JP2003257025A - 光記録媒体への情報記録方法、情報記録装置及び光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体への情報記録方法、情報記録装置及び光記録媒体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の情報記録層を有する書き替え型光記録
媒体に対する情報記録方法であって、良好な形状の記録
マークを形成することが可能な情報記録方法を提供す
る。 【解決手段】 積層された少なくともL0層20及びL
1層30を備える光記録媒体10に対し、光入射面13
aからレーザビームを照射することによって、互いに長
さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれ
た複数の記録マークを形成する情報記録方法であって、
複数種類の記録マークのうち少なくとも一つの種類の記
録マークについて、L0層20に形成する場合に照射す
るレーザビームのトップパルスTtop及びラストパル
スTlpの記録パワーをマルチパルスTmpの記録パワ
ーPw0より低い記録パワーPw0’に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録媒体への情
報記録方法に関し、特に、複数の情報記録層を有する書
き替え型光記録媒体への情報記録方法に関する。また、
本発明は、光記録媒体に情報を記録するための情報記録
装置に関し、特に、複数の情報記録層を有する書き替え
型光記録媒体に情報を記録するための情報記録装置に関
する。さらに、本発明は、光記録媒体に関し、特に、複
数の情報記録層を有する書き替え型光記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、デジタルデータを記録するた
めの記録媒体として、CDやDVDに代表される光記録
媒体が広く利用されている。このような光記録媒体に要
求される記録容量は年々増大し、これを達成するために
種々の提案がなされている。かかる提案の一つとして、
光記録媒体に含まれる情報記録層を2層構造とする手法
が提案され、再生専用の光記録媒体であるDVD−Vi
deoやDVD−ROMにおいて実用化されている。こ
のような再生専用の光記録媒体においては、基板表面に
形成されたプレピットが情報記録層となり、このような
基板が中間層を介して積層された構造を有している。
【0003】また、近年、ユーザによるデータの書き換
えが可能な光記録媒体(書き替え型光記録媒体)につい
ても、情報記録層が2層構造であるタイプの光記録媒体
が提案されている(特開2001−273638号公報
参照)。情報記録層が2層構造である書き替え型光記録
媒体においては、記録膜及びこれを挟んで形成された誘
電体膜(保護膜)が情報記録層となり、かかる情報記録
層が中間層を介して積層された構造を有している。
【0004】書き替え型光記録媒体の記録膜としては、
一般に相変化材料が用いられ、結晶状態である場合とア
モルファス状態である場合の反射率差を利用してデータ
の記録が行われる。すなわち、未記録状態においては記
録膜の実質的に全面が結晶状態となっており、データを
記録する場合、記録膜の所定の部分がアモルファス状態
に変化させられ、これが記録マークとなる。結晶状態で
ある相変化材料をアモルファス状態に変化させるために
は、融点以上の温度に加熱した後、急冷すればよい。逆
に、アモルファス状態である相変化材料を結晶状態に変
化させるためには、結晶化温度以上の温度に加熱した
後、徐冷すればよい。
【0005】このような加熱及び冷却は、レーザビーム
のパワー(出力)を調整することによって行うことがで
きる。すなわち、レーザビームを強度変調することによ
り、未記録状態である記録膜にデータを記録するのみな
らず、既に何らかのデータが記録されている部分に異な
るデータを直接上書き(ダイレクトオーバーライト)す
ることが可能となる。一般に、記録膜を融点以上の温度
に加熱するためには、レーザビームのパワーが記録パワ
ー(Pw)から基底パワー(Pb)までの振幅を有する
パルス波形で設定されたパワーとされ、記録膜を急冷す
るためには、レーザビームのパワーが基底パワー(P
b)に設定される。また、記録膜を結晶化温度以上の温
度に加熱し、徐冷するためには、レーザビームのパワー
が消去パワー(Pe)に設定される。この場合、消去パ
ワー(Pe)は、記録膜が結晶化温度以上、融点未満の
温度となるようなレベルに設定され、これによりいわゆ
る固相消去が行われる。
【0006】ここで、情報記録層が2層構造である書き
替え型光記録媒体においては、レーザビームのフォーカ
スをいずれか一方の情報記録層に合わせることによって
データの記録/再生が行われることから、光入射面から
遠い側の情報記録層(以下、「L1層」という)に対し
てデータの記録/再生を行う場合、光入射面から近い側
の情報記録層(以下、「L0層」という)を介してレー
ザビームが照射されることになる。このため、L0層は
十分な光透過率を有している必要があり、そのため、L
0層には反射膜が設けられないか、設けられる場合であ
ってもその膜厚は非常に薄く設定されることが一般的で
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、情報記録
層が2層構造である書き替え型光記録媒体においては、
L0層には反射膜が設けられないか、設けられる場合で
あってもその膜厚が非常に薄く設定されることから、十
分な膜厚の反射膜を有するL1層に比べて放熱性が低
く、再結晶化現象が起きやすいという問題が生じる。す
なわち、反射膜の材料としては一般に金属が用いられる
ため、L1層においてはレーザビームの照射によって発
生した熱が熱伝導性の高い反射膜を介して速やかに放熱
される一方、L0層にはこのような熱伝導性の高い層が
存在しないか、非常に薄い層であることからレーザビー
ムの照射によって発生した熱が速やかに放熱されず、こ
のため、L0層においては記録マーク(アモルファス状
態)の形状が歪み、良好な再生信号が得られないという
問題があった。
【0008】特に、近年、記録/再生に用いるレーザビ
ームの波長(λ)とレーザビームを集束するための対物
レンズの開口数(NA)との比(λ/NA)を700n
m以下、例えば、NAを0.7以上、特に0.85程度
まで大きくするとともに、かかるレーザビームの波長λ
を200〜450nm程度まで短くすることによってレ
ーザビームの集光スポット径を小さくし、これにより大
容量のデジタルデータを記録する試みがなされている。
このような、短波長のレーザビームを高NAの対物レン
ズで集光することによってデータの記録/再生を行うシ
ステムにおいては、集光されたレーザビームの単位面積
当たりのエネルギーが非常に高いことから、上述したL
0層における熱干渉の影響が顕著となり、再結晶化現象
が発生しやすくなる。さらに隣接トラックの記録マーク
の影響でクロストークやクロスイレーズが生じるという
問題があった。
【0009】したがって、本発明の目的は、複数の情報
記録層を有する書き替え型光記録媒体に対する情報記録
方法であって、良好な形状の記録マークを形成すること
が可能な情報記録方法を提供することである。
【0010】また、本発明の他の目的は、複数の情報記
録層を有する書き替え型光記録媒体に情報を記録するた
めの情報記録装置であって、良好な形状の記録マークを
形成することが可能な情報記録装置を提供することであ
る。
【0011】また、本発明のさらに他の目的は、複数の
情報記録層を有する書き替え型光記録媒体であって、良
好な形状の記録マークを形成することが可能な光記録媒
体を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
積層された少なくとも第1及び第2の情報記録層を備え
る光記録媒体に対し、光入射面から少なくとも記録パワ
ーを含む複数のパワーに変調されたパルス状のレーザビ
ームを照射することによって、互いに長さの異なる複数
種類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マ
ークを形成する情報記録方法であって、前記第1の情報
記録層に形成する場合に照射する前記レーザビームのト
ップパルス及び/又はラストパルスの記録パワーをマル
チパルスの記録パワーより低いレベルに設定して情報の
記録を行うことを特徴とする情報記録方法によって達成
される。
【0013】本発明の好ましい実施態様においては、前
記第1の情報記録層が前記第2の情報記録層よりも前記
光入射面側に位置している。
【0014】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2の情報記録層に形成する場合に照射する前
記レーザビームのトップパルス及び/又はラストパルス
の記録パワーをマルチパルスの記録パワーと略等しく設
定して情報の記録を行う。
【0015】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記トップパルスと前記ラストパルスの記録パワー
を同レベルに設定する。
【0016】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記レーザビームの波長をλとし、前記レーザビー
ムを集光するための対物レンズの開口数をNAとした場
合に、λ/NA ≦ 700nmの条件を満たす。
【0017】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記レーザビームの波長λが200〜450nmで
ある。
【0018】本発明の前記目的はまた、積層された少な
くとも第1及び第2の情報記録層を備える光記録媒体に
対し、光入射面から少なくとも記録パワーを含む複数の
パワーに変調されたパルス状のレーザビームを照射する
ことによって、互いに長さの異なる複数種類の記録マー
