JP2003249228A - 電極用芯材およびその製造方法ならびに電池 - Google Patents
電極用芯材およびその製造方法ならびに電池Info
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Abstract
芯材を提供する。 【解決手段】 基材および前記基材上に形成された少な
くとも1つの多孔体層からなり、前記基材が、3次元構
造に加工された金属箔からなり、前記多孔体層が、金属
微粒子の拡散結合により形成された均一な3次元構造を
有し、前記多孔体層が、前記基材と拡散結合している電
極用芯材。
Description
ストを塗布するのに適した電極用芯材およびそれを用い
た電池に関する。
3次元的な連続空隙を有する空隙率95%程度の発泡ニ
ッケル基材に、球状水酸化ニッケル粒子などの活物質を
保持させたものが提案されている。この正極は、現在、
高容量のアルカリ蓄電池を与える正極として、広く用い
られている。しかしながら、前記発泡ニッケル基材は、
ポリウレタンフォームにニッケルメッキを施した後、ポ
リウレタンフォームを焼成して除去することにより作製
されるものであるため、相当高価となる。
キスパンドメタルシート等の2次元構造の芯材は、一般
に機械的な方法で作製されるため、安価である。しかし
ながら、3次元構造をもたない芯材は、活物質の脱落、
活物質利用率や高率放電特性の低下などの問題を招くこ
とがある。
する目的で、金属板を3次元構造に加工することが試み
られている。例えば、交互に反対方向に突出する錐状突
起を持つ方形貫通孔を有する芯材(以下、芯材Xとい
う。)を用いたアルカリ蓄電池用ニッケル正極が提案さ
れている(例えば、特許文献1参照)。
板から活物質が脱落するのを抑制するには十分ではな
い。すなわち、極板の製造過程において、活物質の充填
密度を高めるために極板を所定の厚さになるまでプレス
すると、芯材と活物質層との間に、互いの伸び率の違い
による応力が加わり、活物質層が芯材から剥離すること
がある。従って、集電性が不十分となり、十分な高率放
電特性が得られなくなる。また、充放電サイクルを繰り
返すことによる活物質の膨張・収縮によっても、活物質
層が芯材から剥離して、容量が低下するという問題があ
る。
金属粉末からなる微細凹凸を形成することが試みられて
いる(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、微細
凹凸を有する芯材Xを用いても、前述のようなプレス時
における不具合を解消することはできない。
らなる微細凹凸を形成することは困難である。仮に、ス
プレーなどで芯材表面に金属粉末の塗布を行っても十分
な均一性は得られない。このような芯材を用いた極板で
は、活物質層が芯材から剥離しやすいため、電池の放電
特性や充放電サイクル特性が低下しやすい。
に、様々な芯材表面の粗面化技術も提案されている。例
えば、電解析出法、エッチング法、サンドブラスト法等
が試みられている。しかしながら、前述のようなプレス
時における不具合の抑制は、やはり不十分である。
てなされたものであり、金属微粒子の拡散結合により形
成された均一な3次元構造を有する多孔体層を基材に設
けることで、芯材と活物質層との剥離を抑制するととも
に、充放電サイクル特性や高率放電特性の低下を抑制す
るものである。
記基材上に形成された少なくとも1つの多孔体層からな
り、前記基材が、3次元構造に加工された金属箔からな
り、前記多孔体層が、金属微粒子の拡散結合により形成
された均一な3次元構造を有し、前記多孔体層が、前記
基材と拡散結合している電極用芯材に関する。
れ突出する短冊状の第1および第2湾曲膨出部が一方向
に沿って形成されてなる膨出部列を有し、前記膨出部列
が、所定幅の平坦部を介して、前記一方向に対して直交
する他方向に沿って複数列配設された形状を有すること
