JP2003257294A - 温度ヒュ−ズおよびその製造方法 - Google Patents

温度ヒュ−ズおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2003257294A
JP2003257294A JP2002053346A JP2002053346A JP2003257294A JP 2003257294 A JP2003257294 A JP 2003257294A JP 2002053346 A JP2002053346 A JP 2002053346A JP 2002053346 A JP2002053346 A JP 2002053346A JP 2003257294 A JP2003257294 A JP 2003257294A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flux
fusible alloy
melting point
low melting
halogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002053346A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003257294A5 (ja
Inventor
Tokihiro Yoshikawa
時弘 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Schott Components Corp
Original Assignee
NEC Schott Components Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Schott Components Corp filed Critical NEC Schott Components Corp
Priority to JP2002053346A priority Critical patent/JP2003257294A/ja
Publication of JP2003257294A publication Critical patent/JP2003257294A/ja
Publication of JP2003257294A5 publication Critical patent/JP2003257294A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】環境に有害な影響を与えるハロゲン元素の化学
的活性化を回避して材料選択を拡大して作業性を向上す
る温度ヒュ−ズを提供する。 【解決手段】低融点可溶合金1の表面を覆うフラックス
被膜5にハロゲンフリ−フラックスを使用したことを特
徴とする温度ヒュ−ズであり、一対のリ−ド部材1のそ
れぞれ先端に電極部1aを設けこの電極部1a間に表面
がフラックス被膜5で被覆した低融点可溶合金4を橋絡
状に架設した可溶合金組立体と、絶縁性樹脂を成形した
キャップ部材2をケ−ス本体3に接着剤7で結合封じし
たパッケ−ジとを具備し、可溶合金組立体の主要部分を
パッケ−ジしてなり、フラックス被膜5をハロゲンフリ
−の不活性または弱活性化フラックスを用いた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低融点可溶合金に被覆
するフラックスが使用環境で有害な影響を与えない組成
成分とした温度ヒュ−ズ、特に、ハロゲンフリ−のフラ
ックスを使用した環境にやさしい温度ヒューズとその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラックスを被覆した低融点可溶合金を
用いた温度ヒュ−ズは、周囲温度の異常上昇時に設定し
た温度で動作して電流遮断を行い電子機器類の保護をす
る。従来、この種合金型温度ヒューズは、リ−ド形態で
アキシャルタイプとラジアルタイプに分類され、前者は
同軸に配置した一対のリ−ドの先端部間に、後者は平行
に配置した一対のリ−ドの先端部間にそれぞれ低融点可
溶合金を架設配置して絶縁ケ−ス本体に収納し、開口を
キャップで閉鎖し樹脂接着剤を介して封口している。一
対のリ−ド先端は電極部としてあるいは印刷電極を介し
て低融点可溶合金に溶着結合され、低融点可溶合金の表
面にはフラックスが被覆されている。このフラックスは
低融点可溶合金が溶融温度で溶断する際、酸化膜の妨害
を阻止するために使用される。所定温度で溶融した可溶
合金は表面張力により球状化して両電極間の電気的接続
を断つ(特開平06−243767号および特開平04
−282523号に開示される温度ヒュ−ズを参照)。
【0003】フラックスは、通常、はんだ付けの両者間
に介在する酸化物や油脂膜などの阻害物を除去するため
に欠くことができないものであり、一般の金属表面を覆
う酸化膜を前処理として除去する働きをしている。それ
故、一般の活性剤では塩素、臭素などのハロゲン化物質
