JP2003250447A - コーヒー飲料の製造方法 - Google Patents
コーヒー飲料の製造方法Info
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Abstract
で利用し、風味、特に粉砕香に優れたコーヒー飲料を製
造する方法を提供すること。 【解決手段】 焙煎コーヒー豆からコーヒー成分を抽出
するコーヒー飲料の製造方法において、(1)前記コー
ヒー豆を密閉された粉砕機で粉砕する工程、(2)工程
(1)で放出したアロマ成分を含有するコーヒー粉砕ガ
スを溶媒中に導入する工程、(3)導入した前記粉砕ガ
スを前記溶媒で捕集してアロマ溶液を調製する工程、
(4)前記粉砕ガスを捕集した後のコーヒー豆からコー
ヒー成分を抽出し、コーヒー抽出液を調製する工程、お
よび(5)前記アロマ溶液を前記コーヒー抽出液に混合
する工程を含むことを特徴とするコーヒー飲料の製造方
法。
Description
造方法に関する。詳しくは、風味、特にアロマに優れた
コーヒー飲料を工業的に製造する方法に関する。
コーヒー豆を大気雰囲気下で粉砕し、粉砕したコーヒー
豆を抽出器に搬送・充填し、熱水にて抽出し、コーヒー
豆量の1〜18倍の抽出液を採取する。得られた抽出液
は、必要に応じて、減圧濃縮、凍結濃縮などによって濃
縮されたり、さらに噴霧乾燥機や凍結乾燥機によって乾
燥コーヒーに加工される。製造されたコーヒー抽出液、
濃縮コーヒー液または乾燥コーヒーは、調合用タンクに
貯留し、計量し、調整水により規定濃度に希釈される。
あるいは、コーヒー液は、粉乳、砂糖もしくは添加物の
溶解液、牛乳、またはコーヒーオイル等が添加され、さ
らに調整水を使用して規定濃度に希釈される。
解用水は、活性炭処理、濾過処理、膜処理、脱塩処理等
をした処理水を使用するため、コーヒーの香りは含まれ
ておらず、調合されたコーヒー液は、香りに乏しいもの
となる。
徴とする嗜好性飲料である。コーヒーの特徴的な風味は
飲用時のアロマとフレーバーで特徴付けられるが、一般
家庭、喫茶店またはコーヒーショップ等の調理場に漂う
香りもコーヒーの嗜好性を語る上で非常に重要である。
この調理場に漂う香りは、ドリップ法、サイフォン法、
エスプレッソ法等で抽出される抽出液そのものの香りに
加え、焙煎コーヒー豆の粉砕時および粉砕後のコーヒー
豆から発生する香りも関与している。
対する要望が強く、とくにコーヒー豆粉砕時のフレッシ
ュな風味を持つ製品が求められている。
気成分の多くは、粉砕中に大気中に放出され、粉砕後に
残存する香気成分だけが熱水で抽出中に溶出される。し
かも、抽出時においても、香気成分は大気中に放出され
る。
に炭酸ガスが存在するが、Heiss とRadtkeは、焙煎コー
ヒー豆を細かい粒度に粉砕した場合、粉砕後5分以内に
45%が揮散することを報告している(R.J.Clarke:CO
FFEE Volume2 「TECHNOLOGY」,P208,ELSEVIER APPL
IED SCIENCE (1987))。このことは、焙煎コーヒー
豆が有するその他の揮発性の香気成分もそれぞれ任意の
飽和蒸気圧に基づき大気中に揮散することを意味する。
質は粉砕後に残存する粉砕コーヒー豆中の香気成分の抽
出液に対する溶解量によって決定され、嗜好的に不足す
る香気は、製造工程で香料などを添加することで補って
いる。
の香気ガスを捕集するための技術が開示されている。例
えば、特開平4−252153では、粉砕したコーヒー
豆にキャリアガスを送り、香気成分をグリセリン、エタ
ノール等で捕集する方法が開示されているが、粉砕時に
揮散する香気成分の捕集に関しては考慮されていない。
ノールを含む水溶液および不活性ガスを送給、接触させ
る方法を開示しているが、この方法も粉砕時に揮散する
香気成分の捕集に関しては考慮されていない。さらに、
粉砕コーヒー豆を80〜120℃に加温するため、良質
な風味のコーヒー抽出液を得るためには別途新しいコー
ヒー豆を必要とし、コスト高になる。
ヒー加工中に発生するガスを液体窒素により凝縮しアロ
マフロストを収集する方法を開示しているが、この方法