が好ましい。前記多孔体層の厚さは、前記基材の片面に
おいて、5〜50μmであることが好ましい。前記金属
箔は、電解ニッケルからなり、かつ、加工前において1
0〜35μmの厚さを有することが好ましい。
剤とを含むペーストを調製する工程、(b)2流体ノズ
ルを用いて前記ペーストを霧化して、霧化したペースト
を金属箔の少なくとも一方の表面に塗布する工程、
(c)前記金属箔に塗布されたペーストを乾燥し、還元
雰囲気中で前記金属箔とともに焼結して、前記金属箔に
拡散結合した少なくとも1つの多孔体層を得る工程、
(d)前記多孔体層が拡散結合した金属箔を、3次元構
造に加工する工程、を有する電極用芯材の製造方法(方
法1)に関する。
多孔体層が結合した金属箔に一定間隔に一定方向の切れ
目を縦横に入れ、2つの切れ目で挟持された短冊状部
を、少なくとも縦方向および横方向のどちらかにおいて
交互に、表裏方向に膨出させる工程からなることが好ま
しい。
剤とを含むペーストを調製する工程、(b)3次元構造
に加工された金属箔からなる基材を作製する工程、
(c)2流体ノズルを用いて前記ペーストを霧化して、
霧化したペーストを前記基材の少なくとも一方の表面に
塗布する工程、(d)前記基材に塗布されたペーストを
乾燥し、還元雰囲気中で前記基材とともに焼結して、前
記基材に拡散結合した少なくとも1つの多孔体層を得る
工程、を有する電極用芯材の製造方法(方法2)に関す
る。
金属箔に一定間隔に一定方向の切れ目を縦横に入れ、2
つの切れ目で挟持された短冊状部を、少なくとも縦方向
および横方向のどちらかにおいて交互に、表裏方向に膨
出させる工程からなることが好ましい。
末からなることが好ましい。また、前記金属微粒子は、
カルボニルニッケル粉末100重量部、ならびにコバル
ト粉末およびコバルト化合物よりなる群から選ばれる少
なくとも1種の添加粉末3〜10重量部からなること
が、さらに好ましい。
極板と前記負極板との間に介在するセパレータ、ならび
にアルカリ電解液からなるアルカリ蓄電池であって、前
記正極板および前記負極板の少なくとも一方が芯材およ
び活物質からなり、前記芯材が、基材および前記基材上
に形成された少なくとも1つの多孔体層からなり、前記
基材が、3次元構造に加工された金属箔からなり、前記
多孔体層が、金属微粒子の拡散結合により形成された均
一な3次元構造を有し、前記多孔体層が、前記基材と拡
散結合しており、前記活物質の少なくとも一部が、前記
多孔体層内に侵入して金属と前記活物質との混合層を形
成しているアルカリ蓄電池に関する。
び前記基材上に形成された少なくとも1つの多孔体層か
らなる。前記多孔体層は、プレス時の基材と活物質層と
の界面における応力を緩和し、芯材と活物質層との剥離
を抑制する。前記多孔体層は、互いに拡散結合した金属
微粒子からなり、前記基材上に広がる均一な3次元構造
を有する。従って、活物質層と芯材との界面では、活物
質が多孔体層内に拡散して、金属と活物質との混合層が
形成される。そのため充放電中の活物質の膨張・収縮に
耐え得る極板を得ることが可能となる。
体層の厚さは、5〜50μmが好ましく、30〜40μ
mであることがさらに好ましい。多孔体層の厚さが5μ
m未満では、芯材と活物質層との界面における応力の緩
和が不十分となる。一方、多孔体層の厚さが50μmを
超えると、その効果に変化が無く、高容量化の妨げにな
る。
好ましく、85〜90%がさらに好ましい。空隙率80
%未満では、極板プレス時における多孔体層の変形が困
難になるため、十分に芯材と活物質層との界面における
応力を緩和することが困難である。一方、空隙率が95
%を超えると、基材と多孔体層との結合力が不十分とな
る。
箔からなる。金属箔には、圧延ニッケル箔、ニッケルメ
ッキを施した圧延鉄箔、電解ニッケル箔などを好ましく
用いることができるが、電解ニッケル箔が最も好まし
い。電解ニッケル箔であれば、金属の圧延では得ること
