JP2003251742A - 環境対応型の塗装鋼板 - Google Patents

環境対応型の塗装鋼板

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JP2003251742A
JP2003251742A JP2002055349A JP2002055349A JP2003251742A JP 2003251742 A JP2003251742 A JP 2003251742A JP 2002055349 A JP2002055349 A JP 2002055349A JP 2002055349 A JP2002055349 A JP 2002055349A JP 2003251742 A JP2003251742 A JP 2003251742A
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JP
Japan
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steel sheet
weight
film layer
coating film
coating
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Application number
JP2002055349A
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English (en)
Inventor
Akio Tashiro
秋雄 田代
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Yodogawa Steel Works Ltd
Original Assignee
Yodogawa Steel Works Ltd
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Publication date
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Publication of JP2003251742A publication Critical patent/JP2003251742A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C28/00Coating for obtaining at least two superposed coatings either by methods not provided for in a single one of groups C23C2/00 - C23C26/00 or by combinations of methods provided for in subclasses C23C and C25C or C25D

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロム系の処理液や防錆顔料を使用する塗装
鋼板に比しても劣らない加工性、耐衝撃性、耐傷付き
性、耐湿潤性、耐食性、および耐候性を有しながら環境
に対応した塗装鋼板を提供する。 【解決手段】 5〜65重量%Al−Zn合金溶融めっ
き鋼板よりなる基板1に、表面処理として非クロム系の
化成処理を施しており、この基板1の化成処理面上に、
樹脂塗料100重量部に対して非クロム系の防錆顔料1
〜70重量部配合した塗料を焼付塗装して乾燥塗膜厚1
〜20μmの下塗り塗膜層2を形成してあり、この下塗
り塗膜層の表面に、更に樹脂塗料100重量部に対して
非クロム系の防錆顔料を1〜70重量部配合した塗料を
焼付塗装して乾燥塗膜厚1〜30μmの上塗り塗膜層3
を形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Al−Zn合金溶
融めっき鋼板の持つ防食効果を活かし、さらに非クロム
系処理液、非クロム系防錆顔料を使用することにより耐
食性に優れ、環境に対応した、各種建材用内外装板等に
好適に用いられる塗装鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗装鋼板は、めっき鋼板にクロム
