JP2558355B2 - 三次元形状の形成方法 - Google Patents
三次元形状の形成方法Info
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- JP2558355B2 JP2558355B2 JP1191671A JP19167189A JP2558355B2 JP 2558355 B2 JP2558355 B2 JP 2558355B2 JP 1191671 A JP1191671 A JP 1191671A JP 19167189 A JP19167189 A JP 19167189A JP 2558355 B2 JP2558355 B2 JP 2558355B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、三次元形状の形成方法に関し、光の照射
によって硬化する光硬化性樹脂を用いて、立体的な三次
元形状を有する物品を成形製造する方法に関するもので
ある。
によって硬化する光硬化性樹脂を用いて、立体的な三次
元形状を有する物品を成形製造する方法に関するもので
ある。
光硬化性樹脂を用いて三次元形状を形成する方法は、
複雑な三次元形状を、成形型や特別な工具等を用いるこ
となく、簡単かつ正確に形成することができる方法とし
て、各種の製品モデルや立体模型の製造に利用すること
が考えられており、例えば、特開昭56−144478号公報や
特開昭62−35966号公報等に開示された先行技術があ
る。この先行技術を、第8図に、従来の一般的な、光硬
化性樹脂を用いた三次元形状の形成方法の一例として示
している。
複雑な三次元形状を、成形型や特別な工具等を用いるこ
となく、簡単かつ正確に形成することができる方法とし
て、各種の製品モデルや立体模型の製造に利用すること
が考えられており、例えば、特開昭56−144478号公報や
特開昭62−35966号公報等に開示された先行技術があ
る。この先行技術を、第8図に、従来の一般的な、光硬
化性樹脂を用いた三次元形状の形成方法の一例として示
している。
光硬化性樹脂液2を収容した樹脂液槽1に、昇降自在
な成形台5が備えられ、樹脂液槽1の上方には、レンズ
3aその他の光学系等からなる光ビーム照射機構が設けら
れている。成形台5は、昇降腕5aを介して、樹脂液槽1
外に設置された昇降作動装置に連結されている。光硬化
性樹脂液2の液面に光ビーム3を照射すると、光ビーム
3の焦点位置近傍の液面から一定厚みの光硬化性樹脂液
2が硬化して光硬化層4aが形成される。光硬化層4aは成
形台5に載せれた状態になっているので、成形台5を下
降させれば、光硬化層4aは液面下に沈み、光硬化層4aの
上が未硬化の光硬化性樹脂液2で覆われる。その後、前
記同様に光硬化性樹脂液2の液面に光ビーム3を照射す
ると、第2層の光硬化層4aが形成される。このような、
光ビーム3の照射による光硬化層4aの形成、および、成
形台5の下降による光硬化層4aの上への新たな光硬化性
樹脂液2の供給を繰り返すことによって、複数層の光硬
化層4aが積み重ねられた所望の三次元形状を有する成形
品4が成形されることになる。
な成形台5が備えられ、樹脂液槽1の上方には、レンズ
3aその他の光学系等からなる光ビーム照射機構が設けら
れている。成形台5は、昇降腕5aを介して、樹脂液槽1
外に設置された昇降作動装置に連結されている。光硬化
性樹脂液2の液面に光ビーム3を照射すると、光ビーム
3の焦点位置近傍の液面から一定厚みの光硬化性樹脂液
2が硬化して光硬化層4aが形成される。光硬化層4aは成
形台5に載せれた状態になっているので、成形台5を下
降させれば、光硬化層4aは液面下に沈み、光硬化層4aの
上が未硬化の光硬化性樹脂液2で覆われる。その後、前
記同様に光硬化性樹脂液2の液面に光ビーム3を照射す
ると、第2層の光硬化層4aが形成される。このような、
光ビーム3の照射による光硬化層4aの形成、および、成
形台5の下降による光硬化層4aの上への新たな光硬化性
樹脂液2の供給を繰り返すことによって、複数層の光硬
化層4aが積み重ねられた所望の三次元形状を有する成形
品4が成形されることになる。
上記のように、複数層の光硬化層4aの積み重ねによっ
て三次元形状を形成する場合には、個々の光硬化層4aの
厚みが薄い程、滑らかで正確な三次元形状が形成でき
る。すなわち、三次元形状において、上下に積み重ねら
れた光硬化層4aの平面形状は段階的に変化しているの
で、個々の光硬化層4aの厚みが分厚いと、上下の光硬化
層4aの平面形状の変化に伴う段差が三次元形状の外形に
明確に表れて、三次元形状の外観が滑らかにならず見苦
しい。個々の光硬化層4aが充分に薄ければ、上下の光硬
化層4aにおける平面形状の変化量は少なく、実質的に連
続的に変化しているような滑らかな曲線外形を有する三
次元形状も形成できるのである。
て三次元形状を形成する場合には、個々の光硬化層4aの
厚みが薄い程、滑らかで正確な三次元形状が形成でき
る。すなわち、三次元形状において、上下に積み重ねら
れた光硬化層4aの平面形状は段階的に変化しているの
で、個々の光硬化層4aの厚みが分厚いと、上下の光硬化
層4aの平面形状の変化に伴う段差が三次元形状の外形に
明確に表れて、三次元形状の外観が滑らかにならず見苦
しい。個々の光硬化層4aが充分に薄ければ、上下の光硬
化層4aにおける平面形状の変化量は少なく、実質的に連
続的に変化しているような滑らかな曲線外形を有する三
次元形状も形成できるのである。
ところが、前記先行技術では、光硬化層4aを薄く形成
することができず、三次元形状の外形に段差がついて形
状精度に劣るという問題があった。
することができず、三次元形状の外形に段差がついて形
状精度に劣るという問題があった。
すなわち、光硬化性樹脂液2の中に光硬化層4aを沈め
たときに、光硬化層4aの上に周囲の樹脂液2が流れ込む
には、樹脂液2の粘性にもよるが、光硬化層4aと周囲の
液面との間にかなりの落差がなければならない。光硬化
層4aと液面との間に大きな落差すなわち間隔があるとい
うことは、次の段階で光ビーム3を照射される樹脂液2
の厚みか分厚くなるということであり、その結果、各段
毎の光硬化層4aの厚みが分厚くなってしまうのであっ
た。
たときに、光硬化層4aの上に周囲の樹脂液2が流れ込む
には、樹脂液2の粘性にもよるが、光硬化層4aと周囲の
液面との間にかなりの落差がなければならない。光硬化
層4aと液面との間に大きな落差すなわち間隔があるとい
うことは、次の段階で光ビーム3を照射される樹脂液2
の厚みか分厚くなるということであり、その結果、各段
毎の光硬化層4aの厚みが分厚くなってしまうのであっ
た。
また、前記先行技術の場合、光硬化層4aおよび成形台
5を沈めて、周囲の樹脂液2を光硬化層4aの上に流れ込
ませるときに、液面に波打ちが生じるという問題もあっ
た。液面が波打ったままで光ビーム3を照射すると、光
ビーム3が乱反射されたり、硬化される光硬化層4aの表
面に凹凸がついたりするので、液面の波打ちが完全に収
束してから光ビーム3を照射する必要があり、そのため
の待ち時間が余分にかかり、作業の能率化を妨げるとい
う問題が生じていた。
5を沈めて、周囲の樹脂液2を光硬化層4aの上に流れ込
ませるときに、液面に波打ちが生じるという問題もあっ
た。液面が波打ったままで光ビーム3を照射すると、光
ビーム3が乱反射されたり、硬化される光硬化層4aの表
面に凹凸がついたりするので、液面の波打ちが完全に収
束してから光ビーム3を照射する必要があり、そのため
の待ち時間が余分にかかり、作業の能率化を妨げるとい
う問題が生じていた。
このような問題があるため、従来の方法では、滑らか
な外形を有する高精度な三次元形状を形成することが出
来ず、作業時間も長くかかるという問題があった。
な外形を有する高精度な三次元形状を形成することが出
来ず、作業時間も長くかかるという問題があった。
そこで、この発明の課題は、上記した従来の三次元形
状の形成方法における問題点を解消し、光硬化層の厚み
を薄くかつ迅速に形成でき、高精度な三次元形状を能率
的に形成できる方法を提供することにある。
状の形成方法における問題点を解消し、光硬化層の厚み
を薄くかつ迅速に形成でき、高精度な三次元形状を能率
的に形成できる方法を提供することにある。
上記課題を解決する、この発明にかかる三次元形状の
形成方法のうち、請求項1記載の方法は、光硬化性樹脂
液の薄層に光を照射して所定形状の光硬化層を形成し、
この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元形状を形
