により除去し、次に、キャップ本体にめっき
を施した後、非酸化性雰囲気中において、ガラスレンズ
の表面の傷、曇りを除去する加熱処理を施して製品とす
る。
Description
するレンズキャップの製造方法に関する。
載する光半導体装置には、図3に示すように、ステム1
0に光半導体素子12を搭載し、レンズキャップ20を
ステム10に封着して、光半導体素子12を封止した製
品がある。14は光半導体素子12を接合する放熱体、
16a、16bはアウターリード、18はアースリード
である。この光半導体装置に使用しているレンズキャッ
プ20は、キャップ本体22の頂部の中央にレンズ装着
孔24を設け、レンズ装着孔24にガラスレンズ26を
気密に溶着したものである。
26を溶着して形成するレンズキャップの従来の製造工
程を示す。S10は、キャップ本体22と球状に形成し
たガラス材とを組立治具に配置する工程である。図4
(a)にカーボン治具30に、球状に形成したガラス材3
2とキャップ本体22を配置した状態を示す。カーボン
治具30の底面にはガラス材32を溶融してガラスレン
ズ26の曲面形状に成形するための成形凹部30aが形
成されている。第1溶着(S11)は、カーボン治具3
0内でガラス材32を溶融し、キャップ本体22にガラ
スレンズ26を溶着する工程である。図4(b)が、ガラ
スレンズ26をキャップ本体22に溶着した状態を示
す。
ャップ本体22に溶着されたガラスレンズ26の曲面形
状を規定値に補正するための処理である。第1溶着およ
び第2溶着ともガラス材を溶融する温度まで加熱して行
われる。S12は第2溶着を行う前に、エアガンにより
ガラス表面を清浄にする工程である。次いで、化学研磨
処理(S14)により、キャップ本体22の表面に形成
されている酸化被膜を除去する。この酸化被膜はキャッ
プ本体22にガラスレンズ26を溶着するために設けら
れている。
14)を行った際にガラスレンズ26の表面が化学的に
荒らされることがあるため、加熱温度を第1溶着、第2
溶着時よりもやや低く設定してガラスレンズ26の表面
のみを溶融し、ガラスレンズ26の表面に生じている曇
りなどを除去するための処理である。第3溶着(S1
6)を行う前にもエアガンによってワークをエア吹き
(S15)する。S17は、最後にキャップ本体22の
表面にめっきを施す工程である。キャップ本体22に施
すめっきとしては、たとえば、無電解ニッケルめっき、
電解ニッケルめっき等が行われる。S18は製品をキャ
リアに収納する工程である。
のレンズキャップの製造方法においては、図2に示すよ
うに第1、第2、第3溶着を経てレンズキャップが製造
される。しかしながら、従来のレンズキャップの製造方
法においては、キャップ本体22に施すめっき(S1
7)を、ガラスレンズの表面の曇り等を除くための第3
溶着の後に行っているため、めっき処理の際に使用する
アルカリ系の薬品等によってガラスレンズ26の表面が
侵されて曇りが生じたり、バレルめっきによってめっき
することから、ワークが互いに擦れ合ってガラスレンズ
26の表面に傷が生じたりするという問題があった。
た後、製品検査を行って不良品を取り除いているが、近
年は、レンズキャップの光学的特性の評価基準が厳しく
なってきているため、ガラスレンズ26の表面に生じた
曇りや傷によって製品不良となりやすく、製品の歩留ま
りが非常に悪くなっている。そこで、本発明はこれらの
課題を解決すべくなされたものであり、その目的とする
ところは、ガラスレンズの表面に傷や曇り等がなく、光
学的特性にすぐれた品質のよいレンズキャップを歩留ま
りよく生産することができ、かつレンズキャップを効率
的に生産することができるレンズキャップの製造方法を
提供するにある。
成するため次の構成を備える。すなわち、キャップ本体
に設けたレンズ装着孔にガラスレンズを気密に溶着して
形成するレンズキャップの製造方法において、前記キャ
ップ本体とガラス材とを治具内に配置して、前記ガラス
材を加熱して溶融することにより所定の曲面形状にガラ
ス材を成形するとともに、前記レンズ装着孔に気密にガ
ラス材を溶着してキャップ本体にガラスレンズを設け、
ガラス材の溶着用としてキャップ本体の表面にあらかじ
め設けられていた酸化被膜を化学研磨により除去し、次
に、キャップ本体にめっきを施した後、非酸化性雰囲気