は設備装置が大掛かりになり、コスト高である。
れば、コーヒー粉砕ガスを低温凝縮させて得られるアロ
マフロストには硫黄臭、キャベツ臭を有するアロマがあ
り、望ましくない香気(アロマ)として、温度−18℃
〜−34℃での分留アロマ成分を廃棄し、コーヒーへの
再添加をしないことが開示されている。
ロマフロストは安定性に欠け、米国特許第3,821,
447にあるように、不活性ガス雰囲気下での低温保存
でも香の劣化が認められ、水を除去した食品オイルと混
合することで安定性を保つことが開示されている。
に不安定であり、収集後の温度、水、酸素の存在により
変質し悪臭になりかねない香成分が含まれるため、常
温、5℃程度の冷蔵、−25℃程度の冷凍で流通・供給
されるコーヒー飲料に添加して提供するには適さないと
いえる。
香料の製造に適した技術であり、アロマに富むコーヒー
飲料を直接製造する技術が求められている。
ス成分を満足行く形で利用し、風味、特に粉砕香に優れ
たコーヒー飲料を製造する方法を提供することにある。
を解決すべく鋭意検討したところ、コーヒー豆の粉砕時
のアロマ成分を効率的に回収する方法を見出し、本発明
を完成するに至った。
コーヒー成分を抽出するコーヒー飲料の製造方法におい
て、(1)前記コーヒー豆を密閉された粉砕機で粉砕す
る工程、(2)工程(1)で放出したアロマ成分を含有
するコーヒー粉砕ガスを溶媒中に導入する工程、(3)
導入した前記粉砕ガスを前記溶媒で捕集してアロマ溶液
を調製する工程、(4)前記粉砕ガスを捕集した後のコ
ーヒー豆からコーヒー成分を抽出し、コーヒー抽出液を
調製する工程、および(5)前記アロマ溶液を前記コー
ヒー抽出液に混合する工程を含むことを特徴とする。
ロマ成分の品質を保持したまま粉砕ガスを短時間に溶媒
中に導入するためには、不活性ガスによる搬送であるこ
とが好ましい。
用の点から窒素ガスまたは炭酸ガスであることが好まし
い。
溶媒との接触を効率的に行うためには、ガス分散型の気
泡塔もしくは泡鐘塔、または液分散型のスクラバーもし
くは多管式濡れ壁塔で行われることが好ましい。
らのアロマ成分の回収率を上げるためには、溶媒に導入
した後のガスを再度粉砕機に搬送して粉砕コーヒー豆と
溶媒との間を循環させることが好ましい。
直接添加できる点から、水、コーヒー、甘味水、乳成分
液、乳化液、pH調整液、牛乳、またはコーヒーオイル
であることが好ましい。
成分の溶解量を増加させ、良好なアロマ成分を品質良く
捕集するためには、1℃〜25℃であることが好まし
く、1℃〜5℃がより好ましい。
方法によると、粉砕時および粉砕直後に放出されるアロ
マ成分を積極的に捕集してコーヒー抽出液に還元するこ
とにより、簡便かつ低コストで、粉砕時のアロマに富む
コーヒー飲料を製造することができる。
て、図1を参照しながら説明する。
用される装置の一例を示す。密閉され外界と遮断された
粉砕機1と、ガス捕集装置2と、送ガスポンプ3とから
なり、その間はシリコン製、テフロン(登録商標)製ま
たはステンレス製等の配管10で接続されている。粉砕
機1にはガス入口4が設けてあり、三方コック5により
不活性ガス6または送ガスポンプ3通過後の粉砕ガスを
導入したり、循環させることができる。
するガスが装置外に放出されない構造を有するものであ
れば特に制限されるものではない。たとえば、金属製ま
たはプラスチック製の密封容器の胴体下部に回転式のス
テンレス製等のカッター9を備え、胴体横にガス入口
4、上部にガス出口8を設けたもの(大型機としてはス
カニマ社製、混合粉砕装置ターボミキサSRB-50)、ある
いは通常のロール型の粉砕機(ビュラー社製SKV1250 )
等を外界と遮断されたハウジング内(ハウジングにはガ
ス入口とガス出口を設けている)に設置したもの等が挙
げられる。
時間、所定の回転数で粉砕する(工程1)。
粉砕ガスを、ガス出口8からガス捕集装置2に導入する
(工程2)。
機1内にガス入口4から不活性ガス6を導入し、発生し
たコーヒー粉砕ガスを搬送させることが好ましい。
ないが、扱いやすさや費用の点から窒素ガスまたは炭酸
ガスであることが好ましく、窒素ガスがより好ましい。