系表面処理を施し、防錆機能を付与する目的でクロム系
防錆顔料を配合した下塗り塗膜層を形成し、その表面
に、意匠性を付与するための上塗り塗膜層を形成してい
る。一方、めっき鋼板に非クロム系の表面処理を施し、
非クロム系の防錆顔料を配合した下塗り塗膜層を形成
し、意匠性を付与するための上塗り塗膜層を形成した塗
装鋼板もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、クロム系の
表面処理液や防錆顔料を使用する前者の塗装鋼板では、
環境汚染問題がある。その点、非クロム系の処理液や防
錆顔料を使用する後者の塗装鋼板によれば、環境汚染に
対して配慮がなされ、改善されている。しかしながら、
この環境に対応した塗装鋼板は、屋外で使用した場合、
耐食性はクロム系の処理液や防錆顔料を使用する鋼板に
比較して、かなり劣るため、耐食性のあまり必要とされ
ない屋内器物などの用途のみに限定されている。
【0004】本発明の目的は、非クロム系の処理液や防
錆顔料を使用する塗装鋼板を更に改善することにより、
クロム系の処理液や防錆顔料を使用する塗装鋼板に比し
ても劣らない耐食性、耐侯性を有しながら環境に対応し
た塗装鋼板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明の塗装鋼板は、5〜65重量%Al−Zn合金溶融
めっき鋼板よりなる基板に、表面処理として非クロム系
の化成処理を施しており、この基板の化成処理面上に、
樹脂塗料100重量部に対して非クロム系の防錆顔料1
〜70重量部配合した塗料を焼付塗装して乾燥塗膜厚1
〜20μmの下塗り塗膜層を形成してあり、この下塗り
塗膜層の表面に、樹脂塗料100重量部に対して非クロ
ム系の防錆顔料を1〜70重量部配合した塗料を焼付塗
装して乾燥塗膜厚1〜30μmの上塗り塗膜層を形成し
てなることに特徴を有するものである。
【0006】請求項2に係る発明の塗装鋼板は、5〜6
5重量%Al−Zn合金溶融めっき鋼板よりなる基板
に、表面処理として非クロム系の化成処理を施してお
り、この基板の化成処理面上に、樹脂塗料100重量部
に対して非クロム系の防錆顔料1〜70重量部配合した
塗料を焼付塗装して乾燥塗膜厚1〜20μmの下塗り塗
膜層を形成してあり、この下塗り塗膜層の表面に、樹脂
塗料100重量部に対して非クロム系の防錆顔料を1〜
70重量部配合した塗料を焼付塗装して乾燥塗膜厚1〜
30μmの中塗り塗膜層を形成してあり、この中塗り塗
膜層の表面に、更に樹脂塗料100重量部に対して非ク
ロム系の防錆顔料を1〜70重量部配合した塗料を焼付
塗装して乾燥塗膜厚1〜30μmの上塗り塗膜層を形成
してなることに特徴を有するものである。
【0007】上記請求項1又は2記載の塗装鋼板におい
て、上記基板の裏面には、請求項3記載の発明のよう
に、請求項2記載の下塗り塗膜層のみ、又は請求項2記
載の下塗り塗膜層と中塗り塗膜層の2コート、又は請求
項2記載の下塗り塗膜層と中塗り塗膜層と上塗り塗膜層
の3コートを形成することができる。また、上記請求項
1又は2記載の塗装鋼板において、上塗り塗膜層の下
面、又は上塗り塗膜層の表面には、請求項4、5記載の
発明のように、印刷層を形成することができる。さら
に、請求項6記載の発明のように、上記請求項1又は2
記載の塗装鋼板をエンボス加工し、その凸部の上塗り塗
膜層の表面に、スパッタ柄や石目調等の模様を印刷又は
塗装することができる。
【0008】
【作用】請求項1、2記載の発明によれば、5〜65重
量%Al−Zn合金めっき鋼板を基板としているので、
塗膜を通してのめっき層からの亜鉛イオンの溶出が少な
いため耐食性に優れる。5重量%未満のAl−Zn合金
めっき鋼板では耐食性を十分に期することができない。
65重量%を越えるAl−Zn合金めっき鋼板では、剪
断端面の耐食性が低下する。
【0009】また、基板の表面処理として非クロム系の
化成処理を施し、各塗膜層に配合する防錆顔料としては
非クロム系のものを使用してあるので、クロムによる環
境汚染を防止できる。
【0010】請求項1記載の発明では、非クロム系の防
錆顔料は下塗り塗膜層のみならず、上塗り塗膜層にも配
合してあるので、下塗り塗膜層のみに非クロム系の防錆
顔料を配合した従来の非クロム系の防錆顔料を使用した
塗装鋼板の防錆力不足を補うことができ、環境性を確保