が使用されている。一方、温度ヒュ−ズに用いるフラッ
クスも所定の動作温度で低融点可溶合金が溶融する際表
面酸化を化学的に防止して球状化による分断を容易にす
るためにハロゲン化物質を含むフラックスが使用され、
それにより金属酸化物を化学的に溶解または還元するよ
うにしている。これに関連したはんだ用フラックスのJ
IS規格等では、フラックスの含有量、ハロゲン化物の
含有量、残渣の腐食性等を挙げている。また、腐食性に
関するはんだの分類として、化学的活性面から腐食性フ
ラックス、緩性フラックス、非腐食性フラックスに大別
化している。この内、腐食性フラックスは強固な酸化膜
を除去して熱安定性が良いZnCl2−NH4Cl系混合
塩などの無機金属塩が主成分であり、残渣が腐食性であ
ることが知られている。一般的に腐食性フラックスや緩
性フラックスは、活性化剤にハロゲン化物質が含まれて
おり、Sn−Pb系可溶合金に好適なフラックスとされ
ている。一方、プリント回路装置等ではフラックスに曝
されるときに生ずる著しい傷害を避けるため、ハロゲン
化物質を含まないフラックスとしてコロホニウムを多量
に含有するフラックスの使用も知られている。さらに、
4〜12個の炭素原子を有するジカルボン酸を基体とす
る活性化剤を含むハロゲンフリ−のフラックスも知られ
ている(特開昭61−144294号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の低融
点可溶合金を用いた温度ヒュ−ズにおいては、パッケ−
ジの絶縁樹脂材が変質したり構成部品の使用材料が制約
を受けたりすることがあった。こうした材料変質や材料
選択範囲の制約は、使用環境で不所望な影響をもたらす
ハロゲン化物質、たとえば塩素や臭素に起因することが
判明した。従来の温度ヒュ−ズ用フラックスは塩素を含
むハロゲン元素を含み、これが低融点可溶合金の表面を
被覆するフラックス被膜として使用されていた。フラッ
クスの活性剤としてハロゲン化物は低融点可溶合金の酸
化防止や溶融時の濡れ性を有効に維持するが、その化学
反応で腐食性の残渣を存在させ、これが使用環境に対し
て有害と考えられる。このことは温度ヒュ−ズのパッケ
−ジを構成する絶縁ケ−スやキャップあるいは封止用接
着剤などに使用する樹脂材料の材質を変質させる。ま
た、使用済みの温度ヒュ−ズを廃棄処分する場合に有害
ガスを発生させる物質として生活環境に悪い影響を与え
る。特にInを含んだ合金組成の場合には、In自身が
ハロゲン化物を生成しやすいため活性成分としてのハロ
ゲン化物がInと結合するといった問題が有り、このた
め活性剤の本来の目的である動作時の表面張力低下と言
う作用を持続させることが困難であった。
【0005】加えて、一般のはんだ処理におけるフラッ
クスと同様に、導体表面の酸化物除去や濡れ性の促進等
のためにロジンに活性剤としてのハロゲン化水素酸塩を
添加するが、こうした組成の活性剤添加が、フラックス
残渣と導体金属との錯化物生成反応による導体金属の侵
食トラブル要因となっている。こうした問題を解決する
手段に、炭素数16〜24の不飽和アルキル基を有する
アミドを1〜20重量%含有させたフラックスや、不飽
和脂肪酸アミドを0.05〜1.0重量%含有させたフ
ラックスが開示され、それらの対策に有効であることも
知られている(特公平4−64799号および特開平8
−71787号公報参照)。
【0006】したがって、この発明は上記欠点に鑑みて
提案されたものであり、温度ヒュ−ズにおける低融点可
溶合金特にInを含む低融点可溶合金の表面を被覆する
フラックスにハロゲン化物質を添加せず、それによって
パッケ−ジ材料の変質を防止すると共に構成部品の材質
選定を幅広く容易にする新規かつ改良された温度ヒュ−
ズの提供を目的とする。
【0007】さらに、本発明の他の目的は、上述した知
見を基にして着想したものであり、温度ヒュ−ズに適合
するハロゲンフリ−フラックスを見い出し、これを用い
ることで動作特性面でも従来製品と遜色のない新規かつ
改良された環境にやさしい温度ヒューズとその製造方法
の提示にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の温度ヒューズ
は、低融点可溶合金を一対のリ−ド部材間に架設し、低
融点可溶合金の表面にハロゲンフリ−フラックスを被覆
してこれを絶縁パッケ−ジに収容したものであって、絶
縁パッケ−ジは樹脂ケ−ス本体、その開口部を封口する
キャップ部材および両者を封止する樹脂接着剤により構
成される。また、低融点可溶合金は、すず(Sn)、イ
ンジウム(In)、鉛(Pb)、銀(Ag)、アンチモ
ン(Sb)、亜鉛(Zn)およびビスマス(Bi)を含
む金属グル−プから選ばれる2種以上の組成物からな
り、その組成比により動作温度となる溶断温度が決めら
れ、この表面にハロゲンフリ−フラックスである非腐食
性フラックス剤を被着して被覆する。
【0009】本発明の温度ヒュ−ズに使用するハロゲン
フリ−フラックスは、具体的にロジン75重量%とジエ
