JPH0821767A - 赤外線検出器及びその製造方法 - Google Patents

赤外線検出器及びその製造方法

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JPH0821767A
JPH0821767A JP7035830A JP3583095A JPH0821767A JP H0821767 A JPH0821767 A JP H0821767A JP 7035830 A JP7035830 A JP 7035830A JP 3583095 A JP3583095 A JP 3583095A JP H0821767 A JPH0821767 A JP H0821767A
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mesa
integrated circuit
focal plane
temperature sensor
circuit board
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Application number
JP7035830A
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English (en)
Inventor
James F Belcher
エム.ベルチャー ジェームス
Robert A Owen
エイ.オーウェン ロバート
Charles M Hanson
エム.ハンソン チャールズ
R Beratan Howard
アール.ベラタン ハワード
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Texas Instruments Inc
Original Assignee
Texas Instruments Inc
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Publication of JPH0821767A publication Critical patent/JPH0821767A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N15/00Thermoelectric devices without a junction of dissimilar materials; Thermomagnetic devices, e.g. using the Nernst-Ettingshausen effect
    • H10N15/10Thermoelectric devices using thermal change of the dielectric constant, e.g. working above and below the Curie point

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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハイブリッド固体システムの構成要素構造間
の機械的及び電気的な接続を改善する。 【構成】 温度センサ(40及び240)の焦点面アレ
ー(30及び230)を電気的に接続し、かつ機械的に
ボンディングする熱絶縁構造(50及び150)を集積
回路基板(70及び170)上に配置し、メサ型構造
(52,54及び152)から隣接する接触パッド(7
2及び74)へ伸延し、前記温度センサ用のバイアス電
圧(V)及びそのセンサ信号経路(V)を導く少な
くとも一つのメサ導体(56,58,156及び15
8)を備える。焦点面アレー(30及び230)を前記
対応するメサ型構造(52,54及び152)にボンデ
ィングするときは、前記温度センサの電極(43及び4
5)と、前記集積回路基板の対応する前記接触パッド
(72及び74)との間に熱絶縁かつ導電性の経路を設
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハイブリッド固体装置
用の熱絶縁及び信号経路に関連した熱イメージング・シ
ステム及びその製造方法に関し、特にメサ型構造を有す
る熱(赤外線)検出器、及び複数の温度センサの焦点面
アレーとその下層の集積回路基板との間の機械的及び電
気的な結合を得る製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱センサの一般的な応用の一つに夜間視
覚装置のような熱(赤外線)イメージング・システムが
ある。このような種類の一熱イメージング・システムに
は、焦点面アレーと集積回路基板との間の対応するアレ
ーの接触パッドによって集積回路基板に接続された赤外
線検出素子の焦点面アレー即ち温度センサが含まれる。
この温度センサは、得られた熱イメージのそれぞれの画
素(即ちピクセル)を定める。
【0003】ある型式の温度センサは強誘電体物質から
形成された強誘電体素子又は焦電素子を備えており、こ
の強誘電体材料は入射された赤外線照射に応答して温度
変化に依存した電気的な分極状態を示す。赤外線吸収子
及び共通電極は前記強誘電体素子の片側に配置される。
センサ信号電極は各強誘電体素子の反対側に配置され
る。赤外線吸収子及び共通電極は焦点面アレーの表面に
伸延し、かつ各強誘電体素子に取り付けられる。通常、
各強誘電体素子は独立したそれ自身のセンサ信号電極を
有する。各赤外線検出素子即ち温度センサは、部分的に
赤外線吸収子、共通電極及びそれぞれのセンサ信号電極
により定められる。これらの電極は容量性電極を構成
し、また強誘電体素子は容量性プレート間に配置された
誘電体即ち絶縁体を構成する。
【0004】熱絶縁構造は、典型的には、焦点面アレー
と集積回路基板との間に配置されて機械的なボンディン
グ及びセンサ信号の経路をなすと共に、その温度センサ
から集積回路基板への熱拡散を最小化させる。下層の熱
絶縁構造板から温度センサ・アレーを絶縁するための熱
絶縁構造を得るために、いくつかの解決法が用いられて
いた。このような熱絶縁構造の複数例が、本発明の譲受
人であるテキサス・インスッルメンツ(株)に共に譲渡
され、「強誘電体素子イメージング・システム」(Fe
rroelectric Imaging Syste
m)と題したマコーマック(McCormack)他に
対する米国特許第4,143,269号、及び「熱イメ
ージング・システム用のポリイミド熱絶縁メサ」(Po
lyimide Thermal Isolation
Mesa for a Thermal Imagi
ng System))と題したマイスナー(Meis
sner)他に対する米国特許第5,047,644号
に示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明によれば、従来
の焦点面アレー及び温度センサ・アレーを集積回路基板
に機械的及び電気的に接続するために用いる熱絶縁構造
に関連する欠点及び問題は、実質的に軽減又は除去され
た。本発明は、個別的な温度センサ・アレーを温度セン
サと集積回路基板との間に配置されたメサ型構造のアレ
ーと接続することにより、熱絶縁を強化した熱(赤外
線)イメージ・システムを作成可能にする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、構成要素と、
前記構成要素間の多重電気導体とのボンディング中に用
いる比較的に強固なメサ型構造を備えることにより、ハ
イブリッド固体システムの構成要素構造間の機械的及び
電気的な接続を改善する。これらのメサ型構造はハイブ
リッド装置び構成要素構造のうちの一つから突起させて
形成されてもよい。
【0007】本発明の重要な技術な効果には、各温度セ
ンサ用の独立した赤外線吸収子により得られた隣接する
温度センサと独立したボンディングとの間で改善された
熱絶縁と、各温度センサと下層の集積回路基板との間の
センサ信号のインタフェースとが含まれる。本発明は、
各温度センサに関連する熱電流を実質的に低減すること
に帰着する。
【0008】本発明の第1の特徴では、熱イメージング
・システムおいて熱絶縁構造を用いて温度センサ・アレ
ーを集積回路基板に接続させてもよく、前記集積回路基
板は各温度センサとその集積回路基板との間に形成され
たメサ型構造に隣接してその集積回路基板の表面上に対
応する接触パッド・アレーを有する。各メサ型構造に
は、各メサから関連する接触パッドへの信号経路となる
1又は更に多くのメサ導体が含まれる。各温度センサに
おけるバイアス電圧Vを第1の接触パッドから第1の
メサ導体を介して印加し、かつ前記センサ信号の出力を
第2のメサ導体を介して第2の接触パッドに供給するよ
うに、焦点面アレーをそれぞれのメサ型構造と接触して
前記集積回路基板上に配置してもよい。その代りの構成
では、前記集積回路基板上のそれぞれの接触パッドに隣
接して傾斜した側壁又は垂直な側壁により形成された一
対のメサ型構造を備えてもよい。
【0009】本発明の他の構成は強誘電体の温度センサ
の焦点面アレーを備え、かつ各温度センサがそれ自身の
赤外線吸収子アッセンブリ、電源電極及びセンサ信号電
極を有する各温度センサを有する。焦点面アレーはバン
プ・ボンディングにより集積回路基板に接続されると共
に、バンプ・ボンディング導電材料(例えば、バンプ・
ボンディング金属)をメサ型構造の上部と、各電源電極
及びセンサ信号電極上とに設けてもよい。
【0010】本発明のメサ型構造の他の重要な技術的な
効果には、各温度センサのために集積回路基板から2つ
の電気導体を設けることが含まれ、これが全ての温度セ
ンサ間の共通電源電極の必要性を除去して各温度センサ
をその隣接温度センサから絶縁可能にさせる。その結
果、強化された熱絶縁は、ピクセル間の伝導をなくし、
変調伝達関数(MTF)を改善する。本発明に関連する
赤外線吸収子アッセンブリと共に熱絶縁メサ型構造を使
用すると、センサ信号の経路を設計する際に柔軟性があ
る。
【0011】本発明及びその効果をより完全に理解する
ために、ここで、添付図面に関連して以下の説明を参照
する。
【0012】
【実施例】図面の図1〜図11を参照することにより、
本発明の好ましい実施例及びその効果が最も良く理解さ
れるものであり、種々の図面において同一及び対応する
部分には同一番号を使用する。
【0013】赤外線検出器又は熱イメージング・システ
ムは、典型的には、温度センサに到達して入射される赤
外線照射を原因とした温度変化の発生か、又は温度セン
サを形成するために使用される物質内の光子と電子の相
互作用による電圧変化の発生に基づいている。後者の効
果は内部光電気効果と時々呼ばれる。熱イメージング・
システム又は赤外線検出器20、120、220及び3
20は、以下で更に詳細に説明するが、入射される赤外
線照射を原因とした強誘電体物質の温度変化による電圧
変化の発生に基づいて機能する。赤外線検出器20、1
20、220及び320は、非冷却赤外線検出器と時々
呼ばれる。赤外線検出器20、120、220及び32
0の種々の構成要素は、好ましくは、真空環境において
関連されるハウジング(図示なし)に内蔵される。更
に、不活性な環境もある応用には十分なものとなり得
る。
【0014】ハイブリッド固体システムに関連された熱
絶縁構造は、2つの素子、即ち導電性素子及び熱絶縁素
子を備えている。図1に熱回路90により表わされてい
るように、1本が低い熱抵抗の導電性素子を通り、かつ
他の1本が高い熱抵抗の熱絶縁素子を通っている2本の
平行熱伝導路により、熱絶縁構造用の概要的な該構造を
表わすことができる。第1の設計目標は、これら2つの
要素を介する総合的な熱の流れを最小化することであ
る。独立した赤外線吸収子アッセンブリを有する焦点面
アレーを形成することにより、隣接する温度センサ間の
熱伝導を減少させ、これが関連する熱イメージング・シ
ステムのMTFを改善する。
【0015】強誘電体素子94上のセンサ信号電極92
と、集積回路基板98上の関連された接触パッド96と
の間に熱回路90が接続される。熱の流れIは熱回路
90を介して流れ、平行する2つの熱伝導路では、電気
的な導体成分iが熱抵抗100を有する1又は更に多
くのメサ導体を介して流れ、かつメサ成分iが熱抵抗
102により表わされた1又は更に多くのメサ型構造を
介して流れる。熱回路90の総合熱抵抗を最小化するこ
とにより、総熱の流れi=i+iは最小化され
る。
【0016】従来の熱絶縁構造例は、マイスナー他に対
する「熱イメージング・システム用のポリイミド熱絶縁
メサ」と題する米国特許第5,047,644号に示さ
れている。米国特許第5,047,644号において使
用された製造技術及び材料は、本発明の熱絶縁構造50
及び150を製造する際に用いられてもよい。米国特許
第5,047,644号は、本発明における全ての目的
の引用により関連される。
【0017】更に、種々の型式の半導体材料及び集積回
路基板も本発明により十分に用いることができる。「強
誘電体素子イメージング・システム」と題する米国特許
第4,143,269号は、強誘電体材料、及びシリコ
ン・スイッチング・マトリックス即ち集積回路基板から
製造された赤外線検出器に関する情報を提供する。米国
特許第4,143,269号は、本発明における全ての
目的の引用により関連される。
【0018】赤外線検出器20及び関連する製造方法に
ついて詳細に説明しよう。赤外線検出器120、220
及び320は本発明の他の実施例を表わす。各赤外線検
