JP2003255859A - 薄膜トランジスタ基板及びその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ基板及びその製造方法

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JP2003255859A
JP2003255859A JP2002055913A JP2002055913A JP2003255859A JP 2003255859 A JP2003255859 A JP 2003255859A JP 2002055913 A JP2002055913 A JP 2002055913A JP 2002055913 A JP2002055913 A JP 2002055913A JP 2003255859 A JP2003255859 A JP 2003255859A
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insulating film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造工数を削減することができると共に、外
部からの汚染物によるTFT素子の特性劣化及びパネル
表示外部に形成された配線の腐食を防止できる薄膜トラ
ンジスタ基板を提供する。 【解決手段】 絶縁性基板10と、絶縁性基板10の上
の表示部に形成された薄膜トランジスタ21と、薄膜ト
ランジスタ21を被覆する層間絶縁膜22と、ソース部
及びドレイン部コンタクトホール22x,22yと、ソ
ース部14aに接続されたソース電極26aと、ドレイ
ン部14bに接続され、ソース電極26aと同一膜で形
成されたドレイン電極26bと、ドレイン電極26bが
表示部から外側部に延在する配線26cと、ソース電極
26aを介してソース部14aに接続された表示電極2
8と、表示電極28と同一膜で形成され、配線26cを
被覆する配線保護膜28aとを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜トランジスタ基
板及びその製造方法に係り、更に詳しくは、多結晶シリ
コン膜を能動層に用いた薄膜トランジスタを有し、液晶
や有機EL(Electroluminescence)素子などを用いた
アクティブマトリクス表示装置に適用される薄膜トラン
ジスタ基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクティブマトリクス方式の表示
装置、例えば、画素毎にTFT素子(Thin Film Transi
stor)等のスイッチング素子が設けられた液晶パネル
は、表示品質の点でもCRT(Cathode-Ray Tube)に匹敵
するほど優れているため、携帯テレビやパーソナルコン
ピュータなどのディスプレイなどに使用されている。
【0003】近年、アクティブマトリクス方式のアクテ
ィブ素子として、アモルファスシリコンTFTに替え
て、多結晶シリコン(ポリシリコン)TFTが使用され
るようになってきている。アモルファスシリコンTFT
は電流担体の移動度が低いため画素駆動用のドライバI
Cを別途用意してTFT基板と接続する必要があるが、
ポリシリコンTFTは電流担体の移動度が大きいのでド
ライバICをTFT基板上に画素用TFTと一体的に形
成することができる。これにより、ドライバICを別途
用意する必要がなく、液晶パネルなどのコストを削減す
ることできるという利点がある。
【0004】図10は従来のポリシリコンTFT基板の
製造方法を示す断面図である。図10(a)に示すよう
に、従来のポリシリコンTFT基板の製造方法は、ま
ず、ガラスなどの透明絶縁性基板100上に、下から順
に、膜厚が50nmのシリコン窒化膜(SiN膜)10
2と膜厚が100nmのシリコン酸化膜(SiO2膜)
104とを成膜してバッファー層106とする。なお、
SiN膜102は、透明絶縁性基板100からTFT素
子への汚染物の拡散を防止するブロック膜として機能す
る。
【0005】その後、バッファー層106上にポリシリ
コン膜などの半導体層を成膜し、フォトエッチングによ
り、この半導体層を島状にパターニングして半導体層パ
ターン108を形成する(マスク工程(1))。
【0006】次いで、図10(b)に示すように、半導
体層パターン108及びバッファー層106上に、膜厚
が100nmのSiO2膜と膜厚が400nmのアルミ
ニウム膜(Al膜)とを順次成膜し、続いて、これらの
膜をフォトエッチングによりパターニングして、ゲート
絶縁膜110及びゲート電極112とする(マスク工程
(2))。
【0007】次いで、図10(c)に示すように、ゲー
ト電極112をマスクにして、P+(リン)イオンを半
導体層パターン108中に注入することにより、nチャ
ネルTFTのソース部108a及びドレイン部108b
を形成する。これにより、ゲート電極112、ゲート絶
縁膜110、ソース部108a及びドレイン部108b
を有するTFT素子111が形成される。
【0008】なお、ドライバなどの周辺回路をCMOS
回路で透明絶縁性基板100上に一体的に形成する場合
は、まず、半導体層パターン118が形成された透明絶
縁性基板100の全面にP+イオンを注入してn型のソ
ース部及びドレイン部を形成する。続いて、画素及び周
辺回路用のnチャネルTFTが形成される領域をレジス
ト膜などのマスクで被覆し、周辺回路のpチャネルTF
Tが形成される領域に、選択的にB+(ボロン)イオン
などの不純物をP+イオンの約2倍以上のドーズ量で注
入する。これにより、nチャネルTFT及びpチャネル
TFTのソース部及びドレイン部がそれぞれ形成される
(マクス工程(2a))。
【0009】次いで、図10(d)に示すように、図1
0(c)の構造の上に膜厚が400nmのSiO2膜か
らなる層間絶縁膜116を成膜する。続いて、ソース部
108a及びドレイン部108b上の層間絶縁膜116
をフォトエッチングより開口して第1コンタクトホール
116aを形成する(マスク工程(3))。
【0010】続いて、層間絶縁膜116上に膜厚が40
0nmのモリブデン(Mo)膜を成膜し、このMo膜を
フォトエッチングによりパターニングする。これによ
り、ソース部108a及びドレイン部108bにそれぞ
れ接続されるソース電極118a及びドレイン電極11
8bが形成される。これと同時に、ドレイン電極118
aがパネル表示内部からパネル表示外部に延在する配線
118cが形成される。この配線118cは透明絶縁性
基板100上にパネル表示部と一体的に形成される周辺
回路のドレイン駆動回路に接続される。
【0011】次いで、図10(e)に示すように、膜厚
が300nmのシリコン窒化膜(SiN)膜からなる保
護膜120を成膜し、ソース部108a上の保護膜12
0をフォトエッチングにより開口して第2のコンタクト
ホール120aを形成する(マスク工程(5))。
【0012】この保護膜120は、外部から侵入するN
aイオンなどの可動イオンをブロックすることにより、
TFT素子の特性劣化を防止すると共に、外部から侵入
する汚染物をブロックすることにより、配線118cの
腐食を防止するために設けられる。
【0013】次いで、保護膜120上にITO(Indium
Tin Oxide)を成膜し、このITO膜をフォトエッチン
グによりパターニングすることにより、ソース部108
aにソース電極118aを介して電気的に接続される画
