JP2003255051A - 2次元アレイ型放射線検出器 - Google Patents
2次元アレイ型放射線検出器Info
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- JP2003255051A JP2003255051A JP2002053072A JP2002053072A JP2003255051A JP 2003255051 A JP2003255051 A JP 2003255051A JP 2002053072 A JP2002053072 A JP 2002053072A JP 2002053072 A JP2002053072 A JP 2002053072A JP 2003255051 A JP2003255051 A JP 2003255051A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 X線フラットパネルディテクタに要求される
大面積で高密度な検出器を歩留り良く製作できる2次元
アレイ型放射線検出器を提供する。 【解決手段】 積層電気基板2上にスイッチング素子の
FET6と画素電極3とゲートバスライン14とデータ
バスライン15が行列状に形成され、ゲートバスライン
14とデータバスライン15が積層電気基板2の表面か
ら裏面に設けられたコネクタ21に接続され、積層電気
基板2の上部にはX線変換層1が形成された検出器モジ
ュール13が、ゲートドライバ部32とデータ収集部3
3と制御部34を周辺部に搭載し、コネクタ35が設け
られた主基板31に、上部から複数の検出器モジュール
13をコネクタ21、35を介して接続し、大面積の2
次元アレイ型放射線検出器を製作する。
大面積で高密度な検出器を歩留り良く製作できる2次元
アレイ型放射線検出器を提供する。 【解決手段】 積層電気基板2上にスイッチング素子の
FET6と画素電極3とゲートバスライン14とデータ
バスライン15が行列状に形成され、ゲートバスライン
14とデータバスライン15が積層電気基板2の表面か
ら裏面に設けられたコネクタ21に接続され、積層電気
基板2の上部にはX線変換層1が形成された検出器モジ
ュール13が、ゲートドライバ部32とデータ収集部3
3と制御部34を周辺部に搭載し、コネクタ35が設け
られた主基板31に、上部から複数の検出器モジュール
13をコネクタ21、35を介して接続し、大面積の2
次元アレイ型放射線検出器を製作する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、医療用の放射線
撮影装置に係わり、X線フラットパネルディテクタ、マ
ルチスライスX線CT装置、コーンビームX線CT装置
などに用いられる2次元アレイ型放射線検出器に関す
る。
撮影装置に係わり、X線フラットパネルディテクタ、マ
ルチスライスX線CT装置、コーンビームX線CT装置
などに用いられる2次元アレイ型放射線検出器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の2次元アレイ型放射線検出器は通
常X線を光に変換するX線変換膜と、その直下に行列状
に配置されたフォトダイオードアレイと、各フォトダイ
オードアレイに接続されたスイッチング素子によって構
成され、X線照射後、各スイッチング素子を順次ONす
ることで各画素に蓄積された信号電荷を読み出してX線
画像を形成するタイプのものと、放射線に感応し入射線
量に対応した電荷信号を直接出力する半導体変換膜を有
し、その直下に行列状に配置された電極にスイッチング
素子が接続され、X線照射時に各スイッチング素子を順
次ONすることで各画素に蓄積された電荷信号を読み出
し、X線画像を形成するタイプの2種類のものがある。
ここでは前者のタイプのものについて説明する。図4に
前者のタイプの2次元アレイ型放射線検出器の検出回路
を示す。この検出器はX線を光に変換するシンチレータ
41が前面に一様に形成され、その裏側に光を電気信号
に変換する光電変換素子43、例えばフォトダイオード
が規則正しくアレイ配置されている。そしてこの光電変
換素子43と対にスイッチング素子、例えばFET46
が形成され各々のFET46のソース45の端子が光電
変換素子43に接続されている。そして各々のFET4
6のゲート47の端子が水平方向のゲートバスライン5
4に接続され、各々のFET46のドレイン48の端子
が垂直方向のデータバスライン55に接続されている。
2次元アレイ型放射線検出器の一画素52は、シンチレ
ータ41と光電変換素子43とFET46で構成されて
いる。そして、制御部51によってゲートドライバ部4
9とデータ収集部50が制御され、ゲートドライバ部4
9からのパルス信号を水平方向に形成されたゲートバス
ライン54を介して、FET46のゲート47に与え、
上方から下方に順次送り出し、光電変換素子43に蓄積
している映像電荷信号をソース45からドレイン48に
読み出し、そして垂直方向に形成されたデータバスライ
ン55からデータ収集部50に送りこむ。そしてデータ
収集部50から取込んだ映像データを外部に出力する。
図5に2次元アレイ型放射線検出器の断面構造を示す。
この検出器は基板42上にシンチレータ41と光電変換
素子43とスイッチング素子(a‐Si:HFETな
ど)を形成したものを示す。基板42上にゲートバスラ
イン54が形成され、そのゲートバスライン54にFE
T46のゲート47の電極が重ね合わされて形成され、
そしてスイッチング素子であるFET46が規則正しく
行列状に形成される。また、FET46のドレイン48
の電極に絶縁物53上のデータバスライン55が重ね合
わされて形成される。そして下層に配線されたゲートバ
スライン54と上層に配線されたデータバスライン55
とは絶縁物53を挟んで空間的に直行している。次にF
ET46のソース45の電極上に光電変換素子43が規
則正しく行列状に形成される。そしてその上部にシンチ
レータ41が形成される。
常X線を光に変換するX線変換膜と、その直下に行列状
に配置されたフォトダイオードアレイと、各フォトダイ
オードアレイに接続されたスイッチング素子によって構
成され、X線照射後、各スイッチング素子を順次ONす
ることで各画素に蓄積された信号電荷を読み出してX線
画像を形成するタイプのものと、放射線に感応し入射線
量に対応した電荷信号を直接出力する半導体変換膜を有
し、その直下に行列状に配置された電極にスイッチング
素子が接続され、X線照射時に各スイッチング素子を順
次ONすることで各画素に蓄積された電荷信号を読み出
