JP2003257077A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

Info

Publication number
JP2003257077A
JP2003257077A JP2002059280A JP2002059280A JP2003257077A JP 2003257077 A JP2003257077 A JP 2003257077A JP 2002059280 A JP2002059280 A JP 2002059280A JP 2002059280 A JP2002059280 A JP 2002059280A JP 2003257077 A JP2003257077 A JP 2003257077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
optical recording
recording
phase change
crystallization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002059280A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroko Tashiro
浩子 田代
Yoshiyuki Kageyama
喜之 影山
Masato Harigai
眞人 針谷
Eiko Suzuki
栄子 鈴木
Hajime Yuzurihara
肇 譲原
Yuji Miura
裕司 三浦
Miki Mizutani
未来 水谷
Kazunori Ito
和典 伊藤
Nobuaki Onaki
伸晃 小名木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002059280A priority Critical patent/JP2003257077A/ja
Publication of JP2003257077A publication Critical patent/JP2003257077A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高線速高密度化に対応でき、繰返し特性と保
存特性に優れた光記録媒体を提供する。 【解決手段】 結晶化した相変化材料のX線回折におい
て、格子間隔d(単位Å)の2.14±0.03および
2.21±0.03の位置にその回折スペクトルが現
れ、格子間隔d(単位Å)の3.09±0.03、1.
75±0.03、1.54±0.03、1.37±0.
03の少なくとも1つ以上のいずれかの位置にその回折
スペクトルが現れる相変化材料を記録層3に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体に関
し、さらに詳しくは、光ビームを照射して相変化材料か
らなる記録層に光学的な変化を生じさせることにより、
情報の記録と再生を行う書換え可能な光記録媒体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】レーザビーム照射による情報の記録、再
生及び消去可能な光記録媒体の一つとして、結晶−非結
晶相間、又は、結晶−結晶相間の転移を利用する、いわ
ゆる相変化光ディスクが知られている。このディスク
は、単一ビームによるオーバーライトが可能であり、ド
ライブ側の光学系もより単純ですむため、コンピュータ
関連や映像、音響に関する記録媒体として応用されてい
る。
【0003】この種の光記録媒体の材料としては、Ge
Te、GeTeSe、GeTeS、GeSeS、GeS
eSb、GeAsSe、InTe、SeTe、SeA
s、GeTe(Sn、Au、Pd)、GeTeSeS
b、GeTeSb、AgInSbTe等がある。特に、
AgInSbTeは、高感度であり、アモルファスマー
ク部分の輪郭が明確であるという特徴を有し、マークエ
ッジ記録用の記録層として開発されている(特開平3−
231889号公報、特開平4−191089号公報、
特開平4−232779号公報、特開平4−26719
2号公報、特開平5−345478号公報、特開平6−
166266号公報等参照)。
【0004】また、SbTeを主成分とし、これにA
g、In、Ga、Si等を添加した記録材料で単一なγ
相を有するものが知られている(特開平1−30364
3号公報)。
【0005】また、IをI族元素、IIIをIII族元素、V
をV族元素、VIをVI族元素として、I・(III
1-γγ)・VI2型の一般組成式で表される記録層が知
られている(特開平3−231889号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな記録層では、繰り返し記録特性に問題があった。
【0007】また、特開平4−191089号公報に開
示された光記録媒体に使用されている記録層による場
合、消去比の向上と高速記録とは達成されるものの、繰
り返し記録特性に課題があった。
【0008】さらに、特開平4−232779号公報に
開示された光記録媒体に使用されている記録層のみの未
記録部分(結晶化部分)の構造は、安定相(AgSbT
2)とこの安定相の周囲に存在するアモルファス相と
が混在したものとなっている。このため、繰返し記録特
性は向上するものの、結晶化部に微細な結晶粒界が存在
することになり、ノイズ発生の原因となっている。これ
は、記録再生波長が780nm程度のレーザ光を使用す
るCD−RW(Compact Disc Rewritable)等のように比
較的低い記録密度を有する光記録媒体の記録特性には重
大な悪影響を与えないが、波長680nm以下のレーザ
光を使用し、記録密度がCD−RWの約7倍であるDV
D(Digital Versatile Disk)−RAMやDVD−RW、
DVD+RW等の高密度記録を実現するうえでは障害と
なるものであった。また、繰返し記録特性においても問
題が残っている。
【0009】特開平4−267192号公報に使用され
ている記録層の結晶化部分の構造は、一様なアモルファ
ス相から相分離したAgSbTe2とその他の相(安定
相またはアモルファス相)との混相状態である。その他
の相がアモルファス相である場合には、上記した特開平
4−232779号公報に開示された光記録媒体の場合
と同様な問題点があり、その他の相が安定結晶相である
場合には、後述するように、良好な記録特性が得られな
いという課題がある。
【0010】また、特開平1−303643号公報で開
示された光記録媒体では、単一なγ相が得られ、良好な
繰返し特性が得られたとしているが、このγ相がどのよ
うな結晶構造をしているかについては言及しておらず、
今後の高線速、高密度対応の記録媒体を実現する上で問
題を有するものであった。
【0011】一方、特開2000−313170号公報
で開示された光記録媒体ではCD−RWの8倍速記録ま
での高速記録についてGeInSbTeを実施例として
特性が改善されることを示しているが、ここで開示され
ている組成、構造を持った光記録媒体でも更なる高線速
記録、あるいは高密度記録に対しては十分とはいえな
い。
【0012】本発明は、上記従来技術の問題点を解消
し、高線速高密度化に対応でき、繰返し特性と保存特性
に優れた光記録媒体を提供することを目的とするもので
ある。特に、DVD−ROM再生線速の1〜5倍速の範
囲で記録特性が良好な相変化光記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明では、結晶と非晶質の相変化
により情報を記録することができる記録層を基板上に設
けた光記録媒体において、該記録層を構成する相変化材
料の結晶構造がX線回折において、格子間隔d(単位
Å)の2.14±0.03および2.21±0.03の
位置にその回折スペクトルが現れ、格子間隔d(単位
Å)の3.09±0.03、1.75±0.03、1.
