JP2003251705A - 歯付ベルトの製造方法 - Google Patents

歯付ベルトの製造方法

Info

Publication number
JP2003251705A
JP2003251705A JP2002008597A JP2002008597A JP2003251705A JP 2003251705 A JP2003251705 A JP 2003251705A JP 2002008597 A JP2002008597 A JP 2002008597A JP 2002008597 A JP2002008597 A JP 2002008597A JP 2003251705 A JP2003251705 A JP 2003251705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tooth
reinforcing member
toothed belt
sheet
rubber sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002008597A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Sawada
守 澤田
Yosuke Suefuji
陽介 末藤
Takayuki Tagawa
孝之 田川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuboshi Belting Ltd
Original Assignee
Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuboshi Belting Ltd filed Critical Mitsuboshi Belting Ltd
Priority to JP2002008597A priority Critical patent/JP2003251705A/ja
Publication of JP2003251705A publication Critical patent/JP2003251705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 補強部材として伸張性の高い特別なものを用
いる必要がないと共に筒状に成形したものを用いる必要
がなくて生産性を改善し、また心線の密度を高くしてベ
ルト幅を狭小化できる歯付ベルトの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ゴムシート1と補強部材4を密着した積
層物9を歯型成形モールド10によって加熱加圧しなが
ら歯部15と溝部16を型付け成形して、歯部15と溝
部16との表面に補強部材4を密着させて予備成型シー
ト14を作製した後、予備成型シート14を、歯部15
面が内側になるように、外周に歯部15と溝部16に対
応する歯型を有する加硫用金型20の外周に被せ、予備
成型シート14の外周に心線32を巻き付けると共にそ
の外側に背部用ゴムシート34を巻き付けた後、加硫を
行なう歯付ベルトを製造する方法にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯付ベルトの製造
方法に係り、詳しくは未加硫ゴムシートと補強部材を密
着して歯部と溝部を型付けによって、生産性を改善し、
また心線の密度を高くしてベルト幅を狭小化できる歯付
ベルトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】歯付ベルトは、その内面側において長手
方向に沿って複数設けられる歯部と、心線を埋設した背
部とからなるものであり、歯部の表面及び隣り合う歯部
間の歯底部の表面に沿って補強部材が貼着してある。こ
の補強部材は歯付ベルトの長手方向と平行な緯糸と、こ
れと交差するように織った織布が用いられる。
【0003】このような歯付ベルトを製造するにあたっ
ては、従来から圧入法で行なっていた。すなわち、外周
に歯部形成用の凹部を複数設けて形成した円筒状の加硫
用金型を用い、この加硫用金型の外周に筒状の補強部材
を被せた後、その外側に心線をらせん状に巻き付け、さ
らにその外側に未加硫のゴムシートを巻き、これを高圧
蒸気で加硫する。このように高圧蒸気で加熱すると、そ
の際の蒸気圧で、ゴムシートのゴムを加硫用金型の凹部
に圧入させて、歯部を成形することができ、歯付ベルト
を製造することができるのである。
【0004】また、このようにゴムシートのゴムが円筒
状金型の凹部に圧入されて歯部が成形される際に、歯部
の表面及び歯部間の歯底部の表面に補強部材が貼着され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような圧入
法による製造方法では、ゴムシートのゴムが加硫用金型
の凹部に圧入されて歯部が成形される際に補強部材も凹
部内に押し込まれて伸張されるために、補強部材として
ベルト長手方向への伸びが高いものが要求される。この
ため、補強部材としてベルト長手方向の緯糸にウレタン
弾性糸など高伸張率の弾性糸を混入したものを使用する
必要があり、しかも補強部材を製造するにあたって伸張
を与えた状態で補強部材を製織して水中にて振動を加え
ることによって補強部材を予め収縮しておく工程が必要
になり、補強部材の生産性が悪くなる。このように補強
部材として伸張性の高いものを用いると、材料コスト等
の面で問題が生じるものであった。
【0006】また、補強部材は予め両端を突き合わせて
ジョイントすることによって筒状にした状態で加硫用金
