JP2003255130A - ラビング方法、光学補償シートおよびその製造方法 - Google Patents

ラビング方法、光学補償シートおよびその製造方法

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JP2003255130A JP2002057781A JP2002057781A JP2003255130A JP 2003255130 A JP2003255130 A JP 2003255130A JP 2002057781 A JP2002057781 A JP 2002057781A JP 2002057781 A JP2002057781 A JP 2002057781A JP 2003255130 A JP2003255130 A JP 2003255130A
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roller
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tension
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Shinji Hikita
伸治 疋田
Tei Hayashi
禎 林
Junichi Hara
凖一 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均一なラビング方向を維持しながら、長時間
安定した搬送を行う。 【解決手段】 搬送ローラ13〜16は、フイルム基板
17を矢印Eの方向に搬送する。それと同時に、ラビン
グ角度βに傾いたラビングローラ12は、矢印Fの方向
に回転する。このとき、搬送ローラ13、14は、張力
検出器22の検出結果に基づいてフイルム基板17の両
縁部間に生じる張力差を緩和させるように動く。幅方向
の張力差を調整されたフイルム基板17は、ラビングロ
ーラ12上を連続搬送され、フイルム基板17の配向膜
の表面が均一にラビング処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶分子を均一に
配向させるための液晶配向膜のラビング方法、光学補償
シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子における液晶分子の配向処
理方法としては、フイルム基板の表面に配向膜を形成
し、この配向膜の表面をラビングローラにより一方向に
ラビングする方法が知られている。この方法の場合、各
液晶セルに対応したサイズのフイルム基板毎にラビング
処理を施すと非能率的であるため、例えば、特開平6−
110059号公報に示されるように、長尺のフイルム
基板を連続搬送するための搬送装置を設け、この長尺フ
イルム基板に連続的にラビング処理を施している。
【0003】図4は、特開平6−110059号公報に
記載されたラビング装置の一例を示したものである。こ
のラビング装置2は、搬送ローラ対3と、ラビングロー
ラ4と、それに対向して配置されたバックアップローラ
5とからなる。このラビング装置2では、長尺フイルム
基板6が搬送ローラ対3によって矢印Aの方向に搬送さ
れる。フイルム基板6の上面には、ポリイミド、PVA
(ポリビニルアルコール)などからなる配向膜(図示せ
ず)が形成されている。ラビングローラ4には、ローラ
本体の外周面に植毛布からなるラビング布が巻き付けら
れている。このラビングローラ4とバックアップローラ
5は、ラビング角度αを設定するため水平方向に回転自
在とされ、また上下動自在とされている。
【0004】ラビング装置2でフイルム基板6にラビン
グ処理を施す際、まずフイルム基板6の上方で待機して
いるラビングローラ4と、フイルム基板6の下方で待機
しているバックアップローラ5とを、共に水平方向に回
転させ、ラビング角度αを設定する。次に、ラビングロ
ーラ4を下降させ、フイルム基板6の上面に接触させる
と共に、バックアップローラ5を上昇させ、フイルム基
板6の下面に接触させる。そして、搬送ローラ対3によ
ってフイルム基板6を矢印Aの方向に搬送する。また、
ラビングローラ4をフイルム基板6の搬送方向Aとは逆
の方向、つまり矢印Bの方向に回転させると共に、バッ
クアップローラ5をフイルム基板6の搬送方向Aと同方
向、つまり矢印Cの方向にフイルム基板6の搬送速度と
同期させて回転させる。このように、ラビングローラ4
とバックアップローラ5との間を連続搬送されるフイル
ム基板6上の配向膜の表面が、ラビングローラ4によっ
て連続的にラビング処理される。
【0005】上記のようなラビング方法を用いた装置で
は、ラビングローラ4とバックアップローラ5でフイル
ム基板6を挟みながらラビング処理を行なっている。こ
のため、ラビングローラ4とバックアップローラ5の軸
の平行がずれると、ラビングローラ4とフイルム基板6
との接触面の圧力が不均一となってラビング処理が均等
に行われなくなるため、ラビングローラ4とバックアッ
