JP2000188885A - 圧電アクチュエータおよびその製造方法ならびに時計 - Google Patents

圧電アクチュエータおよびその製造方法ならびに時計

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JP2000188885A
JP2000188885A JP10363547A JP36354798A JP2000188885A JP 2000188885 A JP2000188885 A JP 2000188885A JP 10363547 A JP10363547 A JP 10363547A JP 36354798 A JP36354798 A JP 36354798A JP 2000188885 A JP2000188885 A JP 2000188885A
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plate
piezoelectric actuator
elastic
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force transmitting
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English (en)
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Tsukasa Funasaka
司 舩坂
Osamu Miyazawa
修 宮澤
Taiji Hashimoto
泰治 橋本
Makoto Furuhata
誠 古畑
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子の振動を効率よく駆動対象に伝える
ことができて薄型化に適し、かつ製造が容易な圧電アク
チュエータおよびその製造方法ならびに該圧電アクチュ
エータを用いた時計を提供する。 【解決手段】 圧電素子の振動に伴って振動する弾性部
11と、この振動をロータ100に伝達するステータ部
12とを一枚の板状部材を加工することにより、一体と
して構成した。これにより、圧電アクチュエータの構成
は非常に簡易となり、作成も容易となる。また、ステー
タ部12の固有振動周波数にほぼ等しい周波数でステー
タ部12を加振するので、ステータ部12の内部損失を
大幅に減少させることができる。また、当該圧電アクチ
ュエータは平面的に構成されているので、腕時計のカレ
ンダ表示機構の薄型化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電アクチュエー
タおよびその製造方法ならびに該圧電アクチュエータを
用いた時計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電素子は、電気エネルギーから機械エ
ネルギーへの変換効率や、応答性に優れていることか
ら、近年、圧電素子の圧電効果を利用した各種の圧電ア
クチュエータが開発されている。この圧電アクチュエー
タは、カメラのシャッター機構、プリンタのインクジェ
ットヘッド、あるいは超音波モータ等の分野に応用され
ている。
【0003】図20は、従来の圧電アクチュエータを用
いた超音波モータを模式的に示す図である。この超音波
モータに用いられている圧電アクチュエータ300は、
突っつき型と呼ばれるものであり、発振部301と、こ
の発振部301からの交流電圧により伸縮する圧電素子
302と、振動片303とにより構成されている。ここ
で、振動片303は、基端部が圧電素子302に固定さ
れるとともに先端部がロータ350の表面に当接してお
り、ロータ350の法線に対してやや傾いた姿勢をなし
ている。このような構成において、発振部301からの
交流電圧により圧電素子302が伸縮すると、これによ
り振動片303の先端がきつつきのようにロータ350
の表面を叩き、ロータ350を歩進駆動するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した圧
電アクチュエータは、携帯機器に用いられるようになっ
てきており、最近では特に腕時計への搭載が期待されて
いる。さらに詳述すると次の通りである。
【0005】まず、腕時計は、ユーザが手首に装着して
携帯するものであるため、薄型であることが望まれてい
る。この腕時計を薄型化するためには、腕時計内部のカ
レンダ表示機構を薄くする必要がある。ここで、既存の
カレンダ表示機構は、電磁式のステップモータの回転駆
動力を運針用の輪列を介して日車に間欠的に伝達し、こ
の日車を送り駆動するように構成したものが一般的であ
る。しかし、このカレンダ表示機構に用いられるステッ
プモータは、コイルやロータといった各種部品を腕時計
の厚さ方向に組み合わせて構成しているので、その厚さ
を薄くすることには限界がある。
【0006】また、腕時計の中にはカレンダ表示機構の
ある製品と、これがない製品があるが、生産性を向上さ
せるために、これらの両製品間で運針の機械系(いわゆ
るムーブメント)を共通化することが検討されている。
このムーブメントの共通化を行うためには、カレンダ機
構を文字盤側に配置する必要がある。しかし、上述した
電磁式のステップモータを用いる限り、文字盤側に構成
し得るような薄型のカレンダ表示機構を構成することは
困難である。
【0007】以上のような理由により、ステップモータ
に代わる薄型の駆動手段が求められており、この駆動回
路として圧電アクチュエータに期待が集まったのであ
る。
【0008】しかしながら、このような期待に応えうる
薄型の圧電アクチュエータはこれまで提供されていな
い。これは次の理由によるものである。
【0009】まず、圧電アクチュエータを構成する圧電
素子は、電圧印可によって生じる変位が微少であり、通
常、この変位は数μm以下である。従って、必要な駆動
力を得るためには、この圧電素子に生じる変位を増幅し
て駆動対象に伝達する何等かの増幅機構が必要となる。
【0010】しかし、この増幅機構は、ある程度の厚さ
を持ったものであり、増幅機構の構造上、これを薄くす
ることは困難であった。このため、圧電アクチュエータ
を十分に薄型化することは困難だったのである。
【0011】また、圧電アクチュエータを腕時計等の携
帯機器に用いる場合、さらに以下に説明する問題を解決
しなければならない。
【0012】まず、腕時計等の携帯機器は、バッテリを
電源とするのが一般的であるため、これに搭載される圧
電アクチュエータは消費電力の低いものであることが求
められる。
【0013】しかし、圧電素子に増幅機構を付加した圧
電アクチュエータの場合、電源からの電気エネルギーが
圧電素子によって運動エネルギーに変換され、この運動
エネルギーが増幅機構を介して駆動対象に与えられる際
に、増幅機構において運動エネルギーの損失が生じる。
【0014】従来の圧電アクチュエータは、この増幅機
構における運動エネルギーの損失が大きく、これを低減
することが困難であった。このため、消費電力を十分に
低く抑えることが困難であり、このことが、圧電アクチ
ュエータを腕時計等の携帯機器に適用することを妨げる
一要因となっていたのである。
【0015】本発明は、このような背景の下になされた
ものであり、圧電素子の振動を効率よく増幅して駆動対
象に伝えることができ、かつ、薄型化に適した圧電アク
チュエータおよびその製造方法ならびに当該圧電アクチ
ュエータを用いた時計を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明は、長尺部を有
し、該長尺部の一端である可動端を駆動対象に押し当て
る姿勢で支持された一枚の板状の部材であって、前記長