型に被せる必要があり、補強部材を筒状に成形する工程
が必要になって、この点で生産性に問題を有するもので
あった。
【0007】さらに、上記のような圧入法で製造を行な
う場合、ゴムシートのゴムを螺旋状に巻き付けた心線の
間の隙間を通して円筒状金型の凹部に流入させて歯部を
成形する必要があるため、心線の巻き付け密度を大きく
するには限界がある。従って、歯付ベルトにおけるベル
ト幅当りの心線の埋入本数を確保するためには、ベルト
幅をある程度大きくしなければならず、ベルト幅を狭小
化してベルト伝動システムをコンパクト化することに限
界を有するという問題があった。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、補強部材として伸張性の高い特別なものを用いる
必要がないと共に筒状に成形したものを用いる必要がな
くて生産性を改善し、また心線の密度を高くしてベルト
幅を狭小化できる歯付ベルトの製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
歯付ベルトの製造方法は、長さ方向に沿って所定間隔で
歯部と溝部を交互に配置し、心線を背部に埋設し、上記
歯部の表面に補強部材を貼着した歯付ベルトの製造方法
において、ゴムシートと補強部材を密着した積層物を歯
型成形モールドによって加熱加圧しながら歯部と溝部を
型付け成形して、歯部と溝部との表面に補強部材を密着
させて予備成型シートを作製した後、該予備成型シート
を、歯部面が内側になるように、外周に歯部と溝部に対
応する歯型を有する加硫用金型の外周に被せ、該予備成
型シートの外周に心線を巻き付けると共にその外側に背
部用ゴムシートを巻き付けた後、加硫を行なう、歯付ベ
ルトの製造方法にあり、補強部材として伸張性の高い特
別なものを用いる必要がないと共に筒状に成形したもの
を用いる必要がなくて生産性を改善でき、また心線の密
度を高くしてベルト幅を狭小化した歯付ベルトを提供で
きる効果がある。
【0010】請求項2の発明は、ゴムシートの背面に補
強フィルムを張った後、該ゴムシートと補強部材を密着
した積層物を歯型成形モールドによって加熱加圧しなが
ら歯部と溝部を型付け成形して、歯部と溝部との表面に
補強部材を密着させて予備成型シートを作製する歯付ベ
ルトの製造方法にあり、特に補強フィルムを使用するこ
とにより、歯部の保形性や歯部の間隔を維持した予備成
型シートを作製することができる。
【0011】請求項3の発明は、ゴムシートと補強部材
を密着した積層物を搬送ベルトに載置して移動させなが
ら、回転中の歯型成形モールドと搬送ベルトとの間へ通
過させ、そして加熱加圧しながら歯部と溝部を型付け成
形して、歯部と溝部との表面に補強部材を密着させた予
備成型シートを作製する歯付ベルトの製造方法にある。
【0012】請求項4の発明は、歯部の頂部に沿って予
備成型シートを切断することによって予備成型シートの
両端に歯部の切断端面を露出させると共にこの歯部の切
断端面同士を付き合わせて筒状にする歯付ベルトの製造
方法にある。
【0013】請求項5の発明は、長さ方向に沿って所定
間隔で歯部と溝部を交互に配置し、心線を背部に埋設
し、上記歯部の表面に補強部材を貼着した歯付ベルトの
製造方法において、補強部材、ゴムシート、そして該ゴ
ムシートの背面に長尺の補強フィルムを張り付けながら
これらの積層体を搬送ベルトに載置して移動し、該積層
体を回転中の歯型成形モールドと搬送ベルトとの間へ通
過させ、そして加熱加圧しながら歯部と溝部を型付け成
形して、歯部と溝部との表面に補強部材を密着させた予
備成型シートを作製し、予備成型シートを、歯部の頂部
に沿って切断することによって予備成型シートの両端に
歯部の切断端面を露出させると共にこの歯部の切断端面
同士を付き合わせて筒状にするように、加硫用金型の外
周に被せ、上記補強フィルムを除去した予備成型シート
の外周面に心線を巻き付けると共にその外側に背部用ゴ
ムシートを巻き付けた後、加硫を行なう歯付ベルトの製
造方法にある。
【0014】請求項6の発明は、補強部材が金属繊維と
有機繊維から構成された編物あるいは織物である歯付ベ
ルトの製造方法にある。
【0015】請求項7の発明は、補強部材が金属繊維と
有機繊維から構成された組物である歯付ベルトの製造方
法にある。
【0016】請求項8の発明は、補強部材が金網である
歯付ベルトの製造方法にある。
【0017】請求項9の発明は、金属繊維がステンレス
である歯付ベルトの製造方法にある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0019】図1は製造工程の前半部を示すものであ
り、まずカレンダーロールなどの圧延ロール(図示せ
ず)で原料ゴム組成物を圧延することによって、未加硫
のゴムシート1を連続する長尺物に成形する。
【0020】ここで、ゴム組成物の原料ゴムとしては、
水素化ニトリルゴム(H−NBR)を始めとして、クロ
ロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アルキル化クロ
ロスルホン化ポリエチレン(ACSM)、クロロプレン
ゴム(CR)などの耐熱老化性の改善されたゴムが好ま
しい。尚、H−NBRは水素添加率80%以上が好まし
く、さらに耐熱性及び耐オゾン性の特性を発揮させるた
めには90%以上が好ましい。水素添加率80%未満の
H−NBRは耐熱性や耐オゾン性が極度に低下する。ま
た配合剤としてカーボンブラック、亜鉛華、ステアリン
酸、可塑剤、老化防止剤等を、加硫剤として硫黄あるい
は有機過酸化物を含有させることができる。各成分を混
