JP2003252541A - エレベーター用主ロープの寿命診断装置 - Google Patents

エレベーター用主ロープの寿命診断装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、エレベーターを長時間停止させず
に、エレベーター用主ロープの寿命診断を精度よく行え
るエレベーター用主ロープの寿命診断装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 上記目的は、主ロープ2の曲げ回数計測
値N1と主ロープ2の寿命曲げ回数判定値N0を比較す
るとともに、累積停止時間計測値T1と主ロープ2の寿
命判定停止時間T0を比較して、主ロープ2の曲げ回数
計測値N1が主ロープ2の寿命曲げ回数判定値N0に達
したか、あるいは累積停止時間計測値T1が主ロープ2
の寿命判定停止時間T0に達したかの、いずれか一方の
状態に最初になった時に、主ロープ2が寿命であると判
定する構成とすることにより、達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベーター用主
ロープの寿命診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エレベーターの分野においては、
エレベーターを停止させて、保守員が主ロープの素線切
れ等の劣化状態を目視で点検することにより、主ロープ
が寿命であるか否かを診断していた。この従来の診断方
法では、保守員が主ロープの全長に亘って目視点検する
必要がありその保守員の労力がきわめて大きいととも
に、その保守員が主ロープの全長に亘って目視点検する
間、エレベーターを長時間停止させる必要があるため、
エレベーターの顧客に対して長時間に亘り不便をかける
という問題点があった。
【0003】そこで、近年、上記従来の問題点を解決す
るためのエレベーター用主ロープの寿命診断装置とし
て、たとえば、特開2001−19298号に記載され
ているように、所定期間内におけるエレベーターの走行
時間を計測してその走行時間に基づいて演算した主ロー
プの曲げ回数計測値(計測演算値)と、予め実験等によ
り確認して設定された主ロープの寿命曲げ回数判定値
(寿命判定値)とを比較して、上記主ロープの曲げ回数
計測値が上記主ロープの寿命曲げ回数判定値に達してい
たならば、主ロープの寿命と判定することで、エレベー
ターを長時間停止させることなく、主ロープの寿命診断
を可能にするようにしたものが、開発されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、主ロープの
寿命は、主ロープの曲げ回数ばかりでなく、主ロープが
稼動しない時間、換言すれば、所定期間内におけるエレ
ベーターの累積停止時間などの、曲げ回数以外の稼動項
目にも影響されることがわかってきた。
【0005】すなわち、たとえば、エレベーターが長時
間に亘って停止した後に、エレベーターを運転させる
と、稼動する主ロープの心材を構成する麻に含浸されて
いる潤滑油が、その稼動する主ロープの外周を構成する
素線の表面に行き渡らずに、その素線の表面に錆が早期
に発生したりあるいはその素線の表面が早期に摩耗した
りするために、主ロープの曲げ回数計測値が主ロープの
寿命曲げ回数判定値に達しない前に、主ロープの寿命が
来てしまうことがわかってきた。
【0006】したがって、上記開発中のエレベーター用
主ロープの寿命診断装置では、上記主ロープの曲げ回数
計測値が上記主ロープの寿命曲げ回数判定値に達しない
うちに、主ロープが寿命に達してしまうことがあり、精
度よく主ロープの寿命診断を行うことができないという
問題点があった。
【0007】本発明の第一目的は、上記問題点にかんが
み、 エレベーターを長時間停止させずに、エレベータ
ー用主ロープの寿命診断を精度よく行うことを可能にす
るエレベーター用主ロープの寿命診断装置を提供するに
ある。
【0008】本発明の第二目的は、上記問題点にかんが
み、主ロープの寿命に影響を与えるすべての稼動項目の
稼動計測値のいずれか一つが寿命判定値を超えると、主
ロープが寿命であると判定しえるエレベーター用主ロー