プローラ5の軸平行度に高い精度が要求されるという問
題があった。
【0006】また、一般的には最終的な液晶画面の縦、
横に対して斜めの方向に配向している液晶を用いる場合
がある。この場合、ラビング処理後の長尺フイルム基板
を各液晶セルに対応したサイズ寸法へ裁断する際の歩留
まりを良くし、生産性の向上を図ることを目的として、
長尺フイルム基板の長さ方向に対し、ラビング方向が斜
めになるようにラビングローラを設置する。図4のラビ
ング装置2においても、ラビングローラ4とバックアッ
プローラ5は、ラビング角度αを設定するため水平方向
に回転自在とされており、ラビングローラ4とバックア
ップローラ5でフイルム基板6を挟みながらラビング処
理を行なっている。このため、フイルム基板6の搬送方
向Aとラビング方向Dとが平行でない場合、つまりラビ
ングローラ4とバックアップローラ5の回転軸がフイル
ム基板6の搬送方向Aと直角でない場合、ラビング処理
されているフイルム基板6は、ラビングローラ4とバッ
クアップローラ5との挟み込みにより、ローラ回転軸に
直角な方向(ラビング方向Dと逆方向)に摩擦力を受け
る。この摩擦力によりフイルム基板6は幅方向に移動し
てしまい、ラビング方向が不均一になったり、ラビング
されない部分が生じたり、ラビングローラ4とバックア
ップローラ5の挟み込みの部分でフイルム基板6に皺が
できるという問題があった。
【0007】このような問題点に対して、種々の解決策
が提示されている。例えば、特開平8−160431号
公報に記載のラビング方法では、バックアップローラを
使用せず、ラビングローラにフイルム基板をラップさせ
ながら搬送してラビング処理を施す方法を採用してい
る。また、特開平9−160038号公報には、斜めに
ラビング処理を施す際に生じるラビングローラによるフ
イルム基板に対する摩擦力を打ち消す、粘着ローラなど
の摩擦力付与手段を設けた方法が提案されている。さら
に、特開平11−305231号公報には、搬送ローラ
に接触しているフイルム基板の幅方向の張力差を、搬送
ローラやラビングローラのフイルム基板に対する傾きを
変化させることで調整する方法が紹介されている。
【0008】一方、液晶表示素子は、一般に液晶セル
と、その両側に設けられた偏光板からなる。このような
液晶表示素子の視野角特性を改善させるため、一対の偏
光板と液晶セルとの間に光学補償シートを設けることが
知られている。この光学補償シートは、液晶セルに対し
て垂直方向の位相差がほぼ0°であるため、液晶表示素
子を真正面から見た場合は何ら光学的作用を与えない
が、液晶表示素子を斜めから見た場合には液晶セルとの
間に位相差が生じ、この作用によって液晶セルで発生す
る位相差を補償するものである。また、この光学補償シ
ートは、透明支持体上に配向膜を形成し、この配向膜に
ラビング処理を施した後、ディスコティック液晶などの
円盤状化合物を含む層を形成、配向させて作製される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−16043
1号公報に記載のラビング方法は、バックアップローラ
を用いていないため、軸平行度に高い精度が要求される
ことはないが、斜めにラビング処理を施す際に生起する
問題点への対策が不十分であった。また、特開平9−1
60038号公報に記載のラビング方法は、斜めにラビ
ング処理を施す際に生起する問題点を払拭する手段とし
て粘着ローラを用いているが、フイルム基板を連続搬送
しながら粘着ローラの粘着力を維持することは困難であ
り、粘着ローラによりフイルム基板が幅方向に片寄った
り、皺ができるというおそれがある。さらに、特開平1
1−305231号公報に記載のラビング方法をもって
しても、特にフイルム基板の直線性が劣悪な場合や、斜
めにラビング処理を施す場合に、フイルム基板の幅方向
の張力差を最適な範囲内に調整することができないこと
があった。
【0010】一方、上記のようなラビング方法を用いて
作製された光学補償シートには、ラビング方向が不均一
になる、ラビングされない部分が生じるなどの配向欠陥
が見られ、品質、生産性の低下を招いていた。
【0011】本発明は、ローラに高い平行精度を要求さ
れることなく、均一なラビング方向を維持しながら、長
時間安定した搬送を行うことができるようにしたラビン
グ方法を提供することを目的とする。また、このラビン
グ方法を用いることにより、配向欠陥のない光学補償シ
ートを作製することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ラビングローラを二つの搬送ローラの間
に配置し、所定方向に回転する前記ラビングローラによ
り、ウェブの液晶配向膜を配向処理するラビング方法に
おいて、前記搬送ローラの少なくとも一方を、この搬送
ローラへのウェブ挿入方向とほぼ直角な方向で搬送ロー
ラの軸芯が傾斜するように動かして、ラビングローラ前
後のウェブの張力をウェブ幅方向でほぼ均一にすること
を特徴とする。
【0013】また、本発明のラビング方法は、前記搬送
