JP2003247099A - 回路基板のめっき方法 - Google Patents
回路基板のめっき方法Info
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Abstract
ホールやレジスト等が存在する基板に対しても良好な膜
質とビアホール充填性を再現性良く保証するめっき液の
撹拌方法を提供する。 【解決手段】 プリント配線板や半導体基板などの回路
基板4の電気めっきに際して、めっき途上行うめっき液
2の撹拌を、めっき槽1の壁面あるいは底面にめっき液
を噴射もしくは吹付けて反射流を生じさせ、該反射流の
中に基板4および陽極板3を挿入し、反射流9、10、
11の方向に並行となるように配置してめっきを行う。
これにより、均一で一様な良質のめっきが施される。
Description
法に係り、特に、プリント配線基板に電気めっきを施す
際に行うめっき液の撹拌方法で、多層配線板の電気めっ
きや、プリント配線基板の製造に際して行う無電解めっ
きに対しても適用可能な電気めっき技術に関する。
する要求はますます大きくなっており、このような動向
に対応して、種々の電子デバイスを実装するプリント配
線板に対しても、配線の高密度化・高集積化と高接続信
頼性に対する要求が一段と強くなっている。
板上にフルアディティブプロセスもしくはセミアディテ
ィブプロセスを経て、導体層と絶縁層を交互に積層して
3次元の微細回路を形成する、いわゆるビルドアップと
呼ばれる工法が広く用いられるようになっている。
例としては、電気絶縁性樹脂層の表面にスパッタリング
等によって銅の薄膜を析出させ、次いでこの上に所望の
レジストパターンを形成した後、電気銅めっきを施す方
法がよく用いられる。
在する導体層と、この上部に設ける導体層の間の電気的
接続を確保する手段として、ビアホールと呼ばれる連絡
孔を設けた後、この孔の壁面に導体めっきを施すか、あ
るいは該孔の全体を導体で満たす方法が採られるのが一
般的である。
通路となるべき部位に、炭酸ガスレーザービームを照射
したり、あるいはドリルによる機械的手段などによって
絶縁性層を穿孔し、ついで、該穿孔部の壁面に銅などの
導体めっきを施すことによって、導体層と導体層の間の
電気的接続をとることが可能であり、当業者において広
く採られている手段である。
ールの壁面のみに導体めっきを施すのではなく、該ビア
ホール全体を電気めっきにより導体で充填することであ
り、そうすることによって電気的接続の信頼性が飛躍的
に向上する。
なる利点は、絶縁性層を介して3層以上の導体層を利用
する際に、第1の導体層と第2の導体層の間のビアホー
ルを、第2の導体層と第3の導体層の間のビアホールの
直上に配置することが可能になることである。
れるスペースが全体として減少し、より高密度な実装が
可能になるわけである。このようなビアホールの寸法と
しては、配線の微細化を反映して通常数十μm程度の直
径のものが多く用いられる。
きに際しては、予め電気導体めっきを施すべき部分の表
面に、無電解銅めっきなどにより薄く導体の膜を形成し
ておく必要がある。
体めっきでは、ビアホール内をめっきにより導体で充填
するために、特別な工夫が必要である。すなわち、導体
回路を形成すべき表面には、ビアホール以外の平坦な上
部表面とビアホールの凹部とが共存することになる。
ビアホールを完全に電気めっきにより導体で充填しよう
とすれば、上記上部表面に過度の導体めっき膜が形成さ
れてしまう恐れが生じる。逆に、この上部表面上に適度
の厚さの導体膜を、電気めっきにより形成しようとすれ
ば、ビアホールの充填が不充分になってしまうことにな
る。
を、電気めっきにより導体を充填しつつ、上部表面にも
適度の厚さの導体膜を電気銅めっきなどにより形成する
目的で、数種の添加剤を添加した電気めっき浴が広く用
いられている。
ために調合された電気銅めっき浴の例としては、例え
ば、MES2000(第10回マイクロエレクトロニク
スシンポジウム、2000年11月)の予稿集第39頁
に、松浪らにより述べられている。
分、レベリング成分、ブライトナー成分の3種の物質が
添加剤として用いられており、このような3種の添加剤
によるビアホール充填の手法はすでに広く認識されてい
るところである。
