JP2003252004A - 車両用車輪 - Google Patents

車両用車輪

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JP2003252004A
JP2003252004A JP2002342821A JP2002342821A JP2003252004A JP 2003252004 A JP2003252004 A JP 2003252004A JP 2002342821 A JP2002342821 A JP 2002342821A JP 2002342821 A JP2002342821 A JP 2002342821A JP 2003252004 A JP2003252004 A JP 2003252004A
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wheel
vibration
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Masaaki Hamada
真彰 濱田
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両ボデーへの振動伝達を低減することが出
来る、新規な構造の車両用車輪を提供することを目的と
する。 【解決手段】 タイヤ内周面28とホイール12のリム
外周面30との間に形成される空洞部分32に周方向で
連続して延びる制振部材34をタイヤ14とホイール1
2の何れに対しても非接着で独立変位可能に収容配置せ
しめて、振動入力時に制振部材34がタイヤ14とホイ
ール12の少なくとも一方に対して直接的且つ弾性的に
当接せしめられるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、車両用車輪およびそれに用いら
れる制振部材に係り、特に、車両ボデーへ伝達される振
動を低減することが出来る車両用車輪とそれに用いられ
る制振部材に関するものである。
【0002】
【背景技術】自動車においては、走行時における懸架系
の共振やタイヤの弾性共振,タイヤとホイールによって
形成された空洞部分の気柱共鳴等によってホイールが振
動し、かかるホイールの振動がサスペンションアーム等
を介して車両ボデーに伝達されて、車両ボデーが共振す
ることによって、車室内騒音が悪化することが知られて
いる。
【0003】そこで、このような問題に対処するため
に、例えば、以下の特許文献1や特許文献2に示されて
いるように、タイヤとホイールのリムの間に形成された
空洞部分(車輪の空気室)に多孔質の吸音材からなる共
鳴阻止材を収容せしめて、車両ボデーへ伝達される振動
を低減せしめる方法が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開昭62−50203号公報
【特許文献2】特開昭62−216803号公報
【0005】しかしながら、タイヤの空洞部分に対して
単に吸音材を収容せしめただけでは、未だ充分な制振効
果を得ることが難しかった。即ち、吸音材によって有効
な制振効果を得るためには、相当量の吸音材をタイヤの
空洞部分に収容配置する必要があることから、吸音材の
装着作業が面倒となると共に、車両のばね下重量が大き
くなってしまうという問題があった。また、特に空洞部
分の気柱共鳴によって問題となり易い200〜300Hz
程度の比較的低周波数域の音や振動に対しては、有効な
吸音材が実現され難いという問題もあったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、タイヤの空洞部分の気柱共鳴等に起因して
惹起されるホイールの振動を効果的に低減することが出
来、それによって、車両ボデーへ伝達される振動を抑え
ることが出来る、新規で且つコンパクトな構造の車両用
車輪およびそれに用いられる新規な制振部材を提供する
ことにある。
【0007】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の
組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至
は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることな
く、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの
記載から、当業者が把握することの出来る発明思想に基
づいて認識されるものであることが理解されるべきであ
る。
【0008】すなわち、車両用車輪に関する本発明の第
一の態様は、タイヤとホイールのリムとの間に形成され
る空洞部分に周方向で連続して延びる制振部材を、該タ
イヤ及び該リムに対して非接着で独立変位可能に収容配
置せしめて、振動入力時に該制振部材が該タイヤ及び該
リムの少なくとも一方に対して直接的且つ弾性的に当接
せしめられるようにしたことを、特徴とする。
【0009】このような本態様に従う構造とされた車両
用車輪においては、車両の走行時において、タイヤの弾
性共振やタイヤ内周面とリム外周面との間で形成された
空洞部分の気柱共鳴等に起因する振動がホイールやタイ
ヤに入力されると、制振部材がリム外周面やタイヤ内周
面に対して車輪の軸直角方向で飛び跳ね的に変位せしめ
られて、リム外周面及びタイヤ内周面の少なくとも一方
