JP2003246668A - 卓上焼成治具及び卓上焼成方法 - Google Patents

卓上焼成治具及び卓上焼成方法

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JP2003246668A
JP2003246668A JP2002047510A JP2002047510A JP2003246668A JP 2003246668 A JP2003246668 A JP 2003246668A JP 2002047510 A JP2002047510 A JP 2002047510A JP 2002047510 A JP2002047510 A JP 2002047510A JP 2003246668 A JP2003246668 A JP 2003246668A
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firing
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firing jig
jig body
baking
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JP2002047510A
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Mitsuhiko Yamada
光彦 山田
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Nitto Kagaku Co Ltd
Original Assignee
Nitto Kagaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陶芸の素人でも簡単に利用できる安価で簡便
な小型焼成治具であって、熱源を都市ガスや電気炉に依
存しないものを提供する。 【解決手段】 耐熱材料からなり有底の筒状構造を有す
る焼成治具本体と、耐熱材料からなり筒状構造を有する
と共に焼成治具本体の上端に載置可能な蓄熱用蓋体とか
ら構成される卓上焼成治具であって、焼成治具本体の底
壁部の中央には上げ底状態の固形燃料載置部を形成し、
焼成治具本体の側壁部には着火口及び/又は採気口を設
け、焼成治具本体の上端開口部付近の内周部には焼成網
載置用のフランジを設け、蓄熱用蓋体の内周部には上向
きのドーム形状であって中央部に脱気口を開口させた蓄
熱ドームを設けた卓上焼成治具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は卓上焼成治具及び卓
上焼成方法に関し、更に詳しくは、特に耐熱性を考慮し
ていない通常のテーブル等の上で、小型鍋物料理用等に
市販されている固形燃料を用いて、金属粘土製の焼成用
成形生地等を焼成することができる卓上焼成治具及び卓
上焼成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プライベートな趣味として、通常
の各種陶芸用の生地を用いたり、金属微粒子,バインダ
ー及び水からなる金属粘土(例えば、銀粘土)を用いた
りして、比較的小さな陶芸品や貴金属宝飾品,美術工芸
品等を個人的,家庭的に制作して楽しむ向きが増えてい
る。又、このような人達を対象とした陶芸教室も、多く
開催されている。
【0003】職業的な陶芸家や陶芸品の製造企業であれ
ば、成形した陶芸用生地や銀粘土生地を焼成するに当た
り、多数の成形品を一度に焼成できる高性能で本格的な
焼成炉を用いて焼成するのが通常である。
【0004】しかし、趣味として陶芸等を楽しむ人達
や、このような人達を対象とした陶芸教室においては、
このような焼成炉は高価でもあり、かなりの設置スペー
スも必要であるため、実際には利用することが困難であ
る。又、仮にレンタル等で利用可能なケースでも、本格
的な焼成炉を使いこなすためには一定の熟練を要し、素
人には却って不便であることも多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような事情か
ら、趣味として陶芸等を楽しむ人達や、このような人達
を対象とした陶芸教室において、陶芸の素人でも簡単に