プの寿命診断装置を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記第一目的
は、エレベーターの制御用コンピュータから取り込んだ
所定期間分のエレベーターの走行時間データに基づいて
主ロープの曲げ回数計測値を演算する曲げ回数演算部
と、エレベーターの制御用コンピュータから取り込んだ
所定期間分のエレベーターの走行時間データに基づいて
主ロープの累積停止時間計測値を演算する停止時間演算
部と、上記曲げ回数計測値と予め実験等により確認して
設定された主ロープの寿命曲げ回数判定値とを比較する
とともに、上記累積停止時間計測値と予め実験等により
確認して設定された主ロープの寿命判定停止時間とを比
較して、上記曲げ回数計測値が上記寿命曲げ回数判定値
に達するか、あるいは上記累積停止時間計測値が上記寿
命判定停止時間に達するかの、いずれか一方の状態に最
初になった時に、主ロープが寿命であると判定する寿命
判定部と、上記寿命判定部により主ロープが寿命である
と判定された場合にその主ロープの点検が必要である旨
の指示を行う点検指示発報部とを、具備してなるエレベ
ーター用主ロープの寿命診断装置とすることにより、達
成することができる。
【0010】このような構成によれば、エレベーターの
制御用コンピュータから所定期間分のエレベーターの走
行時間データを、寿命診断装置に取り込むことで、エレ
ベーターを長時間停止させることなく、エレベーター用
主ロープの寿命診断を行うことができ、しかも、主ロー
プの曲げ回数に起因する寿命のみではなく、主ロープの
累積停止時間に起因する寿命をも判定しているので、エ
レベーター用主ロープの寿命診断精度を向上させること
ができる。
【0011】本発明の第二目的は、エレベーターの制御
用コンピュータから取り込んだ稼動計測データに基づい
て稼動種目別にそれぞれ稼動計測値を演算し、かつ、そ
れら複数個の稼動計測値を記憶する稼動計測値記憶部
と、上記稼動計測値記憶部に記憶されている複数個の稼
動計測値のなかから、個別情報入力部から入力されると
ころの、エレベーターの寿命データ、エレベーターの稼
動状態、部品使用などの情報に基づき、主ロープの寿命
に最も影響を与える稼動計測値を一つ選択する寿命影響
稼動項目選択部と、主ロープの寿命に影響を与える稼動
項目別に、かつ、予め実験等により確認して設定された
複数個の寿命判定値が記憶されている寿命稼動項目値デ
ータベース部と、上記寿命影響稼動項目選択部により選
択された稼動計測値と、その選択された主ロープの寿命
に最も影響を与える稼動項目に対応するところの、上記
寿命稼動項目値データベース部に記憶されている寿命判
定値とを比較して、上記選択された稼動計測値が当該寿
命判定値を超えた時に、主ロープが寿命であると判定す
る寿命判定部と、上記寿命判定部により主ロープが寿命
であると判定されるとその主ロープの点検が必要である
旨の指示を行う点検指示発報部とを、具備してなるエレ
ベーター用主ロープの寿命診断装置とすることにより、
達成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
1及び図2に基づいて説明する。 図1は、エレベータ
ー用主ロープの寿命診断装置の機能説明図、図2は、図
1のエレベーター用主ロープの寿命診断装置による寿命
診断手順を示すフローチャートである。
【0013】図1において、エレベーター1の主ロープ
2には、一端に乗りかご3が連結され、かつ、他端に釣
合錘4が連結されている。主ロープ2は、シーブ5に巻
装され、そのシーブ5を回動させることで、上下方向に
稼動するようにしてある。主ロープ2が上下方向に稼動
することで、乗りかご3が昇降するようにしてある。
【0014】エレベーター1の運転等の制御は、機械室
などに設置されたエレベーター制御盤6によって行われ
る。エレベーター制御盤6には、制御用コンピュータ7
が内蔵されている。制御用コンピュータ7には、エレベ
ーター1の走行時間データR0などの各種の稼動計測デ
ータが記憶されており、主ロープ2の寿命診断装置8が
取り外し自在に接続されている。
【0015】主ロープ2の寿命診断装置8は、図1に示
すように、個別情報入力部8Aと、周期設定部8Bと、