としては有機色素が用いられることが多い。電気銅めっ
きによるビア充填に際して、これら3種の添加剤成分が
作用する機構については未だ十分には理解されていない
が、これら3種の添加剤のうち、レベラー成分がビア内
外の銅析出速度を制御する働きを持つとの考えが広く受
け入れられており、これについては以下のような説明が
なされている。
は、電気銅めっきされる基板表面に吸着して電気銅めっ
きを阻害するが、電極(めっきされる基板表面)におい
て電気化学的に分解されるか、あるいはめっき膜中に取
り込まれて消費される。
考えられるめっき液バルクから、レベラー成分の分子が
めっき基板表面まで拡散することになり、このレベラー
成分の拡散速度がめっき速度に影響を与えることになる
わけである。
質は、一般に比較的大きい分子量を有するため、ある程
度以上早いめっき速度を採用すると、めっき液バルクか
ら基板表面に到る経路(拡散層)にレベラー成分の濃度
勾配が生じることになる。
い平坦な部分に比較してより長い拡散距離を必要とする
ため、ビアホール底部には、ビアホールを含まない平坦
な上部表面に比較して、レベラー成分の拡散量が少なく
なる。
の表面では、平坦部表面に比較して定常的により小さい
濃度のレベラー成分しか存在しないこととなり、結果と
してビアホール底部の銅めっき膜の成長が、平坦部表面
に比較して早くなることになる。
の電気銅めっきによる充填が行なわれるものと理解され
ている。このような事情から、レベラー分子のような、
その拡散速度がめっき膜の成長に決定的に作用する成分
を含有する場合には、めっき液の撹拌状態が決定的に重
要となるわけである。
は、めっきされる基板表面における成分濃度を一定に保
つ上から、めっき液の撹拌が極めて重要である。これに
よって、めっきの進行につれて消費される成分を、めっ
き液バルクから基板表面に速やかに補給することができ
る。
要な因子であるような添加剤成分を含む場合には、めっ
き液の撹拌状態は、できあがるめっき膜の性質を支配す
ることにもなる。
的でチューブ等により空気を吹き込んで気泡を発生させ
るいわゆるエアリング法が広く採用されてきた。この方
法は、気泡が上昇するに従って減圧し、体積が大きくな
ることをともないつつ起こる非直線的な上昇運動の効果
により、めっき液が著しくかき乱されることを利用した
ものである(例えば、特開平6−158396号公報参
照)。
価な方法であることから、当業者間で広く実際に供され
るところとなっている。しかしながらこのような方法
は、基板表面が概ね平坦である場合には有効であるもの
の、微小なビアホールを有するめっき基板に採用する
と、満足すべきめっき膜が得られないばかりか、しばし
ば種々の不具合に直面することが明らかとなった。
ることが多くなるとともに、ビアホール周辺部のめっき
膜の成長が、ビアホールの中心に対して対称でなくな
り、結果として、めっき膜の膜厚が基板上の位置により
大きく異なるといった欠陥も観察された。
て、導体めっき膜が薄くなくなるといった不具合も観察
されている。さらに、ビアホール充填の程度や膜厚など
について、しばしば再現性が低くなるという問題も露呈
していた。
の後のさらなる絶縁層/導電層の積層や電子部材の好適
な実装の上から、でき上った表面は平坦であることが必
要であり、もし十分に平坦でない場合には、研磨等によ
り平坦化するプロセスを付加する必要が生じてしまう。
引き上げる要因となるが、フレキシブル基板のごとき柔
軟な基板を用いた場合には、この研磨工程も適用できな
いため、めっき膜が平坦でない場合には十分な性能を保
証できなくなる恐れが生じることになる。
発生要因を詳細に分析した結果、ビアホール周辺部にお
いてめっき液の流れが著しく乱れていることに起因して
いることが明らかとなった。
流れが著しく乱される結果、めっき液の流れによって供
給される添加剤成分の量に、大きな空間的バラツキが生
じることが一因であることが分かった。
基板のめっき加工サイズに比較して著しく大きいため、
めっき液の流れの再現性が原理的に低いものとなってし
まうことも要因の一つである。
れは、レベラー成分のようなめっき膜の成長が、その拡
散性に著しく依存しているような添加剤を含有する場合
に、より深刻な結果をもたらすことが分かった。
