JP2003257790A - キャパシタ用セパレーター - Google Patents

キャパシタ用セパレーター

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JP2003257790A
JP2003257790A JP2002061832A JP2002061832A JP2003257790A JP 2003257790 A JP2003257790 A JP 2003257790A JP 2002061832 A JP2002061832 A JP 2002061832A JP 2002061832 A JP2002061832 A JP 2002061832A JP 2003257790 A JP2003257790 A JP 2003257790A
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fiber
separator
capacitor
fibrillated
fibers
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Takahiro Tsukuda
貴裕 佃
Kazuchiyo Takaoka
和千代 高岡
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐熱性、電解液保持性、内部短絡防止性、巻回
性に優れ、キャパシタの内部抵抗を低減するキャパシタ
用セパレーターを提供する。 【解決手段】ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾ
ールのフィブリル化繊維を含有することを特徴とするキ
ャパシタ用セパレーター。キャパシタ用セパレーター
が、フィブリル化されていない繊度0.5dtex以下
の有機繊維およびフィブリル化されていない繊度3.3
dtex以下の熱融着性繊維を含有し、該熱融着性繊維
が熱融着してなることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、電解液保
持性、内部短絡防止性、巻回性に優れ、内部抵抗を低減
するキャパシタ用セパレーターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、キャパシタは、内部抵抗が低く、
高容量のものが求められている。キャパシタの内部抵抗
を低くするには、電極や集電体などの改良も必要である
が、キャパシタ用セパレーターに負うところも大きいた
め、内部抵抗を低減するキャパシタ用セパレーターが要
望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発
明の目的は、耐熱性、電解液保持性、内部短絡防止性、
巻回性に優れ、キャパシタの内部抵抗を低減するキャパ
シタ用セパレーターを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意検討した結果、特殊な繊維を用い
ることにより優れたキャパシタ用セパレーターを作製で
きることを見出し、本発明に至ったものである。
【0005】すなわち、本発明は、ポリ−p−フェニレ
ンベンゾビスオキサゾールのフィブリル化繊維を含有す
ることを特徴とするキャパシタ用セパレーターである。
【0006】本発明のキャパシタ用セパレーターは、フ
ィブリル化されていない繊度0.5dtex以下の有機
繊維およびフィブリル化されていない3.3dtex以
下の熱融着性繊維を含有し、該熱融着性繊維が熱融着し
てなることが好ましい。
【0007】本発明においては、熱融着性繊維が、融点
200℃以上の成分を芯部に、融点200℃未満の成分
を鞘部に配してなる芯鞘複合繊維であることが好まし
い。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のキャパシタ用セパ
レーターについて詳細に説明する。
【0009】本発明におけるキャパシタとは、対向する
2つの電極間に誘電体または電気二重層を挟んだ形で構
成されてなる蓄電機能を有するものである。前者はアル
ミ電解コンデンサやタンタル電解コンデンサなどが挙げ
ら、後者は電気二重層キャパシタが挙げられる。キャパ
シタの電極としては、一対の分極性電極、片方が分極性
電極でもう片方が非分極性電極の組み合わせの何れでも
良い。キャパシタに用いられる電解液は水溶液系、有機
溶媒からなる有機電解液の何れでも良い。
【0010】本発明におけるフィブリル化繊維とは、主
に繊維軸と平行な方向に非常に細かく分割された部分を
有する繊維状で、少なくとも一部が繊維径1μm以下に
なっている繊維を指す。本発明におけるフィブリル化繊
維は、長さと巾のアスペクト比が20:1〜10000
