JP2003246910A - スラッシュ成形材料 - Google Patents
スラッシュ成形材料Info
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- JP2003246910A JP2003246910A JP2002049360A JP2002049360A JP2003246910A JP 2003246910 A JP2003246910 A JP 2003246910A JP 2002049360 A JP2002049360 A JP 2002049360A JP 2002049360 A JP2002049360 A JP 2002049360A JP 2003246910 A JP2003246910 A JP 2003246910A
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- hydrogenated
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 取扱性、成型加工時のシボ転写性に優れる熱
可塑性組成物、熱可塑性組成物パウダー、並びにそれを
成形してなる機械特性、耐熱性、意匠性に優れる表皮材
を提供する。 【解決手段】 (1)共役ジエンとビニル芳香族化合物
からなる共重合体の水素添加物であり、(a)ビニル芳
香族化合物の含有量が50重量%を越え、90重量%以
下、(b)共重合体中のビニル芳香族化合物重合体ブロ
ックの含有量が40重量%以下、(c)重量平均分子量
が5万〜100万、(d)共重合体中の共役ジエン化合
物に基づく二重結合の75%以上が水添されている水添
共重合体 50〜97重量部 (2)熱可塑性樹脂 3〜
50重量部 から構成される水添共重合体組成物であり、この組成物
をパウダー化し、パウダースラッシュ成形に供して、表
皮材に好適な成形品を得る。
可塑性組成物、熱可塑性組成物パウダー、並びにそれを
成形してなる機械特性、耐熱性、意匠性に優れる表皮材
を提供する。 【解決手段】 (1)共役ジエンとビニル芳香族化合物
からなる共重合体の水素添加物であり、(a)ビニル芳
香族化合物の含有量が50重量%を越え、90重量%以
下、(b)共重合体中のビニル芳香族化合物重合体ブロ
ックの含有量が40重量%以下、(c)重量平均分子量
が5万〜100万、(d)共重合体中の共役ジエン化合
物に基づく二重結合の75%以上が水添されている水添
共重合体 50〜97重量部 (2)熱可塑性樹脂 3〜
50重量部 から構成される水添共重合体組成物であり、この組成物
をパウダー化し、パウダースラッシュ成形に供して、表
皮材に好適な成形品を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車内装部品の
表皮などの表皮材用の材料として加工性、耐熱性、耐傷
つき性に優れたスラッシュ成形材料、該スラッシュ成形
材料からなるスラッシュ成形用パウダー、並びにそれら
を成形してなる表皮材に関する。
表皮などの表皮材用の材料として加工性、耐熱性、耐傷
つき性に優れたスラッシュ成形材料、該スラッシュ成形
材料からなるスラッシュ成形用パウダー、並びにそれら
を成形してなる表皮材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インストルメントパネルなどの自
動車内装材は、主にポリオレフィン系樹脂発泡体層に、
ポリ塩化ビニル樹脂シート、熱可塑性エラストマーシー
ト、トリコット等の布帛などの表皮材を積層あるいは一
体成形し、さらに、該複合化表皮層に骨材を貼り合せた
ものが使用されている。これらの表皮材のうちで、ポリ
塩化ビニル樹脂は、従来、表面硬度や柔軟性に優れるた
め幅広く使用されている。しかし、ポリ塩化ビニル樹脂
は、分子中に塩素を多量に含むため、環境に対する負荷
が大きいことが懸念され有効な代替材料が求められてい
る。そのため、近年、ポリ塩化ビニル樹脂の代替とし
て、熱可塑性エラストマーのシート成形物の開発がなさ
れて来た。同時に、ポリ塩化ビニル樹脂の表皮材成形に
常用されるパウダーを該パウダーの溶融温度よりも高温
に加熱された金型表面に付着溶融させて成形するパウダ
ースラッシュ成形が可能で、かつリサイクルおよび焼却
可能なポリオレフィン系樹脂パウダーの開発も進められ
て来た。
動車内装材は、主にポリオレフィン系樹脂発泡体層に、
ポリ塩化ビニル樹脂シート、熱可塑性エラストマーシー
ト、トリコット等の布帛などの表皮材を積層あるいは一
体成形し、さらに、該複合化表皮層に骨材を貼り合せた
ものが使用されている。これらの表皮材のうちで、ポリ
塩化ビニル樹脂は、従来、表面硬度や柔軟性に優れるた
め幅広く使用されている。しかし、ポリ塩化ビニル樹脂
は、分子中に塩素を多量に含むため、環境に対する負荷
が大きいことが懸念され有効な代替材料が求められてい
る。そのため、近年、ポリ塩化ビニル樹脂の代替とし
て、熱可塑性エラストマーのシート成形物の開発がなさ
れて来た。同時に、ポリ塩化ビニル樹脂の表皮材成形に
常用されるパウダーを該パウダーの溶融温度よりも高温
に加熱された金型表面に付着溶融させて成形するパウダ
ースラッシュ成形が可能で、かつリサイクルおよび焼却
可能なポリオレフィン系樹脂パウダーの開発も進められ
て来た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、柔軟性、耐
熱性、加工時の流動性、シボ模様転写性に優れるスラッ
シュ成形材料、該スラッシュ成形材料からなるスラッシ
ュ成形用パウダー、並びにそれらを成形してなる機械強
度、耐熱性、耐傷つき性、意匠性に優れる表皮材を提供
することにある。
熱性、加工時の流動性、シボ模様転写性に優れるスラッ
シュ成形材料、該スラッシュ成形材料からなるスラッシ
ュ成形用パウダー、並びにそれらを成形してなる機械強
度、耐熱性、耐傷つき性、意匠性に優れる表皮材を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、ビニル芳香族化
合物を特定量含有し、しかもビニル芳香族化合物重合体
ブロックの含有量が特定の範囲にある共役ジエンとビニ
ル芳香族化合物との共重合体の水素添加物が上記課題を
効果的に解決することを見いだし本発明を完成するに至
った。
鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、ビニル芳香族化
合物を特定量含有し、しかもビニル芳香族化合物重合体
ブロックの含有量が特定の範囲にある共役ジエンとビニ
ル芳香族化合物との共重合体の水素添加物が上記課題を
効果的に解決することを見いだし本発明を完成するに至
った。
【0005】即ち本発明は、
(1)役ジエンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の水素添加物であり、
(a)ビニル芳香族化合物の含有量が50重量%を越え、90重量%以下、
(b)共重合体中のビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量が40重量%
以下、
(c)重量平均分子量が5万〜100万、
(d)共重合体中の共役ジエン化合物に基づく二重結合の75%以上が水添さ
れている、
水添共重合体 50〜97重量部
(2)熱可塑性樹脂 3〜50重量部
から構成される水添共重合体組成物からなることを特徴
とするスラッシュ成形材料を提供するものである。
とするスラッシュ成形材料を提供するものである。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて、水添共重合体中のビニル芳香族化合物の含有量は
50重量%を越え、90重量%以下、好ましくは60重
量%越え、88重量%以下、更に好ましくは62〜86
重量%である。ビニル芳香族化合物の含有量が本発明で
規定する範囲のものを使用することは、耐傷つき性等に
優れたスラッシュ成形材料を得るために必要である。な
お本発明において、水添共重合体中のビニル芳香族化合
物の含有量は、水素添加前の共重合体中のビニル芳香族
化合物含有量で把握しても良い。
いて、水添共重合体中のビニル芳香族化合物の含有量は
50重量%を越え、90重量%以下、好ましくは60重
量%越え、88重量%以下、更に好ましくは62〜86
重量%である。ビニル芳香族化合物の含有量が本発明で
規定する範囲のものを使用することは、耐傷つき性等に
優れたスラッシュ成形材料を得るために必要である。な
お本発明において、水添共重合体中のビニル芳香族化合
物の含有量は、水素添加前の共重合体中のビニル芳香族
化合物含有量で把握しても良い。
【0007】本発明で使用する水添共重合体において、
ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量は該共重合
体中の40重量%以下、好ましくは3〜40重量%、更
に好ましくは5〜35重量%である。本発明の組成物を
得る上で、より柔軟性に優れたものが好ましい場合、ビ
ニル芳香族化合物重合体ブロックは10重量%未満、好
ましくは8重量%未満、更に好ましくは5重量%未満で
あることが推奨される。また、本発明の組成物を得る上
で、水添共重合体として耐ブロッキング性に優れたもの
が好ましい場合、ビニル芳香族化合物重合体ブロックの
含有量は10〜40重量%、好ましくは13〜37重量
%、更に好ましくは15〜35重量%であることが推奨
される。ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量が
40重量%を超える場合は、組成物の耐傷つき性等が劣
るため好ましくない。
ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量は該共重合
体中の40重量%以下、好ましくは3〜40重量%、更
に好ましくは5〜35重量%である。本発明の組成物を
得る上で、より柔軟性に優れたものが好ましい場合、ビ
ニル芳香族化合物重合体ブロックは10重量%未満、好
ましくは8重量%未満、更に好ましくは5重量%未満で
あることが推奨される。また、本発明の組成物を得る上
で、水添共重合体として耐ブロッキング性に優れたもの
が好ましい場合、ビニル芳香族化合物重合体ブロックの
含有量は10〜40重量%、好ましくは13〜37重量
%、更に好ましくは15〜35重量%であることが推奨
される。ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有量が
40重量%を超える場合は、組成物の耐傷つき性等が劣
るため好ましくない。
【0008】ビニル芳香族化合物重合体ブロックの含有
量の測定は、例えば四酸化オスミウムを触媒として水素
添加前の共重合体をターシャリーブチルハイドロパーオ
キサイドにより酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,eta
l.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方
法)により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成
分の重量(但し平均重合度が約30以下のビニル芳香族
炭化水素重合体成分は除かれている)を用いて、次の式
から求めることができる。 ビニル芳香族炭化水素のブロック重量(重量%)=(水
素添加前の共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブ
ロック重量/水素添加前の共重合体の重量)×100 なお、本発明において水添共重合体におけるビニル芳香
族化合物のブロック率(ブロック率とは、該共重合体中
の全ビニル芳香族化合物量に対するビニル芳香族化合物
重合体ブロックの含有量の割合をいう)は、好ましくは
50重量%未満、より好ましくは20重量%以下、更に
好ましくは18重量%以下であることが、より柔軟性の
良好な組成物を得る上で推奨される。
量の測定は、例えば四酸化オスミウムを触媒として水素
添加前の共重合体をターシャリーブチルハイドロパーオ
キサイドにより酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,eta
l.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方
法)により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成
分の重量(但し平均重合度が約30以下のビニル芳香族
炭化水素重合体成分は除かれている)を用いて、次の式
から求めることができる。 ビニル芳香族炭化水素のブロック重量(重量%)=(水
素添加前の共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブ
ロック重量/水素添加前の共重合体の重量)×100 なお、本発明において水添共重合体におけるビニル芳香
族化合物のブロック率(ブロック率とは、該共重合体中
の全ビニル芳香族化合物量に対するビニル芳香族化合物
重合体ブロックの含有量の割合をいう)は、好ましくは
50重量%未満、より好ましくは20重量%以下、更に
好ましくは18重量%以下であることが、より柔軟性の
