JP2003258227A - 放射線検出装置及びその製造方法 - Google Patents

放射線検出装置及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003258227A
JP2003258227A JP2002051482A JP2002051482A JP2003258227A JP 2003258227 A JP2003258227 A JP 2003258227A JP 2002051482 A JP2002051482 A JP 2002051482A JP 2002051482 A JP2002051482 A JP 2002051482A JP 2003258227 A JP2003258227 A JP 2003258227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
layer
switch tft
film
photoelectric conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002051482A
Other languages
English (en)
Inventor
Chiori Mochizuki
千織 望月
Masakazu Morishita
正和 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002051482A priority Critical patent/JP2003258227A/ja
Publication of JP2003258227A publication Critical patent/JP2003258227A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号成分及びノイズ成分を夫々に影響を与え
ることなく、単独で向上でき、感度の向上が可能な放射
線検出装置を実現する。 【解決手段】 ノイズ成分においては、信号線とスイッ
チTFT駆動配線との配線交差部を第1の絶縁層14、
半導体層15、第2の絶縁層16の積層構造とすること
により、配線交差部で形成される寄生容量を低減し、信
号線ノイズ、ICノイズを低減する。また、信号成分に
おいてはn+膜の機能であるホールブロッキング機能と
電極機能を、夫々、n+膜と透明導電膜に機能分離する
ことにより、n+膜を薄膜化し、光入射効率を向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線、γ線等の放
射線を用いた放射線検出装置及びその製造方法、特に、
医療画像診断装置、非破壊検査装置、放射線を用いた分
析装置等に好適な放射線検出装置及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、医療画像診断で用いられる撮影方
法は、静止画像を得る一般撮影と動画像を得る透視撮影
に大きく分類される。夫々の撮影方法は、必要に応じて
撮影装置を含めて選択されている。このうち、一般撮
影、即ち、静止画を得る方法は、蛍光板とフィルムを組
み合わせたスクリーンフィルム系(以下、S/Fと略記)
を用い、フィルムを露光、現像した後、定着する方法、
或いは放射線画像を輝尽性蛍光体に潜像として記録した
後、輝尽性蛍光体にレーザ光を走査し、出力された光出
力情報をセンサで読み取る(コンピューティッドラジオ
グラフィ、以下、CRと略記)方法が一般的である。
【0003】しかしながら、これらの両方法は、放射線
画像を得るためのワークフローが煩雑であると言った欠
点があり、且つ、デジタル化は間接的には可能である
が、即時性に欠け、他の医療画像診断で用いられるC
T、MIR等のデジタル化された環境を考慮すると、整
合性のある十分な状況とは言い難い。
【0004】また、透視撮影、即ち、動画像は、電子管
を用いたイメージインテンシファイア(以下、I.Iと
略記)が主に使用されているが、電子管を用いるため装
置が大規模となるばかりか、未だ、視野領域、即ち、検
出面積が小さい。しかし、医療画像診断分野においては
大面積化が切望されているため、それに使用するには検
出面積を大きくする必要がある。更に、装置構成上の問
題から、得られた動画像はクロストークが多く、鮮明な
画像を得るための改善が期待されている。
【0005】一方、液晶TFT技術の進歩、情報インフ
ラの整備が充実した現在では、非単結晶シリコン、例え
ば、非晶質シリコン(以下、a−Siと略記)を用いた
光電変換素子とスイッチTFTにより構成されたセンサ
アレーと、放射線を可視光等に変換する蛍光体とを組み
合わせたフラットパネル検出器(以下、FPDと略記)
が提案され、大面積で、且つ、真のデジタル化の可能性
が出てきている。
【0006】このFPDは、放射線画像を瞬時に読み取
り、瞬時にディスプレイ上に表示できるものであり、し
かも、画像はデジタル情報として直接取り出すことが可
能であるため、データの保管、或いは、加工、転送等取
り扱いが便利であるといった特徴がある。また、感度等
の諸特性は撮影条件に依存するが、従来のS/F系撮影
法、CR撮影法に比較して、同等又はそれ以上である事
が確認されている。
【0007】図17は従来のFPDの模式的等価回路図
を示す。図中、101は光電変換素子部、102は転送
用TFT部、103は転送用TFT駆動配線、104は
信号線、105はバイアス配線、106は信号処理回
路、107はTFT駆動回路、108はA/D変換部で
ある。
【0008】X線等の放射線は紙面上部より入射し、不
図示の蛍光体により可視光に変換される。変換光は、光
電変換素子部101により電荷に変換され、光電変換素
子部101内に蓄積される。その後、TFT駆動回路1
07の駆動により転送用TFT駆動配線103を通して
転送用TFT部102を動作させる。これにより、この
蓄積電荷は信号線104に転送され、信号処理回路10
6で処理され、更に、A/D変換部108でA/D変換さ
れ出力される。
【0009】基本的には、上述の様な素子構成が一般的
であり、特に、光電変換素子としてはPIN型フォトダ
イオード(以下、PIN型PDと略記)、やMIS型フ
ォトダイオード(以下、MIS型PDと略記)等様々な
素子が用いられている。このMIS型PDは、本願発明
者等が特許第3066944号、USP6075256
等で提案しているものである。
【0010】図18は光電変換素子をMIS型PDとし
た場合の1画素の模式的平面図を示す。図中201はM
IS型PD部の下電極、202はスイッチTFT駆動配
線、203はスイッチTFTゲート電極、204はコン
タクトホール、205はセンサバイアス配線、206は
信号線、207はスイッチTFTのソース・ドレイン電
極(以下、SD電極と略記)である。
【0011】また、図19は図18の1画素内の各素子
を模式的に配列した場合の模式的断面図を示す。301
はガラス基板、302はスイッチTFT駆動配線、30
