JP2003250368A - ウニ除け冶具およびその取り付け方法ならびに人工藻礁 - Google Patents

ウニ除け冶具およびその取り付け方法ならびに人工藻礁

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JP2003250368A
JP2003250368A JP2002051471A JP2002051471A JP2003250368A JP 2003250368 A JP2003250368 A JP 2003250368A JP 2002051471 A JP2002051471 A JP 2002051471A JP 2002051471 A JP2002051471 A JP 2002051471A JP 2003250368 A JP2003250368 A JP 2003250368A
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jig
artificial
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algal reef
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Yukisachi Maekawa
行幸 前川
Yoshiyuki Yoshimune
良幸 能宗
Masayasu Ito
正康 伊藤
Naoki Yoshida
尚樹 吉田
Takaaki Kenmotsu
孝明 監物
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Artificial Fish Reefs (AREA)
  • Cultivation Of Seaweed (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工藻礁などに生育させた海草類を簡単、確
実かつ安価にウニの食害から守ることができるウニ除け
冶具を提供する。 【解決手段】 合成樹脂発泡体、天然樹脂発泡体、また
は合成樹脂発泡体もしくは天然樹脂発泡体を用いた複合
材料であって、密度が800kg/m3以下の発泡体ま
たは複合材料により形成され、水中で動揺する線状体、
帯状体または短冊状体12を具備するウニ除け冶具とす
る。そして、このウニ除け冶具14を、人工藻礁40の
海草42を生育させたい場所より下部において、人工藻
礁の側面に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、藻場の造成に利用
する人工藻礁などに生育させる海草類をウニの食害から
守るためのウニ除け冶具と、その人工藻礁などへの取り
付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人工藻礁などに海草類を生育させ
て藻場を造成することが行われている。この場合、生育
させた海草類をウニの食害から守るために、例えば下記
〜に示す手段が採られている。
【0003】コンクリートなどで造られる人工藻礁な
どの構造物に、遡上してきたウニがそれ以上登れないよ
うにする構造を工夫したウニ返しを設ける手段。 漁網や金網フェンスなどをブイ、ロープ、重量物等で
固定し、この漁網や金網フェンスなどで藻場造成を実施
したい区域を取り囲む手段。 コンブの形状と比重を模した人工海草をチェーンやロ
ープに取り付け、藻場造成を実施したい区域を取り囲む
ように上記人工海草を海底へ沈める手段。 コンクリートなどからなる人工藻礁にウニの忌避する
化学物質を混入あるいは塗布などする手段。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した〜
の手段は、いずれも問題点を有するものであった。す
なわち、のウニ返しを設ける手段は、実際にはウニが
ウニ返しを登ることができ、効果がないものであった。
の漁網や金網フェンスを用いる手段は、静穏な海域で
ある一定期間効果があるが、一旦海域が厳しく荒れると
漁網や金網フェンスが流失するなどして破損し、効果が
なくなるものであった。の人工海草を用いる手段は、
一定期間効果があるが、時間が経つにつれ人工海草に珪
藻類が付着するなどし、人工海草が重みで海底へ沈んだ
り、海水の流動による動きが少なくなったりして、効果
がなくなるものであった。また、およびの手段は、
大掛かりでコストが高くなり、また漁網、金網フェン
ス、人工海草などが流失した場合には海洋汚染の問題が
残るものであった。の化学物質を用いる手段は、効果
のある期間が短く、また周辺海域の生態系に及ぼす影響
