JP2003250284A - 圧電アクチュエータ、時計および携帯機器 - Google Patents

圧電アクチュエータ、時計および携帯機器

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JP2003250284A JP2003015252A JP2003015252A JP2003250284A JP 2003250284 A JP2003250284 A JP 2003250284A JP 2003015252 A JP2003015252 A JP 2003015252A JP 2003015252 A JP2003015252 A JP 2003015252A JP 2003250284 A JP2003250284 A JP 2003250284A
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泰治 橋本
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子の振動を効率よく伝達するととも
に、小型・薄型化に適しており、かつ駆動力を安定して
伝達する。 【解決手段】 圧電素子と補強板とが積層された長板状
の振動板10は、支持部材11によって地板に支持され
るとともに、支持部材11の弾性力によってロータ10
0側に付勢されている。これにより、振動板10に設け
られた突起部36がロータ100の側面に当接させられ
ている。この構成の下、図中左右方向に振動板10が縦
振動すると、突起部36の変位に伴ってロータ100が
反時計回りに回転させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電アクチュエー
タ、時計および携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子は、電気エネルギーから機械エ
ネルギーへの変換効率や、応答性に優れていることか
ら、近年、圧電素子の圧電効果を利用した各種の圧電ア
クチュエータが開発されている。この圧電アクチュエー
タは、圧電ブザー、プリンタのインクジェットヘッド、
あるいは超音波モータなどの分野に応用されている。
【0003】図38は、従来の圧電アクチュエータを用
いた超音波モータを模式的に示す平面図である。同図に
示すように、この種の超音波モータは、つっつき型と呼
ばれるものであって、圧電素子に結合した振動片の先端
に、ロータ面を少し傾斜させて接触させてある。このよ
うな構成の下、発振部からの交流電圧によって圧電素子
が伸縮し、振動片が長さ方向に往復運動すると、ロータ
の円周方向に分力が発生してロータが回転するようにな
っている。
【0004】また、2個の超音波振動子(圧電素子)を
備え、各超音波振動子をそれ自身の電気的な共振周波数
で振動させ、この振動により振動片を変位させる技術が
知られている(特開平10−225151号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧電素
子の変位は印加電圧にもよるが微小であり、数μm程度
であるのが通常であり、上述した共振周波数で振動させ
る場合でも同様である。このため、なんらかの増幅機構
によって変位を増幅してロータに伝達することが行われ
ている。しかし、増幅機構を用いた場合、それ自身を動
かすためにエネルギーが消費され、効率が低下するとい
った問題がある。また、増幅機構を介する場合、安定し
たロータへの駆動力の伝達が困難となることもある。
【0006】また、腕時計のような小型の携帯機器は電
池で駆動されるため、消費電力や駆動電圧を低く抑える
必要がある。したがって、そのような携帯機器に圧電ア
クチュエータを組み込む場合には、特に、そのエネルギ
ー効率が高く、駆動電圧が低いことが要求される。
【0007】ところで、時計などにおいて、日や曜など
を表示するカレンダー表示機構では、電磁式のステップ
モータの回転駆動力を運針用の輪列を介して日車などに
も間欠的に伝達し、日車を送り駆動するのが一般的であ
る。一方、腕時計は手首にベルトを巻き付けて携帯する
ものであるから、携帯に便利なように薄型化の要求が古
くからある。薄型化を追求するには、カレンダー表示機
構の厚さを薄くすることも必要となる。しかし、ステッ
プモータはコイルやロータといった部品を面外方向に組
み込んで構成されるので、その厚さを薄くするには限界
がある。このため、ステップモータを用いた従来のカレ
ンダー機構は、構造的に薄型化には向かないという問題
があった。
【0008】特に、カレンダー表示機構のある時計と、
係る機構のない時計との間で運針の機械系(いわゆるム
ーブメント)を共通化するためには、カレンダー表示機
構を文字板側に構成する必要があるが、電磁式のステッ
プモータでは文字板側に構成できる程の薄型化が困難で
ある。したがって、従来の時計は、表示機構の有無によ
って運針の機械系を別々に設計して製造する必要があ
り、その生産性を向上させる際の問題となっていた。
【0009】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、圧電素子の振動を効率よく伝達するととも
に、小型・薄型化に適しており、かつ駆動力を安定して
伝達できる圧電アクチュエータ、これを用いた時計機器
および携帯機器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る圧電アクチュエータは、支持体と、長
手方向を有する板状の圧電素子と補強板とが積層された
振動板と、前記振動板の属する平面内で前記振動板を前
記長手方向に振動させる縦振動、および前記平面内で前
記振動板を前記長手方向と直交する幅方向に揺動させる
屈曲振動とのいずれかを選択する選択手段と、前記支持
体に固定される固定部、および前記振動板に取り付けら
れる取付部を有する弾性部材であって、前記振動板の長
手方向の端部が前記駆動対象に当接するように前記振動
板に弾性力を付与する支持部材とを具備しており、前記
選択手段によって前記縦振動が選択された場合、前記振
動板が前記縦振動することにより、該振動による前記振
動板の変位に伴って前記駆動対象を駆動し、前記選択手
段によって前記屈曲振動が選択された場合、前記振動板