に対して直接的且つ弾性的に当接せしめられることとな
る。そこにおいて、制振部材がホイールやタイヤに対し
て弾性的に打ち当たると、位相をもった衝撃的作用等に
基づいて、ホイールやタイヤに対して有効な制振効果が
発揮されて車輪の振動が低減せしめられることとなる。
従って、制振部材のリム外周面及びタイヤ内周面の少な
くとも一方に対する打ち当たりに基づいて、ホイールか
ら車両ボデーに伝達される振動が低減され得ることとな
るのである。
【0010】それ故、本態様に係る車両用車輪は、従来
の吸音材の吸音作用に基づく車輪の制振構造と全く異な
る新規な構造を備えており、従来の吸音材に比してコン
パクトな制振部材を用いてタイヤやホイール自体の振動
を直接的且つ効率的に抑えることが出来るのであって、
それにより、気柱共鳴に起因する異音や振動を含む広い
周波数域の振動に対して、従来の吸音材よりも有効な制
振効果を得ることが可能となるのである。
【0011】なお、本態様において、制振部材は、その
全体又は一部をゴム弾性体や合成樹脂材、或いはそれら
の独立又は連続気泡を有する発泡材,金属等の各種材料
で形成することが出来る。そこにおいて、制振部材を金
属等の剛性材で形成してホイールに当接せしめる場合に
は、制振部材とホイールの少なくとも一方の当接面に弾
性材層を固着せしめることにより、制振部材のホイール
に対する弾性的な当接が有利に実現され得る。
【0012】また、本態様においては、制振部材をホイ
ール及びタイヤに対して直接に連結せしめる部材は存在
していない。即ち、制振部材の全外表面が空洞部分の壁
内面の全体に対して完全に分離独立せしめられており、
制振部材の外形幾何中心を空洞部分の軸方向及び径方向
の中心に位置せしめた状態下では、制振部材の全外表面
がリム外周面とタイヤ内周面に対して隙間を隔てて離隔
せしめられるようになっているのであり、それによっ
て、制振部材がリム外周面とタイヤ内周面に対して非接
着で独立変位可能とされている。
【0013】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に係る車両用車輪において、前記制振部材を、周方
向で変化する断面形状をもって形成したことを、特徴と
する。このような本態様に従う構造とされた車両用車輪
においては、制振部材が収容配置された車輪の空洞部分
の断面積が周方向で変化せしめられることとなり、それ
によって、気柱共鳴の周波数を車両において余り問題と
ならない周波数域に変更したり、気柱共鳴自体のエネル
ギーを低減せしめること等が可能となる。
【0014】また、本発明の第三の態様は、前記第二の
態様に係る車両用車輪において、前記制振部材を、
(a)周方向に所定長さで延びるブロック形状とされ
て、前記空洞部分の周方向で相互に離隔して配設された
複数の突出部と、(b)それら複数の突出部の間に跨が
って該突出部よりも小さな略一定の断面形状で周方向に
延び、それら複数の突出部を相互に連結する連結部と
を、含んで形成したことを、特徴とする。このような本
態様に従えば、車輪の空洞部分の断面積が突出部の配設
位置で狭窄されて、かかる空洞部分が周方向で複数に略
分断されることにより、空洞部分の気柱共鳴自体のエネ
ルギを抑えることが出来ると共に、ブロック形状の突出
部によって制振部材の質量が有利に確保されることとな
って、制振部材のタイヤやホイールに対する打ち当りに
基づいて発揮される制振効果の向上が図られ得る。
【0015】また、本発明の第四の態様は、前記第二の
態様に係る車両用車輪において、前記制振部材を、
(a′)軸直角方向に広がる平板形状とされて、前記空
洞部分の周方向で相互に離隔して配設されることにより
該空洞部分を周上の複数箇所で仕切る隔壁状の突出部
と、(b′)それら複数の突出部の間に跨がって該突出
部よりも小さな略一定の断面形状で周方向に延び、それ
ら複数の突出部を相互に連結する連結部とを、含んで形
成したことを、特徴とする。このような本態様において
は、車輪の空洞部分が隔壁状の突出部によって周方向で
複数に略分断されることにより、空洞部分の気柱共鳴自
体のエネルギを抑えることが出来る。また、突出部が比
較的に薄肉の平板形状をもって形成されることから、か
かる突出部を周方向に小さな間隔でより多数設けること
が可能となり、それによって、突出部のタイヤやホイー
ルに対する当接状態の安定化が図られ得る。
【0016】また、本発明の第五の態様は、前記第三又
は第四の態様に係る車両用車輪において、前記突出部の
周方向間隔を、少なくとも一つにおいて他のものから異
ならせたことを、特徴とする。このような本態様におい
ては、気柱共鳴自体のエネルギーを複数周波数域に分散
させてより小さく抑えることが可能となる。なお、本態
様においては、隔壁状の突出部の位置を調節して、例え
ば気柱共鳴の発生周波数を車両において問題となりにく
い複数の周波数域にそれぞれチューニングすることが望
ましい。
【0017】また、本発明の第六の態様は、前記第一乃
至第五の何れかの態様に係る車両用車輪において、前記
制振部材を、前記タイヤの内径寸法よりも大きな内径寸
法をもって形成して、該タイヤの中空領域に完全に収容
された状態で装着したことを、特徴とする。このような
本態様においては、制振部材がタイヤに収容状態で装着
されることから、タイヤをホイールに着脱する際に、制
振部材が邪魔にならずに作業を行い易くなる。また、タ