0:1の範囲に分布し、カナダ標準形濾水度が0ml〜
500mlの範囲にある。重量平均繊維長2mm以下の
ものが好ましい。
【0011】ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾ
ールのフィブリル化繊維は、例えば高圧ホモジナイザー
を用いることによって製造される。ここで、高圧ホモジ
ナイザーとは、対象物に少なくとも10kg/cm2
上、好ましくは200〜1000kg/cm2、さらに
好ましくは400〜1000kg/cm2の圧力を加え
てオリフィスを通過させ、急速に減圧、減速させること
により生じる剪断力をもって対象物をフィブリル化する
ことができる装置である。有機繊維の場合は、この剪断
力によって、主として繊維軸と平行な方向に引き裂き、
ほぐすような力として与えられ、次第にフィブリル化す
る。具体的には、有機繊維やペレットを長さ5mm以
下、好ましくは3mm以下に切断したもの、あるいは予
めパルプ状にしたものを原料とし、これを水に分散させ
て懸濁液とする。懸濁液の濃度は質量百分率で最大25
%、好ましくは1〜10%であり、さらに好ましくは、
1〜2%である。この懸濁液を高圧ホモジナイザーに導
入し、少なくとも10kg/cm2、好ましくは200
〜1000kg/cm2、さらに好ましくは400〜1
000kg/cm2の圧力を加え、この操作を数回〜数
十回繰り返し高圧ホモジナイザーに通過させる。場合に
よって、界面活性剤など薬品を添加して処理しても良
い。
【0012】本発明のフィブリル化繊維は、高圧ホモジ
ナイザーとそれ以外の装置、例えば、パルプを製造する
ときに用いられるリファイナーやビーター、ミル、摩砕
装置などを組み合わせて製造されたものでも良い。例え
ば、リファイナーを用いて前処理してパルプ化した後、
高圧ホモジナイザーで処理すると、繊維長分布と繊維径
分布が相対的に狭く、繊維が細く均一になりやすいため
好ましい。
【0013】本発明におけるリファイナーとは、一般に
パルプを製造するために用いられるリファイナーを指
し、シングルディスクリファイナー、ダブルディスクリ
ファイナーの何れを用いても良い。有機繊維またはペレ
ットを水に分散させて懸濁液とし、処理回数、クリアラ
ンス、濃度などを変えて、数回〜数十回繰り返し処理し
て、必要とする比表面積と平均繊維長を得る。場合によ
って、界面活性剤や増粘剤などの薬品を添加して処理し
ても良い。
【0014】ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾ
ールは紡糸時に、繊維軸方向に高度に配向するため、こ
れらの装置を用いて処理することによって非常に細かい
フィブリル化繊維が得られる。
【0015】本発明におけるキャパシタ用セパレーター
は、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾールのフ
ィブリル化繊維を5%以上、80%以下含有することが
好ましく、10%以上、60%以下含有することがより
好ましい。含有量が5%未満の場合は、キャパシタ用セ
パレーターの厚みが100μm以下、特に60μm以下
というように薄くなる程、キャパシタ用セパレーターの
電解液保持性や内部短絡防止性が不十分になりやすい。
該繊維の含有量が80%より多くなると、該繊維に自己
接着力がないため、キャパシタ用セパレーターの引張強
度、引裂強度、突刺強度などの機械的強度が不十分にな
りやすい。
【0016】本発明のキャパシタ用セパレーターは、ポ
リ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール繊維以外に
も、天然セルロース繊維、溶剤紡糸セルロース繊維、ア
クリル、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテル
ケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PE
S)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、フッ素樹
脂、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合体などの樹脂からなる単繊維や複合繊維、これ
らをフィブリル化したものやバクテリアセルロースを適
量含有しても良い。各種の分割型複合繊維を分割させた
ものを含有しても良い。
【0017】これらの中でも繊維間結合を強め、キャパ
シタ用セパレーターの引張強度や突刺強度を強める効果
があるフィブリル化セルロース繊維やバクテリアセルロ
ースが好ましい。
【0018】本発明におけるフィブリル化セルロース繊
維は、リンターをはじめとする各種パルプ、リント、溶
剤紡糸セルロースなどを原料とし、少なくとも高圧ホモ
