JP2003251701A - 光造形方法および光造形装置 - Google Patents

光造形方法および光造形装置

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克彦 田中
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美文 小木曽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自由液面法を用いた光造形方法において、未
硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面をより迅速に整定化
し得る方法を提供する。 【解決手段】 未硬化状態の光硬化性樹脂6を、円筒状
の内周面5を有する容器4に収容し、容器4を軸線3ま
わりに回転させることによって、未硬化状態の光硬化性
樹脂6に対して、遠心力7を付与し、この遠心力7によ
る拘束力によって、自由液面8がより迅速に整定化され
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、未硬化状態の光
硬化性樹脂の自由液面に電磁波を照射して、これを層状
に順次硬化させ、それによって、所望の3次元構造物を
造形する、光造形方法および光造形装置に関するもの
で、特に、未硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面の迅速
な整定化を図るための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光造形技術は、電磁波を照射することに
よって光硬化性樹脂が硬化する現象を利用しながら、得
ようとする3次元構造物を薄く輪切りにした形状を有す
るものを、光硬化性樹脂の硬化によって得られた硬化層
によって造形し、この造形を3次元構造物の端から順に
実施して、目的とする3次元構造物を造形しようとする
ものである。
【0003】このような光造形方法として、典型的に
は、自由液面法と規制液面法とがある。
【0004】自由液面法は、たとえば特開昭62−35
966号公報等に記載されているように、未硬化状態の
光硬化性樹脂が収容された容器内であって、未硬化状態
の光硬化性樹脂の自由液面よりわずかに下方の位置にス
テージを配置し、容器の上方から電磁波を光硬化性樹脂
に照射することによって、ステージの上面に硬化層を作
製し、次いで、ステージを下方へわずかに移動させて、
既に作製された硬化層を未硬化状態の光硬化性樹脂の自
由液面の下方に沈め、再び、電磁波を未硬化樹脂に照射
して、次の硬化層を形成し、以下、同様の工程を繰り返
して、目的とする3次元構造物を製造しようとするもの
である。
【0005】他方、規制液面法は、底面を透明とした容
器内に未硬化状態の光硬化性樹脂を収容し、容器の下方
から電磁波を照射することによって、容器内に配置した
ステージと容器の底面との間に硬化層を造形し、次い
で、ステージを上方へ引き上げて、既に作製された硬化
層と容器との間に再び硬化層を造形し、以下、同様な工
程を繰り返して、目的とする3次元構造物を造形しよう
とするものである。
【0006】このような光造形方法では、常に、新しい
光硬化性樹脂が電磁波の照射部分に供給される必要があ
るが、上述した規制液面法では、硬化層と容器の底面と
の間に新しい光硬化性樹脂を供給することが比較的困難
であり、そのため、高速で造形を実施することが困難で
あるという問題がある。また、硬化層がステージ上で造
形された後、ステージを上方へ引き上げる際、硬化層が
容器の底面から円滑に剥離されず、硬化層が無理に引き
剥がされることによって、造形物が破壊されることがあ
るという問題も有している。
【0007】これに対して、前述した自由液面法によれ
ば、規制液面法において遭遇する、硬化層の容器底面か
らの円滑な剥離が阻害されることがあるという問題を招
くことはない。
【0008】また、電磁波の照射部分に常に新しい光硬
化性樹脂を供給するという課題に対しても、自由液面法
によれば、比較的容易に対処することができる。たとえ
ば、ステージ上に硬化層を造形した後、一旦、ステージ
を大きく下降させて、硬化層を光硬化性樹脂中に十分に
沈下させ、それによって、新しい光硬化性樹脂を硬化層
の上に供給した状態とし、次いで、光硬化性樹脂の自由
