JP2003254436A - シリンダ装置およびシリンダ装置に用いるロッドの製造方法 - Google Patents

シリンダ装置およびシリンダ装置に用いるロッドの製造方法

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JP2003254436A
JP2003254436A JP2002054585A JP2002054585A JP2003254436A JP 2003254436 A JP2003254436 A JP 2003254436A JP 2002054585 A JP2002054585 A JP 2002054585A JP 2002054585 A JP2002054585 A JP 2002054585A JP 2003254436 A JP2003254436 A JP 2003254436A
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rolling
groove
cylinder device
hardening
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Makoto Nishimura
誠 西村
Masaru Kamiyama
勝 神山
Yutaka Murakami
裕 村上
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面硬化処理を施したロッドを対象に、強度
低下をそれほど来すことなく円滑に溝を加工することが
できる溝加工方法を提供する。 【解決手段】 転造盤の各回転軸21A、21B取付け
た転造ローラ22A、22Bの両側にスペーサ26A、
26Bを介して各一対の矯正ローラ27A、27Bを取
付け、高周波焼入れ焼戻し処理や浸炭焼入れ焼戻し等の
表面硬化処理により表面硬さをHv400以上としたロ
ッド4を対象に、転造ローラ22A、22Bにより溝を
転造加工して、その溝底に表面硬化層を残すようにし、
これと同時に前記矯正ローラ27A、27Bによりロッ
ド4を押えて、ロッド4に曲がりが生じるのを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧緩衝器、アク
ティブサスペンション用の油圧シリンダ、ガススプリン
グなどのシリンダ装置及びそのシリンダ装置用いるロッ
ドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、油圧緩衝器は、図6に示すよう
に、ピストン1を摺動可能に内装した内筒2を有底の外
筒3内に納め、ピストン1に一端が連結されたロッド
(ピストンロッド)4の他端部を、内筒2および外筒3
の開口端部に共通に嵌合したロッドガイド5を挿通して
外部へ延ばし、内筒2内に封入された油液を、ピストン
1に設けたピストンバルブ6および外筒3の内底部に設
けたベースバルブ7を流通させて伸び行程および縮み行
程の減衰力を発生させ、ピストンロッド4の進入、退出
分の油液は内筒2と外筒3との間の、ガスおよび油液が
封入されたリザーバRで補償する構造となっている。な
お、8は、車両の車軸側への取付けに用いられる取付ア
イ、9はコイルスプリングを受けるばね受である。とこ
ろで、上記した油圧緩衝器において、ロッド4の伸長端
は、一般にはその途中に固設した上面にゴム等の弾性を
有する樹脂が取り付けられたストッパ部材10を前記ロ
ッドガイド5に衝合させる構造となっており、従来、こ
のストッパ部材10をロッド4に固着する方法として、
プロジェクション溶接を採用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
ロジェクション溶接によりストッパ部材10をロッド4
に接合する方法によれば、所望の接合強度を得ようとす
ると、溶接電流を上げる必要があり、これに伴ってスパ
ッタの発生量も増加し、このスパッタがロッド4の各所
に付着して、後の油圧緩衝器の組立に際して異物(コン
タミネーション)として油室内に入り込み、このコンタ
ミネーションがバルブに挟まり、所望の減衰力特性が得
られなくなるため、異物の除去のための作業工数が増加
するという問題があった。そこで最近、ロッド4の途中
