JP2006009634A - ターボ過給機、ターボ過給機の組立て方法およびタービン・コンプレッサ組立て装置 - Google Patents

ターボ過給機、ターボ過給機の組立て方法およびタービン・コンプレッサ組立て装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 タービン軸とコンプレッサインペラとの各係合部の形状が簡素な形状であると共に、ターボ過給機を運転した際に前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの間での相対的な位置ずれが発生しにくいターボ過給機を提供する。
【解決手段】 タービン軸5と、コンプレッサ9のコンプレッサインペラ13に設けられタービン軸5と係合している貫通孔13Aと、タービン軸5の先端部側に設けられていると共に、コンプレッサインペラ13がタービン軸5に対して挿入される方向にコンプレッサインペラ13を押圧し、コンプレッサインペラ13をタービン軸5に締結している締結具25とを有し、締結具25は、コンプレッサインペラ13を締結している押圧力よりも大きな押圧力で、コンプレッサインペラ13を押圧した締結具である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボ過給機、ターボ過給機の組立て方法およびタービン・コンプレッサ組立て装置に係り、特に、タービンインペラに形成されているタービン軸にコンプレッサを圧入して組み込むものに関する。
従来、ターボ過給機100のタービンインペラ(図示せず)と一体的に形成されているタービン軸102に、コンプレッサインペラ104を組み込む場合、前記コンプレッサインペラ104の貫通孔に前記タービン軸102を挿入した後、図9(ターボ過給機100のタービン軸102にコンプレッサインペラ104を組み込んだ状態を示す図)に示すように、ナット106によって、前記コンプレッサインペラ104を前記タービン軸102の延伸方向に押圧し、前記タービン軸102に前記コンプレッサインペラ104を固定している。
ナット106で締め付けていることによって、前記コンプレッサインペラ104は、タービン軸102の延伸方向(矢印AR1で示す方向)に圧縮されている。
なお、前記コンプレッサインペラ104の貫通孔と前記タービン軸102とは、中間嵌めまたは隙間嵌めになっている。
一方、タービン軸やコンプレッサインペラの貫通孔に、テーパ部を形成し、これらのテーパ部を互いに係合させて、タービン軸にコンプレッサインペラを組み込む技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2001−173597号公報
ところで、前記従来のターボ過給機100では、タービン軸102やコンプレッサインペラ104が高速回転すると、遠心力で前記コンプレッサインペラ104が、外径の方向に僅かに弾性変形して延びると共に前記タービン軸102の延伸方向(矢印AR1の方向)に僅かに縮まり、前記ナット106による保持力が弱まり、前記タービン軸102(前記コンプレッサインペラ104)の回転方向で、前記コンプレッサインペラ104が前記タービン軸102に対してごく僅かにずれるという問題がある。
このごく僅かなずれが発生しても実用上の支障は無いが、ごく僅かなずれによって、タービン軸102やコンプレッサインペラ104の回転バランスがごく僅かに狂う場合があり、このバランスの僅かな狂いによって、ターボ過給機100の運転中の騒音レベルが僅かに上昇する場合がある。
なお、前記コンプレッサインペラ104と前記タービン軸102との間のずれは、前記ターボ過給機100のタービン軸(タービンインペラ、コンプレッサインペラ)の回転数が、急激に上昇し、または急激に減少する場合、特に発生しやすいものである。
一方、前記コンプレッサインペラ104と前記タービン軸102との間のずれを防止する等のために、タービン軸やコンプレッサインペラの孔にテーパを設けるとなると、タービン軸やコンプレッサインペラの各係合部の形状が複雑になるという問題がある。
さらに、タービン軸にコンプレッサインペラを圧入し、この圧入後にナットで固定することも考えられるが、圧入するときにタービン軸とコンプレッサインペラとの間でカジリが発生するおそれがあり、また、コンプレッサインペラを圧入するためには、大きな力をコンプレッサインペラやタービン軸にかける必要があり、前記圧入のための力によってコンプレッサインペラやタービンインペラが変形してしまうおそれがある。
すなわち、タービン軸にコンプレッサインペラを圧入して、タービン軸にコンプレッサインペラを組み付ける組み付け作業が難しくなるという問題がある。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、タービン軸にコンプレッサインペラが組み付けられている構成のターボ過給機において、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの各係合部の形状が簡素な形状であると共に、前記ターボ過給機を運転した際に前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの間での相対的な位置ずれが発生しにくいターボ過給機を提供することを目的とする。
また、本発明は、ターボ過給機のタービン軸にコンプレッサインペラを組み付けるためのターボ過給機の組立て方法およびタービン・コンプレッサ組立て装置において、前記タービン軸に前記コンプレッサインペラが組み付けられている前記ターボ過給機を運転した際に前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの間での相対的な位置ずれが発生しにくいような組立てを、容易に行うことができるターボ過給機の組立て方法およびタービン・コンプレッサ組立て装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、タービン軸に、コンプレッサインペラを組み付けるターボ過給機の組立て方法において、前記コンプレッサインペラを加熱するコンプレッサインペラ加熱工程と、前記加熱により昇温したコンプレッサインペラを前記タービン軸に圧入するコンプレッサインペラ圧入工程と、前記コンプレッサインペラを冷却するコンプレッサインペラ冷却工