JP2003249464A - チップ貼設シート - Google Patents
チップ貼設シートInfo
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- JP2003249464A JP2003249464A JP2002045709A JP2002045709A JP2003249464A JP 2003249464 A JP2003249464 A JP 2003249464A JP 2002045709 A JP2002045709 A JP 2002045709A JP 2002045709 A JP2002045709 A JP 2002045709A JP 2003249464 A JP2003249464 A JP 2003249464A
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Abstract
ハンダ層を有する基板のような接合面の表面粗さがRa
=0.03〜0.2μmである基板を用いて製造される
チップ貼設シートであって、チップのシートに対する接
着力を適度に調節することができるチップ貼設シートを
提供する。 【解決手段】 カルボン酸エステル系粘着材からなる粘
着材層を表面に有する粘着シートであって、接合面の表
面粗さがRa=0.03〜0.2μmの基板を貼付した
後に波長365nmの紫外線を500mJ/cm2以上
照射してから剥がした基材の剥離面をフーリエ変換赤外
分光光度計法により測定した時に1730〜1750c
m−1に現れる吸収ピークの吸光度が0.0001〜
0.01となるような粘着シートに基材を貼付し、基材
のみをチップ状に切断する。
Description
て使用できるチップが多数貼設されたチップ貼設シート
及びその製造方法に関する。
とヒートシンク(銅等の金属製ブロック)の間に位置す
る基板であり、半導体レーザー素子から発生する熱をヒ
ートシンク側へ効率よく伝達する機能を持つものであ
る。
は、特許第3165779号公報に示されるように、セ
ラミックス等の絶縁基板の両面に回路パターンが設けら
れているものである。そして片面に半導体レーザー素子
を、他の片面にヒートシンクをハンダ付け等の方法によ
りボンディングして使用されている。
ムは、熱伝導率が高く、熱膨張係数が半導体素子に近い
という理由から特に注目されており、表面に素子を載置
するために電極層が形成され、更に素子をリフローハン
ダ付けするためのハンダ層が該電極層上に形成されたも
のが使用されている。なお、このような窒化アルミニウ
ム系サブマウントにおける電極層の材質としては金が、
また、ハンダ層を構成するハンダ材としては、金の含有
量が約80重量%の融点が280℃であるAu−Sn系
ハンダ{以下、「金リッチAu−Sn系ハンダ」ともい
う。ヤング率59.2GPa(at25℃)}が一般に
使用されており、通常このようなハンダ材を用いたハン
ダ層はその成分が金電極層中に拡散するのを防止するた
めのPt等からなる拡散防止層を介して形成されている
(特開2000−288770号公報)。
きさは、その用途にもよるが、一般に縦1mm程度、横
1mm程度、厚さ0.3mm程度の非常に小さいものが
多く、その製造に当たっては、例えば50.8mm角程
度の大きさの基板に多数のサブマウントパターンをマト
リックス状に配置して形成し、ハンダ層の保護を兼ねて
ハンダ層が接着面となるようにして粘着シートに貼付し
た後に(シートを完全に切断せずに)基板のみを格子状
に切断することによって製造されている。このような製
造方法を採用することにより、小さなサブマウントチッ
プをばらばらにすることなく効率よく製造することがで
きるようになっている。そして、このようにして得られ
たサブマウントチップ貼設シートは、流通過程において
はチップが脱落せず、また使用時において一つ一つのチ
ップをシートから簡単に剥がせる(簡単にピックアップ
できる)適度な強度でシートに貼り付いているように紫
外線照射して粘着層の粘着力を低下させて調整する処理
を施してから出荷されている。
ては、記録密度やデータの電送距離を向上させるために
高出力化が計られ、同時に使用時の素子から発生する熱