し、X線画像を形成するタイプの2種類のものがある。
ここでは前者のタイプのものについて説明する。図4に
前者のタイプの2次元アレイ型放射線検出器の検出回路
を示す。この検出器はX線を光に変換するシンチレータ
41が前面に一様に形成され、その裏側に光を電気信号
に変換する光電変換素子43、例えばフォトダイオード
が規則正しくアレイ配置されている。そしてこの光電変
換素子43と対にスイッチング素子、例えばFET46
が形成され各々のFET46のソース45の端子が光電
変換素子43に接続されている。そして各々のFET4
6のゲート47の端子が水平方向のゲートバスライン5
4に接続され、各々のFET46のドレイン48の端子
が垂直方向のデータバスライン55に接続されている。
2次元アレイ型放射線検出器の一画素52は、シンチレ
ータ41と光電変換素子43とFET46で構成されて
いる。そして、制御部51によってゲートドライバ部4
9とデータ収集部50が制御され、ゲートドライバ部4
9からのパルス信号を水平方向に形成されたゲートバス
ライン54を介して、FET46のゲート47に与え、
上方から下方に順次送り出し、光電変換素子43に蓄積
している映像電荷信号をソース45からドレイン48に
読み出し、そして垂直方向に形成されたデータバスライ
ン55からデータ収集部50に送りこむ。そしてデータ
収集部50から取込んだ映像データを外部に出力する。
図5に2次元アレイ型放射線検出器の断面構造を示す。
この検出器は基板42上にシンチレータ41と光電変換
素子43とスイッチング素子(a‐Si:HFETな
ど)を形成したものを示す。基板42上にゲートバスラ
イン54が形成され、そのゲートバスライン54にFE
T46のゲート47の電極が重ね合わされて形成され、
そしてスイッチング素子であるFET46が規則正しく
行列状に形成される。また、FET46のドレイン48
の電極に絶縁物53上のデータバスライン55が重ね合
わされて形成される。そして下層に配線されたゲートバ
スライン54と上層に配線されたデータバスライン55
とは絶縁物53を挟んで空間的に直行している。次にF
ET46のソース45の電極上に光電変換素子43が規
則正しく行列状に形成される。そしてその上部にシンチ
レータ41が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の2次元アレイ型
放射線検出器は、以上のように構成されているが、この
2次元アレイ型放射線検出器をX線フラットパネルディ
テクタに適用しようとしたとき、検出器受光部の外形寸
法は、1辺が230mm〜430mmの正方形であり、
マトリクスサイズは1500×1500〜2900×2
900にもなる。このような大面積で高密度な仕様の検
出器では、従来の2次元アレイ型放射線検出器のように
一枚ものでシンチレータ41、光電変換素子43、スイ
ッチング素子(FET46)、ゲートバスライン54及
びデータバスライン55等を形成しようとすると、一画
素でも不良があると、製品として使用できなくなってし
まい、歩留りが悪くなるという問題がある。
放射線検出器は、以上のように構成されているが、この
2次元アレイ型放射線検出器をX線フラットパネルディ
テクタに適用しようとしたとき、検出器受光部の外形寸
法は、1辺が230mm〜430mmの正方形であり、
マトリクスサイズは1500×1500〜2900×2
900にもなる。このような大面積で高密度な仕様の検
出器では、従来の2次元アレイ型放射線検出器のように
一枚ものでシンチレータ41、光電変換素子43、スイ
ッチング素子(FET46)、ゲートバスライン54及
びデータバスライン55等を形成しようとすると、一画
素でも不良があると、製品として使用できなくなってし
まい、歩留りが悪くなるという問題がある。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、X線フラットパネルディテクタに要求さ
れているような大面積で高密度な検出器を、生産性を向
上させて製作できる2次元アレイ型放射線検出器を提供
することを目的とする。
ものであって、X線フラットパネルディテクタに要求さ
れているような大面積で高密度な検出器を、生産性を向
上させて製作できる2次元アレイ型放射線検出器を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の2次元アレイ型放射線検出器は、放射線に感応
し入射線量に対応した電気信号を出力するX線変換層
と、その直下に行列状に配置された画素電極と、各画素
電極に接続されたスイッチング素子と、信号読出し時に
ゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次O
Nするゲートドライバ部と、各画素に蓄積された電荷信
号をデータバスラインを介して読出すデータ収集部と、
前記ゲートドライバ部及びデータ収集部を制御する制御
部とから構成される2次元アレイ型放射線検出器におい
て、前記スイッチング素子と画素電極とゲートバスライ
ン及びデータバスラインが積層電気基板上にパターニン
グされ、その各ゲートバスライン及び各データバスライ
ンが前記積層電気基板の表面から電気的に裏面に設けら
れたコネクタに接続され、前記積層電気基板の上部に前
記X線変換層を形成した複数の検出器モジュールと、周
辺部に前記ゲートドライバ部とデータ収集部と制御部と
中央部に複数の前記検出器モジュールを搭載できるコネ
クタが対応して設けられた一つの主基板とを上下に重
ね、前記検出器モジュールを裏面から主基板にコネクタ
接続して一検出器を形成したものである。
本発明の2次元アレイ型放射線検出器は、放射線に感応
し入射線量に対応した電気信号を出力するX線変換層
と、その直下に行列状に配置された画素電極と、各画素
電極に接続されたスイッチング素子と、信号読出し時に
ゲートバスラインを介して各スイッチング素子を順次O
Nするゲートドライバ部と、各画素に蓄積された電荷信
号をデータバスラインを介して読出すデータ収集部と、
前記ゲートドライバ部及びデータ収集部を制御する制御
部とから構成される2次元アレイ型放射線検出器におい
て、前記スイッチング素子と画素電極とゲートバスライ
ン及びデータバスラインが積層電気基板上にパターニン
グされ、その各ゲートバスライン及び各データバスライ
ンが前記積層電気基板の表面から電気的に裏面に設けら
れたコネクタに接続され、前記積層電気基板の上部に前
記X線変換層を形成した複数の検出器モジュールと、周
辺部に前記ゲートドライバ部とデータ収集部と制御部と