程と、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結するための締結具を用いて、前記コンプレッサインペラを前記圧入方向に第1の所定の力で押すコンプレッサインペラ押圧工程と、前記締結具を用い、前記コンプレッサインペラを前記第1の所定の力よりも小さな第2の所定の力で前記圧入方向に押して、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結するコンプレッサインペラ締結工程とを有するターボ過給機の組立て方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のターボ過給機の組立て方法において、前記コンプレッサインペラ冷却工程は、前記コンプレッサインペラ圧入工程で加える力を加え続けた状態で、前記コンプレッサインペラを冷却する工程であり、前記コンプレッサインペラ締結工程は、前記コンプレッサインペラ押圧工程で加えた前記第1の所定の力を、前記第2の所定の力よりも小さな値に減じ、この減じた後に前記減じた力を前記第2の所定の力まで増加させて、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結する工程であるターボ過給機の組立て方法である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のターボ過給機の組立て方法において、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっているターボ過給機の組立て方法である。
請求項4に記載の発明は、タービン軸にコンプレッサインペラを組み付けるターボ過給機の組立て方法において、前記コンプレッサインペラを加熱するコンプレッサインペラ加熱工程と、前記加熱により昇温したコンプレッサインペラを前記タービン軸に圧入するコンプレッサインペラ圧入工程と、前記コンプレッサインペラを冷却するコンプレッサインペラ冷却工程とを有し、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっているターボ過給機の組立て方法である。
請求項5に記載の発明は、軸部を備えている第1の部材と、孔を備えている第2の部材とを、前記軸部と前記孔部とを互いに係合させることにより、組み付ける部材の組立て方法において、前記第2の部材を加熱する加熱工程と、前記加熱により昇温した第2の部材を前記第1の部材の軸に圧入する圧入工程と、前記第2の部材を冷却する冷却工程と、前記第2の部材を前記第1の部材に締結するための締結具を用いて、前記第2の部材を前記圧入方向に第1の所定の力で押す押圧工程と、前記締結具を用い、前記第2の部材を前記圧入方向に前記第1の所定の力よりも小さな第2の所定の力で前記圧入方向に押して、前記第2の部材を前記第1の部材に締結する締結工程とを有する部材の組立て方法である。
請求項6に記載の発明は、タービン軸にコンプレッサインペラを組み付けるタービン・コンプレッサ組立て装置において、前記コンプレッサインペラを加熱するコンプレッサインペラ加熱手段と、前記加熱により昇温したコンプレッサインペラを前記タービン軸に圧入するコンプレッサインペラ圧入手段と、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結するための締結具を締め付け、または、緩めることが自在な締結具駆動手段とを有するタービン・コンプレッサ組立て装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のタービン・コンプレッサ組立て装置において、前記圧入をするときに加える力を加え続けた状態で、前記タービン軸に圧入された前記コンプレッサインペラを冷却可能なコンプレッサインペラ冷却手段を有するタービン・コンプレッサ組立て装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項6または請求項7に記載のタービン・コンプレッサ組立て装置において、前記締結具を第1の所定の力で締め付けた後、前記締結具を緩め、この緩めた後、前記第1の所定の力よりも小さな力で前記締結具を締め付けるように、前記締結具駆動手段を制御する制御手段を有するタービン・コンプレッサ組立て装置である。
請求項9に記載の発明は、タービンとコンプレッサとを備えているターボ過給機において、前記タービンのタービンインペラと一体的に形成されたタービン軸と、前記コンプレッサのコンプレッサインペラに設けられ、前記タービン軸と係合している貫通孔と、前記タービン軸の先端部側に設けられていると共に、前記コンプレッサインペラが前記タービン軸に対して挿入される方向に前記コンプレッサインペラを押圧し、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結している締結具とを有し、前記締結具は、前記コンプレッサインペラを締結している押圧力よりも大きな押圧力で、前記コンプレッサインペラを押圧した締結具であるターボ過給機である。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のターボ過給機において、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっているターボ過給機である。
請求項11に記載の発明は、タービンとコンプレッサとを備えているターボ過給機において、前記タービンのタービンインペラと一体的に形成されたタービン軸と、前記コンプレッサのコンプレッサインペラに設けられ、前記タービン軸と係合している貫通孔と、前記タービン軸の先端部側に設けられていると共に、前記コンプレッサインペラを、前記コンプレッサインペラが前記タービン軸に対して挿入される方向に押圧し、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結可能な締結具とを有し、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっているターボ過給機である。