チレングリコ−ルモノヘキシルエ−テル25重量%とか
らなるフラックス剤が使用できる。このフラックス剤は
後者のグリコールエ−テル(C10223)でロジンを
ペ−スト状に粘度調整して作られるが、活性力は弱い。
弱活性剤としては有機酸が有効であり、好ましくは少量
の有機酸が添加される。ここで、ジエチレングリコ−ル
モノヘキシエ−テルは分類上水酸基官能基を有する有機
物質であり、グリコ−ルエーテル系に属する。別の具体
例として、ロジン70重量%およびグルタル酸モノデヒ
ドロアビエチルアミン塩30重量%からなるフラックス
剤、これに酸化防止剤を1.5%程度添加したものも有
効である。
【0010】本発明の別の観点としての温度ヒュ−ズの
製造方法によれば、低融点可溶合金を所定太さの線材と
して所定位置にハロゲンフリ−フラックスを浸漬または
流し塗りで塗布被着して、可溶合金線材の表面にフラッ
クス被膜を形成し、この可溶合金線材を所定長さ位置で
リ−ド部材の電極部を加重し食い込ませて溶着結合して
可溶合金組立体を作る。次いで、これを絶縁性樹脂ケ−
ス本体に収納し、その開口をキャップ部材で閉鎖し接着
剤で封じして温度ヒュ−ズとする。好ましくは、温度ヒ
ュ−ズの可溶合金組立体を構成する一対のリ−ド部材
は、低融点可溶合金との溶着結合を強化するために平角
導体を使用し、必要に応じてSnにCuを添加した組成
のすずめっきを施すことが開示される。
【0011】
【発明の実施の形態】それぞれが一端に電極部を有する
一対のリ−ド部材と、これらの各電極部に接続して両電
極部間に橋状に架設した所定の溶融温度を有する低融点
可溶合金と、この低融点可溶合金の表面に被覆したフラ
ックス被膜と、絶縁ケ−ス本体をキャップ状部材で接着
剤で封じしたパッケ−ジとを具備し、このパッケ−ジに
フラックス被膜で被覆された低融点可溶合金を収容して
なる温度ヒュ−ズにおいて、フラックス被膜はハロゲン
フリ−のフラックス剤を使用したことを特徴とする温度
ヒュ−ズを開示する。フラックス剤には公知のフラック
スからハロゲン化物を含まないものが選ばれる。フラッ
クス剤は、たとえば、Sn−Pb系はんだ用フラックス
における化学的活性からの大別法における非腐食性フラ
ックスが使用され、主成分が非活性化松脂ロジンであ
り、通常米国のMIL規格でRと呼ばれる松脂はんだ用
フラックスである。ここで松脂ロジンの活性成分である
アビエチン酸を利用することができるし、好ましくは、
これに弱活性剤として乳酸、クエン酸、ステアリン酸な
どの有機酸を添加して使用する。しかし、本発明の温度
ヒュ−ズにはハロゲン化水素酸塩等の有機化合物を活性
剤として添加する活性化松脂(MIL規格RA)系フラ
ックスは使用しない。それ故に、本発明の温度ヒュ−ズ
はその構成部品であるパッケ−ジ等の樹脂材に変質を生
じさせず使用環境に関して有害な影響を与えない。加え
て、使用可能な材質範囲を大幅に拡大し材料選定を容易
かつ安価に実現できる。
【0012】本発明の温度ヒューズに用いる低融点可溶
合金はすず(Sn)、インジウム(In)、鉛(Pb)
およびビスマス(Bi)を含む金属グル−プから選ばれ
る2種以上の組成からなる合金、或いは低融点可溶合金
は、Inを含み、残部にすず(Sn)、鉛(Pb)、銀
(Ag)、アンチモン(Sb)、亜鉛(Zn)およびビ
スマス(Bi)をすくなくとも1種含む元素グル−プか
ら選ばれる組成からなる組成であり、その組成比により
動作温度となる溶断温度が決められる。たとえば、動作
温度が98°Cの温度ヒュ−ズにはSn−Pb−Biを
含む三元合金材が、また、180°Cの温度ヒュ−ズに
はSn−Pbの二元合金材が使用される。このような温
度ヒュ−ズの製造方法は、予め許容電流等に応じて決め
られた断面積を有する太さにした合金線材を用い、所定
間隔でハロゲンフリ−のフラックスを適当な方法で被着
させて合金線材の表面をフラックス被膜で被覆する。そ
の後、この合金線材の所定の位置にリ−ド部材を圧着
し、リ−ド部材の電極部を合金線材に食い込ませて確実
に溶着結合する。リ−ド部材の電極部間に橋絡状に架設
された可溶合金組立体は絶縁ケ−スとキャップからなる
パッケ−ジに収納し封じされ温度ヒュ−ズとする。この
ようにして製造された温度ヒュ−ズは材質の選択度が幅
広くでき量産体制にマッチした選択ができ、完成製品の
品質管理が容易に実現されるなどの実用的効果を奏す
る。
【0013】
【実施例】図1および図2は本発明の実施例を示し、ア
キシャルタイプの温度ヒュ−ズの要部断面図およびこの
温度ヒュ−ズのキャップ部材を取り除いた状態の平面図
を示す。この温度ヒュ−ズは、一対のリ−ド部材1のそ
れぞれ先端に電極部1aを設け、この電極部1a間に表
面がフラックス被膜5で被覆した低融点可溶合金4を橋
絡状に架設した可溶合金組立体と、絶縁性樹脂を成形し
たキャップ部材2をケ−ス本体3に接着剤7で結合封じ
したパッケ−ジとを具備し、可溶合金組立体の主要部を
パッケ−ジする。そして、フラックス被膜5はハロゲン