出器20、120、220及び320では、代わりに種
々の構成要素を用いることができる。赤外線検出器12
0、220及び320の記載説明を、それぞれの製造方
法による変形を含め、それぞれの熱イメージング・シス
テムと赤外線検出器20との間の差を説明することに限
定する。
【0019】図2は、赤外線検出器20及び120のよ
うに、本発明の一実施例に関連したセンサ信号の経路を
表わす概略図である。図7は、熱イメージング・システ
ム220及び320のように、本発明の他の実施例に関
連したセンサ信号の経路を表わす概要図である。本発明
に関連した赤外線吸収子アッセンブリ32を各赤外線検
出器20、120、220及び320に用いることもで
きる。赤外線検出器20及び120は複数の赤外線吸収
子アッセンブリ32を含む同一の焦点面アレー30を有
すると共に、一対の強誘電体素子42及び44が各赤外
線吸収子アッセンブリ32にそれぞれ接続されている。
熱イメージング・システム220及び320は複数の赤
外線吸収子アッセンブリ32を含む同一の焦点面アレー
230を有すると共に、強誘電体素子242が赤外線吸
収子アッセンブリ32にそれぞれ接続されている。赤外
線検出器20及び220は、同一の集積回路基板70か
ら突出しているメサ型構造52及び54を有する。熱イ
メージング・システム120及び320は、同一の集積
回路基板170から突出しているメサ型構造152を含
む同一の熱絶縁構造150を有する。
【0020】図2に、本発明の一実施例に関連するセン
サ信号の経路即ち電気回路28を表わす概略図を示す。
センサ信号の経路28の主要な構成要素には、集積回路
基板70上の一対の接触パッド72及び74と、センサ
信号電極43及び電源45をそれぞれの備えた強誘電体
素子42及び44と、強誘電体素子42及び44の双方
に跨っている金属プレート36とが含まれる。
【0021】集積回路基板70は、第1の電極即ち電源
電極45に流れる第1の接触パッド即ち電源パッド74
にバイアス電圧即ちバイアス電圧Vを供給する。入射
される赤外線照射は、強誘電体素子42及び44に温度
変化を発生させ、金属プレート36とセンサ信号電極4
3との間、及び金属プレート36と45との間の容量及
び分極を変化させる結果となる。強誘電体素子42から
金属プレート36を介して強誘電体素子44に入射され
る赤外線照射に対応した信号が流れる。強誘電体素子4
4からの信号は、第2の電極即ちセンサ信号電極43か
ら集積回路基板70上の接触パッド72へ流れる。セン
サ信号Vは入射される赤外線照射に基づく強誘電体素
子42及び44の容量及び分極における変化の関数であ
る。従って、強誘電体素子42及び44は、センサ信号
の経路28において金属プレート36により接続された
一対の可変コンデンサとして表わされてもよい。赤外線
検出器20及び120は同じようなセンサ信号の経路を
有し、これは図2に示す概要回路図と概略的に対応する
【0022】図3及び図4に示すように、赤外線検出器
20を含むいくつかの主要な構成要素又は構造には、焦
点面アレー30、熱絶縁構造50及び集積回路基板70
が含まれる。焦点面アレー30は複数の温度センサ40
を備えている。温度センサ40の個数及び位置は焦点面
アレー30における所望のN X M構成に基づく。
【0023】熱絶縁構造50は、集積回路基板70を有
する焦点面アレー30のボンディング中に機械的な支持
を得るため、及び焦点面アレー30を集積回路基板70
から熱的に絶縁するために、用いられる。本発明のいく
つかの実施例では、各温度センサ40に関連された個別
の赤外線吸収子アッセンブリ32の形成しているときに
焦点面アレー30を支持するために、熱絶縁構造50を
用いることもできる。更に、熱絶縁構造50は、集積回
路基板70における各温度センサ40と焦点面アレー3
0との間で電気的な界面をなす。この電気的な界面は、
集積回路基板70が各温度センサ40に給電し、かつ焦
点面アレー230により入射される赤外線照射を検出す
ることに基づく熱イメージを処理可能にする。
【0024】赤外線検出器20は、焦点面アレー30に
到達して入射される赤外線照射に応答して熱イメージを
発生する。焦点面アレー30の構成要素には、複数の温
度センサ40と、対応する赤外線吸収子アッセンブリ3
2とが含まれる。更に、各温度センサ40は、センサ信
号電極43及び電源電極45をそれぞれ有する一対の強
誘電体素子42及び44を備えている。強誘電体素子4
2及び44の片面は、これらに関連する赤外線吸収子ア
ッセンブリ32に取り付けられている。センサ信号電極
43及び電源電極45は、それぞれ対応する強誘電体素
子42及び44の反対側に取り付けられている。強誘電
体素子42及び44は、適当な材料、例えばBST(チ
タン酸バリウム〜ストロンチウムのような適当な材料か
ら形成されてもよい。
【0025】入射される赤外線照射は赤外線吸収子アッ
センブリ32と相互作用をして、取り付けられた強誘電
体素子42及び44に温度変化を発生させる。この温度
変化は、その強誘電体素子42及び44の電気的な分極
及び容量を変化させることになる。各センサ信号電極4
3に現われる代表的なイメージ信号Vは、関連する強
誘電体素子42及び44の分極及び容量に依存し、これ
は更に入射される赤外線照射の関数である。焦点面アレ
ー30の強誘電体素子42及び44は、隣接する温度セ
ンサ40と、集積回路基板70とから熱的に絶縁され
て、各温度センサ40に関連する容量及び分極が入射さ
れる赤外線照射を正確に表わすことを保証する。
【0026】焦点面アレー30における各温度センサ4
0は、熱絶縁構造50により得られる一対のメサ型構造
52及び54により、個別的に集積回路基板70と接続
されている。各温度センサ40は、好ましくは、関連す
るそのメサ型構造52及び54を介して電気的に集積回
路基板70上の対応する一対の接触パッド72及び74
に接続される。
【0027】物質を流れる熱の流れは、その物質の熱伝
導度及び物質の体積(熱容量)に依存する。各メサ型構
造52及び54の寸法は、主として構造及び熱容量を考
慮して決定される。メサ型構造52及び54は非常に低
い熱伝導度(即ち、非常に高い熱抵抗)を示すので、メ
サ型構造52及び54を介する熱の流れのメサ成分i
は、典型的には、各メサ型構造52及び54の最小許容
寸法を決定する構造的な必要条件に依存することにな
る。
【0028】センサ信号の経路の一部をなすメサ・スト
リップ56及び58は、比較的に低い電気抵抗及び比較
的に高い熱伝導度を必然的に示すことになる。従って、
メサ・ストリップ56及び58により得られる総合的な
熱抵抗を増加させるため、及び対応する熱の流れ伝導成
分iを最小化するために、メサ・ストリップ56及び
58は、断面積対長さ比が可能な限り小さく構築される
べきである。
【0029】推奨設計の解決法は、まず、熱絶縁構造5
0における構造的なセンサ信号の経路、及び熱絶縁の必
要条件を指定することであり、これらがその総面積及び
体積を決定することになる。次に、メサ型構造52及び
54用の構造を選択し、かつ関連する熱抵抗が対応する
熱の流れのメサ成分iにより確立される。このメサ成
分iが確立すると、メサ・ストリップ56及び58用
の構成を選択して赤外線検出器20に関する熱絶縁の必
要条件を満足させる総熱抵抗を達成させることができ
る。設計の選択は反復処理であり、この反復処理では、
典型的に、メサ型構造52、54及びメサ・ストリップ
56及び58の構成を変更して所望の構造的な保全、セ
ンサ信号の経路及び熱絶縁を得る。
【0030】図3及び図4に示すように、集積回路基板
70は対応する接触パッド72及び74のアレーを備え
ている。熱絶縁構造50は、接触パッド72及び74の
それぞれの対に隣接した集積回路基板70上に形成され
ているメサ型構造52及び54のアレーを備えている。
各温度センサ40には、好ましくは、同一のバイアス電
圧Vが印加されている。従って、1又は更に多くの共
通バス・バー76を集積回路基板70の表面上に形成す
ると共に、複数の電源パッド74を各メサ型構造54に
隣接して配置する。電源パッド74、メサ・ストリップ
導体58及び金属ボンディング材料48は、共働して関
連する強誘電体素子44にバイアス電圧Vを印加す
る。
【0031】各赤外線吸収子アッセンブリ32は、赤外
線吸収物質、及び金属即ち反射プレート36から形成さ
れた赤外線吸収子即ち光コーティング層34を備えてい
る。金属プレート36は、関連する光コーティング層3
4を支持し、かつ入射赤外線の照射を反射させて光コー
ティング34との相互作用を増加させることを含むいく
つかの重要な機能を実行する。更に、金属プレート36
は強誘電体素子42と強誘電体素子44との間にセンサ
信号の経路の一部を形成する。
【0032】本発明の一実施例では、金属プレート36
を、入射される赤外線照射に対して高い反射率を有する
と共に、良好な熱伝導度熱及び電気伝導率を共に有する
金属から形成してもよい。本発明の他の実施例におい
て、所望の特性を有する金属以外の材料を用いて金属プ
レート36を形成してもよい。本発明は唯一の金属プレ
ート36を用いることに限定されない。
【0033】好ましくは、センサ信号の電極43上に金
属ボンディング材料46を設け、関連するメサ型構造5
2上に同様の金属ボンディング材料62によりバンプ・
ボンディングを形成する。好ましくは、同様の方法によ
り、電源電極45上に金属ボンディング材料48を設け
てメサ型構造54上に金属ボンディング材料64により
バンプ・ボンディングする。いくつかの応用において、
エポキシ・ボンディングを適切に用いて関連するメサ型
構造52及び54上に温度センサ40を搭載させてもよ
い。
【0034】各温度センサ40において、強誘電体素子
42、44、赤外線吸収子アッセンブリ32、及びそれ
ぞれのセンサ信号電極43及び電源電極45は、強誘電
体トランスデューサを定める。即ち、電源電極45及び
センサ信号電極43はコンデンサ・プレートを構成し、
一方強誘電体素子42及び44は赤外線吸収子アッセン
ブリ32の金属プレート36により互いに電気的に接続
された誘電体を構成する。その結果のコンデンサ及び分
極は温度依存であり、強誘電体(焦電)トランスデュー
サ機能を実現する。関連する変調伝達機能(MTF)
は、本発明に係る熱絶縁構造50、及び赤外線吸収子ア
ッセンブリ32により実質的に強調される。
【0035】各温度センサ40において、焦点面アレー
30に入射される熱(赤外線)照射は、それぞれの赤外
線吸収子即ち光コーティング34により吸収され、かつ
熱として金属プレート36を介し、隣接する強誘電体素
子42及び44に伝導される。その結果の強誘電体素子
42及び44における温度変化は、電気的な分極及び容
量の状態を変化させる。センサ信号電極43から得られ
る対応のセンサ信号の出力は、それぞれの強誘電体トラ
ンスデューサ(即ち、温度センサ40)の容量及び分極
に依存している。
【0036】集積回路基板70は通常のスイッチング・
マトリックス、及び関連して連続する増幅器を備えてい
る。集積回路基板70は焦点面アレー30にボンディン
グされ、かつ各対の接触パッド72及び74は電気的に
対応するセンサ信号電極43及び関連する温度センサ4
0に接続されている。熱絶縁構造50は、集積回路基板
70が各温度センサ40の強誘電体素子42及び44に
蓄積されている熱エネルギのヒート・シンクとして作用
し、かつ関連するトランスデューサ容量及びセンサ信号
の精度に逆効果となるのを防止する。
【0037】メサ・ストリップ56は、各メサ型構造5
2の上部と、隣接する接触パッド72との間の信号路を
なす。メサ・ストリップ導体58は、隣接する電源パッ
ド74から各メサ型構造54の上部への電気的な経路を
なす。メサ・ストリップ56及び58の推奨材料には、
チタン及びタングステン合金が含まれる。なぜならばこ
れらの合金が比較的に低い熱伝導度のため、及び応用が
容易なことによる。
【0038】焦点面アレー30と熱絶縁構造50との間
に金属ボンディングを形成するために、インジウム・バ
ンプ・ボンディング法を十分に用いることができる。メ
サ型構造52及び54と、関連するメサ・ストリップ5
6及び58の構成は、設計上の選択であり、熱絶縁及び
構造的な剛性の考慮に大きく依存している。メサ型構造
52及び54の他の構成には、傾斜した側壁を有するメ
サ、及び垂直の側壁を有するメサが含まれる。メサ型構
造52及び54において、メサ・ストリップ56及び5
8用のメサ・ストリップ構成が推奨される。垂直の側壁
のときは、米国特許第5,047,644号に示すよう
なメサの輪郭構成がより適当であろう。これらの構成は
単に例示するだけであり、メサ型構造52及び54にお
ける他の構成、及びこれらに関連するメサ・ストリップ
56及び58は当該技術分野に習熟する者に明らかであ
る。特に、メサ型構造52及び54は水平及び垂直断面
において対称であるとして示されているが、このような
対称は必要条件ではない。
【0039】本発明のメサ型構造52及び54は、赤外
線検出器20及び220用の熱絶縁構造150の例を含
め、通常の写真製版技術を用いて製造されてもよい。写
真感光性ポリイミドを用いる製造方法を説明する。しか
しながら、いくつかの応用において、写真感光性ポリイ
ミドを用いる製造は一般的に処理工程が少ないので、こ
の製造が推奨される。
【0040】第1の製造方法は、写真感光性ポリイミド
を用い、ポリイミド上にフォトレジスト層をパターニン
グすることによりポリイミドによるメサ構造を形成し、
そこでポリイミドを現像して、露光されていない部分を