ジナイザーを用いて主に繊維軸と平行な方向に分割、微
細化されて製造されたものである。高圧ホモジナイザー
だけでフィブリル化されたものでも良いが、高圧ホモジ
ナイザーとその他の装置、例えばリファイナー、ビータ
ー、ミル、摩砕装置などを組み合わせて処理し、フィブ
リル化されたものでも良い。
【0019】本発明におけるバクテリアセルロースと
は、微生物が産生するバクテリアセルロースのことを指
す。このバクテリアセルロースは、セルロースおよびセ
ルロースを主鎖とするヘテロ多糖を含むものおよびβ−
1、3 β−1、2等のグルカンを含むものである。ヘ
テロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分はマンノー
ス、フラクトース、ガラクトース、キシロース、アラビ
ノース、ラムノース、グルクロン酸等の六炭等、五炭等
および有機酸等である。これらの多糖は単一物質で構成
される場合もあるが、2種以上の多糖が水素結合などで
結合して構成されている場合もあり、何れも利用でき
る。
【0020】本発明のキャパシタ用セパレーターは、フ
ィブリル化されていない繊度0.5dtex以下の有機
繊維を3%以上含有することが好ましい。ここで、フィ
ブリル化されていない繊度0.5dtex以下の有機繊
維とは、いわゆるチョプドファイバーを指し、明確な繊
度と繊維長を持つ。有機繊維は素材、繊度ともに1種類
に限らず、2種類以上でも良い。
【0021】本発明におけるフィブリル化されていない
有機繊維としては、アクリル、ポリオレフィン、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、
全芳香族ポリアミド、半芳香族ポリアミド、全芳香族ポ
リエステル、半芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエス
テルアミド、半芳香族ポリエステルアミド、全芳香族ポ
リエーテル、半芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリカー
ボネート、半芳香族ポリカーボネート、全芳香族ポリア
ゾメジン、半芳香族ポリアゾメジン、ポリ−p−フェニ
レンベンゾビスチアゾール(PBZT)、ポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン
(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、フ
ッ素樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体などの樹脂からなる単繊維や複合繊維
が挙げられる。また、これらの中から2種類以上を組み
合わせてなる分割型複合繊維を分割させたものであって
も良い。半芳香族とは、主鎖の一部に例えば、脂肪鎖な
どを有するものを指す。
【0022】本発明における繊度0.5dtex以下の
有機繊維としては、繊維径を細く加工しやすく、耐熱性
に優れるポリエステルやアクリルからなる繊維が好まし
い。
【0023】本発明におけるフィブリル化されていない
繊度0.5dtex以下の有機繊維は、フィブリル化繊
維を捕捉する働きをなし、キャパシタ用セパレーターの
地合を均一にする効果があるため、できるだけ多く含有
することが好ましく、少なくとも3%以上含有すること
が好ましい。このとき有機繊維の繊度を0.5dtex
以下で2種類以上にすると、キャパシタ用セパレーター
の地合がより均一になるため好ましい。
【0024】本発明における繊度3.3dtex以下の
熱融着性繊維は、キャパシタ用セパレーターの機械的強
度にとって重要である。熱融着性繊維を含有しない場合
には、機械的強度が弱くなりやすく巻回性に支障を来す
ことがあるが、熱融着性繊維を含有し、該繊維が熱融着
してなる場合には、キャパシタの組立に支障を来さな
い。本発明に用いられる熱融着性繊維としては、単繊
維、サイドバイサイド型、芯鞘型、並列多層型、海島
型、多重芯型、放射型、中空放射型、モザイク型、星雲
型、多芯型、多芯海島型などが挙げられるが、セパレー
ターの均一性を損なわず繊維間の接着力が強くなりやす
いものとして芯鞘型や多芯海島型が好ましい。本発明の
キャパシタ用セパレーター中の熱融着性繊維の含有量と
しては3%以上が好ましく、ピンホールができない程度
にできるだけ多い方が好ましい。
【0025】本発明におけるフィブリル化されていない
有機繊維の長さとしては、特に限定されるものではない
が、キャパシタ用セパレーターの地合が均一になりやす
いことから、1〜30mmが好ましく、1〜10mmが
より好ましい。繊維長が1mmより短いと、フィブリル
化繊維の捕捉能が低下し、30mmより長くなると繊維
同士がよれてキャパシタ用セパレーターの厚みむらが生