クからなる群より選ばれた複数の記録マークを形成する
情報記録装置であって、前記第1の情報記録層に形成す
る場合に照射する前記レーザビームのトップパルス及び
/又はラストパルスの記録パワーをマルチパルスの記録
パワーより低いレベルに設定して情報の記録を行う。
【0019】本発明の好ましい実施態様においては、前
記第1の情報記録層が前記第2の情報記録層よりも前記
光入射面側に位置している。
【0020】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2の情報記録層に形成する場合に照射する前
記レーザビームのトップパルス及び/又はラストパルス
の記録パワーをマルチパルスの記録パワーと略等しく設
定して情報の記録を行う。
【0021】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記レーザビームの波長をλとし、前記レーザビー
ムを集光するための対物レンズの開口数をNAとした場
合に、λ/NA ≦ 700nmの条件を満たす。
【0022】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記レーザビームの波長λが200〜450nmで
ある。
【0023】本発明の前記目的はまた、積層された少な
くとも第1及び第2の情報記録層を備え、光入射面から
少なくとも記録パワーを含む複数のパワーに変調された
パルス状のレーザビームを照射することによって、互い
に長さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選
ばれた複数の記録マークを形成可能な光記録媒体であっ
て、前記第1の情報記録層に形成する場合に照射する前
記レーザビームのトップパルス及び/又はラストパルス
の記録パワーをマルチパルスの記録パワーより低いレベ
ルに設定するために必要な設定情報を有していることを
特徴とする光記録媒体によって達成される。
【0024】本発明の好ましい実施態様においては、前
記第1の情報記録層が前記第2の情報記録層よりも前記
光入射面側に位置している。
【0025】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2の情報記録層に形成する場合に照射する前
記レーザビームのトップパルス及び/又はラストパルス
の記録パワーをマルチパルスの記録パワーと略等しく設
定して情報の記録を行う。
【0026】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記レーザビームの光路となる光透過層を備え、前
記光透過層の厚さが30〜200μmである。
【0027】本発明によれば、いずれの情報記録層に対
してダイレクトオーバーライトを行った場合において
も、良好な形状の記録マークを形成することが可能とな
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の好ましい実施態様について詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る光記録媒体10の構造を概略的に示す断面図である。
【0030】図1に示されるように、本実施態様にかか
る光記録媒体10は、基体11と、中間層12と、光透
過層13と、中間層12と光透過層13との間に設けら
れたL0層20と、基体11と中間層12との間に設け
られたL1層30とを備える。L0層20は、光入射面
13aから近い側の情報記録層を構成し、第1の誘電体
膜21、L0記録膜22及び第2の誘電体膜23によっ
て構成される。また、L1層30は、光入射面13aか
ら遠い側の情報記録層を構成し、第3の誘電体膜31、
L1記録膜32、第4の誘電体膜33及び反射膜34に
よって構成される。このように、本実施態様にかかる光
記録媒体10は、2層の情報記録層(L0層20及びL
1層30)を有している。
【0031】基体11は、光記録媒体10の機械的強度
を確保する役割を果たし、その表面にはグルーブ11a
及びランド11bが設けられている。これらグルーブ1
1a及び/又はランド11bは、L1層30に対してデ
ータの記録/再生を行う場合におけるレーザビームのガ
イドトラックとしての役割を果たす。特に限定されるも
のではないが、グルーブ11aの深さとしては10〜4
0nmに設定することが好ましく、グルーブ11aのピ
ッチとしては0.2〜0.4μmに設定することが好ま
しい。基体11の厚みは約1.1mmに設定され、その
材料としては、特に限定されるものではないがポリカー
ボネートを用いることが好ましい。但し、基体11は光
入射面13aとは反対側の面を構成することから、特に
光透過性を備える必要はない。
【0032】中間層12は、L0層20とL1層30と
を十分な距離をもって離間させる役割を果たし、その表
面にはグルーブ12a及びランド12bが設けられてい
る。これらグルーブ12a及び/又はランド12bは、
L0層20に対してデータの記録/再生を行う場合にお
けるレーザビームのガイドトラックとしての役割を果た
す。グルーブ12aの深さやピッチは、基体11に設け
られたグルーブ11aの深さやピッチと同程度に設定す
ればよい。中間層12の厚みとしては、約10〜50μ
mに設定することが好ましい。また、中間層12の材料
としては、特に限定されるものではないが、紫外線硬化
性アクリル樹脂を用いることが好ましい。中間層12
は、L1層30に対してデータの記録/再生を行う場合
にレーザビームの光路となることから、十分に高い光透
過性を有している必要がある。
【0033】光透過層13は、レーザビームの光路とな
るとともに光入射面13aを構成し、その厚みとして
は、約30〜200μmに設定することが好ましい。光
透過層13の材料としては、特に限定されるものではな
いが、中間層12と同様、紫外線硬化性アクリル樹脂を
用いることが好ましい。上述のとおり、光透過層13は
レーザビームの光路となることから、十分に高い光透過
性を有している必要がある。
【0034】L0記録膜22及びL1記録膜32は、い
ずれも相変化材料によって構成され、結晶状態である場
合の反射率とアモルファス状態である場合の反射率とが
異なることを利用してデータの記録が行われる。L0記
録膜22及びL1記録膜32の具体的な材料としては、
特に限定されるものではないがSbTe系材料を用いる
ことが好ましい。SbTe系材料としてはSbTeのみ
でもよいし、添加物としてIn、Te、Ge、Ag等を
加えたInSbTeGeやAgInSbTe、AgSb
TeGe、AgInSbTeGe等を用いることができ
る。
【0035】ここで、L0記録膜22は、L1層30に
対してデータの記録/再生を行う場合にレーザビームの
光路となることから、十分な光透過性を有している必要
があり、このためL0記録膜22の膜厚は、L1記録膜
32の膜厚と比べて十分に薄く設定される。具体的に
は、L1記録膜32の膜厚としては、約3〜20nmに
設定することが好ましく、L0記録膜22の膜厚は、L
1記録膜32の膜厚に対して0.3〜0.8倍に設定す
ることが好ましい。
【0036】L0記録膜22を挟むように設けられた第
1の誘電体膜21及び第2の誘電体膜23は、L0記録
膜22に対する保護膜として機能し、L1記録膜32を
挟むように設けられた第3の誘電体膜31及び第4の誘
電体膜33は、L1記録膜32に対する保護膜として機
能する。第1の誘電体膜21の厚みとしては2〜200
nmに設定することが好ましく、第2の誘電体膜23の
厚みとしては2〜200nmに設定することが好まし
く、第3の誘電体膜31の厚みとしては2〜200nm
に設定することが好ましく、第4の誘電体膜33の厚み
としては2〜200nmに設定することが好ましい。
【0037】また、これら第1の誘電体膜21〜第4の
誘電体膜33は、1層の誘電体膜からなる単層構造であ
ってもよいし、2層以上の誘電体膜からなる積層構造で
あってもよい。これら第1の誘電体膜21〜第4の誘電
体膜33の材料としては特に限定されないが、Si
、Si、Al、AlN、TaO、Zn
S、CeO等、Si、Al、Ta、Znの酸化物、窒
化物、硫化物、炭化物あるいはそれらの混合物を用いる
ことが好ましい。
【0038】反射膜34は、光入射面13aから入射さ
れるレーザビームを反射し、再び光入射面13aから出
射させる役割を果たし、その厚さとしては20〜200
nmに設定することが好ましい。反射膜34の材料とし
ては特に限定されないが、AgやAlを主成分とする合
金を用いることが好ましく、AuやPt等を用いること
もできる。また、反射膜34の腐食を防止するために、
反射膜34と基体11との間に防湿膜を設けてもよい。
かかる防湿膜としては、第1の誘電体膜21〜第4の誘
電体膜33と同様の材料を用いることができる。さら
に、L0層20は反射膜を備えていないが、3〜15n
m程度の薄い反射膜をL0層20に設けても構わない。
この場合、かかる反射膜の材料としては、反射膜34と
同じ材料を用いることができる。
【0039】このような構造を有する光記録媒体10に
記録されたデータを再生する場合、光入射面13aから
200〜450nmの波長を持つレーザビームが照射さ
れ、その反射光量が検出される。上述のとおり、L0記
録膜22及びL1記録膜32は相変化材料によって構成
され、結晶状態である場合とアモルファス状態である場
合とで光反射率が異なっていることから、レーザビーム
を光入射面13aから照射してL0記録膜22及びL1
記録膜32の一方にフォーカスを合わせ、その反射光量
を検出することにより、レーザビームが照射された部分
におけるL0記録膜22またはL1記録膜32が結晶状
態であるかアモルファス状態であるかを判別することが
できる。
【0040】光記録媒体10に対してデータの記録を行
う場合も、光入射面13aから約200〜450nmの
波長を持つレーザビームが照射され、L0記録膜22ま