が前記屈曲振動することにより、該振動による前記振動
板の変位に伴って前記駆動対象を前記縦振動時と逆方向
に駆動することを特徴としている。
【0011】また、本発明に係る圧電アクチュエータ
は、支持体と、長手方向を有する板状の圧電素子と補強
板とが積層された振動板と、前記振動板の属する平面内
で前記振動板を前記長手方向に振動させる縦振動、およ
び前記平面内で前記振動板を前記長手方向と直交する幅
方向に揺動させる屈曲振動とのいずれかを選択する選択
手段と、前記支持体に固定される固定部、および前記振
動板に取り付けられる取付部を有し、前記振動板を前記
支持体に支持する支持部材と、前記振動板の長手方向の
端部が前記駆動対象に当接するように前記振動板に弾性
力を付与する弾性部材とを具備しており、前記選択手段
によって前記縦振動が選択された場合、前記振動板が前
記縦振動することにより、該振動による前記振動板の変
位に伴って前記駆動対象を駆動し、前記選択手段によっ
て前記屈曲振動が選択された場合、前記振動板が前記屈
曲振動することにより、該振動による前記振動板の変位
に伴って前記駆動対象を前記縦振動時と逆方向に駆動す
ることを特徴としている。
【0012】この構成によれば、選択手段が縦振動を選
択した場合には、その振動による振動板の変位に伴って
該振動板が当接させられている駆動対象が駆動させられ
る。一方、選択手段が屈曲振動を選択した場合には、そ
の振動による振動板の変位に伴って該振動板が当接させ
られている駆動対象が逆方向に駆動させられる。従っ
て、振動板を複数配置したり、振動板の向きを調節する
機構などを設けることなく、つまり装置の大型化を招く
ことなく、駆動対象を正逆方向に駆動することができ
る。また、振動板に重なって配置される部品等が不要で
あるため、振動板を薄型化すれば、アクチュエータ全体
の薄型化が可能である。また、振動板を駆動対象に当接
させているので、振動板と駆動対象の接触状態が安定
し、より安定した駆動力の伝達を行うことができる。ま
た、振動板は、補強板と圧電素子を積層した構造となっ
ているため、過大振幅や外力に起因する振動板の破損等
を低減することができる。
【0013】ここで、前記振動板を1つの頂点が切り欠
かれた矩形状に形成するようにし、前記振動板における
切り欠かれた部分が前記駆動対象に当接するようにして
もよい。このようにすれば、切り欠いた部分のみを研磨
等すればよく、製造・メンテナンスが容易となる。
【0014】また、前記支持部材の前記固定部が前記駆
動対象の駆動方向線上に位置するようにしてもよい。こ
のようにすれば、振動板の端部と駆動対象との接触位置
や接触角度が安定し、より安定した駆動力の伝達が可能
となる。
【0015】また、前記補強板として導体を用い、かつ
前記圧電素子の上下にそれぞれ積層するようにし、前記
圧電素子の上下に積層された前記補強板を介して前記圧
電素子に電力を供給するようにしてもよい。このように
すれば、振動板の破損を抑制する補強板が圧電素子への
給電機能を有するため、外部と圧電素子との導通構成が
簡易になる。
【0016】また、前記支持部材として導体を用い、前
記支持部材を介して前記圧電素子に電力を供給するよう
にしてもよい。このようにすれば、支持部材が振動板を
支持する支持機能と給電機能を有することになり、外部
と圧電素子との導通構成が簡易になる。
【0017】また、前記振動板の上下面にそれぞれ接触
して前記振動板を挟み込む弾性導電体をさらに具備する
ようにし、前記弾性導電体を介して前記圧電素子に電力
を供給するようにしてもよい。このようにすれば、外部
と圧電素子との導通構成が簡易となる。
【0018】また、前記振動板の周囲に接触しながら巻
き付けられる導線をさらに具備するようにし、前記導線
を介して前圧電素子に電力を供給するようにしてもよ
い。このようにすれば、外部と圧電素子との導通構成が
簡易となる。
【0019】また、本発明に係る圧電アクチュエータ
は、圧電素子を有し、前記圧電素子の振動によって駆動
対象を駆動する圧電アクチュエータであって、前記圧電
素子の上下面にそれぞれ接触して前記圧電素子を挟み込
む弾性導電体を備え、前記弾性導電体を介して前記圧電
素子に電力を供給することを特徴としている。この構成
によれば、外部と圧電素子との導通構成が簡易となる。
【0020】また、本発明に係る圧電アクチュエータ
は、圧電素子を有し、前記圧電素子の振動によって駆動
対象を駆動する圧電アクチュエータであって、前記圧電
素子の周囲に接触しながら巻き付けられる導線を備え、
前記導線を介して前記圧電素子に電力を供給することを
特徴としている。この構成によれば、外部と圧電素子と
の導通構成が簡易となる。
【0021】また、本発明に係る時計は、上記圧電アク
チュエータを有することを特徴としている。この構成に
よれば、内蔵される圧電アクチュエータが薄型化に適し
た構造であるため、時計全体を薄型化が容易となる。ま
た、内蔵される圧電アクチュエータの高効率であるた
め、時計全体の消費エネルギーを低減することができ
る。
【0022】また、本発明に係る携帯機器は、上記圧電
アクチュエータを有することを特徴としている。この構
成によれば、内蔵される圧電アクチュエータが薄型化に
適しているため、機器全体の薄型化が容易となるととも
に、高効率の圧電アクチュエータを搭載しているので電
池寿命が長くなり、携帯機器として好適である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 A.第1実施形態 A−1.腕時計のカレンダー表示機構 まず、図1は本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュ
エータを備える腕時計のカレンダー表示機構を示す図で
ある。同図に示すように、このカレンダー表示機構は、
圧電アクチュエータA1、ロータ100、中間車10
1、および日や曜が表記されたリング状の日車102を
備えている。
【0024】地板(支持体)103に軸支されるロータ
100は、圧電アクチュエータA1によって図中矢印Y
で示す方向に回転駆動させられるようになっている。こ
のロータ100には、地板103に軸支される中間車1
01が噛合されており、中間車101には日車102が
噛合されている。この構成により、圧電アクチュエータ