じやすい。
【0026】本発明のキャパシタ用セパレーターは、有
機繊維以外に無機繊維や無機ウィスカを適量含有しても
良い。無機繊維としては、ガラス繊維、マイクロガラス
繊維、ロックウール、アルミナ繊維、アルミナ・シリカ
繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維などが挙げられ
る。
【0027】本発明のキャパシタ用セパレーターは、1
50℃〜250℃、より好ましくは180℃〜250℃
で熱処理されてなることが好ましい。予め、高温で熱処
理することによってキャパシタ用セパレーターを構成す
る有機繊維の一部が軟化、溶融して自他繊維と融着する
ため、セパレーターの耐熱寸法安定性が向上する。その
ため、セパレーターを電極と一緒に高温乾燥処理して
も、セパレーターが熱収縮しにくく、電極同士が接触す
る事故を防止することができる。熱処理することによっ
て、セパレーターの引張強度や突刺強度が向上するた
め、電極と一緒に巻回する際にセパレーターの破断や貫
通事故が生じにくくなり、キャパシタの生産効率と歩留
りが向上する。熱処理温度は、高温乾燥処理の温度以上
にすることが好ましい。
【0028】活性炭や活性炭素繊維を電極活物質として
用いるキャパシタの場合、セパレーター内に不純物があ
ると、活性炭や活性炭素繊維が不純物を吸着してしま
い、その結果、活性炭や活性炭素繊維の細孔が潰れた
り、比表面積が減少し、キャパシタの容量が理論値より
も大幅に低下する場合がある。湿式不織布には、湿式抄
紙時に用いられる界面活性剤や消泡剤などの添加薬品が
微量ではあるが付着していることが多く、湿式不織布を
キャパシタ用セパレーターとして用いる場合、これらの
付着物が活性炭や活性炭素繊維に吸着して容量が低下す
る場合がある。湿式不織布を150℃〜250℃で熱処
理することによって、これらの付着物が揮発して除去さ
れる効果もある。150℃より低い温度では、これら付
着物が揮発しにくい。
【0029】熱処理方法としては、150℃〜250
℃、より好ましくは180℃〜250℃に加熱したロー
ルにキャパシタ用セパレーターの少なくとも片面、好ま
しくは両面を接触させて連続処理する方法が挙げられ
る。キャパシタ用セパレーターを熱ロールに接触させる
時間が長い程、熱処理効果が大きいため、少なくとも片
面で5秒以上接触させて両面を処理し、連続処理するこ
とが好ましい。ロールとしては、金属ロール、樹脂ロー
ルなどを用いることができる。このとき赤外線ヒーター
を併用しても良い。
【0030】本発明のキャパシタ用セパレーターは、カ
レンダー処理されてなることが好ましい。カレンダー処
理は、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、熱カレ
ンダー、ソフトカレンダー、熱ソフトカレンダーなどの
カレンダーを用いて行われるが、厚みが潰れすぎて電解
液保持性を損なわないようにするため、加熱しないでカ
レンダー処理を行うことがより好ましい。カレンダー処
理することによってキャパシタ用セパレーターの表面平
滑性が向上するため電極との密着性が良くなり、電極と
の巻回時に電極とキャパシタ用セパレーター間にずれや
空隙が生じにくくなるため、巻回性が向上する。また、
セパレーターの表面平滑性が高く、電極との密着性が良
いことは、キャパシタ内で、局所的に電極とセパレータ
ー間に大きな空隙が生じて系内の抵抗が不均一になるこ
とが少なく、キャパシタの容量や寿命が向上するだけで
なく、キャパシタ個体間のばらつきが小さくなる効果が
ある。
【0031】本発明におけるキャパシタ用セパレーター
は、1層でも良いし、多層で形成されたものでも良い。
具体的には、長網抄紙機、短網抄紙機、円網抄紙機、傾
斜型抄紙機、これらの中から同種あるいは異種の抄紙機
を2つ以上組み合わせたコンビネーションマシンなどを
用いて湿式抄紙し、1層あるいは多層に抄き合わせて製
造される。多層の場合には、相対的に層毎に粗密の差を
持たせても良い。本発明においては、抄紙機の抄紙ワイ
ヤーには80メッシュ以上の目の細かいワイヤーを用い
る。湿式抄紙の際に用いる水はイオン交換水または蒸留
水が好ましく、分散助剤やその他添加薬品、剥離剤など
は、非イオン性のものが好ましいが、キャパシタの特性
に影響を及ぼさない程度であれば、イオン性のものを適
量用いても良い。
【0032】本発明におけるキャパシタ用セパレーター
の坪量は、特に制限はないが、5〜50g/m2が好ま
しく、8〜30g/m2がさらに好ましく用いられる。
【0033】本発明におけるキャパシタ用セパレーター
の厚みは、特に制限はないが、キャパシタが小型化でき
ること、収容できる電極面積を大きくでき容量を稼げる
点から薄い方が好ましい。具体的にはキャパシタ組立時