量も増大している。本発明者は、従来の窒化アルミニウ
ム系サブマウントにおいてはこのような発熱量の増大に
伴う熱応力の増大により素子接合部の破壊が発生する問
題が起こるのに対し、金電極層上にAg等の特定の金属
からなる拡散防止層を介してAu−Sn系合金又はAu
−In系合金において金の含有量が20重量%以下であ
りその融点が低い合金からなる柔らかいハンダ材(以
下、Au−Sn系合金については「錫リッチAu−Sn
系ハンダ」ともいう。)の層を形成した場合にはこのよ
うな問題が起こらないことを見出し、このようなハンダ
材からなるハンダ層を表面に有する新規な素子接合用基
板を既に提案している(特願2001−180365
号)。
上記と同様にしてサブマウントチップ貼設シートを製造
したところ、紫外線照射を行ってもチップの接合力(接
着力)が低下せず、使用時にチップをシートから剥がし
難い(ピックアップし難い)という問題があることが判
明した。そこで本発明は、表面に錫リッチAu−Sn系
ハンダからなるハンダ層を有する窒化アルミニウム系セ
ラミックス基板を用いて製造されるサブマウントチップ
貼設シートであって、チップのシートに対する接着力を
適度に調節することができるチップ貼設シートを提供す
ることを目的とする。
決するために鋭意検討を行った。その結果、錫リッチA
u−Sn系ハンダからなるハンダ層を表面に有する窒化
アルミニウム系セラミックス基板を用いて製造したサブ
マウントチップ貼設シートにおいて、紫外線照射を行っ
ても接着力を低減することができない原因は、上記ハン
ダ層の表面粗さがRa=0.03μm以上と従来の金リ
ッチAu−Sn系ハンダからなるハンダ層の表面粗さに
比べて粗くなっていることにあることを突き止めた。そ
こで入手可能な多くの粘着シートに接合面が粗い基板を
貼付してチップ貼設シートを作製し、紫外線照射後にお
けるチップの剥離性について種々検討を行ったところ、
工業的に入手可能な粘着シートの中で紫外線を照射する
ことにより硬化するカルボン酸エステル系粘着材からな
る粘着材層を表面に有する粘着シートを用いた場合に、
剥離性が良好になるものがあるという知見を得るに至っ
た。そして、これら剥離性が良好になるものとならない
ものとの粘着材の違いについて検討したが、粘着材の組
成は複雑であるためその違いの原因を粘着材の構成成分
や組成の点で捕らえることはできなかった。しかしなが
ら、剥離したチップの剥離面をフーリエ変換赤外分光光
度計法(FT−IR法)で分析したところ、そのときに
粘着材に由来する特定の波数領域に現れる吸収ピーク
(吸光度)の強度が両者で異なっており、この違いによ
り両者を識別することができることを見出し、本発明を
完成するに至った。
ことにより硬化するカルボン酸エステル系粘着材からな
る粘着材層を表面に有する粘着シートの当該粘着材層上
に、基板を貼付した後に前記粘着シートを完全に切断す
ることなく、該基板を切断して複数のチップとすること
により得られるチップ貼設シートであって、該チップ貼
設シートに貼設されるチップの接合面の表面粗さがRa
=0.03〜0.2μmであり、該チップ貼設シートに
波長365nmの紫外線を500mJ/cm2以上照射
した後に粘着シートからチップを剥がした時に得られる
当該チップの剥離面に付着する前記粘着材又はその誘導
体の量が、当該チップの剥離面をフーリエ変換赤外分光
光度計法により測定した時に1730〜1750cm
−1に現れる吸収ピークの吸光度で0.0001〜0.
01となる量であることを特徴とするチップ貼設シート
である。
さがRa=0.03〜0.2μmであるという、これま
でのチップ貼設シートにおけるチップのハンダ層には用
いられていない特殊なハンダ層を使用したチップが貼付
されているという点で新規なチップ貼設シートであり、
更に紫外線を照射することにより流通及び使用に好適な
状態、すなわち流通過程においてはチップが脱落せず、
また使用時において一つ一つのチップをシートから簡単
にピックアップできるチップ貼設シート(第二の本発
明)とすることができる。
トの中でも、前記粘着シートの粘着材層上に、表面にS
n又はInを主成分として含有し且つ金の含有量が20
重量%未満である金属からなり、表面粗さがRa=0.