が困難な10〜35μmの薄い箔を入手可能であり、し
かも安価である。このように厚さ35μm以下の薄い金
属箔を基材として用いることにより、電池の高容量化が
可能となる。しかし、金属箔の厚さが10μm未満で
は、その取り扱いが容易でないため、3次元構造に加工
したり、破断を生じることなく活物質を含むペーストを
塗布したりすることが困難となる。
なる基材の一例を斜視図で示す。基材1は、金属箔2か
らなり、金属箔2には長手方向(図1のY方向)の切れ
目が幅方向(図1のX方向)に沿って一定間隔で形成さ
れている。そして、2つの切れ目で挟持された短冊状部
が、幅方向において、交互に表裏方向に膨出しており、
アーチ状の湾曲膨出部3、4をそれぞれ形成している。
膨出部3、4は、X方向に並んで膨出部列5を形成して
おり、一定間隔の平坦部6を介して、先と同様の膨出部
列5が繰り返し形成されている。
うな芯材Xを用いた場合、貫通孔部分で、電池の充放電
中に集中的にガスが発生し、そこを起点として、芯材か
ら活物質が脱落しやすく、サイクル特性や放電特性の低
下の要因となる。一方、図1に示すような基材1では、
上下方向を向く開口部を有さないため、前述のような集
中的なガス発生が起こり難く、優れたサイクル特性と放
電特性を有する電池が得られる。
材の好ましい一例を図2に示す。図2は、芯材7の断面
図であり、膨出部3、4を設けた基材1の表面には、拡
散結合した金属微粒子からなる多孔体層8が形成されて
いる。図2において、多孔体層の厚さはt、電極用芯材
7の見かけの厚さはTで示されている。tとTの比率:
t/Tは1/30〜1/6であることが好ましい。
下の方法により得ることができる。まず、金属微粒子と
増粘剤とを含むペーストを調製する。金属微粒子には、
拡散結合により3次元構造を有する多孔体層を形成しや
すいことから、カルボニルニッケル粉末(カルボニルニ
ッケル法を用いて製造されたニッケル粉末)が好適であ
る。また、優れた集電性能を有する芯材を得る観点か
ら、コバルト粉末およびコバルト化合物よりなる群から
選ばれる少なくとも1種の粉末をカルボニルニッケル粉
末と併用することもできる。金属微粒子の一次粒子の平
均粒径は、例えば0.5〜2μmであることが好まし
い。
面に多数の突起を有する形状もしくは星形を有するた
め、通常、凝集粒子として入手可能である。このような
凝集粒子を形成していることが、拡散結合により均一な
3次元構造を形成しやすいことの一因と考えられる。従
って、同様の凝集粒子を形成している金属微粒子であれ
ば、カルボニルニッケル粉末と同様に、拡散結合により
均一な3次元構造を形成することが可能であると考えら
れる。
る群から選ばれる少なくとも1種の粉末は、カルボニル
ニッケル粉末100重量部あたり、3〜10重量部を用
いることが好ましい。コバルト粉末やコバルト化合物を
用いることにより、逆充電時における正極からの水素発
生を低減させる効果も得られると考えられる。なお、コ
バルト化合物には、例えば、酸化コバルト、炭酸コバル
ト、水酸化コバルトなどを用いることができるが、これ
らに限定されない。
ましい。水溶性樹脂としては、例えば、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、ヘキサメチルセルロ
ース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポ
リアミド等を用いることができる。
好ましい。例えば、水溶性樹脂を溶解した水溶液と、金
属微粒子とを混練することにより、ペーストを得ること
ができる。増粘剤の量は、特に限定されないが、金属微
粒子100重量部あたり、1〜5重量部であることが好
ましい。分散媒の量は特に限定されない。
一方の表面に塗布する。ペーストの薄い塗膜を形成する
ためには、以下に述べる理由により、図3〜図5に示す
ような2流体ノズルを用いて、ペーストを金属箔に噴き