フリ−フラックスとしてロジン75重量%とジエチレン
グリコ−ルモノヘキシルエ−テル25重量%とからなる
フラックス剤が使用できる。必要なら、弱活性剤として
は有機酸が添加される。また、別の具体例としてフラッ
クス被膜5はロジン70重量%およびグルタル酸モノデ
ヒドロアビエチルアミン塩30重量%からなるフラック
ス剤が使用できる。これに酸化防止剤を1.5%程度添
加したものも使用できる。ここで、ハロゲンフリ−のフ
ラックスには非腐食性フラックス剤が使用され、主成分
が非活性化松脂ロジンからなり、米国のMIL規格で
「R」と呼ばれる松脂はんだ用フラックス剤が使用でき
る。この場合、松脂ロジンの活性成分であるアビエチン
酸を利用するものであるが、必要に応じて弱活性剤とし
て乳酸、クエン酸、ステアリン酸などの有機酸を添加し
て使用することもできる。このようなハロゲンフリ−フ
ラックスを用いた温度ヒュ−ズは、リ−ド部材の金属材
料やパッケ−ジの樹脂材料など構成部材に対して有害と
なるハロゲン化物の化学的影響を受けず、それにより経
時的変化として現われる材質の変質が生じない。このこ
とは材質の選択を容易にし、幅広い材料選択が可能とな
るので作業性や機能面での化学物理的特性の良い材料選
択が容易となり特性の改善ができる。なお、パッケ−ジ
は絶縁樹脂モ−ルドであるケ−ス本体とその開口部を封
口するキャップ部材で構成するほかセラミックパッケ−
ジなど各種のパッケ−ジング方法が知られているがその
詳細や製造工程は省略する。また、実施例は、一対のリ
−ド部材線1の電極部に低融点可溶合金を搭載した状態
で示したが、リ−ド部材の先端を低融点可溶合金に押し
込んだ状態で溶着結合してリ−ド部材間に架設すること
もできる。
【0014】図3は、本発明の別の実施例であり、図2
の温度ヒュ−ズに構造上の改良を加えた平面図を示す。
すなわち、一対のリ−ド部材11には樹脂モ−ルド成形
の作業面の改良が図られ、温度ヒュ−ズの構造上の信頼
性を向上させる。この温度ヒュ−ズではリ−ド部材11
が小孔を形成した幅狭部aおよびめっき層の電極部16
を有する。低融点可溶合金14の表面にハロゲン化合物
を有しないフラックス被膜15が被覆されており、低融
点可溶合金14が電極部16に溶着合体することは図2
と同様である。ここでは低融点可溶合金14の体積Vと
リ−ド部材11のめっき層電極部16の面積Sとが特定
の関係で選ばれており両者の溶着結合が確実に達成され
る。加えて、樹脂ケ−ス13にはリブ18が形成されて
キャップ部材(図示せず)との密着性を容易にする構造
にしている。この実施例では特にリ−ド部材11の小孔
付き幅狭部aとめっき層電極部6および樹脂モ−ルド製
樹脂ケ−ス13のリブ18とにより樹脂モ−ルドパッケ
−ジの密閉封じを良くして信頼性の向上に役立てた。
【0015】本発明の温度ヒューズの製造方法は、可溶
合金組立体のプロセスにおいて、リ−ド部材の電極部を
所定の許容電流の断面で線材状にした低融点可溶合金に
埋設溶着する。そのために、ベ−クライト基板に低融点
可溶合金の線材やリ−ド部材の配置位置を容易にする組
立冶具を用いる。この組立冶具に線材状低融点可溶合金
が置かれ、この低融点可溶合金上にリ−ド部材を所定位
置に置く。通常、リ−ド部材の先端から多少離間した位
置が低融点可溶合金に載せてリード部材に重しで垂直加
重を付与する。この状態で可溶合金組立体が電気抵抗に
よる加熱やプラズマまたはレ−ザ照射で加熱され、リ−
ド部材が低融点可溶合金の溶融化で押し込まれて溶着結
合する。この溶着結合を容易にするためにリ−ド部材に
はすずめっきが施され、必要に応じて溶着部分の成形加
工が施される。好ましくは、低融点可溶合金の厚さに対
しリ−ド部材の厚さを薄く設定するのがよく、例えば
0.55mmの低融点可溶合金に対して0.53mmの
リ−ド部材を使用する。なお、本発明の特徴であるハロ
ゲンフリ−フラックスは、低融点可溶合金線材の状態か
可溶合金組立体の組立後のいずれかの工程で被着されフ
ラックス被膜を低融点可溶合金の表面に被覆する。
【0016】
【発明の効果】本発明による温度ヒュ−ズは、一対のリ
ード部材間にハロゲンフリ−フラックスを被覆した低融
点可溶合金が架設されパッケ−ジングされるので、パッ
ケ−ジ内には塩素や臭素などのハロゲン元素が含まれ
ず、パッケ−ジに材質変質を生じさせないし、使用済温
度ヒュ−ズの廃棄処分にコスト高の環境対応を要しな
い。また、構成部材にハロゲン化元素に起因よる有害な
影響を回避するための配慮の必要がないので選択性が容
易となり、機能的観点から好適な材料選択を幅広く実現
可能にする。結果的には作業性の向上、安価な材料選定
ができる。さらに、温度ヒュ−ズの製造から使用後の廃
棄処置に至までの環境にやさしい対応を可能にする。加
えて、リ−ド部材のめっき処理や成形加工によっては低
融点可溶合金との接合強度が向上でき安定化と信頼性の
向上に役立つ温度ヒュ−ズの提供を可能にするなどの実
用的効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の実施例を示す温度ヒュ−ズの要部断面