除去することである。次に、ポリイミド構造の外部に通
常の金属堆積手順により、メサ導体を形成することがで
きる。
【0041】メサ型構造52及び54のアレーが確定し
たときは、通常の写真製版技術を用いて、それぞれのメ
サ型構造52及び54の外部に選択されたメサ・ストリ
ップ56及び58を形成する。好ましくは、それぞれの
メサ型構造52及び54の外部にメサ・ストリップ56
及び58を形成して、それぞれのメサ型構造52及び5
4の上部からそれぞれ接触パッド72及び74へ伸延さ
せる。
【0042】所望により、メサ型構造52及び54の上
部にバンプ・ボンディングの金属ボンディング材料62
及び64、又は導電性エポキシ(図示なし)を堆積させ
ることができる。これらの付加的な製造工程は通常の材
料により通常に達成され、その材料の選択は本発明の熱
絶縁構造50における特定の応用に依存している。
【0043】焦点面アレー30は、熱絶縁構造50上に
温度センサ40を搭載するために、バンプ・ボンディン
グ又は通常の技術を用いて、集積回路基板70にボンデ
ィングされてもよい。このボンディング・プロセスにお
いて、メサ型構造52及び54は、選択されたボンディ
ング・プロセスに必要とする機械的な支持となる。焦点
面アレー30を集積回路基板70にボンディングした
後、種々の技術を用いて各赤外線吸収子アッセンブリ3
2の周辺に複数のスロット38を形成させる。いくつか
の応用では、焦点面アレー30を集積回路基板70にバ
ンプ・ボンディングする前に、スロット38を形成して
もよい。
【0044】スロット38は隣接する赤外線吸収子アッ
センブリ32間に空所を形成するものであり、この赤外
線吸収子アッセンブリ32が隣接する温度センサ40か
ら赤外線吸収子アッセンブリ32を介する熱エネルギの
伝導を阻止する。特に、関連する熱イメージング・シス
テムを真空又は低い熱伝導度のガス環境に配置するとき
は、スロット38は各温度センサ40の熱絶縁を実質的
に強化する。スロット38は、半導体デバイスの製造と
関連して写真製版技術又は他の技術により、形成されて
もよい。
【0045】図5及び図6aは、赤外線検出器120が
焦点面アレー30、熱絶縁構造150及び集積回路基板
170を備えた他の実施例を示す。赤外線検出器20に
ついて先に述べたように、赤外線検出器120の種々の
構成要素は、好ましくは、真空又は低い熱伝導度のガス
環境に配置される。
【0046】熱絶縁構造150は集積回路基板170上
の焦点面アレー30の温度センサ40を搭載するように
設けられている。熱絶縁構造150には、それぞれの温
度センサ40と接続することが可能な複数のメサ型構造
152が含まれている。選択した応用のときは、一対の
メサ型構造52及び54を形成することに比較して、一
つのメサ型構造152を形成することは、よりコスト効
果があると思われる。前述のように、焦点面アレー、強
誘電体素子及び熱絶縁構造を設計することは、典型的な
反復処理である。メサ型構造152を有する熱絶縁構造
150は、熱絶縁構造50と同様の方法により形成され
る。
【0047】メサ・ストリップ導体156及び158
は、関連する一対の接触パッド72及び74に隣接した
メサ型構造152の外部に形成される。集積回路基板1
70は、共通バス・バー76を除去したことを除き、集
積回路基板70と同様である。個別的な電源パッド74
のアレーを設けることにより、集積回路基板170は、
各温度センサ40に印加するバイアス電圧Vを変更さ
せる任意選択を許容する。前述のように、通常、同一バ
イアス電圧Vを各温度センサ40に印加する。しか
し、いくつかの応用、特に非常に大きなアレーでは、各
温度センサ40に印加するバイアス電圧Vを変更する
ことが望ましいと思われる。
【0048】集積回路基板170は電気的な2つの接触
パッド72及び74を備えている。各メサ型構造152
上には一対のメサ・ストリップ導体156及び158が
設けられている。メサ・ストリップ導体158は電源パ
ッド74からバイアス電圧Vを印加して強誘電体素子
42及び44と、電極43及び45とをコンデンサとし
て機能できるようにする。
【0049】本発明の更なる実施例は、図6bに示すよ
うに、赤外線吸収子アッセンブリ132を有する焦点面
アレー130により表わされる。赤外線吸収子アッセン
ブリ132は、焦点面アレー130の全面にわたり伸延
する赤外線吸収子即ち光コーティング層134を備えて
いる。複数の金属プレート36が図4及び図6aに既に
示したように、光コーティング層134と、それぞれの
強誘電体素子42及び44との間に複数の金属プレート
36を配置して取り付けている。隣接する各金属プレー
ト36間にはスロット138が設けられている。しかし
ながら、スロット138は光コーティング134を介し
て伸延することはない。赤外線吸収子アッセンブリ32
と赤外線吸収子アッセンブリ132との間の主要な相違
のうちの一つは、隣接する金属プレート36間に、かつ
光コーティング134を介して伸延することなく、設け
られたスロット138である。所望により、赤外線検出
器20、120、220及び320を製造する際には、
赤外線吸収子アッセンブリ132を有する焦点面アレー
130を用いることができる。スロット138は隣接す
る金属プレート36間に形成されているだけなので、赤
外線吸収子アッセンブリ32及びそれぞれの光コーティ
ング34に関連した熱電流の流れに比較して、光コーテ
ィング134を介して何らかの付加的な熱の流れが存在
し得る。
【0050】図7に本発明の他の実施例に関連するセン
サ信号の経路即ち電気回路228を示す概要図である。
センサ信号経路228の主要な構成要素には、集積回路
基板70上の一対の接触パッド72及び74と、センサ
信号電極43及び電源電極45を有する強誘電体素子2
42とが含まれる。集積回路基板70はバイアス電圧V
を第1の電極即ち電源電極45に流れる第1の接触パ
ッド即ち電源パッド74に供給する。本発明のいくつか
の応用において、金属プレート36はセンサ信号電極4
3と電極45との間のセンサ信号の経路の一部を形成し
てもよい。他の応用において、金属プレート36は非導
電性材料により形成されてもよく、更には除去されても
よく、これは関連するセンサ信号電極43と電源電極4
5との間のセンサ信号の経路をなす強誘電体素子242
だけに帰結する。
【0051】入射される赤外線照射は強誘電体素子24
2に温度変化を発生させてセンサ信号電極43と電源電
極45との間の分極及び容量を変化させる結果となる。
第2の電極即ちセンサ信号電極43から集積回路基板7
0上の第2の接触パッド72へ、入射される赤外線照射
に対応する信号が流れる。このセンサ信号Vは、入射
される赤外線照射により発生する強誘電体素子242の
分極及び容量における変化の関数である。従って、強誘
電体素子242は電気回路228における可変コンデン
サとして表わされてもよい。赤外線検出器220及び3
20は、図7に示す概略回路図に概要的に対応する同様
のセンサ信号の経路を有する。
【0052】赤外線検出器220を備えているいくつか
の主要な構成要素即ち構造には、焦点面アレー230、
熱絶縁構造50、及び集積回路基板70が含まれる。焦
点面アレー230は複数の温度センサ240を備えてい
る。温度センサ240の個数及び位置は焦点面アレー2
30用の所望N X M構成に依存している。熱絶縁構
造50及び集積回路基板70は、赤外線検出器20に関
して前述したとものと本質的に同一である。
【0053】熱絶縁構造50は焦点面アレー230にお
ける各温度センサ240と集積回路基板70との間の電
気的なインタフェースとなる。この電気的なインタフェ
ースは集積回路基板70が各温度センサ240に電力の
供給、及び焦点面アレー230により検出された入射さ
れる赤外線照射に基づいて熱イメージの処理を可能にさ
せる。
【0054】図8及び図9に示すように、赤外線検出器
220は、焦点面アレー230に到達して入射される赤
外線照射に応答して熱イメージを発生する。焦点面アレ
ー230の構成要素には、複数の温度センサ240と、
それぞれの赤外線吸収子アッセンブリ32とが含まれ
る。更に、各温度センサ240は、それぞれセンサ信号
電極43を有する一つの強誘電体素子242と、電源電
極45とを備えている。各強誘電体素子の片側は関連す
る赤外線吸収子アッセンブリ32に取り付けられてい
る。センサ信号電極43及び電源電極45は各強誘電体
素子242の反対側に取り付けられ、互いに間隔を置い
て配置されている。強誘電体素子242は、例えばBS
T(チタン酸バリウム〜ストロンチウムのような適当な
強誘電体材料から形成されてもよい。いくつかの応用に
おいて、一対の強誘電体素子42及び44に比較して、
一つの強誘電体素子242を形成するためによりコスト
効果があると思われる。
【0055】入射される赤外線照射は各強誘電体素子2
42に温度変化を発生させ、強誘電体素子242はその
電気的な分極及び容量を変化させる。各センサ信号電極
43に現われる代表的な熱イメージ信号は関連する強誘
電体素子242の分極及び容量に依存しており、更にこ
の強誘電体素子242は入射される赤外線照射の関数で
ある。焦点面アレー230の強誘電体素子242は、隣
接する温度センサ240と集積回路基板70とから熱的
に絶縁されて各温度センサ240に関連される分極及び
容量が入射される赤外線照射を正確に表わすことを保証
させる。
【0056】焦点面アレー230における各温度センサ
240は、熱絶縁構造50により設けられた一対のメサ
型構造52及び54により集積回路基板70と接続され
ている。各温度センサ240は、好ましくは、その関連
するメサ型構造52及び54を介して集積回路基板70
上の対応する接触パッド72及び74に電気的に接続さ
れている。メサ・ストリップ56及び58はセンサ信号
の経路の一部をなし、かつ赤外線検出器20に関しては
前述したように機能する。メサ・ストリップ56及び5
8の構成は、赤外線検出器220用の熱絶縁仕様を満足
させる総熱抵抗を達成するように選択されてもよい。前
述のように、設計選択は、典型的には、メサ型構造52
及び54と、メサ・ストリップ56及び58との構成が
所望の構造的な完全性、センサ信号の経路及び熱絶縁を
得るように変更される反復処理である。
【0057】各温度センサ240、強誘電体素子24
2、及びそれぞれのセンサ信号電極43及び電源電極4
5は、強誘電体トランスデューサを確定させる。即ち、
電源電極45及びセンサ信号電極43はコンデンサ・プ
レートを構成し、一方強誘電体素子242は誘電体を構
成する。その結果の容量及び分極は、温度−依存であ
り、強誘電体(又は焦電)トランスデューサ機能を実行
する。関連するMTFは、本発明に関連する熱絶縁構造
50及び赤外線吸収子アッセンブリ32により実質的に
強化される。
【0058】各温度センサ240において、焦点面アレ
ー230に入射される熱(赤外線)照射は、それぞれの
赤外線吸収子又は光コーティング34により吸収され、
かつ金属プレート36を介する熱として隣接する強誘電
体素子242に伝導される。その結果の強誘電体素子2
42における温度変化は、電気的な分極及び容量の状態
に変化を発生させる。センサ信号電極43から得た対応
するセンサ信号の出力は、それぞれの強誘電体トランス
デューサ(即ち、温度センサ240)の容量及び分極に
依存している。
【0059】集積回路基板70は焦点面アレー230に
ボンディングされ、かつ各対の接触パッド72及び74
は対応するセンサ信号電極43及び関連する温度センサ
240の電源電極45に電気的に接続されている。熱絶
縁構造50は、集積回路基板70が各温度センサ40の
強誘電体素子242に蓄積された熱エネルギのためのヒ
ート・シンクとして作用すること、及び関連するトラン
スデューサ容量及びセンサ信号の精度に逆作用すること
を阻止する。
【0060】図10及び図11に示すように、赤外線検
出器320には、熱絶縁構造150及び集積回路基板1
70と共に、個別的な温度センサ240即ち赤外線検出
素子の焦点面アレー230が含まれている。熱絶縁構造
150は集積回路基板170上に形成されているメサ型
構造152のアレーを備えており、この集積回路基板1
70はそれぞれの対の接触パッド72及び74に隣接し
ている。熱絶縁構造150は、焦点面アレー230と集
積回路基板170とのボンディング中の機械的な支持、
各温度センサ240とこれに関連する接触パッド72及
び74との間の電気的な接続、及び各温度センサ240
と集積回路基板170との間の熱絶縁となる。
【0061】本発明による強誘電体素子42、44、1
42、メサ型構造52、54及び152の正確な構造的
な構成及び関連する製造方法は、その結果の温度センサ
40及び240のために選択された応用に依存する。赤
外線検出器20、120、220及び320の例のよう
に、特定の応用内であっても、多くの設計選択は当該技
術分野に習熟する者が当然に実行する。
【0062】赤外線検出器20、120、220及び3
20は、互いに電気的及び機械的に接続された複器の構
成要素の構造、及び複数の基板を有するハイブリッド固
体システム例である。熱イメージング・システムに加
え、本発明を用いて種々の型式のハイブリッド固体シス
テム用の熱絶縁及び/又は電気的な接続をすることもで
きる。本発明に関連するメサ型構造を、広範な種々の電
子装置の製造中に種々の基板を取り付けるために十分用
いることができる。本発明及びその効果を詳細に説明し
たが、請求の範囲により定義される本発明の精神及び範
囲から逸脱することなく、種々の変更、置換及び変形が