素電極122を形成する(マスク工程(6))。
【0014】以上説明したように、従来のポリシリコン
TFT基板の製造方法においては、nチャネルTFTの
みを形成する場合、少なくとも6回のマスク工程が必要
であり、また、C−MOSを形成する場合では、少なく
とも7回のマスク工程が必要である。なお、各マスク工
程は、1)基板洗浄、2)フォトレジスト塗布、3)乾
燥、4)露光、5)現像、6)ベーキング、7)薄膜の
エッチング又は不純物イオン注入、及び、8)レジスト
剥離の8つの小工程を有する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のポリシリコンTFTの製造方法においては、マスク工
程を少なくとも6回行う必要がある。マスク工程が多く
なると必然的に製造工数が多くなるため、膨大な設備投
資を行う必要があり、その結果、製造コストの上昇を招
くことになる。
【0016】製造工数を削減する方法として、保護膜1
20を形成しない形態として、その成膜工程とコンタク
トホール形成に係るマスク工程とを省略する方法があ
る。しかし、保護膜120を省略すると、外部からの可
動イオンの侵入を防止する膜が存在しないため可動イオ
ンによってTFT素子111の特性が劣化しやすく、ま
たパネル表示外部に形成された配線118cが露出する
ようになるため外部からの汚染物によって配線118c
が腐食しやすくなり、その結果、ポリシリコンTFT基
板の歩留りが低下してしまう。
【0017】本発明は以上の問題点を鑑みて創作された
ものであり、製造工数を削減することができると共に、
外部からの汚染物によるTFT素子の特性劣化及びパネ
ル表示外部に形成された配線の腐食を防止できる薄膜ト
ランジスタ基板及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明は薄膜トランジスタ基板に係り、絶縁性基板
と、前記絶縁性基板の上の表示部となる領域の所定部に
形成され、ソース部及びドレイン部を備えた半導体層と
前記半導体層の上に形成されたゲート絶縁膜と前記ゲー
ト絶縁膜の上に形成されたゲート電極とにより構成され
る薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタを被覆す
る層間絶縁膜と、前記薄膜トランジスタのソース部上の
前記層間絶縁膜に形成されたソース部コンタクトホール
と、前記薄膜トランジスタのドレイン部上の前記層間絶
縁膜に形成されたドレイン部コンタクトホールと、前記
ソース部コンタクトホールを介して前記ソース部に接続
されたソース電極と、前記ドレイン部コンタクトホール
を介して前記ドレイン部に接続され、前記ソース電極と
同一膜で形成されたドレイン電極と、前記ドレイン電極
と一体的に形成されて、前記表示部から外側部に延在す
る配線と、前記ソース電極を介して前記ソース部に接続
された表示電極と、前記表示電極と同一膜で形成され、
前記配線を被覆する配線保護膜とを有することを特徴と
する。
【0019】本発明の薄膜トランジスタ基板では、透明
絶縁性基板の表示部となる領域の所定部に薄膜トランジ
スタが形成され、この薄膜トランジスタは汚染物の侵入
を防止する層間絶縁膜(例えばシリコン窒化膜又はそれ
を含む積層膜)により被覆されている。そして、薄膜ト
ランジスタのソース部及びドレイン部上の層間絶縁膜に
はコンタクトホールが形成され、このコンタクトホール
を介してソース部及びドレイン部にそれぞれ接続された
ソース電極及びドレイン電極が形成されている。ソース
電極にはコンタクトホールを介さずに表示電極(例えば
ITO膜など)が直接接続されている。さらに、ドレイ
ン電極が表示部から外側に延在する配線は、表示電極と
同一膜で形成された配線保護膜により被覆されている。
【0020】本発明によれば、層間絶縁膜に可動イオン
などの汚染物の侵入を防止する機能をもたせて従来の絶
縁性保護膜の機能を兼ねるようにしたので、従来技術と
違って、ソース電極、ドレイン電極及び配線を形成した
後にSiN膜などからなる絶縁性保護膜を特別に形成す
る必要がない。表示部から外側に延在する配線において
は、外部からの汚染物の侵入を防止するため、絶縁性保
護膜で被覆する代わりに、表示電極と同一膜で形成され
た配線保護膜で被覆されるようにしている。
【0021】このように、本発明の薄膜トランジスタ基
板では、絶縁性保護膜を省略した簡易な構造でありなが
ら、表示電極と同一膜で形成された配線保護膜が外部か
ら配線への汚染物の拡散を防止するブロック膜として機
能するようにしているので、表示部の外側部に形成され
た配線の腐食を防止することができる。しかも、層間絶
縁膜に汚染物の侵入を防止する機能をもたせたので、絶
縁性保護膜を特別に形成することなくTFT素子の可動
イオンによる特性劣化を防止することができる。
【0022】また、上記課題を解決するため、本発明は
薄膜トランジスタ基板の製造方法に係り、絶縁性基板上
の表示部となる領域の所定部に、半導体層のパターンを
形成する工程と、前記半導体層の上に、ゲート絶縁膜を
形成する工程と、前記ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極
を形成する工程と、前記半導体層のソース部及びドレイ
ン部となる部分に導電型不純物を導入する工程と、前記
半導体層及び前記ゲート電極の上に、層間絶縁膜を形成
する工程と、前記ソース部及び前記ドレイン部の上の前
記層間絶縁膜にソース部コンタクトホール及びドレイン
部コンタクトホールを形成する工程と、前記ソース部コ
ンタクトホールを介して前記ソース部に接続されるソー
ス電極と、前記ドレイン部コンタクトホールを介してド
レイン部に接続されるドレイン電極とを形成すると共
に、前記ドレイン電極が前記表示部から外側部に延在す
る配線を形成する工程と、前記ソース電極、前記ドレイ
ン電極、前記配線及び前記層間絶縁膜の上に、透明導電
膜を形成する工程と、前記透明導電膜をパターニングす
ることにより、前記ソース電極を介してソース部に接続
される表示電極を形成すると共に、前記配線を被覆する
配線保護膜を形成する工程とを有することを特徴とす
る。
【0023】本発明は、上記した薄膜トランジスタ基板
の製造方法であって、上記したようにTFT素子の上方
に汚染物の侵入を防止するための絶縁性保護膜を特別に
形成する必要がない。このため、絶縁性保護膜を成膜す
る工程を省略できると共に、ソース電極と表示電極とを
接続するためのコンタクトホールの形成に係るマスク工
程を省略することができる。このように、マスク工程を
削減することができるので製造コストの低減に寄与する
ところが大きい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照して説明する。
【0025】(第1の実施の形態)図1及び図2は本発
明の第1実施形態の薄膜トランジスタ基板の製造方法を
示す断面図である。
【0026】第1実施形態の薄膜トランジスタ基板の製
造方法は、図1(a)に示すように、まず、ガラスなど
からなる透明絶縁性基板10の上に、CVDにより、下
から順に、SiN膜12a及びSiO2膜12bをそれ
ぞれ50nm/100nmの膜厚で成膜してバッファー
層12とする。このバッファー層12はSiN膜12a
を含むため、透明絶縁性基板10側からTFT素子への
汚染物の拡散を防止するブロック膜として機能する。
【0027】その後、バッファー層12上に膜厚が50