尺部の側部から突出した弾性部を有する振動板と、前記
弾性部の表面に固定された圧電素子と、前記長尺部の固
有振動周波数とほぼ等しい周波数の振動を前記圧電素子
に発生させる駆動信号を発生する駆動回路とを具備する
ことを特徴とする圧電アクチュエータを提供するもので
ある。
【0017】かかる圧電アクチュエータによれば、弾性
部と長尺部とが一体の板状部材によって形成されるの
で、圧電アクチュエータの構成は非常に簡易となり、作
成も容易となるという利点がある。また、長尺部の固有
振動周波数にほぼ等しい周波数で長尺部を加振するの
で、長尺部の内部損失を大幅に減少させることができ
る。従って、長尺部の変位を大きくすることができると
いう利点がある。
【0018】また、前記振動板は、前記長尺部の前駆可
動端から隔たった部分において他よりも幅が狭くなって
いることとしてもよく、また、前記振動板は、前記弾性
部の側部の一部において他よりも幅が狭くなっているこ
ととしてもよい。
【0019】ここで、前記振動板は、一枚の板状部材を
機械加工して形成したものであることとしてもよい。こ
の場合、圧電アクチュエータを非常に容易に製造するこ
とができる。
【0020】また、前記振動板は、一枚の板状部材にエ
ッチングを施すことによって形成したものであることと
してもよい。この場合、板状部材に応力をかけることな
く振動板を形成することができるので、該振動板が非常
に薄く、かつ小さい部品であっても、容易に加工するこ
とができる。また、硬い板状部材を加工して振動板を形
成する場合であっても、化学的手段により、容易に加工
することができる。
【0021】また、前記弾性部は、ハーフエッチングを
施すことにより、前記長尺部よりも薄く形成したもので
あることとしてもよい。この場合も、板状部材に応力を
かけることなく振動板を形成することができるので、該
振動板が非常に薄く、かつ小さい部品であっても、容易
に加工することができる。また、硬い板状部材を加工し
て振動板を形成する場合であっても、化学的手段によ
り、容易に加工することができる。
【0022】また、前記振動板は、高強度セラミックス
の板状部材によって形成され、該振動版を圧電素子とと
もに焼結することによって前記弾性部の表面上に前記圧
電素子を固定することとしてもよい。この場合、圧電ア
クチュエータの製造工程が非常に簡便なものとなる。
【0023】本発明は、少なくとも一端が可動端であ
り、該可動端を駆動対象に押し当てる姿勢で支持された
板状の駆動力伝達部材と、前記駆動力伝達部材と平行な
平面を構成するように該駆動力伝達部材に接合された板
状の部材であって、表面に圧電素子が固定された弾性板
と、前記駆動力伝達部材の固有振動周波数とほぼ等しい
周波数の振動を前記圧電素子に発生させる駆動信号を発
生する駆動回路とを具備することを特徴とする圧電アク
チュエータを提供するものである。かかる圧電アクチュ
エータによれば、圧電アクチュエータの製造工程が容易
になるという利点がある。ここで、前記駆動力伝達部材
は、前記可動端から隔たった部分において他よりも幅が
狭くなっていることとしてもよく、また、前記弾性板
は、側部の一部において他よりも幅が狭くなっているこ
ととしてもよい。
【0024】また、前記弾性板は、溶接によって前記駆
動力伝達部材に接合されていることとしてもよい。この
場合、圧電アクチュエータの製造工程が容易なものとな
る。
【0025】また、前記弾性板は、直接接合によって前
記駆動力伝達部材に接合されていることとしてもよく、
また、前記弾性板は、拡散接合によって前記駆動力伝達
部材に接合されていることとしてもよい。この場合、振
動板と駆動力伝達部材とを、容易かつ確実に接合するこ
とができる。
【0026】また、前記弾性板の端部近傍部の表面を、
前記駆動力伝達部材の表面上に接合してなることとして
もよい。この場合、圧電アクチュエータの製造工程が容
易なものとなる。
【0027】また、前記弾性板の表面における前記駆動
力伝達部材の表面と対向している領域の一部を該駆動力
伝達部材と接合してなることとしてもよい。この場合、
駆動力伝達部材の振動は、接合された弾性板によって制
限されることが少なくなるから、エネルギー効率の向上
を図ることができる。
【0028】また、前記弾性板は、端部近傍部が階段状
に折り曲げられ、該端部近傍部が前記駆動力伝達部材の
表面上に接合され、前記弾性板のうち該端部近傍部を除
く部分が、該駆動力伝達部材の厚さ方向の中央部付近か
ら、前記駆動力伝達部材と平行に突出してなることとし
てもよい。この場合、圧電アクチュエータの薄型化を図
ることができる。
【0029】また、前記弾性板の端部が、前記駆動力伝
達部材の側部であって、当該駆動力伝達部材の厚さ方向
における中央部に接合されていることとしてもよい。こ
の場合、振動板から駆動力伝達部材への振動の伝達効率
が向上させることができる。
【0030】また、前記弾性板は、前記駆動力伝達部材
に接合される部分の近傍において、他の部位よりも幅が
狭くなっていることとしてもよい。この場合、駆動力伝
達部材の振動は、接合された弾性板によって制限される
ことが少なくなるから、エネルギー効率の向上を図るこ
とができる。
【0031】本発明は、長尺部を有し、該長尺部の一端
である可動端を駆動対象に押し当てる姿勢で支持された
一枚の板状の部材であって、前記長尺部の側部から突出
した弾性部を有する振動板を製造する振動板製造工程
と、前記振動板における弾性部の表面に圧電素子を固定
する圧電素子固定工程とを具備することを特徴とする圧
電アクチュエータの製造方法を提供するものである。か
かる圧電アクチュエータの製造方法によれば、該圧電ア
クチュエータを非常に容易な製造工程で製造することが
できる。
【0032】ここで、前記振動板製造工程では、機械加
工により、1枚の板状部材から前記振動板を形成するこ
ととしてもよい。この場合、該圧電アクチュエータを非
常に容易な製造工程で製造することができる。
【0033】また、前記振動板製造工程では、エッチン
グにより、1枚の板状部材から前記振動板を形成するこ
ととしてもよい。この圧電アクチュエータの製造方法に
よれば、この場合、板状部材に応力をかけることなく振
動板を形成することができるので、該振動板が非常に薄
く、かつ小さい部品であっても、容易に加工することが
できる。また、硬い板状部材を加工して振動板を形成す
る場合であっても、化学的手段により、容易に加工する
ことができる。
【0034】また、前記振動板製造工程では、前記振動
板における弾性部に選択的にハーフエッチングを施し、
該弾性部の板厚を薄くする工程を含むこととしてもよ
い。この場合、板状部材に応力をかけることなく振動板
を形成することができるので、該振動板が非常に薄く、
かつ小さい部品であっても、容易に加工することができ
る。また、硬い板状部材を加工して振動板を形成する場
合であっても、化学的手段により、容易に加工すること
ができる。
【0035】また、前記圧電素子固定工程では、高強度
セラミックスによって形成された前記振動板を、圧電素
子とともに焼結することによって、前記弾性部の表面上
に前記圧電素子を固定する工程を含むこととしてもよ
い。この場合にも、当該圧電アクチュエータの製造工程
が非常に簡易なものとなる。
【0036】また、この発明は、少なくとも一端が可動
端であり、該可動端を駆動対象に押し当てる姿勢で支持
された板状の駆動力伝達部材を製造する駆動力伝達部材
製造工程と、板状の弾性板を製造する弾性板製造工程
と、前記駆動力伝達部材と平行な平面を構成するよう
に、前記弾性板を該駆動力伝達部材に固定して振動板を
製造する振動板製造工程と、前記振動板における弾性板
の表面に圧電素子を固定する圧電素子固定工程とを具備
することを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法を