可能とされることを理解すべきである。
【0063】以上の説明に関連して更に以下の項を開示
する。
【0064】(1)焦点面アレー及び集積回路基板を含
む赤外線検出器において、前記焦点面アレーに入射され
る熱照射量を表わすセンサ信号の出力を供給する複数の
温度センサと、各温度センサの片側に接続されたそれぞ
れの赤外線吸収子アッセンブリ、及び各温度センサの反
対側に接続された前記集積回路基板と、各赤外線吸収子
アッセンブリと隣接する温度センサとの間に伸延する前
記焦点面アレーに形成された複数のスロットと、前記集
積回路基板上に配置され、それぞれの温度センサから出
力される前記センサ信号を入力する接触パッド・アレー
と、各接触パッドに隣接する前記集積回路基板から突起
する複数のメサ型構造により形成され、温度センサを前
記集積回路基板と接続する熱絶縁構造とを備えているこ
とを特徴とする赤外線検出器。
【0065】(2)前記焦点面アレーは、更に、強誘電
体素子を有する各温度センサと、各強誘電体素子の片側
に取り付けられたそれぞれの赤外線吸収子アッセンブリ
と、各強誘電体素子の反対側に取り付けられた電源電極
及びセンサ信号電極とを備えていることを特徴とする第
1項記載の赤外線検出器。
【0066】(3)前記焦点面アレーは、更に、一対の
強誘電体素子を有する各温度センサと、前記対の強誘電
体素子の片側に取り付けられたそれぞれの赤外線吸収子
アッセンブリと、各温度センサの一方の強誘電体素子の
反対側に取り付けられた電源電極と、各温度センサの他
方の強誘電体素子の反対側に取り付けられたセンサ信号
電極とを備えていることを特徴とする第1項記載の赤外
線検出器。
【0067】(4)前記焦点面アレーは、更に、一対の
強誘電体素子を有する各温度センサと、前記一対の強誘
電体素子の片側にそれぞれ取り付けられた前記赤外線吸
収子アッセンブリと、各温度センサの一方の強誘電体素
子の反対側に取り付けられた電源電極と、各温度センサ
の他方の強誘電体素子の反対側に取り付けられたセンサ
信号電極とを備え、各強誘電体素子の前記反対側はそれ
ぞれメサ型構造と接続されていることを特徴とする第1
項記載の赤外線検出器。
【0068】(5)前記焦点面アレーは、更に、強誘電
体素子を有する各温度センサと、各強誘電体素子の片側
に取り付けられたそれぞれの赤外線吸収子アッセンブリ
と、電源電極、及び各強誘電体素子の反対側に取り付け
られたセンサ信号電極と、それぞれのメサ型構造と接続
された各電極とを備えていることを特徴とする第1項記
載の赤外線検出器。
【0069】(6)前記焦点面アレーは、更に、反射物
質層上に配置され、赤外線の照射を検知する光学的な被
覆層を有する各赤外線吸収子アッセンブリと、少なくと
も一つの強誘電体素子を有し、かつそれぞれの前記赤外
線吸収子アッセンブリを各強誘電体素子の片側と接続
し、かつ少なくとも一つの電極をそれぞれの前記強誘電
体素子の反対側と接続した各温度センサと、前記光学的
な被覆層、及び各赤外線吸収子アッセンブリ間の前記反
射物質層を介して伸延する複数のスロットとを備えてい
ることを特徴とする第1項記載の赤外線検出器。
【0070】(7)前記熱絶縁構造は、第1の接触パッ
ドに隣接して配置された第1のメサ型構造と、第2の接
触パッドに隣接して配置された第2のメサ型構造と、各
メサ型構造の上部からそれぞれの接触パッドへ伸延する
各メサ型構造の外部上に配置されたメサ導体とを備えて
いることを特徴とする第1項記載の赤外線検出器。
【0071】(8)前記温度センサのアレーは、更に、
複数の強誘電体温度センサであって、各強誘電体温度セ
ンサの片側をそれぞれの赤外線吸収子アッセンブリに接
続し、かつ一つの電極をそれぞれの強誘電体温度センサ
の反対側に配置した複数の前記強誘電体温度センサと、
複数のスロットにより隣接する赤外線吸収子及び反射プ
レート・アッセンブリから分離されている各赤外線吸収
子アッセンブリとを備えていることを特徴とする第1項
記載の赤外線検出器。
【0072】(9)各温度センサは、更に、金属プレー
ト上に配置された赤外線照射を検知する光学的な被覆層
を有するそれぞれの前記赤外線吸収子アッセンブリと、
一対の強誘電体素子であって、両強誘電体素子の片側を
前記金属プレートと接続させている前記対の強誘電体素
子と、一方の強誘電体素子の反対側と接続された電源電
極と、他方の強誘電体素子の反対側と接続されたセンサ
信号電極と、を備え、前記金属プレートはそれぞれの強
誘電体素子間に電気的な接続を備えていることを特徴と
する第1項記載の赤外線検出器。
【0073】(10)焦点面アレーにおいて、入射され
る熱照射を検出する温度センサ・アレーであって、各温
度センサ・アレーがそれぞれの温度センサに入射される
熱照射量を表わすセンサ信号の出力を供給し、かつ各温
度センサが隣接する温度センサから機械的及び電気的に
絶縁されている前記温度センサ・アレーと、ほぼ平坦な
表面上に配置された接触パッド・アレーを有し、各温度
センサに電力を供給し、かつそれぞれの温度センサから
出力される前記センサ信号を受け取る集積回路基板と、
ほぼ平坦な前記集積回路基板の表面から突出したメサ型
構造アレーであって、少なくとも一つのメサ型構造が各
接触パッドに隣接して配置されている前記メサ型構造ア
レーと、対応する第1の接触パッドから各温度センサへ
電力を供給する第1のメサ導体と、各温度センサと対応
する第2の接触パッドとの間に信号経路を設ける第2の
メサ導体とを備え、各メサ導体は、それぞれの前記メサ
型構造の上部から前記集積回路基板の隣接する領域へ伸
延して対応する接触パッドを有し、前記温度センサ・ア
レーは、各温度センサ用の前記電源を前記対応する第1
の接触パッドからそれぞれの前記第1のメサ導体を介し
て接続し、かつ前記センサ信号の出力をそれぞれの前記
第2のメサ導体を介して前記対応する第2の接触パッド
へ接続するように、前記メサ型構造のアレーと接触して
前記集積回路基板上に配置されていることを特徴とする
焦点面アレー。
【0074】(11)前記温度センサ・アレーは、更
に、各温度センサをそれぞれの赤外線吸収子アッセンブ
リに接続した個別的な温度センサ・アレーと、各赤外線
吸収子アッセンブリと隣接する温度センサとの間に伸延
する複数のスロットとを有することを特徴とする請求項
10記載の焦点面アレー。
【0075】(12)前記温度センサ・アレーは、更
に、反射物質層上に配置された赤外線照射を検知する光
学的な被覆層を有する赤外線吸収子アッセンブリと、少
なくとも一つの強誘電体素子を有し、かつ前記赤外線吸
収子アッセンブリをそれぞれの強誘電体素子の片側と接
続させた各温度センサと、各強誘電体素子の反対側と接
続された電極とを備えたことを特徴とする請求項10記
載の焦点面アレー。
【0076】(13)前記温度センサ・アレーは、更
に、前記第1の接触パッドに隣接して配置された第1の
メサ型構造と、前記第2の接触パッドに隣接して配置さ
れた第2のメサ型構造と、各メサ型構造の外部の一部に
配置されたメサ導体とを備えていることを特徴とする請
求項10記載の焦点面アレー。
【0077】(14)前記温度センサ・アレーは、更
に、各強誘電体温度センサの片側上に配置された赤外線
吸収子アッセンブリ、及びそれぞれの前記強誘電体の温
度センサの反対側に配置された電極に接続された複数の
強誘電体温度センサと、隣接する赤外線吸収子アッセン
ブリから切り離された各赤外線吸収子アッセンブリとを
備えていることを特徴とする請求項10記載の焦点面ア
レー。
【0078】(15)前記温度センサ・アレーは、更
に、反射物質層上に配置され、赤外線照射を検知する光
学的な被覆層を有する赤外線吸収子アッセンブリと、少
なくとも一つの強誘電体素子を有し、前記赤外線吸収子
アッセンブリを前記強誘電体素子の片側と接続し、かつ
その電極を各強誘電体素子の反対側に接続した各温度セ
ンサと、前記センサ信号電極と反対側の各強誘電体素子
の片側と接続されたバイアス電圧電極と、隣接する赤外
線吸収子プレート・アッセンブリから切り離されている
各赤外線吸収子アッセンブリとを備えていることを特徴
とする請求項10記載の焦点面アレー。
【0079】(16)集積回路基板上に搭載された焦点
面アレーを有し、かつそれらの間に熱絶縁構造を配置し
た熱イメージング・システムを製造する製造方法におい
て、前記焦点面アレーに入射される熱照射を表わすセン
サ信号を出力する複数の温度センサにより前記焦点面ア
レーを形成するステップと、第1の接触パッド・アレー
を有する集積回路基板を設け、それぞれの前記温度セン
サに電力を供給するステップと、第2の接触パッド・ア
レーを有する前記集積回路基板を設け、それぞれの前記
温度センサから出力されるセンサ信号を受け取るステッ
プと、各接触パッドに隣接する前記集積回路基板から突
出する複数のメサ型構造を形成して前記熱絶縁構造の一
部を設けるステップと前記熱絶縁構造上に前記焦点面ア
レーを搭載するステップとを備えていることを特徴とす
る熱イメージング・システムの製造方法。
【0080】(17)更に、それぞれの前記温度センサ
に介在する前記焦点面アレーを介して伸延する複数のス
ロットを形成するステップを備えていることを特徴とす
る第16項記載の熱イメージング・システムの製造方
法。
【0081】(18)更に、複数のポリイミド・メサに
より前記メサ型構造を形成するステップと、前記メサ型
構造上に前記焦点面アレーを搭載するステップと、各温
度センサに介在する前記焦点面アレーに複数のスロット
を形成するステップとを備えていることを特徴とする第
16項記載の熱イメージング・システムの製造方法。
【0082】(19)更に、一対の強誘電体素子から各
温度センサを形成するステップと、各強誘電体素子をそ
れぞれのメサ型構造と接続するステップとを備えている
ことを特徴とする第16項記載の熱イメージング・シス
テムの製造方法。
【0083】(20)更に、一つの強誘電体素子により
各温度センサを形成するステップと、各強誘電体素子上
に前記集積回路基板から電力を受け取る第1の電極を配
置するステップと、各強誘電体素子上に前記センサ信号
の出力を前記集積回路基板に供給する第2の電極を配置
するステップと、各電極をそれぞれのメサ型構造と接続
するステップとを備えていることを特徴とする第16項
記載の熱イメージング・システムの製造方法。
【0084】(21)赤外線検出器(20、120、2
20及び320)において、熱絶縁構造(50及び15
0)を集積回路基板(70及び170)上に配置して、
温度センサ(40及び240)の焦点面アレー(30及
び230)を電気的に接続し、かつ機械的にボンディン
グする。各メサ型構造(52、54及び152)には、
これらのメサ型構造(52、54及び152)から隣接
する接触パッド(72及び74)へ伸延する少なくとも
一つのメサ導体(56、58、156及び158)が含
まれる。前記メサ導体(56、58、156及び15
8)は、それぞれの温度センサ(40及び240)用の
バイアス電圧(V)、及びそれぞれの温度センサ40
及び240)用のセンサ信号経路(V)を導く。前記
メサ導体(56、58、156及び158)はバイアス
電圧(V)を一つの強誘電体素子(242)又は一対
の強誘電体素子(42及び44)に印加するために用い
られてもよい。焦点面アレー(30及び230)を前記
対応するメサ型構造(52、54及び152)にボンデ
ィングするときは、前記温度センサ(40及び240)
の電極(43及び45)と、前記集積回路基板(70及
び74)の対応する前記接触パッド(72及び74)と
の間に熱的に絶縁されるが、電気的に導電性の経路が設
けられる。
【0085】本発明は、同一譲受人の「赤外線検出器及
びその方法」と題し、1994年1月13日に出願され
た同時継続出願第08/182,865号、弁理士文書
番号TI−18788に関連する。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体素子、集積回路基板及びこれらの間に
配置された熱絶縁構造から形成された温度センサを有す
る熱イメージ装置又は赤外線検出器に関連した典型的な
熱回路を表わす概略図。
【図2】本発明の一実施例に係る温度センサに関連した
センサ信号経路を表わす概略図。
【図3】図2に対応する本発明の実施例に係る焦点面ア
レー、熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤外線検
出器を示す部分破断による概要平面図。
【図4】図3の線4−4に沿って切断した部分の断面
図。
【図5】図2に対応する本発明の他の実施例に係る焦点
面アレー、熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤外
線検出器を示す部分破断による概要平面図。
【図6 】aは図5の線6−6に沿って切断した部分破
断による概要図。bは本発明の更に他の実施例に係る焦
点面アレーを示す部分破断による概要平面図。
【図7】本発明の他の実施例に係るセンサ信号経路を表
わす概要図。
【図8】本発明の更に他の実施例に係る焦点面アレー、
熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤外線検出器を
示す部分破断による概要平面図。
【図9】図8の線9−9に沿って切断した部分破断によ
る断面図。
【図10】図7に対応する本発明の他の実施例に係る焦
点面アレー、熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤
外線検出器を示す部分破断による概要平面図。