付けることが好ましい。生産性に優れる点で有利な1流
体ノズルを用いることもできるが、金属微粒子がノズル
に詰まりやすいうえ、1流体ノズルではペーストを霧化
することが困難である。
は可能であるが、金属箔に歪を与える点および大掛かり
な設備が必要となる点に問題がある。また、ペーストを
金属箔の表面に塗布した後、圧搾空気で余分なペースト
を吹き落とす方法もあるが、金属微粒子を含むペースト
は粘性が高いため、強い風速が必要となり、その際に乱
気流が発生して、塗膜が不均一となる。
えられるが、5μm〜50μmの薄い塗膜を金属箔の表
面に形成しようとすると、ダイの先端と金属箔とが限り
なく接近し、ダイの先端と金属箔表面とが接触する可能
性が高い。ダイの先端が金属箔表面に接触すると、ダイ
の先端が傷つき、ダイの劣化をもたらす。ペーストの含
水率を高くすることでダイと金属箔との距離を離すこと
は可能であるが、含水率の高いペーストは、乾燥に時間
がかかり、金属微粒子の沈降性も高く、生産性に問題が
残る。
トを霧化して金属箔の表面に噴霧することが容易であ
る。2流体ノズルでは、ペーストの流路と圧搾空気の流
路とが、ノズルの外部に至るまで別経路となっている。
そして、ノズルの外部でペーストに圧搾空気を衝突させ
ることで、ペーストを霧状の微粒子に変化させる。霧状
微粒子の平均粒径は10〜100μmであることが好ま
しい。
にそのI−I線断面図、図5にその上面図を示す。この
2流体ノズルは、圧搾空気が流れるパターンエア流路3
4と微細化エア流路35とペーストが流れるペースト流
路36を有する。ノズル先端の中心にはペースト吐出口
31が設けられ、その上下に微細化エア吐出口32が設
けられている。ペースト吐出口31から出たペースト
は、微細化エア吐出口32から吐出される微細化エア3
9により直ちに霧化される。霧化したペーストは、ノズ
ル先端から少し離れた位置にある一対のパターンエア吐
出口33の間を通過する。その際、パターンエア吐出口
33から噴射されるパターンエア38により、霧化した
ペースト37が幅方向に広がる。ペーストの広がりを示
す放射角θ(図5参照)は、圧搾空気の圧力とペースト
の比重によって変化する。
噴霧方式の最大の課題であるノズルの目詰まりによる、
金属微粒子の塗布状態の不安定化を抑制することが可能
となる。また、ペーストと圧搾空気とが内部で混合して
微粒子化するタイプのノズルとは異なり、ペーストがノ
ズル内部で固化することがなく、優れた生産性を実現で
きる。
トを乾燥し、還元雰囲気中で金属箔とともにペーストを
焼結することにより、金属箔に拡散結合した少なくとも
1つの多孔体層を形成する。還元雰囲気としては、水蒸
気を含む水素と窒素の共存雰囲気が好ましい。また、焼
結温度は800〜1200℃、さらには950〜100
0℃であることが好ましい。
元構造に加工することにより、電極用芯材を得ることが
できる。ここでは、多孔体層が結合した金属箔が、図2
に示した芯材7と同様の構造になるように加工すること
が好ましい。すなわち、多孔体層が拡散結合した金属箔
に一定間隔に一定方向の切れ目を縦横に入れ、2つの切
れ目で挟持された短冊状部を、少なくとも縦方向および
横方向のどちらかにおいて交互に、表裏方向に膨出させ
る。こうして得られた電極用芯材を用いれば、極板の表
面近くに位置する芯材部分までが3次元構造を有するた
め、極板の表層部に存在する活物質の集電性や表層部に
存在する活物質の保持力を向上させることができる。
層を形成した後の極板の厚さの50〜95%、好ましく
は70〜90%となるように設計することが好ましい。
芯材の見かけの厚さTが、極板の厚さの95%を超える
と、芯材が極板表面に露出する確率が高くなり、自己放
電、ガス発生の局部集中化、微小短絡といった不具合の
原因となる。一方、見かけの厚さTが、極板の厚さの5
0%未満であると、芯材を3次元構造に加工したことに