03〜0.2μmであるハンダ層が形成された基板を該
ハンダ層が接合面となるように貼付した後に前記粘着シ
ートを完全に切断することなく、該基板を切断して複数
のチップとすることにより得られたチップ貼設シート、
特に前記基板が表面に金からなる電極層を有する窒化ア
ルミニウムを主成分とするセラミックス基板の当該電極
層上にAg、Cu、Ni、及びPbよりなる群より選ば
れる少なくとも1種の金属からなる金属層を介してSn
又はInを主成分として含有し且つ金の含有量が20重
量%未満である金属からなり、表面粗さがRa=0.0
3〜0.2μmであるハンダ層が形成された基板である
チップ貼設シートは、貼付されているチップがサブマウ
ントとして使用したときに高出力素子を搭載しても素子
の接合部位が破壊され難いという優れた特徴を有する。
の本発明のチップ貼設シートを製造する方法であって、
表面粗さがRa=0.03〜0.2μmである表面を有
する基板を当該表面が接合面となるように粘着シートに
貼付した後に上記粘着シートを切断することなく、貼付
された基板を切断して複数のチップとする工程を含み、
且つ粘着シートとして下記A及びBの条件を満足する粘
着シートを使用することを特徴とするチップ貼設シート
の製造方法である。 A. 紫外線を照射することにより硬化するカルボン酸
エステル系粘着材からなる粘着材層を表面に有する粘着
シートであること。 B. 粘着シートに接合面となる面の表面粗さがRa=
0.03〜0.2μmである試験基板を貼付し、次いで
波長365nmの紫外線を500mJ/cm2以上照射
した後に粘着シートから試験基板を剥がし、得られた試
験基板の剥離面をフーリエ変換赤外分光光度計法により
測定した時に1730〜1750cm−1に現れる吸収
ピークの吸光度が0.0001〜0.01となる粘着シ
ートであること。
外線を照射することにより硬化するカルボン酸エステル
系粘着材からなる粘着材層を表面に有する粘着シートの
当該粘着材層上に、基板を貼付した後に前記粘着シート
を完全に切断することなく、該基板を切断して複数のチ
ップとすることにより得られる。ここで使用する基板
は、シートに貼付するときの接合面の表面粗さがRa=
0.03〜0.2μmであるものであれば特に限定され
ない。接合面の表面粗さがRa=0.03μm未満の基
板を使用したチップ貼設シートは広く使用されており、
粘着シートを特に選択しなくとも紫外線照射処理により
チップの剥離性を適度に調整することができる。また、
接合面の表面粗さがRa=0.2μmを超える基板を用
いた場合には紫外線照射をしても粘着力を適度に調製す
るのが困難である。紫外線照射後の粘着力制御の容易さ
の観点から、基板の接合面の表面粗さは、Ra=0.0
35〜0.1μmであるのが好適である。
るものであれば特に限定されないが、チップのサブマウ
ントとしての用途を考えると、高周波の誘電損失が少な
いばかりでなく、半導体素子を載置して使用した時に発
生する熱を逃がす放熱特性が良好であり、更に使用時に
おける温度差が大きくなっても接合部位が破壊され難く
長期間安定して使用することが可能であるという理由か
ら、本発明者によって提案された(特願2001−18
0365号)次のような新規な素子接合用基板を用いる
のが好適である。即ち、窒化アルミニウムを主成分とす
るセラミックス基板上に、Tiを主成分とする第一下地
層、Ptを主成分とする第二下地層、及び金からなる電
極層がこの順番で積層されたメタライズ基板の該金電極
層上にAg、Cu、Ni、及びPbよりなる群より選ば
れる少なくとも1種の金属からなるバリヤー層が積層さ
れ、更に該バリヤー層上に、Sn又はInを主成分とし
て含有し且つ金の含有量が20重量%未満である金属か
らなるハンダ層が形成された素子接合用基板を用いるの
