JP2003255291A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
液晶表示装置の製造方法Info
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Abstract
基板の単板部の厚さをばらつきなく一定にすることがで
き、液晶駆動用のドライバーを確実に接続できる液晶表
示装置の製造方法を提供すること。 【解決手段】一対のガラス基板を備えた液晶セルの縦横
寸法を製品サイズに加工した後に液晶セルを薄型に研磨
する液晶表示装置の製造方法において、液晶駆動用ドラ
イバー8が装着される一方のガラス基板2上にスペーサ
部材5を設けて、液晶セル10を研磨する。
Description
する液晶表示装置の製造方法に関する。
は、例えば、米国のIBM社の発行する公開技報である
TDB(Technical Disclosure Bulletin)のJP82
0000133に示すものがある。この液晶表示装置の
製造方法は、図9のフローチャートに示すように、その
製造工程を大きく分けて、ガラス貼り合わせ工程90、
切断工程91、液晶注入工程92、研磨工程93、偏光
板貼付/検査工程94で構成されるものである。
向/ラビング工程(いずれも液晶の向きを整えるための
処理)で液晶を封入するガラス面の処理を行い、シール
塗布/組立工程、及び、封着工程で一対のガラス基板が
液晶を入れる空間を設けて貼り合わされる(これを液晶
セルと呼ぶ)。そして、切断工程91では、一対のガラ
ス基板の縦横寸法が製品サイズに切断される。
例えばノート型のパーソナルコンピュータの液晶表示パ
ネルとして用いられる対角線の長さが14インチなどの
長方形をなし、カラーの液晶表示装置の場合、上側にC
F(カラーフィルター)基板、下側にTFT(薄膜トラ
ンジスタ)基板が用いられることが多い。この場合、図
10に示すように、上側のCF基板1よりも下側のTF
T基板2の長方形の2辺が少し大きく(例えば数mm)
形成され、この少し大きく形成されてCF基板1からは
み出した部分21(以下、単板部または額縁と呼ぶ)
に、液晶駆動用のドライバー8(半導体)がX方向、Y
方向に複数個取付けられる。
ラス基板の内面に付着した不純物のガス抜き)、液晶3
の注入工程、封止工程(液晶注入口を封止する)、洗浄
/アニール工程、面取工程(切断したガラス基板の角部
の加工)などが行われる。次に、研磨工程93では、単
板部21に載せられたドライバー8を保護する保護膜の
塗布工程、研磨装置150により一対のガラス基板を薄
く研磨する薄型研磨工程(例えば、液晶セルの厚さ1.
4mmのものを0.8mmにする)、保護膜の剥離工程
などが行われる。そして、偏光板貼付工程94で偏光板
(一方向のみに振動する光を通すフィルム)が貼り付け
られ、最後に検査工程95に通して完了する。
研磨工程93で研磨装置に取付けるまでの工程、及び、
各工程間の移動が研磨前のセル厚さが厚い状態で行われ
るので、移動用治具の変更(段取り替え)をする必要が
なく、また、破損の心配も少ないので、研磨工程を先に
行うような他の従来の製造方法(例えば液晶の注入前に
研磨工程を行う方法)に比べて有利なものとなってい
る。
従来の液晶表示装置の製造方法では、研磨工程93にお
いて単板部21で研磨荷重が逃げることにより、単板部
21の厚さがばらつきやすい。特に、単板部21の角部
22で研磨荷重が逃げやすいために、t1>t2>t
3、及び、t1>t4>t5のようになる傾向がある。
この単板部21にはドライバー8が取付けられるが、そ
の取付の際に液晶につながっているTFT基板2側の端
子とドライバー8の端子とを接続する必要がある。この
接続方法としては、この業界でACF(Anisotropic Co
nductive Film)呼ばれる異方導電性のある接着テープ
を用いたACF接続が多く実施されている。
ACF接続する際の荷重を均等にかけにくくなり、AC
F接着層中の導電粒子が均一に変形せず、電気接続の信
頼性が低下する。すなわち、ACF接続が困難な場合が
多くなり、ドライバー8の接続に不良を発生する可能性
が高くなるという問題がある。
されたもので、液晶駆動用のドライバーが取付けられる
ガラス基板の単板部の厚さをばらつきなく一定にするこ
とができ、液晶駆動用のドライバーを確実に接続できる
液晶表示装置の製造方法を提供することを主な課題とす
る。
ため、本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、次のよ
うな手段を採用する。