合する方法に特に制限はないが、バンバリーミキサー、
ニーダー等を用いて混練することによって行なうことが
できる。
【0021】次に、上記のように圧延成形された長尺の
ゴムシート1を搬送コンベヤ2上に載置して移動させ、
同時にゴムシート1を挟み込むように補強部材4と補強
フィルム3を積層する。この場合、補強フィルム3はゴ
ムシートの背面に貼り付ける。上記搬送コンベヤ2は例
えば金網ベルト5を駆動ロール6と従動ロール7に懸架
し、上記ロール6、7間に加熱板8を設置している。
【0022】補強フィルム3は後述の歯型成形ロール1
0による80〜120℃程度の加熱温度に対して収縮が
小さく、かつゴムとの粘着性に優れたものであれば特に
限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを用いることができ、また帆布からなるライナー
であってもよい。補強フィルム3は長尺に形成されるも
のであり、ロールに巻いたものから繰り出して、ゴムシ
ート1と同速度で送りながらラミネートロール11に通
すことによって、ゴムシート1の裏面に張り付けること
ができるものである。
【0023】次に、このようにゴムシート1の裏面側に
補強フィルム3を、表面に補強部材4を張った積層体9
を搬送コンベヤ2によって連続して長手方向に送りなが
ら、表面側に歯型を付ける成形を行なう。この歯型を付
ける成形は、歯型成形モールド10と80〜120℃の
範囲に温調節された加熱板8を用いて行なう。歯型成形
モールド10は外周に軸方向と平行な歯部成形凹部13
を、全周に亘って一定間隔で複数本凹設することによっ
て形成されるものである。これらの歯型成形モールド1
0も80〜120℃に加熱するようにしてある。
【0024】そして、積層体9を回転中の歯型成形モー
ルド10と移動中の搬送ベルト2との間に通し、そして
歯型成形モールド10で補強部材4とゴムシート1を加
熱加圧しながら、補強部材4とゴムシート1のゴムが図
1のように歯型成形モールド10の歯部成形凹部13内
に押し込まれ、歯部15と溝部16との表面に補強部材
4を密着させた予備成型シート14を作製し、そしてこ
れをガイドロール19に巻き付けて歯型成形モールド1
0から離型する。
【0025】ここで、ゴムシート1の表面に歯型を付け
るにあたって、PLD値(心線32の中心線となるピッ
チラインと溝部16との間の距離)を従来例の圧入法で
得られる歯付ベルトと同程度にするためには、ゴムシー
ト1の表面に形成される溝部16は厚みがゼロ近くまで
薄く成形するのが望ましいが、このように溝部16の厚
みを薄くするとゴムシート1の強度が弱くなって次工程
に送ることができなくなる。このために、ゴムシート1
の裏面に補強フィルム3を張って、補強フィルム3でゴ
ムシート1を補強すると共に支持し、歯型を付けたゴム
シート1を補強フィルム3で次工程に搬送することがで
きるようになっている。
【0026】ここで使用する補強部材4としては、平織
り、綾織り、朱子織りなどの帆布に接着処理したもので
あり、これらの織物には、例えばパラ系アラミド繊維あ
るいは脂肪族繊維(6ナイロン、6,6ナイロン、ポリ
エステル、ポリビニルアルコール等)のフィラメント原
糸を収束したマルチフィラメント糸、あるいは両者を混
撚りしたものが用いられるが、従来の圧入法で用いる補
強部材4の場合のような高伸張性を要求されることはな
い。従って弾性糸を含む必要はなく、経糸と緯糸が同じ
構成であってもよく、コストの高い補強部材を使用する
必要がないものである。ここで、補強部材の具体例を示
すと、140d/1本の6,6ナイロンの経糸と、14
0d/4本の6,6ナイロンの緯糸とからなる綾織り帆
布にH−NBRを主成分とするゴム糊を塗布したものを
用いることができる。
【0027】補強部材4は歯部15や溝部16の表面に
沿って押さえられるだけであり、補強部材4が引き伸ば
されるものではないので、補強部材4として高い伸張性
を有するものを用いる必要はない。
【0028】また、他の上記補強部材4としては、金属
繊維と有機繊維から構成された編物あるいは織物であ
り、金属繊維の材料としては、ステンレス鋼、ニッケ
ル、モネル、黄銅、丹銅、燐青銅、銅、鉄、鋼、アルミ
ニウム、チタン、ニクロム、ハステロイ、インコネルな
ど、特に限定されるものではないが、これらの中でもス
テンレスが好ましい。また、有機繊維は6,6ナイロ
ン、6ナイロン、6,10ナイロン等の歯部2との接着
が良好な繊維を主にし、これにアラミド繊維、ポリベン
ゾオキサゾール繊維、ポリパラフェニレンナフタレート
繊維、ポリエステル繊維などの高強力、高弾性繊維が含
まれる。
【0029】上記編物あるいは織物は、通常平網、平
織、綾織、平畳織、綾畳織り、杉綾織、繻子織、逆畳
織、延織等が使用される。編物は伸縮性に富んでいるた
めに、歯部の変形に追従して歯部の疲労を阻止すること
もできる。また、補強部材4においては、プーリと接触
する側では、金属繊維の占有率が50%、好ましくは5
0〜70%になる程度が好ましい。これによって、ベル
トの歯部及び溝部の表面が補強されて耐摩耗性、歯欠け
性も改善され、更にプーリに接触しても、衝突音や衝突
による金属疲労などが有機繊維の存在によって低減す
る。
【0030】更に、他の上記補強部材4としては、金属
繊維と有機繊維から構成された組物である。組物の金属
繊維の材料としては、ステンレス鋼、ニッケル、モネ
ル、黄銅、丹銅、燐青銅、銅、鉄、鋼、アルミニウム、
チタン、ニクロム、ハステロイ、インコネルなど、特に
限定されるものではないが、これらの中でもステンレス
が好ましい。また、有機繊維は6,6ナイロン、6ナイ