曲げ回数演算部8Cと、停止時間演算部8Dと、寿命曲
げ回数データベース8Eと、寿命停止時間データベース
8Fと、寿命判定部8Gと、点検指示発報部8Hとを、
少なくとも具備している。主ロープ2の寿命診断装置8
は、エレベーター1にエレベーター遠隔監視用コンピュ
ータが設置されている場合には、そのエレベーター遠隔
監視用コンピュータを改造して構成してもよいし、エレ
ベーター遠隔監視用コンピュータが設置されていない場
合には、新たに構成するようにしてもよい。
【0016】寿命診断装置8の個別情報入力部8Aは、
エレベーター1の様々な情報を寿命診断装置8に入力す
る機能を有している。
【0017】周期設定部8Bは、主ロープ2の寿命診断
を実施する周期を設定する機能を有しており、その周期
を1ヶ月に設定してある。この周期は、個別情報入力部
8Aからの指令で適宜に変更することができる。
【0018】曲げ回数演算部8Cは、制御用コンピュー
タ7から取り込んだエレベーター1の走行時間データR
0に基づいて主ロープ2の曲げ回数計測値N1(曲げ回
数計測演算値)を演算し、かつ、その曲げ回数計測値N
1を記憶しておく機能を有している。曲げ回数計測値N
1は、走行時間データR0を変数として曲げ回数演算部
8Cに予め記憶されている演算式に基づきシーブ5によ
る主ロープ2の曲げ回数を推定演算することにより求め
られる。
【0019】停止時間演算部8Dは、制御用コンピュー
タ7から取り込んだエレベーター1の走行時間データR
0に基づいて主ロープの累積停止時間計測値T1(累積
停止計測演算値)を演算し、かつ、その累積停止時間計
測値T1を記憶しておく機能を有している。累積停止時
間計測値T1は、所定期間分の走行時間データR0中の
停止時間を累積演算することにより求められる。
【0020】寿命曲げ回数データベース8Eには、個別
情報入力部8Aから送信されてくるところの、予め実験
等により確認して設定された主ロープ2の寿命曲げ回数
N0(以下、寿命曲げ回数判定値N0という)が記憶さ
れている。寿命停止時間データベース8Fは、個別情報
入力部8Aから送信されてくるところの、予め実験等に
より確認して設定された主ロープ2の寿命停止時間T0
(以下、寿命判定停止時間T0という)が記憶されてい
る。
【0021】寿命判定部8Gは、主ロープ2の曲げ回数
計測値N1と主ロープ2の寿命曲げ回数判定値N0を比
較するとともに、累積停止時間計測値T1と主ロープ2
の寿命判定停止時間T0を比較して、主ロープ2の曲げ
回数計測値N1が主ロープ2の寿命曲げ回数判定値N0
に達するか、あるいは累積停止時間計測値T1が主ロー
プ2の寿命判定停止時間T0に達するかの、いずれか一
方の状態に最初になった時に、主ロープ2が寿命である
と判定する機能を有している。ここで、主ロープ2の曲
げ回数計測値N1が主ロープ2の寿命曲げ回数判定値N
0に達するとは、主ロープ2の曲げ回数計測値N1が主
ロープの寿命曲げ回数判定値N0に等しくなるか、ある
いは近似するかをいう。また、累積停止時間計測値T1
が主ロープ2の寿命判定停止時間T0に達するとは、累
積停止時間計測値T1が主ロープ2の寿命判定停止時間
T0に等しくなるか、あるいは近似するかをいう。
【0022】点検指示発報部8Hは、寿命判定部8Gに
より主ロープ2が寿命であると判定されると、その主ロ
ープ2の点検が必要である旨の指示をする機能を有して
いる。点検指示発報部8Hによる主ロープ2の点検が必
要である旨の指示は、エレベーター1が設置されている
建物の管理人室やエレベーター1の保守会社にある遠隔
監視センターに報知することによりなされる。その報知
の方法は、パソコンの表示画面に、「主ロープ2の点検
が必要である」旨の表示をするようにしてもよいし、音
声発生装置により「主ロープ2の点検が必要である」旨
の警報を流すようにしてもよい。さらに、保守員の携帯
電話あるいは携帯パソコンの表示画面に、「主ロープ2
の点検が必要である」旨の表示を行うとともに、その携
帯電話や携帯パソコンから「主ロープ2の点検が必要で
ある」旨の警報を流すようにしてもよい。
【0023】次に、上記一実施形態の寿命診断装置8を
用いた主ロープ2の寿命診断方法を、図2に基づいて、
説明する。