3はMIS型PD下電極、304はスイッチTFTゲー
ト電極、305はゲート絶縁膜、306は真性a−Si
膜、307はホールブロッキング層、308はバイアス
配線、309は転送TFT SD電極、310は信号
線、320は保護膜、321は有機樹脂層、322は蛍
光体層である。
【0012】なお、図19におけるMIS型PD下電極
303、スイッチTFT駆動配線302、スイッチTF
Tゲート電極304、バイアス配線308、スイッチT
FTSD電極309、信号線310は、図18における
MIS型PD下電極201、スイッチTFT駆動配線2
02、スイッチTFTゲート電極203、バイアス配線
205、スイッチTFT SD電極207、信号線20
6にそれぞれ対応する。
【0013】次に、従来のMIS型PDを用いたFPD
の製造方法を図18、図19及び図20(a)〜図20
(e)を用いて説明する。なお、図20では図18と同
一部分は同一符号を付している。従来のFPDの製造は
以下の工程で行う。
【0014】(1)まず、図20(a)に示すようにガ
ラス基板301上に第1の金属層によりスイッチTFT
駆動配線202、MIS型PD下電極201、スイッチ
TFTゲート電極203を形成する。即ち、ガラス基板
上に第1の金属層を形成した後、第1の金属層をエッチ
ングすることにより、これらの配線202や電極20
1、203を形成する。
【0015】(2)次に、ゲート絶縁膜305、真性a
−Si膜306、ホールブロッキング層307を順次積
層する(図19参照)。
【0016】(3)図20(b)に示すようにMIS型
PD下電極201とスイッチTFTSD電極207とを
接合するためのコンタクトホール204を形成する。
【0017】(4)図20(c)に示すように第2の金
属層を積層し、1回目のレジストワークによりバイアス
配線205を形成する。この時、後述するスイッチTF
TSD電極207及び信号線206を形成する領域を2
10で示すように島状に残す。
【0018】(5)図20(d)に示すように2回目の
レジストワークによりスイッチTFT SD電極20
7、信号線206を形成し、引き続いてn+半導体層(ホ
ールブロッキング層)を除去する。即ち、スイッチTF
TのSD電極間のギャップ部を形成し、同時にMIS型
PD部のn+半導体層を211で示すように電極として残
す。
【0019】(6)図20(e)に示すように素子間分
離を行う。
【0020】(7)次に、保護膜320を積層し、配線
引き出し部等、必要な領域を除去する。その後、蛍光体
層322を有機樹脂321等で張り合わせる。
【0021】上述の様に製造されるFPDは、図18及
び図19からも明らかな様にMIS型PDとスイッチT
FTは層構成が同一であるため、製造方法が簡便で、高
歩留り、低価格を実現できる利点がある。しかも、感度
等の諸特性も十分満足できるものと評価されており、現
在、一般撮影に用いられる装置としては、従来のS/F
法及びCR法に代わって、上述のFPDが採用されるに
至っている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なFPDにおいては、大面積で、且つ、完全デジタル化
が実現可能で、漸く、一般撮影に主に使用され始めてい
る状況であるが、感度といった点では、更なる向上が期
待されている。また、透視撮影を可能とするためには、
より一層の感度向上が必須と考えられている。
【0023】図21はMIS型PDを用いたFPDの1
ビットの等価回路を示す。図中、C1はMIS型PDの
合成容量、C2は信号線に形成される寄生容量、Vsは
センサバイアス電位、Vrはセンサリセット電位、SW1
はMIS型PDのVs/Vr切り替えスイッチ、SW2は転
送TFTのON/OFF切り替えスイッチ、SW3は信号線リセッ
トスイッチ、Voutは出力電圧である。
【0024】MIS型PDには、バイアス電位として半
導体層が空乏化する様にスイッチSW1によりセンサバ
イアス電位Vsが与えられる。この状態で、蛍光体からの
変換光が半導体層に入射すると、ホールブロッキング層
で阻止されていた正電荷がa-Si層内に蓄積され、電
位差Vtが発生する。その後、スイッチSW2よりスイ
ッチTFTのON電圧が印加され、電圧Voutとして
出力される。出力Voutは不図示の読出し回路(図1
7の信号処理回路106)により読み出され、その後ス
イッチSW3により信号線がリセットされる。
【0025】上述の駆動方法に従ってスイッチTFTを
図17に示すライン毎に順次ONすることにより、1フ
レームの全読出しを完了する。その後、スイッチSW1
よりMIS型PDにリセット電位Vrを与え、リセット
を行う。また、再度、同様にバイアス電位Vsを与え、
画像読み取りの蓄積動作を行う。このようにして放射線
を用いての画像が得られる。
【0026】MIS型PDの出力Voutの飽和値は、
概ね電位Vtに比例する。電位Vtはバイアス電圧差V
s−Vrと内部GainGの積により決まる。内部Ga
inGは、Cins/(Cins+Csemi)で求められ
る。出力電圧Voutは、概ね電位Vtに対しC1/C2容
量比で出力される。また、MIS型PDの感度は、光入射状
態での上述の飽和出力電圧、即ち、信号成分と、暗状態
での出力電圧、即ち、ノイズ成分の比で概ね表される。
【0027】信号成分は、一般的には、(1)PD開口
率、(2)PD光入射効率、言い換えれば、真性a−S
i膜内に入射する光量、更に、(3)内部Gainに依
存する。一方、ノイズ成分は以下に示す様々なノイズが
確認されている。 (1)ショットノイズ センサ開口率の平方根
に比例するショットノイズ (2)KTCノイズ C1容量の平方根に比
例するKTCノイズ (3)信号配線ノイズ 配線抵抗の平方根、及びC
2容量に比例する配線ノイズ (4)ICノイズ C2容量に比例する
ICノイズ (5)ゲート配線ノイズ 配線抵抗の平方根に比例
する配線ノイズ 通常、感度向上を達成するためには、当然のことなが
ら、信号成分を増大させるか、或いは、ノイズ成分を減
少させるか、或いは、それらを同時に達成する必要があ
る。しかし、信号成分とノイズ成分は相互に関係してお
り、前者を改善した結果、後者に影響を及ぼし、結局、
感度改善には至らない場合が多い。
【0028】例えば、信号成分を改善するために、上述
の(1)PD開口率を向上させる場合、配線幅、或い
は、配線間のスペースをシュリンクして、実現すること
が考えられるが、逆に、微細化に伴い、配線抵抗、或い
は、信号線の寄生容量が増大し、ノイズ成分が増大する
結果となる。即ち、信号成分は改善されるが、ノイズ成
分は増加することになり、感度低下を引き起こす場合が
ある。更に、微細化により配線ルールが厳しくなるた
め、歩留り低下等の生産性を低下させることになる。
【0029】また、上述の(2)光入射効率において
も、同様に光電変換層であるa−Si膜に接合されてい
るオーミックコンタクト層は、キャリアブロッキング層
としての機能と上部電極としての機能が必要なため、光