提供するものである。かかる圧電アクチュエータの製造
方法によれば、非常に容易な製造工程により当該圧電ア
クチュエータを製造することができる。
【0037】ここで、前記振動板製造工程では、前記弾
性板を、前記駆動力伝達部材に溶接することにより固定
して前記振動板を製造することとしてもよい。この場
合、圧電アクチュエータの製造工程を非常に簡易なもの
とすることができる。
【0038】また、前記振動板製造工程では、前記弾性
板を、前記駆動力伝達部材に直接接合することにより固
定して前記振動板を製造することとしてもよく、また、
前記振動板製造工程では、前記弾性板を、前記駆動力伝
達部材に拡散接合することにより固定して前記振動板を
製造することとしてもよい。この場合、振動板と駆動力
伝達部材とを、容易かつ確実に接合することができる。
【0039】また、この発明は、針を回転駆動するムー
ブメントと文字盤の間に、請求項1から18のいずれか
1の請求項に記載の圧電アクチュエータと、該圧電アク
チュエータによって回転駆動されるカレンダ表示車とを
有するカレンダ表示機構を設けたことを特徴とする時計
を提供するものである。かかる時計によれば、内蔵され
る圧電アクチュエータが薄型化に適した構造をしている
ので、時計全体を薄型化することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。かかる実施の形態は、本発
明の一形態を示すものであり、この発明を限定するもの
ではなく、本発明の範囲内で任意に変更可能である。
【0041】A:第1の実施形態 A−1:第1の実施形態の構成 図1は、この発明の一実施形態である圧電アクチュエー
タA1を用いた腕時計のカレンダ表示機構の構成を例示
する平面図である。図1に示すように、当該カレンダ表
示機構は、本実施形態である圧電アクチュエータA1
と、この圧電アクチュエータA1によって歩進駆動され
ることにより回転するロータ100と、このロータ10
0に係合する中間車101と、日や曜が表記されてお
り、中間車101と連動する日車102と、これらの各
部が設置されるベース(図示略)によって構成されてい
る。
【0042】図2は、上記カレンダ表示機構を組み込ん
だ時計の構成を示す断面図である。同図において、斜線
部分に上述したカレンダ表示機構が組み込まれており、
その厚さは0.5mm程度と極めて薄い。これは、日車
102を駆動する圧電アクチュエータA1を平面的に構
成したためである。カレンダ表示機構(斜線部分)の上
側には、円盤状の文字盤201が設けられている。この
文字盤201の外周部の一部には、日付を表示するため
の窓部202が設けられており、この窓部202から日
車102に表記された日や曜が覗けるようになってい
る。なお、文字盤201の下側には、運針203を駆動
するムーブメント204が設けられている。
【0043】図3(a)および(b)は、本実施形態に
おける圧電アクチュエータA1を時計の文字盤側から見
た平面図である。図3(b)は、図3(a)のA−A’
線視断面図である。図3(a)および(b)に示すよう
に、本実施形態である圧電アクチュエータA1は、振動
板1、圧電素子2aおよび2bならびに駆動回路3によ
って概略構成されている。なお、図3(a)において
は、便宜上、図3(b)に示す駆動回路3および配線を
省略している。
【0044】振動板1は、金属製の板を打ち抜き加工等
により整形した1枚の板状部材であるが、図4に示すよ
うに、弾性部11と、ステータ部12と、ばね部13と
に分けることができる。ここで、ステータ部12は、そ
の先端部が駆動対象たるロータ100に押し当てられる
可動端121となっている。この可動端121は、図4
に示すように円弧状に整形されている。可動端121と
は反対側のステータ部12の端部は、支持部123とな
っている。そして、この支持部123にはスルーホール
125が形成されている。また、ステータ部12におけ
る支持部123の近傍の部分は、他よりも幅の狭い括れ
部122となっている。ばね部13は、ステータ部12
と直角をなすように支持部123から細長く延びてい
る。弾性部11は、長方形をなしており、ステータ部1
2の側部における可動端121と括れ部122との間の
位置から、ステータ部12に対して直角に突出してい
る。
【0045】この振動板1は、カレンダ表示機構のベー
スに設けられたピン103をスルーホール124に挿通
させることにより、図1に示す態様で支持される。この
状態において、ばね部13の先端近傍の部分はカレンダ
表示機構のベースから突出したピン104からの反力W
を受け、この反力Wは、てこの原理により、ピン103
を支点としてステータ部12に伝達される。このため、
ステータ部12の先端は、常時、一定の圧力でロータ1
00に押し当てられるのである。
【0046】また、振動板1を構成する弾性部11の両
表面上には、図3(b)に示すように、圧電素子2aお
よび2bが貼り付けられている。この圧電素子2aおよ
び2bは、各々の分極方向が逆方向になるように弾性部
11に貼り付けられている。このように弾性部11の両
表面上に圧電素子2aおよび2bを設けることにより、
弾性部11および圧電素子2aおよび2bからなる部分
の強度が向上することとなる。すなわち、当該圧電アク
チュエータA1を設けた時計が落下した際などに生じる
衝撃に対する耐久性を高めることができるのである。
【0047】ここで、圧電素子2aおよび2bの材料と
しては、水晶、ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム、
チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛、ポリフッ化ビニリデン等
の各種のものを用いることができるが、以下の説明にお
いては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いるもの
とする。
【0048】振動板11および圧電素子2aおよび2b
と、駆動回路3との間には、図3(b)に示すような配
線がなされている。このような配線の態様をパラレル接
続といい、このパラレル接続においては、弾性部11
は、圧電素子2aおよび2bの共通電極として作用し、
そこには駆動回路3から接地電位が給電される。そし
て、弾性部11の両表面上に貼り付けられた圧電素子2
aおよび2bには、駆動回路3によって生成される駆動
信号Vが給電されることとなる。
【0049】駆動回路3は、この駆動信号Vを生成する
ための回路である。この駆動回路3としては、他励式の
ものと自励式のものがある。まず、図5(a)は、他励
式の駆動回路のブロック図である。他励式のものは、発
振回路31から出力される発振信号を周波数変換回路3
2で所望の発振周波数に変換して駆動信号Vを生成し、
この駆動信号Vを圧電素子2aおよび2bに供給する。
この場合、発振回路31は、指針を駆動するための時計
回路における水晶発振回路と兼用し、また、周波数変換
回路32に分周回路を用いることにより、構成を容易に
することができる。
【0050】次に、図5(b)は、自励式の駆動回路3
のブロック図である。同図に示す自励式の駆動回路3
は、振動子として圧電素子2aおよび2bを用いてコル
ピッツ型の発振回路33を構成し、この発振回路33を
自励発振させることにより圧電素子に所定の周波数の振
動を発生させるようにしたものである。
【0051】ここで、本実施形態において、駆動回路3
は、以上説明した他励式、自励式のいずれの方式のもの
でもよいが、ステータ部12の固有振動周波数のうちの
いずれかの周波数とほぼ等しい周波数の駆動信号Vを発
生するように構成する。以上が本実施形態である圧電ア