良好な組成物を得る上で推奨される。
【0009】本発明で使用する水添共重合体の重量平均
分子量は5〜100万、好ましくは10〜80万、更に
好ましくは13〜50万である。ビニル芳香族化合物重
合体ブロックの含有量が10〜40重量%の水添共重合
体を使用する場合、その重量平均分子量は10万を越え
50万未満、好ましくは13万〜40万、更に好ましく
は15万〜30万であることが推奨される。重量平均分
子量が5万未満の場合は引き裂き強度等の機械的強度に
劣り、また100万を超える場合は成形加工性に劣るた
め好ましくない。本発明において、水添共重合体の分子
量分布は、成形加工性の点で,1.5〜5.0が好まし
く、より好ましくは1.6〜4.5、更に好ましくは
1.8〜4であることが推奨される。
分子量は5〜100万、好ましくは10〜80万、更に
好ましくは13〜50万である。ビニル芳香族化合物重
合体ブロックの含有量が10〜40重量%の水添共重合
体を使用する場合、その重量平均分子量は10万を越え
50万未満、好ましくは13万〜40万、更に好ましく
は15万〜30万であることが推奨される。重量平均分
子量が5万未満の場合は引き裂き強度等の機械的強度に
劣り、また100万を超える場合は成形加工性に劣るた
め好ましくない。本発明において、水添共重合体の分子
量分布は、成形加工性の点で,1.5〜5.0が好まし
く、より好ましくは1.6〜4.5、更に好ましくは
1.8〜4であることが推奨される。
【0010】本発明で使用する水添共重合体は共役ジエ
ンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の水素添加物
であり、共重合体中の共役ジエン化合物に基づく二重結
合の75%以上、好ましくは85%以上、更に好ましく
は90%以上、特に好ましくは92%以上が水添されて
いる。水添率が75%未満の場合は、耐候性や熱安定性
が劣る。
ンとビニル芳香族化合物からなる共重合体の水素添加物
であり、共重合体中の共役ジエン化合物に基づく二重結
合の75%以上、好ましくは85%以上、更に好ましく
は90%以上、特に好ましくは92%以上が水添されて
いる。水添率が75%未満の場合は、耐候性や熱安定性
が劣る。
【0011】本発明において、水添共重合体の構造は特
に制限はなく、いかなる構造のものでも使用できるが、
特に推奨されるものは、下記〜の一般式から選ばれ
る少なくとも一つの構造を有する共重合体の水素添加物
である。本発明で使用する水添共重合体は、下記一般式
で表される構造を有する共重合体の水素添加物からなる
任意の混合物でもよい。また、水添共重合体にビニル芳
香族化合物重合体が混合されていても良い。 S S−H S−H−S (S−H)m−X (S−H)n−X−(H)p (式中、Sは共役ジエンとビニル芳香族化合物とのラン
ダム共重合体ブロックであり、Hはビニル芳香族化合物
重合体ブロックである。mは2以上の整数であり、n及
びpは1以上の整数である。Xはカップリング剤残基を
示す。)
に制限はなく、いかなる構造のものでも使用できるが、
特に推奨されるものは、下記〜の一般式から選ばれ
る少なくとも一つの構造を有する共重合体の水素添加物
である。本発明で使用する水添共重合体は、下記一般式
で表される構造を有する共重合体の水素添加物からなる
任意の混合物でもよい。また、水添共重合体にビニル芳
香族化合物重合体が混合されていても良い。 S S−H S−H−S (S−H)m−X (S−H)n−X−(H)p (式中、Sは共役ジエンとビニル芳香族化合物とのラン
ダム共重合体ブロックであり、Hはビニル芳香族化合物
重合体ブロックである。mは2以上の整数であり、n及
びpは1以上の整数である。Xはカップリング剤残基を
示す。)
【0012】一般式において、ランダム共重合体ブロッ
クS中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していて
も、またはテーパー状に分布していてもよい。また該共
重合体ブロックSには、ビニル芳香族炭化水素が均一に
分布している部分及び/又はテーパー状に分布している
部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。また、mは
2以上、好ましくは2〜10の整数であり、n及びpは
1以上、好ましくは1〜10の整数である。
クS中のビニル芳香族炭化水素は均一に分布していて
も、またはテーパー状に分布していてもよい。また該共
重合体ブロックSには、ビニル芳香族炭化水素が均一に
分布している部分及び/又はテーパー状に分布している
部分がそれぞれ複数個共存していてもよい。また、mは
2以上、好ましくは2〜10の整数であり、n及びpは
1以上、好ましくは1〜10の整数である。
【0013】また、本発明において、水素添加前の共重
合体鎖中におけるビニル結合含量の最大値と最小値との
差が10%未満、好ましくは8%以下、更に好ましくは
6%以下であることが推奨される。共重合体鎖中のビニ
ル結合は、均一に分布していてもテーパー状に分布して
いても良い。ここで,ビニル結合含量の最大値と最小値
との差とは、重合条件、すなわちビニル量調整剤の種
類、量及び重合温度で決定されるビニル量の最大値と最
小値である。共重合体鎖中のビニル結合含量の最大値と
最小値との差は、例えば共役ジエンの重合時又は共役ジ
エンとビニル芳香族化合物の共重合時の重合温度によっ
て制御することができる。第3級アミン化合物またはエ
ーテル化合物のようなビニル量調整剤の種類と量が一定
の場合、重合中のポリマ−鎖に組み込まれるビニル結合
含量は、重合温度によって決まる。従って、等温で重合
した重合体はビニル結合が均一に分布した重合体とな
る。これに対し、昇温で重合した重合体は、初期(低温
で重合)が高ビニル結合含量、後半(高温で重合)が低
ビニル結合含量といった具合にビニル結合含量に差のあ
る重合体となる。かかる構造を有する共重合体に、水素
を添加することにより特異構造の水添共重合体が得られ
る。
合体鎖中におけるビニル結合含量の最大値と最小値との
差が10%未満、好ましくは8%以下、更に好ましくは
6%以下であることが推奨される。共重合体鎖中のビニ
ル結合は、均一に分布していてもテーパー状に分布して
いても良い。ここで,ビニル結合含量の最大値と最小値
との差とは、重合条件、すなわちビニル量調整剤の種
類、量及び重合温度で決定されるビニル量の最大値と最
小値である。共重合体鎖中のビニル結合含量の最大値と
最小値との差は、例えば共役ジエンの重合時又は共役ジ
エンとビニル芳香族化合物の共重合時の重合温度によっ
て制御することができる。第3級アミン化合物またはエ
ーテル化合物のようなビニル量調整剤の種類と量が一定
の場合、重合中のポリマ−鎖に組み込まれるビニル結合
含量は、重合温度によって決まる。従って、等温で重合
した重合体はビニル結合が均一に分布した重合体とな
る。これに対し、昇温で重合した重合体は、初期(低温
で重合)が高ビニル結合含量、後半(高温で重合)が低
ビニル結合含量といった具合にビニル結合含量に差のあ
る重合体となる。かかる構造を有する共重合体に、水素
を添加することにより特異構造の水添共重合体が得られ
る。
【0014】本発明において、ビニル芳香族化合物の含
有量は、紫外分光光度計、赤外分光光度計や核磁気共鳴
装置(NMR)等を用いて知ることができる。また、ビ
ニル芳香族化合物重合体ブロックの量は、前述したKOLT
HOFFの方法等で知ることができる。水素添加前の共重合
体中の共役ジエンに基づくビニル結合含量は、赤外分光
光度計(例えば、ハンプトン法)や核磁気共鳴装置(N
MR)等を用いて知ることができる。また、水添共重合
体の水添率は、赤外分光光度計や核磁気共鳴装置(NM
R)等を用いて知ることができる。また、本発明におい
て、水添共重合体の分子量は、ゲルパーミュエーション
クロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロ
マトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレ
ンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク
分子量を使用して作成)を使用して求めた重量平均分子
量である。水添共重合体の分子量分布は、同様にGPC
による測定から求めることができる。
有量は、紫外分光光度計、赤外分光光度計や核磁気共鳴
装置(NMR)等を用いて知ることができる。また、ビ
ニル芳香族化合物重合体ブロックの量は、前述したKOLT
HOFFの方法等で知ることができる。水素添加前の共重合
体中の共役ジエンに基づくビニル結合含量は、赤外分光
光度計(例えば、ハンプトン法)や核磁気共鳴装置(N
MR)等を用いて知ることができる。また、水添共重合
体の水添率は、赤外分光光度計や核磁気共鳴装置(NM
R)等を用いて知ることができる。また、本発明におい
て、水添共重合体の分子量は、ゲルパーミュエーション
クロマトグラフィー(GPC)による測定を行い、クロ
マトグラムのピークの分子量を、市販の標準ポリスチレ
ンの測定から求めた検量線(標準ポリスチレンのピーク
分子量を使用して作成)を使用して求めた重量平均分子
量である。水添共重合体の分子量分布は、同様にGPC
による測定から求めることができる。
【0015】本発明において共役ジエンは1対の共役二
重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブ
タジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレ
ン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なもの
としては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられ
る。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよ
い。また、ビニル芳香族化合物としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジ
メチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル
−p−アミノエチルスチレン等があげられ、これらは一
種のみならず二種以上を使用してもよい。
重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブ
タジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレ
ン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3
−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なもの
としては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられ
る。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよ
い。また、ビニル芳香族化合物としては、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジ
メチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル
−p−アミノエチルスチレン等があげられ、これらは一
種のみならず二種以上を使用してもよい。
【0016】本発明において、水素添加前の共重合体に
おいて共役ジエン部分のミクロ構造(シス、トランス、
ビニルの比率)は、後述する極性化合物等の使用により
任意に変えることができ、特に制限はない。一般的に共
役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合に
は、1,2−ビニル結合は5〜80%、好ましくは10
〜60%、共役ジエンとしてイソプレンを使用した場合
又は1,3−ブタジエンとイソプレンを併用した場合に
は、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量
は一般に3〜75%、好ましくは5〜60%であること
が推奨される。なお、本発明においては、1,2−ビニ
ル結合と3,4−ビニル結合の合計量(但し、共役ジエ
ンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,
2−ビニル結合量)を以後ビニル結合と呼ぶ。
おいて共役ジエン部分のミクロ構造(シス、トランス、
ビニルの比率)は、後述する極性化合物等の使用により
任意に変えることができ、特に制限はない。一般的に共
役ジエンとして1,3−ブタジエンを使用した場合に
は、1,2−ビニル結合は5〜80%、好ましくは10
〜60%、共役ジエンとしてイソプレンを使用した場合
又は1,3−ブタジエンとイソプレンを併用した場合に
は、1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合の合計量
は一般に3〜75%、好ましくは5〜60%であること
が推奨される。なお、本発明においては、1,2−ビニ