たはL1記録膜32にフォーカスが合わせられ、記録す
べきデータにしたがい、L0記録膜22またはL1記録
膜32の所定の部分を融点以上の温度に加熱した後、急
冷すれば、当該部分の状態がアモルファス状態となり、
L0記録膜22またはL1記録膜32の所定の部分を結
晶化温度以上の温度に加熱した後、徐冷すれば、当該部
分の状態が結晶状態となる。アモルファス状態となった
部分は「記録マーク」と呼ばれ、記録データは、記録マ
ークの始点から終点までの長さ及び終点から次の記録マ
ークの始点までの長さに形成される。各記録マークの長
さ及び記録マーク間の長さ(エッジ間)は、特に限定さ
れるものではないが、(1,7)RLLの変調方式が採
用される場合、2T〜8T(Tは、クロックの周期)に
対応する長さのいずれかに設定される。尚、L0記録膜
22に対してデータの記録を行う場合の記録ストラテジ
及びL1記録膜32に対してデータの記録を行う場合の
記録ストラテジについては後述する。
【0041】L1層30に対してデータの記録/再生を
行う場合、レーザビームはL0層20を介してL1記録
膜32に照射されることになる。このため、L0層20
は十分な光透過性を有している必要があり、上述のとお
りL1記録膜32の膜厚と比べて、L0記録膜22の膜
厚はかなり薄く設定されている。
【0042】次に、本実施態様にかかる光記録媒体10
の製造方法について説明する。
【0043】図2〜図5は、光記録媒体10の製造方法
を示す工程図である。
【0044】まず、図2に示されるように、スタンパ4
0を用いて、グルーブ11a及びランド11bを有する
基体11を射出成形する。次に、図3に示されるよう
に、基体11のうちグルーブ11a及びランド11bが
形成されている面のほぼ全面に、スパッタリング法によ
って、反射膜34、第4の誘電体膜33、L1記録膜3
2及び第3の誘電体膜31を順次形成する。これによ
り、L1層30が完成する。尚、スパッタリング直後に
おけるL1記録膜32の状態は通常アモルファス状態で
ある。
【0045】次に、図4に示されるように、L1層30
上に、紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、その表面に
スタンパ41を被せた状態でスタンパ41を介して紫外
線を照射することにより、グルーブ12a及びランド1
2bを有する中間層12を形成する。次に、図5に示さ
れるように、グルーブ12a及びランド12bが形成さ
れた中間層12のほぼ全面に、スパッタリング法によっ
て、第2の誘電体膜23、L0記録膜22及び第1の誘
電体膜21を順次形成する。これにより、L0層20が
完成する。尚、スパッタリング直後におけるL0記録膜
22の状態は通常アモルファス状態である。
【0046】そして、図1に示されるように、L0層2
0上に、紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、紫外線を
照射することによって光透過層13を形成する。以上に
より、全ての成膜工程が完了する。本明細書において
は、成膜工程が完了した状態の光記録媒体を「光記録媒
体前駆体」と呼ぶことがある。
【0047】次に、光記録媒体前駆体をレーザ照射装置
の回転テーブル(図示せず)に載置し、回転させながら
トラックに沿った方向における長さが短く、且つ、トラ
ックに垂直な方向における長さが長い矩形状のレーザビ
ームを連続的に照射し、光記録媒体前駆体が1回転する
ごとに照射位置をトラックに対して垂直な方向にずらす
ことによって、矩形状のレーザビームをL0記録膜22
及びL1記録膜32のほぼ全面に照射する。これによ
り、L0記録膜22及びL1記録膜32を構成する相変
化材料は結晶化温度以上の温度に加熱され、その後徐冷
されることから、L0記録膜22及びL1記録膜32の
実質的に全面が結晶状態、すなわち、未記録状態とな
る。このような工程は、一般に「初期化工程」と呼ばれ
る。
【0048】かかる初期化工程が完了すると、光記録媒
体10が完成する。
【0049】このようにして製造された光記録媒体10
に対しては、上述の通り、レーザビームのフォーカスを
L0記録膜22及びL1記録膜32のいずれかに合わせ
て記録マークを形成することにより、所望のデジタルデ
ータを記録することができる。また、光記録媒体10の
L0記録膜22及び/又はL1記録膜32にデータを記
録した後は、上述の通り、レーザビームのフォーカスを
L0記録膜22及びL1記録膜32のいずれかに合わせ
てその反射光量を検出することにより、記録されたデジ
タルデータを再生することができる。
【0050】次に、L0記録膜22に対してデータの記
録を行う場合の記録ストラテジ及びL1記録膜32に対
してデータの記録を行う場合の記録ストラテジについて
詳述する。
【0051】上述のとおり、L1層30には熱伝導性の
高い反射膜34が設けられるため放熱性が高い一方、L
0層20には反射膜が設けられないか、設けられる場合
であってもその膜厚が非常に薄く設定されるため放熱性
が低く、熱干渉によって再結晶化しやすい。このため、
本発明においては、L0記録膜22に対して記録を行う
場合と、L1記録膜32に対してデータの記録を行う場
合とで異なるストラテジを採用し、これにより、冷却効
果の低いL0記録膜22における熱干渉を緩和してい
る。
【0052】以下、(1,7)RLLの変調方式を採用
する場合における記録ストラテジについて具体的に説明
する。以下に詳述するが、本実施態様では、L1記録膜
32に対してデータの記録を行う場合には、レーザビー
ムの記録パワーPwをPw1に設定し(以下、「1値記
録」と呼ぶことがある)、また、L0記録膜22に対し
てデータの記録を行う場合には、レーザビームの記録パ
ワーPwをPw0又はPw0’のいずれかに設定してい
る(以下、「2値記録」と呼ぶことがある)。
【0053】図6は、L1記録膜32に対してデータの
記録を行う場合の記録ストラテジを示す図であり、
(a)は2T信号を形成する場合の記録ストラテジであ
り、(b)は3T信号を形成する場合の記録ストラテジ
であり(c)は4T信号を形成する場合の記録ストラテ
ジであり(d)は5T〜8T信号を形成する場合の記録
ストラテジである。
【0054】図6(a)〜(d)に示すように、本実施
態様では、L1記録膜32に対してデータの記録を行う
場合、レーザビームの強度は、記録パワー(Pw1)、
消去パワー(Pe1)及び基底パワー(Pb1)からな
る3つの強度に変調される。記録パワー(Pw1)の強
度としては、照射によってL1記録膜32が溶融するよ
うな高いレベルに設定され、消去パワー(Pe1)の強
度としては、照射によってL1記録膜32が結晶化温度
以上、の温度に達するようなレベルに設定され、基底パ
ワー(Pb1)の強度としては、照射されても、溶融し
ているL1記録膜32が冷却されるような低いレベルに
設定される。
【0055】記録パワー(Pw1)、消去パワー(Pe
1)及び基底パワー(Pb1)の各パワーは、光記録媒
体の構造や情報記録装置の光学系に応じて適宜決定すれ
ばよく、例えば、記録パワー(Pw1)としては7.0
mW〜10.0mW程度に設定し、消去パワー(Pe
1)としては4.0mW〜7.0mW程度に設定し、基
底パワー(Pb1)としては0.1mW〜0.5mW程
度に設定すればよい。尚、記録パワー(Pw1)、消去
パワー(Pe1)及び基底パワー(Pb1)の値は、レ
ーザビームを照射した際の盤面における値である。
【0056】L1記録膜32に記録マークを形成する場
合(L1記録膜32をアモルファス状態にする場合)に
は、レーザビームを記録パワー(Pw1)或いは記録パ
ワー(Pw1)から基底パワー(Pb1)までの振幅を
有するパルス波形とすることによりL1記録膜32を融
点以上に加熱し、その後、レーザビームを基底パワー
(Pb1)に設定することによりL1記録膜32を急冷
する。一方、記録マークを消去する場合(L1記録膜3
2を結晶状態にする場合)には、レーザビームを消去パ
ワー(Pe1)に固定し、これによりL1記録膜32を
結晶化温度以上の温度に加熱し、徐冷する。これによっ
て、L1記録膜32に形成されている記録マークが固相
消去される。以下、具体的な記録ストラテジについて、
記録マークごとに詳述する。
【0057】まず、図6(a)に示すように、L1記録
膜32に対して2T信号を形成する場合、レーザビーム
のパルス数は「1」に設定され、その後、冷却期間Tc
lが挿入される。L1記録膜32に対する記録において
レーザビームのパルス数とは、レーザビームの強度が記
録パワー(Pw1)まで高められた回数によって定義さ
れる。また、本明細書においては、レーザビームのパル
スのうち、先頭パルスをトップパルス、最終パルスをラ
ストパルス、トップパルスとラストパルスの間に存在す
るパルスをマルチパルスと定義する。但し、図6(a)
に示すように、パルス数が「1」である場合には、当該
パルスはトップパルスである。
【0058】また、冷却期間Tclにおいては、レーザ
ビームの強度が基底パワー(Pb1)に設定される。こ
のように、本明細書においては、L1記録膜32に対す
る記録においてレーザビームの強度が基底パワー(Pb
1)に設定される最後の期間を冷却期間と定義する。し
たがって、2T信号を形成する場合、レーザビームの強
度は、タイミングt11以前においては消去パワー(P
e1)に設定され、タイミングt11からタイミングt
12までの期間(Ttop)においては記録パワー(P
w1)に設定され、タイミングt12からタイミングt
13までの期間(Tcl)においては基底パワー(Pb
1)に設定され、タイミングt13以降においては消去
パワー(Pe1)に設定される。
【0059】ここで、トップパルスのパルス幅Ttop
は、特に限定されるものではないが、0.3T〜0.5
T、特に0.4Tに設定することが好ましい。また、冷
却期間Tclは、特に限定されるものではないが、0.