し得ながら耐食性を高めることができる。請求項2記載
の発明では、非クロム系の防錆顔料を、下塗り塗膜層の
ほかに中塗り塗膜層及び上塗り塗膜層の二層にそれぞれ
配合してあるので、耐食性を更に一層向上させることが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る環境対応型の塗装鋼
板の好適な実施形態を説明する。
【0012】図1に本発明の一実施形態に係る塗装鋼板
の断面構造を模式的に示す。1は基板、2は基板1の表
面に焼付け塗装された下塗り塗膜層、3は下塗り塗膜層
2の表面に焼付け塗装された上塗り塗膜層である。
【0013】基板1としては、板厚0.3〜1.2mm
で、5〜65重量%Al−Zn合金溶融めっき鋼板を用
いる。5重量%未満のAl−Zn合金めっき鋼板では耐
食性、耐熱性を十分に期することができず、65重量%
を越えるAl−Zn合金めっき鋼板では剪断端面の耐食
性が低下する。このため、より好ましくは耐食性に優れ
る55重量%Al−Zn合金めっき鋼板を用いる。
【0014】基板1には表面処理として非クロム系の化
成処理を施す。非クロム系の化成処理は、公害上問題の
ある6価クロムを含まない、3価のクロムイオンとケイ
酸イオンとフッ素イオンとからなる化成処理液や、クロ
ムを含まないタンニン酸とシリカゲルのごとき陰性ヒド
ロゾルを含む混合水溶液、またはクロムを含まないケイ
酸エステルとアルミニウムの無機塩の水溶液等で処理す
る。
【0015】基板1の化成処理面上に下塗り塗膜層2が
焼付け塗装されるが、この下塗り塗膜層2の樹脂塗料に
は、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系
樹脂、ウレタン系樹脂等の着色樹脂塗料又は着色クリア
ー塗料を用いる。
【0016】下塗り塗膜層2には非クロム系の防錆顔料
が配合されるが、この防錆顔料は、亜鉛粉末、アルミニ
ウム粉末等の金属粉顔料、カルシウム、シリカ等のイオ
ン交換性顔料、リン酸塩系、ポリリン酸アルミニウム
系、バナジウム酸塩系及びモリブデン酸塩系の可溶性顔
料等である。この防錆顔料の配合量は、上記樹脂塗料1
00重量部に対して1重量部より少ないと防錆効果は認
められるものの、重防食があると言えなくなり、70重
量部を超えると塗膜の伸びを低下させるため、樹脂塗料
100重量部に対して1〜70重量部配合することが好
ましい。
【0017】下塗り塗膜層2の乾燥塗膜厚は、1μm未
満では塗装作業上、安定した塗膜厚が確保できず、20
μmを超えるとコスト高となるため、1〜20μmとす
ることが好ましい。下塗り塗膜層2の焼付け温度は、板
温で180〜270°である。
【0018】下塗り塗膜層2の表面に焼付け塗装される
上塗り塗膜層3の樹脂塗料には、エポキシ系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フ
ッ素系樹脂、又はそれらの混合樹脂等の着色樹脂塗料、
着色クリアー塗料、又はクリアー塗料を用いる。
【0019】上塗り塗膜層3にも非クロム系の防錆顔料
が配合されるが、この防錆顔料は、亜鉛粉末、アルミニ
ウム粉末等の金属粉顔料、カルシウム、シリカ等のイオ
ン交換性顔料、リン酸塩系、ポリリン酸系、バナジウム
酸塩系及びモリブデン酸塩系の可溶性顔料等である。こ
の防錆顔料の配合量は、上記樹脂塗料100重量部に対
して1重量部より少ないと防錆効果は認められるもの
の、重防食があると言えなくなり、70重量部を超える
と塗膜の伸びを低下させるため、樹脂塗料100重量部
に対して1〜70重量部配合することが好ましい。
【0020】上塗り塗膜層3の乾燥塗膜厚は、1μm未
満では塗装作業上、安定した塗膜厚が確保できず、30
μmを超えるとコスト高となるため、1〜30μmとす
ることが好ましい。上塗り塗膜層3の焼付け温度は、板
温で160〜260°である。
【0021】図2は本発明の他の実施形態に係る塗装鋼
板の断面構造を模式的に示す。1は基板、2は基板1の
表面に焼付け塗装された下塗り塗膜層、4は下塗り塗膜
層2の表面に焼付け塗装された中塗り塗膜層、5は中塗
り塗膜層4の表面に焼付け塗装された上塗り塗膜層であ
る。
【0022】この実施形態の塗装鋼板の基板1は、上記
実施形態の塗装鋼板の場合と同様に、板厚0.3〜1.