ル結合と3,4−ビニル結合の合計量(但し、共役ジエ
ンとして1,3−ブタジエンを使用した場合には、1,
2−ビニル結合量)を以後ビニル結合と呼ぶ。
【0017】本発明において、水素添加前の共重合体
は、例えば、炭化水素溶媒中で有機アルカリ金属化合物
等の開始剤を用いてアニオンリビング重合により得られ
る。炭化水素溶媒としては、例えば、n−ブタン、イソ
ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、
n−オクタンの如き脂肪族炭化水素類、シクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタンの如き脂環
式炭化水素類、また、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素などが挙げられ
る。
は、例えば、炭化水素溶媒中で有機アルカリ金属化合物
等の開始剤を用いてアニオンリビング重合により得られ
る。炭化水素溶媒としては、例えば、n−ブタン、イソ
ブタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、
n−オクタンの如き脂肪族炭化水素類、シクロヘキサ
ン、シクロヘプタン、メチルシクロヘプタンの如き脂環
式炭化水素類、また、ベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼンの如き芳香族炭化水素などが挙げられ
る。
【0018】また、開始剤としては、一般的に共役ジエ
ン化合物及びビニル芳香族化合物に対しアニオン重合活
性があることが知られている脂肪族炭化水素アルカリ金
属化合物、芳香族炭化水素アルカリ金属化合物、有機ア
ミノアルカリ金属化合物等が含まれ、アルカリ金属とし
てはリチウム、ナトリウム、カリウム等である。好適な
有機アルカリ金属化合物としては、炭素数1から20の
脂肪族および芳香族炭化水素リチウム化合物であり、1
分子中に1個のリチウムを含む化合物、1分子中に複数
のリチウムを含むジリチウム化合物、トリリチウム化合
物、テトラリチウム化合物が含まれる。具体的にはn−
プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチル
リチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、
フェニルリチウム、トリルリチウム、ジイソプロペニル
ベンゼンとsec−ブチルリチウムの反応生成物、さら
にジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと少量の
1,3−ブタジエンの反応生成物等があげられる。
ン化合物及びビニル芳香族化合物に対しアニオン重合活
性があることが知られている脂肪族炭化水素アルカリ金
属化合物、芳香族炭化水素アルカリ金属化合物、有機ア
ミノアルカリ金属化合物等が含まれ、アルカリ金属とし
てはリチウム、ナトリウム、カリウム等である。好適な
有機アルカリ金属化合物としては、炭素数1から20の
脂肪族および芳香族炭化水素リチウム化合物であり、1
分子中に1個のリチウムを含む化合物、1分子中に複数
のリチウムを含むジリチウム化合物、トリリチウム化合
物、テトラリチウム化合物が含まれる。具体的にはn−
プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、n−ペンチル
リチウム、n−ヘキシルリチウム、ベンジルリチウム、
フェニルリチウム、トリルリチウム、ジイソプロペニル
ベンゼンとsec−ブチルリチウムの反応生成物、さら
にジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと少量の
1,3−ブタジエンの反応生成物等があげられる。
【0019】更に、米国特許第5,708,092号明
細書に開示されている1−(t−ブトキシ)プロピルリ
チウムおよびその溶解性改善のために1〜数分子のイソ
プレンモノマーを挿入したリチウム化合物、英国特許第
2,241,239号明細書に開示されている1−(t
−ブチルジメチルシロキシ)ヘキシルリチウム等のシロ
キシ基含有アルキルリチウム、米国特許第5,527,
753号明細書に開示されているアミノ基含有アルキル
リチウム、ジイソプロピルアミドリチウムおよびヘキサ
メチルジシラジドリチウム等のアミノリチウム類も使用
することができる。
細書に開示されている1−(t−ブトキシ)プロピルリ
チウムおよびその溶解性改善のために1〜数分子のイソ
プレンモノマーを挿入したリチウム化合物、英国特許第
2,241,239号明細書に開示されている1−(t
−ブチルジメチルシロキシ)ヘキシルリチウム等のシロ
キシ基含有アルキルリチウム、米国特許第5,527,
753号明細書に開示されているアミノ基含有アルキル
リチウム、ジイソプロピルアミドリチウムおよびヘキサ
メチルジシラジドリチウム等のアミノリチウム類も使用
することができる。
【0020】本発明において有機アルカリ金属化合物を
重合開始剤として共役ジエン化合物とビニル芳香族化合
物を共重合する際に、重合体に組み込まれる共役ジエン
化合物に起因するビニル結合(1,2または3,4結
合)の含有量の調整や共役ジエン化合物とビニル芳香族
化合物とのランダム共重合性を調整するために、調整剤
として第3級アミン化合物またはエーテル化合物を添加
することができる。第3級アミン化合物としては一般式
R1 R2 R3 N(ただしR1 、R2 、R3 は炭素数1か
ら20の炭化水素基または第3級アミノ基を有する炭化
水素基である)の化合物である。たとえば、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N
−ジメチルアニリン、N−エチルピペリジン、N−メチ
ルピロリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチ
レンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチ
レンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、トリメチ
ルアミノエチルピペラジン、N,N,N’,N”,N”
−ペンタメチルエチレントリアミン、N,N’−ジオク
チル−p−フェニレンジアミン等である。
重合開始剤として共役ジエン化合物とビニル芳香族化合
物を共重合する際に、重合体に組み込まれる共役ジエン
化合物に起因するビニル結合(1,2または3,4結
合)の含有量の調整や共役ジエン化合物とビニル芳香族
化合物とのランダム共重合性を調整するために、調整剤
として第3級アミン化合物またはエーテル化合物を添加
することができる。第3級アミン化合物としては一般式
R1 R2 R3 N(ただしR1 、R2 、R3 は炭素数1か
ら20の炭化水素基または第3級アミノ基を有する炭化
水素基である)の化合物である。たとえば、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N
−ジメチルアニリン、N−エチルピペリジン、N−メチ
ルピロリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチ
レンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチ
レンジアミン、1,2−ジピペリジノエタン、トリメチ
ルアミノエチルピペラジン、N,N,N’,N”,N”
−ペンタメチルエチレントリアミン、N,N’−ジオク
チル−p−フェニレンジアミン等である。
【0021】またエーテル化合物としては、直鎖上エー
テル化合物および環状エーテル化合物から選ばれ、直鎖
上エーテル化合物としてはジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジ
メチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエチレン
グリコールのジアルキルエーテル化合物類、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテ
ル等のジエチレングリコールのジアルキルエーテル化合
物類が挙げられる。また、環状エーテル化合物として
は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、2,5−ジメチ
ルオキソラン、2,2,5,5−テトラメチルオキソラ
ン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、フル
フリルアルコールのアルキルエーテル等が挙げられる。
テル化合物および環状エーテル化合物から選ばれ、直鎖
上エーテル化合物としてはジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジ
メチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、エチレングリコールジブチルエーテル等のエチレン
グリコールのジアルキルエーテル化合物類、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテ
ル等のジエチレングリコールのジアルキルエーテル化合
物類が挙げられる。また、環状エーテル化合物として
は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、2,5−ジメチ
ルオキソラン、2,2,5,5−テトラメチルオキソラ
ン、2,2−ビス(2−オキソラニル)プロパン、フル
フリルアルコールのアルキルエーテル等が挙げられる。
【0022】本発明において有機アルカリ金属化合物を
重合開始剤として共役ジエン化合物とビニル芳香族化合
物を共重合する方法は、バッチ重合であっても連続重合
であっても、或いはそれらの組み合わせであってもよ
い。特に分子量分布を好ましい適正範囲に調整する上で
連続重合方法が推奨される。重合温度は、一般に0℃乃
至180℃、好ましくは30℃乃至150℃である。重
合に要する時間は条件によって異なるが、通常は48時
間以内であり、特に好適には0.1乃至10時間であ
る。又、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス雰
囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度
範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力
の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。更
に、重合系内は触媒及びリビングポリマーを不活性化さ
せるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが混
入しないように留意する必要がある。
重合開始剤として共役ジエン化合物とビニル芳香族化合
物を共重合する方法は、バッチ重合であっても連続重合
であっても、或いはそれらの組み合わせであってもよ
い。特に分子量分布を好ましい適正範囲に調整する上で
連続重合方法が推奨される。重合温度は、一般に0℃乃
至180℃、好ましくは30℃乃至150℃である。重
合に要する時間は条件によって異なるが、通常は48時
間以内であり、特に好適には0.1乃至10時間であ
る。又、重合系の雰囲気は窒素ガスなどの不活性ガス雰
囲気にすることが好ましい。重合圧力は、上記重合温度
範囲でモノマー及び溶媒を液相に維持するに充分な圧力
の範囲で行えばよく、特に限定されるものではない。更
に、重合系内は触媒及びリビングポリマーを不活性化さ
せるような不純物、例えば水、酸素、炭酸ガスなどが混
入しないように留意する必要がある。
【0023】本発明において、前記重合終了時に2官能
以上のカップリング剤を必要量添加してカップリング反
応を行うことができる。2官能カップリング剤としては
公知のものいずれでも良く、特に限定されない。例え
ば、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジブロモシラン
等のジハロゲン化合物、安息香酸メチル、安息香酸エチ
ル、安息香酸フェニル、フタル酸エステル類等の酸エス
テル類等が挙げられる。また、3官能以上の多官能カッ
プリング剤としては公知のものいずれでも良く、特に限
定されない。例えば、3価以上のポリアルコール類、エ
ポキシ化大豆油、ジグリシジルビスフェノールA、1,
3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シク
ロヘキサン等の多価エポキシ化合物、一般式R4-n Si
Xn (ただし、Rは炭素数1から20の炭化水素基、X
はハロゲン、nは3から4の整数を示す)で示されるハ
ロゲン化珪素化合物、例えばメチルシリルトリクロリ
ド、tーブチルシリルトリクロリド、四塩化珪素および
これらの臭素化物等、一般式R4 -n SnXn (ただし、
Rは炭素数1から20の炭化水素基、Xはハロゲン、n
は3から4の整数を示す)で示されるハロゲン化錫化合
物、例えばメチル錫トリクロリド、t−ブチル錫トリク
ロリド、四塩化錫等の多価ハロゲン化合物が挙げられ