などが心配されるものであった。
【0005】本発明は、前述した事情に鑑みてなされた
もので、人工藻礁などに生育させた海草類を簡単、確実
かつ安価にウニの食害から守ることができるウニ除け冶
具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、人工藻礁などに取り付けて海草類を
ウニの食害から守るためのウニ除け冶具であって、以下
の条件A〜Eを満たすウニ除け冶具の検討を行った。
【0007】A.わずかな海水の流動でも動く柔軟さ
と、表面に付着する珪藻類の重みで沈まない浮力を長期
間保持し、ウニ除け効果が長期間持続する。 B.人工藻礁に直接取り付けることができるとともに、
構造が簡単で静穏な海域から荒れた海域まで破損するこ
とがほとんどなく、ウニ除け効果が長期間持続する。 C.施工が簡単でコストが安価である。 D.仮に人工藻礁などから外れたり、流失しても、海中
で分解する材料を使用するので海洋汚染にならない。 E.化学的に無害な材料を使用するので生態系への影響
が少ない。
【0008】本発明は、上記検討の結果なされたもの
で、合成樹脂発泡体、天然樹脂発泡体または合成樹脂発
泡体もしくは天然樹脂発泡体を用いた複合材料であっ
て、密度が800kg/m3以下の発泡体または複合材
料により形成された線状体、帯状体または短冊状体を具
備することを特徴とするウニ除け冶具を提供する。この
場合、本発明のウニ除け冶具は生分解性を有する材料で
構成されていることが好ましい。
【0009】本発明のウニ除け治具は、海水中で不規則
かつ柔軟に動く物質に触れると忌避するウニの行動習性
を利用したものである。そのため、わずかな海水の動き
でも動揺し、なおかつ珪藻類の付着があっても機能を持
続するために密度が800kg/m3以下の合成または
天然の樹脂からなる発泡体やその複合材料を使用し、さ
らに線状、帯状、短冊状構造でより柔軟でかつ微動な動
きをするようにした。
【0010】長期間の使用により珪藻類が付着すること
で浮力を失わないためには、発泡体や複合材料の密度は
400kg/m3以下であることが望ましいが、一方で
発泡倍率を大きくして密度を小さくしていくと材料の強
度が弱くなるため、適用可能な密度の範囲は800kg
/m3以下であり、好ましくは400kg/m3から30
kg/m3である。
【0011】また、本発明のウニ除け治具は、構造が簡
単で取り付けも容易であるため、壊れにくく安価な治具
となった。さらに、化学的忌避剤を使用しないので、海
洋汚染や生態系への影響がほとんど無い。
【0012】さらに、本発明は、人工藻礁の海草を生育
させたい場所より下部において、該人工藻礁の側面に本
発明のウニ除け冶具を取り付けることを特徴とするウニ
除け冶具の取り付け方法、および、海草を生育させたい
場所より下部において、その側面に本発明のウニ除け冶
具を取り付けたことを特徴とする人工藻礁を提供する。
この場合、本発明のウニ除け冶具は、人工藻礁の周囲を
囲むように人工藻礁の側面に帯状に取り付けることがウ
ニ除け効果の点で適当である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明につきさらに詳しく
説明する。本発明のウニ除け冶具は、わずかな海水の流
動でも動く柔軟さと、表面に付着する珪藻類の重みで沈
まない浮力を長期間保つために、合成または天然の樹脂
を用いた密度が800kg/m3以下の発泡体あるいは
複合材料を線状、帯状または短冊状に加工する。
【0014】この場合、合成樹脂発泡体としては例えば
架橋発泡ポリエチレンシート(例えば古河電気工業製
「スリムエース」など)等、天然樹脂発泡体としては例
えば天然ゴム系発泡シート等を挙げることができる。生
分解性を有する合成樹脂発泡体としては例えば脂肪族ポ
リエステル系の発泡シート(例えば古河電気工業製「ス
リムエース」など)等、生分解性を有する天然樹脂発泡
体としては例えばデンプン系樹脂の発泡体(例えば日本
コーンスターチ製「マタビー」など)等を挙げることが
できる。
【0015】また、上記発泡体を用いた複合材料は、片
面、両面または内部に補強層を設けることで長期の使用
に耐えうる強度が得られる。補強層としては、例えば強
度のある非発泡シート、フィルム、線状体などを積層す
ることができる。
【0016】本発明のウニ除け冶具を作製する場合、例
えば複数の金属線あるいは天然材料や生分解性材料でで
きた繊維を撚ると同時に、その線間に前記線状、帯状、
短冊状材料を短くカットしたものを数多く放射状に差し
込むように束ねて、連続的にブラシ状またはモール状に
加工する。また、例えば上記発泡体あるいは複合材料で