請求項1〜請求項8に記載の発明によれば、ターボ過給機のタービン軸にコンプレッサインペラを組み付けるためのターボ過給機の組立て方法およびタービン・コンプレッサ組立て装置において、前記タービン軸に前記コンプレッサインペラが組み付けられている前記ターボ過給機を運転した際に前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの間での相対的な位置ずれが発生しにくいような組立てを、容易に行うことができるという効果を奏する。
また、請求項9〜請求項11に記載の発明によれば、タービン軸にコンプレッサインペラが組み付けられている構成のターボ過給機において、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの各係合部の形状が簡素な形状であると共に、前記ターボ過給機を運転した際に前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの間での相対的な位置ずれが発生しにくいという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態に係るターボ過給機1の概略構成を示す図である。
図2は、タービン軸にコンプレッサインペラを組み付けた状態を示す図である。
ターボ過給機1は、たとえば、ピストンエンジン等の過給機として使用されるものであり、筐体3を備えている。
前記筐体3の内部には、前記筐体3に対して回転する回転軸部材5が設けられており、前記回転軸部材5は、流体軸受け7を介して、前記筐体3に対して回転自在になっている。
前記回転軸部材5の一端部側5Aには、遠心式のコンプレッサ9が設けられており、前記回転軸部材5の他端部側5Bにはラジアルタービン11が設けられている。
より詳しく説明すると、前記コンプレッサ9のコンプレッサインペラ13と前記タービン11のタービンインペラ15と前記回転軸部材5とは、一体的に構成されいっしょに回転するようになっている。
そして、ターボ過給機1は、上述したように、レシプロエンジンまたはロータリエンジンに使用され、たとえば、4サイクルピストンエンジンから出てきた高温高圧の排気ガスで前記タービン11を回転駆動し、この回転によって前記コンプレッサ9を回転駆動し、このコンプレッサ9の回転によって得られた圧縮空気を、前記エンジンに供給するようになっている。
なお、前記圧縮空気は、前記エンジンのシリンダ内での燃料の燃焼に供され、この燃焼によって前記高温高圧の排気ガス(前記タービン11を回転駆動する燃焼ガス)が排出されるものである。
また、前記筐体3は、前記回転軸部材5を支持しているベアリングハウジング17と、このベアリングハウジング17の一端部側に設けられ前記タービンインペラ15と共に前記タービン11を構成しているタービンハウジング21と、前記ベアリングハウジング17の他端部側に設けられ前記コンプレッサインペラ13と共に前記コンプレッサ9を構成しているコンプレッサハウジング19とで形成されている。
また、前記回転軸部材5は、前記タービンインペラ15の中心部でタービンインペラ15の背側から前記コンプレッサ9側に突出し円柱状に形成されていると共に、前記タービンインペラ15と一体的に形成されている。以下前記連結部材を「タービン軸」という場合がある。
前記コンプレッサインペラ13の中心には、円柱状の貫通孔13Aが設けられている。そして、前記貫通孔13Aに前記タービン軸5が挿入され、前記コンプレッサインペラ13が前記タービン軸5に係合し、締結具の例であるナット(タービン軸5の先端部側に設けられているナット)25で押圧されて締め付けられることにより、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に一体的に締結している。
より詳しく説明すると、前記タービン軸5の中間部には、コンプレッサインペラ13と係合する部分よりも外径が太い部位5Cが形成されており、この太い部位5Cとコンプレッサインペラ13が係合する部分5Dとの間には、リング状の段付部位5Eが形成されている。そして、前記段付き部位5Eからコンプレッサ9側に向かって順に、タービン軸5のスラスト力を受けるためのカラー27、タービン軸5の潤滑用オイルがコンプレッサ9側に漏れることを防止するためのカラー29、コンプレッサインペラ13が設置されており、このコンプレッサインペラ13の先端部(背側とは反対側;タービン11とは反対側)には、タービン軸5の先端部が突出している。
前記突出しているタービン軸5の先端部には、雄ネジが形成されており、この雄ネジに前記ナット25が螺合している。そして、前記ナット25で締め付けることによって、前記段付き部位5Eと前記ナット25とで、前記各カラー27、29、コンプレッサインペラ13が、タービン軸5の軸方向(前記コンプレッサインペラ13が前記タービン軸5に対して挿入される方向)に押圧され固定されている。
なお、詳しくは後述するが、前記ナット25は、前記コンプレッサインペラ13を締結している押圧力よりも大きな押圧力で、前記コンプレッサインペラ13を押圧したナットである。
また、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との係合部は、前記コンプレッサインペラ13の背側で締まり嵌めになっており、前記コンプレッサインペラ13の先端部側で隙間嵌めになっている。
より詳しく説明すれば、図2に示すように、コンプレッサインペラ13の孔13Aの内径D1は、前記孔13Aの全長にわたり一定になっている。
また、前記コンプレッサインペラ13と係合するタービン軸5の部位のうちで、前記コンプレッサインペラ13の背側と係合する部位(図2に示す距離L1の部位)の外径d1は、前記孔13Aの内径D1よりも僅かに大きくなっており、前記コンプレッサインペラ13と係合するタービン軸5の部位のうちで、前記コンプレッサインペラ13の先端部側と係合する部位(図2に示す距離L3の部位)の外径d3は、前記孔13Aの内径D1よりも僅かに小さくなっている。
なお、前記コンプレッサインペラ13の先端部側と係合する部位の外径d3を、前記孔13Aの内径D1とほぼ同じにて、前記コンプレッサインペラ13の先端部側における前記タービン軸5との嵌め合いを中間嵌めにしてもよい。
ターボ過給機1によれば、タービン軸5とコンプレッサインペラ13との係合部にテーパ部分等、複雑な形状の部分が存在しておらず、すなわち、タービン軸5とコンプレッサインペラ13との各係合部の形状が簡素な形状になっている。
