JP2003251433A - 2部材の加締め接合構造及びそれを用いた内燃機関用排気バイパス弁機構,貫通孔を有する板状部材の加工方法 - Google Patents

2部材の加締め接合構造及びそれを用いた内燃機関用排気バイパス弁機構,貫通孔を有する板状部材の加工方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術下では、板状部材貫通孔の軸状部材加
締め変形側の角部が比較的鋭角に構成されており、板状
部材貫通孔に対向する軸状部材に径方向の接合力が得ら
れず、高温環境下での使用等においては緩み等の問題が
発生していた。 【解決手段】板状部材の貫通孔に挿入された軸状部材の
両側を加圧し、軸状部材の一端に加締め変形を与えるこ
とによって、板状部材の両面の第一,第三接合面間に発
生する挟着力と軸状部材の周囲に形成される第二,第四
の接合面において、軸状部材の外径側への膨らみ変形に
よって発生する緊迫力とで接合力を得る。この為、上記
貫通孔の軸状部材加締め側角部に第四の接合面としての
緩やかな傾斜面(面取り形状)を構成させる。 【効果】第一接合面と第三接合面間に発生する挟着力
に、第二,第四接合面に発生する緊迫力が加算され、よ
り高く安定した接合力を得ることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較的薄肉の板状
部材と板状部材に配設された貫通孔に挿入される軸状部
材とを、前記軸状部材の先端に一体化する加締め接合技
術に関する。
【0002】本発明の接合技術は、例えば内燃機関に用
いられるターボ式過給機のタービンに併設される排気バ
イパス機構の弁体として用いることができる。
【0003】
【従来の技術】特開平8−290229号には、電磁ク
ラッチアーマチャと板ばねの加締め接合として、前記ア
ーマチャにテーパ孔を設け、両板部材を貫通するリベッ
トの脚部先端を加締め、前記テーパ孔内に前記リベット
の脚部を充填し、圧着することにより前記両板部材を一
体に接合する技術が記載されている。
【0004】また、従来から知られている内燃機関の過
給機用タービンハウジングを含めた排気ガス通路内に構
成される排気バイパス弁機構では、板状の弁体を開閉制
御するためのステー部材に弁体を係止支持するため、ス
テー部材と板状の弁体を貫通する軸状ロッド部材が加締
めによって板状の弁体に加締め接合されている。具体的
には生産性及びコストを考えて、プレス加工によって打
ち抜きされた板状部材としての弁体に設けた貫通孔に軸
状ロッド部材の一端を挿入させ、その端面を加締め変形
させ接合している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、そ
れぞれ板状部材と軸状部材、若しくは板状バルブ部材と
軸状ロッド部材の接合力が不十分で加締め接合部に緩み
が発生する問題があった。
【0006】特に、後者の排気バイパス弁機構では高温
環境下に晒され、ヒートサイクルが繰り返されることに
よって加締め部の金属組成が変化し、接合力が経年的に
低下する問題があった。
【0007】本発明の目的は、板状部材と軸状部材との
加締め部の接合力が長い期間維持できる加締め接合構造
を提供するにある。
【0008】具体的には、排気バイパス弁のような高温
環境下で使用されヒートサイクルが繰り返される場合で
も、接合力が低下しない、優れた加締め接合構造を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、板状部材に設けた貫通孔に挿入された軸状部
材の両側を加圧することにより、軸状部材の一端を加締
め変形させ、板状部材と軸状部材との間に接合力を与え
るものであって、軸方向の加圧力にほぼ直角な第一接合
面、前記第一接合面に対してほぼ直角な貫通孔に沿って
形成される第二接合面、軸状部材の加締め変形側にあっ
て、軸方向の加圧力を受けるもうひとつの接合面として
の第三接合面を有し、当該第三接合面と前記第二接合面
との間に緩やかな傾斜面からなる第四接合面を設けるこ
とにより、加締め変形による組成流動を軸状部材の小径
部にも及ぶようにし、その結果第二接合面と第四接合面
とに亘って緊迫力を発生させるよう構成した。
【0010】また、緩やかな傾斜面である第四接合面の