図、図2は図1の温度ヒュ−ズからキャップ部材を取り
除いた状態の部分平面図、図3は図2の温度ヒュ−ズの
改良パッケ−ジ構造を示す部分平面図である。
【符号の説明】
1,11:リ−ド部材 1a;電極部 a;幅狭部 2;キャップ部材 3,13;樹脂ケ−ス本体 4,14;低融点可溶合金 5,15;ハロゲンフリ−のフラックス被膜 16;めっき層電極部 7;接着材 18;リブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲンフリ−フラックスを被覆した低融
    点可溶合金をリ−ド部材の電極部間に架設して絶縁パッ
    ケ−ジした温度ヒュ−ズ。
  2. 【請求項2】前記ハロゲンフリ−フラックスはロジンを
    含む非活性フラックス剤からなり、前記低融点可溶合金
    は、すず(Sn)、インジウム(In)、鉛(Pb)、
    銀(Ag)、アンチモン(Sb)、亜鉛(Zn)および
    ビスマス(Bi)を含む元素グル−プから選ばれる2種
    以上の組成からなり、組成比により動作温度を決めるよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載の温度ヒュ−
    ズ。
  3. 【請求項3】前記ハロゲンフリ−フラックスはロジンを
    含む非活性フラックス剤からなり、前記低融点可溶合金
    は、Inを含み、残部にすず(Sn)、鉛(Pb)、銀
    (Ag)、アンチモン(Sb)、亜鉛(Zn)およびビ
    スマス(Bi)を少なくとも1種含む元素グル−プから
    選ばれる組成からなり、組成比により動作温度を決める
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の温度ヒュ
    −ズ
  4. 【請求項4】前記ハロゲンフリ−フラックスは有機系活
    性剤を添加して弱活性化したことを特徴とする請求項2
    に記載の温度ヒュ−ズ。
  5. 【請求項5】前記有機系活性剤は乳酸、クエン酸、ステ
    アリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸アマイ
    ド、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、
    セパシン酸を含む有機酸グル−プから選ばれることを特
    徴とする請求項4に記載の温度ヒューズ。
  6. 【請求項6】一対のリ−ド部材のそれぞれ先端に電極部
    を設け、この電極部間にフラックス被膜で形成した低融
    点可溶合金を橋絡状に架設した可溶合金組立体と、絶縁
    性樹脂により成形したケ−ス本体およびキャップ部材を
    合体してなるパッケ−ジとを具備し、前記可溶合金組立
    体は主要部が前記パッケ−ジに収納され、前記フラック
    ス被膜はハロゲン化物を含まずハロゲン成分の不所望の
    影響を回避することを特徴とする温度ヒュ−ズ。
  7. 【請求項7】前記フラックス被膜はチクソ剤を含み前記
    低融点可溶合金の表面への被覆を安定化させることを特
    徴とする請求項6に記載の温度ヒュ−ズ。
  8. 【請求項8】前記フラックス被膜は弱活性化有機酸を添
    加した非活性化ロジンからなることを特徴とする請求項
    6または請求項7に記載の温度ヒュ−ズ。
  9. 【請求項9】低融点可溶合金を所定寸法の線材として所
    定位置にハロゲンフリ−フラックスを被着し、この低融
    点可溶合金線材に一対のリ−ド部材の電極部を加重によ
    り食い込むよう溶着した可溶合金組立体と、この組立体
    を絶縁性樹脂ケ−ス本体に収納してその開口をキャップ
    部材で封止する温度ヒュ−ズの製造方法。
JP2002053346A 2002-02-28 2002-02-28 温度ヒュ−ズおよびその製造方法 Pending JP2003257294A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002053346A JP2003257294A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 温度ヒュ−ズおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002053346A JP2003257294A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 温度ヒュ−ズおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003257294A true JP2003257294A (ja) 2003-09-12
JP2003257294A5 JP2003257294A5 (ja) 2005-08-25