る。炭酸ジメチルや炭酸ジエチル等も使用できる。
以上のカップリング剤を必要量添加してカップリング反
応を行うことができる。2官能カップリング剤としては
公知のものいずれでも良く、特に限定されない。例え
ば、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジブロモシラン
等のジハロゲン化合物、安息香酸メチル、安息香酸エチ
ル、安息香酸フェニル、フタル酸エステル類等の酸エス
テル類等が挙げられる。また、3官能以上の多官能カッ
プリング剤としては公知のものいずれでも良く、特に限
定されない。例えば、3価以上のポリアルコール類、エ
ポキシ化大豆油、ジグリシジルビスフェノールA、1,
3−ビス(N,N’−ジグリシジルアミノメチル)シク
ロヘキサン等の多価エポキシ化合物、一般式R4-n Si
Xn (ただし、Rは炭素数1から20の炭化水素基、X
はハロゲン、nは3から4の整数を示す)で示されるハ
ロゲン化珪素化合物、例えばメチルシリルトリクロリ
ド、tーブチルシリルトリクロリド、四塩化珪素および
これらの臭素化物等、一般式R4 -n SnXn (ただし、
Rは炭素数1から20の炭化水素基、Xはハロゲン、n
は3から4の整数を示す)で示されるハロゲン化錫化合
物、例えばメチル錫トリクロリド、t−ブチル錫トリク
ロリド、四塩化錫等の多価ハロゲン化合物が挙げられ
る。炭酸ジメチルや炭酸ジエチル等も使用できる。
【0024】本発明において、共重合体として重合体の
少なくとも1つの重合体鎖末端に極性基含有原子団が結
合した末端変性共重合体を使用することができる。極性
基含有原子団としては、例えば、水酸基、カルボキシル
基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物
基、酸無水物基、カルボン酸基、チオカルボン酸基、ア
ルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル
基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、
リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニ
トリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオ
エポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチ
オシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、シラノール基、
アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、アルコキシス
ズ基、フェニルスズ基等から選ばれる極性基を少なくと
も1種含有する原子団が挙げられる。末端変性共重合体
は、共重合体の重合終了時にこれらの極性基含有原子団
を有する化合物を反応させることにより得られる。極性
基含有原子団を有する化合物としては、具体的には、特
公平4−39495号公報に記載された末端変性処理剤
を使用できる。
少なくとも1つの重合体鎖末端に極性基含有原子団が結
合した末端変性共重合体を使用することができる。極性
基含有原子団としては、例えば、水酸基、カルボキシル
基、カルボニル基、チオカルボニル基、酸ハロゲン化物
基、酸無水物基、カルボン酸基、チオカルボン酸基、ア
ルデヒド基、チオアルデヒド基、カルボン酸エステル
基、アミド基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、
リン酸基、リン酸エステル基、アミノ基、イミノ基、ニ
トリル基、ピリジル基、キノリン基、エポキシ基、チオ
エポキシ基、スルフィド基、イソシアネート基、イソチ
オシアネート基、ハロゲン化ケイ素基、シラノール基、
アルコキシケイ素基、ハロゲン化スズ基、アルコキシス
ズ基、フェニルスズ基等から選ばれる極性基を少なくと
も1種含有する原子団が挙げられる。末端変性共重合体
は、共重合体の重合終了時にこれらの極性基含有原子団
を有する化合物を反応させることにより得られる。極性
基含有原子団を有する化合物としては、具体的には、特
公平4−39495号公報に記載された末端変性処理剤
を使用できる。
【0025】上記で得られた共重合体を水素添加するこ
とにより、本発明で使用する水添共重合体が得られる。
水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知であ
る(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、
シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不
均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有
機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機
アルミニュウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグ
ラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有
機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添
触媒が用いられる。具体的な水添触媒としては、特公昭
42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、
特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号
公報、特公平1−53851号公報、特公平2−904
1号公報に記載された水添触媒を使用することができ
る。好ましい水添触媒としてはチタノセン化合物及び/
又は還元性有機金属化合物との混合物が挙げられる。
とにより、本発明で使用する水添共重合体が得られる。
水添触媒としては、特に制限されず、従来から公知であ
る(1)Ni、Pt、Pd、Ru等の金属をカーボン、
シリカ、アルミナ、ケイソウ土等に担持させた担持型不
均一系水添触媒、(2)Ni、Co、Fe、Cr等の有
機酸塩又はアセチルアセトン塩などの遷移金属塩と有機
アルミニュウム等の還元剤とを用いる、いわゆるチーグ
ラー型水添触媒、(3)Ti、Ru、Rh、Zr等の有
機金属化合物等のいわゆる有機金属錯体等の均一系水添
触媒が用いられる。具体的な水添触媒としては、特公昭
42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、
特公昭63−4841号公報、特公平1−37970号
公報、特公平1−53851号公報、特公平2−904
1号公報に記載された水添触媒を使用することができ
る。好ましい水添触媒としてはチタノセン化合物及び/
又は還元性有機金属化合物との混合物が挙げられる。
【0026】チタノセン化合物としては、特開平8−1
09219号公報に記載された化合物が使用できるが、
具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジク
ロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨
格、インデニル骨格あるいはフルオレニル骨格を有する
配位子を少なくとも1つ以上もつ化合物があげられる。
また、還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等
の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、
有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物あるいは有
機亜鉛化合物等があげられる。
09219号公報に記載された化合物が使用できるが、
具体例としては、ビスシクロペンタジエニルチタンジク
ロライド、モノペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ントリクロライド等の(置換)シクロペンタジエニル骨
格、インデニル骨格あるいはフルオレニル骨格を有する
配位子を少なくとも1つ以上もつ化合物があげられる。
また、還元性有機金属化合物としては、有機リチウム等
の有機アルカリ金属化合物、有機マグネシウム化合物、
有機アルミニウム化合物、有機ホウ素化合物あるいは有
機亜鉛化合物等があげられる。
【0027】本発明において、水添反応は一般的に0〜
200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で
実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1
〜15MPa、好ましくは0.2〜10MPa、更に好
ましくは0.3〜5MPaが推奨される。また、水添反
応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分〜5時
間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセ
ス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いること
ができる。
200℃、より好ましくは30〜150℃の温度範囲で
実施される。水添反応に使用される水素の圧力は0.1
〜15MPa、好ましくは0.2〜10MPa、更に好
ましくは0.3〜5MPaが推奨される。また、水添反
応時間は通常3分〜10時間、好ましくは10分〜5時
間である。水添反応は、バッチプロセス、連続プロセ
ス、或いはそれらの組み合わせのいずれでも用いること
ができる。
【0028】上記のようにして得られた水添共重合体の
溶液は、必要に応じて触媒残査を除去し、水添共重合体
を溶液から分離することができる。水添共重合体の分離
の方法としては、例えば、水添後の反応液にアセトンま
たはアルコール等の水添共重合体に対する貧溶媒となる
極性溶媒を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、反
応液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピング
により溶媒を除去して回収する方法、または直接重合体
溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることがで
きる。尚、本発明の水添共重合体には、各種フェノール
系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安
定剤などの安定剤を添加することができる。
溶液は、必要に応じて触媒残査を除去し、水添共重合体
を溶液から分離することができる。水添共重合体の分離
の方法としては、例えば、水添後の反応液にアセトンま
たはアルコール等の水添共重合体に対する貧溶媒となる
極性溶媒を加えて重合体を沈澱させて回収する方法、反
応液を撹拌下熱湯中に投入し、スチームストリッピング
により溶媒を除去して回収する方法、または直接重合体
溶液を加熱して溶媒を留去する方法等を挙げることがで
きる。尚、本発明の水添共重合体には、各種フェノール
系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤、アミン系安
定剤などの安定剤を添加することができる。
【0029】本発明で使用する水添共重合体は、α,β
−不飽和カルボン酸又はその誘導体、例えば、その無水
物、エステル化物、アミド化物、イミド化物で変性され
ていても良い。α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導
体の具体例としては、無水マレイン酸、無水マレイン酸
イミド、アクリル酸又はそのエステル、メタアクリル酸
又はそのエステル、エンド−シス−ビシクロ〔2,2,
1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸又はその無
水物などが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸又は
その誘導体の付加量は、水添重合体100重量部当た
り、一般に0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜
10重量部である。
−不飽和カルボン酸又はその誘導体、例えば、その無水
物、エステル化物、アミド化物、イミド化物で変性され
ていても良い。α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導
体の具体例としては、無水マレイン酸、無水マレイン酸
イミド、アクリル酸又はそのエステル、メタアクリル酸
又はそのエステル、エンド−シス−ビシクロ〔2,2,
1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸又はその無
水物などが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸又は