が好適である。
はInを主成分として含有し且つ金の含有量が20重量
%未満であれば特に限定されないが、安定性の観点から
金の含有量は10重量%未満であるのが好適である。こ
のようなハンダを具体的に例示すれば、前記した錫リッ
チAu−Sn系ハンダ、Sn100%ハンダ、Sn−A
gハンダ、Sn−Pbハンダ、Sn−Biハンダ、Sn
−Sbハンダ、Sn−Inハンダ、In100%ハン
ダ、In−Auハンダ(但し金の含有量が20重量%未
満のもの)、In−Agハンダ、In−Biハンダ、I
n−Sbハンダ、In−Znハンダ、及びこれらを任意
に組合せたハンダ等が例示される。これらの中でも、素
子と接合した後のダイシェア試験の接合強度が最も高い
という理由から、Au−Sn系ハンダが特に好適に使用
できる。また、これらハンダ材の中でも、素子を接合し
て使用した時の温度変化による接合部位の破壊が起り難
いという観点から、融点280℃未満、特に235℃以
下で且つヤング率が50GPa未満(at25℃)の金
属からなるハンダを用いるのが最も好適である。
面に有する素子接合用基板においては、接合面となるハ
ンダ層の上面の表面粗さは特に表面処理を行わずに一般
的の方法を用いて形成されたままの状態でRa=0.0
3〜0.2μmとなっているため、本発明のチップ貼設
シートに用いる基板としては特に好適に使用される。
化アルミニウム粉末に焼結助剤を添加して成形した後に
焼結した基板の表面にスパッタリング法等により基本的
に電極パターンと同一形状のチタンを主成分とする金属
層(第一下地層)を形成した後に該第一下地層上に同じ
くスパッタリング法等により白金を主成分とする第二下
地層を形成し、さらにその上にスパッタリング法等によ
り金電極層を形成して得たメタライズ基板の金電極層上
にAg、Cu、Ni、及びPbよりなる群より選ばれる
少なくとも1種の金属からなるバリヤー層をその厚さが
0.2〜5μm、好適には1〜3μmとなるようにスパ
ッタリング法、イオンプレーティング法、蒸着法、CV
D法、メッキ法などにより形成し、更にその上に前記ハ
ンダ層を形成することにより得ることができる。
ることにより、錫リッチAu−Sn系ハンダ等の低融点
で柔らかいハンダの層を形成してハンダ付けを行なった
場合に、低温で高接合強度のハンダ付けを行なうことが
可能となる。なお、一般にバリヤー層の金属としては白
金が一般に使用されているが、上記のようなハンダ材を
用いる場合にはそのバリヤー層としての効果は十分に得
られず、素子を高強度で接合することができない。
らなる1層から成っていてもよく、また、各層が溶融し
て混合した時に前記したような条件を満足するような組
成となるように、異なる組成の金属からなる複数の層の
積層体から成っていてもよい。但し、該ハンダ層全体の
厚さは、1〜10μm、特に2〜6μmとするのが好適
である。該層の厚さが1μm未満ではハンダの絶対量が
少ないために十分な接合強度が得られない傾向があり、
逆に10μmを越える厚さとした時はハンダ量が多すぎ
るために接合後にハンダが素子の側面や上面(半導体素
子においては発光面ともなる)を遮る不具合が生じたり
することがある。前記バリヤー層上に上記のようなハン
ダからなる層を形成する方法は特に限定されず、例え
ば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、蒸着
法、CVD法、メッキ法により好適に行なうことができ
る。
着シートとして紫外線を照射することにより硬化するカ
ルボン酸エステル系粘着材からなる粘着材層を表面に有
する粘着シートを使用する。このようなシートは市販さ
れており、工業的に入手可能である。これらシートは一
般に、厚み10〜200μm程度のPVC(ポリ塩化ビ