イヤをホイールに着脱する際に、ホイールやタイヤ着脱
用具等が制振部材に干渉することが回避されて、制振部
材の損傷が防止され得る。
【0018】また、本発明の第七の態様は、前記第六の
態様に係る車両用車輪において、前記前記タイヤにおけ
る一対のサイドウォール部またはビード部において、そ
れぞれ、前記空洞部分に突出する係合突部を設けて、か
かる係合突部で前記制振部材の径方向内方への変位を制
限することにより、該制振部材における該タイヤから径
方向内方へのはみ出しを防止するようにしたことを、特
徴とする。このような本態様においては、係合突部の形
状や大きさを、制振部材の形状や大きさを考慮して適当
に設定することにより、各種の形状や大きさを備えた制
振部材をタイヤへの収容状態に安定して保持せしめるこ
とが出来るのであり、制振部材の設計自由度の拡大が図
られ得る。また、本態様においては、係合突部により、
制振部材がタイヤへの収容状態に安定して保持され得る
ことから、制振部材の形状安定性が向上され得て、制振
部材がタイヤやホイールに対して安定して打ち当たるこ
ととなり、目的とする制振効果の向上と安定化が図られ
得る。
【0019】さらに、前記第一乃至第七の態様を含む、
上述の如き本発明に係る車両用車輪においては、制振部
材の少なくとも一部が多孔質材によって形成されている
ことが望ましい。また、多孔質材の中でも、連続気泡を
有する多孔質発泡体が望ましく、それによって、気柱共
鳴音を制振部材自身によって吸収低減することが可能と
なる。なお、多孔質発泡体の空隙率は、吸音性能を一層
有利に得るために好ましくは80%以上、より好ましく
は90%以上とされる。
【0020】また、本発明に係る制振装置においては、
制振部材がタイヤやホイールに打ち当たることによって
一層効果的に飛び跳ね変位せしめられるようにするため
に、また打ち当りに際しての当接音の低減等のために、
制振部材のタイヤやホイールへの振動入力方向での当接
面を、ASTM規格D2240のショアD硬さが好まし
くは80以下、より好ましくは20〜40に設定され
る。更に、同様な趣旨から制振部材のタイヤやホイール
への振動入力方向での当接部分における圧縮弾性率が好
ましくは1〜104 MPa、より好ましくは1〜103
MPaに設定される。
【0021】また、本発明に係る制振装置においては、
制振部材がリム外周面に対して振動入力方向の両側で当
接せしめられるようにすることが望ましく、そのために
は、制振部材のリム外周面に対する振動入力方向両側で
の当接面間における往復可動距離は、好ましくは0.1
〜1.6mm、より好ましくは0.1〜1.0mmとさ
れている。このように制振部材をホイールに打ち当たる
構成を採用すれば、タイヤの弾性変形による影響を受け
ずに、制振部材の車輪への打ち当りが、実質的に変形し
ないホイールに対して安定して発現され得ることとな
り、目的とする制振効果をより安定して得ることが可能
となる。
【0022】また、本発明は、上述の如き各態様の何れ
かに従って構成された車両用車輪において用いられる、
前述の如き特定構造の制振部材そのものも、特徴とする
ものである。このような特定構造の制振部材を採用すれ
ば、既存の車輪においても、本発明に従う上述の如き制
振効果を有効に享受することが可能となるのである。
【0023】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0024】先ず、図1には、本発明の第一の実施形態
としての自動車用車輪10が示されている。この自動車
用車輪10は、ホイール12にタイヤ14が装着された
構造とされており、自動車を支えながら路面を転がり、
路面から受ける衝撃の車両ボデーへの伝達を低減せしめ
るようになっている。なお、本実施形態では、主たる振
動入力方向が車輪10の軸直角方向となり、図1中では
鉛直方向を上下方向として示されている。
【0025】より詳細には、ホイール12は、従来から
公知のものであって、タイヤ14が装着される略円筒形
状のリム16と、図示しない車両のハブに取り付けられ
る略円板形状のディスク18を有している。また、リム
16の両端縁部には、タイヤ14が抜け止め不能に嵌着
される一対のフランジ19,19が一体形成されてい
る。なお、リム16とディスク18は、適当な金属材に
よって一体形成されており、或いは別体形成されたもの
をボルトやリベット,溶接等で相互に固定することによ
って形成されている。
【0026】また、タイヤ14は、従来から公知のもの
であって、略C字断面で周方向に連続して延びる円環形
状を有しており、トレッド部20と、トレッド部20の
幅方向両側から径方向内方に突出する一対のサイドウォ
ール部22,22と、各サイドウォール部22から更に
径方向内方に突出するビード部24を備えている。ま
た、各ビード部24の突出先端部分には、それぞれ、周
方向に連続して延びるビードワイヤ26が埋設されてい
る。
【0027】そして、このような構造とされたタイヤ1
4は、ホイール12のリム16に外挿されており、タイ
ヤ内周面28とリム外周面30との間に形成された空洞
部分としての環状の空気室32に空気が充填されること
により、一対のビード部24,24が、フランジ19,
19に嵌合せしめられて、ホイール12に装着されてい
る。そして、このようにして形成されて、外部空間から
遮断された空気室32には、制振部材34が収容配置さ
れている。
【0028】かかる制振部材34は、図2及び図3にも