中央部に複数の前記検出器モジュールを搭載できるコネ
クタが対応して設けられた一つの主基板とを上下に重
ね、前記検出器モジュールを裏面から主基板にコネクタ
接続して一検出器を形成したものである。
【0006】また、本発明の2次元アレイ型放射線検出
器は、放射線に感応し入射線量に対応した電気信号を出
力するX線変換層と、その直下に行列状に配置された画
素電極と、各画素電極に接続されたスイッチング素子
と、信号読出し時にゲートバスラインを介して各スイッ
チング素子を順次ONするゲートドライバ部と、各画素
に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して読出
すデータ収集部と、前記ゲートドライバ部及びデータ収
集部を制御する制御部とから構成される2次元アレイ型
放射線検出器において、前記スイッチング素子と画素電
極とゲートバスライン及びデータバスラインが積層電気
基板上にパターニングされ、その各ゲートバスライン及
び各データバスラインが前記積層電気基板の表面から電
気的に裏面に設けられた導通部に接続され、前記積層電
気基板の上部に前記X線変換層を形成した複数の検出器
モジュールと、周辺部に前記ゲートドライバ部とデータ
収集部と制御部と中央部に複数の前記検出器モジュール
を搭載できる導通部が対応して設けられた一つの主基板
とを上下に重ね、前記検出器モジュールを裏面から主基
板に前記導通部ではんだバンプ接続して一検出器を形成
したものである。
器は、放射線に感応し入射線量に対応した電気信号を出
力するX線変換層と、その直下に行列状に配置された画
素電極と、各画素電極に接続されたスイッチング素子
と、信号読出し時にゲートバスラインを介して各スイッ
チング素子を順次ONするゲートドライバ部と、各画素
に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して読出
すデータ収集部と、前記ゲートドライバ部及びデータ収
集部を制御する制御部とから構成される2次元アレイ型
放射線検出器において、前記スイッチング素子と画素電
極とゲートバスライン及びデータバスラインが積層電気
基板上にパターニングされ、その各ゲートバスライン及
び各データバスラインが前記積層電気基板の表面から電
気的に裏面に設けられた導通部に接続され、前記積層電
気基板の上部に前記X線変換層を形成した複数の検出器
モジュールと、周辺部に前記ゲートドライバ部とデータ
収集部と制御部と中央部に複数の前記検出器モジュール
を搭載できる導通部が対応して設けられた一つの主基板
とを上下に重ね、前記検出器モジュールを裏面から主基
板に前記導通部ではんだバンプ接続して一検出器を形成
したものである。
【0007】また、請求項3に記載された2次元アレイ
型放射線検出器は、前記積層電気基板として積層セラミ
ック基板を用いたものである。
型放射線検出器は、前記積層電気基板として積層セラミ
ック基板を用いたものである。
【0008】また、請求項4に記載された2次元アレイ
型放射線検出器は、前記放射線に感応し入射線量に対応
した電気信号を出力するX線変換層を、CdTe、Cd
ZnTeからなる半導体単結晶又は多結晶からなる板で
構成したものである。
型放射線検出器は、前記放射線に感応し入射線量に対応
した電気信号を出力するX線変換層を、CdTe、Cd
ZnTeからなる半導体単結晶又は多結晶からなる板で
構成したものである。
【0009】また、請求項5に記載された2次元アレイ
型放射線検出器は、前記放射線に感応し入射線量に対応
した電気信号を出力するX線変換層を、CdTe、Cd
ZnTeからなる半導体単結晶又は多結晶を蒸着基板に
真空蒸着法により形成し、蒸着基板と共にダイシングを
行ない切出された板を前記積層電気基板に貼付け検出器
モジュールとして構成したものである。
型放射線検出器は、前記放射線に感応し入射線量に対応
した電気信号を出力するX線変換層を、CdTe、Cd
ZnTeからなる半導体単結晶又は多結晶を蒸着基板に
真空蒸着法により形成し、蒸着基板と共にダイシングを
行ない切出された板を前記積層電気基板に貼付け検出器
モジュールとして構成したものである。
【0010】本発明の2次元アレイ型放射線検出器は、
上記のように形成されており、スイッチング素子と画素
電極とゲートバスライン及びデータバスラインがモジュ
ール単位の積層電気基板上にパターニングされ、その上
部にX線変換層が形成されて、各ゲートバスライン及び
各データバスラインが電気的に積層電気基板表面から裏
面に設けられたコネクタもしくは導通部に接続され、複
数のモジュール単位の検出器を裏面からコネクタ、もし
くは、はんだハンプを介して、ゲートドライバ部、デー
タ収集部、制御部を周辺に搭載した主基板に接続するこ
とにより、大面積で高密度な一検出器を形成している。
そのため、各モジュールは面積が小さく歩留りが良く製
作でき、信頼性の高い2次元アレイ型放射線検出器を提
供することができる。また、積層電気基板に積層セラミ
ック基板を用い、表側と裏側とのプリント配線の上下導
通を確実にして、信頼性の高いものに製作することがで
きる。また、放射線に感応し入射線量に対応した電気信
号を出力するX線変換層を、CdTe、CdZnTeか
らなる半導体単結晶又は多結晶からなる板を用い、積層
電気基板上のアクティブマトリックス基板上にセットし
て、一検出器モジュールを製作することができる。ま
た、X線変換層をCdTe、CdZnTeからなる半導
体単結晶又は多結晶を、蒸着基板上に真空蒸着法により
形成し、その後、蒸着基板と共にダイシングを行ない、
切出された板を積層電気基板上にはんだバンプなどによ
り隙間なく配置して、検出器モジュールとして使用する
ことができる。上記のように複数の検出器モジュール
を、コネクタもしくははんだハンプを介して、ゲートド
ライバ部、データ収集部、制御部を周辺に搭載した一つ
の主基板に接続することで、X線フラットパネルディテ
クタに要求される大面積で高密度な検出器を歩留り良く
製作することができる。
上記のように形成されており、スイッチング素子と画素
電極とゲートバスライン及びデータバスラインがモジュ
ール単位の積層電気基板上にパターニングされ、その上
部にX線変換層が形成されて、各ゲートバスライン及び
各データバスラインが電気的に積層電気基板表面から裏
面に設けられたコネクタもしくは導通部に接続され、複
数のモジュール単位の検出器を裏面からコネクタ、もし
くは、はんだハンプを介して、ゲートドライバ部、デー
タ収集部、制御部を周辺に搭載した主基板に接続するこ
とにより、大面積で高密度な一検出器を形成している。