成する方法において、基台表面に光硬化性樹脂液を滴下
し、基台を動かすことによって前記光硬化性樹脂液を基
台表面上に拡散させて光硬化性樹脂液の薄層に形成する
ようにしている。
形成方法のうち、請求項1記載の方法は、光硬化性樹脂
液の薄層に光を照射して所定形状の光硬化層を形成し、
この光硬化層を複数層積み重ねて所望の三次元形状を形
成する方法において、基台表面に光硬化性樹脂液を滴下
し、基台を動かすことによって前記光硬化性樹脂液を基
台表面上に拡散させて光硬化性樹脂液の薄層に形成する
ようにしている。
光硬化性樹脂液は、通常のモデル成形等に利用されて
いるUV硬化型樹脂等の光硬化性樹脂材料が自由に使用で
きる。ひとつの三次元形状を構成する複数層の光硬化層
を、複数の異なる光硬化性材料からなる樹脂液で形成す
ることもできる。
いるUV硬化型樹脂等の光硬化性樹脂材料が自由に使用で
きる。ひとつの三次元形状を構成する複数層の光硬化層
を、複数の異なる光硬化性材料からなる樹脂液で形成す
ることもできる。
基台は、表面に光硬化性樹脂液の薄層すなわち樹脂液
薄層を形成でき、この樹脂液薄層に光を照射して形成さ
れた光硬化層を基台表面から取り剥がすことができるよ
うな材料からなり、例えば、ガラス、セラミック、金
属、合成樹脂その他の材料からなるものである。基台表
面にフッ素樹脂(例えば、テフロン:デュポン社製)等
をコーティングしておけば、光硬化層を剥がし易くな
る。基台の表面は、平坦かつ平滑なものが好ましいが、
完全な水平面状のもののほか、曲率半径の大きな円筒曲
面状のものなど、緩やかな曲面状のものであってもよ
い。曲面は、凹曲面の場合も凸曲面の場合もある。
薄層を形成でき、この樹脂液薄層に光を照射して形成さ
れた光硬化層を基台表面から取り剥がすことができるよ
うな材料からなり、例えば、ガラス、セラミック、金
属、合成樹脂その他の材料からなるものである。基台表
面にフッ素樹脂(例えば、テフロン:デュポン社製)等
をコーティングしておけば、光硬化層を剥がし易くな
る。基台の表面は、平坦かつ平滑なものが好ましいが、
完全な水平面状のもののほか、曲率半径の大きな円筒曲
面状のものなど、緩やかな曲面状のものであってもよ
い。曲面は、凹曲面の場合も凸曲面の場合もある。
基台の動きとしては、基台の表面に対して水平面内で
直線的に1方向に揺動もしくは振動させたり、水平面内
で直線的に縦横両方向に揺動もしくは振動させたり、水
平面内で曲線的に動かせたり、水平面内で基台の中心軸
回りに1方向に回転させたり、正逆両方向に揺動もしく
は振動させたりすればよい。また、基台が円筒状等の回
転曲面体であれば、曲面体の中心軸回りに一定の角速度
で回転させたり、正逆両方向に揺動もしくは振動させた
りする等、必要に応じて任意の動きを行わせる。さら
に、基台の表面に対して垂直方向の振動を加えたり、上
記した各動きを複数種類組み合わせて実施することもで
きる。何れの方法でも、基台の動きによって、基台の表
面に滴下された光硬化性樹脂液が、滴下位置から周辺へ
と均等に拡散していって樹脂液薄層が形成されるよう
に、基台の動きの方向および速度等を設定しておく。
直線的に1方向に揺動もしくは振動させたり、水平面内
で直線的に縦横両方向に揺動もしくは振動させたり、水
平面内で曲線的に動かせたり、水平面内で基台の中心軸
回りに1方向に回転させたり、正逆両方向に揺動もしく
は振動させたりすればよい。また、基台が円筒状等の回
転曲面体であれば、曲面体の中心軸回りに一定の角速度
で回転させたり、正逆両方向に揺動もしくは振動させた
りする等、必要に応じて任意の動きを行わせる。さら
に、基台の表面に対して垂直方向の振動を加えたり、上
記した各動きを複数種類組み合わせて実施することもで
きる。何れの方法でも、基台の動きによって、基台の表
面に滴下された光硬化性樹脂液が、滴下位置から周辺へ
と均等に拡散していって樹脂液薄層が形成されるよう
に、基台の動きの方向および速度等を設定しておく。
基台を動かす手段としては、モータを直接基台に連結
して回転させたり、モータの回転を直線方向の運動や振
動に変換する機械的な伝達機構を介して基台に伝達した
り、その他の電磁的な揺動もしくは振動機構を用いる
等、通常の機械装置で利用されている各種駆動手段を組
み合わせて実施することができる。
して回転させたり、モータの回転を直線方向の運動や振
動に変換する機械的な伝達機構を介して基台に伝達した
り、その他の電磁的な揺動もしくは振動機構を用いる
等、通常の機械装置で利用されている各種駆動手段を組
み合わせて実施することができる。
上記のような、基台の動き、基台上への樹脂液の滴下
位置等を適当に選定することによって、均一な厚みの樹
脂液薄層を形成することができる。また、基台の動きを
調整することによって、樹脂液薄層の厚みが制御でき
る。目的とする三次元形状の形状精度や仕上げ品質に応
じて、所望の厚みの高硬化層を形成できるように、樹脂
液薄層の厚みを制御するが、基台の揺動距離や振動数、
回転数等の条件を変えることによって樹脂液薄層の厚み
が変わる。樹脂液薄層の厚みを正確に制御するには、樹
脂液薄層の厚みを適当なセンサ等で検知して、その樹脂
を元にして基台を動かす駆動機構を調整もしくは制御す
ることが好ましい。
位置等を適当に選定することによって、均一な厚みの樹
脂液薄層を形成することができる。また、基台の動きを
調整することによって、樹脂液薄層の厚みが制御でき
る。目的とする三次元形状の形状精度や仕上げ品質に応
じて、所望の厚みの高硬化層を形成できるように、樹脂
液薄層の厚みを制御するが、基台の揺動距離や振動数、
回転数等の条件を変えることによって樹脂液薄層の厚み
が変わる。樹脂液薄層の厚みを正確に制御するには、樹
脂液薄層の厚みを適当なセンサ等で検知して、その樹脂
を元にして基台を動かす駆動機構を調整もしくは制御す
ることが好ましい。
基台の表面に所定厚みの樹脂液薄層が形成されるまで
の時間の経過によって、樹脂液薄層の流動性が失われ
て、ある程度固化すれば、基台の動きを止めても、それ
以上樹脂液薄層が移動したり変形して厚みが変わること
はない。但し、後述する光の照射工程の間も基台の動き
を継続して行う場合もある。
の時間の経過によって、樹脂液薄層の流動性が失われ
て、ある程度固化すれば、基台の動きを止めても、それ
以上樹脂液薄層が移動したり変形して厚みが変わること
はない。但し、後述する光の照射工程の間も基台の動き
を継続して行う場合もある。
樹脂液薄層9に光を照射する手段は、レーザ発生装置
や光学系等からなる、通常の光ビーム照射手段が用いら
れる。照射する光ビームは、光硬化性樹脂の材質によっ
て可視光線、紫外線その他の任意の波長成分を含むもの
が用いられる。
や光学系等からなる、通常の光ビーム照射手段が用いら
れる。照射する光ビームは、光硬化性樹脂の材質によっ
て可視光線、紫外線その他の任意の波長成分を含むもの
が用いられる。
光硬化層を積み重ねて三次元形状を形成させるには、
樹脂液薄層に光を照射して光硬化層を形成した後、基台
表面から光硬化層を取り外し、再び基台表面に樹脂液薄
層を形成して次層の光硬化層を形成するとともに、取り
外した光硬化層を順次積み重ねていく方法と、光硬化層
が形成された樹脂液薄層の表面に新たな光硬化性樹脂液
を供給して樹脂液薄層を形成し、光硬化層を順次形成し
ながらそのままの場所で積み重ねていく方法の何れでも
実施できる。
樹脂液薄層に光を照射して光硬化層を形成した後、基台
表面から光硬化層を取り外し、再び基台表面に樹脂液薄
層を形成して次層の光硬化層を形成するとともに、取り
外した光硬化層を順次積み重ねていく方法と、光硬化層
が形成された樹脂液薄層の表面に新たな光硬化性樹脂液
を供給して樹脂液薄層を形成し、光硬化層を順次形成し
ながらそのままの場所で積み重ねていく方法の何れでも
実施できる。
基台表面から光硬化層を取り外す場合には、取り外し
た光硬化層を積み重ねていく手段が必要となるが、例え
ば、基台表面の上方に昇降自在な引き上げ台を設けてお
くことができる。この引き上げ台を樹脂液薄層の上面に
接触させて、引き上げ台の下面に光硬化層を付着させ、
引き上げ台の上昇と同時に光硬化層を基台表面から取り
外し、このような、引き上げ台への光硬化層の付着を順
次繰り返すことによって、引き上げ台の下面に複数層の
光硬化層からなる三次元形状を有する成形品を吊り下げ
た状態で形成することができる。
た光硬化層を積み重ねていく手段が必要となるが、例え
ば、基台表面の上方に昇降自在な引き上げ台を設けてお
くことができる。この引き上げ台を樹脂液薄層の上面に
接触させて、引き上げ台の下面に光硬化層を付着させ、