ロン、6,10ナイロン等の歯部2との接着が良好な繊
維を主にし、これにアラミド繊維、ポリベンゾオキサゾ
ール繊維、ポリパラフェニレンナフタレート繊維、ポリ
エステル繊維などの高強力、高弾性繊維が含まれる。
【0031】上記組物は、繊維密度が高い状態で組織伸
びを有するため、従来から用いられている弾性繊維を使
用する必要がなく、高い繊維密度を実現することがで
き、歯付ベルトの補強部材として好ましい。また、補強
部材4においては、プーリと接触する側では、金属繊維
の占有率が50%以上、好ましくは50〜70%になる
程度が好ましい。これによって、ベルトの歯部及び溝部
の表面が補強されて耐摩耗性、歯欠け性も改善され、更
にプーリに接触しても、衝突音や衝突による金属疲労な
どが有機繊維の存在によって低減する。
【0032】上記編物、織物、あるいは組物に使用する
金属繊維の太さ(繊維径)は、0.1mm〜0.3mm
の範囲が好ましい。金属繊維の繊維径が0.1mm未満
では、補強部材4の強度を十分に得ることができず、歯
付ベルトの歯部を歯欠けから保護する補強効果が不十分
になるおそれがある。逆に金属繊維の繊維径が0.3m
mを超えると、補強部材4の厚みが厚くなり歯付ベルト
の歯部と歯底部に対応する歯型形状に成形することが困
難になる。
【0033】また、上記上記編物、織物、あるいは組物
に使用する有機繊維は、レゾルシン−ホルマリン−ラテ
ックス液(RFL液)で接着処理してもよい。
【0034】更に、他の補強部材4としては、金網があ
る、金網の材料としてはステンレス鋼、ニッケル、モネ
ル、黄銅、丹銅、燐青銅、銅、鉄、鋼、アルミニウム、
チタン、ニクロム、ハステロイ、インコネルなど、特に
限定されるものではないが、これらの中でもステンレス
が好ましい。
【0035】上記金網の太さ(繊維径)は、0.1mm
〜0.3mmの範囲が好ましい。繊維径が0.1mm未
満では、金網の強度を十分に得ることができず、歯付ベ
ルトの歯部を歯欠けから保護する補強効果が不十分にな
るおそれがある。逆に繊維径が0.3mmを超えると、
金網の厚みが厚くなり歯付ベルトの歯部と歯底部に対応
する歯型形状に成形することが困難になるおそれがあ
る。また金網の開き目については、幅1インチ当たりの
金網の繊維径と開き目寸法とから規定されるメッシュ番
号(#)で表現して、#40〜#100の金網が好まし
い。この金網の織構成は特に限定されないものであり、
平織、綾織、平畳織、綾畳織り、杉綾織、繻子織、逆畳
織、延織等がある。
【0036】ステンレスの種類も特に限定されないもの
であり、オーステナイト系のSUS201、SUS20
2、SUS301、SUS301L、SUS301J
1、SUS302、SUS303、SUS304、SU
S304L、SUS304Ni、SUS304N2、S
US304LN、SUS304J1、SUS304J
2、SUS304J3、SUS305、SUS305J
1、SUS309J、SUS310S、SUS316、
SUS316L、SUS316N、SUS316LN、
SUS316Ti、SUS316J1、SUS316J
1L、SUS317、SUS317L、SUS317L
N、SUS317J1、SUS317J2、SUS31
7J3L、SUS317J4L,SUS317J5L、
SUS321、SUS347,SUS384、オーステ
ナイト・フェライト系のSUS329J1、SUS32
9J3L、SUS329J4L、フェライト系のSUS
405、SUS410L、SUS429、SUS43
0、SUS430F、SUS430LX、SUS430
J1L、SUS434、SUS436L、SUS436
J1L、SUS444、SUS447J1、マルテンサ
イト系のSUS403、SUS410、SUS410
S、SUS410F2、SUS410J1、SUS41
6、SUS420J1、SUS420J2、SUS42
0F、SUS431等を挙げることができる。
【0037】上記のようにしてゴムシート1の表面に歯
型を付けると共に補強部材4を張り付けた予備成型シー
ト14は、この段階ではゴムシート1には100℃程度
の加熱がされているだけなので、未加硫状態である。そ
してこのゴムシート1を所定の歯数の間隔で切断する。
予備成型シート14の切断は図2に示すように、歯部1
5の予備成型シート14の長手方向での中央に沿って幅
方向に行なうものであり、図3に示すように、切断した
予備成型シート14の両端には歯部15を半分に切断し
た半歯部15aの切断端面が露出し、また補強部材4の
切断端面も予備成型シート14の両端に露出している。
【0038】次に加硫用金型20を用いて加硫を行な
う。加硫用金型20は円筒状に形成されるものであり、
加硫用金型20の外周には歯部15と溝部16に対応す
る加硫用歯型21が設けてある。この加硫用歯型21は
加硫用金型20の外周に、軸方向と平行な歯部嵌合凹部
22と溝部嵌合突部23を、予備成型シート14の歯部
15及び溝部16と同ピッチで、周方向に交互に設ける
ことによって形成してある。そして上記のように切断し
た予備成型シート14を歯型の付いた面を内側にして加
硫用金型20の外周に予備成型シート14を図3(a)
のように巻き付ける。このとき図3(b)に示すよう
に、歯部嵌合凹部22に歯部15を、溝部嵌合突部23
に溝部16をそれぞれ嵌め合わせるようにして、加硫用
金型20の外周に予備成型シート14を巻き付けるもの
であり、予備成型シート14の両端の半歯部15a,1
5aはそれぞれ同じ歯部嵌合凹部22内に嵌め込まれ、
予備成型シート14の両端の切断端面が密接するように
なっている。このように予備成型シート14を加硫用金