利用できる安価で便利な焼成治具の提供が望まれてい
る。
【0006】しかしながら従来、安価,簡便かつ小型の
焼成治具の提供は種々に試みられているものの、本格的
な焼成炉と比較すると性能が著しく劣る場合が多く、特
に焼成すべき生地に対する昇温性能の悪さが目立ち、従
って焼成品の出来栄えが悪くなるため、実質的な要求に
応えていなかった。
【0007】又、上記従来の小型焼成治具は、その熱源
を都市ガスや小型電気炉に依存するものであり、少なく
ともガス又は電気の供給設備の整った環境でなければ、
焼成を行うことができなかった。更に、焼成時において
焼成治具が高熱化するため、通常のテーブル等の上でう
っかり焼成を行って、テーブルを焦がしてしまうと言う
事故も多かった。
【0008】そこで本発明は、陶芸の素人でも簡単に利
用できる安価,簡便かつ小型の焼成治具であって、しか
も職業的な陶芸家等が利用する本格的な焼成炉と比較し
ても遜色のない性能(特に昇温性能)を発揮でき、しか
も熱源を都市ガスや小型電気炉に依存せず、かつ耐熱性
を考慮していない通常のテーブル等の上でも支障なく焼
成を行うことができる卓上焼成治具及び卓上焼成方法を
提供することを、解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成)上記
課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記載の
発明)の構成は、耐熱材料からなり有底の筒状構造を有
する焼成治具本体と、耐熱材料からなり焼成治具本体と
ほぼ同径の筒状構造を有すると共に焼成治具本体の上端
に載置可能な蓄熱用蓋体とから構成される卓上焼成治具
であって、前記焼成治具本体の底壁部の中央には上げ底
状態の固形燃料載置部を形成し、焼成治具本体の側壁部
には着火口及び/又は採気口を設け、焼成治具本体の上
端開口部付近の内周部には焼成網載置用のフランジを設
け、前記蓄熱用蓋体の内周部には上向きのドーム形状で
あって中央部に脱気口を開口させた蓄熱ドームを設け
た、卓上焼成治具である。
【0010】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に係る焼成治具本体の壁部内周面、及び/
又は、前記蓄熱用蓋体における蓄熱ドーム内周面に耐火
性の断熱材を被覆した、卓上焼成治具である。
【0011】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明又は第2発明に係る焼成治具本体の底壁部
の周縁に切通しを設けることにより、上げ底状態の固形
燃料載置部の下部に形成される空間を外部空間と連通さ
せた、卓上焼成治具である。
【0012】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第3発明のいずれかに係る焼成治具本体
と蓄熱用蓋体とが円筒状の外形を有する、卓上焼成治具
である。
【0013】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は、
前記第1発明〜第4発明のいずれかに係る卓上焼成治具
が、焼成治具本体と蓄熱用蓋体との組み付け状態におい
て高さが20cm以下であり、最大外径が15cm以下
である、卓上焼成治具である。
【0014】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は、
第1発明〜第5発明のいずれかに係る卓上焼成治具を用
い、少なくとも以下のプロセスを行う、卓上焼成方法で
ある。 (1)焼成治具本体の固形燃料載置部に固形燃料を載置
する。 (2)焼成治具本体のフランジに焼成網を載置し、該焼
成網上に焼成用成形生地を載置する。 (3)焼成治具本体の上端に蓄熱用蓋体を載置する。 (4)焼成治具本体の側壁部の着火口又は採気口から着
火具を挿入して固形燃料に着火する。
【0015】(第7発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第7発明(請求項7に記載の発明)の構成は、
前記第5発明において、(4)のプロセスの前に、前記
蓄熱用蓋体の脱気口上に耐火性の網体を架設する、卓上
焼成方法である。
【0016】