ローラへのウェブのラップ角度が60°以上120°以
下であることを特徴とする。あるいは、前記一方の搬送
ローラに接触しているウェブの幅方向の張力差を検出
し、この検出した張力差を小さくする方向に前記搬送ロ
ーラの軸芯の傾きを制御することを特徴とする。
【0014】また、本発明は、透明支持体上に配向膜材
料を塗設、ラビング処理を施した後、少なくとも一種の
円盤状化合物を含む層を形成、配向させた光学補償シー
トにおいて、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の
ラビング方法を用いてラビング処理を行うことを特徴と
する。
【0015】また、本発明は、透明支持体上に配向膜材
料を塗設、ラビング処理を施した後、少なくとも一種の
円盤状化合物を含む層を形成、配向させる光学補償シー
トの製造方法において、請求項1ないし3のいずれか1
つに記載のラビング方法を用いてラビング処理を行うこ
とを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】図1(A)、(B)は、本発明を
実施したラビング装置の概略を示す図である。このラビ
ング装置11は、ラビングローラ12と、ラビングロー
ラ12の上流側と下流側に配置された搬送ローラ13、
14と、搬送ローラ13、14の上部に配置された搬送
ローラ15、16とからなる。ラビングローラ12に
は、ローラ本体の外周面に植毛布からなるラビング布が
巻き付けられている。このラビングローラ12は、外径
が50mm〜500mmの範囲で作製され、ラビング角
度を設定するため水平方向に回転自在とされ、また上下
動自在とされている。また、ラビングローラ12は、フ
イルム基板17をラップ角1°〜20°の範囲でラップ
し、矢印Fの方向に回転数10rpm〜1000rpm
の範囲で回転する。搬送ローラ13、14は、ラビング
ローラ12と互いに干渉しない距離に配置されている。
この搬送ローラ13、14のローラ軸受け付近には、詳
しくは後述するように、これらのローラに接触している
フイルム基板17の幅方向の張力差を検出する張力検出
器22が設けられている。搬送ローラ15、16は、搬
送ローラ13、14からフイルム基板17の幅以上の距
離を置かれている。搬送ローラ13、14上のフイルム
基板17のラップ角は、60°以上120°以下になる
ように配置されている。
【0017】ラビング装置11では、長尺フイルム基板
17は搬送ローラ13〜16によって、一定搬送張力5
N〜1000N、搬送速度1m/min〜100m/m
inの範囲で矢印Eの方向に搬送される。フイルム基板
17の幅は100mm〜3000mmで、その厚さは1
μm〜1000μmの範囲である。このフイルム基板1
7の下面には、ポリイミド、PVA(ポリビニルアルコ
ール)などからなる配向膜(図示せず)が形成されてい
る。
【0018】図2に示すように、フイルム基板17に斜
めのラビング処理を施す際、フイルム基板17の下方で
待機しているラビングローラ12を水平方向に回転さ
せ、ラビング角度βを設定する。βは0°〜75°の範
囲に設定可能で、所望のラビング方向に応じて適切な角
度を選ぶ。次に、ラビングローラ12を所定の位置まで
上昇させ、もしくは、搬送ローラ13、14を所定の位
置まで下降させ、ラビングローラ12にフイルム基板1
7の配向膜面をラップさせる。そして、搬送ローラ13
〜16によってフイルム基板17を矢印Eの方向に搬送
する。また、ラビングローラ12をフイルム基板17の
搬送方向Eとは逆の方向、つまり矢印Fの方向に回転さ
せる。なお、ラビングローラ12とフイルム基板17と
のラップ角は、ラビングローラ12と搬送ローラ13、
14の間隔などの条件により0°〜180°の間の適当
な角度を選ぶことができるが、フイルム基板17の搬送
安定性を考慮すると1°〜20°が好ましい。
【0019】このとき、搬送ローラ13は、フイルム基
板17の搬送ローラ13への搬入方向と垂直な方向(矢
印Gの方向)に角度γで回転変位して、フイルム基板1
2の幅方向の張力を調整する。同様に、搬送ローラ14
は、フイルム基板17の搬送ローラ14への搬入方向と
垂直な方向(矢印Hの方向)に角度δで回転変位して、
フイルム基板12の幅方向の張力を調整する。搬送ロー
ラ13、14により幅方向の張力を調整されたフイルム
基板17は、ラビングローラ12上を連続搬送され、フ
イルム基板12の配向膜の表面がラビングローラ12に
よって矢印I方向に連続的にラビング処理される。な
お、角度γおよびδは、0°〜±20°の範囲で変位可
能である。
【0020】図3に示すように、搬送ローラ13、14
の両端部には、ローラ軸受け21と、張力検出器22
と、ローラ軸受け21を移動させるためのモータ23と
が設けられている。ローラ軸受け21は、支柱24に固
定されたスライドレール25上をモータ23によって移
動可能となっている。張力検出器22は、搬送ローラ1
3、14に接触しているフイルム基板17の幅方向の張