液面から硬化層の上面までの深さが所定の値になるまで
ステージを上昇させることを行なったり(オーバーディ
ップ法)、あるいは、既に造形された硬化層の表面をス
キージで操作し、新しい光硬化性樹脂が行きわたるよう
にしたりすることによって、上述した課題を解決するこ
とができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明にとって興味
ある光造形方法は、特に、上述の自由液面法による光造
形方法である。
【0010】しかしながら、自由液面法では、規制液面
法においては遭遇しない問題に遭遇する。すなわち、自
由液面法によれば、ステージの下降に伴って、既に造形
された硬化層が下降されたとき、硬化層の上方に未硬化
状態の光硬化性樹脂が自然に流れ込むが、この流れ込ん
だ光硬化性樹脂の自由液面が動揺したままの状態で電磁
波を照射すると、得られた3次元構造物の形状および寸
法に関して高い精度を得ることができない。したがっ
て、少なくとも電磁波の照射時には、光硬化性樹脂の自
由液面が平滑化すなわち整定化されていなければならな
い。
【0011】しかしながら、このように光硬化性樹脂の
自由液面を平滑にするための整定化工程には、たとえば
1ないし数分間といった比較的長い時間を要し、また、
整定化工程は、数100回程度実施されることが多い。
その結果、この自由液面の動揺が収まるのを待つ時間の
ために、造形に要する時間の短縮化を図ることが困難で
ある。
【0012】そこで、この発明の目的は、上述した問題
を解決し得る、すなわち、得られた3次元構造物の精度
を高めることができるとともに、造形速度を向上させる
ことができる、自由液面法による光造形方法および光造
形装置を提供しようとすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、未硬化状態
の光硬化性樹脂の自由液面を整定化する工程と、未硬化
状態の光硬化性樹脂の整定化された自由液面の所定の領
域に電磁波を照射することによって、この所定の領域に
おいて、未硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面近傍にお
ける液層部分を硬化させ、それによって、硬化された光
硬化性樹脂からなる硬化層を造形する工程と、この硬化
層を未硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面の下方に沈め
るように硬化層を移動させる工程とが繰り返されること
によって、3次元構造物を造形する、光造形方法にまず
向けられる。
【0014】この発明に係る光造形方法では、前述した
技術的課題を解決するため、上述の未硬化状態の光硬化
性樹脂の自由液面を整定化する工程において、未硬化状
態の光硬化性樹脂に対して、遠心力が付与されることを
特徴としている。
【0015】この発明は、また、上述したような光造形
方法を実施するために用いられる光造形装置にも向けら
れる。
【0016】この発明に係る光造形装置は、所定の軸線
まわりに回転可能であり、かつ未硬化状態の光硬化性樹
脂を収容している、容器と、この容器の回転に従って生
じる遠心力が付与された未硬化状態の光硬化性樹脂の自
由液面の所定の領域に電磁波を照射するための電磁波源
と、電磁波の照射によって硬化された光硬化性樹脂から
なる硬化層を保持するためのものであって、容器内の遠
心力が付与された未硬化状態の光硬化性樹脂内に位置し
ながら容器とともに回転し、かつ自由液面から離隔し得
るように移動可能に設けられた、ステージとを備えるこ
とを特徴としている。
【0017】上述した容器は、たとえば、円筒状の内周
面を規定する形状を有し、この円筒状の内周面上に未硬
化状態の光硬化性樹脂が収容されても、あるいは、球
面、回転放物面、回転楕円面のような回転曲面状の内周
面を規定する形状を有し、この回転曲面状の内周面上に
未硬化状態の光硬化性樹脂が収容されてもよい。
【0018】上述のように、容器が回転曲面状の内周面
を規定する形状を有している場合、ステージは、容器の
回転中心軸線を通る位置に配置されてもよいが、好まし
くは、容器の回転中心軸線が通る位置からずれた位置に
配置される。
【0019】また、ステージは、硬化層の底面より小さ
い面積をもって硬化層の底面に接触するサポート部を有
していることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の第1の実施形