成形手段については、従来の軸状部材挿入方向からのプ
レス打ち抜き成形後の機械加工に加え、軸状部材加締め
変形側からのプレス打ち抜き加工を追加した。
【0011】さらに、加締め作業及び接合強度の安定性
を確保するため、加締め変形を受ける軸状部材の素材硬
度がロックウエル硬度Bスケールで70〜100内に入
る素材を用いた。
【0012】更に別の発明では、上記目的の少なくとも
一つを達成するために、内燃機関の排気ガス通路を構成
する部材に設けられた排気ガスバイパス穴を開閉制御す
る板状弁部材、当該板状弁部材に開閉動作を付与するた
めのステー部材、当該ステー部材と前記板状弁部材とに
形成された貫通孔に挿入され前記弁部材に加締め接合さ
れる軸状ロッド部材よりなる過給機付き内燃機関用排気
バイパス弁機構において、前記板状弁部材と前記軸状ロ
ッド部材の接合面が前記板状弁部材の貫通孔内における
前記軸状ロッド部材の外周面に形成した。
【0013】より好適には、前記軸状ロッド部材の外周
の接合面に放射方向の緊迫結合力が作用している。
【0014】また、前記軸状ロッド部材の金属組成を解
析した際、前記接合面に向かって当該軸状ロッド部材の
素材の組成流動痕跡が認められる。
【0015】更に別の発明では、上記目的の少なくとも
一つを達成するために、貫通孔を有する板状部材の加工
方法において、片側面からのプレス打ち抜き成形に加
え、他側からのプレス成形を施すと共に、他側からのプ
レス成形により前記貫通孔の端部に向かって緩やかな傾
斜面を形成した。
【0016】あるいは、貫通孔を有する板状部材の加工
方法において、片側面からのプレス打ち抜き成形に加
え、他側からの機械加工を施すと共に、他側からの機械
加工により前記貫通孔の端部に向かって緩やかな傾斜面
を形成した。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明が実施された排気バ
イパス弁機構の実施例について、その構成及び上記課題
が解消できる理由を具体的に説明する。
【0018】図1に、本発明が適用される内燃機関用過
給機の断面構造を示す。
【0019】内燃機関の各気筒より排出された排気ガス
は、内燃機関側に配設される排気管によって集合され、
タービンハウジング1に導入される。タービンハウジン
グ1の中央部には軸部材2と一体接合されたタービン翼
3が配設されており、軸部材2の他端には、カラー部材
4を介してコンプレッサ翼5が、ロックナット6によっ
て一体締結されている。
【0020】タービンハウジング1に導入された排気ガ
スの圧力,温度エネルギーによってタービン翼3が高速
回転されると、タービン翼3と一体化された軸部材2,
カラー部材4,コンプレッサ翼5は同様に高速回転さ
れ、コンプレッサ翼5の外周部に配設されたプレート部
材7,コンプレッサハウジング8によって構成されたス
クロール通路9との間に圧縮空気を発生させ、内燃機関
の吸気通路内へと圧送する。
【0021】タービン翼3,コンプレッサ翼5の両翼と
一体化された軸部材2,カラー部材4の近傍には、軸部
材2の100000r/min 以上の安定した回転を保持
するためのラジアル軸受10,スラスト軸受11が構成
されている。
【0022】各々2個のラジアル軸受10及びスラスト
軸受11には、軸受箱12に構成された給油通路13よ
り分岐されたオイル通路13a,13b,13cが連通
しており、内燃機関より分岐されたエンジンオイルが供
給され、軸受部の潤滑・冷却が行われている。
【0023】図1に示した過給機の断面構造では図象を
省略したが、排気タービン式過給機には、タービン翼3
を迂回し、タービンハウジング1の排気ガス入口側と排
気ガス出口側1aを連通させる排気バイパス機構が設け
られている。
【0024】図2に、本発明が適用される内燃機関用過
給機の排気バイパス機構の全体図を示す。過給機自身の
過給圧力を利用した圧力応動型のアクチュエータ(図示
せず)の作動を伝達するためのロッド部材20にはリン
ク部材21が連結され、リンク部材21の他端には回転
動作可能なステー部材22の軸部22bが締結されてい
る。ステー部材22にはバイパス弁体23が取付けられ
ているが、ステー部材22と弁部材31は後述する構成
によって回転方向にはフリーで、軸方向には制限された