nmのポリシリコン(p−Si)膜などを成膜し、フォ
トエッチングによりこのp−Si膜をパターニングして
島状の半導体層14を形成する(マスク工程(1))。
この半導体層14は絶縁性基板10上のパネル表示部と
なる領域の所定部に形成される。
【0028】次いで、半導体層14及びバッファー層1
2上に、ゲート絶縁膜となる膜厚が100nmのSiO
2膜をCVDにより成膜し、続いて、このSiO2膜上に
膜厚が400nmのAl膜をスパッタリングにより成膜
する。
【0029】続いて、図1(b)に示すように、フォト
エッチングにより、Al膜及びSiO2膜をパターニン
グすることにより、Al膜からなるゲート電極20とゲ
ート絶縁膜16とを形成する(マスク工程(2))。
【0030】なお、ゲート電極20の材料としてAl膜
の上にMo膜、Ti膜又はW膜などの高融点金属膜を形
成したものを使用してもよいし、またAl膜の代わりに
Al−Si膜又はAl−Nd膜などのAl合金膜を使用
してもよい。
【0031】次いで、図1(c)に示すように、ゲート
電極20をマスクに使用して、P+イオンを半導体層1
4中に注入し、続いてエキシマレーザーを照射してP+
イオンを活性化させることにより、nチャネルTFTの
ソース部14a及びドレイン部14bを形成する。これ
により、ゲート電極20、ゲート絶縁膜16、ソース部
14a及びドレイン部14bを有するTFT素子21が
形成される。
【0032】なお、ドライバなどの周辺回路をC−MO
S回路で形成する場合は、まず、nチャネルTFTを形
成するため、透明絶縁性基板10の全面にP+イオンを
注入する。その後、nチャネルTFT領域をレジストマ
スクで覆い、pチャネルTFT領域に選択的にB+イオ
ンなどの不純物を上記P+イオンの2倍以上のドーズ量
で注入することにより、nチャネルTFT及びpチャネ
ルTFTを形成することができる(マスク工程(2
a))。
【0033】あるいは、逆に、透明絶縁性基板10の全
面にB+イオンなどの不純物を注入してpチャネルTF
Tを形成し、次いで、pチャネルTFT領域をレジスト
マスクで覆い、nチャネルTFTの領域に選択的にP+
イオンを上記B+イオンの2倍以上のドーズ量で注入し
てもよい。
【0034】次いで、図1(d)に示すように、図1
(c)の構造の上に、膜厚が50nmのSiO2膜22
a及び膜厚が350nmのSiN膜22bをCVDによ
り順次成膜して層間絶縁膜22とする。この層間絶縁膜
22はSiN膜22bを含むので、Naなどの可動イオ
ンのTFT素子21への拡散を防止するブロック膜とし
て機能する。なお、SiO2膜22aを形成しない形態
としてもよい。
【0035】その後、同図に示すように、ソース部14
a及びドレイン部14b上の層間絶縁膜22をフォトエ
ッチングにより開口してソース部コンタクトホール22
x及びドレイン部コンタクトホール22yを形成する。
続いて、層間絶縁膜22上及びソース部及びドレイン部
コンタクトホール22x,22yの内面上に、下から順
に、例えばTi膜/Al膜/Mo膜をそれぞれ30nm
/300nm/50nmの膜厚でスパッタ法により成膜
して、それらの膜により構成される金属膜を形成する。
【0036】次いで、図2(a)に示すように、この金
属膜上にレジスト膜(不図示)をパターニングし、この
レジスト膜をマスクにて金属膜をエッチングすることに
より、ソース部14a及びドレイン部14bにそれぞれ
接続されるソース電極26a及びドレイン電極26bを
形成すると同時に、パネル表示外部に配線26cを形成
する。この配線は、TFT素子21のドレイン電極26
bがパネル表示外部に延在して透明絶縁性基板10上に
パネル表示部と一体的に設けられる周辺回路のドレイン
駆動回路に接続されるものである。
【0037】なお、ソース電極26a、ドレイン電極2
6b及び配線26cを構成する金属膜としてはTi膜/
Al膜/Mo膜に限定されるものではなく、Al膜の上
下にそれぞれ形成される高融点金属膜は、Ti、Mo、
Cr、Ta及びWの群から選択される1つの金属又はそ
れらの合金を使用することができる。またAl膜の上下
に同じ高融点金属膜を使用してもよいし、あるいは異な
る高融点金属膜を組み合わせて使用してもよい。また、
Al膜上に高融点金属膜を形成しないで、下から順に、
高融点金属膜/Al膜の積層膜にしてもよい。また、A
l膜は、Alを主成分としていれば、Si、Cu、W、
Ti又はTaなどとの合金膜であってもよい。さらにこ
れら金属膜の成膜方法もスパッタ法に限らず、CVD法
や真空蒸着法等であっても良いし、その膜厚も必要に応
じて任意である。
【0038】一般的に、Al配線は腐食しやすく、又熱
工程を経た場合にヒロックと呼ばれる凹凸が配線層周囲
に生じて配線間ショートを起こしやすい特性をもつた
め、上記した積層構造や材料を適宜選択して使用するこ
とが好ましい。
【0039】次いで、図2(a)の構造の上に、透明導
電膜の一例であるITO(Indium Tin Oxide)膜をスパ
ッタ法などにより成膜する。ITO膜の成膜条件の一例
として、スパッタ装置を用いて、Ar:250scc
m、O2:0.4sccm、圧力:0.8Pa、DC電
力1W/cm2、基板温度30℃の条件で成膜すること
ができる。
【0040】次いで、図2(b)に示すように、ITO
膜上の画素電極となる領域及びパネル表示外部に形成さ
れた配線26cを被覆する領域にレジスト膜(不図示)
をパターニングし、このレジスト膜をマスクにして、I
TO膜をエッチングする。これにより、ソース部14a
にソース電極26aを介して接続される画素電極28
(表示電極)が形成されると共に、パネル表示外部には
画素電極28と同一膜で形成された配線保護膜28aが
配線26cを被覆して形成される。このとき、レジスト
膜が形成されていない領域のITO膜の下のドレイン電
極26bはエッチングされずに残存する。なお、画素電
極の材料としてITO膜を例示したが、この代わりにS
nO2膜を使用してもよい。
【0041】以上により、本発明の実施形態の薄膜トラ
ンジスタ基板30が完成する。
【0042】次に、薄膜トランジスタ基板30を平面か
らみた様子を説明する。図3は本発明の第1実施形態の
薄膜トランジスタ基板を示す平面図である。
【0043】図3に示すように、第1実施形態の薄膜ト
ランジスタ基板30は、透明絶縁性基板10上に、水平
方向に延びる複数のゲートバスライン(ゲート電極)2
0と垂直方向に延びる複数のデータバスライン(ドレイ
ン電極)26bとが設けられ、これらにより画素領域が
画定されている。画素領域内には透明なITO膜からな
る画素電極28が形成されている。
【0044】ゲートバスライン20は透明絶縁性基板1
0上にパネル表示部と一体的に形成された周辺回路のゲ
ート駆動回路(不図示)に接続されている。また、デー
タバスライン26bは、それがパネル表示内部からパネ
ル表示外部に延び出した配線26cにつながっており、
この配線26cは周辺回路のドレイン駆動回路(不図
示)に接続されている。この配線26cは、その表面及
び側面が画素電極28と同一膜(ITO膜)からなる配
線保護膜28aにより被覆されている。図3のIII−
IIIに沿った断面図が図2(b)のパネル表示外部の
構造に対応する。
【0045】また、画素領域の左下部にはTFT素子2
1が設けられている。このTFT素子21のドレイン部
14bは、層間絶縁膜22に形成されたドレイン部コン
タクトホール22yを介してデータバスライン26bと