【発明の作用・効果】(第1発明の作用・効果)第1発
明の卓上焼成治具は、筒状構造の焼成治具本体と蓄熱用
蓋体とからなる簡単な構成であり、安価に提供すること
ができる。その使用方法も第6発明に示すようにごく簡
単であり、陶芸の素人でも簡単に利用することができ
る。しかも、実施例において後述するように、職業的な
陶芸家等が利用する本格的な焼成炉と比較しても遜色の
ない性能(特に昇温性能)を発揮することができる。
【0017】又、卓上焼成治具は、熱源を都市ガスや小
型電気炉に依存せず、内部で固形燃料を燃焼させること
により焼成を行うことができるので、ガスや電気の供給
設備の整わない環境でも焼成を行うことができる。
【0018】焼成時において、焼成治具本体側壁部に設
けた着火口及び/又は採気口から新鮮空気が導入され、
固形燃料載置部に載置した固形燃料を安定的に燃焼させ
ることができる。燃焼した炎は、焼成治具本体の上端開
口部付近のフランジに載置した焼成網上の成形生地を焼
成する。
【0019】焼成網のすぐ上方には、蓄熱用蓋体の上向
きドーム形状の蓄熱ドームがあるので、熱気がこのドー
ム内に一旦備蓄される。このため焼成治具内部が非常に
高温となり、効果的な焼成が可能となる。反面、燃焼空
気は蓄熱ドームの脱気口から上方へ抜けて行くので、焼
成治具内部が過度に高熱化することが防止される。そし
て脱気口は蓄熱ドームの中央に設けられているので、固
形燃料の燃焼炎が拡散せず中央部に収斂される効果が生
まれ、焼成が更に効率的に行われる。
【0020】このように、本来は余り高熱化を期待でき
ない市販の固形燃料を用いて非常に高温の焼成が可能と
なる一方、焼成治具本体の底壁部においては高熱化する
固形燃料載置部が上げ底状態になっているので、特に耐
熱性を考慮していない通常のテーブル等の上で使用して
も、そのテーブル等を焦がしてしまう恐れがない。
【0021】(第2発明の作用・効果)第2発明のよう
に、焼成治具本体の壁部内周面(少なくとも着火口や採
気口を塞がない部分)や蓄熱用蓋体における蓄熱ドーム
内周面に耐火性の断熱材を被覆すると、卓上焼成治具内
部を一層効率的に高熱化することができる。
【0022】(第3発明の作用・効果)第3発明におい
ては、焼成治具本体の底壁部の周縁に切通しを設けて、
上げ底状態の固形燃料載置部の下部に形成される空間を
外部空間と連通させたので、高熱化する固形燃料載置部
の下部空間が良好に放熱され、卓上焼成においてテーブ
ル等を焦がしてしまう恐れが一層有効に防止される。
【0023】(第4発明の作用・効果)焼成治具本体と
蓄熱用蓋体との筒形状は、円筒形や断面多角形の筒状,
断面楕円形の筒状等、任意であるが、第4発明のように
円筒形がより好ましい。円筒状の外形を有すると、焼成
治具内部の高熱化が特に効率的に行われる。又卓上焼成
治具の使用上の取り扱いも便利である。筒形状は、上端
部と下端部とを同径に形成しても良いが、下端側から上
端側へ向かって次第に小径又は大径となるように構成し
ても良い。
【0024】(第5発明の作用・効果)卓上焼成治具の
サイズは限定されないが、取り扱いの便利さを考慮し
て、好ましくは高さが20cm以下程度、最大外径が1
5cm以下程度とすることができる。金属粘土製の焼成
用成形生地等を焼成するには、この程度で十分である。
【0025】(第6発明の作用・効果)第6発明の卓上
焼成方法によれば、固形燃料載置部に固形燃料を載置
し、焼成治具本体のフランジに焼成網を載置したもとで
該焼成網上に焼成用成形生地を載置し、焼成治具本体上
に蓄熱用蓋体を被せて、着火口又は採気口から着火具を
挿入して固形燃料に着火するだけで良く、場所やガス,
電気等の設備を問わずに、陶芸の素人でもごく簡単に焼
成を行うことができる。
【0026】(第7発明の作用・効果)第7発明のよう
に、蓄熱用蓋体の脱気口上に耐火性の網体を架設して焼
成を行えば、脱気口から吹き上げる燃焼空気が網体によ
り分散緩和され、利用者が不注意により燃焼空気で火傷
を負う危険性が低減される。網体を、例えば二重や三重
に重ねて架設したり、網体のメッシュを細かくしたりす
ることで、上記の効果が更に大きくなる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、第1発明〜第7発明の実施