引き上げ台の上昇と同時に光硬化層を基台表面から取り
外し、このような、引き上げ台への光硬化層の付着を順
次繰り返すことによって、引き上げ台の下面に複数層の
光硬化層からなる三次元形状を有する成形品を吊り下げ
た状態で形成することができる。
以上に説明した各構成のほか、この発明の範囲内で、
通常の三次元形状の形成方法で採用されている各種の手
段装置を組み合わせて実施することができる。
通常の三次元形状の形成方法で採用されている各種の手
段装置を組み合わせて実施することができる。
この発明の方法によって形成される三次元形状の製品
としては、前記したモデルや製品模型等のほか、複雑で
正確な三次元形状を要求させる各種の樹脂製品に適用す
ることが可能である。
としては、前記したモデルや製品模型等のほか、複雑で
正確な三次元形状を要求させる各種の樹脂製品に適用す
ることが可能である。
請求項2記載の方法は、請求項1記載の発明におい
て、基台を水平方向に揺動させるようにしている。
て、基台を水平方向に揺動させるようにしている。
基台を水平方向に揺動させるには、モータの回転を機
械的な揺動機構を介して基台に伝達したり、電磁力等の
作用で直接に揺動運動を発生させて基台を動かしてもよ
い。揺動は、1方向であってもよいし、縦横両方向の揺
動を組み合わせてもよい。
械的な揺動機構を介して基台に伝達したり、電磁力等の
作用で直接に揺動運動を発生させて基台を動かしてもよ
い。揺動は、1方向であってもよいし、縦横両方向の揺
動を組み合わせてもよい。
基台の表面は、揺動方向に沿う平坦な平面状のものが
好ましいが、比較的大きな曲率半径の曲面状のものであ
ってもよい。例えば、基台の中心付近に光硬化性樹脂液
の滴下位置を設定しておき、この滴下位置から周辺にか
けて徐々に低くなるような曲面が考えられる。
好ましいが、比較的大きな曲率半径の曲面状のものであ
ってもよい。例えば、基台の中心付近に光硬化性樹脂液
の滴下位置を設定しておき、この滴下位置から周辺にか
けて徐々に低くなるような曲面が考えられる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明におい
て、基台を水平面内で回転させるようにしている。
て、基台を水平面内で回転させるようにしている。
基台を回転させる手段としては、モータ等の回転駆動
機構が用いられる。回転の角速度が大きい程、基台表面
に滴下された樹脂液に作用する遠心力が大きくなって、
樹脂液を周辺へと迅速に拡散させることができるととも
に、厚みの薄い樹脂液薄層を形成することができる。そ
こで、基台の回転角速度を調整することによって、樹脂
液薄層の厚みを制御することができる。
機構が用いられる。回転の角速度が大きい程、基台表面
に滴下された樹脂液に作用する遠心力が大きくなって、
樹脂液を周辺へと迅速に拡散させることができるととも
に、厚みの薄い樹脂液薄層を形成することができる。そ
こで、基台の回転角速度を調整することによって、樹脂
液薄層の厚みを制御することができる。
基台の表面は、平坦な水平面のほか、回転中心から周
辺にかけて低くなる曲率半径の大きな凸曲面でも実施で
き、基台表面の傾斜と回転遠心力の両方の作用で樹脂液
を周辺まで拡散させることができる。また、回転中心か
ら周辺にかけて高くなる凹曲面に形成するとともに、こ
の凹曲面の曲率と回転角速度を適当に設定すれば、傾斜
方向に沿って樹脂液を動かす重力と遠心力との釣り合い
によって、基台表面全体で薄く均一な薄層が形成でき
る。
辺にかけて低くなる曲率半径の大きな凸曲面でも実施で
き、基台表面の傾斜と回転遠心力の両方の作用で樹脂液
を周辺まで拡散させることができる。また、回転中心か
ら周辺にかけて高くなる凹曲面に形成するとともに、こ
の凹曲面の曲率と回転角速度を適当に設定すれば、傾斜
方向に沿って樹脂液を動かす重力と遠心力との釣り合い
によって、基台表面全体で薄く均一な薄層が形成でき
る。
基台に対して、円周方向の一定個所に光の照射範囲を
設定しておき、基台の回転に伴って、表面の樹脂液薄層
が光の照射範囲を順次通過するようにしておけば、基台
表面の樹脂液薄層に対して、円周方向の複数個所に、別
の光硬化層を順次形成することができ、多数の光硬化層
からなる三次元形状の形成が能率的に行える。
設定しておき、基台の回転に伴って、表面の樹脂液薄層
が光の照射範囲を順次通過するようにしておけば、基台
表面の樹脂液薄層に対して、円周方向の複数個所に、別
の光硬化層を順次形成することができ、多数の光硬化層
からなる三次元形状の形成が能率的に行える。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明におい
て、ほぼ円筒状をなす基台の内周面に光硬化性樹脂液を
滴下し、基台を中心軸回りに回転させるようにしてい
る。
て、ほぼ円筒状をなす基台の内周面に光硬化性樹脂液を
滴下し、基台を中心軸回りに回転させるようにしてい
る。
基台は、内部空間に樹脂液の滴下機構や光の照射機構
の一部が収容できる程度の、比較的大きな曲率半径を有
する円筒状をなすものが好ましい。円筒状基台の内周面
は、中心軸方向に沿って一様な直円筒面であってもよい
し、軸方向の中央から両端方向にかけて曲率半径が大き
くなっていく、円錐曲面等いわゆる鼓状の曲面を有する
ものであってもよい。この鼓状円筒面の場合、円筒状基
台全体を一定の回転数で回転させたときに、基台の内周
面では、曲率半径の小さな中央部分から曲率半径の大き
な両端部分へと回転角速度が徐々に大きくなり、円筒面
の軸方向の中央付近に滴下された樹脂液が、鼓状円筒面
の回転に伴って、中央から両端周辺部分へと良好に拡散
されて、厚みの薄い樹脂液薄層を迅速に形成することが
可能になる。
の一部が収容できる程度の、比較的大きな曲率半径を有
する円筒状をなすものが好ましい。円筒状基台の内周面
は、中心軸方向に沿って一様な直円筒面であってもよい
し、軸方向の中央から両端方向にかけて曲率半径が大き
くなっていく、円錐曲面等いわゆる鼓状の曲面を有する
ものであってもよい。この鼓状円筒面の場合、円筒状基
台全体を一定の回転数で回転させたときに、基台の内周
面では、曲率半径の小さな中央部分から曲率半径の大き
な両端部分へと回転角速度が徐々に大きくなり、円筒面
の軸方向の中央付近に滴下された樹脂液が、鼓状円筒面
の回転に伴って、中央から両端周辺部分へと良好に拡散
されて、厚みの薄い樹脂液薄層を迅速に形成することが
可能になる。
樹脂液の滴下機構は、円筒状基台の中心付近から半径
方向に向かって樹脂液を滴下するように設ける。円筒状
基台の軸方向では、中央付近のみに樹脂液を滴下して、
それを両端方向に拡散させるようにしてもよいし、軸方
向に沿って適当間隔毎もしくは全長にわたって連続的に
樹脂液を滴下するようにしてもよい。
方向に向かって樹脂液を滴下するように設ける。円筒状
基台の軸方向では、中央付近のみに樹脂液を滴下して、
それを両端方向に拡散させるようにしてもよいし、軸方
向に沿って適当間隔毎もしくは全長にわたって連続的に
樹脂液を滴下するようにしてもよい。
光の照射機構は、基台を回転させながら、円筒状基台
の内周面に向かって光を照射できれば、任意の構造およ
び配置で実施できるが、例えば、円筒状基台の内周空間
に、集光レンズや回転鏡等の光学系の一部を設置し、円
筒状基台の外部に設置されたレーザ光の発生装置等から
導入された光を、基台の内周面に向かって照射できるよ
うにしておけばよい。また、光ファイバ等の光伝送機構
を通じて円筒状基台の内周空間に光を導入することもで
きるし、照射光の発生装置が小型であれば、光照射機構
全体を基台内周空間に設置することもできる。
の内周面に向かって光を照射できれば、任意の構造およ
び配置で実施できるが、例えば、円筒状基台の内周空間
に、集光レンズや回転鏡等の光学系の一部を設置し、円
筒状基台の外部に設置されたレーザ光の発生装置等から
導入された光を、基台の内周面に向かって照射できるよ
うにしておけばよい。また、光ファイバ等の光伝送機構
を通じて円筒状基台の内周空間に光を導入することもで
きるし、照射光の発生装置が小型であれば、光照射機構
全体を基台内周空間に設置することもできる。
請求項1記載の発明の作用を説明する。
この発明では、従来の方法のように、光硬化性樹脂液
を樹脂液槽に大量に溜めて、その液面付近に光を照射し
て光硬化層を形成するのでなく、光硬化性樹脂液自体を
薄層に形成して、この樹脂液薄層に光を照射するので、
樹脂液薄層が薄く形成できれば出来る程、薄い光硬化層
が形成でき、三次元形状の成形品の外形に段差がなくな
り、滑らかな曲面が得られる。
を樹脂液槽に大量に溜めて、その液面付近に光を照射し