ラス基板を備えた液晶セルの縦横寸法を製品サイズに加
工した後に液晶セルを薄型に研磨する液晶表示装置の製
造方法において、液晶駆動用ドライバーが装着される一
方のガラス基板上にスペーサ部材を設けて、液晶セルを
研磨することを特徴とする。
晶セルの一方のガラス基板上にスペーサ部材が設けられ
てガラス基板と共に研磨され、研磨荷重がスペーサ部材
を介して一方のガラス基板に伝えられる。
記載の液晶表示装置の製造方法において、スペーサ部材
は液晶セルの角部に設けられることを特徴とする。
の最も逃げやすい液晶セルの角部に設けられる。
記載の液晶表示装置の製造方法において、スペーサ部材
の厚さは、スペーサ部材を設けない方のガラス基板の厚
さとほぼ同等とすることを特徴とする。
大きさの研磨荷重がスペーサ部材を介して一方のガラス
基板に伝えられ、スペーサ部材は、スペーサ部材を設け
ない方のガラス基板と同じように研磨される。
〜3のいずれか記載の液晶表示装置の製造方法におい
て、スペーサ部材はガラス基板と同じ材料、若しくは同
等の研磨特性を備えた材料とすることを特徴とする。
板と同じ速度で研磨される。
〜4のいずれか記載の液晶表示装置の製造方法におい
て、スペーサ部材は両面テープまたは接着剤でガラス基
板に取付けられることを特徴とする。
に固定され、研磨工程において取付位置が安定する。
置の製造方法の形態を図面に基づいて説明する。
の製造方法の実施の形態(1)を示すものである。
1、2が貼り合わされ、縦横寸法が製品サイズに加工さ
れ、液晶3が封入された後の研磨工程について、主にそ
の製造方法を示している。
では、両面研磨装置100が使用される。この両面研磨
装置100は、上定盤101と、上定盤駆動軸102
と、下定盤111と、下定盤駆動軸112と、図示しな
い下定盤の支持台と、上定盤の上下動機構と、荷重付加
装置などから構成される。そして、上定盤101と下定
盤110は逆方向に回転し、その間に挟み込んだ加工対
象物、ここでは液晶セル10を研磨するものである。通
常、下定盤110の上には大型の遊星歯車機構が設けら
れ、遊星歯車機構のキャリアの上に複数個の加工対象物
が置かれるタイプのものが使用されることが多い。
を備えており、カラーの液晶表示装置を構成する上側の
ガラス基板であるCF基板1と、CF基板1よりやや大
きな下側のガラス基板であるTFT基板2と、これらの
基板の間に設けられた僅かな隙間(数ミクロン程度)に
注入された液晶3と、液晶3を封止し両基板を接着する
シール4とからなっている。
出した単板部21に、液晶を駆動するドライバー8がX
方向、Y方向に複数個取付けられている。
研磨のためのスペーサ部材5が設けられる。スペーサ部
材5は、X方向に長さL1、幅L2の辺を、Y方向に長
さL3、幅L4の辺を有する平面視L字型のブロック材
であり、スペーサ部材5が設けられない方のガラス基板
であるCF基板1の厚さtcfとほぼ同等の厚さtsを
有している。なお、長さL1、L3はドライバー8にか
からない範囲とし、幅L2、L4は単板部21の幅A、
Bの半分以上であれば構わない。また、スペーサ部材5
は両面テープまたは接着剤にてTFT基板2の単板部2
1に取付けられる。
板1または2と同じ材料が望ましいが、ガラス基板1ま
たは2に用いられるガラス材と同等の研磨特性(研磨に
より削れる速度)を備えた材料、例えば他の種類のガラ
ス材、ガラス繊維含浸エポキシ材、金属(ステンレス
材、アルミ材)などでも構わない。
について以下に説明する。
(工程90)、縦横寸法が製品サイズに切断加工されて
(工程91)、液晶が封入された(工程92)液晶セル
10は、研磨工程11へと進む。
程12で、ドライバー8が研磨液などで不具合を起こさ
ないようにドライバー8の上から保護膜が塗布される。
そして、スペーサ部材5がTFT基板2の単板部21の
角部22に取付けられて(スペーサ部材の取付工程1
3)、両面研磨装置100の上定盤101と下定盤11
1の間に保護膜が塗布された液晶セル10がセットさ
れ、研磨剤を含んだ研磨液が両面研磨装置100に流し
込まれる。
上面113で支持され、液晶セル10の上面24は上定
盤101の下面103に押し付けられるとともに、上定
盤101の下面103でスペーサ部材5を押し付けなが
ら上定盤101と下定盤110は逆方向に回転するの
で、液晶セル10の上下面23、24研磨され、薄型化
される。
板1とTFT基板2が重なっている部分に均一に作用す
ることは当然ながら、TFT基板2の単板部21の角部
22に対してもスペーサ部材5を介して上定盤101の
荷重が作用する。ここで、単板部21の飛び出し長さ