【図11】図10の線11−11に沿って破断した部分
の断面図。
【符号の説明】
20、120、220、320 赤外線検出器 30、130、230 焦点面アレー 32、132 赤外線吸収子アッセンブリ 34、134 光コーティング 36 金属プレート 38、138 スロット 40、240 温度センサ 42、44、242、強誘電体素子 43 センサ信号電極 45 電源電極 46、48、62、64 金属ボンディング材料 62 金属ボンディング材料 52、54、152 メサ型構造 56、58、156、158 メサ・ストリップ 50、150 熱絶縁構造 70、170 集積回路基板 72、74 接触パッド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 赤外線検出器及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハイブリッド固体装置
用の熱絶縁及び信号経路に関連した熱イメージング・シ
ステム及びその製造方法に関し、特にメサ型構造を有す
る熱(赤外線)検出器、及び複数の温度センサの焦点面
アレーとその下層の集積回路基板との間の機械的及び電
気的な結合を得る製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱センサの一般的な応用の一つに夜間視
覚装置のような熱(赤外線)イメージング・システムが
ある。このような種類の一熱イメージング・システムに
は、焦点面アレーと集積回路基板との間の対応するアレ
ーの接触パッドによって集積回路基板に接続された赤外
線検出素子の焦点面アレー即ち温度センサが含まれる。
この温度センサは、得られた熱イメージのそれぞれの画
素(即ちピクセル)を定める。
【0003】ある型式の温度センサは強誘電体物質から
形成された強誘電体素子又は焦点素子を備えており、こ
の強誘電体材料は入射された赤外線照射に応答して温度
変化に依存した電気的な分極状態を示す。赤外線吸収子
及び共通電極は前記強誘電体素子の片側に配置される。
センサ信号電極は各強誘電体素子の反対側に配置され
る。赤外線吸収子及び共通電極は焦点面アレーの表面に
伸延し、かつ各強誘電体素子に取り付けられる。通常、
各強誘電体素子は独立したそれ自身のセンサ信号電極を
有する。各赤外線検出素子即ち温度センサは、部分的に
赤外線吸収子、共通電極及びそれぞれのセンサ信号電極
により定められる。これらの電極は容量性電極を構成
し、また強誘電体素子は容量性プレート間に配置された
誘電体即ち絶縁体を構成する。
【0004】熱絶縁構造は、典型的には、焦点面アレー
と集積回路基板との間に配置されて機械的なボンディン
グ及びセンサ信号の経路をなすと共に、その温度センサ
から集積回路基板への熱拡散を最小化させる。下層の熱
絶縁構造板から温度センサ・アレーを絶縁するための熱
絶縁構造を得るために、いくつかの解決法が用いられて
いた。このような熱絶縁構造の複数例が、本発明の譲受
人であるテキサス・インスツルメンツ(株)に共に譲渡
され、「強誘電体素子イメージング・システム」(Fe
rroelectric Imaging Syste
m)と題したマコーマック(McCormack)他に
対する米国特許第4,143,269号、及び「熱イメ
ージング・システム用のポリイミド熱絶縁メサ」(Po
lyimide Thermal Isolation
Mesa for a Thermal Imagi
ng System)と題したマイスナー(Meiss
ner)他に対する米国特許第5,047,644号に
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明によれば、従来
の焦点面アレー及び温度センサ・アレーを集積回路基板
に機械的及び電気的に接続するために用いる熱絶縁構造
に関連する欠点及び問題は、実質的に軽減又は除去され
た。本発明は、個別的な温度センサ・アレーを温度セン
サと集積回路基板との間に配置されたメサ型構造のアレ
ーと接続することにより、熱絶縁を強化した熱(赤外
線)イメージ・システムを作成可能にする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、構成要素と、
前記構成要素間の多重電気導体とのボンディング中に用
いる比較的に強固なメサ型構造を備えることにより、ハ
イブリッド固体システムの構成要素構造間の機械的及び
電気的な接続を改善する。これらのメサ型構造はハイブ
リッド装置及び構成要素構造のうちの一つから突起させ
て形成されてもよい。
【0007】本発明の重要な技術な効果には、各温度セ
ンサ用の独立した赤外線吸収子により得られた隣接する
温度センサと独立したボンディングとの間で改善された
熱絶縁と、各温度センサと下層の集積回路基板との間の
センサ信号のインタフェースとが含まれる。本発明は、
各温度センサに関連する熱電流を実質的に低減すること
に帰着する。
【0008】本発明の第1の特徴では、熱イメージング
・システムにおいて熱絶縁構造を用いて温度センサ・ア
レーを集積回路基板に接続させてもよく、前記集積回路
基板は各温度センサとその集積回路基板との間に形成さ
れたメサ型構造に隣接してその集積回路基板の表面上に
対応する接触パッド・アレーを有する。各メサ型構造に
は、各メサから関連する接触パッドへの信号経路となる
1又は更に多くのメサ導体が含まれる。各温度センサに
おけるバイアス電圧Vを第1の接触パッドから第1の
メサ導体を介して印加し、かつ前記センサ信号の出力を
第2のメサ導体を介して第2の接触パッドに供給するよ
うに、焦点面アレーをそれぞれのメサ型構造と接触して
前記集積回路基板上に配置してもよい。その代りの構成
では、前記集積回路基板上のそれぞれの接触パッドに隣
接して傾斜した側壁又は垂直な側壁により形成された一
対のメサ型構造を備えてもよい。
【0009】本発明の他の構成は強誘電体の温度センサ
の焦点面アレーを備え、かつ各温度センサがそれ自身の
赤外線吸収子アッセンブリ、電源電極及びセンサ信号電
極を有する各温度センサを有する。焦点面アレーはバン
プ・ボンディングにより集積回路基板に接続されると共
に、バンプ・ボンディング導電材料(例えば、バンプ・
ボンディング金属)をメサ型構造の上部と、各電源電極
及びセンサ信号電極上とに設けてもよい。
【0010】本発明のメサ型構造の他の重要な技術的な
効果には、各温度センサのために集積回路基板から2つ
の電気導体を設けることが含まれ、これが全ての温度セ
ンサ間の共通電源電極の必要性を除去して各温度センサ
をその隣接温度センサから絶縁可能にさせる。その結
果、強化された熱絶縁は、ピクセル間の伝導をなくし、
変調伝達関数(MTF)を改善する。本発明に関連する
赤外線吸収子アッセンブリと共に熱絶縁メサ型構造を使
用すると、センサ信号の経路を設計する際に柔軟性があ
る。
【0011】本発明及びその効果をより完全に理解する
ために、ここで、添付図面に関連して以下の説明を参照
する。
【0012】
【実施例】図面の図1〜図11を参照することにより、
本発明の好ましい実施例及びその効果が最も良く理解さ
れるものであり、種々の図面において同一及び対応する
部分には同一番号を使用する。
【0013】赤外線検出器又は熱イメージング・システ
ムは、典型的には、温度センサに到達して入射される赤
外線照射を原因とした温度変化の発生か、又は温度セン
サを形成するために使用される物質内の光子と電子の相
互作用による電圧変化の発生に基づいている。後者の効
果は内部光電気効果と時々呼ばれる。熱イメージング・
システム又は赤外線検出器20,120,220及び3
20は、以下で更に詳細に説明するが、入射される赤外
線照射を原因とした強誘電体物質の温度変化による電圧
変化の発生に基づいて機能する。赤外線検出器20,1
20,220及び320は、非冷却赤外線検出器と時々
呼ばれる。赤外線検出器20,120,220及び32
0の種々の構成要素は、好ましくは、真空環境において
関連されるハウジング(図示なし)に内蔵される。更
に、不活性な環境もある応用には十分なものとなり得
る。
【0014】ハイブリッド固体システムに関連された熱
絶縁構造は、2つの素子、即ち導電性素子及び熱絶縁素
子を備えている。図1に熱回路90により表わされてい
るように、1本が低い熱抵抗の導電性素子を通り、かつ
他の1本が高い熱抵抗の熱絶縁素子を通っている2本の
平行熱伝導路により、熱絶縁構造用の概要的な該構造を
表わすことができる。第1の設計目標は、これら2つの
要素を介する総合的な熱の流れを最小化することであ
る。独立した赤外線吸収子アッセンブリを有する焦点面
アレーを形成することにより、隣接する温度センサ間の
熱伝導を減少させ、これが関連する熱イメージング・シ
ステムのMTFを改善する。
【0015】強誘電体素子94上のセンサ信号電極92
と、集積回路基板98上の関連された接触パッド96と
の間に熱回路90が接続される。熱の流れIは熱回路
90を介して流れ、平行する2つの熱伝導路では、電気
的な導体成分iが熱抵抗100を有する1又は更に多
くのメサ導体を介して流れ、かつメサ成分iが熱抵抗
102により表わされた1又は更に多くのメサ型構造を
介して流れる。熱回路90の総合熱抵抗を最小化するこ
とにより、総熱の流れi=i+iは最小化され
る。
【0016】従来の熱絶縁構造例は、マイスナー他に対
する「熱イメージング・システム用のポリイミド熱絶縁
メサ」と題する米国特許第5,047,644号に示さ
れている。米国特許第5,047,644号において使
用された製造技術及び材料は、本発明の熱絶縁構造50
及び150を製造する際に用いられてもよい。米国特許
第5,047,644号は、本発明における全ての目的
の引用により関連される。
【0017】更に、種々の型式の半導体材料及び集積回
路基板も本発明により十分に用いることができる。「強
誘電体素子イメージング・システム」と題する米国特許
第4,143,269号は、強誘電体材料、及びシリコ
ン・スイッチング・マトリックス即ち集積回路基板から
製造された赤外線検出器に関する情報を提供する。米国
特許第4,143,269号は、本発明における全ての
目的の引用により関連される。
【0018】赤外線検出器20及び関連する製造方法に
ついて詳細に説明しよう。赤外線検出器120,220
及び320は本発明の他の実施例を表わす。各赤外線検
出器20,120,220及び320では、代わりに種
々の構成要素を用いることができる。赤外線検出器12
0,220及び320の記載説明を、それぞれの製造方
法による変形を含め、それぞれの熱イメージング・シス
テムと赤外線検出器20との間の差を説明することに限
定する。
【0019】図2は、赤外線検出器20及び120のよ
うに、本発明の一実施例に関連したセンサ信号の経路を
表わす概略図である。図7は、熱イメージング・システ
ム220及び320のように、本発明の他の実施例に関
連したセンサ信号の経路を表わす概要図である。本発明
に関連した赤外線吸収子アッセンブリ32を各赤外線検
出器20,120,220及び320に用いることもで
きる。赤外線検出器20及び120は複数の赤外線吸収
子アッセンブリ32を含む同一の焦点面アレー30を有
すると共に、一対の強誘電体素子42及び44が各赤外
線吸収子アッセンブリ32にそれぞれ接続されている。
熱イメージング・システム220及び320は複数の赤
外線吸収子アッセンブリ32を含む同一の焦点面アレー
230を有すると共に、強誘電体素子242が赤外線吸
収子アッセンブリ32にそれぞれ接続されている。赤外
線検出器20及び220は、同一の集積回路基板70か
ら突出しているメサ型構造52及び54を有する。熱イ
メージング・システム120及び320は、同一の集積
回路基板170から突出しているメサ型構造152を含
む同一の熱絶縁構造150を有する。
【0020】図2に、本発明の一実施例に関連するセン
サ信号の経路即ち電気回路28を表わす概略図を示す。
センサ信号の経路28の主要な構成要素には、集積回路
基板70上の一対の接触パッド72及び74と、センサ
信号電極43及び電源45をそれぞれの備えた強誘電体
素子42及び44と、強誘電体素子42及び44の双方
に跨っている金属プレート36とが含まれる。
【0021】集積回路基板70は、第1の電極即ち電源
電極45に流れる第1の接触パッド即ち電源パッド74
にバイアス電圧即ちバイアス電圧Vを供給する。入射
される赤外線照射は、強誘電体素子42及び44に温度
変化を発生させ、金属プレート36とセンサ信号電極4
3との間、及び金属プレート36と45との間の容量及
び分極を変化させる結果となる。強誘電体素子42から
金属プレート36を介して強誘電体素子44に入射され
る赤外線照射に対応した信号が流れる。強誘電体素子4
4からの信号は、第2の電極即ちセンサ信号電極43か
ら集積回路基板70上の接触パッド72へ流れる。セン
サ信号Vは入射される赤外線照射に基づく強誘電体素
子42及び44の容量及び分極における変化の関数であ
る。従って、強誘電体素子42及び44は、センサ信号
の経路28において金属プレート36により接続された
一対の可変コンデンサとして表わされてもよい。赤外線
検出器20及び120は同じようなセンサ信号の経路を
有し、これは図2に示す概要回路図と概略的に対応す
る。
【0022】図3及び図4に示すように、赤外線検出器
20を含むいくつかの主要な構成要素又は構造には、焦
点面アレー30、熱絶縁構造50及び集積回路基板70
が含まれる。焦点面アレー30は複数の温度センサ40