示されているように、各複数(本実施形態では8つ)の
連結部36と突出部としての隔壁38によって構成され
ている。連結部36は、略一定の扁平な矩形断面で周方
向に延びる円弧形状を有しており、一つの円周上に配列
されることによって全体として略円筒形状を呈するよう
になっている。一方、隔壁38は、空気室32の断面形
状よりも一回り小さな平板形状とされている。なお、こ
れら連結部36と隔壁38は、多孔質材で形成されてお
り、特に好適には、発泡ウレタンや発泡ゴム等の連続気
泡を有する多孔質発泡体で形成される。
【0029】そして、これら複数の隔壁38は、連結部
36が配列された円周上で周方向に所定の間隔を隔てて
配設されており、それら複数の隔壁38が各隣接する周
方向間を連結部36で連結されることにより、各複数の
隔壁38と連結部36によって全体として円環状の制振
部材34が構成されている。
【0030】なお、各複数の隔壁38と連結部36は、
それぞれ独立成形せしめた後で相互に固着することも可
能であるが、特に本実施形態では、全ての隔壁38と連
結部36が全体として一体成形されている。そして、各
隔壁38は、連結部36から径方内外方に突出せしめら
れており、各隔壁38の内周側端縁部が、連結部36の
内周面よりも小径の円周上に位置せしめられていると共
に、各隔壁38の外周側端縁部が、連結部36の外周面
よりも大径の円周上に位置せしめられている。また、制
振部材34の重心は、各複数の連結部36や隔壁38が
配列された円の中心軸上に設定されており、それによっ
て、制振部材34の良好な重量バランスが確保されてい
る。
【0031】また、制振部材のホイール12からの飛び
跳ね変位を有利に生ぜしめて有効な制振効果を得ると共
に、打ち当りに際しての過度の打音を防止するために、
隔壁38の外周面は、ASTM規格D2240のショア
D硬さが好ましくは80以下、より好ましくは20〜4
0とされると共に、圧縮弾性率が好ましくは1〜10 4
MPa、より好ましくは1〜103 MPaとされ、更に
損失正接(tanδ)が好ましくは1×10-3以上、よ
り好ましくは0.01〜10とされる。また、有効な吸
音効果を得るために、制振部材34の空隙率は80%以
上、より好ましくは90%以上とされる。
【0032】このような構造とされた制振部材34は、
前述の如くタイヤ14がホイール12に組み付けられる
ことによって構成された車輪10に対して装着されてお
り、タイヤ14とホイール12によって協働して画成さ
れた空気室32への収容状態で配設されている。なお、
制振部材34の空気室32への装着は、制振部材34を
弾性変形させてタイヤ14の中空領域に収容せしめた状
態で、かかるタイヤ14をホイール12に組み付けるこ
とによって行うことが出来る。なお、このようなタイヤ
14のホイール12への装着を容易とするために弾性変
形や拡縮変形(容積変化)が充分に許容され得る材料で
制振部材34を形成することが望ましい。
【0033】そして、車輪10の空気室32に制振部材
34が非接着で収容配置されることにより、車輪10の
空気室32が、制振部材34に設けられた複数の隔壁3
8によって実質的に周方向で複数に分割されている。ま
た、そのような装着状態下、制振部材34は、空気室3
2の壁部を構成するタイヤ14とホイール12の何れに
対しても独立して飛び跳ね変位可能とされている。即
ち、制振部材34をホイール12と同一中心軸上で空気
室32の軸方向中央に位置せしめた状態下において、制
振部材34は、その全体がホイール12とタイヤ14の
何れに対しても所定距離を隔てて位置せしめられ、空気
室32の壁部内面から完全に離隔位置せしめられるよう
になっている。
【0034】特に、本実施形態では、制振部材34は、
主たる振動入力方向となる径方向でホイール12に対し
て往復変位せしめられた際に、往復方向の両側で、隔壁
38の内方端縁部がリム外周面30に対して当接せしめ
られるように、制振部材34を車輪10の中心軸上に位
置せしめた状態下では、各隔壁38の内周側端縁部とリ
ム外周面30の対向面間に形成された径方向隙間の大き
さが、各隔壁38の外周側端縁部とタイヤ内周面28の
対向面間に形成された径方向隙間の大きさよりも小さく
されている。なお、このように制振部材34をホイール
12と同一中心軸上に位置せしめた状態下で、各隔壁3
8の内周側端縁部とリム外周面30の対向面間に形成さ
れる径方向隙間の大きさ(隙間寸法)は、制振部材34
のホイール12に対する飛び跳ね変位が充分に許容され
て打ち当たりによる有効な制振効果が発揮されるよう
に、0.05mm以上に設定することが望ましく、不必要
な変位を防止するためにより好ましくは0.05mm〜
0.8mm程度に設定される。
【0035】なお、図1では、制振部材34が重力の作
用によって下方に落ちて、制振部材34において鉛直上
方に位置せしめられた隔壁38の内周縁部が、リム16
の外周面に重ね合わされて吊下状態で支持せしめられた
状態が示されている。勿論、かかる状態下では、制振部
材34において鉛直下方に位置せしめられた隔壁38
は、その全体に亘って、タイヤ14とホイール12の何
れからも離隔せしめられている。
【0036】このような構造とされた自動車用車輪10
は、自動車の走行時に路面凹凸等が加振力となって、タ
イヤ14の弾性共振や空気室32の気柱共鳴等が生ぜし
められて、それがホイールに伝達されることにより、ホ