型20の外周に巻き付けて被せる際に、予備成型シート
14の内面に張り付けられている補強部材4も加硫用金
型20の外周に巻き付けて被せられることになり、圧入
法の場合のように、補強部材4を筒状に成形して加硫用
金型20に被せるような必要がなくなるものであり、こ
の点で生産性を高めることができるものである。
【0039】上記のように予備成型シート14を筒状に
巻いてその両端の歯部15a,15a同士を付き合わせ
た状態で加硫用金型20の外周に被せ、さらに予備成型
シート14から補強フィルム3を剥がした後、この予備
成型シート14の外周に図4に示すように心線32を螺
旋状に巻き付ける。心線32としては例えばガラス繊維
のフィラメント原糸を収束したマルチフィラメントから
なるコードを用いることができる。
【0040】この後、さらに心線32の上から背部33
を形成する未加硫の背部用ゴムシート34を図5のよう
に巻き付ける。背部用ゴムシート34としては、上記の
歯部15を形成するゴムシート1と異なるゴムで作製し
たものを用いることもできるが、同じゴムで作製したも
のを用いるのが好ましい。
【0041】そしてこの後、ジャケットを被せて例えば
150〜165℃、20〜35分程度の条件で加硫を行
ない、予備成型シート14の歯部15が加硫用金型20
の加硫用歯型21の歯部嵌合凹部22内で加硫されて正
常な歯部35となり、同時に背部用ゴムシート34が加
硫されて背部33が成形されると共に心線32が背部3
3内に埋入され、さらに歯部35と背部33が一体化さ
れる。また、この加硫の際に、予備成型シート14の両
端の半歯部15a,15aの切断端面が接合一体化さ
れ、この一対の半歯部15a,15aから歯部2が成形
されるものであり、また補強部材4の両端もこの歯部3
5が成形される際に歯部35の頂部の中央で突き合わさ
れる。ここで、加硫の前に歯部35は既に成形されてお
り、従来の加圧法のように螺旋状に巻いた心線32の線
間の隙間を通してゴムを流動させる必要がないので、心
線32の巻き付けピッチを密にすることができるもので
ある。
【0042】上記のように加硫成形して筒状物を得るこ
とができるものであり、筒状物を冷却、背面研磨した
後、所定幅に輪切りするようにカットすることによっ
て、図6に示すような構造の歯付ベルト30を得ること
ができるものであり、補強部材4の両端の突き合わせ部
4aは歯部35の頂部の中央部に位置している。ここ
で、歯付ベルト30をプーリに噛み合わせて走行駆動さ
せるときに、歯部35や歯部35の側面の根元部はせん
断力が大きく発生し、歯部35の頂部はせん断力が最も
小さい部位となっている。従って、溝部36や歯部35
の側面の根元部に補強部材4の両端部の突き合わせ部4
aがあると、せん断力によって突き合わせ部4aが開裂
し、歯付ベルト30に亀裂が発生するおそれがあるが、
上記のように歯部35の頂部の中央部に補強部材4の両
端部の突き合わせ部4aを位置させることによって、こ
のような突き合わせ部4aの開裂を未然に防いで歯付ベ
ルト30に亀裂が発生することを防止することができる
ものである。
【0043】また、上記のように心線32は巻き付け密
度を大きくすることができるので、歯付ベルト30のベ
ルト幅を狭くしても心線32の埋入本数を確保して高い
強度を保持することができるものであり、歯付ベルト3
0のベルト幅を狭小化してベルト伝動システムをコンパ
クト化することが容易になるものである。
【0044】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0045】実施例1〜2、比較例1〜2 表1に示す歯部の補強部材を用い、またゴムシート及び
背部用ゴムシートとして、H−NBRを原料ゴムとする
ゴム配合物を厚み1.5mmに圧延したゴムシートを用
い、さらに心線としてガラス繊維を用い、上記の図1〜
5のようにして、歯型S8M、歯数105の図6のよう
な歯付ベルトを作製した。
【0046】上記の実施例1,2及び比較例1,2で作
製した歯付ベルトのベルト強力、歯部のせん断力、そし
て歯欠け性評価を測定した。ベルト強力はベルトをアム
スラー試験機によって25〜50mm/分の定速で引張
って得られた破断時の強力である。歯部のせん断力は1
つの歯を一定圧力で押え付けた状態で、オートグラフに
よって50±10mm/分の速度で引張り、引張値の最
大値を歯のせん断力とした。
【0047】歯欠け性評価は21歯の駆動プーリと42
歯の従動プーリを有する3軸に歯付ベルトを巻き掛け、
15kgf(147N)の初荷重をかけて120℃の雰
囲気で駆動プーリを7,200rpmで回転させる試験
を300時間行ない、歯部の根元部の状態を観察した。
また歯付ベルトのベルト強力及び歯部のせん断力につい
ても測定した。これらの結果を表1に併記する。
【0048】
【表1】
【0049】表1にみられるように、実施例1,2のも
のは比較例1,2のものに対して、優れたベルト強度や
歯部のせん断力を示し、歯元部の状態も問題がないもの
であった。これは、歯部表面の補強部材によって高い耐
熱性や耐摩耗性が付与されたためであると考えられる。
有機繊維の補強部材を用いた比較例では、耐熱性や耐摩
耗性が比較的高いアラミド繊維を用いた比較例2のもの
でも歯元部の補強部材はかなり摩耗しており、ベルト強
力や歯せん断力が劣る。特にナイロン繊維を用いた比較
例1のものでは歯欠けが発生するものであったが、これ
は、補強部材を構成するナイロン繊維の融点が260℃
であるため、プーリとの摩擦の際の発熱により早期に歯
欠けが発生したものと考えられる。
【0050】実施例3〜4、比較例3〜4 表2に示す歯部の補強部材を用い、またゴムシート及び
