JPH0150393B2 - - Google Patents

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JPH0150393B2
JPH0150393B2 JP56114992A JP11499281A JPH0150393B2 JP H0150393 B2 JPH0150393 B2 JP H0150393B2 JP 56114992 A JP56114992 A JP 56114992A JP 11499281 A JP11499281 A JP 11499281A JP H0150393 B2 JPH0150393 B2 JP H0150393B2
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Japan
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juice
concentrate
pulp
compounds
volatile
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JP56114992A
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Gotsutofuriido Kaaru Sutorooberu Rudorufu
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Procter and Gamble Co
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Procter and Gamble Co
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
発明の背景 オレンジ類は殆んどの果物及び野菜と同様に特
定の生育季節を有する。オレンジ類はある一定の
気象条件、例えばフロリダ、アリゾナ、カリフオ
ルニア、テキサス、ブラジル、スペイン、イタリ
ー、イスラエル及びエジプトなどの領域で起こる
ような気象条件下にのみ生育し、一年間の限られ
た期間内のみに利用可能である。すなわち、ある
種のオレンジ類は時折供給不足になることがあ
る。例えば、殆んどの市販のオレンジジユース製
品に用いられているフロリダバレンシアオレンジ
は4月〜8月にのみ利用可能である。良質のオレ
ンジジユースを年間を通じて利用可能にするため
にはオレンジジユースを貯蔵及び販売用に加工し
なければならない。 以下の説明において、オレンジジユース及びオ
レンジジユース濃縮物に存在する芳香及び風味化
合物に言及がなされる。如何なる飲料商品の官能
特性も消費者の承認を得るために重要であること
はよく知られている。しかしながら、オレンジジ
ユースの場合には、そのような特性は独特であ
る。官能的という用語は“特別の感覚器官の一以
上に影響を及ぼすあるいはそれを用いる”すなわ
ち味、かおりなどと定義される。 広範囲の消費者に満足なオレンジジユース製品
を製造しようとするためには、満足できる風味、
すなわち味、すぐれた芳香すなわちかおり、満足
できる外観すなわち見てくれ、及び満足できる口
ざわりすなわち触感を有するすぐれた製品を作ら
ねばならない。オレンジ中の芳香及び風味化合物
はこれらの官能特性のそれぞれに影響を及ぼす。
このことは、オレンジジユースには多くの芳香及
び風味化合物が存在するにも拘らず極めて少量に
しか存在しないことを考えると驚くべきことであ
る。 すぐれた品質を有する独特のオレンジジユース
濃縮物を製造することが困難なことはオレンジジ
ユース濃縮物が数10年の間利用可能であり、天然
オレンジジユース製品が一般大衆の大部分によつ
て享受されたことを考えると良くわかる。すなわ
ち、新しいオレンジジユース濃縮物に対する広範
な承認を得るためには、オレンジジユース−消費
大衆の大部分がすでに持つている味の好みを克服
しなければならない。 しかるに、本発明によつて達成された重要な目
的の一つは、従来より公知のオレンジジユース製
品及び方法とは極めて異る天然オレンジジユース
濃縮物製品が作られ、その製法が提供されるとい
うことである。本発明のオレンジジユースは薄め
た場合に、新たにしぼられたオレンジジユースよ
りもすぐれ、かつ区別が可能であるということは
驚くべきことである。この相違点は味ならびに製
品の安定性のいづれにも存在する。これら及びそ
の他の利点が達成されるのは、本発明において説
明される製品及び製法が前記官能的感覚の実質的
に全てにおいて予期されなかつた改良を提供する
からである。これらの予期せざる改良及び利点を
以下に詳細に説明する。 オレンジジユースは約80〜90%の水を含むの
で、ジユースを貯蔵し分配する最も経済的な方法
は濃縮形態においてである。1950年以来米国で工
業的に加工されたオレンジジユースの大半は冷凍
濃縮オレンジジユース製品である。 殆んどの業務用濃縮方法は大半の水をジユース
から除去する蒸発技術を利用するものである。し
かしながら、蒸発技術は水と共に揮発性の芳香及
び風味化合物の望ましくない除去及び損失の結果
を生じ、それによつて濃縮ジユースの品質、全体
の風味及び芳香を相当に劣化することが広く認識
されている。 蒸発方法は、ジユース中の化合物の酸化を促進
する条件下でのジユースの加熱操作を含む。これ
により、オレンジジユース内の芳香及び風味化合
物が化学的に変質されることがある。例えば、脂
質類は酸化されアミノ酸及び糖類は褐色着色反応
をおこし得る。このような劣化生成物はオレンジ
ジユース濃縮物において、悪風味の原因となり得
る。 蒸発濃縮方法の際に失なわれる芳香及び風味を
補償する各種の方法がこれまでに工夫されてい
る。例えば、米国特許第3140187号はジユースの
“エツセンス”を集めることによつて芳香及び風
味化合物の全体の損失を最少にする方法を開示し
ている“エツセンス”というのは蒸発によつて除
去される水の最初の15%〜20%に適用される用語
であり、相当な量の揮発性芳香及び風味化合物を
含有するものである。逃散エツセンスを濃縮し、
芳香及び風味化合物を回収し、次いで濃縮ジユー
スに戻される。しかしながら、この方法は、逃散
芳香及び風味揮発性化合物の一部のみが採集され
るのにすぎないので、完全に満足されるものでは
ない。すなわち、最終濃縮生成物の全体の芳香及
び風味において必然的に正味の損失があるからで
ある。 又、他の人たちは異つた方法である種の揮発性
化合物及びエツセンスを濃縮オレンジジユースに
戻してジユースの全体の風味及び消費者の満足度
を高める試みを行つている。アームド等
(Ahmed et al.、J.Agri.Food Chemistry、
1978、386−372)は、ある種の揮発性化合物及び
エツセンスをジユース濃縮物が蒸発器より回収さ
れた後に添加する方法を説明している。その目的
は、新鮮なオレンジジユースにみられる芳香及び
風味に匹敵させることであつた。 蒸発濃縮方法はかなり有効であるものの、なお
かなりの芳香風味化合物の損失がおこるというこ
とは十分に認識されている。 凍結濃縮装置は蒸発器の使用の代替物を提供す
る。凍結濃縮器においては、目的は水を氷結晶の
形で、除去することにある。米国特許第2187572
号には、ジユースを抽出し、ジユースを遠心分離
して、果肉部分を回収して液状遠心分離物を与
え、この遠心分離物を凍結濃縮し、果肉部分をこ
の濃縮ジユースに戻すことによつて作つた濃縮ジ
ユースが記載されている。この方法によつて得ら
れたジユース製品は水で薄めると最初のジユース
の味と類似のものが得られると述べられている。
しかしながら、揮発性芳香及び風味化合物の特別
の濃度及び製品に残つている鍵化合物の同定は説
明されていない。 シユライヤー等(Schreier et al.Chem.