イール12が加振されることとなり、このホイール12
の振動が車軸やサスペンション部材等を介して車両ボデ
ーに伝達されることによって各種の振動や騒音が惹起さ
れることとなるが、その際、ホイール12の加振力が、
ホイール12によって支持された制振部材34にも伝達
されることとなり、制振部材34が加振されて、ホイー
ル12のリム16から径方向に積極的に飛び跳ね変位せ
しめられる。その結果、制振部材34が、ホイール12
に対して加振状態で相対変位せしめられて、リム16に
対して隔壁38が繰り返し打ち当り、弾性的に当接せし
められることとなるのであり、ホイール12自体の振動
状態に対して所定の位相差をもって打ち当たることによ
ってホイール12に対して有効な制振効果が発揮され得
るのである。そして、このようにホイール12自体の振
動が抑えられることにより、路面凹凸による加振力や空
気室32内の気柱共鳴による加振力のホイール12を介
しての車両ボデーへの伝達が抑えられて、有効な防振効
果が発揮され得るのである。
【0037】特に、かかる制振部材34は、周方向に離
隔配置された複数の隔壁38の内周側端縁部が、円筒形
状を有するリム16の外周面に当接せしめられるように
なっていることから、例えば円筒状面と円筒状面の当接
に比して、当接面が小さくされて当接荷重が集中的に作
用することから、制振部材34のホイール12への打ち
当りによる制振効果がより効果的に発揮され得ると共
に、制振部材34とホイール12との当接状態が不安定
とされて、制振部材34がホイール12に対して相対変
位せしめられて飛び跳ね変位し易くされることにより、
制振部材34の飛び跳ね変位に伴うホイール12への打
ち当りに基づく制振効果の更なる向上が図られ得るので
ある。
【0038】それに加えて、制振部材34を空気室32
に収容配置せしめたことにより、かかる空気室32が、
複数の隔壁38によって略仕切られた状態となって周方
向に分断状態となることから、空気室32に生ぜしめら
れる気柱共鳴自体のエネルギーが低減され得ることとな
り、以て、気柱共鳴に起因してホイール12を介して車
両ボデーに伝達される振動が抑えられるのである。な
お、空気室32に生ぜしめられる気柱共鳴のエネルギー
が低減される技術的理由は、例えば、空気室32に発生
する空気圧変動の周方向への伝達が隔壁38で抑えられ
ることや、空気室32に発生する空気圧変動に起因する
気柱共鳴の周波数が、車両において問題となる周波数外
にずらされること等に基づくものであろうと考えられ
る。
【0039】また、特に本実施形態では、制振部材34
自体が連続気泡を有する多孔質材によって形成されてい
ることから、制振部材34自体の吸音効果によって、空
気室32の気柱共鳴等の空気圧変動に起因する異音や振
動の更なる低減が図られ得るのである。なお、制振部材
34は、それ自体の吸音効果だけによってホイール12
を制振するものでなく、上述の如き制振部材34のホイ
ール12への打ち当りや、制振部材34を構成する隔壁
38による空気室32の分断作用等によってホイール1
2の振動低減を達成するものであることから、従来の吸
音材によるホイール制振構造に比して、制振部材34自
体の容積や質量を小さく抑えつつ、有効な制振効果を達
成することが可能となるという利点もある。
【0040】以下、図4〜20を参照しつつ、特に制振
部材に関する本発明の別の実施形態を説明するが、これ
らの実施形態では、上述の第一実施形態と同様な構造と
された部材及び部位について、図中に、第一の実施形態
と同一の符号を付すことにより、それらの詳細な説明を
省略する。
【0041】先ず、図4には、本発明の第二の実施形態
としての自動車用車輪40が示されていると共に、かか
る自動車用車輪40を構成する制振部材42の単体が、
図5〜6に示されている。
【0042】本実施形態の制振部材42は、第一の実施
形態と同様に、複数(本実施形態では8つ)の隔壁46
が周方向で相互に離隔して配設されていると共に、周方
向に隣接する隔壁46,46間に跨がってそれぞれ連結
部44が設けられている。そして、複数の隔壁46が複
数の連結部44で相互に連結されて全体として円環形状
の制振部材42が構成されている。特に本実施形態で
は、周方向に隣接する隔壁46,46を相互に連結する
連結部44が、互いに平行とされて周方向に延びる薄肉
の縦板形状を有する複数枚(本実施形態では5枚)の連
結板44aによって構成されている。
【0043】なお、複数枚の連結板44aは、互いに大
きさや形状が異ならされている。また、各複数の隔壁4
6と連結部44は、第一の実施形態と同様に、例えば発
泡ウレタン等によって一体成形され得る。
【0044】このような構造とされた制振部材42は、
前記第一の実施形態と同様に、車輪10の空気室32に
非接着で収容配置されることとなり、それによって、振
動入力時にホイール12のリム16に対して飛び跳ね変
位せしめられて打ち当たること等により、有効な制振効
果を発揮し得るのである。特に、本実施形態では、連結
部44が、軸直角方向に広がる平板形状を有する複数枚
の連結板44aで構成されていることから、制振部材4
2自体のボリュームや質量の増大を抑えつつ、制振部材
42の径方向の剛性を有利に確保することが出来るので
あり、その結果、制振部材42のホイール12に対する
打ち当りによる衝撃的作用が一層効果的に及ぼされ得
て、かかる打ち当りに基づく制振効果の更なる向上が図