54±0.03、1.37±0.03の少なくとも1つ
以上のいずれかの位置にその回折スペクトルが現れる光
記録媒体を最も主要な特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
光記録媒体において、該記録層を構成する記録材料がS
bとTeを主成分とし、Sb/(Sb+Te)比が0.
72以上0.81未満であり、添加元素として少なくと
も一種の元素を添加した構成元素からなる記録層である
光記録媒体を主要な特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
光記録媒体において、添加元素が少なくともGeを含む
光記録媒体を主要な特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明では、請求項2記載の
光記録媒体において、添加元素が少なくともAgを含む
光記録媒体を主要な特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明では、請求項2記載の
光記録媒体において、添加元素が少なくともGa、I
n、Al、Si、Dy、Mg、Caの中から選択された
1種以上からなる光記録媒体を主要な特徴とする。
【0018】請求項6記載の発明では、請求項2記載の
光記録媒体において、添加される元素の量は、全ての添
加元素を合わせて、10at%以下の記録層である光記
録媒体を主要な特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明では、請求項1記載の
光記録媒体において、相変化材料を熱分析により結晶化
温度を測定したときに、結晶化を示す発熱反応のピーク
が1つのみ現れる光記録媒体を主要な特徴とする。
【0020】請求項8記載の発明では、請求項1記載の
光記録媒体において、相変化材料の昇温速度10℃/分
での結晶化温度が170℃以上210℃以下である光記
録媒体を主要な特徴とする。
【0021】請求項9記載の発明では、請求項1記載の
光記録媒体において、相変化材料の結晶化の活性化エネ
ルギーが2.5eV以上である光記録媒体を主要な特徴
とする。
【0022】請求項10記載の発明では、請求項1記載
の光記録媒体において、相変化材料の融点が535℃以
上560℃以下である光記録媒体を主要な特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明者らは、DVD−ROMと
同容量同速度以上の高密度高速記録が可能で、繰り返し
記録特性が良好な光記録媒体を得るために鋭意検討した
結果、結晶化した相変化材料のX線回折である決まった
位置に回折スペクトルがあらわれる記録層を用いると、
高密度高速記録可能で繰り返し記録特性に優れる光記録
媒体が得られることがわかった。
【0024】具体的には、高密度高速記録を実現するた
めに、結晶化した相変化材料のX線回折において、格子
間隔d(単位Å)の2.14±0.03および2.21
±0.03の位置にその回折スペクトルが現れ、格子間
隔d(単位Å)の3.09±0.03、1.75±0.