レベラー成分の量が、めっき液の乱れによって過剰にな
ったり、あるいは過少になったりすることによるもの
で、同様な原因による不具合は、パターンめっきなどに
おけるめっきレジストの辺縁部でも見出されている。
不均一となりやすい上に、エアリングなどによる乱れた
めっき液の流れによって、めっき膜成長の乱れが増幅さ
れたことによるものである。
も、近年電気銅めっきによる配線法がとられるようにな
ったが、ここにおいては、電気銅めっきによって、ビア
や溝を銅で充填して配線を形成した後、過剰に析出され
た銅膜を研磨等により除いて平坦にすることが広く行な
われている。
気銅めっきに際しては、めっき液を該基板に垂直に噴射
して、基板表面に平衡な放射状の液流を生じせしめて行
う方法が一般に知られている。
付けられためっき液が、基板面に沿って放射状に流れる
ため、基板面に並行なめっき液の流れが形成されること
になる。
直に吹付けるため、吹付けられた場所およびその近傍に
おいては、基板面に並行な液の流れは形成されておら
ず、これが原因でビアの充填などに不具合を生じたり、
あるいはめっき膜厚に偏りを生じる原因となっていた。
ストなどの凹凸の存在する回路基板に電気導体めっきを
施す際、良好なビア充填性や再現性の高いめっき工程を
実現する回路基板のめっき方法を提供することである。
に本発明は、回路基板にめっきを施すことにより電気回
路を形成する回路基板のめっき方法において、前記めっ
き液をめっき槽の壁面または底面、もしくはめっき槽内
に配置した板体に噴射して一様に並行な反射流を生じさ
せ、該反射流の中に、陰極側回路基板の基板面と陽極と
を、該反射流の方向と並行になるように構成して配置す
ることを特徴とするものである。
壁面から離して、該回路基板の両面が該反射流に接する
ように配置することが良好な反射流を維持しつつ好適な
めっきを行う上で重要である。また、前記反射流の流入
側とは反対側の流出側に、該反射流を吸い込む吸込口を
設けることも基板面に並行なめっき液流を維持する上で
極めて有効である。これは、単にめっき槽内のめっき液
量を一定に保つ目的で行なわれるばかりでなく、反射流
の流れを助ける作用も有していることに拠っている。
面に並行な反射流にすることができるので、表面に凹凸
の存在する回路基板に電気導体めっきを施す際、均一で
一様なめっきを基板の両面に施すことができる。
によってめっき液を撹拌した場合に起こる種々の問題の
解決法を鋭意検討した結果、めっき液の流れが該基板面
に沿って常に並行且つ一様な流れとなるように撹拌を行
うことによって、上記したような問題を解決できること
が分かった。
に、めっきされる基板を流れに並行に配置することであ
る。このような状況を具体的に実現する手段として、本
発明者はめっき液をめっき槽の底面などの壁面に噴射し
て反射流を生じさせ、この反射流を、基板表面近傍のめ
っき液撹拌に供せしめるべく配置したところ、好適なめ
っき膜が得られることを確認した。
っき槽壁面より離して配置し、回路基板の両面を該反射
流が並行に接して流れる様にすることによって前期した
良好な反射流が維持できるばかりでなく、めっきによっ
て両面に導電回路を設けるべき基板に対しても有効にめ
っきを施すことができる。
る手段としては、従来、めっきされる基板に対してめっ
き液を吹付ける方法が知られている。この方法では、吹
付けられためっき液が基板上を放射状に拡がるため、あ
たかも本発明による方法と同じ効果がもたらされるもの
と期待される。
の近傍では、めっき液の流れが基板に並行になっておら
ず、したがって、めっき基板内の限られた場所でのみ好
適なめっき膜を得るのに有効ということになってしまう
わけである。
にしても、直接めっき基板に並行にめっき液を噴射した
(直接流)場合には、明らかに本発明による方法に比較
して得られるめっき膜の性状が劣る。これは、本発明の
反射流を利用する方式に比較して、直接流を利用する方
式が本質的に異なるものであることを示している。
めっき基板に並行に噴射する(直接流)場合に比較し
て、均一な流れの形状と断面積を制御しやすいばかりで
なく、流れの均一性そのものも高くなることを見出した
ことに基くものである。
れているような場合には、上記反射流と基板のなす角度
を完全に0度付近にする必要はかならずしもない。あく