Microbiol.Technol.Lebensm.、、78−83、
1979年)は、オレンジジユースの凍結濃縮の間の
揮発性芳香化合物の挙動を分析している。凍結濃
縮の過程において芳香及び風味化合物がガスクロ
マトグラフによつて分析され、順次ジユース濃縮
物中並びに順次分離される氷中において定量的に
測定されている。相当量の芳香及び風味化合物が
分離氷中に除去されていることが判明した。各濃
度における氷中の芳香及び風味化合物の平均損失
は約12%と推定された。多くの酸化生成物、例え
ば、ヌートカトン、カルボン、ゲラニオール及び
アルフア−テルピネオールなどがこの凍結濃縮方
法において形成されているので、全体の品質の損
失が生じていることが明らかである。これらの酸
化生成物及び同様な化合物の生成は著しい悪風味
を有するジユース製品となり得る。 シユライヤーは、凍結濃縮方法を使用したが、
彼の分析データの示すところによれば、相当な揮
発性成分の損失が起つている。更に、上記米国特
許2187572号並びにシユライヤー等の特許の両者
において用いられた開放的な方法のために酸化生
成物が形成されている。理想的には、凍結濃縮に
おいては、ジユースに当初存在する芳香及び風味
化合物を除去することなく、純粋な氷のみを除去
すべきである。もし回収された氷に芳香及び風味
成分が含有されていると劣つた品質のジユース濃
縮物が製造される。 前記説明より明らかな如く、オレンジジユース
濃縮物の一般的な方法は、先ずオレンジからジユ
ースを抽出してジユースを芯及び種から分離する
ことである。ジユースは果肉部と果汁部に分ける
ことができる。果肉は更に処理して、有用な果肉
をいかなる小さな種などからも分離し、又必要に
応じて果肉の量及び大きさを変えることもでき
る。最後に果肉を加工果汁と再び一緒にする。 果汁は、水分を除去して濃縮果汁にする。果汁
の濃縮方法のあるものは、果肉の存在下において
行われている。典型的には、最後の工程において
濃縮物を所望量の果肉とブレンドして包装及び発
送することのできる最終濃縮製品としている。 果肉、芯、及び種のあとに残る果汁は主に水及
び明確なオレンジの芳香及び風味をもたらす化合
物を含有することは知られている。しかしなが
ら、事実上特別の機能をある特定の成分に割当て
ることはおそらく不可能である。例えば、オレン
ジ芳香に寄与する化学物質はおそらくオレンジ風
味にも寄与する可能性がある。 殺菌された製品とすることができ、果汁内に当
初存在していた非揮発性化合物の実質的に100%
及び芳香及び風味揮発性化合物の少なくとも65%
を有するオレンジジユース濃縮液を製造する方法
は極めて望ましいものである。更に、もしそのよ
うな方法がジユース内の固形分の酸化劣化を生じ
させなかつたならば、この方法は、稀釈した場合
に元のジユースと同程度あるいはより良い味を有
する濃縮物を製造するものとなるであろう。 本発明の目的の一つは、少なくとも35%固形分
を有する天然オレンジジユース濃縮物を製造する
ことである。この固形分は果肉、非揮発性化合物
及び少なくともオレンジジユースに存在していた
芳香及び風味揮発性化合物の少なくとも65%を含
むものである。このような濃縮ジユース製品は、
本発明の前には作られたことのなかつたものであ
ると思われる。これらの残留揮発性及び非揮発性
化合物は、まさに製品の快い風味及び芳香に重要
に寄与する化合物に外ならない。 オレンジジユースの芳香及び風味のフルーテイ
ーな特性への有用な寄与化合物は酪酸エチルであ
る。本発明のオレンジジユース濃縮物中に存在す
る芳香及び風味揮発性化合物の少なくとも0.1%
は酪酸エチルである。第二の重要な揮発性化合物
リモネンも又残留されている。 更に、本発明の目的は稀釈された場合に出発ジ
ユースと同等あるいはより良い味のするオレンジ
ジユース濃縮物を製造することである。 本発明の更にもう一つの目的は、炭酸飲料、ド
ライミツクス及びアルコール飲料などの飲料物、
キヤンデイー類、パン菓子商品及び料理用ミツク
スなどに香味料として使用することのできるオレ
ンジジユース濃縮物を製造することである。 本発明の好ましい目的は、官能性に検出可能な
量の硫化水素を含有せず、実質的に微生物酵素活
性及び酸化劣化生成物のないオレンジジユース濃
縮物を製造することである。 これら及びその他の本発明の目的は、以下の発
明の説明により明らかとなるであろう。 本明細書中、特に別異の定義のない限り、全て
の%は重量%である。 発明の概要 オレンジジユースより作られ、果肉部分及び果
汁部分よりなる天然オレンジジユース濃縮物が開
示される。果汁部分は、約80%〜93%の水分と約
7%〜20%のその他の化合物よりなる。これらの
化合物には、可溶性及び懸濁された固形分、例え
ば非揮発性及び揮発性の芳香及び風味化合物など
が含まれている。揮発性化合物は低沸点成分と高
沸点成分を含み、低沸点成分は酪酸エチルを含有
し、高沸点成分はリモネンを含有する。 本発明の天然オレンジジユース濃縮物は下記成
分を含む。 (1) 果肉、非揮発性及び揮発性風味及び芳香化合
物よりなり揮発性化合物の二つが酪酸エチル及
びリモネンである少なくとも35%の総固形分。 (2) 該揮発性化合物の少なくとも0.1%は酪酸エ
チルである。 (3) 該酪酸エチル対該リモネンの割合は約
0.0015:1〜約0.6:1の範囲にある(該揮発
性化合物の量及び割合は温度40℃を有する試料
より放出されるヘツドスペースの揮発性化合物
のガスクロマトグラフ分析に基づく)。 本発明のオレンジジユース濃縮物にはジユース
中に当初存在していた揮発性風味及び芳香化合物
の少なくとも65%が存在する。 更に又、下記の(1)〜(5)の工程を含むことを特徴
とするオレンジ濃縮物の製造方法が開示される。 (1) オレンジよりオレンジジユースを抽出し、該
ジユースは約7%〜約20%の果肉、約8%〜約
20%の固形分を含有し、残部が水であり、 (2) 該ジユースを果肉部分と果汁部分に分離し果
汁部分は約7%〜約20%の固形分及び約80%〜
約93%の水分を含むようにし、 (3) 該果汁部分を、付着固形分の実質的な量を除
去することなく主に純粋な氷結晶が形成され分
離される凍結濃縮領域に通過させ、該分離工程
及び該凍結濃縮工程を該固形分の酸化劣化が実
質的におこらないようにするために不活性雰囲
気下において行い、 (4) 該濃縮領域より約20〜約52%の固形分及び約
48%〜約80%の水分を含有する凍結濃縮物を回
収し、及び (5) 該濃縮物を工程(2)において分離した果肉とブ
レンドする。 ジユース、果汁、果肉あるいは濃縮物を80℃〜
95℃において約3〜15秒間閉じられた系内におい
て殺菌する方法もまた開示される。 オレンジジユース濃縮物の更に別の方法は、下
記の(1)〜(3)の工程を含むものである。 (1) 約7%〜約20%の果肉、約8%〜約20%の固
形分及び残部が水であるオレンジジユースをオ
レンジより抽出し、 (2) 該ジユースを共に純粋な水蒸気が除去される
昇華濃縮領域に通過させ、該昇華濃縮を該固形
分の酸化劣化が実質的におこらないように不活