の形態について説明する。以下において単に「本発明」
と言うときは、第1発明〜第7発明を一括して指してい
る。
【0028】〔卓上焼成治具〕本発明に係る卓上焼成治
具は、焼成治具本体と蓄熱用蓋体とから構成される。サ
イズは任意であるが、卓上焼成治具の高さが20cm以
下であり、最大外径が15cm以下であることが好まし
い。とりわけ、卓上焼成治具の高さが15cm(焼成治
具本体の高さが10cm程度、蓄熱用蓋体の高さが5c
m程度)程度、最大外径が10cm程度であることが好
ましい。
【0029】特に好ましい場合においては、焼成治具本
体と蓄熱用蓋体との組み付け状態において高さが20c
m以下であり、最大外径が15cm以下である。又、焼
成治具本体と蓄熱用蓋体とは基本的に筒状構造を有する
が、両者がほぼ同一外径の円筒状であることが、特に好
ましい。
【0030】〔焼成治具本体〕本発明の焼成治具本体
は、耐熱材料からなり有底の筒状構造を有する。焼成治
具本体を構成する耐熱材料の種類は限定されず、金属等
も使用可能であるが、好ましくは、例えば陶磁器用粘土
(木節粘土,ペタライト等)やセラミックス材料等を焼
成して形成することができる。筒状構造を有する焼成治
具本体の壁部の厚さは限定されないが、耐火性,蓄熱性
等を考慮して、例えば5mm程度とすることができる。
【0031】焼成治具本体は有底構造であり、その底壁
部は中央部が上げ底構造となって、固形燃料載置部を形
成している。従って、底壁部の内、固形燃料の燃焼によ
り特に高熱化し易い固形燃料載置部は、卓上焼成治具を
載置したテーブル面等に接触しない。又、焼成治具本体
の底壁部の周縁に切通しを設けることにより、上げ底状
態の固形燃料載置部の下部に形成される空間を外部空間
と連通させることも、「第3発明の作用・効果」におい
て前記した理由から、好ましい。
【0032】焼成治具本体の側壁部には着火口や採気口
を設ける。「着火口」,「採気口」とは機能の差に着目
した呼び方であって、着火口は市販の電池式着火具やマ
ッチ棒等を差し込んで固形燃料の着火を行える孔径及び
設定部位であれば良く、採気口は固形燃料の燃焼部に外
気を導入できるように適宜設けてあれば良い。着火口と
採気口は、構成的にはいずれも側壁部に設けた孔である
ため、単一の孔を設けて着火口や採気口を兼用させても
良いし、各1個の着火口と採気口を設けても良いし、着
火口及び/又は採気口を適宜な部位に複数個設けても良
い。
【0033】又、焼成治具本体の上端開口部付近の内周
部には、焼成網載置用のフランジをリング状に設ける。
更に、焼成治具本体の壁部内周面には、耐火性の断熱材
を被覆することが好ましい。耐火性断熱材の種類は限定
されないが、例えば耐熱性のアルミナ質,ムライト質,
コージェライト質等のセラミックからなるものや、耐熱
性と断熱効果に優れたセラミックウール製のもの等を好
ましく例示することができる。耐火性断熱材は、例えば
厚さ3〜5mm程度に内張りされる。
【0034】〔蓄熱用蓋体〕本発明の蓄熱用蓋体は耐熱
材料からなり、焼成治具本体とほぼ同じ外形で、かつほ
ぼ同じ外径の筒状構造を有し、焼成治具本体の上端に載
置できるように構成される。蓄熱用蓋体を構成する耐熱
材料の種類は限定されず、焼成治具本体の場合と同様に
金属等も使用可能であるが、好ましくは、例えば陶磁器
用粘土(木節粘土,ペタライト等)や、セラミックス材
料等を焼成して形成することができる。筒状構造を有す
る蓄熱用蓋体の壁部の厚さも限定されないが、焼成治具
本体の場合と同様に、例えば5mm程度とすることがで
きる。
【0035】蓄熱用蓋体の内周部には蓄熱ドームを設け
る。この蓄熱ドームは上向きのドーム形状に形成され、
その中央部(頂上部)には脱気口を開口させている。蓄
熱用蓋体を焼成治具本体上に載置した時、蓄熱ドームが
焼成治具本体の前記フランジ設定部のすぐ上に位置する
ように形成することが好ましい。更に、蓄熱用蓋体にお
ける蓄熱ドーム内周面には、耐火性の断熱材を被覆する
ことが好ましい。耐火性断熱材の種類及び構成は限定さ
れないが、焼成治具本体の場合と同様に構成することが
できる。
【0036】〔卓上焼成方法〕本発明の卓上焼成方法に
おいては、少なくとも以下(1)〜(4)のプロセスを
行う。(1)焼成治具本体の固形燃料載置部に固形燃料