までも、該反射流が基板のめっきを必要とする部位全体
に対して均一に覆い、且つ液が基板面に沿って均一性よ
く流れることが必要なわけである。
ては、基板を若干反射流と有限の角度を持たせるように
配置させることも本発明の効果を発揮せしめる上で許容
されるわけである。
合、これを有効にめっき基板周辺部に導かれるように、
また、該反射流が好ましいサイズと形状となるようにす
る目的で、補助的なガイドとして板などをめっき槽中に
配置することが可能である。
全体もしくはめっきすべき部位全体に対して並行な反射
流を生じさせるために、めっき液中にプロペラ等を挿入
して回転させ、めっき液をめっき槽の壁面や底面あるい
は反射板に当てて、その反射流を生み出すようにしたこ
とである。
内に挿入したプロペラ5、6を回転(矢印12、13)
させてめっき液2の下降流14を生じさせ、この下降流
14をめっき槽底面に当てて反射流9、10、11を起
こさせる。そして、めっき槽内に挿入した陽極板3と陰
極側回路基板4とを、この反射流と並行になるように構
成して配置する。
速度は、プロペラの回転数を制御することによって容易
に調節することことができ、均一性の高いめっき液の流
れを得ることが可能になるわけである。なお、プロペラ
5、6はテフロン(登録商標)製で、回転シャフト7、
8はテフロンコートされている。
ラを配置する幾何学的位置関係を工夫することにより、
反射流の断面形状やサイズもある程度任意に制御するこ
とが可能である。例えば、めっき槽内の辺縁部に下向き
にめっき液を送り出すプロペラを複数配置した場合に
は、槽の中央部に反射上昇流が形成される。
めっき基板を垂直に配置することにより、該基板全体を
上昇流により包み込むことができる。基板の両面にめっ
きを施すプロセスを含む工法においては、このような上
昇流の中へ基板を包み込ませることはとりわけ重要であ
る。
ブルな長尺の連続シートが用いられることも多い。この
ような長尺基板を用いる場合は、通常リールによって巻
かれたものが、めっき工程を経て再び別のリールによっ
て巻き取られるような具合に連続的にめっきされるのが
普通であり、一般に細長いめっき槽を用いて行なわれ
る。
る撹拌法を有効に適用するには、前記プロペラをめっき
槽の長手軸に沿ってその両側に多数配置するのが有効で
ある。このようにプロペラを配置することにより、めっ
き槽の長手軸方向の中央部には常に反射上昇流が起こ
り、その結果、ここを通過するフレキシブル基板の両面
が終始上向きの均一性の高いめっき液の流れの中に存在
することが可能となるわけである。
て形成されるようにプロペラを配置すれば、該フレキシ
ブル基板の両面のめっきに対しても有効にその効果を発
揮させることができる。
噴射してその反射流を利用することによりめっきされる
部位にめっき液の流れを供給するものであるが、めっき
液の噴射法としては、上記プロペラによる場合以外に、
該めっき槽に一つもしくは複数の噴射孔を設けておき、
ここからめっき液を噴射することも可能である。
のめっき液を循環して用いることも、また、別の槽に貯
留しためっき液を配管を経て用いることも、本発明を有
効に実施する上で可能である。めっき槽のめっき液を、
配管を設けて循環して噴射する際には、その配管の過程
にフィルター等を設けて、液の純化を兼ねて行うことも
可能である。
レキシブル基板16の長尺シート用めっき槽に噴射した
場合の例である。本例では、めっき液噴射孔18から噴
射しためっき液19を、めっき槽底面17に当てて一様
で基板に並行な反射流20を生じさせている。
基板表面を均一なめっき液の流れにさらすことである。
この目的には、これまでに述べたプロペラによる底面反
射流や噴射孔からのめっき液の送液によるばかりでな
く、これ以外の手段も本発明の趣旨からみて含まれるべ
きである。
い上げて、結果的に基板面に沿っためっき液の流れを生
み出すことも可能であり、このような方法によってえら
れる均一流効果を利用する場合も本発明の目的に合致し
ている。このような場合には、液の流れ方向を望ましい
方向に導く目的で、板などをめっき槽中に配置すること
も有効である。
20を噴射するのと併せて、同時に基板16の上部に設
けたチューブ21の吸込口22から、めっき液23を吸