接続されている。一方、TFT素子21のソース部14
aは、層間絶縁膜22に形成されたソース部コンタクト
ホール22xを介してソース電極26aに接続され、こ
のソース電極26aはコンタクトホールを介さないで画
素電極28に直接接続されている。図3のI−Iに沿っ
た断面図とII−IIに沿った断面図とを合成した断面
図が図2(b)のパネル表示内部の構造に相当する。
【0046】なお、図3では薄膜トランジスタ基板30
の一つの画素領域を例示しており、赤色(R)画素、緑
色(G)画素及び青色(B)画素の3個の画素領域で表
示単位であるピクセルを構成する。
【0047】本実施形態の薄膜トランジスタ基板30で
は、透明絶縁性基板10の上方にTFT素子21が形成
され、TFT素子21はSiN膜22bを含む層間絶縁
膜22により被覆されている。ソース部14a及びドレ
イン部14b上の層間絶縁膜22にはソース部コンタク
トホール22x及びドレイン部コンタクトホール22y
が形成され、これらを介してソース部14a及びドレイ
ン部14bにソース電極26a及びドレイン電極26b
がそれぞれ接続されている。ソース電極26aにはコン
タクトホールを介さずに画素電極28が直接接続されて
いる。さらにパネル表示外部に形成された配線26c
は、画素電極28と同一膜で形成された配線保護膜28
aにより被覆されている。
【0048】このように、本実施形態の薄膜トランジス
タ基板30では、絶縁性保護膜を省略して、その代わり
に層間絶縁膜22がSiN膜22bを含むようにするこ
とで、層間絶縁膜22がTFT素子21への可動イオン
などの汚染物の侵入を防止するブロック膜として機能す
るようにしている。しかし絶縁性保護膜を省略すると汚
染物による配線26cの腐食が発生する恐れがあるた
め、配線26cを画素電極28と同一膜からなる配線保
護膜28aで被覆して、この配線保護膜28aが配線へ
の汚染物の侵入を防止するブロック膜として機能するよ
うにしている。このようにすることにより、構造が簡易
でその製造工数を少なくできるにもかかわらず、汚染物
による配線26cの腐食が防止されると共に、可動イオ
ンによるTFT素子21の特性劣化が防止される。
【0049】なお、ドレイン電極26bはパネル表示内
部に形成されるものであって外部には直接露出すること
がないため、本実施形態ではドレイン電極26bを配線
保護膜26c(ITO膜)で被覆しない形態を例示した
が、ドレイン電極26bも配線保護膜26c(ITO
膜)で被覆されるようにしてもよい。
【0050】また、本実施形態の薄膜トランジスタ基板
の製造方法においては、絶縁性保護膜を成膜する工程を
省略できると共に、ソース電極26aと画素電極28と
を電気的に接続させるためのコンタクトホールを形成す
るためのマスク工程を省略することができる。つまり、
従来技術を用いるとマスク工程は6回必要であるが、本
実施形態では5工程となり、従来技術のマスク工程数に
対して1工程削減することができる(C−MOSを形成
する場合は7工程から6工程に減少)。
【0051】なお、TFT素子21の信頼性の向上やオ
フリーク電流の低減のためにソース部14a及びドレイ
ン部14bをLDD構造とする場合には、高濃度不純物
領域を形成するためのマスク工程を一回追加すればよ
い。
【0052】(第2の実施の形態)図4及び図5は本発
明の第2の実施の形態の薄膜トランジスタ基板の製造方
法を示す断面図である。第2実施形態が第1実施形態と
異なる点は、第1実施形態に対してマスク工程を増加さ
せずにLDD構造を形成する点にある。なお、第1実施
形態と同一工程においては、その詳しい説明を省略す
る。
【0053】まず。図4(a)の断面構造が得られるま
での工程を説明する。図4(a)に示すように、第1実
施形態と同様な方法により、透明絶縁性基板10上にC
VDにより、SiN膜12a及びSiO2膜12bから
なるバッファー層12を形成する。その後、バッファー
層12上にポリシリコン(p−Si)膜などを成膜し、
フォトエッチングにより、p−Si膜をパターニングし
て島状の半導体層14を形成する(マスク工程
(1))。
【0054】次いで、半導体層14及びバッファー層1
2上に、ゲート絶縁膜となる膜厚が100nmのSiO
2膜16aをCVDにより成膜する。続いて、SiO2
16a上にAl膜をスパッタリングにより成膜する。
【0055】次いで、Al膜上にレジスト膜32をパタ
ーニングし、このレジスト膜32をマスクにしてAl膜
をウェットエッチングしてゲート電極20とする。この
とき、ゲート電極20がレジスト膜32のパターンから
片側で0.3〜2μm、好適には1μm程度サイドエッ
チングするようにする。これにより、図4(a)に示す
構造が得られる。
【0056】次いで、図4(b)に示すように、同じく
レジスト膜32をマスクにしてSiO2膜16aを異方
性エッチングすることにより、ゲート絶縁膜16とす
る。このとき、ゲート絶縁膜16はレジスト膜32のパ
ターンと略同一のパターンで形成される。(マスク工程
(2))。
【0057】これにより、Al膜からなるゲート電極2
0とその幅より片側で1μm程度太い幅を有するゲート
絶縁膜16とが形成され、いわゆる階段形状が得られ
る。
【0058】次いで、図4(c)に示すように、レジス
ト膜32を除去した後、ゲート電極20及びゲート絶縁
膜16をマスクにして、P+イオンを半導体層14に低
加速エネルギーで、かつ高濃度で注入することにより、
ゲート絶縁膜16の両側面から外側の半導体層14に高
濃度不純物領域(n+層)を形成する。この工程は、例
えば、イオンドーピング装置を用いて加速エネルギー1
0keV,ドーズ量1×1015atoms/cm2の条件でP+
オンを注入すればよい。
【0059】続いて、ゲート電極20をマスクにし、か
つゲート絶縁膜16を通して、P+イオンを高加速エネ
ルギーで、かつ低濃度で注入することにより、ゲート電
極20の両側面から外側のゲート絶縁膜16の直下の半
導体層14中に低濃度不純物領域(n-層)を形成す
る。この工程は、例えば、イオンドーピング装置を用い
て加速エネルギー70keV、ドーズ量5×1013atom
s/cm2の条件でP+イオンを注入すればよい。その後、エ
キシマレーザーを照射してP+イオンの活性化を行う。
【0060】これにより、nチャネルTFTのソース部
14a及びドレイン部14bが形成され、しかもn-
がチャネルとドレイン部14bとの間に設けられたnチ
ャネルTFTのLDD構造が形成される。
【0061】なお、特に図示していないが、ドライバな
どの周辺回路をLDD構造を有するC−MOS回路で形
成する場合は、まず、nチャネルTFT(画素用TFT
を含む)を形成するために、透明絶縁性基板10の全面
に上記したようにP+イオンを2回注入する。続いて、
nチャネルTFTをレジスト膜でマスクした状態で、p
チャネルTFT領域のみに選択的にB+イオンを上記し
たP+イオンの2倍程度以上のドーズ量で2回注入する
(マスク工程(2a))。
【0062】例えば、ゲート電極及びゲート絶縁膜をマ
スクにして、B+イオンを加速エネルギー10keV、ド
ーズ量2×1015atoms/cm2の条件でドーピングし、続
いて、ゲート電極をマスクして、かつゲート絶縁膜を通
して、B+イオンを加速エネルギー70keV、ドーズ量
2×1014atoms/cm2の条件でドーピングすればよい。
【0063】これにより、n型がp型に反転してp+層及
びp-層が形成されてpチャネルTFTのLDD構造が形