られ得る。
【0045】次に、図7には、本発明の第三の実施形態
としての自動車用車輪48が示されていると共に、かか
る自動車用車輪48を構成する制振部材50の単体が、
図8〜9に示されている。
【0046】本実施形態の制振部材50においては、第
一の実施形態に比して、周上に配設された複数の隔壁3
8が、周方向で異なる間隔をもって配設されている。特
に本実施形態では、相互に異なる3種類の周方向間隔
が、周方向で繰り返し現れるように、合計12枚の隔壁
38が配設されている。なお、各隔壁38は、第一の実
施形態と同様な形状および構造を有しており、それらの
隔壁38の内周側端縁部がリム16の外周面よりも僅か
に大きな径寸法の円周上に位置せしめられており、制振
部材50がホイール12に対して軸直角方向に相対変位
せしめられた際、各隔壁38の内周側端縁部がホイール
12のリム16に当接されるようになっている。
【0047】このような本実施形態の制振部材50にお
いては、第一の実施形態と同様な制振効果を発揮し得る
ことに加えて、車輪10の空気室32が複数の隔壁38
で仕切られることによって形成される分割領域の周方向
長さが複数に異ならせられることから、そこにおいて生
ぜしめられる気柱共鳴による加振エネルギーひいてはホ
イール12を介して車両ボデーに伝達される振動を一層
有利に低減せしめることが出来る。
【0048】また、図10には、本発明の第四の実施形
態としての自動車用車輪52が示されていると共に、か
かる自動車用車輪52を構成する制振部材54の単体
が、図11〜12に示されている。更にまた、図13に
は、本発明の第五の実施形態としての自動車用車輪58
が示されていると共に、かかる自動車用車輪58を構成
する制振部材60の単体が、図14〜15に示されてい
る。
【0049】これらの図に示されているように、図10
〜12に示された第四の実施形態における制振部材54
は、図1〜3に示された第一の実施形態としての制振部
材34において、その各隔壁38に対して板厚方向(制
振部材34の周方向)に貫通する複数の貫通孔56が形
成されたものである。また、図13〜15に示された第
五の実施形態における制振部材60は、図4〜6に示さ
れた第二の実施形態としての制振部材42において、そ
の各隔壁46に対して板厚方向(制振部材42の周方
向)に貫通する複数の貫通孔62が形成されたものであ
る。
【0050】従って、これら第四及び第五の実施形態に
係る制振部材54,60も、基本的に、前記第一及び第
二の実施形態に係る制振部材34,42と同様な制振効
果を、何れも有効に発揮し得るのであり、それに加え
て、各隔壁38,46に設けた貫通孔56,62を大き
さを適当に設定することにより、制振部材54,60の
質量を容易に調節することが出来ると共に、各隔壁3
8,46で仕切られる空気室32の分割領域の相互連通
条件を異ならせて、空気室32に生ぜしめられる気柱共
鳴の周波数を適宜に調節することも可能となる。
【0051】次に、図16には、本発明の第六の実施形
態としての自動車用車輪64が示されていると共に、か
かる自動車用車輪64を構成する制振部材66の単体
が、図17〜18に示されている。
【0052】本実施形態の制振部材66は、複数(本実
施形態では4つ)の突出部としての当接ブロック部70
と、それらの当接ブロック部70を周方向に相互に連結
する複数(本実施形態では4つ)の連結部69を有して
いる。なお、これら各複数の当接ブロック部70と連結
部69は、前記第一の実施形態に係る制振部材と同様に
発泡ウレタン等によって一体成形されている。特に本実
施形態の当接ブロック部70は、第一の実施形態におけ
る隔壁(38)と略同じ径方向断面形状(図1、16参
照)をもって周方向に所定長さで延びており、全体とし
て円弧形のブロック形状とされている。また、これら当
接ブロック部70を相互に連結する連結部69も、第一
の実施形態における連結部(36)に比して外周側に厚
肉とされている。
【0053】従って、このような本態様における制振部
材66においては、第一の実施形態と同様に、ホイール
12から加振力が及ぼされた際に飛び跳ね変位せしめら
れてホイール12に対して当接ブロック部70の内周面
が打ち当たることにより、目的とする制振効果が発揮さ
れ得るのであり、そこにおいて、特に当接ブロック部7
0および連結部69が充分な容積をもって形成されてお
り、制振部材66の全体の質量および剛性が大きく設定
されていることから、ホイール12に対する打ち当りに
基づく制振効果が一層効果的に発揮されることとなる。
【0054】さらに、図19には、本発明の第六の実施
形態としての自動車用車輪72が示されていると共に、
かかる自動車用車輪72を構成する制振部材74の単体
が、図20に示されている。
【0055】本実施形態の制振部材74においては、第
一の実施形態に比して、周上に配設された複数の隔壁7
6の大きさが、径方向で小さくされており、特に各隔壁
76の内周縁部を繋ぐ円の径寸法が、タイヤ14の最小
内径寸法(ビード部24の内径寸法)よりも大きく設定
されている。これにより、制振部材74をタイヤ14と
同一中心軸上に配した状態下において、制振部材74
は、タイヤ14の中空領域内に完全に収容されるように
なっている。
【0056】また一方、タイヤ14には、両側のビード
部24,24の内面において、それぞれ対向方向(軸方
向)に向かって突出する係合突部としての一対の突出片