6T〜1.0T、特に0.8Tに設定することが好まし
い。
【0060】また、図6(b)に示すように、L1記録
膜32に対して3T信号を形成する場合、レーザビーム
のパルス数は「2」に設定され、その後、冷却期間Tc
lが挿入される。したがって、3T信号を形成する場
合、レーザビームの強度は、タイミングt21以前にお
いては消去パワー(Pe1)に設定され、タイミングt
21からタイミングt22までの期間(Ttop)及び
タイミングt23からタイミングt24までの期間(T
lp)においては記録パワー(Pw1)に設定され、タ
イミングt22からタイミングt23までの期間(To
ff)及びタイミングt24からタイミングt25まで
の期間(Tcl)においては基底パワー(Pb1)に設
定され、タイミングt25以降においては消去パワー
(Pe1)に設定される。
【0061】ここで、トップパルスのパルス幅Ttop
は、特に限定されるものではないが、0.3T〜0.5
T、特に0.4Tに設定することが好ましい。また、ラ
ストパルスのパルス幅Tlpは、特に限定されるもので
はないが、0.4T〜0.6T、特に0.5Tに設定す
ることが好ましい。また、オフ期間Toffは、特に限
定されるものではないが、1−Tnxtに設定すること
が好ましい。ここでTnxtとは、オフ期間Toff直
前に存在するパルスのパルス幅であって、図6(b)に
おいてはトップパルスのパルス幅Tlpに相当する。し
たがって、Ttopが0.4Tであればオフ期間Tof
fは0.6Tとなる。そして、冷却期間Tclは、特に
限定されるものではないが、0.6T〜1.0T、特に
0.8Tに設定することが好ましい。
【0062】さらに、図6(c)に示すように、L1記
録膜32に対して4T信号を形成する場合、レーザビー
ムのパルス数は「3」に設定され、その後、冷却期間T
clが挿入される。したがって、4T信号を形成する場
合、レーザビームの強度は、タイミングt31以前にお
いては消去パワー(Pe1)に設定され、タイミングt
31からタイミングt32までの期間(Ttop)、タ
イミングt33からタイミングt34までの期間(Tm
p)及びタイミングt35からタイミングt36までの
期間(Tlp)においては記録パワー(Pw1)に設定
され、タイミングt32からタイミングt33までの期
間(Toff)、タイミングt34からタイミングt3
5までの期間(Toff)及びタイミングt36からタ
イミングt37までの期間(Tcl)においては基底パ
ワー(Pb1)に設定され、タイミングt37以降にお
いては消去パワー(Pe1)に設定される。
【0063】ここで、トップパルスのパルス幅Ttop
及びマルチパルスのパルス幅Tmpは、特に限定される
ものではないが、0.3T〜0.5T、特に0.4Tに
設定することが好ましい。また、ラストパルスのパルス
幅Tlpは、特に限定されるものではないが、0.4T
〜0.6T、特に0.5Tに設定することが好ましい。
さらに、オフ期間Toffは、特に限定されるものでは
ないが、1−Tnxtに設定することが好ましい。ここ
でTnxtとは、オフ期間Toff直前に存在するパル
スのパルス幅であって、図6(c)においてはトップパ
ルスのパルス幅Ttop又はマルチパルスのパルス幅T
mpに相当する。したがって、Ttopが0.4Tであ
ればオフ期間Toffは0.6Tとなり、Tmpが0.
4Tであればオフ期間Toffは0.6Tとなる。そし
て、冷却期間Tclは、特に限定されるものではない
が、0.6T〜1.0T、特に0.8Tに設定すること
が好ましい。
【0064】そして、図6(d)に示すように、L1記
録膜32に対して5T〜8T信号を形成する場合、レー
ザビームのパルス数は「4」〜「7」に設定され、その
後、冷却期間Tclが挿入される。したがって、5T〜
8T信号を形成する場合、レーザビームの強度は、タイ
ミングt41以前においては消去パワー(Pe1)に設
定され、タイミングt41からタイミングt42までの
期間(Ttop)、タイミングt43からタイミングt
44までの期間(Tmp)、タイミングt45からタイ
ミングt46までの期間(Tmp)及びタイミングt4
7からタイミングt48までの期間(Tlp)において
は記録パワー(Pw1)に設定され、タイミングt42
からタイミングt43までの期間(Toff)、タイミ
ングt44からタイミングt45までの期間(Tof
f)、タイミングt46からタイミングt47までの期
間(Toff)及びタイミングt48からタイミングt
49までの期間(Tcl)においては基底パワー(Pb
1)に設定され、タイミングt49以降においては消去
パワー(Pe1)に設定される。
【0065】ここで、トップパルスのパルス幅Ttop
及びマルチパルスのパルス幅Tmpは、特に限定される
ものではないが、0.3T〜0.5T、特に0.4Tに
設定することが好ましい。また、ラストパルスのパルス
幅Tlpは、特に限定されるものではないが、0.4T
〜0.6T、特に0.5Tに設定することが好ましい。
さらに、オフ期間Toffは、特に限定されるものでは
ないが、1−Tnxtに設定することが好ましい。ここ
でTnxtとは、オフ期間Toff直前に存在するパル
スのパルス幅であって、図6(d)においてはトップパ
ルスのパルス幅Ttop又はマルチパルスのパルス幅T
mpに相当する。したがって、Ttopが0.4Tであ
ればオフ期間Toffは0.6Tとなり、Tmpが0.