そのため、各モジュールは面積が小さく歩留りが良く製
作でき、信頼性の高い2次元アレイ型放射線検出器を提
供することができる。また、積層電気基板に積層セラミ
ック基板を用い、表側と裏側とのプリント配線の上下導
通を確実にして、信頼性の高いものに製作することがで
きる。また、放射線に感応し入射線量に対応した電気信
号を出力するX線変換層を、CdTe、CdZnTeか
らなる半導体単結晶又は多結晶からなる板を用い、積層
電気基板上のアクティブマトリックス基板上にセットし
て、一検出器モジュールを製作することができる。ま
た、X線変換層をCdTe、CdZnTeからなる半導
体単結晶又は多結晶を、蒸着基板上に真空蒸着法により
形成し、その後、蒸着基板と共にダイシングを行ない、
切出された板を積層電気基板上にはんだバンプなどによ
り隙間なく配置して、検出器モジュールとして使用する
ことができる。上記のように複数の検出器モジュール
を、コネクタもしくははんだハンプを介して、ゲートド
ライバ部、データ収集部、制御部を周辺に搭載した一つ
の主基板に接続することで、X線フラットパネルディテ
クタに要求される大面積で高密度な検出器を歩留り良く
製作することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の2次元アレイ型放射線検
出器の一実施例を、図1、図2、図3を参照しながら説
明する。図1は本発明の2次元アレイ型放射線検出器の
検出器モジュール13と主基板31の組立て工程を示す
図である。図2は検出器モジュール13の積層電気基板
2の(a)上面図と(b)裏面図を示す。図3は主基板
31の上面図を示す。本2次元アレイ型放射線検出器
は、放射線に感応し入射X線に対応した電気信号を出力
するX線変換層1を前面に有し、その後部にアクティブ
マトリックスの積層電気基板2を備え、その裏面にコネ
クタ21を有する複数の検出器モジュール13と、周辺
部にゲートドライバ部32とデータ収集部33と制御部
34を搭載し中央部にコネクタ21に対応してコネクタ
35を搭載した主基板31とから構成される。
出器の一実施例を、図1、図2、図3を参照しながら説
明する。図1は本発明の2次元アレイ型放射線検出器の
検出器モジュール13と主基板31の組立て工程を示す
図である。図2は検出器モジュール13の積層電気基板
2の(a)上面図と(b)裏面図を示す。図3は主基板
31の上面図を示す。本2次元アレイ型放射線検出器
は、放射線に感応し入射X線に対応した電気信号を出力
するX線変換層1を前面に有し、その後部にアクティブ
マトリックスの積層電気基板2を備え、その裏面にコネ
クタ21を有する複数の検出器モジュール13と、周辺
部にゲートドライバ部32とデータ収集部33と制御部
34を搭載し中央部にコネクタ21に対応してコネクタ
35を搭載した主基板31とから構成される。
【0012】本2次元アレイ型放射線検出器と従来の放
射線検出器と異なるところは、従来の2次元アレイ型放
射線検出器が、図4および図5に示すように、製造工程
で一つの基板42の上面に行列状に配置され接続された
画素52の電極とFET46とゲートバスライン54と
データバスライン55がパターニングされ、その上部に
X線変換層(シンチレータ41と光電変換素子43)が
形成され、同じ基板42上の周辺部にゲートドライバ部
49、データ収集部50、制御部51が搭載されている
が、本発明の2次元アレイ型放射線検出器の製造工程
は、FET6と画素電極3とゲートバスライン14とデ
ータバスライン15が上面にパターニングされ、裏面に
ゲートバスライン14とデータバスライン15に導通し
たコネクタ21を有するアクティブマトリックスの積層
電気基板2上にX線変換層1が形成された検出器モジュ
ール13を複数個準備し、周辺部にゲートドライバ部3
2とデータ収集部と制御部34が搭載されている一つの
大きな主基板31に、コネクタ35を介してコネクタ接
続される点にある。
射線検出器と異なるところは、従来の2次元アレイ型放
射線検出器が、図4および図5に示すように、製造工程
で一つの基板42の上面に行列状に配置され接続された
画素52の電極とFET46とゲートバスライン54と
データバスライン55がパターニングされ、その上部に
X線変換層(シンチレータ41と光電変換素子43)が
形成され、同じ基板42上の周辺部にゲートドライバ部
49、データ収集部50、制御部51が搭載されている
が、本発明の2次元アレイ型放射線検出器の製造工程
は、FET6と画素電極3とゲートバスライン14とデ
ータバスライン15が上面にパターニングされ、裏面に
ゲートバスライン14とデータバスライン15に導通し
たコネクタ21を有するアクティブマトリックスの積層
電気基板2上にX線変換層1が形成された検出器モジュ
ール13を複数個準備し、周辺部にゲートドライバ部3
2とデータ収集部と制御部34が搭載されている一つの
大きな主基板31に、コネクタ35を介してコネクタ接
続される点にある。
【0013】検出器モジュール13は、上面に上部電極
1aを有したX線変換層1と、その後部に行列状に配置
された画素電極3とスイッチング素子のFET6とゲー
ト開放用のゲートバスライン14と読出用のデータバス
ライン15が上面にパターニング形成され、裏面にゲー
トバスライン14及びデータバスライン15と導通され
たコネクタ21が搭載された積層電気基板2とから構成
される。X線変換層1は、放射線に感応し入射線量に対
応した電気信号を出力するCdTe、CdZnTeなど
の半導体単結晶または多結晶からなる板状のものが用い
られる。X線変換層1は、上部電極1aと画素電極3間
に電圧が印加され、X線エネルギーが吸収されると、そ
れに応じて正孔と電子が発生し、画素電極3に電子が集
められる。X線変換層1の直下には画素電極3が行列状
に規則正しくアレイ配置されており、画素電極3と対に
スイッチング素子のFET6が形成され、各々のFET
6のソース5の端子が画素電極3に接続されている。そ
して各々のFET6のゲート7の端子が水平方向のゲー
トバスライン14に接続され、各々のFET6のドレイ
ン8の端子が垂直方向のデータバスライン15に接続さ
れている。そして、積層電気基板2上でパターニングさ
れた各行のゲートバスライン14及び各列のデータバス
ライン15には一箇所ずつ裏面へ導通するゲートバスラ
インパッド部11及びデータバスラインパッド部12が
設けられており、積層電気基板2の各層においてパター
ン配線を施すことにより、裏面ゲートパスラインパッド
部及び裏面データバスラインパッド部(図示せず)へ電