吸収を無視できない500Å程度以上の膜厚が必要であ
る。その結果、n+膜での光吸収が感度低下を引き起こ
す。当然、n+膜の薄膜化を実施した場合、逆に、n+
の抵抗が大きくなり、PD上部電極として機能しない結
果となる。
【0030】更に、上述の(3)内部Gainを向上さ
せる場合、a−Si膜も厚膜化、或いは、ゲートSiN
膜の薄膜化を実施する必要がある。しかし、a−Si膜
の厚膜化は、一方でスイッチTFTの転送能力の低下を
引き起こし、その結果、TFTサイズの増大、開口率の
低下となる。また、その応力、異物発生等、生産上の問
題においても限度がある。また、SiN膜の薄膜化は配
線交差部等での絶縁耐圧を考慮すると同様に限度があ
り、仮に、薄膜化を達成できたとしても、寄生容量C2
の増大によりノイズ成分が増加し、目立った感度向上は
達成できない。
【0031】一方、ノイズ低減に着目して、ゲート配線
抵抗を低減する場合、ゲート配線の厚膜化、或いは、幅
広化が必要であるが、前者は配線交差部での絶縁耐圧の
低下を引き起こし、後者は開口率の低下を引き起こす事
になる。また、信号線の配線抵抗を低減する場合、信号
線の厚膜化、或いは、幅広化が必要であるが、前者は応
力の増大により生産設備上限度があるばかりか、加工上
の問題から厚膜化には限度がある。また、後者は上述と
同様に開口率の低下を引き起こす。
【0032】以上の説明から明らかなように、現行の構
成では、設計において感度を最適化することは可能であ
るが、感度の向上には限界があった。そのため、より一
層感度を向上するためには、根本的な構成、或いは製造
プロセスの改良が必要であった。
【0033】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たもので、その目的は、信号成分、ノイズ成分をそれぞ
れに影響を与えることなく改善でき、より感度を向上す
ることが可能な放射線検出装置及びその製造方法を提供
することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、放射線信号を可視光に変換する蛍光体と、
前記可視光を電気信号に変換する光電変換素子と、前記
光電変換素子の信号を読み出すスイッチTFTとを有す
る放射線検出装置において、前記光電変換素子及びスイ
ッチTFTは、夫々同一部材の電極層、第1の絶縁層、
半導体層、オーミックコンタクト層で構成され、且つ、
前記光電変換素子のバイアス配線と前記スイッチTFT
の駆動配線の配線交差部、或いは、前記スイッチTFT
の駆動配線と信号線の配線交差部は、少なくとも、前記
第1の絶縁層、半導体層、第2の絶縁層を介して構成さ
れていることを特徴とする。
【0035】また、本発明は、放射線信号を可視光に変
換する蛍光体と、前記可視光を電気信号に変換する光電
変換素子と、前記光電変換素子の信号を読み出すスイッ
チTFTとを有する放射線検出装置の製造方法におい
て、(1)絶縁基板上に第1の金属層により前記光電変
換素子の下電極、前記スイッチTFTのゲート電極、前
記スイッチTFTのゲート駆動配線を形成する工程と、
(2)第1の絶縁層、半導体層、第2の絶縁層を順次積
層する工程と、(3)前記光電変換素子及び前記スイッ
チTFTのソース・ドレイン部の第2の絶縁層を除去す
る工程と、(4)n+型半導体層を積層する工程と、
(5)第2の金属層により前記光電変換素子のバイアス
配線及び前記スイッチTFTのソース・ドレイン電極及
び信号線を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0036】本発明においては、ノイズ成分において信
号線とスイッチTFT駆動配線との配線交差部を第1の
絶縁層、半導体層、第2の絶縁層の積層構造とすること
により、配線交差部で形成される寄生容量C2を低減
し、信号線ノイズ、ICノイズを低減するものである。
更に、信号成分においては、n+膜の機能であるホール
ブロッキング機能と電極機能を、夫々、n+膜と透明導
電膜機能分離することにより、n+膜を薄膜化し、光入
射効率を向上させるものである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0038】(第1の実施形態)図1は本発明によるM
IS型PDを用いた放射線検出装置の第1の実施形態を
示す模式的平面図である。なお、図1では1画素の構成
を示す。また、ここでは、放射線としてX線を用いてい
るが、α線、γ線等を用いてもよい。これは、以下の実
施形態でも同様である。図1において、1はMIS型P
D部、2はスイッチTFT部、3はスイッチTFT駆動
配線、4は信号線、5はバイアス配線である。
【0039】ここで、図1では1画素の構成を示してい
るが、実際には、図17に示すように図1の画素が2次
元に複数配列され、且つ、図17と同様にTFT駆動配
線103、信号線104、バイアス配線105、信号処
理回路106、TFT駆動回路107、A/D変換部1
08、後述する放射線を可視光に変換する蛍光体等を用
いて放射線検出装置が構成される。これは、以下の実施
形態でも同様である。なお、図1の画素における1ビッ
トの等価回路は図21と同様であり、これは以下の実施
形態でも同様である。
【0040】X線は上述の蛍光体(図示せず)により可
視光に変換され、MIS型PD部1に入射する。入射光
はMIS型PD部1で光電変換され、PD部1内に蓄積
される。その後、スイッチTFT駆動配線3からON電圧
が印加され、スイッチTFT部2をON状態とすること
により信号線4を介して出力電圧が読み出される。その
後、バイアス配線5からリセット電圧がMIS型PD部
1に印加され、PD部1に蓄積された電荷をリセットす
る。
【0041】図2は図1のA−A線における模式的断面
図、図3は図1のB−B線における模式的断面を示す。
図中10はガラス基板(絶縁基板)、11はMIS型P
D部1の下電極、12はスイッチTFTのゲート電極、
13はスイッチTFT駆動配線、14は第1の絶縁膜、
15は半導体層、16は第2の絶縁膜、17はオーミッ
クコンタクト層、18はコンタクトホール、19はバイ
アス配線、20は信号線、21はスイッチTFT SD
(ソース・ドレイン)電極、30は保護層、31は有機
樹脂層、32は蛍光体層である。なお、図2、図3にお
けるスイッチTFT駆動配線13、バイアス配線19、
信号線20は、図1におけるスイッチTFTの駆動配線
3、バイアス配線5、信号線4にそれぞれ対応する。
【0042】ここで、図1、図2、図3から明らかなよ
うにスイッチTFT駆動配線13とバイアス配線19と
の交差部、及びスイッチTFT駆動配線13と信号線2
0との交差部は、第1の絶縁膜14、半導体層15、第
2の絶縁膜16を介して構成されている。この結果、信
号線の寄生容量を低減することができる。本願発明者の
実験によれば、信号線の寄生容量であるC2容量を15
〜20%程度低減できることを確認した。また、寄生容
量を低減できるので、ICノイズ、信号線ノイズを単独