成される。このとき、nチャネルTFTとpチャネルT
FTとではそれらのLDD長(チャネルとドレインと間
に設けられたn-層又はp-層の幅)が略同一の長さで形
成される。
【0064】このようにゲート絶縁膜16及びゲート電
極20を階段形状に形成し、不純物イオンを所定の条件
で2回注入することにより、第1実施形態に対してマス
ク工程を増加させずにLDD構造を有するnチャネルT
FTを形成することができる。
【0065】次いで、第1の実施形態と同様な方法で、
図4(d)に示すように、図4(c)の構造の上にSi
2膜22a及びSiN膜22bからなる層間絶縁膜2
2を成膜し、層間絶縁膜22をエッチングしてソース部
及びドレイン部コンタクトホール22x,22yを形成
する。
【0066】次いで、図5(a)に示すように、第1実
施形態と同様な方法により、ソース部14a及びドレイ
ン部14bにそれぞれ接続されるソース電極26a及び
ドレイン電極26bを形成すると同時に、パネル表示外
部に配線26cを形成する。
【0067】続いて、図5(b)に示すように、第1実
施形態と同様な方法により、ソース電極26aに接続さ
れる画素電極28を形成する同時に、画素電極28と同
一膜からなる配線保護膜28aをパネル表示外部の配線
26cを被覆するようにして形成する。
【0068】以上により、第2実施形態の薄膜トランジ
スタ基板30aが完成する。
【0069】第2実施形態の薄膜トランジスタ基板の製
造方法では、nチャネルTFTを作成する場合、マスク
工程が5回であって、またCMOSを作成する場合、マ
スク工程が6回であり、第1実施形態とマスク工程数が
同数であるが、第1実施形態ではLDD構造の形成工程
を含まず、第2実施形態ではLDD構造の形成工程を含
んでいる。つまり、第1実施形態に基づいてLDD構造
を作成する場合はマスク工程を1工程追加する必要があ
るが、第2実施形態の製造方法を用いることにより、第
1実施形態に対してマスク工程数を増加させることなく
LDD構造を形成することができるようになる。
【0070】しかも、従来技術においてLDD構造を形
成するためのマスク工程を1回としてC−MOSを作成
する場合、マスク工程はトータルで8回必要であること
を考慮すると、第2実施形態の薄膜トランジスタ基板の
製造方法を用いることにより工程数が大幅に削減される
ことが分かる。
【0071】(第3の実施の形態)図6及び図7は本発
明の第3実施の形態の薄膜トランジスタ基板の製造方法
を示す断面図である。第3実施形態が第1実施形態と異
なる点は、透明導電膜(画素電極や配線保護膜など)と
層間絶縁膜との密着性を向上させるため、透明導電膜が
層間絶縁膜のうちのSiO2膜に接触して形成されるよ
うにしたことである。
【0072】第3実施形態の薄膜トランジスタ基板の製
造方法は、まず、図6(a)に示すように、第1実施形
態と同様な方法により、図1(d)と同一の構造を作成
する(マスク工程1〜3)。なお、図6(a)では、図
を簡易にするため層間絶縁膜22のうちのSiO2膜2
2aが平坦な状態で形成されているように描かれてい
る。
【0073】その後、図6(a)の構造上に、第1実施
形態と同様な方法により、下から順に、Ti膜、Al膜
及びMo膜を成膜して、これらの膜により構成される金
属膜を形成する。
【0074】続いて、図6(b)に示すように、金属膜
上にレジスト膜42をパターニングし、このレジスト膜
42をマスクにして金属膜をエッチングすることによ
り、TFT素子21のソース部14a及びドレイン部1
4bに接続されると共に、ソース部14aから層間絶縁
膜22上に延在してドレイン部14bにつながる金属カ
バーパターン26xを形成する。このとき同時に、パネ
ル表示外部には、金属カバーパターン26xがドレイン
部14bからパネル表示外部に延在する配線26cが形
成される。
【0075】次いで、図6(c)に示すように、金属カ
バーパターン26x及び配線26cをマスクにして、層
間絶縁膜22のうちの上部のSiN膜22bを選択的に
エッチングする。SiN膜22bのエッチングは、エッ
チング選択比(SiN膜のエッチレート/SIO2膜の
エッチレート)がある程度高い例えばCF4/O2系など
の混合ガスを用いたドラエッチングにより行われる。
【0076】これにより、SiN膜22bが金属カバー
パターン26x及び配線26cと略同一のパターンにパ
ターニングされると共に、金属カバーパターン26x及
び配線26c以外の領域では層間絶縁膜22のうちの下
部のSiO2膜22aが露出する。
【0077】次いで、SiO2膜22a、金属カバーパ
ターン26x及び配線26cの上にITO膜を成膜す
る。このとき、金属カバーパターン26x及び配線26
c以外の領域ではITO膜がSiO2膜22aの直上に
成膜されるため、ITO膜は密着性のよい状態で形成さ
れる。
【0078】その後、このITO膜上の画素電極になる
領域とドレイン部14b上の領域と配線26cをカバー
する領域とにレジスト膜(不図示)をパターニングす
る。続いて、図7(a)に示すように、このレジスト膜
をマスクにしてITO膜をエッチングすることにより、
ソース部14a上の金属カバーパターン26x上から画
素部に延在する画素電極28を形成する。このとき同時
に、ドレイン電極保護膜28bがドレイン部14b領域
上の金属カバーパターン26xを覆って形成されると共
に、配線保護膜28aが配線26cを覆って形成され
る。また、ドレイン電極保護膜28bは、その一端部が
SiO2膜22aに接触して形成されると共に、配線保
護膜28aは、その両端部がSiO2膜22aに接触し
た状態で形成される。
【0079】次いで、図7(b)に示すように、画素電
極28及びドレイン電極保護膜28bをマスクにして、
これらの間に露出した金属カバーパターン26xをエッ
チングする。これにより、図7(b)に示すように、ソ
ース部14aからドレイン部14bに延在する金属カバ
ーパターン26が分離されて、ソース部14aと画素電
極28との間に介在するソース電極26aが形成される
と共に、ドレイン部14bとドレイン電極保護膜28b
との間に介在するドレイン電極28bが形成される。そ
の後、透明絶縁性基板10を所定の条件で熱処理する。
【0080】以上により、第3実施形態の薄膜トランジ
スタ基板30bが完成する。
【0081】第3実施形態の薄膜トランジスタ基板の製
造方法では、第1実施形態と同様に、従来技術を用いる
とマスク工程は6回必要であるのに対し、本実施形態で
は5工程となり、従来技術のマスク工程数に対して1工
程削減することができる(C−MOSを形成する場合は
7工程から6工程に減少)。なお、LDD構造を作成す
る場合はマスク工程を1工程追加すればよい。
【0082】第1実施形態では、画素電極28及び配線
保護膜28aは層間絶縁膜22のうちの上部のSiN膜
22bに接触して形成されるため、剥がれが発生する場
合が想定される。これは、一般的に画素電極28の材料
であるITO膜が、SiN膜上よりSiO2膜上に成膜
される方が剥がれにくい特性をもっているからである。
【0083】第3実施形態では、かかる不具合を解消す
るため、画素電極28の主要部が層間絶縁膜22のうち
のSiO2膜22aの直上に成膜されるように工夫され
ているので、画素電極28の密着性が向上して剥がれが
防止される。また、配線保護膜28a及びドレイン配線
保護膜28bにおいても、それらの透明絶縁性基板10
側の一部がSiO2膜22aに接触して形成されるよう