て光硬化層を形成するのでなく、光硬化性樹脂液自体を
薄層に形成して、この樹脂液薄層に光を照射するので、
樹脂液薄層が薄く形成できれば出来る程、薄い光硬化層
が形成でき、三次元形状の成形品の外形に段差がなくな
り、滑らかな曲面が得られる。
しかし、光硬化性樹脂液は、ある程度の粘性を有し、
それほど流動性の高いものではない。そのため、基台表
面に光硬化性樹脂液を滴下するだけであれば、単に重力
の作用で周辺部分へと流れていくだけであり、基台表面
全体に一様な樹脂液薄層ができるまでに長い時間がかか
って作業能率が低下するとともに、滴下位置と周辺部分
との厚みの差も残ってしまい、基台表面全体の樹脂液薄
層を均一な厚みに形成することができない。
それほど流動性の高いものではない。そのため、基台表
面に光硬化性樹脂液を滴下するだけであれば、単に重力
の作用で周辺部分へと流れていくだけであり、基台表面
全体に一様な樹脂液薄層ができるまでに長い時間がかか
って作業能率が低下するとともに、滴下位置と周辺部分
との厚みの差も残ってしまい、基台表面全体の樹脂液薄
層を均一な厚みに形成することができない。
そこで、基台に、揺動、振動、回転、その他の動きを
与えることによって、基台表面の樹脂液の移動が活発に
なり、樹脂液が滴下位置から周辺まで迅速に拡散してい
くことになる。また、基台の動きや樹脂液の滴下位置を
適当に選定することによって、樹脂液の滴下位置と周辺
部分との厚みも平均化させることができる。特に、基台
の外周に堰を設けたりして樹脂液の厚みを規制しなくて
も、樹脂液の粘性や表面張力等の性質と、基台からの作
用力との関係で、一定の厚みの樹脂液薄層を形成するこ
とができるので、樹脂液薄層の厚みの制御も容易であ
る。また、上記のような、樹脂液の性質と基台の動きを
適当に設定することによって、形成される樹脂液薄層の
厚みを変更することもでき、樹脂液薄層の厚みを簡単か
つ正確に制御することができる。
与えることによって、基台表面の樹脂液の移動が活発に
なり、樹脂液が滴下位置から周辺まで迅速に拡散してい
くことになる。また、基台の動きや樹脂液の滴下位置を
適当に選定することによって、樹脂液の滴下位置と周辺
部分との厚みも平均化させることができる。特に、基台
の外周に堰を設けたりして樹脂液の厚みを規制しなくて
も、樹脂液の粘性や表面張力等の性質と、基台からの作
用力との関係で、一定の厚みの樹脂液薄層を形成するこ
とができるので、樹脂液薄層の厚みの制御も容易であ
る。また、上記のような、樹脂液の性質と基台の動きを
適当に設定することによって、形成される樹脂液薄層の
厚みを変更することもでき、樹脂液薄層の厚みを簡単か
つ正確に制御することができる。
基台表面に滴下する光硬化性樹脂液の種類を変更すれ
ば、形成される樹脂液層および光硬化層の材質も簡単に
変更でき、ひとつの三次元形状成形品を複数の材料から
なる光硬化層で構成することも可能になる。
ば、形成される樹脂液層および光硬化層の材質も簡単に
変更でき、ひとつの三次元形状成形品を複数の材料から
なる光硬化層で構成することも可能になる。
請求項2記載の発明では、基台を水平方向に揺動させ
ることによって、基台表面に滴下された樹脂液は、滴下
位置から水平方向に移動して周辺部分へと迅速に拡散し
ていき、厚みの非常に薄い樹脂液薄層を迅速に形成する
ことができる。基台を水平方向に揺動させるだけであれ
ば、揺動させるための駆動機構も簡単で、基台表面に形
成された樹脂液薄層に光を照射するための光照射機構の
邪魔にもならない。
ることによって、基台表面に滴下された樹脂液は、滴下
位置から水平方向に移動して周辺部分へと迅速に拡散し
ていき、厚みの非常に薄い樹脂液薄層を迅速に形成する
ことができる。基台を水平方向に揺動させるだけであれ
ば、揺動させるための駆動機構も簡単で、基台表面に形
成された樹脂液薄層に光を照射するための光照射機構の
邪魔にもならない。
請求項3記載の発明では、基台を水平面内で回転させ
ることによって、基台表面に滴下された樹脂液は、回転
に伴う遠心力の作用で、滴下位置から水平方向に移動し
て放射状に周辺部分へと迅速に拡散していき、厚みの極
めて薄い樹脂液薄層を迅速に形成することができる。基
台を回転させるだけであれば、回転駆動機構はモータ等
の簡単な機構で構成できる。光照射機構を基台の回転範
囲内で一定の場所に設置しておけば、基台の回転に伴っ
て、樹脂液薄層が順次光照射機構の照射範囲に移動して
くるので、樹脂液薄層の複数個所に、それぞれ三次元形
状を形成するための光硬化層を形成することができ、光
硬化層の形成を能率的に行うことができる。
ることによって、基台表面に滴下された樹脂液は、回転
に伴う遠心力の作用で、滴下位置から水平方向に移動し
て放射状に周辺部分へと迅速に拡散していき、厚みの極
めて薄い樹脂液薄層を迅速に形成することができる。基
台を回転させるだけであれば、回転駆動機構はモータ等
の簡単な機構で構成できる。光照射機構を基台の回転範
囲内で一定の場所に設置しておけば、基台の回転に伴っ
て、樹脂液薄層が順次光照射機構の照射範囲に移動して
くるので、樹脂液薄層の複数個所に、それぞれ三次元形
状を形成するための光硬化層を形成することができ、光
硬化層の形成を能率的に行うことができる。
請求項4記載の発明では、ほぼ円筒状をなす基台の内
周面に光硬化性樹脂液を滴下し、基台を中心軸回りに回
転させることによって、樹脂液は、回転に伴う重力およ
び遠心力の作用で、内周面の円周方向に沿って全周に迅
速に拡散していって、厚みが極めて薄い樹脂液薄層を迅
速に形成することができる。樹脂液の供給量および回転
角速度を適当に調整することによって、形成される樹脂
液薄層の厚みを変更したり正確に調整することができ、
樹脂液薄層の厚み制御が容易に行える。
周面に光硬化性樹脂液を滴下し、基台を中心軸回りに回
転させることによって、樹脂液は、回転に伴う重力およ
び遠心力の作用で、内周面の円周方向に沿って全周に迅
速に拡散していって、厚みが極めて薄い樹脂液薄層を迅
速に形成することができる。樹脂液の供給量および回転
角速度を適当に調整することによって、形成される樹脂
液薄層の厚みを変更したり正確に調整することができ、
樹脂液薄層の厚み制御が容易に行える。
つぎに、本願発明の実施例について図面を参照しなが
ら詳しく説明する。
ら詳しく説明する。
第1図は、三次元形状の形成装置の概略構造を示して
おり、透明なガラス等からなり、表面がほぼ平坦な水平
面状の基台10の上方に、基台10のほぼ幅方向全体にわた
る樹脂液滴下機構20が設けられており、この樹脂液滴下
機構20から基台10表面に光硬化性樹脂液30が滴下供給さ
れる。樹脂液滴下機構20には、別な場所に設置された樹
脂液槽(図示せず)等から樹脂液30を供給する供給配管
21が接続されている。基台10は、前記樹脂液滴下機構20
と直交する方向に揺動自在になっている。具体的には、
例えば、モータ等の駆動装置にギヤ機構やカム機構を介
して基台10が連結されている。基台10表面のうち、樹脂
液滴下機構20の両端に相当する辺に沿って、樹脂液30の
排出溝11が設けられており、基台10表面で樹脂液薄層を
形成したときに余分な樹脂液30が排出溝11から排出され
るようになっている。図示していないが、透明なガラス
からなる基台10の下方には、レーザビーム等の光照射機
構が設けられている。
おり、透明なガラス等からなり、表面がほぼ平坦な水平
面状の基台10の上方に、基台10のほぼ幅方向全体にわた
る樹脂液滴下機構20が設けられており、この樹脂液滴下
機構20から基台10表面に光硬化性樹脂液30が滴下供給さ
れる。樹脂液滴下機構20には、別な場所に設置された樹
脂液槽(図示せず)等から樹脂液30を供給する供給配管
21が接続されている。基台10は、前記樹脂液滴下機構20
と直交する方向に揺動自在になっている。具体的には、
例えば、モータ等の駆動装置にギヤ機構やカム機構を介
して基台10が連結されている。基台10表面のうち、樹脂
液滴下機構20の両端に相当する辺に沿って、樹脂液30の
排出溝11が設けられており、基台10表面で樹脂液薄層を
形成したときに余分な樹脂液30が排出溝11から排出され
るようになっている。図示していないが、透明なガラス
からなる基台10の下方には、レーザビーム等の光照射機
構が設けられている。
上記のような装置を使用して三次元形状を形成する方
法を説明する。
法を説明する。
第2図に示すように、樹脂液滴下機構20から基台10表
面に滴下された樹脂液30は、自らの自重による重力の作
用で水平方向に流れて拡散するとともに、基台10が揺動
しているために、樹脂液30の移動もしくは拡散がより促