で改善することができる。更に、ゲート線の寄生容量に
起因すると考えられているクロストークも同様に低減す
ることが可能である。
【0043】更に、後述する製造方法より確認できる様
にTFTのチャネル部が、真空を破らず形成できるた
め、従来例で説明した様なオーミックコンタクト層をエ
ッチングしてTFTのチャネル部を形成するスイッチT
FTに比較して、TFT特性、即ち、閾値電圧、ON抵
抗、OFF抵抗の均一性を向上できる。本願発明者の実
験によれば、例えば、閾値電圧のバラツキが±1.5V
以上であったものが、±1.0V程度に改善できること
を確認した。その結果、スイッチTFTのON電圧、O
FF電圧のマージンを低減でき、低消費電力化が可能と
なる。
【0044】次に、本実施形態の製造方法を図2、図3
及び図4(a)〜図4(f)を参照して説明する。な
お、図4は1画素の構成を示す。また、図4の符号は図
2、図3の符号に対応している。本実施形態では、以下
の工程で製造を行う。
【0045】(1)まず、ガラス基板10上に第1の金
属層として、Al−Nd薄膜2500Å、Mo薄膜30
0Åの積層膜をスパッター装置により成膜する。
【0046】(2)図4(a)に示すようにウエットエ
ッチングを用いたフォトリソグラフィー法により第1の
金属層のエッチングを行い、スイッチTFT駆動配線1
3、スイッチTFTゲート電極12、及びMIS型PD
の下電極11をパターン形成する。
【0047】(3)次に、第1の絶縁膜14としてSi
N層、半導体層15としてa−Si膜、第2の絶縁膜1
6としてSiN膜をプラズマCVD装置を用いて、夫々
2500Å、5000Å、2000Å成膜する(図2、
図3参照)。
【0048】(4)図4(b)に示すようにRIE或い
はCDEを用いたフォトリソグラフィー法により、スイ
ッチTFTチャネル部41、及びスイッチTFT駆動配
線13とバイアス配線19の交差部42、及びMIS型
PD下電極11とバイアス配線19の交差部43、及び
信号線部44、及び信号線20とスイッチTFT駆動配
線13の交差部45以外の第2の絶縁膜16を除去す
る。この時、コンタクトホール18の第2の絶縁膜も除
去される。
【0049】(5)次いで、オーミックコンタクト層1
7として、n+層をプラズマCVD装置を用いて、10
00Å成膜する。
【0050】(6)図4(c)に示すようにRIE或い
はCDEを用いたフォトリソグラフィー法により、コン
タクトホール18を形成する。この時、コンタクトホー
ル18は良好なテーパー形状を実現するため、(4)の
工程で第2の絶縁膜16を除去し、第1の絶縁膜14、
a−Si層15、n+層をエッチングする構成としてい
る。
【0051】(7)次に、第2の金属層として、Mo薄
膜500Å、Al薄膜1μm、Mo薄膜300Åをスパ
ッター装置により成膜する。
【0052】(8)図4(d)に示すようにウエットエ
ッチングを用いたフォトリソグラフィー法によりバイア
ス配線19をパターン形成する。この時、レジストパタ
ーンは、同時にスイッチTFT SD電極21及び信号
線20を形成する領域を、夫々のパターンを包括する島
状領域46として残す。
【0053】(9)次いで、図4(e)に示すように再
度ウエットエッチングを用いたフォトリソグラフィー法
によりスイッチTFT SD電極21、信号線20をパ
ターン形成する。引き続いて、同一レジストパターンで
RIEを用いてn+膜を除去する。この時、レジストパ
ターンは、同時にMIS型PDの上電極となる領域及び
バイアス線19を包括する領域を島状領域47として残
す。なお、(8)の工程と(9)の工程を入れ替えるこ
とは原理的に可能である。
【0054】(10)図4(f)に示すようにRIE或
いはCDEを用いたフォトリソグラフィー法により、第
1の絶縁膜14、a−Si膜15を除去し、素子間分離
を行う。この時、第1の絶縁膜14は必ずしも除去する
必要はなく、a−Si膜15のみを除去するだけでも十
分である。
【0055】また、この素子間分離に関して、第1の絶
縁膜14、a−Si膜15を一括して除去する様にMI
S型PD部1の上部電極となるn+膜パターンを素子間
分離領域内に配置しているが、第1の絶縁膜14、a−
Si膜15、n+膜17を一括して除去する様にするこ
とも、上述の(9)の工程において島状領域47を素子
間分離領域外に配置することで可能である。図5はこの
場合の図1のC部の模式的断面図を示す。
【0056】(11)保護層30として、SiN膜25
00ÅをプラズマCVD装置により成膜する。
【0057】(12)RIE或いはCDEを用いたフォ
トリソグラフィー法により、配線引き出し部等を露出さ
せる。
【0058】(13)最後に、蛍光体層32を有機樹脂
31等で張り合わせる。以上の工程により本実施形態の
放射線検出装置が完成する。
【0059】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の
実施形態の製造方法を簡略化した形態である。具体的に
は、第1の実施形態における(6)の工程と(10)の
工程を同時に行うことにより製造工程を簡略化するもの
である。なお、放射線検出装置としての構成は第1の実
施形態と同様である。以下、本実施形態の製造方法につ
いて説明する。
【0060】まず、(1)の工程から(5)の工程は第
1の実施形態と同様である。その後、(6)の工程とし
て、RIE或いはCDEを用いたフォトリソグラフィー
法により、コンタクトホール18、及び素子間分離を同
時に行う。図6はこの素子間分離後の模式的平面図を示
す。図6では1画素分を示す。その後、第1の実施形態
における(7)の工程から(9)の工程、及び(11)
の工程から(13)の工程を行い、本実施形態の放射線
検出装置が完成する。
【0061】なお、上述の一括処理工程は、第2の金属
層の加工時に第1の金属層がダメージを受けない様に材
料、或いは加工方法を選択する必要がある。これは、例
えば、単純に第1の金属層をCr、第2の金属層をAl
とする様にエッチング時の選択比が取れる異種金属で構
成すれば、原理的に可能である。しかし、第1の金属層
のCrの抵抗が大きいため、実際的には、第1の金属層
をAl−Nd/Mo、第2の金属層をCr/Al/Mo
とし、第2の金属層のAl/Mo膜をエッチングした
後、同一レジストパターンでCrエッチングを行うとい
った2段エッチングにより、第1の金属層であるAl−
Nd/Mo膜との選択性を確保でき、また、配線材料の
選択性も広がり、低抵抗化を阻害することなく実現でき
る。
【0062】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態について説明する。第3の実施形態では、高歩
留まりを実現するための製造方法について説明する。放
射線検出装置の構成としては第1の実施形態と同様であ
る。具体的には、第1の実施形態の(8)の工程のバイ
アス配線19の形成と、(9)の工程のスイッチTFT
SD電極21の形成、信号線20の形成とを一度に行