その誘導体の付加量は、水添重合体100重量部当た
り、一般に0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜
10重量部である。
【0030】次に本発明で使用される成分(2)の熱可
塑性樹脂は、特に制限はないが、スチレン系樹脂、オレ
フィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレ
ンスルフィド(PPS)等の芳香族系樹脂、6.6ナイ
ロン、6ナイロン等のポリアミド、メタクリル樹脂、ア
クリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等
を挙げることができる。
塑性樹脂は、特に制限はないが、スチレン系樹脂、オレ
フィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレ
ンスルフィド(PPS)等の芳香族系樹脂、6.6ナイ
ロン、6ナイロン等のポリアミド、メタクリル樹脂、ア
クリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等
を挙げることができる。
【0031】スチレン系樹脂としては、ポリスチレン、
ゴム強化ポリスチレン(ハイインパクトポリエステ
ル)、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とのブロ
ック共重合樹脂及びその水素添加物、アクリロニトリル
・スチレン共重合体(AS樹脂)、スチレン・メタクリ
ル酸メチル共重合体(MS樹脂)等のスチレン・メタク
リル酸エステル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
ン・スチレン三元共重合体(ABS樹脂)、ゴム強化M
S樹脂、無水マレイン酸・スチレン共重合体、無水マレ
イン酸・アクリロニトリル・スチレン共三元重合体、ア
クリロニトリル・α−メチルスチレン共重合体、メタク
リロニトリル・スチレン共重合体、メタクリル酸メチル
・アクリロニトリル・スチレン三元共重合体等が挙げら
れる。
ゴム強化ポリスチレン(ハイインパクトポリエステ
ル)、共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物とのブロ
ック共重合樹脂及びその水素添加物、アクリロニトリル
・スチレン共重合体(AS樹脂)、スチレン・メタクリ
ル酸メチル共重合体(MS樹脂)等のスチレン・メタク
リル酸エステル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
ン・スチレン三元共重合体(ABS樹脂)、ゴム強化M
S樹脂、無水マレイン酸・スチレン共重合体、無水マレ
イン酸・アクリロニトリル・スチレン共三元重合体、ア
クリロニトリル・α−メチルスチレン共重合体、メタク
リロニトリル・スチレン共重合体、メタクリル酸メチル
・アクリロニトリル・スチレン三元共重合体等が挙げら
れる。
【0032】オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン
(PE)、ポリプロピレン(PP)等のホモポリマー、
及びブテン、ヘキセン、オクテンと等のブロック、ラン
ダム共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン−1、
プロピレン・ブテン−1共重合体、塩素化ポリオレフィ
ン、エチレン・メタクリル酸およびそのエステル共重合
体、エチレン・アクリル酸およびそのエステル共重合
体、エチレン・プロピレン共重合体(EPR)等を挙げ
ることができる。メタクリル樹脂としては、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)、メタクリル酸メチル・メ
タクリル酸共重合体等を例示することができる。
(PE)、ポリプロピレン(PP)等のホモポリマー、
及びブテン、ヘキセン、オクテンと等のブロック、ラン
ダム共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン−1、
プロピレン・ブテン−1共重合体、塩素化ポリオレフィ
ン、エチレン・メタクリル酸およびそのエステル共重合
体、エチレン・アクリル酸およびそのエステル共重合
体、エチレン・プロピレン共重合体(EPR)等を挙げ
ることができる。メタクリル樹脂としては、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)、メタクリル酸メチル・メ
タクリル酸共重合体等を例示することができる。
【0033】これらの熱可塑性樹脂は2種類以上混合し
て使用しても良い。成分(2)として特に好ましいもの
は、エチレン・エチルアクリル酸共重合体、エチレン・
アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メチルメタクリ
ル酸共重合体、エチレン・n−ブチルアクリル酸共重合
体などのエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・α−オ
レフィン共重合体、エチレン単独重合体、ポリプロピレ
ン系樹脂,ポリスチレン系樹脂である。成分(2)の熱
可塑性樹脂の使用量は、成分(1)/成分(2)の比率
で、50〜97重量部/50〜3重量部、好ましくは7
0〜95重量部/30〜5重量部、更に好ましくは80
〜90重量部/20〜10重量部である。成分(2)の
使用量が3重量部未満ではスラッシュ成形材料の耐熱性
が劣り、また50重量部を超えるとスラッシュ成形材料
の柔軟性が劣るため好ましくない。
て使用しても良い。成分(2)として特に好ましいもの
は、エチレン・エチルアクリル酸共重合体、エチレン・
アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メチルメタクリ
ル酸共重合体、エチレン・n−ブチルアクリル酸共重合
体などのエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合
体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・α−オ
レフィン共重合体、エチレン単独重合体、ポリプロピレ
ン系樹脂,ポリスチレン系樹脂である。成分(2)の熱
可塑性樹脂の使用量は、成分(1)/成分(2)の比率
で、50〜97重量部/50〜3重量部、好ましくは7
0〜95重量部/30〜5重量部、更に好ましくは80
〜90重量部/20〜10重量部である。成分(2)の
使用量が3重量部未満ではスラッシュ成形材料の耐熱性
が劣り、また50重量部を超えるとスラッシュ成形材料
の柔軟性が劣るため好ましくない。
【0034】本発明のスラッシュ成形材料としては、成
形加工性を維持し、耐熱性に優れるため、成分(1)と
成分(2)から構成される水添共重合体組成物を、有機
過酸化物を用いて架橋するのが好ましい。この架橋体の
ゲル分率は、50〜98%であることが好ましく、さら
には70〜95%の範囲であることが好ましい。50%
未満では耐熱性に劣り、一方98%を超えると溶融流動
性が劣り、成形不良が生じる傾向がある。ここでゲル分
率は、例えば架橋した水添共重合体組成物5mg(W1
とする)を試料瓶に入れて、その中にトルエン50ml
を加えアルミブロックバスを用いて120℃にて12時
間抽出を行い、その後、ステンレス金網でろ過して金網
上の未溶解分を105℃にて5時間乾燥して秤量し(W
2とする)、次式に従い求めた値である。 ゲル分率=(W2/W1)×100
形加工性を維持し、耐熱性に優れるため、成分(1)と
成分(2)から構成される水添共重合体組成物を、有機
過酸化物を用いて架橋するのが好ましい。この架橋体の
ゲル分率は、50〜98%であることが好ましく、さら
には70〜95%の範囲であることが好ましい。50%
未満では耐熱性に劣り、一方98%を超えると溶融流動
性が劣り、成形不良が生じる傾向がある。ここでゲル分
率は、例えば架橋した水添共重合体組成物5mg(W1
とする)を試料瓶に入れて、その中にトルエン50ml
を加えアルミブロックバスを用いて120℃にて12時
間抽出を行い、その後、ステンレス金網でろ過して金網
上の未溶解分を105℃にて5時間乾燥して秤量し(W
2とする)、次式に従い求めた値である。 ゲル分率=(W2/W1)×100
【0035】上記有機過酸化物は、水添共重合体組成物
に架橋構造を導入させ、耐熱性を付与する目的で使用さ
れるものである。架橋の際に用いる有機化酸化物として
は、一般的にジアシルパーオキサイド、パーオキシケタ
ール、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイ
ド、ハイドロパーオキサイドなどに分類される化合物が
挙げられる。上記有機化酸化物は、単独、もしくは二種
以上を混合しても良い。有機過酸化物の使用量は、通常
水添共重合体組成物100重量部に対し、0.1〜7重
量部、好ましくは、0.5〜5重量部である。
に架橋構造を導入させ、耐熱性を付与する目的で使用さ
れるものである。架橋の際に用いる有機化酸化物として
は、一般的にジアシルパーオキサイド、パーオキシケタ
ール、パーオキシエステル、ジアルキルパーオキサイ
ド、ハイドロパーオキサイドなどに分類される化合物が
挙げられる。上記有機化酸化物は、単独、もしくは二種
以上を混合しても良い。有機過酸化物の使用量は、通常
水添共重合体組成物100重量部に対し、0.1〜7重
量部、好ましくは、0.5〜5重量部である。
【0036】また本発明では、架橋を促進させる目的か
ら、上記有機化酸化物に架橋助剤として、例えば、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、1,2−ポ
リブタジエン、ジビニルベンゼンなどの多官能性モノマ
ーを用いても良い。架橋助剤の使用量は、水添共重合体
組成物100重量部に対し、通常0.03〜5重量部、
好ましくは、0.05〜4重量部である。架橋構造を導
入するには、例えば、水添共重合体組成物と有機過酸化
物と、さらに必要に応じて架橋助剤とをドライブレンド
したのち、加圧ニーダーを用いて120〜230℃で溶
融混練するか、2軸押出機で連続的に溶融混練する方法
などが挙げられる。
ら、上記有機化酸化物に架橋助剤として、例えば、トリ
アリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ト
リメチロールプロパントリメタクリレート、1,2−ポ
リブタジエン、ジビニルベンゼンなどの多官能性モノマ
ーを用いても良い。架橋助剤の使用量は、水添共重合体
組成物100重量部に対し、通常0.03〜5重量部、
好ましくは、0.05〜4重量部である。架橋構造を導
入するには、例えば、水添共重合体組成物と有機過酸化
物と、さらに必要に応じて架橋助剤とをドライブレンド
したのち、加圧ニーダーを用いて120〜230℃で溶
融混練するか、2軸押出機で連続的に溶融混練する方法
などが挙げられる。
【0037】本発明のスラッシュ成形材料は、平均粒径
が50〜500μmのパウダーとすることが好ましく、
さらに好ましくは、60〜450μmである。このよう
なパウダーは、上記で得られた水添共重合体組成物をタ
ーボミル、ピンミル、ハンマーミルなどの粉砕機を用い
て微粉砕して得ることができる。この際、通常では常温
粉砕であるが、冷媒や冷却設備を使用して−60℃以下
の温度に冷却して機械粉砕することができる。平均粒径
50〜500μmのパウダーとすることにより、パウダ
ー流動性が良く、ピンホールが無く、表面の平滑な成形
品が得られる。50μm未満では、パウダーの流動性が
悪く、成形品の表面外観が劣り、一方500μmを超え
ると、成形溶融性が劣り、ピンホールの発生が生じる。
が50〜500μmのパウダーとすることが好ましく、
さらに好ましくは、60〜450μmである。このよう
なパウダーは、上記で得られた水添共重合体組成物をタ
ーボミル、ピンミル、ハンマーミルなどの粉砕機を用い
て微粉砕して得ることができる。この際、通常では常温
粉砕であるが、冷媒や冷却設備を使用して−60℃以下
の温度に冷却して機械粉砕することができる。平均粒径
50〜500μmのパウダーとすることにより、パウダ
ー流動性が良く、ピンホールが無く、表面の平滑な成形
品が得られる。50μm未満では、パウダーの流動性が
悪く、成形品の表面外観が劣り、一方500μmを超え
ると、成形溶融性が劣り、ピンホールの発生が生じる。
【0038】次に、本発明の表皮材は、本発明のスラッ
シュ成形材料を、例えば、圧縮成形、ロール成形、押出
成形、射出成形などの各種成形加工法に供するか、上記
組成物を粉砕して得られたパウダーを、パウダースラッ
シュ成形に供することにより得られる。そして、本発明
の表皮材としては、優れた機械特性、耐熱性、シボ転写
性の表皮材を得られることからパウダースラッシュ成形
により得られたものであることが好ましい。
シュ成形材料を、例えば、圧縮成形、ロール成形、押出
成形、射出成形などの各種成形加工法に供するか、上記
組成物を粉砕して得られたパウダーを、パウダースラッ
シュ成形に供することにより得られる。そして、本発明
の表皮材としては、優れた機械特性、耐熱性、シボ転写