A1に駆動されるロータ100の回転に伴って日車10
2が図中矢印Zで示す方向に回転させられるようになっ
ている。
【0025】次に、上述したカレンダー表示機構を組み
込んだ時計の構成について図2を用いて説明する。同図
において、斜線部分に上述したカレンダー表示機構が組
み込まれている。カレンダー表示機構(斜線部分)の上
側には、円盤状の文字板201が設けられている。この
文字板201の外周部の一部には、日付を表示するため
に窓部202が設けられており、窓部202から日車1
02に表記された日付が覗けるようになっている。文字
板201の下側には、運針203を駆動するムーブメン
ト204が設けられている。この構成の下、日車102
が回転させられることにより、上述した窓部202に表
示される日や曜等の表示が切り換わるようになってい
る。
【0026】A−2.圧電アクチュエータの構成 次に、図3および図4を参照して、本実施形態に係る圧
電アクチュエータについて説明する。図3に示すよう
に、圧電アクチュエータA1は、図の左右方向に長く形
成された長板状の振動板10と、この振動板10を地板
103(図1参照)に支持する支持部材11とを備えて
いる。
【0027】振動板10の長手方向の端部35には、突
起部36がロータ100側に向けて突設されており、こ
の突起部36がロータ100の側面に接触している。こ
のような突起部36を設けることにより、ロータ100
との接触面の状態等を維持するために突起部36に対し
てのみ研磨等の作業を行えばよいので、ロータ100と
の接触部の管理が容易となる。また、突起部36として
は、導体または非導体のものを用いることができるが、
非導体から形成するようにすれば、一般的に金属から形
成されるロータ100と接触しても圧電素子30,31
がショートしないようにすることができる。
【0028】振動板10の長手方向の中央よりもややロ
ータ100側には、支持部材11の一端部(取付部)3
7が取り付けられている。支持部材11の他端部(固定
部)38は、ネジ39により地板103(図1参照)に
支持されている。この構成の下、支持部材11は、その
弾性力によって振動板10をロータ100側に付勢した
状態で支持しており、これにより振動板10の突起部3
6はロータ100の側面に当接させられている。
【0029】図4に示すように、振動板10は、2つの
圧電素子30,31の間に、これらの圧電素子30,3
1よりも肉厚の小さいステンレス鋼などの補強板32を
配置した積層構造となっている。このように圧電素子3
0,31の間に補強板32配置することにより、振動板
10の過振幅や外力に起因する振動板10の損傷を低減
することができる。また、補強板32としては、圧電素
子30,31よりも肉厚の小さいものを用いることによ
り、圧電素子30,31の振動を極力妨げないようにし
ている。
【0030】上下に配置された圧電素子30,31の面
上には、それぞれ電極33が配置されている。この電極
33を介して圧電素子30,31に、後述する導通構成
から電圧が供給されるようになっている。ここで、圧電
素子30,31としては、チタン酸ジルコニウム酸鉛
(PZT(商標))、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン
酸バリウム、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化
ビニリデン、亜鉛ニオブ酸鉛((Pb(Zn1/3-Nb2/3)03 1-
x-Pb Ti 03 x)xは組成により異なる。x=0.09程度)、ス
カンジウムニオブ酸鉛((Pb((Sc1/2Nb1/2)1-x Tix)) 0
3)xは組成により異なる。x=0.09程度)等の各種のもの
を用いることができる。
【0031】振動板10は、後述する駆動回路から電極
33を介して圧電素子30,31に交流電圧が印加され
ると、圧電素子30,31が伸縮することによって振動
するようになっている。その際、図5に示すように、振
動板10が長手方向に伸縮する縦振動で振動するように
なっており、これにより振動板10は図3中矢印で示す
方向に振動することになる(無負荷状態、つまり突起部
36がロータ100に接触していない状態)。また、上
述したように振動板10を長板状の圧電素子30,31
が積層された構造とし、並列接続して駆動することによ
り、低駆動電圧でより大きな変位を得ることができる。
【0032】A−3.圧電アクチュエータの動作 次に、上記構成の圧電アクチュエータA1の動作につい
て説明する。まず、図示せぬ駆動回路から振動板10に
電圧が印加されると、圧電素子30,31の伸縮によっ
て撓み振動し、図3に示すように、突起部36がロータ
100と当接した状態で振動板10が矢印方向に振動す
る。この振動による突起部36に伴ってロータ100が
図中矢印方向に回転させられる。このようにロータ10
0が回転させられることにより、中間車101を介して
日車102が回転させられ(図1参照)、表示される日
や曜が切り換わるようになっている。
【0033】ここで、圧電アクチュエータA1では、ロ
ータ100と当接させられる突起部36が図中一点鎖線
で示す振動板10の中心線からずれた位置に設けられて
いるため、ロータ100の側面からの反力によって振動
板10には、図6に示すような屈曲振動が生じるように
なっている。この屈曲振動と圧電素子30,31の伸縮
によって生じる縦振動との振動周波数が略一致する、つ
まり共振するように印加電圧、振動板10の形状および
突起部36の位置などを設定すれば、振動板10に生じ
る振動の振幅が大きくなる。このように圧電素子30,
31の伸縮による縦振動と上述した屈曲振動とを共振さ
せれば、図7に示すように、突起部36が楕円軌道に沿
って移動するようになる。すなわち、縦振動と共振する
屈曲振動を励振させれば、より大きな楕円軌道に沿って
突起部36が移動することになる。このように大きな楕
円軌道に沿って突起部36が移動するようにすれば、突
起部36がロータ100と接触する時間が長くなり、接
触時の突起部36の変位が大きくなる。従って、圧電素
子30,31の伸縮による縦振動と共振するような屈曲
振動を誘発させれば、より高効率の駆動力伝達を行うこ
とができる。
【0034】また、この圧電アクチュエータA1では、