い、その後、スイッチTFTのチャネル部のn+膜を除
去する製造方法である。図7(a)は配線形成時の模式
的平面図、図7(b)はn+膜除去時の模式的平面図を
示す。なお、図7では1画素の構成を示す。
【0063】本実施形態では、第2の金属層を一度で加
工する事から、配線形成時の歩留りを更に向上すること
が可能である。
【0064】(第4の実施形態)次に、本発明の第4の
実施形態について説明する。第4の実施形態は、更に、
感度を向上することが可能な放射線検出装置の形態であ
る。図8は本実施形態の模式的平面図である。本実施形
態では、詳しく後述するように第1〜第3の実施形態に
対しオーミックコンタクト層上に透明導電膜を形成して
いる点が異なっている。その他の構成は第1〜第3の実
施形態と同様である。図8では1画素分の構成を示す。
図中1はMIS型PD部、2はスイッチTFT部、3は
スイッチTFTの駆動配線、4は信号線、5はバイアス
配線である。
【0065】図9は図8のA−A線における模式的断面
図、図10は図8のB−B線における模式的断面図を示
す。図中、10はガラス基板、11はMIS型PDの下
電極、12はスイッチTFTゲート電極、13はスイッ
チTFT駆動配線、14は第1の絶縁膜、15は半導体
層、16は第2の絶縁膜、17はオーミックコンタクト
層、18はコンタクトホール、19はバイアス配線、2
0は信号線、21はスイッチTFT SD電極、22は
透明導電膜、30は保護層、31は有機樹脂層、32は
蛍光体層である。
【0066】本実施形態では、図9、図10に示すよう
に透明導電膜22をオーミックコンタクト層17上に形
成している。これは、後述するようにn+膜を薄膜化す
るために形成されている。なお、図9、図10における
スイッチTFT駆動配線13、バイアス配線19、信号
線20は、図8におけるスイッチTFTの駆動配線3、
バイアス配線5、信号線4にそれぞれ対応する。
【0067】図9及び図10から明らかなようにスイッ
チTFT駆動配線13とバイアス配線19との交差部、
及びスイッチTFT駆動配線13と信号線20との交差
部は、第1の絶縁膜14、半導体層15、第2の絶縁膜
16を介して構成されている。この結果、信号線の寄生
容量であるC2容量の15〜20%程度低減が可能とな
り、ICノイズ、信号線ノイズを単独で低減できる。
【0068】更に、後述する製造方法からも明かな様に
スイッチTFTのチャネル部が、真空を破らず形成でき
るため、従来のエッチングにより形成されるスイッチT
FTに比較して、TFT特性、即ち、閾値電圧、ON、
0FF抵抗の均一性を向上できる。例えば、閾値電圧の
バラツキが±1.5V以上であったものが、±1.0V
程度に改善でき、その結果、ON/OFF電圧のマージ
ンを低減でき、低消費電力化が可能となる。
【0069】また、本実施形態では、透明導電膜22を
形成することによってオーミックコンタクト層の機能で
あるホールブロッキング機能と電極機能を、夫々、n+
膜と透明導電膜22に機能分離させているので、n+
を薄膜化することが可能となり、オーミックコンタクト
層での光吸収を低減でき、10%以上の信号成分の向
上、即ち、感度向上を達成できる。
【0070】次に、本実施形態の放射線検出装置の製造
方法を図9、図10、及び図11(a)〜図11
(c)、図12(a)〜図12(d)を参照して説明す
る。本実施形態では放射線検出装置の製造を以下の工程
で行う。なお、図11(a)〜図11(c)、図12
(a)〜図12(d)では1画素の模式的平面図を示
す。
【0071】(1)まず、ガラス基板(絶縁基板)10
上に第1の金属層として、Al−Nd薄膜2500Å、
Mo薄膜300Åの積層膜をスパッター装置により成膜
する。
【0072】(2)ウエットエッチングを用いたフォト
リソグラフィー法により第1の金属層のエッチングを行
い、スイッチTFT駆動用配線13、スイッチTFTゲ
ート電極12、及びMIS型PDの下電極11をパター
ン形成する。図11(a)はこの場合の模式的平面図を
示す。
【0073】(3)第1の絶縁膜14としてSiN層、
半導体層15としてa−Si膜、第2の絶縁膜16とし
てSiN層をプラズマCVD装置により夫々2500
Å、5000Å、2000Å成膜する。
【0074】(4)RIE或いはCDEを用いたフォト
リソグラフィー法によりスイッチTFTチャネル部4
1、及びスイッチTFT駆動配線13とバイアス配線1
9の交差部42、及びMIS型PDの下電極11とバイ
アス配線19の交差部43、及び信号線部44、及び信
号線20とスイッチTFT駆動配線13の交差部45以
外の第2の絶縁膜16を除去する。図11(b)はこの
場合の模式的平面図を示す。
【0075】(5)オーミックコンタクト層として、n
+層をプラズマCVD装置により300Å成膜する。
【0076】(6)RIE或いはCDEを用いたフォト
リソグラフィー法によりコンタクトホール18を形成す
る。図11(c)はこの場合の模式的平面図を示す。こ
の時、コンタクトホール18は、良好なテーパー形状を
実現するため、(4)の工程で第2の絶縁膜を除去し、
第1の絶縁膜、a−Si層、n+層をエッチングする構
成としている。
【0077】(7)第2の金属層として、Mo薄膜50
0Å、Al薄膜1μm、Mo薄膜300Åをスパッター
装置により成膜する。
【0078】(8)ウエットエッチングを用いたフォト
リソグラフィー法により、バイアス配線19をパターン
形成する。図12(a)はこの場合の模式的平面図を示
す。この時、レジストパターンは、同時にスイッチTF
TのSD電極、及び信号線を形成する領域は、夫々のパ
ターンを包括する島状領域46として残す。
【0079】(9)MIS型PDの上部電極として、I
TO薄膜400Åをスパッター装置により成膜する。
【0080】(10)ウエットエッチングを用いたフォ
トリソグラフィー法によりMIS型PDの透明導電膜
(上部電極)22を形成する。図12(b)はこの場合
の模式的平面図を示す。
【0081】(11)再度、ウエットエッチングを用い
たフォトリソグラフィー法によりスイッチTFTのSD
電極21、信号線20をパターン形成する。引き続い
て、同一レジストパターンでRIEを用いてn+膜を除
去する。図12(c)はこの場合の模式的平面図を示
す。この時、レジストパターンは、同時にMIS型PD
の上電極となる領域、及びバイアス線を包括する島状領
域47を残す。
【0082】(12)RIE或いはCDEを用いたフォ
トリソグラフィー法により第1の絶縁膜、a−Si膜を
除去し、素子間分離を行う。図12(d)はこの場合の
模式的平面図を示す。この時、第1の絶縁膜は必ずしも
除去する必要はなく、a−Si膜のみを除去するだけで
も十分である。また、この素子間分離に関して、第1の
絶縁膜、a−Si膜を一括して除去する様にMIS型P
D部の上部電極となるn+膜パターンを素子間分離領域
内に配置しているが、第1の絶縁膜、a−Si膜、n+
膜を一括して除去する様にすることも、上述の(11)