できたシートの一部にスリットを形成してその部分を帯
状、短冊状に加工し、スリットを形成しない残りの部分
には金属線、帯鉄、ロープ状繊維などを取り付けて補強
材、取り付け芯材とする。
【0017】上述した加工品を人工藻礁の周囲または側
面に直接取り付けることのできる適当な長さに切断し、
人工藻礁の海草を生育させたい場所より下部に帯状に取
り付けると同時に、線状体、帯状体、短冊状体が海水の
わずかな流動によって海中で不規則に動揺するようにす
る。このようにすると、本発明のウニ除け治具は構造が
簡単であるため、静穏な海域から荒れた海域まで破損す
ることがほとんどなく、ウニ除け効果が長期間持続す
る。
【0018】本発明のウニ除け治具は、人工藻礁に取り
付ける際に藻礁の大幅な構造変更を行うことなく、冶具
の取り付け部分にのみ金具などの取り付け構造を施すだ
けでよく、陸上作業で人工藻礁へ取り付け、取り付け後
に人工藻礁ごと水中に沈めることができるので施工が安
価である。
【0019】また、本発明のウニ除け治具を構成する発
泡体またはその複合体として、生分解性の合成または天
然の樹脂を使用した場合、仮にこの冶具が破損するなど
して海上に流失したとしても、海水中で加水分解および
微生物分解する物質を使用するため海洋汚染の心配がな
い。
【0020】さらに、本発明のウニ除け治具は、ウニを
寄せ付けない方法として、海中で動揺する冶具にウニが
触れるとそこからウニが忌避する習性を利用しており、
化学的忌避物質を一切使用しないので、海洋汚染や生態
系への影響がほとんどない。
【0021】次に実施例について述べる。第1の実施例
では、合成樹脂発泡体、天然樹脂発泡体、および合成樹
脂発泡体または天然樹脂発泡体を用いた複合材料を、幅
が3mmから20mmで長さが20mmから150mm
くらいの短冊状にカットした。上記複合材料としては、
図2(a)に示すように発泡シート20の片面に生分解
性クロス22をラミネートしたもの、および図2(b)
に示すように発泡シート20の両面に生分解性フィルム
24をラミネートしたものを用いた。そして、図1のよ
うに2本から3本の芯材10を撚ると同時に、その線間
へ3本から10本の前記短冊状材料12を差し込みなが
ら挟み込むことにより、モール状の本発明ウニ除け冶具
14を作製した。冶具の端部は図3に示すコンクリー
ト、天然石、鉄等からなる人工藻礁40に取り付けるた
めに短冊状材料12を挟み込まず、芯材10のみ撚った
状態にした。
【0022】図1のモール状ウニ除け冶具14の長さ
は、図3の人工藻礁40の側面の幅とほぼ同じくらいの
長さで、500mmから2000mm程度の長さに1本
ずつ作った。芯材には、太さ0.3mmから2.0mm
までの鋼線や、生分解性樹脂(例えば、昭和高分子社製
「ビオノーレ」など)でできた太さ3mmから8mmの
ロープを用いた。
【0023】図1のモール状ウニ除け冶具14を、図3
の人工藻礁40の側面で、海草42を生育したい場所よ
り下に、海底と平行に1〜2本帯状に取り付けた。ウニ
44が人工藻礁40を登って海草42を食べないよう
に、ウニ除け冶具14はウニが通過しないように隙間な
く取り付けた。ウニ除け冶具14を人工藻礁40へ取り
付ける際には、人工藻礁40側にウニ除け冶具14の端
部を括り付けられるようなフック状取り付け冶具46を
予め取り付けておくことで、冶具14を人工藻礁40に
容易に取り付けることができる。人工藻礁40への冶具
14の取り付け作業は陸上または船上で行い、冶具14
を取り付けた状態で人工藻礁40を海中に沈めることで
効率良く作業ができる。
【0024】第2の実施例では、前記と同様の合成樹脂
発泡体、天然樹脂発泡体または複合材料でできた厚さ
0.5mmから5mmで幅50mmから200mmの図
4のシート30を用いた。後に芯線32を差し込む穴3
4が開けられる程度の幅を残し、シート30のその他の
部分に幅方向に沿って多数のスリット(切れ目)を設け
ることにより、幅3mmから20mm、長さ20mmか
ら150mmの短冊状体36を連続してシート30の長
さ方向全てに形成した。
【0025】スリットを形成しないシート部分には、芯
材32を容易に通せる穴34を100mmから300m
mのピッチで開けた。芯材32には、太さ0.3mmか
ら2.0mmまでの鋼線、生分解性樹脂でできた太さ3
mmから8mmのロープ、あるいは幅3mmから10m
mの帯鉄を用い、連続スリット状の本発明ウニ除け冶具
38を作製した。図4の連続スリット状ウニ除け冶具3
8の人工藻礁への取り付けは、図1のモール状ウニ除け
冶具14と同様であるが、取り付ける際には芯材32が