03、1.54±0.03、1.37±0.03の少な
くとも1つ以上のいずれかの位置にその回折スペクトル
が現れる相変化材料を記録層に用いた。この回折スペク
トルは、歪んだNaCl型構造として指数付けができ
る。本発明の相変化材料はSbとTeが組成的に主成分
となっており、NaのサイトにSbが、Clのサイトに
Teが位置した構造を有しているが、Sb量がTe量よ
り多いため、TeのサイトにSbが入る乱れたすなわち
秩序性が失われた構造となっている。一方、Sb、Te
以外の元素は、Teと結合しやすいため、Teと結合す
る形で、SbサイトやTeサイトに入る。この結果、S
b−Te結合、Sb−Sb結合、Te−Te結合、Te
−M結合(Mは他の原子)が生じ、X線等による局所構
造の解析からSb周囲の隣接原子結合距離は、Te周囲
の隣接原子結合距離より長くなるために、局所的に歪ん
だ構造となる。この歪んだNaCl型構造をもつ相変化
材料を記録層に用いた光記録媒体がなぜ高密度高線速記
録に適し、良好な繰り返し記録特性を示すかは解析中で
あるが、Teサイトに空孔がある規則的なNaCl型構
造の場合は、記録によるガラス化のときに、その構造の
短距離秩序性が、TeサイトがSbで埋められた歪んだ
NaCl型構造がガラス化して得られた構造の短距離秩
序性より、その程度が低下するためガラス状態、すなわ
ち記録状態が不安定になるものと思われる。
【0025】以上のX線回折スペクトルを示す相変化材
料を実現するためには、相変化材料の主成分をSbとT
eとし、Sb/(Sb+Te)比が0.72以上0.8
1未満とする必要があり、これに添加元素を加えてもよ
い。Sb/(Sb+Te)比が0.72未満では、結晶
構造のX線回折において、格子間隔d(Å)の2.14
±0.03および2.21±0.03の位置にその回折
スペクトルは現れず、その中間のd=2.17Åの位置
に回折スペクトルが1つ現れる。この回折スペクトルを
示す相変化材料を記録層に用いた光記録媒体は、DVD
−ROMの1倍速では記録可能であるが、1倍速以上の
高速記録では記録特性が悪くなる。また、Sb/(Sb
+Te)比が0.81以上では、結晶構造のX線回折に
おいて、格子間隔d(Å)=2.14±0.03のスペ
クトルが短い方にずれる。この回折スペクトルを示す相
変化材料を記録層に用いた光記録媒体は、DVD−RO
Mの5倍速では記録可能であるが、DVD−ROMの1
倍速での記録特性が悪い。これは、相変化材料の結晶化
速度が速すぎるため、記録線速が遅い1倍速では結晶化
が進みすぎ、アモルファスマークの形成が困難になるた
めと思われる。
【0026】上記の相変化材料は、添加元素としてGe
を加えても良い。Geを加えた相変化材料を用いた光記
録媒体は、保存信頼性に優れている。また、上記の相変
化材料は、添加元素としてAgを加えても良い。Agを
加えた相変化材料を用いた光記録媒体は、再生光安定性
に優れている。また、上記の相変化材料は、添加元素と
して、Ga、In、Al、Si、Dy、Mg、Caを加
えても良い。これらの元素を添加することにより、さら
に高速記録に適した相変化材料となる。これらの添加元
素を組み合わせることで、さらに特性の良い相変化材料
を得ることもできる。しかし、全ての添加元素を合わせ
て10at%以上になると、相分離が起こるため繰り返
し記録特性が悪くなるので、添加元素は10at%以内
が好ましい。
【0027】上記の相変化材料を一定の割合で昇温させ
熱量を測定する熱分析法により結晶化温度を測定する
と、結晶化を示す発熱反応のピークが1つのみ現れる。
一方、添加元素を10at%以上にしたときは、発熱反
応のピークが2つ現れる。2つのピークが現れる相変化
材料は、結晶化温度が違う2つの相が混在している。本
発明の相変化材料は単相であるため、相分離が起こら
ず、繰り返し記録特性が良好である。
【0028】また、昇温速度10℃/分での結晶化温度
が170℃以上210℃以下である相変化材料を記録層
に用いた光記録媒体は、保存信頼性が良好であり、相変
化記録媒体では「初期化」と呼んでいる結晶化プロセス
が容易であり、生産用の初期化装置で光記録媒体を均一
に結晶化することができる。結晶化温度が170℃未満
では保存信頼性が悪くなり、210℃を超えると初期化
が困難になり、反射率むらがおこる。
【0029】相変化材料の結晶化の活性化エネルギーは
2.5eV以上が好ましい。活性化エネルギーを2.5
eV以上にすることで、低温での結晶化が安定となるた
め、室温での保存寿命が長い。
【0030】相変化材料の融点は535℃以上560℃
以下であることが望ましい。融点が高すぎるとアモルフ
ァス化するのにより高いパワーが必要となり、感度が低
下する。また、融点が535℃未満では本発明の相変化
材料と違う結晶構造のため、高密度高線速記録ができな
い。
【0031】次に本発明に用いた分析方法について説明
する。X線回折は、X線の入射光源に銅のKα線(波長
λ=1.54Å)を用い粉末X線回折法により行なっ
た。本発明はこの分析法に限定されるものではなく、薄
膜X線回折法によっても同様の結果が得られる。
【0032】結晶の回折の基本的なブラッグ(Brag
g)の法則について説明する。図1に示す如く、物質に
X線を照射すると、照射された物質中のすべての原子は
入射X線と同じ波長のX線を散乱する。該X線を散乱す
る原子が規則正しい配列をした結晶構造をなしている場
合は、結晶格子点にあたる各原子からの散乱X線が互い
に干渉し、次式を満足する特定の方向θに回折を生じ