性の表皮材を得られることからパウダースラッシュ成形
により得られたものであることが好ましい。
【0039】ここで、パウダースラッシュ成形とは、例
えば、スラッシュ成形材料のパウダーを、一軸回転ハン
ドルの付いた一軸回転パウダースラッシュ成形装置に取
り付けたステンレス製角形容器に投入し、次いでこの容
器の上部に、予め180〜300℃、好ましくは200
〜280℃に加熱した、所定形状の電鋳金型を取り付
け、一軸回転ハンドルを回転させて、上記容器と電鋳金
型を同時に左右に数回、回転を繰り返し、その後、電鋳
金型を木ハンマーなどで数回たたき、過剰のパウダーを
払い落し、次いで容器から電鋳金型を外し、250〜4
50℃、好ましくは300〜430℃の加熱炉中で5〜
60秒、好ましくは10〜30秒、加熱溶融した後、水
冷し、金型より成形品を取り出す成形方法である。本発
明のスラッシュ成形材料、該スラッシュ成形材料からな
るスラッシュ成形用パウダー、並びにそれらを成形して
なる表皮材は、自動車内装材であるインストルメントパ
ネル、天井、ドア、座席シート、ピラー、ステアリング
ホイール、取っ手など、家具、雑貨、家屋の内張りなど
の表皮材として有用である。
えば、スラッシュ成形材料のパウダーを、一軸回転ハン
ドルの付いた一軸回転パウダースラッシュ成形装置に取
り付けたステンレス製角形容器に投入し、次いでこの容
器の上部に、予め180〜300℃、好ましくは200
〜280℃に加熱した、所定形状の電鋳金型を取り付
け、一軸回転ハンドルを回転させて、上記容器と電鋳金
型を同時に左右に数回、回転を繰り返し、その後、電鋳
金型を木ハンマーなどで数回たたき、過剰のパウダーを
払い落し、次いで容器から電鋳金型を外し、250〜4
50℃、好ましくは300〜430℃の加熱炉中で5〜
60秒、好ましくは10〜30秒、加熱溶融した後、水
冷し、金型より成形品を取り出す成形方法である。本発
明のスラッシュ成形材料、該スラッシュ成形材料からな
るスラッシュ成形用パウダー、並びにそれらを成形して
なる表皮材は、自動車内装材であるインストルメントパ
ネル、天井、ドア、座席シート、ピラー、ステアリング
ホイール、取っ手など、家具、雑貨、家屋の内張りなど
の表皮材として有用である。
【0040】本発明のスラッシュ成形材料には、必要に
応じて任意の添加剤を配合することができる。添加剤の
種類は、熱可塑性樹脂やゴム状重合体の配合に一般的に
用いられるものであれば特に制限はない。例えば、シリ
カ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイ
カ、けい酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン等の無機
充填剤、カ−ボンブラック、酸化鉄等の顔料、ステアリ
ン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスス
テアロアミド等の滑剤、離型剤、有機ポリシロキサン、
ミネラルオイル等の可塑剤、ヒンダードフェノール系酸
化防止剤、りん系熱安定剤等の酸化防止剤、ヒンダード
アミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素
繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤、その他添加剤
或いはこれらの混合物等が挙げられる。
応じて任意の添加剤を配合することができる。添加剤の
種類は、熱可塑性樹脂やゴム状重合体の配合に一般的に
用いられるものであれば特に制限はない。例えば、シリ
カ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイ
カ、けい酸(ホワイトカーボン)、酸化チタン等の無機
充填剤、カ−ボンブラック、酸化鉄等の顔料、ステアリ
ン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスス
テアロアミド等の滑剤、離型剤、有機ポリシロキサン、
ミネラルオイル等の可塑剤、ヒンダードフェノール系酸
化防止剤、りん系熱安定剤等の酸化防止剤、ヒンダード
アミン系光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、難燃剤、帯電防止剤、有機繊維、ガラス繊維、炭素
繊維、金属ウィスカ等の補強剤、着色剤、その他添加剤
或いはこれらの混合物等が挙げられる。
【0041】本発明のスラッシュ成形材料の製造方法
は、特に制限されるものではなく、公知の方法が利用で
きる。例えば、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押
出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュ
ー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各
成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等
が用いられる。本発明においては押出機による溶融混合
法が生産性、良混練性の点から好ましい。
は、特に制限されるものではなく、公知の方法が利用で
きる。例えば、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押
出機、2軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸スクリュ
ー押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各
成分を溶解又は分散混合後、溶剤を加熱除去する方法等
が用いられる。本発明においては押出機による溶融混合
法が生産性、良混練性の点から好ましい。
【0042】以下実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるもの
ではない。尚、以下の実施例において、重合体の特性や
物性の測定は、次のようにして行った。 共重合体の特性 1)スチレン含有量 紫外分光光度計(島津製作所製、UV−2450)を用
いて測定した。 2)ポリスチレンブロック含量 水添前の重合体を用い、I .M .Kolthoff,etal.,J.Polym
.Sci .1,429(1946)に記載の方法で測定し
た。 3)ビニル結合量及び水添率 核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)
を用いて測定した。
るが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるもの
ではない。尚、以下の実施例において、重合体の特性や
物性の測定は、次のようにして行った。 共重合体の特性 1)スチレン含有量 紫外分光光度計(島津製作所製、UV−2450)を用
いて測定した。 2)ポリスチレンブロック含量 水添前の重合体を用い、I .M .Kolthoff,etal.,J.Polym
.Sci .1,429(1946)に記載の方法で測定し
た。 3)ビニル結合量及び水添率 核磁気共鳴装置(BRUKER社製、DPX−400)
を用いて測定した。
【0043】4)分子量及び分子量分布
GPC〔装置は、ウォーターズ製〕で測定し、溶媒には
テトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で
行った。分子量は、クロマトグラムのピークの分子量
を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線
(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を
使用して求めた重量平均分子量である。尚、クロマトグ
ラム中にピークが複数有る場合の分子量は、各ピークの
分子量と各ピークの組成比(クロマトグラムのそれぞれ
のピークの面積比より求める)から求めた平均分子量を
いう。また、分子量分布は,得られた重量平均分子量と
数平均分子量の比である。
テトラヒドロフランを用い、測定条件は、温度35℃で
行った。分子量は、クロマトグラムのピークの分子量
を、市販の標準ポリスチレンの測定から求めた検量線
(標準ポリスチレンのピーク分子量を使用して作成)を
使用して求めた重量平均分子量である。尚、クロマトグ
ラム中にピークが複数有る場合の分子量は、各ピークの
分子量と各ピークの組成比(クロマトグラムのそれぞれ
のピークの面積比より求める)から求めた平均分子量を
いう。また、分子量分布は,得られた重量平均分子量と
数平均分子量の比である。
【0044】 水添共重合体の調製
水添共重合体は以下の方法で調製した。なお、下記の実
施例において、水添反応に用いた水添触媒は、下記の方
法で調製した。窒素置換した反応容器に乾燥、精製した
シクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5 −シク
ロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモ
ルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウ
ム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、
室温にて約3日間反応させた。
施例において、水添反応に用いた水添触媒は、下記の方
法で調製した。窒素置換した反応容器に乾燥、精製した
シクロヘキサン1リットルを仕込み、ビス(η5 −シク
ロペンタジエニル)チタニウムジクロリド100ミリモ
ルを添加し、十分に攪拌しながらトリメチルアルミニウ
ム200ミリモルを含むn−ヘキサン溶液を添加して、
室温にて約3日間反応させた。
【0045】内容積が10l、L/D=4の攪拌装置及
びジャケット付き槽型反応器を2基使用して連続重合を
行った。1基目の反応器の底部から、ブタジエン濃度が
24重量%のシクロヘキサン溶液を4.51l/hrの
供給速度で、スチレン濃度が24重量%のシクロヘキサ
ン溶液を5.97l/hrの供給速度で、またn−ブチ
ルリチウムをモノマ−100gに対して0.077gに
なるような濃度に調整したシクロヘキサン溶液を2.0
l/hrの供給速度で、更にN,N,N’,N’−テト
ラメチルエチレンジアミンのシクロヘキサン溶液をn−
ブチルリチウム1モルに対して0.44モルになるよう
な供給速度でそれぞれ供給し、90℃で連続重合した。
反応温度はジャケット温度で調整し、反応器の底部付近
の温度は約88℃、反応器の上部付近の温度は約90℃
であった。重合反応器における平均滞留時間は、約45
分であり、ブタジエンの転化率はほぼ100%、スチレ
ンの転化率は99%であった。
びジャケット付き槽型反応器を2基使用して連続重合を
行った。1基目の反応器の底部から、ブタジエン濃度が
24重量%のシクロヘキサン溶液を4.51l/hrの
供給速度で、スチレン濃度が24重量%のシクロヘキサ
ン溶液を5.97l/hrの供給速度で、またn−ブチ
ルリチウムをモノマ−100gに対して0.077gに
なるような濃度に調整したシクロヘキサン溶液を2.0
l/hrの供給速度で、更にN,N,N’,N’−テト
ラメチルエチレンジアミンのシクロヘキサン溶液をn−
ブチルリチウム1モルに対して0.44モルになるよう
な供給速度でそれぞれ供給し、90℃で連続重合した。
反応温度はジャケット温度で調整し、反応器の底部付近
の温度は約88℃、反応器の上部付近の温度は約90℃
であった。重合反応器における平均滞留時間は、約45
分であり、ブタジエンの転化率はほぼ100%、スチレ
ンの転化率は99%であった。
【0046】1基目から出たポリマ−溶液を2基目の底
部から供給し、また同時に、スチレン濃度が24重量%
のシクロヘキサン溶液を2.38l/hrの供給速度で
2基目の底部に供給し、90℃で連続重合した。2基目
出口でのスチレンの転化率は98%であった。連続重合
で得られたポリマーを分析したところ、スチレン含有量
は67重量%、ブロックスチレン量が20重量%、ブタ
ジエン部のビニル結合含量は、14重量%であった。ス
チレン含有量とブロックスチレン量の分析値より、スチ
レンのブロック率は30%であった。次に、連続重合で
得られたポリマーに、上記水添触媒をポリマー100重
量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.
7MPa 、温度65℃で水添反応を行った。得られた水添
共重合体(ポリマー1)の水添率は99%、重量平均分
子量は20万、分子量分布は1.9であった。
部から供給し、また同時に、スチレン濃度が24重量%
のシクロヘキサン溶液を2.38l/hrの供給速度で
2基目の底部に供給し、90℃で連続重合した。2基目
出口でのスチレンの転化率は98%であった。連続重合
で得られたポリマーを分析したところ、スチレン含有量
は67重量%、ブロックスチレン量が20重量%、ブタ
ジエン部のビニル結合含量は、14重量%であった。ス
チレン含有量とブロックスチレン量の分析値より、スチ
レンのブロック率は30%であった。次に、連続重合で
得られたポリマーに、上記水添触媒をポリマー100重
量部当たりTiとして100ppm添加し、水素圧0.