4Tであればオフ期間Toffは0.6Tとなる。そし
て、冷却期間Tclは、特に限定されるものではない
が、0.6T〜1.0T、特に0.8Tに設定すること
が好ましい。
【0066】以上により、記録信号(2T信号〜8T信
号)を形成すべき領域においては、記録パワー(Pw
1)をもつレーザビームの照射によって溶融したL1記
録膜32が冷却期間Tclにおいて急冷され、アモルフ
ァス状態となる。一方、その他の領域においては、消去
パワー(Pe1)をもつレーザビームの照射によってL
1記録膜32が結晶化温度以上の温度に加熱され、その
後レーザビームが遠ざかるにことによって徐冷され、結
晶状態となる。
【0067】以上が、L1記録膜32に対してデータの
記録を行う場合の記録ストラテジである。このように、
本実施態様においては、光入射面13aから遠いL1記
録膜32に対してデータの記録を行う場合、レーザビー
ムのトップパルス、マルチパルス及びラストパルスの記
録パワーPwを一律にPw1に設定していることから、
良好な形状をもった記録マークを形成することが可能と
なる。
【0068】次に、L0記録膜22に対してデータの記
録を行う場合の記録ストラテジについて詳述する。
【0069】図7は、L0記録膜22に対してデータの
記録を行う場合の記録ストラテジを示す図であり、
(a)は2T信号を形成する場合の記録ストラテジであ
り、(b)は3T信号を形成する場合の記録ストラテジ
であり、(c)は4T信号を形成する場合の記録ストラ
テジであり、(d)は5T信号〜8T信号を形成する場
合の記録ストラテジである。
【0070】図7(a)〜(d)に示すように、本実施
態様では、L0記録膜22に対してデータの記録を行う
場合、レーザビームの強度は、記録パワー(Pw0)、
記録パワー(Pw0’)、消去パワー(Pe0)及び基
底パワー(Pb0)からなる4つの強度に変調される。
記録パワー(Pw0)及び(Pw0’)の強度として
は、照射によってL0記録膜22が溶融するような高い
レベルに設定され、消去パワー(Pe0)の強度として
は、照射によってL0記録膜22が結晶化温度以上の温
度に達するようなレベルに設定され、基底パワー(Pb
0)の強度としては、照射されても、溶融しているL0
記録膜22が冷却されるような低いレベルに設定され
る。
【0071】記録パワー(Pw0)、消去パワー(Pe
0)及び基底パワー(Pb0)の各パワーは、光記録媒
体の構造や情報記録装置の光学系に応じて適宜決定すれ
ばよく、例えば、記録パワー(Pw0)としては5.0
mW〜6.6mW程度に設定し、消去パワー(Pe0)
としては1.3mW〜1.7mW程度に設定し、基底パ
ワー(Pb0)としては0.1mW〜0.5mW程度に
設定すればよい。また、記録パワー(Pw0’)として
は記録パワーPw0より低いレベル、例えばPw0の
0.9倍程度(0.9×Pw0)に設定すればよい。
尚、記録パワー(Pw0)、記録パワー(Pw0’)、
消去パワー(Pe0)及び基底パワー(Pb0)の値
は、レーザビームを照射した際の盤面における値であ
る。
【0072】L0記録膜22に記録マークを形成する場
合(L0記録膜22をアモルファス状態にする場合)に
は、レーザビームを記録パワー(Pw0)或いは記録パ
ワー(Pw0)から基底パワー(Pb0)までの振幅を
有するパルス波形とすることにより、又は記録パワー
(Pw0’)或いは記録パワー(Pw0’)から基底パ
ワー(Pb0)までの振幅を有するパルス波形とするこ
とにより、L0記録膜22を融点以上に加熱し、その
後、レーザビームを基底パワー(Pb0)に設定するこ
とによりL0記録膜22を急冷する。一方、記録マーク
を消去する場合(L0記録膜22を結晶状態にする場
合)には、レーザビームを消去パワー(Pe0)に固定
し、これによりL0記録膜22を結晶化温度以上の温度
に加熱し、徐冷する。これによって、L0記録膜22に
形成されている記録マークが消去される。以下、具体的
な記録ストラテジについて、記録マークごとに詳述す
る。
【0073】まず、図7(a)に示すように、L0記録
膜22に対して2T信号を形成する場合、レーザビーム
のパルス数は「1」に設定され、その後、冷却期間Tc
lが挿入される。L0記録膜22に対する記録において
は、レーザビームのパルス数とは、レーザビームの強度
が記録パワー(Pw0)或いは(Pw0’)まで高めら
れた回数によって定義される。
【0074】また、冷却期間Tclにおいては、レーザ
ビームの強度が基底パワー(Pb0)に設定される。こ
のように、本明細書においては、L0記録膜22に対す
る記録においてレーザビームの強度が基底パワー(Pb
0)に設定される最後の期間を冷却期間と定義する。し
たがって、2T信号を形成する場合、レーザビームの強
度は、タイミングt51以前においては消去パワー(P
e0)に設定され、タイミングt51からタイミングt
52までの期間(Ttop)においては記録パワー(P
w0’)に設定され、タイミングt52からタイミング
t53までの期間(Tcl)においては基底パワー(P
b0)に設定され、タイミングt53以降においては消
去パワー(Pe0)に設定される。
【0075】ここで、トップパルスのパルス幅Ttop
は、特に限定されるものではないが、0.2T〜0.4
T、特に0.3Tに設定することが好ましい。また、冷
却期間Tclは、特に限定されるものではないが、0.
8T〜1.2T、特に1.0Tに設定することが好まし
い。
【0076】また、図7(b)に示すように、L0記録
膜22に対して3T信号を形成する場合、レーザビーム
のパルス数は「2」に設定され、その後、冷却期間Tc
lが挿入される。したがって、3T信号を形成する場
合、レーザビームの強度は、タイミングt61以前にお
いては消去パワー(Pe0)に設定され、タイミングt
61からタイミングt62までの期間(Ttop)及び
タイミングt63からタイミングt64までの期間(T
lp)においては記録パワー(Pw0’)に設定され、
タイミングt62からタイミングt63までの期間(T
off)及びタイミングt64からタイミングt65ま
での期間(Tcl)においては基底パワー(Pb0)に
設定され、タイミングt65以降においては消去パワー
(Pe0)に設定される。
【0077】ここで、トップパルスのパルス幅Ttop
及びラストパルスのパルス幅Tlpは、特に限定される
ものではないが、0.15T〜0.3T、特に0.2T
に設定することが好ましい。また、オフ期間Toff
は、特に限定されるものではないが、1−Tnxtに設
定することが好ましい。ここでTnxtとは、オフ期間
Toff直前に存在するパルスのパルス幅であって、図
7(b)においてはトップパルスのパルス幅Tlpに相
当する。したがって、Tlpが0.2Tであればオフ期
間Toffは0.8Tとなる。そして、冷却期間Tcl
は、特に限定されるものではないが、0.8T〜1.2
T、特に1.0Tに設定することが好ましい。
【0078】さらに、図7(c)に示すように、L0記
録膜22に対して4T信号を形成する場合、レーザビー
ムのパルス数は「3」に設定され、その後、冷却期間T
clが挿入される。したがって、4T信号を形成する場
合、レーザビームの強度は、タイミングt71以前にお
いては消去パワー(Pe0)に設定され、タイミングt
71からタイミングt72までの期間(Ttop)及び
タイミングt75からタイミングt76までの期間(T
lp)においては記録パワー(Pw0’)に設定され、
タイミングt73からタイミングt74までの期間(T
mp)においては記録パワー(Pw0)に設定され、タ
イミングt72からタイミングt73までの期間(To
ff)、タイミングt74からタイミングt75までの
期間(Toff)及びタイミングt76からタイミング
t77までの期間(Tcl)においては基底パワー(P
b0)に設定され、タイミングt77以降においては消
去パワー(Pe0)に設定される。
【0079】ここで、トップパルスのパルス幅Tto
p、マルチパルスのパルス幅Tmp及びラストパルスの
パルス幅Tlpは、特に限定されるものではないが、
0.15T〜0.3T、特に0.2Tに設定することが
好ましい。さらに、オフ期間Toffは、特に限定され
るものではないが、1−Tnxtに設定することが好ま
しい。ここでTnxtとは、オフ期間Toff直前に存
在するパルスのパルス幅であって、図7(c)において
はトップパルスのパルス幅Tmp又はマルチパルスのパ
ルス幅Tlpに相当する。したがって、Ttopが0.
2Tであればオフ期間Toffは0.8Tとなり、Tm
pが0.2Tであればオフ期間Toffは0.8Tとな
る。そして、冷却期間Tclは、特に限定されるもので
はないが、0.8T〜1.2T、特に1.0Tに設定す
ることが好ましい。
【0080】そして、図7(d)に示すように、L0記
録膜22に対して5T信号〜8T信号を形成する場合、
レーザビームのパルス数はそれぞれ「4」〜「7」に設
定され、その後、冷却期間Tclが挿入される。したが
って、マルチパルスの数は、5T信号〜8T信号を形成
する場合それぞれ「2」〜「5」に設定される。この場
合も、Ttop(タイミングt81からタイミングt8
2までの期間)及びTlpの期間(タイミングt87か
らタイミングt88までの期間)においては記録パワー
(Pw0’)に設定され、Tmp(タイミングt83か
らタイミングt84までの期間、タイミングt85から
タイミングt86までの期間等)においては記録パワー
(Pw0)に設定され、オフ期間Toff(タイミング
t82からタイミングt83までの期間、タイミングt
86からタイミングt87までの期間等)及び冷却期間
Tcl(タイミングt88からタイミングt89までの
期間)においては基底パワー(Pb0)に設定され、そ
の他の期間においては消去パワー(Pe0)に設定され
る。
【0081】ここで、トップパルスのパルス幅Tto
p、マルチパルスのパルス幅Tmp及びラストパルスの
パルス幅Tlpは、特に限定されるものではないが、
0.15T〜0.3T、特に0.2Tに設定することが
好ましい。さらに、オフ期間Toffは、特に限定され
るものではないが、1−Tnxtに設定することが好ま
しい。ここでTnxtとは、オフ期間Toff直前に存
在するパルスのパルス幅であって、図7(d)において
はトップパルスのパルス幅Tmp又はマルチパルスのパ
ルス幅Tlpに相当する。したがって、Ttopが0.