範囲内で移動可能に構成されている。アクチュエータに
連結されたロッド部材20の直線運動をリンク部材2
1,軸部22bによって、ステー部材22の回転運動に
変換し、弁部材31がバイパス孔24を開閉制御する。
【0025】排気ガス流量の増加に伴いタービン翼3の
回転速度が増大すると、軸部材2を介して一体化された
コンプレッサ翼5の回転も増大し、エンジンに圧送され
る過給圧力も増加する。一般に、過給機の最大過給圧力
は、エンジンの強度上から決定されることが多く、目標
過給圧力以上においては、上記ロッド部材20の動作に
よってバイパス弁体23がバイパス孔24を開口し、排
気ガスをバイパスさせる制御がなされている。従って、
バイパス弁体23を含めた排気バイパス構造の使用環境
は高温の排気ガス中である。
【0026】図3に示すバイパス弁体23の構成を、図
4乃至図6により詳細に説明する。
【0027】実施例のバイパス弁機構は、弁部材31,
軸状のロッド部材32及びステー部材22の3部材で構
成される。ステー部材22,弁部材31にはそれぞれ貫
通孔22a,31aが形成されている。ロッド部材32
は大径の頭部32cと、この頭部32cより小径でステ
ー部材22の貫通孔22aに遊嵌されるステー保持部3
2bと、弁部材31の貫通孔31aに挿通される最も径
の小さい小径部32dとを有する。
【0028】軸状のロッド部材32の頭部32cはステ
ー部材22の貫通孔22aより径が大きい。また軸状の
ロッド部材32のステー保持部32bの径は弁部材31
の貫通孔31aの径より大きい。
【0029】従って、軸状のロッド部材32をステー部
材22の貫通孔22a,弁部材31の貫通孔31aに挿
通すると、軸状のロッド部材32のステー保持部32b
の仮面は弁部材31の上面に対面する。このとき軸状の
ロッド部材32のステー保持部32bに軸方向寸法はス
テー部材22の厚みより大きく形成してあるのでステー
部材22はステー保持部32bの周りで可動である。
【0030】ここで、頭部32cの頂面32Tを治具で
保持した状態でロッド部材32の下端32gを加圧する
と図3,図6に示すようにロッド部材32の下端部が組
成変形して弁部材31の貫通孔31aより径の大きな環
状部32iが形成され、弁部材31の下端面と面32M
で接合される。弁部材31の貫通孔は径が一様ではなく
上端側と下端側にそれぞれR面部31R,傾斜部つまり
テーパ孔部31cが設けられている。これらはロッド部
材31が加締められたとき弁部材31や、ロッド部材3
2に局部的な応力の集中が発生するのを緩和する。
【0031】ロッド部材32と弁部材31との加締め力
はその大半が図6において矢印でで示す部分に作用する
軸方向の挟みつけ力である。
【0032】ここで、テーパ孔部31cの傾きを変える
とロッド部の組成変形がコントロールできることがわか
った。傾きを大きく、即ち緩やかな傾きにすると弁部材
31のテーパ孔部31cの範囲内において、ロッド部材
32の組成変形がロッド部材32の上部まで進み、ロッ
ド部材32の小径部32dの径が組成変形によって加締
め前の径より大きくすることができることがわかった。
【0033】本実施例ではこの現象を積極的に利用し、
ロッド部材32の外径方向への組成変形を積極的に発生
させるために弁部材のテーパ孔の傾きを種々変化させ、
どの程度緩やかな傾きにすればどの程度の緊迫力が得ら
れるのかを検討した。
【0034】また、その際、各箇所での局部応力の大き
さを確かめた。
【0035】その結果、局部的な応力の発生なしに、弁
部材31の貫通孔31aの壁面とロッド部材32の外周
面とが必要な緊迫力をもって接合するために必要なテー
パ孔の傾きをはじめとする物理的な加締め部の形状の条
件を見出すことができた(詳細は後述する)。
【0036】本実施例では、ロッド部材32の先端部3
2gの加締め力と、ロッド部材32の小径部32dの膨
らみによる弁部材31の貫通孔31aとの緊迫力を利用
した接合構造としている。
【0037】図7,図8に示す本発明の実施例におい
て、弁部材31の貫通穴31aは、同貫通孔31aに挿
入されるロッド部材32の加締め変形側から加工される
(図7中の下方向から打ち抜き加工)とともに、積極的
に面取り加工部71を大きく成形している。従って、貫