突起部36は支持部材11の弾性力によってロータ10
0側に付勢されているので、ロータ100と突起部36
との間に十分な摩擦が得られるようになっている。これ
により、突起部36とロータ100とがスリップするこ
とが低減され、突起部36からロータ100への安定し
た駆動力伝達が可能となる。さらに、寸法誤差や経時変
化などがあっても接触を保つことができる。なお、上述
したロータ100からの反力による屈曲振動を誘発する
ためには、振動板10におけるロータ100との接触
部、つまり突起部36が振動板10の中心線からずれて
いればよく、突起部36を図示の位置以外に設けるよう
にしてもよい。
【0035】また、本実施形態に係る圧電アクチュエー
タA1では、図8中破線で示す振動板10の中心線の振
幅の節となる位置、つまり振幅が極小となる位置に支持
部材11の端部37が取り付けられている。具体的に
は、振動板10の長手方向の中央部よりもロータ100
側に取り付けられている。これは、振動板10が上述し
たように長方形状の場合、無負荷時には振動板10の長
手方向の中央部が振動の節になるが、上述したようにロ
ータ100からの反力等の影響により、実際には図8に
示したように、振動の節は中央部よりもロータ100側
に位置することになるからである。このように振動板1
0を振動の節となる位置で支持することにより、振動エ
ネルギーの損失が減少し、より高効率の駆動力伝達が可
能となる。また、振動板10の振動に伴う支持部材11
の振動の節の位置が支持部材11の端部37とほぼ一致
するようにすれば、振動エネルギーの損失をさらに低減
することができる。
【0036】さらに、本実施形態に係る圧電アクチュエ
ータA1では、圧電素子30,31と補強板32とが積
層された構造の振動板10が増幅部材を介さずにロータ
100を回転駆動することができるので、構成が簡易と
なり、装置の小型化が容易となる。また、圧電アクチュ
エータA1の機械的な構成要素は、振動板10と支持部
材11だけであり、厚さ方向(図1の紙面垂直方向)に
部品等を積層されていないため、薄型化も容易である。
【0037】また、圧電アクチュエータA1では、ロー
タ100を図中矢印で示す方向にのみ駆動する構成であ
り、逆方向へロータ100を駆動するための別の振動板
や、振動板のロータ100への当接方向を変化させる機
構などがない、すなわち振動板10の振動を妨げる要素
が少ないため、より効率よく駆動力を伝達することがで
きる。
【0038】また、本実施形態に係る圧電アクチュエー
タA1では、ロータ100を一方向にのみ駆動する構成
であるため、ロータ100の逆方向への回転を規制する
必要があるが、外力等によってロータ100が逆回転し
ようとすることがある。例えば、突起部36とロータ1
00との間の摩擦力を越える逆回転力が生じた場合、両
者が滑ってしまい、ロータ100の逆回転を許容するこ
とになる。しかし、本実施形態に係る圧電アクチュエー
タA1では、図9に示すように、支持部材11が剛体で
はなく弾性を有しているので、ロータ100が逆回転し
ようとした場合には、ロータ100の逆回転とともに、
突起部36がロータ100と接触した状態で振動板10
が回動することを許容するようになっている。そして、
支持部材11の弾性力によって振動板10が図中一点鎖
線で示す下の位置に戻る。このとき、突起部36とロー
タ100とが接触しているため、振動板10の戻りに合
わせてロータ100も正方向に戻るようになる。従っ
て、ロータ100の逆回転を規制することができる。こ
こで、図10に示すように、本実施形態では、振動板1
0の回動中心をロータ100と突起部36の接触点Aか
ら点Aにおけるロータ100の駆動方向と逆方向に伸び
る線Bと、点Aにおいて線Bと直交する線Cとによって
形成される象限内に回動中心が位置するように設定され
ており、具体的には上述した象限内に属する支持部材1
1の端部38を中心として振動板10が回動することを
許容するようになされている。このような位置に回動中
心を設けることにより、上述したように振動板10によ
って回動および復帰動作が行われ、ロータ100の逆回
転を抑制することができる。
【0039】また、上述したように圧電アクチュエータ
A1をカレンダー表示機構に適用した場合には、圧電ア
クチュエータA1自体の小型化が容易であるため、カレ
ンダー表示機構全体の寸法の大型化を招くことなく、ロ
ータ100の径を大型にすることも可能となる。従っ
て、圧電素子30,31に印加する電圧を大きくするこ
となく、圧電アクチュエータA1から得られるロータ1
00の回転トルクを大きくすることができる。
【0040】A−4.圧電アクチュエータの変形例 なお、本発明に係る圧電アクチュエータは、上述した実
施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の
変形も可能である。
【0041】A−4−1.第1の変形例 上述した実施形態に示した圧電アクチュエータA1で
は、振動板10におけるロータ100との接触部に突起
部36を設けるようにしていたが、図11に示すよう
に、長方形状の振動板10のロータ100側の頂点を切
り欠いた切り欠き部90を形成し、切り欠き部90をロ
ータ100の側面と当接させるようにしてもよい。この
場合にも、上述した突起部36と同様に切り欠き部90
の表面状態の管理が容易となる。
【0042】A−4−2.第2の変形例 また、上述した実施形態では、圧電素子30,31の全
面上に電極33を設けるようにしていたが、図12に示
すように、圧電素子30,31の中央部付近にのみ電極
33を配置し、両端側には電極33を配置しないように
してもよい。つまり、圧電素子30,31がその面上に
電極を有する電極部と、その両端側に位置する無電極部
を有する構成とするようにしてもよい。このようにすれ
ば、ロータ100への駆動力を維持しつつ、低駆動電圧
化が可能となる。これは、振動板10をその固有振動周
波数で振動させた場合、その振動による振動板10の両
端側の変位は十分大きく、その部分に電圧を印加して両
端側の圧電素子30,31を伸縮させても、さらに変位
を大きくするものとはならないためである。
【0043】A−4−3.第3の変形例 また、上述した実施形態では、長方形状の振動板10を
用いるようにしていたが、図13に示すように、ロータ