態による光造形装置1を図解的に示す断面図である。
【0021】光造形装置1は、矢印2で示すように、所
定の軸線3まわりに回転可能な容器4を備えている。容
器4は、この実施形態では、円筒状の内周面5を規定す
る形状を有していて、より具体的には、ドラム状をなし
ている。容器4内であって、円筒状の内周面5上には、
未硬化状態の光硬化性樹脂6が収容されている。
【0022】また、光造形装置1は、容器4の回転に従
って生じる遠心力7(その方向を矢印で示す。)が付与
された未硬化状態の光硬化性樹脂6の自由液面8の所定
の領域に、矢印で示すような電磁波9を照射するための
電磁波源10を備えている。電磁波9としては、たとえ
ば、光線、電子線、イオンビーム、X線等の活性化電磁
波が有利に用いられる。また、電磁波源10としては、
好ましくは、レーザ光源が用いられる。
【0023】光造形装置1は、また、電磁波9の照射に
よって硬化された光硬化性樹脂6からなる硬化層11を
保持するためのステージ12を備えている。ステージ1
2は、容器4内の遠心力7が付与された未硬化状態の光
硬化性樹脂6内に位置しながら容器4とともに回転す
る。また、ステージ12は、矢印13で示すように、自
由液面8から離隔し得るように移動可能に設けられてい
る。
【0024】なお、図1において、硬化層11は、ある
程度工程が進んだ状態のものが図示されている。
【0025】ステージ12において採用される好ましい
構成が図2に示されている。図2を参照して、ステージ
12は、硬化層11の底面14より小さい面積をもって
硬化層11の底面14に接触するサポート部15を有し
ている。図2に示したサポート部15は、硬化層11の
底面14に対して、実質的に点接触または線接触の状態
を実現するようにされている。また、この実施形態で
は、サポート部15とステージ12との接触状態につい
ても、実質的に点接触または線接触の状態を実現するよ
うにされている。
【0026】サポート部15は、目的とする3次元構造
物を得た後、硬化層11をステージ12から取り外すこ
とを容易にするとともに、硬化層11を含む造形物が造
形中に転がるなどの問題が生じないようにするためのも
のである。
【0027】サポート部15は、硬化層11を構成する
光硬化性樹脂6と同じ材質で構成される。そのため、目
的とする3次元構造物を造形する前段階において、同様
の工程に従って、サポート部15を造形するようにして
もよい。
【0028】図2に示すように、硬化層11の底面14
が曲面をなしている場合には、ステージ12について
も、図1および図2に示すように、同様の曲面をなして
いることが好ましい。なぜなら、これによって、サポー
ト部15の体積をより小さくすることができるからであ
る。
【0029】たとえば図1に示すような光造形装置1を
用いて実施される光造形方法において、光硬化性樹脂6
に対しては、(1)粘性が低いこと(自由液面を整定化
しやすいため)、(2)硬化速度が高いこと(造形速度
を高めるため)、(3)積層3次元重合が可能であるこ
と(隣り合う硬化層11間で十分な結合強度を得るた
め)、(4)硬化精度が高いこと、(5)硬化時の体積
収縮率が低いこと(得られた3次元構造物の不所望な反
りを防ぐため)という条件が要求される。
【0030】このような条件を満たすため、光硬化性樹
脂6としては、逐次重合性を持ちかつ重合物の収縮歪み
の少ない、たとえば、カチオン重合硬化エポキシ樹脂、
オキセタン系樹脂、ラジカル重合硬化ウレタンアクリレ
ート系樹脂、イミド系樹脂等を有利に用いることができ
る。また、光硬化性樹脂6において、必要に応じて、た
とえばセラミック粉末等の固体粉末を分散させることも
可能である。
【0031】容器4に回転が与えられ、等速円運動に達
した後、所定の時間の経過後に、未硬化状態の光硬化性
樹脂6の自由液面8は整定化される。この整定化に際し
て、遠心力7が光硬化性樹脂6に及ぼされているので、
光硬化性樹脂6に単に重力加速度のみが及ぼされている
場合に比べて、光硬化性樹脂6の自由液面8がより強く
拘束されることになり、したがって、より短時間で自由
液面8を整定化することができる。
【0032】等速円運動する容器4に与えられる回転速
度は、未硬化状態の光硬化性樹脂6の粘度および容器4
の内周面5の径方向寸法等によっても異なるが、たとえ
ば、10〜1000rpm程度とされる。