【0024】まず、始めに、寿命診断装置8を、エレベ
ーター制御盤6の制御用コンピュータ7に接続した後、
周期設定部8Bにより設定された所定期間が、たとえ
ば、1ヶ月が経過したか否かを、図2のステップS01
で判定する。図2のステップS01で所定期間が経過し
たと判定されたならば、図2のステップS02に進む。
図2のステップS02では、所定期間分の走行時間デー
タR0を制御用コンピュータ7から曲げ回数演算部8C
と停止時間演算部8Dとに、取り込む。
【0025】その後、曲げ回数演算部8Cでは、図2の
ステップS03に示すように、制御用コンピュータ7か
ら取り込んだエレベーター1の走行時間データR0に基
づいて主ロープ2の曲げ回数計測値N1を推定演算する
と同時に、停止時間演算部8Dでは、図2のステップS
04に示すように、制御用コンピュータ7から取り込ん
だエレベーター1の走行時間データR0に基づいて主ロ
ープ2の累積停止時間計測値T1を推定演算する。
【0026】その後、寿命判定部8Gにおいて、図2の
ステップS05に示すように、曲げ回数演算部8Cから
曲げ回数計測値N1を取り込み、かつ、寿命曲げ回数デ
ータベース8Eから寿命曲げ回数判定値N0を取り込ん
で、曲げ回数計測値N1と寿命曲げ回数判定値N0とを
比較すると同時に、図2のステップS06に示すよう
に、停止時間演算部8Dから累積停止時間計測値T1を
取り込み、かつ、寿命停止時間データベース8Fから寿
命判定停止時間T0を取り込んで、累積停止時間計測値
T1と寿命判定停止時間T0を比較するとともに、図2
のステップS07に示すように、曲げ回数計測値N1が
寿命曲げ回数判定値N0に達したか、あるいは累積停止
時間計測値T1が寿命判定停止時間T0に達したかの、
いずれか一方の状態に最初になった場合に主ロープ2が
寿命であると判定する。図2のステップS07で、主ロ
ープ2が寿命であると判定されたならば、図2のステッ
プS08に進む。図2のステップS08では、寿命判定
部8Gからの発報指令により点検指示発報部8Hが作動
して、主ロープ2の点検が必要である旨の指示がなされ
る。
【0027】上記一実施形態では、主ロープ2の曲げ回
数計測値N1が主ロープ2の寿命曲げ回数判定値N0に
達するか、あるいは累積停止時間計測値T1が主ロープ
2の寿命判定停止時間T0に達するかかの、いずれか一
方の状態に最初になった時に、主ロープ2が寿命である
と判定するようにしているが、これに限定されるもので
はなく、主ロープ2の曲げ回数計測値N1が主ロープ2
の寿命曲げ回数判定値N0を超えるか、あるいは累積停
止時間計測値T1が主ロープ2の寿命判定停止時間T0
を超えるかの、いずれか一方の状態に最初になった時
に、主ロープ2が寿命であると判定するようにしてもよ
い。
【0028】上記一実施形態では、エレベーター1の制
御用コンピュータ7から所定期間分のエレベーター1の
走行時間データR0を、寿命診断装置8に取り込むこと
で、エレベーター1を長時間停止させることなく、主ロ
ープ2の寿命診断を行うことができ、しかも、主ロープ
2の曲げ回数に起因する寿命のみではなく、主ロープ2
の累積停止時間に起因する寿命をも判定しているので、
主ロープ2の寿命診断精度を向上させることができる。
【0029】また、寿命診断装置8をエレベーター1の
保守会社などにある遠隔監視センターに設置して、その
寿命診断装置8にエレベーター1の制御用コンピュータ
7からエレベーターの走行時間データR0を自動送信し
て、定期的に主ロープ2の寿命診断を自動的に行うよう
にすれば、点検指示発報部8Hが作動して、主ロープ2
の点検が必要である旨の指示がなされた時のみ、エレベ
ーター1を停止させるだけでよく、エレベーター1の保
全作業コストの低減化を図ることができるとともに、エ
レベーター1の不停止時間が短くなり、顧客にかける迷
惑を減らすことができる。
【0030】次に、本発明の他実施形態を、図3及び図
4に基づいて説明する。
【0031】図3は、エレベーター用主ロープの寿命診
断装置の機能説明図、図4は、図3のエレベーター用主
ロープの寿命診断装置による寿命診断手順を示すフロー
チャートである。図3において、図1と同一符号部分
は、同一内容を表している。