中において、ガラスレンズの表面の傷、曇りを除去する
加熱処理を施して製品とすることを特徴とする。また、
前記レンズ装着孔に気密にガラス材を溶着する際に、レ
ンズ装着孔にガラス材を溶着する第1溶着を行った後、
レンズ装着孔に溶着されたガラス材を所定の曲面形状に
修整する第2溶着を行うことを特徴とする。
について添付図面にしたがって詳細に説明する。図1は
本発明に係るレンズキャップの製造方法を示す工程図で
ある。以下、この製造工程にしたがってレンズキャップ
の製造方法について説明する。まず、S1はキャップ本
体とガラス材とを治具に配置する工程である。キャップ
本体とガラス材とを治具に配置する方法は、前述した図
4に示す方法と同様である。図4ではキャップ状に形成
したキャップ本体22を使用しているが、キャップ本体
22の形状、寸法、材質等はとくに限定されるものでは
ない。ガラス材32は図4(a)に示すように球状に形成
したものを使用している。
面にはあらかじめ酸化被膜が形成されている。酸化被膜
は、キャップ本体22を酸化雰囲気中で加熱することに
よって形成することができる。酸化被膜はキャップ本体
22の内面と外表面の全体に形成される。酸化被膜はキ
ャップ本体22に気密にガラス材32を溶着しやすくす
るために設けるものである。
を配置した後、第一溶着(S2)により、ガラス材32
が溶融する温度まで加熱し、キャップ本体22にガラス
材32を溶着する。図4に示すように、ガラス材32が
成形凹部30aの内面形状にならって所定の曲面形状に
成形される。実施形態の加熱温度は、ガラス材32が溶
融するように850℃に加熱した。第2溶着(S4)は
ガラスレンズ26を所定の曲面形状に補正する工程であ
る。本実施形態ではこの第2溶着においても、ガラス材
32が溶融する850℃に加熱した。
ガラスレンズ26を成形しているのは、ガラスレンズ2
6を所定形状に精度よく形成するためである。したがっ
て、第1溶着のみでガラスレンズ26が精度よく成形で
きれば、第1溶着のみでガラスレンズの成形を終了して
も良いし、第2溶着でも所定精度の成形ができない場合
には、さらに成形操作を行ってもよい。このように、ガ
ラスレンズ26を所定の曲面形状に形成する操作は2回
の処理操作に限定されるものではない。なお、第2溶着
(S4)を行う前にエアガンによってワークをエア吹き
し(S3)、ガラスレンズ26の表面を清浄にする。
体22の内面および外表面に形成されている酸化被膜を
除去する。ワークを化学研磨用の処理液に浸漬して酸化
被膜を除去する。化学研磨処理を行った後、本実施形態
では第3溶着処理を行う前に、キャップ本体にめっき
(S6)を施す。すでに、化学研磨を施して酸化被膜を
除去しているから、キャップ本体には問題なくめっきを
施すことができる。なお、キャップ本体に施すめっきに
は、無電解ニッケルめっき、電解ニッケルめっき等の適
宜めっきを選択することができる。キャップ本体にめっ
きを施す際は、従来と同様にバレルめっきによればよ
い。
は、キャップ本体にめっきを施した後に第3溶着を行っ
たのに対して、本実施形態のレンズキャップの製造方法
では、キャップ本体にめっきを施した後に、第3溶着
(S7)を行うことが特徴的である。第3溶着は、キャ
ップ本体に溶着されているガラスレンズの表面を溶融し
て、ガラスレンズの表面に生じている傷や曇りを除去す
るための加熱処理である。第3溶着を行う場合は、図4
(b)に示すように、キャップ本体22を下向きにして治
具内に配置し、ガラスレンズ26の表面を加熱する。本
実施形態では、第3溶着の加熱温度を750℃程度とし
た。このように、第3溶着処理ではワークがかなり高温
に加熱されるから、キャップ本体に設けためっきが劣化
したり、治具によってワークが汚れたりしないようにし
なければならない。
7)を行う際には、めっきが劣化しないよう、窒素ガス
雰囲気等の非酸化性雰囲気中でワークを加熱すること、
ワークを支持する治具として、金属系の材料によって形
成した汚れが付着しにくい治具を使用する。第3溶着処
理は従来の製造方法と同様に、ガラスレンズの表面を溶
融する処理であり、非酸化性雰囲気下で処理すること、
清浄な治具を使用するといった他は従来と同様な操作に
よって第3溶着処理を行うことができる。そして、めっ