気的に導通している。そして、裏面ゲートバスラインパ
ッド部及び裏面データバスラインパッド部は、裏面に設
けられたコネクタ21に接続される。主基板31は、複
数の検出器モジュール13をコネクタ接続できるように
コネクタ21に対向した位置に設けられたコネクタ35
と、周辺部に搭載されたゲートドライバ部32とデータ
収集部33と制御部34とから構成される。そして、ゲ
ートドライバ部32からのゲートバスライン14a及び
データ収集部33からのデータバスライン15aがコネ
クタ35に接続されている。そして図3に示すように、
一検出器モジュール13が点線で枠付けされた位置にコ
ネクタ35とコネクタ21を介してマウントされる。複
数の一検出器モジュール13が主基板31上に取付けら
れ、大きな面積の放射線検出器が形成される。
1aを有したX線変換層1と、その後部に行列状に配置
された画素電極3とスイッチング素子のFET6とゲー
ト開放用のゲートバスライン14と読出用のデータバス
ライン15が上面にパターニング形成され、裏面にゲー
トバスライン14及びデータバスライン15と導通され
たコネクタ21が搭載された積層電気基板2とから構成
される。X線変換層1は、放射線に感応し入射線量に対
応した電気信号を出力するCdTe、CdZnTeなど
の半導体単結晶または多結晶からなる板状のものが用い
られる。X線変換層1は、上部電極1aと画素電極3間
に電圧が印加され、X線エネルギーが吸収されると、そ
れに応じて正孔と電子が発生し、画素電極3に電子が集
められる。X線変換層1の直下には画素電極3が行列状
に規則正しくアレイ配置されており、画素電極3と対に
スイッチング素子のFET6が形成され、各々のFET
6のソース5の端子が画素電極3に接続されている。そ
して各々のFET6のゲート7の端子が水平方向のゲー
トバスライン14に接続され、各々のFET6のドレイ
ン8の端子が垂直方向のデータバスライン15に接続さ
れている。そして、積層電気基板2上でパターニングさ
れた各行のゲートバスライン14及び各列のデータバス
ライン15には一箇所ずつ裏面へ導通するゲートバスラ
インパッド部11及びデータバスラインパッド部12が
設けられており、積層電気基板2の各層においてパター
ン配線を施すことにより、裏面ゲートパスラインパッド
部及び裏面データバスラインパッド部(図示せず)へ電
気的に導通している。そして、裏面ゲートバスラインパ
ッド部及び裏面データバスラインパッド部は、裏面に設
けられたコネクタ21に接続される。主基板31は、複
数の検出器モジュール13をコネクタ接続できるように
コネクタ21に対向した位置に設けられたコネクタ35
と、周辺部に搭載されたゲートドライバ部32とデータ
収集部33と制御部34とから構成される。そして、ゲ
ートドライバ部32からのゲートバスライン14a及び
データ収集部33からのデータバスライン15aがコネ
クタ35に接続されている。そして図3に示すように、
一検出器モジュール13が点線で枠付けされた位置にコ
ネクタ35とコネクタ21を介してマウントされる。複
数の一検出器モジュール13が主基板31上に取付けら
れ、大きな面積の放射線検出器が形成される。
【0014】積層電気基板2の表面のゲートバスライン
パッド部11及びデータバスラインパッド部12は、積
層電気基板2の各層においてパターン配線が施されるこ
とにより、裏面ゲートバスラインパッド部(図示せず)
及び裏面データバスラインパッド部(図示せず)へ電気
的に導通されている。このとき裏面ゲートバスラインパ
ッド部及び裏面データバスラインパッド部の並びは、ゲ
一トバスライン14aを介して各スイッチング素子を順
次ONするゲートドライバ部32と、各画素に蓄積され
た電荷信号をデータバスライン15aを介して読出すデ
ータ収集部33と、前記両部を制御する制御部34が搭
載された主基板31上での各種配線の取りまわしがやり
易いようにパターニングされている。そして、積層電気
基板2の主基板31との接続、取り外しを容易にするた
めに、裏面ゲートバスラインパッド部及び裏面データバ
スラインパッド部に接続されたコネクタ21が積層電気
基板2側に搭載されている。
パッド部11及びデータバスラインパッド部12は、積
層電気基板2の各層においてパターン配線が施されるこ
とにより、裏面ゲートバスラインパッド部(図示せず)
及び裏面データバスラインパッド部(図示せず)へ電気
的に導通されている。このとき裏面ゲートバスラインパ
ッド部及び裏面データバスラインパッド部の並びは、ゲ
一トバスライン14aを介して各スイッチング素子を順
次ONするゲートドライバ部32と、各画素に蓄積され
た電荷信号をデータバスライン15aを介して読出すデ
ータ収集部33と、前記両部を制御する制御部34が搭
載された主基板31上での各種配線の取りまわしがやり
易いようにパターニングされている。そして、積層電気
基板2の主基板31との接続、取り外しを容易にするた
めに、裏面ゲートバスラインパッド部及び裏面データバ
スラインパッド部に接続されたコネクタ21が積層電気
基板2側に搭載されている。
【0015】一方、図3に示すように、主基板31上に
は、各スイッチング素子を順次ONするゲートドライバ
部32、電荷信号を読み出すデータ収集部33及び前記
両部を制御する制御部34及び積層電気基板2との接続
を行うためのコネクタ35が搭載されている。また、主
基板31上では、電気接続された各検出器モジュール1
3のゲートバスライン14とデータバスライン15に対
して信号の中継がやり易いようにゲートバスライン14
aとデータバスライン15aの配線パターンが施されて
いる。そして主基板31上に、複数個の検出器モジュー
ル13をコネクタ35上にコネクタ接続し、デッドスペ
ース無く配置することにより一つの検出器を形成し2次
元アレイ型放射線検出器を構成する。このようにして構
成された2次元アレイ型放射線検出器では最終的に、1
500×1500〜3000×3000などの高密度な
マトリックスサイズとなり、充分にX線フラットパネル
ディテクタに要求されているような大面積で高密度な仕
様を満足させることができる。
は、各スイッチング素子を順次ONするゲートドライバ
部32、電荷信号を読み出すデータ収集部33及び前記
両部を制御する制御部34及び積層電気基板2との接続
を行うためのコネクタ35が搭載されている。また、主
基板31上では、電気接続された各検出器モジュール1
3のゲートバスライン14とデータバスライン15に対
して信号の中継がやり易いようにゲートバスライン14
aとデータバスライン15aの配線パターンが施されて