背部用ゴムシートとして、H−NBRを原料ゴムとする
ゴム配合物を厚み1.5mmに圧延したゴムシートを用
い、さらに心線としてガラス繊維を用い、上記の図1〜
5のようにして、歯型S8M、歯数105の歯付ベルト
を作製した。
【0051】上記の実施例3,4及び比較例3,4で作
製した歯付ベルトのベルト強力、歯部のせん断力、そし
て歯欠け性評価を測定した。ベルト強力はベルトをアム
スラー試験機によって25〜50mm/分の定速で引張
って得られた破断時の強力である。歯部のせん断力は1
つの歯を一定圧力で押え付けた状態で、オートグラフに
よって50±10mm/分の速度で引張り、引張値の最
大値を歯のせん断力とした。
【0052】歯欠け性評価は21歯の駆動プーリと42
歯の従動プーリを有する3軸に歯付ベルトを巻き掛け、
15kgf(147N)の初荷重をかけて120℃の雰
囲気で駆動プーリを7,200rpmで回転させる試験
を300時間行ない、歯部の根元部の状態を観察した。
また歯付ベルトのベルト強力及び歯部のせん断力につい
ても測定した。これらの結果を表2に併記する。
【0053】
【表2】
【0054】表2にみられるように、実施例3,4のも
のは比較例3,4のものに対して、優れたベルト強度や
歯部のせん断力を示し、歯元部の状態も問題がないもの
であった。これは、歯部表面の補強部材によって高い耐
熱性や耐摩耗性が付与されたためであると考えられる。
有機繊維の補強部材を用いた比較例では、耐熱性や耐摩
耗性が比較的高いアラミド繊維を用いた比較例4のもの
でも歯元部の補強部材はかなり摩耗しており、ベルト強
力や歯せん断力が劣る。特にナイロン繊維を用いた比較
例3のものでは歯欠けが発生するものがあったが、これ
は補強部材を構成するナイロン繊維の融点が260℃で
あるため、プーリとの摩擦の際の発熱により早期に歯欠
けが発生したものと考えられる。
【0055】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る歯
付ベルトの製造方法は、ゴムシートと補強部材を密着し
た積層物を歯型成形モールドによって加熱加圧しながら
歯部と溝部を型付け成形して、歯部と溝部との表面に補
強部材を密着させて予備成型シートを作製した後、該予
備成型シートを、歯部面が内側になるように、外周に歯
部と溝部に対応する歯型を有する加硫用金型の外周に被
せ、該予備成型シートの外周に心線を巻き付けると共に
その外側に背部用ゴムシートを巻き付けた後、加硫を行
なう、歯付ベルトの製造方法にあり、補強部材はゴムシ
ートに成形された歯部や歯底部の表面に張り付けられる
ものであり、圧入法の場合のように補強部材を大きく引
き伸ばすような力は作用しないものであって、補強部材
として特別に伸張性の高いものを用いる必要がなくなっ
て、コスト低減が可能になるものである。しかもゴムシ
ートを加硫用金型の外周に被せる際に、ゴムシートに張
り付けられている補強部材も加硫用金型の外周に被せる
ことができるものであり、圧入法の場合のように補強部
材を筒状に成形したものを用いて加硫用金型に被せるよ
うな必要がなく、生産性を高めることができるものであ
る。さらに、加硫の前に歯部は既に成形されているもの
であって、従来の圧入法のように螺旋状に巻いた心線の
線間の隙間を通してゴムを流動させる必要がなく、心線
の巻き付け密度を大きくすることができるものであっ
て、ベルト幅を狭小化することが可能になるものであ
る。
【0056】また請求項2の発明は、ゴムシートの背面
に補強フィルムを貼った後、ゴムシートと補強部材を密
着した積層物を歯型成形モールドによって加熱加圧しな
がら歯部と溝部を型付け成形して、歯部と溝部との表面
に補強部材を密着させて予備成型シートを作製するよう
にしたので、歯底部の厚みを薄く成形しても、ゴムシー
トを補強フィルムで補強することができ、ゴムシートの
搬送等に支障が生じることがないものである。
【0057】また請求項3の発明は、ゴムシートと補強
部材を密着した積層物を搬送ベルトに載置して移動させ
ながら、回転中の歯型成形モールドと搬送ベルトとの間
へ通過させ、そして加熱加圧しながら歯部と溝部を型付
け成形して、歯部と溝部との表面に補強部材を密着させ
た予備成型シートを作製するようにしたので、短時間に
歯部と溝部の型付け成形ができる。
【0058】また請求項4の発明は、歯部の頂部に沿っ
て予備成型シートを切断することによって予備成型シー
トの両端に歯部の切断端面を露出させると共にこの歯部
の切断端面同士を付き合わせて筒状にするもので、ゴム
シートに貼った補強部材の両端の突き合わせ部を歯部の
頂部に位置させることができ、補強部材の突き合わせ部
が開裂して歯付ベルトに亀裂が発生することを防止する
ことができるものである。
【0059】また請求項5の発明は、補強部材、ゴムシ
ート、そして該ゴムシートの背面に長尺の補強フィルム
を張り付けながらこれらの積層体を搬送ベルトに載置し
て移動し、該積層体を回転中の歯型成形モールドと搬送
ベルトとの間へ通過させ、そして加熱加圧しながら歯部
と溝部を型付け成形して、歯部と溝部との表面に補強部
材を密着させた予備成型シートを作製し、予備成型シー
トを、歯部の頂部に沿って切断することによって予備成
型シートの両端に歯部の切断端面を露出させると共にこ
の歯部の切断端面同士を付き合わせて筒状にするよう
に、加硫用金型の外周に被せ、上記補強フィルムを除去
した予備成型シートの外周面に心線を巻き付けると共に
その外側に背部用ゴムシートを巻き付けた後、加硫を行
なうもので、積層体の作製、歯型の成形の各作業を、ゴ