海底と平行になり、同時にシートスリット部分36が海
底方向を向くように取り付ける。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明のウニ除け冶具よ
れば、人工藻礁などに生育させた海草類を簡単、確実か
つ安価にウニの食害から守ることができる。したがっ
て、本発明の人工藻礁への実施により以下の利点が得ら
れる。 a.磯焼け海域における人工藻礁による藻場造成を安価
で効率良く実施できる。 b.人工藻礁へは海草が効率良く繁茂し、長期に持続す
る。 c.人工藻礁に繁茂、生育した海草が藻場を形成し、海
洋生物の繁殖、安定生育を促す。 d.海洋生物の繁殖が促され、魚介類の良質で生産性の
高い漁場が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るモール状ウニ除け
冶具を示す正面図である。
【図2】(a)および(b)はそれぞれ発泡体を用いた
複合材料の一例を示す斜視図である。
【図3】人工藻礁に図1のウニ除け冶具を取り付けた状
態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る連続スリット状ウ
ニ除け冶具を示す正面図である。
【符号の説明】
10 芯材 12 短冊状材料 14 モール状ウニ除け冶具 20 発泡シート 22 生分解性クロス 24 生分解性フィルム 30 シート 32 芯線 34 穴 36 短冊状体(シートスリット部分) 38 連続スリット状ウニ除け冶具 40 人工藻礁 42 海草 44 ウニ 46 フック状取り付け冶具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正康 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 吉田 尚樹 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 監物 孝明 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 2B003 AA01 BB02 EE04 2B026 AB05 AC07 AF04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡体、天然樹脂発泡体または
    合成樹脂発泡体もしくは天然樹脂発泡体を用いた複合材
    料であって、密度が800kg/m3以下の発泡体また
    は複合材料により形成され、水中で動揺する線状体、帯
    状体または短冊状体を具備することを特徴とするウニ除
    け冶具。
  2. 【請求項2】 生分解性を有する材料で構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のウニ除け冶具。
  3. 【請求項3】 人工藻礁の海草を生育させたい場所より
    下部において、該人工藻礁の側面に請求項1または2に
    記載のウニ除け冶具を取り付けることを特徴とするウニ
    除け冶具の取り付け方法。
  4. 【請求項4】 海草を生育させたい場所より下部におい
    て、その側面に請求項1または2に記載のウニ除け冶具
    を取り付けたことを特徴とする人工藻礁。
JP2002051471A 2002-02-27 2002-02-27 ウニ除け冶具およびその取り付け方法ならびに人工藻礁 Pending JP2003250368A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020460A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Okabe Co Ltd 食害防除具及びこれを用いた藻場造成用構造物
JP2007295839A (ja) * 2006-04-28 2007-11-15 Sekisui Chem Co Ltd ウニ類の移動規制フェンス並びにそれを用いたウニ類の養殖装置及び侵入規制装置
JP2011045341A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Okabe Co Ltd ウニ類の移動規制装置及びこれを用いた藻場造成用構造物
JP2013128473A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Honma Concrete Kogyo Kk 海藻用ブロックと防護ネット

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