【0032】図3及び図4に示す他実施形態の寿命診断
装置80は、図3に示すように、個別情報入力部80A
と、周期設定部80Bと、稼動計測値記憶部80Cと、
寿命影響稼動項目選択部80Dと、寿命稼動項目値デー
タベース部80Eと、寿命判定部80Fと、点検指示発
報部80Gとを、少なくとも具備している。
【0033】寿命診断装置80の個別情報入力部80A
は、エレベーターの寿命データ、エレベーターの稼動状
態、エレベーターの設置環境、部品使用などの様々な情
報を入力し、その入力された情報を各種の指令ととも
に、周期設定部80Bや寿命影響稼動項目選択部80D
などに送信する機能を有している。
【0034】周期設定部80Bは、寿命判定処理の周期
を設定する機能を有しており、その周期を一年に設定で
きるようにしてある。この周期は、個別情報入力部80
Aからの指令で適宜に変更することができる。
【0035】稼動計測値記憶部80Cは、制御用コンピ
ュータ7から取り込んだ複数の稼動計測データK0に基
づき、主ロープ2の寿命に影響を与えるところの、主ロ
ープ2の曲げ回数や主ロープ2の累積停止時間などの稼
動項目別に、稼動計測値(計測演算値)を演算し、それ
ら複数個の稼動計測値を記憶しておく機能を有してい
る。
【0036】寿命影響稼動項目選択部80Dは、稼動計
測値記憶部80Cに記憶されている複数個の稼動計測値
のなかから、個別情報入力部80Aから入力されるとこ
ろの、エレベーターの寿命データ、エレベーターの稼動
状態、部品使用などの情報に基づき、主ロープ2の寿命
に最も影響を与える稼動計測値H1を一つ選択する機能
を有している。
【0037】寿命稼動項目値データベース部80Eに
は、複数個の寿命判定値H0が記憶されている。複数個
の寿命判定値H0は、主ロープ2の寿命に影響を与える
ところの、主ロープ2の稼動項目別に、予め実験等によ
り確認して設定されるものであり、個別情報入力部80
Aで寿命診断装置80内に入力されて寿命稼動項目値デ
ータベース部80Eに送信され、その寿命稼動項目値デ
ータベース部80Eに記憶される。
【0038】寿命判定部80Fは、寿命影響稼動項目選
択部80Dにより選択された稼動計測値H1と、その選
択された稼動項目に対応するところの、寿命稼動項目値
データベース部80Eに記憶されている寿命判定値H0
を比較して、稼動計測値H1が寿命判定値H0を超えた
時に、主ロープ2が寿命であると判定する機能を有して
いる。
【0039】点検指示発報部80Gは、寿命判定部80
Fにより主ロープ2が寿命であると判定されると、その
主ロープ2の点検が必要である旨の指示を行う機能を有
している。
【0040】次に、上記他実施形態の寿命診断装置80
を用いた主ロープ2の寿命診断方法を、図4に基づい
て、説明する。
【0041】まず、始めに、寿命診断装置80を、エレ
ベーター制御盤6の制御用コンピュータ7に接続した
後、周期設定部80Bにより設定された周期が、たとえ
ば、一年が、経過したか否かを、図4のステップS11
で判定する。図4のステップS11で一年が経過したと
判定されたならば、図4のステップS12に進む。図4
のステップS12では、制御用コンピュータ7から稼動
計測値記憶部80Cに、所定期間分の複数の稼動計測デ
ータK0を取り込み記憶しておく。
【0042】その後、寿命影響稼動項目選択部80Dに
おいて、図4のステップS13に示すように、稼動計測
値記憶部80Cに記憶されている複数の稼動計測値のな
かから、個別情報入力部80Aから入力されるところ
の、エレベーターの顧客仕様データ、寿命データ、エレ
ベーターの設置環境データ、部品使用などの情報に基づ
き、主ロープ2の寿命に最も影響を与える稼動計測値H
1を一つ選択する。
【0043】その後、寿命判定部80Fにおいて、図4
のステップS14に示すように、寿命影響稼動項目選択
部80Dから稼動計測値H1を、かつ、寿命稼動項目値
データベース部80Eからその選択された稼動項目に対
応するところの寿命判定値H0を、それぞれ取り込ん
で、稼動計測値H1と寿命判定値H0を比較して、稼動
計測値H1が寿命判定値H0を超えた時に、主ロープ2
が寿命であると判定する。図4のステップS15で、主
ロープ2が寿命であると判定されたならば、図4のステ