る。このとき、次の関係が成り立つ。 ブラッグの反射条件 2dsinθ=nλ d:格子面の間隔、n:反射の次数、λ:X線の波長
【0033】次に、本発明で結晶化温度を測定するのに
用いた示差走査熱量測定(DSC)について説明する。
DSCは、一定速度での昇温過程における試料と基準物
質との熱挙動の差によって生じる温度差を、補償ヒータ
ーを用いてただちに打ち消し、その際ヒーターに用いた
電力を温度または時間の関数として測定する方法であ
る。横軸に温度、縦軸に単位時間あたりに加えられる熱
量をとる。アモルファスから結晶化する場合、エネルギ
ーが低い安定な状態に変化するので、発熱反応によりエ
ネルギーを放出する。基準物質との温度差を打ち消すた
めに、補償ヒーターにより熱を加えることが必要になる
ので、結晶化するとDSC曲線では正の方向にピークが
あらわれる。
【0034】次に本発明で融点を測定するのに用いた示
差熱分析(DTA)について説明する。DTAは、一定
速度での昇温過程における試料と基準物質との熱挙動の
差によって生じる温度差を、温度または時間の関数とし
て測定する方法である。すなわち、基準試料の温度は一
定速度で昇温するが、試料が熱を吸収すると試料の温度
は基準物質に対して昇温速度が遅れ、また試料が熱を発
生すると昇温速度が増し、一時的に基準物質との間に温
度差が生じる。試料が融解するときには試料は融解の潜
熱を必要とし、熱を吸収する。そこで外から一定速度で
熱が入ってくるかぎりでは、試料の温度上昇は融点で遅
くなり基準物質に対して温度の差が大きくなってくる。
それに伴い、温度差は負の側にずれる。したがって、D
TA曲線で負の方向にピークがあらわれた温度が融点と
なる。
【0035】次に、結晶化の活性化エネルギーを求める
方法について説明する。本発明では、昇温速度が5℃/
分、10℃/分、20℃/分のときのDSC曲線を測定
し、それぞれの結晶化温度を求めた。この結晶化温度を
もとに、キッシンジャープロットにより、結晶化の活性
化エネルギーを求めた。 キッシンジャーの式:ln(α/To2)=−E/RT
o+C α=dT/dt:加熱速度、To[K]:結晶化温度、
E:結晶化の活性化エネルギー、C:定数 ln(α/To2)を1/Toに対しプロットするとそ
の傾きとして活性化エネルギーEが求まる。
【0036】次に、本発明を用いた具体的な記録媒体の
構成を図面に基づいて説明する。図2は、本発明の記録
媒体の構成例を示すもので、基板1上に下部耐熱保護層
2、記録層3、上部耐熱保護層4、反射放熱層5が設け
られている。耐熱保護層は、必ずしも記録層3の両側に
設ける必要はないが、基板1がポリカーボネート樹脂の
ように耐熱性が低い材料の場合には、下部耐熱保護層2
を設けることが望ましい。また上部耐熱保護層4と反射
放熱層5の間に中間層を設けることもできる。この中間
層により上部耐熱保護層4と反射放熱層5の間の化学的
な反応等を抑えることができ、保存特性の改善につなが
る。さらに中間層に光学的な役割を持たせることで信号
特性を改善することも可能である。これは特にDOW特
性の改善に有効である。
【0037】基板1の材料は、通常、ガラス、セラミッ
クス、あるいは樹脂であり、樹脂基板が成形性、コスト
の点で好適である。樹脂の代表例としては、ポリカーボ
ネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹
脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙
げられるが、加工性、光学特性などの点でポリカーボネ
ート樹脂が好ましい。また、基板1の形状はディスク
状、カード状あるいはシート状であってもよい。
【0038】下部耐熱保護層2、及び、上部耐熱保護層
4の材料としては、SiO、SiO 2、ZnO・Sn
2、Al23、TiO2、In23、MgO、ZrO2
などの金属酸化物、Si24、AlN、TiN、BN、
ZrNなどの窒化物、ZnS、In23、TaS4など
の硫化物、SiC、TaC、B4C、WC、TiC、Z
rCなどの炭化物やダイヤモンド状カーボンあるいはそ
れらの混合物が挙げられる。これらの材料は単体で保護
層とすることもできるが、お互いの混合物としてもよ
い。また、必要に応じて不純物を含んでいてもよい。た
だし、耐熱保護層の融点は記録層3の融点よりも高いこ
とが必要であり、さらに、熱伝導率が高く、熱膨張係数
が小さく、密着性が良いことも要求される。また、必要
に応じて保護層を多層化することもできる。
【0039】下部耐熱保護層2の膜厚としては20〜3
00nm、好適には35〜200nmとするのがよい。
20nmよりも薄くなると、耐熱保護層としての機能が
失われ、また、300nmよりも厚くなると界面剥離が
生じやすくなる。
【0040】上部耐熱保護層4の膜厚としては5〜10
0nmとするのがよい。5nmより薄いと基本的に層間
のバリアとしての効果が低下し、好ましくない。100
nmを超えると温度上昇による膜剥離、変形、放熱性の
低下によりオーバーライト特性が悪くなる。
【0041】記録層3には、例えば、SbとTeを主成
分とし、Ge、Ag、Ga、Al、In、Dy、Mg、
Ca及びSiの中から選ばれた少なくともひとつの元素
を添加したものが用いられる。膜厚は、5〜50nm、
好ましくは10〜30nmである。5nmより薄いと吸
収能が低下し記録層3としての機能を果たさなくなる。
50nmより厚いと、記録感度が低下し、膜剥離やクラ
ックが生じやすくなる。