また、ターボ過給機1によれば、タービン軸5にコンプレッサインペラ13をナット25で組み付ける場合、完成品のターボ過給機1におけるナット25の押圧力よりも大きな押圧力で、前記ナット25が前記コンプレッサインペラ13を押圧してあるので、コンプレッサインペラ13がタービン軸5に確実に固定されており、前記ターボ過給機1を運転した際に前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との間での相対的な位置ずれが発生しにくくなっている。
より詳しく説明すると、完成品のターボ過給機1におけるナット25の押圧力でコンプレッサインペラ13を押圧し固定しただけでは、コンプレッサインペラ13が軸方向(タービン軸5の軸方向)で完全に固定されていない場合がある。
すなわち、前述したように、前記ナット25で締め付けることにより、前記段付き部位5Eと前記ナット25とで、前記各カラー27、29、コンプレッサインペラ13が軸方向に締め付けられて固定される。
前記ナット25による締め付けの際に、完成品のターボ過給機1におけるナット25の押圧力でコンプレッサインペラ13を押圧し固定しただけでは、軸方向の押圧力が弱い状態で前記コンプレッサインペラ13(各カラー27、29)が前記タービン軸5に組み付けられてしまう事態が、何らかの要因(たとえば、コンプレッサインペラ13やタービン軸5の加工精度)で発生する場合がある。
このように、コンプレッサインペラ13が弱い押圧力で組み付けられているターボ過給機1を運転すると、遠心力で外径がわずかに大きくなるように弾性変形する一方、軸方向で僅かに収縮するように前記コンプレッサインペラ13が僅かに弾性変形するので、前記軸方向の収縮弾性変形によって、前記ナット25による締結力が一層弱くなり、すなわちナット25によるコンプレッサインペラ13の保持力が一層低下し、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との間での相対的な位置ずれが発生するおそれがある。
しかし、ターボ過給機1によれば、前述したように、完成品のターボ過給機1におけるナット25の押圧力よりも大きな押圧力で、前記ナット25が前記コンプレッサインペラ13を押圧してあるので、コンプレッサインペラ13がこの軸方向でタービン軸5に確実に固定されており、前記ターボ過給機1を運転した際に前記コンプレッサインペラ13に遠心力がかかり、前記コンプレッサインペラ13が軸方向に僅かに収縮し、前記ナット25による保持力が僅かに低下しても、コンプレッサインペラ13を適切な保持力で保持し続けることができ、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との間での相対的な位置ずれが発生しにくくなっている。
特に、ターボ過給機1のタービン軸5(タービンインペラ15、コンプレッサインペラ13)の回転数が急激に上昇しまたは急激に減少する場合に、前記コンプレッサインペラ13の慣性モーメントによって生じるおそれのある、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との間での相対的な位置ずれの発生を抑制することができる。
そして、前記僅かなずれの発生を抑制することによって、タービン軸5やコンプレッサインペラ13の回転バランスが狂うことを抑えることができ、ターボ過給機1の運転時における騒音レベルの上昇を抑えることができる。
また、ターボ過給機1によれば、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との係合部は、前記コンプレッサインペラ13の背側で締まり嵌めになっているので、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13とを使用してあるターボ過給機1を運転した際に、コンプレッサインペラ13に遠心力が発生しても、コンプレッサインペラ13の孔(背側の部位)13Aとタービン軸5との間で径方向の隙間が発生せず、したがって、前記ターボ過給機1を運転した際に前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との間での相対的な位置ずれが発生しにくくなっている。
また、コンプレッサインペラ13の背側では、コンプレッサディスクが形成されていることにより、慣性モーメントが先端部側(反背側)に比べて大きくなっており、ターボ過給機1の運転による遠心力で、コンプレッサインペラ13の孔13Aの内径が先端部側に比べて背側で大きくなりやすいが、前述したように、背側で締まり嵌めになっているので、コンプレッサインペラ13の孔13A(背側の部位)の内径が先端部側に比べて遠心力で大きくなりやすくても、コンプレッサインペラ13の背側での、コンプレッサインペラ13の孔13Aとタービン軸5との間での径方向の隙間の発生を抑制することができる。
さらに、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との係合部は、前記コンプレッサインペラ13の先端部側(反背側)で、隙間嵌めになっているので、この隙間嵌めになっている部分によって、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5を組み付ける際、前記コンプレッサインペラ13がガイドされ、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に容易に組み付けることができる。
次に、タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付ける組立て方向について説明する。
図3は、タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付ける方法の概略を示す図である。
まず、タービン軸5に、コンプレッサインペラ13を温間圧入すべく、前記コンプレッサインペラ13が所定の温度(たとえば、100℃)になるまで、前記コンプレッサインペラ13を加熱する(S1)。
前記加熱により昇温したコンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に、第1の所定の力(たとえば、2kN(キロニュートン)の力)で圧入し(S3)、前記コンプレッサインペラ13(タービン軸5を含む)を冷却する(S5)。