いこむ方法も可能である。このような方法は、めっきさ
れる基板の幅が大きい場合に、基板全体に均一性の高い
めっき液の流れを作り出す上で特に有効である。図4
は、図3と同様の構造を、基板に平行な方向から見た断
面図である。
ましい反射流の速度は、めっきされる基板の形状や大き
さ、さらにはビアホールの形状やサイズ、さらには基板
上に設けられためっきレジスト膜の高さや形状などによ
って異なる。
とは困難である。しかしながら、好適な反射流の流速は
概ね、0.1mm/秒〜1000mm/秒であり、より
好ましくは3mm/秒〜600mm/秒である。
効果とともに、めっき液に常に酸素ガスを十分に溶解さ
せておくという目的でもしばしば行なわれる。したがっ
て、本発明による底面反射流を採用した場合にも、酸素
ガスをめっき液に溶解させることが必要であれば、エア
リングを行うことは本発明の趣旨に反しない。
が本発明の方法による均一なめっき液の流れを乱すこと
がないように、めっきされる基板からある程度距離を隔
ててエアリングを行うのが得策である。この場合には、
エアリングはめっき液に酸素ガスを供給する目的でのみ
使用されているわけである。
電気銅めっきをはじめ、電気ニッケルめっきなどの導体
電気めっきなど、多くの導体電気めっきに適用可能であ
る。また、めっきの対象となるプリント配線板に関し
て、ビアホール充填以外にも、他の電気めっき一般にも
十分適用できるものである。
電気めっきの膜質および膜厚の再現性が飛躍的に向上す
る。さらに、電気導体めっきに限らず、無電解めっきに
際しても本発明による撹拌の効果は発揮される。また、
本発明による撹拌方法は、電極による電解に限られるこ
とはなく、無電解めっきなどにおいてもめっき膜の品質
向上やめっき膜の再現性の向上を達成する上からも有効
である。
っきを実施しようとする基板全体を、前記めっき液の反
射流の中に並行に浸してめっきを行うことにより、ビア
やトレンチを好適に埋め込んで配線を形成することが可
能である。このような方法によって形成される銅配線に
おいては、銅膜の均質性も高く、このため抵抗値異常な
どの問題が発生し難くなるという利点を有している。
に、通常ビルドアップ工法に用いられる公知のエポキシ
樹脂絶縁層を10μmの厚さでコートし、ついでこの表
面に炭酸ガスレーザを照射することによって、開口部6
0μmφ、底部50μmφ、深さ10μmのビアホール
を形成した。
よってデスミヤ処理を施したのち、公知の触媒付与処理
を行って厚さ0.6μmの無電解銅めっき膜を形成し
た。この基板を、ビアホール部を含むように60mm×
60mmに裁断したのち、下記表1に示す組成のめっき
液に垂直に浸して、電流密度2.0A/dm2で32分
間通電し、電気めっきを施した。
は、幅250mm、奥行き200mm、高さ200mm
であり、電気めっきに際しては、図1に示したような配
置で、めっき液に垂直に挿入した径50mmの2本のプ
ロペラを用い、スリーワンモータ(型式BLー120
0)2台により、いずれも分速200回転でめっき液を
撹拌した。プロペラと底面との間隔は85mmであり、
プロペラの回転方向は液を下方底面に押し出す向きであ
る。
基板を切断し、研磨することによってビアホール部の断
面を観察した。図5に本実施形態に基いて電気銅めっき
を施した基板の断面顕微鏡写真の模式図を掲げる。同図
により、基板4上に設けられた下地配線層30、絶縁性
樹脂層31の上の無電解めっき銅層32の凹凸が、電気
めっき銅層33で均一にめっきされ、ビアホールが銅め
っきにより充填されていることがわかる。
アリングにより撹拌した点を除けば、上記具体例1と同
様の手順で銅めっきとそれに続く断面観察を行った。エ
アリングは、微細の孔を8mm間隔で開けた内径0.8
mmのテフロンチューブをめっき槽底部に這うように浸
漬させて行った。通気量は0.5L/分である。
の模式図を図6に掲げた。同写真より、ビアホール上部
に約5μm程度のくぼみがあり、ビアホールの充填が完
全でないことを示している。
リング膜および、開口部50μmφ、底部40μmφ、
深さ12μmのビアホールを両面に設け、該ビアホール
の壁面にも銅薄膜を析出させた後、さらに所望の部分以
外がめっきレジストによって覆われた厚さ80μm、幅
300mmのポリイミドフレキシブルフィルムの両面