性雰囲気下において行い、 (3) 該濃縮領域より約20%〜約87%の固形分及び
約13%〜約80%の水分を含有する凍結濃縮物を
回収する。 凍結濃縮及び昇華濃縮の組合せ法も又用いるこ
とができる。 定 義 本発明の天然オレンジジユース濃縮物はオレン
ジジユースより作られる。ジユースは果肉部分と
果汁部分を含む。ジユースは新たにしぼられたも
の、殺菌ジユースあるいは凍結ジユースのいづれ
でもよい。 本発明において、果肉部分はジユースに懸濁固
形分を含む。果汁のある量は、常に果肉部分と共
に存在する。果肉部分はジユース袋、オレンジジ
ユース脂質、セルロース、ヘミセルロース、ペク
チン及び蛋白質を含む。殆んどの色素胞、即ちジ
ユースの着色物質も又果肉部分に存在する。 果汁部分は、約80%〜約93%の水と約7%〜約
20%のその他のあるいは非水性の化合物よりな
る。果汁の非水性化合物は、可溶性及び懸濁して
いる固形分の両者よりなり、非揮発性化合物及び
揮発性化合物を含む。 非揮発性化合物は、炭水化物、炭水化物誘導
体、食用酸、酵素、脂質、鉱物質、フラボノイ
ド、カロチン、ビタミンなどである。炭水化物は
主としてサツカロース、フラクトース及びグルコ
ースである。食用酸としては、クエン酸、イソク
エン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、フマール
酸、シユウ酸及びアミノ酸が含まれる。 揮発性化合物とは、次のような単一強度ジユー
ス(7%〜20%固形分)にうすめられる濃縮物で
あるオレンジジユース試料より掃出される化合物
である。すなわち、試料に50ml/分の窒素を5分
間通じて揮発性化合物を除去する。この掃出操作
中の試料の温度は40℃±0.5℃に保たれる。揮発
性成分は次いで液体窒素温度において集められ、
本明細書において説明する方法によつてガスクロ
マトグラフで測定する。 揮発性化合物は、低沸点成分すなわち高度に揮
発性の部分及び高沸点成分すなわち揮発性の小さ
い成分とを含む。 低沸点成分化合物は以下に詳述するキヤピラリ
ーガスクロマトグラフカラムにより最初に溶離す
る。それらの化合物は131℃により低い沸点を有
することによつて特徴づけられる。低沸点化合物
の具体例としては、アセトアルデヒド、メタノー
ル、エタノール、ブタノール、ヘキサナール、酪
酸エチルなどが挙げられるが、これらに限られる
ものではない。 高沸点成分は、低沸点成分より後に溶離する化
合物である。これらの化合物は131℃より高い沸
点を有する。これらの揮発性の少ない化合物の具
体例としてはリナルール、リモネン、β−ピネ
ン、α−ピネン、ミルセン、ゲラニアール、オク
タナール、デカナールなどが挙げられるが、これ
らに限られるものではない。 低沸点成分対高沸点成分の比は低沸点化合物の
全ガスクロマトグラフカウント数を、リモネンに
帰することのできるカウント数を除いた高沸点化
合物の全ガスクロマトグラフカウント数によつて
除して求められる。ガスクロマトグラフカウント
数は、ガスクロマトグラフレコーダーの自動積分
ピーク面積である。それらは、揮発混合物中に存
在する各化合物の濃度と直接に関連づけられる。 酪酸エチル対リモネンの比は次の式より決定さ
れる: 酪酸エチルGCカウント数/リモネンGCカウン
ト数 “実質的に100%の非揮発性固形分”とは、少
なくとも99%のこれらの化合物が濃縮物中に実質
的に変らない形で存在することを意味する。 製品を殺菌する場合には、酵素は不活性化する
ことができる。 “実質的にない”とは濃縮物中に存在する化合
物が1%未満のことを意味する。 発明の詳細な記述 本発明の天然オレンジジユース濃縮組成物は全
て天然産物、すなわち全てオレンジから作られ
る。 オレンジジユース濃縮物は、主として4種のオ
レンジ類、すなわち、パイナツプル
(Pineapple)、ハムリン(Hamlin)、パーソンブ
ラウン(Parson Brown)及び主としてバレンシ
ア(Valencia)オレンジより作られる。タンジ
ヤリン(Tangerines)、マンダリンオレンジ
(mandarin orange)、ブラツドオレンジ(blood
orange)及びネーブルオレンジ(navel orange)
もまた使用することができる。これらのオレンジ
からのジユースは単独あるいはブレンドして用い
て最適な風味特性を得ることができる。 異つた品質のオレンジを混ぜる一つの理由はオ
レンジの糖対酸比を調整することである。糖対酸
比はオレンジジユースの全可溶性固形分対全酸度
の比率である。糖対酸比はオレンジの食用品質と
密接に関連している。未熟のオレンジは低い糖対
酸比を有する。オレンジが熟して良好な食用品質
に近づくにつれ糖対酸比は増大する。8:1〜約
20:1の糖対酸比は満足できるものと考えられ
る。本発明の好ましい糖対酸比は12:1〜16:1
であり、最も好ましい範囲は14:1〜16:1であ
る。 本発明の優れた天然オレンジジユース濃縮物を
製造するためには、オレンジジユースは最少限の
酸素への曝露、最少限の40℃より高温への曝露を
もつて加工されなければならない。オレンジは先
ず消毒液、好ましくは次亜塩素酸溶液で洗浄す
る。オレンジは次いで十分に水ですすいでからジ
ユース抽出を行う。 ジユース抽出は任意の自動ジユース機械を用い
てあるいはオレンジを手でしぼつて行うことがで
きる。ジユースを抽出するのに用いる装置の種類
は重要ではない。しかしながら、皮の油の抽出を
最少にするものが好ましい。ジユースの皮油含量
は0.05%未満、好ましくは0.01%〜0.03%である
べきである。 皮油はオレンジジユースに苦味を与える。従つ
て、その最終製品の濃度は0.035%を越えるべき
ではない。皮油は果汁及び分離した果肉のいずれ
にも存在する。果肉は皮油を吸収するので、果肉
部分の皮油は果汁部分より大きい場合がある。最
終濃縮物の皮油含量を計算する場合には、果肉の
皮油含量を考慮しなければならない。 抽出機あるいはしぼり機から出る生ジユースは
果肉、芯、及び種を含有する。芯及び種はジユー
ス及び果肉から仕上げ機内で分離される。仕上げ
機内の篩の大きさは、ジユース内で望まれる果肉
の量及び大きさの両方をコントロールする。 篩の径は約0.5mm〜2.5mmで変り得る。篩が2.5mm
を越える場合は小さな種がジユースを汚ごすこと
になる。 品質、新鮮度を維持し、芳香及び風味化合物を
残留させるために、オレンジジユースは抽出機及
び仕上げ機から取出された後に直ちに約30℃、好
ましくは5℃より低温に冷却されるべきである。 ジユースは約4%〜約25%の果肉、約7%〜約
20%の可溶性固形分を含有し、ジユースの残部は
水である。 ジユースは次いで果肉部分と果汁部分とに分離
される。分離は不活性雰囲下に行われる。不活性
雰囲気は分離単位上に窒素ブランケツトあるいは
その他の非反応活性の非酸化性ガス、例えばヘリ
ウムアルゴンを用いることによつて達成される。
この分離は、酸素の不存在下において達成される
ことが重要である。 この分離工程においては、きれいに分離された
果肉部分と果汁部分を与える分離機が好ましい。