ムシートを長手方向に送りながら、連続した工程で生産
性高く行なうことができるものである。
【0060】また請求項6の発明は、補強部材が金属繊
維と有機繊維から構成された編物あるいは織物であるた
め、金属繊維と有機繊維との絡みあいが強くて歯部の補
強が増し、また伸縮性に富んでいるために、歯部の変形
に追従して歯部の疲労を阻止することもできる。
【0061】また請求項7の発明は、補強部材が金属繊
維と有機繊維から構成された組物であるため、請求項6
と同様に歯部の補強が増し、歯部の変形に追従して歯部
の疲労を阻止することもできる。
【0062】また請求項8の発明は、金属繊維がステン
レスからなるので、耐熱性や耐摩耗性が顕著に高く、耐
歯欠け性を向上させる効果を高く得ることができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態の一例を示すものであ
り、積層体の作製、歯型の成形の各工程を示す概略図で
ある。
【図2】作製した予備成型シートを示すものであり、
(a)は歯部の頂部で切断した状態を示す図、(b)は
その一部拡大断面図である。
【図3】予備成型シートを加硫用金型へ巻き付けした工
程を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は一部の
拡大した断面図である。
【図4】本発明において心線の巻き付け工程の斜視図で
ある。
【図5】本発明において背部用ゴムシートの巻き付け工
程を示す斜視図である。
【図6】本発明方法によって得られた歯付ベルトの断面
斜視図である。
【符号の説明】
1 ゴムシート 2 搬送コンベヤ 3 補強フィルム 4 補強部材 8 加熱板 9 積層体 10 歯型成形モールド 11 ラミネートロール 14 予備成型シート 15 歯部 16 溝部 20 加硫用金型 30 歯付ベルト 32 心線 33 背部 34 背部用ゴムシート 35 歯部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2001−393593(P2001−393593) (32)優先日 平成13年12月26日(2001.12.26) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 4F213 AA45 AC03 AD03 AD05 AD15 AG17 AJ08 WA03 WA04 WA15 WA33 WA38 WA39 WA43 WA54 WA63 WA87 WB01 WB02 WB11 WB21 WC03 WE06 WE07 WE16 WF05 WK03 WW02 WW06 WW23 WW33

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長さ方向に沿って所定間隔で歯部と溝部
    を交互に配置し、心線を背部に埋設し、上記歯部の表面
    に補強部材を貼着した歯付ベルトの製造方法において、 ゴムシートと補強部材を密着した積層物を歯型成形モー
    ルドによって加熱加圧しながら歯部と溝部を型付け成形
    して、歯部と溝部との表面に補強部材を密着させて予備
    成型シートを作製した後、 該予備成型シートを、歯部面が内側になるように、外周
    に歯部と溝部に対応する歯型を有する加硫用金型の外周
    に被せ、 該予備成型シートの外周に心線を巻き付けると共にその
    外側に背部用ゴムシートを巻き付けた後、 加硫を行なう、ことを特徴とする歯付ベルトの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 ゴムシートの背面に補強フィルムを張っ
    た後、ゴムシートと補強部材を密着した積層物を歯型成
    形モールドによって加熱加圧しながら歯部と溝部を型付
    け成形して、歯部と溝部との表面に補強部材を密着させ
    て予備成型シートを作製する請求項1に記載の歯付ベル
    トの製造方法。
  3. 【請求項3】 ゴムシートと補強部材を密着した積層物
    を搬送ベルトに載置して移動させながら、回転中の歯型
    成形モールドと搬送ベルトとの間へ通過させ、そして加
    熱加圧しながら歯部と溝部を型付け成形して、歯部と溝
    部との表面に補強部材を密着させた予備成型シートを作
    製する請求項1または2記載の歯付ベルトの製造方法。
  4. 【請求項4】 歯部の頂部に沿って予備成型シートを切
    断することによって予備成型シートの両端に歯部の切断
    端面を露出させると共にこの歯部の切断端面同士を付き
    合わせて筒状にする請求項1及至3の何れかに記載の歯
    付ベルトの製造方法。
  5. 【請求項5】 長さ方向に沿って所定間隔で歯部と溝部
    を交互に配置し、心線を背部に埋設し、上記歯部の表面
    に補強部材を貼着した歯付ベルトの製造方法において、 補強部材、ゴムシート、そして該ゴムシートの背面に長
    尺の補強フィルムを張り付けながらこれらの積層体を搬
    送ベルトに載置して移動し、 該積層体を回転中の歯型成形モールドと搬送ベルトとの
    間へ通過させ、そして加熱加圧しながら歯部と溝部を型
    付け成形して、歯部と溝部との表面に補強部材を密着さ
    せた予備成型シートを作製し、 予備成型シートを、歯部の頂部に沿って切断することに
    よって予備成型シートの両端に歯部の切断端面を露出さ
    せると共にこの歯部の切断端面同士を付き合わせて筒状
    にするように、加硫用金型の外周に被せ、 上記補強フィルムを除去した予備成型シートの外周面に