ニル)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、PO
(ポリオレフィン)、又はEVA(エチレンビニルアル
コール)等の合成樹脂からなる単層または複層の基材シ
ート上に紫外線を照射することで硬化するカルボン酸エ
ステル系粘着材層が5〜50μmの厚さで塗布された構
造を有している。なお、粘着材が紫外線を照射すること
により硬化するカルボン酸エステル系粘着材であること
は、紫外線照射後にフーリエ変換赤外分光光度計法によ
り測定した時に1730〜1750cm−1に吸収ピー
クが現れることで確認できる。
業的に入手可能なこれら粘着シートの中から、その接着
層に接合面の表面粗さがRa=0.03〜0.2μmの
試験基板(該試験基板はその表面粗さがRa=0.03
〜0.2μmであれば特に限定されないが、好適にはチ
ップと同じものを使用するのが好ましい。)を貼付し、
波長365nmの紫外線を500mJ/cm2以上照射
した後に粘着シートから該試験基板を剥がし、その基板
の剥離面をフーリエ変換赤外分光光度計法により測定し
た時に1730〜1750cm−1に現れる吸収ピーク
の吸光度が0.0001〜0.01、好適には0.00
05〜0.005となる粘着シートを選んで使用する必
要がある。なお、上記波数領域の吸収は、剥離面に付着
する前記粘着材又はその誘導体に由来するものである。
該強度が0.0001未満の時には紫外線照射後にチッ
プが剥がれ易くなり過ぎ、0.01を超えるときには紫
外線照射しても接着力があまり低下せず、密着力が強す
ぎてピックアップし難くなる。このような簡単な判定基
準に基づき、上記した素子接合用基板のような表面粗さ
が従来と比べて粗い接合面を有するこれまでにないチッ
プに適した粘着シートを容易に選択することができる。
にして選択された粘着シートの粘着層に表面粗さがRa
=0.03μm〜0.2μmの面を有する基板(例えば
前記素子接合用基板)を当該面が接合面となるように貼
付した後に前記粘着シートを切断することなく、該基板
を切断して複数のチップとすることにより得ることがで
きる。このとき、切断はダイヤモンド粉末を焼結したブ
レードを用いたダイシングマシン等を用いて行うことが
できる。
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定され
るものではない。
て作製した。なお、図1の基板100は、窒化アルミニ
ウム焼結体基板201上に、Tiを主成分とする第1下
地層202、白金を主成分とする第2下地層203、及
び金電極層204がこの順番で積層された基体200の
金電極層上に、銀等の金属から成るバリヤー層300、
及びSn系あるいはIn系であってかつ金の含有量が2
0重量%未満である金属からなるハンダ層400が積層
された構造を有する。
0.8mm×50.8mm×0.3mmt(株)トクヤ
マ製}の表面にスパッタリング装置を用いてスパッタリ
ング法により厚さ0.06μmのTiを主成分とする第
1下地層、厚さ0.2μmの白金を主成分とする第2下
地層、及び厚さ0.6μmの金電極層を順次形成した。
次いで、真空蒸着装置を用いて上記金電極層上に、厚さ
2μmのAg膜からなるバリヤー層を形成し、引続きタ
ーゲットとしてAu及びSnを用いた同時蒸着法によ
り、金含有量が10重量%のAu−Sn合金{融点21
7℃及びヤング率45.0GPa(at25℃)}から
成る厚さ5μmのハンダ層を形成し、基板を作製した。
この基板のハンダ層の表面粗さを(株)東京精密製社の
表面粗さ計(surfcom554A)で測定したとこ
ろ、Ra=0.060μmであった。
ダ層上にAu電極を有する半導体素子を載置し、ダイボ
ンダー装置を用いて250℃で30秒接合し、素子接合