に、表1に示した組成のめっき液により電気銅めっきを
12μm施した。
っき液中での移動速度(巻き取り速度)は450mm/
分であり、めっきの際の電流密度は2.5A/dm2で
あった。電気めっきに際しては、図2と同様な配置で、
150mm間隔で基板の両側に設置した15mm×5m
mの開口を有する各ノズルから、めっき液をめっき槽底
面に向けて1.1L/分の速度で噴射し、該フレキシブ
ル基板の両面を上昇流で包み込んだ。
キシブル基板の両面のビアホールは、いずれも過不足な
く充填されていたばかりでなく、めっきレジストによっ
て縁取られた配線パターン部の厚みもバラツキが15%
以下であった。
射を、めっき槽の底面に向けて行わずに、フレキシブル
基板の両面に直接吹付けた以外は、具体例1と同様の操
作でフレキシブル基板への両面めっきを行った。
を吹付けられた部位を除いて比較的良好な電気めっきが
施されていたものの、めっき液を吹付けられた部位およ
びその近傍では、ビアホールの充填が均等に行なわれて
おらず、配線部においてもめっき膜厚が最大で45%の
バラツキを示した。
れば、表面にビアホールやレジストなどの凹凸の存在す
る基板に電気導体めっきを施す際、壁面あるいは底面に
めっき液を噴射したり吹付けたりして反射流を起こさ
せ、該反射流の中に該基板を反射流の流れ方向に並行と
なるよう配置することで、良好なビア充填性や再現性の
高いめっき工程を実現することが可能である。
プロペラの回転によって、めっき基板周辺に底面反射流
を生じさせる様子を示した斜視図である。
っき液を噴射することにより、めっき液に浸したフレキ
シブル長尺基板の両面を底面反射流に包み込む様子を示
した斜視図である。
て、均一な並行流を形成させる例を示した斜視図であ
る。
断面図である。
銅めっき膜を充填したビアホールの断面の顕微鏡写真の
模式図である。
膜を充填したビアホールの断面の顕微鏡写真の模式図で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 回路基板にめっきを施すことにより電気
回路を形成する回路基板のめっき方法において、前記め
っき液をめっき槽の壁面または底面、もしくはめっき槽
内に配置した板体に噴射して一様に並行な反射流を生じ
させ、該反射流の中に、陰極側回路基板の基板面と陽極
とを、該反射流の方向と並行になるように構成して配置
することを特徴とする回路基板のめっき方法。 - 【請求項2】 回路基板にめっきを施すことにより電気
回路を形成する回路基板のめっき方法において、前記め
っき液をめっき槽の壁面または底面、もしくはめっき槽
内に配置した板体に噴射して一様に並行な反射流を生じ
させ、該反射流の中に、陰極側回路基板の基板面と陽極
とを、該反射流の方向と並行になるように構成して配置
し、該反射流の流入側とは反対側の流出側に、該反射流
を吸い込む吸込口を設けることを特徴とする回路基板の
めっき方法。 - 【請求項3】 前記回路基板の基板面の両面を、前記反
射流の方向と並行になり、該回路基板の両面がめっき液
反射流に直接接するように配置し、陽極をめっき槽を構
成する壁面から遊離するように配置することを特徴とす
る請求項1〜2のうちいずれか1項に記載の回路基板の
めっき方法。 - 【請求項4】 前記回路基板は、プリント配線板または
半導体基板である請求項1〜3のうちいずれか1項に記
載の回路基板のめっき方法。 - 【請求項5】 前記めっきは電気銅めっきまたは電気ニ
ッケルめっきである請求項1〜4のうちいずれか1項に
記載の回路基板のめっき方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002045056A JP3899460B2 (ja) | 2002-02-21 | 2002-02-21 | 回路基板の電気めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002045056A JP3899460B2 (ja) | 2002-02-21 | 2002-02-21 | 回路基板の電気めっき方法 |
Publications (2)
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