【0042】反射放熱層5の材料としては、Al、A
u、Cu、Ag、Cr、Sn、Zn、In、Pd、Z
r、Fe、Co、Ni、Si、Ge、Sb、Ta、W、
Ti、Pb等の金属を中心とした材料の単体、あるいは
合金を用いることができる。必要に応じて、異なる金
属、合金を複数積層しても良い。この層は、熱を効率的
に逃がすことが重要であり、膜厚は30〜300nm、
好ましくは50〜200nmが良い。膜厚が厚すぎる
と、放熱効率が良すぎて感度が悪くなり、薄すぎると感
度は良いがオーバーライト特性が悪くなる。特性として
は、熱伝導率が高く、高融点で保護層材料との密着性が
良いこと等が要求される。
【0043】このような下部耐熱保護層2及び上部耐熱
保護層4や反射放熱層5、また、記録層3は、各種気相
成長法、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズ
マCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電
子ビーム蒸着法などによって形成できる。また、本発明
の光記録媒体は、これまで説明してきたような各種の層
を有するものに限定されるものではなく、例えば反射放
熱層5の上に有機保護膜を設けてもよく、また、それら
を接着剤によって貼り合わせてもよい。
【0044】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0045】[実施例1]X線回折の試料には、ディス
ク状のガラス基板にマグネトロンスパッタリング法によ
りAg1.0In5.0Sb67.5Te26.5(a
t%)を厚さ2000Å堆積させた。この試料を、口径
1μm×100μmのレーザーを用い、出力700m
W、送り20μm、線速2m/sで回転させながら結晶
化させた。
【0046】X線回折は、X線の入射光源に銅のKα線
(波長λ=1.54Å)を用い粉末X線回折法により行
なった。図3に本発明の実施例1のX線回折スペクトル
を示す。回折スペクトルのピークは、2θ=28.9
°、40.7°、42°であった。 ブラッグの式 2dsinθ=nλ d:格子面の間隔、n:反射の次数、λ:X線の波長 より、それぞれのピークに対応する格子面の面間隔を計
算すると、d=3.09、2.21、2.15Åとな
る。
【0047】結晶化温度は、本実施例では示差走査熱量
測定(DSC)により行なった。ディスク状のガラス基
板にマグネトロンスパッタリング法によりAg1.0I
n5.0Sb67.5Te26.5(at%)を厚さ2
000Å堆積させた試料を用い、DSCによりその結晶
化温度を測定した。昇温速度は10℃/分とし、N2
囲気中で測定を行なった。
【0048】図4に本発明の実施例1のDSC曲線を示
す。温度195.7℃の位置に正の方向のピークが現れ
た。これは、10℃/分で昇温した場合、195.7℃
で結晶化が起きたことを示す。また、結晶化を示すピー
クが一つだったことから、この試料は単相であると考え
られる。
【0049】また、昇温速度を5℃/分、20℃/分の
ときのDSC曲線を測定し、これより求められた結晶化
温度を用いて、キッシンジャープロットを書き、結晶化
の活性化エネルギーを求めたところ、2.5eVであっ
た。
【0050】次に、同様の試料を用いて、融点測定を示
差熱分析(DTA)により行なった。図5に本発明の実
施例1のDTA曲線を示す。昇温速度は、10℃/分と
し、N2雰囲気中で測定を行なった。550℃まで昇温
したところ、重量変化(TG)は見られず、195℃付
近で結晶化を示す発熱ピーク、546.7℃で融解を示
す吸熱ピークが現れた。
【0051】次に、同じ組成Ag1.0In5.0Sb
67.5Te26.5(at%)を記録層3に用いた光
記録媒体を作製した。トラックピッチ0.74μm、溝
深さ400Å、厚さ0.6mm、直径120mmφのポ
リカーボネート基板を高温で脱水処理した後、マグネト
ロンスパッタリングにより、下部耐熱保護層2、記録層
3、上部耐熱保護層4、反射放熱層5を順次製膜した。
下部耐熱保護層2としてはZnS−SiO2ターゲット
を用い、膜厚70nmとした。記録層3は、Ag1.0
In5.0Sb67.5Te26.5(at%)組成比
に合成した後に粉砕し燒結した合金ターゲットを用い、
膜厚18nmとした。上部耐熱保護層4としてはZnS
−SiO2ターゲットを用い、膜厚18nmとした。反
射放熱層5としてはAl合金を用い、膜厚140nmと
した。さらに、反射放熱層5上にアクリル系紫外線硬化
樹脂からなる有機保護膜をスピナーによって5〜10μ
mに塗布し、紫外線硬化させた。この面にさらに直径1
20mmφ、厚さ0.6mmのポリカーボネートディス
クを接着シートにより貼り合わせ、大口径レーザ照射に
より記録層3を初期結晶化して光記録媒体とした。初期
結晶化後の反射率は全体に均一であり、反射率ムラは見
られなかった。
【0052】光記録媒体の信号特性評価には、波長65
6nm、NA0.65のピックアップを用いた。記録は
パルス変調法を用い、記録データはEFM+変調方式に
より、記録密度0.267μm/bit、記録線速11
m/sとし、記録パワー、記録ストラテジはジッタが最
小になるように最適化した。再生は全てパワー0.7m
W、線速3.5m/sで行ない、data to cl
ockジッタ(ここでは、σを検出窓幅Twで規格化し
た値をジッタと呼ぶ)を測定した。初回記録のジッタが
7.8%、オーバーライト1000回後のジッタが7.