基板を作製した。同様にして10個の素子接合基板を作
製し、ダイシェアテスタ(IMADA社製)により接合
強度を測定したところ、平均接合強度は2.8kgf/
mm2であり、剥離モードは全数ハンダ内であった(各
層間での剥離ではなく、ハンダ層が破壊されて剥離して
いた。)。
て、素子接合用基板及び素子接合基板を作製し実施例1
と同様にして接合強度を測定した。その結果、平均接合
強度は0.8kgf/mm2であった。
変える他は同様にして、素子接合用基板及び素子接合基
板を作製し、実施例1と同様にして接合強度を測定し
た。その結果、平均接合強度は1.4kgf/mm2で
あった。
プ貼設シートを、以下の様にして作製した。なお、図2
は製造例1で製造した基板100が紫外線硬化型カルボ
ン酸エステル系粘着シート500にハンダ層表面が接合
面となるように貼付された構造を有する。
基板のハンダ面が接合面となるようにそれぞれ3種類の
カルボン酸ステル系紫外線硬化型粘着シート700(倉
本産業社X−3014K、X−3014L、及びX−3
014O)に貼付し、ダイヤモンド粉末を焼結したブレ
ードを用いたダイシングマシンで各基板を5mm×5m
mに切断した後、該チップ貼設シートに波長365nm
の紫外線を500mJ/cm2照射した。その後、各粘
着シートからチップを剥がし、当該チップの剥離面につ
いて日本電子株式会社製JIR−7000{FT−IR
(フーリエ変換赤外分光光度計)}を用いて測定を行っ
た。その結果各チップの1730〜1750cm−1に
現れる吸収ピークの吸光度はそれぞれ0.0018(X
−3014K)、0.0016(X−3014L)、及
び0.0014(X−3014O)であった。
付した後にダイシングマシンで基板を1mm×1mmに
切断し、更に紫外線を500mJ/cm2照射した後に
ピックアップ性(剥がしやすさ)試験を行った。ピック
アップ性試験は、切断された基板にScotch社メン
ディングテープ(CAT.NO.810−3−18、1
8mm幅)を切断した該チップ上に50.8mmの長さ
で貼りつけた後に引き剥がし、このときメンディングテ
ープと共に剥離されたチップ総面積を貼りつけたメンデ
ィングテープの面積で除した値(%)である剥離率で評
価した。その結果、剥離確率はそれぞれ88%(X−3
014K)、90%(X−3014L)、及び91%
(X−3014O)であった。これらの結果を表1にま
とめる。なお、ピックアップ性は剥離確率が60%以上
の時に良好であり「○」と評価し、60%未満の時は不
良で「×」と評価した。また表中の吸光度は、上記FT
−IR測定の結果得られた1730〜1750cm−1
に現れる吸収ピークの吸光度を意味する。
Au−Sn合金(Ra=0.037μm)にする他は同
様にして作成した基板を用い、実施例1と同様にしてチ
ップ貼設シートを作成し、評価した。その結果を合わせ
て表1に示す。
Au−Sn合金(Ra=0.025μm)にする他は同
様にして作成した基板を用い、実施例1と同様にしてチ
ップ貼設シートを作成し、評価した。その結果を合わせ
て表1に示す。
(Ra=0.060、0.037、及び0.025μ
m)を用い、粘着シートとして日本加工製紙社TR−6
88MCMを使用する他は実施例1と同様にして、チッ
プ貼設シートを作成し、評価した。その結果を合わせて
表1に示す。
6にする他は同様にして、チップ貼設シートを作成し、
評価した。その結果を合わせて表1に示す。
92Jにする他は同様にして、チップ貼設シートを作成
し、評価した。その結果を合わせて表1に示す。
粗さがRa=0.03μm未満のチップ貼設シートにお
いては、どのような粘着シートを用いてもピックアップ
性は良好であるが、基板接合面の表面粗さがRa=0.