A、Bは2mm程度で、一般に液晶セル10の縦寸法、
横寸法に比べ1/100程度と小さいため、X方向、Y
方向が重なり合う角部22(荷重の逃げが最も大きくな
ると考えられる場所)にスペーサ部材5を設けるだけ
で、単板部21全体に上定盤101の荷重をほぼ均一に
作用させることが可能となる。これにより、X方向、Y
方向における単板部21の厚さのばらつき(X方向につ
いては図5のt1〜t7の厚さのばらつき)をほとんど
なくすことが可能となる。
がなくなるので、ドライバー81〜87の取付状態にお
いて、ACF接続の荷重が均等にかけられ、ACF接着
層中の導電粒子が均一に変形して、電気接続の信頼性が
高まる。すなわち、ACF接続が確実に行われ、ドライ
バー8の接続に不良を発生する可能性がなくなる。
さtcf+TFT基板の厚さttf)が研磨工程11で
目標とする厚さまで薄型化されれば、スペーサ部材の除
去工程15でスペーサ部材5を除去し、保護膜の剥離工
程16でドライバー8の保護をしていた保護膜の剥離な
どが行われ、偏光板貼付工程94で偏光板が貼り付けら
れ、検査工程95を経て終了となる。
工された液晶セル10の一方のガラス基板2上にスペー
サ部材5が設けられてガラス基板1と共に研磨され、研
磨荷重がスペーサ部材5を介して一方のガラス基板2に
伝えられるようにしたので、液晶駆動用のドライバー8
が取付けられるガラス基板2の単板部21の厚さをばら
つきなく一定にすることができる。
逃げやすい液晶セル10の角部22に設けられるように
したので、小さなスペーサ部材5を設けるだけでガラス
基板2の単板部21の厚さをばらつきなく一定にするこ
とができる。
使用したが、これに限定されるものではなく、片面研磨
装置(図示しない)を用いて片面ずつ研磨することも可
能である。
置としたが、白黒の液晶表示装置にも適用可能なことは
当然である。
方法の実施の形態(2)を示すものである。
態(1)に対し、スペーサ部材5の形状を変更したもの
である。その他は同様としている。
の平面視L字型のブロック材を直方体とし、実施の形態
(1)と同様にTFT基板2の単板部21の角部22に
取付けたものである。スペーサ部材5の幅L1、長さL
2は角部22をほぼ覆うものであればよい。このように
直方体のスペーサを設けるだけでもほとんど実施の形態
(1)と同様に単板部21の厚さのばらつきをなくすこ
とができる。
態(1)とほぼ同様の作用、効果が奏される。
方法の実施の形態(3)を示すものである。
態(1)に対し、スペーサ部材5の形状を変更したもの
である。その他は同様としている。
のL字型のブロック材の2つの辺(長さL1、L3)を
単板部21のほぼ全体に延ばしている。なお、この2つ
の辺の幅L3、L4は単板部21の幅の半分以上あれば
構わない。これにより、ほぼ完全に単板部21に上定盤
101の荷重を均一に作用させることが可能となり、単
板部21の厚さのばらつきをよりなくすことができる。
また、このスペーサ部材5はドライバー8を下に敷いて
いるが、通常の研磨における上定盤101の荷重が作用
してもドライバー8に問題を起こす心配はない。
態(1)と同様の作用、効果がより高く奏される。
したような形状に限定されるものではなく、例えば円形
などの形状でもよく、取付ける位置、数についても、例
えば角部22を避けて複数個取付けることでも所定の効
果を得られるものである。
工程93)と設けた場合(研磨工程11)で研磨を行
い、TFT基板2の単板部21の厚さのばらつきを、X
方向、及び、Y方向について比較した。なお、液晶セル
10などの各部寸法は、横254mm、縦191.9m
m、CF基板の厚さ0.7mm(初期)、TFT基板の
厚さ0.7mm(初期)、単板部21の幅A、B=2m
m、スペーサ部材5の大きさ:L1=5mm、L3=1
5mm、L2=L4=2mm、スペーサ部材5の厚さ
0.7mm(初期)とした。そして、研磨により液晶セ
ルの厚さを0.8mm(片側0.4mm)まで薄くし
た。また、ばらつきの比較は、X方向では、図5に示す
ように、単板部21の角部22から順にドライバー81
の位置をX1、ドライバー82の位置をX2、…、ドラ
イバー87の位置をX7とし、単板部21の厚さの差
を、(t1−t2)、(t2−t3)…のように、各ド
ライバー81〜87の両側の位置における厚さの差分で
測定した。また、Y方向についても位置Y1〜位置Y3
までを差分で測定した。
なように、X方向では、単板部21の角部22に最も近
い位置X1で厚さの差がCに示すように大きく低減され
ているのが分かる。また、Y方向でも、単板部21の角
部22に最も近い位置Y1で厚さの差がDに示すように