き(S6)を行った後に、第3溶着処理する方法による
場合は、化学研磨およびめっき処理の際にガラスレンズ
26の表面が化学的に荒れてしまったり、曇ったり、ワ
ークが相互に擦れ合ってガラスレンズ26の表面に傷が
ついてしまったりした場合でも、ガラスレンズ26の表
面が溶融されることによって曇りや傷を修整することが
可能となる。
に第3溶着(S7)を行っているのは、化学研磨(S
5)やめっき(S6)によってガラスレンズ26が受け
る損傷を第3溶着処理によって取り除くことができ、ガ
ラスレンズ26の光学的特性を十分に確保することがで
きるからである。実際、上記のようにめっき(S6)を
施した後に第3溶着(S7)を行うことによって、化学
研磨やめっきによってガラスレンズに生じた損傷をほぼ
100%解消することができる。これにより、レンズキ
ャップの歩留まりを従来にくらべて大きく向上させるこ
とができる。
はガラスレンズ26の表面が化学的な処理によって損傷
を受けてしまうことから、前処理で使用する薬品などが
制約され、十分な前処理ができない場合があるが、本実
施形態のようにめっき後に第3溶着を行う方法によれ
ば、めっきの際の前処理を十分に行うことができ、キャ
ップ本体とめっき被膜との密着性を向上させることがで
きて、めっきの品質を向上させることが可能になる。め
っき被膜の品質を向上させることで、第3溶着の際にめ
っき被膜が劣化されにくくなるという利点もある。
磨(S5)とめっき(S6)という化学的な処理につい
ては、引き続いた工程として行えるから、従来にくらべ
て化学研磨とめっきを効率的に行うことができる。ま
た、第3溶着の処理が最終工程となるから、第3溶着の
際にワークを支持していた治具から、そのまま収納用の
キャリアへ製品を移載することが可能となり、製品の収
納操作も容易になる。このように、本実施形態のレンズ
キャップの製造方法によれば、レンズキャップを製造す
る全体の工程が効率化され、生産効率を向上させること
が可能となる。
によれば、上述したように、めっき工程の後にガラスレ
ンズの表面の傷や曇りを除去する加熱処理を行うことに
よって、ガラスレンズの表面に生じる傷や曇りを解消し
て、光学的特性のすぐれた良好な品質のレンズキャップ
を製造することができる。また、生産工程を効率化する
ことができレンズキャップの生産性を向上させることが
できる等の著効を奏する。
説明図である。
である。
示す説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 キャップ本体に設けたレンズ装着孔にガ
ラスレンズを気密に溶着して形成するレンズキャップの
製造方法において、 前記キャップ本体とガラス材とを治具内に配置して、前
記ガラス材を加熱して溶融することにより所定の曲面形
状にガラス材を成形するとともに、前記レンズ装着孔に
気密にガラス材を溶着してキャップ本体にガラスレンズ
を設け、 ガラス材の溶着用としてキャップ本体の表面にあらかじ
め設けられていた酸化被膜を化学研磨により除去し、 次に、キャップ本体にめっきを施した後、 非酸化性雰囲気中において、ガラスレンズの表面の傷、
曇りを除去する加熱処理を施して製品とすることを特徴
とするレンズキャップの製造方法。 - 【請求項2】 レンズ装着孔に気密にガラス材を溶着す
る際に、レンズ装着孔にガラス材を溶着する第1溶着を
行った後、 レンズ装着孔に溶着されたガラス材を所定の曲面形状に
修整する第2溶着を行うことを特徴とする請求項1記載
のレンズキャップの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2002054480A JP3999533B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | レンズキャップの製造方法 |
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- 2002-02-28 JP JP2002054480A patent/JP3999533B2/ja not_active Expired - Fee Related
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