よる活物質保持力の大きな向上が望めず、極板表面の集
電性も低下する傾向がある。
構造に加工された金属箔からなる基材にペーストを塗布
する場合、塗膜の均一性が阻害される傾向がある。従っ
て、上記のように、加工前の金属箔にペーストを塗布し
て焼結した後、得られた焼結体に3次元構造への加工を
施すことが好ましい。その場合、焼結体に加工を施す際
の加工機の劣化が懸念されるが、十分に多孔体層と基材
とが接合した状態では、金属微粒子の飛散はほとんど無
い。従って、加工機周辺に集塵を施すことで、そのよう
な懸念を解消することができる。
3次元構造に加工した後でも、ペーストを比較的均一に
塗布することができる。従って、3次元構造に加工され
た金属箔からなる基材を作製した後、2流体ノズルを用
いて、ペーストを前記基材の少なくとも一方の表面に塗
布する工程を特に問題なく行うことができる。その後、
基材に塗布されたペーストを乾燥し、還元雰囲気中で基
材とともに焼結して、基材に拡散結合した少なくとも1
つの多孔体層を得ることができる。
/m2の純ニッケル箔を作製した。 (ii)多孔体層の形成 増粘剤であるセルロースの水溶液に、一次粒子の平均粒
径が1μmのカルボニルニッケル粉末を分散させて、固
形分比35重量%のペーストを得た。ここで、前記セル
ロース水溶液には、信越化学工業(株)製のSM400
(商品名)(セルロース濃度3重量%)と、信越化学工
業(株)製の65SH(商品名)(セルロース濃度1重
量%)との混合溶液を用いた。混合比はSM400のセ
ルロース分と65SHのセルロース分の重量比で3:1
とした。前記カルボニルニッケル粉末には、一次粒子の
平均粒径が1μmのINCO社製の#255(商品名)
を用いた。
機(株)製)から前記ニッケル箔の両面に吹き付けるこ
とにより、ペーストをニッケル箔の両面に塗布した。そ
の際、ニッケル箔が受ける噴射圧が表裏でほぼ同等とな
り、かつ、焼結後のニッケル粉末の重量密度が、ニッケ
ル箔の単位面積あたり60g/m2となるように調整し
た。ここでは、図3〜5に示したのと同様の構造の2流
体ノズルを用いた。圧搾空気の流量を調整して、ペース
トが放射角θ=100°の範囲に広がるように設定し
た。レーザドップラ法により、ペーストの霧状微粒子の
平均粒径を測定したところ、20μmであった。
を乾燥させて水分を蒸発させ、ニッケル箔とともに水蒸
気を含む水素と窒素の共存雰囲気中で、950℃で15
分間焼結し、有機物をすべて除去した。その結果、拡散
結合したニッケル粉末の微粒子からなり、均一な3次元
構造を有する多孔体層が、ニッケル箔に拡散結合した状
態で得られた。ニッケル箔の片面における多孔体層の厚
さは30μm、空隙率は89%であった。
ケル箔に、0.5mm間隔に一定方向の長さ2mmの切
れ目を縦横に入れ、2つの切れ目で挟持された短冊状部
を、縦方向(図1のX方向)において交互に表裏方向に
膨出させ、図1〜2に示すような形状の電極用芯材aを
完成した。3次元構造に加工後の電極用芯材の見かけの
厚さTは500μmとした。従って、多孔体層tの見か
けの厚さTに対する比率t/Tは0.06であった。
/m2の純ニッケル箔を作製した。次に、前記ニッケル
箔に、0.5mm間隔に一定方向の長さ2mmの切れ目
を縦横に入れ、2つの切れ目で挟持された短冊状部を、
縦方向(図1のX方向)において交互に表裏方向に膨出
させ、図1に示すような3次元構造を有する基材を作製
した。3次元構造に加工後の基材の見かけの厚さは44
0μmとした。
調製した。前記基材に、実施例1と同様の2流体ノズル
を用いて、実施例1と同じ条件で、前記ペーストを塗布
し、乾燥し、ペーストが塗布された基材を焼結した。そ
の結果、拡散結合したニッケル粉末の微粒子からなり、
均一な3次元構造を有する多孔体層が、基材に拡散結合
した状態で得られた。多孔体層の厚さは30μm、空隙
率は89%であった。従って、多孔体層tの見かけの厚