クチュエータA1の構成である。
【0052】A−2:第1の実施形態の動作 次に、本実施形態の動作を説明する。まず、駆動回路3
によって生成された駆動信号Vを印加された圧電素子2
aおよび2bは、長手方向に伸縮振動し、これに伴って
弾性部11は縦振動する。さらに詳述すると以下の通り
である。
【0053】弾性部11は、圧電素子2aおよび2bの
共通電極として作用し、そこには駆動回路3から接地電
位GNDが給電される。一方、圧電素子2aおよび2b
には駆動信号Vが給電されることとなる。ここで、圧電
素子2aと圧電素子2bとの分極方向は、図3(b)中
の矢印で示すように両者は逆向きになっている。従っ
て、駆動信号Vの印加により例えば圧電素子2aにおい
て分極方向と同じ方向の電界が生じるときには、圧電素
子2bでも分極方向と同じ方向の電界が生じることとな
る。このため、駆動信号Vの印加によって、圧電素子2
aが伸びるときには圧電素子2bも伸び、圧電素子2a
が縮むときには圧電素子2bも縮むこととなる。そし
て、交流電圧を駆動信号Vとして与えた場合には、弾性
部11は、この駆動信号Vに応じて、当該弾性部11が
属する面内において長さ方向に縦振動することとなる。
この振動の周波数は、駆動信号Vの周波数、すなわち、
ステータ部12の固有振動周波数のうちのいずれかの周
波数fsとほぼ等しい周波数である。このような振動が
生じると、弾性部11は、ステータ部12の側部を図3
(a)に示す矢印方向に押すこととなる。
【0054】振動部11から上述したような圧力を受け
ると、ステータ部12は屈曲振動することとなる。以
下、この屈曲振動について詳述する。
【0055】まず、ステータ部12を剛体と考えた場
合、ステータ部12は、上述のように振動部11からの
圧力を受けることにより、図6(a)に示すように括れ
部122を支点として変位する。この場合、振動部11
の端部の変位は、括れ部122を支点としててこの原理
によって増幅され、可動端121に伝達される。しか
し、ステータ部12は、いわゆる片持ち梁構造をしてい
るため、支持部となる括れ部122に大きな応力が生
じ、力が括れ部122から逃げてエネルギー損失が大き
くなる。このため、電気エネルギーから機械エネルギー
への変換効率が低下するといった問題がある。
【0056】ところで、機械的な構造物に対して力を一
定にして、加振周波数を徐々に大きくしていくと、特定
の周波数で構造物の振幅は最大となり、その後極小とな
るといった応答を繰り返す。すなわち、振幅が極大値を
とる加振周波数は複数存在し、そのような各加振周波数
を固有振動周波数という。そして、固有振動周波数のう
ちの最も小さい固有振動周波数によって加振された際の
振動の態様を一次の振動モード、その次に大きい固有振
動周波数によって加振された際の振動の態様を2次の振
動モード、…、という。構造物は、この加振振動周波数
で振動する場合、その機械的インピーダンスが極小とな
るため、小さな駆動力で容易に大きな変位が得られるの
である。
【0057】本実施形態である圧電アクチュエータA1
は、この点に着目して構成されたものであり、ステータ
に12の1次の振動モードもしくは高次の振動モードの
固有振動周波数にほぼ等しい周波数でステータ部12を
加振する構成となっている。図6(b)は、一次の振動
モードで振動した場合のステータ部12の変位を模式的
に示したものであり、図6(c)は、2次の振動モード
で振動した場合のステータ部12の変位を模式的に示し
たものである。図6(b)および(c)に示すように、
ステータ部12は、ステータ部12が属する平面内にお
いて屈曲しながら振動する。なお、何次の振動モードを
用いるかは、駆動対象の駆動速度等に合わせて適宜選択
し、駆動回路3によって生成される駆動信号Vの周波数
を調整すればよい。
【0058】このようにして生じたステータ部12の屈
曲振動により、ステータ部12の可動端121は、ロー
タ100の外周面を叩くように変位する。これにより、
ロータ100に周方向の力がかかるから、ロータ100
が回転し、図1における日車102の歩進駆動が行われ
るのである。
【0059】以上説明したように、本実施形態である圧
電アクチュエータA1によれば、弾性部11とステータ
部12とが一体の板状部材によって形成されるから、圧
電アクチュエータA1の構成は非常に簡易となり、作成
も容易となる。
【0060】また、本実施形態である圧電アクチュエー
タA1によれば、ステータ部12の固有振動周波数にほ
ぼ等しい周波数でステータ部12を加振するから、ステ
ータ部12の内部損失を大幅に減少させることができ
る。従って、ステータ部12を剛体として捉え、その固
有振動周波数からずれた周波数で加振した場合と比較し
て、ステータ部12の変位を大きくすることができる。
さらに、本実施形態である圧電アクチュエータA1は、
振動板1および圧電素子2aおよび2bにより平面的に
構成されるため、圧電アクチュエータA1の薄型化を図
ることができる。
【0061】A−3:第1の実施形態の変形例 上記第1の実施形態である圧電アクチュエータA1は以
下に示す構成としてもよい。なお、以下に示す変形例に
おいて、上記第1の実施形態と共通の部分については同
一の符号を付してその説明を省略する。
【0062】上記第1の実施形態においては、弾性部1
1とステータ部12とが同一の厚さであることとした
が、弾性部11の両面には圧電素子2aおよび2bが貼
り付けられるから、その部分は、ステータ部12よりも
厚くなる。ここで、圧電アクチュエータのさらなる薄型
化を図るために、弾性部11およびステータ部12によ
り構成される振動板1全体を薄いものとすると、ステー
タ部12の剛性が低下し、これにより、ステータ部12
の耐久性が低下するといった問題が生じ得る。そこで、
本変形例では、圧電素子2aおよび2bが貼り付けられ
る弾性部11の厚さのみをステータ部12よりも薄いも
のとし、上述したような不都合を生じることなく、圧電
アクチュエータのさらなる薄型化を図る。
【0063】図7(b)は、図7(a)に示す本変形例
にかかる圧電アクチュエータのA−Aにおける断面図で
ある。同図に示すように、弾性部11がステータ部12
よりも薄くなった分だけ圧電アクチュエータが薄くな
る。また、ステータ部12の厚さは変わらないから、ス
テータ部12の剛性は低下せず、振動伝達の効果が低下
することもない。
【0064】A−4:第1の実施形態である圧電アクチ
ュエータの製造方法 次に、上記第1の実施形態である圧電アクチュエータの
製造方法の例を説明する。
【0065】A−4−1:焼結による加工 上記第1の実施形態においては、振動板1は金属製の板
状部材によって形成されることとしたが、これに限ら
ず、ジルコニア等の高強度セラミックスにより形成する
こととしてもよい。この場合、圧電素子を作成する工程
は以下のようにすることが可能である。
【0066】高強度セラミックスによって図4に示すよ
うな形状の振動板1を形成し、この振動板1を構成する
弾性部11の両表面上に圧電素子2aおよび2bを配置
する。そして、この振動板1と圧電素子2aおよび2b
とをともに焼結することにより、圧電素子2aおよび2
bが振動板1の弾性部11に貼り付け、図3(a)に示
すような圧電アクチュエータを形成する。このように、
非常に簡易な工程によって、圧電アクチュエータを製作
することができる。
【0067】A−4−2:エッチングによる加工 上記変形例(3)の振動板1は、弾性部11がステータ
部12に比較して薄い構成となっているが、このような
形状の振動板1を作成する際には、ハーフエッチングを
用いてもよい。以下、図8を参照して、この場合の振動
板1の製造工程の具体例を説明する。
【0068】工程a:一次エッチング まず、長方形の板状部材40のうち、図8(a)に示す