2Tであればオフ期間Toffは0.8Tとなり、Tm
pが0.2Tであればオフ期間Toffは0.8Tとな
る。そして、冷却期間Tclは、特に限定されるもので
はないが、0.8T〜1.2T、特に1.0Tに設定す
ることが好ましい。
【0082】以上により、記録信号(2T信号〜8T信
号)を形成すべき領域においては、記録パワー(Pw
0)及び/又は記録パワー(Pw0’)をもつレーザビ
ームの照射によって溶融したL0記録膜22が冷却期間
Tclにおいて急冷され、アモルファス状態となる。一
方、その他の領域においては、消去パワー(Pe0)を
もつレーザビームの照射によってL0記録膜22が結晶
化温度以上の温度に加熱され、その後レーザビームが遠
ざかるにことによって徐冷され、結晶状態となる。
【0083】以上が、L0記録膜22に対してデータの
記録を行う場合の記録ストラテジである。このように、
本実施態様においては、光入射面13aに近いL0記録
膜22に対してデータの記録を行う場合、レーザビーム
のトップパルス及びラストパルスの記録パワーをマルチ
パルスの記録パワーPw0より低い記録パワーPw0’
に設定していることから、冷却効果の低いL0記録膜2
2における熱干渉が緩和され、再結晶化現象を抑制する
ことが可能となる。
【0084】以上説明したL0層20及びL1層30に
それぞれ対応する記録ストラテジを特定するための情報
は、「記録条件設定情報」として当該光記録媒体10内
に保存しておくことが好ましい。このような記録条件設
定情報を光記録媒体10内に保存しておけば、ユーザが
実際にデータの記録を行う際に、情報記録装置によって
かかる記録条件設定情報が読み出され、これに基づいて
記録ストラテジを決定することが可能となる。したがっ
て、例えば、ユーザがL1層30に対するデータの記録
を指示した場合には、情報記録装置は図6に示した記録
ストラテジを用いてデータの記録を行い、ユーザがL0
層20に対するデータの記録を指示した場合には、情報
記録装置は図7に示した記録ストラテジを用いてデータ
の記録を行う。
【0085】記録条件設定情報としては、L0層20及
びL1層30にそれぞれ対応する記録ストラテジのみな
らず、光記録媒体10に対してデータの記録を行う場合
に必要な各種条件(記録線速度等)を特定するために必
要な情報を含んでいることがより好ましい。記録条件設
定情報は、ウォブルやプレピットとして記録されたもの
でもよく、L0記録膜22及び/又はL1記録膜32に
データとして記録されたものでもよい。また、データの
記録に必要な各条件を直接的に示すもののみならず、情
報記録装置内にあらかじめ格納されている各種条件のい
ずれかを指定することにより記録ストラテジの特定を間
接的に行うものであっても構わない。
【0086】図8は、光記録媒体10に対してデータの
記録を行うための情報記録装置50の主要部を概略的に
示す図である。
【0087】情報記録装置50は、図8に示すように光
記録媒体10を回転させるためのスピンドルモータ52
と、光記録媒体10にレーザビームを照射するとともに
その反射光を受光するヘッド53と、スピンドルモータ
52及びヘッド53の動作を制御するコントローラ54
と、ヘッド53にレーザ駆動信号を供給するレーザ駆動
回路55と、ヘッド53にレンズ駆動信号を供給するレ
ンズ駆動回路56とを備えている。
【0088】さらに、図8に示すように、コントローラ
54にはフォーカスサーボ追従回路57、トラッキング
サーボ追従回路58及びレーザコントロール回路59が
含まれている。フォーカスサーボ追従回路57が活性化
すると、回転している光記録媒体10の記録面にフォー
カスがかかった状態となり、トラッキングサーボ追従回
路58が活性化すると、光記録媒体10の偏芯している
信号トラックに対して、レーザビームのスポットが自動
追従状態となる。フォーカスサーボ追従回路57及びト
ラッキングサーボ追従回路58には、フォーカスゲイン
を自動調整するためのオートゲインコントロール機能及
びトラッキングゲインを自動調整するためのオートゲイ
ンコントロール機能がそれぞれ備えられている。また、
レーザコントロール回路59は、レーザ駆動回路55に
より供給されるレーザ駆動信号を生成する回路であり、
光記録媒体10に記録されている記録条件設定情報に基
づいて、適切なレーザ駆動信号の生成を行う。
【0089】尚、これらフォーカスサーボ追従回路5
7、トラッキングサーボ追従回路58及びレーザコント
ロール回路59については、コントローラ54内に組み
込まれた回路である必要はなく、コントローラ54と別
個の部品であっても構わない。さらに、これらは物理的
な回路である必要はなく、コントローラ54内で実行さ
れるソフトウェアであっても構わない。
【0090】このような構成からなる情報記録装置50
を用いて本実施態様にかかる光記録媒体10に対するデ
ータの記録を行う場合、上述のとおり、光記録媒体10
に記録されている記録条件設定情報が読み出され、これ
に基づいて記録ストラテジが決定される。したがって、
情報記録装置50は、L1層30に対してデータの記録
を行う場合、読み出された記録条件設定情報に基づき、
図6に示した記録ストラテジを用いてデータの記録を行
い、L0層20に対してデータの記録を行う場合、読み
出された記録条件設定情報に基づき、図7に示した記録
ストラテジを用いてデータの記録を行う。
【0091】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0092】光記録媒体10の作製 まず、図2に示したスタンパ40を用いたポリカーボネ
ートの射出成形を行い、これによって、グルーブ11a
の深さ及びピッチがそれぞれ34nm及び0.32μm
であり、厚さが1.1mmである基体11を作成した。
【0093】次に、基体11をスパッタリング装置(図
示せず)内に搬入し、基体11のうちグルーブ11a及
びランド11bが形成されている面のほぼ全面にAg合
金、ZnS−SiO(80:20)、AgSbTeG
e及びZnS−SiO(80:20)をこの順でスパ
ッタリングすることによって、それぞれ厚さが100n
m、15nm、12nm及び80nmである反射膜3
4、第4の誘電体膜33、L1記録膜32及び第3の誘
電体膜31(L1層30)を成膜した。
【0094】次に、L1層30が形成された基体11を
スパッタリング装置から搬出した後、第3の誘電体膜3
1上に紫外線硬化性アクリル樹脂をスピンコートした。
そして、スピンコートした紫外線硬化性アクリル樹脂の
表面に、図4に示したスタンパ41を被せた状態でスタ
ンパ41を介して紫外線を照射した。これにより、グル
ーブ12aの深さ及びピッチがそれぞれ34nm及び
0.32μmであり、厚さが20μmである中間層12
を形成した。
【0095】次に、L1層30及び中間層12が形成さ
れた基体11をスパッタリング装置内に搬入し、グルー
ブ12a及びランド12bが形成されている中間層12
のほぼ全面にAl、SbTe及びZnS−SiO
(80:20)をこの順でスパッタリングすることに
よって、それぞれ厚さが70nm、8nm及び60nm
である第2の誘電体膜23、L0記録膜22及び第1の
誘電体膜21(L0層20)を成膜した。
【0096】次に、L1層30、中間層12及びL0層
20が形成された基体11をスパッタリング装置から搬
出した後、第1の誘電体膜21上に紫外線硬化性アクリ
ル樹脂をスピンコートし、紫外線を照射することによっ
て、厚さが100μmである光透過層13を形成した。
これにより光記録媒体前駆体が完成した。
【0097】そして、かかる光記録媒体前駆体をレーザ
照射装置の回転テーブル(図示せず)に載置し、回転さ
せながらトラックに沿った方向における長さが短く、且
つ、トラックに垂直な方向における長さが長い矩形状の
レーザビームを連続的に照射し、光記録媒体前駆体が1
回転するごとに照射位置をトラックに対して垂直な方向
にずらすことによって、L0記録膜22及びL1記録膜
32の実質的に全面を結晶状態に初期化した。これによ
り本実施例で用いる光記録媒体10が完成した。
【0098】データの記録(シングルジッタ値の測定) このようにして作製された光記録媒体10のL0層20
に対し、図7(a)〜(d)に示した2値記録のストラ
テジを用い、1本のトラック上に、2T〜8Tの各信号
のランダム信号を記録した。ここで、記録ストラテジ
は、記録パワー(Pw0)をパラメータとし、記録パワ
ー(Pw0’)、消去パワー(Pe0)及び基底パワー
(Pb0)をそれぞれ0.9×Pw0、1.5mW及び
0.1mWに設定した。またTtop、Tmp及びTl
pは、すべて0.2Tに設定し、Toffは0.8Tに
設定し、Tclは1.0Tに設定した。
【0099】さらに比較例として、光記録媒体10のL
0層20に対し、L1層30に記録する場合に用いるス
トラテジである図6(a)〜(d)に示した1値記録の
ストラテジを用い、1本のトラック上に、2T〜8Tの
各信号のランダム信号を記録した。ここで、記録ストラ
テジは、記録パワー(Pw0)をパラメータとし、消去
パワー(Pe0)及び基底パワー(Pb0)をそれぞれ
1.5mW及び0.1mWに設定した。またTtop、
Tmp及びTlpは、すべて0.2Tに設定し、Tof
fは0.8Tに設定し、Tclは1.0Tに設定した。
これは、L1層30に記録する場合と同様の記録ストラ
テジでL0層20を記録した場合との比較である。
【0100】記録においては、クロック周波数を65.