にしたので、それらの密着性が向上して剥がれが防止さ
れる。
【0084】(第4の実施の形態)図8及び図9は第4
実施形態の薄膜トランジスタ基板の製造方法を示す断面
図である。第4実施形態は、第2実施形態と同様な方法
でLDD構造を有するTFT素子を形成し、かつ第3実
施形態と同様な方法により画素電極などの剥がれを防止
するものである。第2実施形態と第3実施形態と同一工
程においてはその詳しい説明を省略する。
【0085】第4実施形態の薄膜トランジスタ基板の製
造方法は、まず、図8(a)に示すように、第2実施形
態と同様な方法により、図4(d)に示す構造と同一の
ものを作成する。なお、図8(a)においても、説明を
簡易にするため層間絶縁膜22のうちのSiO2膜22
aが平坦な状態で形成されているように描かれている。
【0086】その後、図8(b)に示すように、第3の
実施形態と同様な方法により、TFT素子21のソース
部14aからドレイン部14bにつながる金属カバーパ
ターン26xを形成すると同時に、パネル表示外部に配
線26cを形成する。
【0087】次いで、図8(c)に示すように、第3の
実施形態と同様な方法により、金属カバーパターン26
x及び配線26cをマスクにして層間絶縁膜22のうち
のSiN膜22bのみを選択的にエッチングする。
【0088】次いで、図9(a)に示すように、第3の
実施形態と同様な方法により、ソース部14a上の金属
カバーパターン26xに接続される画素電極28を形成
すると同時に、ドレイン部14b上の金属カバーパター
ン26x上にドレイン電極保護膜28bを形成し、また
配線26cを覆う配線保護膜28aを形成する。
【0089】続いて、図9(b)に示すように、第3の
実施形態と同様な方法により、画素電極28及びドレイ
ン電極保護膜28bをマスクにして、金属カバーパター
ン26xの露出部をエッチングする。これにより、第3
実施形態と同様に、ソース部14aからドレイン部14
bにつながる金属カバーパターン26が分離されて、ソ
ース部14aと画素電極28との間にソース電極26a
が形成され、またドレイン部14bとドレイン電極保護
膜28bとの間にドレイン電極28bが形成される。そ
の後、透明絶縁性基板10を所定の条件で熱処理する。
【0090】以上により、第4実施形態の薄膜トランジ
スタ基板30cが製造される。
【0091】第4実施形態の薄膜トランジスタ基板の製
造方法では、第2実施形態と同様に、LDD構造を有す
るnチャネルTFTを作成する場合、マスク工程が5回
であり、CMOSを作成する場合、マスク工程が6回で
あって、第1実施形態のマスク工程数を増加することな
くLDD構造を形成することができるようになる。しか
も、従来技術に比べると工程数が大幅に削減される。
【0092】さらには、第3実施形態と同様に、画素電
極28の主要部がSiO2膜22aの直上に形成され、
また配線保護膜28a及びドレイン電極保護膜28bの
一部分がSiO2膜22aに接触して形成されるので、
これらの膜の密着性が向上して剥がれが防止される。
【0093】以上、第1〜第4の実施の形態により、こ
の発明の詳細を説明したが、この発明の範囲は上記実施
の形態に具体的に示した例に限られるものではなく、こ
の発明を逸脱しない要旨の範囲における上記実施の形態
の変更はこの発明の範囲に含まれる。
【0094】例えば、第1〜第4実施形態ではアクティ
ブマトリクスタイプの液晶表示パネルに用いられる薄膜
トランジスタ基板を例示したが、薄膜トランジスタを用
いたアクティブマトリクスタイプの有機ELディスプレ
イなどにも同様に適用することができる。
【0095】(付記1) 絶縁性基板と、前記絶縁性基
板の上の表示部となる領域の所定部に形成され、ソース
部及びドレイン部を備えた半導体層と、前記半導体層の
上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上
に形成されたゲート電極とにより構成される薄膜トラン
ジスタと、前記薄膜トランジスタを被覆する層間絶縁膜
と、前記薄膜トランジスタのソース部上の前記層間絶縁
膜に形成されたソース部コンタクトホールと、前記薄膜
トランジスタのドレイン部上の前記層間絶縁膜に形成さ
れたドレイン部コンタクトホールと、前記ソース部コン
タクトホールを介して前記ソース部に接続されたソース
電極と、前記ソース電極を介して前記ソース部に接続さ
れた表示電極と、前記ドレイン部コンタクトホールを介
して前記ドレイン部に接続され、前記ソース電極と同一
膜で形成されたドレイン電極と、前記ドレイン電極と一
体的に形成されて、前記表示部から外側部に延在する配
線と、前記配線を被覆し、かつ前記表示電極と同一膜で
形成された配線保護膜とを有することを特徴とする薄膜
トランジスタ基板。
【0096】(付記2) 前記層間絶縁膜は、シリコン
窒化膜又はシリコン窒化膜を含む積層膜であることを特
徴とする付記1に記載の薄膜トランジスタ基板。
【0097】(付記3) 絶縁性基板と、前記絶縁性基
板の上の表示部となる領域の所定部に形成され、ソース
部及びドレイン部を備えた半導体層と前記半導体層の上
に形成されたゲート絶縁膜と前記ゲート絶縁膜の上に形
成されたゲート電極とにより構成される薄膜トランジス
タと、前記薄膜トランジスタを含む所定領域上に形成さ
れ、下から順にシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜から
なる積層層間絶縁膜と、前記薄膜トランジスタを含む所
定領域以外の領域上に形成され、前記シリコン酸化膜と
同一膜からなる単層層間絶縁膜とにより構成される層間
絶縁膜と、前記薄膜トランジスタのソース部上の前記積
層層間絶縁膜に形成されたソース部コンタクトホール
と、前記薄膜トランジスタのドレイン部上の前記積層層
間絶縁膜に形成されたドレイン部コンタクトホールと、
前記ソース部コンタクトホールを介して前記ソース部に
接続されたソース電極と、前記ドレイン部コンタクトホ
ールを介して前記ドレイン部に接続され、前記ソース電
極と同一膜で形成されたドレイン電極と、前記単層層間
絶縁膜上に、前記ドレイン電極と一体的に形成されて、
前記表示部から外側部に延在した配線と、主要部が前記
単層層間絶縁膜に接触して形成され、前記ソース電極を
介して前記ソース部に接続された表示電極と、一部が前
記単層層間絶縁膜に接触して形成されると共に、前記表
示電極と同一膜で形成され、かつ前記ドレイン電極の所
定部を被覆するドレイン電極保護膜と、一部が前記単層
層間絶縁膜に接触すると共に、前記表示電極と同一膜で
形成され、かつ前記配線を被覆する配線保護膜とを有す
ることを特徴とする薄膜トランジスタ基板。
【0098】(付記4) 前記表示電極はITO膜又は
SnO2膜からなり、前記ソース電極、ドレイン電極及
び配線は、下から順に、高融点金属膜とアルミニウム
(Al)膜若しくはアルミニウム(Al)を含む合金膜
とにより構成される積層膜、又は、下から順に、第1高
融点金属膜とアルミニウム(Al)膜若しくはアルミニ
ウム(Al)を含む合金膜と第2高融点金属膜とにより
構成される積層膜からなることを特徴とする付記1乃至
3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタ基板。
【0099】(付記5) 前記高融点金属膜は、チタン
(Ti)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タン