ップS16に進む。図4のステップS16では、寿命判
定部80Fからの発報指令により点検指示発報部80G
が作動して、主ロープ2の点検が必要である旨の指示が
なされる。
【0044】上記他実施形態では、主ロープ2の寿命に
最も影響を与えている稼動計測値H1を、主ロープ2の
寿命に影響を与える稼動項目別に記憶されている複数個
の稼動計測値のなかから選択して、主ロープ2の寿命を
診断しているので、主ロープ2の曲げ回数に起因する寿
命のみで判定していた上記開発中のエレベーター用主ロ
ープの寿命診断装置に比べて、主ロープ2の寿命診断精
度を数段向上させることが可能である。しかも、上記他
実施形態の寿命診断装置80によれば、上記一実施形態
の寿命診断装置8と同様に、エレベーター1を長時間停
止させることなく、主ロープ2の寿命診断を行うことが
でき、エレベーター1の不停止時間が短くなり、顧客に
かける迷惑を減らすことができる。
【0045】なお、上記他実施形態では、寿命影響稼動
項目選択部80Dにより選択された稼動計測値H1と、
その選択された稼動項目に対応するところの、寿命稼動
項目値データベース部80Eに記憶されている寿命判定
値H0を比較して、稼動計測値H1が寿命判定値H0を
超えた時に、主ロープ2が寿命であると判定するように
しているが、これに限定されるものではなく、稼動計測
値H1が寿命判定値H0に等しくなるかあるいは近似す
るかした時に、主ロープ2が寿命であると判定するよう
にしてもよい。
【0046】上記両実施形態によれば、主ロープ2の寿
命予測を精度よく行うことを可能ならしめ、主ロープ2
の交換を最適周期で行うことができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、レベーターの制御用コ
ンピュータから所定期間分のエレベーターの走行時間デ
ータを、寿命診断装置に取り込み、主ロープの曲げ回数
計測値と主ロープの寿命曲げ回数判定値を比較するとと
もに、累積停止時間計測値と主ロープの寿命判定停止時
間を比較して、主ロープの曲げ回数計測値が主ロープの
寿命曲げ回数判定値に達したか、あるいは累積停止時間
計測値が主ロープの寿命判定停止時間に達したかの、い
ずれか一方の状態に最初になった時に、主ロープが寿命
であると判定するようにしたので、エレベーターを長時
間停止させることなく、エレベーター用主ロープの寿命
診断を行うことができ、しかも、主ロープの曲げ回数に
起因する寿命のみではなく、主ロープの累積停止時間に
起因する寿命をも判定しているので、エレベーター用主
ロープの寿命診断精度を向上させることができるエレベ
ーター用主ロープの寿命診断装置がえられる。
【0048】また、本発明によれば、主ロープの寿命に
最も影響を与えている稼動計測値を、主ロープの寿命に
影響を与える稼動項目別に記憶されている複数個の稼動
計測値のなかから選択して、主ロープの寿命を判定する
ようにしたので、主ロープの曲げ回数や主ロープの累積
停止時間という稼動項目に限られることなく、主ロープ
の寿命に影響を与えるすべての稼動項目について寿命判
定したことになるため、主ロープの寿命診断精度がさら
に一層向上させることを可能にしたエレベーター用主ロ
ープの寿命診断装置がえられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す、エレベーター用主
ロープの寿命診断装置の機能説明図である。
【図2】図1のエレベーター用主ロープの寿命診断装置
による寿命診断手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の他実施形態を示す、エレベーター用主
ロープの寿命診断装置の機能説明図である。
【図4】図3のエレベーター用主ロープの寿命診断装置
による寿命診断手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エレベーター 2 主ロープ 3 乗りかご 4 釣合錘 5 シーブ 6 エレベーター制御盤 7 制御用コンピュータ 8 寿命診断装置 8A 個別情報入力部 8B 周期設定部 8C 曲げ回数演算部 8D 停止時間演算部 8E 寿命曲げ回数データベース 8F 寿命停止時間データベース 8G 寿命判定部 8H 点検指示発報部 80 寿命診断装置 80A 個別情報入力部 80B 周期設定部 80C 稼動計測値記憶部 80D 寿命影響稼動項目選択部 80E 寿命稼動項目値データベース部 80F 寿命判定部 80G 点検指示発報部