2mmで、5〜65重量%Al−Zn合金溶融めっき鋼
板を用いる。また、基板1の化成処理面上に焼付け塗装
される下塗り塗膜層2においても、上記実施形態の塗装
鋼板の下塗り塗膜層2と同様な樹脂塗料が用いられ、ま
た同一の非クロム系の防錆顔料が同一配合量で同じよう
に配合される。
【0023】中塗り塗膜層4及び上塗り塗膜層5にはそ
れぞれ、上記実施形態における塗装鋼板の上塗り塗膜層
3の樹脂塗料と同様な樹脂塗料が用いられ、また同一の
非クロム系防錆顔料が同一配合量で同じように配合され
る。
【0024】この実施形態の塗装鋼板によれば、上記実
施形態の塗装鋼板よりも重防食効果が更に高いものとな
る。
【0025】図1又は図2の塗装鋼板において、図示省
略するが、基板1の裏面に、図2の実施形態の下塗り塗
膜層2のみ、又は下塗り塗膜層2と中塗り塗膜層4の2
コート、又は下塗り塗膜層2と中塗り塗膜層4と上塗り
塗膜層5の3コートを形成することもできる。
【0026】上記の上塗り塗膜層3又は5の下面には、
図3、図4に示すように、意匠性を付与するために適宜
模様の印刷層6を形成する。また、図5、図6に示すよ
うに、意匠性を付与するために適宜模様の印刷層6は上
塗り塗膜層3又は5の表面に形成するもよい。上記の上
塗り塗膜層3又は5には、更に、ポリアミド系樹脂粒
子、ポリアクリルニトリル系樹脂粒子、シリカ系つや消
し微粒子、セラミック系微粒子などを適宜配合すると、
表面塗膜層に皮革表面様のしぼ模様が十分な凹凸をもっ
て現出形成され、外観意匠形態を更に良好なものにする
ことができる。また、上塗り塗膜層3又は5にフッ素微
粒子を配合すると、表面の磨耗が抑制され、疵の発生も
抑制することができ、外観の維持および耐久性の向上を
図れる。
【0027】また、図1、図2に示す断面構造の塗装鋼
板は、図7、図8に示すように、エンボスの成形加工を
した後に、その凸部7の上塗り塗膜層3又は5の表面に
スパッタ柄や石目調等の模様8を印刷又は塗装すること
もできる。印刷層6や模様8は、インキあるいは塗料の
いずれであってもよく、ロールコート、フローコート等
の公知の塗装方法を用いることができる。
【0028】図9は、下塗り塗膜層2、上塗り塗膜層
3、及び印刷層6を形成する上記塗装鋼板の連続製造ラ
インの一例を示す。この製造ラインは、アンコイラー1
0から基板1を繰り出し、非クロム系の化成処理液に浸
漬して表面処理を施す前処理部11、基板1の化成処理
面上に下塗り塗膜層2を施す第1塗装部12、上塗り塗
膜層3を施す第2塗装部13、及び印刷部14の順に送
った後、テンションレベラー15を介してリコイラー1
6にロール状に巻き取るように構成されている。
【0029】第1,2塗装部12,13の前段と中間と
後段、および印刷部14の後段には、それぞれ基板1を
送給操作する4個のブライドルロール17,18,1
9,20が配置されており、最終段のブライドルロール
20の周速度を基準にして、各ブライドルロール17,
18,19の周速度を大小に変化させることにより、第
1,2塗装部12,13および印刷部14を通過する基
板1のテンション状態を制御している。
【0030】第1塗装部12では、ロールコータ(図示
せず)で基板1の化成処理面上に所定の樹脂塗料を塗装
した後、その樹脂塗料をオーブン21で強制的に乾燥し
て下塗り塗膜層2を形成する。第2塗装部13では、第
1塗装部12の場合と同様に、ロールコータ(図示せ
ず)で先の下塗り塗膜層2の表面に上塗り塗膜層3を塗
装した後、オーブン22で強制的に乾燥させる。印刷部
14では、上塗り塗膜層3の表面に、ロール印刷機(図
示せず)で適宜模様の印刷層6を印刷する。印刷層6は
オーブン23で強制的に乾燥させる。なお、印刷層6の
印刷後に、印刷層6を含む上塗り塗膜層3の表面全体に