に破断しない程度の強度を持ち、ピンホールが無く、高
い均一性を備える厚みとして10〜300μmが好まし
く用いられ、20〜100μm、さらには20〜60μ
mがより好ましく用いられる。10μm未満では、キャ
パシタの製造時の短絡不良率が増加するため好ましくな
い。一方、300μmより厚くなると、キャパシタに収
納できる電極面積が減少するためキャパシタの容量が低
いものになる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
【0035】実施例1 ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾールのフィブ
リル化繊維10%、繊度0.1dtex、繊維長3mm
のポリエステル繊維50%、繊度0.5dtex、繊維
長3mmのポリエステル繊維10%、芯部に融点255
℃のポリエステル、鞘部に融点110℃の変性ポリエス
テルを配した芯鞘複合繊維(繊度1.1dtex、繊維
長3mm)30%の配合比で非イオン性の分散助剤およ
び非イオン性の消泡剤とともにパルパーを用いてイオン
交換水中に分散させ、所定濃度に希釈したスラリー1を
調製した。円網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g
/m2の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、2
00℃に加熱した直径1.2mのドラムロールに速度2
0m/minで接触させて熱処理し、坪量18.5g/
2、厚み55μmのキャパシタ用セパレーター1とし
た。
【0036】実施例2 ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾールのフィブ
リル化繊維20%、繊度0.1dtex、繊維長3mm
のポリエステル繊維30%、繊度0.5dtex、繊維
長3mmのポリエステル繊維20%、芯部に融点255
℃のポリエステル、鞘部に融点110℃の変性ポリエス
テルを配した芯鞘複合繊維(繊度1.7dtex、繊維
長5mm)30%の配合比にした以外は実施例1と同様
にしてスラリー2を調製した。短網抄紙機を用いて湿式
抄紙し、坪量18g/m2の湿式不織布を作製した。該
不織布の両面を、190℃に加熱した直径1.2mのド
ラムロールに速度20m/minで接触させて熱処理
し、坪量18.5g/m2、厚み55μmのキャパシタ
用セパレーター2とした。
【0037】実施例3 ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾールのフィブ
リル化繊維30%、繊度0.1dtex、繊維長3mm
のポリエステル繊維20%、繊度0.4dtex、繊維
長3mmのポリエステル繊維30%、芯鞘複合繊維(繊
度3.3dtex、繊維長3mm)20%の配合比にし
た以外は実施例1と同様にしてスラリー3を調製した。
2連式の円網抄紙機を用いて抄き合わせし、坪量18g
/m2の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、1
90℃に加熱した直径1.2mのドラムロールに速度2
0m/minで接触させて熱処理し、坪量18.4g/
2、厚み58μmのキャパシタ用セパレーター3とし
た。
【0038】実施例4 ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾールのフィブ
リル化繊維50%、ナイロン66とポリエステルを交互
に配した16分割型複合繊維(分割前繊度3.3dte
x、繊維長3mm)30%、実施例2で用いた芯鞘複合
繊維20%の配合比にした以外は実施例1と同様にして
スラリー4を調製した。長網抄紙機を用いて湿式抄紙
し、坪量18g/m2の湿式不織布を作製した。該不織
布の両面を、200℃に加熱した直径1.2mのドラム
ロールに速度20m/minで接触させて熱処理し、坪
量18.5g/m2、厚み57μmのキャパシタ用セパ
レーター4とした。
【0039】実施例5 ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾールのフィブ
リル化繊維40%、繊度0.1dtex、繊維長3mm
のポリエステル繊維20%、繊度0.4dtex、繊維
長3mmのポリエステル繊維10%、実施例1で用いた
芯鞘複合繊維25%、フィブリル化セルロース繊維5%
の配合比にした以外は実施例1と同様にしてスラリー5
を調製した。傾斜型抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量1
8g/m 2の湿式不織布を作製した。該不織布の両面
を、190℃に加熱した直径1.2mのドラムロールに
速度20m/minで接触させて熱処理し、坪量18.