フロントページの続き (72)発明者 石田 礼 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステム内 Fターム(参考) 3F303 BA01 CB47 DC35 EA06 FA01 FA02 3F304 BA08 BA26 ED01 ED05 ED11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベーターの走行時間データに基づい
    て主ロープの寿命を診断するエレベーター用主ロープの
    寿命診断装置において、 エレベーターの制御用コンピュータから取り込んだ所定
    期間分のエレベーターの走行時間データに基づいて主ロ
    ープの曲げ回数計測値を演算する曲げ回数演算部と、 エレベーターの制御用コンピュータから取り込んだ所定
    期間分のエレベーターの走行時間データに基づいて主ロ
    ープの累積停止時間計測値を演算する停止時間演算部
    と、 上記曲げ回数計測値と予め実験等により確認して設定さ
    れた主ロープの寿命曲げ回数判定値とを比較するととも
    に、上記累積停止時間計測値と予め実験等により確認し
    て設定された主ロープの寿命判定停止時間とを比較し
    て、上記曲げ回数計測値が上記寿命曲げ回数判定値に達
    するか、あるいは上記累積停止時間計測値が上記寿命判
    定停止時間に達するかの、いずれか一方の状態に最初に
    なった時に、主ロープが寿命であると判定する寿命判定
    部と、 上記寿命判定部により主ロープが寿命であると判定され
    た場合にその主ロープの点検が必要である旨の指示を行
    う点検指示発報部とを少なくとも具備してなることを特
    徴とするエレベーター用主ロープの寿命診断装置。
  2. 【請求項2】 エレベーターの各種の稼動計測データに
    基づいて主ロープの寿命を診断するエレベーター用主ロ
    ープの寿命診断装置において、 エレベーターの制御用コンピュータから取り込んだ稼動
    計測データに基づいて稼動種目別にそれぞれ稼動計測値
    を演算し、かつ、それら複数個の稼動計測値を記憶する
    稼動計測値記憶部と、 上記稼動計測値記憶部に記憶されている複数個の稼動計
    測値のなかから、個別情報入力部から入力されるところ
    の、エレベーターの寿命データ、エレベーターの稼動状
    態、部品使用などの情報に基づき、主ロープの寿命に最
    も影響を与える稼動計測値を一つ選択する寿命影響稼動
    項目選択部と、 主ロープの寿命に影響を与える稼動項目別に、かつ、予
    め実験等により確認して設定された複数個の寿命判定値
    が記憶されている寿命稼動項目値データベース部と、 上記寿命影響稼動項目選択部により選択された稼動計測
    値と、その選択された主ロープの寿命に最も影響を与え
    る稼動項目に対応するところの、上記寿命稼動項目値デ
    ータベース部に記憶されている寿命判定値とを比較し
    て、上記選択された稼動計測値が当該寿命判定値を超え
    た時に、主ロープが寿命であると判定する寿命判定部
    と、 上記寿命判定部により主ロープが寿命であると判定され
    ると、その主ロープの点検が必要である旨の指示を行う
    点検指示発報部とを少なくとも具備してなることを特徴
    とするエレベーター用主ロープの寿命診断装置。
  3. 【請求項3】 上記寿命影響稼動項目選択部は、上記稼
    動計測値H1が上記寿命判定値に等しくなるかあるいは
    近似するかした時に、主ロープが寿命であると判定する
    ようにしたことを特徴とする請求項2記載のエレベータ
    ー用主ロープの寿命診断装置。
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