9%、80℃300時間保存後のジッタが7.8%であ
った。
【0053】[実施例2]記録層3の組成をGe3.0
Ga3.0Sb70Te24(at%)とし、それ以外
は実施例1と同様に行なった。図6に本発明の実施例2
のX線回折スペクトルを示す。回折ピークは、2θ=1
4.1°、28.8°、40.7°、42°、59.7
°に現れ、これらは面間隔d=6.27、3.09、
2.21、2.15、1.55Åからの反射によるもの
である。
【0054】図7に本発明の実施例2のDSC曲線を示
す。発熱ピークは1つであり、結晶化温度は189℃で
ある。キッシンジャープロットにより結晶化の活性化エ
ネルギーを求めたところ、2.9eVであった。
【0055】図8に本発明の実施例2のさらに高温側ま
で測定したDSC曲線を示す。吸熱ピークは544.2
℃に現れ、この材料の融点は544.2℃であった。
【0056】また、この記録層組成を用いた光記録媒体
を作製し、信号特性を評価した。層構成および評価条件
は実施例1と同様に行なった。初期結晶化後の反射率は
均一であり、反射率ムラは見られなかった。また、初回
記録のジッタが7.4%、オーバーライト1000回後
のジッタが7.6%、80℃300時間保存後のジッタ
が7.5%であった。
【0057】[実施例3]記録層3の組成をGe3.0
Ca2.0Ga2.5Sb72Te20.5(at%)
とし、それ以外は実施例1と同様に行なった。図9に本
発明の実施例3のX線回折スペクトルを示す。回折ピー
クは、2θ=28.7°、40.5°、41.9°、5
9.7°に現れ、これらは面間隔d=3.11、2.2
3、2.15、1.55Åからの反射によるものであ
る。
【0058】図10に本発明の実施例3のDSC曲線を
示す。発熱ピークは1つであり、結晶化温度は183.
3℃である。キッシンジャープロットにより結晶化の活
性化エネルギーを求めたところ、2.9eVであった。
図11に本発明の実施例3のDTA曲線を示す。吸熱ピ
ークは544.8℃に現れ、この材料の融点は544.
8℃であった。
【0059】また、この記録層組成を用いた光記録媒体
を作製し、信号特性を評価した。層構成および評価条件
は実施例1と同様に行なった。初期結晶化後の反射率は
均一であり、反射率ムラは見られなかった。また、初回
記録のジッタが7.7%、オーバーライト1000回後
のジッタが7.9%、80℃300時間保存後のジッタ
が8.0%であった。
【0060】[実施例4]記録層3の組成をGe3.0
Si4.0Sb74Te19(at%)とし、それ以外
は実施例1と同様に行なった。図12に本発明の実施例
4のX線回折スペクトルを示す。回折ピークは、2θ=
28.9°、40.4°、42.3°に現れ、これらは
面間隔d=3.09、2.21、2.13Åからの反射
によるものである。図13に本発明の実施例4のDSC
曲線を示す。発熱ピークは1つであり、結晶化温度は1
95.7℃である。キッシンジャープロットにより結晶
化の活性化エネルギーを求めたところ、2.8eVであ
った。図14に本発明の実施例4のDTA曲線を示す。
吸熱ピークは540.9℃に現れ、この材料の融点は5
40.9℃であった。
【0061】また、この記録層組成を用いた光記録媒体
を作製し、信号特性を評価した。層構成および評価条件
は実施例1と同様に行なった。初期結晶化後の反射率は
均一であり、反射率ムラは見られなかった。また、初回
記録のジッタが7.7%、オーバーライト1000回後
のジッタが7.9%、80℃300時間保存後のジッタ
が8.0%であった。
【0062】[実施例5〜10]実施例1〜4および記
録層組成を変えた実施例5〜10の記録層組成および熱
分析結果を以下の表1に示した。
【0063】
【表1】
【0064】光記録媒体の信号特性を以下の表2に示し
た。
【0065】
【表2】
【0066】X線回折のピーク値を以下の表3に示す。
【0067】
【表3】
【0068】これらの実施例に使用した記録材料は、X
線回折においてd=2.14±0.03Åおよび2.2
1±0.03Åのピークが必ず出ていることがわかっ
た。また、使用した記録材料のSb/(Sb+Te)比
は0.72〜0.81の範囲内にあり、添加元素は全て
合わせて10at%以下である。DSC曲線により求め
た結晶化温度を示すピークは一つであり、単相になって
いると思われる。また、この表には示していないが、再
生光安定性を調べたところ、特にAgを添加した記録材
料を用いた光記録媒体の再生光安定性が良かった。ま
た、記録線速を3.5m/sで記録パワー、記録ストラ
テジを最適化し信号特性を評価したところ、全て良好で
あった。記録線速を17m/sで記録パワー、記録スト
ラテジを最適化し信号特性を評価したところ、良好であ
った。Ca、Ga、Mgを添加した実施例が特に良好な
信号特性を示した。
【0069】これらの実施例の記録層3をもつ光記録媒
体は信号特性も良好で初期結晶化後の反射率も均一であ
り、DVD−ROMの1倍速〜5倍速の線速で使用する
と思われるDVD+RWの次世代高速メディアに使用で
きる。
【0070】[比較例1]記録層組成をAg3.0In
5.0Sb63Te29(at%)とし、それ以外は実
施例1と同様に行なった。X線回折スペクトルは、2θ
=28.8、41.4、59.6°に現れ、これらはd
=3.10、2.18、1.55Åからの反射によるも
のである。結晶化温度は215℃、活性化エネルギーは
2.7eV、融点は540.3℃であった。この材料を
記録層に用いた光記録媒体を記録線速11m/sで記録
パワー、記録ストラテジを調整したが記録することはで
きなかった。
【0071】[比較例2]記録層組成をAg5.0Ge
3.0Sb80Te12(at%)とし、それ以外は実
施例1と同様に行なった。X線回折スペクトルは、2θ
=23.7、28.7、40、42.6、69.2°に
現れ、これらはd=3.74、3.11、2.26、
2.12、1.36Åからの反射によるものである。結