の配管10と接続しており、配管10は、ガス捕集装置
2内の下方部で開口している。粉砕ガスは、ガス出口8
から配管10を通って配管10の先端の開口部からガス
捕集装置2内の溶媒中に導入される。
ス製の密封容器で、内部に溶媒を充填でき、溶媒充填後
に埋没される位置に小孔径の開口部を有する配管10を
配置する。必要に応じて、ガス捕集装置2は複数個連結
することができる。
ガスは、溶媒との接触中にガスに含まれるアロマ成分が
溶媒に捕集される(工程3)。
を通過し、当該装置上部に設けられたガス捕集装置出口
11から送ガスポンプ3により搬出され、三方コック1
2により装置外に排出されるか、または粉砕機のガス入
口4に再度導入され、粉砕コーヒー豆を通過して再度溶
媒に導入される。
定された恒温槽13中に設置することにより、捕集溶媒
の温度を一定範囲内に調節することができる。
マ溶液となる。
て説明する。
される香気成分の量とその後の抽出操作の容易性を考慮
して、予め実験的に最適の範囲を決めるのが好ましい。
例えば、後述の実施例に示すように、粒度の細かい場
合、単位時間当たりの水に対する香気成分の捕集量は多
くなる。しかしながら、あまりに細かい粒度では通常の
ドリップ型、カラム型の抽出器を用いて抽出した場合、
粉砕コーヒー豆が抽出液の通過を閉塞させて抽出品質に
問題を発生させることがあり、粉砕ガスの発生量と抽出
操作を考慮し、最適な条件を決めることが好ましい。一
般的な工業用ドリップ抽出機を用いた場合、粉砕コーヒ
ー豆の粒度は、1.7mm(10mesh)以上が4〜
60%、好ましくは5〜50%、より好ましくは5〜1
5%が適している。コーヒー豆の粒度は、実施例に記載
の方法で測定された値である。
ー粉砕ガスの発生量に影響を与える。一般的には、雰囲
気温度の上昇により気体の拡散速度は増加するため、粉
砕ガス発生量は増加し、短時間で捕集量を稼げるが、8
0℃以上の温度で行うと当該コーヒー豆から抽出される
コーヒー液の品質を劣化させる可能性があり、80℃未
満の温度で最適な条件を決めることが好ましい。
に導入・接触させる。溶媒の種類は特に制限されず、
水、水性溶媒、油脂、アルコール等が挙げられるが、コ
ーヒー飲料に直接添加できる点から、水、コーヒー、甘
味水、乳成分液、乳化液、pH調整液、牛乳、またはコ
ーヒーオイルであることが好ましい。
に溶媒を低温にすることにより増加するが、低温下での
溶媒の物性と捕集されるアロマ成分の量と質を考慮し、
1℃〜50℃、好ましくは1℃〜25℃、より好ましく
は1℃〜5℃に調整する。
びに循環される粉砕ガスの流速は、コーヒー粒子の内部
からのコーヒー表面へのアロマ成分の拡散速度を促す目
的で適宜設定することができる。通常、粉砕コーヒー豆
100g当たり0.1〜0.4L/分程度であれば、粉
砕ガスの発生効率に影響を与えず、実際的な範囲であ
る。
び循環される粉砕ガスの流量または送風期間の増加は、
粉砕コーヒー豆から新たな粉砕ガスの放散を増大させる
が、一定の流量または送風期間を超えると次第に減少
し、効果は低くなる。
70mm(10mesh)以上の粒径を12%〜60%
程度含む場合、粉砕コーヒー豆100g当たり3.5〜
30L送風することが好ましく、10〜25Lがより好
ましい。
アロマ量およびアロマ成分の溶解度等に応じて適宜設定
されるものであり、特に限定されるものでない。
の気泡塔もしくは泡鐘塔等または液分散型のスクラバー
もしくは多管式濡れ壁塔等を用いることが好ましいが、
効率的な接触を可能にする装置であれば、特に限定され
るものではない。
させた後、接触後のコーヒー粉砕ガスを再度粉砕機に導
入し、粉砕コーヒー豆と溶媒との間を循環させることが
好ましい。循環させることにより、粉砕ガスの溶媒に対
する接触効率やアロマ成分の捕集効率を高めると同時
に、溶媒に吸収されなかった粉砕ガス中のアロマ成分
は、再度粉砕コーヒー豆に吸着されるため、その後に行
う抽出において抽出液の品質の向上に効果的である。
は、本発明のアロマ溶液となり、下記工程(5)で使用
される。
に汎用されている抽出機に充填する。ここで、別途粉砕