果汁部分に含まれる懸濁固形分の粒径は80ミクロ
ン未満であるべきである。この分離には高速度遠
心分離機が好ましい。好ましい遠心分離機は、
8000〜9500rpmで運転するボウル−円盤タイプの
ウエストフアリア(Westfaria)遠心分離機であ
る。 果肉部分は、後で濃縮果汁に加えるために、閉
じた容器中で、光から遠ざけ、約0℃より低温に
おいて貯蔵される。果肉部分には果肉、懸濁固形
分及び果肉に可溶な吸着性のあるいは会合した固
形分が含まれる。 果汁部分には、約80%〜約93%の水分と約7%
〜20%の可溶性固形分及び大きさが80ミクロン未
満の懸濁固形分である非水性固形分を含む。可溶
性固形分は揮発性及び非揮発性化合物の両者を含
む。 果汁部分は、凍結濃縮又は昇華濃縮によつて濃
縮される。凍結濃縮は、水が実質的にあるいは主
として純粋の氷結晶として除去されるような方法
で達成される。付着された固形分あるいは吸蔵さ
れた固体化合物は氷中に存在せず、従つて氷と共
に除去されない。 系は閉じられて不活性雰囲下におかれるべきで
ある。閉じられた系の使用によつて低沸点芳香及
び風味化合物の損失が防止される。不活性雰囲気
は揮発性及び非揮発性化合物の酸化を防止する。 非常に好ましい実施態様は、断熱再結晶タンク
に接続された削り壁(scraped wall)熱交換器
を有する凍結濃縮器を含むものである。この断熱
タンクは実質的に純粋な氷が形成されるような条
件下に結晶の再結晶及び成長を行わせる。タンク
の出口のフイルターは、大きさが100ミクロンよ
りも大きい全ての結晶をタンク内に残す。これに
より殆んどの氷の核が再結晶のために残される。
再結晶した氷は、濃縮ジユースから洗浄カラムを
用いて分離される。洗浄カラムは氷に付着してい
る濃縮物を氷結晶よりすゝぎ落す。それによつて
実質的に純粋な氷の凍結濃縮器からの分離が早め
られる。 凍結濃縮に用いる好ましい装置はグレンコ
(Grenco)凍結濃縮ユニツトである。このユニツ
トは、米国特許第3777892号、同第3872009号及び
同第4004896号に記載されている。 昇華濃縮は、代替的な濃縮方法である。昇華濃
縮は水を純粋な蒸気として除去する通常の凍結乾
燥装置を用いる。 果肉を含む、あるいは含まないオレンジジユー
スは凍結されて固体状にされる。好ましくはこれ
は閉じられた系で不活性雰囲気下に撹拌しながら
行われる。撹拌により大きな結晶成長が行われ
る。 凍結されたジユースは次いでジユースの共融温
度より低温におかれる。共融温度とは、ジユース
又は果汁の溶融/凍結点のことである。12%固形
分の新鮮なジユースの場合には、これは常圧にお
いて約−2.5℃である。35%固形分濃度のジユー
スにおいては、これは約−25℃である。 水がジユースより除去されるにつれて、温度
は、凍結ジユースを固体状に保つように注意深く
維持されなければならない。これは、揮発性化合
物の最大量を残存させるために重要である。 水を果汁から純粋な水として除去するその他の
方法は凍結濃縮工程を行い約25%〜35%の固形分
とした後に昇華濃縮工程を行い約40%〜約87%の
固形分とするものである。この場合、昇華工程は
30%の固形分溶液の表面温度が最初に約−30℃〜
約−25℃を越えないようにして行わなければなら
ない。100ミクロン未満の真空が用いられる。 昇華濃縮あるいは凍結濃縮と昇華濃縮との組合
せ等の水除去工程は、果汁内に存在する固体の実
質的に如何なる酸化劣化も避けるような条件下に
行なわれなければならない。すなわち、凍結濃縮
系は閉じられたまゝでなければならず、濃縮器に
入るジユースは好ましくは窒素、アルゴン、ヘリ
ウムなどの不活性ガスのブランケツト下におかれ
るべきである。 昇華濃縮あるいは凍結濃縮と昇華濃縮の組合せ
から得られる濃縮果汁は少なくとも35%〜87%ま
での固形分を含有する。果汁の可溶性固形分部分
にはじめ存在していた非揮発性化合物の実質的に
全部が濃縮果汁中にある。すなわち、少なくとも
99%の非揮発性化合物は残存する。又、ジユース
内に当初存在していた揮発性化合物の少なくとも
65%はこの濃縮果汁中に残存する。 果肉含量及び果肉の大きさは、ジユースをしぼ
る方法及び果肉をジユースから濃縮前に分離する
方法によつて異る。 果肉の大きさは、ジユース内にある果肉の量の
感じ方に影響を及ぼす。0.50mmの大きさの果肉を
10%含有するオレンジジユース濃縮物は10mmの大
きさの果肉10%を有するジユースに比べて極めて
少量の果肉があるものと感じられる。すなわち、
消費者にとつて満足される製品を作るに当つて
は、存在する果肉の量のみならず果肉の大きさも
又重要である。5%〜19%(容量/容量、以下
V/Vと省略する)の範囲の果肉濃度がオレンジ
ジユース濃縮物において満足できる濃度であるこ
とが見い出された。果肉の%は遠心分離によつて
測定される。果肉の大きさは0.1mmと約10mmの間
にあるべきである。好ましくは、0.50mm〜5mmの
大きさを有する果肉が6%〜12%(V/V)含ま
れるべきである。 濃縮果汁は約35%〜約87%の固形分を含有す
る。この濃縮果汁は30%〜100%の果肉部分とブ
レンドされ、約5%〜約15%(V/V)の果肉部
分と約85%〜95%の濃縮果汁を有するオレンジジ
ユース濃縮物が製造される。好ましくはブレンド
は7%〜12%(V/V)の果肉を有するべきであ
る。 オレンジジユース濃縮物は次いで缶、ホイル容
器、ビンなどに充填される。長期間の酸化安定性
を保障するために、包装化合物は酸素不透過性の
ものがよい。また、濃縮物の包装を任意に窒素雰
囲気化に行うこともできる。製品の貯蔵は、長期
間貯蔵においては0℃以下において行われる。好
ましくは−20℃〜−80℃において貯蔵される。 上記方法で作られたオレンジジユース濃縮物
は、得られる稀釈物が上記鍵パラメーターに変化
をおこさない限りにおいて、通常の方法で加工さ
れた蒸発濃縮されたジユースと混合することがで
きる。すなわち、本発明の新規凍結濃縮物は揮発
性化合物の少なくとも0.1%が酪酸エチルであり
酪酸エチル対リモネンの割合が0.0015:1〜
0.6:1であり、ジユースに当初存在していた揮
発性風味及び芳香化合物の少なくとも65%が最終
ジユース濃縮物に存在することを条件として通常
の濃縮物で稀釈してもよい。 この任意稀釈工程より生ずる利点は二つある。
第一に本発明の濃縮物を通常の蒸発濃縮物で稀釈
することには経済的な利点がある。更に、前記の
如く、通常の加工方法でジユースを作る蒸発技術
は揮発性芳香及び風味化合物の損失、ジユース中
の各種化合物の酸化及び“こげた(burnt)”ある
いは茶褐色化した風味の発生などが多くおこる。
これらの要因は濃縮ジユースの品質、芳香及び風
味の相当な劣化をおこすことになる。この間題に
対処するために新鮮なジユースあるいはエツセン
スを蒸発ジユースに典型的に混合している。しか
しながら、この独特な風味及び芳香特性により本
発明の濃縮物の方が現在用いられている新鮮なジ
ユースあるいはエツセンスよりも稀釈ジユースと