を備えている。温度センサ40の個数及び位置は焦点面
アレー30における所望のN X M構成に基づく。
【0023】熱絶縁構造50は、集積回路基板70を有
する焦点面アレー30のボンディング中に機械的な支持
を得るため、及び焦点面アレー30を集積回路基板70
から熱的に絶縁するために、用いられる。本発明のいく
つかの実施例では、各温度センサ40に関連された個別
の赤外線吸収子アッセンブリ32の形成しているときに
焦点面アレー30を支持するために、熱絶縁構造50を
用いることもできる。更に、熱絶縁構造50は、集積回
路基板70における各温度センサ40と焦点面アレー3
0との間で電気的な界面をなす。この電気的な界面は、
集積回路基板70が各温度センサ40に給電し、かつ焦
点面アレー230により入射される赤外線照射を検出す
ることに基づく熱イメージを処理可能にする。
【0024】赤外線検出器20は、焦点面アレー30に
到達して入射される赤外線照射に応答して熱イメージを
発生する。焦点面アレー30の構成要素には、複数の温
度センサ40と、対応する赤外線吸収子アッセンブリ3
2とが含まれる。更に、各温度センサ40は、センサ信
号電極43及び電源電極45をそれぞれ有する一対の強
誘電体素子42及び44を備えている。強誘電体素子4
2及び44の片面は、これらに関連する赤外線吸収子ア
ッセンブリ32に取り付けられている。センサ信号電極
43及び電源電極45は、それぞれ対応する強誘電体素
子42及び44の反対側に取り付けられている。強誘電
体素子42及び44は、適当な材料、例えばBST(チ
タン酸バリウム〜ストロンチウム)のような適当な材料
から形成されてもよい。
【0025】入射される赤外線照射は赤外線吸収子アッ
センブリ32と相互作用をして、取り付けられた強誘電
体素子42及び44に温度変化を発生させる。この温度
変化は、その強誘電体素子42及び44の電気的な分極
及び容量を変化させることになる。各センサ信号電極4
3に現われる代表的なイメージ信号Vは、関連する強
誘電体素子42及び44の分極及び容量に依存し、これ
は更に入射される赤外線照射の関数である。焦点面アレ
ー30の強誘電体素子42及び44は、隣接する温度セ
ンサ40と、集積回路基板70とから熱的に絶縁され
て、各温度センサ40に関連する容量及び分極が入射さ
れる赤外線照射を正確に表わすことを保証する。
【0026】焦点面アレー30における各温度センサ4
0は、熱絶縁構造50により得られる一対のメサ型構造
52及び54により、個別的に集積回路基板70と接続
されている。各温度センサ40は、好ましくは、関連す
るそのメサ型構造52及び54を介して電気的に集積回
路基板70上の対応する一対の接触パッド72及び74
に接続される。
【0027】物質を流れる熱の流れは、その物質の熱伝
導度及び物質の体積(熱容量)に依存する。各メサ型構
造52及び54の寸法は、主として構造及び熱容量を考
慮して決定される。メサ型構造52及び54は非常に低
い熱伝導度(即ち、非常に高い熱抵抗)を示すので、メ
サ型構造52及び54を介する熱の流れのメサ成分i
は、典型的には、各メサ型構造52及び54の最小許容
寸法を決定する構造的な必要条件に依存することにな
る。
【0028】センサ信号の経路の一部をなすメサ・スト
リップ56及び58は、比較的に低い電気抵抗及び比較
的に高い熱伝導度を必然的に示すことになる。従って、
メサ・ストリップ56及び58により得られる総合的な
熱抵抗を増加させるため、及び対応する熱の流れ伝導成
分iを最小化するために、メサ・ストリップ56及び
58は、断面積対長さ比が可能な限り小さく構築される
べきである。
【0029】推奨設計の解決法は、まず、熱絶縁構造5
0における構造的なセンサ信号の経路、及び熱絶縁の必
要条件を指定することであり、これらがその総面積及び
体積を決定することになる。次に、メサ型構造52及び
54用の構造を選択し、かつ関連する熱抵抗が対応する
熱の流れのメサ成分iにより確立される。このメサ成
分iが確立すると、メサ・ストリップ56及び58用
の構成を選択して赤外線検出器20に関する熱絶縁の必
要条件を満足させる総熱抵抗を達成させることができ
る。設計の選択は反復処理であり、この反復処理では、
典型的に、メサ型構造52,54及びメサ・ストリップ
56及び58の構成を変更して所望の構造的な保全、セ
ンサ信号の経路及び熱絶縁を得る。
【0030】図3及び図4に示すように、集積回路基板
70は対応する接触パッド72及び74のアレーを備え
ている。熱絶縁構造50は、接触パッド72及び74の
それぞれの対に隣接した集積回路基板70上に形成され
ているメサ型構造52及び54のアレーを備えている。
各温度センサ40には、好ましくは、同一のバイアス電
圧Vが印加されている。従って、1又は更に多くの共
通バス・バー76を集積回路基板70の表面上に形成す
ると共に、複数の電源パッド74を各メサ型構造54に
隣接して配置する。電源パッド74、メサ・ストリップ
導体58及び金属ボンディング材料48は、共働して関
連する強誘電体素子44にバイアス電圧Vを印加す
る。
【0031】各赤外線吸収子アッセンブリ32は、赤外
線吸収物質、及び金属即ち反射プレート36から形成さ
れた赤外線吸収子即ち光コーティング層34を備えてい
る。金属プレート36は、関連する光コーティング層3
4を支持し、かつ入射赤外線の照射を反射させて光コー
ティング34との相互作用を増加させることを含むいく
つかの重要な機能を実行する。更に、金属プレート36
は強誘電体素子42と強誘電体素子44との間にセンサ
信号の経路の一部を形成する。
【0032】本発明の一実施例では、金属プレート36
を、入射される赤外線照射に対して高い反射率を有する
と共に、良好な熱伝導度熱及び電気伝導率を共に有する
金属から形成してもよい。本発明の他の実施例におい
て、所望の特性を有する金属以外の材料を用いて金属プ
レート36を形成してもよい。本発明は唯一の金属プレ
ート36を用いることに限定されない。
【0033】好ましくは、センサ信号の電極43上に金
属ボンディング材料46を設け、関連するメサ型構造5
2上に同様の金属ボンディング材料62によりバンプ・
ボンディングを形成する。好ましくは、同様の方法によ
り、電源電極45上に金属ボンディング材料48を設け
てメサ型構造54上に金属ボンディング材料64により
バンプ・ボンディングする。いくつかの応用において、
エポキシ・ボンディングを適切に用いて関連するメサ型
構造52及び54上に温度センサ40を搭載させてもよ
い。
【0034】各温度センサ40において、強誘電体素子
42,44、赤外線吸収子アッセンブリ32、及びそれ
ぞれのセンサ信号電極43及び電源電極45は、強誘電
体トランスデューサを定める。即ち、電源電極45及び
センサ信号電極43はコンデンサ・プレートを構成し、
一方強誘電体素子42及び44は赤外線吸収子アッセン
ブリ32の金属プレート36により互いに電気的に接続
された誘電体を構成する。その結果のコンデンサ及び分
極は温度依存であり、強誘電体(焦電)トランスデュー
サ機能を実現する。関連する変調伝達機能(MTF)
は、本発明に係る熱絶縁構造50、及び赤外線吸収子ア
ッセンブリ32により実質的に強調される。
【0035】各温度センサ40において、焦点面アレー
30に入射される熱(赤外線)照射は、それぞれの赤外
線吸収子即ち光コーティング34により吸収され、かつ
熱として金属プレート36を介し、隣接する強誘電体素
子42及び44に伝導される。その結果の強誘電体素子
42及び44における温度変化は、電気的な分極及び容
量の状態を変化させる。センサ信号電極43から得られ
る対応のセンサ信号の出力は、それぞれの強誘電体トラ
ンスデューサ(即ち、温度センサ40)の容量及び分極
に依存している。
【0036】集積回路基板70は通常のスイッチング・
マトリックス、及び関連して連続する増幅器を備えてい
る。集積回路基板70は焦点面アレー30にボンディン
グされ、かつ各対の接触パッド72及び74は電気的に
対応するセンサ信号電極43及び関連する温度センサ4
0に接続されている。熱絶縁構造50は、集積回路基板
70が各温度センサ40の強誘電体素子42及び44に
蓄積されている熱エネルギのヒート・シンクとして作用
し、かつ関連するトランスデューサ容量及びセンサ信号
の精度に逆効果となるのを防止する。
【0037】メサ・ストリップ56は、各メサ型構造5
2の上部と、隣接する接触パッド72との間の信号路を
なす。メサ・ストリップ導体58は、隣接する電源パッ
ド74から各メサ型構造54の上部への電気的な経路を
なす。メサ・ストリップ56及び58の推奨材料には、
チタン及びタングステン合金が含まれる。なぜならばこ
れらの合金が比較的に低い熱伝導度のため、及び応用が
容易なことによる。
【0038】焦点面アレー30と熱絶縁構造50との間
に金属ボンディングを形成するために、インジウム・バ
ンプ・ボンディング法を十分に用いることができる。メ
サ型構造52及び54と、関連するメサ・ストリップ5
6及び58の構成は、設計上の選択であり、熱絶縁及び
構造的な剛性の考慮に大きく依存している。メサ型構造
52及び54の他の構成には、傾斜した側壁を有するメ
サ、及び垂直の側壁を有するメサが含まれる。メサ型構
造52及び54において、メサ・ストリップ56及び5
8用のメサ・ストリップ構成が推奨される。垂直の側壁
のときは、米国特許第5,047,644号に示すよう
なメサの輪郭構成がより適当であろう。これらの構成は
単に例示するだけであり、メサ型構造52及び54にお
ける他の構成、及びこれらに関連するメサ・ストリップ
56及び58は当該技術分野に習熟する者に明らかであ
る。特に、メサ型構造52及び54は水平及び垂直断面
において対称であるとして示されているが、このような
対称は必要条件ではない。
【0039】本発明のメサ型構造52及び54は、赤外
線検出器20及び220用の熱絶縁構造150の例を含
め、通常の写真製版技術を用いて製造されてもよい。写
真感光性ポリイミドを用いる製造方法を説明する。しか
しながら、いくつかの応用において、写真感光性ポリイ
ミドを用いる製造は一般的に処理工程が少ないので、こ
の製造が推奨される。
【0040】第1の製造方法は、写真感光性ポリイミド
を用い、ポリイミド上にフォトレジスト層をパターニン
グすることによりポリイミドによるメサ構造を形成し、
そこでポリイミドを現像して、露光されていない部分を
除去することである。次に、ポリイミド構造の外部に通
常の金属堆積手順により、メサ導体を形成することがで
きる。
【0041】メサ型構造52及び54のアレーが確定し
たときは、通常の写真製版技術を用いて、それぞれのメ
サ型構造52及び54の外部に選択されたメサ・ストリ
ップ56及び58を形成する。好ましくは、それぞれの
メサ型構造52及び54の外部にメサ・ストリップ56
及び58を形成して、それぞれのメサ型構造52及び5
4の上部からそれぞれ接触パッド72及び74へ伸延さ
せる。
【0042】所望により、メサ型構造52及び54の上
部にバンプ・ボンディングの金属ボンディング材料62
及び64、又は導電性エポキシ(図示なし)を堆積させ
ることができる。これらの付加的な製造工程は通常の材
料により通常に達成され、その材料の選択は本発明の熱
絶縁構造50における特定の応用に依存している。
【0043】焦点面アレー30は、熱絶縁構造50上に
温度センサ40を搭載するために、バンプ・ボンディン
グ又は通常の技術を用いて、集積回路基板70にボンデ
ィングされてもよい。このボンディング・プロセスにお
いて、メサ型構造52及び54は、選択されたボンディ
ング・プロセスに必要とする機械的な支持となる。焦点
面アレー30を集積回路基板70にボンディングした
後、種々の技術を用いて各赤外線吸収子アッセンブリ3
2の周辺に複数のスロット38を形成させる。いくつか
の応用では、焦点面アレー30を集積回路基板70にバ
ンプ・ボンディングする前に、スロット38を形成して
もよい。
【0044】スロット38は隣接する赤外線吸収子アッ
センブリ32間に空所を形成するものであり、この赤外
線吸収子アッセンブリ32が隣接する温度センサ40か
ら赤外線吸収子アッセンブリ32を介する熱エネルギの
伝導を阻止する。特に、関連する熱イメージング・シス
テムを真空又は低い熱伝導度のガス環境に配置するとき
は、スロット38は各温度センサ40の熱絶縁を実質的
に強化する。スロット38は、半導体デバイスの製造と
関連して写真製版技術又は他の技術により、形成されて
もよい。
【0045】図5及び図6aは、赤外線検出器120が
焦点面アレー30、熱絶縁構造150及び集積回路基板
170を備えた他の実施例を示す。赤外線検出器20に
ついて先に述べたように、赤外線検出器120の種々の
構成要素は、好ましくは、真空又は低い熱伝導度のガス
環境に配置される。
【0046】熱絶縁構造150は集積回路基板170上
の焦点面アレー30の温度センサ40を搭載するように
設けられている。熱絶縁構造150には、それぞれの温
度センサ40と接続することが可能な複数のメサ型構造
152が含まれている。選択した応用のときは、一対の
メサ型構造52及び54を形成することに比較して、一
つのメサ型構造152を形成することは、よりコスト効
果があると思われる。前述のように、焦点面アレー、強
誘電体素子及び熱絶縁構造を設計することは、典型的な
反復処理である。メサ型構造152を有する熱絶縁構造
150は、熱絶縁構造50と同様の方法により形成され
る。
【0047】メサ・ストリップ導体156及び158
は、関連する一対の接触パッド72及び74に隣接した