したコーヒー豆を前記コーヒー豆に補充してもよい。コ
ーヒーの抽出は、常法により行う。
重量1部に対して、90℃を超え100℃以下に加温さ
れた水を1〜18部ピストンフローで送液して抽出す
る。
工程(5)で使用することができる。
応じて、減圧濃縮または凍結濃縮などによって濃縮コー
ヒー液に加工されたり、さらに噴霧乾燥機または凍結乾
燥機によって乾燥コーヒーに加工される。
液または乾燥コーヒーは、調合用タンクに貯留、計量さ
れ、工程(3)で調製されたアロマ溶液を混合すること
により規定濃度に希釈され、コーヒー飲料が製造され
る。
液単独でもよく、またはアロマ溶液にさらに粉乳、砂糖
もしくは添加物等を溶解させたものでもよい。
施例等について説明する。
価を行った。評価方法は、5名の専門パネラーによる香
りについて、強い:5、やや強い:4、普通:3、やや
弱い:2、弱い:1として数値評価し、その平均値を算
出して官能評価とした。
条件で分析して、総ピーク面積を算出して、香り量とし
た。
lのバイアル瓶に採取し、密栓した。密栓したバイアル
瓶を、Tekmar社製ガスクロマトグラフィー用オー
トサンプラにて80℃で20分間加温した後サンプリン
グし、ガスクロマトグラフィーで分析した。
0.53mm×30m キャリヤーガス:ヘリウム キャリヤーガス流量:1ml/分 カラム温度:40℃(5分)→220℃(5℃/分で昇
温) 検出器:FID(検出器温度230℃)。
いに採取し、ロータップふるい振盪器で5分間振盪し、
粒度別に分画した。分画した豆の重量を測定し、粒度分
布を求めた。ふるいは、上から孔径1.70mm(10
mesh)、0.50mm(32mesh)、受け皿の
三段を1セットとし、最上段に粉砕コーヒーを採取し
た。
スチレンの胴体の下部に回転式のステンレス製カッター
9を備え、胴体横にガス入口4、上部にガス出口8を設
けた300ml容量の密閉型粉砕機1を使用した。粉砕
機1には、焙煎コーヒー豆70gを充填した。
の純水500gを充填したガラス製の1200ml容量
捕集管を2本連結したものを用い、5 ℃の冷水で満たし
た恒温槽13内に設置した。
20秒間回転させ、密閉状態で行った。
ス入口4から窒素ガスを2分間送り、コーヒー粉砕ガス
を窒素ガスで搬送し、第1ガス捕集装置内の水に導入し
た。前記粉砕ガスは、小孔径の開口部を有する配管10
から水中に導入され、水と接触した後、第1ガス捕集装
置出口から排出された。排出された粉砕ガスは、第2ガ
ス捕集装置内の水に導入され、前記第1ガス捕集装置内
と同様の挙動をとった。その後、三方コック5を切り替
え、窒素ガスの送風を停止した。第2ガス捕集装置出口
から排出されたガスは、送ガスポンプ3により粉砕機1
のガス入口4から再び粉砕機1に導入され、粉砕機とガ
ス捕集装置との間の循環系で送ガス量4.48L循環
し、アロマ成分を水に吸収・捕集させた。
と以外は実施例1と同様にして、70gの焙煎コーヒー
豆の粉砕を行った。粉砕後1時間45分、20℃の室温
で粉砕コーヒー豆を放置した。次いで、実施例1と同様
の密閉系の粉砕装置にコーヒー豆を投入し、実施例1と
同様にコーヒー粉砕ガス中のアロマ成分の吸収・捕集を
行った。
れぞれについて、2 本の捕集管内の水を混合し、捕集水
を得た。捕集水10g当たりのガスクロマトグラフィー
のピーク面積値と官能試験の結果を表1に示す。
大きく、官能的にも香が強かった。粉砕コーヒー豆から
のアロマ成分の捕集は、粉砕時及び粉砕直後での捕集が
重要であることが示唆された。
し、粉砕条件がカッターを11400rpmで20秒間
回転させて密閉状態で行ったこと以外は実施例1と同様
にしてコーヒー粉砕ガスの吸収・捕集を行った。
し、粉砕条件がカッターを15700rpmで20秒間
回転させて密閉状態で行ったこと以外は実施例1と同様
にしてコーヒー粉砕ガスの吸収・捕集を行った。
いて、2 本の捕集管内の水を混合し、捕集水を得た。捕
集水10g当たりのガスクロマトグラフィーのピーク面
積値と官能試験の結果を表2に示す。また、実施例1〜
3で粉砕した後のコーヒー豆の粒度分布も表2に示す。
値が大きく、官能試験でも香を強く感じた。コーヒー豆