に溝を形成してこの溝内に、例えばメタルフロー接合を
利用してカラーを嵌着し、このカラーを上記ストッパ部
材10の代替として用いて、溶接を省略することが検討
されている。しかるに、上記ロッド4には、通常、高周
波焼入れ焼戻し処理(硬化処理)が施されてその表面が
ビッカース硬さ(Hv)で400以上と高硬度となって
おり、このため、従来の一般的な技術の範疇では切削
(旋削)による溝加工に頼らざるを得ず、この場合は、
せっかくの表面硬化層が削除されてしまい、断面縮小と
相俟って大きな強度低下、特に曲げ強度の低下を来して
しまうことになる。また、難切削であるため、工具寿命
が短いといった問題もあった。本発明は、上記した技術
的背景に鑑みてなされたシリンダ装置およびシリンダ装
置に用いるロッドの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1の本発明にあっては、流体が封入されたシリン
ダと、該シリンダに挿入され、円柱状の母材を硬化処理
した後に転造加工により周状の溝を設けたロッドと、該
ロッドの周状の溝に係合することにより該ロッドに固定
される係合部材とを設けることにより、溝底にも表面硬
化層を確実に残すことができ、強度保証は十分となる。
また、請求項2の発明にあっては、前記ロッドの表面硬
さが、ビッカース硬さ(Hv)で400以上であること
により、転造加工の際に溝の両脇に盛上がりの発生は少
なく抑えられる。さらに、請求項3の発明にあっては、
前記転造加工は、転造ローラにより前記周状の溝を形成
しながら、該転造ローラの軸方向の両側に配置したフラ
ットな周面を有する矯正ローラによりロッドの軸の曲が
りを矯正することにより、矯正ローラによる矯正効果に
より曲がりの発生が抑制される。請求項4の発明にあっ
ては、流体が封入されたシリンダに挿入されるロッドの
周状の溝に係合する係合部材を設けたシリンダ装置に用
いるロッドの製造方法であって、円柱状の母材を硬化さ
せるように硬化処理を行い、次に、転造加工により前記
周状の溝を形成し、その後、硬化処理することにより、
溝底にも表面硬化層を確実に残すことができ、強度保証
が十分なロッドを製造することができる。。また、請求
項5の発明にあっては、前記硬化処理により得られる前
記ロッドの表面硬さが、ビッカース硬さ(Hv)で40
0以上であることにより転造加工の際に溝の両脇に盛上
がりの発生は少なく抑えられる。さらに、請求項6の発
明にあっては、前記転造加工は、転造ローラにより前記
周状の溝を形成しながら、該転造ローラの軸方向の両側
に配置したフラットな周面を有する矯正ローラによりロ
ッドの軸の曲がりを矯正する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本実施の形態のシリンダ装置
は、前記図6に示した油圧緩衝器と外観上は差異がない
ので、この図1〜図6を用い説明する。本実施の形態
は、図6に示すロッド(ピストンロッド)4に、図3お
よび図4に示すごとき周状の溝15を転造加工しようと
するもので、この溝15には、最終的に前記ストッパ部
材10(図6)を代替するロッド4に固定される係合部
材としてのカラー16が、例えば、図4に示すように、
カラー16aの状態からカラー16bの状態となるよう
にメタルフロー接合を利用して嵌着されることにより係
合される。このカラー16には、従来の技術でストッパ
部材10の上面にゴム等の弾性を有する樹脂がに対応す
るリバウンドスプリング(図6には、図示なし)の下端
が係合される。このロッド4には、母材の表面に近い表
層を硬化させ母材の強度を上げるために予め高周波焼入
れ焼戻しや浸炭焼入れ焼戻し等による硬化処理が施され
る。その硬化した表層部は、図3に示すようにビッカー
ス硬さHvで400以上となる表面硬化層17が所定深
さ(一例として、0.7〜1.0mm程度)にわたって形
成されている。
【0006】本実施の形態においては、上記したロッド
4に溝15を加工する方法としてローラ転造を採用して
いる。このローラ転造は、図1および2に示すように平
行に配列した2本の回転軸21A、21Bに取付けた転
造ローラ22Aと22Bとの間に支持刃23で支持して
ワークとしての前記ロッド4を配置し、各転造ローラ2
2A、22Bを同一方向に回転させながら、その一方の