メサ型構造152の外部に形成される。集積回路基板1
70は、共通バス・バー76を除去したことを除き、集
積回路基板70と同様である。個別的な電源パッド74
のアレーを設けることにより、集積回路基板170は、
各温度センサ40に印加するバイアス電圧Vを変更さ
せる任意選択を許容する。前述のように、通常、同一バ
イアス電圧Vを各温度センサ40に印加する。しか
し、いくつかの応用、特に非常に大きなアレーでは、各
温度センサ40に印加するバイアス電圧Vを変更する
ことが望ましいと思われる。
【0048】集積回路基板170は電気的な2つの接触
パッド72及び74を備えている。各メサ型構造152
上には一対のメサ・ストリップ導体156及び158が
設けられている。メサ・ストリップ導体158は電源パ
ッド74からバイアス電圧Vを印加して強誘電体素子
42及び44と、電極43及び45とをコンデンサとし
て機能できるようにする。
【0049】本発明の更なる実施例は、図6bに示すよ
うに、赤外線吸収子アッセンブリ132を有する焦点面
アレー130により表わされる。赤外線吸収子アッセン
ブリ132は、焦点面アレー130の全面にわたり伸延
する赤外線吸収子即ち光コーティング層134を備えて
いる。複数の金属プレート36が図4及び図6aに既に
示したように、光コーティング層134と、それぞれの
強誘電体素子42及び44との間に複数の金属プレート
36を配置して取り付けている。隣接する各金属プレー
ト36間にはスロット138が設けられている。しかし
ながら、スロット138は光コーティング134を介し
て伸延することはない。赤外線吸収子アッセンブリ32
と赤外線吸収子アッセンブリ132との間の主要な相違
のうちの一つは、隣接する金属プレート36間に、かつ
光コーティング134を介して伸延することなく、設け
られたスロット138である。所望により、赤外線検出
器20,120,220及び320を製造する際には、
赤外線吸収子アッセンブリ132を有する焦点面アレー
130を用いることができる。スロット138は隣接す
る金属プレート36間に形成されているだけなので、赤
外線吸収子アッセンブリ32及びそれぞれの光コーティ
ング34に関連した熱電流の流れに比較して、光コーテ
ィング134を介して何らかの付加的な熱の流れが存在
し得る。
【0050】図7に本発明の他の実施例に関連するセン
サ信号の経路即ち電気回路228を示す概要図である。
センサ信号経路228の主要な構成要素には、集積回路
基板70上の一対の接触パッド72及び74と、センサ
信号電極43及び電源電極45を有する強誘電体素子2
42とが含まれる。集積回路基板70はバイアス電圧V
を第1の電極即ち電源電極45に流れる第1の接触パ
ッド即ち電源パッド74に供給する。本発明のいくつか
の応用において、金属プレート36はセンサ信号電極4
3と電極45との間のセンサ信号の経路の一部を形成し
てもよい。他の応用において、金属プレート36は非導
電性材料により形成されてもよく、更には除去されても
よく、これは関連するセンサ信号電極43と電源電極4
5との間のセンサ信号の経路をなす強誘電体素子242
だけに帰結する。
【0051】入射される赤外線照射は強誘電体素子24
2に温度変化を発生させてセンサ信号電極43と電源電
極45との間の分極及び容量を変化させる結果となる。
第2の電極即ちセンサ信号電極43から集積回路基板7
0上の第2の接触パッド72へ、入射される赤外線照射
に対応する信号が流れる。このセンサ信号Vは、入射
される赤外線照射により発生する強誘電体素子242の
分極及び容量における変化の関数である。従って、強誘
電体素子242は電気回路228における可変コンデン
サとして表わされてもよい。赤外線検出器220及び3
20は、図7に示す概略回路図に概要的に対応する同様
のセンサ信号の経路を有する。
【0052】赤外線検出器220を備えているいくつか
の主要な構成要素即ち構造には、焦点面アレー230、
熱絶縁構造50、及び集積回路基板70が含まれる。焦
点面アレー230は複数の温度センサ240を備えてい
る。温度センサ240の個数及び位置は焦点面アレー2
30用の所望N X M構成に依存している。熱絶縁構
造50及び集積回路基板70は、赤外線検出器20に関
して前述したものと本質的に同一である。
【0053】熱絶縁構造50は焦点面アレー230にお
ける各温度センサ240と集積回路基板70との間の電
気的なインタフェースとなる。この電気的なインタフェ
ースは集積回路基板70が各温度センサ240に電力の
供給、及び焦点面アレー230により検出された入射さ
れる赤外線照射に基づいて熱イメージの処理を可能にさ
せる。
【0054】図8及び図9に示すように、赤外線検出器
220は、焦点面アレー230に到達して入射される赤
外線照射に応答して熱イメージを発生する。焦点面アレ
ー230の構成要素には、複数の温度センサ240と、
それぞれの赤外線吸収子アッセンブリ32とが含まれ
る。更に、各温度センサ240は、それぞれセンサ信号
電極43を有する一つの強誘電体素子242と、電源電
極45とを備えている。各強誘電体素子の片側は関連す
る赤外線吸収子アッセンブリ32に取り付けられてい
る。センサ信号電極43及び電源電極45は各強誘電体
素子242の反対側に取り付けられ、互いに間隔を置い
て配置されている。強誘電体素子242は、例えばBS
T(チタン酸バリウム〜ストロンチウム)のような適当
な強誘電体材料から形成されてもよい。いくつかの応用
において、一対の強誘電体素子42及び44に比較し
て、一つの強誘電体素子242を形成するためによりコ
スト効果があると思われる。
【0055】入射される赤外線照射は各強誘電体素子2
42に温度変化を発生させ、強誘電体素子242はその
電気的な分極及び容量を変化させる。各センサ信号電極
43に現われる代表的な熱イメージ信号は関連する強誘
電体素子242の分極及び容量に依存しており、更にこ
の強誘電体素子242は入射される赤外線照射の関数で
ある。焦点面アレー230の強誘電体素子242は、隣
接する温度センサ240と集積回路基板70とから熱的
に絶縁されて各温度センサ240に関連される分極及び
容量が入射される赤外線照射を正確に表わすことを保証
させる。
【0056】焦点面アレー230における各温度センサ
240は、熱絶縁構造50により設けられた一対のメサ
型構造52及び54により集積回路基板70と接続され
ている。各温度センサ240は、好ましくは、その関連
するメサ型構造52及び54を介して集積回路基板70
上の対応する接触パッド72及び74に電気的に接続さ
れている。メサ・ストリップ56及び58はセンサ信号
の経路の一部をなし、かつ赤外線検出器20に関しては
前述したように機能する。メサ・ストリップ56及び5
8の構成は、赤外線検出器220用の熱絶縁仕様を満足
させる総熱抵抗を達成するように選択されてもよい。前
述のように、設計選択は、典型的には、メサ型構造52
及び54と、メサ・ストリップ56及び58との構成が
所望の構造的な完全性、センサ信号の経路及び熱絶縁を
得るように変更される反復処理である。
【0057】各温度センサ240、強誘電体素子24
2、及びそれぞれのセンサ信号電極43及び電源電極4
5は、強誘電体トランスデューサを確定させる。即ち、
電源電極45及びセンサ信号電極43はコンデンサ・プ
レートを構成し、一方強誘電体素子242は誘電体を構
成する。その結果の容量及び分極は、温度−依存であ
り、強誘電体(又は焦電)トランスデューサ機能を実行
する。関連するMTFは、本発明に関連する熱絶縁構造
50及び赤外線吸収子アッセンブリ32により実質的に
強化される。
【0058】各温度センサ240において、焦点面アレ
ー230に入射される熱(赤外線)照射は、それぞれの
赤外線吸収子又は光コーティング34により吸収され、
かつ金属プレート36を介する熱として隣接する強誘電
体素子242に伝導される。その結果の強誘電体素子2
42における温度変化は、電気的な分極及び容量の状態
に変化を発生させる。センサ信号電極43から得た対応
するセンサ信号の出力は、それぞれの強誘電体トランス
デューサ(即ち、温度センサ240)の容量及び分極に
依存している。
【0059】集積回路基板70は焦点面アレー230に
ボンディングされ、かつ各対の接触パッド72及び74
は対応するセンサ信号電極43及び関連する温度センサ
240の電源電極45に電気的に接続されている。熱絶
縁構造50は、集積回路基板70が各温度センサ40の
強誘電体素子242に蓄積された熱エネルギのためのヒ
ート・シンクとして作用すること、及び関連するトラン
スデューサ容量及びセンサ信号の精度に逆作用すること
を阻止する。
【0060】図10及び図11に示すように、赤外線検
出器320には、熱絶縁構造150及び集積回路基板1
70と共に、個別的な温度センサ240即ち赤外線検出
素子の焦点面アレー230が含まれている。熱絶縁構造
150は集積回路基板170上に形成されているメサ型
構造152のアレーを備えており、この集積回路基板1
70はそれぞれの対の接触パッド72及び74に隣接し
ている。熱絶縁構造150は、焦点面アレー230と集
積回路基板170とのボンディング中の機械的な支持、
各温度センサ240とこれに関連する接触パッド72及
び74との間の電気的な接続、及び各温度センサ240
と集積回路基板170との間の熱絶縁となる。
【0061】本発明による強誘電体素子42,44,1
42、メサ型構造52,54及び152の正確な構造的
な構成及び関連する製造方法は、その結果の温度センサ
40及び240のために選択された応用に依存する。赤
外線検出器20,120,220及び320の例のよう
に、特定の応用内であっても、多くの設計選択は当該技
術分野に習熟する者が当然に実行する。
【0062】赤外線検出器20,120,220及び3
20は、互いに電気的及び機械的に接続された複器の構
成要素の構造、及び複数の基板を有するハイブリッド固
体システム例である。熱イメージング・システムに加
え、本発明を用いて種々の型式のハイブリッド固体シス
テム用の熱絶縁及び/又は電気的な接続をすることもで
きる。本発明に関連するメサ型構造を、広範な種々の電
子装置の製造中に種々の基板を取り付けるために十分用
いることができる。本発明及びその効果を詳細に説明し
たが、請求の範囲により定義される本発明の精神及び範
囲から逸脱することなく、種々の変更、置換及び変形が
可能とされることを理解すべきである。
【0063】以上の説明に関連して更に以下の項を開示
する。
【0064】(1)焦点面アレー及び集積回路基板を含
む赤外線検出器において、前記焦点面アレーに入射され
る熱照射量を表わすセンサ信号の出力を供給する複数の
温度センサと、各温度センサの片側に接続されたそれぞ
れの赤外線吸収子アッセンブリ、及び各温度センサの反
対側に接続された前記集積回路基板と、各赤外線吸収子
アッセンブリと隣接する温度センサとの間に伸延する前
記焦点面アレーに形成された複数のスロットと、前記集
積回路基板上に配置され、それぞれの温度センサから出
力される前記センサ信号を入力する接触パッド・アレー
と、各接触パッドに隣接する前記集積回路基板から突起
する複数のメサ型構造により形成され、温度センサを前
記集積回路基板と接続する熱絶縁構造とを備えているこ
とを特徴とする赤外線検出器。
【0065】(2)前記焦点面アレーは、更に、強誘電
体素子を有する各温度センサと、各強誘電体素子の片側
に取り付けられたそれぞれの赤外線吸収子アッセンブリ
と、各強誘電体素子の反対側に取り付けられた電源電極
及びセンサ信号電極とを備えていることを特徴とする第
1項記載の赤外線検出器。
【0066】(3)前記焦点面アレーは、更に、一対の
強誘電体素子を有する各温度センサと、前記対の強誘電
体素子の片側に取り付けられたそれぞれの赤外線吸収子
アッセンブリと、各温度センサの一方の強誘電体素子の
反対側に取り付けられた電源電極と、各温度センサの他
方の強誘電体素子の反対側に取り付けられたセンサ信号
電極とを備えていることを特徴とする第1項記載の赤外
線検出器。
【0067】(4)前記焦点面アレーは、更に、一対の
強誘電体素子を有する各温度センサと、前記一対の強誘
電体素子の片側にそれぞれ取り付けられた前記赤外線吸
収子アッセンブリと、各温度センサの一方の強誘電体素
子の反対側に取り付けられた電源電極と、各温度センサ
の他方の強誘電体素子の反対側に取り付けられたセンサ
信号電極とを備え、各強誘電体素子の前記反対側はそれ
ぞれメサ型構造と接続されていることを特徴とする第1
項記載の赤外線検出器。
【0068】(5)前記焦点面アレーは、更に、強誘電
体素子を有する各温度センサと、各強誘電体素子の片側
に取り付けられたそれぞれの赤外線吸収子アッセンブリ
と、電源電極、及び各強誘電体素子の反対側に取り付け
られたセンサ信号電極と、それぞれのメサ型構造と接続
された各電極とを備えていることを特徴とする第1項記
載の赤外線検出器。
【0069】(6)前記焦点面アレーは、更に、反射物
質層上に配置され、赤外線の照射を検知する光学的な被
覆層を有する各赤外線吸収子アッセンブリと、少なくと
も一つの強誘電体素子を有し、かつそれぞれの前記赤外
線吸収子アッセンブリを各強誘電体素子の片側と接続
し、かつ少なくとも一つの電極をそれぞれの前記強誘電
体素子の反対側と接続した各温度センサと、前記光学的
な被覆層、及び各赤外線吸収子アッセンブリ間の前記反
射物質層を介して伸延する複数のスロットとを備えてい
ることを特徴とする第1項記載の赤外線検出器。