の粒度分布と捕集水の香の強度との関連性をみると、粉
砕コーヒー豆の粒度が細かいほど捕集水の香が強い。こ
のことから、粉砕コーヒー豆の粒度が細かいほど単位時
間当たりに発生するアロマ成分が多いことがわかる。
スチレンの胴体の下部に回転式のステンレス製カッター
9を備え、胴体横にガス入口4、上部にガス出口8を設
けた300ml容量の密閉型粉砕機1を使用した。粉砕
機1には、焙煎コーヒー豆70gを充填した。
の純水500gを充填したガラス製の1200ml容量
捕集管を2本連結したものを用い、5 ℃の冷水で満たし
た恒温槽13内に設置した。
20秒間回転させ、密閉状態で行った。
ス入口4から窒素ガスを2分間送り、コーヒー粉砕ガス
を窒素ガスで搬送し、第1ガス捕集装置内の水に導入し
た。前記粉砕ガスは、小孔径の開口部を有する配管10
から水中に導入され、水と接触した後、第1ガス捕集装
置出口から排出された。排出された粉砕ガスは、第2ガ
ス捕集装置内の水に導入され、前記第1ガス捕集装置内
と同様の挙動をとった。その後、三方コック5を切り替
え、窒素ガスの送風を停止した。第2ガス捕集装置出口
から排出されたガスは、送ガスポンプ3により粉砕機1
のガス入口4から再び粉砕機1に導入され、粉砕機とガ
ス捕集装置との間の循環系で送ガス量4.48L循環
し、アロマ成分を水に吸収・捕集させた。
時に70ml/分の速度で窒素ガスを7 分10秒間送
り、送ガス量4.48L循環したこと以外は実施例4と
同様にして、アロマ成分を水に吸収・捕集させた。
時に250ml/分の速度で窒素ガスを2分間送り、送
ガス量2.5L循環したこと以外は実施例4と同様にし
て、アロマ成分を水に吸収・捕集させた。
時に250ml/分の速度で窒素ガスを2分間送り、送
ガス量16L循環したこと以外は実施例4と同様にし
て、アロマ成分を水に吸収・捕集させた。
時に250ml/分の速度で窒素ガスを2分間送り、送
ガス量20L循環したこと以外は実施例4と同様にし
て、アロマ成分を水に吸収・捕集させた。
いて、2 本の捕集管内の水を混合し、捕集水を得た。捕
集水10g当たりのガスクロマトグラフィーのピーク面
積値と官能試験の結果を表3に示す。
捕集効率に影響を与えないことがわかる。実施例4、
6、7を比較すると、循環送ガス量の増加に伴い捕集量
が増加することがわかる、しかし、実施例7と8とでは
捕集量がほぼ横ばいであった。このことは、捕集する水
のアロマ成分溶解度が飽和に達したことを示唆する。
転式のステンレス製カッター9を備え、胴体横にガス入
口4、上部にガス出口8を設けた300ml容量の密閉
型粉砕機1を使用した。粉砕機1には、焙煎コーヒー豆
70gを充填した。
5℃の純水707gを充填したガラス製の1200ml
容量捕集管を1台用い、5 ℃の冷水で満たした恒温槽1
3内に設置した。
20秒間回転させ、密閉状態で行った。
ス入口4から窒素ガスを2分間送り、コーヒー粉砕ガス
を窒素ガスで搬送し、ガス捕集装置内の水に導入した。
前記粉砕ガスは、小孔径の開口部を有する配管10から
水中に導入され、水と接触した後、ガス捕集装置出口か
ら排出された。その後、三方コック5を切り替え、窒素
ガスの送風を停止した。ガス捕集装置出口から排出され
たガスは、送ガスポンプ3により粉砕機1のガス入口4
から再び粉砕機1に導入され、粉砕機とガス捕集装置と
の間の循環系で送ガス量2.1L循環し、アロマ成分を
水に吸収・捕集させた。
出機に移し、16倍量の沸騰水を加水し、14倍量のコ
ーヒー抽出液を得た。得られた抽出液を、デジタル屈折
計((株)アタゴ製RX−5000型)により測定した
ところ、BRIX濃度1.37であった。この抽出液に
前記1)で得られたアロマ溶液511gを加え、所定の
BRIX濃度0.9に調整した。BRIX濃度調整後、
密封容器に詰め、121℃で10分間殺菌して、コーヒ
ー飲料を製造した。
ラフィーにより香り量を測定すると共に、香りの官能試
験を行った。
用し、焙煎コーヒー豆70gを実施例9と同様の密閉条
件下で粉砕を行った。粉砕したコーヒー豆を開放状態で
室温に1時間30分放置した後、実施例9と同様の条件