通孔31aの構成は、打ち抜き方向よりだれ加工部7
2,面取り加工部71,ストレート孔31b,破断面で
あるテーパ孔部31cの如くとなる。
【0038】ここで、ストレート孔31bの内径d1
面取り加工部71の延長線と弁部材31の下面31dと
の交点で決まる径寸法d2 との関係をd2 >1.5d1
設定しており、プレス打ち抜き時のだれ加工部72の径
寸法d3については、d3 >2.0d1になる如く大きな
面取り形状に、また、板厚Tに対する面取り加工部71
の深さ寸法Lについては、L=0.5T 程度に設定して
いる。
【0039】図8に示す本発明の実施例については、上
記貫通孔31aの各部寸法関係をd2 =1.7d1,d3
=2.2d1の如くとした。図8に示す加締め接合後にお
いて、ロッド部材32の小径先端部32gのつぶし作業
による力は小径部32d全体に伝達され、弁部材31,
貫通孔31aの面取り加工部71及びストレート孔31
bに対向するロッド部材32の小径部32dには、外径
側に向かって膨らみ側の変形が発生し、各両部材との間
に、お互いを接合しようとする緊迫力が作用する。ま
た、ロッド部材32の段差面32eとロッド小径部32
dの先端部32g側の環状部32iとの間には、弁部材3
1を挟着する力が発生している。(実際には、面取り加
工部71の傾斜面に作用する軸方向分力も発揮されてい
る。)従って、従来技術下の接合力が、段差面32eと
環状部32iとの挟着力と僅かに形成されたテーパ孔部
31cに対するロッド小径部32dの圧着力によっての
み依存していたのに対して、本発明の接合力は、従来技
術下の挟着力,圧着力(図6,図8に矢印Aで示す力)
に加えロッド部材32,小径部32d変形後の外周面
と、弁部材31,貫通孔31aのストレート孔31b,
面取り加工部71内周壁との緊迫力(図8における矢印
B,Cで示す力)が加算されより強固な接合力が得られ
る。
【0040】なお、図8に示す如く本実施例の接合部の
断面を切断してみると、弁部材31のストレート孔部3
1bにおいて、ロッド部材32の小径部32dが組成変
形した結果、小径部32dの外径が弁部材31のストレ
ート孔部31bの内径より大きくなり、ロッド部材32
が弁部材31に喰い込んでいることが確認された。
【0041】この喰い込み部32Pでは図8の矢印Cで
示す如く緊迫力が複数の方向から作用し、接合力が高ま
っていると考えられる。
【0042】なお、この結果から弁部材31の材料とし
てはロッド部材の硬度と同じかそれより高度の柔らかい
材料を用いることが好ましいことが解った。
【0043】本実施例では両方の材料にJIS規格のS
US310Sを使用した。
【0044】また、加締め後のロッド部材のSEM解析
を見ると、図8において矢印32Qで示す位置に組成流
動の痕跡が見られた。
【0045】この痕跡は面取り加工部71(緩やかな傾
斜面部)の部位から喰い込み部32Pの部位に向かって
組成流動が生じたことを示していた。
【0046】図9に、従来技術下の接合力と本発明の実
施例における接合力を比較する。本特性では、ロッド部
材の小径部32dのつぶし代に対する接合力の代用特性
として、加締め後の弁部材31,ロッド部材32間の廻
しトルクを最大値100とした相対評価で示している。
従来技術下の接合力特性91,本発明の実施例における
接合力特性92ともに、つぶし代の増加に伴い、廻しト
ルクは増加する傾向にあるが、所要のつぶし代を越える
と廻しトルクの増加代は鈍化し、やがて所要のレベルに
飽和する傾向にある。
【0047】各々の接合局特性91,92は、ロッド部
材32の形状を同一とし、弁部材の前記ロッド部材貫通
孔31a形状のみを変更し、比較したものである。従来
技術下の接合力特性91に対して、本発明の実施例にお
ける接合力特性92は、最大値比較で25%から30%
の上昇が見られている。
【0048】図10に、本発明の実施例における他の接
合力特性として、ロッド部材32にオーステナイト系ス
テンレス材を採用した場合の事例を示す。本特性は、ロ
ッド部材32のつぶし代を同一条件とし、ロッド部材3
2の材料硬度を変化させた場合の弁部材31,ロッド部
材32間の廻しトルクを図9の特性と同様最大値100と
した相対評価で示している。接合力特性101は、ロッ