Family

ID=28664797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002053346A Pending JP2003257294A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 温度ヒュ−ズおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003257294A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004106568A1 (ja) * 2003-05-29 2004-12-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 温度ヒューズ用素子、温度ヒューズ及びそれを用いた電池

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004106568A1 (ja) * 2003-05-29 2004-12-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 温度ヒューズ用素子、温度ヒューズ及びそれを用いた電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5520973B2 (ja) やに入りはんだ用フラックス及びやに入りはんだ
JP4063271B2 (ja) 半田ペーストおよび半田付け方法
KR20190113903A (ko) 땜납 합금, 땜납 접합 재료 및 전자회로 기판
JP2001266724A (ja) 合金型温度ヒュ−ズ
JP4360666B2 (ja) 合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用線材
JP2007237284A (ja) ハンダ付け方法及び電子部品
JP4134976B2 (ja) 半田接合方法
JP2003257294A (ja) 温度ヒュ−ズおよびその製造方法
JP4818641B2 (ja) ヒューズ素子
JP2008258353A (ja) 電子部品用パッケージおよびそのろう付け構造
JP2004178890A (ja) 合金型温度ヒューズ及び温度ヒューズエレメント用材料
JPH0412428A (ja) ヒューズエレメント
JP4735874B2 (ja) 保護素子
JP2007329224A (ja) コイル部品
JP2004363630A (ja) 保護素子の実装方法
JP3403993B2 (ja) フラックス付きヒュ−ズ
JP3213051B2 (ja) 合金型温度ヒュ−ズの製造方法
JP4946419B2 (ja) 温度ヒューズおよびその製造方法
JP2001196393A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2002150906A (ja) 合金型温度ヒューズ
JP4425760B2 (ja) ヒューズ素子
JP2000076971A (ja) 合金型温度ヒュ−ズ
JP4435439B2 (ja) ヒュ−ズ素子及びヒュ−ズ内蔵電気部品の実装方法
JP2001143592A (ja) 合金型温度ヒュ−ズ
JP2003174254A (ja) 鉛フリーはんだを用いた回路基板への電子部品の接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20050208

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A621 Written request for application examination

Effective date: 20050208

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080206

A521 Written amendment

Effective date: 20080321

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080610

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02