78,78が形成されている。なお、これらの突出片7
8,78は、タイヤ14と一体形成されていても良い
が、別体形成したものをタイヤ14の内面に接着等で固
着することによって取り付けても良い。また、本実施形
態では、各突出片78が周方向に連続して延びる円環形
状とされているが、かかる突出片78は、周方向に所定
間隔で分断形成されていても良い。
【0057】そして、前記第一の実施形態と同様に、タ
イヤ14をホイール12に装着することによって内部に
形成された空気室32に制振部材74を収容せしめた状
態下では、かかる制振部材74が、その隔壁76の内周
側端縁部において突出片78,78に係合せしめられ
て、タイヤ14の内部に収容状態に保持されるようにな
っている。
【0058】従って、このような構造とされた本実施形
態の車輪72においては、第一の実施形態と同様に、ホ
イール12から加振力が制振部材74に及ぼされて、該
制振部材74が飛び跳ね変位せしめられることにより、
タイヤ14に突設された一対の突出片78,78に対し
て隔壁76の内周側端部が打ち当たることにより、目的
とする制振効果が発揮されることとなる。なお、かかる
制振部材74は、その隔壁76の形状や寸法を調節する
ことにより、飛び跳ね変位に際して、外周側端部がタイ
ヤ14のトレッド部20に対して打ち当たるようにして
も良い。
【0059】ここにおいて、特に本実施形態の制振部材
74においては、全ての隔壁76を含む全体が、タイヤ
14の中空領域に収容配置されており、突出片78,7
8によってタイヤ14の中空領域からのはみ出しが阻止
されていることから、例えばタイヤ14をホイール12
に着脱する際に、タイヤからはみ出した制振部材74が
作業の邪魔になったり、或いは作業に際して制振部材7
4が損傷するようなことが防止されるのである。
【0060】以上、本発明の幾つかの実施形態について
詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本
発明は、かかる実施形態における具体的な記載によっ
て、何等、限定的に解釈されるものではない。
【0061】例えば、複数の隔壁等の突出部、およびそ
れら突出部を連結する連結部は、その具体的形状や大き
さ、突出部と連結部の相互の連結位置等に関して、何等
の限定を受けるものでなく、前記実施形態のものの他に
も各種の態様を採用することが可能である。また、複数
の突出部を相互に異なる形状や大きさをもって形成して
も良い。
【0062】また、前記実施形態では、制振部材が各複
数の突出部と連結部から構成されることにより、制振部
材の断面形状が周方向で変化せしめられていたが、周方
向に一定の断面形状で延びる円環形状乃至は円筒形状を
有する制振部材を採用することも可能である。具体的に
は、例えば一定の円形断面や矩形断面をもって周方向に
延びるリング形状乃至は円筒形状をもって制振部材を構
成することも可能である。なお、そのように周方向で一
定の断面形状を有する制振部材においては、リム外周面
やタイヤ内周面に対して、周方向の全周に亘って一定の
曲率半径で延びる円弧面で当接されるようにしても良い
が、例えば、リム外周面やタイヤ内周面に対して周方向
に独立した複数の当接突部を形成し、かかる当接突部に
対して制振部材が当接されるようにしても良い。
【0063】また、前記実施形態では、制振部材が、何
れも、周方向に連続して一体形成されていたが、例え
ば、帯状の弾性体を円弧状に湾曲せしめて、長手方向両
端部分を接着や適当な係止部材によって固着することに
よって、周方向に連続した制振部材を形成しても良い。
【0064】また、ホイールおよびタイヤの少なくとも
一方と、制振部材に対して、隔壁や突出片を設けて、そ
れらを周方向で係合させること等により、周方向での制
振部材のホイールに対する自由な相対回転を阻止した
り、更には、制振部材をホイールやタイヤに対して周方
向でも当接せしめて周方向のホイール振動に対しても制
振効果が発揮されるようにすることも可能である。
【0065】加えて、前記実施形態では、本発明を自動
車用車輪に適用したものの具体例が示されていたが、本
発明は、タイヤ内周面とリム外周面との間に空洞部分が
形成されている各種の車両用車輪に対して、適用可能で
あることは言うまでもない。
【0066】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0067】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた自動車用車輪においては、車輪に対
する制振部材の当接作用に基づいて車輪自体の振動が抑
えられるのであり、以て、車両において問題となる振動
の車両ボデーへの伝達が低減され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての自動車用車輪
の縦断面図である。
【図2】図1に示された自動車用車輪を構成する制振部
材の横断面図であり、図3におけるII−II断面に相当す
る図である。
【図3】図2におけるIII −III 断面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態としての自動車用車輪
の縦断面図である。
【図5】図4に示された自動車用車輪を構成する制振部
材の横断面図であり、図6におけるV−V断面に相当す
る図である。