転造ローラ(可動ローラ)22Aを他方の転造ローラ
(固定ローラ)22Bに対して、矢印Fのように接近さ
せて両者の間でロッド4を転がすようにするもので、各
転造ローラ22A、22Bの周面に設けられた環状の凸
座24A、24B上の成形突条25A、25Bがロッド
4の周面に押込まれることで、ロッド4の表面には前記
溝15が創成される。
【0007】この場合、ロッド4は、前記表面硬化層1
7の存在により、その表層部側が心部側よりも変形抵抗
が大きくなっているので、該表面硬化層17は、図3に
示すようにほぼその厚さを維持しながら溝15の底に押
込まれるようになる。すなわち、溝15の底面下にも表
面硬化層17が十分な厚さをもって存在することにな
り、したがって、表面硬化処理による強度上昇の効果が
そのままロッド4の溝15の部分においても維持され、
結果としてロッド4に必要な強度が十分に確保される。
なお、溝15は、ここでは最深部を平行面15aとして
その片側に腕曲面15bを、その他側のテーパ面15c
を配した異形をなしているが、これは、前記カラー16
をメタルフロー接合する際の接合性や前記カラー16に
対する入力荷重の方向等を考慮してのことである。
【0008】ところで、上記したローラ転造において
は、ワークが、硬化処理を施していない軟質材(焼なま
し材)である場合は、各転造ローラ22A、22Bの成
形突条25A、25Bの押込み分の余剰な肉が凸座24
A、24Bの両脇に盛上がり、ワークの断面応力分布が
一様になって、転造中はもとより転造後にもワークに曲
がりが生じることはない。ここで、実際に製造実験を行
なったところ、生材からビッカース硬さHv350程度
までは、凸座24A、24Bの両脇に盛上がりが生じ、
製品としてふさわしいものは、得られなかった。しか
し、本願発明で対象とするロッド4のようにビッカース
硬さHvで400以上の表面硬化処理を施したもので
は、上記したように表層部側の変形抵抗の増大により、
凸座24A、24Bの両脇に盛上がりの発生は少なく抑
えられ、製品としてふさわしいレベルとなるが、余剰な
肉が軸方向へ流れ、その全体が軸方向に伸びて断面応力
分布が不整となり、溝15を中心にロッド4の全体が伸
びの小さい側へ曲がる虞がある。
【0009】そこで、本実施の形態においては、各回転
軸21A、21Bに、対応する転造ローラ22A、22
Bの両側に位置してスペーサ26A、26Bを介して各
一対の矯正ローラ27A、27Bを取付け、これら矯正
ローラ27A、27Bを転造ローラ22A、22Bと一
体に回転させるようにしている。各一対の矯正ローラ2
7A、27Bは、その周面がフラットをなしており、そ
れらの外径は、転造ローラ22A、22Bの凸座24
A、24Bの外径(基準外径)と同じかそれよりわずか
小径に設定されている。各対の矯正ローラ27A、27
Bはまた、それぞれの周縁部28A、28Bが所定のア
ール(R)形状をなすように面取りされている。このよ
うな矯正ローラ27A、27Bを転造ローラ22A、2
2Bの両側に配置することにより、転造ローラ22A、
22Bによる転造中、ロッド4の、前記転造部位の両側
に位置する部分が矯正ローラ27A、27Bにより押え
られているので、上記した軸方向の材料流れに起因する
曲がり発生が抑制され、真直度に優れたロッド4が得ら
れるようになる。また、各矯正ローラ27A、27Bの
周縁部28A、28Bが面取りされているので、ロッド
4に傷や段差が付くこともない。なお、真直度を得る方
法として、例えば、斜交角が10〜20度に設定された
2ロール式のロータリストレーナと呼ばれる矯正機等を
用い、後加工でロッドの曲がりを取る方法もあるが、こ
の場合、転造ローラ22A、22Bの凸座24A、24
Bによって形成した溝15の形状(平行面15a,湾曲
面15bおよびテーパ面15cの形状)を規定寸法に収
めるのが困難となるばかりか、溝15を再加工する必要
がある等効率が悪く、高効率で高精度な溝形状を得るに
は、上記実施の形態のように矯正ローラ17A、27B
によって押えつつ溝15を加工する方法がきわめて有用
となる。
【0010】ここで、JIS S45C(G4051)
からなる直径20mmの鋼棒をロッド素材として用い、
これに標準の高周波焼入れ焼戻しの硬化処理を施した、