タル(Ta)及びタングステン(W)の群から選択され
る1つの金属又はそれらの合金からなることを特徴とす
る付記4に記載の薄膜トランジスタ基板。
【0100】(付記6) 前記薄膜トランジスタにおい
て、前記ゲート絶縁膜は前記ゲート電極の両端部からそ
れぞれ0.3〜2μmはみ出したはみ出し部を有すると
共に、前記半導体層は、前記ゲート電極の下のチャネル
領域とソース部又はドレイン部との間に、前記ソース部
又はドレイン部の不純物濃度より低い低濃度不純物領域
を有し、かつ、前記低濃度不純物領域は、前記ゲート絶
縁膜のはみ出し部の下に前記ゲート電極に対して対称な
状態で形成されていることを特徴とする付記1乃至5の
いずれか一項に記載の薄膜トランジスタ基板。
【0101】(付記7) 前記薄膜トランジスタには、
一導電型トランジスタ及び反対導電型トランジスタの2
種類があり、前記一導電型トランジスタの低濃度不純物
領域は、前記反対導電型トランジスタの低濃度不純物領
域と同じ幅で形成されていることを特徴とする付記6に
記載の薄膜トランジスタ基板。
【0102】(付記8) 前記配線は、前記表示部から
外側部に設けられた駆動回路に接続されていることを特
徴とする付記1乃至7のいずれか一項に記載の薄膜トラ
ンジスタ基板。
【0103】(付記9) 絶縁性基板上の表示部となる
領域の所定部に、半導体層のパターンを形成する工程
と、前記半導体層の上に、ゲート絶縁膜を形成する工程
と、前記ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成する工
程と、前記半導体層のソース部及びドレイン部となる部
分に導電型不純物を導入する工程と、前記半導体層及び
前記ゲート電極の上に層間絶縁膜を形成する工程と、前
記ソース部及び前記ドレイン部の上の前記層間絶縁膜に
ソース部コンタクトホール及びドレイン部コンタクトホ
ールを形成する工程と、前記ソース部コンタクトホール
を介して前記ソース部に接続されるソース電極と、前記
ドレイン部コンタクトホールを介してドレイン部に接続
されるドレイン電極とを形成すると共に、前記ドレイン
電極が前記表示部から外側部に延在する配線を形成する
工程と、前記ソース電極、前記ドレイン電極、前記配線
及び前記層間絶縁膜の上に、透明導電膜を形成する工程
と、前記透明導電膜をパターニングすることにより、前
記ソース電極を介してソース部に接続される表示電極を
形成すると共に、前記配線を被覆する配線保護膜を形成
する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ
基板の製造方法。
【0104】(付記10) 絶縁性基板上の表示部とな
る領域の所定部に、半導体層のパターンを形成する工程
と、前記半導体層の上に、ゲート絶縁膜を形成する工程
と、前記ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成する工
程と、前記半導体層のソース部及びドレイン部になる部
分に導電型不純物を導入する工程と、前記半導体層及び
前記ゲート電極の上に、下から順に、シリコン酸化膜及
びシリコン窒化膜からなる層間絶縁膜を形成する工程
と、前記ソース部及びドレインイン部の上の前記層間絶
縁膜にソース部コンタクトホール及びドレイン部コンタ
クトホールを形成する工程と、前記ソース部及びドレイ
ン部コンタクトホールを介して前記ソース部とドレイン
部に接続され、前記ソース部から前記層間絶縁膜上を延
在して前記ドレイン部につながる導電膜のパターンとを
形成すると共に、前記ドレイン部上の前記導電膜が前記
表示部から外側部に延在する配線を形成する工程と、前
記導電膜のパターン及び配線をマスクにして、前記シリ
コン窒化膜を選択的にエッチンングして前記シリコン酸
化膜を露出させる工程と、前記導電膜のパターン、前記
配線及び前記シリコン酸化膜の上に、透明導電膜を形成
する工程と、前記透明導電膜をパターニングすることに
より、前記ソース部上の前記導電膜を介して前記ソース
部に接続される表示電極と、前記ドレイン部上の前記導
電膜を覆うドレイン電極保護膜とを形成すると共に、前
記配線を被覆する配線保護膜を形成する工程と、前記表
示電極及び前記ドレイン電極保護膜をマスクにして前記
導電膜の露出部をエッチングすることにより、前記ソー
ス部と前記表示電極との間に介在するソース電極を形成
すると共に、前記ドレイン部と前記ドレイン電極保護膜
との間に介在するドレイン電極を形成する工程とを有す
ることを特徴とする薄膜トランジスタ基板の製造方法。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄膜トラ
ンジスタ基板では、層間絶縁膜に汚染物の侵入を防止す
る機能をもたせたので、従来技術と違って、ソース電
極、ドレイン電極及び配線の上にSiN膜などからなる
絶縁性保護膜を特別に形成し、パターニングする必要が
ない。表示部から外側に延在する配線においては、絶縁
性保護膜で被覆する代わりに、表示電極と同一膜で形成
された配線保護膜で被覆されるようにしている。
【0106】このため、本発明の薄膜トランジスタ基板
では、絶縁性保護膜を省略した簡易な構造でありなが
ら、表示電極と同一膜で形成された配線保護膜が外部か
ら配線への汚染物の拡散を防止するブロック膜として機
能するようにしているため、表示部から外側に形成され
た配線の腐食が防止される。また、層間絶縁膜に汚染物
の侵入を防止する機能をもたせたので、可動イオンによ
るTFT素子の特性劣化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図2】図2は本発明の第1実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図3】図3は本発明の第1実施形態の薄膜トランジス
タ基板を示す平面図である。
【図4】図4は本発明の第2実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図5】図5は本発明の第2実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図6】図6は本発明の第3実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図7】図7は本発明の第3実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図8】図8は本発明の第4実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その1)である。
【図9】図9は本発明の第4実施形態の薄膜トランジス
タ基板の製造方法を示す断面図(その2)である。
【図10】図10は従来のポリシリコンTFT基板の製
造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
10…透明絶縁性基板、12a…SiN膜、12b…S
iO2膜、12…バッファー層、14…半導体層、14
a…ソース部、14b…ドレイン部、16…ゲート絶縁
膜、20…ゲート電極(ゲートバスライン)、22a…
SiO2膜、22b…SiN膜、22…層間絶縁膜、2
2x,22y…コンタクトホール、26a…ソース電
極、26b…ドレイン電極(データバスライン)、26
c…配線、28…画素電極(表示電極)、28a…配線
保護膜、28b…ドレイン電極保護膜、30,30a.