斜線部分をエッチングによって完全に除去する。これに
より、弾性部11、ステータ部12およびばね部13を
有する振動板1が形成される。なお、上記第1の実施形
態である圧電アクチュエータA1は、この時点における
振動板1を用いればよい。
【0069】工程b:二次エッチング 次に、上記工程aによって形成された振動板1のうちの
弾性部11の表面および裏面にあたる領域(図8(b)
中の斜線部)に対してエッチングを行う。ここで、この
際のエッチングは、上記工程aにおけるエッチングとは
異なり、弾性部11が完全に除去される前にエッチング
を止めるものである。この方法をハーフエッチングとい
い、このようにすることにより、振動板1のうちの弾性
部11にあたる部分のみを他の部位(ステータ部12)
よりも薄く加工することができるのである。このハーフ
エッチングの深さは、圧電素子2aおよび2bの厚さと
同じくらいにするのが好ましい。
【0070】この後、振動板1の弾性部11の両面に圧
電素子2aおよび2bを貼り付け、所定の配線を設ける
ことにより、圧電アクチュエータを製造することができ
る。
【0071】このようにエッチングを用いた製造方法に
よれば、加工する板状部材に応力をかけずに振動板1を
形成することができる。従って、本発明にかかる圧電ア
クチュエータにおいて用いられるような、非常に薄く、
小さい部品であっても、比較的容易に加工することがで
きる。また、硬い板状部材を加工して振動板1を形成す
る場合であっても、化学薬品等によって化学的に容易に
加工することができる。
【0072】A−4−3:その他の製造方法 以上示した製造方法の他にも、機械的な加工、例えば、
プレス形成、切削加工およびワイヤ加工等を用いて振動
板1を形成してもよい。
【0073】B:第2の実施形態 B−1:第2の実施形態の構成 次に本発明の第2の実施形態である圧電アクチュエータ
A2の構成を説明する。上記第1の実施形態である圧電
アクチュエータA1においては、弾性部11とステータ
部12が一体の板状部材で構成されていた。これに対
し、本実施形態である圧電アクチュエータA2において
は、弾性部とステータ部とは別個の板状部材であり、こ
れらの部材を溶接によって接合することによって振動板
1aを構成するようになっている。以下、図面を参照し
て、本実施形態である圧電アクチュエータA2の詳細を
説明するが、上記第1の実施形態である圧電アクチュエ
ータA1と共通する部分については同一の符号を付し
て、その説明を省略する。
【0074】図9(a)および(b)は、本実施形態で
ある圧電アクチュエータA2の全体構成を示す図であ
る。同図に示すように、本実施形態である圧電アクチュ
エータA2は、圧電素子2aおよび2b、弾性部11
a、ステータ部12aおよび駆動回路3によって構成さ
れている。
【0075】本実施形態においては、弾性部11aの長
さ方向とステータ部12aの長さ方向とが90度に近い
角度をなすように弾性部11aとステータ部12aとを
配置し、弾性部11aの端部をステータ部12aの表面
に溶接によって接合した構成となっている。図9(a)
および(b)において、斜線部が溶接によって接合され
た部分である。そして、弾性部11aのうちのステータ
部12aに溶接されていない部分の両表面には、上記第
1の実施形態と同様に圧電素子2aおよび2bが貼り付
けられる。なお、弾性部11aとステータ部12aとの
接合には、レーザ溶接および抵抗溶接等、種々の方法を
用いることができる。また、本実施形態にかかる圧電ア
クチュエータA2の動作は、上記第1の実施形態である
圧電アクチュエータA1と同様なので説明を省略する。
【0076】このような構成とすることにより、圧電ア
クチュエータの製造が容易となる。また、弾性部11a
とステータ部12aとを接合する構成とすると、以下に
示す変形例にように、様々な態様で振動板11aとステ
ータ部12aとを接合することができる。
【0077】B−2:第2の実施形態の変形例 上記第2の実施形態である圧電アクチュエータA2は、
以下のような構成としてもよい。 (1)上記第2の実施形態である圧電アクチュエータに
おいては、図9(a)および(b)に示したように、弾
性部11aとステータ部12aとが重なる領域のすべて
を溶接する構成としたが、この弾性部11aとステータ
部12aとが重なる領域の一部分のみを溶接する構成と
してもよい。例えば、図10(a)および(b)に示す
ように、弾性部11aとステータ部12aとが重なる領
域のうちの一点のみを溶接によって接合する構成として
もよい。図10(a)および(b)において、斜線部分
が溶接によって接合された部分である。このようにする
ことにより、ステータ部12aの屈曲振動は、接合され
た弾性部11aによって制限されることが少なくなる。
従って、弾性部11aからステータ部12aに振動が伝
達する際に、エネルギーが損失しにくくなるから、当該
圧電アクチュエータのエネルギー効率の向上を図ること
ができる。
【0078】(2)上記第2の実施形態である圧電アク
チュエータA2においては、弾性部11aの一部をステ
ータ部12aの表面上に接合することとしたが、単に接
合するだけではなく、図14に示すような構成としても
よい。この図11は、本変形例にかかる圧電アクチュエ
ータを、ステータ部12aが属する面に垂直な面であっ
て、弾性部11aの長さ方向に平行な面で切った場合の
弾性部11aおよびステータ部12aの断面図である。
図11に示すように、弾性部11aは、その端部の近傍
が階段状に折り曲げられ、その端部がステータ部12a
の表面上において接合される構成となっている。そし
て、弾性部11aのうちの上記端部近傍を除く部分は、
ステータ部12aの属する面と平行になっている。この
ような構成とすることにより、圧電アクチュエータの薄
型化を図ることができる。
【0079】(3)上記第2の実施形態である圧電アク
チュエータA2においては、弾性部11aがステータ部
12aの表面上に溶接された構成としたが、弾性部11
aをステータ部12aの側部に溶接する構成としてもよ
い。図12は、この場合の圧電アクチュエータの構成を
示す図である。同図において、斜線部が溶接によって接
合された部分である。本変形例にかかる圧電アクチュエ
ータによれば、以下に示す利点がある。
【0080】まず、弾性部11aをステータ部12aの
表面に接合した圧電アクチュエータ、すなわち上記第2
の実施形態にかかる圧電アクチュエータA2の場合、弾
性部11aの振動に伴ってステータ部12aは屈曲振動
するが、弾性部11aはステータ部12aの上表面に接
合されており、ステータ部12aの中心軸からずれた部
分に力が加わるため、ステータ部12aは、図13に示
すように、矢印Xの方向にわずかにねじれながら屈曲振
動することとなる。すなわち、弾性部からステータ部1
2aに伝達される振動のエネルギーの一部が、ステータ
部12aにねじれを生じさせるために費やされてしまう
のである。従って、振動部11aからステータ部12a
への振動の伝達効率が低下することとなる。
【0081】これに対し、本変形例にかかる圧電アクチ
ュエータによれば、上述したようなステータ部12aの
ねじれは生じない。従って、上述したステータ部12a
の表面上に弾性部11aが接合された圧電アクチュエー
タと比較して、弾性部11aの振動を効率よくステータ
部12aに伝達することとなる。なお、弾性部11aの
厚さがステータ部12aの厚さよりも薄い構成とする場
合には、図14に示すように、弾性部11aの端部を、
ステータ部12aの厚さ方向における中央部に位置する
ように接合すれば、上記効果と同様の効果が得られる。
【0082】(4)上記第2の実施形態である圧電アク
チュエータA2を構成する弾性部11aは、幅が一定の