100側が細くなるテーパー状の振動板95を用いるよ
うにしてもよい。このような形状の振動板95を作製す
る場合、上述した振動板10と同様にテーパー状の圧電
素子と補強板を積層すればよい。このような振動板95
を用いれば、振動板10のロータ100側の端部96の
変位が大きくなり、駆動力の伝達効率が向上する。ま
た、図の上下方向である幅方向の長さが不均一になるた
め、振動板10の幅方向の共振を抑制する、すなわち幅
方向の振動を低減することができる。
【0044】A−4−4.第4の変形例 また、図14に示すように、振動板10からロータ10
0側に延出するホーン部(延出部)110を設けるよう
にしてもよい。このようなホーン部110を設ける場合
には、図15に示すように、補強板32を図示のように
ホーン部110を含んだ形状に作製し、これの上下にそ
れぞれ圧電素子30,31を積層するようにすればよ
い。この構成の下、振動板10を振動させれば、図14
中破線で示すような振幅で振動板10およびホーン部1
10が振動する。従って、ロータ100と当接するホー
ン部110の先端の変位が大きくなり、効率よく駆動力
付与を行うことができる。なお、ホーン部110は図1
4に示すような形状に限らず、図16に示すような形状
のものであってもよい。
【0045】A−4−5.第5の変形例 また、図17に示すように、振動板10の突起部36と
ロータ100との接線、つまり振動初期状態での突起部
36からロータ100への押し付け力Fの方向と垂直な
線S、つまりロータ100と突起部36との当接点にお
ける駆動方向線上に支持部材11の端部38、つまり地
板103に固定される部分がほぼ位置するようにしても
よい。このような位置関係となるように振動板10、支
持部材11およびロータ100を配置すれば、突起部3
6のロータ100への押し付け力等を調整するために、
ネジ39で固定された端部38を中心に支持部材11お
よび振動板10の位置の微調整を行った場合にも、ロー
タ100と突起部36との接触位置や角度が変化せず、
常に安定した駆動力付与を行うことができる。また、形
状、位置ずれおよび経時変化などに起因する振動板とロ
ータの接触角度の変化を防止することができる。
【0046】A−4−6.第6の変形例 また、図18に示すように、2つの支持部材11で振動
板10の長手方向の両端側をそれぞれ支持するようにし
てもよい。このようにすれば、振動板10の幅方向(図
の上下方向)の振動を抑制する、つまりロータ100の
駆動に必要となる図の左右方向の振動の妨げとなる振動
を抑制することができる。この場合、図19に示すよう
に支持部材11における端部37が振動板10の振動に
伴う支持部材11の振動の腹となる位置とほぼ一致す
る、例えば支持部材11の長さを支持部材11の振動波
長の1/4となる長さにすれば、振動板10の図の左右
方向の振動を妨げとなることが減少し、効率がさらに向
上する。
【0047】また、このように2つの支持部材11で振
動板10を支持する場合、図20に示すように、いずれ
か一方の支持部材11で振動板10の振動の節となる位
置を支持し、他方の支持部材11で振動板10における
ロータ100側の端部を支持するようにしてもよい。こ
のようにすれば、一方の支持部材11は振動の節を支持
するようにしているので、振動エネルギーの損失が減少
するとともに、他方の支持部材11はロータ100との
接触部付近での幅方向の振動を抑制することができる。
【0048】A−4−7.第7の変形例 また、上述した実施形態では、支持部材11が振動板1
0をロータ100側に付勢するようにしていたが、図2
1に示すように、ばね部材(弾性部材)180を設けて
振動板10をロータ100側に付勢するようにしてもよ
い。同図に示すように、振動板10の図の上側には支持
部材11が取り付けられており振動板10の下側には、
ばね部材180の一端が取り付けられている。ばね部材
180の他端は、地板103(図1参照)に立設された
ピン181に支持されている。これにより、振動板10
は図の上側であるロータ100側に付勢され、突起部3
6がロータ100の側面に当接させられるようになって
いる。このようにばね部材180を設けて振動板10を
ロータ100側に付勢するようにすれば、上述した実施
形態の圧電アクチュエータA1と同様に安定した駆動力
の伝達を行うことができる。
【0049】このように振動板10を支持する支持部材
11と振動板10をロータ100側に付勢するばね部材
180を設けた場合にも、図22に示すように、上述し
た実施形態と同様に線Bと線Cによって形成される象限
内、例えば図示のように端部38の位置を中心として振
動板10が回動できるようにしておけばよい。このよう
にすれば、外力によってロータ100が逆回転しようと
した場合にも、図23に示すように、振動板10がロー
タ100の逆回転に伴って回動した後、振動板10が元
の位置に戻ることにより、振動板10の戻りに伴ってロ
ータ100が正方向に戻り、ロータ100の逆回転を抑
制することができる。
【0050】なお、このように支持部材11とばね部材
180を設けた場合にも、図24に示すように、振動板
10をテーパー状に形成してもよいし、またホーン部
(図14参照)を設けるようにしてもよい。
【0051】A−4−8.第8の変形例 また、上述した実施形態においては、振動板10が補強
板32の上下に圧電素子30,31をそれぞれ積層した
構造となっていたが、これに限らず、1つの圧電素子2
51の上下にそれぞれ補強板32を積層するようにして
もよい。この場合、図25に示すように、上層の補強板
32を支持部材11aで支持し、下層の補強板32を支
持部材11bで支持するようにし、補強板32および、
支持部材11a,11bを導電体で形成すればよい。こ
の構成の下、駆動回路250から支持部材11a,11
bおよび補強板32を介して駆動電圧を圧電素子251
に供給するようにしてもよい。このようにすれば、支持
部材11a,11bが振動板10をロータ100側に付
勢しながら支持する機能に加えて圧電素子251に駆動
電圧を供給する導通機能を有することになる。従って、
別に圧電素子251に駆動電圧を供給するための導通構
成を設ける必要がなくなり、構成が簡易となる。また、
振動板10の振動の妨げとなる導通部品等が不要とな