を載置する。(2)焼成治具本体のフランジに焼成網を
載置し、該焼成網上に焼成用成形生地を載置する。
(3)焼成治具本体の上端に蓄熱用蓋体を載置する。
(4)焼成治具本体の側壁部の着火口又は採気口から着
火具を挿入して固形燃料に着火する。更に好ましくは、
「第7発明の作用・効果」において前記した理由から、
上記(4)のプロセスの前に、前記蓄熱用蓋体の脱気口
上に耐火性の網体を架設する。
【0037】上記の焼成用成形生地載置用の焼成網は、
耐熱性の材料からなり、通気性の良好な網体である。好
ましくは、例えば細い金属線を編んだ金網が用いられ
る。焼成網は、固形燃料の燃焼炎に対して焼成用成形生
地を最適な位置で保持できるような所定の高さ部位に架
設される。その高さ部位とは、(a)固形燃料の燃焼炎
の最高燃焼温度部位と一致する高さ、又は(b)固形燃
料の燃焼炎の還元炎部分と一致する高さ、等である。
【0038】〔焼成用成形生地〕焼成用成形生地の種類
は限定されない。好ましくは、比較的小サイズの成形生
地、特に好ましくは金属粘土の焼成用成形生地、とりわ
け好ましくは銀粘土その他の貴金属粘土の焼成用成形生
地が焼成される。
【0039】
【実施例】(実施例1)図1に示すように、卓上焼成治
具1は、それぞれペタライトを焼成して形成された焼成
治具本体2と、蓄熱用蓋体3とから構成される。焼成治
具本体2の高さは約10cm、蓄熱用蓋体3の高さは約
5cmである。焼成治具本体2と蓄熱用蓋体3とは、い
ずれも外径がほぼ10cmの円筒状であり、図4に示す
ように重ねることができる。焼成治具本体2と蓄熱用蓋
体3の側壁部(周壁部)は、いずれも5mm程度の厚さ
である。
【0040】焼成治具本体2は有底構造であり、その底
壁部4は中央部が上げ底構造となって、固形燃料載置部
5を形成している。従って、底壁部4の内、固形燃料6
の燃焼により特に高熱化し易い固形燃料載置部5は、卓
上焼成治具1を載置したテーブル面等に接触しない。焼
成治具本体2の底壁部4の周縁には、複数の切通し7を
設けることにより、上げ底状態の固形燃料載置部の下部
に形成される空間8を外部空間と連通させている。焼成
治具本体2の側壁部には、着火口9と採気口10とを設
けている。
【0041】又、焼成治具本体2の上端開口部付近の内
周部には、焼成網載置用のフランジ11をリング状に設
けている。このフランジ11は、前記固形燃料載置部5
から約7cmの高さにある。更に、焼成治具本体2の側
壁部における上方部分の内周面には、セラミックウール
製の断熱材12を約4mmの厚さで被覆している。
【0042】蓄熱用蓋体3の内周部には蓄熱ドーム13
を設けている。この蓄熱ドーム13は上向きの球形ドー
ム状に形成され、その中央部(頂上部)には脱気口14
を開口させている。図4に示すように、蓄熱用蓋体3を
焼成治具本体2上に載置した時、蓄熱ドーム13が焼成
治具本体2の前記フランジ11設定部のすぐ上に位置す
る。更に、蓄熱用蓋体3における蓄熱ドーム13内周面
には、セラミックウール製の断熱材15を約4mmの厚
さで被覆している。
【0043】上記のような卓上焼成治具1を用いた卓上
焼成方法を、以下に説明する。まず、(1)焼成治具本
体2の固形燃料載置部5に固形燃料6を載置する。この
固形燃料6は、小型鍋物料理用等に市販されている直径
5cm程度、高さ4cm程度のアルミホイール付きの固
形燃料(正味重量30g)である。次に、(2)焼成治
具本体2のフランジ11に金属製の焼成網16を載置
し、該焼成網16上に焼成用成形生地17を載置する。
この成形生地17は、銀粘土生地を適宜に成形したもの
である。
【0044】そして、(3)焼成治具本体2の上端に蓄
熱用蓋体3を載置する。更に、蓄熱用蓋体3の脱気口1
4上に耐火性の網体18を架設する。この網体18は、
天板部分が三重の折り返した網からなっている。次に、
(4)焼成治具本体2の側壁部の着火口9から適当な着
火具を挿入して、固形燃料6に着火する。
【0045】以上のようにして卓上焼成方法を行ったと
ころ、焼成用成形生地17を載置した焼成網16の架設
部位において、固形燃料6の着火後比較的短時間で、温
度が815°C〜830°Cに達し、この温度域で安定
した。
【0046】この温度域は、本実施例に係る焼成用成形