長方形の板状部材によって形成されることとしたが、こ
れに限らず、弾性部11aは、ステータ部12aとの接
合部の近傍において他の部位よりも幅が狭くなっている
構成としてもよい。図15に、この場合の圧電アクチュ
エータの構成を示す。この場合の弾性部11aとステー
タ部12aとの接合の態様は、弾性部11aとステータ
部12aとが重なる領域のすべてを接合することとして
もよいし、または上記(1)に示したように弾性部11
aとステータ部12aとが重なる領域内の一点を接合す
ることとしてもよい。このような構成とすることによ
り、ステータ部12aの屈曲振動は、接合された振動部
11aによって制限されることが少なくなる。従って、
エネルギーの損失が少なくなるから、当該圧電アクチュ
エータのエネルギー効率の向上を図ることができる。
【0083】B−3:第2の実施形態である圧電アクチ
ュエータの製造方法 上記第2の実施形態においては、弾性部とステータ部を
溶接によって接合することとしたが、以下に示す方法に
よって接合することとしてもよい。
【0084】(1)直接接合 直接接合とは、複数の板状部材を接着剤やソルダーを用
いずに原子レベルで接合する技術であり、以下の工程か
らなる。 接合する複数の板状部材に親水化処理を行う。 上記複数の板状部材を重ねる。 アニーリングする(例えば200〜800℃程度まで
加熱し、その後徐冷する。)
【0085】上述したにおいて親水化処理を行うこと
により、図16(a)に示すように、板状部材にOH基
を付加することができる。そして、このような処理を施
された板状部材を重ねてアニーリングすると、図16
(a)中の破線で囲んだ部分からH2Oが生成すること
となる。これにより、図16(b)に示すように、部材
―O―部材といった共有結合が生じ、複数の板状部材は
非常に強く結合されることとなる。
【0086】(2)拡散接合 拡散接合とは、複数の板状部材を重ねて熱処理すること
により一方の板状部材の界面に、他方の板状部材の原子
を拡散させて中間層を生成することによって接合する技
術である。例えば、SiCと鉄の両面を重ね合わせ、高
温(1000℃程度)で数時間放置する。すると、Si
Cと鉄の界面にSi、C、Feの化合物が形成され、接
合が行われる。
【0087】(3)当該圧電アクチュエータを量産する
場合には、以下に示す工程で生産することとしてもよ
い。
【0088】工程a:圧電素子となるPZTの板状部材
(以下、「PZT部材」という)と、弾性部となる板状
部材(以下、「基板」という)を接合 まず、図17(a)に示すように、2枚のPZT部材5
0aおよび50bの間に、基板51を挟んで接着する。
ここで、基板51は、PZT部材50aおよび50bよ
りも幅が広く、重ねた場合には、図17(a)に示すよ
うに、基板51の一部が、その両表面に接合されるPZ
T部材50aおよび50bからはみ出すこととなる。
【0089】工程b:切断 次に、図17(b)に示すように、上述した工程aによ
って接合されたサンドイッチ構造の部材を、所定の大き
さに切断する。図17(b)に示す例においては、破線
に沿って切断されることとなる。なお、この切断には、
ダイシングカッター等を用いることができる。
【0090】工程c:ステータ部に溶接 図17(c)に示すように、上記工程bによって分割さ
れた部材のうち、圧電素子が貼り付けられていない部分
を、圧電アクチュエータのステータ部12aに接合す
る。なお、この場合の接合は、溶接によって接合するこ
ととしてもよいし、また、上述した直接接合または拡散
接合を用いて接合することとしてもよい。また、ステー
タ部12aは、上記第1の実施形態において説明したよ
うに、エッチングによって形成してもよいし、プレス形
成、切削加工等の機械加工によって形成してもよい。
【0091】工程d:配線 上述した工程によって接合された圧電素子および弾性部
と、駆動回路とを接続するための配線を行う。以上示し
た工程a〜dによって本実施形態である圧電アクチュエ
ータを製造することができる。
【0092】このように、この製造方法によれば、基板
とPZT部材とを接合してから、圧電アクチュエータと
して用いられる際の大きさに切断するため、弾性部と圧
電素子との寸法のずれがほとんどなくなる。
【0093】C:その他の実施形態 以上この発明の実施形態について説明したが、上記実施
形態はあくまでも例示であり、上記実施形態に対して
は、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加
えることができる。変形例としては、例えば以下のよう
なものが考えられる。
【0094】(1)上記第1および第2の実施形態にお
いては、ステータ部12または12aの支持部123に
おいて振動板1を支持し、この支持部123の近傍に他
よりも幅が狭くなった括れ部122を設ける構成とした
が、これに限らず、以下のような構成としてもよい。図
18(a)は本変形例にかかる圧電アクチュエータの構
成を示す平面図であり、図18(b)は該圧電アクチュ
エータを構成する振動板の構成を示す平面図である。図
18(a)および(b)に示すように、本変形例にかか
る圧電アクチュエータの振動板1bは、ステータ部12
bと該ステータ部12bの側部から突出した弾性部11
bを有する。そして、ステータ部12bの両端は、円弧
状に整形されている。また、弾性部11bの側部には固
定部125が設けられており、この固定部125は、他
の部位よりも幅が狭くなっている括れ部122bによっ
て弾性部11bと連結された形状となっている。また、
固定部125は、ステータ部12bの一端がロータに対
してある程度の加圧力をもって接するような姿勢で、ネ
ジ等によってカレンダ表示機構のベース等に固定される
構成となっている。そして、本実施形態においても、図
18(b)に示すように、ステータ部12b、弾性部1
1b、括れ部122bおよび固定部125は、一枚の板
状部材によって形成されている。このような構成とした
場合であっても、上記各実施形態にかかる圧電アクチュ
エータと同様の効果が得られる。
【0095】(2)上記第1および第2の実施形態にお
いては、弾性部の両面に圧電素子を貼り付け、駆動回路
にパラレル接続する構成としたが、弾性部の片面のみに
圧電素子を張り付け、当該弾性部および圧電素子と駆動
回路との間の配線を、図19に示すような態様で構成す
るものとしてもよい。このような構成とすることによ
り、弾性部の片面にのみ圧電素子を貼り付ければよく、
加工が容易となる。また、圧電素子および弾性部と駆動
回路とを接続すればよいので、上述したように弾性部の
両面に圧電素子を設けた場合と比較して、配線が容易に
なる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
弾性部とステータ部とが一体の板状部材によって形成さ
れるので、圧電アクチュエータの構成は非常に簡易とな
り、機械加工等の比較的簡便な加工方法によって振動板
を形成することができる。また、ステータ部の固有振動
周波数にほぼ等しい周波数でステータ部を加振するの
で、ステータ部の内部損失を大幅に減少できる。従っ
て、ステータ部の変位を大きくすることができ、ロータ
を効率よく駆動することができる。
【0097】また、一枚の板状部材にエッチングまたは
ハーフエッチングを施すことによって、上記板状部材に
応力をかけることなく振動板を形成することとした場合
には、振動板が非常に薄く、かつ小さい部品であって
も、容易に加工することができる。また、硬い板状部材
を加工して振動板を形成する場合であっても、化学的手
段により、容易に加工することができる。
【0098】また、ハーフエッチングを施すことによ
り、振動板のうちの弾性部の厚さを、ステータ部よりも