して消費者により満足できるものである。 本発明の方法によつて作られた天然オレンジジ
ユース濃縮物はオレンジジユース内に当初存在し
ていた揮発性化合物の少なくとも65%を残存して
いることを特徴とするものである。果汁の揮発性
部分のガスクロマトグラフ分析の示すところによ
ると、果汁の揮発性部分には少なくとも250の化
合物、そしておそらくはそれよりも相当に多数の
化合物が存在する。これらの揮発性化合物の完全
な同定は未だ達成されていない。濃縮物の芳香及
び風味特性をもたらすこれらの揮発性化合物は、
アルコール類、カルボニル化合物類、酸類、エス
テル類、ペルテン類その他の揮発性炭化水素によ
つて構成されている。前記の如く、低沸点成分に
は多量のエタノール及びアセトアルデヒドが含ま
れている。その他の重要な低沸点化合物は酪酸エ
チル、メタノール、ブタノール、ヘキサナールな
どである。揮発性化合物の0.1%の濃度において
酪酸エチルを残存させること、すなわちジユース
内に当初存在していた酪酸エチルの少なくとも約
60%を残存させることが本発明の特徴である。 オレンジジユースのフルーテイな特性に対して
は酪酸エチルは部分的に責任を負うにすぎない。
その存在のみでは、たとえエタノール、アセトア
ルデヒド及びヘキサナールと共に存在したとして
も全体のオレンジ芳香及び風味を作り出すことは
できない。その残留は、全揮発性化合物の少なく
とも65%の残留と相俟つて、たとえ極めて少量に
おいても存在する化合物の残留を示すものであ
る。 高沸点成分、すなわち131℃より高沸点の化合
物はリモネン、α−ピネン、β−ピネン、ミルセ
ン及びゲラニアール並びにその他の揮発性の少な
い化合物を含有する。リモネンは低濃度で重要な
オレンジ風味及びオレンジ芳香の構成成分であ
る。オレンジジユース濃縮物に存在すべきリモネ
ンの量は濃縮物中の全揮発性化合物の約40%〜約
98%である。より好ましい組成物は約50%〜約80
%のリモネンを含有するものである。 酪酸エチル対リモネンの割合は約0.0015:1〜
約0.6:1の範囲にあるべきである。好ましくは、
この範囲は0.004:1〜0.4:1にある。この比率
は好ましい芳香及び風味組成を表わすものであ
る。 低沸点成分と高沸点成分の比は少なくとも4:
1であるべきである。この比は、17:1まで高く
てもよい。本発明の好ましい組成物は低沸点成分
対高沸点成分の比が6:1〜約12:1の範囲にあ
るものである。前記の如くこの比率を定める目的
のためには、リモネン濃度は高沸点成分のガスク
ロマトグラフのカウント数の計算には用いられな
い。 多くの新鮮なジユースは揮発性のイオウ化合物
を含有する。これらの化合物の1つが硫化水素で
ある。硫化水素は、オレンジジユースあるいはオ
レンジジユース濃縮物の芳香及び風味に重い調子
を与える。ジユースによつては、200ppb〜
500ppbの硫化水素を含むものもある。ジユース
は、この硫化水素を蒸発させるためには数時間放
置されねばならない。 本発明のオレンジジユース濃縮物は官能的に検
出不可能量の硫化水素を含有するにすぎない。す
なわち硫化水素含量は約20ppb未満である。 任意に行われる殺菌工程は、オレンジジユース
濃縮物の貯蔵安定性を維持するために重要であ
る。殺菌は製品が貯蔵時に劣化しないようにある
いは相当な時間後に稀釈された際に劣化しないよ
うに細菌その他の微生物の濃度をコントロールす
るものである。 更に殺菌は、ペクチンエステラーゼ酵素の活性
を減少させる。ペクチンエステラーゼはペクチン
を脱メチル化させ、従つてオレンジジユースのく
もりを破壊する原因であると思われている。ペク
チンエステラーゼは0℃においても幾分活性を有
する。従つて、本発明の特に好ましい組成物は最
少濃度のペクチンエステラーゼ酵素を含むもので
ある。1.5(PE)u×104、好ましくは0.5(PE)u×104
より小さいペクチンエステラーゼ活性が殺菌によ
つて達成される。 濃縮製品は高温度、短滞留時間殺菌技術を用い
ることによつて任意に殺菌される。ジユース、果
肉あるいは濃縮物を約80%〜約95℃に約3〜12秒
間加熱する。ジユースあるいは濃縮物は次いで約
−10℃〜約5℃に迅速に冷却される。ジユースの
殺菌に用いられる系は閉じられたものでなければ
ならず、ジユースが酸化性雰囲気にさらされない
ような方法で行われる。 殺菌工程は、加工の如何なる段階においても行
うことができる。 濃縮物は水で薄めることによつてオレンジジユ
ース飲料を作ることができる。41.8〜44.8%の固
形分の濃縮物は1部の濃縮物に対して3部の水で
薄められる。73.2%〜78.4%の濃縮物は1部の濃
縮物に対して6部の水で薄められる。又、炭酸水
を用いて炭酸飲料にすることもできる。 濃縮果汁は、果肉を添加あるいは添加せずに、
飲料水、パン菓子商品、料理用ミツクスキヤンデ
ー、糖衣物、サラダドレツシングその他の食物製
品に香味料として用いることもできる。 分析方法 果肉濃度の測定 果肉濃度はフロリダシトラスコードパート16
(Florida Citrus Code、Part16)によつて承認
されたUSDA規格によつて測定される。果肉を
ジユースを367.3g′sで10分間遠心分離して測定さ
れる。果肉%を次いで容量対容量(V/V)基準
で計算する。 ガスクロマトグラフ分析−方法1 サンプリング系統 サンプリング系統は、両端にテフロンチユーブ
で三方バルブに接続された開口部を有する円筒状
ガラス容器よりなる。1つのバルブ(バルブA)
はヘリウム源に接続されており、第2のバルブ
(バルブB)は液体窒素に浸漬された採集コイル
に接解されている。採集コイルは、第3のバルブ
によつてフレームイオン化検出器を備えた標準ガ
スクロマトグラフの注入口に接続されている。 方 法 25gのオレンジジユース試料を掃出容器
(sweeping vessel)内に入れる。試料は新鮮な
ジユースあるいは10%〜15%の固形分に稀釈され
た濃縮物である。掃出容器は626mlの容積を有し
5cmの内径及び27.5cmの長さを有する。容器を最
低振動設定すなわち、276振動/分に設定された
バレルリスト−アクシヨンシエーカー(Burrell
Wrist−Action shaker)を用いて40℃の恒温槽
内に吊す。容器を槽内に置き、シエーカーを開始
した15分後に50ml/分〔ギルモン(Gilmont)の
サイズ“10”流速計で測定〕に制御されたヘリウ
ム流を容器内に通し液体窒素に浸漬したステンレ
ス製の採集コイル中に入れる。コイルの外径は1/
8インチ(約0.3cm)であり、コイルの長さは13.4
インチ(約34cm)である。このコイルは大気中に
通気されている。ヘリウム流の容器内の通過は5
分間続けられる。 この5分間の後、全バルブを閉じ、液体窒素浴
を採集コイルから除去する。採集コイルを次いで
加熱銃(heat gun)で200℃に加熱し、これと同
時に隣接の管、すなわちガラス容器から採集コイ
ルへの管及び採集管からガスクロマトグラフへの
管を加熱テープで約105℃に加熱する。コイルが
200℃になるとガスクロマトグラフを開始する。