進される。樹脂液30は、基台10の揺動に伴って、前記し
た重力の作用と、粘性や表面張力等の樹脂液30自身の性
質によって、一定の厚みになろうとする。樹脂液30のう
ち、基台10の外縁を超えて落下した余分な樹脂液30は、
基台10の両端下方に設置された樹脂液回収槽40へと回収
される。また、余分な樹脂液30の一部は、前記樹脂液排
出溝11を経て排出もしくは回収される。
面に滴下された樹脂液30は、自らの自重による重力の作
用で水平方向に流れて拡散するとともに、基台10が揺動
しているために、樹脂液30の移動もしくは拡散がより促
進される。樹脂液30は、基台10の揺動に伴って、前記し
た重力の作用と、粘性や表面張力等の樹脂液30自身の性
質によって、一定の厚みになろうとする。樹脂液30のう
ち、基台10の外縁を超えて落下した余分な樹脂液30は、
基台10の両端下方に設置された樹脂液回収槽40へと回収
される。また、余分な樹脂液30の一部は、前記樹脂液排
出溝11を経て排出もしくは回収される。
第3図に示すように、基台10の表面に、所定の厚みを
有する樹脂液薄層31が形成された状態で、基台10の下方
側から、透明な基台10を通して樹脂液薄層31の所定パタ
ーン範囲にレーザ光線40を照射する。レーザ光線40で照
射された部分の樹脂液薄層31は光硬化して光硬化層32と
なる。
有する樹脂液薄層31が形成された状態で、基台10の下方
側から、透明な基台10を通して樹脂液薄層31の所定パタ
ーン範囲にレーザ光線40を照射する。レーザ光線40で照
射された部分の樹脂液薄層31は光硬化して光硬化層32と
なる。
こうして形成された光硬化層32を、従来の通常の三次
元形状の形成方法と同様の手段で積み重ねて積層一体化
させれば、所望の三次元形状を有する成形品Mが形成さ
れる。
元形状の形成方法と同様の手段で積み重ねて積層一体化
させれば、所望の三次元形状を有する成形品Mが形成さ
れる。
第3図では、光硬化層32を積み重ねる手段として、基
台10の上方に平坦な下面を有する引き上げ台60を昇降自
在に設けている。この引き上げ台60を基台10表面の樹脂
液薄層31の上面に付着させておけば、成形された光硬化
層32は引き上げ台60の下面に付着する。引き上げ台60
を、下面に光硬化層32を付着させたまま上昇させた後、
再び、前記第2図に示したような、樹脂液30の滴下、樹
脂液薄層31の形成、および、光の照射を行えば、次層の
光硬化層32が形成される。次層の光硬化層32は、前層の
光硬化層32の下面に付着して引き上げ台60側に取り上げ
られる。このような工程を繰り返すことによって、引き
上げ台60の下面に多数の光硬化層32が積み重なって吊り
下げられた状態で、三次元形状を有する成形品Mが形成
される。
台10の上方に平坦な下面を有する引き上げ台60を昇降自
在に設けている。この引き上げ台60を基台10表面の樹脂
液薄層31の上面に付着させておけば、成形された光硬化
層32は引き上げ台60の下面に付着する。引き上げ台60
を、下面に光硬化層32を付着させたまま上昇させた後、
再び、前記第2図に示したような、樹脂液30の滴下、樹
脂液薄層31の形成、および、光の照射を行えば、次層の
光硬化層32が形成される。次層の光硬化層32は、前層の
光硬化層32の下面に付着して引き上げ台60側に取り上げ
られる。このような工程を繰り返すことによって、引き
上げ台60の下面に多数の光硬化層32が積み重なって吊り
下げられた状態で、三次元形状を有する成形品Mが形成
される。
但し、光硬化層32を積み重ねて三次元形状を形成する
手段は、上記以外にも、既知の方法を適用することが可
能である。
手段は、上記以外にも、既知の方法を適用することが可
能である。
上記実施例の方法では、透明な基台10の裏面側から、
基台10の表面位置の樹脂液薄層31に光ビーム40を照射し
ているので、光ビーム40の焦点位置が常に一定であり、
樹脂液の液面で光が散乱されることもないので、焦点を
正確に樹脂液薄層31に合わせて、正確な形状の光硬化層
32を形成することができる。光硬化層32が平滑な基台10
に接触した状態で形成されるので、光硬化層32の表面が
平滑になる。
基台10の表面位置の樹脂液薄層31に光ビーム40を照射し
ているので、光ビーム40の焦点位置が常に一定であり、
樹脂液の液面で光が散乱されることもないので、焦点を
正確に樹脂液薄層31に合わせて、正確な形状の光硬化層
32を形成することができる。光硬化層32が平滑な基台10
に接触した状態で形成されるので、光硬化層32の表面が
平滑になる。
また、透明な基台10の裏面に、適当な遮光性材料から
なるマスクを設置した状態で、全体に一様な光を照射し
て、光硬化層32全体を一度に硬化させることも可能であ
る。
なるマスクを設置した状態で、全体に一様な光を照射し
て、光硬化層32全体を一度に硬化させることも可能であ
る。
つぎに、第4図および第5図には別の実施例を示して
いる。
いる。
この実施例でも、平坦な透明ガラス等からなる基台10
の表面に樹脂液30を滴下して、基台10表面に樹脂液薄層
31を形成し、基台10の裏面から光ビーム40を照射して、
樹脂液薄層31を硬化させ光硬化層32を形成する。
の表面に樹脂液30を滴下して、基台10表面に樹脂液薄層
31を形成し、基台10の裏面から光ビーム40を照射して、
樹脂液薄層31を硬化させ光硬化層32を形成する。
但し、基台10は円板状をなし、光硬化層32が剥がし易
いように、表面には極薄のテフロン(商標名:デュポン
社製)コーティングが施されている。基台10下面の回転
軸12にモータ等の回転駆動機構を連結して、基台10全体
を水平面内で回転自在に構成している。
いように、表面には極薄のテフロン(商標名:デュポン
社製)コーティングが施されている。基台10下面の回転
軸12にモータ等の回転駆動機構を連結して、基台10全体
を水平面内で回転自在に構成している。
光照射機構としては、回転鏡41を備えたガルバノスキ
ャナ42を、X軸およびY軸にそれぞれ設置してあり、レ
ーザ発生装置(図示せず)から照射されたレーザビーム
40を、X,Y両方向のガルバノスキャナ42,42で反射させ
て、上方に向きを変えさせて、基台10の円周方向の一定
範囲を照射できるようにしている。ガルバノスキャナ42
の回転鏡41の向きを制御することによって、基台10表面
でX,Y軸の任意の方向にレーザビーム40を照射して、樹
脂液薄層31を所望のパターンで硬化させて光硬化層32を
形成できるようになっている。
ャナ42を、X軸およびY軸にそれぞれ設置してあり、レ
ーザ発生装置(図示せず)から照射されたレーザビーム
40を、X,Y両方向のガルバノスキャナ42,42で反射させ
て、上方に向きを変えさせて、基台10の円周方向の一定
範囲を照射できるようにしている。ガルバノスキャナ42
の回転鏡41の向きを制御することによって、基台10表面
でX,Y軸の任意の方向にレーザビーム40を照射して、樹
脂液薄層31を所望のパターンで硬化させて光硬化層32を
形成できるようになっている。
上記のような装置を用いた三次元形状の形成方法を説
明する。
明する。
第5図(a)に示すように、基台10表面に滴下された
樹脂液30は、基台10の回転に伴う遠心力で、中心から放
射方向へと強制的に拡散させられて、基台10の表面全体
に薄く均一な厚みΔtの樹脂液薄層31が形成される。余
分の樹脂液30は、遠心力によって基台10の外縁から放出
排除させられる。
樹脂液30は、基台10の回転に伴う遠心力で、中心から放
射方向へと強制的に拡散させられて、基台10の表面全体
に薄く均一な厚みΔtの樹脂液薄層31が形成される。余
分の樹脂液30は、遠心力によって基台10の外縁から放出
排除させられる。
この樹脂液薄層31の厚みΔtは、樹脂液30の比重、粘
度、基台10に対する濡れ性等の樹脂液30の性質と、基台
10の回転数もしくは回転角速度によって、一定の値にな
る。したがって、厚みΔtを変えるには、基台10を駆動
するモータ等の回転数を制御すればよい。基板10の回転
角速度と形成される樹脂液薄層31の厚みΔtの関係を精
密を制御すれば、ミクロンオーダーの厚み制御も可能で
ある。
度、基台10に対する濡れ性等の樹脂液30の性質と、基台
10の回転数もしくは回転角速度によって、一定の値にな
る。したがって、厚みΔtを変えるには、基台10を駆動
するモータ等の回転数を制御すればよい。基板10の回転
角速度と形成される樹脂液薄層31の厚みΔtの関係を精
密を制御すれば、ミクロンオーダーの厚み制御も可能で
ある。
第5図(b)に示すように、樹脂液薄層31の上面に引