いる。そして主基板31上に、複数個の検出器モジュー
ル13をコネクタ35上にコネクタ接続し、デッドスペ
ース無く配置することにより一つの検出器を形成し2次
元アレイ型放射線検出器を構成する。このようにして構
成された2次元アレイ型放射線検出器では最終的に、1
500×1500〜3000×3000などの高密度な
マトリックスサイズとなり、充分にX線フラットパネル
ディテクタに要求されているような大面積で高密度な仕
様を満足させることができる。
【0016】請求項2記載の2次元アレイ型放射線検出
器は、積層電気基板2と主基板31との接続が、コネク
タ接続でなく、両導通部(図示せず)のパッド部同士の
はんだバンプ接続によるものである。積層電気基板2の
表面のゲートバスラインパッド部11及びデータバスラ
インパッド部12は、裏面ゲートバスラインパッド部
(図示せず)及び裏面データバスラインパッド部(図示
せず)へ電気的に導通され、積層電気基板2の主基板3
1との接続を容易にするために、裏面ゲートバスライン
パッド部及び裏面データバスラインパッド部に導通され
た導通部(図示せず)が積層電気基板2側に設けられて
いる。一方、主基板31側にもそれに対応して導通部
(図示せず)が設けられ、両導通部のパッド部同士が、
はんだバンプなどにより直接接続され、デッドスペース
無く配置されて形成される。 はんだバンプ(Sold
er bump)接合法は、半導体素子などの接合端子
部(はんだ付け個所)に、めっき法や蒸着などであらか
じめ必要量の微小な突起状はんだ塊を形成させておき、
これを加熱して溶融させる方法である。適用される加熱
方法によって、赤外線リフロー、レーザリフローなどと
呼ばれる。バンプとは突起を意味し、接合端子としての
役割と、リフローはんだ付けにおけるはんだの役割を果
たすもので、このはんだバンプはC4ボンディング(C
ontrolled Collapse Chip C
onnection)、TAB(TapeAutoma
ted Bonding)などに用いられる。
器は、積層電気基板2と主基板31との接続が、コネク
タ接続でなく、両導通部(図示せず)のパッド部同士の
はんだバンプ接続によるものである。積層電気基板2の
表面のゲートバスラインパッド部11及びデータバスラ
インパッド部12は、裏面ゲートバスラインパッド部
(図示せず)及び裏面データバスラインパッド部(図示
せず)へ電気的に導通され、積層電気基板2の主基板3
1との接続を容易にするために、裏面ゲートバスライン
パッド部及び裏面データバスラインパッド部に導通され
た導通部(図示せず)が積層電気基板2側に設けられて
いる。一方、主基板31側にもそれに対応して導通部
(図示せず)が設けられ、両導通部のパッド部同士が、
はんだバンプなどにより直接接続され、デッドスペース
無く配置されて形成される。 はんだバンプ(Sold
er bump)接合法は、半導体素子などの接合端子
部(はんだ付け個所)に、めっき法や蒸着などであらか
じめ必要量の微小な突起状はんだ塊を形成させておき、
これを加熱して溶融させる方法である。適用される加熱
方法によって、赤外線リフロー、レーザリフローなどと
呼ばれる。バンプとは突起を意味し、接合端子としての
役割と、リフローはんだ付けにおけるはんだの役割を果
たすもので、このはんだバンプはC4ボンディング(C
ontrolled Collapse Chip C
onnection)、TAB(TapeAutoma
ted Bonding)などに用いられる。
【0017】請求項3記載の2次元アレイ型放射線検出
器は、積層電気基板2に、積層セラミックス基板が用い
られる。積層セラミック基板は、高密度プリント配線に
適し寸法精度があり、絶縁性が高く、機械的に基板が反
ることなく、熱膨張係数が小さく、高密度の電気配線に
適する。この実施例では積層電気基板2のマトリックス
サイズは、説明のため簡単に6×6としているが、実際
には300×300〜500×500などの高密度なマ
トリックスサイズとなる。
器は、積層電気基板2に、積層セラミックス基板が用い
られる。積層セラミック基板は、高密度プリント配線に
適し寸法精度があり、絶縁性が高く、機械的に基板が反
ることなく、熱膨張係数が小さく、高密度の電気配線に
適する。この実施例では積層電気基板2のマトリックス
サイズは、説明のため簡単に6×6としているが、実際
には300×300〜500×500などの高密度なマ
トリックスサイズとなる。
【0018】請求項4記載の2次元アレイ型放射線検出
器は、X線変換層1が、放射線に感応し入射線量に対応
した電気信号を出力するCdTe、CdZnTeなどの
半導体単結晶または多結晶からなる板状のものが用いら
れ、積層電気基板2上にはんだバンプなどで一画素ずつ
電気接続された状態でデッドスペース無く配置されてい
る。そしてX線変換層1は一枚ものであっても複数枚の
ものであっても良い。一枚の積層電気基板2上にこのX
線変換層1を形成したものが検出器モジュール13とな
る。
器は、X線変換層1が、放射線に感応し入射線量に対応
した電気信号を出力するCdTe、CdZnTeなどの
半導体単結晶または多結晶からなる板状のものが用いら
れ、積層電気基板2上にはんだバンプなどで一画素ずつ
電気接続された状態でデッドスペース無く配置されてい
る。そしてX線変換層1は一枚ものであっても複数枚の
ものであっても良い。一枚の積層電気基板2上にこのX
線変換層1を形成したものが検出器モジュール13とな
る。
【0019】次に請求項5記載の2次元アレイ型放射線
検出器の実施例について説明する。本2次元アレイ型放
射線検出器は、X線変換層1の変形例を示すもので、放
射線に感応し入射線量に対応した電気信号を出力するX
線変換層1が、CdTe、CdZnTeなどの半導体単
結晶または多結晶を、蒸着基板上に真空蒸着法により形
成される。真空蒸着法として、ヒータやボートに直接通
電し、発生する電熱を利用する抵抗加熱蒸着源や、アル
ミナやグラファイトのるつぼを高周波コイルの中に入れ
て高周波誘導加熱し、その中に入っている蒸着材を蒸着
する高周波加熱蒸着源や、るつぼに蒸着材を入れこれに
電子ビームを直接あてて加熱する電子ビーム蒸着源を用
いた何れの方法でもよい。そして、これらの蒸着源を用
いて容易に蒸着材の蒸着速度を圧力に応じて制御するこ
との出来るものを用いる。さらに、蒸着される基板の温
度を蒸着時に制御できる装置を用いる。その後、蒸着基
板と共にダイシングを行ない、所定の大きさに切出され
た板を積層電気基板2上に、はんだバンプなどで隙間無
く配置される。この場合、X線変換層1は一枚ものであ