7MHzに設定し(T=15.2nsec)、記録線速
度を5.7m/secに設定して、(1,7)RLLの
変調方式により信号の形成を行った。記録に用いたレー
ザビームの波長は405nmであり、レーザビームを集
束するための対物レンズの開口数は0.85である。
【0101】データの再生 次に、L0層20に対し、再生パワー(Pr0)を0.
5mWに設定して2T〜8Tの各信号のランダム信号を
再生し、そのジッタ及びC/N(キャリア/ノイズ比)
を測定した。ジッタは、タイムインターバルアナライザ
によりクロックジッタを測定し、その再生信号の「ゆら
ぎ(σ)」を求め、ウィンドウ幅をTwとして、 σ/Tw(%) により算出した。なお、上述した1本のトラック上に記
録した信号のジッタ値をシングルジッタ値と呼ぶことが
ある。
【0102】図9は、上述したシングルジッタ値の測定
結果を示すグラフであって、●印が1値記録、▲印が2
値記録を示している。図9に示されるように、記録パワ
ーPw0が5.0mW付近まではパワー不足のため、2
値記録のジッタ値のグラフは、1値記録のグラフと同じ
傾きで少し右にシフトしており、2値記録よりも1値記
録のほうが低いジッタ値となっている。
【0103】しかし記録パワーPw0を5.0mWより
上げていくと、2値記録のジッタ値もボトム値の略12
%に達し、さらに記録パワーPw0を上げていくと、1
値記録の場合は熱干渉を受けてジッタ値が悪化している
のに対し、2値記録の場合は熱干渉が抑えられてジッタ
値を低く保っている。
【0104】このように、2値記録によるストラテジを
用いる場合には、1値記録のストラテジを用いる場合に
比べて、より高い記録パワーで良好なジッタ値が得ら
れ、ジッタ値が例えば12%以下となる記録パワーPw
0の範囲が広いことが分かる。したがって、本記録スト
ラテジを用いれば、前後の記録マークに対する熱干渉を
抑制することができ、パワーマージンを大きくとること
ができる。
【0105】データの記録(クロスジッタ値の測定) 次に、光記録媒体10のL0層20に対し、図7(a)
〜(d)に示した2値記録のストラテジを用い、5本の
トラック上に、2T〜8Tの各信号のランダム信号を記
録した。詳細には、5本のトラックのうち、まず両側2
本づつランダム信号を記録し、最後に中央のトラックに
ランダム信号を記録した。ここで、記録ストラテジは、
記録パワー(Pw0)をパラメータとし、記録パワー
(Pw0’)、消去パワー(Pe0)及び基底パワー
(Pb0)をそれぞれ0.9×Pw0、1.5mW及び
0.1mWに設定した。またTtop、Tmp及びTl
pは、すべて0.2Tに設定し、Toffは0.8Tに
設定し、Tclは1.0Tに設定した。
【0106】さらに比較例として、光記録媒体10のL
0層20に対し、L1層30に記録する場合に用いるス
トラテジである図6(a)〜(d)に示した1値記録の
ストラテジを用い、5本のトラック上に、上記と同様に
して、2T〜8Tの各信号のランダム信号を記録した。
ここで、記録ストラテジは、記録パワー(Pw0)をパ
ラメータとし、消去パワー(Pe0)及び基底パワー
(Pb0)をそれぞれ0.9×Pw0、1.5mW及び
0.1mWに設定した。またTtop、Tmp及びTl
pは、すべて0.2Tに設定し、Toffは0.8Tに
設定し、Tclは1.0Tに設定した。
【0107】記録においては、クロック周波数を65.
7MHzに設定し(T=15.2nsec)、記録線速
度を5.7m/secに設定して、(1,7)RLLの
変調方式により信号の形成を行った。記録に用いたレー
ザビームの波長は405nmであり、レーザビームを集
束するための対物レンズの開口数は0.85である。
【0108】データの再生 次に、L0層20の中央のトラックに対し、再生パワー
(Pr0)を0.5mWに設定して2T〜8Tの各信号
のランダム信号を再生し、そのジッタ及びC/N(キャ
リア/ノイズ比)を測定した。ジッタは、タイムインタ
ーバルアナライザによりクロックジッタを測定し、その
再生信号の「ゆらぎ(σ)」を求め、ウィンドウ幅をT
wとして、 σ/Tw(%) により算出した。なお、上述した5本のトラックのう
ち、中央のトラックに記録した信号のジッタ値をクロス
ジッタ値と呼ぶことがある。
【0109】図10は、上述したクロスジッタ値の測定
結果を示すグラフであって、●印が1値記録、▲印が2
値記録を示している。図10に示されるように、記録パ
ワーPw0が5.0mW付近まではパワー不足のため、
2値記録のジッタ値のグラフは、1値記録のグラフと同
じ傾きで少し右にシフトしており、2値記録よりも1値
記録のほうが低いジッタ値となっている。
【0110】しかし記録パワーPw0を5.0mWより
上げていくと、2値記録のジッタ値もボトム値の略13
%に達し、さらに記録パワーPw0を上げていくと、1
値記録の場合は熱干渉を受けてジッタ値が悪化している
のに対し、2値記録の場合は熱干渉が抑えられてジッタ
値を低く保っている。
【0111】このように、2値記録によるストラテジを
用いる場合には、1値記録のストラテジを用いる場合に
比べて、より高い記録パワーPwで良好なジッタ値が得
られ、ジッタ値が例えば13%以下となる記録パワーP
w0の範囲が広いことが分かる。したがって、本記録ス
トラテジを用いれば、隣接トラックの記録マークの影響
を抑制してクロストークやクロスイレーズを防止するこ
とができ、パワーマージンを大きくとることができる。
【0112】以上より、光入射面13aに近いL0層2
0に対してデータの記録を行う場合、トップパルス及び
ラストパルスの記録パワーをマルチパルスの記録パワー
より低いレベルに設定した方が、形成された記録マーク
の信号特性が良好となることが分かった。
【0113】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0114】例えば、上記実施態様においては、光記録
媒体10が2つの記録層(L0層20、L1層30)を
備えている場合を例に説明したが、本発明の対象が記録
層を2層のみ有する光記録媒体に限定されるものではな
く、3層以上の記録層を有する光記録媒体に適用するこ
とも可能である。この場合、少なくとも一つの記録マー
クの形成に際し、光入射面13aから最も近い記録層に
対してデータの記録を行う場合において、トップパルス
及びラストパルスの記録パワーをマルチパルスの記録パ
ワーよりも低いレベルに設定すればよい。
【0115】また、上記実施態様においては、(1,
7)RLL変調方式を採用した場合における記録ストラ
テジを例に説明したが、これに限定されるものではな
く、例えば、8,16変調方式(3T〜11T及び14
Tに変調)を採用したばあいにおける記録ストラテジに
適用することも可能である。
【0116】また、上記実施態様においては、L0層2
0に対して情報の記録を行う場合、レーザビームの強度
を記録パワー(Pw0)、記録パワー(Pw0’)、消
去パワー(Pe0)、基底パワー(Pb0)の4つの強
度で変調し、特に記録パワーを(Pw0)と(Pw
0’)の2値とした場合を例に説明したが、これに限定
されるものではなく、例えばレーザビームの強度を5つ
以上の強度で変調することによって情報の記録を行って
もよく、また記録パワーPwを3値以上に設定して情報
の記録を行っても構わない。
【0117】さらにまた、上記実施態様においては、L
0層20に対して情報を記録する場合におけるレーザビ
ームのトップパルス及び/又はラストパルスの記録パワ
ーを共に(Pw0’)とした場合を例に説明したが、こ
れに限定されるものではなく、トップパルスとラストパ
ルスの記録パワーを異ならせても構わない。さらにはト
ップパルス又はラストパルスのいずれか一方のみマルチ
パルスの記録パワーよりも低いレベルに設定しても構わ
ない。要するに、光入射面13aに最も近い記録層に情
報を記録する場合におけるレーザビームのトップパルス
及び/又はラストパルスの記録パワーが、マルチパルス
の記録パワーよりも低いレベルに設定されていればよ
い。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
熱干渉による再結晶化を緩和することができるので、良
好な形状の記録マークを形成することが可能となる。
【0119】尚、熱干渉の影響は、使用するレーザビー
ムの波長が短いほど顕著になるとともに、レーザビーム
を集光する対物レンズの開口数(NA)が大きいほど顕
著となる。このため、本発明は、使用するレーザビーム
の波長(λ)とレーザビームを集束するための対物レン
ズの開口数(NA)との比(λ/NA)が700nm以
下、例えば、NAが0.7以上(特に0.85程度)で
あり、レーザビームの波長λが200〜450nm程度