き上げ台60を接触させた状態で、基台10の下面側から光
ビーム40を所定パターンで照射して光硬化層32を形成す
る。第4図に示すように、光ビーム40の照射範囲は、円
形基台10の一方向の四半円部分に設定されており、残り
の3方向の四半円部分にも、それぞれ別のパターンで光
硬化層32を形成する。すなわち、基台10を90゜づつ間歇
的に回転させる、いわゆるインデックス送りを行いなが
ら、各光硬化層32を形成するのである。なお、円形基台
10の4個所に形成される光硬化層32は、基台10の回転方
向に沿って、第1層目の光硬化層32a、第2層目の光硬
化層32b、第3層目の光硬化層32c…と順番に形成されて
いく。
き上げ台60を接触させた状態で、基台10の下面側から光
ビーム40を所定パターンで照射して光硬化層32を形成す
る。第4図に示すように、光ビーム40の照射範囲は、円
形基台10の一方向の四半円部分に設定されており、残り
の3方向の四半円部分にも、それぞれ別のパターンで光
硬化層32を形成する。すなわち、基台10を90゜づつ間歇
的に回転させる、いわゆるインデックス送りを行いなが
ら、各光硬化層32を形成するのである。なお、円形基台
10の4個所に形成される光硬化層32は、基台10の回転方
向に沿って、第1層目の光硬化層32a、第2層目の光硬
化層32b、第3層目の光硬化層32c…と順番に形成されて
いく。
光ビーム40の照射によって形成された光硬化層32は、
引き上げ台60に付着したまま、引き上げ台60とともに上
昇して、基台10表面の樹脂液薄層31から取り外される。
引き上げ台60に付着したまま、引き上げ台60とともに上
昇して、基台10表面の樹脂液薄層31から取り外される。
第5図(c)に示すように、第1層目の光硬化層32a
を引き上げ台60に付着させた状態で、基台10を90゜間歇
回動させて、新たな樹脂液薄層31を光照射位置に移動さ
せる。この状態で、引き上げ台60の光硬化層32aを樹脂
液薄層31の上面に付着させた状態で、第2層目の光硬化
層32bを形成すると、第2層目の光硬化層32bと第1層目
の光硬化層32aが接合一体化される。
を引き上げ台60に付着させた状態で、基台10を90゜間歇
回動させて、新たな樹脂液薄層31を光照射位置に移動さ
せる。この状態で、引き上げ台60の光硬化層32aを樹脂
液薄層31の上面に付着させた状態で、第2層目の光硬化
層32bを形成すると、第2層目の光硬化層32bと第1層目
の光硬化層32aが接合一体化される。
このようにして、複数層の光硬化層32…を順番に引き
上げ台60の下面に積み重ねて接合一体化させていく。光
硬化層32…が引き上げ台60に引き上げられ取り外された
部分の樹脂液薄層31には、空孔部33があいている。
上げ台60の下面に積み重ねて接合一体化させていく。光
硬化層32…が引き上げ台60に引き上げられ取り外された
部分の樹脂液薄層31には、空孔部33があいている。
基台10の回転が一巡すれば、再び第5図(a)に示す
ように、樹脂液30の滴下供給による樹脂液薄層31の形成
から、光ビーム40の照射による光硬化層32の形成、光硬
化層32の引き上げ台60への取り上げの各工程を順次繰り
返す。
ように、樹脂液30の滴下供給による樹脂液薄層31の形成
から、光ビーム40の照射による光硬化層32の形成、光硬
化層32の引き上げ台60への取り上げの各工程を順次繰り
返す。
第5図に示すように、所定の層数の光硬化層32が引き
上げ台60の下面に積み重ねられれば、目的とする三次元
形状の成形品Mが完成する。
上げ台60の下面に積み重ねられれば、目的とする三次元
形状の成形品Mが完成する。
上記方法において、途中の段階で、基台10の上に滴下
する光硬化性樹脂液30の種類や色を変えれば、ひとつの
成形品Mを、異なる樹脂材料もしくは異なる色の部分の
組み合わせによって一体構成されたものを製造すること
も可能である。
する光硬化性樹脂液30の種類や色を変えれば、ひとつの
成形品Mを、異なる樹脂材料もしくは異なる色の部分の
組み合わせによって一体構成されたものを製造すること
も可能である。
つぎに、第6図〜第8図に示す実施例について説明す
る。
る。
この実施例では、円筒状の基台10の内周面に樹脂液薄
層31を形成して、内周空間側から光ビーム40を照射して
光硬化層32を形成して、内周面上に三次元形状を有する
成形品Mを形成している。
層31を形成して、内周空間側から光ビーム40を照射して
光硬化層32を形成して、内周面上に三次元形状を有する
成形品Mを形成している。
円筒状基台10の内周空間には、光ビーム40の向きを変
える、前記同様の回転鏡を備えたスキャナ42が設けられ
ている。このスキャナ42は、円筒状基台10の中心軸方向
と平行に導入された光ビーム40を、中心軸方向と直交す
る直径方向に変向させるとともに、その変向角度を任意
に変えられるようになっており、光ビーム40を照射する
円筒状基台10の内周面に対して、中心軸方向に光ビーム
40を走査できるようになっている。すなわち、基台10内
周面の回転方向と直交する方向に光ビーム40を走査する
のである。
える、前記同様の回転鏡を備えたスキャナ42が設けられ
ている。このスキャナ42は、円筒状基台10の中心軸方向
と平行に導入された光ビーム40を、中心軸方向と直交す
る直径方向に変向させるとともに、その変向角度を任意
に変えられるようになっており、光ビーム40を照射する
円筒状基台10の内周面に対して、中心軸方向に光ビーム
40を走査できるようになっている。すなわち、基台10内
周面の回転方向と直交する方向に光ビーム40を走査する
のである。
スキャナ42と円筒状基台10の内周面との間には、中心
軸方向につづくシリンドリカルレンズ43が設置されてお
り、スキャナ42で変向された光ビーム40を内周面の樹脂
液薄層31に焦点を合わせて集光照射できるようになって
いる。
軸方向につづくシリンドリカルレンズ43が設置されてお
り、スキャナ42で変向された光ビーム40を内周面の樹脂
液薄層31に焦点を合わせて集光照射できるようになって
いる。
図示していないが、円筒状基台10の内周空間には、樹
脂液30を内周面に滴下させるための樹脂液滴下機構も設
けられている。
脂液30を内周面に滴下させるための樹脂液滴下機構も設
けられている。
上記のような装置を用いた三次元形状の形成方法につ
いて説明する。
いて説明する。
円筒状基台10を回転させながら、円筒状基台10の内周
空間から内周面上に樹脂液30を滴下すると、円筒状基台
10の回転に伴って、遠心力で樹脂液30が内周面に押し付
けられて内周面全体に樹脂液30が拡散していき、円筒状
基台10の内周面に一定の厚みで樹脂液薄層31が形成され
る。樹脂液30は、中心軸方向に沿って適当な間隔をあけ
て複数個所から滴下したり、中心軸方向の全長にわたっ
て連続的に滴下させれば、内周面の中心軸方向にも均一
な厚みを有する樹脂液薄層31を形成することができる。
空間から内周面上に樹脂液30を滴下すると、円筒状基台
10の回転に伴って、遠心力で樹脂液30が内周面に押し付
けられて内周面全体に樹脂液30が拡散していき、円筒状
基台10の内周面に一定の厚みで樹脂液薄層31が形成され
る。樹脂液30は、中心軸方向に沿って適当な間隔をあけ
て複数個所から滴下したり、中心軸方向の全長にわたっ
て連続的に滴下させれば、内周面の中心軸方向にも均一
な厚みを有する樹脂液薄層31を形成することができる。
なお、内周面の円周方向には、上記のような樹脂液30
の滴下および遠心力による拡散作用で、充分に円周全体
に樹脂液30が拡散するが、中心軸方向全体には、樹脂液
30が充分に拡散し難い場合がある。そこで、第8図に示
すように、基台10の内周面を、鼓状の曲面をなす鼓状円
筒面に形成しておくことが好ましい。鼓状円筒面とは、
中心軸方向で、中央部分の内径D1が両端部分の内径D2よ
りも小さくなっており、中央部分から両端部分へと滑ら
かな曲面を構成しているものである。上記曲面は、円錐
曲面と言われる曲面であるが、必ずしも数学的に正確な
円錐曲面でなくても、いわゆる鼓状をなしていればよ
い。
の滴下および遠心力による拡散作用で、充分に円周全体
に樹脂液30が拡散するが、中心軸方向全体には、樹脂液
30が充分に拡散し難い場合がある。そこで、第8図に示
すように、基台10の内周面を、鼓状の曲面をなす鼓状円
筒面に形成しておくことが好ましい。鼓状円筒面とは、
中心軸方向で、中央部分の内径D1が両端部分の内径D2よ
りも小さくなっており、中央部分から両端部分へと滑ら
かな曲面を構成しているものである。上記曲面は、円錐
曲面と言われる曲面であるが、必ずしも数学的に正確な