【0033】図1に示したようなドラム状の容器4の場
合には、等速円運動に達する前および等速円運動を終え
た後において、光硬化性樹脂6が容器4からこぼれやす
いため、図示しないが、容器4の回転中に光硬化性樹脂
6を供給しかつ排出するための機構が設けられているこ
とが好ましい。
【0034】図1に示した光造形装置1を用いながら、
次のようにして、光造形方法が実施される。
【0035】まず、前述したように、容器4が等速円運
動する状態にされる。この状態において、容器4の中心
軸線3から光硬化性樹脂6の自由液面8までの距離が決
まり、この距離にある自由液面8を基準として光造形が
進められる。
【0036】基準となる自由液面8は曲面である。この
曲面に沿って、得ようとする3次元構造物の積層曲面デ
ータが、たとえばCADのスライシングデータから換算
して求められ、この積層曲面データに基づいて、目的と
する3次元構造物を造形するために必要な電磁波9の照
射パターンがたとえばコンピュータにより求められる。
そして、この求められた照射パターンに応じて、電磁波
源10が制御される。電磁波源10として、たとえばレ
ーザ光源が用いられる場合には、レーザのスイッチを制
御したり、照射すべき位置に電磁波9としてのレーザ光
を導くようにガルバノミラーを制御したりすることが行
なわれる。
【0037】このような電磁波源10の制御の下、未硬
化状態の光硬化性樹脂6の自由液面8が整定化された
後、自由液面8の所定の領域に電磁波9が照射される。
これによって、所定の領域において、未硬化状態の光硬
化性樹脂6の自由液面8近傍における液層部分が硬化さ
れる。その結果、硬化された未硬化樹脂6からなる硬化
層11がステージ12上に造形される。
【0038】次に、上述のようにして造形された硬化層
11を未硬化状態の光硬化性樹脂6の自由液面8の下方
に沈めるため、ステージ12が、自由液面8から離隔す
るように矢印13で示す方向に移動される。その結果、
硬化層11の上方に、新しい未硬化の光硬化性樹脂6が
流れ込む。
【0039】なお、硬化層11の上面が光硬化性樹脂6
によって濡れにくい場合には、硬化層11を造形した
後、一旦、ステージ12をたとえば10〜50mm程度
と比較的大きく下降させ、硬化層11を光硬化性樹脂6
内に十分に沈下させた後、自由液面8から硬化層11の
上面までの深さがたとえば0.1〜0.5mm程度とな
るまで、ステージ12を上昇させてもよい。
【0040】また、上述した方法に代えて、あるいは上
述した方法に加えて、自由液面8に適合した形状のブレ
ードを有するスキージを操作して、硬化層11の上面に
新しい光硬化性樹脂6を付与するようにしてもよい。
【0041】以上のような未硬化状態の光硬化性樹脂6
の自由液面8を整定化する工程と、未硬化状態の光硬化
性樹脂6の自由液面8に電磁波9を照射することによっ
て、硬化層11を造形する工程と、硬化層11を自由液
面8の下方に沈めるように硬化層11を移動させる工程
とが繰り返されることによって、目的とする3次元構造
物が造形される。
【0042】上述したような未硬化状態の光硬化性樹脂
6の自由液面8を整定化する工程では、遠心力7が光硬
化性樹脂6に対して及ぼされているため、短時間で自由
液面8の整定化を達成することができる。たとえば、目
的とする3次元構造物が30mm程度の高さを有してい
る場合、上述した工程の繰り返しは300〜600回程
度となるため、300〜600回程度の整定化工程が必
要である、したがって、このように多数回必要とする整
定化工程の各々において、それに要する時間の短縮を図
ることができるので、3次元構造物を得るための全体と
しての造形速度も高めることができる。
【0043】図1に示した光造形装置1において、電磁
波源10は、容器4とともに回転するようにしても、固
定的に設けられてもよい。電磁波源10が容器4ととも
に回転するように構成されると、光硬化性樹脂6の自由
液面8の所定の領域に対する電磁波9の単位時間当たり
の照射量を多くすることができ、そのため、より短時間
で硬化層11を作製することができる。他方、電磁波源
10を固定的に設けた場合には、電磁波9の回転方向の
スキャンが不要となり、たとえば、得ようとする3次元
構造物が円筒形状のような回転対称体である場合、これ
を容易に作製することができる。
【0044】図3は、この発明の第2の実施形態による
光造形装置21を図解的に示す断面図である。図3にお