薄くすることとすれば、当該圧電アクチュエータの薄型
化を図ることができる。
【0099】また、振動板を高強度セラミックスによっ
て形成し、この振動板を圧電素子とともに焼結すること
によって振動板上に圧電素子を固定することとすれば、
圧電アクチュエータの製造工程は非常に簡便なものとな
る。
【0100】また、弾性部とステータ部とを別々の板状
部材で形成し、これらを接合することとすれば、圧電ア
クチュエータの製造が非常に容易なものとなる。また、
この接合には、溶接、直接接合および拡散接合等の方法
を用いることができるので、弾性部とステータ部を容易
かつ確実に接合することができる。
【0101】また、弾性部の表面上の一点でステータと
接合することとしてもよく、この場合には、ステータ部
の振動が接合された弾性部によって制限されることが少
なくなるから、エネルギー効率の向上を図ることができ
る。また、振動板は、ステータに接合される部分の近傍
において、他よりも幅が狭くなっている構成とした場合
にも、同様の効果が得られる。
【0102】本発明にかかる圧電アクチュエータを時計
に利用した場合には、当該圧電アクチュエータが平面的
に構成されているので、腕時計の薄型化に寄与すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である圧電アクチュエータ
を組み込んだカレンダ表示機構の構成を示す透過平面図
である。
【図2】 本発明の実施形態である圧電アクチュエータ
を組み込んだカレンダ表示機構を用いた時計の断面図で
ある。
【図3】 (a)は本発明の第1の実施形態である圧電
アクチュエータの全体の構成を示す平面図であり、
(b)は上記(a)のA−A’線視断面図である。
【図4】 本実施形態である圧電アクチュエータを構成
する振動板の全体の構成を示す平面図である。
【図5】 (a)は第1の実施形態である圧電アクチュ
エータにおいて用いられる駆動回路を他励式で構成した
場合のブロック図であり、(b)は自励式で構成した場
合の回路図である。
【図6】 (a)はステータ部を剛体として考えたとき
の振動を示す平面図であり、(b)はステータ部の一次
振動を示す平面図であり、(c)はステータ部の二次振
動を示す平面図である。
【図7】 (a)は本発明の第1の実施形態である圧電
アクチュエータの変形例の構成を示す平面図であり、
(b)は上記(a)のA−A’線視断面図である。
【図8】 (a)は、本実施形態である圧電アクチュエ
ータの振動板をエッチングを用いて形成する場合の一次
エッチングの態様であり(b)は二次エッチングの態様
である。
【図9】 (a)は本発明の第2の実施形態である圧電
アクチュエータの全体の構成を示す平面図であり、
(b)は上記(a)のA−A’線視断面図である。
【図10】 (a)は本発明の第2の実施形態である圧
電アクチュエータの変形例の構成を示す平面図であり、
(b)は上記(a)のA−A’線視断面図である。
【図11】 本発明の第2の実施形態である圧電アクチ
ュエータの変形例の、弾性部およびステータ部の属する
面に垂直な面であって、弾性部の長さ方向に平行な面に
おける断面図である。
【図12】 (a)は本発明の第2の実施形態である圧
電アクチュエータの変形例の構成を示す平面図であり、
(b)は上記(a)のA−A’線視断面図である。
【図13】 本発明の第2の実施形態である圧電アクチ
ュエータの動作を示す断面図である。
【図14】 本発明の第2の実施形態である圧電アクチ
ュエータの変形例の構成を示す断面図である。
【図15】 本発明の第2の実施形態である圧電アクチ
ュエータの変形例の構成を示す平面図である。
【図16】 直接接合をした場合の接合の態様を、模式
的に示した図である。
【図17】 本発明の第2の実施形態である圧電アクチ
ュエータの製造工程の例を示す斜視図である。
【図18】 (a)は本発明の第1および第2の実施形
態である圧電アクチュエータの変形例の構成を示す平面
図であり、(b)は該圧電アクチュエータを構成する振
動板の構成を示す平面図である。
【図19】 本発明の第1および第2の実施形態である
圧電アクチュエータの変形例の構成を示す断面図であ
る。
【図20】 従来の圧電アクチュエータを用いた超音波
モータを模式的に示す図である。
【符号の説明】
1,1a,1b……振動板、2a,2b……圧電素子、
3……駆動回路、11……弾性部、11a……弾性部
(弾性板)、12……ステータ部(長尺部)、12a…
…ステータ部(駆動力伝達部材)、31……発振回路、
32……周波数変換回路、33……発振回路、100…
…ロータ、101……中間車、102……日車(カレン
ダ表示車)、103,104……ピン、121……可動
端、122……括れ部、123……支持部、124……
スルーホール、201……文字盤、202……窓部、2
03……針、204……ムーブメント、A1,A2,3
00……圧電アクチュエータ、301……発振部、30
2……圧電素子、303……振動片、350……ロー
タ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 泰治 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 古畑 誠 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF93 AP14 AP31 5H680 AA00 AA06 AA19 BB02 BB15 BC01 BC02 BC04 DD01 DD15 DD23 DD24 DD28 DD44 DD53 DD55 DD73 DD82 DD85 DD92 EE10 EE12 EE24 FF08 FF12 FF13 FF16 FF25 FF26 FF30 FF32 GG02

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺部を有し、該長尺部の一端である可
    動端を駆動対象に押し当てる姿勢で支持された一枚の板
    状の部材であって、前記長尺部の側部から突出した弾性
    部を有する振動板と、 前記弾性部の表面に固定された圧電素子と、 前記長尺部の固有振動周波数とほぼ等しい周波数の振動
    を前記圧電素子に発生させる駆動信号を発生する駆動回
    路とを具備することを特徴とする圧電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 前記振動板は、前記長尺部の前記可動端
    から隔たった部分において他よりも幅が狭くなっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記振動板は、前記弾性部の側部の一部
    において他よりも幅が狭くなっていることを特徴とする
    請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記振動板は、一枚の板状部材を機械加
    工して形成したものであることを特徴とする請求項1か
    ら3のいずれか1の請求項に記載の圧電アクチュエー
    タ。
  5. 【請求項5】 前記振動板は、一枚の板状部材にエッチ
    ングを施すことによって形成したものであることを特徴
    とする請求項1から3のいずれか1の請求項に記載の圧
    電アクチュエータ。
  6. 【請求項6】 前記弾性部は、ハーフエッチングを施す
    ことにより、前記長尺部よりも薄く形成したものである
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1の請求項
    に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 【請求項7】 前記振動板は、高強度セラミックスの板