円錐曲面でなくても、いわゆる鼓状をなしていればよ
い。
このような鼓状円筒面を有する基台10を回転させる
と、中央部分よりも内径の大きな両端部分では遠心力が
大きくなる。そのため、内周面の中央部分に樹脂液30を
滴下すると、樹脂液30は遠心力の大きな両端側へと移動
させられる。その結果、樹脂液30は迅速に両端側まで拡
散していき、余分な樹脂液30は両端から基台10の外部に
飛び出していくので、厚みの薄い樹脂液薄層31を迅速か
つ正確に形成することが可能になる。基台10の内周面の
曲面形状すなわち内径の変化具合と回転速度とを適当に
設定すれば、樹脂液30に作用する力を厳密に制御でき、
中心部分から両端部分まで極めて均一な厚みの樹脂液薄
層31を形成することが可能になる。また、基台10の回転
速度と、樹脂液30の比重や粘度等の性質および供給量、
ならびに、基台10の内周面の曲面形状の条件設定によっ
て、形成される樹脂液薄層31の厚みを任意に制御するこ
とができる。
と、中央部分よりも内径の大きな両端部分では遠心力が
大きくなる。そのため、内周面の中央部分に樹脂液30を
滴下すると、樹脂液30は遠心力の大きな両端側へと移動
させられる。その結果、樹脂液30は迅速に両端側まで拡
散していき、余分な樹脂液30は両端から基台10の外部に
飛び出していくので、厚みの薄い樹脂液薄層31を迅速か
つ正確に形成することが可能になる。基台10の内周面の
曲面形状すなわち内径の変化具合と回転速度とを適当に
設定すれば、樹脂液30に作用する力を厳密に制御でき、
中心部分から両端部分まで極めて均一な厚みの樹脂液薄
層31を形成することが可能になる。また、基台10の回転
速度と、樹脂液30の比重や粘度等の性質および供給量、
ならびに、基台10の内周面の曲面形状の条件設定によっ
て、形成される樹脂液薄層31の厚みを任意に制御するこ
とができる。
上記のようにして樹脂液薄層31が形成された後、樹脂
液薄層31に光ビーム40を照射すれば光硬化層32が形成さ
れる。なお、光ビーム40を照射する間も基台10の回転は
継続させておき、樹脂液薄層31の所定部分が光ビーム40
の照射面を通過するのに同期させて、光ビーム40の照射
をオンオフ制御する。すなわち、光ビーム40の走査は中
心軸方向のみであっても、基台10の回転と組み合わせる
ことによって、中心軸方向と直交する方向にも光ビーム
40を走査しているのと同じ状態になり、任意の平面パタ
ーンを有する光硬化層32を形成することができる。
液薄層31に光ビーム40を照射すれば光硬化層32が形成さ
れる。なお、光ビーム40を照射する間も基台10の回転は
継続させておき、樹脂液薄層31の所定部分が光ビーム40
の照射面を通過するのに同期させて、光ビーム40の照射
をオンオフ制御する。すなわち、光ビーム40の走査は中
心軸方向のみであっても、基台10の回転と組み合わせる
ことによって、中心軸方向と直交する方向にも光ビーム
40を走査しているのと同じ状態になり、任意の平面パタ
ーンを有する光硬化層32を形成することができる。
第1層目の光硬化層32が形成された後、新たな樹脂液
30を滴下させて、樹脂液薄層31を形成し、光ビーム40を
照射して光硬化層32を形成する。このように、基台10の
内周面に樹脂液薄層31を順次形成しながら、光硬化層32
を積み重ねて、所望の三次元形状を備えた成形品Mを成
形する。なお、樹脂液薄層31の層数が増えるほど、光ビ
ーム40の照射位置が中心側に近づくので、それに合わせ
て、光ビーム40の焦点位置を変えるようにする。
30を滴下させて、樹脂液薄層31を形成し、光ビーム40を
照射して光硬化層32を形成する。このように、基台10の
内周面に樹脂液薄層31を順次形成しながら、光硬化層32
を積み重ねて、所望の三次元形状を備えた成形品Mを成
形する。なお、樹脂液薄層31の層数が増えるほど、光ビ
ーム40の照射位置が中心側に近づくので、それに合わせ
て、光ビーム40の焦点位置を変えるようにする。
以上のようにして、基台10の内周面に成形品Mが形成
された後、周囲の樹脂液薄層31とともに成形品Mを取り
出し、通常の光硬化性樹脂用の溶剤で、余分の樹脂液薄
層31を除去してしまえば、成形品Mが完成する。
された後、周囲の樹脂液薄層31とともに成形品Mを取り
出し、通常の光硬化性樹脂用の溶剤で、余分の樹脂液薄
層31を除去してしまえば、成形品Mが完成する。
図示した実施例では、基台の内周面全体の樹脂液薄層
31に対して、一個所のみに光硬化層32および成形品Mを
形成しているが、円周方向の複数個所にそれぞれ別の成
形品Mを形成したり、中心軸方向に複数の成形品Mを並
べて形成することも可能である。このような場合には、
光ビーム40の照射制御と基台10の回転速度を制御するこ
とによって、ひとつの光ビーム40で複数個所の光硬化層
32を形成してもよいし、複数本の光ビーム40を照射し
て、それぞれの成形品Mに対応する光硬化層32を形成し
てもよい。
31に対して、一個所のみに光硬化層32および成形品Mを
形成しているが、円周方向の複数個所にそれぞれ別の成
形品Mを形成したり、中心軸方向に複数の成形品Mを並
べて形成することも可能である。このような場合には、
光ビーム40の照射制御と基台10の回転速度を制御するこ
とによって、ひとつの光ビーム40で複数個所の光硬化層
32を形成してもよいし、複数本の光ビーム40を照射し
て、それぞれの成形品Mに対応する光硬化層32を形成し
てもよい。
以上に述べた、この発明にかかる三次元形状の形成方
法のうち、請求項1記載の発明は、基台表面に滴下され
た光硬化性樹脂液を、基台の動きによって強制的に滴下
位置から周辺部分へと拡散させるので、厚みの薄い樹脂
液薄層を迅速に形成することができる。薄い樹脂液薄層
が形成できれば、この樹脂液薄層に光を照射して得られ
る光硬化層の厚みも薄くなり、このような光硬化層を積
み重ねて形成される三次元形状の成形品は、光硬化層毎
の段差が目立たず、極めて滑らかな外形を有する正確な
三次元形状を備えたものとなる。したがって、従来の方
法では不可能であった精密な三次元形状製品を製造する
ことができる。基台の形状や動き、あるいは、樹脂液の
滴下位置を適当に選定することによって、樹脂液薄層の
厚みを均一に形成することができ、その結果、光硬化層
および三次元形状の精度を一層向上させることができ
る。樹脂液の性質と基台の構造や動きによって、形成さ
れる樹脂液薄層の厚みが変わるので、基台の動き方を制
御することによって、樹脂液層すなわち光硬化層の厚み
を任意に設定することができ、目的に応じて最適な厚み
の光硬化層を形成することができる。
法のうち、請求項1記載の発明は、基台表面に滴下され
た光硬化性樹脂液を、基台の動きによって強制的に滴下
位置から周辺部分へと拡散させるので、厚みの薄い樹脂
液薄層を迅速に形成することができる。薄い樹脂液薄層
が形成できれば、この樹脂液薄層に光を照射して得られ
る光硬化層の厚みも薄くなり、このような光硬化層を積
み重ねて形成される三次元形状の成形品は、光硬化層毎
の段差が目立たず、極めて滑らかな外形を有する正確な
三次元形状を備えたものとなる。したがって、従来の方
法では不可能であった精密な三次元形状製品を製造する
ことができる。基台の形状や動き、あるいは、樹脂液の
滴下位置を適当に選定することによって、樹脂液薄層の
厚みを均一に形成することができ、その結果、光硬化層
および三次元形状の精度を一層向上させることができ
る。樹脂液の性質と基台の構造や動きによって、形成さ
れる樹脂液薄層の厚みが変わるので、基台の動き方を制
御することによって、樹脂液層すなわち光硬化層の厚み
を任意に設定することができ、目的に応じて最適な厚み
の光硬化層を形成することができる。
また、材料の異なる複数種類の樹脂液薄層に光硬化層
を形成して、この材質の異なる光硬化層を積み重ねて、
ひとつの三次元形状を構成することもできるので、樹脂
液槽内で三次元形状を形成する従来の方法では不可能
な、異種材質部分が一体化された成形品を製造すること
も可能になる。
を形成して、この材質の異なる光硬化層を積み重ねて、
ひとつの三次元形状を構成することもできるので、樹脂
液槽内で三次元形状を形成する従来の方法では不可能
な、異種材質部分が一体化された成形品を製造すること
も可能になる。
このように、この発明によれば、光硬化による三次元
形状製品の性能向上および用途拡大に大きく貢献でき
る。
形状製品の性能向上および用途拡大に大きく貢献でき
る。
請求項2記載の発明によれば、基台を水平方向に揺動
させることによって、請求項1記載の発明による前記効
果を良好に発揮できる。特に、基台を水平方向に揺動さ