さTに対する比率t/Tは0.06であった。得られた
電極用芯材をbとする。なお、ペーストの塗工の際、基
材の厚さ方向における中心において、2流体ノズルの噴
射圧が同等になる様に調整しなければ、塗りむらが生
じ、ロスが発生した。
0重量部あたり5重量部の酸化コバルト(CoO粉末)
を添加したペーストを用いたこと以外は、実施例1と同
様にして電極用芯材cを作製した。
次元構造を有する基材をそのまま電極用芯材dとした。
わりに電解ニッケル粉末(平均粒径3μm)を用いたこ
と以外は、実施例1と同様にして電極用芯材eを作製し
た。
以下の方法を用いて合成した。すなわち、硫酸ニッケル
を主成分として溶解し、硫酸コバルトおよび硫酸亜鉛を
所定量だけ溶解した水溶液に、アンモニア水でpH調整
しながら水酸化ナトリウム水溶液を序々に滴下し、球状
の水酸化ニッケル固溶体粒子を析出させる方法を用い
た。この方法で析出した水酸化ニッケル固溶体粒子を水
洗、乾燥して、活物質を得た。
知の以下の方法により作製した。すなわち、水酸化ナト
リウム水溶液中に、1mol/Lの硫酸コバルト水溶液
を序々に加え、35℃で水溶液のpHが12を維持する
ように調整しながら撹拌して、水酸化コバルト微粒子
(β型)を析出させた。
0重量部、前記水酸化コバルト微粒子10重量部、カル
ボキシメチルセルロース(CMC)0.2重量部および
適量の水を混合した。ただし、CMCは濃度1重量%の
水溶液にしてから用いた。これに、さらにテトラフルオ
ロエチレンとプロピレンの共重合体を固形分とするラテ
ックス(旭硝子(株)製のアフラス150(商品名))
を固形分で水酸化ニッケル固溶体粒子に対して3.3重
量%となるよう配合して、正極ペーストを調製した。
比較例1で作製した電極用芯材に塗布し、得られた極板
を110℃の熱風で10分間乾燥させた。続いて、乾燥
させた極板をローラを用いて厚さ400μmに圧延し、
切断して、本発明の実施例1、2、3および4の芯材を
含む正極板a、b、cおよびe、ならびに比較例1の芯
材を含む正極板dを作製した。
なSCサイズの公称容量3500mAhのニッケル水素
蓄電池A〜Eをそれぞれ作製した。ここでは、水素吸蔵
合金を主成分として含む負極、親水化処理を施したポリ
プロピレン製セパレータを用いた。また、電解液には、
水酸化カリウムを主成分として含む8Nのアルカリ水溶
液を用いた。
らの間にセパレータ43を介在させて捲回し、極板群を
作製した。極板群の下面には、負極の短手方向における
端部をはみ出させ、そこに集電板44を溶接して電池ケ
ース45に収納した。集電板44は、電池ケース45の
内底面にスポット溶接した。次いで、電解液を電池ケー
ス45の内部に注液して極板群に電解液を含浸させた。
そして、正極リード46を正極端子47を有する封口板
48の下面に接続した。負極の集電は、負極板42の一
部を電池ケース45の内面に接触させることによっても
行った。最後に、封口板48で電池ケース45の開口部
を塞ぎ、封口板48の周縁部に配されたガスケット49
に開口端部をかしめて電池を密封した。
量は約3000mAhであるのに対し、電池A〜Eはか
なり高容量である。これは、電池A〜Eで用いた正極の
芯材は、薄くて可とう性が高いため、隙間無く正極と負
極とが捲回されているためと考えられる。
で15時間充電し、放電電流700mAで4時間放電さ
せるというモードで2サイクルの初充放電を行った。次
いで、負極合金の活性化を促進するために、各電池に4
5℃で3日間のエージングを施した。その後、4種類の
充放電条件下で各電池の正極活物質の利用率を評価し
た。各電池を、充電電流700mAで7.5時間充電
し、30分間の休止を挟んで、放電電流3500mA
(1Cレート)、10A、20Aまたは30Aの放電電
流で、0.8Vまで放電を行った。結果を表1に示す。
における放電容量(電池電圧が0.8Vに至るまでの容
量)を、各電池の正極理論容量で割り算することによっ