続いて、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に締結するための締結具を用いて、前記コンプレッサインペラ13をこの圧入方向(タービン軸5に組み入れる方向)に第1の所定の力で押す(S7)。
具体的には、前記圧入し冷却をした後に、前記タービン軸5の端部に設けられ前記コンプレッサインペラ13から突出している雄ネジにナット25を螺合し、このナット25を締め付けることにより、前記コンプレッサインペラ13を前記圧入方向に第1の力(たとえば、4kNの力)で押す。
前記ナット25を用い、前記コンプレッサインペラ13をこの圧入方向に前記第1の所定の力よりも小さな第2の所定の力(たとえば、2kNの力)で押して、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に締結する(S9)。
なお、コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に締結する場合(S9)、コンプレッサインペラ13を押圧するときに(S7)で加えた前記第1の所定の力を、前記第2の所定の力よりも小さな値に減じ、この減じた後に前記減じた力を前記第2の所定の力まで増加させて、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に締結する。
また、前記ナット25の代わりに、前記タービン軸5の端部に設けられている雌ネジにボルトを螺合させて、このボルトを締め付けることにより、前記コンプレッサインペラ13を前記圧入方向に第1、第2の所定の力で押すようにしてもよい。
また、コンプレッサインペラ13を冷却する場合(S5)、コンプレッサインペラ13を圧入(S3)したときに加えた力を、前記コンプレッサインペラ13と前記タービン軸5とに加え続けた状態で、前記コンプレッサインペラ13を冷却することが望ましい。なお、前記冷却時に加える力は、コンプレッサインペラ13を圧入するときに加える力と同じか、または、コンプレッサインペラ13を圧入するときに加える力よりも小さな力でもよい。
なお、前記組立て方法は、タービン軸とコンプレッサインペラ以外の部材同士を組み付ける場合にも適用することができる。
すなわち、円柱形状に形成された軸部を備えている第1の部材と、円柱形状の孔を備えている第2の部材とを、前記軸部と前記孔部とを互いに係合させることにより(たとえば、前記孔に前記軸部を挿入することにより)、組み付ける部材の組立て方法において、前記第2の部材を加熱し、前記加熱により昇温した第2の部材を前記第1の部材の軸に圧入し、前記第2の部材(前記第1の部材を含む)を冷却し、前記第2の部材を前記第1の部材に締結するための締結具を用いて、前記第2の部材を前記圧入方向に第1の所定の力で押し、前記締結具を用い、前記第2の部材を前記圧入方向に前記第1の所定の力よりも小さな第2の所定の力で前記圧入方向に押して、前記第2の部材を前記第1の部材に締結する組立て方法として、前記組立て方法を把握してもよい。
タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付ける組立て方法によれば、コンプレッサインペラ13を加熱し、この加熱により昇温したコンプレッサインペラ13をタービン軸5に圧入しているので、前記コンプレッサインペラ13と前記タービン軸5との係合部が締まり嵌めであっても、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に容易に組み付けることができる。
すなわち、コンプレッサインペラ13を加熱することによって、前記コンプレッサインペラ13の孔13Aの内径が僅かに大きくなり、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に組み付ける際、前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との間でのカジリの発生を防ぐことができ、また、コンプレッサインペラ13を圧入する際に、大きな力をコンプレッサインペラ13やタービン軸5にかける必要がなくなり、コンプレッサインペラ13やタービン軸5が変形するおそれを回避することができる。
また、タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付ける組立て方法によれば、コンプレッサインペラ13をタービン軸5に締結するためのナット25を用いて、前記コンプレッサインペラ13をこの圧入方向に第1の所定の力で押し、この押した後、前記ナット25を用い、前記コンプレッサインペラ13をこの圧入方向に前記第1の所定の力よりも小さな第2の所定の力(完成品のターボ過給機1における締結具の押圧力)で押すようにして、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に締結するので、コンプレッサインペラ13がタービン軸5に確実に固定されており、ターボ過給機1を運転した際に前記タービン軸5と前記コンプレッサインペラ13との間での相対的な位置ずれが発生しにくくなっている。
また、前記第2の所定の力を前記ナット25における適正な締結力とすれば、完成品のターボ過給機1において、前記ナット25に過度の力がかかることはなく、前記ナット25による故障が発生することを防ぐことができる。
また、タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付ける組立て方法によれば、コンプレッサインペラ13を圧入したときに加える力を加え続けた状態で、前記コンプレッサインペラ13を冷却するので、加熱されて圧入されたコンプレッサインペラ13が冷える際に、前記コンプレッサインペラ13が前記圧入された方向とは逆の方向に戻ってしまうことを回避することができ、前記タービン軸5に前記コンプレッサインペラ13を確実に設置することができる。