いて、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照
符号を付し、重複する説明は省略する。
【0045】図3に示した光造形装置21は、矢印22
で示すように、所定の軸線23まわりに回転可能であ
る、容器24を備えている。この実施形態では、容器2
4は、回転曲面状の内周面25を規定する形状を有して
いて、より具体的には、実質的に半球状をなしている。
未硬化状態の光硬化性樹脂6は、容器24の回転曲面状
の内周面25上に収容される。
【0046】また、光造形装置21は、容器24の回転
に従って生じる遠心力7が付与された未硬化状態の光硬
化性樹脂6の自由液面8の所定の領域に電磁波9を照射
するための電磁波源10を備えている。
【0047】光造形装置21は、また、電磁波9の照射
によって硬化された光硬化性樹脂6からなる硬化層11
を保持するためのものであって、容器24内の遠心力7
が付与された未硬化状態の光硬化性樹脂6内に位置しな
がら容器24とともに回転し、かつ矢印13で示すよう
に自由液面8から離隔し得るように移動可能に設けられ
た、ステージ12を備えている。ステージ12は、この
実施形態では、容器24の回転中心軸線23が通る位置
に配置されている。
【0048】この光造形装置21を用いての光造形方法
は、前述した図1を参照して説明した光造形方法と実質
的に同様である。この実施形態では、容器24の回転に
従って付与された遠心力7により整定化された光硬化性
樹脂6の自由液面8は、回転曲面状となる。
【0049】また、この第2の実施形態の場合にも、特
に断わらない限り、前述した第1の実施形態と同様の説
明を援用することができる。
【0050】図4は、この発明の第3の実施形態による
光造形装置31を図解的に示す断面図である。図4に示
した光造形装置31は、図3に示した光造形装置21と
多くの点で共通しており、したがって、図4において、
図3に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を
付し、以下に、異なる構成についてのみ説明する。
【0051】図4に示した光造形装置31では、ステー
ジ12が、容器24の回転中心軸線23が通る位置から
ずれた位置に配置されることを特徴としている。この実
施形態によれば、図3に示した実施形態の場合に比べ
て、光硬化性樹脂6における硬化層11を造形する部分
での自由液面8の整定化にあたって、遠心力7の作用を
より効果的に用いることができる。
【0052】この光造形装置31を用いての光造形方法
についても、第1および第2の実施形態による光造形装
置1および21を用いての光造形方法と実質的に同様に
実施することができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る光造形方
法によれば、未硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面を整
定化するにあたって、未硬化状態の光硬化性樹脂に対し
て遠心力が付与されるので、単なる重力加速度の付与だ
けの場合に比べると、自由液面をより迅速に整定化する
ことができる。したがって、造形された3次元構造物の
形状および寸法に関する精度を高めながら、造形速度を
高めることができる。
【0054】この発明に係る光造形装置によれば、所定
の軸線まわりに回転可能であり、かつ未硬化状態の光硬
化性樹脂を収容している、容器を備えているので、上述
したように、未硬化状態の光硬化性樹脂に対して遠心力
を容易に付与することができる。
【0055】上述の容器が、円筒状の内周面を規定する
形状を有し、この円筒状の内周面上に未硬化状態の光硬
化性樹脂が収容されるように構成されると、整定化され
た自由液面を円筒状に形成することができるので、この
ような自由液面がたとえば回転曲面状となる場合に比べ
て、より平面に近く、そのため、得ようとする3次元構
造物の積層曲面データが複雑化することを防止すること
ができる。
【0056】容器が、回転曲面状の内周面を規定する形
状を有し、この回転曲面状の内周面上に未硬化状態の光
硬化性樹脂が収容されるように構成されると、容器の等
速円運動に至るまでの間および等速円運動を終えた後に
おいて、未硬化状態の光硬化性樹脂が容器からこぼれる
といった問題を回避することができる。
【0057】上述したように、容器が回転曲面状の内周