【図6】図5におけるVI−VI断面図である。
【図7】本発明の第三の実施形態としての自動車用車輪
の縦断面図である。
【図8】図7に示された自動車用車輪を構成する制振部
材の横断面図であり、図9におけるVIII−VIII断面に相
当する図である。
【図9】図8におけるIX−IX断面図である。
【図10】本発明の第四の実施形態としての自動車用車
輪の縦断面図である。
【図11】図10に示された自動車用車輪を構成する制
振部材の横断面図であり、図12におけるXI−XI断面に
相当する図である。
【図12】図11におけるXII −XII 断面図である。
【図13】本発明の第五の実施形態としての自動車用車
輪の縦断面図である。
【図14】図13に示された自動車用車輪を構成する制
振部材の横断面図であり、図15におけるXIV −XIV 断
面に相当する図である。
【図15】図14におけるXV−XV断面図である。
【図16】本発明の第六の実施形態としての自動車用車
輪の縦断面図である。
【図17】図16に示された自動車用車輪を構成する制
振部材の横断面図であり、図18におけるXVII−XVII断
面に相当する図である。
【図18】図17におけるXVIII −XVIII 断面図であ
る。
【図19】本発明の第七の実施形態としての自動車用車
輪の縦断面図である。
【図20】図19に示された自動車用車輪を構成する制
振部材の横断面図である。
【符号の説明】
10 自動車用車輪 12 ホイール 14 タイヤ 28 タイヤ内周面 30 リム外周面 32 空気室 34 制振部材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤとホイールのリムとの間に形成さ
    れる空洞部分に周方向で連続して延びる制振部材を、該
    タイヤ及び該リムに対して非接着で独立変位可能に収容
    配置せしめて、振動入力時に該制振部材が該タイヤ及び
    該リムの少なくとも一方に対して直接的且つ弾性的に当
    接せしめられるようにしたことを特徴とする車両用車
    輪。
  2. 【請求項2】 前記制振部材を、周方向で変化する断面
    形状をもって形成した請求項1に記載の車両用車輪。
  3. 【請求項3】 前記制振部材を、周方向に所定長さで延
    びるブロック形状とされて、前記空洞部分の周方向で相
    互に離隔して配設された複数の突出部と、 それら複数の突出部の間に跨がって該突出部よりも小さ
    な略一定の断面形状で周方向に延び、それら複数の突出
    部を相互に連結する連結部とを、含んで形成した請求項
    2に記載の車両用車輪。
  4. 【請求項4】 前記制振部材を、 軸直角方向に広がる平板形状とされて、前記空洞部分の
    周方向で相互に離隔して配設されることにより該空洞部
    分を周上の複数箇所で仕切る隔壁状の突出部と、 それら複数の突出部の間に跨がって該突出部よりも小さ
    な略一定の断面形状で周方向に延び、それら複数の突出
    部を相互に連結する連結部とを、含んで形成した請求項
    2に記載の車両用車輪。
  5. 【請求項5】 前記突出部の周方向間隔を、少なくとも
    一つにおいて他のものから異ならせた請求項3又は4に
    記載の車両用車輪。
  6. 【請求項6】 前記制振部材を、前記タイヤの内径寸法
    よりも大きな内径寸法をもって形成して、該タイヤの中
    空領域に完全に収容された状態で装着した請求項1乃至
    5の何れかに記載の車両用車輪。
  7. 【請求項7】 前記タイヤにおける一対のサイドウォー
    ル部またはビード部において、それぞれ、前記空洞部分
    に突出する係合突部を設けて、かかる係合突部で前記制
    振部材の径方向内方への変位を制限することにより、該
    制振部材における該タイヤから径方向内方へのはみ出し
    を防止するようにした請求項6に記載の車両用車輪。
  8. 【請求項8】 前記制振部材の少なくとも一部が多孔質
    材によって形成されている請求項1乃至7の何れかに記
    載の車両用車輪。
  9. 【請求項9】 前記制振部材において、前記空洞部分の
    内周面に対する振動入力方向での当接面を、ショアD硬
    さ80以下とした請求項1乃至8の何れかに記載の車両
    用車輪。
  10. 【請求項10】 前記制振部材が前記リム外周面に対し
    て振動入力方向となる軸直角方向の両側で往復変位の両
    方向においてそれぞれ当接せしめられるようにすると共
    に、該制振部材の該リム外周面に対する軸直角方向両側
    での当接面間における軸直角方向の往復可動距離を0.
    1〜1.6mmとした請求項1乃至9の何れかに記載の
    車両用車輪。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れかに記載の車
    両用車輪に用いられる、請求項1乃至10の何れかに記
    載された前記制振部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011020466A (ja) * 2009-07-13 2011-02-03 Hatsuta Kakusanki Co Ltd 軟質タイヤ

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