の工程において島状領域47を素子間分離領域外に配置
することで可能である。
【0083】(13)保護層30として、SiN膜25
00ÅをプラズマCVD装置により成膜する。
【0084】(14)RIE或いはCDEを用いたフォ
トリソグラフィー法により配線引き出し部等を露出させ
る。
【0085】(15)蛍光体層32を接着剤(有機樹脂
層31)等で張り合わせる。以上により放射線検出装置
が完成する。
【0086】なお、本実施形態の製造方法は、以下のよ
うな様々な変形が可能である。例えば、(8)の工程に
引き続いて、(11)の工程、(9)の工程、(10)
の工程の順に入れ替えることが原理的に可能である。ま
た、この際、上述の順序において、(8)の工程と、
(11)の工程を入れ替えることも可能である。
【0087】更に、(6)の工程に引き続いて(9)の
工程、(10)の工程、(7)の工程、(8)の工程、
(11)の工程の順に入れ替えることができ、この時、
同様に(8)の工程と(11)の工程を入れ替えること
が可能である。また、(5)の工程に引き続いて、
(9)の工程、(10)の工程、更に(6)の工程、
(7)の工程、(8)の工程、(11)の工程の順に入
れ替えることができ、この時、同様に(8)の工程と
(11)の工程を入れ替えることが可能である。
【0088】また、(7)の工程に引き続いて、(8)
の工程のバイアス配線の形成と、(11)の工程のスイ
ッチTFTのSD電極の形成、信号線の形成を一度に行
い、その後、スイッチTFTのチャネル部のn+膜を除
去し、その後、(9)の工程と(10)の工程を流動す
る事によっても同様に製造可能である。なお、この場
合、(9)の工程、(10)の工程は、(7)の工程の
前に処理する事も可能である。
【0089】上述の様に本実施形態では、製造装置及び
製造プロセスの個性を考慮して、工程入れ替え等の変更
が可能である。
【0090】(第5の実施形態)次に、本発明の第5の
実施形態について説明する。本実施形態では、更に、感
度向上を実現するMIS型PDを用いた放射線検出装置
について説明する。本実施形態では、MIS型PDの上
部透明電極がバイアス配線の機能を有する構造としてい
る。図13は本実施形態の模式的平面図を示す。図13
は1画素の構成を示す。図中1はMIS型PD部、2は
スイッチTFT部、3はスイッチTFTの駆動配線、4
は信号線、5はバイアス配線である。
【0091】図14は図13のA−A線における模式的
断面図、図15は図13のB−B線における模式的断面
図を示す。図中、10はガラス基板、11はMIS型P
Dの下電極、12はスイッチTFTゲート電極、13は
スイッチTFT駆動配線、14は第1の絶縁膜、15は
半導体層、16は第2の絶縁膜、17はオーミックコン
タクト層、18はコンタクトホール、19はバイアス配
線、20は信号線、21はスイッチTFT SD電極、
22はMIS型PDの上部透明電極(透明導電膜)、3
0は保護層、31は有機樹脂層、32は蛍光体層であ
る。なお、図14、図15におけるスイッチTFT駆動
配線13、バイアス配線19、信号線20は、図13に
おけるスイッチTFTの駆動配線3、バイアス配線5、
信号線4にそれぞれ対応する。
【0092】本実施形態では、MIS型PD1の上部透
明電極22をバイアス配線の一部として機能させ、MI
S型PD1内において透明電極22とバイアス配線19
を接続する構造である。即ち、透明電極22を各PD間
を接続するための配線とすることにより、MIS型PD
1内に配されていたバイアス配線による開口率低下を防
止でき、一層、感度向上を実現できる構造である。
【0093】また、図15に示すようなバイアス配線1
9がMIS型PD1の下電極11内に入るような構造か
ら、図16に示す様に透明電極22とバイアス配線19
がMIS型PD1の下電極11の外側で接合する構造と
することで、更に、開口率を改善することが可能であ
る。
【0094】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、信
号線とスイッチTFT駆動配線との配線交差部を第1の
絶縁層、半導体層、第2の絶縁層の積層構造とすること
により、配線交差部で形成される寄生容量を低減でき、
信号線ノイズ、ICノイズを低減することができる。更
に、n+膜の機能であるホールブロッキング機能と電極
機能を、夫々、n+膜と透明導電膜に機能分離すること
により、n+膜を薄膜化でき、光入射効率を向上するこ
とができる。即ち、信号成分及びノイズ成分を夫々に影
響を与えることなく、単独で向上することができ、感度
の向上を実現することができる。
【0095】また、MIS型PDとスイッチTFTを第
1の絶縁層、半導体層、第2の絶縁層の積層構造から、
簡便に製造可能であり、特に、スイッチTFTはチャネ
ル部を安定に製造できるため、低価格、高歩留まり、更
には、低消費電力化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す模式的平面図で
ある。
【図2】図1のA−A線における模式的断面図である。
【図3】図1のB−B線における模式的断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の製造方法を説明する
ための図である。
【図5】図1のC部における模式的断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態の製造方法を説明するた
めの図である。
【図7】本発明の第3の実施形態の製造方法を説明する
ための図である。
【図8】本発明の第4の実施形態を示す模式的平面図で
ある。
【図9】図8のA−A線における模式的断面図である。
【図10】図8のB−B線における模式的断面図であ
る。
【図11】本発明の第4の実施形態の製造方法を説明す
るための図である。
【図12】本発明の第4の実施形態の製造方法を説明す
るための図である。
【図13】本発明の第5の実施形態を示す模式的断面図
である。
【図14】図13のA−A線における模式的断面図であ
る。
【図15】図13のB−B線における模式的断面図であ
る。
【図16】第5の実施形態を更に改良した実施形態を示
す断面図である。
【図17】従来例のFPDを示す等価回路図である。
【図18】従来のMIS型PDを用いた場合の1画素の
模式的平面図である。
【図19】図18の模式的断面図である。
【図20】従来のFPDの製造方法を説明するための図
である。
【図21】従来のMIS型PDを用いた場合の1ビット
の等価回路図である。
【符号の説明】