7MPa 、温度65℃で水添反応を行った。得られた水添
共重合体(ポリマー1)の水添率は99%、重量平均分
子量は20万、分子量分布は1.9であった。
【0047】次に、n−ブチルリチウムの供給量及び/
或いはスチレンの供給量を変える以外は実施例1と同様
の方法で連続重合を行い、その後実施例1と同様に水添
反応を行った。得られた水添共重合体(ポリマー2)の
スチレン含有量は75重量%、ブロックスチレン量は6
重量%、水添前の共重合体におけるブタジエン部のビニ
ル結合含量は11重量%であった。スチレン含有量とブ
ロックスチレン量の分析値より、スチレンのブロック率
は8%であった。また、水添共重合体(ポリマー2)の
水添率は98%、重量平均分子量は17万、分子量分布
は1.8であった。
或いはスチレンの供給量を変える以外は実施例1と同様
の方法で連続重合を行い、その後実施例1と同様に水添
反応を行った。得られた水添共重合体(ポリマー2)の
スチレン含有量は75重量%、ブロックスチレン量は6
重量%、水添前の共重合体におけるブタジエン部のビニ
ル結合含量は11重量%であった。スチレン含有量とブ
ロックスチレン量の分析値より、スチレンのブロック率
は8%であった。また、水添共重合体(ポリマー2)の
水添率は98%、重量平均分子量は17万、分子量分布
は1.8であった。
【0048】 パウダースラッシュ成形及び評価
実施例により得られた水添共重合体組成物は、以下の方
法により混練し、得られたペレットをパウダー化し、パ
ウダースラッシュ成形性、成形シート物性(耐熱試
験)、ゲル分率を評価,測定した。 1)水添共重合体組成物の造粒 各成分を所定量添加してドライブレンドしたのち、加圧
ニーダー(森山製作所製、DS3−7.5MHH−E
型)で混練し、ロールでシート化後、ペレット化を行っ
た。 2)ゲル分率測定 架橋した組成物5mg(W1 とする)を試料瓶に入れ
て、その中にキシレン50mlを加えアルミブロックバ
スを用いて120℃にて12時間抽出を行い、その後、
ステンレス金網でろ過して金網上の未溶解分を105℃
にて5時間乾燥して秤量し(W2 とする)、次式に従い
求めた。 ゲル分率=(W2 /W1 )×100 3)パウダー化 上記で得られたペレットをターボミル(ターボ工業社
製、装置名:ターボミルT−400型)を用いて機械粉
砕を行い、水添共重合体組成物のパウダーを得た。この
パウダーは、タイラー標準篩の32メッシュ篩を99重
量%通過した。
法により混練し、得られたペレットをパウダー化し、パ
ウダースラッシュ成形性、成形シート物性(耐熱試
験)、ゲル分率を評価,測定した。 1)水添共重合体組成物の造粒 各成分を所定量添加してドライブレンドしたのち、加圧
ニーダー(森山製作所製、DS3−7.5MHH−E
型)で混練し、ロールでシート化後、ペレット化を行っ
た。 2)ゲル分率測定 架橋した組成物5mg(W1 とする)を試料瓶に入れ
て、その中にキシレン50mlを加えアルミブロックバ
スを用いて120℃にて12時間抽出を行い、その後、
ステンレス金網でろ過して金網上の未溶解分を105℃
にて5時間乾燥して秤量し(W2 とする)、次式に従い
求めた。 ゲル分率=(W2 /W1 )×100 3)パウダー化 上記で得られたペレットをターボミル(ターボ工業社
製、装置名:ターボミルT−400型)を用いて機械粉
砕を行い、水添共重合体組成物のパウダーを得た。この
パウダーは、タイラー標準篩の32メッシュ篩を99重
量%通過した。
【0049】4)パウダーの平均粒径
得られたパウダー100gを、以下に示す5つの呼び寸
法(X1〜X5)のJIS−Z−8801の標準ふるい
(枠の径200mm、深さ45mm)を使用し、ハンマ
ー付きふるい振とう機(飯田製作所製)で15分間、振
とうしたのち、各ふるいに残存しているパウダーの重量
(Y1〜Y5)を測定し、下記式(1)より平均粒径を
求めた。 平均粒径=(Y1×X1+Y2×X2+Y3×X3+Y4×X4+Y5×X 5)/(Y1+Y2+Y3+Y4+Y5)・・・(1) 式中、X1〜X5は、次のとおりである。 500μm(X1);タイラー標準32メッシュ 250μm(X2);タイラー標準60メッシュ 180μm(X3);タイラー標準80メッシュ 106μm(X4);タイラー標準150メッシュ 75μm(X5);タイラー標準200メッシュ また、Y1〜Y5は、ぞれぞれ、X1〜X5に対応する
残存パウダー重量である。
法(X1〜X5)のJIS−Z−8801の標準ふるい
(枠の径200mm、深さ45mm)を使用し、ハンマ
ー付きふるい振とう機(飯田製作所製)で15分間、振
とうしたのち、各ふるいに残存しているパウダーの重量
(Y1〜Y5)を測定し、下記式(1)より平均粒径を
求めた。 平均粒径=(Y1×X1+Y2×X2+Y3×X3+Y4×X4+Y5×X 5)/(Y1+Y2+Y3+Y4+Y5)・・・(1) 式中、X1〜X5は、次のとおりである。 500μm(X1);タイラー標準32メッシュ 250μm(X2);タイラー標準60メッシュ 180μm(X3);タイラー標準80メッシュ 106μm(X4);タイラー標準150メッシュ 75μm(X5);タイラー標準200メッシュ また、Y1〜Y5は、ぞれぞれ、X1〜X5に対応する
残存パウダー重量である。
【0050】5)パウダースラッシュ成形性
水添共重合体組成物パウダーを、一軸回転ハンドル(1
0)の付いた一軸回転パウダースラッシュ成形装置に取
り付けた300mm×300mm、深さ200mmのス
テンレス製角形容器(以下「パウダー供給ボックス」と
いう)(20)に2kg投入した。次いで、このパウダ
ー供給ボックス20の上部に、予め230℃に加熱し
た、アンダーカット部を有する階段形状のシボ付きニッ
ケル電鋳金型(30)をクランプで取り付け(図4参
照)、回転軸(11)に軸支された一軸回転ハンドル
(10)を回転させて、パウダー供給ボックス(20)
とシボ付きニッケル電鋳金型(30)を同時に左右に各
5回転づつ回転を繰り返した。その後、シボ付きニッケ
ル電鋳金型(30)を木ハンマーで2〜3回たたき、過
剰のパウダー(40)を払い落とした。パウダー供給ボ
ックス(20)からシボ付きニッケル電鋳金型(30)
を外し、300℃の加熱炉中で30秒間加熱溶融したの
ち、水冷し、金型より成形品(50)(図5参照)を取
り出した。そして、脱離して得られた成形品の性状よ
り、熱可塑性エラストマー組成物パウダーのパウダース
ラッシュ成形性の評価を行った。パウダースラッシュ成
形性の評価基準を、以下に示す。 ○:成形品にピンホールがない。 △:成形品に多少ピンホールがある。 ×:成形品にピンホールが目立つおよび内面の平滑不
良。 なお、図1はパウダー供給ボックスの平面図、図2はそ
の側面図、図3はその正面図である。また、図4は、水
添共重合体組成物パウダーの入ったパウダー供給ボック
スとスラッシュ成形用のシボ付きニッケル電鋳金型の断
面構成図、図5はスラッシュ成形品の断面図である。
0)の付いた一軸回転パウダースラッシュ成形装置に取
り付けた300mm×300mm、深さ200mmのス
テンレス製角形容器(以下「パウダー供給ボックス」と
いう)(20)に2kg投入した。次いで、このパウダ
ー供給ボックス20の上部に、予め230℃に加熱し
た、アンダーカット部を有する階段形状のシボ付きニッ
ケル電鋳金型(30)をクランプで取り付け(図4参
照)、回転軸(11)に軸支された一軸回転ハンドル
(10)を回転させて、パウダー供給ボックス(20)
とシボ付きニッケル電鋳金型(30)を同時に左右に各
5回転づつ回転を繰り返した。その後、シボ付きニッケ
ル電鋳金型(30)を木ハンマーで2〜3回たたき、過
剰のパウダー(40)を払い落とした。パウダー供給ボ
ックス(20)からシボ付きニッケル電鋳金型(30)
を外し、300℃の加熱炉中で30秒間加熱溶融したの
ち、水冷し、金型より成形品(50)(図5参照)を取
り出した。そして、脱離して得られた成形品の性状よ
り、熱可塑性エラストマー組成物パウダーのパウダース
ラッシュ成形性の評価を行った。パウダースラッシュ成
形性の評価基準を、以下に示す。 ○:成形品にピンホールがない。 △:成形品に多少ピンホールがある。 ×:成形品にピンホールが目立つおよび内面の平滑不
良。 なお、図1はパウダー供給ボックスの平面図、図2はそ
の側面図、図3はその正面図である。また、図4は、水
添共重合体組成物パウダーの入ったパウダー供給ボック
スとスラッシュ成形用のシボ付きニッケル電鋳金型の断
面構成図、図5はスラッシュ成形品の断面図である。
【0051】6)耐熱性試験
上記で得られた成形品から、50mm×50mm角のサ
ンプルを取り出して、そのサンプルにガーゼを三層にし
40mmφ×500gの荷重を掛けたのち、115℃の
オーブンに入れ、24時間放置後、サンプルを取り出
し、サンプル表面の傷つき度合いの評価を行った。耐熱
性の評価基準を以下に示す。 ○:成形品表面にガーゼの痕がない。 △:成形品表面に多少ガーゼの痕が付く。 ×:成形品表面にガーゼの痕がはっきりと付く。
ンプルを取り出して、そのサンプルにガーゼを三層にし
40mmφ×500gの荷重を掛けたのち、115℃の
オーブンに入れ、24時間放置後、サンプルを取り出
し、サンプル表面の傷つき度合いの評価を行った。耐熱
性の評価基準を以下に示す。 ○:成形品表面にガーゼの痕がない。 △:成形品表面に多少ガーゼの痕が付く。 ×:成形品表面にガーゼの痕がはっきりと付く。
【0052】7)柔軟性
上記で得られた成形品から、50mm×50mm角のサ
ンプルを取り出して、そのサンプルを180度に折り曲
げ、成形品の折り曲げ部分の白化の有無を目視で観察し
た。柔軟性の評価基準を以下に示す。 ○:成形品の折り曲げ部に白化痕無し。 ×:成形品の折り曲げ部に白化痕有り。
ンプルを取り出して、そのサンプルを180度に折り曲
げ、成形品の折り曲げ部分の白化の有無を目視で観察し
た。柔軟性の評価基準を以下に示す。 ○:成形品の折り曲げ部に白化痕無し。 ×:成形品の折り曲げ部に白化痕有り。
【0053】 使用した試料
(A)ポリプロピレン系樹脂
試料A;結晶性ポリプロピレン
〔チッソ(株)製、商品名「K7750」、230℃の
MFR=50g/10分〕 (B)成分; 試料B;エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)〔東
ソー(株)製、商品名「ウルトラセン633」、190
℃のMFR=20g/10分〕
MFR=50g/10分〕 (B)成分; 試料B;エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)〔東
ソー(株)製、商品名「ウルトラセン633」、190
℃のMFR=20g/10分〕
【0054】
【実施例1】水添共重合体(ポリマー1)80重量%、
ポリプロピレン(試料A)20重量%をドライブレンド
したのち、加圧ニーダー(森山製作所製、装置名・DS
3−7.5MHH−E・)で混練し、ロールでシート化
後、ペレットを得た。このペレットを、ターボ工業社
製、装置名・ターボミルT−400型・粉砕機に液体窒
素をペレットと同時に入れ冷凍粉砕を行った。このもの
は、32メッシュ篩いを100重量%通過した。この組
成物パウダーのパウダースラッシュ成形性を評価したと
ころ、得られた成形品は、成形品重量は260g、厚み
1.1mmのピンホールの無いシボ模様がはっきりし、
定常部51およびアンダーカット部52(図5参照)ま
で充分に再現された肉厚の均一性に優れた製品であっ
た。その結果を表1に示す。また、耐熱性についても、
ガーゼ痕が無く問題なかった。さらに、柔軟性の評価で
は、折り曲げ部に白化現象が無く、良好であった。
ポリプロピレン(試料A)20重量%をドライブレンド
したのち、加圧ニーダー(森山製作所製、装置名・DS
3−7.5MHH−E・)で混練し、ロールでシート化
後、ペレットを得た。このペレットを、ターボ工業社
製、装置名・ターボミルT−400型・粉砕機に液体窒
素をペレットと同時に入れ冷凍粉砕を行った。このもの
は、32メッシュ篩いを100重量%通過した。この組
成物パウダーのパウダースラッシュ成形性を評価したと
ころ、得られた成形品は、成形品重量は260g、厚み
1.1mmのピンホールの無いシボ模様がはっきりし、
定常部51およびアンダーカット部52(図5参照)ま
で充分に再現された肉厚の均一性に優れた製品であっ
た。その結果を表1に示す。また、耐熱性についても、
ガーゼ痕が無く問題なかった。さらに、柔軟性の評価で
は、折り曲げ部に白化現象が無く、良好であった。
【0055】
【実施例2】水添共重合体(ポリマー2)80重量%、
ポリプロピレン(試料A)20重量%からなる組成物を
用いた以外は、実施例1と同様の方法により組成物パウ
ダーを得た。この組成物パウダーのパウダースラッシュ
成形性を評価したところ、得られた成形品は、成形品重
量は260g、厚み1.1mmのピンホールの無いシボ
模様がはっきりし、定常部(51)およびアンダーカッ
ト部(52)(図5参照)まで充分に再現された肉厚の
均一性に優れた製品であった。また、耐熱性について
も、ガーゼ痕が無く問題なかった。その結果を表1に示
す。さらに、柔軟性の評価では、折り曲げ部に白化現象
が無く、良好であった。
ポリプロピレン(試料A)20重量%からなる組成物を
用いた以外は、実施例1と同様の方法により組成物パウ
ダーを得た。この組成物パウダーのパウダースラッシュ
成形性を評価したところ、得られた成形品は、成形品重
量は260g、厚み1.1mmのピンホールの無いシボ
模様がはっきりし、定常部(51)およびアンダーカッ
ト部(52)(図5参照)まで充分に再現された肉厚の
均一性に優れた製品であった。また、耐熱性について
も、ガーゼ痕が無く問題なかった。その結果を表1に示
す。さらに、柔軟性の評価では、折り曲げ部に白化現象
が無く、良好であった。
【0056】
【実施例3】水添共重合体(ポリマー1)80重量%、
エチレン・酢酸ビニル共重合体(試料B)20重量%