り、効率のよい駆動力伝達を行うことができる。
【0052】A−4−9.第9の変形例 また、図26および図27に示すように、補強板32と
その上下に圧電素子30,31をそれぞれ積層した振動
板10を用いる場合にも、導電体から形成される支持部
材11c,11dを介して駆動回路250から圧電素子
30,31に駆動電圧を供給するようにしてもよい。
【0053】支持部材11cは、振動板10側で2つに
分岐する形状になされており、上側(図26の紙面手前
側)に分岐した上端部260、および下側(図の紙面奥
側)に分岐した下端部261を有している。上端部26
0は、圧電素子30の面上に形成された電極33にはん
だや導電性接着剤等により取り付けられており、下端部
261は、圧電素子31の面上に形成された電極33に
はんだや導電性接着剤等により取り付けられている。一
方、支持部材11dは、補強板32に取り付けられてお
り、これにより駆動回路250から圧電素子30,31
に駆動電圧が供給されるようになっている。この場合に
も、上述したように支持部材11c,11dが振動板1
0を支持する機能を有するとともに、圧電素子30,3
1への導通機能を有することになり、構成が簡易となる
とともに、効率のよい駆動力伝達を行える。
【0054】A−5.圧電アクチュエータへの導通構成 次に、上述した様々な態様の圧電アクチュエータの圧電
素子に駆動回路から駆動電圧を供給する導通構成につい
て説明する。上述した第8および第9の変形例で説明し
たように、導電体から形成される支持部材を介して駆動
回路から圧電素子に駆動電圧を供給するようにしてもよ
いが、図28に示すような導通構成で圧電素子に駆動電
圧を供給するようにしてもよい。同図に示すように、こ
の導通構成では、C字状の弾性導通部材280で振動板
10の上下面(電極33)を挟持させ、補強板32から
駆動回路250に配線を接続している。このような弾性
導通部材280を用いれば、簡易な構成でありながら、
駆動回路250から上下に積層された圧電素子30,3
1に駆動電圧を供給することができる。
【0055】また、図29および図30に示すように、
振動板10に導線290を巻き付けるようにし、巻き付
けた導線290を介して駆動回路250から駆動電圧を
圧電素子30,31に供給するようにしてもよい。この
ようにしても簡易な導通構成で圧電素子30,31に駆
動電圧を供給することができる。なお、上述したように
弾性導通部材280や導線290を介して電圧を供給す
る場合、振動板10の積層構造は、上下面に電極が配置
される構造であってもよいし、上下面に導体かなる補強
板が配置される構造のものであってもよい。また、圧電
素子と補強板の積層構造である振動板以外にも、圧電素
子に電圧を供給する場合にも、上述した弾性導通部材2
80や導線290を用いることができる。
【0056】B.第2実施形態 次に、本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュエータ
について説明する。図31に示すように、第2実施形態
に係る圧電アクチュエータは、第1実施形態に係る圧電
アクチュエータA1の振動板10の代わりに振動板31
0を備えた構成となっている。
【0057】図32に示すように、振動板310は、第
1実施形態における振動板10と同様に補強板32の上
下に圧電素子30,31それぞれ積層した構造である
が、図33に示すように、圧電素子30,31上に電極
33a,33b,33c,33dが配置されている点で
振動板10と異なっている。同図に示すように、振動板
310では、圧電素子30を(図示はしないが圧電素子
31も同じ)4つの領域に分割し、分割された領域上に
それぞれ電極33a,33b,33c,33dを配置し
ている。
【0058】このように圧電素子30の4つの領域上に
配置された電極33a,33b,33c,33dに駆動
電圧を供給する導通構成について図34を用いて説明す
る。同図に示すように、スイッチ(選択手段)341の
オン/オフを切り換えることによって、電源340から
駆動電圧を全ての電極33a,33b,33c,33d
に供給するモードと、電源340から電極33a,33
dに供給するモードとを切り換えることができるように
なっている。
【0059】ここで、スイッチ341がオンになされ、
全ての電極33a,33b,33c,33dに駆動電圧
を供給するモードが選択された場合には、図35(a)
に示すように、上述した第1実施形態と同様に振動板3
10が長手方向に伸縮して、振動板310の長手方向に
縦振動するようになっている(以下、縦振動モードとす
る)。一方、スイッチ341がオフになされ、電極33
a,33dにのみ駆動電圧を供給するモードが選択され
た場合には、駆動電圧が印加された領域のみの圧電素子
が伸縮し、図35(b)に示すように、振動板310は
振動板310の属する平面内で幅方向(図の上下方向)
に屈曲振動するようになっている(以下、屈曲振動モー
ドとする)。このように、スイッチ341を切り換える
ことによって振動板310の振動モードを選択すること
ができるようになっている。
【0060】第2実施形態に係る圧電アクチュエータで
は、上述したように2つの振動モードを切り換えること
が可能な振動板310を用いてロータ100を駆動して
おり、振動モードを切り換えることによりロータ100
の駆動方向を切り換えることができきるようになってい
る。縦振動モードが選択されている場合には、図36に
示すように、振動板310の縦振動によって、ロータ1
00と突起部36の当接部から図中右向きの駆動力が付
与され、これによりロータ100が図中反時計回りに回
転させられる。
【0061】一方、屈曲振動モードが選択された場合、
図37に示すように、振動板310の屈曲振動によっ
て、ロータ100と突起部36との当接部から図中上向
きの駆動力が付与され、これによりロータ100が図中
時計回りに回転させられるようになっている。
【0062】第2実施形態に係る圧電アクチュエータで
は、スイッチ341を切り換えることにより、ロータ1
00を正方向および逆方向に駆動することができる。上
述したように振動板310の振動モードを切り換えるこ
とにより、駆動方向の切り換えを行うようにしたので、
駆動方向毎に振動板を設けたり、振動板と駆動対象であ