1 MIS型PD部 2 スイッチTFT部 3 スイッチTFTの駆動配線 4 信号線 5 バイアス配線 10 ガラス基板 11 MIS型PDの下電極 12 スイッチTFTゲート電極 13 スイッチTFT駆動配線 14 第1の絶縁膜 15 半導体層 16 第2の絶縁膜 17 オーミックコンタクト層 18 コンタクトホール 19 バイアス配線 20 信号線 21 スイッチTFT SD電極 22 透明導電膜(上部透明電極) 30 保護層 31 有機樹脂層 32 蛍光体層 41 スイッチTFTチャネル部 42 ゲート駆動配線とバイアス配線の交差部 43 MIS型PDの下電極とバイアス配線の交差部 44 信号線部 45 信号線とゲート駆動配線の交差部 46 スイッチTFT SD電極と信号線の領域 47 バイアス線とMIS型PDの上電極部の領域 101 光電変換素子部 102 スイッチTFT部 103 スイッチTFTの駆動配線 104 信号線 105 バイアス配線 106 信号処理回路 107 TFT駆動回路 108 A/D変換部 C1 MIS型PDの合成容量 C2 信号線に形成される寄生容量 Vs センサバイアス電位 Vr センサリセット電位 SW1 MIS型PDのVs/Vr切り替えスイッチ SW2 転送TFTのON/OFF切り替えスイッチ SW3 信号線リセットスイッチ Vout 出力電圧 Vt 電位差
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/321 H01L 31/10 A Fターム(参考) 2G088 EE01 EE29 FF02 FF04 GG19 GG20 JJ05 JJ09 JJ32 JJ33 JJ37 LL11 LL12 LL15 4M118 AB01 BA05 CA02 FB03 FB09 FB13 FB16 FB19 5C024 AX12 CX41 CY47 GX03 5F049 MA01 MB05 NA01 NA04 NB05 PA14 QA02 RA04 RA08 SE04 SS01 SZ20 UA01 UA07 UA14 UA20 WA07 5F088 AA01 AB05 BA01 BA03 BB03 BB07 CA01 CB14 EA04 EA08 EA14 EA16 FA04 GA02 HA15 HA20 KA03 KA08 KA10 LA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線信号を可視光に変換する蛍光体
    と、前記可視光を電気信号に変換する光電変換素子と、
    前記光電変換素子の信号を読み出すスイッチTFTとを
    有する放射線検出装置において、前記光電変換素子及び
    スイッチTFTは、夫々同一部材の電極層、第1の絶縁
    層、半導体層、オーミックコンタクト層で構成され、且
    つ、前記光電変換素子のバイアス配線と前記スイッチT
    FTの駆動配線の配線交差部、或いは、前記スイッチT
    FTの駆動配線と信号線の配線交差部は、少なくとも、
    前記第1の絶縁層、半導体層、第2の絶縁層を介して構
    成されていることを特徴とする放射線検出装置。
  2. 【請求項2】 前記光電変換素子のオーミックコンタク
    ト層上に透明電極層が形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の放射線検出装置。
  3. 【請求項3】 前記光電変換素子のオーミックコンタク
    ト層と前記透明電極の積層構成の一部において、バイア
    ス配線が配置されていることを特徴とする請求項2に記
    載の放射線検出装置。
  4. 【請求項4】 放射線信号を可視光に変換する蛍光体
    と、前記可視光を電気信号に変換する光電変換素子と、
    前記光電変換素子の信号を読み出すスイッチTFTとを
    有する放射線検出装置の製造方法において、 (1)絶縁基板上に第1の金属層により前記光電変換素
    子の下電極、前記スイッチTFTのゲート電極、前記ス
    イッチTFTのゲート駆動配線を形成する工程と、 (2)第1の絶縁層、半導体層、第2の絶縁層を順次積
    層する工程と、 (3)前記光電変換素子及び前記スイッチTFTのソー
    ス・ドレイン部の第2の絶縁層を除去する工程と、 (4)n+型半導体層を積層する工程と、 (5)第2の金属層により前記光電変換素子のバイアス
    配線及び前記スイッチTFTのソース・ドレイン電極及
    び信号線を形成する工程と、を含むことを特徴とする放
    射線検出装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記(5)の工程において、前記光電変
    換素子部に透明電極を形成することを特徴とする請求項
    4に記載の放射線検出装置の製造方法。
JP2002051482A 2002-02-27 2002-02-27 放射線検出装置及びその製造方法 Pending JP2003258227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002051482A JP2003258227A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 放射線検出装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002051482A JP2003258227A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 放射線検出装置及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003258227A true JP2003258227A (ja) 2003-09-12

Family

ID=28663442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002051482A Pending JP2003258227A (ja) 2002-02-27 2002-02-27 放射線検出装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003258227A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7547890B2 (en) 2003-10-02 2009-06-16 Canon Kabushiki Kaisha Image pick-up apparatus and manufacturing method thereof, radiation image pick-up apparatus, and radiation image pick-up system
JP2010245078A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Epson Imaging Devices Corp 光電変換装置、エックス線撮像装置
JP2014112720A (ja) * 2009-11-06 2014-06-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