に、有機過酸化物として、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン -3〔日本油脂
(株)製商品名パーヘキシン25B- 40〕3.5重量
部を配合し、ドライブレンドしたのち、加圧ニーダー
(森山製作所製、装置名・DS3−7.5MHH−E
・)で混練し、ロールでシート化後、ペレットを得た。
この架橋された組成物のゲル分率は、88%であった。
このペレットを、ターボ工業社製、装置名・ターボミル
T−400型・粉砕機に液体窒素をペレットと同時に入
れ冷凍粉砕を行った。このものは、32メッシュ篩いを
100重量%通過した。得られた組成物パウダーのパウ
ダースラッシュ成形性を評価したところ、得られた成形
品は、成形品重量は260g、厚み1.1mmのピンホ
ールの無いシボ模様がはっきりし、定常部(51)およ
びアンダーカット部(52)(図5参照)まで充分に再
現された肉厚の均一性に優れた製品であった。その結果
を表1に示す。また、耐熱性についても、ガーゼ痕が無
く問題なかった。さらに、柔軟性の評価では、折り曲げ
部に白化現象が無く、良好であった。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(試料B)20重量%
に、有機過酸化物として、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン -3〔日本油脂
(株)製商品名パーヘキシン25B- 40〕3.5重量
部を配合し、ドライブレンドしたのち、加圧ニーダー
(森山製作所製、装置名・DS3−7.5MHH−E
・)で混練し、ロールでシート化後、ペレットを得た。
この架橋された組成物のゲル分率は、88%であった。
このペレットを、ターボ工業社製、装置名・ターボミル
T−400型・粉砕機に液体窒素をペレットと同時に入
れ冷凍粉砕を行った。このものは、32メッシュ篩いを
100重量%通過した。得られた組成物パウダーのパウ
ダースラッシュ成形性を評価したところ、得られた成形
品は、成形品重量は260g、厚み1.1mmのピンホ
ールの無いシボ模様がはっきりし、定常部(51)およ
びアンダーカット部(52)(図5参照)まで充分に再
現された肉厚の均一性に優れた製品であった。その結果
を表1に示す。また、耐熱性についても、ガーゼ痕が無
く問題なかった。さらに、柔軟性の評価では、折り曲げ
部に白化現象が無く、良好であった。
【0057】
【実施例4】水添共重合体(ポリマー2)80重量%、
エチレン・酢酸ビニル共重合体(試料B)20重量%か
らなる組成物を用いた以外は、実施例3と同様の方法に
より組成物パウダーを得た。このペレットを、ターボ工
業社製、装置名・ターボミルT−400型・粉砕機に液
体窒素をペレットと同時に入れ冷凍粉砕を行った。この
ものは、32メッシュ篩いを100重量%通過した。得
られた組成物パウダーのパウダースラッシュ成形性を評
価したところ、得られた成形品は、成形品重量は260
g、厚み1.1mmのピンホールの無いシボ模様がはっ
きりし、定常部(51)およびアンダーカット部(5
2)(図5参照)まで充分に再現された肉厚の均一性に
優れた製品であった。その結果を表1に示す。また、耐
熱性についても、ガーゼ痕が無く問題なかった。さら
に、柔軟性の評価では、折り曲げ部に白化現象が無く、
良好であった。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(試料B)20重量%か
らなる組成物を用いた以外は、実施例3と同様の方法に
より組成物パウダーを得た。このペレットを、ターボ工
業社製、装置名・ターボミルT−400型・粉砕機に液
体窒素をペレットと同時に入れ冷凍粉砕を行った。この
ものは、32メッシュ篩いを100重量%通過した。得
られた組成物パウダーのパウダースラッシュ成形性を評
価したところ、得られた成形品は、成形品重量は260
g、厚み1.1mmのピンホールの無いシボ模様がはっ
きりし、定常部(51)およびアンダーカット部(5
2)(図5参照)まで充分に再現された肉厚の均一性に
優れた製品であった。その結果を表1に示す。また、耐
熱性についても、ガーゼ痕が無く問題なかった。さら
に、柔軟性の評価では、折り曲げ部に白化現象が無く、
良好であった。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】本発明の水添共重合体組成物は、耐熱性
に優れ、該水添共重合体組成物より得られたパウダー
は、スラッシュ成形を行った際の表皮材成形時にシボ模
様転写性に優れ、複雑な形状(窪み、アンダーカットな
ど)を有する物においても、偏肉、ピンホールなどが生
じなく成形性に優れるものである。
に優れ、該水添共重合体組成物より得られたパウダー
は、スラッシュ成形を行った際の表皮材成形時にシボ模
様転写性に優れ、複雑な形状(窪み、アンダーカットな
ど)を有する物においても、偏肉、ピンホールなどが生
じなく成形性に優れるものである。
【図1】実施例で用いたパウダー供給ボックスの平面図
である。
である。
【図2】実施例で用いたパウダー供給ボックスの側面図
である。
である。
【図3】実施例で用いたパウダー供給ボックスの正面図
である。
である。
【図4】アンダーカット部のピンホールの発生を評価す
る実施例で用いた熱可塑性エラストマー組成物パウダー
の入ったパウダー供給ボックスとパウダースラッシュ成
形用のシボ付きニッケル電鋳金型の断面構成図である。
る実施例で用いた熱可塑性エラストマー組成物パウダー
の入ったパウダー供給ボックスとパウダースラッシュ成
形用のシボ付きニッケル電鋳金型の断面構成図である。
【図5】アンダーカット部のピンホールの発生を評価す
る実施例で用いたパウダースラッシュ成形品の断面図で
ある。
る実施例で用いたパウダースラッシュ成形品の断面図で
ある。
10 一軸回転ハンドル
11 回転軸
20 パウダー供給ボックス
30 シボ付きニッケル電鋳金型
40 熱可塑性エラストマー組成物パウダー
50 パウダースラッシュ成形品
51 パウダースラッシュ成形品の定常部
52 パウダースラッシュ成形品のアンダーカット部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C08L 101:00)
Fターム(参考) 4F070 AA08 AB01 AB08 AB09 AB22
DA46 DC07 DC11
4F205 AA46A AA46F AA47A AA47F
AC04 AH26 GA12 GC04 GE17
4J002 BB032 BB052 BB062 BB122
BB142 BB152 BB172 BB242
BC032 BC062 BC072 BG042
BG052 BG062 BG072 BH012
BN152 BN162 BP011 CF062
CF072 CG002 CH072 CL012
CL032 CN012 EA047 EH077
EK016 EK036 EK046 EK056
EK066 FD146 FD157 GT00
Claims (7)
- 【請求項1】 (1)共役ジエンとビニル芳香族化合物
からなる共重合体の水素添加物であり、(a)ビニル芳
香族化合物の含有量が50重量%を越え、90重量%以
下、(b)共重合体中のビニル芳香族化合物重合体ブロ
ックの含有量が40重量%以下、(c)重量平均分子量
が5万〜100万、(d)共重合体中の共役ジエン化合
物に基づく二重結合の75%以上が水添されている、 水添共重合体 50〜97重量部 (2)熱可塑性樹脂 3〜50重量部 から構成される水添共重合体組成物からなることを特徴
とするスラッシュ成形材料。 - 【請求項2】 成分(1)の水添共重合体中のビニル芳
香族化合物重合体ブロックの含有量が10重量%未満で
ある請求項1に記載のスラッシュ成形用材料。 - 【請求項3】 成分(1)の水添共重合体中のビニル芳
香族化合物重合体ブロックの含有量が10〜40重量%
である請求項1に記載のスラッシュ成形用材料。 - 【請求項4】 成分(1)の水添共重合体が下記一般式
から選ばれる少なくとも一つの構造を有する共重合体の
水素添加物である請求項1〜3のいずれかに記載のスラ
ッシュ成形用材料。 S S−H S−H−S (S−H)m−X (S−H)n−X−(H)p (式中、Sは共役ジエンとビニル芳香族化合物とのラン
ダム共重合体ブロックであり、Hはビニル芳香族化合物
重合体ブロックである。mは2以上の整数であり、n及
びpは1以上の整数である。Xはカップリング剤残基を
示す。) - 【請求項5】 水添共重合体組成物が有機化酸化物で架
橋された架橋体であって、該架橋体のゲル分率が30〜
98%である請求項1〜4のいずれかに記載のスラッシ
ュ成形材料。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のスラッ
シュ成形材料よりなり、平均粒径が50〜500μmで
あるスラッシュ成形用パウダー。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のスラッ
シュ成形材料またはスラッシュ成形用パウダーを成形し
てなることを特徴とする表皮材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002049360A JP2003246910A (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | スラッシュ成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002049360A JP2003246910A (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | スラッシュ成形材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003246910A true JP2003246910A (ja) | 2003-09-05 |
Family
ID=28661896
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002049360A Pending JP2003246910A (ja) | 2002-02-26 | 2002-02-26 | スラッシュ成形材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003246910A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004101269A1 (ja) * | 2003-05-15 | 2004-11-25 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | 水添共重合体含有積層体 |
JP2004339339A (ja) * | 2003-05-15 | 2004-12-02 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 水添共重合体含有組成物、およびそれからなるシート、フィルム |
JP2005029609A (ja) * | 2003-07-08 | 2005-02-03 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 樹脂組成物 |
WO2011092071A1 (en) | 2010-01-29 | 2011-08-04 | So.F.Ter.Spa | Thermofusible composition for slush moulding |
-
2002
- 2002-02-26 JP JP2002049360A patent/JP2003246910A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004101269A1 (ja) * | 2003-05-15 | 2004-11-25 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | 水添共重合体含有積層体 |
JP2004339339A (ja) * | 2003-05-15 | 2004-12-02 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 水添共重合体含有組成物、およびそれからなるシート、フィルム |
US7807241B2 (en) | 2003-05-15 | 2010-10-05 | Asahi Kasei Chemicals Corporation | Hydrogenated copolymer-containing laminate |
JP4656819B2 (ja) * | 2003-05-15 | 2011-03-23 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 水添共重合体含有組成物、およびそれからなるシート、フィルム |
JP2005029609A (ja) * | 2003-07-08 | 2005-02-03 | Asahi Kasei Chemicals Corp | 樹脂組成物 |
WO2011092071A1 (en) | 2010-01-29 | 2011-08-04 | So.F.Ter.Spa | Thermofusible composition for slush moulding |
US10066097B2 (en) | 2010-01-29 | 2018-09-04 | Kraton Polymers U.S. Llc | Thermofusible composition for slush moulding |
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