さらに、タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付ける組立て方法によれば、コンプレッサインペラ13を押圧するときに加えた前記第1の所定の力を、前記第2の所定の力よりも小さな値に減じ、この後に前記減じた力を前記第2の所定の力まで増加させて、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に締結するので、前記ナット25、タービン軸5、コンプレッサインペラ13にヒステリシスが存在していても、前記第2の所定の力で、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に確実に組み付けることができる。
次に、タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付ける前記方法を実施するためのタービン・コンプレッサ組立て装置について、具体的に例を掲げて説明する。
図4は、タービン・コンプレッサ組立て装置53の平面図を示す図であり、図5は、図4におけるV矢視を示す図であり、前記タービン・コンプレッサ組立て装置53の正面図である。
図6は、タービン・コンプレッサ組立て装置55の平面図を示す図であり、図7は、図6におけるVII矢視を示す図であり、前記タービン・コンプレッサ組立て装置55の正面図である。
前記各タービン・コンプレッサ組立て装置53、55によって、タービン軸5にコンプレッサインペラ13を組み付けるためのタービン・コンプレッサ組立て装置が形成されているのであるが、このように装置を2つに分割した理由は、装置の大型化を防いで装置を移動し設置し易くすると共に、複数の各タービン・コンプレッサ組立て装置53、55を設けた場合、タービン・コンプレッサ組立て装置53やタービン・コンプレッサ組立て装置55の処理速度に応じて、タービン・コンプレッサ組立て装置53の台数とタービン・コンプレッサ組立て装置55の台数との比を適切なものにし、各タービン・コンプレッサ組立て装置53、55の製作費を低減するためである。
また、前記各タービン・コンプレッサ組立て装置53、55には、これらの装置53、55を構成している各装置等を制御するための制御装置(図示せず)が設けられており、これらの制御装置の下、各タービン・コンプレッサ組立て装置53、55が動作するようになっている。
なお、図8(タービン・コンプレッサ組立て装置の平面図)に示すように、タービン・コンプレッサ組立て装置53とタービン・コンプレッサ組立て装置55とを合体し一台の装置として形成してもよい。
前記タービン・コンプレッサ組立て装置53は、枠状の基台57の上面の一端部側に、前記コンプレッサインペラ13が所定の温度(たとえば、100℃)になるまで、前記コンプレッサインペラ13を加熱するコンプレッサインペラ加熱手段59を備えている。
前記加熱手段59は、前記タービン・コンプレッサ組立て装置53の上下方向に延びた軸を中心に回転し、インデックス位置決め可能なインデックステーブル61を備えており、このインデックステーブル61の所定のステーションST1で、コンプレッサインペラ13が前記インデックステーブル61に供給され載置されるようになっている。
そして、前記載置されたコンプレッサインペラ13が、前記インデックステーブル61がインデックスして(旋回して)移動するにしたがって、図示しないヒータ(たとえば、抵抗体に電流を流すことによって発熱するヒータ)によって加熱される。
なお、前記コンプレッサインペラの加熱は、前記コンプレッサインペラ13の孔13Aに棒状のヒータを挿入することによって行われる。したがって、コンプレッサインペラ13の孔13Aを効率良く加熱することができ、コンプレッサインペラ13の孔13Aの内径を効率良く広げることができる。
また、前記ヒータの発熱量は、前記制御装置によって制御され、前記コンプレッサインペラ13がほぼ一定の温度まで、正確に上昇するようになっている。
また、図4に示すように、前記インデックステーブル61のステーション(前記インデックステーブル61の旋回方向をたどった場合前記ステーションST1と最も離れており、基台57の他部側に位置していると共に、前記ステーションST1と隣り合っているシュテーション)ST3の下側であって、前記基台57の上面との間には、図5に示すように、冶具JG1が設けられており、この冶具JG1に、コンプレッサインペラ13、コンプレッサハウジング19を組み付ける前のターボ過給機(ベアリングハウジング17、タービンハウジング21、タービンインペラ15、タービン軸5、各カラー27、29等が組み付けられているターボ過給機;以下、「コンプレッサインペラ組み付け前ターボ過給機」という場合がある。)1aが設置される。
そして、コンプレッサインペラ組み入れ手段63によって、前記冶具JG1に設置されているコンプレッサインペラ組み付け前ターボ過給機1aに、前記インデックステーブル61上で加熱され前記ステーションST3まで搬送されてきたコンプレッサインペラ13が組み入れられる。
この組み入れによって、コンプレッサインペラ13は、図2に二点鎖線で示すように圧入方向の途中で停止した状態になっている。
また、前記タービン・コンプレッサ組立て装置53は、枠状の基台57の上面であって前記基台57の前記一端部と他端部との中間部に、前記加熱により昇温したコンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に第1の所定の力で圧入するコンプレッサインペラ圧入手段65を備えている。
前記コンプレッサインペラ圧入手段65は、油圧シリンダ67等のアクチュエータを備えており、この油圧シリンダ67によって、コンプレッサインペラ組み付け前ターボ過給機1aに、前記組み入れられたコンプレッサインペラ13が圧入される。
なお、前記基台57の上面であって、油圧シリンダ67の下方には、前記コンプレッサインペラ13が組み入れられたコンプレッサインペラ組み付け前ターボ過給機1aを設置するための冶具JG3が設けられており、前記コンプレッサインペラ13が組み入れられたコンプレッサインペラ組み付け前ターボ過給機1aは、図示しない搬送装置によって、前記冶具JG1から前記冶具JG3に搬送されるようになっている。
そして、前記冶具JG3に設置された、前記コンプレッサインペラ13が組み入れられたコンプレッサインペラ組み付け前ターボ過給機1aの前記コンプレッサインペラ13を、前記コンプレッサインペラ圧入手段65で、圧入するようになっている。
なお、コンプレッサインペラ圧入手段65では、前記制御装置の制御の下、前記コンプレッサインペラ13を圧入するときの力を制御することができるようになっており、前記コンプレッサインペラ13を確実に圧入することができる。