晶化温度は79.5、137.9℃、活性化エネルギー
は1.0、1.4eV、融点は550、620℃であっ
た。結晶化温度、融点を示すピークが2点現れているこ
とから、結晶化温度および融点が違う2相になっている
と思われる。この材料を記録層に用いた光記録媒体を記
録線速11m/sで記録パワー、記録ストラテジを調整
したが記録することはできなかった。
【0072】[比較例3]記録層組成をIn4.0Ga
8.0Sb68Te20(at%)とし、それ以外は実
施例1と同様に行なった。X線回折スペクトルは、2θ
=23.6、28.5、40、42、47°に現れ、こ
れらはd=3.77、3.12、2.26、2.15、
1.93Åからの反射によるものである。結晶化温度は
90、190℃、活性化エネルギーは1.2、2.3e
V、融点は545、610℃であった。結晶化温度、融
点を示すピークが2点現れていることから、結晶化温度
および融点が違う2相からなっていると思われる。この
材料を記録層に用いた光記録媒体の初期ジッタは7.8
%であったが、繰り返し記録することができなかった。
また、80℃300時間後のジッタは上昇し13.5%
であった。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1によれ
ば、DVD−ROMの1倍速〜5倍速に相当する記録線
速3.5m/s〜17.5m/s範囲内の記録に適した
光記録媒体を提供することができる。
【0074】請求項2によれば、DVD−ROMの1倍
速〜5倍速に相当する記録線速3.5m/s〜17.5
m/s範囲内の記録に適した光記録媒体を提供すること
ができる。
【0075】請求項3によれば、保存信頼性が良好な光
記録媒体を提供することができる。
【0076】請求項4によれば、再生光安定性が良好な
光記録媒体を提供することができる。
【0077】請求項5によれば、高速記録に適した光記
録媒体を提供することができる。
【0078】請求項6によれば、繰り返し記録特性が良
好な光記録媒体を提供することができる。
【0079】請求項7によれば、繰り返し記録特性が良
好な光記録媒体を提供することができる。
【0080】請求項8によれば、保存信頼性が良好であ
り、かつ初期化が均一に行なえる光記録媒体を提供する
ことができる。
【0081】請求項9によれば、保存信頼性が良好な光
記録媒体を提供することができる。
【0082】請求項10によれば、高密度記録が可能
で、繰り返し記録性に優れる光記録媒体を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラッグ(Bragg)の回折条件を表わす模
式図である。
【図2】本発明の記録媒体の構成例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の実施例1のX線回折スペクトルを示す
線図である。
【図4】本発明の実施例1のDSC曲線を示す線図であ
る。
【図5】本発明の実施例1のDTA曲線を示す線図であ
る。
【図6】本発明の実施例2のX線回折スペクトルを示す
線図である。
【図7】本発明の実施例2のDSC曲線を示す線図であ
る。
【図8】本発明の実施例2のさらに高温側まで測定した
DSC曲線を示す線図である。
【図9】本発明の実施例3のX線回折スペクトルを示す
線図である。
【図10】本発明の実施例3のDSC曲線を示す線図で
ある。
【図11】本発明の実施例3のDTA曲線を示す線図で
ある。
【図12】本発明の実施例4のX線回折スペクトルを示
す線図である。
【図13】本発明の実施例4のDSC曲線を示す線図で
ある。
【図14】本発明の実施例4のDTA曲線を示す線図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 下部耐熱保護層 3 記録層 4 上部耐熱保護層 5 反射放熱層
フロントページの続き (72)発明者 針谷 眞人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鈴木 栄子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 譲原 肇 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 三浦 裕司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 水谷 未来 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 伊藤 和典 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小名木 伸晃 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5D029 JA01 JB18 JC11 JC20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶と非晶質の相変化により情報を記録
    することができる記録層を基板上に設けた光記録媒体に
    おいて、該記録層を構成する相変化材料の結晶構造がX
    線回折において、格子間隔d(単位Å)の2.14±
    0.03および2.21±0.03の位置にその回折ス
    ペクトルが現れ、格子間隔d(単位Å)の3.09±
    0.03、1.75±0.03、1.54±0.03、
    1.37±0.03の少なくとも1つ以上のいずれかの
    位置にその回折スペクトルが現れることを特徴とする光
    記録媒体。
  2. 【請求項2】 該記録層を構成する記録材料がSbとT
    eを主成分とし、Sb/(Sb+Te)比が0.72以
    上0.81未満であり、添加元素として少なくとも一種
    の元素を添加した構成元素からなる記録層であることを