バルブA及びBを開けてヘリウム流を掃出容器を
バイパスする管を通してコイル中に導く。コイル
上のバルブをセツトしてヘリウムの流れをガスク
ロマトグラフに導く。 ヒユーレツトパツカード(Hewlett Packard)
5880Aターミナルを付属したヒユーレツトパツカ
ード5880ガスクロマトグラフが用いられる。検出
器はフレームイオン化タイプである。ガラスキヤ
ピラリーカラムは150m長で0.5mmの内径を有す
る。キヤピラリーカラムはクロームパツク社
(Chromepack)よりえられるSF−96で被覆され
ている。SF−96はメチルシリコーン液である。 ガスクロマトグラフは2 1/2ml/分のカラム流
速で行われる。最初のオーブン温度は25℃で最初
のオーブン時間は12分である。クロマトグラフは
自動的にオーブンの温度を3℃/分の速度で最終
オーブン温度の180℃まで変え、最終温度に16分
間保つようにプログラムされている。注入器温度
は250℃であり検出器温度は300℃である。スプリ
ツト口は250ml/分でセツトされスプリツト比は
1:100である。補助調合流は40ml/分にセツト
される。各運転後、オーブンは180℃に10分間保
たれる。 積分器は域値1、ピーク幅0.02秒、減衰定数2
×2に設定する。 典型的なオレンジジユース(パイナツプル品
種)のガスクロマトグラフ記録図を第6図に示
す。 記録計はピーク高さによつて減衰定数を変化し
ない線型記録計である。従つて、低沸点領域にお
ける最大ピーク(エタノール)及び高沸点領域に
おける最大ピーク(リモネン)は頂部において平
たんになつている。これらのピークはいくつかの
面積の代表的な積分を以下に示す。
【表】
【表】 ガスクロマトグラフ分析(方法2) 高さ15.2cm、内径7.52cmの総容量350mlを有す
る円筒状のガラス容器が用いられる。このガラス
容器はOリングによつて容器にはめられているガ
ラスキヤツプによつて閉じられている。容器のキ
ヤツプは、ガラス容器中に15cm達しているが液体
の表面より下にはない1本の入口パイプと1本の
出口パイプを有する。これらのパイプはいずれも
1/4インチ(約0.6cm)のガラス管でできている。 10mlのサンプルジユースをガラス容器内に入れ
る。この掃出容器には、掃出の最中に試料を十分
に混合し続けるようにテフロン加工された撹拌棒
(3×1cm)が付属されている。掃出には50mlの
窒素/分が5分間用いられる。この時間の間、容
器は40℃±0.5℃の恒温水槽に沈められている。 容器より掃出された窒素はガラス内張りのされ
たステンレス製凝縮コイル〔3インチ(約8cm)
長、1/8インチ(約0.3cm)外径)に採集される。
この凝縮コイルは液体窒素浴中に浸漬されてい
る。 凝縮コイルは、パーキンエルマー(Perkin−
Elmer)モデルNo.99ガスクロマトグラフに接続さ
れている。ガスクロマトグラフには探知口
(sniff−port)、フレームイオン化検知器及びイ
オウ検知器が備えられている。流出物はこれらの
口の間で3:1:1の割合で配分される。マニホ
ールド(Manifold)温度は約195℃である。フレ
ームイオン化検知器の減衰設定は“2”であり範
囲は“1”に設定される。溶離化合物から得られ
るピークはスペクトラ−フイジクス(spectra−
Physics)社のオートラブシステム/積分器を用
いて測定される。記録計はヒユーレツトパツカー
ド3138−Aの2点記録計である。 ガスクロマトグラフ温度勾配は次のようにプロ
グラムされた。オーブン温度25℃において12分
間、51分間に亘つて3℃/分の増加、次いで更に
16分間180℃において等温にする。 化合物の同定は公知標準物質の滞留時間、ガス
クロマトグラフを質量分析の組合せ及びジユース
のエステラーゼによる処理によつて行われた。 この方法に用いて典型的なオレンジジユース
(第2図)、例で作られた濃縮物(第3図)、コ
ンサームR(ContermR)凍結濃縮方法を用いて作
られた濃縮物(第4図)及びエツセンス及び新鮮
ジユースを添加したと思われる市販の蒸発ジユー
ス(第5図)などのガスクロマトグラフを得た。 これらのクロマトグラフを作るために用いられ
た記録計はグラフ用紙にピーク面積を保つために
ピーク高さに応じて減衰定数を変化させた。この
器機は自動的にピーク面積を積分した。代表的化
合物のいくつかは各スペクトルに対して同定され
ている。
【表】
【表】
【表】
【表】 これらの分析から明らかなように天然オレンジ
ジユースは各種の異なつた量の酪酸エチル(0.79
%及び3.59%)及びリモネン(76.4%及び45.18
%)を有する。しかしながら、例で作られたオ
レンジジユース濃縮物のみが少なくとも0.1%の
酪酸エチル、すなわち、0.34%であるのに対し、
蒸発法及び開放加工凍結濃縮法の濃縮物は、それ
ぞれ0.04%及び微量であるにすぎない。本発明
(第3図)のオレンジ濃縮物の酪酸エチル対リモ
ネン比は0.005:1であるのに対し、蒸発法によ
る濃縮物は0.0005:1であり開放加工濃縮物は約
0である。 硫化水素分析 炎光光度計検出器を有するパーキンエルマーシ
グマ1(Perkin−Elmer Sigma1)ガスクロマト
グラフを用いた。ガラス及び金属カラムは硫化水
素その他の同様な化合物を吸収する傾向があるた
めに、全−テフロン系統を必要とした。長さ24フ
イート(約72m)外径1/8インチ(約0.3cm)のテ
フロンカラムを使用した。12%のポリフエニルエ
ーテルリン酸を含有する40/60メツシユのクロモ
ソルブ(Chromosorb)支持体が使用された。分
析に用いられたキヤリヤーガスは空気であり、流
速は34ml/分であつた。ジユース試料上の50mlの
ヘツドスペースより10mlの試料が抜き出された。
検量は適当な標準を用いて行われた。 酪酸エチルの同定 ヘキサナールと酪酸エチルの沸点は近似してい
る。ヘキサナール及び酪酸エチルはほぼ同一の滞
留時間においてカラムから溶離される。従つて組
成物中の酪酸エチルの存在は下記の試験方法によ
つて測定された。10mlのオレンジジユース濃縮物
(44.8%固形分を水で稀釈した)1部当り3部の
水を使用した。PHを1N水酸化ナトリウムを用い
て8に調整した。このアルカリ性オレンジジユー
スに3滴のエステラーゼ溶液(シグマE−3128ロ
ツト68C−8135、8mgの蛋白質/ml、120ユニツ
ト/mg蛋白質)を添加した。この溶液を24℃にお
いて試料容器内で30分間培養した。ガスクロマト
グラフ分析法を用いて(FF−96−Perkin−
Elmer GCで被覆されたキヤピラリーカラム)、
存在する揮発性化合物を測定した。このエステラ
ーゼ溶液で処理後、試験的に酪酸エチルと同定さ
れたクロマトグラフ中のピークは存在しなかつ
た。このピークはほぼ30.5分間の滞留時間を有し
た。エステラーゼ処理後の酪酸エチルの消失はガ
スクロマトグラフと質量分折の組合せを用いた場
合にも確認された。 例 平均直径3インチ(約8cm)のパイナツプルオ
レンジを100ppmの次亜鉛素酸を含有する溶液で