そして、たとえば、コンプレッサインペラ13とタービン軸5との間に圧入時にかじりが発生し圧入するときの力が過大になったまま圧入が行なわれ、不良品が組立てられる不都合を回避することができるようになっている。
また、コンプレッサインペラ圧入手段65の近傍には、前記タービン軸5に圧入された前記コンプレッサインペラ13(タービン軸5を含む)を、たとえば冷えた圧縮空気を吹き付けることによって冷却可能なコンプレッサインペラ冷却手段68が設けられている。なお、コンプレッサインペラ冷却手段68は、コンプレッサインペラ圧入手段65によって前記圧入をするときに加えた力を、前記コンプレッサインペラ13と前記タービン軸5とに加え続けた状態で、前記冷却を行なうことができるようになっている。
さらに、前記基台57の上面であって、前記基台57の前記他端部側には、前記冶具JG3に設置されコンプレッサインペラ13が圧入されナット25が組み入れられていないターボ過給機(以下、「締結具設置前ターボ過給機」という場合がある。)1bを、前記冶具JG3から搬出するための搬出装置69が設けられている。
前記搬出装置69で搬出された締結具設置前ターボ過給機1bは、図示しない搬送装置、または、オペレータの手作業によって、前記タービン・コンプレッサ組立て装置55まで搬送され、前記タービン・コンプレッサ組立て装置55に供給されるようになっている。
なお、前記タービン・コンプレッサ組立て装置53から、前記タービン・コンプレッサ組立て装置55まで搬送される間に、図示しないナット供給手段、または、オペレータの手作業により、締結具設置前ターボ過給機1bのタービン軸5の端部の雄ネジ部に、ナット25が設置されるようになっている。
前記タービン・コンプレッサ組立て装置55は、枠状の基台71の上面の一端部側に、前記コンプレッサインペラ13を前記タービン軸5に締結するためのナット25を締め付け、または、緩めることが自在な締結具駆動手段73を備えている。
なお、締結具駆動手段73は、たとえば、ナットランナー75を備えており、冶具JG5に設置された前記締結具設置前ターボ過給機(ナット25が設置されているターボ過給機)1bのナット25を締め付けることができるようになっている。
なお、前記締結具駆動手段73は、前記制御装置の制御の下、前記ナット25を第1の所定の力(トルク)で締め付けた後、前記ナット25を緩め、この緩めた後、前記第1の所定の力(トルク)よりも小さな力(トルク)で前記締結具を締め付けるようになっている。
また、前記基台71の上面であって、前記基台71の他端部側には、前記冶具JG5に設置されナット25が締結され、コンプレッサハウジング19が組みつけられていないターボ過給機(以下、「コンプレッサハウジング設置前ターボ過給機」という場合がある。)1cを、前記冶具JG5から搬出するための搬出装置77が設けられている。
前記搬出装置77で搬出されたコンプレッサハウジング設置前ターボ過給機1cは、図示しない搬送装置、または、オペレータの手作業によって、前記タービン・コンプレッサ組立て装置55から搬出され、コンプレッサハウジング19が組み付けられる。
ところで、前記タービン・コンプレッサ組立て装置55に、前記冶具JG5に設置される締結具設置前ターボ過給機1bの温度を検出可能な温度検出手段を設け、前記検出した温度を表示手段(図示せず)で表示するようにしてもよい。
前記温度検出手段等を備えた前記タービン・コンプレッサ組立て装置55によれば、ナット25でコンプレッサインペラ13を締結する前に、前記コンプレッサインペラ13の温度を検出するので、温度の高い状態でのコンプレッサインペラ13の締結を防止することができ、前記ナット25で前記コンプレッサインペラ13を確実に締結することができる。
より、詳しく説明すると、温度が高いコンプレッサインペラ13をナット25で締結すると、締結後にコンプレッサインペラ13の温度が下がりコンプレッサインペラ13が収縮し、ナット25によるタービン軸5の方向のコンプレッサインペラ13の保持力(締結力)が弱くなるが、装置のオペレータがコンプレッサインペラ13の温度を見て、冷えているコンプレッサインペラ13をナット25で締結するようにすれば、締結後のコンプレッサインペラ13の収縮はおこらず、ナット25によるコンプレッサインペラ13の保持力が弱くなるおそれはほとんどない。
また、前記温度検出手段で検出したコンプレッサインペラ13の温度を、装置の制御装置に送り、この制御装置の制御の下、コンプレッサインペラ13の温度が高い場合には、前記締結具駆動手段73を駆動させないようにコントロールし、コンプレッサインペラ13の温度が低い場合に、前記締結具駆動手段73を駆動するようにコントロールし、コンプレッサインペラ13の締結を行うようにしてもよい。
本発明の実施形態に係るターボ過給機の概略構成を示す図である。 タービン軸にコンプレッサインペラを組み付けた状態を示す図である。 タービン軸にコンプレッサインペラを組み付ける方法の概略を示す図である。 タービン・コンプレッサ組立て装置の平面図を示す図である。 図4におけるV矢視を示す図であり、前記タービン・コンプレッサ組立て装置の正面図である。 タービン・コンプレッサ組立て装置の平面図を示す図である。 図6におけるVII矢視を示す図であり、前記タービン・コンプレッサ組立て装置の正面図である。 タービン・コンプレッサ組立て装置の平面図である。 従来のターボ過給機のタービン軸にコンプレッサインペラを組み込んだ状態を示す図である。
符号の説明
1 ターボ過給機
5 タービン軸
9 コンプレッサ
11 タービン
13 コンプレッサインペラ
13A 貫通孔
25 締結具(ナット)
53、55 タービン・コンプレッサ組立て装置
59 コンプレッサインペラ加熱手段
65 コンプレッサインペラ圧入手段
68 コンプレッサインペラ冷却手段
73 締結具駆動手段

Claims (11)

  1. タービン軸に、コンプレッサインペラを組み付けるターボ過給機の組立て方法において、
    前記コンプレッサインペラを加熱するコンプレッサインペラ加熱工程と;
    前記加熱により昇温したコンプレッサインペラを前記タービン軸に圧入するコンプレッサインペラ圧入工程と;
    前記コンプレッサインペラを冷却するコンプレッサインペラ冷却工程と;