US9362321B2 (en) 2007-06-04 2016-06-07 Sony Corporation Solid-state imaging device and manufacturing method thereof

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7547890B2 (en) 2003-10-02 2009-06-16 Canon Kabushiki Kaisha Image pick-up apparatus and manufacturing method thereof, radiation image pick-up apparatus, and radiation image pick-up system
US9362321B2 (en) 2007-06-04 2016-06-07 Sony Corporation Solid-state imaging device and manufacturing method thereof
US9620552B2 (en) 2007-06-04 2017-04-11 Sony Semiconductor Solutions Corporation Solid-state imaging device and manufacturing method thereof
US10115761B2 (en) 2007-06-04 2018-10-30 Sony Semiconductor Solutions Corporation Solid-state imaging device and manufacturing method thereof
JP2010245078A (ja) * 2009-04-01 2010-10-28 Epson Imaging Devices Corp 光電変換装置、エックス線撮像装置
JP2014112720A (ja) * 2009-11-06 2014-06-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
US9117713B2 (en) 2009-11-06 2015-08-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device comprising a gate of an amplifier transistor under an insulating layer and a transfer transistor channel over the insulating layer the amplifier transistor and transfer transistor overlapping
US9905596B2 (en) 2009-11-06 2018-02-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device comprising a channel region of a transistor with a crystalline oxide semiconductor and a specific off-state current for the transistor
JP6993535B1 (ja) 2009-11-06 2022-02-03 株式会社半導体エネルギー研究所 イメージセンサ
JP2022032053A (ja) * 2009-11-06 2022-02-24 株式会社半導体エネルギー研究所 イメージセンサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20080128630A1 (en) Radiation detecting apparatus, manufacturing method therefor, and radiation image pickup system
US7030385B2 (en) Radiation detecting apparatus and method of driving the same
EP1420453B1 (en) Image pickup apparatus, radiation image pickup apparatus and radiation image pickup system
US7723136B2 (en) Imaging apparatus, radiation imaging apparatus, and manufacturing methods therefor
EP1246250B1 (en) Photodetecting device, radiation detecting device, and radiation imaging system
US20130048861A1 (en) Radiation detector, radiation detector fabrication method, and radiographic image capture device
JP2008004920A (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
JP2009252835A (ja) 電磁波検出素子
US7282719B2 (en) Image pickup apparatus and radiation image pickup apparatus
JP4067055B2 (ja) 撮像装置及びその製造方法、放射線撮像装置、放射線撮像システム
JP2014236162A (ja) 検出装置、その製造方法及び放射線検出システム
US20130048862A1 (en) Radiation detector, radiation detector fabrication method, and radiographic image capture device
JP2003258226A (ja) 放射線検出装置及びその製造方法
JP4500488B2 (ja) 放射線検出装置及びその駆動方法、光電変換装置
KR20180060769A (ko) 광차단층을 구비한 디지털 엑스레이 검출장치 및 그 제조방법
JP4054612B2 (ja) 放射線撮像装置
JP2004015000A (ja) 放射線検出装置及び放射線撮像システム
JP2003258227A (ja) 放射線検出装置及びその製造方法
JP4018461B2 (ja) 放射線検出装置及びその製造方法並びに放射線撮像システム
KR20190037629A (ko) 광 검출 장치 및 그의 제조 방법
JP2004165561A (ja) 光電変換装置
JP2007165737A (ja) 固体撮像装置
JP2003309256A (ja) 放射線検出装置及びその製造方法
JP2003333427A (ja) 放射線検出装置及びその駆動方法
JP2003347534A (ja) 放射線検出装置及びその製造方法