て算出した百分率値(%)である。なお、正極理論容量
は、正極活物質中の水酸化ニッケル重量(g)に、水酸
化ニッケルが1電子反応をすると仮定したときの電気容
量289mAh/gを乗じた値とした。
mAでdT/dt(dT=1.5℃、dt=30秒)制
御方式で、各電池を充電した後、放電電流10Aで電池
電圧が0.8Vに至るまで放電するという条件で充放電
サイクルを繰り返した。そして、初期の放電容量に対す
る容量維持率(%)とサイクル数との関係を求めた。電
池A〜Eのそれぞれの結果を図7に示す。
(dT=1.5℃、dt=30秒)制御方式で、各電池
を充電した後、放電電流10Aで電池電圧が0Vに至る
まで放電するという条件で充放電サイクルを繰り返し
た。そして、初期の放電容量に対する容量維持率(%)
とサイクル数との関係を求めた。結果を図8に示す。
用いて作製した電池A〜Cの活物質利用率は、比較例
1、実施例4の芯材を用いて作製した電池D、Eに比べ
て高い水準にあることがわかる。また、電池Aの方が電
池Bよりも集電性が高く、活物質利用率もより優れてい
るが、これは、実施例1の芯材では、ペースト塗布時に
おいて、実施例2の芯材に比べて、ニッケル粉末の凝集
粒子が基材であるニッケル箔に均一に付着しているため
と考えられる。
理由として以下が考えられる。まず、本発明の実施例1
〜3の芯材は、比較例1の芯材とは異なり、芯材表面に
三次元構造を有する多孔体層を有するため、正極板の製
造過程におけるプレスの際に、活物質層が芯材から剥れ
るといった現象が抑制されていると考えられる。また、
実施例1〜3の芯材を用いた正極a〜cでは、多孔体層
により芯材と活物質との間の接触面積が増大しており、
集電性が向上していると考えられる。
ケル粉末の凝集粒子が拡散結合して形成した均一な3次
元構造を有する多孔体層を有するため、電解ニッケル粉
末を用いた実施例4の芯材に比べて、より立体的な芯材
表面を有する。従って、実施例1〜3の正極a〜cのプ
レス時に発生する活物質層と芯材との伸び率の違いによ
る応力、さらには活物質層の芯材からの剥がれは、実施
例4の正極eの場合に比べて緩和されていると考えられ
る。そのため、電池A〜Cは、電池Eよりも集電性が高
く、活物質利用率も優れているものと考えられる。な
お、電解ニッケル粉末を原料に用いた実施例4の芯材で
は、電解ニッケル粉末が比較的きれいな球形をしている
ことから、3次元構造の均一性が実施例1〜3に比べて
劣ったものと考えられる。
用いて作製した電池A〜Cの充放電サイクル特性は、比
較例1、実施例4の芯材を用いて作製した電池D、Eに
比べて高い水準にあることがわかる。特に、実施例1の
芯材は活物質の保持力が高いため、充放電時に発生する
活物質の膨張・収縮による活物質層の芯材からの剥がれ
を抑制する効果が大きいと考えられる。
て作製した電池Cの充放電サイクル特性は、実施例1の
芯材を用いて作製した電池Aに比べて高い水準にあるこ
とがわかる。このような特性上の差異は、放電終止電圧
を0Vとした場合には、部分的に正極活物質が逆充電状
態となり、芯材近傍から水素が発生することに起因する
と考えられる。すなわち、芯材表層部にコバルトが含ま
れている電池Cでは、芯材と活物質層との結着性が優れ
ているため、水素発生による芯材と活物質層との剥離が
抑制されたものと考えられる。
芯材によれば、活物質利用率が高く、充放電サイクル特
性に優れたアルカリ蓄電池を得ることができる。しか
も、本発明の電極用芯材は、簡潔な方法で得られ、コス
トも安価である。
に加工された金属箔からなる基材の一例の斜視図であ
る。
ある。
る。
す断面斜視図である。
池A、B、CおよびEならびに比較例1にかかる電池D
の容量維持率と充放電サイクル数との関係を示す図であ
る(放電終止電圧0.8Vの場合)。
池A、B、CおよびEならびに比較例1にかかる電池D