洗浄した。オレンジを次いで新鮮な水道水ですゝ
ぎ、ジユース抽出機に入れた。オレンジを半分に
切り、次にそれぞれの半分をしぼる自動機械装置
抽出機モデルNo.400を用いた。リーマーと押えコ
ツプの間隙設定は3/16インチ(約0.5cm)であつ
た。 0.238cmのスクリーンを用いた仕上げ機を用い
て芯と種をジユースから分離した。 ジユースは12.6%の固形分(非水性化合物)及
び0.031%の皮油を含有していた。ジユースは
9500rpmの速度で運転されるボウル型の遠心分離
機(Westfalia社モデル#SB−7−06−576)を
用いて分離された。分離の際遠心分離機のボウル
中に窒素を通過させた。分離した果汁は、0℃に
保たれ、90ミクロンのフイルターを出口に備えた
冷凍された供給タンクに注入した。タンクは光か
ら遮断されていた。この供給タンク内には窒素ガ
スのブランケツトが連続的に維持されていた。 果肉の大きさの範囲は0.1mm〜5mmであつた。
果肉は0℃において光から遮断されて貯蔵され
た。 グレンコ(Grenco)凍結濃縮ユニツトモデル
W8に上記冷蔵貯蔵タンクから原料を供給した。
グレンコ系は閉じられた系である。 冷蔵ユニツト及びジユースを再結晶器から削り
壁熱交換器を通して循環させる再循環ポンプの運
転を開始し、ジユースを−2℃まで冷却した。ジ
ユースの−2℃への冷却及び再結晶氷の形成は
2.5時間後に達成され、この時点において洗浄カ
ラムを介して氷の除去が開始された。氷のユニツ
トからの除去後、ジユース濃度は着実に増加しは
じめ、46時間後には50%の濃度に達した。各氷除
去工程と共に同等な量の新たなジユースを凍結濃
縮器中にポンプで入れた。50%濃度が達成された
のち、再結晶器の温度がほぼ−10.2℃まで下降し
た。この時点で濃縮オレンジジユースの取出しを
開始した。 濃縮オレンジジユースは実験の終りに果肉と混
合されるまで−10℃に貯蔵された。この特別の実
験の時間は201時間であつた。50%濃度に達した
後は、ほぼ6の氷が毎時間除去された。総量
295.7の50%濃縮オレンジジユースが製造され
た。この濃縮物の製造にはほぼ1200オレンジジ
ユース果汁が必要であつた。 濃縮ジユースは次いで予め凍結濃縮工程より前
にジユースから除去された10%濃度の果肉(V/
V)とブレンドされた。 果肉を濃縮物ジユースとブレンド後、混合物を
次いで6オンス(約170g)のジツパーでしめた
缶に充填し、試験まで−20℃で保存した。最終生
成物の濃度は46.8%固形分であつた。 ガスクロマトグラフは93.0%の揮発性化合物の
残存率を示した。酪酸エチルの残存率は89.7%で
あり、揮発性化合物の0.34%で存在した。酪酸エ
チル対リモネンは0.009:1であつた。低沸点化
合物対高沸点化合物の比は10:1であつた。濃縮
物中の硫化水素濃度は20ppb未満であつた。 上記方法によつて作られたオレンジジユース濃
縮物の味試験をランダムに選んだパネル試験委員
により、組合せ比較テストを行つた。出発ジユー
スに比較して、オレンジジユース濃縮物は62%の
パネル試験委員によつて好まれた。 同じ出発ジユースの蒸発濃縮試料に対比した場
合には例のオレンジジユース濃縮物は72%のパ
ネル試験員によつて好まれた。蒸発法による試料
には第1凝縮物(エツセンス)並びに30%の新鮮
ジユース(カツト−バツクジユース)が含まれて
いた。これらの物質の添加は、最良の蒸発法によ
る濃縮技術を工夫する努力としてなされたもので
ある。 例で作られた濃縮果汁の殺菌にはクレパコ
(Crepaco)殺菌器が用いられた。この殺菌器は
3つの掃射表面熱交換器よりなる閉じた系であ
る。第一の熱交換器は30psi(約2.1Kg/cm2)のス
チームを約129℃において用いて、7秒間で果汁
が熱交換器内にいる間に88℃まで果汁を加熱す
る。加熱果汁はひき続いて約4℃の掃射表面熱交
換器を通り、迅速に濃縮果汁は冷却される。 細菌分析の示すところによれば、細菌プレート
カウント数は300未満であり、カビのカウント数
は100未満である。ペクチンエステラーゼ活性は
1.0(PE)u×104未満に減少している。皮油含量
は約0.025%である。出発ジユース中に存在した
ほぼ90%の酪酸エチルを含む揮発性化合物の90%
が残存する。 例 昇華濃縮 例で作られた約10%の果肉を含有し、約35%
固体濃度のオレンジジユース濃縮物1.9を−7
℃に冷却した。ジユースは約51×37×2cmの寸法
の皿におかれた密封されたプラスチツク袋内で冷
却された。ジユース層の厚さは約1cmであつた。 皿はバイブレーターに取付けられていた。皿は
約−7℃で2時間振動されて氷結晶を連続的に混
合して再結晶及び大きな氷結晶の成長を達成し
た。 振動時間の後で、温度を約2時間に亘つて−60
℃まで低下させた。この冷却期間において氷と濃
縮物のドロドロした混合物は固い凍結塊に固体化
した。凍結化合物を次いでバス−コンダツクスR
ミル(Buss−ConduxRmill)で粉砕しスウエコ
(Sweco)の連続篩装置を用いて分離した。800〜
1500ミクロンの範囲の粒子を選択した。これらの
粒子を次いで昇華濃縮させた。粒子は約10の氷
凝縮能力を有する標準凍結乾燥器に入れた。剛性
温度及び真空方法を用いて粒子の溶融を防止し
た。最初の30〜45分間は粒子は20ミクロンの真空
下に−30℃で保たれた。温度を次いで−10℃に調
製しその温度に20ミクロンの真空下において30分
間維持した。温度を次いで10℃に調製し次いで30
分間維持した。温度は三度目には、約30℃に増大
した。全昇華時間2.5時間後にオレンジジユース
濃縮物を未だ凍つている状態で皿から取出した。
これをジヤー内に入れてキヤツプをかぶせた。 12.6%固形分濃度に稀釈後の昇華濃縮試料のガ
スクロマトグラフ分析の示すところによれば、元
のジユースに存在していた揮発性化合物の96.3%
が残存した。オレンジジユースの最終固形分濃度
は60%であつた。 揮発性化合物の酪酸エチル濃度は0.37%であつ
た。酪酸エチル対リモネン比は0.005:1であつ
た。 例 例で作られた、約10%の果肉を含有する35%
オレンジジユース濃縮物をすばやく−40℃におい
て凍結させる。約500mlの濃縮物を51×37×2cm
の皿内で凍結させた。 例と同様の装置を用いて昇華濃縮を行つた。 昇華方法は20ミクロンの真空において−30℃の
等温条件で16.5時間行つた。凍結オレンジジユー
ス濃縮物の板は昇華濃縮の最中に溶融しなかつ
た。最終濃度は67%固形分含量であつた。 濃縮生成物を水5部対濃縮物1部の割合で稀釈
した。味利きの専問家はこれと出発濃縮物との区
別はできなかつた。 揮発性化合物の残存率は96%であつた。 例 例の濃縮を−25℃の等温乾燥温度を17時間用
いてくりかえしたところ81%固形分濃度の最終濃
縮物を得た。 揮発性化合物の残存率は酪酸エチルを含めて出
発オレンジジユースに存在していたものの94%で
あつた。 例 ほぼ7.5の例で作られた約10%の果肉及び
約35%の固形分濃度のオレンジジユース濃縮物を