4g/m2、厚み58μmのキャパシタ用セパレーター
5とした。
【0040】比較例1 繊度0.1dtex、繊維長3mmのポリエステル繊維
50%、繊度0.5dtex、繊維長3mmのポリエス
テル繊維20%、実施例1で用いた芯鞘複合繊維30%
の配合比にした以外は実施例1と同様にしてスラリー6
を調製した。円網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18
g/m2の湿式不織布を作製し、キャパシタ用セパレー
ター6とした。
【0041】<キャパシタ1〜6の作製>電極活物質と
して平均粒径6μmの活性炭85%、導電材としてカー
ボンブラック7%、結着材としてポリテトラフルオロエ
チレン8%を混練して厚み0.2mmのシート状電極を
作製した。これを厚み50μmのアルミニウム箔の両面
に導電性接着剤を用いて接着させ、圧延して電極を作製
した。この電極を正極および負極として用いた。キャパ
シタ用セパレーター1〜6を負極と正極の間に介して積
層し、巻回機を用いて渦巻き型に巻回して渦巻き型素子
を作製した。正極側および負極側の最外層には何れもセ
パレーターを配した。この渦巻き型素子をアルミニウム
製ケースに収納した。これを室温まで放冷した後、ケー
スに取り付けられた正極端子および負極端子に正極リー
ドおよび負極リードを溶接した後、電解液注液口を残し
てケースを封口した。この素子を収納したケースごと2
00℃に3時間加熱し乾燥処理した。次いで、このケー
ス内に電解液を注入し、注液口を密栓して電気二重層キ
ャパシタを作製し、これをキャパシタ1〜6とした。電
解液には、プロピレンカーボネートに1.5mol/l
になるように(C25 3(CH3)NBF4を溶解させ
たものを用いた。
【0042】キャパシタ用セパレーター1〜6およびキ
ャパシタ1〜6について、下記の試験方法により測定
し、その結果を下記表1に示した。
【0043】<熱収縮率>15cm×10cmの大きさ
に切り取ったセパレーター試料をアルミニウム板に載
せ、縦方向に直角な2辺をクリップで挟んで固定し、2
00℃に設定した恒温乾燥機の中に3時間静置した。横
方向の寸法を計り、元の寸法に対する収縮による寸法変
化の割合を求め、熱収縮率(%)とし、下記表1に示し
た。
【0044】<電解液保液率>セパレーター試料を20
0℃で2時間乾燥させた後、デシケーター内で放冷し、
重量(W1)を計測した。次いで、セパレーター試料を
電解液に1分間浸漬した後、ピンセットで該試料を取り
出し、つるした。電解液が垂れなくなったところで該試
料の重量(W2)を計測した。下記数式1により、セパ
レーターの自重に対する電解液保液率(%)を求めた。
電解液としては、プロピレンカーボネートに1.5mo
l/lになるように(C253(CH3)NBF4を溶
解させたものを用いた。
【0045】
【数1】 電解液保液率(%)=(W2−W1)/W1×100
【0046】<漏れ電流>キャパシタ1〜6に2.5V
の直流電圧を72時間印加した後、2.5Vまで充電
し、充電直後の漏れ電流を測定し、下記表1に示した。
【0047】<内部抵抗>キャパシタ1〜6に10mA
/cm2の直流電流を印加して2.5Vまで充電した
後、電流印加を止めて1時間経過後のキャパシタ電圧を
測定し、2.5Vからの差、すなわち電圧降下を求め、
これを充電電流で除した値を内部抵抗とし、下記表1に
示した。
【0048】<巻回不良率>キャパシタ用セパレーター
と電極を一緒に巻回してキャパシタを100個組み立て
る際の巻回性について評価した。キャパシタ用セパレー
ターの引張強度や引裂強度などの機械的強度が不十分な
ために切断したり、破断するなどして巻回に支障を来し
た割合を巻回不良率として下記表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】評価:表1の結果から明らかなように、実
施例1〜5で作製したキャパシタ用セパレーターは、ポ
リ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾールのフィブリ
ル化繊維を含有してなり、さらにフィブリル化されてい
ない繊度0.5dtex以下の有機繊維およびフィブリ
ル化されていない繊度3.3dtex以下の熱融着性繊
維を含有し、該熱融着性繊維が熱融着してなるため、耐
熱性、電解液保持性、内部短絡防止性、巻回性に優れ、
該セパレーターを具備してなるキャパシタは内部抵抗が
低く優れていた。
【0051】一方、比較例1で作製したキャパシタ用セ
パレーターは、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサ
ゾールのフィブリル化繊維を含有しないため、耐熱性、
電解液保持性、内部短絡防止性が悪かった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサ
    ゾール(PBO)のフィブリル化繊維を含有することを
    特徴とするキャパシタ用セパレーター。
  2. 【請求項2】 フィブリル化されていない繊度0.5d
    tex以下の有機繊維およびフィブリル化されていない
    繊度3.3dtex以下の熱融着性繊維を含有し、該熱
    融着性繊維が熱融着してなることを特徴とする請求項1
    記載のキャパシタ用セパレーター。
  3. 【請求項3】 熱融着性繊維が、融点200℃以上の成
    分を芯部に、融点200℃未満の成分を鞘部に配してな
    る芯鞘複合繊維であることを特徴とする請求項2記載の
    キャパシタ用セパレーター。
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