【0070】(7)前記熱絶縁構造は、第1の接触パッ
ドに隣接して配置された第1のメサ型構造と、第2の接
触パッドに隣接して配置された第2のメサ型構造と、各
メサ型構造の上部からそれぞれの接触パッドへ伸延する
各メサ型構造の外部上に配置されたメサ導体とを備えて
いることを特徴とする第1項記載の赤外線検出器。
【0071】(8)前記温度センサのアレーは、更に、
複数の強誘電体温度センサであって、各強誘電体温度セ
ンサの片側をそれぞれの赤外線吸収子アッセンブリに接
続し、かつ一つの電極をそれぞれの強誘電体温度センサ
の反対側に配置した複数の前記強誘電体温度センサと、
複数のスロットにより隣接する赤外線吸収子及び反射プ
レート・アッセンブリから分離されている各赤外線吸収
子アッセンブリとを備えていることを特徴とする第1項
記載の赤外線検出器。
【0072】(9)各温度センサは、更に、金属プレー
ト上に配置された赤外線照射を検知する光学的な被覆層
を有するそれぞれの前記赤外線吸収子アッセンブリと、
一対の強誘電体素子であって、両強誘電体素子の片側を
前記金属プレートと接続させている前記対の強誘電体素
子と、一方の強誘電体素子の反対側と接続された電源電
極と、他方の強誘電体素子の反対側と接続されたセンサ
信号電極と、を備え、前記金属プレートはそれぞれの強
誘電体素子間に電気的な接続を備えていることを特徴と
する第1項記載の赤外線検出器。
【0073】(10)焦点面アレーにおいて、入射され
る熱照射を検出する温度センサ・アレーであって、各温
度センサ・アレーがそれぞれの温度センサに入射される
熱照射量を表わすセンサ信号の出力を供給し、かつ各温
度センサが隣接する温度センサから機械的及び電気的に
絶縁されている前記温度センサ・アレーと、ほぼ平坦な
表面上に配置された接触パッド・アレーを有し、各温度
センサに電力を供給し、かつそれぞれの温度センサから
出力される前記センサ信号を受け取る集積回路基板と、
ほぼ平坦な前記集積回路基板の表面から突出したメサ型
構造アレーであって、少なくとも一つのメサ型構造が各
接触パッドに隣接して配置されている前記メサ型構造ア
レーと、対応する第1の接触パッドから各温度センサへ
電力を供給する第1のメサ導体と、各温度センサと対応
する第2の接触パッドとの間に信号経路を設ける第2の
メサ導体とを備え、各メサ導体は、それぞれの前記メサ
型構造の上部から前記集積回路基板の隣接する領域へ伸
延して対応する接触パッドを有し、前記温度センサ・ア
レーは、各温度センサ用の前記電源を前記対応する第1
の接触パッドからそれぞれの前記第1のメサ導体を介し
て接続し、かつ前記センサ信号の出力をそれぞれの前記
第2のメサ導体を介して前記対応する第2の接触パッド
へ接続するように、前記メサ型構造のアレーと接触して
前記集積回路基板上に配置されていることを特徴とする
焦点面アレー。
【0074】(11)前記温度センサ・アレーは、更
に、各温度センサをそれぞれの赤外線吸収子アッセンブ
リに接続した個別的な温度センサ・アレーと、各赤外線
吸収子アッセンブリと隣接する温度センサとの間に伸延
する複数のスロットとを有することを特徴とする請求項
10記載の焦点面アレー。
【0075】(12)前記温度センサ・アレーは、更
に、反射物質層上に配置された赤外線照射を検知する光
学的な被覆層を有する赤外線吸収子アッセンブリと、少
なくとも一つの強誘電体素子を有し、かつ前記赤外線吸
収子アッセンブリをそれぞれの強誘電体素子の片側と接
続させた各温度センサと、各強誘電体素子の反対側と接
続された電極とを備えたことを特徴とする請求項10記
載の焦点面アレー。
【0076】(13)前記温度センサ・アレーは、更
に、前記第1の接触パッドに隣接して配置された第1の
メサ型構造と、前記第2の接触パッドに隣接して配置さ
れた第2のメサ型構造と、各メサ型構造の外部の一部に
配置されたメサ導体とを備えていることを特徴とする請
求項10記載の焦点面アレー。
【0077】(14)前記温度センサ・アレーは、更
に、各強誘電体温度センサの片側上に配置された赤外線
吸収子アッセンブリ、及びそれぞれの前記強誘電体の温
度センサの反対側に配置された電極に接続された複数の
強誘電体温度センサと、隣接する赤外線吸収子アッセン
ブリから切り離された各赤外線吸収子アッセンブリとを
備えていることを特徴とする請求項10項記載の焦点面
アレー。
【0078】(15)前記温度センサ・アレーは、更
に、反射物質層上に配置され、赤外線照射を検知する光
学的な被覆層を有する赤外線吸収子アッセンブリと、少
なくとも一つの強誘電体素子を有し、前記赤外線吸収子
アッセンブリを前記強誘電体素子の片側と接続し、かつ
その電極を各強誘電体素子の反対側に接続した各温度セ
ンサと、前記センサ信号電極と反対側の各強誘電体素子
の片側と接続されたバイアス電圧電極と、隣接する赤外
線吸収子プレート・アッセンブリから切り離されている
各赤外線吸収子アッセンブリとを備えていることを特徴
とする請求項10項記載の焦点面アレー。
【0079】(16)集積回路基板上に搭載された焦点
面アレーを有し、かつそれらの間に熱絶縁構造を配置し
た熱イメージング・システムを製造する製造方法におい
て、前記焦点面アレーに入射される熱照射を表わすセン
サ信号を出力する複数の温度センサにより前記焦点面ア
レーを形成するステップと、第1の接触パッド・アレー
を有する集積回路基板を設け、それぞれの前記温度セン
サに電力を供給するステップと、第2の接触パッド・ア
レーを有する前記集積回路基板を設け、それぞれの前記
温度センサから出力されるセンサ信号を受け取るステッ
プと、各接触パッドに隣接する前記集積回路基板から突
出する複数のメサ型構造を形成して前記熱絶縁構造の一
部を設けるステップと前記熱絶縁構造上に前記焦点面ア
レーを搭載するステップとを備えていることを特徴とす
る熱イメージング・システムの製造方法。
【0080】(17)更に、それぞれの前記温度センサ
に介在する前記焦点面アレーを介して伸延する複数のス
ロットを形成するステップを備えていることを特徴とす
る第16項記載の熱イメージング・システムの製造方
法。
【0081】(18)更に、複数のポリイミド・メサに
より前記メサ型構造を形成するステップと、前記メサ型
構造上に前記焦点面アレーを搭載するステップと、各温
度センサに介在する前記焦点面アレーに複数のスロット
を形成するステップとを備えていることを特徴とする第
16項記載の熱イメージング・システムの製造方法。
【0082】(19)更に、一対の強誘電体素子から各
温度センサを形成するステップと、各強誘電体素子をそ
れぞれのメサ型構造と接続するステップとを備えている
ことを特徴とする第16項記載の熱イメージング・シス
テムの製造方法。
【0083】(20)更に、一つの強誘電体素子により
各温度センサを形成するステップと、各強誘電体素子上
に前記集積回路基板から電力を受け取る第1の電極を配
置するステップと、各強誘電体素子上に前記センサ信号
の出力を前記集積回路基板に供給する第2の電極を配置
するステップと、各電極をそれぞれのメサ型構造と接続
するステップとを備えていることを特徴とする第16項
記載の熱イメージング・システムの製造方法。
【0084】(21)赤外線検出器20,120,22
0及び320において、熱絶縁構造50及び150を集
積回路基板70及び170上に配置して、温度センサ4
0及び240の焦点面アレー30及び230を電気的に
接続し、かつ機械的にボンディングする。各メサ型構造
52,54及び152には、これらのメサ型構造52,
54及び152から隣接する接触パッド72及び74へ
伸延する少なくとも一つのメサ導体56,58,156
及び158が含まれる。前記メサ導体56,58,15
6及び158は、それぞれの温度センサ40及び240
用のバイアス電圧V、及びそれぞれの温度センサ40
及び240用のセンサ信号経路Vを導く。前記メサ導
体56,58,156及び158はバイアス電圧V
一つの強誘電体素子242又は一対の強誘電体素子42
及び44に印加するために用いられてもよい。焦点面ア
レー30及び230を前記対応するメサ型構造52,5
4及び152にボンディングするときは、前記温度セン
サ40及び240の電極43及び45と、前記集積回路
基板70及び74の対応する前記接触パッド72及び7
4との間に熱的に絶縁されるが、電気的に導電性の経路
が設けられる。
【0085】本発明は、同一譲受人の「赤外線検出器及
びその方法」と題し、1994年1月13日に出願され
た同時継続出願第08/182,865号、弁理士文書
番号TI−18788に関連する。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体素子、集積回路基板及びこれらの間に
配置された熱絶縁構造から形成された温度センサを有す
る熱イメージ装置又は赤外線検出器に関連した典型的な
熱回路を表わす概略図。
【図2】本発明の一実施例に係る温度センサに関連した
センサ信号経路を表わす概略図。
【図3】図2に対応する本発明の実施例に係る焦点面ア
レー、熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤外線検
出器を示す部分破断による概要平面図。
【図4】図3の線4−4に沿って切断した部分の断面
図。
【図5】図2に対応する本発明の他の実施例に係る焦点
面アレー、熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤外
線検出器を示す部分破断による概要平面図。
【図6】aは図5の線6−6に沿って切断した部分破断
による概要図。bは本発明の更に他の実施例に係る焦点
面アレーを示す部分破断による概要平面図。
【図7】本発明の他の実施例に係るセンサ信号経路を表
わす概要図。
【図8】本発明の更に他の実施例に係る焦点面アレー、
熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤外線検出器を
示す部分破断による概要平面図。
【図9】図8の線9−9に沿って切断した部分破断によ
る断面図。
【図10】図7に対応する本発明の他の実施例に係る焦
点面アレー、熱絶縁構造、及び集積回路基板を有する赤
外線検出器を示す部分破断による概要平面図。
【図11】図10の線11−11に沿って破断した部分
の断面図。
【符号の説明】 20,120,220,320 赤外線検出器 30,130,230 焦点面アレー 32,132 赤外線吸収子アッセンブリ 34,134 光コーティング 36 金属プレート 38,138 スロット 40,240 温度センサ 42,44,242 強誘電体素子 43 センサ信号電極 45 電源電極 46,48,62,64 金属ボンディング材料 52,54,152 メサ型構造 56,58,156,158 メサ・ストリップ 50,150 熱絶縁構造 70,170 集積回路基板 72,74 接触パッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャールズ エム.ハンソン アメリカ合衆国テキサス州リチャードソ ン,ウィンドソング トレイル 1608 (72)発明者 ハワード アール.ベラタン アメリカ合衆国テキサス州リチャードソ ン,イーストベルト ライン 2111,アパ ートメント 106ビー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焦点面アレー及び集積回路基板を含む赤
    外線検出器において、 前記焦点面アレーに入射される熱照射量を表わすセンサ
    信号の出力を供給する複数の温度センサと、 各温度センサの片側に接続されたそれぞれの赤外線吸収
    子アッセンブリ、及び各温度センサの反対側に接続され
    た前記集積回路基板と、 各赤外線吸収子アッセンブリと隣接する温度センサとの
    間に伸延する前記焦点面アレーに形成された複数のスロ
    ットと、 前記集積回路基板上に配置され、それぞれの温度センサ
    から出力される前記センサ信号を入力する接触パッド・
    アレーと、 各接触パッドに隣接する前記集積回路基板から突起する
    複数のメサ型構造により形成され、温度センサを前記集
    積回路基板と接続するた熱絶縁構造とを備えていること
    を特徴とする赤外線検出器。
  2. 【請求項2】 集積回路基板上に搭載された焦点面アレ
    ーを有し、かつそれらの間に熱絶縁構造を配置した熱イ
    メージング・システムを製造する製造方法において、 前記焦点面アレーに入射される熱照射を表わすセンサ信
    号を出力する複数の温度センサにより前記焦点面アレー
    を形成するステップと、 第1の接触パッド・アレーを有する集積回路基板を設
    け、それぞれの前記温度センサに電力を供給するステッ
    プと、 第2の接触パッド・アレーを有する前記集積回路基板を
    設け、それぞれの前記温度センサから出力されるセンサ
    信号を受け取るステップと、 各接触パッドに隣接する前記集積回路基板から突出する
    複数のメサ型構造を形成して前記熱絶縁構造の一部を設
    けるステップと、 前記熱絶縁構造上に前記焦点面アレーを搭載するステッ
    プとを備えていることを特徴とする熱イメージング・シ
    ステムの製造方法。
JP7035830A 1994-01-13 1995-01-13 赤外線検出器及びその製造方法 Pending JPH0821767A (ja)

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