力を常時測定している。フイルム基板17の両縁部間の
張力差が一定以上になった場合、すなわちラビング不良
が起こりうる張力差が生じた場合には、モータ23が作
動して搬送ローラ13、14を回転変位させることでフ
イルム基板17の両縁部間の張力差が緩和される。
【0021】次に、上記実施形態の作用を説明する。ラ
ビング装置11でフイルム基板17にラビング処理を施
す際、まずフイルム基板17の下方で待機しているラビ
ングローラ12が水平方向に回転し、ラビング角度βが
設定される。次に、ラビングローラ12が所定の位置ま
で上昇する。もしくは、搬送ローラ13、14が所定の
位置まで下降して、ラビングローラ12にフイルム基板
17の配向膜面がラップされる。そして、搬送ローラ1
3〜16によってフイルム基板17が矢印Eの方向に搬
送される。それと同時に、ラビングローラ12はフイル
ム基板17の搬送方向Eとは逆の方向、つまり矢印Fの
方向に回転する。このとき、搬送ローラ13、14は、
張力検出器22の検出結果に基づいてフイルム基板17
の両縁部間に生じる張力差を緩和させるように、モータ
23によりスライドレール25上を移動する。幅方向の
張力差を調整されたフイルム基板17は、ラビングロー
ラ12上を連続搬送され、フイルム基板17の配向膜の
表面がラビングローラ12によって矢印I方向に連続的
にラビング処理される。
【0022】上記構成によるラビング方法においては、
搬送ローラ13、および14上のフイルム基板17のラ
ップ角が60°以上120°以下になるように搬送ロー
ラ15、16が配置され、ローラと接触しているフイル
ム基板の幅方向の張力差を検出する張力検出器22の検
出結果に応じて、フイルム基板17の搬送ローラ13、
14への搬入方向と垂直な方向に60°〜120°の範
囲で搬送ローラ13、14を回転変位させている。この
ため、フイルム基板17の搬送張力がその幅方向で一定
に保たれ、ラビング処理をする際のフイルム基板17と
ラビングローラ12との接触状態を均一にすることがで
きる。また、搬送ローラ13、14を上記方向に回転変
位させる場合、ラビング処理を施してもフイルム基板1
7の幅方向の変位を最小限に抑えることができる。した
がって、本発明のラビング方法は、特開平6−1100
59号公報に記載のラビング方法のように、ローラに高
い平行精度が要求されることがなく、特開平9−160
038号公報に記載のラビング方法のように、粘着ロー
ラなどのメンテナンス性に難点がある装置を用いる必要
がなく、均一なラビング方向を維持しながら、長時間安
定したフイルム基板搬送を行うことができる。特に、フ
イルム基板の直線性が劣悪な場合や、斜めにラビング処
理を施す場合に効果を発揮する。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。
【0024】幅500mmのトリアセチルセルロースを
フイルム基板とし、その上に配向膜としてアルキル変性
ポバールを塗設した。これに本発明のラビング方法を実
施した図1に示す装置でラビング処理を施した。搬送ロ
ーラ13、14とラビングローラとの距離600mm、
搬送ローラ13と搬送ローラ15、および搬送ローラ1
4と搬送ローラ16との距離500mm、搬送ローラ1
3、14のラップ角87°、ラビングローラのラップ角
6°、ラビングローラの外径150mm、フイルム基板
搬送速度15m/min、ラビングローラ回転数500
rpm、ラビング角度β45°、フイルム基板搬送張力
200Nの条件でラビング処理を行った。この条件でフ
イルム基板の両縁部間の張力差を測定したところ、いず
れも搬送方向に対して左側の縁部の張力の方が大で、上
流側では20N、下流側では30Nであった。
【0025】次に、搬送ローラ13の搬送方向右側の端
部を、フイルム基板の搬送ローラ13への搬入方向と垂
直な方向に1.5mm上流側に回転変位させ、搬送ロー
ラ14の搬送方向右側の端部を、フイルム基板の搬送ロ
ーラ14への搬入方向と垂直な方向に1.5mm下側に
回転変位させて、他は上記と同一条件でラビング処理を
行った。この条件で再びフイルム基板の両縁部間の張力
差を測定したところ、上流側では5N、下流側では2N
であった。また、そのときのフイルム基板の幅方向の変
位は検出されなかった。
【0026】上記実施例の結果によれば、本発明のラビ
ング方法は、フイルム基板の両縁部間の張力差が緩和さ
れ、ラビング不良が生じない方法であることが確認され
た。また、本発明のラビング方法を用いてラビング処理
を施せば、配向欠陥のない光学補償シートを作製するこ
とができる。
【0027】フイルム基板の幅方向の張力調整は、ラビ
ングローラの上流側と下流側に配置された搬送ローラの
うち、いずれか一方のローラのみで行ってもよいが、上
記実施形態のように両方の搬送ローラで行った方が、よ
りラビング不良が発生しないラビング方法であるので望
ましい。同様に張力測定器22も、ラビングローラの上
流側と下流側に配置された搬送ローラのうち、いずれか