    状部材によって形成され、該振動板を圧電素子とともに
    焼結することによって前記弾性部の表面上に前記圧電素
    子を固定することを特徴とする請求項1から6のいずれ
    か1の請求項に記載の圧電アクチュエータ。
  8. 【請求項8】 少なくとも一端が可動端であり、該可動
    端を駆動対象に押し当てる姿勢で支持された板状の駆動
    力伝達部材と、 前記駆動力伝達部材と平行な平面を構成するように該駆
    動力伝達部材に接合された板状の部材であって、表面に
    圧電素子が固定された弾性板と、 前記駆動力伝達部材の固有振動周波数とほぼ等しい周波
    数の振動を前記圧電素子に発生させる駆動信号を発生す
    る駆動回路とを具備することを特徴とする圧電アクチュ
    エータ。
  9. 【請求項9】 前記駆動力伝達部材は、前記可動端から
    隔たった部分において他よりも幅が狭くなっていること
    を特徴とする請求項8に記載の圧電アクチュエータ。
  10. 【請求項10】 前記弾性板は、側部の一部において他
    よりも幅が狭くなっていることを特徴とする請求項8に
    記載の圧電アクチュエータ。
  11. 【請求項11】 前記弾性板は、溶接によって前記駆動
    力伝達部材に接合されていることを特徴とする請求項8
    から10のいずれか1の請求項に記載の圧電アクチュエ
    ータ。
  12. 【請求項12】 前記弾性板は、直接接合によって前記
    駆動力伝達部材に接合されていることを特徴とする請求
    項8から10のいずれか1の請求項に記載の圧電アクチ
    ュエータ。
  13. 【請求項13】 前記弾性板は、拡散接合によって前記
    駆動力伝達部材に接合されていることを特徴とする請求
    項8から10のいずれか1の請求項に記載の圧電アクチ
    ュエータ。
  14. 【請求項14】 前記弾性板の端部近傍部の表面を、前
    記駆動力伝達部材の表面上に接合してなることを特徴と
    する請求項8から13のいずれか1の請求項に記載の圧
    電アクチュエータ。
  15. 【請求項15】 前記弾性板の表面における前記駆動力
    伝達部材の表面と対向している領域の一部を該駆動力伝
    達部材と接合してなることを特徴とする請求項14に記
    載の圧電アクチュエータ。
  16. 【請求項16】 前記弾性板は、端部近傍部が階段状に
    折り曲げられ、該端部近傍部が前記駆動力伝達部材の表
    面上に接合され、前記弾性板のうち該端部近傍部を除く
    部分が、該駆動力伝達部材の厚さ方向の中央部付近か
    ら、前記駆動力伝達部材と平行に突出してなることを特
    徴とする請求項8から13のいずれか1の請求項に記載
    の圧電アクチュエータ。
  17. 【請求項17】 前記弾性板の端部が、前記駆動力伝達
    部材の側部であって、当該駆動力伝達部材の厚さ方向に
    おける中央部に接合されていることを特徴とする請求項
    8から13のいずれか1の請求項に記載の圧電アクチュ
    エータ。
  18. 【請求項18】 前記弾性板は、前記駆動力伝達部材に
    接合される部分の近傍において、他の部位よりも幅が狭
    くなっていることを特徴とする請求項8から17のいず
    れか1の請求項に記載の圧電アクチュエータ。
  19. 【請求項19】 長尺部を有し、該長尺部の一端である
    可動端を駆動対象に押し当てる姿勢で支持された一枚の
    板状の部材であって、前記長尺部の側部から突出した弾
    性部を有する振動板を製造する振動板製造工程と、 前記振動板における弾性部の表面に圧電素子を固定する
    圧電素子固定工程とを具備することを特徴とする圧電ア
    クチュエータの製造方法。
  20. 【請求項20】 前記振動板製造工程では、機械加工に
    より、1枚の板状部材から前記振動板を形成することを
    特徴とする請求項19に記載の圧電アクチュエータの製
    造方法。
  21. 【請求項21】 前記振動板製造工程では、エッチング
    により、1枚の板状部材から前記振動板を形成すること
    を特徴とする請求項19に記載の圧電アクチュエータの
    製造方法。
  22. 【請求項22】 前記振動板製造工程では、前記振動板
    における弾性部に選択的にハーフエッチングを施し、該
    弾性部の板厚を薄くする工程を含むことを特徴とする請
    求項19から21のいずれか1の請求項に記載の圧電ア
    クチュエータの製造方法。
  23. 【請求項23】 前記圧電素子固定工程では、高強度セ
    ラミックスによって形成された前記振動板を、圧電素子
    とともに焼結することによって、前記弾性部の表面上に
    前記圧電素子を固定する工程を含むことを特徴とする請
    求項19から22のいずれか1の請求項に記載の圧電ア
    クチュエータの製造方法。
  24. 【請求項24】 少なくとも一端が可動端であり、該可
    動端を駆動対象に押し当てる姿勢で支持された板状の駆
    動力伝達部材を製造する駆動力伝達部材製造工程と、 板状の弾性板を製造する弾性板製造工程と、 前記駆動力伝達部材と平行な平面を構成するように、前
    記弾性板を該駆動力伝達部材に固定して振動板を製造す
    る振動板製造工程と、 前記振動板における弾性板の表面に圧電素子を固定する
    圧電素子固定工程とを具備することを特徴とする圧電ア
    クチュエータの製造方法。
  25. 【請求項25】 前記振動板製造工程では、前記弾性板
    を、前記駆動力伝達部材に溶接することにより固定して
    前記振動板を製造することを特徴とする請求項24に記
    載の圧電アクチュエータの製造方法。
  26. 【請求項26】 前記振動板製造工程では、前記弾性板
    を、前記駆動力伝達部材に直接接合することにより固定
    して前記振動板を製造することを特徴とする請求項24
    に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  27. 【請求項27】 前記振動板製造工程では、前記弾性板
    を、前記駆動力伝達部材に拡散接合することにより固定
    して前記振動板を製造することを特徴とする請求項24
    に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  28. 【請求項28】 針を回転駆動するムーブメントと文字
    盤の間に、請求項1から18のいずれか1の請求項に記
    載の圧電アクチュエータと、該圧電アクチュエータによ
    って回転駆動されるカレンダ表示車とを有するカレンダ
    表示機構を設けたことを特徴とする時計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6340608B1 (en) * 2000-07-07 2002-01-22 Chartered Semiconductor Manufacturing Ltd. Method of fabricating copper metal bumps for flip-chip or chip-on-board IC bonding on terminating copper pads
JP2017034782A (ja) * 2015-07-30 2017-02-09 セイコーエプソン株式会社 圧電駆動装置、ロボット、ポンプ、及び圧電駆動装置の製造方法

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