    特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 添加元素が少なくともGeを含むことを
    特徴とする請求項2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 添加元素が少なくともAgを含むことを
    特徴とする請求項2記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 添加元素が少なくともGa、In、A
    l、Si、Dy、Mg、Caの中から選択された1種以
    上からなることを特徴とする請求項2記載の光記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 添加される元素の量は、全ての添加元素
    を合わせて10at%以下の記録層であることを特徴と
    する請求項2記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 相変化材料を熱分析により結晶化温度を
    測定したときに、結晶化を示す発熱反応のピークが1つ
    のみ現れることを特徴とする請求項1記載の光記録媒
    体。
  8. 【請求項8】 相変化材料の昇温速度10℃/分での結
    晶化温度が170℃以上210℃以下であることを特徴
    とする請求項1記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 相変化材料の結晶化の活性化エネルギー
    が2.5eV以上であることを特徴とする請求項1記載
    の光記録媒体。
  10. 【請求項10】 相変化材料の融点が535℃以上56
    0℃以下であることを特徴とする請求項1記載の光記録
    媒体。
JP2002059280A 2002-03-05 2002-03-05 光記録媒体 Pending JP2003257077A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002059280A JP2003257077A (ja) 2002-03-05 2002-03-05 光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002059280A JP2003257077A (ja) 2002-03-05 2002-03-05 光記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003257077A true JP2003257077A (ja) 2003-09-12

Family

ID=28669014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002059280A Pending JP2003257077A (ja) 2002-03-05 2002-03-05 光記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003257077A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7351516B2 (en) * 2002-11-06 2008-04-01 Ricoh Company, Ltd. Optical information recording medium

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7351516B2 (en) * 2002-11-06 2008-04-01 Ricoh Company, Ltd. Optical information recording medium

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4145036B2 (ja) 光情報記録媒体
JP2003034081A (ja) 相変化型光情報記録媒体
JP2003291534A (ja) 光記録媒体
JP4357144B2 (ja) 光記録媒体及び光記録媒体用スパッタリングターゲット
JPH0737251A (ja) 光情報記録方法
JPH05151619A (ja) 光情報記録媒体及び記録方法
JP4093846B2 (ja) 相変化型光記録媒体
JP2003257077A (ja) 光記録媒体
JP4248323B2 (ja) 相変化型光記録媒体とその製造方法及び記録方法
JP2868849B2 (ja) 情報記録媒体
JP3927410B2 (ja) 光学記録媒体
JP2003248968A (ja) 光記録媒体
JP3885051B2 (ja) 相変化型光記録媒体
US20050195729A1 (en) Optical recording medium, method and apparatus for optical recording and reproducing using the same
JP2003335065A (ja) 光記録媒体
JPH04267192A (ja) 光情報記録媒体
JP2004224041A (ja) 相変化型光記録媒体とその製造方法及び記録方法
JP2986897B2 (ja) 情報記録媒体
JP3920731B2 (ja) 相変化型光記録媒体
TW476942B (en) Rewritable optical information medium
JP3664403B2 (ja) 相変化型光記録媒体
JP2002337451A (ja) 光記録媒体
JP2954731B2 (ja) 情報記録媒体及びそれを用いる情報記録方法
JPH0558047A (ja) 光情報記録媒体
JP2004318989A (ja) 光記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050225