上記した転造ローラ22A、22Bおよび矯正ローラ2
7A、27Bを備えた転造盤に供してローラ転造を行
い、最大深さ(平行部15aの深さ)が約0.7mm
で、最大幅が約4mmの溝15を転造加工した。そし
て、この転造加工後、ロッド4の溝15の最深部に位置
する断面線Pと一般部に位置する断面線Qとに沿って、
マイクロビッカース計を用いて荷重200gで硬さ分布
を測定したところ、図5に示す結果が得られた。図5に
示す結果より、溝15の部位(P)の表面硬化層の深さ
は一般部(Q)のそれよりもわずか浅くなっているが、
硬さがHv400以上となる領域は、表面から0.7m
m付近まで達しており、強度保証上、全く問題のないこ
とが明らかになっている。このように周状の溝17が形
成されたロッド4は、ロッド表面の錆びの発生防止や傷
つきを防止させるために硬質クロムめっきやガス軟窒化
処理による表面硬化処理を行ない、さらに、バフ等によ
る表面を平滑化する処理が更に行なわれる。その後、図
4に示すように、カラー16aの状態からカラー16b
の状態となるようにメタルフロー接合を利用して嵌着さ
れることにより係合され、ロッドとして完成する。上記
実施の形態では、硬化処理、溝17の形成、表面硬化処
理の順に製造しているが、これは、高周波焼入れ焼戻し
処理による硬化処理の前に溝17を形成した場合は、溝
17の部分について、充分な高周波焼入れ焼戻し処理が
できず、所望の強度を得ることができないため、(高周
波焼入れ焼戻し処理は表面が平滑であることが望まし
い)硬化処理前に溝17の形成を行っている。また、表
面硬化処理である硬質クロムめっきやガス軟窒化処理
は、表層に0.01mm〜0.02mm程度を硬化層を
形成する(硬質クロムめっきは母材の表層に硬化層を付
着させ、ガス軟窒化は母材の表層自体を硬化層とする)
もので、溝17の形成を硬化処理後に行なうと硬化層が
薄いため、亀裂が発生してしまうため、溝17の形成後
に表面硬化処理を行うことが望ましい。この硬質クロム
めっきやガス軟窒化処理は、表面に凹凸が多少あっても
処理可能であり、また、目的が母材の強度を上げる硬化
処理と異なり、仮に、表面硬化処理がうまく出来なくと
も、この溝17には、係合部材が入りこむため、特に問
題はない。以上のように、硬化処理、溝の形成、表面硬
化処理の順にロッドを加工することが一番望ましい。な
お、本実施の形態は、シリンダ装置として図6に示す油
圧緩衝器を用いて説明したが、これに限らず、アクティ
ブサスペンション用の油圧シリンダや、ガスがシリンダ
内に封入されるガススプリングに用いてもよい。また、
係合部材としてリバウンドスプリングが嵌合するカラー
16を示したが、これに限らず、ピストンなどのロッド
の周状の溝に係合する部材であればよく、また、シリン
ダ外部に取付けられる部材、例えばダストカバー等であ
ってもよい。なお、本実施の形態では中実のロッドを用
いた例について説明したが、これに限らず、中空のロッ
ドを用いても良い。
【0011】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明に係るシリ
ンダ装置によれば、硬化処理した後に転造加工を行うこ
とにより溝を設けたロッドを用いるので、溝底にも表面
硬化層を確実に残すことができ、強度保証は十分とな
る。請求項2の発明のように特に高周波焼入れ焼戻しや
浸炭焼入れ焼戻し等の表面硬化処理により表面硬さがH
v400以上となるようなロッドを用いることにより、
転造加工の際に溝の両脇に盛上がりの発生は少なく抑え
られ、より対象にして好適となる。さらに、請求項3の
発明によれば、転造加工は、転造ローラにより前記周状
の溝を形成しながら、該転造ローラの軸方向の両側に配
置したフラットな周面を有する矯正ローラによりロッド
の軸の曲がりを矯正することにより、矯正ローラによる
矯正効果により曲がりの発生が抑制され、後の矯正作業
が不要になって、加工時間を大幅に短縮でき、コスト低
減を達成できる。請求項4のシリンダ装置に用いるロッ
ドの製造方法によれば、円柱状の母材に硬化処理し、さ
らに、転造加工により周状の溝を形成し、その後、表面
硬化処理することにより、溝底にも表面硬化層を確実に
残すことができ、強度保証が十分なロッドを製造するこ