大きく低減されているのが分かる。これにより、単板部
21の角部22にスペーサ部材5を設けることで、単板
部21の厚さのばらつきを大きく低減できることが分か
る。
装置の製造方法は、製品サイズに加工された液晶セルの
一方のガラス基板上にスペーサ部材が設けられてガラス
基板と共に研磨され、研磨荷重がスペーサ部材を介して
一方のガラス基板に伝えられるようにしたので、液晶駆
動用のドライバーが取付けられるガラス基板の単板部の
厚さをばらつきなく一定にすることができる。これによ
り、液晶駆動用のドライバーを確実に接続することが可
能となるという効果がある。
の形態(1)を示す斜視図である。
拡大図である。
の形態(1)を示すフローチャートである。
の形態(1)を示す主要部品の斜視図である。
の形態(2)を示す主要部品の斜視図である。
の形態(3)を示す主要部品の斜視図である。
例による効果を示すグラフである。
チャートである。
あり、(a)は正面断面図、(b)は主要部の斜視図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 一対のガラス基板を備えた液晶セルの縦
横寸法を製品サイズに加工した後に液晶セルを薄型に研
磨する液晶表示装置の製造方法において、液晶駆動用ド
ライバーが装着される一方のガラス基板上にスペーサ部
材を設けて、液晶セルを研磨することを特徴とする液晶
表示装置の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法
において、スペーサ部材は液晶セルの角部に設けられる
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法
において、スペーサ部材の厚さは、スペーサ部材を設け
ない方のガラス基板の厚さとほぼ同等とすることを特徴
とする液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の液晶表示
装置の製造方法において、スペーサ部材はガラス基板と
同じ材料、若しくは同等の研磨特性を備えた材料とする
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の液晶表示
装置の製造方法において、スペーサ部材は両面テープま
たは接着剤でガラス基板に取付けられることを特徴とす
る液晶表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002052056A JP4053315B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | 液晶表示装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002052056A JP4053315B2 (ja) | 2002-02-27 | 2002-02-27 | 液晶表示装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003255291A true JP2003255291A (ja) | 2003-09-10 |
JP4053315B2 JP4053315B2 (ja) | 2008-02-27 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4053315B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007025200A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示素子及びその製造方法 |
US7214124B2 (en) | 2005-09-14 | 2007-05-08 | Okamoto Machine Tool Works Ltd. | Equipment and method for polishing both sides of a rectangular substrate |
JP2008083144A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Sony Corp | 液晶パネルの製造方法 |
-
2002
- 2002-02-27 JP JP2002052056A patent/JP4053315B2/ja not_active Expired - Fee Related
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