    心線を巻き付けると共にその外側に背部用ゴムシートを
    巻き付けた後、加硫を行なう、 ことを特徴とする歯付ベルトの製造方法。
  6. 【請求項6】 補強部材が金属繊維と有機繊維から構成
    された編物あるいは織物である請求項1〜5の何れかに
    記載の歯付ベルトの製造方法。
  7. 【請求項7】 補強部材が金属繊維と有機繊維から構成
    された組物である請求項1〜5の何れかに記載の歯付ベ
    ルトの製造方法。
  8. 【請求項8】 補強部材が金網である請求項1〜5の何
    れかに記載の歯付ベルトの製造方法。
  9. 【請求項9】 金属繊維がステンレスである請求項6又
    は7記載の歯付ベルトの製造方法。
JP2002008597A 2001-10-25 2002-01-17 歯付ベルトの製造方法 Pending JP2003251705A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002008597A JP2003251705A (ja) 2001-10-25 2002-01-17 歯付ベルトの製造方法

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001327251 2001-10-25
JP2001-327251 2001-10-25
JP2001-360663 2001-11-27
JP2001360663 2001-11-27
JP2001379023 2001-12-12
JP2001-379023 2001-12-12
JP2001-393593 2001-12-26
JP2001393593 2001-12-26
JP2002008597A JP2003251705A (ja) 2001-10-25 2002-01-17 歯付ベルトの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003251705A true JP2003251705A (ja) 2003-09-09

Family

ID=28679118

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002008597A Pending JP2003251705A (ja) 2001-10-25 2002-01-17 歯付ベルトの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003251705A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015505758A (ja) * 2011-12-14 2015-02-26 ザ ゲイツ コーポレイション オープンエンド熱可塑性ベルト材の製造システムおよび方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015505758A (ja) * 2011-12-14 2015-02-26 ザ ゲイツ コーポレイション オープンエンド熱可塑性ベルト材の製造システムおよび方法
US9421722B2 (en) 2011-12-14 2016-08-23 Gates Corporation Method of making open-ended thermoplastic belting

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9091324B2 (en) Power transmission belt and method of making same
EP3144559B1 (en) Endless flat belt and method for manufacturing same
EP3263947B1 (en) Method for for manufacturing reinforcing fabric for a transmission belt
KR101933204B1 (ko) 벨트 제조방법 및 2층접합기
JP2003251705A (ja) 歯付ベルトの製造方法
JP4152014B2 (ja) 伝動ベルト及びその製造方法
JP2017100848A (ja) 無端状平ベルトおよびその製造方法
JP2004276559A (ja) 歯付ベルトの製造方法
JP2003191345A (ja) 歯付ベルトの製造方法
JP2003240057A (ja) 歯付ベルト
JP2003130138A (ja) 歯付ベルト及び歯付ベルトの製造方法
JP6227842B1 (ja) ローエッジvベルトの製造方法
JP2010210088A (ja) 歯付きベルト
JP2012250349A (ja) 歯付ベルトの製造方法
JP2000085934A (ja) コンベヤベルト及びその接合方法
JP4553753B2 (ja) 歯付きベルト
JP3232276B2 (ja) 動力伝動用ベルト及び両面歯付ベルト
JP2001239597A (ja) 歯付ベルト及び歯付ベルトの製造方法
JP2004322559A (ja) 歯付ベルトの製造方法
JP2000033655A (ja) 長尺無端ベルトの製造方法
JP4566320B2 (ja) 動力伝動用ベルトの製造方法
JP3833901B2 (ja) 動力伝動用ベルトの製造方法
JPH10213183A (ja) 歯付ベルトおよびその製造方法
JP2007015329A (ja) ゴムベルトの製造方法、及びゴムベルト
JP2001293792A (ja) プロファイル付き歯付ベルトの製造方法