とができる。また、請求項5の発明のように特に高周波
焼入れ焼戻しや浸炭焼入れ焼戻し等の硬化処理により表
面硬さがHv400以上となるようなロッドを用いるこ
とにより、転造加工の際に溝の両脇に盛上がりの発生は
少なく抑えられ、より対象にして好適となる。さらに、
請求項6の発明によれば、転造加工は、転造ローラによ
り前記周状の溝を形成しながら、該転造ローラの軸方向
の両側に配置したフラットな周面を有する矯正ローラに
よりロッドの軸の曲がりを矯正することにより、矯正ロ
ーラによる矯正効果により曲がりの発生が抑制され、後
の矯正作業が不要になって、加工時間を大幅に短縮で
き、コスト低減を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロッドの溝加工を行うためのロー
ラ転造に用いる転造盤の構造と転造の実施状態を平面的
に示す断面図である。
【図2】図1に示した転造盤による転造の実施状態を模
式的に示す正面図である。
【図3】本発明に係るローラ転造方法により創成された
溝形状と表面硬化層の状態とを示す断面図である。
【図4】本発明が加工対象とするロッドの使用態様を示
す側面図である。
【図5】本発明に係る溝加工を行った後のロッド表層部
の硬さ分布を一般部のそれと対比して示すグラフであ
る。
【図6】本発明が加工対象とするロッドを装備した油圧
緩衝器の全体構造を示す断面図である。
【符号の説明】
4 ロッド(ピストンロッド) 15 溝 22A、22B 転造ローラ 24A、24B 転造ローラの凸座(基準外径) 22A、22B 転造ローラの成形突条 27A、27B 矯正ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 裕 神奈川県綾瀬市小園1116番地 トキコ株式 会社相模工場内 Fターム(参考) 3J044 AA01 AA18 BA03 BB05 DA10 EA04 EA05 3J069 AA01 AA50 CC15 DD47

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が封入されたシリンダと、該シリン
    ダに挿入され、円柱状の母材を硬化処理した後に転造加
    工により周状の溝を設けたロッドと、該ロッドの周状の
    溝に係合することにより該ロッドに固定される係合部材
    とを設けたことを特徴とするシリンダ装置。
  2. 【請求項2】 転造加工する際の前記ロッドの表面硬さ
    が、ビッカース硬さ(Hv)で400以上であることを
    特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置。
  3. 【請求項3】 前記転造加工は、転造ローラにより前記
    周状の溝を形成しながら、該転造ローラの軸方向の両側
    に配置したフラットな周面を有する矯正ローラによりロ
    ッドの軸の曲がりを矯正することを特徴とする請求項1
    または2に記載のシリンダ装置。
  4. 【請求項4】 流体が封入されたシリンダに挿入される
    ロッドの周状の溝に係合する係合部材を設けたシリンダ
    装置に用いるロッドの製造方法であって、円柱状の母材
    を硬化させるように硬化処理を行い、次に、転造加工に
    より前記周状の溝を形成し、その後、硬化処理すること
    を特徴とするシリンダ装置に用いるロッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記硬化処理により得られる前記ロッド
    の表面硬さが、ビッカース硬さ(Hv)で400以上で
    あることを特徴とする請求項4に記載のシリンダ装置に
    用いるロッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記転造加工は、転造ローラにより前記
    周状の溝を形成しながら、該転造ローラの軸方向の両側
    に配置したフラットな周面を有する矯正ローラによりロ
    ッドの軸の曲がりを矯正することを特徴とする請求項4
    または5に記載のシリンダ装置に用いるロッドの製造方
    法。
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