っても複数枚のものであっても良い。この一枚の積層電
気基板2とX線変換層1とから構成されたものが検出器
モジュール13となる。他部の構成については上記の実
施例と同じである。
検出器の実施例について説明する。本2次元アレイ型放
射線検出器は、X線変換層1の変形例を示すもので、放
射線に感応し入射線量に対応した電気信号を出力するX
線変換層1が、CdTe、CdZnTeなどの半導体単
結晶または多結晶を、蒸着基板上に真空蒸着法により形
成される。真空蒸着法として、ヒータやボートに直接通
電し、発生する電熱を利用する抵抗加熱蒸着源や、アル
ミナやグラファイトのるつぼを高周波コイルの中に入れ
て高周波誘導加熱し、その中に入っている蒸着材を蒸着
する高周波加熱蒸着源や、るつぼに蒸着材を入れこれに
電子ビームを直接あてて加熱する電子ビーム蒸着源を用
いた何れの方法でもよい。そして、これらの蒸着源を用
いて容易に蒸着材の蒸着速度を圧力に応じて制御するこ
との出来るものを用いる。さらに、蒸着される基板の温
度を蒸着時に制御できる装置を用いる。その後、蒸着基
板と共にダイシングを行ない、所定の大きさに切出され
た板を積層電気基板2上に、はんだバンプなどで隙間無
く配置される。この場合、X線変換層1は一枚ものであ
っても複数枚のものであっても良い。この一枚の積層電
気基板2とX線変換層1とから構成されたものが検出器
モジュール13となる。他部の構成については上記の実
施例と同じである。
【0020】以上のように本発明の2次元アレイ型放射
線検出器は、モジュール単位の複数の検出器モジュール
13と一つの主基板31とで形成されており、複数の積
層電気基板2が裏面からコネクタ21、35、もしく
は、はんだバンプを介して主基板31に接続されること
により、大面積で高密度な一検出器が形成されているた
め、各検出器モジュール13は面積が小さく歩留りが良
く製作でき、信頼性の高い2次元アレイ型放射線検出器
を提供することができる。
線検出器は、モジュール単位の複数の検出器モジュール
13と一つの主基板31とで形成されており、複数の積
層電気基板2が裏面からコネクタ21、35、もしく
は、はんだバンプを介して主基板31に接続されること
により、大面積で高密度な一検出器が形成されているた
め、各検出器モジュール13は面積が小さく歩留りが良
く製作でき、信頼性の高い2次元アレイ型放射線検出器
を提供することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の2次元アレイ型放射線検出器
は、上記のように構成されており、X線変換層とスイッ
チング素子と画素電極とゲートバスライン及びデータバ
スラインを、積層電気基板上に形成された検出器モジュ
ールが、そのゲートバスライン及びデータバスラインが
電気的に積層電気基板の表面から裏面に設けられたコネ
クタもしくは導通部に接続されており、その検出器モジ
ュールを裏面からコネクタもしくははんだバンプを介し
て、ゲートドライバ部、データ収集部、制御部を周辺に
搭載した主基板に接続し、大面積で高密度な一検出器を
形成している。そのため、各検出器モジュールは面積が
小さく歩留りが良く製作でき、その検出器モジュールを
複数個、主基板に搭載接続することによって大きな信頼
性の高いX線フラットパネルディテクタを製作すること
ができる。また、積層電気基板に積層セラミック基板を
用いて上下導通を確実にし、高密度配線で信頼性の高い
ものにしている。また、X線変換層を、CdTe、Cd
ZnTeからなる半導体単結晶又は多結晶からなる板を
用い、基板上にセットして一検出器モジュールを製作す
ることができ、また、X線変換層をCdTe、CdZn
Teからなる半導体単結晶又は多結晶を蒸着基板に真空
蒸着法により形成し、その後、蒸着基板と共にダイシン
グを行ない、切出された板を積層電気基板2にはんだバ
ンプなどによって隙間なく配置し、検出器モジュールと
して使用することができる。そして、モジュール単位で
構成されているため、万が一故障しても、コネクタ接続
の場合、故障したモジュールのみを取りかえることで、
対応することができる。
は、上記のように構成されており、X線変換層とスイッ
チング素子と画素電極とゲートバスライン及びデータバ
スラインを、積層電気基板上に形成された検出器モジュ
ールが、そのゲートバスライン及びデータバスラインが
電気的に積層電気基板の表面から裏面に設けられたコネ
クタもしくは導通部に接続されており、その検出器モジ
ュールを裏面からコネクタもしくははんだバンプを介し
て、ゲートドライバ部、データ収集部、制御部を周辺に
搭載した主基板に接続し、大面積で高密度な一検出器を
形成している。そのため、各検出器モジュールは面積が
小さく歩留りが良く製作でき、その検出器モジュールを
複数個、主基板に搭載接続することによって大きな信頼
性の高いX線フラットパネルディテクタを製作すること
ができる。また、積層電気基板に積層セラミック基板を
用いて上下導通を確実にし、高密度配線で信頼性の高い
ものにしている。また、X線変換層を、CdTe、Cd
ZnTeからなる半導体単結晶又は多結晶からなる板を
用い、基板上にセットして一検出器モジュールを製作す
ることができ、また、X線変換層をCdTe、CdZn
Teからなる半導体単結晶又は多結晶を蒸着基板に真空
蒸着法により形成し、その後、蒸着基板と共にダイシン
グを行ない、切出された板を積層電気基板2にはんだバ
ンプなどによって隙間なく配置し、検出器モジュールと
して使用することができる。そして、モジュール単位で
構成されているため、万が一故障しても、コネクタ接続
の場合、故障したモジュールのみを取りかえることで、
対応することができる。
【図1】 本発明の2次元アレイ型放射線検出器の一実
施例を示す図である。
施例を示す図である。
【図2】 本発明の2次元アレイ型放射線検出器の積層
電気基板の表裏の回路を示す図である。
電気基板の表裏の回路を示す図である。
【図3】 2次元アレイ型放射線検出器の主基板の回路
を示す図である。
を示す図である。
【図4】 従来の2次元アレイ型放射線検出器の回路を
示す図である。
示す図である。
【図5】 従来の2次元アレイ型放射線検出器の断面を
示す図である。
示す図である。
1…X線変換層
1a…上部電極
2…積層電気基板
3…画素電極
5、45…ソース
6…FET
7、47…ゲート
8、48…ドレイン
9、46…TFT
11…ゲートバスラインパッド部
12…データバスラインパッド部
13…検出器モジュール
14、14a、54…ゲートバスライン
15、15a、55…データバスライン