ド部材の材料硬度上昇に伴い、廻しトルクは増加する傾
向にあるが、材料硬度がロックウエル硬度Bスケールで
90付近よりトルクの増加代は鈍化し、やがて所要のレ
ベルに飽和する傾向にある。
【0049】従って、加締め部材として採用のロッド材
については、所要の材料硬度を確保することが重要であ
り、加締め作業の容易さのみを要求し、材料硬度を軟化
させると適正な接合力が得られない結果となる。しか
し、ロッド材の必要以上の硬化については、ロッド部材
の製作及び加締め工程に対して作業性の悪化を誘発する
ため得策ではない。図11に、加締め作業性及び接合強
度(廻り始めトルク)に着目した比較表を示す。加締め
作業性と接合強度は、相反する傾向にあるがロックウエ
ル硬度Bスケールで70〜100程度の範囲であれば、
加締め作業性を悪化させることなく高い接合強度が得ら
れる。
【0050】以上の結果より、内燃機関の排気ガス等高
温環境下の使用においても加締め接合部に緩み発生のな
い弁体構造の提供が可能となる。
【0051】従来技術では、板状バルブ部材の貫通孔加
工を軸状ロッド部材の挿入側より、プレス打ち抜き加工
しているため、破断面によって形成されるテーパ孔の大
きさには限度があり、加締め強度を上げるためにロッド
部材加締め側の貫通孔に、より積極的な面取り形状を形
成することが考えられるが、プレス打ち抜き後の機械加
工が必要となり、加工工数が増加するという問題が発生
していたが、本実施例ではこれが解消された。
【0052】また、破断面によってのみ形成されたテー
パ孔での加締め接合においては、加締め変形による力の
軸状ロッド部材小径部への伝達が不十分であり、ロッド
小径部の膨らみによる弁部材ストレート貫通孔との接合
力が得られず、排気バイパス弁のような高温環境下で使
用される部品の接合部には適さないという問題も有して
いたが、本実施例ではこの問題点も解消できた。
【0053】具体的実施例の説明に際しては、過給機に
一体化された排気バイパス弁構造について説明したが、
過給機のタービンハウジング上流側のエンジン排気管等
に配設される排気切り替え構造の弁体に採用しても、本
実施例と同様の効果が得られる。
【0054】また、弁部材の貫通孔成形については、プ
レス打ち抜き加工による実施例を記載したが、焼結体に
よる弁部材構成についても同様の効果が得られる。
【0055】
【発明の効果】本発明は、加締め変形により得られる2
部材の接合力について、ロッド部材の軸方向に発生する
挟着力とロッド部材の径方向に発生する2部材間の緊迫
力とが加算される如く構成したので、強固な接合力が得
られた。
【0056】具体的には、排気バイパス弁機構に適用し
た場合、高温環境下の使用に対しても接合力の低下のな
い安定した締結力を有する接合構造の供給が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が採用される内燃機関用過給
機の断面構造。
【図2】本発明の一実施例を示す内燃機関用過給機の排
気バイパス機構の断面構造。
【図3】本発明の一実施例を示す過給機用排気バイパス
弁体部の断面構造。
【図4】従来技術下及び本発明の一実施例に適用される
ロッド部材の加締め変形前形状。
【図5】従来技術下における弁部材の加締め変形前断面
構造。
【図6】従来技術下における加締め変形後断面構造。
【図7】本発明の一実施例に適用される弁部材の加締め
変形前断面構造。
【図8】本発明の一実施例を示す加締め変形後断面構
造。
【図9】従来技術と本発明の一実施例とを比較するため
の接合力特性。
【図10】本発明の一実施例による接合力特性(材料硬
度依存性)。
【図11】ロッド部材材料硬度別の効果比較表。
【符号の説明】
1…タービンハウジング、22…ステー部材、22a…
貫通孔、23…バイパス弁体、24…バイパス孔、31
…弁部材、31a…貫通孔、32…ロッド部材、32d