30b.30c…薄膜トランジスタ基板、32…レジス
ト膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/786 H01L 29/78 612C 21/90 M 21/88 M R Fターム(参考) 2H092 GA17 GA25 GA29 GA33 GA34 HA19 JA25 JA44 JA46 JB33 KA04 KA10 KA12 KA18 KB04 KB22 KB25 MA04 MA05 MA07 MA13 MA15 MA16 MA17 MA18 MA27 MA30 NA18 NA24 NA27 NA29 5C094 AA31 AA32 BA03 BA43 CA19 EA04 EA07 5F033 HH08 HH09 HH10 HH17 HH18 HH19 HH21 HH38 JJ01 JJ08 JJ09 JJ10 JJ17 JJ18 JJ19 JJ20 JJ21 JJ38 KK04 MM05 MM13 NN06 NN07 PP06 PP15 PP19 QQ08 QQ09 QQ27 QQ37 QQ58 QQ65 RR04 RR06 SS11 TT02 VV15 XX00 XX14 XX33 5F110 AA14 AA16 BB02 BB04 CC02 DD02 DD13 DD14 DD17 EE03 EE04 EE06 EE14 EE44 FF02 FF29 GG02 GG13 GG25 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL03 HL04 HL06 HL07 HL11 HL12 HL22 HL23 HL24 HM15 HM19 NN03 NN04 NN23 NN24 NN35 QQ11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板と、 前記絶縁性基板の上の表示部となる領域の所定部に形成
    され、ソース部及びドレイン部を備えた半導体層と、前
    記半導体層の上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲー
    ト絶縁膜の上に形成されたゲート電極とにより構成され
    る薄膜トランジスタと、 前記薄膜トランジスタを被覆する層間絶縁膜と、 前記薄膜トランジスタのソース部上の前記層間絶縁膜に
    形成されたソース部コンタクトホールと、 前記薄膜トランジスタのドレイン部上の前記層間絶縁膜
    に形成されたドレイン部コンタクトホールと、 前記ソース部コンタクトホールを介して前記ソース部に
    接続されたソース電極と、 前記ドレイン部コンタクトホールを介して前記ドレイン
    部に接続され、前記ソース電極と同一膜で形成されたド
    レイン電極と、 前記ドレイン電極と一体的に形成されて、前記表示部か
    ら外側部に延在する配線と、 前記ソース電極を介して前記ソース部に接続された表示
    電極と、 前記表示電極と同一膜で形成され、前記配線を被覆する
    配線保護膜とを有することを特徴とする薄膜トランジス
    タ基板。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板と、 前記絶縁性基板の上の表示部となる領域の所定部に形成
    され、ソース部及びドレイン部を備えた半導体層と前記
    半導体層の上に形成されたゲート絶縁膜と前記ゲート絶
    縁膜の上に形成されたゲート電極とにより構成される薄
    膜トランジスタと、 前記薄膜トランジスタを含む所定領域上に形成され、下
    から順にシリコン酸化膜及びシリコン窒化膜からなる積
    層層間絶縁膜と、前記薄膜トランジスタを含む所定領域
    以外の領域上に形成され、前記シリコン酸化膜と同一膜
    からなる単層層間絶縁膜とにより構成される層間絶縁膜
    と、 前記薄膜トランジスタのソース部上の前記積層層間絶縁
    膜に形成されたソース部コンタクトホールと、 前記薄膜トランジスタのドレイン部上の前記積層層間絶
    縁膜に形成されたドレイン部コンタクトホールと、 前記ソース部コンタクトホールを介して前記ソース部に
    接続されたソース電極と、 前記ドレイン部コンタクトホールを介して前記ドレイン
    部に接続され、前記ソース電極と同一膜で形成されたド
    レイン電極と、 前記単層層間絶縁膜上に、前記ドレイン電極と一体的に
    形成されて、前記表示部から外側部に延在した配線と、 主要部が前記単層層間絶縁膜に接触して形成され、前記
    ソース電極を介して前記ソース部に接続された表示電極
    と、 一部が前記単層層間絶縁膜に接触して形成されると共
    に、前記表示電極と同一膜で形成され、かつ前記ドレイ
    ン電極の所定部を被覆するドレイン電極保護膜と、 一部が前記単層層間絶縁膜に接触すると共に、前記表示
    電極と同一膜で形成され、かつ前記配線を被覆する配線
    保護膜とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ基
    板。
  3. 【請求項3】 前記表示電極はITO膜又はSnO2
    からなり、前記ソース電極、ドレイン電極及び配線は、
    下から順に、高融点金属膜とアルミニウム(Al)膜若
    しくはアルミニウム(Al)を含む合金膜とにより構成
    される積層膜、又は、下から順に、第1高融点金属膜と
    アルミニウム(Al)膜若しくはアルミニウム(Al)
    を含む合金膜と第2高融点金属膜とにより構成される積
    層膜からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    薄膜トランジスタ基板。
  4. 【請求項4】 前記薄膜トランジスタにおいて、 前記ゲート絶縁膜は、前記ゲート電極の両端部からそれ
    ぞれ0.3〜2μmはみ出したはみ出し部を有すると共
    に、 前記半導体層は、前記ゲート電極の下のチャネル領域と
    ソース部又はドレイン部との間に、前記ソース部又はド
    レイン部の不純物濃度より低い低濃度不純物領域を有
    し、 かつ、前記低濃度不純物領域は、前記ゲート絶縁膜のは
    み出し部の下に前記ゲート電極に対して対称な状態で形
    成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    か一項に記載の薄膜トランジスタ基板。
  5. 【請求項5】 絶縁性基板上の表示部となる領域の所定
    部に、半導体層のパターンを形成する工程と、 前記半導体層の上に、ゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成する工程
    と、 前記半導体層のソース部及びドレイン部となる部分に導
    電型不純物を導入する工程と、 前記半導体層及び前記ゲート電極の上に、層間絶縁膜を
    形成する工程と、 前記ソース部及び前記ドレイン部の上の前記層間絶縁膜
    にソース部コンタクトホール及びドレイン部コンタクト
    ホールを形成する工程と、 前記ソース部コンタクトホールを介して前記ソース部に
    接続されるソース電極と、前記ドレイン部コンタクトホ
    ールを介してドレイン部に接続されるドレイン電極とを
    形成すると共に、前記ドレイン電極が前記表示部から外
    側部に延在する配線を形成する工程と、 前記ソース電極、前記ドレイン電極、前記配線及び前記
    層間絶縁膜の上に、透明導電膜を形成する工程と、 前記透明導電膜をパターニングすることにより、前記ソ
    ース電極を介してソース部に接続される表示電極を形成
    すると共に、前記配線を被覆する配線保護膜を形成する
    工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ基板
    の製造方法。
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