下で抽出を行い、コーヒー抽出液を得た。この抽出液を
純水で所定のBRIX濃度0.9に調整した。BRIX
濃度調整後、密封容器に詰め、121℃で10分間殺菌
して、コーヒー飲料を製造した。
ラフィーにより香り量を測定すると共に、香りの官能試
験を行った。
rpmで20秒間行い、70ml/分の速度で窒素ガス
を7分10秒間送り、粉砕ガスは、ガス捕集装置内の水
と接触した後、捕集装置出口を通って三方コック12か
ら排出され、循環しなかったこと以外は実施例9と同様
にしてアロマ成分を水に吸収・捕集させた。
出機に移し、16倍量の沸騰水を加水し、13.5倍量
のコーヒー抽出液を得た。得られた抽出液を実施例9と
同様に測定したところ、BRIX濃度1.23であっ
た。この抽出液に前記アロマ溶液406gを加え、所定
のBRIX濃度0.86に調整した。BRIX濃度調整
後、密封容器に詰め、121℃で10分間殺菌して、コ
ーヒー飲料を製造した。
ラフィーにより香り量を測定すると共に、香りの官能試
験を行った。
を1 1,400rpmで20秒間回転させて粉砕を行っ
た後、その粉砕コーヒー豆を開放状態で室温に30分放
置したこと以外は比較例2と同様に抽出を行い、コーヒ
ー抽出液を純水で所定のBRIX濃度0.86に調整し
た。BRIX濃度調整後、密封容器に詰め、121℃で
10分間殺菌して、コーヒー飲料を製造した。
ラフィーにより香り量を測定すると共に、香りの官能試
験を行った。
2、3において、それぞれ、コーヒー抽出液およびコー
ヒー飲料の10g当たりのガスクロマトグラフィーのピ
ーク面積値と官能試験の結果を表4に示す。
捕集したアロマ溶液をコーヒー抽出液の濃度調整水に使
用することにより、従来の製法に比較し、香量に優れ、
飲用時に新鮮な香と良質なコクが増加するコーヒー飲料
を製造することが示された。
の一例
Claims (7)
- 【請求項1】 焙煎コーヒー豆からコーヒー成分を抽出
するコーヒー飲料の製造方法において、(1)前記コー
ヒー豆を密閉された粉砕機で粉砕する工程、(2)工程
(1)で放出したアロマ成分を含有するコーヒー粉砕ガ
スを溶媒中に導入する工程、(3)導入した前記粉砕ガ
スを前記溶媒で捕集してアロマ溶液を調製する工程、
(4)前記粉砕ガスを捕集した後のコーヒー豆からコー
ヒー成分を抽出し、コーヒー抽出液を調製する工程、お
よび(5)前記アロマ溶液を前記コーヒー抽出液に混合
する工程を含むことを特徴とするコーヒー飲料の製造方
法。 - 【請求項2】 前記工程(2)が不活性ガスによる搬送
である請求項1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 前記不活性ガスが窒素ガスまたは炭酸ガ
スである請求項2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 前記工程(3)がガス分散型の気泡塔も
しくは泡鐘塔、または液分散型のスクラバーもしくは多
管式濡れ壁塔で行われる、請求項1〜3いずれかに記載
の製造方法。 - 【請求項5】 前記導入工程(2)において、溶媒に導
入した後のガスを再度粉砕機に搬送して粉砕コーヒー豆
と溶媒との間を循環させる、請求項1〜4いずれかに記
載の製造方法。 - 【請求項6】 前記工程(2)の溶媒が水、コーヒー、
甘味水、乳成分液、乳化液、pH調整液、牛乳、または
コーヒーオイルである、請求項1〜5いずれかに記載の
製造方法。 - 【請求項7】 前記工程(2)の溶媒の温度が1℃〜2
5℃である、請求項1〜6いずれかに記載の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002058561A JP3719995B2 (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | コーヒー飲料の製造方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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