    前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結するための締結具を用いて、前記コンプレッサインペラを前記圧入方向に第1の所定の力で押すコンプレッサインペラ押圧工程と;
    前記締結具を用い、前記コンプレッサインペラを前記第1の所定の力よりも小さな第2の所定の力で前記圧入方向に押して、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結するコンプレッサインペラ締結工程と;
    を有することを特徴とするターボ過給機の組立て方法。
  2. 請求項1に記載のターボ過給機の組立て方法において、
    前記コンプレッサインペラ冷却工程は、前記コンプレッサインペラ圧入工程で加える力を加え続けた状態で、前記コンプレッサインペラを冷却する工程であり、
    前記コンプレッサインペラ締結工程は、前記コンプレッサインペラ押圧工程で加えた前記第1の所定の力を、前記第2の所定の力よりも小さな値に減じ、この減じた後に前記減じた力を前記第2の所定の力まで増加させて、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結する工程であることを特徴とするターボ過給機の組立て方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のターボ過給機の組立て方法において、
    前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっていることを特徴とするターボ過給機の組立て方法。
  4. タービン軸にコンプレッサインペラを組み付けるターボ過給機の組立て方法において、
    前記コンプレッサインペラを加熱するコンプレッサインペラ加熱工程と;
    前記加熱により昇温したコンプレッサインペラを前記タービン軸に圧入するコンプレッサインペラ圧入工程と;
    前記コンプレッサインペラを冷却するコンプレッサインペラ冷却工程と;
    を有し、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっていることを特徴とするターボ過給機の組立て方法。
  5. 軸部を備えている第1の部材と、孔を備えている第2の部材とを、前記軸部と前記孔部とを互いに係合させることにより、組み付ける部材の組立て方法において、
    前記第2の部材を加熱する加熱工程と;
    前記加熱により昇温した第2の部材を前記第1の部材の軸に圧入する圧入工程と;
    前記第2の部材を冷却する冷却工程と;
    前記第2の部材を前記第1の部材に締結するための締結具を用いて、前記第2の部材を前記圧入方向に第1の所定の力で押す押圧工程と;
    前記締結具を用い、前記第2の部材を前記圧入方向に前記第1の所定の力よりも小さな第2の所定の力で前記圧入方向に押して、前記第2の部材を前記第1の部材に締結する締結工程と;
    を有することを特徴とする部材の組立て方法。
  6. タービン軸にコンプレッサインペラを組み付けるタービン・コンプレッサ組立て装置において、
    前記コンプレッサインペラを加熱するコンプレッサインペラ加熱手段と;
    前記加熱により昇温したコンプレッサインペラを前記タービン軸に圧入するコンプレッサインペラ圧入手段と;
    前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結するための締結具を締め付け、または、緩めることが自在な締結具駆動手段と;
    を有することを特徴とするタービン・コンプレッサ組立て装置。
  7. 請求項6に記載のタービン・コンプレッサ組立て装置において、
    前記圧入をするときに加える力を加え続けた状態で、前記タービン軸に圧入された前記コンプレッサインペラを冷却可能なコンプレッサインペラ冷却手段を有することを特徴とするタービン・コンプレッサ組立て装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載のタービン・コンプレッサ組立て装置において、
    前記締結具を第1の所定の力で締め付けた後、前記締結具を緩め、この緩めた後、前記第1の所定の力よりも小さな力で前記締結具を締め付けるように、前記締結具駆動手段を制御する制御手段を有することを特徴とするタービン・コンプレッサ組立て装置。
  9. タービンとコンプレッサとを備えているターボ過給機において、
    前記タービンのタービンインペラと一体的に形成されたタービン軸と;
    前記コンプレッサのコンプレッサインペラに設けられ、前記タービン軸と係合している貫通孔と;
    前記タービン軸の先端部側に設けられていると共に、前記コンプレッサインペラが前記タービン軸に対して挿入される方向に前記コンプレッサインペラを押圧し、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結している締結具と;
    を有し、前記締結具は、前記コンプレッサインペラを締結している押圧力よりも大きな押圧力で、前記コンプレッサインペラを押圧した締結具であることを特徴とするターボ過給機。
  10. 請求項9に記載のターボ過給機において、
    前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっていることを特徴とするターボ過給機。
  11. タービンとコンプレッサとを備えているターボ過給機において、
    前記タービンのタービンインペラと一体的に形成されたタービン軸と;
    前記コンプレッサのコンプレッサインペラに設けられ、前記タービン軸と係合している貫通孔と;
    前記タービン軸の先端部側に設けられていると共に、前記コンプレッサインペラを、前記コンプレッサインペラが前記タービン軸に対して挿入される方向に押圧し、前記コンプレッサインペラを前記タービン軸に締結可能な締結具と;
    を有し、前記タービン軸と前記コンプレッサインペラとの係合部は、前記コンプレッサインペラの背側で締まり嵌めになっていることを特徴とするターボ過給機。
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