るロータとの位置関係を調節する調節機構を設けたりす
る必要がない。従って、構成の複雑化および装置の大型
化を招くことなく、駆動方向を正逆に切り換えることが
可能である。
【0063】なお、第2実施形態に係る圧電アクチュエ
ータにおいても、上述した第1実施形態と同様に種々の
変形が可能である。例えば、振動板310に突起部36
の代わりに切り欠き部を設けるようにしてもよい(図1
1参照)。また、振動板310の突起部36とロータ1
00との接線上に支持部材11の端部38が位置するよ
うにしてもよい(図17参照)。また、支持部材11に
加えてばね部材を設けるようにし、このばね部材によっ
て振動板310をロータ100側に付勢するようにして
もよい(図21参照)。
【0064】C.変形例 なお、上述した様々な実施形態においては、圧電アクチ
ュエータが円盤状のロータを回転駆動する構成となって
いたが、駆動対象はこれに限定されるものではなく、例
えば略直方体状の部材に上述した振動板を当接させ、こ
の直方体状部材をその長手方向に駆動するようにしても
よい。
【0065】また、上述した様々な実施形態に係る圧電
アクチュエータは、時計のカレンダー表示機構に搭載さ
れる以外にも、電池駆動される時計以外の携帯機器に搭
載して用いることも可能である。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧電アクチュエータにおける圧電素子の振動を効率よく
伝達するとともに、小型・薄型化に適しており、かつ駆
動力を安定して伝達できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る圧電アクチュエ
ータを備えた時計のカレンダー表示機構を示す平面図で
ある。
【図2】 前記カレンダー表示機構を組み込んだ時計の
概略構成を示す側断面図である。
【図3】 前記圧電アクチュエータの全体構成を示す平
面図である。
【図4】 前記圧電アクチュエータの構成要素である振
動板を示す側断面図である。
【図5】 前記振動板が縦振動する様子を示す図であ
る。
【図6】 前記振動板が振動した場合に、前記カレンダ
ー表示機構のロータからの反力によって屈曲振動する様
子を示す図である。
【図7】 前記屈曲振動時における前記振動板に設けら
れた突起部の軌道を説明するための図である。
【図8】 前記振動板の振動時における振幅を説明する
ための図である0。
【図9】 前記ロータが逆回転しようとした場合の、前
記振動板の状態を説明するための図である。
【図10】 前記振動板を回動自在に支持する回動中心
の位置を説明するための図である。
【図11】 前記圧電アクチュエータの第1の変形例を
示す平面図である。
【図12】 前記圧電アクチュエータの第2の変形例に
おける振動板を示す側断面図である。
【図13】 前記圧電アクチュエータの第3の変形例を
示す平面図である。
【図14】 前記圧電アクチュエータの第4の変形例を
示す平面図である。
【図15】 前記圧電アクチュエータの第4の変形例の
振動板の製造方法を説明するための図である。
【図16】 前記圧電アクチュエータの第4の変形例の
他の変形例を示す図である。
【図17】 前記圧電アクチュエータの第5の変形例を
示す平面図である。
【図18】 前記圧電アクチュエータの第6の変形例を
示す平面図である。
【図19】 前記圧電アクチュエータの第6の変形例の
構成要素である支持部材の振幅を説明するための図であ
る。
【図20】 前記圧電アクチュエータの第6の変形例の
他の例を示す平面図である。
【図21】 前記圧電アクチュエータの第7の変形例を
示す平面図である。
【図22】 前記圧電アクチュエータの第7の変形例の
構成要素である振動板を回動自在に支持する回動中心の
位置を説明するための図である。
【図23】 前記第7の変形例において、前記ロータが
逆回転しようとした場合の、前記振動板の振動板の状態
を説明するための図である。
【図24】 前記圧電アクチュエータの第7の変形例の
他の例を示す平面図である。
【図25】 前記圧電アクチュエータの第8の変形例を
示す図である。
【図26】 前記圧電アクチュエータの第9の変形例を
示す平面図である。
【図27】 前記圧電アクチュエータの第9の変形例を
示す側面図である。
【図28】 前記圧電アクチュエータに駆動電圧を供給
する導通構成を示す図である。
【図29】 前記圧電アクチュエータに駆動電圧を供給
する導通構成の他の例を示す平面図である。
【図30】 前記圧電アクチュエータに駆動電圧を供給
する導通構成の他の例を示す側面図である。
【図31】 本発明の第2実施形態に係る圧電アクチュ
エータ全体構成を示す平面図である。
【図32】 前記第2実施形態に係る圧電アクチュエー
タの構成要素である振動板を示す側面図である。
【図33】 前記第2実施形態に係る圧電アクチュエー
タの前記振動板を示す平面図である。
【図34】 前記第2実施形態に係る圧電アクチュエー
タに駆動電圧を供給する導通構成を示す図である。
【図35】 (a)は前記第2実施形態に係る圧電アク
チュエータの前記振動板が縦振動する様子を示す図であ
り、(b)は前記振動板が屈曲振動する様子を示す図で
ある。
【図36】 前記第2実施形態に係る圧電アクチュエー
タの前記振動板が縦振動した時の、前記ロータの駆動方
向を説明するための図である。
【図37】 前記第2実施形態に係る圧電アクチュエー
タの前記振動板が屈曲振動した時の、前記ロータの駆動
方向を説明するための図である。
【図38】 従来の圧電アクチュエータを用いた超音波
式モータを模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
10……振動板、11……支持部材、11a,11b,
11c,11d……支持部材、30……圧電素子、31
……圧電素子、32……補強板、33……電極、35…
…端部、36……突起部、37……端部(取付部)、3
8……端部(固定部)、90……切り欠き部、95……
振動板、96……端部、100……ロータ、101……
中間車、102……日車、103……地板(支持体)、
110……ホーン部(延出部)、180……ばね部材
(弾性部材)、250……駆動回路、251……圧電素
子、280……弾性導通部材、290……導線、310