の容量維持率と充放電サイクル数との関係を示す図であ
る(放電終止電圧0Vの場合)。
Claims (11)
- 【請求項1】 基材および前記基材上に形成された少な
くとも1つの多孔体層からなり、 前記基材が、3次元構造に加工された金属箔からなり、 前記多孔体層が、金属微粒子の拡散結合により形成され
た均一な3次元構造を有し、 前記多孔体層が、前記基材と拡散結合している電極用芯
材。 - 【請求項2】 前記芯材が、その表裏方向に交互にそれ
ぞれ突出する短冊状の第1および第2湾曲膨出部が一方
向に沿って形成されてなる膨出部列を有し、前記膨出部
列が、所定幅の平坦部を介して、前記一方向に対して直
交する他方向に沿って複数列配設された形状を有する請
求項1記載の電極用芯材。 - 【請求項3】 前記多孔体層の厚さが、前記基材の片面
において、5〜50μmである請求項1または2記載の
電極用芯材。 - 【請求項4】 前記金属箔が、電解ニッケルからなり、
かつ、加工前において10〜35μmの厚さを有する請
求項1または2記載の電極用芯材。 - 【請求項5】 (a)金属微粒子と増粘剤とを含むペー
ストを調製する工程、(b)2流体ノズルを用いて前記
ペーストを霧化して、霧化したペーストを金属箔の少な
くとも一方の表面に塗布する工程、(c)前記金属箔に
塗布されたペーストを乾燥し、還元雰囲気中で前記金属
箔とともに焼結して、前記金属箔に拡散結合した少なく
とも1つの多孔体層を得る工程、(d)前記多孔体層が
拡散結合した金属箔を、3次元構造に加工する工程、を
有する電極用芯材の製造方法。 - 【請求項6】 前記工程(d)が、前記多孔体層が結合
した金属箔に一定間隔に一定方向の切れ目を縦横に入
れ、2つの切れ目で挟持された短冊状部を、少なくとも
縦方向および横方向のどちらかにおいて交互に、表裏方
向に膨出させる工程からなる請求項5記載の電極用芯
材。 - 【請求項7】 (a)金属微粒子と増粘剤とを含むペー
ストを調製する工程、(b)3次元構造に加工された金
属箔からなる基材を作製する工程、(c)2流体ノズル
を用いて前記ペーストを霧化して、霧化したペーストを
前記基材の少なくとも一方の表面に塗布する工程、
(d)前記基材に塗布されたペーストを乾燥し、還元雰
囲気中で前記基材とともに焼結して、前記基材に拡散結
合した少なくとも1つの多孔体層を得る工程、を有する
電極用芯材の製造方法。 - 【請求項8】 前記工程(b)が、金属箔に一定間隔に
一定方向の切れ目を縦横に入れ、2つの切れ目で挟持さ
れた短冊状部を、少なくとも縦方向および横方向のどち
らかにおいて交互に、表裏方向に膨出させることによ
り、前記基材を得る工程である請求項7記載の電極用芯
材。 - 【請求項9】 前記金属微粒子が、カルボニルニッケル
粉末からなる請求項5または7記載の電極用芯材の製造
方法。 - 【請求項10】 前記金属微粒子が、さらに、コバルト
粉末およびコバルト化合物よりなる群から選ばれる少な
くとも1種の添加粉末を含み、前記添加粉末の量が、前
記カルボニルニッケル粉末100重量部あたり、3〜1
0重量部である請求項9記載の電極用芯材の製造方法。 - 【請求項11】 正極板、負極板、前記正極板と前記負
極板との間に介在するセパレータ、ならびにアルカリ電
解液からなるアルカリ蓄電池であって、 前記正極板および前記負極板の少なくとも一方が、芯材
および活物質からなり、 前記芯材が、基材および前記基材上に形成された少なく
とも1つの多孔体層からなり、 前記基材が、3次元構造に加工された金属箔からなり、 前記多孔体層が、金属微粒子の拡散結合により形成され
た均一な3次元構造を有し、 前記多孔体層が、前記基材と拡散結合しており、 前記活物質の少なくとも一部が、前記多孔体層内に侵入
して金属と前記活物質との混合層を形成しているアルカ
リ蓄電池。
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