…小径部、32e…段差面、71…面取り加工部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 幸治 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 (72)発明者 勝野 敏行 茨城県ひたちなか市東石川西古内3085−5 日立ワーナーターボシステムズ株式会社 内 Fターム(参考) 3G004 AA09 BA05 BA09 DA01 DA12 DA24 EA05 FA04 GA04 3G005 EA04 EA16 FA42 FA43 GA03 GB27 KA03 KA08 3H052 AA01 BA26 CD01 CD02 CD03 EA01 4E087 HB15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状部材に設けた貫通孔に挿入された軸状
    部材の両側を加圧することにより、軸状部材の一端を加
    締め変形させ、板状部材と軸状部材との間に接合力を与
    える加締め接合構造であって、軸方向の加圧力にほぼ直
    角な第一接合面、前記第一接合面に対してほぼ直角な貫
    通孔に沿って形成される第二接合面、軸状部材の加締め
    変形側にあって、軸方向の加圧力を受けるもうひとつの
    接合面としての第三接合面を有し、当該第三接合面と前
    記第二接合面との間に緩やかな傾斜面からなる第四接合
    面を設け、前記第二接合面と第四接合面とに亘って緊迫
    力による接合面が形成されていることを特徴とする加締
    め接合構造。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の板状部材の貫通孔成形手
    段として、軸状部材の加締め変形側からのプレス打ち抜
    き成形により、緩やかな傾斜面である第四接合面を形成
    したことを特徴とする加締め接合構造。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の板状部材の貫通孔成形手
    段として、軸状部材の挿入側からのプレス打ち抜き成形
    後、機械加工により緩やかな傾斜面である第四接合面を
    形成したことを特徴とする加締め接合構造。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の加締め接合構造におい
    て、加締め変形を発生させる軸状部材の素材硬度をロッ
    クウエル硬度Bスケール70以上としたことを特徴とす
    る加締め接合構造。
  5. 【請求項5】内燃機関の排気ガス通路を構成する部材に
    設けられた排気ガスバイパス穴を開閉制御する板状弁部
    材、当該板状弁部材に開閉動作を付与するためのステー
    部材、当該ステー部材と前記板状弁部材とに形成された
    貫通孔に挿入され前記弁部材に加締め接合される軸状ロ
    ッド部材よりなる過給機付き内燃機関用排気バイパス弁
    機構において、前記板状弁部材と前記軸状ロッド部材の
    接合面が前記板状弁部材の貫通孔内における前記軸状ロ
    ッド部材の外周面に形成されていることを特徴とする過
    給機付き内燃機関用排気バイパス弁機構。
  6. 【請求項6】請求項5に記載のものにおいて、前記軸状
    ロッド部材の外周の接合面に放射方向の緊迫結合力が作
    用していることを特徴とする過給機付き内燃機関用排気
    バイパス弁機構。
  7. 【請求項7】請求項5に記載のものにおいて、前記軸状
    ロッド部材の金属組成を解析した際、前記接合面に向か
    って当該軸状ロッド部材の素材の組成流動痕跡が認めら
    れることを特徴とする過給機付き内燃機関用排気バイパ
    ス弁機構。
  8. 【請求項8】貫通孔を有する板状部材の加工方法であっ
    て、片側面からのプレス打ち抜き成形に加え、他側から
    のプレス成形を施すと共に、他側からのプレス成形によ
    り前記貫通孔の端部に向かって緩やかな傾斜面を形成す
    ることを特徴とする貫通孔を有する板状部材の加工方
    法。
  9. 【請求項9】貫通孔を有する板状部材の加工方法であっ
    て、片側面からのプレス打ち抜き成形に加え、他側から
    の機械加工を施すと共に、他側からの機械加工により前
    記貫通孔の端部に向かって緩やかな傾斜面を形成するこ
    とを特徴とする貫通孔を有する板状部材の加工方法。
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