クリアー塗料をカーテンコータあるいはロールコータ等
で塗布して保護層を形成し、印刷層6及び保護層をオー
ブン23で強制的に乾燥させるもよい。
【0031】
【実施例】以下の各実施例1〜3及び比較例1の基板と
しては、共通して55重量%Al−Zn合金溶融めっき
鋼板を用い、板厚は0.6mmとし、めっき付着量は片
面100g/mとした。
【0032】実施例1 基板に非クロム系の化成処理を施した後、下塗り塗膜層
として、バナジウム酸塩系顔料を塗料100重量部に対
し40重量部配合したエポキシ系樹脂塗料を、ロールコ
ータ−で塗装して板温200°Cで焼付け乾燥し、乾燥
塗膜厚10μmとなるように形成し、上塗り塗膜層とし
て、バナジウム酸塩系顔料を塗料100重量部に対し1
0重量部配合したポリエステル系樹脂塗料を、ロールコ
ータ−で塗装して板温220°Cで焼付け乾燥し、乾燥
塗膜厚20μmとなるように形成した。
【0033】実施例2 基板に非クロム系の化成処理を施した後、下塗り塗膜層
として、塗料100重量部に対しバナジウム酸塩系顔料
を40重量部、ポリリン酸アルミニウム系顔料を10重
量部配合したエポキシ系樹脂塗料を、ロールコータ−で
塗装して板温200°Cで焼付け乾燥し、乾燥塗膜厚1
0μmとなるように形成し、上塗り塗膜層として、塗料
100重量部に対しバナジウム酸塩系顔料を10重量
部、ポリリン酸アルミニウム系顔料5重量部配合したポ
リエステル系樹脂塗料を、ロールコータ−で塗装して板
温220°Cで焼付け乾燥し、乾燥塗膜厚20μmとな
るように形成した。
【0034】実施例3 基板に非クロム系の化成処理を施した後、下塗り塗膜層
として、塗料100重量部に対しバナジウム酸塩系顔料
を40重量部、ポリリン酸アルミニウム系顔料を10重
量部配合したエポキシ系樹脂塗料を、ロールコータ−で
塗装して板温200°Cで焼付け乾燥し、乾燥塗膜厚1
0μmとなるように形成し、中塗り塗膜層として、塗料
100重量部に対しバナジウム酸塩系顔料を10重量
部、ポリリン酸アルミニウム系顔料5重量部配合したポ
リエステル系樹脂塗料を、ロールコータ−で塗装して板
温220°Cで焼付け乾燥し、乾燥塗膜厚20μmとな
るように形成し、上塗り塗膜層として、塗料100重量
部に対しバナジウム酸塩系顔料を10重量部、ポリリン
酸アルミニウム系顔料5重量部配合したポリエステル系
樹脂塗料を、ロールコータ−で塗装して板温220°C
で焼付け乾燥し、乾燥塗膜厚20μmとなるように形成
した。
【0035】比較例1 基板にクロム系の化成処理を施した後、下塗り塗膜層と
して、塗料100重量部に対しストロンチウムクロメー
ト(SrCrO4)を28重量部配合したエポキシ系樹
脂塗料を、ロールコータ−で塗装して板温200°Cで
焼付け乾燥し、乾燥塗膜厚10μmとなるように形成
し、上塗り塗膜層として、ポリエステル系のクリアー樹
脂塗料をロールコータ−で塗装して板温220°Cで焼
付け乾燥し、乾燥塗膜厚20μmとなるように形成し
た。
【0036】実施例1〜3の各塗装鋼板、比較例1の塗
装鋼板についての加工性試験、耐衝撃試験、耐傷付き性
試験、耐湿潤性試験、耐食性試験、耐候性試験を下記の
要領で実施した。
【0037】(1)耐加工性試験 塗装面を外側にして、20°Cで180°曲げ加工を施
し、曲げ部におけるクラック発生の有無を10倍ルーペ
で観察し、クラックが認められない最小の板挟み枚数で
評価した。2T以下を良好(○印)と評価した。
【0038】(2)耐衝撃試験 JIS G3312に従って、デュポン式耐衝撃試験
(錘500g、打ち型直径0.5インチ、錘の高さ50
cm)を行った。試験結果を肉眼で観察し、塗膜の剥離
が無いものを良好(○印)と評価した。
【0039】(3)耐傷付き性試験 鉛筆硬度試験(JIS G3312)により、剥離硬度