21、35…コネクタ
31…主基板
32、49…ゲートドライバ部
33、50…データ収集部
34、51…制御部
41…シンチレータ
42…基板
43…光電変換素子
52…画素
53…絶縁物
Claims (5)
- 【請求項1】放射線に感応し入射線量に対応した電気信
号を出力するX線変換層と、その直下に行列状に配置さ
れた画素電極と、各画素電極に接続されたスイッチング
素子と、信号読出し時にゲートバスラインを介して各ス
イッチング素子を順次ONするゲートドライバ部と、各
画素に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して
読出すデータ収集部と、前記ゲートドライバ部及びデー
タ収集部を制御する制御部とから構成される2次元アレ
イ型放射線検出器において、前記スイッチング素子と画
素電極とゲートバスライン及びデータバスラインが積層
電気基板上にパターニングされ、その各ゲートバスライ
ン及び各データバスラインが前記積層電気基板の表面か
ら電気的に裏面に設けられたコネクタに接続され、前記
積層電気基板の上部に前記X線変換層を形成した複数の
検出器モジュールと、周辺部に前記ゲートドライバ部と
データ収集部と制御部と中央部に複数の前記検出器モジ
ュールを搭載できるコネクタが対応して設けられた一つ
の主基板とを上下に重ね、前記検出器モジュールを裏面
から主基板にコネクタ接続して一検出器を形成したこと
を特徴とする2次元アレイ型放射線検出器。 - 【請求項2】放射線に感応し入射線量に対応した電気信
号を出力するX線変換層と、その直下に行列状に配置さ
れた画素電極と、各画素電極に接続されたスイッチング
素子と、信号読出し時にゲートバスラインを介して各ス
イッチング素子を順次ONするゲートドライバ部と、各
画素に蓄積された電荷信号をデータバスラインを介して
読出すデータ収集部と、前記ゲートドライバ部及びデー
タ収集部を制御する制御部とから構成される2次元アレ
イ型放射線検出器において、前記スイッチング素子と画
素電極とゲートバスライン及びデータバスラインが積層
電気基板上にパターニングされ、その各ゲートバスライ
ン及び各データバスラインが前記積層電気基板の表面か
ら電気的に裏面に設けられた導通部に接続され、前記積
層電気基板の上部に前記X線変換層を形成した複数の検
出器モジュールと、周辺部に前記ゲートドライバ部とデ
ータ収集部と制御部と中央部に複数の前記検出器モジュ
ールを搭載できる導通部が対応して設けられた一つの主
基板とを上下に重ね、前記検出器モジュールを裏面から
主基板に前記導通部ではんだバンプ接続して一検出器を
形成したことを特徴とする2次元アレイ型放射線検出
器。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載された2次
元アレイ型放射線検出器において、前記積層電気基板と
して積層セラミック基板を用いたことを特徴とする2次
元アレイ型放射線検出器。 - 【請求項4】請求項1または請求項2に記載された2次
元アレイ型放射線検出器において、前記放射線に感応し
入射線量に対応した電気信号を出力するX線変換層を、
CdTe、CdZnTeからなる半導体単結晶又は多結
晶からなる板で構成したことを特徴とする2次元アレイ
型放射線検出器。 - 【請求項5】請求項1または請求項2に記載された2次
元アレイ型放射線検出器において、前記放射線に感応し
入射線量に対応した電気信号を出力するX線変換層を、
CdTe、CdZnTeからなる半導体単結晶又は多結
晶を蒸着基板に真空蒸着法により形成し、蒸着基板と共
にダイシングを行ない切出された板を前記積層電気基板
に貼付けて検出器モジュールとして構成したことを特徴
とする2次元アレイ型放射線検出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053072A JP2003255051A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 2次元アレイ型放射線検出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053072A JP2003255051A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 2次元アレイ型放射線検出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003255051A true JP2003255051A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=28664594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002053072A Pending JP2003255051A (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | 2次元アレイ型放射線検出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003255051A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005201642A (ja) * | 2004-01-13 | 2005-07-28 | Hitachi Ltd | 放射線検出装置および核医学診断装置 |
US7435968B2 (en) | 2005-08-31 | 2008-10-14 | Canon Kabushiki Kaisha | Radiation detecting apparatus, radiation imaging apparatus and radiation imaging system |
US8044362B2 (en) | 2007-10-04 | 2011-10-25 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Array substrate for X-ray detector, method of manufacturing the same, X-ray detector having the same installed therein, and method of manufacturing X-ray detector |
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