03μmのチップ貼設シートにおいては、吸光度が0.
01以下となる粘着シートを用いなければピックアップ
性は良好にならない。
ントとして使用したときに、高周波の誘電損失が少ない
ばかりでなく、半導体素子を載置して使用した時に発生
する熱を放熱する放熱特性が良好であり、更に使用時に
おける温度差が大きくなっても接合部位が破壊され難く
長期間安定して使用することが可能であるという優れた
特徴を有する「表面ハンダ層の表面粗さがRa=0.0
3〜0.2μmであるチップ」を、輸送時や保管時には
剥がれてバラバラになることが無く、使用時に容易に剥
がせる(ピックアップできる)適度な粘着力でシートに
貼付されているため、上記チップを取り扱う上で非常に
便利である。
使用される基板の断面図である。
の断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 紫外線を照射することにより硬化するカ
ルボン酸エステル系粘着材からなる粘着材層を表面に有
する粘着シートの当該粘着材層上に、基板を貼付した後
に前記粘着シートを切断することなく、該基板を切断し
て複数のチップとすることにより得られるチップ貼設シ
ートであって、該チップ貼設シートに貼設されるチップ
の接合面の表面粗さがRa=0.03〜0.2μmであ
り、該チップ貼設シートに波長365nmの紫外線を5
00mJ/cm2以上照射した後に粘着シートからチッ
プを剥がした時に得られる当該チップの剥離面に付着す
る前記粘着材又はその誘導体の量が、当該チップの剥離
面をフーリエ変換赤外分光光度計法により測定した時に
1730〜1750cm−1に現れる吸収ピークの吸光
度で0.0001〜0.01となる量であることを特徴
とするチップ貼設シート。 - 【請求項2】 請求項1に記載のチップ貼設シートに紫
外線を照射して得られるチップ貼設シート。 - 【請求項3】 前記粘着シートの粘着材層上に、表面に
Sn又はInを主成分として含有し、且つ金の含有量が
20重量%未満である金属からなり、表面粗さがRa=
0.03〜0.2μmであるハンダ層が形成された基板
を該ハンダ層が接合面となるように貼付した後に前記粘
着シートを切断することなく、該基板を切断して複数の
チップとすることにより得られる請求項1又は2に記載
のチップ貼設シート。 - 【請求項4】 前記基板が表面に金からなる電極層を有
する窒化アルミニウムを主成分とするセラミックス基板
の当該電極層上にAg、Cu、Ni、及びPbよりなる
群より選ばれる少なくとも1種の金属からなる金属層を
介してSn又はInを主成分として含有し且つ金の含有
量が20重量%未満である金属からなり、表面粗さがR
a=0.03〜0.2μmであるハンダ層が形成された
基板であることを特徴とする請求項3に記載のチップ貼
設シート。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載されたチ
ップ貼設シートを製造する方法であって、表面粗さがR
a=0.03〜0.2μmである表面を有する基板を当
該表面が接合面となるように粘着シートに貼付した後に
上記粘着シートを切断することなく、貼付された基板を
切断して複数のチップとする工程を含み、且つ粘着シー
トとして下記A及びBの条件を満足する粘着シートを使
用することを特徴とするチップ貼設シートの製造方法。 A.紫外線を照射することにより硬化するカルボン酸エ
ステル系粘着材からなる粘着材層を表面に有する粘着シ
ートであること。 B.粘着シートに接合面となる面の表面粗さがRa=
0.03〜0.2μmである試験基板を貼付し、次いで
波長365nmの紫外線を500mJ/cm2以上照射
した後に粘着シートから試験基板を剥がし、得られた試
験基板の剥離面をフーリエ変換赤外分光光度計法により
測定した時に1730〜1750cm−1に現れる吸収
ピークの吸光度が0.0001〜0.01となる粘着シ
ートであること。
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