を測定し、2Hで剥離が無ければ、耐傷付き性を良好
(○印)と評価した。
【0040】(4)耐湿潤性試験 めっき鋼板素地に達するクロスカットを入れた試験片
を、50°C−RH98%以上の湿潤雰囲気1000時
間暴露した後、クロスカット部の錆発生により膨れた塗
膜膨れ幅(最大値)を測定した。塗膜膨れ幅が2mm以
下であれば、耐湿潤性を良好(○印)と評価した。
【0041】(5)耐食性試験 JIS Z2371に規定される塩水噴霧試験を使用し
た。試験片にめっき鋼板素地に達するクロスカットを入
れてから、500時間の塩水噴霧を受けさせ、カット部
からの塗膜膨れ幅(最大値)を測定した。塗膜膨れ幅が
2mm以下であれば、耐食性を良好(○印)と評価し
た。
【0042】(6)耐候性試験 JIS Z9117に従って、100時間のデューサイ
クルウェザオメータ試験を行った後で、塗膜を肉眼によ
り観察するとともに、光沢度を測定した。塗装直後の光
沢度(A)と試験後の光沢度(B)の測定値から、光沢
保持率=B/Aの式により光沢保持率を算出した。光沢
保持率90%以上を良好(○印)と評価した。
【0043】試験結果 加工性試験、耐衝撃試験、耐傷付き性試験、耐湿潤性試
験、耐食性試験、及び耐候性試験の結果は図10の図表
に示すとおりである。実施例1〜3の塗装鋼板は、環境
に対応すべく非クロム系の化成処理液や防錆顔料を使用
するものの、クロム系の化成処理液や防錆顔料を使用す
る比較例1の塗装鋼板に比して加工性、耐衝撃性、耐傷
付き性、耐湿潤性、耐食性、耐候性のいずれの性能にお
いても劣らないことがわかる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、クロム系の処理液や防
錆顔料を使用する塗装鋼板に比しても劣らない加工性、
耐衝撃性、耐傷付き性、耐湿潤性、耐食性、および耐候
性を有しながら環境に対応した塗装鋼板を提供すること
ができ、屋内のみならず屋外の各種建材用内外装材等に
も好適に用いられるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の塗装鋼板を模式的に示す断面図であ
る。
【図2】他の実施例の塗装鋼板を模式的に示す断面図で
ある。
【図3】更に他の実施例の塗装鋼板を模式的に示す断面
図である。
【図4】更に又、他の実施例の塗装鋼板を模式的に示す
断面図である。
【図5】更に又、他の実施例の塗装鋼板を模式的に示す
断面図である。
【図6】更に又、他の実施例の塗装鋼板を模式的に示す
断面図である。
【図7】更に又、他の実施例の塗装鋼板を模式的に示す
断面図である。
【図8】更に又、他の実施例の塗装鋼板を模式的に示す
断面図である。
【図9】製造ラインの一例を示す概略構成図である。
【図10】実施例1〜3、比較例1についての各種性能
試験の結果を示す図表である。
【符号の説明】
1 基板 2 下塗り塗膜層 3、5 上塗り塗膜層 4 中塗り塗膜層 6 印刷層 7 凸部 8 スパッタ柄や石目調等の模様
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C23C 22/82 C23C 22/82 28/00 28/00 C Fターム(参考) 4D075 AC41 AE17 AE19 AE27 BB06X BB26Y BB26Z BB73X BB92Y BB92Z CA02 CA04 CA13 CA32 CA33 CA38 CB04 CB36 DA06 DA07 DB05 DB07 EB16 EB22 EB33 EB35 EB38 EB56 EC15 EC54 4F100 AB03A AB10A AB18A AB31A AK41 AK53 BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10C BA10E CA15B CA15C CA15D CA15E CC00B CC00C CC00D CC00E EH46B EH46C EH46D EH46E EH71A EJ65B EJ65C EJ65D EJ65E EJ68A HB11C HB21C HB31C JA20B JA20C JA20D JA20E JB02 JB07 JB10 JK10 JK14 JL01 JL09 JM02B JM02C JM02D JM02E YY00A YY00B YY00C YY00D YY00E 4K026 AA02 AA07 AA09 AA13 AA22 BA02 BA06 BA08 BA12 BB08 CA18 CA19 CA27 CA28 CA41 4K044 AA02 AB02 BA10 BA14 BA15 BA20 BA21 BB05 BC02 CA11 CA16 CA53 CA62

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5〜65重量%Al−Zn合金溶融めっ
    き鋼板よりなる基板に、表面処理として非クロム系の化
    成処理を施しており、 この基板の化成処理面上に、樹脂塗料100重量部に対
    して非クロム系の防錆顔料1〜70重量部配合した塗料
    を焼付塗装して乾燥塗膜厚1〜20μmの下塗り塗膜層
    を形成してあり、この下塗り塗膜層の表面に、更に樹脂
    塗料100重量部に対して非クロム系の防錆顔料を1〜
    70重量部配合した塗料を焼付塗装して乾燥塗膜厚1〜
    30μmの上塗り塗膜層を形成してなることを特徴とす
    る、環境対応型の塗装鋼板。
  2. 【請求項2】 5〜65重量%Al−Zn合金溶融めっ
    き鋼板よりなる基板に、表面処理として非クロム系の化
    成処理を施しており、この基板の化成処理面上に、樹脂
    塗料100重量部に対して非クロム系の防錆顔料1〜7
    0重量部配合した塗料を焼付塗装して乾燥塗膜厚1〜2
    0μmの下塗り塗膜層を形成してあり、この下塗り塗膜
    層の表面に、樹脂塗料100重量部に対して非クロム系
    の防錆顔料を1〜70重量部配合した塗料を焼付塗装し
    て乾燥塗膜厚1〜30μmの中塗り塗膜層を形成してあ
    り、この中塗り塗膜層の表面に、更に樹脂塗料100重
    量部に対して非クロム系の防錆顔料を1〜70重量部配
    合した塗料を焼付塗装して乾燥塗膜厚1〜30μmの上
    塗り塗膜層を形成してなることを特徴とする、環境対応
    型の塗装鋼板。
  3. 【請求項3】 前記基板の裏面に、請求項2記載の下塗
    り塗膜層のみ、又は請求項2記載の下塗り塗膜層と中塗
    り塗膜層の2コート、又は請求項2記載の下塗り塗膜層
    と中塗り塗膜層と上塗り塗膜層の3コートが形成されて
    いる、請求項1又は2記載の環境対応型の塗装鋼板。
  4. 【請求項4】 前記上塗り塗膜層の下面に印刷層が形成
    されている、請求項1又は2記載の環境対応型の塗装鋼
    板。
  5. 【請求項5】 前記上塗り塗膜層の表面に印刷層が形成
    されている、請求項1又は2記載の環境対応型の塗装鋼
    板。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の塗装鋼板がエンボ
    ス加工されており、その凸部の上塗り塗膜層の表面に、
    スパッタ柄や石目調等の模様が印刷又は塗装されてい
    る、環境対応型の塗装鋼板。
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