面を規定する形状を有している場合、硬化層を保持する
ステージが、容器の回転中心軸線が通る位置に配置され
る場合に比べて、容器の回転中心軸線が通る位置からず
れた位置に配置される場合には、電磁波が照射されるべ
き領域での光硬化性樹脂に対する遠心力をより効果的に
及ぼすことができる。
【0058】ステージが、硬化層の底面より小さい面積
をもって硬化層の底面に接触するサポート部を有してい
ると、造形を終えた3次元構造物をステージから取り外
すことが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態による光造形装置1
を図解的に示す断面図である。
【図2】図1に示したステージ12の詳細を示す断面図
である。
【図3】この発明の第2の実施形態による光造形装置2
1を図解的に示す断面図である。
【図4】この発明の第3の実施形態による光造形装置3
1を図解的に示す断面図である。
【符号の説明】
1,21,31 光造形装置 3,23 軸線 4,24 容器 5,25 内周面 6 光硬化性樹脂 7 遠心力 8 自由液面 9 電磁波 10 電磁波源 11 硬化層 12 ステージ 14 底面 15 サポート部
フロントページの続き (72)発明者 小木曽 美文 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4F213 AA36 WA25 WA97 WB01 WL02 WL12 WL35 WL72 WL73

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面を
    整定化する工程と、前記未硬化状態の光硬化性樹脂の整
    定化された前記自由液面の所定の領域に電磁波を照射す
    ることによって、前記所定の領域において、前記未硬化
    状態の光硬化性樹脂の前記自由液面近傍における液層部
    分を硬化させ、それによって、硬化された前記光硬化性
    樹脂からなる硬化層を造形する工程と、前記硬化層を未
    硬化状態の前記光硬化性樹脂の前記自由液面の下方に沈
    めるように前記硬化層を移動させる工程とが繰り返され
    ることによって、3次元構造物を造形する、光造形方法
    であって、 前記未硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面を整定化する
    工程において、前記未硬化状態の光硬化性樹脂に対し
    て、遠心力が付与されることを特徴とする、光造形方
    法。
  2. 【請求項2】 所定の軸線まわりに回転可能であり、か
    つ未硬化状態の光硬化性樹脂を収容している、容器と、 前記容器の回転に従って生じる遠心力が付与された前記
    未硬化状態の光硬化性樹脂の自由液面の所定の領域に電
    磁波を照射するための電磁波源と、 前記電磁波の照射によって硬化された前記光硬化性樹脂
    からなる硬化層を保持するためのものであって、前記容
    器内の遠心力が付与された前記未硬化状態の光硬化性樹
    脂内に位置しながら前記容器とともに回転し、かつ前記
    自由液面から離隔し得るように移動可能に設けられた、
    ステージとを備える、光造形装置。
  3. 【請求項3】 前記容器は、円筒状の内周面を規定する
    形状を有し、前記円筒状の内周面上に前記未硬化状態の
    光硬化性樹脂が収容されている、請求項2に記載の光造
    形装置。
  4. 【請求項4】 前記容器は、回転曲面状の内周面を規定
    する形状を有し、前記回転曲面状の内周面上に前記未硬
    化状態の光硬化性樹脂が収容されている、請求項2に記
    載の光造形装置。
  5. 【請求項5】 前記ステージは、前記容器の回転中心軸
    線が通る位置に配置される、請求項4に記載の光造形装
    置。
  6. 【請求項6】 前記ステージは、前記容器の回転中心軸
    線が通る位置からずれた位置に配置される、請求項4に
    記載の光造形装置。
  7. 【請求項7】 前記ステージは、前記硬化層の底面より
    小さい面積をもって前記硬化層の底面に接触するサポー
    ト部を有する、請求項2ないし6のいずれかに記載の光
    造形装置。
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