……振動板、340……電源、341……スイッチ(選
択手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 舩坂 司 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 古畑 誠 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 5H680 AA06 AA19 BB02 BB15 BC02 CC04 DD02 DD14 DD23 DD37 DD65 DD82 GG02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、 長手方向を有する板状の圧電素子と補強板とが積層され
    た振動板と、 前記振動板の属する平面内で前記振動板を前記長手方向
    に振動させる縦振動、および前記平面内で前記振動板を
    前記長手方向と直交する幅方向に揺動させる屈曲振動と
    のいずれかを選択する選択手段と、 前記支持体に固定される固定部、および前記振動板に取
    り付けられる取付部を有する弾性部材であって、前記振
    動板の長手方向の端部が前記駆動対象に当接するように
    前記振動板に弾性力を付与する支持部材とを具備してお
    り、 前記選択手段によって前記縦振動が選択された場合、前
    記振動板が前記縦振動することにより、該振動による前
    記振動板の変位に伴って前記駆動対象を駆動し、 前記選択手段によって前記屈曲振動が選択された場合、
    前記振動板が前記屈曲振動することにより、該振動によ
    る前記振動板の変位に伴って前記駆動対象を前記縦振動
    時と逆方向に駆動することを特徴とする圧電アクチュエ
    ータ。
  2. 【請求項2】 支持体と、 長手方向を有する板状の圧電素子と補強板とが積層され
    た振動板と、 前記振動板の属する平面内で前記振動板を前記長手方向
    に振動させる縦振動、および前記平面内で前記振動板を
    前記長手方向と直交する幅方向に揺動させる屈曲振動と
    のいずれかを選択する選択手段と、 前記支持体に固定される固定部、および前記振動板に取
    り付けられる取付部を有し、前記振動板を前記支持体に
    支持する支持部材と、 前記振動板の長手方向の端部が前記駆動対象に当接する
    ように前記振動板に弾性力を付与する弾性部材とを具備
    しており、 前記選択手段によって前記縦振動が選択された場合、前
    記振動板が前記縦振動することにより、該振動による前
    記振動板の変位に伴って前記駆動対象を駆動し、 前記選択手段によって前記屈曲振動が選択された場合、
    前記振動板が前記屈曲振動することにより、該振動によ
    る前記振動板の変位に伴って前記駆動対象を前記縦振動
    時と逆方向に駆動することを特徴とする圧電アクチュエ
    ータ。
  3. 【請求項3】 前記振動板は、1つの頂点が切り欠かれ
    た矩形状に形成されており、 前記振動板における切り欠かれた部分が前記駆動対象に
    当接することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記支持部材の前記固定部は、前記駆動
    対象の駆動方向線上に位置することを特徴とする請求項
    1ないし3のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記補強板は導体であり、かつ前記圧電
    素子の上下にそれぞれ積層されており、 前記圧電素子の上下に積層された前記補強板を介して前
    記圧電素子に電力を供給することを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれかに記載の圧電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記支持部材は導体であり、 前記支持部材を介して前記圧電素子に電力を供給するこ
    とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧
    電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記振動板の上下面にそれぞれ接触して
    前記振動板を挟み込む弾性導電体をさらに具備し、 前記弾性導電体を介して前記圧電素子に電力を供給する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    圧電アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 前記振動板の周囲に接触しながら巻き付
    けられる導線をさらに具備し、 前記導線を介して前圧電素子に電力を供給することを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の圧電アク
    チュエータ。
  9. 【請求項9】 圧電素子を有し、前記圧電素子の振動に
    よって駆動対象を駆動する圧電アクチュエータであっ
    て、 前記圧電素子の上下面にそれぞれ接触して前記圧電素子
    を挟み込む弾性導電体を備え、 前記弾性導電体を介して前記圧電素子に電力を供給する
    ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
  10. 【請求項10】 圧電素子を有し、前記圧電素子の振動
    によって駆動対象を駆動する圧電アクチュエータであっ
    て、 前記圧電素子の周囲に接触しながら巻き付けられる導線
    を備え、 前記導線を介して前記圧電素子に電力を供給することを
    特徴とする圧電アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の圧電アクチュエータを備えることを特徴とする時計。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の圧電アクチュエータを備えることを特徴とする携帯機
    器。
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