である場合に特に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施態様にかかる光記録媒体
10の構造を概略的に示す断面図である。
【図2】光記録媒体10の製造方法を示す工程図であ
る。
【図3】光記録媒体10の製造方法を示す工程図であ
る。
【図4】光記録媒体10の製造方法を示す工程図であ
る。
【図5】光記録媒体10の製造方法を示す工程図であ
る。
【図6】L1記録膜32に対してデータの記録を行う場
合の記録ストラテジを示す図であり、(a)は2T信号
を形成する場合の記録ストラテジであり、(b)は3T
信号を形成する場合の記録ストラテジであり、(c)は
4T信号を形成する場合の記録ストラテジであり、
(d)は5T信号〜8T信号を形成する場合の記録スト
ラテジである。
【図7】L0記録膜22に対してデータの記録を行う場
合の記録ストラテジを示す図であり、(a)は2T信号
を形成する場合の記録ストラテジであり、(b)は3T
信号を形成する場合の記録ストラテジであり、(c)は
4T信号を形成する場合の記録ストラテジであり、
(d)は5T信号〜8T信号を形成する場合の記録スト
ラテジである。
【図8】光記録媒体10に対してデータの記録を行うた
めの情報記録装置50の主要部を概略的に示す図であ
る。
【図9】シングルジッタ値の測定結果を示すグラフであ
る。
【図10】クロスジッタ値の測定結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10 光記録媒体 11 基体 12 中間層 11a,12a グルーブ 11b,12b ランド 13 光透過層 13a 光入射面 20 L0層 21 第1の誘電体膜 22 L0記録膜 23 第2の誘電体膜 30 L1層 31 第3の誘電体膜 32 L1記録膜 33 第4の誘電体膜 34 反射膜 40,41 スタンパ 50 情報記録装置 52 スピンドルモータ 53 ヘッド 54 コントローラ 55 レーザ駆動回路 56 レンズ駆動回路 57 フォーカスサーボ追従回路 58 トラッキングサーボ追従回路 59 レーザコントロール回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水島 哲郎 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 5D090 AA01 BB05 BB12 CC01 CC14 DD03 EE02 KK05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層された少なくとも第1及び第2の情
    報記録層を備える光記録媒体に対し、光入射面から少な
    くとも記録パワーを含む複数のパワーに変調されたパル
    ス状のレーザビームを照射することによって、互いに長
    さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれ
    た複数の記録マークを形成する情報記録方法であって、
    前記複数種類の記録マークのうち、少なくとも一つの種
    類の記録マークを前記第1の情報記録層に形成する場合
    に照射する前記レーザビームのトップパルス及び/又は
    ラストパルスの記録パワーをマルチパルスの記録パワー
    より低いレベルに設定して情報の記録を行うことを特徴
    とする情報記録方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の情報記録層が前記第2の情報
    記録層よりも前記光入射面側に位置していることを特徴
    とする請求項1に記載の情報記録方法。
  3. 【請求項3】 前記トップパルスと前記ラストパルスの
    記録パワーを同レベルに設定することを特徴とする請求
    項1又は2に記載の情報記録方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の情報記録層に形成する場合に
    照射する前記レーザビームのトップパルス及び/又はラ
    ストパルスの記録パワーをマルチパルスの記録パワーと
    同レベルに設定して情報の記録を行うことを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報記録方法。
  5. 【請求項5】 前記レーザビームの波長をλとし、前記
    レーザビームを集光するための対物レンズの開口数をN
    Aとした場合に、λ/NA ≦ 700nmの条件を満
    たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の情報記録方法。
  6. 【請求項6】 前記レーザビームの波長λが200〜4
    50nmであることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか1項に記載の情報記録方法。
  7. 【請求項7】 積層された少なくとも第1及び第2の情
    報記録層を備える光記録媒体に対し、光入射面から少な
    くとも記録パワーを含む複数のパワーに変調されたパル
    ス状のレーザビームを照射することによって、互いに長
    さの異なる複数種類の記録マークからなる群より選ばれ
    た複数の記録マークを形成する情報記録装置であって、
    前記第1の情報記録層に形成する場合に照射する前記レ
    ーザビームのトップパルス及び/又はラストパルスの記
    録パワーをマルチパルスの記録パワーより低いレベルに
    設定して情報の記録を行うことを特徴とする情報記録装
    置。
  8. 【請求項8】 前記第1の情報記録層が前記第2の情報
    記録層よりも前記光入射面側に位置していることを特徴
    とする請求項7に記載の情報記録装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の情報記録層に形成する場合に
    照射する前記レーザビームのトップパルス及び/又はラ
    ストパルスの記録パワーをマルチパルスの記録パワーと
    略等しく設定して情報の記録を行うことを特徴とする請
    求項7又は8に記載の情報記録装置。
  10. 【請求項10】 前記レーザビームの波長をλとし、前
    記レーザビームを集光するための対物レンズの開口数を
    NAとした場合に、λ/NA ≦ 700nmの条件を
    満たすことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項
    に記載の情報記録装置。
  11. 【請求項11】 前記レーザビームの波長λが200〜
    450nmであることを特徴とする請求項7乃至10の
    いずれか1項に記載の情報記録装置。
  12. 【請求項12】 積層された少なくとも第1及び第2の
    情報記録層を備え、光入射面から少なくとも記録パワー
    を含む複数のパワーに変調されたパルス状のレーザビー
    ムを照射することによって、互いに長さの異なる複数種
    類の記録マークからなる群より選ばれた複数の記録マー
    クを形成可能な光記録媒体であって、前記第1の情報記
    録層に形成する場合に照射する前記レーザビームのトッ
    プパルス及び/又はラストパルスの記録パワーをマルチ
    パルスの記録パワーより低いレベルに設定するために必
    要な設定情報を有していることを特徴とする光記録媒
    体。
  13. 【請求項13】 前記第1の情報記録層が前記第2の情
    報記録層よりも前記光入射面側に位置していることを特
    徴とする請求項12に記載の光記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記第2の情報記録層に形成する場合
    に照射する前記レーザビームのトップパルス及び/又は
    ラストパルスの記録パワーをマルチパルスの記録パワー
    と略等しく設定して情報の記録を行うことを特徴とする
    請求項12又は13に記載の光記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記レーザビームの光路となる光透過
    層を備え、前記光透過層の厚さが30〜200μmであ
    ることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項
    に記載の光記録媒体。
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