せるだけであるので、装置の構成が簡単であり、光照射
等の作業工程も、通常の三次元形状の形成方法と同様で
容易である。
させることによって、請求項1記載の発明による前記効
果を良好に発揮できる。特に、基台を水平方向に揺動さ
せるだけであるので、装置の構成が簡単であり、光照射
等の作業工程も、通常の三次元形状の形成方法と同様で
容易である。
請求項3記載の発明によれば、基台を水平面内で回転
させることによって、回転に伴う遠心力を利用して、厚
みが非常に薄い樹脂液薄層を迅速につくることが可能に
なり、請求項1記載の発明による前記効果を一層良好に
発揮できる。基台を回転させるのは、モータ等の簡単な
機構で実現できるので、装置全体の構造は簡単である。
させることによって、回転に伴う遠心力を利用して、厚
みが非常に薄い樹脂液薄層を迅速につくることが可能に
なり、請求項1記載の発明による前記効果を一層良好に
発揮できる。基台を回転させるのは、モータ等の簡単な
機構で実現できるので、装置全体の構造は簡単である。
光照射位置を、回転する基台表面の樹脂液薄層が順次
通過していくように設定しておけば、1個所の光照射機
構で、樹脂液薄層の複数個所にそれぞれ別の光硬化層を
形成することができ、光硬化層の形成能率を大きく向上
させ得る。
通過していくように設定しておけば、1個所の光照射機
構で、樹脂液薄層の複数個所にそれぞれ別の光硬化層を
形成することができ、光硬化層の形成能率を大きく向上
させ得る。
請求項4記載の発明によれば、円筒状基台を回転させ
ながら、内周面に樹脂液を滴下することによって、重力
と遠心力との作用で、樹脂液を内周面に沿って迅速に拡
散させることができ、厚みが非常に薄い樹脂液薄層が迅
速に得られる。円筒状基台の回転方向に直交して光を走
査すれば、光を1方向に走査するだけで、任意のパター
ン形状を有する光硬化層を形成したり、複数個所の光硬
化層を形成することができるようになり、光の走査機構
を簡単にできるとともに光硬化層の形成能率も向上す
る。
ながら、内周面に樹脂液を滴下することによって、重力
と遠心力との作用で、樹脂液を内周面に沿って迅速に拡
散させることができ、厚みが非常に薄い樹脂液薄層が迅
速に得られる。円筒状基台の回転方向に直交して光を走
査すれば、光を1方向に走査するだけで、任意のパター
ン形状を有する光硬化層を形成したり、複数個所の光硬
化層を形成することができるようになり、光の走査機構
を簡単にできるとともに光硬化層の形成能率も向上す
る。
第1図はこの発明の実施例を示す斜視図、第2図および
第3図は使用状態を順次示す断面図、第4図は別の実施
例の斜視図、第5図(a)〜(d)は作動状態を工程順
に示す断面図、第6図は別の実施例を示す一部切欠斜視
図、第7図は要部拡大断面図、第8図は円筒状基台の形
状の1例を模式的に示す断面図、第9図は従来例の概略
断面図である。 10……基台、20……樹脂液滴下機構、30……光硬化性樹
脂液、31……樹脂液薄層、32……光硬化層、40……光ビ
ーム、M……三次元形状成形品
第3図は使用状態を順次示す断面図、第4図は別の実施
例の斜視図、第5図(a)〜(d)は作動状態を工程順
に示す断面図、第6図は別の実施例を示す一部切欠斜視
図、第7図は要部拡大断面図、第8図は円筒状基台の形
状の1例を模式的に示す断面図、第9図は従来例の概略
断面図である。 10……基台、20……樹脂液滴下機構、30……光硬化性樹
脂液、31……樹脂液薄層、32……光硬化層、40……光ビ
ーム、M……三次元形状成形品
Claims (4)
- 【請求項1】光硬化性樹脂液の薄層に光を照射して所定
形状の光硬化層を形成し、この光硬化層を複数層積み重
ねて所望の三次元形状を形成する方法において、基台表
面に光硬化性樹脂液を滴下し、基台を動かすことによっ
て、前記光硬化性樹脂液を基台表面上に拡散させて光硬
化性樹脂液の薄層を形成することを特徴とする三次元形
状の形成方法。 - 【請求項2】請求項1記載の発明において、基台を水平
方向に揺動させる三次元形状の形成方法。 - 【請求項3】請求項1記載の発明において、基台を水平
面内で回転させる三次元形状の形成方法。 - 【請求項4】請求項1記載の発明において、ほぼ円筒状
をなす基台の内周面に光硬化性樹脂液を滴下し、基台を
中心軸回りに回転させる三次元形状の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1191671A JP2558355B2 (ja) | 1989-07-24 | 1989-07-24 | 三次元形状の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1191671A JP2558355B2 (ja) | 1989-07-24 | 1989-07-24 | 三次元形状の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0355224A JPH0355224A (ja) | 1991-03-11 |
JP2558355B2 true JP2558355B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=16278523
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1191671A Expired - Fee Related JP2558355B2 (ja) | 1989-07-24 | 1989-07-24 | 三次元形状の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558355B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2227672A1 (en) * | 1997-01-29 | 1998-07-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for producing a laminated object and apparatus for producing the same |
JP2001347572A (ja) * | 2000-06-06 | 2001-12-18 | Sanyo Electric Co Ltd | 光造形装置 |
WO2006109355A1 (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-19 | Japan Science And Technology Agency | 異波長レーザー光を用いた多光束微小構造物光造形方法及び装置 |
ES2408233T3 (es) * | 2008-10-20 | 2013-06-19 | Ivoclar Vivadent Ag | Dispositivo y procedimiento para el procesamiento de material polimerizable por luz para la formación por capas de cuerpos moldeados. |
WO2016193119A1 (en) * | 2015-05-29 | 2016-12-08 | Philips Lighting Holding B.V. | 3d printing device and method |
WO2019130734A1 (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-04 | コニカミノルタ株式会社 | 立体造形装置および立体造形物の製造方法 |
EP3552803A1 (en) * | 2018-04-13 | 2019-10-16 | CL Schutzrechtsverwaltungs GmbH | Method for additively manufacturing at least one three-dimensional object |
JP7120121B2 (ja) * | 2019-03-29 | 2022-08-17 | 新東工業株式会社 | 付加製造装置及び付加製造方法 |
-
1989
- 1989-07-24 JP JP1191671A patent/JP2558355B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0355224A (ja) | 1991-03-11 |
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