2.5の約62%固体濃度の通常の蒸発法による濃
縮物とブレンドした。この蒸発法による試料は第
1凝縮分(エツセンス)並びに30%の新鮮ジユー
ス(cut−back juice)を含有するものであつた。
これらの物質は最良の蒸発法による濃縮技術を工
夫する努力において添加されたものであつた。 ガスクロマトグラフによれば酪酸エチルは揮発
性化合物の0.29%の濃度で存在した。酪酸エチル
対リモネン比は0.0034:1であつた。低沸点化合
物対高沸点化合物比は4.3:1であつた。 凍結濃縮物−蒸発法濃縮物ブレンドの味試験を
通常の蒸発法による濃縮試料と対比して行つた。
ブレンドの方が66%のパネル試験委員によつて好
まれた。 例 約10%の果肉及び約50%の固形分濃度を有する
例と同様にして作られたオレンジジユース濃縮
物を例の通常の蒸発法による濃縮物の等量と混
合した。ガスクロマトグラフの示すところによる
と酪酸エチルは揮発性化合物の0.18%の濃度で存
在し、酪酸エチル対リモネンの比は0.0023:1で
あつた。低沸点化合物対高沸点化合物の比は
5.3:1であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図はオレンジジユース濃縮物を製造するた
めに用いられる方法の工程図である。ここにおい
て、オレンジをジユース抽出機に入れ、皮を除去
してジユースを芯及び種子を取除く仕上げ機に通
過させ、ジユースを果肉部分と果汁部分に分離
し、果汁を凍結濃縮器あるいは昇華濃縮に用いら
れる凍結乾燥器あるいはこれらの組合せである濃
縮器に通過させ、水を果汁から純粋な氷として凍
結濃縮器に、及び純粋な水蒸気として昇華濃縮に
おいて分離し、濃縮果汁及び果肉を次いでブレン
ドして天然オレンジジユース濃縮物を形成する。
第2図〜第6図はオレンジジユース及びオレンジ
ジユース濃縮物の比較ガスクロマトグラムであ
る。
【特許請求の範囲】
1 オレンジフルーツジユース濃縮物以外の天然
かんきつ類のフルーツジユース濃縮物を製造する
方法において、該方法は、 (1) フルーツよりフルーツジユースを抽出し(該
フルーツジユースは粒状固形物部分及び果汁部
分を含みかつ果皮油含量が0.05重量%未満であ
る)、 (2) 該ジユースを不活性雰囲気を有する分離帯域
内に通して、該帯域内で該粒状固形物部分を分
離回収することにより、7〜20重量%の非水性
化合物と80〜93重量%の水からなる果汁部分を
形成し(該非水性化合物部分は非揮発性化合物
と揮発性化合物を含む)、 (3) 該果汁部分を濃縮帯域に通し、該帯域内で不
活性雰囲気下において濃縮フルーツジユースを
形成する(該濃縮帯域は閉鎖されており、該帯
域は実質的に純粋な氷結晶を形成して回収する
凍結濃縮帯域であるか或いは実質的に純粋な水
蒸気を回収する昇華濃縮帯域である)、 ことを特徴とし、それによつて該非揮発性化合物
の実質的に100重量%及び該揮発性化合物の少く
とも65重量%を含む天然のフルーツジユース濃縮
物を製造することを特徴とする方法。

Claims (1)

  1. ある、特許請求の範囲第3項に記載の濃縮物。 5 酪酸エチル対リモネンの割合が0.004:1〜
    0.5:1の範囲にある、特許請求の範囲第3項に
    記載の濃縮物。 6 酪酸エチルの濃度が少なくとも0.4%である、
    特許請求の範囲第3項に記載の濃縮物。 7 糖対酸比が12:1〜16:1である、特許請求
    の範囲第5項に記載の濃縮物。 8 果肉含量が5%〜19%(V/V)である、特
    許請求の範囲第1項、第2項又は第7項に記載の
    濃縮物。 9 オレンジジユースから作られる天然オレンジ
    ジユース濃縮物であつて、該オレンジジユースは
    果肉部分と果汁部分とよりなり、 該果汁部分は約80〜93%の水分と約7〜20%の
    非水性化合物よりなり、 該非水性化合物部分は非揮発性化合物及び揮発
    性化合物を含み、 該揮発性成分は低沸点成分及び高沸点成分を含
    み、 該低沸点成分は酪酸エチルを含み、及び該高沸
    点成分はリモネンを含み、 該濃縮物製品は、 (1) 少なくとも35%の果肉、非揮発性化合物及び
    揮発性化合物よりなる全固形分を含み、 (2) 非揮発性成分の実質的に100%が該果汁の固
    形分部分に当初存在し、 (3) 揮発性化合物の少なくとも65%が該果汁の固
    形分部分に当初存在し、 (4) 少なくとも該揮発性化合物の0.1%が酪酸エ
    チルであり、 (5) 該酪酸エチル対リモネンの割合が約0.0015:
    1〜約0.6:1の範囲にある(該揮発性化合物
    の量及び割合は40℃の温度を有するオレンジジ
    ユースの試料から放出されるヘツドスペースの
    揮発性化合物のガスクロマトグラフ分析によつ
    て測定される) ことを特徴とする、オレンジジユース濃縮物。 10 全固形分含量が約40%〜約87%である、特
    許請求の範囲第9項に記載の濃縮物。 11 揮発性化合物が、果汁内に当初存在してい
    た約75%〜約95%の揮発性化合物の範囲において
    存在する、特許請求の範囲第10項に記載の濃縮
    物。 12 低沸点成分対該高沸点成分の割合が、約
    4:1〜約12:1である、特許請求の範囲第10
    項に記載の濃縮物。 13 酪酸エチル対リモネンの割合が0.004:1
    〜0.5:1の範囲にある、特許請求の範囲第11
    項に記載の濃縮物。 14 60%〜約87%の固形分含量を有する、特許
    請求の範囲第10項に記載の濃縮物。 15 糖対酸の比が12:1〜16:1である、特許
    請求の範囲第10項に記載の濃縮物。 16 果肉含量が5〜19%(V/V)である、特
    許請求の範囲第9項又は第10項に記載の濃縮
    物。 17 果肉含量が9%〜12%(V/V)であり、
    果肉径が0.5mm〜5.0mmの範囲である、特許請求の
    範囲第15項に記載の濃縮物。 18 更に、酵素活性が実質的にない、特許請求
    の範囲第9項、第10項、第11項、第12項、
    第13項又は第14項に記載の濃縮物。 19 更に、微生物が実質的に存在しない、特許
    請求の範囲第9項、第10項、第11項、第12
    項、第13項又は第14項に記載の濃縮物。 20 更に、酸化劣化生成物が実質的に存在しな
    い、特許請求の範囲第9項、第10項、第11
    項、第12項、第13項又は第14項に記載の濃
    縮物。 21 更に、官能的に検出可能な硫化水素が実質
    的に存在しない、特許請求の範囲第9項、第10
    項、第11項、第12項、第13項又は第14項
    に記載の濃縮物。 22 更に、微生物、酵素活性、酸化劣化生成物
    及び硫化水素が実質的に存在しない、特許請求の
    範囲第9項、第10項、第11項、第12項又は
    第14項に記載の濃縮物。
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