生地17の焼成において、高過ぎず低すぎず、極めて好
適な温度域である。なお、前記網体18を取り去ると温
度が800°C程度に低下し、網体18を再度架設する
と迅速に上記温度域に回復した。前記断熱材12及び/
又は断熱材15を取り外した状態で焼成すると、上記の
温度域を意図的に低減させることもできる。固形燃料6
は約15分間燃焼できるが、その内の10分間程度で、
焼成用成形生地17が十分に焼成された。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る焼成治具本体と蓄熱用蓋体の正面
図である。
【図2】蓄熱用蓋体の平面図である。
【図3】焼成治具本体の平面図である。
【図4】卓上焼成方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 卓上焼成治具 2 焼成治具本体 3 蓄熱用蓋体 4 底壁部 5 固形燃料載置部 6 固形燃料 7 切通し 9 着火口 10 採気口 12,15 断熱材 16 焼成網 17 焼成用成形生地

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱材料からなり有底の筒状構造を有す
    る焼成治具本体と、耐熱材料からなり焼成治具本体と略
    同径の筒状構造を有すると共に焼成治具本体の上端に載
    置可能な蓄熱用蓋体とから構成される卓上焼成治具であ
    って、 前記焼成治具本体の底壁部の中央には上げ底状態の固形
    燃料載置部を形成し、焼成治具本体の側壁部には着火口
    及び/又は採気口を設け、焼成治具本体の上端開口部付
    近の内周部には焼成網載置用のフランジを設け、 前記蓄熱用蓋体の内周部には上向きのドーム形状であっ
    て中央部に脱気口を開口させた蓄熱ドームを設けたこと
    を特徴とする卓上焼成治具。
  2. 【請求項2】 前記焼成治具本体の壁部内周面、及び/
    又は、前記蓄熱用蓋体における蓄熱ドーム内周面に耐火
    性の断熱材を被覆したことを特徴とする請求項1に記載
    の卓上焼成治具。
  3. 【請求項3】 前記焼成治具本体の底壁部の周縁に切通
    しを設けることにより、上げ底状態の固形燃料載置部の
    下部に形成される空間を外部空間と連通させたことを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の卓上焼成治具。
  4. 【請求項4】 前記焼成治具本体と蓄熱用蓋体とが円筒
    状の外形を有することを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれかに記載の卓上焼成治具。
  5. 【請求項5】 前記卓上焼成治具が、焼成治具本体と蓄
    熱用蓋体との組み付け状態において高さが20cm以下
    であり、最大外径が15cm以下であることを特徴とす
    る請求項1〜請求項4のいずれかに記載の卓上焼成治
    具。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    卓上焼成治具を用い、少なくとも以下のプロセスを行う
    ことを特徴とする卓上焼成方法。(1)前記焼成治具本
    体の固形燃料載置部に固形燃料を載置する。(2)前記
    焼成治具本体のフランジに焼成網を載置し、該焼成網上
    に焼成用成形生地を載置する。(3)前記焼成治具本体
    の上端に蓄熱用蓋体を載置する。(4)前記焼成治具本
    体の側壁部の着火口又は採気口から着火具を挿入して固
    形燃料に着火する。
  7. 【請求項7】 前記(4)のプロセスの前に、前記蓄熱
    用蓋体の脱気口上に耐火性の網体を架設することを特徴
    とする請求項6に記載の卓上焼成方法。
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JP2016150874A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 讓 山▲崎▼ 陶芸用の窯

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