一方のローラに設けられていればよいが、上記実施形態
のように両方の搬送ローラに設けられている方が望まし
い。なお、上記実施形態では、張力検出器22を搬送ロ
ーラの両端部に設けたが、一方の端部にのみ設けてもよ
い。また、張力検出方法は周知の種々の方法を用いて行
うことができる。
【0028】本実施形態では、フイルム基板はラビング
ローラにラップされて処理されているが、図4に示すよ
うなバックアップローラを用いた系においても本発明を
適用することができる。また、ラビングローラの上流側
と下流側に配置された搬送ローラのラップ角は60°以
上120°以下とされているが、搬送ローラを回転変位
させても、搬送ローラの回転軸とフイルム基板の搬入方
向との直角が保てるように極力90°であることが望ま
しい。
【0029】本発明のラビング方法は、上記実施形態の
ようなラビング装置に限定されず、基板の幅方向の張力
の均一性が要求されるもの、例えば延伸装置や、塗布装
置にも適用することができる。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明のラビング方法に
よれば、ラビングローラの上流側と下流側に配置された
搬送ローラが、ウェブの両縁部の張力差に応じてこの張
力差を緩和するように動くので、ローラに高い平行精度
を要求されることなく、均一なラビング方向を維持しな
がら、長時間安定した搬送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラビング方法を実施したラビング装置
の概略を示し、(A)は平面図、(B)は正面図であ
る。
【図2】フイルム基板が斜めにラビング処理される際の
ラビング装置の概略を示し、(A)は平面図、(B)は
正面図、(C)は左側面図である。
【図3】搬送方向から見た搬送ローラのローラ軸付近の
概略図である。
【図4】従来のラビング方法を用いたラビング装置を示
す概略図である。
【符号の説明】
2 ラビング装置 3 搬送ローラ 4 ラビングローラ 5 バックアップローラ 6 長尺フイルム基板(ウェブ) 11 ラビング装置 12 ラビングローラ 13〜16 搬送ローラ 17 長尺フイルム基板(ウェブ) 22 張力測定器 23 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 凖一 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA06 BA46 BB49 BC04 BC09 BC22 2H088 FA17 FA20 HA15 HA16 KA30 MA18 2H090 HB08Y HB13Y HC05 HD14 KA04 LA06 MA06 MB02 MB05 2H091 FA11X FA11Z FC25 GA06 HA06 JA10 KA10 LA17 LA18 LA30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラビングローラを二つの搬送ローラの間
    に配置し、所定方向に回転する前記ラビングローラによ
    り、ウェブの液晶配向膜を配向処理するラビング方法に
    おいて、 前記搬送ローラの少なくとも一方を、この搬送ローラへ
    のウェブ挿入方向とほぼ直角な方向で搬送ローラの軸芯
    が傾斜するように動かして、ラビングローラ前後のウェ
    ブの張力をウェブ幅方向でほぼ均一にすることを特徴と
    するラビング方法。
  2. 【請求項2】 前記搬送ローラへのウェブのラップ角度
    を60°以上120°以下にしたことを特徴とする請求
    項1に記載のラビング方法。
  3. 【請求項3】 前記一方の搬送ローラに接触しているウ
    ェブの幅方向の張力差を検出し、この検出した張力差を
    小さくする方向に前記搬送ローラの軸芯の傾きを制御す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のラビング
    方法。
  4. 【請求項4】 透明支持体上に配向膜材料を塗設、ラビ
    ング処理を施した後、少なくとも一種の円盤状化合物を
    含む層を形成、配向させた光学補償シートにおいて、 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のラビング方法
    を用いてラビング処理することを特徴とする光学補償シ
    ート。
  5. 【請求項5】 透明支持体上に配向膜材料を塗設、ラビ
    ング処理を施した後、少なくとも一種の円盤状化合物を
    含む層を形成、配向させる光学補償シートの製造方法に
    おいて、 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のラビング方法
    を用いてラビング処理することを特徴とする光学補償シ
    ートの製造方法。
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